地域商店街活性化事業 実施事例 -...

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地域商店街活性化事業 実施事例 平成26年2月21日 全国商店街振興組合連合会

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地域商店街活性化事業 実施事例

平成26年2月21日 全国商店街振興組合連合会

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地域商店街活性化事業 取組事例

旭川平和通三和商店街振興組合(北海道) ~25三和フェスティバル~

《地域の特色》 北海道第2の都市として発展を遂げてきた旭川市。大型商業施設の相

次ぐ出店、近隣の文化ゾーンも人気であったが、近年は車社会の進展や消費者ニーズの多様化等により中心商業地としての求心力が低下。老舗の大型店の閉店なども相まって、空洞化が大きな課題となっている。 《事業の内容》 以上の状況を解消すべく、これまで取り組んできた各種イベント事業を再構築。 1.一週間にわたり夜の商店街をPRし、約2,000人の集客。 2.市内の6つのアマチュアバンドが生演奏を提供し、約2,000人の集客。 3.鉄製彫刻へのイルミネーション装飾を施し、約300人/日の集客。街区内のシンボルタワーとして好評を得た。 また、市内農家と連携し早朝収穫した農産物を朝市で販売しPRに成功。すべてのイベントにおいて、かつてない盛り上がりをみせた。 《事業による効果実績》 歩行者通行量は200人/日→250人/日と上回り、空き店舗数は6店→4店と、3分の1減の目標を達成した。

マップ作成

イベント

お昼からにぎわいをみせるイベント会場 ステージ後ろにイルミネーション (開拓の塔)が見える

釧路桜ヶ岡商店街振興組合(北海道) ~山神篝火三五四まつりでにぎわう!~

《地域の特色》 釧路市の東南部に位置し、太平洋炭鉱とともに発展してきた商店街。平成14年の閉山に伴う就業先離職により売上高が大幅に減少。商店

街の組合員数も減り、さらに近隣への大型店出店により地元スーパーも倒産して買物難民も発生した。 《事業の内容》 平成11年から復活させた山神篝火祭りを再構築させ、来街促進及び積極的なPR活動を通じ、にぎわい回復に繋がった。特に商店街マップ

の作成、スタンプラリー、お祭りと一緒に実施した抽選会が消費者に非常に好評であり、今後も続けてほしいとの要望が多数寄せられた。 《事業による効果実績》 空店舗については現状維持となったが、歩行者量は増加(平成25年度数値目標1,616人→実績値1,720人)していることから、今後のにぎわいに繋がると期待されている。

情報発信

マップ作成

イベント

調査

道新夕刊 H25.6.28

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地域商店街活性化事業 取組事例

輪西商店街振興組合(北海道) ~「お出かけバス」実験事業~

《地域の特色》 北海道の製鉄の町として栄えた企業城下町の地域型商店街。最盛期には2万人を超えた人口も今やその1/5にまで減少し、商業環境は一段と厳しさを増している。 《事業の内容》 商店街ではこれまでも「ポイントカード事業」等を積極的に展開してきたが、幅広く地域内外からの集客を目指して「輪西おでかけバス」の実験事業を実施。交通の足に不便を感じていた人々へのサービスとこれに合わせてイベントを実施。さらにお出かけ用の商店街マップを作成してPRに努めた。 <事業による効果実績> 近隣の商業施設にスーパーを呼び込んだことにより、昨年に比べて来街者数は60%増の396千人(年間)を達成の見込み、空き店舗も2軒減少し4軒となった。

イベント

秋田市通町商店街振興組合(秋田県) ~コンコン祭り~

《地域の特色》

県庁所在地の駅から約1Km、店舗数56の地域型商店街。 《事業の内容》 近隣への大型商業施設進出等による来街客の減少対策として、毎年開催される「狐の行列」をヒントに、コンコンまつり2013というイベントを開催。キツネカフェ、キツネダンス等の催しのほか、自慢の一品ブースを設け、当日は5,000人を超える来街者があった。 《事業による効果実績》 事業実施前は来街者が1日4,866人であったが4,935人に増

加。空き店舗についても、周辺の商店街では空き店舗数が増加している中で、依然として空き店舗数“0”を維持し続けている。

きつねメーク

イベント

調査

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地域商店街活性化事業 取組事例

大田原商店連盟(栃木県) ~レシートまつりでガラポン!~

《地域の特色》 大田原藩の城下町であり旧奥州街道の宿場町として栄えた大田原市は、戦後宇都宮以北の政治・経済の中心地として発展してきた。その中心として6商店会が連続して存在する商店連盟は、戦後のモータリゼー

