かながわ里地里山交流会 - kanagawa prefecture ·...

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1 かながわ里地里山交流会 ○司会 それではそろそろ午後の部を始めたいと思います。午後の部は、皆様方からの事 例発表と、休憩・セッションを挟みまして交流会という形でいきます。これからの進行に つきましては、コーディネータということで、NPO法人よこはま里山研究所の吉武理事 にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○吉武氏 皆さん、こんにちは。朝から本当に良いお天気といいますか、雲一つなく、ち ょっと寒かったけれども、その分、七沢のところでの焚き火がとっても暖かく感じました。 本当に朝から皆さんのお忙しい中、こちらへお集まりいただいて、ありがとうございます。 そして、県内のこんなにたくさんの里山の活動をされている方々と、お会いできること をとても幸せに感じています。今日はよろしくお願いいたします。七沢の本当に美味しい しし汁とかお弁当をいただいて、ましてやホンワカ暖かくて、皆さん多分眠くなるんじゃ ないかと思ってるんですが、ここは皆様がどんな活動をしているか、という熱弁をふるっ ていただく時間です。熱弁をふるって、聞いてる方々の眠気を吹き飛ばしてもらえるよう にしてもらえたらというふうに思います。 今日ですが、9団体がお見えになってるんですよね。最初に6団体を御紹介いたします。 まず先程いろいろ見学をさせていただいた七沢里山づくりの会の皆さんに、もう1回御報 告をしていただきたいと思います。その次が名古木里山保全協議会、秦野の方々に発表し ていただきます。その次が相模原の「小松・城北」里山を守る会の皆さん、そして愛川の 「八菅山・尾山」里山を守る会、そして南足柄の里山事業推進協議会のの皆さん、そして 小田原市の久野地区里山勉強会となっております。この小田原の方々が終わりましたら、 一旦休憩をはさみまして、今度はもう以前から活動されていらっしゃる三竹里山の竹林を 考える会、そして平塚の里山をよみがえらせる会、海老名の山仕事の会、そして今日は企 業の方もお見えになってらっしゃいますので、企業の方からも発表をしていただきたいと 思っています。そこで終わったあと、小腹がすいてくると思います。今日は婦人部の皆さ んがおやつまで御用意してくださってるということです。ですから、おやつを目標に皆さ ん楽しみにしていただきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは早速なんですけれども、まず最初に七沢の方、越智さんでしょうか。朝もたく さんお話しを伺わさせていただきまして、ありがとうございました。ちょっと短めですみ ませんけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 ○もう一度やらせていただきます。越智でございます、よろしくお願いいたします。 私どもの会につきましては、七沢里山づくりの会と申しまして、平成8年10月に発足 をいたしまして、10年ちょっと経ってる会でございます。目的は昔の風景を取り戻そう と、こういうことで始めた会でございます。先程の駐車場がこの丸の所ですね、それで棚 田がこちらになります。全体が七沢の航空写真なんですけども、大分山奥になります。そ れで現在のこの位置が実はちょっと入ってないんですけど、この辺になるんでしょうか。

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かながわ里地里山交流会 ○司会 それではそろそろ午後の部を始めたいと思います。午後の部は、皆様方からの事

例発表と、休憩・セッションを挟みまして交流会という形でいきます。これからの進行に

つきましては、コーディネータということで、NPO法人よこはま里山研究所の吉武理事

にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○吉武氏 皆さん、こんにちは。朝から本当に良いお天気といいますか、雲一つなく、ち

ょっと寒かったけれども、その分、七沢のところでの焚き火がとっても暖かく感じました。

本当に朝から皆さんのお忙しい中、こちらへお集まりいただいて、ありがとうございます。 そして、県内のこんなにたくさんの里山の活動をされている方々と、お会いできること

をとても幸せに感じています。今日はよろしくお願いいたします。七沢の本当に美味しい

しし汁とかお弁当をいただいて、ましてやホンワカ暖かくて、皆さん多分眠くなるんじゃ

ないかと思ってるんですが、ここは皆様がどんな活動をしているか、という熱弁をふるっ

ていただく時間です。熱弁をふるって、聞いてる方々の眠気を吹き飛ばしてもらえるよう

にしてもらえたらというふうに思います。 今日ですが、9団体がお見えになってるんですよね。最初に6団体を御紹介いたします。

まず先程いろいろ見学をさせていただいた七沢里山づくりの会の皆さんに、もう1回御報

告をしていただきたいと思います。その次が名古木里山保全協議会、秦野の方々に発表し

ていただきます。その次が相模原の「小松・城北」里山を守る会の皆さん、そして愛川の

「八菅山・尾山」里山を守る会、そして南足柄の里山事業推進協議会のの皆さん、そして

小田原市の久野地区里山勉強会となっております。この小田原の方々が終わりましたら、

一旦休憩をはさみまして、今度はもう以前から活動されていらっしゃる三竹里山の竹林を

考える会、そして平塚の里山をよみがえらせる会、海老名の山仕事の会、そして今日は企

業の方もお見えになってらっしゃいますので、企業の方からも発表をしていただきたいと

思っています。そこで終わったあと、小腹がすいてくると思います。今日は婦人部の皆さ

んがおやつまで御用意してくださってるということです。ですから、おやつを目標に皆さ

ん楽しみにしていただきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは早速なんですけれども、まず最初に七沢の方、越智さんでしょうか。朝もたく

さんお話しを伺わさせていただきまして、ありがとうございました。ちょっと短めですみ

ませんけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 ○もう一度やらせていただきます。越智でございます、よろしくお願いいたします。 私どもの会につきましては、七沢里山づくりの会と申しまして、平成8年10月に発足

をいたしまして、10年ちょっと経ってる会でございます。目的は昔の風景を取り戻そう

と、こういうことで始めた会でございます。先程の駐車場がこの丸の所ですね、それで棚

田がこちらになります。全体が七沢の航空写真なんですけども、大分山奥になります。そ

れで現在のこの位置が実はちょっと入ってないんですけど、この辺になるんでしょうか。

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こんな風景でございます。それで七沢につきましてはですね、いろいろ観光的に厚木市の

ほうも、手を入れると同時にですね、地域のほうとしてもいろいろ頑張っているところで

ございます。これは巡礼峠といいまして、巡礼峠のお地蔵さんになります。これは玉川商

栄会といいまして商店街ですね、12月になりますと七沢森林公園のところにジャンボリ

ースということでですね、こういう事業をしております。それからこれは先程の写真にも

ございますように、大川弁財天といいましてですね、昔からこの地域で奉っています。水

乞いの神様ということで、昔は村中で一番の汚いフンドシで顔を拭くんですね。これは県

政総合センターの裏側に設置をされておりまして、一定の時間で音楽が流れるようになっ

ております。こんな状況でございます。 さて、先程申し上げましたように、私どもその里山保全を一つの目的といたしましてで

すね、いろいろあるんですけれども、水質保全並びに動植物の適正な生育など、自然環境

が病んでしまっている訳ですね。そこで我々が毎日里山に手を加えて、昔の里山風景を

取り戻そうと始めたものでございます。活動の内容といたしましては、再生事業といたし

まして、棚田の再生、先程見ていただきましたあの部分、あるいはあともう1か所、実は

他にもあるんですけれども、そこも大きな棚田になっております。これらに米を作って暮

れには収穫祭などをやっております。 それから里山資源の友好的な活用事業といたしましては、先程行っていただいた炭焼き

事業ですね。それと合わせて近隣の小学校の体験学習での炭焼きの体験等をやったり、昔

の竹笛を作ったり、弓矢を作ったりですね、いろいろな遊びを、竹とんぼも含めて、少し

でも後世に伝えられればということで、こういう活動事業もやっております。年に最低2

回ぐらいはこういうものを実施しているところでございます。 それから自然環境保全の啓発活動といたしましては、地域内外の各種イベントへの参加

ということで、河川まつり、緑の祭り、こういうものがあると、なるべく多く参加して、

会の活動をアピールすると同時にですね、一つの里地里山の保全についての考えを述べる

ための活動を啓発活動をしているのが現状でございます。これは先程見てまいりました、

里地里山の棚田の推移でございます。これらの石垣は、見掛けはあんまり良いとはいいま

せんけれども、ボランティアの方が大勢出ていただきましてですね、ほとんどこれがなだ

らかになって、先程見てもらったあの棚田を復元することができました。それと、今そこ

に展示しておりますように油圧の薪割り機ですね。この里山がもう30年ぐらい人間の手

が入らなくなっています。これをどう活用するにしても、薪にしても、炭にしても全部割

らなければいけないということですね。この油圧の薪割機を導入しまして、これで細かく

割って薪にしたり、炭を焼いているのが現状です。これは里山の伐採をしているところで

す。これは伐採をしているところでございます。これは一昨年やったものですね。里山整

備で出たクヌギを使いまして、ここでシイタケ栽培も行っております。これは体験学習で

すね。これが炭窯でございます。これも体験学習の一環でございます。それで私どもの炭

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なんですけれども、現実にはまぁ居酒屋へ材料としてですね、ほとんど残ることなく、逆

に予約が入るぐらいのペースに今のところはなっております。最近、環境問題の関係で住

宅建設の際、床下にこれを敷いて、乾燥させよう、あるいは害虫の侵入を防ごうと、この

ような利用も出ております。それと委託契約による輸出ということですね、これから実施

していく訳なんですけど、県の交流協会と生産協定となるものを結びましてですね、県の

森林公園の中で発生した要らない材木については、市のほう、県のほうに納めようとこん

な活動を展開してまいりたいと思っております。 そのほかにですね、里山のボランティアと田植えをやっていて、結構収穫量は今年はよ

かったですね。先程申し上げましたけれども、この米を使って焼酎を造ったり、という事

業も展開しております。これらが下草刈の様子ですね、これはクレソン、夏になるとこの

程度までは生育してまいります。これは収穫祭の時にですね、12月に行いましたので、

田んぼで採れた稲藁を使いましてお飾りを作ってみようじゃないか、というのを実施いた

しました。これは子どもたちも参加しての餅つきですね。これは先程のところで、収穫祭

を楽しみました。これはですね、伊豆のほうにホタルの里というのがありましてですね、

そこを視察に行った時の写真でございます。これはやはり体験学習の炭焼きの体験をして

もらってるところでございます。これは茨城からの視察を受け入れて、この薪割りの様子

を見ていただいたということですね。これは山梨の塩山のビオトープで、これも相当いろ

いろな活動をされているのが非常に我々参考になってきているところでございます。これ

からの活動に対してですね、非常に問題があります。まず、会員については新規会員をど

うやって確保していったらいいのか。また、会員が高齢化しております。したがいまして

何とか若返りを図っていきたいと考えております。それから、事業地の借用ですね。私有

地で荒廃していながらもですね、借用となりますと難しい問題があります。と同時に、農

地法上の問題も出てくるのが現状でございます。それと安全作業の指導者の確保、あるい

はチェンソー、草刈機等の奉仕にはなるべく多く参加してもらってですね、安全体制を整

えていきたいなと思います。それから事業資金の安定確保ということですね。傷害保険も

参加者全員加入できるような体制を今後も作っていきたい。このように考えているところ

でございます。 それから里山整備の構築ということでですね、本当に早く構築していきたい。保全活動

を活発に展開していきたい。それから自然環境、再生活動を推進していきたい。安全作業

の向上はどんな形で進めていったらいいのか。高齢化に伴う農作業を機械化するにはお金

がかかります。これをどういうふうにやっていったらいいのか。行政との連携にも計画的

に活動をなんとかやっていきましてですね、少しでも援助してもらえれば、というふうに

感じているところでございます。ちょっと早口で申し訳ございません。こんな活動を展開

していっております。ありがとうございました。 ○吉武氏 越智さん、ありがとうございました。朝に引き続きいろいろと御説明していた

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だきました。七沢の活動は、これから続く方々からいろんな質問や「ここどういうことだ

