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原子力安全・保安院 18 基準地震動の検討状況

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Page 1: 基準地震動の検討状況原子力安全・保安院 東京電力から報告された新しい基準地震動 5月22日、東京電力により新たに策定された基準地震動が保安院に報告されたところ。

原子力安全・保安院

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基準地震動の検討状況

Page 2: 基準地震動の検討状況原子力安全・保安院 東京電力から報告された新しい基準地震動 5月22日、東京電力により新たに策定された基準地震動が保安院に報告されたところ。

原子力安全・保安院

東京電力から報告された新しい基準地震動5月22日、東京電力により新たに策定された基準地震動が保安院に報告されたところ。

◇東京電力では、 中越沖地震以降、柏崎刈羽原子力発電所敷地周辺の陸域や海域における地質調査を実施。

◇その調査結果や発電所における地震の観測記録などを基に、柏崎刈羽原子力発電所に特に大きな揺れをもたらす可能性がある活断層を選定。(海側 F-B断層、陸側 長岡平野西縁断層帯)

◇さらに、これらの活断層の長さ等のデータやこれまでの地震の観測記録等を基に、耐震安全性を評価するため、新たに基準地震動を策定。

~報告内容~

~新たに策定された基準地震動~

◇観測記録などを参考にして、1~4号機側と5~7号機側の2箇所でそれぞれ基準地震動を設定。

1号 2号 3号 4号 5号 6号 7号

基準地震動による基礎版上の加速度(ガル) の計算値 829 739 663 699 543 656 642

中越沖地震による基礎版上の観測値(ガル) 680 606 384 492 442 322 356

※水平方向の加速度の最大値を記載

~基準地震動による基礎版上の揺れと中越沖地震での基礎版上観測値の比較~

1号~4号の基準地震動 5号~7号の基準地震動 以前の基準地震動

加速度(ガル) 2280 1156 450

※水平方向の加速度の最大値を記載

◇F-B断層の長さは、専門家の意見を踏まえ、地震動評価において約36kmを考慮。(東京電力は約34kmと評価)

◇長岡平野西縁断層帯の長さは、3つの活断層が同時に活動する場合も考慮し、長さ91kmと評価。震源断層の傾斜角の設定に伴う不確かさを含め、震源断層パラメータの不確かさの考慮については、さらに検討するよう事業者に求めており、今後、その結果を踏まえた検討を行う。

◇今後、東京電力は、断層モデルや経験的手法により基準地震動Ssを見直し、保安院はその妥当性を確認。

~国のWGにおける専門家の意見を踏まえ基準地震動の見直し~

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原子力安全・保安院

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基準地震動策定の考え方

原子力安全保安院は、事業者から提出された基準地震動が、平成18年9月に改訂された耐震設計審査指針を踏まえて策定されているかどうかを以下の点を中心に厳格に確認。

・発電所周辺の海域及び陸域における活断層の長さ、活動性等の評価は適切か。

○敷地周辺で発生する地震に関する調査を適切に実施しているか

○適切な検討用地震が選定されているか

・基準地震動の評価に考慮すべき主な活断層は適切に選定されているか。

○適切な地震動評価がなされているか

・検討用地震の震源特性、伝播経路特性及び地盤の増幅特性が適切に考慮されているか。

・距離減衰式に基づいた経験的な手法及び断層モデルを用いた手法で評価されているか。

・実際の地震の揺れの記録は、震源の特性などが反映されたものであるので、地震の観測記録や、それを基に推定したはぎ取り波のデータを地震動の評価に適切に反映しているか 。