ションによる環境変化により、消費者が環状線の大型店でストップし、中心にある6商店会方面への客足が激減した。 《事業の内容》 そこで「賑わいフェスタ」と称し、レシートまつりを開催。何度でも参加できるガラポン抽選を設け、販売力向上に成功。 また、「サウンドクロスin大田原」として商店街に3ヵ所のステージを配し、

軽音楽の生演奏を実施。心地よい空間が人の流れを作り、集客力向上に繋がった。 さらにHPにて定期的に情報を発信することにより、タイムリーな情報が提供され顧客の定着とリピーター力に繋がった。 《事業による効果実績》 当事業により、歩行者通行量は平日:642人/日→920人/日、休日:727人/日→993人/日と、確実に増えた。

イベント風景

イベント

情報発信

上野尻商工振興会(群馬県) ~新島 襄ゆかりの商店街でおもてなし~

《地域の特色》 群馬県西部に位置し、東は高崎、西は軽井沢と接する安中市は、中山道の宿場や関所がおかれた交通の要衝であり、現在も長野新幹線の安中榛名駅があるという恵まれた立地条件で発展してきた。 しかし近年、モータリゼーションの進展に加え、商店街は廃業などが続き、多数の量販店の進出等により衰退の傾向にあった。 《事業の内容》 そんな中、大河ドラマ「八重の桜」の準主役である“新島襄”の「旧跡巡り」を土台に観光誘致に力を入れるため、徒歩2時間前後のコースを楽しめる「ヒストリーコース」を設置。このコースを楽しむ観光客が1年間で35,000人にのぼった。 さらに「新島襄生誕170年記念祭」と称し(1)「新島襄」に関する講演

(2)大河ドラマ「八重の桜」劇中音楽コンサート(3)その他各種イベントを開催し、商店街全体の誘客に繋げた。 《事業による効果実績》 本事業を実施することにより、歩行者通行量が87人/平日→137人/平日の増加をみた。

マップ作成

イベント

調査

新島襄・八重祭り 安中商店街マップ

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地域商店街活性化事業 取組事例

浅草国際通り商店街連合会(東京都) ~最高のおもてなしをみんなで一緒に~

《地域の特色》 当商店街は、松竹歌劇団や美空ひばりの公演をはじめとする浅草国際劇場が目前にあったことから、「浅草国際通り」と名付けられた。商店街内につくばエクスプレス浅草駅があるが、長期にわたる関連工事の影響で通行量が大幅にダウン。開業後、何とか来街者数は回復したが、会員同士の情報共有やソフト面での活性化が課題となっている。 《事業の内容》 商店街の愛称「ビートストリート(最高のもてなしをする本物のまち)」から、イベント名を「ビートフェスティバル みんなで一緒に!!」とした。 大道芸人5組が商店街の各所でパフォーマンスを披露、「フラダンスの祭典」や地元浅草にゆかりのある「ゆるキャラ」5組が大集合。さらに

「ビートストリート宝探しラリー」ではゴールにたどり着いた参加者に抽選で「宝(景品)」を差し上げた。 《事業による効果実績》 商店街の中にお客様を呼び込む(3会場合計:約5,000人)とともに、

スタンプラリーを通して複数の拠点を回遊して楽しんでいただいたことは、回遊性の向上に役立ったと思われる。 ◎歩行者通行量: 平日:5,000人/日→5,4305人/日、休日:6,000人/日→66,011人/日に増加。 ◎空き店舗数:18店舗→16店舗に減少。

イベント

ゆるキャラ大集合

マップ作成

調査

大道芸人フェスティバル

アサヒ商店街振興組合(東京都) ~世界一への挑戦!~

《地域の特色》 東京都台東区の北東に位置し、周辺には平賀源内の墓や、新田義

貞が戦勝祈願をしたことに由来する玉姫神社など数多くの史跡を有する、下町の雰囲気を今に伝える街である。近年は、東京スカイツリーの開業とともに周辺の商業環境も変化しつつあることから、商店街としても新たな誘客のための環境素材等の創出が必要となっている。 《事業の内容》 台東区の地場産業であり、日本固有の生産量を誇る靴に着目。毎年玉姫神社の境内で開催される靴の大バザールに合わせ、802人が一斉に靴磨きに挑むイベント「靴みがき世界一への挑戦」を開催した。 当日は、お揃いのTシャツを着た参加者802名が、商店街の通り約300mにわたってずらりと並び、大太鼓の合図で一斉にスタート。参加者が履いてきた自分の靴をみがいた。結果は800名が成功し、ギネスの

