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「職業能力開発をめぐる経済社会の動向」 平成28127厚生労働省職業能力開発局 資料3-2

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「職業能力開発をめぐる経済社会の動向」

平成28年1月27日

厚生労働省職業能力開発局

資料3-2

Page 2: 「職業能力開発をめぐる経済社会の動向」 - mhlw.go.jp...うち農業の職業 1.25 12,314 9,825 保安の職業 5.76 61,467 10,674 うち漁業の職業 1.04 595 571

① 近年の労働市場の現状

1

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完全失業率と有効求人倍率の動向

○ 現在の雇用情勢は、着実に改善が進んでいる。

2

2.5

3.0

3.5

4.0

4.5

5.0

5.5

6.0

6.5

7.0

0.40

0.50

0.60

0.70

0.80

0.90

1.00

1.10

1.20

1.30

(%)(倍)

27年11月の有効求人倍率1.25倍

(資料出所)総務省「労働力調査」、厚生労働省「職業安定業務統計」 ※シャドー部分は景気後退期。(注)平成23年3月~8月の完全失業率、完全失業者数は岩手県、宮城県及び福島県の推計結果と同3県を除く全国の結果を加算することにより算出した補完推計値であり、また、9月以降は一部調査区を除いた全国の調査結果であるため、単純比較はできない。

27年11月の完全失業率3.3%完全失業者数217万人(原数値は209万人)

有効求人倍率(左目盛)

完全失業率(右目盛)

完全失業者数過去最高 368万人

(谷)H11.1(山)H9.5 (山)H12.11 (谷)H14.1

完全失業率19年7月3.6%

有効求人倍率

過去最低 0.42倍21年8月

(谷)H21.3(山)H20.2

完全失業率

過去最高5.5%

14年6月、8月、15年4月、21年7月

完全失業率過去最高 5.5%14年6月、8月、

15年4月、21年7月

有効求人倍率18年7月1.08倍

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-20

0

20

40

60

2004 05 06 07 2011 12 13 14 15

足下についてみると、○ 正社員等は、「建設業」「運輸業,郵便業」「医療・福祉」等で不足感が強い。○ パートタイムは、「運輸業,郵便業」「卸売業,小売業」「宿泊業,飲食サービス業」「医療・福祉」等で不足感が強い。

※産業分類・内容が変更されているので、過去との比較には注意が必要。

(資料)厚生労働省「労働経済動向調査」(注)1987年~1990年及び2004年~2007年の実線は「常用」、2011年~2014年の実線は「正社員等」である。

常用:雇用期間を定めないで雇用されている者をいい、パートタイムは除く。なお、派遣労働者は含まない。正社員等:雇用期間を定めないで雇用されている者または1年以上の期間の雇用契約を結んで雇用されている者をいい、パートタイムは除く。なお、派遣労働者は含まない。

産業別・雇用形態別労働者の過不足状況

-20

0

20

40

60

-20

0

20

40

60

1987 88 89 90

2004 05 06 07

2011 12 13 14 15

-20

0

20

40

60産業計

卸売業,小売業(1987~1990は卸売・小売・飲食店、2004~2007は卸売・小売業)

宿泊業,飲食サービス業(2004~2007は飲食店,宿泊業)

運輸業,郵便業(2004~2007は運輸業)

建設業 医療,福祉

製造業

パートタイムD.I.

常用D.I.

正社員等D.I.

-20

0

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40

60

2004 05 06 07 2011 12 13 14 15-20

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2004 05 06 07 2011 12 13 14 15-20

0

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2011 12 13 14 15

3

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職種 倍率 (倍) 求人数 (人) 求職者数 (人) 職種 倍率 (倍) 求人数 (人) 求職者数 (人)

管理的職業 1.30 8,530 6,567 生産工程の職業 1.20 206,653 172,484

専門的・技術的職業 1.92 437,571 227,605 うち水産物加工工 3.58 6,035 1,687

うち看護師・准看護師 2.75 96,914 35,182 輸送・機械運転の職業 1.87 114,171 60,942

うち保育士 2.09 39,695 18,971 建設・採掘の職業 3.30 93,827 28,442

事務的職業 0.37 195,165 532,676 うち建設の職業 3.30 26,214 7,942

販売の職業 1.62 278,950 172,374 うち土木の職業 3.29 35,232 10,724

サービスの職業 2.72 554,689 203,747 運搬・清掃・包装等の職業 0.66 198,767 299,939

農林漁業の職業 1.26 14,297 11,375 介護関連職種(*) 2.91 245,545 84,931

うち農業の職業 1.25 12,314 9,825 保安の職業 5.76 61,467 10,674

うち漁業の職業 1.04 595 571 職業計 1.17 2,164,087 1,848,715

○職種によって有効求人倍率にばらつき。人手不足問題が顕在化。・建設、看護、保育、介護、サービス、水産加工、輸送・機械運転、保安等では、特に有効求人倍率が高い。

職業別の有効求人倍率

4

(平成27年11月分)表1 職種別のミスマッチの状況

(資料出所)厚生労働省「職業安定業務統計」 ※常用(パート含む)、原数値 (*)介護関連職種:『専門的・技術的職業』のうち、「福祉施設指導専門員」「その他の社会福祉の専門的職業」、『サービスの職業』のうち、 「家政婦(夫)、家事手伝」「施設介護員」「訪問介護職」

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-8

-6

-4

-2

0

2

4

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10

12

0

1

2

3

4

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6

7

8

9

10

1979 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12(資料出所)厚生労働省「雇用動向調査」「毎月勤労統計調査」(注) 1)前職雇用者転職入職率は、1年間の入職者のうち、入職前1年間に就業経験があり、前職が雇用者かつ調査時点で転職後の事業所に在職している常用労働者の数を、1月1日時点の常用労働者数で除したもの。2)このグラフでは、時系列比較のため、建設業を除いている。また、雇用動向調査では、2004年より教育を調査対象に加えているため、時系列比較には注意を要する。3)1998年より賃金変動に関する選択肢の変更が行われたため、その前後で接続しない。4)現金給与総額増減率は、事業所規模30人以上、調査産業計、就業形態計のもの。

(%) (%)

(年)

