packazine 01 14 pharma jpn - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ...

28
pack azine Serum Institute | 高品質のワクチンをすべての人々へ Novartis | カスタマイズシステムで最高のフレキシビリティを実現 2014年号 製薬編

Upload: duongquynh

Post on 11-Feb-2019

221 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine

Serum Institute | 高品質のワクチンをすべての人々へ Novartis | カスタマイズシステムで最高のフレキシビリティを実現

2014年号

製薬編

Page 2: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

2 | packazine Table of contents | Editorial

www.boschpackaging.com [email protected]

ニュース

最新情報04 糖尿病 世界的大流行とのたたかい

お客様紹介と市場傾向

製薬07 Laboratorios Normon 新規流動層システムの導入でバッチサイズを3倍に

10 Siemens & Co. Emserトローチ包装用ブリスターラインの改造

13 Serum Institute 安価な高品質ワクチンをすべての人々へ

16 Excelvision 点眼薬ラインの自動化

18 Novartis エジプトに導入されたボッシュ製充填・包装ライン

21 Allergy Labs 性能が試されるペリスタルティックポンプ

24 Cipla 複雑な製剤に対応するフレキシブルソリューション

イベント

26 2014年製薬関連イベント

10 16

表紙ボッシュ製全自動包装ラインとサポートの導入により生産ラインを高速化したExcelvision社

目  次

Page 3: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 3

読者の皆様へ

 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック 2014に全

力で取り組んでいます。インターパックの第 1回開催は 1958年にさかのぼります。食品および製菓分野から旧

Hamac Packmaschinen社と Hansella-Maschinen社(後の Hamac-Hansella社)、Hesser社、Höller社、

Magrolo-Maschinen社(後のMakat社)、Sapal社および SIG社の包装

部門(後の SIG pack社)、製薬関連の包装機械メーカーとしては Höfliger &

Karg社、Strunck社などが機械を展示しました。これらの企業は現在、ボッシュ

ファミリーの一員です。すなわち、150年を超えて培われた包装技術のノウハ

ウがボッシュパッケージングテクノロジーという一つの傘のもとに結集してい

ると言えます。今年も私たちはインターパック参加の伝統を引き継ぎ、3,000

平米近いブースでボッシュの最先端の革新技術と実績ある製品ラインナップを

展示致します。

 包装機械業界全体が変化の時を迎えていますが、その変化も、ますます厳格化

する製品衛生に関する規制、常に変化する消費者の要求、コスト削減に対する絶対的要求といった、従来と同様のトレン

ドに規定されています。私たちボッシュパッケージングテクノロジーは、このような変化に単に反応するのではなく、積

極的にその流れを形づくる役割を果たしていく所存です。

 私たちは革新技術を開発する際、生産者としての皆様のニーズを常に念頭に置いています。ぜひインターパックにお越

しいただき、市場の変化に迅速に対応するフレキシビリティを有し、衛生規制への対応をサポートするボッシュの機器を

ご覧ください。当社の機器は、すばやい製品替えをサポートし、短時間で徹底した清掃を可能にし、シンプルなオペレーショ

ンを実現するよう設計されています。これらはすべて、お客様の製造工程の効率化につながります。さらにボッシュは、個々

のお客様の特殊な要求に応じたベストソリューションを見出すべくアドバイスさせていただきます。このようなソリュー

ションとして、既存機のアップグレードや生産ラインの部分的な自動化も考えられます。また、生産のみならず、一次包装、

二次包装およびラインでの最終包装にも対応する、完全に統合された一貫ラインをご提案することもあるでしょう。納入

後の機器の稼働に際しても、メンテナンスからトレーニングに至るまで、様々なサービスを提供させていただきます。

 2013年の当社の業績は、私たちの戦略が軌道に乗ったことを示しています。このような良好な結果を得られたこ

とについて、この機会にお客様に感謝申し上げます。

 私たちはお客様から信頼をいただくと同時に、日々ともに仕事をすることにより生まれるアイディアをいただいて

います。それが私たちの原動力となり、常に革新へ向かう刺激となっています。

 Packazine 2014年号では、トローチ剤、ワクチンなど、多様な製品分野でのお客様とボッシュのコラボレーショ

ンによる成功例をご紹介致します。“Packaged as promised” ― ボッシュによる「約束通りの包装」の一例をご

覧ください。

新しい Packazineをお楽しみください。

Friedbert Klefenz

18 21

Friedbert Klefenzロバート・ボッシュGmbH

パッケージング・テクノロジー社長

はじめに

Page 4: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

4 | packazine News Facts & Trends

糖尿病は、非感染症として「パンデミック」の規模に達した最初の疾患です。糖尿病の罹患人口は、3億8,200万人から2035年までに5億9,200万人に増加すると推定されています。一方、糖尿病研究も近年大きな進歩をとげています。かつては生命にかかわる病でしたが、現在では慢性疾患と位置づけられる糖尿病。新規の標的療法とインスリン投与技術は患者さんの日常生活にフレキシビリティをもたらしました。

