未来医療研究人材養成拠点形成事業

三重地域総合診療網の全国・世界発信

竹村 洋典教授・三重大学大学院医学系研究科家庭医療学

大学院医学系研究科地域医療学医学部附属病院総合診療科医学部三重県総合診療地域医療学講座医学部亀山地域医療学講座医学部名張地域医療学講座医学部教務委員長

米国家庭医療専門医・米国家庭医療学会フェロー日本プライマリ・ケア連合学会認定

プライマリ・ケア認定医・指導医・理事

本事業以外の三重大学の状況

• 三重大学

–大学院医学系研究科臨床医学講座家庭医療学分野

–医学部附属病院総合診療科

• 地域の県市の寄附による地域医療学講座

–三重県総合診療地域医療学講座

–亀山地域医療学講座（亀山市）

–名張地域医療学講座（名張市）

• 三重県地域医療再生計画

– カンファレンスルーム・各病院に宿泊施設・教育施設備品・海外EBME研修、その他

三重大学地域家庭医療学ネットワーク

三重大学医学部家庭医療学、地域医療学、総合診療科（教員8人） 三重県立一志病院

（三重大学総合診療地域医療学講座）（教員3名）

亀山市立医療センター（三重大学亀山地域医療学講座）

（教員2名）

三重大学地域家庭医療学ネットワーク

高茶屋診療所

津ファミリークリニック

志摩市民病院

名張市立病院（名張地域医療学講座）（教員2名）

初期研修医

医学生

地域の総合診療医

後期研修医

アカデミックな総合診療医

初期研修医

医学生

本事業

後期研修医

地域の臨床医

アカデミックな総合診療医（教員・指導医）

研究・教育

三重大学内に地域医療学講座

• 研究と教育のシンクタンク

• 研究担当：教員

＝ non MD（統計学）＋MD（多数の非常勤）

• 教育担当：教員

＝MD＋non MD（行動科学）

＋MD（多数の非常勤）

（三重大学大学院学生募集要項から）

総合診療のためのPhDコース・アカデミックＧＰ教育コース

・三重大学大学院医学系研究科の正式な博士課程

・4年コース

コース等区分 授 業 科 目 単位数

コース共通科目

（１）統計学（２）疫 学I

（３）疫 学II（質的研究を含む）（４）医学教育学 （＊１）（５）総合診療各論（大学院セミナーを含む）

２２１１２

演習及び実験・実習

総合診療のためのPhDコース

（１）家庭医療学・総合診療医学A,B,C,D 各６計２４

（２）地域医療学A,B,C,D 各６計２４

アカデミックGP

教育コース（３）医学教育学A,B,C,D 各６

計２４

総合診療のためのMasterコース

・三重大学大学院医学系研究科の正式な修士課程

・2年間、医師限定

授 業 科 目 単位数

必 修

医科学特論、医科学特論、医科学演習、医科学特別研究、など

22

選 択

（１）基礎統計学（２）基礎疫学I

（３）基礎疫学II（質的研究を含む）（４）医学教育学概論

（５）総合診療総論（大学院セミナーを含む）その他

２２１１２

大学院コースの特徴

• 優れた常勤教員と全国からの非常勤

• 講義はすべてe-learning

–各地域にある地域医療学講座 （寄附講座）から参加可能

–自宅からも視聴可能

–いつでも受講可能（サーバーに蓄積）

• 各地域の地域医療学講座（寄附講座）に統計ソフト、質的研究ソフトなどが入ったPCが配置

大学院コースの特徴

• 「アカデミックGP教育コース」では、卒前医学教育と卒後臨床研修（主として後期）における教員と指導医の育成

• 総合診療医育成に必要なさまざまな教育の方略や評価方法を開発

–シミュレーター

–e-Portfolio

–携帯端末

–動画教材

地域での総合診療指導医養成セミナー

• 地域で医療に携わる総合診療医・総合医を総合診療の卒前・卒後の臨床教員や総合診療指導医にするために

• サーバーを用意してe-learningによる教育環境

多職種協働のチーム医療プログラム

• 在宅医療など多職種協働の機会が多い

• 三重大学医学科と看護学科が４週間の家庭医療の臨床実習

多職種協働のチーム医療プログラム

• 三重大学医学科学生が多職種医療従事者養成大学（三重大学看護学科をはじめ6大学）の学生とともに多職種連携教育を受け、医学生がチーム医療を実施

• 総合診療研修医等が各施設近隣の多職種医療従事者と多職種連携研修を受け、実際の医療現場で多職種連携活動が行えるようになる

男女共同参画事業