ったんだろうか」ということもあるかと思います。それは皆さん方がメモでもおとりいた

だきながら、後ほど会の方々へ質問などしていただければ良いかなというふうに思ってい

ます。 それでは、名古木里山保全協議会の皆さん、関野さんがお話していただけるんですよね、

どうぞよろしくお願いいたします。 ○関野氏 どうも皆様こんにちは。今御紹介を受けましたながぬき、ながぬきです。名が

古い木と書いて名古木と読みます。誠に難しい字で申し訳ございませんけど、名古木里山

保全協議会という難しい名前がついております。私たちの委員構成は自治連の会から3人、

生産組合から5人、里山を守る会これはボランティアの活動でございますが、会員が5、

60人おられると聞いております。私たちの団体はこれで支えられていると申しても過言

ではないと思います。また、その役員が森林組合とか、農業の委員とか、総勢で20人近

くになろうかと思います。しかし、私が結論付けて申しますと、皆さん役職を持っておら

れますので、やれ2月の幾日には草刈をやるから、ちょっと参加をしていただきたいと申

してもなかなか人が集まらないのが現状でございます。 それはそれとして、私たちの会の事業を簡単に説明をいたします。私たちは16年の7

月に会が発足いたしまして、早速ワークショップの事業をやろうということで、地域を

一応再発見しようと、文化財を掘り起こそう、宝物を見つけようと、そんなふうな訳で、

その日の当日3班に分かれまして、1班が石仏、2班がお宝発見、3班が山の神様、そう

いう順序でいろいろ発見に努めた訳でございます。その中からは、お宝もよろしくて、火

縄銃とか、槍とか、薙刀とか、これは1軒の特定の家で出たもので、他からはあまり聞き

ませんでしたけど、こういうお宝が発見できまして、本当に我々も地域にこんなにもあっ

たかと感動いたしました。石仏だとか、山の神だとかも、私たちの身近にあるんですけど、

目にしたり、触ったりすることはなかなかないのでございます。お陰さまでここで初めて

私たちの地域の素晴らしいものがあると発見をしました。聞いたことの一つ例を挙げます

と、馬頭観音の係りが回ったところによりますと、馬と武士が馬もろとも坂から転げ落ち

て亡くなられたと、そういう史実がございました。若い者にもそういうその文化とか、物

の言い伝えを残さなければいけないと、そういうふうに思っている訳でございます。 私たちも平成16年に発足したんですけど、第2回のワークショップも、もう一回お宝

発見だとか、文化財を掘り起こそうということもやっております。 丹沢に向かうヤビツ峠がございます。土曜日、日曜日になりますと、観光コースの道路が

ございます。そこに念仏山という山がございますけど、神奈川県の地図には詳しくは載っ

ていないところです。しかしながら立派な散策路がございますので、そこに一つ立派な道

案内の標識を立てようと、こういうことに決まりまして、会員の努力や里山を守る会員の

方々に御協力をいただきました。立派な標識ができまして本当に喜んでいます。我々も今

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ここにありますように炭焼き小屋を遅まきながらもやっております。ピザの窯も作りまし

て、ピザを販売いたしまして、なかなか好評で売れている訳でございます。 最後に、私たちはビオトープの方も力を入れておりまして、19年の8月1日ですか、

市から4例目の指定も受けております。希少動物がたくさんいるということで、これから

一所懸命頑張ろうと思います。では同じボランティア活動の関野勝政さんにあとはよろし

くお願いします。 ○関野氏 私たちは、まず先程会長がいわれた協議会のボランティア団体に属しておりま

す。名古木里山を守る会ということで、平成14年に設立しました。退職した4名から始

めまして、秦野は存知のように、日本の葉タバコの三大名産地秦野、それから千葉県、茨

城県、それから鹿児島で、秦野はクヌギが多いのでそれを守ろうというのが、私たちの会

であります。ここに書いてありますように、クヌギ・ナラは、タバコ生産に共通するもの

で、秦野は60年代になりまして終わりました。山は荒れ放題で、今山に入りますと、か

なり太いのがあって大体35年から40年近く経ってると思います。名古木はほとんどこ

の山です。それを再生しようということで立ち上がりました。私たちは約4.7ヘクタールの里山でやってます。畑は50アールやっております。これが私たちが管理しているエ

リアのところでございます。伊勢原と秦野の境目のところでやっております。今会員は1

9年度73名です。この構成で今やっています。市外の方が圧倒的に多いということで、

地元の人は22人しかいないというんですが、何でかあとで説明します。要はですね、も

う都市化になっちゃってます。秦野市は。私たちのところも、もう生産をしている農家と

いうのないんですよ。農協の生産組合になってるんですけども、組織はあるんですけども、

もうおじいちゃん、おばあちゃんの、もう80代ぐらいの人がやってるんであって、若い

人全部サラリーマンになっちゃってる。だから自分の山なんかは全然関係ない、自分の山

知らない人が圧倒的に多いんですね。そういう人が多いということです。私たち会員だけ

ではいけませんので、一般市民を公募しまして、このように毎年、今年は3月にひらた

け・なめこの体験をやっております。これが山林の水路などを整備しております。これが、

孟宗竹が2メーターになってる状態です、もうこんなに太くなっちゃっております。ドン

グリを千個、毎年ここに植えまして、これを山に返そうということで進めております。こ

れは植えたところですね、この山にドンドン植えております。外国も少し見たほうがいい

だろうということで、ネパールに知っている友だちがいましてネパールに行きました。こ

れも棚田です。1800メートルか1900メートルの山まで全部棚田です。こういうき

れいな棚田です。これはちょっと日本にはないです。 平成16年から協議会が設立しましたので、私たちはボランティア団体でこんな中に入

っていきます。16、17、18年度と神奈川県の指定モデル、秦野市の方は里山づくり

の保全推進事業、19年、20年は里地里山専門委員会で、秦野市は里山地域活動支援事

業ということで行っております。これが先ほど会長が言われた組織でございます。たまた

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ま私たちの会の中に東京農大の先生がいらっしゃって、その関係でビオトープなどもやり

始めました。これは第1回の時のワークショップ、村を見直ししようということでした。

これは各班に分かれて自分たちが調べた報告をしている最中です。これが私たちの実際の

ところのエリアでビオトープがこのように約1400平米ですか、会員でやってる、これ

全部そうです。前はこんなに荒れてました。何故かというと35年ぐらい入ってないそう

です。 稀少な動物が170種あると。全国でも絶滅に近い植物はこの中にありました。これは

道路を作っているところです。植物調査このように東京農大の先生にやってもらって17

0種類いるんだと。これが凄く貴重な全国でもない植物なんだそうです。マダイオウって

言って、これがもう世界でもほとんどないということです。それで19年8月に秦野市で

指定してくれた。ヒゲドジョウなんかいるんですね、ホトケドジョウとか。 次はメンバーです。秦野市の市長さんです。この念仏山の由来ですが、念仏山ってない

んですね。ちゃんとお地蔵さんがあります。私たち名古木の年寄りの人が、その600メ

ーター登るところで念仏講をやってまして、それが里まで聞こえてたという話です。大山

阿夫利神社がある関係で、ここの神社なんですね。この神さまがここに奉ってあるという

ことです。これは相模風土記に書いてあります。 あとピザ釜を作りました。これは炭焼き。今こちらの長さまではないんですけども、竹

炭をやり始めました。ここのところ失敗ばかりしております。これ最初の1回だけこのよ

うにできまして、あと1回だけありました。全部灰になっちゃいました。2回目やった時、

明日開けるんですが、多分駄目だろうと。 とにかくこういう里山に発展するとですね、問題が出てくるんだということで、一番の

問題は里山整備。先ほど七沢の方も言ってたんですけど、農地法上の問題があるというこ

とですね。私は農家なんですけども、どうしても田畑、農地法が関わるというんですね。

田畑の場合は五反以上持ってないと田んぼできませんから。畑も。借りることもできませ

ん。それも係ってくるし、山については入会権がある。所有権がありますので、入会権が

あります。だから県はそういうところを法改正しないで、やれやれといってもですね、ト

ップダウンで全体改革がなってないと思うんですよ。今秦野でやってる里地里山は全部違

法です。農地法の問題はこれからドンドン言わなきゃいけないんじゃないかなと思います。

以上です。 ○吉武氏 今の関野さんのお話は、農地法の問題だとか、今後法律の問題との整合性だと

か、そういったことがより大きな課題かなというふうに思います。 はい、それでは次小松・城北里山を守る会樋口さんですね。相模原の事例です。どうぞ

よろしくお願いいたします。 ○山崎氏 紹介いただきました、小松・城北里山を守る会の山崎でございます。まずは、

県下の中でも小松・城北地区は相模原の丁度中央部になりまして、神奈川県の一番北部、

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上段は町田市です。今、私のほうは、里山づくりに専念をしております。里山保全地域の

全体図でございます。小松地区がこの左側、それから右側が城北地区と、その間の山に挟

まれたところを私どもの今里山保全地区として、一所懸命努力して活動しておる訳でござ

います。それでこの地域は平成16年里山づくり推進事業モデル地区第1号として認定さ

れました。その後の活動をこれから御報告させていただきます。 これは城山町内の地域の祭りの紹介でございます。まずは千本の梅が咲き誇り非常に美

しい梅園でございます。これは城北里山祭り、アジサイとホタルの祭りでございます。6

月の中、上旬に行います。これは小松地区の休耕田を活用した小松コスモス祭り、コスモ

スの花摘みを行っております。これは炭焼き窯ですが、今日も見学させていただきました

が、この炭焼き窯も7人のメンバーで今一所懸命炭焼きの生産をしております。私どもも

この炭を活用させていただきまして、今日そちらに飾ってございます。 これは、いよいよ指定を受けまして設立に向けての準備の推進会議でございます、この

推進会議のメンバーにつきましては、各種団体、自治会、それから各種のイベントの団体、

学校関係、それから議会関係、多方面からの皆さんの御支援を受けまして、推進会議を重

ねました。そして、平成16年4月8日に設立総会となりまして、左にあります活動目標

を決定いたしました。後世に誇れる里山づくり、地元の暮らしを重視した活動を、地元の

雑木林、水田、小川を活用保全する活動、子どもたちやお年寄りが生き生きする活動とい

うようなテーマの中で、活動しようと思いました。これは里山を守る会の活動がワークシ

ョップによる活動で進めていくということで、ワークショップを行っているところでござ

います。竹田先生の御指導をいただきながら、ワークショップの会を重ねて、新しい会に

向けての検討をいたしました。これは現地によるワークショップの風景でございます。 これは皆さんのお配り申し上げましたリーフレットの一番後ろに書いてございますが、

これがあの小松川、これが穴川です、こちらが境川の源流で里地里山が存在しております。

ここが炭焼き、ここがホタルの里。荒地を開墾して田んぼを復元しました。いろんな動物

が住んでおります。それからコスモスの里、カタクリの里でございます。あとここがアジ

サイ、里山祭りの会場でございます。また後ほど質問の時間にでも、もしよろしかったら

お答えしていきたいと思います。 以上、ワークショップが終わりまして、活動に入った訳ですけど、まずは小松地区と城

北地区を結ぶ古道の整備をしようということで、この古道の整備が始まりました。この古

道の整備につきましては、非常に大きい工事ということで1年あまりかかりまして、やっ

と完成し小松地区と城北地区が山道で結ばれたということでございます。これもこの整備

の工事内容でございます。これはこの後ろに見ていただくと分かりますが、峰をズーッと

金比羅参道、山の奥に金比羅宮がございまして、金比羅参道が2.5キロつながっております。皆さん方にジョギング等楽しんでいただいている場所でございます。これは小松川

の生き物引越し大作戦です。小松川の土砂がたまりまして、その浚渫をしなければならな

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いということでカワニナだとか水生動物を全部移動して、そこで浚渫が終わりましたら、