糖尿病治療世界的大流行とのたたかい

 1型糖尿病は、膵臓のランゲルハンス島でイン

スリンを産生するβ細胞を自らの免疫細胞が攻

撃する疾患であり、多くは小児期の段階で発症し

ます。その結果、患者さんはインスリン欠乏に陥

り、常にインスリン療法を必要とします。現在で

は、患者全体の約 90%を 2型糖尿病が占めてい

ます。肥満や運動不足によってインスリンホルモ

ンに対する抵抗性が生じ、細胞膜に対する正常な

作用が阻害され、細胞内への糖の取り込みができ

なくなります。その結果血糖値が上昇しますが、

この過程は長年にわたって無自覚のうちに進行す

ることが多くみられます。

糖尿病治療の変化

 糖尿病の治療法は常に、血糖値を管理し、大幅

な低下(低血糖)や上昇(高血糖)を防止する

ことを目的としていました。今日では、バイオ

テクノロジーを用いて細菌からインスリンが製

造され、ヒトインスリンとして市販されていま

す。1980年代、家庭で血糖値の自己管理が可

Page 5: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 5

能となったことは極めて大きな進歩でした。さら

なる画期的な出来事として、インスリンアナログ

と呼ばれる速効型または持効型インスリン製剤

や、1型糖尿病患者さんに持続的かつ柔軟に短時

間作用型インスリンを投与するインスリンポンプ

の承認などが挙げられます。また、より容易に投

与できるインスリンのペン型注入器も開発されて

います。これらはインスリンのプレフィルドカー

トリッジとともに提供され、繰り返し使用できる

システムです。現在では、糖尿病患者さんによる

インスリンの自己投与が非常に容易になっていま

す。その形状から、ペン型注入器は携帯性に優れ

ている上、外出先でも目立つことなく投与するこ

とができます。患者さんは、自分の生活のリズム

に合わせた治療を行うことが可能です。

安全性と能力がポイント

 ペン型注入器は、現在最も広く使用されている

インスリン投与システムです。糖尿病患者さんに

とって最も重要な基準は、取扱いが容易で安全

であること。インスリンメーカーでは、製造工

程における人の介入を可能な限り排除することに

より、生産コストの低減、無菌充填、使用する原

材料の完全性に対して特に注意が払われます。最

新のバリア技術は、製品、工程、機器およびオペ

レーターを互いに完全に封じ込めます。さらにイ

ンスリンメーカーでは、従来のクリーンルーム技

術よりも低コストでより高い品質を保証するアイ

ソレーターへの依存度が高まっています。

 一般的なコスト要因に加えて、新興経済圏、特

に “Pharmerging” 市場と呼ばれる地域で糖尿

病患者数が増加し、ペン型インスリン注入器用プ

レフィルドカートリッジのプロセス機器の使用が

増加しています。メーカーが機械を選択する際の

基準は、インスリン製造における高い能力、高い

稼働率および優れた再現精度です。カートリッジ

の充填・シール機では、生産能力が最大 600本

/分の機種が最先端と思われます。最新の工場や

ラインは、あらゆる最新の充填技術と適合する

仕様であり、異なる種類の製剤や包装形態に対応

する複合充填ステーションを備えたものもありま

す。

カートジッリの丁寧なハンドリング

 すべての工程段階で、カートリッジは異なる温

度、圧力、動きにさらされます。充填・シール機

の速度が速いほど、ガラスは物理的圧力に曝露さ

れます。これにより、ガラスにヒビ、欠け、折れ

といった損傷が生じることがあります。これらの

不良は、製薬企業にとって製品ロスやコスト上昇

につながるため、機器メーカーはより丁寧なプロ

セスを実現する新たなソリューションによって、

これらの課題に対応しようとしています。その主

な目的は、ガラス容器との接触を最小限にとどめ

ることです。

 例えば、洗浄機への供給時には、ガラスが互い

に接触しないよう、カートリッジは一列で搬送

パックと呼ばれるトレーで搬送されます。滅菌工

程では、ガラスは膨大な熱の影響にさらされて膨

張します。これは、コンベアベルトの側面に、ト

Page 6: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

6 | packazine News Facts & Trends

ンネルの入り口を通過後直ちに広がるよう設計さ

れたフレキシブルなサポートシステムを採用する

ことによって対応することができます。また、転

倒による損傷を防ぐため、カートリッジは充填機

入口までバルク状態で搬送され、入口部でスター

ホイールによって再度個別化されます。ロボット

による供給・搬出システムを採用することによ

り、さらに物理的ストレスを軽減することも可能

です。

高精度充填と検査

 充填時の泡立ちを防ぎつつ全量を充填するた

め、まず最大量の 80%をカートリッジに充填し、

その後、カートリッジの首部分をレーザースキャ

ンしながら基準点まで残りを充填します。液面が

レーザービームに到達した時点で、レーザーセン

サーが充填を停止します。

 また、カートリッジの正確なシーリングのた

め、全数検査は重要な役割を果たします。“Static

Division”(SD)技術では、薬液を通して光学

センサーに光を当てることにより、動いている異

物と、容器ガラスが不均質であった場合などにみ

られる静止物を判別して検出することが可能で

す。また、カメラを用いた自動システムにより、

異物と外観異常の両者を検出します。

 インスリン製剤では、開発段階のごく初期にお

いても、マニュアルあるいは半自動のテスト機で

安全に充填を行うことが重視されます。これらの

機械では、異なる充填技術の搭載が可能であるこ

と、スケールアップによる充填パラメータの実生

産システムへの移行が容易であることが特に重要

です。検査も同じく重要です。充填前後のガラス

容器に対し、液中異物検査や外観異常検査を迅速

かつ正確に行います。

QOLが大幅に向上

 インスリン投与に代わる方法の普及がいつにな

るかは分かりません。しかし、近い将来、新たな

インスリン製剤と改善された新しいペン型インス

リン注入器が登場することは確実です。糖尿病の

予防と長期的な障害の防止が最優先ですが、治療

法の進歩は糖尿病に罹患した人々にさらなる希望

をもたらし、生活の質(QOL)を大きく改善し

ています。

インスリンポンプやペン型注入器などの投与技術の登場は、糖尿病治療において画期的でした。

Page 7: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 7packazine | 7

 スペイン市場で 75年を超える実績をもつ

Laboratorios Normon(ラボラトリオス・ノ

ルモン)社は、同国の製薬産業におけるトップメー

カーの一つです。1937年に小規模なファミリー

ビジネスとして事業を開始した Normon社。現

在では従業員約 1,400名、生産施設面積 8万平

米の企業に成長しました。生産量の 90%以上を

ジェネリック薬が占めています。製造施設には、

液剤バイアル、凍結乾燥製剤バイアル、歯科用

カートリッジ、アンプル、輸液バッグのほか、顆

粒剤、カプセル剤および錠剤の製造機械を有して

います。同社では抗生剤、高生理活性物質、麻酔

薬、鎮痛薬および抗炎症薬などが生産され、世界

中で販売されています。

確かな経験

 同社はコスト削減のため、一部の製品について

バッチサイズの大幅な拡大を計画。品質と安全

に関する高い基準を維持しつつ経済的な側面を改

善し、生産量と生産時間を柔軟に設定する必要が

ありました。そのため、フレキシブルで信頼性あ

る技術が必要となり、長年のパートナーである

Hüttlin GmbH(ヒュットリン社;ドイツ・ショッ

プハイム)と新たな協力関係を結ぶこととなりま

した。Hüttlin社は 2011年以来ボッシュパッ

ケージングテクノロジーの一員となっています。

同じくボッシュブランドであるManesty(マネ

スティ)と Hüttlin社によって、ボッシュの製

薬向けプロセス技術の製品ラインナップは一貫し

たものとして完成されています。開発用から生産

用機械まで、Hüttlin社のシステムはすべて顧客

と市場の要求を満たすべく設計されています。製

品ラインナップとして、混合、造粒、乾燥、コーティ

ング用機器のほか、総合的なコンテインメント設

備や試験室設備を提供しています。Normon社

はすでに 2004年に流動層システム HDG 200

型を 2基、2008年にさらに 2基を導入してい

ます。「Hüttlin社は長年にわたって優れた品質

の機械を提供してくれました。その確かな経験

Normon社 高速システムの導入Hüttlin社の新しい流動層システムHDGC 600型。Laboratorios Normon社では、大幅なコスト削減を実現すると同時に、バッチサイズが3倍になりました。

