日本行政書士会連合会 平成28年3月25日発行 第521 … no.521 1 speci al report...

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(H27.10.1現在) 45,959名 この冊子は、 助成を受け作成されたものです。 の社会貢献広報事業として 4 2016 APR MONTHLY 521 No. 日本行政書士会連合会 平成28年3月25日発行 第521号 毎月1回25日発行 特集 自動車保有関係手続のワンストップサービスと 日行連OSSシステムの基礎知識 (その 日本の農業を再確認する  ~農地中間管理機構と農地所有適格法人とは~ トピックス ホームページ及び会員サイト「連con」 のリニューアルについて

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Page 1: 日本行政書士会連合会 平成28年3月25日発行 第521 … No.521 1 SPECI AL REPORT 自自動車保有関係手続のワンストップサービス動車保有関係手続のワンストップサービスと

(H27.10.1現在)45,959名

この冊子は、助成を受け作成されたものです。

の社会貢献広報事業として

42016 APR

MONTHLY521No.

日本行政書士会連合会平成28年3月25日発行 第521号 毎月1回25日発行

特集

自動車保有関係手続のワンストップサービスと日行連OSSシステムの基礎知識(その3)

日本の農業を再確認する ~農地中間管理機構と農地所有適格法人とは~

トピックス

ホームページ及び会員サイト「連con」のリニューアルについて

Page 2: 日本行政書士会連合会 平成28年3月25日発行 第521 … No.521 1 SPECI AL REPORT 自自動車保有関係手続のワンストップサービス動車保有関係手続のワンストップサービスと

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特定行政書士法定研修の御案内VOD研修「ADRビデオ講座」の御案内平成27年度「行政書士制度広報月間」監察活動報告書 集計結果平成27年度「行政書士制度広報月間」PR活動報告書 集計結果稲田朋美自民党政務調査会長を表敬訪問「事務所の名称に関する指針」の改訂について平成27年度行政書士試験結果一覧

ホームページ及び会員サイト「連con」 のリニューアルについて文化庁長官官房著作権課と意見交換概要報告成年後見制度シンポジウムの開催報告

■■■■■■■■■

「行政書士申請取次事務研修会」の御案内教えて!行政書士のしごとQ&A 「国有財産払下げ」日行連の動き(2月)ご当地ほうもん記!! 栃木県&香川県編処分事例等の公表コロンブスのゆでたまご! ~ビジネスと大陸発見はどちらがむずかしいか!?~ちょっとひと呼吸全行団ニュース会員の動き/広報部員のひとり言/御協力のお願い ~日本行政を正確・迅速にお届けするために~

自動車保有関係手続のワンストップサービスと 日行連OSSシステムの基礎知識(その3)日本の農業を再確認する ~農地中間管理機構と農地所有適格法人とは~

日本行政書士会連合会 ● Eメール [email protected] ● ホームページ http://www.gyosei.or.jp/

通刊521号 2016 APR

INFORMATION

4月号

TOPICS

SPECIALREPORT

日本行政書士会連合会被災者相談センター福島事務所

東日本大震災により、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

<対面相談・電話相談(予約制)>電話番号:0800-800-3200(フリーダイヤル、予約専用)相談時間:10:00~16:00(土日・祝祭日・年末年始休業)所 在 地:福島県郡山市方八町2-13-9 光建ビル5階

被災に係る、各種行政手続、今後の暮らしや事業の悩みなど電話による無料相談を実施しております。

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2016.4 No.521 1

SPECIAL REPORT

自動車保有関係手続のワンストップサービス自動車保有関係手続のワンストップサービスとと日行連OSSシステムの基礎知識(その3日行連OSSシステムの基礎知識(その3))

<第一業務部 運輸交通部門>

はじめに

 これまで2回の連載で、OSSの仕組みとOSSを利用するための環境について説明してきましたが、OSSで

の申請手続には2種類の方式が混在していることと、証明物等の収受とそれを管理する者の存在が必要であ

ることが、OSSの仕組みを分かり辛くしています。

 また、行政書士がOSSを利用して電子申請するためには、パソコンの環境設定までは国土交通省のOSSポ

ータルサイト内で設定作業を行う必要があり、その設定が完了した後に、日行連のOSSシステムを利用して

電子申請を行うという手順になることも理解をより複雑にしています。このことについては前号でも触れま

したが、改めて説明をすると以下の通りとなります。

< 国土交通省OSS・・(本誌2月号(№519)項目5のイメージ図中の①を参照)> OSSを利用するためのパソコンの環境設定と、電子証明書を所持している人の本人申請、または本人が電