○不確かさの考慮は適切か

・震源断層形状等(規模、位置、傾斜角等)、アスペリティの位置、数等、破壊開始点などの不確かさが適切に考慮されているか。

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原子力安全・保安院

【主な諸元】・断層長さ     36km・断層傾斜角   35°(東傾斜)・断層幅  20km ・マグニチュード Mj 7.0・アスペリティ 3個

F-B断層の断層モデル

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断面図

平面図

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長岡平野西縁断層帯の断層モデル

【主な諸元】・断層長さ     91km・断層傾斜角   50°(西傾斜)・断層幅      15km  

・マグニチュード Mj 8.1  

・アスペリティ   4個

平面図

断面図

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原子力安全・保安院

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不確かさの考慮について

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原子力安全・保安院

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不確かさの考慮について○原子力安全・保安院は、本年9月4日、地震動評価における震源モデルの不確かさの考慮を含め、中越沖地震を踏まえ他サイトのバックチェックに反映すべき事項を電力各社に通知するとともに原子力安全委員会に報告(別添2参照)。

検討用地震による地震動の評価における震源モデルの不確かさを考慮する際のポイント

1.基本的考え方・耐震設計上考慮すべき活断層による地震動の評価を行うに当たっては、地質調査結果、地震記録、地震学的知見を踏まえ、震源モデルの不確かさを考慮した評価が必要。

・耐震設計審査指針においては、確率論的評価手法による確率値は地震動等の判断基準として採用しておらず、超過確率を参照するという位置づけになっている。このため、不確かさの考慮についても、その結果策定された基準地震動について、超過確率を参照する。

2.不確かさの取扱い

(1)耐震設計上考慮すべき活断層について、まず、基本的な震源モデルを設定する。基本震源モデルのパラメータについては、その設定根拠を明確にする。

   パラメータの例:震源断層の形状等(断層の長さ、幅、傾斜、地震発生層上端深さ)、アスペリティの位置・数、破壊開始点 等

(2)不確かさの考慮に当たっては、基本震源モデルのパラメータのうち、震源断層の形状を含め不確かさを考慮するパラメータを選択する。また、震源断層を設定した活断層とその近傍の他の活断層との連動を不確かさとして考慮するかどうか検討する。パラメータの選択については、選択しなかったものを含めその根拠を明確にする。

(3)基準地震動Ssは基本震源モデルにより評価される地震動及び不確かさを考慮した震源モデルにより評価される地震動をもとに策定する。基準地震動Ssが、工学的見地から期間中に極めてまれではあるが発生する可能性があ

る地震動であるか否かを確認する。その際、基準地震動を超えるような地震動の発生確率(超過確率)を参照する。

(4)超過確率を参照する際には、国際原子力機関(IAEA)の報告書で述べられている安全目標などを参考にすること

が考えられる。

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原子力安全・保安院

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原子力安全委員会から保安院に対する指示への対応状況

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原子力安全・保安院

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原子力安全委員会からの指示への対応状況

原子力安全委員会からの指示 保安院の対応

「新耐震指針に照らした既設発電用原子炉施設等の耐震安全性の評価結果の中間報告等に係る原子力安全・保安院における検討に際しての意見」 (平成20年5月16日原

子力安全委員会決定)

電力会社から本年3月末までに耐震安全性評価(バックチェック)の中間報告書が提出されたところ。現在、保安院の審議会において報告内容の妥当性について専門家による審議中。

「柏崎刈羽原子力発電所における新潟県中越沖地震時に取得された地震観測データの分析及び基準地震動に係る報告を受けて」 (平成20年5月22日原子力安全委員

会決定)

現在、バックチェック中間報告書のうち、基準地震動評価の妥当性について審議を行っているところ。今後、入力地震動評価の妥当性についても厳格に確認することとしている。

「柏崎刈羽原子力発電所で取得された地震観測データの分析及び基準地震動に係る報告を踏まえてバックチェック結果の確認において検討すべき事項の追加について」(平成20年6月16日原子力安全委員会決

定)

本年9月4日、震源モデルの不確かさの考慮についての考え方などを含む「新潟県中越沖地震を踏まえ原子力発電所等の耐震安全性評価に反映すべき事項について」を保安院から電力各社に通知。