Page 8: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

8 | packazine Customers & Markets Pharma

をもとに、Hüttlin社の流動層システムをさらに

1基購入することを決めました。」と Normon

社技術オペレーション・産業プロセス責任者

Gonzalo Fernández Govantes氏。「HDGC

600型により、当社が必要としていた堅牢な技

術に裏付けられた、ライフサイエンスに必要な機

能性が実現できることがすぐに分かりました。ま

た、当社は、工程の変更を迅速に行うことができ

るフレキシビリティが得られると同時に、可能な

限り最高の性能、信頼性および機能性を有するシ

ステムを必要としていました。」さらに、「当社を

技術競争の先頭に立たせてくれるような設備を生

産に導入したかったのです。」とGovantes氏は

述べています。

Hüttlin HDGC 600型で

バッチサイズを 3倍に

 Hüttlin社の流動層システムは、モジュラー設

計に基づいており、乾燥機(HD型)乾燥・造粒

機(HDG型)あるいは乾燥・造粒・コーティン

グ機(HDGC型)のいずれの用途に対しても構

成することができます。したがって、微粒子、粉

末およびペレットの乾燥、造粒、コーティングを

1基で、単一の製品容器内で行うことが可能です。

マドリッドの生産施設に Hüttlin HDGC 600

型を導入する以前は、複数の Hüttlin社製小型流

動層システムで造粒工程を行っていました。これ

らの機械はよりバッチサイズの小さい製品に使用

していますが、より大きいバッチの生産は、今回

導入した生産能力の高い機械で行うことにより、

効率性が大幅に改善されました。現在 Normon

社では、従来の半分の時間で同じ量の製品を製造

することが可能となりました。HDG 200型で

は、3バッチの生産にドキュメンテーション時間

を含めて 20時間を要しましたが、新規 HDGC

600型ではバッチサイズが 3倍となったため、

1バッチのみの生産で時間とコストを大幅に節約

することが可能となりました。さらに、エアー分

配プレート “Hüttlin Diskjet” と 12本の 3部

構成スプレーノズルを用いた HDGC 600型の

ボトムスプレー技術により、高速で均一の混合を

行い、噴霧率の向上、乾燥時間の短縮、噴霧剤の

ロスの最小化を実現しています。「バッチサイズ

を3倍にしたことにより、ドキュメンテーション、

品質管理検査の回数、作業時間、エネルギー消費

量が低減され、最終的には工程の所要時間が最大

30%短縮できました。」とGovantes氏。

 HDGC 600 型は、Normon 社の重要な要

求事項をすべて満たしています。単一のプロセ

ス用容器で、異なる密度の製品を混合すること

が可能となりました。また、オペレーターは、

シンプルな操作でコーティング工程などの新た

な機能を選択できます。さらに、ラボ用機器で

の全レシピを容易に HDG 200 型および新規

HDGC 600型にスケールアップすることがで

きます。Govantes氏によれば、「当社スタッフ

は Hüttlin社のプロセス用機械で 10年間作業

した経験があり、機器に関するトレーニングも受

けています。そのため、追加コストなしに変更

することができました。」均一な乾燥を実現し、

さらに製品容器内のデッドゾーンを排除し、容

器内壁への製品の付着や目詰まりも防ぐ本機は、

Normon社にさらなるメリットを提供していま

す。

スムーズな生産開始

プロジェクトのキックオフから HDGC 600

型での生産開始まで、12 カ月未満でした。

Normon社 Govantes氏によれば、「Hüttlin

のサービスチームが常に現場に待機しており、

据付けはスムーズに進行しました。」最初の現

地テスト実施後、ボッシュチームは現場に残

り、最初の生産バッチの生産に立ち会いました。

Normon社は新規流動層システムで 10種類以

上の製品を生産しており、すでにいくつかの新製

品がスペイン医薬品医療機器庁(AEMPS)によっ

て承認されています。Normon社は新たなジェ

ネリック薬の市販に向けて準備しており、開発

チームは Hüttlin社製ラボ用機器でこれらの製

品のほとんどを調製しています。本機は製品開発

過程を記録・コントロールし、実生産バッチの早

期承認に貢献しています。「今後数年間で、新た

に経口薬の生産エリアの建設を計画しています。

また、細胞毒性薬、病院や歯科医院向け製品など

Page 9: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 9

の生産エリアもすべて拡張を計画しています。当

社の新しいジェネリック薬の開発と生産において

も、プロセスをサポートしてくれる信頼性のある

長期的なパートナーが必要です。」とGonzalo

Fernández Govantes氏は強調しています。

「Hüttlin HDGC 600型でジェネリック薬の生

産が高速化されたことにより、スペインにおける

トップメーカーのひとつとしての地位を守ること

ができます。」

Page 10: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

10 | packazine Customers & Markets Pharma

Page 11: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 11

包装ラインの改造ボッシュパッケージングサービスはEmserトローチの包装を行うブリスターライン改造プロジェクトを成功させました。 最も耐久性のある包装機でも、いずれはスペア

パーツが必要となります。しかし、必要な電子部

品が入手できなくなってしまった場合、どうすれ

ば良いのでしょうか。機械の停止や生産ロスを防

ぐため、機器メーカーは、提供できる技術と改造

の可能性について適切な時期に顧客に情報提供す

る必要があります。このことは有名な “Emser”

トローチを生産するドイツ・バートエムスの

Siemens & Co.(ジーメンス・アンド・コー;