子証明書を所持していて、代理人も電子証明書を所持している場合の代理申請用にシステム構築がされてい

ます。公的個人認証カードが普及していないため利用率は低迷していますが、今後については、マイナンバ

ーカードの普及次第とも言えます。

< 日行連OSSシステム・・(本誌2月号(№519)項目5のイメージ図中の②を参照)> OSSを利用して申請するための行政書士電子証明書の設定と、申請者本人の電子証明書の代わりに印鑑証

明書と委任状等を書面(紙)で提出して本人確認を行う場合に利用するOSSです。行政書士の電子署名を付

加して、複数件のOSS申請を一括して行うことができる代理申請用の送信プログラムです。

 したがって、日行連OSSシステムで申請した後の審査・補正等は、国土交通省のOSSポータルサイト内で

行なわれることになります。

1.日行連OSSセンター支所の役割

 日行連では、OSSによる新規・中間(移転・変更・抹消)登録は、資格者代理人である行政書士が今後も

担っていく姿勢を明らかにしています。

 その活動拠点となる日行連OSSセンター支所の存在を「見える化」し、自動車ユーザーにアピールするた

め日行連OSSセンター支所看板を全国に設置する活動を展開しています。

●スペシャルリポート 第一業務部 運輸交通部門

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2016.4 No.5212

●スペシャルリポート 第一業務部 運輸交通部門

 既にOSSの全国展開(平成29年4月予定)に先駆け、自動車ユーザーの利便性向上と負担軽減のためのア

クセスポイントとして、全国665箇所の会員事務所に日行連OSSセンター支所名を冠した看板を設置済です。

2.日行連OSSセンター支所の業務

 前号で図示したように、現在のOSSでは「印鑑証明書等、書面を併用したOSS申請」が主流となっていま

す。しかし、このシステムには多くの問題点があり、それを解決するための仕組み作りが必要となります。

①申請者(自動車ユーザー)の電子証明書に代わるものとして「申請者の印鑑証明書+登録印の捺印(押印)

がある委任状」が必要となり、それを運輸支局(自動車検査登録事務所)に提出する者が必要となります。

その後、登録官の目視による本人確認(印鑑証明書と委任状の照合)を受けてからでないと、OSSでの審

査がスタートしません。

  なお、書面による代理申請では、申請書に印鑑証明書、委任状、保管場所証明書等を添付して申請する

ため、登録手続はその場で完結します。審査後に交付される証明物等は、書面申請・OSS申請を問わず従

来と同様です。

②OSS申請後に交付される証明物「車検証・登録番号標・封印」等は、各窓口において手渡されるため、そ

れらの証明物等を「受取り、管理する者(証明物等の管理者)」が必要となります。遠隔地へOSS申請を行

う場合には、直接出向くわけではないため、申請者(申請代理人)に代わって証明物等を受け取る者が必

ず必要になるということです。

  OSS申請の入力画面に「検査証等の受取者(証明物の管理業者等)」という項目がありますので、そこへ

受取者の氏名を入力することになります。

③受取者(証明物等の管理者)とは、証明物等を保管・管理し、依頼元の行政書士または自動車ユーザーに

確実に届ける管理能力を備えた者(資格者である行政書士等)のことを指します。

④受取者の行政書士は、授与された権限の範囲内で交付された証明物等の保管・管理を行うことができるこ

とになります。

  例えば、申請代理人(行政書士A)が自身の業務活動範囲外の遠隔地へOSS申請をした場合、当該警察

署、運輸支局までは足を運べないことになるため、代行可能な者(その地域の行政書士B・C・D等)に一

定部分の依頼をしないと、OSSでの手続を完結させることができないことになります。OSS申請の場合は、

保管場所標章の受取者も必要となります。(次図のグレー反転部分を参照)