また戻してあげるというふうな形で、生き物の引越を行っております。 これは食文化研究班という班によりまして、地域のお母さん方に御協力をいただいて食

文化の研究をしております。お年寄の指導をいただきながら、昔の食べ物を皆さんで食し

て、楽しいひとときを過ごしております。これは食文化研究班による野菜を作っていると

ころでございます。地消地産ということでやっております。これは先ほど説明しましたが、

ホタルの奥の整備、これは本当に40年来、田を作ってなかったところを開墾をして、復

元しようということで、非常に難工事でした。40年来の木が田の中に入っているような

現状で、それを切り倒し、そしてやっと区割りができ、水路ができ、やっとこのような形

に復元されるまでには約2か年かかりました。それで去年、やっと田植えができるように

なりまして、小学校の生徒さん、育成会の方々にも協力をいただいて、小学生と里山を守

る会の会員の皆さんで手を携えて田植えをし、そして収穫の喜びを味わった訳でございま

す。これは私ども城山町の中でも一番大きいイベントの中で、城山里山祭りというイベン

トがありまして、その中へ私どもも参加をさせていただきました。地場産品の販売、古民

具の展示だとかに参加をさせていただいております。これは広田小学校の生徒さんの生き

物調査、小松川、穴川、境川にどんな生物が生息しているか、ということの小学校の生徒

さんたちの学習の場でございます。そんなところで広田小学校との協力でやっております。

これはその結果についての教室での皆さんの発表会でございます。これは広田小学校と合

同で里山を守る会と小学校の生徒により巣箱をかけているところでございます。60個の

巣箱を作りまして、山里へかけております。まだその成果についてはちょっとお聞きして

いないです。これは間伐財を利用いたしまして、しいたけの原木作りを行っているところ

でございます。約200本のシイタケの原木を作ります。明治時代から保存されている地

域の古民具ということで、この古民具につきましては、昔はもう各部落、部落に古民具を

入れるものがありまして、それを壊したことによって、今これを保存しておる訳でござい

ます。そして展示等を行っております。これは田植えが終わりまして、稲が元気に育って

いるところでございます。一応スライドによる説明は、この辺で終わらせていただきます

が、私ども平成19年度は相模原市と合併をいたしまして、市民の方々にも今度応援をし

ていただくということで、9名のボランティアの方に今年は応援をいただいて、活動させ

ていただきました。以上、里山を守る会の活動報告を終わらせていただきます。高度成長

社会の時代から時を経まして、また新たな自然が見直される時が来たようでもございます。

温故知新の言葉を借りますと、昔を知りそして新しい知識、道理を得る。こんな時代の走

りがきたような感がいたします。至らぬ報告でございましたが、皆様方の御静聴に感謝を

申し上げまして、活動報告を終わらせていただきます。御来席の方々のご発展をお祈り申

し上げます。御静聴ありがとうございました。 ○吉武氏 どうも、ありがとうございました。この里地里山の関連では県の報告事業とし

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ては一番最初に行ってこられたところだと聞いております。今2年をかけて谷戸があのよ

うに、子どもたちが田植えができるほどにまで回復して、ホタルが飛び交っていることか

と思います。ありがとうございました。 それでは次に、愛川町の「八菅山・尾山」里山を守る会の皆さん、よろしいでしょうか。 ○千葉氏 我々の地理的場所からですね、厚木市のほうの中心から北のほうへ約10キロ、

相模川、中津川と合流する三点からですね、中津川の唐沢川が最後に東斜面に伸びている

ところの間町なんですけどね、東南斜面でございます。小さな山ですぐに川を隔てて中津

川を隔てて東側は工業団地につながっておりまして、海抜90メートルから120メート

ルまでの間に山の南東斜面ですがね、平成17年の8月里山作りの発起人会ということで、

皆して歩き回ったところです。なんかこの山は非常に伝統的な山だけれども、可笑しいぞ

ということなんですね。クモの巣が張ってない。クモもいないというんですね。クモもい

ないということは、昆虫がいないということでしょうけれども、それで遥か川を隔てた向

こうの工業団地のほうから、八菅山を見ますと大変あの緑の美しいきれいな山なんですが、

実は大変病んでいる山であるということが分かりまして、がく然とした訳なんですね。そ

れで山を歩きながら、どういうテーマで里山づくりのことを考えるかということで、絞っ

て行ったんですけれども、40年来手の入っていない、いわゆる燃料革命と申しますかね、

皆さんの地域と同じなんですけれども、薪山ということを止めてしまいましたので、山は

伸び放題、ということですね。その中にですね、やたらとヤマザクラが目立つのですね、

40年放っときましたので木はちょうど50センチ位の太さになってますね、抱えるほど

の木なんですが、遥か20メーター上空まで伸びた桜の枝が張ってる面積は、2平方しか

ないないんですね。本来サクラというやつは、片側へ15メートル、こちらへ15メート

ル、30メートルに5本もあれば、もう良いほど素晴らしい大きな木なんですけどね、そ

れがなんと2平米しか張ってないということでね。これじゃどうしようもないと、「しき

しまの 大和心を ひと問はば」という歌がありますけれども、ちょうど南東に面して、

朝日が当たる山、これはヤマザクラを生かすしかないと、皆の意見が一致いたしましてね。

ヤマザクラを生かしましょうと。そのためには邪魔をしているということは、ちょっと可

愛そうな話なんですけれども、木を切れという意見がございまして、主にコナラ、それか

らシロシゲ等の雑木ですけれどもね、伐ってまいりました。小さな山なんですけれどもね。

そうですね、あと10年遅かったら全滅ですね。サクラほど、こんなことは教科書で習っ

たとおりなんですけれども、太陽がこれほど欲しい木はないと、改めて確認いたしました。

あと10年遅かったらこのヤマザクラは雑木になって全滅ですね。森林の整備という言葉

がありますが、放っとけば山は全てスダシイの林になってしまいます。瀕死の状態を我々

が見つけることができたんですね。先程申しましたが幅90メーター、上が120メート

ルほどありましたけれどもね、この間800メートル、標高差で100メートルそれを8

00メートル行くんですから、相当急です。この山を越えて裏側は西側ですね、厚木市の

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荻野に辺りますけれども、そこまで昔は歩いていったんですね、この尾根を。我々が17

年の8月に登ったのは、この尾根でございます。ここでクモの巣がなくてビックリこいた

ところです。これを最初の年の2月10日ごろに、ここを1日がかりで切り開きました。

なんと出てきたサクラが94本、直径40センチですよ。瀕死のサクラを94本見つけ出

しました。翌年は一つ南のこの尾根、そして次の年は二つ目の尾根で32本、三番目の尾

根で52本、合わせて178本ですね。大変な量なんです。60ヘクタールぐらいありま

すかね。180本を超えるヤマザクラが世に出ました。あとは木に任せてるだけなんでね。

今年の夏に再度確認に上がりましたらね、やっぱり雑木がまた枝を張り出した。サクラ、

もう駄目なんですね、元気がないんです。それで今回の20年の2月9日になりますかね、

今一度邪魔をする木をいくらか整理をしましょうということで、作業が組まれております

けどね。作業できる人を招集かけても20名ぐらいしか出てきてくれません。ところがま

ぁチェーンソー使ったりなんだりというようなことに、長けた人多いですからね。かなり

作業能率上がっておりますけれども、第一段落として、この3か年間ぐらいでヤマザクラ

を見守るという段階まできております。あとはサクラが日を浴びて伸びてくれるのを期待

するだけと。それでもちょっと手遅れがありましてね、3本から5本ぐらいは駄目で枯れ

てしまいました。既に手遅れであったんですけどもね。なんか今日のプリント等見ますと

良好な景観の形成というようなことや、生物の多様性の確保を里山づくりでするというこ

とがうたってありますけれども、まさに生物の多様性、木を切ることによってサクラ以外

にも山ツツジ、それから銀ランのようなものの復活も見られております。凄いことですね。

当然蜘蛛の巣は元に戻りました。小さな山の小さな話ですけれども、やっぱり悩んでいる

ことは同じでございます。皆さん、仕事をお持ちで関心はあるんだけど、出てきてくれな

い。第二段階に入りましては、竹やぶ等を道路から100メートル範囲の見渡せるぐらい

にしようじゃないかという話が持ち上がっておりますけれども、老齢化と仕事のできる連

中は足腰が痛くなって、若い連中は会社の仕事が忙しくて遅くなるという悩みを抱えてお

りますのでね、行き先どうなりますか、まだ道筋だけは付けてということですね、老骨に

鞭打って頑張っております。そういうことでございます。大変失礼をいたしました。 ○吉武 はい、ありがとうございました。クモの巣がないという、そういったところから

発生したことは貴重なものだったかなというふうに思います。 それでは次に南足柄市大雄町の里山事業推進協議会の皆さん、よろしくどうぞお願いい

たします。 ○山崎氏 どうも、皆さんこんにちは。私はこの南足柄市大雄町の浦山地区という里山事

業の会長を務めております、山崎といいます。本日はですね、町の山崎様、それと事務局

の加藤さん、市役所から担当の課長さん2名が今ここにお邪魔させていただきました。よ

ろしくお願いをいたします。 それでは、浦山地区の地域の取組につきまして、パワーポイントで大雄町浦山地区の取

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組みを見ていただきたいと思います。お疲れだとは思いますが、画面のほうに目を是非注

いでください。 これはですね、里山周辺の航空写真でございまして、緑に囲まれた写真の真ん中の辺り

がですね、里山の事業のエリアでございます。左のところはですね、丸太の森、ふれあい

の村、それと最乗寺の山門のスギ林等がございまして、自然に囲まれておりまして、まさ

に里山としての資源に恵まれたところでございます。 松田町、丹沢山等がですね、一望できる山間に棚田が広がっているのを見ていただける

かと思います。浦山地区から今度は酒匂川方面を見たところでございまして、足柄平野が、

これはですね、今言いましたように足柄平野全体が見えるところでございます。今度はで

すね、逆に下から今度は集落を見上げたところでございまして、ちょうど画面中央の辺が

ですね、サクラの木がございます。時期にはこのように素晴らしい花が咲くところでござ

いますけども、水田には菜の花等が咲き乱れまして、花咲く里山を体験することができま

す。このサクラはですね、春にはこの地域のランドマークにもなり、ほかにない品種でで

すね、近々品種登録をするということで考えております。 平成18年11月1日付けでですね、花咲く里山を作り守るためにですね、活動してき

た花咲く里山を作る会、それまでも自然体験教室などを実施したり、浦山地区に精通して

いる足柄ふれあいの村を構成メンバーとして里山推進事業を協議会をですね、18年11

月に発足をさせました。会の発足後はワークショップなどを行いまして、この地域に必要

な活動について意見を出してもらいました。これは地元学の風景でございまして、東京農

工大の先生、また学生さん等をお迎えしてですね実際にいろいろな地域へ歩いてもらいま

して、気づいたことを発表してもらいました。これはですね、あるグループの発表資料で

すが、ほかにも農業の歴史、大雄山最乗寺の年中行事などです。初めて見た人の新鮮な目

線で発表をしてもらいました。我々には集落の道は農道であっても、学生さんにとっては

ですね、散策道としている。我々が見落としていたところが、地域の財産になるように願

っているところでございます。 調査の結果はですね、とても良くできておりまして、多くの人に見ていただけるように、

一部を里山の地域の中に常設展示をしております。これらのワークショップや地元学を参

考に里山保全のための構想をまとめたものがこの図面でございます。構想をもとにいろい

ろな作業を行っておりますが、これは山の手入れを行っているところでございます。これ

はホタルの散策路を整備しているところでございます。この辺りは滝沢川という川がある

んですが、そこは大変きれいなところで、ホタルが自然発生をしております。会員が協力

をして散策道の整備をして、安全に夜のホタルを鑑賞できるようにしました。柵の竹です

が、これもこの地域の間伐した竹を有効活用しています。昨年の5月には、多くの人に幻

想的な風景を楽しんでもらいました。年間で一番のウエートとなる11月に開催します、

ざる菊ひまわり祭りですが、御覧いただけるように里山を赤や黄色、白のざる菊がですね、

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季節はずれのひまわりで彩って、自然豊かな里山のお祭りでございます。3日間行いまし