以下、Siemens社)にも当てはまります。ボッ

シュパッケージングサービスは、同社のブリス

ターマシン TLT 1400型を極めて短い期間で改

造し、新しいサーボモーター、サーボコントロー

ラーおよびコントロールシステムを搭載しまし

た。

 ドイツ・バートエムスに本社を置く Siemens

社の設立は 1958年。1998年以降、家族経営

企業として活動してきました。同社は上気道、特

に鼻や喉の治療に用いられる塩製品を生産してい

ます。バートエムスの熱鉱泉で採取される水を蒸

発させることによって高濃度の微量元素を含むミ

ネラルが得られます。同社の製品は、慢性の感染

症や粘膜の乾燥を緩和するために開発された鼻洗

浄用食塩液、点鼻スプレー、点鼻液など様々な剤

型で提供されています。Emserトローチは薬局

でのみ販売され、5種類のフレーバーがあります。

咳や嗄声で傷んだ咽頭粘膜の水分補給や汚れの除

去に使用されます。

「生産中止のサイズパーツ」

 何世代にもわたって、Siemens社は塩製品の

包装にボッシュパッケージングテクノロジーの機

器を使用してきました。例えば、粉末洗鼻剤の充

填は、1000本 /分の高性能スティックパックラ

インで行っています。Emserトローチについて

は、同社はブリスターマシン TLT 1400型、カー

トナー CUT 120型、重量選別機 KWE 3000

型で構成されるボッシュ製包装ラインを使用し

ています。TLT 1400 型の生産能力は最大で

ブリスター 250個 /分。その後、ブリスター

は折り畳み式カートンに包装され、計量されま

す。このラインの最重要部はブリスターマシン

TLT 1400型であり、フレキシビリティ、使用

性、安全性と高いOEE(Overall Equipment

Effectiveness;設備総合効率)が特徴です。

機械操作はカラーのタッチスクリーンで行い、

様々な包装サイズのフォーマット部品の交換をほ

ぼツールレスで迅速に行うことができます。

 TLT 1400型で当初使用していたサーボモー

ターはより古いシリーズで、現在では生産されて

いません。これがいわゆる「サイズパーツの生産

中止」―外部から購入した部品やユニットが古く

なる、または入手不能になるという問題です。「多

くのお客様は、機械のための新しい部品を短納期

で必要としています。お客様は、その時まで一部

のスペアパーツが古くなっていることや在庫がな

いことに気付いていないことが多いのです。です

から、お客様に対して、あらかじめ積極的に部品

の入手状況を連絡し、適切な解決策を提案するこ

とが非常に重要です。技術開発のペースが速く

Page 12: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

12 | packazine Customers & Markets Pharma

なっているため、不幸にも電子部品の製品寿命は

短いことが多く、数年後には生産されなくなるこ

ともあります。」とボッシュパッケージングサー

ビスのサービスセールスマネージャー Andreas

Herrmann氏は言います。スペアパーツ発注用

オンラインシステムである Eポータルで、カス

タマーレターやいわゆるアップグレードレターを

発行することにより、ボッシュパッケージングシ

ステムは顧客に対して定期的に部品の入手可能状

況を連絡し、対策として予防的な改造や保守を提

案しています。

改造期間を半分に短縮

 「当社は 10年間、ボッシュ製機器でトローチ

のブリスター包装を確実に行ってきました。」と

Siemens社のオペレーティング・マネージャー

Andreas Keller博士。「自由に使用できる 2台

目のブリスターマシンはなく、この 1台のみで

すべての生産を行うことが必要です。ですから、

サーボモーターが故障した際は、大きな問題に直

面しました。」

 サーボモーターのみならず、すべてのモー

ターコントロールユニットの交換が必要となっ

たため、迅速なサポートが求められました。

Andreas Keller博士によれば、「ボッシュパッ

ケージングサービスのサポートにより、生産ロス

を可能な限り低減し、改造が完了するまでの空白

時間を短縮することができました。この改造は予

想よりも大幅に速く進行しました。」改造期間は

当初 8週間と予想されていましたが、経験豊富

なボッシュの技術者は約半分の期間で改造プロ

ジェクトをすべて完了しました。わずか4週間後、

TLT 1400型には新しいモーター、コントロー

ルおよびオペレーション技術が搭載され、詳細な

ドキュメンテーションおよびバリデーションが行

われました。さらに、本機には新たなソフトウェ

アを搭載した高性能コンピュータも加えられまし

た。算出されたコストが 30%減額された点にも

Siemens社は満足しています。

短期間で生産再開

 性能検査、機械のクオリフィケーションおよび

バリデーションによって一連のアップグレード

が完了しました。ボッシュパッケージングサービ

スのサービスエンジニア Hans-Jürgen Meisel

氏によれば、「最新の駆動技術とコントロール技

術を搭載した機械をお客様の工場に据え付けるこ

とができました。スムーズに稼働し、以前と変わ

らず確実に運転できるかを確認しました。」バリ

デーションプロトコルに基づき、同氏は顧客と

共に改造後の TLT 1400型のモーターやコント

ロール技術の詳細な試験を行いました。最後の

微調整が完了し、スムーズな運転が確認される

と、Siemens社は直ちに TLT 1400型機での

トローチの生産を再開しました。「他の機械の改

造もいずれボッシュパッケージングサービスにお

願いすることになります。技術者は機器を熟知し

ています。当社ブリスターラインの改造計画は的

確で、速やかに実行されました。」と Keller博士。

外観もほとんど変わらず、バートエムスの TLT

1400型は以前と同様、確実に稼働しています。

「極めて短い期間で、Emser トローチの包装を

再開することができました。アップグレード後の

TLT 1400型機も末永く稼働してほしいと願っ

ています。」と Keller博士は述べています。

Page 13: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

 インドのワクチンメーカー Serum Institute

(シーラム・インスティテュート;以下 Serum

社)には展望があります―安価な高品質のワク

チンを継続的に増産することです。同社の創設者

兼オーナーであるCyrus S. Poonawalla博士

は、世界のすべての子どもたちに安価な細菌/ウ

イルスワクチンの接種を可能とするべきだと考え

ています。多くの人道組織と世界的な著名人たち

が Poonawalla博士とその賛同者の慈善事業に

参加しています。日々の製造事業では、ボッシュ

パッケージングテクノロジーの高性能機がその生

産を支えています。Poonawalla博士はインド

の国境を越えて、多くの意味で模範とされていま

す。同氏は多くの賞を受賞しており、インド・プ

ネには彼の名を冠した学校もありますが、彼の最

も重要な功績はインド Serum社の設立です。同

社は 1966年、すべての国民のため、安価で提

供できる命を救うワクチンを製造することを目的

に設立されました。インドではホースブリーダー

としても有名なPoonawalla博士は大学卒業後、

品質を一切損なうことなく、低価格な抗毒素の生

産を始めました。当時、インド人口の大半にとっ

て、これらの生命を守る予防薬はほとんど入手で

きず、非常に高価なものでした。そのため、救え

るはずの多くの子どもたちが死亡する悲惨な状況

が生じていました。Poonawalla博士はこの問

題に挑み、常に情熱、献身、完璧さをもって取り

組んできました。「彼は強い博愛主義をもった人

物で、みずから努力することで範を示し、会社

を引っ張っています。」と Serum社専務 S. D.

Ravetkar博士は述べています。

人道的な力の結集

 現在、Serum社はバイオテクノロジーのトッ

プメーカーであり、世界最大のワクチンメーカー

のひとつです。その生産力は高く、様々なワクチ

ンを年間数十億回分生産しています。その製品は

140カ国以上で使用され、ワクチン接種を受け

る子どもの 2人に 1人は、同社製ワクチンを少

なくとも 1回接種されていることになります。5

種混合の 5価ワクチン(Penta)や狂犬病ワク

チンなどのより新しいワクチンも世界中の子ども

たちに安価で提供可能となりました。Serum社

は毎年、より多くの国に製品を提供することを目

標にしています。

packazine | 13

安価な高品質ワクチンを すべての人々へインドのSerum Institute社がボッシュ製充填ラインで製造しているワクチンが人々の命を救っています。

Page 14: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

 同社はアジアで初めて世界保健機関(WHO)に

認証され、国連児童基金(ユニセフ)や全米保

健機関(PAHO)に製品を提供しています。ま

た、Serum社はビル・ゲイツ氏やチャールズ

皇太子といった著名人や慈善活動家との関係を

誇りとしています。WHOと国際的非営利団体

PATHとのパートナーシップである、ビル &メ

リンダ・ゲイツ財団の基金による髄膜炎ワクチン

プロジェクトと協力し、Serum社はアフリカ市

場に向けて新たな髄膜炎ワクチンMenAfriVac

を 1回の接種につきわずか 50セントで製造し

ました。Poonawalla博士の慈善事業は業界の

他の主な活動家にも影響を与え、彼らは同氏を

模範として後に続いています。世界のすべての

人々にすべてのワクチンが購入可能になるまで、

Poonawalla博士の活動が終わることはありま

せん。

信頼性、品質、耐久性

プネの Serumバイオファーマパークは、同

国で最初のバイオ特別経済区であり、cGMP

(current Good Manufacturing Practice)

基準に適合するよう設計されています。本地区は

Serum社の研究、開発および生産の拠点となり

14 | packazine Customers & Markets Pharma

ボッシュ製バイアル、アンプルおよびシリンジ用充填・シール機がPoonawalla博士のビジョン ―世界中のすべての子どもたちに安価なワクチンを提供すること― の実現をサポートします。