 なお、OSS申請全般について言えることですが、保管場所証明申請はOSSでの通知申請となるため、警察

署へ足を運ぶ回数は保管場所標章受領時の1回だけで済みますが、運輸支局へ事前に提出し本人確認をしな

ければならない印鑑証明書等の提出行為が1回増えるので、結果的には負担の軽減とはなっていないのが実

状です。

 つまり、自動車の登録手続等は、書面申請・OSS申請を問わず証明物などの「物」の提出や受領という行

為が必ず介在するため、本来OSSには馴染まない分野の手続ということになります。

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SPECIAL REPORT

3.日行連OSSセンター支所所属の会員事務所

 OSS申請の問題点でもある項目2の①~③をカバーし、自動車ユーザーの利便性の向上と負担を軽減する

ために設置したのが、各地域の日行連OSSセンター支所に所属する行政書士B・C・D等の事務所ということ

になります。

 したがって、各地域に設置した日行連OSSセンター支所とは、この支所名称の元に集結して、書面申請、

OSS申請及び証明物等の管理を行う複数の行政書士B・C・D等の事務所を指す意味で用いられています。

 当該運輸支局(自動車検査登録事務所)の管轄内を主な業務範囲としている会員事務所は、日行連OSSセ

ンター支所の名称とそこに所属する会員事務所であることを明示した看板を設置し、次図に示す業務を自動

車ユーザー、行政書士A等からの依頼を受けて行うことになります。

 OSSによる申請後、速やかに提出する必要がある印鑑証明書等の書類、また手続の完了後に交付される証

明物等の管理を、行政書士A等からの依頼を受けた日行連OSSセンター支所所属の行政書士B・C・D等の事

務所が担うことによって、自動車ユーザーに安心と安全を届けることができます。

日行連OSSセンター支所 業務の流れ

※1 東京の行政書士Aが大阪へOSS申請する場合、大阪を活動拠点にしている行政書士B・C・D等に依頼

して、印鑑証明書等の提出代行とOSS申請後に交付される証明物等の管理をしてもらうことが必要とな

ります。(グレー反転部分が該当する部分となります。)

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日本の農業を再確認す日本の農業を再確認するる~農地中間管理機構と農地所有適格法人とは~農地中間管理機構と農地所有適格法人とは~~

<第一業務部 建設・農地部門>

● スペシャルリポート 第一業務部 建設・農地部門

はじめ はじめにに  平成28年2月2日、農林水産省は平成27年の農林水産物・食品の輸出額が前年比21.8%増の7,452億円となり、3年連続で過去最高を更新したことを発表しました。海外での和食ブームや、円安による日本産の農産物の割安感が主な要因とみられています。政府は、農林水産物の輸出額を平成32年までに年間1兆円にするという目標を立て、輸出拡大の努力を続けているのですが、中間目標として掲げた平成28年に7,000億円という数字を1年前倒しで達成したことになります。一方で、平成28年2月4日にはニュージーランドのオークランドで12箇国の担当閣僚が出席してTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の署名式が行われました。TPPは、今後、各国の議会において承認を求めるなど、早期の発効に向け国内の手続が本格化することになるでしょう。TPPが日本の農業の多面的機能に与える影響については、様々な機関がその損失額を試算していますが、いずれにしても農林水産業・農山漁村の現場を取り巻く状況は更に厳しさを増していくことが予想されます。 TPP交渉中の平成25年には農林水産業・地域の活力創造本部により「農林水産業・地域の活力創造プラン」が策定されました。その中では、①若者たちが希望を持てる「強い農林水産業」、「美しく活力ある農山漁村」を創り上げ、その成果を国民全体で実感できるものとするため、農山漁村の有するポテンシャル(潜在力)を十分に引き出すことにより、農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増させることを目指し、我が国全体の成長に結びつけるとともに美しく伝統ある農山漁村を将来にわたって継承していくこと、②消費者の視点を大切にし、農林水産業者が経営マインド(経営感覚)を持って生産コストを削減し収益の向上に取り組む環境を創り上げること、③チャレンジする人を後押しするよう、規制や補助金などの現行の施策を総点検し、農業の自立を促進するものへと政策を抜本的に再構築すること、の3点を基本として日本農業の再興と豊かな国土の保全に必要となる施策を検討することとされていました。具体的には、6次産業化、輸出促進を始めとする国内外の需要拡大、農地中間管理機構の整備、農山漁村の活性化、経営所得安定対策の見直し等を検討課題として掲げ、議論を行ってきたわけです。限りある農地を最大限に有効利用し、生産力を向上させ、国際競争力を高めていくことが、今求められています。 そこで今回は、農地の有効利用の観点から大きく期

待されており、前号における『遊休農地に関する措置』においても書かせていただいた『農地中間管理機構』について、並びに平成28年4月1日施行の改正農地法により名称変更となった『農地所有適格法人』についてみていきたいと思います。

農地中間管理機構と 農地中間管理機構とはは  日本の農業行政においては、これまでも農地利用の集積を目指して様々な施策が講じられてきました。その一環として平成25年12月5日に『農地中間管理事業の推進に関する法律(農地中間管理事業推進法)案』と『農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法(基盤法)等の一部を改正する等の法律案』が可決成立しました。これにより、これまで実施されてきた農地保有合理化事業は廃止され、新たな制度として進められることになります。農地中間管理機構は、農地の有効利用の継続や農業経営の効率化を進める担い手への農地集積・集約化を進めるために、農地中間管理事業を公正かつ適正に行うことができる法人として都道府県知事が指定し、都道府県に1つ設置されることになっています。 『農地中間管理事業の推進に関する法律』には第1条(目的)に「この法律は、農地中間管理事業について、農地中間管理機構の指定その他これを推進するための措置等を定めることにより、農業経営の規模の拡大、耕作の事業に供される農用地の集団化、農業への新たに農業経営を営もうとする者の参入の促進等による農用地の利用の効率化及び高度化の促進を図り、もって農業の生産性の向上に資することを目的とする。」と規定されています。この法律が創設された背景には、これまで遊休農地等を含む農地売買を主な業務として農地の中間的な受け皿としての役割を担ってきた農地保有合理化事業は、その財政基盤が弱く、また売却や賃貸先が未定の農地取得には限界があり、売買が中心の仕組みでは取引機会が少ないということもあり、実績が伸び悩んでいたことなどの事情がありました。そこで、農地中間管理機構は農地の効率的な利用を促すため、農地を借り受けた際には、必要に応じて基盤整備等の条件整備を実施し、各担い手がまとまりのある形で農地を利用できるように配慮しつつ、リース方式で農地の貸付けを行うこととしました。また、貸し付けるまでの間、農地として管理するために必要な財政基盤を整備強化するため、毎年関連予算が計上されています。戦後の農地改革では自作農への転換が