公式認定者から認定証が理事長に授与された。因みにこれまでの記録は、アラブ首長国連邦の451名とのこと。 《事業による効果実績》 イベント当日は1,200人を超える見物客も集まり、盛大な催しとなった。 新聞記事により商店街が一躍有名になり、人々の注目を集め、来街者の増加にも結び付きつつあり、関係者は大きな手応えを感じている。

マップ作成

調査

イベント

ギネス認定書授与 靴みがき世界一への挑戦!

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地域商店街活性化事業 取組事例

佐竹商店街振興組合(東京都) ~手作り・モノづくり体験~

《地域の特色》 “日本で2番目に古い商店街”といわれる、東京都台東区にある地域型商店街。JR御徒町駅から10分ほどのアーケード街で、衣料品店や寝具店、飲食関係等65の店が軒を並べている。江戸時代、佐竹家の上屋敷があったことを地名の由来とし、明治31年に商店街組合が結成されたとのこと。 《事業の内容》 本事業では、台東区はモノづくりの街であることをテーマに「手づくり体験ものづくりフェア」を開催。区内在住の伝統工芸士(桐箱作り、銀細工等)を招き、モノづくりの実演を行ったほか、伝統工芸士の指導のもとに参加者が工芸品づくりにチャレンジ。 《事業による効果実績》 事業実施後は、空き店舗が3軒から2軒に減少、通行量も15%ほど増加して1日4,600人を数える状況となった。

商店街の入口 手づくり体験

イベント

調査

にこにこ星ふちのべ協同組合(神奈川県) ~銀河を“歩く”街~

《地域の特色》 神奈川県相模原市にある当商店街では、26年前より現・宇宙航空研究開発機構(JAXA) 相模原キャンパスの玄関口として、「銀河をかける

街 ふちのべ」をテーマに、通りにも星座の名称を使うなど、宇宙に関連した街づくりを進めてきたが、面積が広いわりには核となる商店街が少ない。個店の努力にも関わらず、魅力を発信しきれていないこと等が課題となっている。 《事業の内容》 「宇宙」をイメージできるダンスを、未だ実施されていない「ムーン・ウォーク世界選手権」として開催。 「月を連想させればなんでもOK」というル-ルに、コントあり、お笑いありと盛大な催しとなった。参加者も3歳から78歳まで、神奈川県内をはじめ全国から参集し、モンゴルやオーストラリアの若い世代も参加し、国際色豊かなものとなった。 同時に桜美林大学を中心とした学生ボランティアと連携し作成した地域情報を網羅した新・商店街マップを配布。マップ情報をSNS等を通じて共有してくれている例もあり、発行部数8,000部以上の効果があった。 《事業による効果実績》 ◎歩行者通行量:事業実施前は35189人/日→35904人/日と増加した。 ◎商店街協同組合に新たに9組合員が加入し、商店街の大きな力となった。

マップ作成

イベント

ムーンウォーク世界大会

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地域商店街活性化事業 取組事例

相模大野銀座商店街振興組合(神奈川県) ~パワースポット“報徳二宮神社!”~

《地域の特色》 サービス、文化、行政機能が集積する小田急線の相模大野とその周辺に位置する商店街。商店街の入口に、大型複合店が25年3月にオープン、これにより商店街と行政機関、大学等との連携による新たな “まち”のスタイルが生まれつつある。 《事業の内容》 商店街の中心地に位置する「報徳二宮神社」がパワースポットとして近年注目されたこともあり、二宮金次郎翁をモチーフにキャラクター「ぎんちゃん」をシンボル化。キャラクターを活用したスタンプラリー「ぎんちゃんを探せ!」や「銀座ちょい呑みフェスティバル」等を開催。行列をなす店もあり、平日の通りが遅くまでにぎわった。 《事業による効果実績》 ◎空き店舗:銀座祭当日に開店した店舗があり、3店舗→2店舗に減。さらに工事に入った店舗があり、今後に期待できる。 歩行者通行量については、減少傾向に歯止めをかけるにとどまった。