Page 15: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

ます。「言うまでもなく、このような最新の施設

には、信頼性の高い最新の機械を導入しなければ

なりません。」と Ravetkar博士は説明していま

す。「ボッシュは高品質で世界的に有名です。長

年このビジネスにたずさわってきましたが、当社

の施設にボッシュ製ラインを導入することをいつ

も夢見ていました。」10年前の最初の共同プロ

ジェクト以来、この長い信頼関係は続いていま

す。Serum社とボッシュの関係は常にオープン

で個人的なものです。Ravetkar博士とボッシュ

パッケージングテクノロジー社長 Friedbert

Klefenzは、ビジネスでの協力関係が始まるか

なり前からの知人です。Serum社は、革新的な

メーカーの全面的な協力と、高品質の機器の使用

を必要としています。このことは、命を救うワク

チンの安全な充填・シールの実現において最も重

要です。現在までに、Serum社は5つのボッシュ

製ラインをプネに設置しています。具体的には、

FLC型、FLP型および FLM型を採用した充填

ラインでバイアル製品を生産しています。また、

ALF型兼用ラインでアンプル・バイアルの充填

およびシーリングを行い、スタンドアロンのバイ

アル巻締め機 VRK型で凍結乾燥製剤バイアルの

巻締めを行っています。これらはすべて、ドイ

ツ・クライルスハイムのボッシュパッケージング

テクノロジーで製造された機器です。また、FXS

2020型を採用した滅菌済みネストシリンジ用充

填・シーリングラインが中国のボッシュから導入

されています。

小さな努力の積み重ね

 最近のプロジェクトとして、クライルスハイム

で製造された新規 FLC型バイアルラインが今後

数カ月の間に据付けされる予定です。ボッシュ製

ラインは、MMRワクチンや Pentaワクチンな

ど、様々な種類のワクチンの生産に用いられてい

ます。品質の高さの他に Ravetkar博士が挙げ

たメリットは、高い耐久性、信頼性、そして 24

時間体制のプロフェッショナルなサービスなど。

「ボッシュスタッフは全員、全力を尽くして取り

組んでくれます。」と同氏は強調します。「インド

とドイツの担当者は定期的に Serum社を訪問し

ています。当社のニーズについて話し合うための

経営者会議も頻繁に開かれます。」

 機械の能力を最大限発揮させるため、Serum

社とボッシュは継続的にラインの調整を行って

います。「ボッシュは当社からのフィードバック

に感謝し、当社の経験から学ぼうとしています。」

と Ravetkar博士。「小さなことが大きな違いに

結びつくことも多く、例えばドキュメンテーショ

ンおよびバリデーションのプロセスが容易にな

ることや、その他の小さな工夫によって、当社

の機械オペレータの仕事がやりやすくなります。

あらゆるプロジェクトで、当社の要求によりよ

く対応するよう各ラインが調整されます。」ボッ

シュ製充填・シールラインは、世界中のすべて

の子どもたちへの安価なワクチンの提供という、

Poonawalla博士の使命の完遂に一歩近づくた

めのサポートを提供しています。「ボッシュは製

造設備全般をカバーするサプライヤーとして実際

に活動することができる数少ない企業のひとつで

す。あらゆる企業が、ボッシュの開発したライン

を持つべきでしょう。」と Ravetkar博士は述べ

ています。

packazine | 15packazine | 15packazine | 15

Serum社の創設者Cyrus S. Poonawalla博士

Page 16: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

 フランス・アノネに本社を置く Excelvision

(エクセルビジョン)社は無菌製造を専門とし、

多くの顧客企業からプラスチックバイアル入り

点眼液の製造を受託しています。生産増を実現

し、さらなる受託製造事業に投資するため、同社

はボッシュパッケージングシステムズ AG(スイ

ス・ベリンゲン)に全自動包装ラインの据付を発

注。生産能力は大幅に向上し、Excelvision社

は 5倍近い生産増を見込んでいます。同社では、

ブロー・フィル・シールの単回使用バイアルが 5

本セットになったカードをバルクで製造していま

す。各顧客のために様々な形状・構成の製品を製

造しているため、多様な製品の高速包装を行うに

あたり、ロジスティック上の問題に直面しました。

ボッシュ設備導入前、同社の旧設備は新市場拡大

計画は言うまでもなく、現状の要求にも対応でき

なくなっていました。また、各製品形態に対して

専用の収納トレーを購入していたため、コスト高

となっていました。しかし、ボッシュの一貫ライ

ンソリューションの導入により、1種類の収納ト

レーですべての製品に対応できるようになりまし

た。

信頼ある関係

 かつて単体の機械を使用した経験から、

Excelvision社のプロジェクトマネージャー

Pierre Laissy氏は、「ボッシュは当社が必要と

していたコンサルティングを行い、当社初の自動

一貫ラインのアップグレードを成功に導いてくれ

ました。」と述べています。Excelvision社の顧

客企業も、新規包装設備が市場のニーズと規制に

適合することを確認する必要があったため、プロ

ジェクトではこれら委託企業の承認を得ることも

必要でした。この調査過程で、ボッシュは様々な

包装形態や包装材料について定期的に同社と協議

しました。

 多様な顧客要求を満たすため、Excelvision

社は特殊な要求に対して容易に適合できる機器

を求めました。「単回使用包装への需要が高まる

中、この新規ラインによって今後の生産に対応

できるフレキシビリティが得られました。」と

Excelvision社エンジニアリングおよび環境・

労働安全衛生部門長 Philippe Pensuet氏は述

べています。

フレキシブルな一次~二次包装

バルク状態のカード状バイアルは、まずマニュ

アルで高性能供給ユニットに投入され、分離され

て等間隔に配置されます。その後、カード状バイ

アルは Sigpack LDF型フィードプレーサーまで

搬送されます。ここでは、デルタロボットが個々

のカードをピック &プレースし、インフィード

ラッパーチェーンに投入します。本モジュールに

は画像検知システムが搭載され、製品の品質管理

を確実に行います。また、ロボットピッカーと通

信を行い、製品を正確に配置します。その後製品

はボッシュ製横型ピロー包装機Sigpack HSL型

まで搬送されます。本機の特徴は、長いシーリン

グ時間を確保する長時間シーリングユニット。こ

れにより、ブロー・フィル・シール製品を水分蒸

発や光の影響から保護するために重要なアルミラ

ミネートフィルム包装の気密性が保証されます。

また、ボッシュは包装済みのバイアルカードに

対して真空下や水中など様々な条件下で試験を行

い、包装の気密性を確認しています。箱詰め工程

では、Excelvision社はボッシュ製トップロード

式カートナー Sigpack TTM型が導入されまし

た。本機はピロー包装済みの製品をグルーピング

チェーンからピックアップし、カートンに挿入し

ます。Sigpack TTM型の主なメリットは、4種

類の異なるカートン形状に対して、迅速かつツー

ルレスで段取り替えができることです。これによ

り、Excelvision社が多様な顧客要求に対応する

ためのフレキシビリティを実現しています。

16 | packazine Customers & Markets Pharma

点眼薬ラインの自動化ボッシュのサポートにより生産の加速化に成功した点眼薬メーカー

Page 17: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

 Sigpack TTM型は回転式能書供給装置を備

え、カートンの封函前に添付文書を挿入します。

さらに、カートンには不正開封防止仕様を採用し、

開封された場合は小売業者や消費者が容易に見つ

けることができます。

 ボッシュは性能検査およびフィルム検査を行

い、当該設備が品質にかかわる全工程段階を実現

できることを立証しました。

packazine | 17

カード状バイアルはアルミラミネートフィルムで気密包装され、光の影響や水分蒸発から保護されます。

Page 18: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

18 | packazine Customers & Markets Pharma

西洋医学発祥の地で医薬品を生産する ボッシュは、エジプトのNovartis社にフレキシブルな医薬品用充填・包装ラインを提供します。 古代エジプトの薬は、記録された最も古い医薬