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SPECIAL REPORT

図られ、また、代替わりや売買などによる所有権の移転により、日本の農地の所有は分散化されていきました。その中には農家をやめてしまい、遊休農地となってしまった土地も多くあります。農地中間管理機構には、農業の生産性を向上させるために農地を集約し、まとまった形で農業の担い手に『利用』させることにより、生産コストを削減させ、さらに国際競争力を強化することなどが期待されています。 しかし一方で、農地の所有者が貸付けに積極的に踏み切れないという事実もあります。そこには、少なからず所有権に対する執着であったり、農地を貸し付けることに対する心理的抵抗感もあることでしょう。公募により借り手の顔が見えないことも、代々土地を大切に利用してきた農家にとって不安を解消できない要因の一つとなっていることでしょう。さらに集約化に貢献できないような小規模な農地については借り手がつかないことも考えられますし、10年以上の借入期間や基盤整備に伴う区画の変更も他の有効利用を模索している農家にとっては貸付けに踏み切れない要因の一つとして挙げられるのではないでしょうか。 これらの事実は、平成26年度の農地中間管理機構の実績にも表れています。平成27年3月末までに権利が発生した面積について、機構の借入面積は、28,822ha、機構の転貸面積は23,896ha(うち新規集約面積は7,349ha)となっています。年間集積目標面積は149,210haとしておりますので、年間集積目標に対する機構の寄与度は5%となっています。 農林水産省は平成27年5月に「農地中間管理機構を軌道に乗せるための方策について」を発表しています。その中で初年度の実績から見た問題点と機構を軌道に乗せるための方策が列挙されており、旧農地保有合理化法人との違いを自覚し、抜本的な意識改革と体制整備を進めることや、人・農地プランの本格化に向けた見直しなど、地域内の農業者の話合いを着実に進め、機構がまとまった農地を借りられるよう、農地の出し手の掘り起こしを行うことなどが記載されています。 日本の農業行政は緊急を要する難題が山積みとなっています。その難題を解消すべく、様々な施策が講じられ、その度に賛否の声が挙がっています。それを踏まえ、実績を検証し、見直しが繰り返され、将来に向けてその施策の成果が判断されていくことでしょう。いずれにしても、私たちは日常の業務を遂行するために、現状を正確に把握する必要があります。そして、今後どのような舵取りが行われるのか、『農地中間管理機構』の活動にも注視していきたいものです。

農地所有適格法人と 農地所有適格法人とはは  『農業協同組合法等の一部を改正する等の法律案』が平成27年8月28日に可決成立し、同年9月4日に公布されました。これにより、農地法については6次産業化等を通じた経営発展を促進するため、農地を所有できる法人の要件が見直され、平成28年4月1日から施行されることとなっています。これまで『農業生産

法人』の呼称が使用されてきましたが、農地を所有できる法人の要件であることを明確にするため、要件を満たす法人として『農地所有適格法人』に変更となります。それでは、呼称の他にどのような点が見直されたのでしょうか。 昭和27年に農地法が制定された当初は、個人や世帯を対象としていたため、法人が農地に関する権利を取得することを認める規定はありませんでした。昭和37年の農地法改正において『農業生産法人』が創設され、その後、数度の要件緩和に関する改正を経た後に現在の農地法改正前における農業生産法人制度となりました。そもそも『農業生産法人』という法人形態があるわけではなく、非公開会社に限る株式会社や持分会社、農事組合法人が、農地法第2条第3項に規定されている要件を満たすことにより、農地に関する権利の取得が可能となる法人のこと指し、この法人形態については、『農地所有適格法人』においても変更はありません。また、事業要件が売上高の過半が農業(販売・加工等を含む)であることや、役員要件のうち、役員の過半数が農業(販売・加工等を含む)の常時従事者(原則年間150日以上)であることも変更はありません。 見直しの内容としては、まず議決権・構成員要件があります。『農業生産法人』において農業関係者以外の者が総議決権の4分の1以下という規定がありますが、『農地所有適格法人』においては、2分の1未満に見直され、農業関係者以外の者の構成員要件を撤廃しました。また、役員要件のうち、役員の過半が農業(販売・加工等を含む)の常時従事者(原則年間150日以上)であることに変更ありませんが、さらにその過半が農作業に従事するという規定が、役員又は重要な使用人(農場長等)のうち、1人以上が農作業に従事するという内容に見直されました。つまり、法人が6次産業化等を図り、経営を発展させやすくする観点から要件を緩和したことになります。 『農業生産法人』の数は年々増加しており、平成26年には14,333法人にもなります。本改正により要件を一部緩和したことにより、『農地所有適格法人』は今後も増加することが予想されます。呼称の変更のみならず、内容についても理解し、今後の業務にお役立ていただければと思います。

