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JPN 3257 Yoshiki TAMAYAMA JPN 3174 Rikuta HATTORI JPN 3115 Lisa NUKUI JPN 3294 Ryotaro SUZUKI JPN 3320 Kohjiroh NAIKI Equipment Inspection Photo Report Team leader Maiko SATO Coach Junichiro SHIRAISH Country Representative Kanae HATTORI OPTIMIST WORLD CHAMPIONSHIP 2015 Dziwnow, Poland August 25 Septemder 5 , IODA 世界選手権 2015 /ポーランド大会 主 催 者 : 国際OP協会(IODA) ポーランドOP協会(PSKO) ジブヌフ市 公式日程 : 2015.8.25~2015.9.05(計測/3日 個人戦/6日 チームレース/2日) 開 催 地 : ポーランド、ジブヌフ会場:ジブヌフ マリーナ レース海面:バルトポモルスカ参 加 国 : 世界には IODAメンバー国が 104 あり、 そのうちの 58ヵ国から 275艇が参加 大会構成: ① 個人戦(IWC)275艇を4つのフリートに分け 予選を5レース以上完了させた時点で 決勝フリートを固定する(ゴールド、シルバー、ブロンズ、エメラルド)予選・決勝を会わせて 10レースを予定。 チームレース(TRWC)参加58ヵ国の予選成績 上位48チーム(国)が2日間で予選・決勝を行う。 IODA 役員 :副会長 3名 (会長の Peter Barclay(PER) は 奥様のご病気により欠席) Carla Stanley ヨーロッパ、 Abdur Rehman Arshad アジア、アフリカ、オセアニア、 Jose Nigaglioni 南北アメリカ、 事務局 3名 Sally Burnett GBRSusan Elliot Beatty CAN レガッタ) Julie Dearden GBR トラッキング) 計測委員会 7名 Curly Morris, IM IRLJean-Luc Gauthier IM FRADiego Freiria URUJurgen Cluytmans IM BEL) Wataru Arakawa IM JPNHyo-Kyung Jang IM KORConxa Ontiveros ESPレース委員会 David Campbell-James IROGBRポーランド 役員 実行委員会 役員:Tomasz Chamera (ポーランドOP協会 会長) Grzeborz Jozwiak (ジブヌフ市長) Maciej Cylupa (実行委員長) レース委員会 : 委員長 Ewa Jodlowska IRO (POL) 他 9名 + 補助員 計 測 委員会 : 委員長 Jarek Plaszcyca IM(POL) + ポーランド計測チーム IODA計測チーム プロテスト委員会:チーフジャッジ Stephen Wrigley (USA) チーフアンパイア Chris Atkins(GBR) Jacob Andersen (DEN) Neven Baran (CRO) Ilker Bayinder (TUR) Marta Llinares (DEN) Boguslaw Noczordynski (POL) Alvaro Robaina (URU) Michal Jodlowski (POL) Anastazja Lewandowska (POL) ジブヌフ マリーナ レース海面

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Page 1: OPTIMIST WORLD CHAMPIONSHIP 2015 15 前篇.pdfこのジブヌフ マリーナ の2週間は OP の冒険 の国だ。ここで戦うた めに僕たちは生まれ、 育ち、ここを離れる時

JPN 3257 Yoshiki TAMAYAMA JPN 3174 Rikuta HATTORI JPN 3115 Lisa NUKUI JPN 3294 Ryotaro SUZUKI

JPN 3320 Kohjiroh NAIKI

Equipment Inspection

Photo Report

Team leader Maiko SATO Coach Junichiro SHIRAISH Country Representative Kanae HATTORI

OPTIMIST WORLD CHAMPIONSHIP 2015

Dziwnow, Poland August 25 – Septemder 5 ,

IODA 世界選手権 2015 /ポーランド大会

主 催 者 : 国際OP協会(IODA) ポーランドOP協会(PSKO) ジブヌフ市

公式日程 : 2015.8.25~2015.9.05(計測/3日 個人戦/6日 チームレース/2日)