たイベントにはですね、約4、5千人の人がお見えになり、鑑賞期間であります10月2

0日ごろからですね、1か月間で1万人以上の人が鑑賞に来ています。 大雄山火祭りの時にもですね、里山の実りを体験していただいたということで、ツリー

クライミングの体験もやっているところです。臨時の直売所の開設もお願いしました。 今年のざる菊ひまわり祭りの期間中に松沢知事も来ていただき、この大雄町浦山地区の

里山風景とざる菊を鑑賞していただくことができました。大変光栄に思っているところで

あります。これは知事にですね大雄町の説明をしているところですね。 これは一番花咲く里山の一番発端となりましたエンゼルトランペットで、時期は9月か

ら11月ごろ開花します。年間、この時期に大体3回から5回を開花すると思います。こ

れはひまわりなんですが、季節はずれのひまわりで、皆さん夏にひまわりは咲くものと思

っていらっしゃるでしょうが、うちのほうでは10月末から11月に咲かせるようにやっ

ております。これは花ショウブですが、花ショウブは5月から6月、田んぼのですね、畦

道に植えてみんなが見られるようにしております。これは花アオイですね、そのほかです

ね、クリスマスローズや岩山ツツジ、アジサイ、そういった四季を通じて一年中花が見れ

る里山を作ったということが、私たちの取組んでいるところです。 ここは田植えの風景です。さつまいも掘り、泥んこ遊び、これはもう推進事業の発足の

時の写真です。今会員はですね、約100名弱ということであります。地域内部、外部含

めてですね。 農作業、山からの恵みは燃料資源を手に入れるため、山に入っていたかつてと違って、

直接山に人の手が入れるということが大変少なくなっていきます。こういったイベントを

通じまして、不特定多数の方にですね、里山を理解してもらったり、また散策路を整備を

してですね、里山に人が近づくことができるようにすること。また里山の活性を図ること

が、まず里山を守る第一歩だと私たちは考えております。こういうことで活動しておりま

すが、この4月から、里地里山条例が施行されると聞いてございます。そういうことで、

私たちのモデル事業は、本年度までですけれども、県の方がお見えになっているようなの

で、来年度また御支援をいただければ幸いかというふうに思っております。以上雑駁では

ありましたが、明るい里山を見ていただけたかなというふうに自負しているところでござ

います。どうも御静聴ありがとうございました。 ○吉武 はい、ありがとうございました。色とりどりのお花を道際とかで皆様で手入れを

していらっしゃるということでした。 さて次の会です。次はですね、今まだ協議会の形に今なりつつあるところでしょうか。

それでは、小田原久野地区の方、よろしいでしょうか。御紹介のほうよろしくお願いいた

します。 ○星野氏 こんにちは、ただいま紹介をいただきました久野地区の里地里山勉強会という

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ことで御紹介をいただきました、私星野と申します。皆さん既に立派な活動をされている

のでございますけれども、私どもまだ勉強会ということで、まだ代表が誰ということも決

まっておりません。たまたま私は自治会のほうをやっている関係上、「お前が今日やれ」

という形できたので、お手柔らかによろしくお願いいたします。 この地区は、地元の自治会や同業者、あるいは環境団体のほう、関係者を始め、市及び

県が集まって今後の里地や里山の保全の方策に向かって探りを入れる、勉強会を今開いて

おりますが、まだ全体的な取組は始まっていません。その地区の中には既に顔の知れてる

方、有休農地の活用、あるいはまたその地区の特色として、いろんな話し合いは進んでお

ります。という形の中で、これから地域がどうしても先ほどから話題になっております、

本来あるべき里地里山の農業の衰退している関係で荒れてきているのを何とかしようとい

う思いだけは、定まっているというのが現状でございます。 ここで、久野地区の紹介をしたいと思いますけども、場所は、小田原の市立病院という

の御存知だろうと思います。あそこは久野が一番町によったところで、小田原市の約42

パーセントが字久野町ですね、しかし、私たち生活するエリアはこの10分の1ぐらいか

と思います。したがいまして、里地里山的なところは非常に範囲が広い訳でございますけ

ども、そういう中で、ある程度これからエリアを絞っていく上においては、地域の関係者

の了解の下に、これから具体的な形に進めていきたいと思います。ここに1万2000人

ほどの人が住んでおりますけれども、ほとんどいわゆる町に近いところに人口が集中しま

して、里地里山的なところは後継者も少なく、若い人は段々町のほうへ出てしまいました

ので、いわゆる高齢化率は里地里山地区のほうは年を追うごとに進んで行っていることは、

他所の地区と同じだと思います。本来ここはですね、戦後の農地の中で、ミカン景気にわ

いて大変その農家が潤った時があったんですけども、今はミカン農地というのはほとんど

なくなりまして、足柄茶の元になるお茶、それから絹というようなものが現在の農産物の

主役になってるかと思います。このお茶畑もですね、全部この辺のところはミカン、田ん

ぼもミカン、山も崩してミカンという、そういう時代がありました。最近はこのようにお

茶の新しい新種等も増えてきております。同じ地域の中でも川沿いにはこのように棚田が

ありまして、NPO法人の方たちが作れなくなった田んぼを再生しています。右下のとこ

ろがですね先程のビオトープで、水生の昆虫類、小動物が蘇ってきたという、そういう事

例で発表されております。同じ棚田の風景と川の風景でございますけども、この辺もいわ

ゆる消費者ではない、第三者が復元したというようなところも何か所かございます。さら

に、上流に進みますと、こういうようにその地形の状況が残ったところもあります。また、

写真の下側のところはですね、小田原市の町を見下ろしたところの風景でございます。 小田原ふるさと原風景100選に選ばれたこの地区の中のそれぞれの情景でございます。

現在もこの風景は残っておりますし、また、右下のところはですね、ここにも河川改修し

た時に植えられたという、サクラがそのまま残っている場所もございます。今この両方の

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川をですね、毎年多くの方々が河川敷の清掃もしております。こういう中で今里山を再生

しようという気運が盛り上がってきておりますが、やはりなんと言いましても、ここに住

んでいる住民の方々が、もう一度この再生認識を取り戻すということが、この事業の原点

かと思います。そういう中で、今日お集まりの方々のいろいろなご意見等もいただきなが

ら、この事業が小田原に合った形の中で、スタートすることを望んでおります。 これは今までの勉強会の、現地のスタッフ、あるいはミーティグ等の風景でございます。

これは集落を撮ったところでございますけども、こういう形のところもあるし、里地里山

を再生すべきところがあるところは、集落の合意性を得るためにですね、非常にやっぱり

難しい面がございます。今のところですね、なかなか立ち上げるところまでいってないと

いうのが現状だと思いますけども、しかし、やはり過去のこともありますけども、これか

ら先将来を考えて再生しなければいけないと基本的にはほぼ一致しております。その皆さ

んの意向をまとめ上げるということ。よってこれからは具体的な道を作りたいと思ってお

ります。以上をもちまして、私たちの勉強会の風景について、小田原久野地区の紹介をさ

せていただきました。ありがとうございました。 ○吉武 ありがとうございました。今まさにあの地域でのその合意を諮っていく、今一番

難しいところにいらっしゃっているお話しでした。多分もう立ち上がっている皆さんも、

今そういった合意をしていくというところの、その壁を乗り越えてきた方ばかりだと思い

ますので、またその時のことを思い出しながら、また次のいろんな活動へ発展すると良い

なと思います。 さて、次からですね、既にもう活動されている方々の発表なんですが、で今6団体終わ

りましたので、ちょっと5分ほど休憩をしたいと思います。 休 憩 ○吉武 はい、そろそろいかがですか。お席にお戻りいただければと思います。 それでは三竹里山の竹林を考える会、杉山さんから今度発表いただきます。実はこの会

はもう既にいろんな活動をしておりまして、NHKの「ご近所の底力」という番組見たこ

とある人、います?それに出られて凄く有名になった。いろんな活動でたぶんお分かりに

なる方いらっしゃるかも知れません。それでは杉山さん、どうぞよろしくお願いいたしま

す。 ○杉山氏 皆さん、こんにちは。三竹里山の竹林を考える会の杉山と申します。今日発表

しろということでドキドキしてますので、皆さん、是非内容があるかどうか分かりません

けど、これから10分間お話しさせていただきます。 それで今皆さんに、この足柄地区再生事業というビラが1枚入っていると思いますけど

も、これを皆さんに見ていただきながら、簡単に説明をして、これは3年の事業で終わっ

たものですから、その後のお話をし、またこれから先々里地里山をどういう形で改革及び

達成させていこうかというお話しをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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これはうちが第1回のたけのこ祭りを催しまして、非常に小さな集落で、85世帯地区

