富士通グループのコンサルティング活動を 支えるメソドロ...

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FRIコンサルティング最前線. Vol.1, p.8-12 (2008) 8 経営革新を効果的に推進していくためには、構想を明確にして、社内コンセンサス を得て、全社・関係部門の協力体制を確立することが重要となる。お客様の経営革新 遂行を強力に支援するために、富士通グループでは、コンサルティング実施に必要な 一連の知識を体系化し、コンサルティング品質の安定化と効率化、そして高付加価値 化の実現に取り組んでいる。本稿では、富士通グループが実施するコンサルティング 活動を長年支えてきた独自のコンサルティング技法に、数多くの実践ノウハウを取り 込み、拡充・発展させた「富士通コンサルティング知識体系CONPAM /BTThe FUJITSU CONsulting knowledgeProcedure And Methodology/Business Transformation)」について、歴史的経緯やお客様にとっての意義などを含めて紹介する。 CONPAMは、富士通グループのコンサルティング知識体系の名称である。 アブストラクト 金子 勝(かねこ まさる) (株)富士通総研 産業コンサル ティング事業部 所属 現在、経営革新や業務改革のコン サルティングに従事。 技  法 富士通グループのコンサルティング活動を 支えるメソドロジー          -富士通コンサルティング知識体系:CONPAM/BT-

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FRIコンサルティング最前線. Vol.1, p.8-12 (2008)8

経営革新を効果的に推進していくためには、構想を明確にして、社内コンセンサスを得て、全社・関係部門の協力体制を確立することが重要となる。お客様の経営革新遂行を強力に支援するために、富士通グループでは、コンサルティング実施に必要な一連の知識を体系化し、コンサルティング品質の安定化と効率化、そして高付加価値化の実現に取り組んでいる。本稿では、富士通グループが実施するコンサルティング活動を長年支えてきた独自のコンサルティング技法に、数多くの実践ノウハウを取り込み、拡充・発展させた「富士通コンサルティング知識体系CONPAM※/BT(The FUJITSU CONsulting knowledge、Procedure And Methodology/Business Transformation)」について、歴史的経緯やお客様にとっての意義などを含めて紹介する。

※CONPAMは、富士通グループのコンサルティング知識体系の名称である。

アブストラクト

金子 勝(かねこ まさる)

(株)富士通総研 産業コンサルティング事業部 所属現在、経営革新や業務改革のコンサルティングに従事。

技  法

富士通グループのコンサルティング活動を支えるメソドロジー         

-富士通コンサルティング知識体系:CONPAM/BT-

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FRIコンサルティング最前線. Vol.1, (2008) 9

富士通グループのコンサルティング活動を支えるメソドロジー -富士通コンサルティング知識体系:CONPAM/BT -

ま え が き

厳しいビジネス競争に打ち勝つには、経営や行政を革新させる速さと品質が求められ、これまでのように試行錯誤を繰り返しながら進める余裕はない。革新のスピードを上げるには、外部の知恵を活用することも必要となる。幅広い経営革新は、得意分野を持つ実務経験者やコンサルタントをそろえるだけでは、個人の力量に左右される危惧

があり、富士通グループは、個人の力量も当然ながら、組織力で革新を支援するパートナであることを強く求められるようになっている。また、経営革新をつまずくことなく順調に推進していくためには、重要な構想立案を誰にでも分かるようにし、知恵を引き出し、社内のコンセンサスを得て、全社・関係部門の協力体制をしっかり築くことが重要となる。そこで、お客様の革新を強力に支援するために、富士通グループではコンサルティング実施の一連の知識を体系化し、コンサルティング品質の安定化と効率化・高付加価値化の実現に取り組んでいる。その結果、これまで富士通グループが実施したコンサルティング活動を支えてきた独自の技法を基盤に、数多くの実践ノウハウを取り込み、拡充・発展させ、「富士通コンサルティング知識体系CONPAM/BT:コンパムビィティ」としてまとめ上げるに至った。

富士通コンサルティング知識体系の歩み

富士通グループでは、1980年代からコンサルティング実施者の共通言語となるコンサルティング技法の存在が、お客様の経営革新の構想立案を強力に支援するものとして整備に注力してきた。そして、1993年に富士通と富士通総研が共同で、お客様の構想立案支援で培ってきたノウハウを基に、システム企画立案のサービス技法“SCOPE/Method(System design COnsult ing, Planning & Estimating service/Method)”を開発した。開発当時は、システム構想立案工程版とシステム計画立案工程版の二つであったが、その後適用の広がりとともに、BPR(Business Process Re-engineering)版や製造業版、中堅企業向けの中規模版などの改良版や、テーマ