参考文献・「農林水産業・地域の活力創造プランの改訂について」(農林水産業・地域の活力創造本部HP内資料) <https://www.kantei.go.jp/jp/singi/nousui/pdf/ plan-gaiyou-kaitei.pdf>・「農地中間管理機構(農地集積バンク)について」(農林水産省HP) <http://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/kikou/>・「農地制度」(農林水産省HP) <http://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/>・関谷俊作(2002)『日本の農地制度 新版』一般財団法人農政調査会

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●トピックス クローズアップ

2016.4 No.5216

 現在、広報部ではホームページ及び会員サイト「連con」のリニューアル作業をすすめています。4月から公開予定のリニューアル後のサイトについて、以下のとおり御案内いたします。広報部一丸となって、よりスムーズで魅力的な情報発信に努めてまいりますので、これからもホームページ及び連conを御活用ください。

1.変更点 より見やすく、より使いやすく皆様に御利用いただけるよう、ナビゲーションの変更や情報の階層整理・見直し、会員検索画面の検索方法の改善などのリニューアルを予定しています。

2.連conへのログイン方法 これまで、連conへログインするために必要なID及びパスワードは紙面もしくはメール等で通知していましたが、今後は以下の流れに沿ってお手続をお願いいたします。 現在、連conを御利用いただいている会員の皆様もリニューアル後は改めて「初めてご利用の方」から利用登録していただくこととなります。 御理解いただけますようお願いいたします。

※リニューアル後はID・パスワード両方とも任意のものに御変更いただけます。※現在、御設定いただいています「主な取扱い業務」欄はリニューアルに伴い、一旦リセットされた状態に戻りますので、大変恐れ入りますが、再設定をお願いいたします。※マイページでの設定により、会員検索結果の詳細画面上にメールアドレス及び事務所URLを表示させることが可能となります。

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<広報部>

URL

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CLOSE UP

TOPICS

2016.4 No.521 7

文化庁長官官房著作権課と意見交換概要報告

 第三業務部知的資産部門及び業務開拓部門は、平成27年11月12日(木)、文化庁長官官房著作権課との間で著作権に係る諸施策と本会の取組に関して意見交換を行いました。

   意見交換の要旨          (1)著作権制度普及啓発のための今後の取組について

 「近年の政府方針の中には、知的財産・著作権・不正競争防止などに関する普及啓発の強化が盛り込まれています。例えば、『知的財産政策ビジョン(知的財産戦略本部、平成23年6月7日)』では、「グローバル展開、著作権、不正競争防止法関連などの相談機能についても、関係機関と連携した支援を含め総合的に強化していくとともに、各省においてセミナーの開催など普及啓発活動を強化する。(経済産業省、文部科学省)」とのフレーズがあります。行政書士が、この政府方針に基づき、普及啓発活動、例えば、シンポジウムやセミナーなどを企画・実施することとは文化庁施策の支援につながるか。」の本会の発言に対し、「毎年、著作権セミナーを全国12箇所ほどで、図書館等職員著作権実務講習会を全国2箇所で実施するなどしているが、シンポジウムについては、平成24年度に第8回コンテンツ流通促進シンポジウムを実施したところで、開催が途絶えているため、『知的財産政策ビジョン』等で「各省においてセミナーの開催など普及啓発活動を強化する」と盛り込んでいるが、現状、普及啓発活動は十分とは言えない。行政書士と協力し、普及啓発活動に取り組めることは大変心強い。」との発言がありました。

(2)土曜日の教育活動推進プロジェクトについて 文部科学省が実施している「土曜日の教育活動推進プロジェクト」の一環として、「土曜学習応援団」があり、今後の活動への参画に協力をお願いしたいとの考えが示されました。土曜学習応援団では、企業や地域の方が先生となり平日の授業とは違った土曜日ならではの学習により、学ぶ楽しさや、やる気を引き出し学習の動機づけとなることを期待した施策であるとともに、企業や地域の方のボランティアに参画すること、学校側も開かれた学校づくりを行うことが日本の教育力や学力の向上につながり、さ