で320人しかいないところへ、こういうイベントをしましたところ、初年度から2千人

の人を受け入れることができました。またあとでお話ししますけども、うちのほうは、当

初ボランティアでというお話を、このビラの中にも書いてありますけども始めたんですけ

ども、ボランティアの限界というのは、皆さん体験してらっしゃると思うんですけども、

あります。じゃ、そのボランティアだけじゃなくて、竹を出してどういうふうにやろうか、

というお話しになりまして、そうしましたら、先ほど御紹介がありましたNHKに出まし

たところ、8割の多くのお豆腐屋さんから竹の容器を作ってくれませんかというお話しで、

今も続行中です。これを大体1年間に2万5千個から3万個出荷をしております。これは

ご存知のとおり江ノ島の前にあるもので、このスダレがないと国道に砂がみんな舞上がっ

てしまい、車が走れなくなるので、それを止めるための防砂スダレです。これは試作とし

てですけども、これに取組もうという形で、今この3年分の中で19年度、18年度まで

に1千万円お金を投入しまして、一応機械をフル装備しました。これは竹スダレを作って

いる機械です。これ手前もそうなんですけども、これスダレを編む機械です。竹を洗う機

械、大割機をする機械、あと幅を決める機械と、割り機がありますけども、それが大体1

メーター50ぐらいのものが対象です。竹網機専用の大割機というのは、長さ4メーター

50ぐらいでターンをさせます。チェーンで。どんな大きな竹でも、1メートルを超える

竹は無理ですけども、大体15センチぐらいの竹なら、10日ほどで編みあがると見てお

ります。これは我々のイベントと地域イベントという形で、中井町さんにうちの竹の事業

を一緒にやりますからということで中井町さんに貸したところです。うちのほうの神社の

お社に三竹神社というのがあり、1ヘクタールの山林というか、お宮さんに5千本の竹燈

籠を4月の中頃に設置します。こういうようなものをまたやろうよという意気込みが会員

の中でなってますので、自治会、お宮さん、役員等々で協力してまた幽玄の世界を作ろう

と思っております。これは炭焼きです。我々も3年、4年の浅い歴史、一応先進地を見て、

技術を盗もうと、あっちこっち見て回っているところです。これが先ほどちょっとお話し

ました、NHKの「ご近所の底力」で大体200問題ぐらいをやっていて、その中でうち

が9番目に殿堂入りをしました。この時も当初いろんな会議で、まだ早いよ、遅いよ、や

ろうよ、といろんな話がありました。 一応ここで殿堂入りをしました。そうしたところ視察者が増えていった。三竹の里山を

見に行きたいと。竹林再生を見に行きたいんだということで、NHKがまた視察に見えて

ます。じゃ今どういう取組みをしているかということ、その後やはり地元の小学校に募集

をかけ、体験学習をしています。また地元で竹に親しみやすくしようとかで、学校のイベ

ントに協力をして、竹の早切り競争をやりました。皆さん竹を切ると楽しいんですね。中

が空っぽじゃないですか。中が空っぽでよく切れるのです。また今年も竹祭りをやります。

先程お話しました竹燈籠もやります。竹の容器も今の2万5千個から3万個をもっと5万

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個ぐらいに。昨年度1年目だったものですから、非常に品質が悪くて、クレームがガンガ

ンきました。悩みましてね。どうしたら良いかと言いましたらばやっぱり切羽詰りますと、

知恵があります。私の会員の中で会員のお友だちで機械のプロフェッショナル、じゃその

人を引き込もうと、会員に入っていただきました。入るのは簡単、入会費ゼロですからね。

入っていただきました。機械の改修が全部ができました。それで日産大体25枚ぐらいし

かなかったのが、昨日初めて試運転して、なんと1日45枚仕上がります。もうちょっと

いくと1日500枚。それで県のほうにもっと県産財を使ってくださいということで、県

産財の使用を認めていただきました。そうしましたところドンドン注文がきてます。やは

り地域の竹を使い、地域の人が作る訳です。神奈川県の税金は神奈川県に使われることに

なる訳です。地域の里山の竹林が良くなり、この三竹地区では竹が足らなくなってきまし

た。今小田原から許しを得ていただいてきております。是非皆さん、皆さんに与えられた

環境の中で、すごい資源が眠ってますよ。活かしましょうよ。そうすることがやはりこの

地域に住み、地域を守り、地域の資源を有効に使い、また、それと同時に県内の税金を県

内で使う、そういう素晴らしい循環ができる訳です。自然循環と経済循環。これが育った

らバッチグーですからね。皆さん、どうですか。どうも御静聴ありがとうございます。こ

れで終わります。 ○吉武 ますますエネルギッシュな杉山さんを拝見しました。本当にこのように一つのこ

とが動き始めると、また違う循環が動き始めるということで、ますます元気になったとい

う感じが、笑顔を見て分かりました。 さて、次はですね、今度は平塚の里山をよみがえらせる会の皆さんです。こちらの地元

ではもう保育園とか、幼稚園の子どもたちから、とても慕われているんじゃないかなとい

うふうに思います。それではどうぞよろしくお願いします。 ○小清水氏 これは私たちが活動している里山の全景です。上は南側から見た里山の全景

です。私たちの会は産業廃棄物や残土で埋め尽くされていく谷戸、ゴミ捨て場のようにな

ってしまった里山、これを昔あったような里山に復活させ、里山で遊んだ環境を残そうと、

平成12年の10月に発足いたしました。この谷戸の奥には5、6世紀のものと見られる

横穴が14基あったのですが、心無い産廃業者のために埋め尽くされてしまいました。次

は里山の手入れです。平成12年12月1日第1回目は、100名を超える人たちが参加

して、経験者が草刈機やあるいは鎌で篠竹を切りました。若い人たちや子どもたちがそれ

を運び出します。それで荒れ放題だった雑木林が見る見るうちによみがえってきました。

綺麗になった林には、失われてしまったと思われていた銀ランや金ラン、これらが顔を出

しましたが、残念ながら銀ランは今や1、2本残すものとなってしまいました。子どもた

ちも戻ってきましたので、子どもたちの歓声が里山に響くようになってきました。翌13

年の3月、隣接する畑の持ち主から草刈だけでもいいから使ってくれということで、3反

の畑の無料提供を受けました。現在45人の人が農園として野菜作りをしています。ジャ

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ガイモ、サツマイモ、そしてそばなどを作っています。その後畑の提供者が増えて現在5

反になりました。このことは私たちの会が現在まで存続をしている大きな要因の一つと考

えられます。次は田んぼ作りです。平成14年度から谷戸の休耕田1反をお借りしまして、

田んぼ作りに挑戦しました。平塚市には御存知のように東海大学とか、神奈川大学のキャ

ンパスがあります。大学交流委員会に環境推進部会というのを平成14年度に立ち上げて

いただいて、里地里山プロジェクトを作りました。6月上旬は田植えです。多くの市民あ

るいは大学生が参加します。これ一昨年の田植えですが、神奈川大学の副学長、現在学長

となられましたが、横浜から学生たちと参加されました。午後は里山体験でチェーンソー

の取扱いを教えます。10月上旬は稲刈りです。全て昔の方法で鎌で刈り取ります。午後

は里山体です。約2週間後、大正時代の人力脱穀機、あるいは現在の機械を使い、脱穀と

籾摺りをして、即精米にいきます。昼食は新米を試食します。この里山に降った雨が湧き

水となって谷戸の田んぼの田を潤し、太陽と土が育てた全く無農薬。これは旨いです。1

1月これは収穫祭です。毎年神奈川大学キャンパス内の駐車場をお借りして、餅をつき収

穫を皆さんで祝います。4つの臼で30キロのモチを子どもたちから大人までが搗きます。

次は昔体験です。各イベントでは石臼などで昔の人々の知恵が集まった道具を使います。

昔体験をします。 子どもたちも初めて見る昔の道具に興味津々です。子どもたちを本物の自然の中で遊ば

せてくださいと、平成17年度より市内の幼稚園、あるいは保育園、小学校で、平成18

年度は1,631名が平日に訪れ、今年は既に1月の末ですが1,500人が来ています。

会員2、3名が園児たちと遊びます。子どもたちも里山をウォーキングして、遠くのシー

ソーで遊んでいることになります。時代は変わっても、子どもたちが持つ感性は変わりあ

りません。園児たちは季節ごとに変わる雑木林、これを五感で感じて、体験を通じて自然

の感触を学んでいるようです。町中の小学生は学校で作ったサツマイモを持って、焼き芋

会にやってくることもあります。落ち葉をかき集めてやる焼き芋の味は最高です。最後に

なりますが、何百年、何千年も人が関わって育ててきた雑木林。これを放ったらかしにし

ても自然は残る、という人がいますが、私たちの時代で放ったらかしの自然にすることは

できません。全部はもう無理でしょう。一部でもいいから各市で残し、次の世代へ伝えて

いかなければならないと思います。 3年後、私たちの会は平成22年発足10周年を迎えます。 雑木林コナラやスギの苗木の植樹計画をして、今年度は各家庭、幼稚園、あるいは保育

園、小学校などにこれらの種蒔きをお願いしています。自分たちで実から育てた私の木、

マイツリーこれがやがて見事な木となり、人それぞれ思い出の里山になることではないか

と思います。この計画も、ただ単に一過性のイベントではなく将来につなげ、次の世代に

引き継ぎたいと思います。以上でございます。どうもありがとうございました。 ○吉武 はい、ありがとうございました。子どもたちの笑顔がとてもよかったなと思いま

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す。 それでは次になります、海老名の山仕事の会、発表よろしくお願いいたします。さっき

ちょっとお話伺ったところ、こちらの方々は海老名中の里山に出かけて行ってらっしゃる

そうです。それではよろしくお願いします。 ○伊藤氏 はい、こんにちは。ゲストとしてお招きをいただきました。そこに書いてある

のは正式な名称で、海老名里山づくりボランティア「山仕事の会」でございます。「山仕

事の会」という名前をつけましたところ、女性も会員なんですが、大変入りにくいと言わ

れました。前のほうの名前をキチッと言っていただこう、ということで海老名里山づくり

ボランティアという名称がついています。 ちょっと見えにくい地図なんですけれども、海老名市は御存知のとおり、26平方キロ

の大変小さい市ですけれども、都市化が進みまして毎年ドンドン開発が進んでおりまして、

緑地がほとんどなくなりつつあります。田んぼもドンドン減ってると、そんな中で活動を

しているわけです。残された緑地が本当にわずかになっております。これは秋葉台ですね。

ここから向こうたくさん緑がありますが、これは座間市なんですね。これもわずかに残さ

れた大事な里山緑地、雑木林でございます。これもそうですね、農地ですが、この写真の

時にはまだあったんですが、今はここから全部開発されて家が建っております。これが東

名の海老名サービスエリアです。海老名市の緑の状況ですけれども、ここへ書いてあると

おりですけれど、大変緑はなくなっております。この希少な緑をどういうふうに保全し、

守っていくかということが、海老名の自然にとって大事な課題になっております。神奈川

県の緑比率をちょっと出した中で、海老名市はこれですので、30パーセントから40パ

ーセントの緑比率になっております。海老名市の環境基本計画といういうのがあるんです

けれども、この環境基本計画、大変立派な環境基本計画なんですけども、その中にゆとり

ある緑豊かな環境と共生する私たちの町、海老名ということ謳っている訳なんですけども、

これをなんとか実現していきたい、というふうに思っております。その中に土地利用を図

ろうということで、一人当たり都市公園面積を3.8平米にしようというふうに目標をたてました。これなんかは今自然緑地ですけども、大変貴重なつくりなんです。ここには、

一つの団体が入りまして、海老名森づくりの会という会があります。素人ですが、景観に

配慮したまちづくりを進めようということなんですけども、大事な目標があるんですね。

これは自然公園ですが、道路を作りたいということで少しかけてしまいましたが、伊勢山

自然公園という海老名市の殆ど真ん中辺りにある、貴重な自然公園です。丘陵地の自然を

活かそうということも目標にあがってました。斜面緑地として、相模原からズッーと海老

名を座間、海老名を通って、海老名の一番南のはずれ、相模川の相模段というのがありま

すが、ここも大変とても大事な斜面緑地でございます。それから沼地の自然を活かそうと

いう目標も設定してあります。海老名になぜ住みたいかというふうなアンケートをとると、

田んぼがある、緑があるという答えが大変多い。そういうことから、大事な目標だなと思

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っております。緑に恵まれた快適環境都市海老名を将来も守っていこうと、私たちもそれ