開 催 地 : ポーランド、ジブヌフ市 会場:ジブヌフ マリーナ レース海面:バルト海 ポモルスカ湾

参 加 国 : 世界には IODAメンバー国が 104 あり、 そのうちの 58ヵ国から 275艇が参加

大会構成: ① 個人戦(IWC)275艇を4つのフリートに分け 予選を5レース以上完了させた時点で

決勝フリートを固定する(ゴールド、シルバー、ブロンズ、エメラルド)。 予選・決勝を会わせて 10レースを予定。

② チームレース(TRWC)参加58ヵ国の予選成績 上位48チーム(国)が2日間で予選・決勝を行う。

IODA 役員 :副会長 3名 (会長の Peter Barclay(PER) は 奥様のご病気により欠席)

Carla Stanley ヨーロッパ、 Abdur Rehman Arshad アジア、アフリカ、オセアニア、 Jose Nigaglioni 南北アメリカ、

事務局 3名 Sally Burnett (GBR) Susan Elliot Beatty (CAN レガッタ) Julie Dearden (GBR トラッキング)

計測委員会 7名 Curly Morris, IM (IRL) Jean-Luc Gauthier IM (FRA) Diego Freiria (URU)

Jurgen Cluytmans IM (BEL) Wataru Arakawa IM (JPN) Hyo-Kyung Jang IM (KOR) Conxa Ontiveros (ESP)

レース委員会 David Campbell-James IRO(GBR)

ポーランド 役員

実行委員会 役員:Tomasz Chamera

(ポーランドOP協会 会長)

Grzeborz Jozwiak (ジブヌフ市長)

Maciej Cylupa (実行委員長)

レース委員会 : 委員長 Ewa Jodlowska IRO (POL) 他 9名 + 補助員

計 測 委員会 : 委員長 Jarek Plaszcyca IM(POL) + ポーランド計測チーム + IODA計測チーム

プロテスト委員会:チーフジャッジ Stephen Wrigley (USA) チーフアンパイア Chris Atkins(GBR) Jacob Andersen (DEN)

Neven Baran (CRO) Ilker Bayinder (TUR) Marta Llinares (DEN) Boguslaw Noczordynski (POL)

Alvaro Robaina (URU) Michal Jodlowski (POL) Anastazja Lewandowska (POL)

ジブヌフ マリーナ

↓ レース海面

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/20日 8月 (木)