現金給与総額(名目賃金)増減率(右目盛)

10%未満の増減

10%以上30%未満の増加

10%未満の増加

10%未満の減少

30%以上の増加

10%以上30%未満の減少

30%以上の減少

変わらない

賃金変動区分別前職雇用者転職入職率の推移

全体の名目賃金が上昇している時期には、賃金の増加を伴う転職が増加し、これにより全体の転職も増加している。

(資料) 平成26年版労働経済の分析

賃金変動区分別前職雇用者転職入職率の推移

5

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② 労働市場の構造的な変化(企業側の変化)

6

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48.5 41.1

32.7 24.7

19.3 13.8 10.9 9.3 7.1 6.0 5.1 4.8 4.0 3.7

5.9

5.9

7.3

7.1

7.9

9.1 9.8

9.2 9.6 10.5 10.1 8.9 7.5 8.0

15.8

17.5

21.7

24.4 26.1

24.9 23.7

23.9 23.7

20.5 19.0

17.0 16.1 16.5

4.4

4.6 5.0

6.0 6.2

6.3 6.3

6.0 6.0

2.0 2.5

2.6 2.7 3.0

5.1 5.1

5.2 5.4 5.4

1.0

1.6 1.8

2.4 2.7

3.3 3.6

3.8 4.3

4.7 4.5

4.3 4.4 4.4

11.1 13.9 15.8

17.8 19.3

21.4 22.8

22.9 22.4

18.6 18.1

17.5 16.4 16.7

5.9 6.0

6.0 5.7 6.1

3.1 3.1

3.1 3.2 3.3

3.8 3.8

3.8 3.7 3.8

4.1 4.1

4.3 4.4

4.7

5.6 6.8

8.7 10.3

11.6

9.2 11.4 12.0 13.9 14.6 16.5 18.5 20.5 22.5

5.6 6.6 8.1 6.3

7.2

4.0 4.0 3.6 3.7 3.9 4.6 4.4 4.4 4.4 4.5 5.1 5.8 9.7

5.5

0

20

40

60

80

100

1950 55 60 65 70 75 80 85 90 95 2000 05 10 13 (年)

(%) その他

その他のサービス業

医療、福祉

教育、学習支援業

生活関連サービス業、娯楽業

学術研究、専門・技術サービス業

宿泊業、飲食サービス業

運輸業、郵便業

情報通信業

農林漁業

鉱業、建設業

製造業

金融・保険業、不動産業

サービス業

卸売・小売業

運輸・通信業

(資料)総務省統計局「国勢調査(1950~2010年)」、「労働力調査(2013年)」をもとに作成(注) 1) 1995年、2000年及び2005年は、総務省統計局による抽出詳細集計に基づく推計、集計である。1990年までとは産業の表章が異なっており、接合は行えない。

2) 1995年以降の運輸業には郵便業を含み、金融・保険業、不動産業には物品賃貸業を含む。また、飲食店、宿泊業は宿泊業、飲食サービス業としている。3) 1990年までの卸売・小売業には飲食店を含む。4) 2010年は「労働者派遣事業所の派遣社員」を派遣先の産業に分類していることから、派遣元である「サービス業(他に分類されないもの)」に分類している他の年との比較には注意を要する。

産業別就業者構成割合の推移

○ 第1次、第2次産業の就業者割合は傾向的に縮小しており、就業構造のサービス化が進んでいる。

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1990年から2010年までの職業構造の変化

4.0

3.0

2.0

1.0

0

1.0

2.0

3.0

管理的職業、

専門的・技術的職業

事務従事者

生産工程・

労務作業者

販売従事者

サービス職業

従事者

1990~2000年 2000~2010年

(%)

1990年から2010年までの職業構造の変化

(資料出所) (独)経済産業研究所「日本産業生産性(JIP)データベース2013」をもとに厚生労働省労働政策担当参事官室にて作成(注) 就業者全体に占める職業別の就業者割合の変化をみている。ここでは、就業者割合の低い、保安職業従事者・ 農林漁業従事者・輸送・機械運

転従事者・建設・採掘従事者・運搬・清掃・包装等従事者・分類不能の職業は掲載していない。(資料) 平成26年版労働経済の分析

○生産工程・労務作業者が大きく減少する一方で、管理的職業、専門的・技術的職業及びサービス職業従事者は増加している。

8

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○正規の雇用は、専門的・技術的職業従事者を除いておおむね減少する一方、非正規の雇用ではサービス職業従事者や一般事務などで増加している。

(資料出所)総務省統計局「就業構造基本調査」(2007年及び2012年)の調査票情報を厚生労働省労働政策担当参事官室にて独自集計(注) 1)10万人以上の変化がみられる職業については、棒グラフが打ち切られていることに注意。また、非正規雇用労働者の「船舶・航空機運転」の年収(561.8万円)も打ち切っている。2)雇用者数変化差は2007年から2012年の変化を、賃金・労働時間は2012年の調査をもとに作成。3)職業大分類で大きく増減がみられた職業については、それぞれグラフの下に記載している。4)年収(右目盛)及び就業時間については、同調査における「この仕事からの1年間の収入又は収益(見込み)」及び「1週間の就業時間」を用いて計算。それぞれ階級別に調

査されていることから、階級の中央値(例えば、収入階級が「400~499万円」なら450万円を割り振る)を用いて、平均値を算出した。5)雇用形態別の年収及び就業時間の平均値は、正規雇用労働者で447.3万円、47.0時間となり、非正規雇用労働者では144.2万円、31.2時間となっている。