に則ったような活動を展開していこうというふうに思っております。 それで、我々の会なんですが、これがまだ発足してまだ2年目ですので、全くの赤ちゃ

んでヨチヨチ歩きの状況でございます。発足した元々の海老名市民環境会議という会議が

ありまして、そこが毎年市民環境大学という講座を開いております。その講座の中で里地

里山の講座を開きました。その講座に参加した人を中心にしながら、OB会のような形で

発足をすることになりました。目標はここへ書いてあるとおりです。海老名市内の豊かな

自然、風土、文化に対して里山の保全と事業を地域に活かす人たちとともに行い、健全な

景観を市民共有の財産としての形成に寄与することを目的とするという感じで発足しまし

た。活動状況は2006年度には18回、2007年には32回、今年になりまして3回

やりましたので、合計53回です。先ほどの航空写真のところどころに点在する緑地を何

とか保全しようということで、我々が手がけた場所が7か所になりました。30か所ぐら

いありますので、少しずつ地主さんと話をして、協力をしていただきながら、入山許可を

いただいて里山に入っているところです。 14、650平米、何とか今のところやってこられました。その中の一つ、先程ありま

した伊勢山自然公園です、もう一つの場所は10、700平米あります。本当に住宅地の

中にポツッと点在して残っている大変貴重な林になってます。これは枯れ枝集めをやって

るところです。作業の様子ですけども、伐採をして光を少し入れるように配慮しています。

それからチップも作りました。入る前はこんな広いので、ゴミ捨てになってました。これ

が仕事の後です。6、200平米あります。これが入る前の状態です。竹林にも1か所入

りました。この竹というのが大変微妙で本当に手こずりました。これを何とかしようとい

うことで短く切っております。 ここにも竹林がございました。これも炭にできないかということで切っております。作

業前と作業後です。移動知事室がありまして、神奈川県知事が視察にきてくれました。 里地里山の多面的な機能ということで、条例が4月1日から施行されるということで、

連携がこれから大事になってきます。よろしくお願いします。どうもありがとうございま

した。 ○吉武 はい、ありがとうございました。山仕事の会という名前でありながら、もっとい

ろんな活動に広がっていかれるような感じもいたしました。今度の発表は市民団体ではな

く、富士ゼロックスさんです。富士ゼロックス株式会社 CSR 部社会貢献推進グループのお話しをお聞きください。こちらでは南足柄地区で様々な自然観察活動ですとか、あと自

然観察指導員という、日本自然保護協会がやっている資格ですけど、そこと協力をして、

富士ゼロックスさんのほうで会場提供していただいたりという活動もしてらっしゃると、

それではどうぞ、よろしくお願いいたします。 ○滝川氏 はじめまして、こんにちは。滝川と申します。今回このような場にお招きいた

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だきまして、本当にありがとうございました。皆さんのいろいろ立派な活動をお聞きしま

して、本当にこれからお話しする内容は、里地里山保全というタイトルがついている割に

は、猫の額ほどの非常にスケールの小さな土地なんです。ただ折角の機会ですので、企業

としてこういった里地里山の保全に対して、どんなアプローチができるのか、どういった

考えを企業が持っているか、1企業なんですがそういったものを提供することによって皆

さんと地域のですね、活動している皆さんとどういう活動できるかなというヒントが学べ

れば良いかなと、私も凄く期待していますし、皆さんに少しでも良いものを提供できれば

なというふうに思っています。 今日発信する内容は、種を明かすと神奈川県とは非常に縁が深くてですね、3つの事業

所を持っていますし、従業員もたくさん住んでおります。その中で南足柄市の塚原という

ところに大きな研修所を持っておりますが、敷地内にあります、荒地ですとか山林の雑木

林を復元する作業を本当に狭い土地なんですが、6年ほどやっております。その話をちょ

っとさせていただきます。 皆さん、よく CSR という言葉をよく聞かれると思いますが、会社としてはですね、こういうモットーで仕事をしております。よい会社を目指しているんですが、強くて、面白

くて、優しい会社を目指しています。その中で特に優しいということにつきましては、会

社が存続していくためには、地域社会とかですね、環境以外に考えられません。そのため

に、持続可能な地球を続けていくためにも、この優しくということを非常に大切にしてお

ります。今日お話しする内容は、従業員もボランティアに参加できるという、たまたま研

修所の中に雑木林として再生できる所があるので、雑木林づくりのお話をさせていただき

ます。 (休憩) ○吉武氏 しっかり今皆さん食べてますね。それぞれなんか質問とかありましたら、ポス

ターのところに行って質問したり、説明したりしてください。 皆さんアンパン食べました?アンパン美味しかったですか。皆さん刻印押してあったの

気がつきました?小町山サクラアンパンで、ちょっとその今由来をちょっと聞きたいと思

います。今日のアンパンの説明です。 ○小町山サクラアンパンというんですけども、玉川、この七沢も含め、玉川地区に七沢と

小野と岡津という地域がありまして、そこを全部まとめて玉川地区というんですけど、そ

の玉川地区の小野というところに小野神社といって、小野小町さんのいわれの神社がある

んですね。それが小町山という山の上にもその神社が祀ってあって、そこにサクラがたく

さん植えてあるんです。それで4月のサクラの時期になりますとライトアップをしまして

催し物があるんですけども、その小町山のサクラの名所として、この玉川地区の商栄会と

いう商店会でいろいろ考えて作った品物の一つです。それを今日皆さんに使わせていただ

きました。よろしくお願いします。

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○吉武 どうも、ありがとうございました。あとしし汁を作ってくださった皆さんありが

とうございました。御馳走様でした。 これよりですね、ちょっと30分ばかり今皆さんの10団体のお話を聞いたあと、さら

にみんなどんな活動をこれからしていくのかとか、あと皆さんにいろいろ聞いてみたいこ

とがあります。それをちょっと質問をしていきたいと思います。 10団体の方々にいろんな発表をしていただきました。その中にはこんなふうにやって

いきたいと思ってるんだとか、ちょっと今こういうところが課題なんだとか、ちょこちょ

こといろいろお話が聞こえてきました。そこでもう1回また皆さんのそれぞれの会に伺い

たいことがあります。皆さんの会では、それぞれいろんなところで手入れですとか、管理

ですとか、里山を守っていく、育てていくような活動をいっぱいしてらっしゃると思いま

す。そこにはたくさんの方々が関わりになってらっしゃると思うんですが、そこで質問で

す。皆様の会で自分たちが今関わっている場所でこういうふうな夢を持ってる、こんなよ

うなビジョンを持っている、それがちゃんと文章になっているというような会はあります

か?さっきね、少なくとも3団体ありましたよ。ちゃんとここにも書いてあるけど、パワ

ーポイントで説明して、うちはこれを目指してますって言ってらっしゃた会がありました。

例えば一番の鍵と書いてらっしゃたのが、小松・城北。決まってらっしゃいましたよね。

テーマが、ちゃんとうちはこれを目指して、こういう方針の下にやってます。というのが

あったかと思いますので、御紹介をお願いします。 ○小松・城北 小松・城北里山を守る会です。活動目標でございますが、心に残る里山づ

くりです。農家、地域住民、都市住民など幅広い県民と市町村との協働により里山を保全

し、地域の農業の再生や活性化を図ることを目的とします。 活動指針として、地元の暮らしを重視した活動、地元の雑木林、水田、畑、小川を活用

保全する活動。3番目ですが非常に私は大事だと思っているんですが、子どもたちやお年

寄りが生き生きする活動、この辺のところを最重点目標として活動していきたいと思って

おります。また、活動しておりますし、今後も活動していきたいと思っております。

市民ボランティア今9名の方に協力をいただいて、非常に楽しい里山作業をやっていただ

いてるということです。非常に好評いただいております。また来年度も是非お手伝いした

いということで今話しを進めております。以上でございます。 ○吉武 はい、ありがとうございます。さすが先輩といいますか、すっかりこういった言

葉がソフトに出て、たぶん、会のほかの方々もこれを御承知な訳ですよね。あと七沢の里

山づくりの会のところも確か決まってらっしゃったと思うんですが。 ○七沢 私どもは、昔の風景を取り戻そう、これが一つのテーマですよね。何故こうかと

いうと、やはりこれは非常に先程ちょっと話したかどうか、昔は年間60万人からの観光

客が来ていたんですね。ところが今30万人に減少しちゃってます。そういうふうなもの

を含めて、活性化するためにはどうするか、今地域再生計画ということでですね、国の指

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定を受けて観光協会を含めた形で我々も一緒に動いております。将来的にはそういう面で

もっとこの地域に人が大勢入ってくれて、地場産業が何とか成り立つような形を将来の目

標にしていきたいというふうに考えております。 ○吉武 ということは、今その地場産業の活性化ですとか、その辺が一つの活動方針のよ

うなところという部分ですね。 ○七沢 そうですね。先程の竹の中に豆腐を入れる、このような物を一つの地場産業に取

り入れられたら良いなと、そんなような感じは受けてます。私どもは今、コンニャクを何

とかしようかということで、ついこないだも栃木まで見に行ってきましたけども、何とか

地場産業となるような物を見つけながら、この里山を活かした形で、やっていきたいなと

考えております。 ○吉武 はい、ありがとうございます。もう一つあったのが、八菅山尾山里山守る会の

方々も、ヤマザクラというところで、テーマにされていたんじゃないかと思うんですが。 ○八菅山尾山 なんとしてもですね、美しいふるさと、これに結び付けたいと思うんです

ね。美しい山。本当に幸せなことに八菅山尾山というのは自然そのものが大変に美しいん

ですね。酒匂川についで美しい中津川が流れておりまして、山も高からず低からず、あの

山を本当にきれいなサクラで飾りたいと、それがいずれ豊かな地域へ結び付くんじゃない

かと頑張っております。 ○吉武 はい、ありがとうございます。という三つのグループからこういった言葉が出て

いるんですけど、ほかの団体いやいやそういえばうちにもあったよ、という団体ありま

す?是非紹介しますという内容。例えば富士ゼロックスさんなんかいかがですか。 ○富士ゼロックス 何度も申し上げましたけれども、猫の額のようなところですので、た

だ、みんなのビジョンとしましては、やっぱり地域の方の憩いの場にしたいということと、

子どもたちが集まってくれるように、ドングリを拾いに来てくれるような森にしたい、そ

れとできればそういった地域の学校の皆さんですとか、いろんな方たちのやっぱり自然学

習の場になったら良いな、というようなビジョンは持っています。 ○吉武 何かスローガン的なものはありますか? ○富士ゼロックス それを考えてるところなんです。 ○吉武 なるほど分かりました。よかったですね、富士ゼロックスもまだ考えてないそう

です。ほかの方とか、どうですか。はい、じゃこちらの方。 ○足柄の加藤と申します。よろしくお願いいたします。うちのほうの里山、先程あの山崎

会長のほうからご説明がありました、写真の中でも見た花をテーマにしております。四季

の花ですよね。そういうもので里山を飾ろうということで、ビジュアルに訴える里山を目

指しております。あとは皆さんと同じように地域に根付く里山ということで、頑張ってい

る最中です。 ○吉武氏 大雄町の方では、菊とかいろんな花をさっき御紹介くださいまして、そういっ

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たご自分の地域を花で飾り、それをまた見に来てもらう、という一つのビジョンがありそ