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「新耐震指針に照らした既設発電用原子炉施設等の耐震安全性の評価結果の中間報告等に係る原子力安全・保安院における検討に際しての意見」 (平成20年5月16日原子力安全委員会決定)

(概要)

 原子力安全委員会は、新耐震指針をふまえたバックチェックを円滑に実施していくことを目的として、原子力安全・保安院に対して、バックチェック中間報告等の確認に関して、以下の意見を述べた。

1.バックチェックのために指示した評価手法等に基づく適切な確認○保安院が耐震安全性の確認を行う際には、本委員会が示す考慮すべき主要事項を踏まえて適切に行うこと。

2.地質調査・活断層等の認定○地質調査・活断層の認定において、現在取りまとめている「活断層等に関する安全審査の手引き(案)」を参考とすること。

3.入力地震動の検討○入力地震動の検討に当たっては、地震観測データ等を用いて十分に検討すること。

4.重要項目に関する独立した評価○基準地震動等の評価に関しては、保安院において独立した評価を行うこと。

5.耐震裕度に係る基礎的なデータの把握○中間報告等の中に耐震裕度に係る基礎的データが盛り込まれていることを確認し、必要に応じ事業者に最終報告への追加を指示すること。

6.情報の提供○今後も引き続き情報公開に努め、特に活断層調査の情報に関しては、大学等での調査研究に寄与する取り組みを事業者に促すこと。

(参考)原子力安全委員会から保安院に対する指示(その1)

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(参考)原子力安全委員会から保安院に対する指示(その2)

「柏崎刈羽原子力発電所における新潟県中越沖地震時に取得された地震観測データの分析及び基準地震動に係る報告を受けて」 (平成20年5月22日原子力安全委員会決定)

(概要)平成20年5月22日に東京電力が原子力安全委員会に対して報告した基準地震動は、従前と比べて大きく見直され

ていることから、原子力安全委員会耐震安全性評価特別委員会において慎重に検証するとともに、今後耐震安全性の検討を行う上で重要と考える以下の点を指摘した。

1.既設原子力施設の耐震安全性での確認(バックチェック)において策定する基準地震動についても、特に基準地震動と入力地震動との関連について慎重に検討することが必要であり、保安院に対して必要な検討を追加的に行うよう求めること。

2.原子炉安全専門審査会および核燃料安全専門審査会に対し、今後の安全審査においては、基準地震動の妥当性の検討に際し、基本設計段階での審議が可能な範囲で、建物・構築物の設置位置における地震動についても検討することを指示することとしていること。

3.保安院に対し、同院の今後の安全審査において、原子力安全委員会の方針を十分に斟酌しつつ安全審査を行った上で、その結果を諮問するように求めること。

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(参考)原子力安全委員会から保安院に対する指示(その3)

「柏崎刈羽原子力発電所で取得された地震観測データの分析及び基準地震動に係る報告を踏まえてバックチェック結果の確認において検討すべき事項の追加について」(平成20年6月16日原子力安全委員会決定)

(概要)原子力安全委員会は、5月22日に、柏崎刈羽原子力発電所における新潟県中越沖地震時に取得された地震観測データの分析及び基準地震動について、原子力安全・保安院から報告を受け、同日、保安院に対し、入力地震動について必要な検討を行うことを要請した。原子力安全委員会は、耐震安全性評価特別委員会での技術的な検討を踏まえ、原子力安全・保安院に対し、以下のとおり追加的な検討等を要請した。

1.地震動の評価における震源特性・地下構造特性については、柏崎刈羽原子力発電所のみでなく、他の原子力施設においても、適切に考慮されているかを検討すること。

2.平成18年9月に改訂した「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」に基づき、活断層による地震の震源特性や地質調査データ等に基づく地下構造特性の分析が適切に行われているかを検討すること。