ジブヌフ は 夏のバカンスを求めて

観光客が押し寄せる、バルト海に面した町、

World はこのビーチ沖で 連日 戦いが繰り広げられた。

オプティミストの 一丁目一番地

と言えば、World の会場に決まって

いる。それは1962年に第1回World

が英国で開かれ時から変わってはい

ない。当時の参加国はデンマーク、

英国、西ドイツ、それにスェーデン

の たった4か国だった。 それから

53年後の2015年、ポーランドが

一丁目一番地となった。今年のオプ

ティの聖地に たどりつくのは、58

の国から、主役である275名の少年

少女と 家族、役員、コーチ達だ。

最初にポーランド

で接触したのは アガタさん。20:35 最寄りのローカル空

港に着くと出迎えはいない。 しばし待つと電話とメール

が入る。ベルリンで南米チームを拾ったバスが我々も拾う

ために向かっているので待ってて欲しと言う、彼女の任務

は宿泊と送迎で、600人程はいると思われる入国者をさば

き、部屋割りを仕切る事。今日は公式日よりも5日も早い

アガタAgatha Antoszczuk

が、上位を狙うチームは既に到着している。バスには彼女は乗っていなくて、運転手はホテルがどこだ

か判らない。すると女性が 街道の脇に立っていて、バスが通り過ぎるとダッシュでバスを抜いて走る。

これがポーランド流かと思う。彼女はホテル玄関まで疾走し 止まり、20時間の日本からの旅程を終えた。

8月 (金) /21日 最初の宿は 早期到着したので 仮の宿舎だった。

でもきれいな建物。 朝、実行委員長のマック Maciej

Cylupa に挨拶する。ポーランド

の計測チーム、IODAの計測チー

ムも今日は来ていなくて明日だと

言う。ネットに出ていない S I が

欲しいと言っても明日だと言う。

所が入手は R1の27日の朝だった。

マックがいなくては一歩も前に進めない準備の状況だった。

私達は着いたばかりで勝手が判らない。ところが着いたばかり

のポーランドスタッフも判らない。何を聞いても「マックじゃ

ないと判らない。」の一点張り、マックと言えば 携帯電話の

応対やら人との打ち合わせで手一杯。仕方がない散歩をしよう。

練習に出かける オランダチーム まだのんびり

してる。

こんなに早く、私達が到着

したのには訳がある。過去の World では、用

意周到で公式日の2日前から計測なので、その

2日前に計測チームは到着して計測場を設定し

完了次第に補助員の練習も兼ねてテスト計測が

始まる。それで4日前に来たのだが、ポーラン

ド流では、補助員はいなくて熟練の人たちが寸

前に着くようだ、お蔭で心と体の余裕が出来た。

早期到着

他に、GER, SUI, BRA, BLA, THA, SIN,

ESP, SWE, NZL, PER がいた。

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8月 (土) /22日

レース海面が見たくて

浜まで歩いた。 日差しは温かいが

北風と水温が冷たくて、日本にはな

いアンバランスを感じるが これ位

の条件なら泳ぐしかないのだろう。

砂浜を西に歩き続けると最後は水路

で行き止まりとなる。マリーナから

バルト海に抜け出る一本道だ。

砂 浜

ここが計測場、まだ工事中。

これからの分配を待つチャーター艇

最近 “カーター” と言うポーランド建造者が

出来て、ブルーブルーと 4:1の割合で

国産艇が供給される事となっている。

計測 研修生 宇田川 真帆さんは 国際計測員(IM)を目指している。

OP の世界に入って9年目となる彼女、2人のわが子のおかげで たくさん

の経験や 出会いを重ねつつ、自分の世界が OPの方向に大きく広がった。

そして 計測の門戸をたたいた。門の内側には大きな未来が広がっている。

北風さえ凌げばパラダイス。砂にビニールフェンスを刺して寝ころび日光だけを浴びる。

Rezydencja Hotel 朝、迎えの車を待つ。

21日朝

マリーナに到着 マリーナに到着

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最初に泊まったホテル

歩いたコース Race area 2 は 外洋が荒れた場合の予備と

して設定されたが、使われることは無かった。

ホテルからマリーナまでは5kmの道のりがある。

昨日はアレックスが Pic us up してくれたが、

マックが我々を覚えていての指示だったのだろう、

今朝は、もう忘れていて 忙しい姿が目に浮かぶ。

タクシーを呼んでもらうが1時間たっても来ない、

知らない国で意外な事が起こるのは楽しみの一つ

で 歩く事にした。幸い今日はノースケジュールだ

し、いつもは1日観光に充てるが、今回は 早く

来たことを ポーランド歩きをして良しとしよう。

観光客相手の繁華街や 漁港・働く人たちを見学。

5kmを 道草(迷った)で2時間かけて到着した。

オリエンテーリング

IODAメンバーと合流

たくさんポーランドに集まるらしい。

ヨーロッパと言えば OPの宝庫、加盟国は40

もあり 全104加盟国の40%を占める。IMは

カーリー(IRL)、ゴーチェ(FRA)、ユルゲン

(BEL)、コンチャ(ESP)、パウロ(ITA) の

5人が、2時間以内のフライト圏内におり、

意見交換も活発だ。南米 ディエーゴ(ESP)

アジア ジャン(KOR)、荒川(JPN)、バラ(IND)