れを活動方針に考えていらっしゃいました。他はいかがですか。手が挙がりました。 ○関野氏 名古木里山の関野と申します。ちょっと皆様にお願いというか、意見を聞かせ

ていただきたいと思います。 ○吉武氏 話題が変わりました、はい。 ○名古木 私たちもほかの地区と同じように、きれいな川があります。是非ともホタルを

飛ばそうと、技術的にはそれはできる人もいますけど、とにかくそれをやったら、この近

所の人にみんな迷惑をかけると。お寺が中心にありますから、お寺に遅い時間にトイレを

貸してくださいとか、私たちがやろうとすることが、みんなマイナスになって出てくると

いうことですね。ホタルをやるということは簡単でございますけど、トイレを作るのにも

共有財産なら、90何名の同意を得なきゃいけないとか、そういう法律に縛られますね。

だから一つ一つまだこれをやりたい、アレやりたいという感じはあるんだけど、ちょっと

法律に縛られるとか。来られる人のマナーの悪さというんですか、そういうのがどうして

も引っかかってくるんですよ。だからほかの地区はそういうのをどういうふうに解決され

たのか、解決されたところがあれば、是非ともお聞かせ願いたいと。 ○吉武氏 なるほど分かりました。そうしましたらね、今ちょっと夢の話をしてました。

名古木さんではそういったものって協議会で定めてらっしゃいますか。それは特にはまだ

今のところはないですかね、言葉としては。キャッチフレーズみたいなものとか。テーマ

とか。 ○名古木 僕がさっき言ったように、私たちの里山をクヌギ・コナラの山に戻そうという

のがモットーです。 ○吉武氏 モットーでやってらっしゃるんですね、協議会としての目標になっているんで

すね。 ○名古木 そうです。 ○吉武氏 なるほど。ホタルの話も出てきましたね。今こうやって地区でそれぞれ目標が

あって、最初に手が挙がりにくかった。それで今一つの課題が出てきました。他所から人

を招いた時のマナーの悪さだとか、そういった来訪者への対応をどうやったら乗り越えら

れるのか、という課題が出てきました。あとほかにも若い人だとか、新しい人を招き入れ

たいとか、若い人がなかなか入りにくいという話が確かあったかと思いますね。こういっ

たところで小松・城北の方は都市のほうからボランティアさんを逆に招いて、その9名か

らが定着してくださっているというお話もありました。例えばそういうボランティアさん

だと当事者として意識が出てくると思うんですが、今関野さんがおっしゃったように、全

然この会のメンバーではなく、他所からあそこがきれいだったから来たという、いわゆる

来訪者、来訪者の方が最近ドンドン増えてきたなというふうに思ってらっしゃる地域は手

を挙げてください。人が最近増えてきた、歩きにくる人が増えてきた、と思ってらっしゃ

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る方、感覚でも良いです。イベントをやると人が来ますよね、イベントやると毎年、毎年

人が増えてきたと思う人。ほかはどうですか。ほかはそんなに思ってないですか、はい。

手が挙がってます。その越智さんなんかのほうですと、観光というところもテーマになっ

てるので、バスが着たりだとか、そういった一般の方々を逆にドンドン、受け入れてる側

ですよね、さっきの関野さんのところとは、ちょっと対局しているところがもしかしたら

あるかも知れませんが、そこのところのお話しで、一般の方々を受け入れる時、マナーだ

とか工夫されている点ありますか? ○越智氏 あの確かにね、一般の方が来られると非常に今のマナーは悪くなっております。

農家が自宅の側で野菜を作ってると「あら美味しそうなのがあるわ」といって、ひょっい

とカバンに入れて持っていってしまうとかね。あるいは栗がなれば「栗がアッここに栗が

落ちてるわよ」でこれでやっぱり持っていっちゃう訳ですね。あとはゴミ。ゴミについて

もあっちこっち散らかしていってしまう。確かにこれは非常に上手くない部分なんですけ

れども、それよりはやはりこの地域の中を見ますとですね、やはり人が来てもらって何ぼ

かの世界になってくる、先ほど話しましたけれども、昔は60万人からのお客さんが来て

いた。それが半減してしまって30万人しか来てない。この中でやはり商売で小売店をや

ってる者、あるいは工務店をやってる者、建設業界、あるいは旅館業、これらの部分がで

すね、非常にその収益が悪くなってきてしまっている訳ですね。そうなりますと地域の活

性化が全く駄目なんですね。ですからまず人を呼んで地域を活性化しながら、今の里地里

山をもう少し復活すれば、それにまた相乗した効果でもって人が来てくれるだろう、こう

いうふうな形で考えております。 ○吉武氏 ありがとうございます。小清水さんさっき手を挙がられましたよね。人がたく

さん来ると起こりえる、そういったマイナス要素の点について、なんかどういった対処を

してらっしゃいますか。 ○小清水氏 里山を甦らせる会です。人を里山に呼ぶということだったんですが、まず、

今の時代は、私が思うには、子どもが親を連れてくる時代になったみたいなんですよね。

そういうことで、子どもさんをね、まず里山に連れて来る。今私たちのところはそうなん

ですよ。日曜日、あるいは土曜日でね、子どもさんと親御さんが来ているんですが、ここ

でどうしてこの里山に来たんですかと聞くと、子どもが里山に行こうよということで、親

は分からないけれども連れて来るということでね。ただそこでね、先ほどありましたよう

に、確かに近郊の農家の人、これちょっと迷惑になるということもある。私たちのほうは

駐車場が確保されているんですよね、たまたま私たちがやってる里山のところにはね、市

で持っていた空き地があったんですよね。そこを里山駐車場として借りていますので、そ

ういう問題点はないんですが、でもやっぱり、近所の農家の人にすると先ほどあったよう

にね、ちょっと竹の子が出ていたから、ちょっと失敬してということがあります。そうし

ましたら、うちのほうはですね、竹の子採ったら1本1万円だのというような看板を出す

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ところがあるんですが、これはちょっとね、遠慮して欲しいと思うんですけど。 ○吉武氏 会がお母さんたちとか、いらっしゃる学生さんですとかに対して、そういった

ことは、ここではこういうふうにしていこうね、というようなマナーの啓発をするという

ような、なんか率先してされてるんですか。 ○小清水氏 あんまりマナーは言いたくないんですよね。これは分かると思うんですよね。

来てもらえたら、こうしちゃいけないとかね、あぁしちゃいけないとかいうことはね、あ

まりしたくないのですよ。 ○吉武氏 はい、ほかのところではいかがですか。うちはこんなふうにして来訪者の方へ

対応してますよというところは。 ○山崎氏 特別あの大雄町浦山地区は対応はしてないんですが、やっぱり花を基本にした

とさっき言いましたけれども、花を見る人にね、周りを汚す人ってあんまりいないんです

よ。臨時駐車場みたいなところあって、使ってますけど、ほぼ1カ月から2カ月ぐらいの

期間ですが、缶は1個か2個ですね、捨ててあるとしても。あとうちのほうで使ってる場

所が個人の私有地を里山事業として今モデル地区としてやっているものですから、そうい

う意味では、そこの人が、人が帰ったあとに1回見て歩くとかね、それと今の県のほうの

担当の方、市の担当の方もそのイベントの時に立ち会ってくれるんですね。そういう人が

道路が狭いものですから、入り口に立ち会ってくれたりしているもので、最後に全部使っ

ている道路なんかを見てくれると、でもほとんど汚れて困るというようなことはあまり聞

きません。どちらかというと迷惑がっているのは、道筋が分からないものですから、他所

のお宅によって「この場所はどこですか」と聞かれるのがちょっと迷惑だというのがあり

ます。今年は旗を持ってきましたけども、そこのざる菊ひまわり祭り、それと里山事業推

進協議会という旗をですね、道路にズッーと立てた。あるポイントに立てたものですから、

今年はあまりそういう苦情がなくなりました。汚されて困るとか、盗まれて困るとかいう

苦情はありません。それとあの私なんか田舎育ちなものですから、菜の花とか、水菜とか

そういうの作ってまして、「持ってって良いよ」というとですね、逆にあの団体で来た方

は1人に良いといっちゃうと、すぐ畑一面なくなっちゃうので、「決してそういうことは

言わないでください」と逆にそういうふうに言われて、今ではタダではあげないようにと

いうことをしております。 ○吉武 タダでは、そうですね。今いろんなお話がありました。私も一つホタルの件で事

例を一つ紹介させていただきたいと思います。実は私は横浜里山研究所という、横浜でや

っているんですが、横浜はもうよそ者ばっかり。ホタルの場所というのは、もうホタルの

数より人のほうが多いです、観察会やると。ホタルが10匹しかいないのに、お客さん1

00人、がそういうのがザラなんですね。ですから今あちらこちらで行われているのは、

大体そのホタルというのは横浜の場合ですと、もうやっぱり谷戸の一番奥の通り抜けがで

きないような所に出るんですよ。そういう所だから残っているんですが、遠いところです

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と、もう通過ができなくて、また戻ってくるというところなんですね。だから関所を設け

てしまうんですよ、そこで関所を設けて子どもたちが紙芝居をやるんです。ここのホタル

というのは、こういう生き物だよ、そして今は大人になって飛んでるけれど、あれは恋人

を探して飛び回っているんだよ、そしてメスが卵を産んだら川の中で幼虫が孵化して貝を

食べて、そして4月になったら上陸してきて、土の中でサナギになって、そして6月にな

ったら、その土の中から出てくるんだというのを紙芝居でやるんです。ですからその時に

まずマナーとして、皆さんがホタルがいる所に出た時には、絶対に懐中電灯をつけないで

ください。横浜は懐中電灯をつけなくても歩けます。どんなに暗いところでも。懐中電灯

つけちゃうとホタルの恋路を邪魔するのでつけないでください。そして歩く時は土をでき

るだけ踏まないように、水辺の土を踏まないように。勿論ゴミは捨てないようにというの

を、子どもたちがそこに集まってきた人受けに紙芝居をやる。それでみんなお願いだから

そういったそっと見てね、音を鳴らしたりとかは近所迷惑だからしないでね、というのを

やってから入ってもらうようにしています。そういった活動を地道に続けていると、また

来年その人たちが誰か連れてきても、自分たちからそういうことを言ってくれるようにな

ります。なので、なかなかその本当に最初の間はね、やっぱりホタルをとっていっちゃっ

たりとか、入って行っちゃったりとか、ということは起きるんですね。だからその時に対

処をやっぱり一つ、一つなんかとっていかないと、難しいかなというふうに思います。 ですから全員で皆さん自身が同じことをやって、小学校さんとか、またそういう活動が

好きだという人たちがいると思うので、是非そういう人たちを見つけて、困っているから

手伝って欲しいというのを、言ってもらうと良いかなというふうに、ちょっと思いました。

今なんかそんなようなマナー対策の話など出ましたけど、ほかに何かありましたら、うち

こんなんでちょっと困っている、もう一点ぐらいあれば引き受けたいと思います。 ○七沢の里山の会です。今日集合された駐車場、あそこの風景が写ってるんですが、全部

アレ荒地なんです。先程発表された2番目か、3番目の方がお話しになってましたけれど、

いわゆる里山の問題で農業委員会の問題があります。いわゆるこれを適当に黙殺できない、

法律上できないんですね。今そこで問題になってます。私ども約50アール栽培してるん

ですが、3年間の中でここからいよいよ各個人に移すというところまで決まりましたが、

実は例えば団地の人たちが手を上げている訳です。これに対しては農業委員会認めないん

です。この辺を主催する県がどう認めていくのか、これ法律上問題ですが、これ緩めない

とこういう荒地いっぱい出てくる訳です。もう既に七沢のような問題が起きてるという現

実を是非神奈川県がお教えいただきたいと思います。 もう一つですが、やっぱり同じような場所で、例えば七沢でも水源の森構想で、大規模

な山林には手が入ってるんですよね。ところが10アール、20アールの山林は手が入ん

ない訳です。そして山が荒れているから、山ビルが非常に増えて実は困っている。私たち

がそこの山主に対して、切らしてくれという依頼を今してます。大体許可は出るんですが。

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その資金どうするのかと、切る、切り賃的なものをどうしたらいいのか、今私どもではそ