や業種ごとの派生版が作られ、活用されてきた。SCOPE/Methodのこれまでのコンサルティング実績は1000件を超え、コンサルティング品質の安定化、コンサルタントの育成、技術の継承に大きく貢献し、富士通の上流工程コンサルティングの発展に寄与してきた。しかし、SCOPE/Methodの開発から10年以上が経過し、その間の富士通およびお客様の外部環境や内部環境の変化に伴い、最近のグローバルビジネスや内部統制などの時流を盛り込んだ内容に刷新する必要が出てきた。そこで、富士通の独自技法である、EPG

(Executive Planning Guide)(1)、C-NAP(Customer-Needs and systems Analysis P r o c e d u r e s)(2 )、S D E M 2 1(S o l u t i o n -oriented system Development Engineering Methodology 21)(3)などの技法やITCのコンサルプロセス指針(4)、世の中に知られているEA(Enterprise Architecture)やバランスト・スコアカード(BSC:Balanced Score Card)などの経営コンサル技法を取り込んで、さらに、数多くのコンサルティング経験からの知恵を盛り込み、SCOPE/Methodを拡充・発展させ、富士通コンサルティング知識体系CONPAM/BTを開発した。

CONPAM/BT とは

富士通コンサルティング知識体系CONPAM/BTは、経営革新の構想立案段階で行うコンサルティング実施の一連の知識を体系化したものである。経営革新の構想立案段階は、最初に全体を鳥瞰

かん

した計画を行うことが重要である。この作業は多岐にわたり過ぎるため、見落としが発生し、多くの時間を要することがあり、経営革新の経験者やコンサルティングの手助けを必要とする。しかも、とくにこの分野のコンサルティングは、お客様の課題整理や合意形成、具体的かつ実現可能な施策の検討など、活動が広い範囲に及び、それぞれ担当するコンサルタントのスキルや経験に依存しがちである。

CONPAM/BTでは、このような経営革新の構想立案に対して、コンサルティング経験を踏まえての工夫を取り入れている。以下に主な工夫を紹介する(図-1)。

(1)実施すべき基本工程を明確化CONPAM/BTの基本工程は、「立ち上げフェー

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FRIコンサルティング最前線. Vol.1, (2008)10

技法

ズ」、「ビジョン策定フェーズ」、「業務/情報化基本コンセプト策定フェーズ」の三つのフェーズと 、13の大工程、49の小工程で構成されている。各工程では、「目的」、「作業内容」、「インプット情報」、「主要成果物」や、実施する際のポイントと留意点をも明確化している。この基本形から、お客様の経営革新の進め方や必要な作業項目、成果物を取捨選択しながら作業を行うことで、検討漏れを防ぐことを可能としている。(2)アウトプットサンプルやワークシートを充実次章で紹介するが、各工程では、過去のコンサルティング事例から特に効果的であった「アウトプット」を選び出し、231種類の「アウトプットサンプル」と125種類の「ワークシート」を整備しており、さらに拡充を図っている。これらを組み合わせることで、お客様にフィットした進め方や段取り合わせができる上、アウトプットイメージを事前確認しながら推進することにより、経営革新の構想立案の品質向上に大きく貢献することができる。(3)コンセプト策定段階からの実現性検証の組込み

CONPAM/BTは、あるべき姿やありたい姿を策定するコンセプトの策定段階で、実現性を検証する工程を組み込んでいる。とくに外部的要素と

して、法律的制約や業界ルールなど、内部的要素として、予算・納期・運用スキルなどを検証し、実行可能性を合意形成することを重要視している。実施計画立案の前工程で、「期待効果予測」、「投資費用試算」、「実現範囲設定」を行って、確実な実現性を検証してから、実行計画づくりを行うことを基本としている。(4)経営者レビューを必須工程として明示経営革新の構想・企画段階では、方針の徹底と手戻り防止に経営者の参加が重要なかぎとなる。まず、プロジェクトのキックオフでは、革新の背景や目的、メンバへの期待を共有する。中間報告では、重要成功要因を設定して検討された目標・施策・取組みテーマをレビューし、基本方針の意思決定をする。最終報告では、投資や効果、スケジュールなどの革新構想を実施に移すために必要な検討がなされているかを確認し、実現性も含めて実行計画を承認する。このように、要所要所で経営者の意思を反映しつつ、構想・企画を遂行するように、開始・中間・完了における経営者レビューを重要な工程として明示している。