と計9名の内、青字の7名が 一同に集合す

るのは、今回が初めてであり、普通は3-4

名が多かった。日本から来た研修生を紹介

すると、皆からは 快く迎えていただけた。

IODAの 計測メンバー3人が 会場テラスにいた。

彼らは IODA役員の先遣隊、本隊はこの後 徐々にやって来る。 今年は OPの IM が

8月 (日) /23日

22日、 日本の各空港から ヘルシンキで海外集合、

ベルリン経由で現地入りした。23日には選考会で

約束された、Worldの地、ポーランド、ジブヌフ

マリーナに登場、さっそく海上練習を開始した。 陸太

理紗

義規 亮太朗

航路朗

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このジブヌフ マリーナ

の2週間は OP の冒険

の国だ。ここで戦うた

めに僕たちは生まれ、

育ち、ここを離れる時

は、人間として成長を

遂げているに違いない。

それは、自が 全精力を

出し切った結果だから。

これまで百戦してきた チームメンバー、キッチ

リと練習し、少しの運があれば、負けるわけが

ない。 練習こそが命、練習こそが希望、練習

こそが 父母に対する これまでの恩返しだ。

PRACTIC

E P

RACTIC

E

不安定な天気のもとで、いい汗をかく。

練習が終わり 帰港時に 海賊船とすれ違う。

こうして

最初の

一日は終

わった。

Worldは

まだ始

まったば

かりだ。

明日も又

続く。

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Sunday,

Aug. 23

Good morning

Let’s start

コンチャ(ESP) ディエーゴ(ESP)

昨日、ポーランドの計測チームが到着、ただちに

完成が遅れていた計測場の 残りも部分に手を付

ける。土がむき出しの床は、人工芝カーペットを

裏側にして敷き詰め、8m×30mの かなり広い

スペースを簡易舗装のような状態にした。それか

ら セール計測テーブル作り、コンパネ状態から

3セットを到着日の1日で仕上げてしまった。

Measurement & Early Arrivals

ポーランド 計測チーム

ヨーロッパは、IODA加盟40ヵ国が陸続きなので、こうやって どこへ

でもチームを運ぶ、ヨーロッパ開催だけは 全艇が強制チャーターではない。

レース艇が続々と到着 過去には、IODA計測チームの主導で 現地のスタッフを

指導して 会場設定をすることがよくあり、私達も 手伝う

つもりで 早期から到着していたのだが、今回はまったく

のお客様、勝手の判らない私達は 手伝ってくれとも言わ

れないので、ただ見ているばかりだった。ポーランド計測

チームはなかなか優秀のようだ。チーフは Jarek Plaszyca

ISAFには全役員名簿があり、調べたら ヨーロッパ級のIM

となっていた。ポーランドにはOP級のIMはいない。彼が

他のクラスも含めて、大きな大会では 育成したチームを

率いて手腕を発揮しているようだ。したがってこの大会だ

けの補助員はいない。これはいいシステムだと感心した。

名前はジャークと呼ぶのか? と聞いたら「ポーランド語

では J は発音しないんだ、アークだ。」と言われた。

独特の触手のような中心を示す棒

この上に艇体を置き重量検査する。

計測のマニュアルでは、床はコン

クリートとされているが、時には

このように、マニュアル通りには

いかない事がある。

アーク IM (POL)