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まとめ柏崎刈羽原子力発電所の耐震安全性評価等に係る、保安院の取組状況は以下のとおり。

・活断層の評価については、陸域及び海域の活断層の長さ、活動性等に関し、専門家による生データの確認など厳格な審議を重ねた結果、概ね確認。

・基準地震動の評価について、9月4日、地震動評価における震源モデルの不確かさの考慮を含め、中越沖地震を踏まえバックチェックに反映すべき事項を電力各社に通知。今後、これを踏まえ地震動評価を実施。

・F-B断層については、地震動評価において長さ36㎞、マグニチュード7.0とすることを確認。長岡西縁断層帯については、断層の傾斜など

震源モデルの不確かさの考慮について検討中。

・これまで原子力安全委員会より考慮すべき事項が指示されているところであり、保安院としてはこれを踏まえ、事業者による評価結果を厳格に確認しているところ。今後も当該指示を踏まえ適切に対応していく所存。

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(参考)中越沖地震における大きな揺れの要因について

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JNES(原子力安全基盤機構)の報告によると、大きな揺れの要因は、①今回の地震の震源の特性

と、②震源から柏崎刈羽原子力発電所につづく地下構造の特性であることが判明。

大きな揺れの要因分析に関する報告内容

○今回の地震では、同じ規模の地震(マグニチュード6.8)と比べて、約1.5倍程大きな揺れが発生。

○今回の地震は、柏崎刈羽原子力発電所の方向に、大きな揺れが伝わる場所で発生。

①【地震の震源の特性】

○柏崎刈羽原子力発電所周辺の地下構造は、堆積層が厚く、褶曲した構造を持ち、この中を伝わる地震波が重なり合い、大きなパルス波になる特性を持っている。

○さらに、この地下構造は、地震波が1号機側に大きく集まるような褶曲構造と判明。

②【震源から柏崎刈羽原子力発電所につづく地下構造の特性】

地震波の増幅について 【ポイント解説】

 ①地震波が速度が遅くなる地層に入ると、その地層の中で密になり、より大きな地震波になることがある。

 ②地層が屈曲していると、地震波は曲がってしまいます。曲がってしまった地震波が集まって、大きな地震波になることがある。

波が伝わる速さが同じ地層内では変化はない。

速度が遅くなる地層に入った波は、その地層の中で密になり、より大きな波になることがある。

震源

地層がまっすぐだと曲がり方の変化は小さい。

地層が屈曲していると地震波が曲がり、地震波が集中する地点が生じることがある。

震源

《用語解説》 堆積層 : 岩石の破片や生物の遺骸などが、海や川の底で積み重なっ

て固着した地層。 褶曲(しゅうきょく) : 地層が波状に屈曲している状態のこと。 パルス波 : 地震波の中で、振幅がピークとなる部分の波。

◇JNESは、2004年10月に発生した新潟県中越地震以降、柏崎刈羽原子力発電所周辺地域の地質構造を分析してきており、今回の分析もこれまでの分析結果を基に実施。

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大きな揺れの要因分析に関する審議

【審議のポイント】 ・大きな揺れの要因分析について、東京電力及びJNESの評価は妥当かどうか。

「柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会」で出された以下の指摘をWGで紹介し、検討することとされた。

・最大余震の観測記録は、本震の観測記録とは反対で、5号機側が1号機側より大きな地震動が観測されている理由を検討すること。    (6月6日の審議会で保安院が紹介)

敷地北側で発生した余震の地震動(NS波):5号機側>1号機側(建屋基礎版上)