品のひとつであり、今日の医療にも大きな影響を

及ぼしています。以来、薬は大幅な進化を遂げて

いますが、スイスの製薬大手 Novartis(ノバル

ティス)社は、50年以上にわたり、エジプトで

幅広い医薬品の生産・充填を行ってきました。

スイスからエジプト、そしてその先へ

 スイス・バーゼルに本部をおく Novartis社

は世界最大の製薬メーカーのひとつです。同社は

1996年、Ciba-Geigy社と Sandoz社の合併

によって誕生。売上の多い製品として、特定の白

血病の治療薬グリベック、高血圧および心不全の

治療薬ディオバン、眼疾患治療薬ルセンティスな

どがあります。

 エジプト・カイロの Novartis社工場は、エジ

プト国内の市場ニーズの 7%に当たる医薬品を

生産し、処方せん薬および一般用医薬品(OTC

薬)の製造及びサプライチェーンの拠点となって

います。カイロ工場は最高水準の労働衛生・安

全・環境(HSE)基準を満たし、ISO 14001

およびOHSAS 18001に適合するとともに、

Novartis社内部の HSE賞を 12年連続で受賞

しています。

1ラインで 3品種

 しかし、“Otrivin Saline Baby” 点鼻液

(15mLプラスチックボトル)、“Otrivin” 点鼻

スプレー(10mLプラスチックボトル)、“Catafly

懸濁液” 咳止めシロップ(100mLガラスボトル)

の充填・包装を計画した際、Novartis社は問題

に直面しました。油性の点鼻スプレー・点鼻液か

ら、粘性の高い咳止めシロップまで、粘度が大き

く異なることが問題のひとつでした。包装形態が

多様であること、特に異なるキャップが必要とな

ることも課題でした。咳止めシロップではスク

リューキャップと計量カップが必要ですが、点鼻

液ではインサートとスクリューキャップ、点鼻ス

Page 19: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 19

Novartis社

プレーではスプレーポンプとスクリューキャップ

が必要です。

 高いフレキシビリティを有し、製品間の段取り

替えの間に容易に清掃できる設備を求めていた

Novartis社。同社は、製薬分野におけるトップ

メーカーであるボッシュパッケージングテクノロ

ジーを選択しました。「私たちはボッシュ製機器

のフレキシビリティに感銘を受け、ボッシュなら、

これら 3種類の製品を 1ラインで生産できるソ

リューションを提供してくれると確信していまし

た。」とエジプト Novartis社のプロジェクトマ

ネージャーMohamed Galal氏は述べていま

す。

スリムでクリーンな構造

 ボッシュは Novartis社の基準を満たすよう

ラインをカスタマイズし、ボトルアンスクランブ

ラーに続いて、3種類のボトルすべてをクリーニ

ングし、異物混入を防ぐエアブロワーを設置しま

した。プラスチックボトルのクリーニングでは、

各ブローノズルがエアーをイオン化し、ボトル表

面の静電気を中和することにより、異物が容易に

除去されます。この機能はガラスボトルでは不要

であるため、生産中に容易にオフにすることが

できます。その後ボトルは、窒素前置換用ノズル

10本と充填用ノズル 10本を備えたリニアピス

トン充填機に送られます。窒素置換により、医薬

品内の酸素が低減され、キャッピング後の酸化を

防ぎます。製品形態間のフレキシビリティを実現

するため、本ラインでは、3台の異なるロータリー

型巻締め機を組み入れ、製品に応じて使用するこ

ととしました。1台目は点鼻スプレー用ボトルに

ポンプを取り付けるよう設計され、2台目は点鼻

液用ボトルに栓を挿入し、3台目はすべての製品

形態に使用できるもの(3種類のキャップを各ボ

トルに巻締めし、100mLガラスボトルには計量

カップを挿入するもの)でした。

 ラインの重要な機能として定置洗浄(CIP)

Plusシステムがあり、これによって洗浄結果の

再現性が保証されます。洗浄は各製品の生産後に

Page 20: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

20 | packazine Customers & Markets Pharma

必ず実施されます。充填からキャッピングまで、

ラインは完全にラミナーフローフードに覆われ、

あらゆる異物混入を防ぐため陽圧環境下に置かれ

ています。

 キャッピング後、プリント済みの点鼻スプレー

ボトル以外のボトルは、ラベリングシステムに

搬送されます。二次包装のため、ボトルは連続

動作のボッシュ製カートナー CUK型に供給され

ます。本機は、製品形態に対するフレキシビリ

ティ、迅速な段取り替え、省メンテナンスといっ

た Novartis社の要求を満たす理想的なソリュー

ション。Novartis社では製品、カートン、能書

サイズについて合計 15種類のオプションがあり

ますが、ボッシュ製 CUK型はこれらを短時間で

容易に設定することが可能です。本機の「スイン

グオープン」式能書供給装置により、作業者は能

書が正しく挿入されていることをすばやく確認で

き、2人目の作業者が機械背面から補助する必要

はありません。能書および空カートンの供給位置

が互いに接近しているため、作業者の動きはさ

らにシンプルになりました。「カウンター」吸引

ヘッドがすべてのカートンを開き、折りたたまれ

たカートンを立体の箱として起函し、起函できな

かったカートンは取り除きます。これにより、重

要なカートンを安全に取り扱い、包材や製品のロ

スを防ぎ、生産停止時間を低減します。また、す

べての能書は機械的なグリッパーによって搬送さ

れ、確実にカートンに挿入されます。機械停止を

最小限にとどめ、より長い稼働時間を確保するた

めに様々な機能が搭載されており、上記はその一

部に過ぎません。

フレキシビリティ、スピード、エネルギー効率が

結果を生む

 カスタマイズされたボッシュ製システムは、

Novartis社において包装形態が異なる 3種類

の製品の充填・包装ラインの効率化をサポートす

るにとどまらず、生産速度の向上にも貢献しまし

た。10mLおよび 15mLボトルで 100本 /分

から 140本 /分へと加速。100mLボトルでは、

120本 /分まで高速化されました。また、ボト

ルのクリーニング工程の進歩により、年間 6万

ドル相当の省エネルギーにも成功しました。

Page 21: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 21

性能が試される ペリスタルティックポンプ過去数年の間、液剤の充填においてペリスタルティックポンプが普及しています。主に開発用途に使用されてきましたが、現在では、従来の充填システムに代わる安全で清潔かつ フレキシブルな選択肢となっています。Allergy Laboratories, Inc.はこの技術を採用。2年間にわたって使用し、成果を上げています。同社のユーザーとしての貴重な経験をうかがいました。