開始、IODA計測チームの チーフ、カーリーは 皆を集めて、

「どこでもいいから 自分の好きなところに着きなさい。」彼は

気心を知れた仲間にはいつもこんな調子、宇田川さんも 私も

セールの部署を希望した。 計測艇数は275艇、過去には2014

年アルゼンチンが207艇、 2013年イタリアが259艇、

2012年ドミニカが230艇、 2011年ニュジーランドが210艇、

2010年マレーシアが231艇、 2009年ブラジルが211艇、

2008年トルコが250艇、 2007年イタリアが251艇、

2006年ウルグアイが228艇、 2005年スイスが241艇

2004年エクアドルが228艇、とヨーロッパでは参加数が多い。

来るもの拒まず 去る者追わず。が OP World の伝統ポリシー

で、制限は『加盟国は5人までの選手を派遣できる。』のみ、

いよいよ計測

ヨーロッパ諸国の参加が多いのは当然だが、

一方で、今年はアジアの参加が減っている。

マレーシア、中国、台湾、インド、パキスタン、

などの過去によく来た国が今年は来ていない。

また、中東も、クウェートが1国のみの参加。

これらの国の 今年アジア出場が注目される。

当初はレースエリアが内海の湖のような海面

だったが(4頁地図のRace area 2) 5月頃に

外洋と変更された。理由は、参加数が300艇を

超えるかもしれないと言うものだったが、キャ

ンセルがあったのか、実際は275艇だった。

エントリーが少ない アジア諸国

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もやい

ロープ

チェック

マニュアルによれば、計測は各チーム

ごとに1時間が割り当てられ、30分は

場外で待機、30分は中に入っての計測

となる。待機中にアップバッグを外し

たりして計測ができる準備をする。

広告規定について厳しく

前から40%の位置にある

本大会に関係ない広告は

すべて、剥がされる。

合格した艇は

大会スポンサー

のシールを貼る。

アレックス

彼は私達の世話

をしてくれた。

Pre Event Inspection

35kgに足りない分を木片で補正。

Jセールが圧倒的

に多かったが、

今年は One Sails

が注目を浴びた。

優勝者も使用した。

宇田川さんは

Japan OM な

ので、証明書

の無いセール

は自ら計測し

て証明書を

発行した。

今日の一日が終わり

カーリーは、さあ、

ビールでも飲もうと

提案。彼の驕りで

両チームは気持ちい

い夕べを過ごした。

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8月 (月) /24日

練習2日目

7:15から

散歩、8:00より朝食、8:45にバスで移動。

10:30 過ぎに出艇。昨日は目まぐるしく天気が

変動し、今日も途中から雨となったが、昼から

は快晴。コーチボートの相手国は ベルギーで、

7月のヨーロッパ選手権と同じチーム(ただし

メンバーは別々)いい相手に恵まれた。

君たちは何のためにここに来たのか判るか?

USA AUS BEL SIN etc.

との 合同練習

BELのコーチ・監督と服部ママ

共同主催のジブヌフ市では

記念切手と記念スタンプで

おもてなし を表明した。

PRACTICE MORE PRACTICE

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Monday,

Aug. 24

私が計測に集中して

いると、後ろから誰かが

肩をたたく、振り返ると

「ユルゲンだよ。」

そこに笑顔の青年がいた。

思っていたよりも若い

ので驚く。彼は 2012年

からOP IM をしている。

IODA 計測委員会メール

では、一番しっかり

した意見を言うので、

一目置いていた。

Facebook 写真

では40代に見えたが

34歳だった。

昨日の朝は、まだ立ち上げ作業があり、スタートが遅れたが、

今朝からは フル稼働、IM もゴーチェ(FRA)、ユルゲン(BEL)

ジャン(KOR)、が到着して、豪華メンバーそろい踏みとなった。

Measurement & Early Arrivals

ユルゲンのこと Jurgen Cluytmans IM

IODA役員には、OP系と非OP系がいる。OP系とは昔、父兄とし

て子どもと共に レースを巡った後、居残った人達、先代事務局

の ロバート、カーリー、アルシャド、ゴーチェ、その他大勢、

しかし、ISAFから来た人もいる。 現事務局のサリーがそうだ。

ISAF系は、オリンピックも守備範囲で、通常は、北半球の OP

Worldは夏休み内の開催だが、今年はリオのオリンピック テスト

イべント(プレ オリンピック)とバッティングして、サリーが

リオに行くためにWorld の最初の予定日程を変更した。ユルゲン

もISAF系で、リオで IMセミナーと プレ-オリの日程を消化した

後、自宅に帰らず、ここに直行した。Worldの計測場に居る事が、

嬉しくてしょうがないと言った感じで、ニコニコしながら歩いて

いる。本当に計測が好きなようだ。彼には持ち場が無く、全体の

計測場は奥が行き止まりなので、混雑すると詰まってしまう。彼は

機転を利かして カーリーと詰まり解消のため持ち揚げて排出した。

支援、そのため彼が計測場を仕切っているようにも見え

た。私の下の息子と同じ歳なので、OPは乗っていたの?