らには国づくり、人づくりの好循環を狙いとした施策であり、著作権教育を含む法教育の推進の手立ての一つとして土曜学習応援団が活用できるのではないかとの説明がなされました。

(3)著作権相談員の活用について 文化庁における各年度の著作権登録申請件数は、横ばいの傾向にあり、むしろ著作権登録ではなく、「著作権制度の入り口のところに関する問合せが増えている」との点に着目し、普及啓発活動の強化が先決であると認識しているとの現状が示されました。普及啓発につながるシンポジウムやセミナーの企画・実施に際しては、講師の派遣や、(シンポジウム、セミナー等の企画内容に適した)講師の照会など協力も可能であるとの意向が示され、今後の協調体制について確認しました。 普及啓発のための取組を継続して実施していくことで著作権についての国民の意識が高まり、ひいては問合せの数と質の向上、著作権登録件数の増加につながるものと今後の展開への認識を共有しました。

   まとめ               この意見交換会は、文化庁長官官房著作権課の御厚意により、事前に意見交換の事項を調整することができました。文部科学省の関係局課から情報等を求めるなどされて臨まれた様子で、かなり掘り下げた内容の意見交換の場となりました。 今回の意見交換の焦点は、近年の政府方針で度々取り上げられるようになった知的財産・著作権・不正競争防止などに関する普及啓発の強化についてでした。そして、その普及啓発の企画・実施の場に著作権相談員として登録された行政書士の活躍に期待され、そのための更なる方策を本会に求めたものといえます。 第三業務部としては、知的資産部門を中心に政府方針に沿って文化庁の諸施策に協力する形で著作権相談員をどのように積極的に活用していくか、検討していきたいと考えています。 今後とも、著作権相談、著作権制度普及啓発について、会員の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。

<第三業務部 知的資産部門・業務開拓部門>

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●トピックス クローズアップ

2016.4 No.5218

成年後見制度シンポジウムの開催報成年後見制度シンポジウムの開催報告告

<第二業務部>

 平成28年1月27日(水)、秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)において、本会と一般社団法人コスモス成年後見サポートセンター(以下「コスモス」という。)の共催により成年後見制度シンポジウムを開催しました。初の開催となるにも関わらず、多数の方に会場へお越しいただきました。

 本シンポジウムは遠田和夫本会会長による開会の挨拶で始まりました。

 講演1では、「福祉・介護現場における契約システムの課題」と題して、淑徳大学総合福祉学部社会福祉学科教授の結城康博様に、講演2では、「介護を頑張っているあなたへ」と題して、元プロレスラーで現在株式会社Fortune KK代表取締役の小橋建太様にそれぞれ御講演いただきました。介護現場の様々な課題を明確にし、介護される方の心を思いやることの重要さなどに触れられ、多数の聴講者、特に行政書士にとっては、今後の果たさなければならない役割を考える機会になりました。 続く事例発表では、秋田会理事、コスモス本部業務管理委員会委員及び秋田県支部副支部長の岡部享会員により、「成年後見の実際」と題し、岡部会員が実際に受任した案件の事例をお話していただきました。

 講演と事例発表の後は講評として結城康博様にシンポジウムの総括をいただきました。

 最後に、コスモス理事長の山田高嗣本会副会長による閉会の挨拶で、本シンポジウムは盛会のうちに幕を閉じました。 この度のシンポジウムでは、行政書士会員のみならず、他士業関係者、介護・福祉関係者、会社員、自営業者、団体役職員、大学教員、報道関係者等々あらゆる職業の方にも御参加いただき、成年後見制度の啓発と本会の制度への取組を紹介する機会として十分な成果を得ることができたものと思われます。

会員の皆様へ

職務上請求書の適正な使用及び取扱いに関するお願い

 行政書士は、誠実にその業務を行なうとともに、行政書士の信用又は品位の保持に努めなければなりません。 特に職務上請求書の使用にあたっては、戸籍法及び住民基本台帳法の規定により、行政書士等の資格者が職務上必要ある場合に限り行使できることとされており、限られた資格者にのみ認められた国民利便のための制度であるため、個人情報保護、人権の擁護などの観点からも高い倫理意識に基づいた厳正な取扱いが求められ、職務上請求書の偽造、不正使用、人権侵害のおそれがある戸籍等の取得は決して許されることではありません。 会員各位におかれましては、「戸籍法」、「住民基本台帳法」、「行政書士法」、本会の「職務上請求書の適正な使用及び取扱いに関する規則」等の趣旨を十分に理解され、適正な使用及び厳格な取扱いに努めていただきますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。 なお、職務上請求書の払出し方法については、各単位会で運用が異なりますので、所属単位会の関係規則等を御確認願います。