(資料) 平成26年版労働経済の分析

-239.0

134.0 147.7

-177.7 -155.7

105.7

-179.3 -137.5 -207.2 -315.3

207.6

0

150

300

450

600

750

900

-100-80-60-40-20

020406080

100

管理的職業従事者

研究者

農林水産・製造・建築・土木・測量…

情報処理・通信技術者

その他の技術者

医師、歯科医師、獣医師、薬剤師

保健師、助産師、看護師

医療技術者

その他の保健医療従事者

社会福祉専門職業従事者

法務従事者

経営・金融・保険専門職業

教員

宗教家

著述家、記者、編集者

音楽家、舞台芸術家

その他の専門的職業

一般事務

会計事務

生産関連事務

営業・販売事務

外勤事務

運輸・郵便事務

事務用機器操作

製品製造・加工処理従事者

化学製品製造

窯業・土石製品製造

食料品製造

飲料・たばこ製造

紡織・衣服・繊維製品製造

木・紙製品製造

印刷・製本

ゴム・プラスチック製品製造

その他の製品製造・加工処理

機械組立従事者

機械整備・修理

製品検査

機械検査

生産関連・生産類似作業

運搬

清掃

包装

その他の運搬・清掃・包装

建設・土木作業

電気工事

採掘従事

鉄道運転

自動車運転

船舶・航空機運転

その他の輸送

定置・建設機械

商品販売従事者

販売類似職業

営業職業

家庭生活支援サービス

介護サービス

保健医療サービス

生活衛生サービス

飲食物調理

接客・給仕

居住施設・ビル等管理人

その他のサービス

保安職

職種別の正規雇用労働者数の変化と賃金・労働時間の水準(労働者数変化差(千人)、時間)

(万円)(万円)

賃金(年収:右目盛)

労働時間

専門的・技術的職:523(千人) 事務:▲305 生産工程:▲452 運搬・清掃・包装:▲196 建設・採掘:▲236 販売:▲337 サービス:▲33輸送・機械運転:▲62

職種別の正規雇用労働者数の変化と賃金・労働時間の水準

9

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第2章 経済再生に向けた我が国の課題-生産性向上に向けた我が国の課題①-

我が国の経済活力の維持・向上に向け、少子高齢化の中で労働力の減少という供給制約の克服、さらに持続的な賃金の上昇を可能にするためにも労働生産性の向上が不可欠である。我が国の労働生産性を欧米諸国と比較すると、上昇率は遜色ないが、水準は低くなっている。

(資料出所) OECD.Statより作成(注)労働生産性の水準の国際比較の際に用いられる購買力平価には、算定対象となる商品・サービスの選定の問題や同種の商品・サービスでも国によって品質が異なるといった問題があることに留意する必要がある。(資料) 平成27年労働経済の分析〈要約版〉

労働生産性の水準労働生産性の上昇率

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

1990-94 95-99 2000-04 05-09 10-14

フランス ドイツ 日本

英国 米国

(%)

(年)

0

10

20

30

40

50

60

70

199091 92 93 94 95 96 97 98 99200001 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

フランス ドイツ 日本

英国 米国

(ドル)

(年)

10

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第2章 経済再生に向けた我が国の課題-生産性向上に向けた我が国の課題②-

産業横断的に労働生産性の水準を米国と比べると、我が国は非製造業を中心としてその水準が低い。投入要素としてIT資本投入の水準を米国と比べると、ほとんどの産業において我が国の投資水準は低くなっている。我が国では企業改革への消極姿勢がIT導入を遅らせていることが指摘されているが、IT投資をより積極的に行うことが労働生産性向上には必要である。

1.21 1.200.96 0.96 0.95 0.91

0.770.62 0.61

0.530.46 0.39 0.39

0.280.5

1.0

1.5

2.0 20% 40% 60% 80%

0一般機

械化学

輸送用

機器

金融・保

険金属

情報通

信 建設

電気

機器

電気・

ガス・

水道

運輸・

倉庫

卸売・

小売

その他製

造業

不動産

飲食・

宿泊

1.080.91 0.90 0.82

0.80 0.80 0.700.63

0.50 0.48 0.46 0.41

0.14 0.10

0.5

1.0

1.5

2.0 20% 40% 60% 80%

0電気・ガ

ス・水道

情報通信

金属

化学

金融・保

険電気機器

その他

製造業

卸売・

小売

輸送用

機器

飲食・宿

泊 一般機械

建設 運

輸・

倉庫

不動産

〔2000-06年平均〕 日本の産業別の労働生産性水準(米国=1)

〔2000-06年平均〕 日本の産業別のIT資本投入(米国=1)

(資料出所) GGDC(Groningen Growth and Development Center)データより作成。横軸は産業別の労働投入量。縦軸はマンアワーベース。(資料)平成27年労働経済の分析〈要約版〉 11

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第2章 経済再生に向けた我が国の課題-生産性向上に向けた我が国の課題③-

近年の生産性分析で注目されている無形資産(①ソフトウェア等の「情報化資産」、②R&D等の「革新的資産」、③ブランド資産・組織改編、人的資本投資の「経済的競争能力」)を考慮した労働生産性の要因分解によると、諸外国で無形資産による生産性上昇の寄与が大きい一方で、我が国ではその寄与が低くなっている。資本投入の国際比較からは、我が国では建物及び機械器具等の有形資産の投資割合が高い一方、無形資産の投資割合が低く、中でも「経済的競争能力」の割合が低い。

資本投入の国際比較

(資料出所) 宮川・比佐(2013)「産業別無形資産投資と日本の経済成長」(左図)OECD(2013)「Supporting investment in knowledge capital, growth and innovation 」(右図)(注)TFP(全要素生産性)は、生産の増加のうち、資本・労働といった生産要素の投入の増大では計測することができない部分(残差)として捉えられ、イノベーションや経営効率性などを反映していると理解されている。また、労働の質は、賃金水準が労働生産性の高低を反映しているという前提の下、学歴・年齢等の属性別に労働者をグループ分けし、賃金総額が高いグループの構成比が高まった場合に労働の質が高まったものとして、成長会計上捉えられている。(資料)平成27年労働経済の分析〈要約版〉

25.5

18.0 20.3

16.0 18.4

14.2 13.4

18.8 16.6

12.5 15.3 16.3 16.7

13.3

7.6 8.9 9.5 10.1

13.7 11.5

9.0

1.8

1.4

0.9

1.6

1.2

3.0 2.6

1.1

2.3

4.2 1.1

1.2 1.0

1.1

2.3 2.6 2.0 1.8

1.5

1.8

0.8

3.6

3.7

3.4

3.6

4.8

5.6

4.6

3.7 5.4

4.4 3.5 2.6 2.4

4.3

5.7 3.4 5.3

2.8

2.5

2.4

2.4

2.2

6.8 4.5

7.8

4.6 5.3

6.3 3.1 2.1

4.6 4.3 4.0 3.5

4.5

7.2 6.9

4.4 6.3

2.9 3.9

5.6

0

5

10

15

20

25

30

35

韓国(2008)