■目標施策体系■取組みテーマ定義表

■重要度/緊急度評価

■マイナス面評価(例:実現困難度)■次フェーズで検討する取組みテーマ

など

06取組み基本方針策定

ビジョン策定フェーズ

01コンサルティング・プロジェクト準備

■構想書■新たな提言・提案■新業務・システムコンセプトと実行計画の承認

など

■推進体制■マスタスケジュール

■投資費用計画

■モニタリング指標体系■モニタリング&フォローアップ体制■依頼事項

など

■期待効果予測

■投資費用と試算根拠など

■システム化基本方針■新情報システム体系■サブシステム概要■システム構築方法■システム運用方針■システム移行方針

など

■新業務マップ■新業務機能体系

■新業務フロー■新概念データモデル

■業務変更要件■業務から見た情報化要件

■業務移行要件など

■中間報告書■次フェーズで検討する取組みテーマの

など

■要検討事項

■検討チーム案

■検討スケジュール案

■クイックヒット施策 など

■重要成功要因■重要成功要因の導出根拠■プロジェクトの具体的な目標■目標値

など

■事業概観図

■市場環境調査表

■先進事業革新事例

■IT動向など

■経営戦略調査表

■現行業務マップ

■現行業務機能体系

■現行情報システム概要

■問題ニーズ

など

■公式なプロジェクトスタート

■プロジェクト実施計画書■動機付けされたプロジェクトメンバー

13最終報告

12実行計画立案

11実現性検証

10新情報システムコンセプト策定

09新業務コンセプト策定

08中間報告

07次フェーズ推進計画立案

05重要成功要因設定

04外部環境分析

03内部環境分析

02キックオフ

立ち上げフェーズ 業務/情報化基本コンセプト策定フェーズ

コンサルティング・プロジェクト体制確立

コンサルティング・プロジェクト実施計画立案

秘密保持契約締結

実施手順(小工程)

キックオフ会議

大工程

主要成果

経営戦略・経営方針確認

企業概況理解

財務分析現行業務分析現行情報

システム分析現行データ分析

問題整理

ニーズ整理

業界動向分析競合分析外部との関係理解

先進事業革新事例調査

IT動向調査

重要成功要因候補抽出・決定

目標設定

施策発案

目標と施策の体系化

施策からの取組みテーマ定義

取組みテーマ評価・選定

推進方法具体化

クイックヒット施策設定

中間報告資料作成

中間報告会実施

中間報告会レビュー&反映

新業務方式明確化

新業務モデリング

業務新旧比較

業務移行方針策定

業務から見た情報化要件明確化

システム化基本方針策定

システム概要定義

システム運用方針策定

システム移行方針策定

期待効果予測

投資費用試算

実現範囲設定

設定

推進体制

ジュール設定

マスタスケ

計画

投資費用

計画

フォローアップ

モニタリング&

明確化

依頼事項

構想書作成

新たな提言・提案作成

最終報告会実施

最終報告会レビュー&反映

承認

図-1 CONPAM/BTの全体概要

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FRIコンサルティング最前線. Vol.1, (2008) 11

富士通グループのコンサルティング活動を支えるメソドロジー -富士通コンサルティング知識体系:CONPAM/BT -

(5)システム構築へのスムーズな橋渡しの配慮経営革新や業務改革には、ITを活用することが欠かせなくなっている。そこで富士通グループがこれまで数多く行ってきたシステム構築プロジェクトの経験を踏まえ、経営革新における構想立案の結果をシステム構築者の目線で整理することも重要視し、「新業務コンセプト策定」を情報化要件として、「新情報システムコンセプト策定」工程を遂行する流れとしている。「新情報システムコンセプト策定」工程の直前工程で、経営・事業戦略や業務プロセスから見た情報化要件の明確化を行う流れにしているのである。この工程を遂行することによって、新しい仕組みを策定した新業務方式や新業務プロセスを実現するためのシステム化要件を、後続するシステム構築へつなげることができる。これがシステム構築工程へスムーズにつなぐための橋渡しとなり、重複作業や手戻りを防ぐことが可能となる。