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Information

2016.4 No.521 9

 平成28年度の行政書士法第1条の3第2項に規定する研修(以下「特定行政書士法定研修」という。)について、以下のとおり実施することとしていますので、御案内いたします。なお、詳細は次号に掲載を予定しています。

特定行政書士法定研修の御案内<中央研修所>

Info

趣   旨  本研修は、行政書士法第1条の3第1項第2号に規定する業務を行うのに必要な行政不服申立手続の知識及び実務能力の修得を目的とし、行政書士法第1条の3第2項に規定する研修として、日本行政書士会連合会会則第62条の3の規定に基づき実施するものである。所定の講義を受講し、理解度を確認する考査において基準に到達することにより特定行政書士となる。

対   象  行政書士(申込時点において、行政書士登録が完了している者)

内   容  以下の「講義」を所定の期間内に所定時間受講し、「考査」において基準に到達することをもって修了とする。<講 義>平成28年7月から10月上旬の間に、所属単位会が指定する日時、会場において実

施。18時間[1コマ(1時間)×18]の講義を受講。<考 査>平成28年10月23日(日)14:00~16:00に所属単位会が指定する会場において実

施(全国一斉開催)する。マークシート方式択一30問で行う。

受 講 料  8万円(非課税)※平成27年度考査不合格者については、受講料半額(4万円)、又は考査の受験のみであれば無料となります。

申 込 方 法  FAXによる申込み       ※申込受付後、受講料入金方法(ゆうちょ銀行への払込方法)を返信します。

申 込 期 間  平成28年5月2日(月)~5月31日(火)予定

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●インフォメーション

2016.4 No.52110

 この度、裁判外紛争解決機関推進本部では、ADR事業の理解促進及び認証取得単位会における研修事業の

円滑な運営等に寄与すべく、中央研修所VOD研修の一環としてADRビデオ講座[3分野(計9コマ)]を収

録、中央研修所研修サイトにて配信を開始しました。本講座は、ADR手続実施者に求められる調停スキルの

習得を目的とした内容になっていますが、ADRに携わっていない会員の皆様にも幅広く御覧いただけるよ

う無料にて配信しております。

 以下、各講師による講座案内を御紹介いたしますので御参照いただき、是非この機会に御覧ください。

VOD研修「ADRビデオ講座」の御案内 Info

自転車事故(1)「道路交通法」

行政書士ADRセンター岡山 センター長 長野 秀昭  道路交通法に関する講座です。 ADRで取り扱う自転車は、道路交通法上は「軽車両」と規定されています。したがって、自転車を運転する際には、普通自動車等を運転するのと同様に道路交通法を遵守しなければ、罰則が科されることもあります。 そこで本講座では、道路交通法上、自転車の運転者が知っていなければならない規則を中心に確認し、併せて、近時の改正点を確認することを目的としています。 また、ADRの現場で適切な判断ができるようになることも目的としています。

自転車事故(2)「損害賠償論」

行政書士ADRセンター岡山 センター長 長野 秀昭  「不法行為に基づく損害賠償請求」に関する講座です。 自転車事故の損害賠償請求は、この不法行為に基づく損害賠償請求権を根拠としています。そこで、本講座では、一般不法行為の要件及び効果について、基本的な部分を確認していただくことを主な目的としています。 また、自転車は未成年者が運転することもあるため、監督者責任や使用者責任といった特殊な不法行為についても併せて確認していただき、ADRの現場で適切な判断ができるようになることも目的としています。

自転車事故(3)「保険論」

行政書士ADRセンター埼玉 運営委員 前田 新太郎  本講座では、まず保険の概要として、保険の趣旨、保険の社会的役割、保険にかかわる法律について解説した後、私的保険の種類を紹介します。その後、保険についての基礎知識について確認し、自転車事故に関する交通事故の現状と保険について検討するとともに、兵庫県で制定された「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」の内容を検討します。そして参考として自動車損害賠償責任保険についても内容を確認します。 その後、実際に事故が起きたときの対応として、公的保険との関係、支給調整について検討するとともに、保険会社との連携についても触れています。