カナダ(2008)

チェコ共和国

ベルギー

スロベニア

スウェーデン

フランス

オーストラリア

日本(2008)

デンマーク

オーストリア

ポルトガル

イタリア

ドイツ

米国

英国

フィンランド

オランダ

スペイン

ルクセンブルク

アイルランド

有形資産 情報化資産

革新的資産 経済的競争能力

(%:付加価値に占める資本投入割合)

0.7 0.8 0.8 0.7 0.4

1.1

0.2

0.9 0.7

0.3 0.6

0.8

0.8

0.20.4

0.4

0.3 0.5

0.8 1.1

0.7

0.4

1.4

0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

4.0

日本 米国 英国 ドイツ フランス スウェーデン

TFP変化率 労働の質

無形資産の寄与度 有形資産の寄与度

(%)

労働の質(0.0)

無形資産を考慮した労働生産性の要因分解(1995年-2007年平均)

12

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0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

1995 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10

ドイツ

(年)

(100億ユーロ)

第2章 経済再生に向けた我が国の課題-生産性向上に向けた我が国の課題④-

「経済的競争能力」を「ブランド資産・組織改編」と「企業が行う人的資本投資」に分解し、日米独で無形資産の投資状況をみると、我が国では「企業が行う人的資本投資」が急速に低下し、投資割合は米独の1割程度となっている。企業内外の研修費用(OFF-JT)から「企業が行う人的資本投資」は推計されるため、いわゆるOJTは含まないことに留意が必要だが、我が国では人的資本投資割合が低くなっており、将来の人的資本の蓄積がなされないことが懸念される。

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

1995 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10

日本

ブランド資産・組織改編企業が行う人的資本投資革新的資産情報化資産

(兆円)

(年)

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

1995 96 97 98 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10

米国

(年)

(100億ドル)

無形資産の投資の状況

(資料出所) INTAN-Investデータベース及びJIPデータベースより作成 (資料)平成27年労働経済の分析〈要約版〉 13

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346

590

775 1065 1236 1521 1670 1305 1464 1256 15411038

0.28 0.27 0.28 0.32 0.34 0.38 0.36 0.27 0.29 0.28 0.33 0.25

2.1

1.9

1.8

2.1

2.22.4

2.2

1.6 1.61.5

1.8

1.4

0

0.5

1

1.5

2

2.5

3

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

1800

1973年 1976年 1979年 1982年 1985年 1988年 1991年 1995年 1998年 2002年 2006年 2011年

教育訓練費(円/人・月) 労働費用全体に占める割合 現金給与を除く労働費用全体に占める教育訓練費の割合円 %

資料出所:労働省「労働者福祉施設制度等調査報告」、「賃金労働時間制度等総合調査報告」、厚生労働省「就労条件総合調査報告」(抽出調査)

(注) 1) ここでいう教育訓練費とは、労働者の教育訓練施設に関する費用、訓練指導員に対する手当や謝金、委託訓練に要する費用等の合計額をいう。2) 現金給与以外の労働費用には、退職金等の費用、現物給与の費用、法定福利費、法定外福利費、募集費、教育訓練費、その他の労働費用が含まれる。

企業の支出する教育訓練費の推移

○ 民間企業における現金給与を除く労働費用に占める教育訓練費の割合の推移をみると、80年代においては一貫して上昇していたが、90年代以降低下・横ばい傾向にある。

14

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計画的なOJTを実施した事業所割合(企業規模別)

資料出所:厚生労働省「能力開発基本調査【事業所調査】(平成22~26年度)」(調査対象年度は平成21~25年度)(注) 正社員:常用労働者のうち、雇用期間の定めのない者であって、パートタイム労働者などを除いた社員をいう。

正社員以外:常用労働者のうち、「嘱託」、「契約社員」、「パートタイム労働者」又はそれに近い名称で呼ばれている人などをいう。なお、派遣労働者及び請負労働者は含まない。

OFF-JTを実施した事業所割合(企業規模別)

正社員・正社員以外別、企業規模別の計画的なOJT及びOFF-JTを実施した事業所割合

67.171.4

69.769.9

72.4

46.851.6

48.748.8

56.2

62.364.9

63.0 63.2

65.3

72.1 77.3

71.4 73.1

75.1

76.4 83.4

84.9 82.3

85.1

85.0 83.8 83.3

86.0 84.3

31.432.9

34.734.134.0

20.421.7

19.5 17.0

20.5

27.5 24.4

27.9 23.9 25.0

31.6 30.5 31.2

34.6 30.7

32.1 35.8

39.7 39.3

37.4

46.3 48.1

50.4 52.1 51.5

0 20 40 60 80 100

2223242526

2223242526

2223242526

2223242526

2223242526

2223242526

正社員

正社員以外

(%)

総数

30~49人

50~99人

100~299人

300~999人

1000人以上

57.863.0

59.1 59.4

62.2

37.7 44.4

39.9 36.0

45.1

49.5 55.0

50.2 49.6

55.6

62.9 65.2

59.1 61.1 62.1

65.7 74.1

69.8 71.4

70.3

79.9 78.5

75.9 80.7

78.6

27.730.8

28.0 28.6

31.1

16.0 16.8

13.3 13.1

21.4

20.0 22.8 22.3 22.5 23.3

28.3 30.4

25.3 26.3

27.7

31.0 32.7

28.6 32.9

28.8

45.1 47.2

43.8 44.2

47.3

0 20 40 60 80 100

2223242526

2223242526

2223242526

2223242526

2223242526

2223242526

正社員

正社員以外

(%)

1000人以上

300~999人

100~299人

50~99人

30~49人

総数

(年)(年)

15

○ 全ての企業規模において、正社員と比較して、正社員以外への能力開発機会が乏しい。○ 計画的なOJT及びOFF-JTともに、企業規模が高くなるほど、実施割合が高くなっている。

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自社の競争力の源泉と、競争力を更に高めるため強化すべきもの