CONPAM/BT の活用ポイント

経営革新の構想立案では限られた期間の中で、数多くの作業を実施し、確実にコンセンサスを得る必要がある。これには、経営革新の進め方の雛形をベースにカスタマイズした作業項目で描いていくことが得策である。そこで各種技法のエッセンスやコンサルティング経験からの知恵を反映したCONPAM/BTをうまく活用することが有効な策となってくる。以下に、主な活用ポイントを紹介する(図-2)。

(1)経営革新の構想立案の進め方をカスタマイズCONPAM/BTをベースに、三つのフェーズ、

13の大工程、49の小工程で、経営革新の目的や範囲から全体の進め方をカスタマイズして、今回の構想策定にフィットした進め方や作業項目を設定する。そして、各工程の作業内容、インプット情報、主要成果物で、具体的な作業手順を共有する。これにより、経営革新の作業項目の漏れ防止や決定までを迅速化するだけでなく、プロジェクトをスムーズにスタートさせることが可能となる。(2)事前に成果物のイメージ合わせ

CONPAM/BTのアウトプットサンプルを基にアウトプットイメージをそろえ、さらに独自作成のアウトプットイメージを加えることで、今回の

構想策定で得たいアウトプット全体のイメージを事前に準備する。これを基に、プロジェクトのスタート前に、最終成果物における全体像の合意形成を図る。お客様は、最終成果物の全体イメージをプロジェクトスタート前に把握できることで、構想立案プロジェクト成功への期待感と安心感を持つことができる。(3)基本的な作業項目で検討漏れの防止

49の小工程からなる作業項目をベースに具体的な進め方と今回追加すべき作業について検討する。例えば、ビジョン策定フェーズの「取組み基本方針策定」の大工程では、「施策発案」、「目標と施策の体系化」、「施策からの取組みテーマ定義」、「取組みテーマ評価・選定」の四つの基本作業工程で遂行することを確認する。その中の「施策からの取組みテーマ定義」工程の場合は、作業項目を具体化するに当たって、「基本的な考え方の整理」、「背景/目的整理」、「目標期待効果の設定」、「業務施策」、「情報システム施策」など作業概要を検討し、今回必要な作業項目を追加し進めていくことで、検討漏れを防ぐことができる。(4)成果物のまとめ作業の効率化と品質確保標準ワークシートを基に、今回の構想策定用にアレンジしたワークシートを作成する。これにより、準備作業を効率化でき、またワークシートの項目やまとめ方について、深く議論し新しいアイデアを盛り込むことで、成果物の品質確保に役立つ。(5)システム構築が後に続く場合の手戻り防止「業務から見た情報化要件の明確化」作業では、業務コンセプトをシステムの目線でシステム化方針として明確化することが可能となる。例えば、業務ごとにシステムに求める業務処理機能の要件や主な入出力情報を機能要件として整理する。また、当初予定し得なかったシステム要件(品質・性能・制約など)が発生するリスクを減らすように非機能要件を明確化する。さらに、システム化の基本的な考え方や方向性の策定をはじめとする、システム概要、システム運用、システム移行などの方針を定義する。これにより、経営者や現場部門の思いをシステム構築にスムーズにつなぐことが可能となり、システム構築の段階でもコンセプトやシステム化方針を再確認でき、手戻りを防止できる。

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FRIコンサルティング最前線. Vol.1, (2008)12

技法

価値ある経営革新の構想立案へ

CONPAM/BTは、富士通グループの実施するコンサルティングプロジェクトに適用することで、コンサルティング品質の安定化と効率化・高付加価値化を実現することをねらっているが、お客様の経営や行政の革新構想立案を効率的・効果的に推進するための技法として存在している。この構想立案に当たって、富士通グループのコンサルティングを通じ、CONPAM/BTを活用することで、以下のような効果が期待できる。(1)新たな発想・アイデアを加味することを促進(2)限られた期間での現実的な構想/実行計画づくり(3)お客様社内コンセンサスとトップ承認の容易化こうして、今までの経験と知恵を盛り込んで体系化したコンサルティング知識体系CONPAM/BTを活用することで、お客様にとって価値ある経営革新の構想立案に貢献することが、富士通グループの願いである。

む  す  び

本稿では、お客様の経営革新の構想立案を強力

に支える富士通のコンサルティング知識体系について、歩み、特徴、活用ポイント、お客様にとっての効果の四つの視点から紹介した。富士通グループは、今後とも、お客様のパートナとして、お客様の経営や行政における革新の構想立案に、コンサルティング活動を通じて貢献していきたい。

参 考 文 献

(1) FUJITSU EPG解説書(全社システム計画技法)Executive Planning Guide.富士通、1990.