ASP1

2007/7/16 18:19 Mj4.42007/8/3 11:01 Mj4.1

2007/7/24 15:51 Mj3.5

2007/7/16 17:42 Mj4.2

2007/8/4 0:16 Mj3.2

2007/7/16 22:55 Mj3.8

2007/8/6 14:53 Mj3.5

2007/7/16 21:08 Mj4.4

2007/7/16 15:37 Mj5.8

2007/7/25 6:52 Mj4.8ASP1

ASP2

ASP3

KK5KSH

KK1

2005/11/4 1:1 Mj4.8

2007/7/20 1:52 Mj4.2

2007/7/16 18:19 Mj4.42007/8/3 11:01 Mj4.1

2007/7/24 15:51 Mj3.52007/7/16 17:42 Mj4.2

2007/8/4 0:16 Mj3.2

2007/7/16 22:55 Mj3.8

2007/8/6 14:53 Mj3.5

2007/7/16 21:08 Mj4.4

2007/7/16 15:37 Mj5.8

2007/7/25 6:52 Mj4.8ASP1

ASP2

ASP3

KK5KSH

KK1

2005/11/4 1:1 Mj4.8

2007/7/20 1:52 Mj4.2

ASP30

0.3

0.6

0.9

1.2

KK1 KK2 KK3 KK4 KK5 KK6 KK7

各号機の最大速度/全号機の最大速度 1号機側 5号機側

(各号機の最大速度で基準化)

KK1 KK2 KK3 KK4 KK5 KK6 KK70

0.3

0.6

0.9

1.2

KK1 KK2 KK3 KK4 KK5 KK6 KK7

各号機の最大速度/全号機の最大速度 1号機側 5号機側

最大余震

(各号機の最大速度で基準化)

KK1 KK2 KK3 KK4  KK5 KK6 KK7

敷地南側海域で発生した余震の地震動(NS波):1号機側>5号機側(建屋基礎版上)

○JNESは、敷地北側で発生した余震と南側で発生した余震に

よる建屋基礎版上での揺れを分析。

○基準地震動を設置する解放基盤表面上の揺れに関しては、ASP1、ASP2、ASP3に点震源をおいて解析した結果、ASP1、2では、ほぼ同じ、ASP3では、1号機側が大。(P33参照)

○最大余震による解放基盤面上の揺れについても分析。(P34参

照)

   地震が伝わってくる方向によって揺れの傾向が異なる。ASP:アスペリティ 震源断層面のうち、断層面間が強く固着し、ひずみが生じている領域のこと。ここから周囲と比べて強い地震波が放出される。

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他サイトの地震動評価に反映すべき事項保安院では、JNESの解析結果を整理し、耐震安全性の評価のための地震の想定、地震動の評価

において考慮すべき事項を次のように取りまとめ。

1.地震の発生場所や断層ごとに震源の特性を適切に評価 ○活断層から地震の大きさを想定するためには、活断層の長

さや広がりだけではなく、地震により発生するエネルギーや強い地震波が発生する場所なども、観測記録や地下構造の地質調査の結果を踏まえながら評価。

【耐震安全性の評価で考慮すべき事項】

2.観測記録の分析 ○実際の地震の揺れの記録は、震源の特性や、震源から観

測地点に至るまでの地下構造の特性による影響が反映されたものなので、しっかりと分析します。

 ○特に、観測記録をどの断層の評価に反映するべきかを判断するために、地震波が来た方向に十分留意。

3.地下構造の分析 ○地下構造が、堆積層が厚く、褶曲構造である地点について

は、地質調査や観測記録を基に十分な分析を実施。

今回まとめた内容は柏崎刈羽原子力発電所だけでなく、他の原子力発電所においても考慮が必要。

5月22日には、東京電力からも大きな揺れの要因分析結果が報告されたところ。保安院では、この報告に対し、JNESや研究機関の解析結果などを踏まえ、専門家から成る審議会に諮りながら、内容の妥当性を厳格に確認。

発電所

敷地

方向

に強

地震

波の

伝播

伝わる速度が大幅に低下する地層

伝わる速度が低下する地層

震源

地震波の速度が遅くなる厚い地層であることを考慮。

観測された地震波の記録を考慮。

強い地震波が発生する場所を考慮。

地層の褶曲構造を考慮。