18.3

44.4

3.5

52.5

10.5

26.9

16.1

25.5

5.4

5.5

9.1

14.9

27.3

18.7

1.8

6.5

2.9

24.0

36.7

4.3

45.5

15.7

21.9

14.2

23.9

6.5

6.8

4.2

20.3

52.9

39.5

1.1

4.6

4.6

0 10 20 30 40 50 60

新製品・サービスの開発力

既存の商品・サービスの付加価値を高める技術力(現場力)

特許等の知的財産

顧客ニーズへの対応力(提案力含む)

技術革新への即応力

安定した顧客を惹きつけるブランド性

意思決定の迅速性

財務体質の健全性

事業再編の柔軟性

事業運営の多角性

事業所の立地性(国内・海外問わず)

人材の多様性

人材の能力・資質を高める育成体系

従業員の意欲を引き出す人事・処遇制度

その他

特にない・分からない

無回答

自社の競争力の源泉

競争力を更に高めるため強化すべきもの

(%)

自社の競争力の源泉と、競争力を更に高めるため強化すべきもの

(資料出所) (独)労働政策研究・研修機構「構造変化の中での企業経営と人材のあり方に関する調査」(2013年)(注) 複数回答。

(資料) 平成26年版労働経済の分析

○競争力を更に高めるため、今後強化すべき事項としては、「人材の能力・資質を高める育成体系」が最も高くなっている。

16

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③ 労働市場の構造的な変化(労働者側の変化)

17

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平成24年推計値(日本の将来推計人口)

実績値(国勢調査等)

人口(万人)

生産年齢人口割合

50.9%

高齢化率39.9%

合計特殊出生率1.35

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2014 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060

生産年齢人口(15~64歳)割合

高齢化率(65歳以上人口割合)

合計特殊出生率

15~64歳人口

14歳以下人口

65歳以上人口

61.3%※1

26%※1

1.42(2014)

12,708万人※1

11,662

3,685

6,773

1,204

8,674

3,464

4,418

791

(出所) 総務省「国勢調査」及び「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計):出生中位・死亡中位推計」(各年10月1日現在人口)厚生労働省「人口動態統計」 ※1 総務省「人口推計」

日本の人口の推移

○ 我が国は人口減少局面に入っている。

18

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0

2

4

6

8

10

88

90

92

94

96

98

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

男35~44歳

就業率の推移(男)

○ 男性の就業率は、25~34歳、35~44歳、45~54歳といった働き盛りの層で低下傾向にある。

0

2

4

6

8

10

88

90

92

94

96

98

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

男25~34歳

就業率

人口に占める完全失業者比率(右目盛)

人口に占める非労働力人口比率(右目盛)

0

2

4

6

8

10

88

90

92

94

96

98

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

男45~54歳

0

5

10

15

20

63

68

73

78

83

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

男55~64歳

資料出所:総務省統計局「労働力調査」

(%)

(%) (%)

(%)(%)

(%)

(%)

(%)

19

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※2013年の各国の就業率(資料出所)就業率:労働政策研修・研修機構「データブック国際労働比較(2015)」※日本の数値は総務省「労働力調査(基本集計)」

(%) (%)60歳~64歳の就業率 65歳以上の就業率

注:スウェーデンは75歳以上のデータがないため、65~74歳の状況

高齢者の就業率

72.2

57.1 55.5 57.6

24.8

34.2

69.6 70.7

46.0 47.5

37.342.6

22.018.1

62.0

44.5

0

10

20

30

40

50

60

70

80

女 28.6

22.2

12.97.7

3.0 6.1

18.6

41.9

13.7 14.1

6.73.6 1.6 1.5

10.8

23.1

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

○ 日本の高齢者の就業率は、欧米諸国と比較すると、特に男性で高水準

20

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就業率の推移(女)

54.7

71.6

42.7

24.9

1.9

3.3

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

20

31

42

53

64

75

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

女 25~34歳

就業率人口に占める非労働力人口比率人口に占める完全失業者比率(右目盛)

65.170.1

33.2

27.21.2

2.5

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

20

31

42

53

64

75

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

女 35~44歳

67.7

73.9

30.8

23.70.9

2.3

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

20

31

42

53

64

75

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

女 45~54歳

46.4

56.0 52.4

42.6

0.71.4

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

20

31

42

53

64

75

1990 91 92 93 94 95 96 97 98 99

2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

女 55~64歳

資料出所:総務省統計局「労働力調査」

○ 女性の就業率は、25~34歳、35~44歳、45~54歳、55~64歳の全てで上昇傾向にある。

(%)

(%)

(%)

(%)

21

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就業率の国際比較(2013年)就業率と潜在的労働力率(2013年)

(注)潜在的労働力率=人口(15歳以上)

就業者 + 失業者+就業希望者

資料出所:総務省統計局「労働力調査」、「労働力調査(詳細結果)」

14.9

66.0

74.9

67.2 66.9 70.2

73.7 72.8

64.7

46.0

13.7

25.2

79.2

87.7

82.2 81.6 81.9 83.1 80.1

70.6

51.3

14.8

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65歳以上

(%)

就業率

潜在的労働力率

女性の年齢別就業率

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

15~1920~2425~2930~3435~3940~4445~4950~5455~5960~64 65~

(%)

日本

アメリカ

イギリス

ドイツ

フランス

イタリア

スウェーデン

韓国

(資料出所)(独)労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2015」

(注) アメリカ、イギリスの「15~19」は「16~19」のデータ、

スウェーデンの「65~」は「65~74」のデータである。

○ 日本では、出産・育児を機に労働市場から退出する女性が多い。(M字カーブ)特に、子育て期の女性において、就業率と潜在的な労働力率の差が大きい。

○ 一方、アメリカやスウェーデン等の欧米先進諸国では子育て期における就業率の低下はみられない。

22

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○ 全体の平均勤続年数を見ると、男女ともに長期化傾向にある。○ 一方、年齢階級別で見ると、55歳以上では年々長くなっているが、20~44歳は短くなっている。