調査

イベント 万代シティ商工連合会商店街振興組合(新潟県) ~万代シティ40周年記念事業キックオフイベント!~

《地域の特色》 新潟駅から約300メートル、信濃川にかかる万代橋の手前に位置する

広域型の商店街。市内中心部にあった大和百貨店が撤退して以降、中心部商店街への回遊性が大きく低下。さらに行政施設の郊外移転もあり、新潟市中心部の商店街の昼間人口が大幅に減少するなど、商店街を取り巻く環境は厳しくなってきている。 《事業の内容》 商店街誕生40周年を記念して、「万代アースフェスタ2013」を開催。エコや環境といったテーマ設定と出店飲食ブースの充実を行なった。 自治体、国際協力系や環境系団体、NPO、NGO、協賛企業などの活動PRブースや、県外のご当地グルメや地元産品等を並べたアースダイニングエリア。アースパフォーマンスエリアでは初日はダンスコンテスト、2日目はゲストを呼んでの音楽ショー、3日目は韓流アーティストとご当地アイドルがメインゲスト。20体のゆるキャラ着ぐるみも登場。 《事業による効果実績》 イベント開催時の集客数は、推計で、3日30千人、4日30千人、5日35千人で延べ95千人にのぼり、集客力向上面での効果はあったと思われる。歩行者通行量について、当初の目標であった休日16,763名→16,832名は、実施当日雨で寒かったためか16,124名にとどまった。

イベント

ゆるキャラ にぎわう通り

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地域商店街活性化事業 取組事例

九日町銀座商店街(長野県) ~商店街元気だそうよ!頑張ろうよ!~

《地域の特色》 大町市は長野県の北西部に位置し、立山黒部アルペンルートの長野県側玄関口として有名。鎌倉時代より京に倣った都市計画がなされ、江戸時代は宿場・大町宿として栄えた。しかし近年、大型店の郊外進出などにより空き店舗の増加、経営者の高齢化など様々な問題に直面している。 《事業の内容》 “グローバル時代の地域情報発信”をテーマに長野大学教授を講師に招きセミナーを開催。空き店舗を活用するための方策“空き店舗バンク事業”の提案など、将来的にネット環境による情報発信を視野に入れた効果的な講義を開講。また、震災以降サクラの苗木を植えるなど交流があった岩手県大船渡市との縁で、イベント「ふれあい物産展」を開催した折、東日本大震災記録展を同時開催し、訪れた人々に深い感銘を与えた。 《事業による効果実績》 ◎歩行者通行量:H24年346人/平日→H25年356人/平日と増加。乗用車量も544台/日増え、今後もイベントを通じコミュニケーション機能の強化を図り商店街をPRしてゆきたい。 ◎空き店舗:現在の2店舗を0にする努力を傾注している。

イベント

研修セミナー

セミナーの様子 講師/前川道博氏 長野大学 企業情報学部教授

H24.8.27付

半田駅前商店街振興組合(愛知県) ~新美南吉生誕100年記念メルヘンロード~

《地域の特色》 名古屋市の南、中部国際空港の東に位置し、飲食店や各種小売店54店舗からなる地域型商店街。近くの運河沿いに続く黒板塀の“蔵”に因んで、“蔵しっくたうん”というネーミングでPRを展開している。 《事業の内容》 本事業では、地元出身の童話作家「新美南吉(代表作「ごんぎつね」)の生誕100年に当たることから、地域の各種行事に協賛するととも

に、振興組合では実行委員会を組織し、散策とミニコンサートによる「メルヘンロード・夕涼みフェア」、南吉に因んだ紙芝居や資料展示をする「南吉と童話ハウス」、「商店街への来街客の増加を目指した「おいでんナイト!クーポン」等の事業を実施。 《事業による効果実績》 事業実施後、歩行者通行量は13%増加の600名に、空き店舗も2軒減少して4軒となった。

おいでんナイト風景

イベント

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地域商店街活性化事業 取組事例

高山市商店街振興組合連合会(岐阜県) ~飛騨高山あんきな、まちゼミ~

《地域の特色》 岐阜県高山市の市街地の中心部である鍛冶橋交差点から、東西南北に広がる7つの商店街振興組合と近隣の2つの商店街振興組合で構成。 現在、市街地の空洞化、商店主の高齢化等に伴う後継者問題や、店舗の終業時間が早まり来街する動機づけも弱くなっており、にぎわいのあるまちづくりへの取組が急務となっている。 《事業の内容》 岐阜県内では初めての取組である「まちゼミ」を、1ヵ月間で46の講座