 Allergy Laboratories, Inc.(アレルギー・

ラボラトリーズ・インク;以下 Allergy Labs社)

は 1929年、設立者 Raymond Balyeat博士

の免疫療法の普及に必要なアレルゲン性抽出物の

メーカーとして、オクラホマシティーで設立され

ました。同社の知名度は上昇し、FDAに認証さ

れた医薬品メーカーとなっています。診断薬やア

レルギーの治療に使用される 500種類を超える

生物抽出物を生産しています。近年、非経口薬の

受託生産用施設など、新たな製造・供給能力を確

立しました。同社は、高品質、製造方法の厳格な

管理、安価な製品、優れた顧客サービスの実現

に注力しています。このような取り組みのもと、

Allergy Labs社は無菌の脱パイロジェンバイア

ル製品、無菌希釈用液、注射剤などの製造を行っ

ています。

コンパクトでクリーン

 Allergy Labs社は 2010年、ボッシュから

バイアルおよび輸液ボトル用新規充填・シール機

を購入。同社のニーズにこたえるには、2つの主

な要求事項を満たす必要がありました。第 1に、

ラインにはペリスタルティックポンプ技術を使用

すること、第 2に、新規機械は旧機械の廃止で

使用可能となるスペース内に正確に設置できるこ

とでした。「別のラインではピストンポンプを使

用していましたが、清掃や保守が困難になってい

ました。」と Allergy Labs社の製造部門長 Lee

Beaver氏。「そこで、ペリスタルティックポン

プ技術を採用した充填・シール機を探し始めまし

た。市場調査を行ったところ、この種の技術では

ボッシュの評判が良く、担当者も優れたコミュニ

ケーション能力や専門知識をもっていました。こ

れらのことから、ボッシュに決定しました。」「当

社からの質問や要求に対して、ボッシュは常に迅

速に対応してくれたため、プロジェクトがスムー

Page 22: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

22 | packazine Customers & Markets Pharma

ズに進みました。」機器はミネアポリスのボッシュ

パッケージングテクノロジーで製造され、ボッ

シュの専門エンジニアチームにより据付けされま

した。

伝統的なコンセプトの見直し

 ボッシュは 6年前、顧客の製薬企業からのニー

ズの高まりにこたえるため、独自のペリスタル

ティックポンプの開発を開始。ペリスタルティッ

クポンプはかつて小規模な医薬品バッチの開発に

使用されていましたが、現在では実生産において

従来の充填システムに代わる選択肢となっていま

す。ボッシュのペリスタルティックポンプは、最

適化された充填精度を実現する従来のペリスタル

ティックコンセプトと、極めてフレキシブルな運

転コンセプトを組み合わせたものです。ボッシュ

のペリスタルティックポンプの新たな配管コンセ

プトにより、開発から実生産スケールの充填まで、

あらゆる充填オペレーションに適した技術となり

ました。ローラーのオフセット整列により配管の

機械的な歪みが軽減され、より長期の使用が可能

となりました。製品やバッチの変更はより容易、

高速かつ安全になりました。このポンプはシンプ

ルな 2段階の動作で開閉が可能で、部品の取り

外しは不要です。オペレーターは片手でポンプを

開き、配管を交換し、再度ポンプを閉じることが

できます。これにより時間が節約され、特にアイ

Page 23: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 23

ソレーターの場合に安全性が向上しています。こ

のシステムでは配管以外に薬液接触部はなく、交

叉汚染のリスクを低減することによって製品品質

を保証し、製品替えに伴って生じ得る機械停止時

間を最小化しています。

 システムのさらなるメリットは、低振動の容積

流量制御により高精度の充填が保証されることで

す。Lee Beaver氏によれば、「充填精度はこの

技術の大きなメリットのひとつです。」Allergy

Labs社は主にボッシュの充填・シール機を使用

して、注射剤や無菌ジェネリック薬など、水性の

易溶性製品の充填・シールを行っています。この

ボッシュのペリスタルティックポンプは、0.1~

30mLの充填量に適していますが、各顧客メー

カーの要求に柔軟に対応し、ポンプを改造してさ

らに少量の充填量の取扱いも可能となります。「当

社は充填量 2mLで運転しているため、充填精度

は大きな懸念事項でしたが、ボッシュは当社の要

求仕様をすべて満たしてくれました。」とBeaver

氏は説明しています。「充填オペレーションではド

リップが生じず、単回使用部品の採用により、清

潔な取扱いが可能でした。」

徹底したメンテナンスフリー仕様

 ペリスタルティックポンプとともに、Allergy

Labs社は FLCシリーズから新規充填・シール

ラインを選択。充填・シール機 FLC 3080型は、

連続動作でバイアルの充填、抜き取り計量、打栓

を行います。FLC 3080型では、真空スターホ

イールを用いて各バイアルを正確に位置決めし、

打栓を行います。その他の特徴として、部品交換

を行わずにサイズの異なるバイアルを搬送可能な

利便性の高い “V型クリート” コンベアシステム

などがあります。直線コンベアシステムは水平に

連続動作で運転されます。容器はラミナーフロー

下で直立状態で自由に搬送されます。「FLCライ

ンは当社が求めた充填オペレーションに必要な清

浄度を満たすと同時に、極めて丁寧なバイアルの

ハンドリングも実現しています。」と Beaver氏。

Allergy Labs社の FLC型機、ペリスタルティッ

クポンプおよびディスポーザブルな配管システム

は、機械の制御システム、ドライブおよびコント

ローラーに完全に組み入れられています。また、

タッチスクリーンが設置され、自動運転を確実

かつ容易に行うことができます。「当初は、FLC

型機の自動化のレベルについて懐疑的でしたが、

セットアップは容易でした。当社のオペレーショ

ンはすぐに機械と適合しました。また、メンテナ

ンスフリーが徹底しています。」と Lee Beaver

氏は説明しています。ボッシュは最近、同社を

訪問して機械の予防的保守作業を実施しました。

「サービスを要する部分はあまりありませんでし

た。現時点で、ラインは 2年間稼働していますが、

重要なメリットは導入後すぐに分かりました。安

全で信頼性のあるバイアルのハンドリング、ペリ

スタルティックポンプ技術の充填精度、工程全体

の清浄度などです。」

現在、ペリスタルティックポンプは従来の充填システムに代わる有効な選択肢となっています。

Page 24: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

24 | packazine Customers & Markets Pharma

複雑な製剤に対応する フレキシブルなソリューションCipla社がボッシュ製カプセル充填機GKF 2500 ASB 100%を導入

インド最大の製薬企業のひとつ、Cipla社。需要の急増に対応するため、充填能力の増強を計画した同社はボッシュパッケージングテクノロジーの新規カプセル充填機の導入を決定しました。