の木をもらって炭焼き、焼いて売るという算段でしてますけど、そういう山林が非常に多

い。こういう問題をどう解決していくのか、できればこれ神奈川県の方に御回答いただけ

れば。 ○吉武 今日は林務課の人っているんですか。 ○来てます。 ○吉武 いるんですか、ちょっとね、はい、今のことで御意見を。 ○小清水氏 農家以外には、土地貸してはいけないというようなね話があったんですが、

私たちのほうではね、農家の人が土地を貸す場合にね、料金というんですか、それをとら

なければ無料だったらいいんだということでね、うちのほうでは今もう5反ですか、増え

てますよ、いかがでしょうかね、県の方。 ○関野氏 それが駄目なんですよ、農地法の場合には、できません。耕作者が作ってて人

手が足らないから手伝ってくれという農業。援農といって、これはできます。ですから家

庭菜園の場合でもこの黙認している訳です。駄目なんです。ただ、県が農地課と農協さん

でやってる「ふれあい農園」というのは、生産者5人ぐらいで集まって組合を作って、市

民農園って言って借り出すのは、これはできるんです。第三者、サラリーマンがやる場合

には、今2年間勉強して、5反の耕作地を持たないと農業編入はできないです。これは絶

対駄目なんです。何やっても駄目、だからみんな違反しているんですよ、これ。県が促進

しているなんて可笑しいじゃないですか。松沢知事に再三言ってるんですよ、可笑しいっ

て。で、山林だって、入会権があるから駄目だといってる訳でしょ。県がそこまでやるん

だったら、法を改正しなきゃ駄目だよ。山に関わりあってもう30年以上やってるんでよ。

鳥獣保護やってるんですが。その関係で見るとね、既にこの法律に引っかかっちゃうんで

すよ。だからこういうのを促進するとなると可笑しな話で、私も自分で会を作って5年目

になるんですが、今過度期でですね辞めちゃおうかと思ってるんです。 ○吉武氏 結局今おっしゃったことは確かにあるんですけども、でも、法律ではついてき

てないということもあるんですよね。現状としては確かにその農家の方ができなくなって

きて、それでもうドンドン放棄されて、そういった問題が起きて、今じゃこれはもっと経

済的に成り立たなくなったところをどうすればいいか。恩恵を受けている私たちが、どう

にかしなきゃいけないと思って皆さん立ち上がっていらっしゃる。法律上の問題、農地法

は国の話なんですね。今だけどそれをいろんな施策で底辺レベルかも知れないけれども、

変えていこうという動きがいっぱいあるんですよね。例えば横浜ですと、特区農園という

のをやって、その市民農園が NPO でも企業でも、農家でも開設できるようになりました。そこは大体今までヤミ農園といわれていたところを、ちゃんとした法律に則った開設で、

有休農地をドンドン減らしていこうというようなことでもあるんですね。ですから確かに

最初のヤミ農園ですら黙認されている状態。そうしないとやっていけなくなっています。

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けれども、それをやっぱりその法的なところが入ってやっていくには、そういったたくさ

んのハードルとか、その一つ一つのことを飛び越えていかないと公的な活動にはなかなか

なっていかないかも知れません。そこはたぶん県としては分かっていると思います。 ○農地課長の篠原です。こういう肩書きをしょってますので、なかなか微妙な問題も含ん

でますのでね、あまりはっきりした物言いをしますと、どっちの言い方をしてもなかなか

微妙ということがあります。ただ一つ言えるのは、法律上確かにね、権利移動が伴っちゃ

う、貸借であっても売買であっても、農家以外の方が農地を農地として権利を取得をする

ということになれば、これは一定の条件を満たさない限りは難しいですから。それで一般

の方は、権利を手に入れるというのは難しい。ただ、先ほどの関野さん、本当は分かって

いられるんですね。お手伝いという形であればOKですね。それは所有されてる農家の方

の経営の一環なんですよ。それを手伝ってもらってるんです。このやり方というのはまた

いろいろと考えられる訳で、そこのところはですね、私はあまりはっきりしたことは言え

ないです。ただ、地元の人でなくても農業委員さん、農業委員会の方がそれなりに承知を

されてる、要するに了解されてるというところがね、一番大きな話なのかなというふうに

思います。ヤミという言葉が出ましたけれども、私はヤミという言葉使えない立場でござ

いますので、ただ農地を農地としてキチンと管理していくということであれば、そういう

理屈というのは付くんじゃないかな、というふうに思ってます。個別にはちょっとお答え

できないんで、すいません。御相談お願いします。 ○吉武氏 という、ちょっといろんなお話しが、凄い根本的なところ突っ込んだ質問でし

てた、どうもありがとうございました。さて、そろそろ時間が迫っていますが、森林課の

方から。 ○森林課 森林のほうの所有者の方に了解をもらって、山の手入れをする場合になんか支

援してもらうことがないというような感じの御質問だったと思うんですけども、山の手入

れにかかる費用の一部をですね、補助する制度があります。それにはいろんな条件が付く

ので、どこでも必ずできるとか、できないとかいうのは、ちょっとこの場所見てみなけれ

ば分からないんですけれども、そういう補助金の制度がありますので、各地域県政総合セ

ンターの森林課に具体的にこの場所でこういうようなことをしようと思ってるんですけど

も、補助金とか上手く受けられるような方法はないですかと、あるいは補助金受けられる

ためには、どういうやり方をすればいいんですかとか、そういうふうに具体的に相談して

いただけたらと思います。現場を見てみないと分からないです。 ○吉武氏 森林課の方、ありがとうございました。 さて、今こういった問題いろいろ出てまいりまして、対処できることと、あともしかし

たらできないこともあるかも知れません。でも今こういった里山の活動というのは、本当

に今いろんなところで模索しながら、良い方向を見定めようとしている段階だと思うんで

すね。ですから行政と方も私たち市民側の方もいろんな問題にぶち当たりながら、一つ一

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つ解決していくしかないかなというふうに思ってます。だからそういった時に、やっぱり

ハードルを越えるためには、こういう夢があってやってるんだということを、私たちもま

ず掲げて、そしてそれを掲げることでいろんな人を巻き込んでいく必要があるかなという

ふうに思うんですね。 今日、団体さんのほうから、こういう言葉でやってますよ、自分たちが里山に関わる夢、

こういうふうな地域、この地域をこういった里山としてこれから残していきたいと思って

る、ということ。そしてそれをどういった方針でやっていこうとしているのか、というこ

とを会員の方々誰もが言えるように。そしてそれが紙にちゃんと書いてあれば、うちの会

はこういうことをやってるんだよと、いうことを、ほかの方にPRするキッカケになると

思うんですね。そしたら、そこで賛同してくれる人がまた力を貸してくれるかもしれない

し、また、その自分たちのこうやっていく活動のそのたぶん道筋といいますか、そういう

のを作っていくことにもなるんじゃないのかなというふうに思います。本当に今ちょうど

いいタイミングよく、いろんな課題がたくさんあると思うんですね、ですから課題解決し

ていくためには、またこういった皆さんが集まって今みたいな話をしてみたり、あとは各

担当の方々がお役所の方もいらっしゃると思いますので、そういった人たちとのその会話

を良くコミュニケーションをとっていけるようなふうになっていっていただきたいと、そ

のハードルを越えていくために、是非皆さんには自分たちのそのやっていくこのキャッチ

フレーズというんですか、キャッチフレーズだとか、そういったキャッチコピーとかなん

か、そういうの是非作っていただいて、里山の自分たちの活動とともに、PRできるよう

な活動にしていただけると良いかなと思います。だからもしかしたら1年後また皆さん集

まった時には、10団体から何10団体か分かんないけど、それぞれの団体地域でもう

うちはキャッチフレーズこれですというのが出てくると、もしかしたら条例を作った側と

しても、とても頼もしいですよね。是非どうでしょう、来年とかに向けてそういうのみん

なで作ってみませんか、各地域で。どうですか、やってみましょうか。是非これやってみ

たい、取り組みたいと思う方拍手をお願いします。 拍手

○吉武氏 ポチポチのところもありましたけれども、是非そのような形で協議会がこれか

ら新しくできるところなんかは、そういった目標を持ってやっていただければ良いかなと

いうふうに思いますので、是非よろしくお願いいたします。 ○最後にどんな組織でどういうふうに運営されてるか、ちょっとその辺をちょっと伺いた

いと思いますがよろしいでしょうか。 ○どういう組織というか、やはり地元の地権者が主体でございます。うちのほうはボラン

ティアに入る、メンバーになるのは拒まみません。作業はここに書いてあります。大体3

年半、4年でここ丸々大体、活動は千回以上やっておるんです。ですから、みんなの都合

の良い時に来てもらう。ここのところ1か月ぶっ続けでやっています。さきほどのスダレ

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を。その時には、なんとかみんな出てきてくれと要請をしてやっている。ですからフリー

であり、かつ強制的というんですかね、それでいて、先ほどちょっと言い残したんですけ

ども2、3年後には事業化を進めたいと。やはり日本の中山間地のいわば高齢化が進んで

いる場所で皆さん活動していらっしゃる訳ですから、その中でやはりうちのほうは偶然に

サラリーマン上がりというのが少なくて、農家でズッーと老人になった人が多いです。今

農家の収入ってほとんどないんですね。だからなんとか、この地域で一月に何10万かの

支払いができる、地元の竹を使い、地元の人を使い、小さな集落で活性化できれば、それ

も本当に日本の典型的な1例という形でありながら、オンリーワンでいけるのかなと思っ

ております。 ○吉武 はい、ありがとうございました。 ○司会 ありがとうございました。発表をしていただいた皆様方、コーディネーターとい

うことで吉武様、ありがとうございました。お手元のほうに資料を配布してございますが

その中にアンケートがございます。大変恐縮ですけども、今後どのような形で進めていっ

たらいいかということを、県の中でも暗中模索の中で進めておりますので、アンケート用

紙に自由な意見を書いていただければと思います。その意見を元にこれからも私どものほ

うでは一所懸命やりたいと思います。 朝からこの七沢の会場のほうで現場、午後この会場で意見発表等交流会という形でして

いただきました。地元の七沢里山づくりの会の方に大変お世話になりました。その会の方

のほうから、最後にごあいさつをしていただいたあとに、皆で集合写真を撮って、それで

解散という形にさせていただきたいと思います。 それと先ほどミカンを配りましたが、このミカンは久野の地区の代表の方から皆様方に

ということで、御提供いただいたものですので、御披露させていただきます。 連絡事項が多くなりますが、お手元のほうにですね、神奈川みどりのボランティア交流

の集いということで、これは神奈川区のトラストみどり財団というところから資料提供が

ありました。3月の8日土曜日なんですけれども、山の仕事海、川という形でボランティ

ア活動していただく方の交流会を開催するということですのでご興味ございましたら、か

ながわトラストみどり財団のほうにご連絡をいただければと思います。ホームページでも

公開をしているということです。 では、七沢里山づくりの会の方から、最後にごあいさつをお願いしたいと思います。 ○七沢里山づくりの会 今日は本当に皆様に朝早くからですね、この寒い中七沢にお出か

けをいただきまして、熱心なご討議をいただきまして、本当にありがとうございました。

これからも私ども七沢里山づくりの会一所懸命やっていきたいと思いますので、いろんな

ものでの交流をまた皆様方にお願いをしていきたいと思いますので、よろしくお願いいた

します。本日は大変ありがとうございました。 ○司会 それでは記念撮影をして解散といたします。本日はありがとうございました。