と聞くと、「OPに乗ろうとした時にはもう体がデカすぎ

てレーザーから始めたよ。」彼はISAFの 4つの委員会に

所属し 4か国語がOK, 420級の IMでもある。頼もしい。

プロトタイプ モールドの 再検査 プロトタイプ計測とは、建造者が量産する場合に、雌型

(モールド)を作り最初にぬいたハルを IM が検査して、

クラス規則を充たしていれば、ISAFはライセンスを許す

と言うシステムで、量産したハルは、その国のOMが証明

書を各ハルごとに発行して、商品として流通している。

そのOMを信用していないわけではないが、クラス協会は

抜き打ちで規格維持のためにモールドを再チェックする。

大会計測を済ませたハルを、オーナーの合意のもとで

プロトタイプ計測と同じ手法を用いる。もしも 多少規格

外であったとしても今回のレースには出場できる。計測

の目的がレースでは

無いからだ。 全艇チャーターの大会では この計測はできない、ヨーロッパで

World が開催される時のみ可能だ、現在 IODAプロトタイプ計測

担当者はコンチャ、昨日からこの作業に没頭しているが、現在

ヨーロッパだけでも 27ビルダーあるので全社の艇が来ていないと

しても大変な仕事だ、宇田川さんは ディエーゴとセール計測をし

ていたが、カーリーの指名で 研修項目として基本中の基本である

ハルの構造計測 理解のチャンスなので、コンチャを手伝うよう

申しつけられた。 忙しかった1日が終わろうとする時、ユルゲン

は、「明日が一番忙しい日になるぞ。」そう言った。

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8月 (火) /25日

23日から、宿舎を後方左の3階建てに移動、歩いて150mで便利。

Official Arrival Day Registration & Measurement

発着用のスロープに滑り止めを増設。

鳥たちも 何事があるのかと寄ってきた。

Japanは 09:20~

説明するカーリー。

58か国 同じことを伝える努力。

I 彼の優しさと熱意があってこそ

続いている習慣だ。

今日は 日本チームの計測日、クラス規則を

充たしているのかが精査される。

J セールの3115は JPN の Jの書体

が不明瞭として修正要求があがる。

下は カーリーが示したメモ。

セールの裏側の文字は透けて逆に見えるので、この書体ではCに見え NG

横浜計測センターが

8月12日に計測した

JPN 3257 のセール

がWorld の計測場に

来ている。 彼女が

計測員を志望してか

ら 今日までに至る

足取りは、努力をす

れば叶うと言う事か。

入口の航路朗

と彼のセール

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アーク IM(POL)

が亮太朗のハルに

合格のサインをする。

Team Japan 計測クリア!

IODA サリー 到着 Sally Burnett (GBR)