 1935年に設立された Cipla(シプラ)社は、

世界有数のジェネリック薬メーカーのひとつであ

り、170カ国以上に進出しています。同社はイ

ンドにおける医療の自給自足を目指して事業を開

始。現在では、65の治療分野で、錠剤、カプセル、

プレフィルドシリンジ、その他の原薬など 40を

超える剤型で 2,000種類を超える製品を製造し

ています。Cipla社は治療分野全体を通じて患者

のニーズにこたえる、安価で高品質の医薬品を製

造するメーカーとして世界中で知られています。

 Cipla社クルクンブ工場長 Sudhir Gule氏

によれば、「インドは過去 15年間にパラダイム

シフトを経験しました。インド製薬産業は、現在

では世界で最も優れた製薬産業のひとつとなって

います。これにより、多くの変化がもたらされ、

当社の製剤や輸出品はより高度なものとなりまし

た。国内での需要が継続的な成長を示している一

方、医薬品輸出も成長を遂げています。」

 インドはすでにジェネリック薬市場におけるグ

ローバルリーダーであり、国内企業は米国や欧州

以外にも他の新興経済圏での売り上げを伸ばして

います。

ベストマッチ

 先進市場での需要に対応するため、多くの企業

がより複雑な要求事項を満たす高性能の機械に投

資しています。「規制は非常に厳しく、現地メー

カーと競争するためには高品質に焦点を当てる必

要があります。」と Sudhir Gule氏は説明しま

す。Cipla社はその需要への対応において、国内

的にも、世界的にも有利な位置にあります。過去

数年間、同社は継続的に工場への高性能機器の導

入を進めてきました。

 10年以上にわたって、Cipla社はインドにお

けるボッシュの主要顧客のひとつであり、インド

全土の生産拠点において、様々な世代・型の充

填機GKF型、複数の計量器 KKE型を使用して

います。近年成功したプロジェクトのひとつは、

Cipla社クルクンブ工場における新規カプセル

充填機の据付です。「当社のすべての機械と同様、

厳格な選定プロセスを踏み、市場の様々な機械の

データを比較しました。」と Sudhir Gule氏は

Page 25: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

packazine | 25

強調します。「GKF 2500 ASB 100%型が当

社の要求にベストマッチした機械でした。また、

当社の経験から、その選択が正しいことが証明さ

れています。」

最高の安全性と精度

 カプセル充填機GKF 2500 ASB 100%型の

最重要ポイントは、使い勝手が良く、清潔で確実

なハンドリングです。本機の生産能力は最大 15

万カプセル /時。大量生産に適しています。その

モジュラー設計により、製品の段取り替えを迅速

に行うことができ、生産性の向上に貢献します。

cGMP適合の生産チャンバーは、アクセスが容

易で、運転や清掃における使用性に優れています。

自動トラブルシューティング仕様により、製薬に

求められる最高の安全性が保証されています。変

形または損傷したカプセルは、充填ステーション

に到着する前に不良排出されます。カプセルの閉

塞では、カプセル胴部スキャナーにより、閉塞不

良カプセルを検出します。

 同社のGKF 2500 ASB 100%型は高精度の

オンライン型重量制御システムを搭載。個々のカ

プセルの重量をコントロールしています。計量器

と充填ステーションの間での通信に基づき、分析

ソフトウェアが平均重量を算出し、理論上の充填

重量と比較。重量があらかじめ設定された許容範

囲内のカプセルのみが良品とされ、その他はすべ

て自動で不良品排出されます。

市場要求への対応

 Sudhir Gule氏は次のように述べています。

「当社のチームは新規カプセル充填機に非常に満

足しています。特に使用性に優れているのみなら

ず、市場のニーズに対応するフレキシビリティが

得られ、製品の切り替えもすばやく、長時間の段

取り替えは不要です。さらに、設計がコンパクト

で、作業スペースも有効に使用することができま

す。また、オンラインの計量器によって正確な充

填重量が保証されています。これは、当社と当社

のお客様にとって非常に重要な要求事項です。」

Page 26: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

26 | packazine Branche Bereich

2014年 製薬関連イベント日程 イベント名 開催地 分野

2014 年 5月 8~ 14日 Interpack デュッセルドルフ 一般

5月 12~ 14日 FCE Pharma サンパウロ 製薬

5月 20~ 22日 P-Mec South East Asia ジャカルタ 製薬

6月 3~ 5日 Vision Pharma シュツットガルト 製薬

6月 26~ 28日 P-Mec China 上海 製薬

7月 2~ 4日 Interphex Japan 東京 製薬

9月 1~ 3日 Pharmex Asia バンコク 製薬

9月 29~ 10月 3日 Expoquimia バルセロナ 製薬

9月 30~ 10月 2日 Technopharm/Powtech ニュルンベルク 製薬

10月 6~ 10日 Supplyside West ラスベガス 製薬

10月 7~ 9日 P-Mec Worldwide パリ 製薬

10月 7~ 10日 Tokyo Pack 東京 一般

10月 12~ 15日 ISPE Annual Meeting ラスベガス 製薬

10月 14~ 16日 A3P Congress ビアリッツ 製薬

10月 21~ 22日 PDA Visual Inspection ベルリン 製薬

10月 21~ 23日 ProPak Cape ケープタウン 製薬

10月 21~ 24日 Allpack Indonesia ジャカルタ 製薬

10月 28~ 31日 China Pharm 深圳 製薬

11月 2~ 5日 Pharma Expo シカゴ 製薬

11月 2~ 6日 AAPS Annual Meeting サンディエゴ 製薬

11月 17~ 20日 Salon International d’ Emballage パリ 一般

11月 25~ 28日 PharmTech モスクワ 製薬

12月 2~ 4日 P-Mec India ムンバイ 製薬

Page 27: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

Processing equipment and packaging machinery from Bosch achieve the agreed performance. Day after day. Year after year. GMP-compliant systems ensure the required pharmaceutical product quality. Simple validation, cleaning and sterilization processes and low maintenance requirements increase production efficiency. Experienced employees with extensive know-how guarantee professional service worldwide. Learn more at www.boschpackaging.com

Processed and packagedas promised. Bosch.

Page 28: packazine 01 14 Pharma JPN - boschpackaging.co.jp · packazine | 3 読者の皆様へ 今年、ボッシュパッケージングテクノロジーでは、世界最大の包装技術展示会であるインターパック2014に全

本   社 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 3-12-22 渋谷プレステージ 7F TEL: 03(5466)2550(代) FAX: 03(5466)2551関西営業所 〒532-0004 大阪市淀川区西宮原 2-1-3 SORA新大阪 21 18F TEL: 06(6391)4641(代) FAX: 06(6391)4640船 橋 工 場 〒273-0017 千葉県船橋市西浦 2-2-2 TEL: 047(435)2571(代) FAX: 047(432)8181ビジョンテクノロジーCoC 〒355-0813 埼玉県比企郡滑川町月輪 1464番地 4 TEL: 0493(81)5068(代) FAX: 0493(81)5094ホームページアドレス http://www.bosch.co.jp/jp/pajp E-mail [email protected]

2014.6