開催。講師は商店街の店主等が担当し、それぞれの業種の専門分野に因んだ内容の講義を行ない、参加者との交流を深め、各商店のファンを増やしていくことを狙った。 「あんきな」は飛騨弁で気軽なの意味。「意外と知らない薬の飲み方、飲み合わせ」「フルーツカッティング」「飲み比べ『急須で違う』うまいお茶」等多彩な内容で276名の受講があった。 《事業による効果実績》 46講座を開催、定員を上回る応募(参加者は定員の関係で276名)が

あった。そのため定員に漏れた応募者を対象に、独自でゼミを開いた店もあるほど好評を博した。 ◎歩行者通行量:事業実施により6,270人/日→6,411人/日の増加をみた。

マップ作成

研修セミナー

高山まちゼミの様子

桑栄メイト協同組合(三重県) ~ご当地キャラが大集合!~

《地域の特色》 三重県桑名市の近隣型商店街で、JR及び近鉄の桑名駅から徒歩数分

の位置にある。従来は、典型的な駅前商店街として賑わっていたが、モータリゼーションの進展、高速バスの普及等により駅前を含む中心商店街の空洞化が進んでいる。併せて店舗等の老朽化や経営者の高齢化による後継者問題が大きな課題となっている。 《事業の内容》 毎年10月に「くわなエキトピアまつり」を開催するほか、「くわな野音祭」

や「よさこい舞踏祭」を実施してきたが、ややマンネリに陥っていた。そこで本年は「ご当地キャラクター大集合」や地元名産品の「ものづくり体験教室」など、子供から大人まで楽しめる盛りだくさんのイベントを企画。特に、三重県鈴鹿市、愛知県岡崎市をはじめとする15地方自治体との

連携により、ご当地の“はまぐり娘”をはじめとした“ゆるキャラ”が集合した「ご当地キャラクター大集合」は会場全体を盛り上げた。 《事業による効果実績》 雨天の中、2日間で例年より多めの約1万5千人の来場者があった。 ◎歩行者通行量:平日は220人/日→225人/日、休日は260人/日→261人/日と、増加がみられた。

イベント

ご当地キャラクター、 ゆめはまちゃんとはまぐり娘 くわな音楽祭

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地域商店街活性化事業 取組事例

福井駅前商店街振興組合(福井県) ~えきまえ特招会~

《地域の特色》 北陸の県庁所在地の駅前商店街。地域というより県の顔ともいえる商店街で、衣料品やその他小売り、飲食店等約100件が軒を並べる広域型商店街。 《事業の内容》 駅前再開発の関係から来街者が減少傾向にあり、これを挽回すべく「えきまえ特招会」と銘打って、イタリア料理の販売・料理教室、イタリアミュージックや路上パフォーマンス等を取り入れた「イタリア市」、フルーツをテーマに芸術体験教室を取り入れ、生鮮野菜の販売も行った「フルーツマーケット」、周辺のパン屋さんの協力を得て、限定品販売も組み入れて実施した「パンまつり」等のイベントを開催。 《事業による効果実績》 この結果、歩行者通行量は5.9%増の7,525人に、空き店舗も9軒から8軒に減少した。

イタリア市の風景 パンまつり

イベント 京都三条会商店街振興組合(京都府) ~朝から夜まで楽しんで頂きましょう~

《地域の特色》 古都京都市の西の中心部に位置し、東西に約800メートルのアーケードを有する商店街。店舗数は約180を数え、午後2時から9時の間は車両を通行止めにしており、何でも揃う広域型商店街。 《事業の内容》 振興組合では、既存の顧客に商店街を再認識してもらうことと、新たな顧客層の開拓を目指、ニューファミリー層をターゲットにした「子供特価抽選会」と、アーケードの利点を活かした「朝から夜まで楽しんで頂きましょう」イベントを実施。特に後者のイベントでは、モーニングサービスからサンバパレード、公園ランチ、落語等盛りだくさんのイベントを展開。 《事業による効果実績》 ◎歩行者通行量:平日が1,052/日→1,163人/日と、111人/日の増加をみた。 ◎空き店舗は:12軒が9軒に減少した。

イベント風景等

イベント

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地域商店街活性化事業 取組事例 三津屋商店街振興組合(大阪府) ~みつやわいわいサマーフェスタ~