• 産休・育休の女性医師、配偶者の産休・育休のための休暇、または病休や介護のための休暇の必要のある男性医師

• 多くの講演、研修等にベビーシッター

• 各研修施設に24時間、病児保育可能の保育所

• 自宅でも学習の機会

（ＴＶ会議システム）

海外総合診療医チャレンジコース

• 三重大学の医学生の半分以上が東南アジア・アフリカを含む海外で1か月実習を受けている

⇒海外での地域医療に興味

＝卒後の海外でのチャレンジは

総合診療の魅力化につながる！

• 海外の優秀な総合診療医を大学院生、教員として迎える

⇒海外に貢献、大学院コースの質向上

地域のケア

総合診療医を世界の発展途上国へ

女性医師に対応

多職種連携

総合診療のためのＰｈＤコース

総合診療指導医・指導医を全国へ

緩和医療

高齢者医療

在宅医療

保健活動

地域包括ケア

海外総合診療医チャレンジコース

指導医の育成

総合診療医の育成教育・研修卒前から卒後まで

アカデミックＧＰ教育コース

地域での総合診療指導医養成セミナー

多職種協働のチーム医療プログラム

大学

地域医療学講座（案）

地域医療学講座

地域医療学講座

地域医療学講座

地域医療学講座（案）

地域医療学講座

研修施設

研修施設

大学

大学

大学

地域医療学講座

総合診療のためのMasterコース

研究

リサーチマインドをもつ総合診療医育成（大学院コース）

• 現在、本事業関係の博士課程は１６名、研究生２名

• 修士課程には２名（1名はインドネシア大学からの留学している総合診療医）

• 研究室研修に約１０名

• 新医学専攻コース（MD-PｈD）に約１０名

• 総合診療にかかわる９０余の研究活動を実施

• 統計専門家が配置され、研究における統計的な事項が飛躍的に解決

• 行動科学者が配置され、医療面接や多職連携などの行動科学的研究がスムーズに実施される

2013年度 2014年度 2015年度 計

出版 (書籍) 5 4 6 15

原著論文 (国際誌) 0 6 9 15

原著論文 (有査読・和文誌) 12 6 4 22

原著論文以外 (商業誌・総説など) 22 29 25 76

国際学会・研究会発表 3 14 2 19

国内学会・研究会発表 13 33 37 83

ワークショップ・講演会講師・その他 (新聞掲載,テレビ出演等)

50 96 64 210

日本専門医機構総合診療専門研修プログラム

【研修施設一覧】県立一志病院名張市立病院亀山市立医療センター桑名市総合医療センターヨナハ総合病院四日市羽津医療センター三重県立総合医療センター富田浜病院みたき総合病院鈴鹿中央総合病院

鈴鹿回生病院三重大学附属病院三重中央医療センター津生協病院武内病院遠山病院三重病院済生会松阪総合病院松阪市民病院市立伊勢総合病院

高茶屋診療所津ファミリークリニック竹原診療所伊勢地診療所南島メディカルセンターつむぎファミリークリニック刀根クリニック西岡記念セントラルクリニックその他

伊勢赤十字病院田中病院県立志摩病院志摩市民病院町立南伊勢病院大台厚生病院長島回生病院尾鷲総合病院紀南病院その他三重大学地域総合診療ネットワーク

常勤教員１６人、 常勤指導医１４名、初期研修医４７名、

家庭医療（総合診療）後期研修プログラム研修医１０名に増加

全国の総合診療医（人口当）

連携体制の構築• 学長、医学研究科長、附属病院長等との連携強化

• 県庁、市町、三重県内他大学との連携強化

• 多職種医療従事者養成大学の学長が外部評価委員で多職種連携教育や実際の連携が充実

• 平成３０年三重大学にて日本プライマリ・ケア連合学会学術大会を開催予定

• タウンミーティング実施で自治体と連携体制が強化

• 教員が宮崎大、筑波大、金沢医大、福岡大の総合診療などに全国発信

• 長大、東北大、阪大、島根大、富大等の選定大学や他大学、そして医学教育振興財団、医学教育学会、済生会、厚生連、地域医療振興協会等と連携がさらに強化

今後の予定

• 総合診療の教員・指導医養成や研究者養成の活動のニーズが増えつつある今日、本事業をさらに充実させる必要がある。コース・プログラムの履修者のさらなる受け入れ枠増加が必要になる可能性大

• 継続のための資金は、地方自治体からの寄附講座等からの資金捻出、医療介護総合確保基金や科研費等競争的資金からの獲得

• 三重大学は国立大学改革に向けた新方針「三つの枠組み」で「地域」を選択。大学からの資金も模索することになるであろう