年齢階級別の勤続年数

2.8

5.7

8.9

11.713.2

14.415.9

13.3

10.4

2.3

4.5

7.1

10.1

13.215.9

18.8

20.8

17.7

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

1981年 1990年 2000年 2010年 2014年

12.1

13.5

9.3

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

16.0

1981年

1982年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

男女計 男 女年年

平均勤続年数の推移 年齢階級別勤続年数の推移

資料出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」

(注)1)雇用形態の区分は、勤め先での「呼称」によるもの。2)非正規雇用労働者:勤め先での呼称が 「パート」「アルバイト」「労働者派遣事業所の派遣社員」「契約社員」「嘱託」「その他」である者。

23

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○非正規雇用は、平成6年から平成16年までの間に増加し、以降現在まで緩やかに増加(役員を除く雇用者全体の37.4%・平成26年平均)。

なお、直近(平成27年7月現在)では、1,956万人(37.0%)。

○正規雇用は、平成6年から平成16年までの間に減少 し、以降その数はわずかに減少。※総務省「労働力調査(基本集計)」(平成27年7月分)。なお、月単位の公表は平成25年1月から開始。増減を見る場合には、季節的変動があるため、通常、前年同月との比較を行う。

(資料)平成11年までは総務省「労働力調査(特別調査)」(2月調査)長期時系列表9、平成16年以降は総務省「労働力調査(詳細集計)」(年平均)長期時系列表10(注)1)平成17年から平成23年までの数値は、平成22年国勢調査の確定人口に基づく推計人口(新基準)に切替え集計した値。

2)平成23年の数値、割合及び前年差は、被災3県の補完推計値を用いて計算した値。3)雇用形態の区分は、勤め先での「呼称」によるもの。4)正規雇用労働者:勤め先での呼称が「正規の職員・従業員」である者。5)非正規雇用労働者:勤め先での呼称が「パート」「アルバイト」「労働者派遣事業所の派遣社員」「契約社員」「嘱託」「その他」である者。6)割合は、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の合計に占める割合。

2,335

(70.1%)

2,407

(69.7%)

2,637

(69.3%)2,594

(70.3%)2,385

(69.9%)2,357

(69.8%)

2,378

(69..6%)

2,408

(69.8%)2,367

(69.4%)

2,345

(69.1%)2,324

(68.9%)

2,313

(69.0%)

2,300

(68.9%)2,267

(68.8%)

2,259

(68.9%)

998

(29.9%)

1,045

(30.3%)

1,168

(30.7%)1,093

(29.6%) 1,025

(30.1%)1,018

(30.2%)

1,036

(30.3%)

1,041

(30.2%)1,043

(30.6%)1,050

(30.9%)1,051

(31.1%)1,039

(31.0%)

1,041

(31.2%)1,027

(31.2%) 1,019

(31.1%)

195(32.3%)229(28.0%)

244(25.1%)323(26.4%) 466

(29.8%)507

(31.0%)

519

(30.9%)

539

(31.1%)560

(31.7%)527

(30.5%)540

(30.6%)

571

(31.5%)

566

(31.2%)610

(32.0%)630

(32.1%)

408

(67.5%)

588

(72.0%)

727

(74.9%)

902

(73.6%) 1,098

(70.2%)

1,126

(68.9%)

1,159

(69.1%)

1,196

(68.9%)

1,205

(68.3%) 1,200

(69.5%)

1,223

(69.4%)

1,241

(68.5%) 1,247

(68.8%)

1,296

(68.0%)

1,332

(67.9%)

3,936

4,269

4,776 4,913 4,975 5,008 5,092 5,185 5,175 5,124 5,138 5,163 5,154 5,201 5,240

【15.3%】

【19.1%】

【20.3%】【24.9%】 【31.4%】【32.6%】 【33.0%】 【33.5%】【34.1%】 【33.7%】【34.4%】【35.1%】 【35.2%】【36.7%】【37.4%】

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

昭和59年平成元年 6 11 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26

(万人)

正規:男性

非正規雇用労働者の割合

役員を除く雇用者の人数

注6

正規:女性

非正規:男性

非正規:女性

その他86万人(+4)【4.4%】

契約社員292万人

(+19)【14.9%】

パート943万人

(+15)【48.1%】

アルバイト404万人

(+12)【20.6%】

派遣社員119万人(+3)【6.1%】

嘱託119万人(+4)【6.1%】

正規雇用と非正規雇用労働者の推移(男女別)

24

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8 9 912 11 10 9 10 9 9 10 9 9 9 9 8

13 1215

1716 18

1617

16 16 1615 15 17 15

14

10 10

13

1818

1920 18

18 18 1817 18

1817

16

9 9

11

1718

1819 18

18 19 1817

1918

1818

10 10

10

15 1517 17 18

1920 21

2120

2120

20

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

5 8 11 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26

(万人)

80

6050

58

79 79

35~39歳

25~29歳

20~24歳

15~19歳

81 81 80 81

30~34歳

40

84 84

40

64 64 6462

60

81

48

64 6264 63

81 84

61 63

(平成)

56

76

50

(資料)総務省統計局「労働力調査(基本集計)」*「ニート」の定義は、15~34歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者

ニート等の数の推移(年齢別)

ニート数・フリーター数の推移

○ 若者の数が減少する中、15~39歳の無業者の数は高止まり(H14年以降、約80万人で推移)

○ フリーター数は、H21年以降、180万人前後で高止まり

(資料) 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)」

※ 「フリーター」の定義は、15~34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者のうち、以下の者の合計。1 雇用者のうち「パート・アルバイト」の者2 完全失業者のうち探している仕事の形態が「パート・アルバイト」の者3 非労働力人口で、家事も通学もしていない「その他」の者のうち、就業内定しておらず、希望する仕事の形態が「パート・アルバイト」の者

フリーター数の推移(年齢別)

25

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38,882 43,987 45,565 44,463 45,257 52,931

59,367 68,321 77,883

84,602

97,626 103,637 107,906

119,765 125,888

132,734

148,358 161,941

169,522

179,222

8.413.1

3.6▲ 2.4

1.8

17.012.2

15.1 14.0 8.6

-5.0

15.0

35.0

55.0

75.0

95.0

115.0

135.0

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

160,000

180,000

200,000

17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度 25年度 26年度就職件数の前年度比(%)

就職件数(件)

新規求職申込件数(件)

0

100

(件)

(%)