2009~事務局を務める 彼女なしには何事も始まらない、

相棒の スーザン(レガッタ事務局 CAN)と共に IODAを

仕切っている。ISAFでは IJ、IU、アンパイア委員会チーフ、

レースオフィシャルズ委員会 等 を担当している。

事務局長 サリーが リオのプレ・オリを終えて 顔を出した。

その実力あふれるやり手の彼女を

ISAFは IODAに送り込んだと言う

事は、それだけISAFは OPクラス

がセーリング・スポーツにおいて

重要な位置にある事を認識してい

るのだ。彼女のFacebookを見ると、

ヨットの事はあまりの載っていな

くて、現代美術、特に工芸の事

ばかり、彼女に「本業は何か?」

質問してみた。「IODAです。」

「では副業は芸術家ですか?」

「Yes,」 それが彼女たった。

いつもはカーリーの奥さん

アンが担当したが、身内の

不幸で アークの奥さんが

代役を務めた。

受付担当はポーランドの計測スタッフ

雨が多く ワイパー ⇒ も 用意周到に準備

今日のランチブレイクは テラスで 4人で食事。 World の生活も5日

目ともなると慣れてきて 余裕が生まれる。このテラスはオープンなと

ころがいい。 クラブとか、World とかは、つまり社交の場、同好の

志が集まり、お互いを惹き付け当ったり、顕示する場所なのだ。

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テラスには

JPM 支援団

も陣取って

います。

ランチブレイクは 13:30~15:00 朝が遅く 日が長いので

郷に入れば郷に従えで気にはならない。 さあ PMも仕事だ。

パスした艇には バウとトロリーに

バース№を書いたステッカー

を貼る。ボランティアは

これでOPを管理できる

見習いたいアイデアだ。

韓国の IM ジャンさんもセール計測

CR 3.3.2.2と3.4.2.2 はフォイルの

厚さ 14㎜以上 15㎜以内としている。

PO L計測チームは アゴの長いノギス

で綿密に計測、不足とオーバーしてい

るポイントを抽出して、数値をポイン

トに記入していく。メーカーに言わせ

れば、モールドから抜いた後に歪んで

しまうのは致し方ないのだが、それは

言い訳にならない。基本的にルールに

忠実なのが計測委員会の使命なのだ。

問題は修正方法が

フォイル 厚さ の問題

数値は 15.51 と書かれ

ており 0.51㎜ オーバー

している事を示す。

見つけにくい事、かなりのフォイルが違反であったが、チャーター艇に多くあり、

サポートに来ていた ブルーブルー と カーター社の 予備フォイルと交換した。

10kg 5kg ×3 10kg

計 35kg

補正木片 アセトン

アークの名前

2kg

重量測定には 秤が精確であるかどうかをチェックする 検査重量と同じ重さの 検定

分銅が 、

どうして

も必要、

いい仕事

をした

彼らは

プライド

を持った

チーム

だった。

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この R の字は 角部分の字幅が足らず NG!

セール№ の位置が悪く貼り直しとなる。剥がした番号が

アメーバ―状になり、格闘するパパとママ。(チェコ) 昨年からセールボタン

と共に、セールラベルでもOKとなったが、今はほとんどがラベルだった。

テンプレート計測で NGとなった

場合には 基本計測の手法で計測

する。それでも

ダメな場合には

NG となる。

仕事での 疲れを癒すのは 食事と歓談。 お皿の上は食べきれない程です。

もっと英語が喋れたらいいなあ と思うが、気持ちは十二分に伝わる。

Registration & Measurement Team Leaders‘ Meeting PRACTICE RACE Opening Ceremony

8月 (水) /26日

2週間、この玄関から出かけた。大家さんは 優しい人だった。

花が一杯あふれていて、出入りする時には いつも心が和んだ。

ポーランド製の

カーター Opti

社長に話では

内陸部に工場が

あり。年間100

艇程を建造して

いると言ってい

た。 義規が

これに乗った。

10:16 JPN team 見参

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終わりかけに韓国

チームがやってきた。

昨日までの忙しさとは打って変わり

今日は少ない計測者。まだ計測日

は明日の互選中まであると言うの

に、さすがWorld

意識が高い。昨年

アジアのバーレー

ンでは、後ほど忙

しくて、開会式は

計測中だった。

やって来るのは、修正が

終わって 再計測に来る

人ばかり、できる所

から片付けが始まる。

やって来るのは、修正が

終わって 再計測に来る

人ばかり、できる所

から片付けが始まる。

最後にコンチャが

オプティマックスに

依頼された、開発中

のセールを計測。

セールピーク

の宣誓サイン

の所は空白と

なっている。

カーリーの発案で、私のカメラで両チームの 目的達成 記念写真を撮る。まだ撤収作業中

なので、ポーランドの方は 全員が集

まっていないが、そんなことは気にし

ないのが日本とは違う所。この時撮ら

ねば 2度と撮れない 一期一会 なのだ。

予想外に(ポーランドteamがやってくれたお

蔭で)早く片付いて、テラスでくつろいで

いると。 アーク以下数名が暇乞いに来た。

作業後の一服もせずに、一人一人挨拶をか

わして、去っていく引き際は見事だった。

最初はこんな準備状況で、本当にレースま

でに間に合うのかと思った時に風のように

現れて、黙々と仕事をし、それが片付けば、

これから始まる開会式も 見ずして帰る。

私の経験した7回の World 計測の中では

一番楽をしたが、一番深い味わいがあった。

7名ものIM+研修生1名 がWorld の名

のもとに集まる事。それで十分だった。