(2) FUJITSU C-NAP解説書(システム要求分析技法)Customer-Needs and systems Analysis Procedures.富士通、1990.

(3) FUJITSU SDEM 解説書 Solution-oriented system Development Engineering Methodology 21.富士通、1992.

(4) ITCのコンサルプロセス指針:プロセスガイドラインVer1.1.ITコーディネター協会、2006.

(注)この論文は雑誌FUJITSU2008年5月号掲載論文に加筆・修正しています。

図-2 CONPAM/BTの活用イメージ

■目標施策体系■取組みテーマ定義表■重要度/緊急度評価■マイナス面評価(例:実現困難度)■次フェーズで検討する取組みテーマ

など

06取組み基本方針策定

ビジョン策定フェーズ01コンサルティング・プロジェクト準備

■構想書■新たな提言・提案■新業務・システムコンセプトと実行計画の承認など

■推進体制■マスタスケジュール■投資費用計画■モニタリング指標体系■モニタリング&フォローアップ体制■依頼事項

など

■期待効果予測■投資費用と試算根拠

など

■システム化基本方針■新情報システム体系■サブシステム概要■システム構築方法■システム運用方針■システム移行方針

など

■新業務マップ■新業務機能体系■新業務フロー■新概念データモデル■業務変更要件■業務から見た情報化要件■業務移行要件

など

■中間報告書■次フェーズで検討する取組みテーマの承認

など

■要検討事項■検討チーム案

■検討スケジュール案

■クイックヒット施策

など

■重要成功要因■重要成功要因の導出根拠■プロジェクト具体的な目標■目標値

など

■事業概観図

■市場環境調査表

■先進事業革新事例■ IT動向

など

■経営戦略調査表

■現行業務マップ■現行業務機能体系■現行情報システム概要■問題ニーズ

など

■公式なプロジェクトスタート

■プロジェクト実施計画書■動機付けされたプロジェクトメンバー

13最終報告

12実行計画立案

11実現性検証

10新情報システムコンセプト策定

09新業務コンセプト策定

08中間報告

07次フェーズ推進計画立案

05重要成功要因設定

04外部環境分析

03内部環境分析

02キックオフ

立ち上げフェーズ 業務/情報化基本コンセプト策定フェーズ

コンサルティング・プロジェクト体制確立

コンサルティング・プロジェクト実施計画立案

秘密保持契約締結実

施手順(小工程)

キックオフ会議

大工程

主要成果

経営戦略・経営方針確認

企業概況理解財務分析

現行業務分析

現行情報システム分析

現行データ分析問題整理ニーズ整理

業界動向分析競合分析外部との関係理解

先進事業革新事例調査IT動向調査

重要成功要因候補抽出・決定

目標設定

施策発案

目標と施策の体系化

施策からの取組みテーマ定義

取組みテーマ評価・選定

推進方法具体化

クイックヒット施策設定

中間報告資料作成

中間報告会実施

中間報告会レビュー&反映

新業務方式明確化

新業務モデリング

業務新旧比較

業務移行方針策定

業務から見た情報化要件明確化

システム化基本方針策定

システム概要定義

システム運用方針策定

システム移行方針策定

期待効果予測

投資費用試算

実現範囲設定

設定

推進体制ジュール設定

マスタスケ

計画

投資費用

計画

フォローアップ

モニタリング&

明確化

依頼事項

構想書作成

新たな提言・提案作成

最終報告会実施

最終報告会レビュー&反映

○○社版の○○社版の  ①進め方  ①進め方  ②作業項目  ②作業項目

○○社版○○社版ワークシートワークシート

アウトプットアウトプットイメージイメージ +

独自アウトプット独自アウトプットイメージイメージ

作業項目 キックオフ会議作業概要①プロジェクト実施背景、目的、意義の説明②業務革新に取り組む上でのアプローチ説明③顧客、富士通双方のプロジェクト参加④プロジェクト実施計画の説明⑤依頼事項

作業項目 施策からの取組みテーマ定義作業概要①基本的考え方②背景/目的整理③目標期待効果の設定④業務施策⑤情報システム施策

作業項目 新業務方式明確化作業概要①業務処理方式②個別業務プロセスや活用シーン③新しい業務ルール候補④IT適用方法⑤前提条件/制約条件⑥次善策、次々善策

標準ワークシートアウトプットサンプル