ハローワークにおける障害者の職業紹介状況

26

○ 平成26年度の就職件数・新規求職者数は、前年度から更に増加

○ 特に、就職件数は84,602件と5年連続で過去最高を更新

資料)厚生労働省「職業安定業務統計」

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42.1 41.7 43.8 47.744.3 43.3

20.0 18.4 19.3 22.1 17.3 16.4

0

10

20

30

40

50

60

平成21年度

平成22年度

平成23年度

平成24年度

平成25年度

平成26年度

正社員

正社員以外

(%) 自己啓発を行った労働者の割合

資料出所:厚生労働省「能力開発基本調査【個人調査】(平成21~26年度)」(調査対象年度は平成20~25年度)

自己啓発を行った労働者の割合

27

○ 自己啓発を行った労働者の割合は、・ 正社員の方が、正社員以外より高い。・ 正社員・正社員以外ともに、ほぼ変化がみられないが、正社員・正社員以外とも平成25年度以降は若干低下している。

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9.5

10.5

14.8

11.1

20.5

12.9

17.4

22.0

33.3

28.7

34.2

70.0

5.2

11.5

12.2

13.5

16.4

16.5

16.8

20.0

20.6

31.9

58.9

78.4

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

その他

休暇取得・早退等が会社の都合でできない

コース等の情報が得にくい

コース受講や資格取得の効果が定かでない

自分の目指すべきキャリアが分からない

自己啓発の結果が社内で評価されない

適当な教育訓練機関が見つからない

どのようなコースが自分の目指すキャリアに適切なのかわからない

家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない

費用がかかりすぎる

仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない

問題がある

正社員

正社員以外

【問題点の内訳】

自己啓発の問題点

自己啓発に問題があるとした労働者及びの問題点の内訳(複数回答)

%

資料:厚生労働省「平成26年度能力開発基本調査【個人調査】」(調査対象年度は平成25年度)

○ 正社員・正社員以外ともに約7割が自己啓発に問題があると回答。○ 正社員・正社員以外ともに約7割が自己啓発に問題があるとし、理由として「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」「費用がかかりすぎる」「家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない」などのほか、2割が「どのようなコースが自分の目指すキャリアに適切なのかわからない」としている。

28

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○ 新入社員の会社の選択理由は、長期的にみると個人の能力や技術、仕事の興味に関連する項目が増加しており、会社を選ぶという意識から職業を選ぶという意識に変化してきていることがうかがえる。

(資料) 新入社員「働くことの意識」調査(平成27年度)

新入社員の会社の選択理由

29

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④ 最近の動き

30

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一.日本産業再興プラン2.雇用制度改革・人材力の強化2-1.失業なき労働移動の実現/マッチング機能の強化/多様な働き方の実現/若者・高齢者などの活躍推進/グローバル化等に対応する人材力の強化(3)新たに講ずべき具体的施策ii)未来を支える人材力の強化(働き手自らの主体的なキャリアアップの取組支援)6月4日に発表した「未来を支える人材力強化(雇用・教育施策)パッケージ」(厚生労働省・文部科学省)に基づき、以下の取組を中心とした施策を一体的に行う。

①企業における人材育成等の取り組みの情報提供の促進若者が、職業生活において自身の能力や個性に向き合い、必要な専門性を磨き、発揮することを可能としていく観点から、若者

雇用促進法案の成立後、企業による職場情報(①募集・採用に関する状況、②労働時間等に関する状況、③職業能力の開発・向上に関する状況の類型ごとに労働政策審議会での検討を踏まえ省令で定める項目全般)の積極的な情報提供を促す。このため、ハローワークに求人を出す企業に対して幅広い職場情報の登録を促すとともに、職業紹介事業者や募集情報提供事

業者に対しても企業の職場情報の積極的な提供を促す。さらに、提供される項目内容について、求職者のニーズを踏まえた不断の見直しを図りつつ、各企業の人材育成等の取組に関する職場情報のデータベース化を図り、政府としても企業の人材育成等の取組の「見える化」を推進する。

②「セルフ・キャリアドック(仮称)」の導入促進経済社会環境の変化に先手を打って対応していくための労働市場インフラとして、働き手が自らのキャリアについて主体的に考え

る習慣を身に付ける環境を整備することが重要である。具体的には、定期的に自身の職務能力を見直し、今後、どのようなキャリアを歩むべきかを確認した上で、身に付けるべき知識・能力・スキルを確認する機会(「セルフ・キャリアドック(仮称)」)を整備する。このため、企業がキャリア形成促進助成金を活用する際には、「セルフ・キャリアドック(仮称)」を実施することを要件又はインセンティブとするとともに、企業規模に関わりなく、主体的な能力開発を促す観点から、当該助成金の対象企業の拡充を図る。また、「セルフ・キャリアドック(仮称)」制度の導入・実施促進を図る企業に対する雇用保険を通じた積極的な助成支援及び各企業が活用可能なモデル就業規則・実施マニュアルの作成・普及を行う。こうした取組により、企業による「セルフ・キャリアドック(仮称)」導入を積極的に支援する。また、その導入・実施状況をはじめとする職業能力の開発・向上に関する取組について、若者雇用促進法案の成立後、労働政策審議会で検討した上で、その結果を踏まえ、個々の企業に対し、①の取組を通じた積極的な情報提供を促す。さらに、働き手個人が「セルフ・キャリアドック(仮称)」を受けた際の経費の一部について、一般教育訓練給付の対象とすること等

個人への支援策について検討をし、本年度中に結論を得る。

「日本再興戦略」改訂2015 (平成27年6月30日閣議決定)(抄) ①

3231

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③教育訓練休暇制度・教育訓練短時間勤務制度の導入促進自社の従業員に対し、職業生活において、必要な知識・能力・スキルを身に付けることができる十分な機会を確保することは、

企業の責務である。このため、キャリア形成促進助成金等の活用により、各企業における教育訓練休暇制度や教育訓練短時間勤務制度の導入促進を図る。また、これら制度の企業における導入状況をはじめとする職業能力の開発・向上に関する取組について、若者雇用促進法案の成立後、労働政策審議会で検討した上で、その結果を踏まえ、個々の企業に対し、①の取組を通じた積極的な情報提供を促す。