《地域の特色》 大阪市淀川区の北部に位置し、全長500mのアーケードを有する。

「幸せ膨らむ商店街」をキャッチフレーズに、物を売るだけの商店街から「幸せを創造する商店街」を目指している。しかし店主の高齢化に伴う後継者問題が大きな課題となっており、空き店舗は34を数える。 《事業の内容》 当商店街はヤカンをカーリングに見立てて点数を競うスポーツ「ヤカーリング」発祥の地として知られている。商店街では年2回の“世界

大会”を開催。本事業では商店街の若手が中心となり「みつや盛上隊」を結成。ヤカンをモチーフにした着ぐるみ「みつかもん」のお披露目をし、子供やファミリー層に「ええまちみつや」をアピール。 さらに「みつやどんたく」を開催。特設会場を設けて子供達の太鼓やコーラスなど日頃の成果を発表できる場を作り、“街が子供を育む”という地域における商店街の役割を前面に押し出したイベントとした。 《事業による効果実績》 毎年のヤカ―リング大会に加え、今回はキャラクター着ぐるみの登場もあり1万人を超えるお客さんが商店街を訪れた。 ◎歩行者通行量:平日2,000人/日2,319人/日に増加。 ◎空き店舗:25店舗→24店舗に減少。

イベント

ゆるキャラ名発表! ヤカーリング世界大会

堺市駅東商店街振興組合(大阪府) ~夏のちびっこ祭り!~

《地域の特色》 JR堺市駅の東口に隣接する東西350mの近隣型商店街。古くから

の堺と奈良を結ぶ街道で、史跡も数多く残されている。近隣の顧客の高齢化に伴い、来街者の減少が続き、組合店舗の売上にも大きな影響を及ぼしている。周辺マンションの住民等子育て世代に対する取組が遅れており、積極的な集客活動が必要となっていた。 《事業の内容》 本事業を活用し、これまで取組みが遅れていた新たな住民等への対応を図ることとした。子供向けイベントの開催では商店主手作りの模擬店、ゲームコーナーのほか、子育て世代をターゲットにした様々なイベントブースを設けた夜店を展開。また、吉本芸人の漫才ステージを開催したほか、様々な地域団体にも活動発表の場を提供したことで地域での商店街の認知度向上とコミュニティ機能の強化を図った。 さらに商店主自らが自店や絶品の魅力を広くPRしたことで、一過性の集客で終わらせず、継続的な集客に繋げた。 《事業による効果実績》 ◎事業実施前数値 平日:3,000人/日 休日:2,000人/日 ◎イベント実施後 平日:3,300人/日 休日:2,200人/日

イベント

子供向けイベント 街角ステージイベント

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地域商店街活性化事業 取組事例

隅田中央商店街振興組合(和歌山県) ~いきいきプロジェクト~

《地域の特色》 和歌山県の高野山の麓に位置する店舗数約40の地域型商店街。近年は、車に乗れない高齢の顧客が近県大都市に移り住むなど顧客の流出が増え、商店街を取り巻く状況は一段と厳しさを増している。 《事業の内容》 このため振興組合では、本事業を活用して医師や管理栄養士等を招いての「いきいき健康長寿セミナー」を定期的に開催するほか、近隣の歴史や観光資源を活用した「いきいき健康長寿ウオーク」等を開催。地域の人々の健康づくりと商店街活性化の両面作戦を展開している。 《事業の内容》 この結果、歩行者通行量は25%ほど増えて100名を超えたほか、空き店舗数も3軒から2軒に減少した。

那覇市平和通り商店街振興組合(沖縄県) ~商店街アーカイブズ事業~

《地域の特色》 沖縄を代表するアーケード街で、地元だけでなく全国各地からの観光客でにぎわう広域型商店街。土産品等その他の小売業を中心に145の店舗があるが、郊外型大型店が進出したことから近年は地元客が減少するほか、商店街の名前を知らない世代も増えるなど厳しい経営環境となっている。 《事業の内容》 そこで振興組合では、昭和26年に一般公募により商店街の名称を決めたことに因み、「平和通りアーカイブス」事業を実施。商店街のこれまでの歴史的写真や道具類の展示を行ったほか、米国統治時代の映像等の上映会等を開催。商店街の姿を改めてアピールした。 《事業の内容》 これにより21軒あった空き店舗が18軒に減少したほか、歩行者通行量も3.5%ほど増加し、6437人となった。

商店街入り口

イベント イベント