➃企業主導による能力評価の取組促進等働き手が自らの価値を最大限引き出せる職場を選び、能力を発揮していく機会を確保し、その能力を効率的に高めていくために

は、労働市場において、働き手の職業能力を適切に評価できる環境が重要である。職業能力の評価システムを構築するためには、人材ニーズを直接把握する業界団体・企業がその設計・運営主体となることが不可欠である。このため、対人サービス分野を重点とした成長分野における技能検定の整備を推進するとともに、業界内共通の検定と連関性

を持つ実践的な企業単位の社内検定の普及促進を図る観点から、これらの検定に取り組む業界団体や企業等に対する積極的な支援を進める。

➄企業における従業員のキャリアアップの取組支援の強化働き手個人のキャリアアップの取組支援のみならず、企業内においても、教育機関と連携しつつ、自社の従業員が働きながら

Off-JTを受けられる機会を確保していくことも重要である。このため、キャリア形成促進助成金やキャリアアップ助成金により、各企業によるOJTとOff-JTを組み合わせた雇用型能力開発の取組を促進するとともに、その普及・促進を図る。

⑥中高年人材の最大活用企業を取り巻く環境変化のスピードが増している中、企業内部における人材育成のみでは変化に十分に対応できない状況が生じ

ており、また、転職等により様々なキャリアを持つ働き手も増えている中で、能力と経験を有する人材が、希望すれば他企業で活躍し、持てる能力を存分に発揮できる環境を整備していく必要がある。このため、中高年企業人材の多様なセカンドキャリア・ネクストステップへの主体的な挑戦を後押しする観点から、雇用保険制度を活用した育成型出向や試用就業の機能を持ったミドル層のインターンシップを支援する制度の創設に向け、まずは公益財団法人産業雇用安定センターにおいて、「試行在籍出向プログラム」を実施し、試行型出向のノウハウの蓄積や課題の抽出を行うとともに、中高年人材の受入れ企業に対する助成措置を創設する。その上で、2018年度に民間人材ビジネスも活用した更なる支援制度の創設を目指す。

「日本再興戦略」改訂2015 (平成27年6月30日閣議決定)(抄) ②

32

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⑬職業実践能力の獲得に資する教育プログラムへの教育訓練給付による支援の拡充「日本再興戦略」を踏まえ、社会人の中長期的なキャリア形成を支援するため、雇用保険法を改正し、①業務独占資格・名称

独占資格の取得を訓練目標とする養成施設の課程(訓練期間は1年以上3年以内)、②専門学校の職業実践専門課程(訓練期間は2年)、③専門職大学院の課程(訓練期間は2年以内または3年以内)のうち、厚生労働大臣が指定した講座を受講した場合に、教育訓練給付金の給付割合の引上げや追加支給を可能とする「専門実践教育訓練給付」を創設し、昨年10月から実施している。今後、「職業実践力育成プログラム」認定制度や「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関」で行われる教育プログラム

等の実態も踏まえつつ、「専門実践教育訓練給付」の対象講座の在り方等について、仕事と両立しやすい多様で弾力的なプログラムも含め、社会人の職業実践能力の形成に真に効果的なものであるか等の観点から検討を行い、速やかに結論を得る。

ⅳ)多様な雇用・就業機会の確保等a)高齢者の活躍促進人口減少社会の中で社会の活力を維持し持続的な成長を実現するとともに、高年齢者の希望をかなえ、豊かな生活を送れる

ようにするためには、働く意欲のある高年齢者が年齢にかかわりなくその能力や経験を活かして生涯現役で活躍し続けられる社会環境を整えていく必要がある。このため、以下のような取組を行うことにより、就労マッチング機能や高齢者の多様な雇用・就業機会の飛躍的向上・強化を図る。

(就労マッチングに資する情報等の充実)①「質の向上」のための施策退職前の段階から、キャリアコンサルティングを受けること等により、労働者が自らのキャリアを見つめ直す環境整備を進めるとともに、中高年齢者が、経験や能力を活かして既存の能力を再構築すること等に資するような中高年齢者向きの企業内外の職業訓練を受講することを促進する。

「日本再興戦略」改訂2015 (平成27年6月30日閣議決定)(抄) ③

33

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35

産業構造審議会 新産業構造部会(第1回)【平成27年9月17日】資料6 新産業構造部会の検討の背景とミッション

34

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36

産業構造審議会 新産業構造部会(第1回)【平成27年9月17日】資料6 新産業構造部会の検討の背景とミッション

35

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第1回 一億総活躍国民会議 配布資料

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前回の議論に関する資料

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Page 39: 「職業能力開発をめぐる経済社会の動向」 - mhlw.go.jp...うち農業の職業 1.25 12,314 9,825 保安の職業 5.76 61,467 10,674 うち漁業の職業 1.04 595 571

セルフ・キャリアドック(仮称)について

○ 「セルフ・キャリアドック」(仮称)とは、労働者のキャリア形成における「気づき」を支援するため、年齢、就業年数、役職等の節目において定期的にキャリアコンサルティングを受ける機会を設定する仕組みのこと。

○「日本再興戦略」改訂2015(平成27年6月30日閣議決定)(抜粋)定期的に自身の職務能力を見直し、今後、どのようなキャリアを歩むべきかを確認した上で、身に付けるべき知識・

能力・スキルを確認する機会(「セルフ・キャリアドック(仮称)」)を整備する。

【若手(入社時等)】

・職業人生の目標等の明確化

・目標に照らした今後の課題の抽出とその解決策の明確化、実行の動機付け 等

【中堅(一定役職登用時等)】

・中長期にわたるキャリア・パスの検討

・中長期的キャリアを見通して必要な能力開発の方向付けの明確化

・職場での悩み相談・解決 等

【中高年(一定年齢到達時等)】

・これまでのキャリアの棚卸しと目標の再設定

・目標に照らした今後の課題の抽出とその解決策の明確化、実行の動機付け 等

自らのキャリアに対する不安・目標の不明確さ等の課題

事業主等

制度導入等を通じた支援

(セルフ・キャリアドックの実施イメージ(例))

定期的なキャリアコンサルティングの実施によるキャリアプラン・能力開発等の見直し キャリア

コンサルタント

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