<裁判外紛争解決機関推進本部>

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Information

2016.4 No.521 11

敷金返還・原状回復(1)「ガイドライン」

行政書士ADRセンター東京 調停人候補者 近藤 総一  平成23年8月に国土交通省住宅局により公表された『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)』の解説を、次の3つのポイントを中心に行います。 ①原状回復の定義について、②実務上トラブルになりやすいと考えられる事例について、③賃借人の負担割合を考える際の経過年数について。 賃貸借契約は、契約自由の原則により、民法、借地借家法、消費者契約法等の強行法規に抵触しない限り有効であり、一見、ガイドラインを考慮する必要がないように思われますが、実務上は、ガイドラインに従った判断がなされることが多く、裁判例においても、「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(改訂版)』の見解は上記と同旨の見解に立脚するものである。」とするものもあります(大阪高裁平成21年6月12日)。このように、敷金返還・原状回復を考える際には、ガイドラインの知識がなければ対応ができません。この機会に、ガイドラインの知識の再確認をしていただければと思います。

敷金返還・原状回復(2)「ケーススタディ」

行政書士ADRセンター東京 調停人候補者 近藤 総一  敷金返還・原状回復の考え方を、次の事例を中心に考えていきます。

 山田さん一家は、平和マンション202号室(和室8畳、DK6畳、トイレ、風呂)に5年間居住していましたが、子どもが大きくなったこともあり契約期間を1年残して、別のマンションへ引っ越しをしました。数週間後、大家の金子さんに敷金(14万円×1ヶ月)の返還を求めたところ、工務店の見積内容を提示され、「敷金返還には応じられない」と言われてしまい困っています。

<見積内容>

 この事例を考える際に必要な、民法・消費者契約法・賃貸住宅標準契約書について確認をしながら、原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)ではどのように考えていくのかについて、解説を行います。

敷金返還・原状回復(3)「法令」

行政書士ADRセンター東京 調停人候補者 田中 壽一  本講座では、改正民法を意識して、①借地借家法 ②宅建業法 ③区分所有法 ④消費者契約法の建物賃貸借関連条文に絞り込みました。もっとも、借地借家法の借家条文以外は、条文のポイントだけにしたのですが、それでも範囲を広げすぎた気味があります。限られた時間のため条文抜粋を別資料として、番号箇所を重点的に解説しました。そのために、受講される方は、目で条文を追いながら、耳で解説を聞かなければならなくなり、忙しいと同時に聞き取り難いかもしれない、と危惧しています。どうしても、触れなければならない法令を選択したつもりでしたが、今では少し欲張ってしまったとも感じています。なお、敷金返還分野では東京都条例(東京ルール)も欠かせないのですが、あえて全国対象ということで、別資料として最後に触れるだけにとどめました。原状回復ガイドラインを深く読み込む礎になればと願っております。

金 額単  価数 量摘   要250,000円250,000円/1式1式①給湯設備の取替え51,200円1,600円/㎡ 32㎡②ダイニングキッチンのクロスの張替430,000円430,000円/1式1式③新流し台40,000円5,000円/1枚8枚④畳の表替え771,200円合  計

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●インフォメーション

2016.4 No.52112

 また、本年2月より、同サイトにて行政書士ADR模擬調停「敷金返還・原状回復に関する紛争事例」も公

開しております。上記講座と併せて、各単位会におけるADR事業の推進等に御活用いただければ幸いです。

法律編(1)「債務名義と合意書の既判力」

行政書士ADRセンターやまぐち センター長 松本 貴志  裁判は、私たち行政書士の業務とほとんど関係がないため、あまり学んだことがない人が多いと思いますが、ADR手続実施者として知っておいた方が良い分野だと考えます。そこで、この講義の中でADRにおける手続や合意書の効力について、裁判手続や裁判の効力等と比較しながら分かりやすく説明します。 講義中には、馴染みのない法律用語が出てきますので、講義に併せて民事訴訟法や民法等講義に出てくる条文や解説書をよく読んでみてください。きっと民事訴訟法における判決等の債務名義の効力とADRにおける合意書の効力の違い等が理解できると思います。その上でADRに取り組んでみると、紛争解決方法について引き出しを多く持つことができるようになり、手続実施者として当事者の紛争解決を支援する上でも役に立つ場面があることでしょう。この講義が少しでも、ADRに携わる、あるいはこれから学んでみようと思われる皆様の一助になれば幸いです。

法律編(2)「ADRに関する特有の法律問題」

行政書士ADRセンター香川 運営委員 大山 真哉  本講義では、ADR法の認証制度、認証紛争解決手続の利用に係る特例等を中心に解説しています。認証制度については、認証基準(ADR法第6条各号)、要件(同条柱書)等をADR法の実施に関するガイドラインに沿って説明します。これらの認証基準・要件は、認証の取得を目指す単位会にとっては認証の“取得”のための、また、認証を取得した単位会(認証紛争解決事業者)にとっては認証の“維持”のための基準・要件となります。認証を受けた業務については、時効の中断、訴訟手続の中止、調停の前置に関する特則等の法的効果に関する特例が設けられ、その手続の利用について、一定の要件の下にこれらの法的効果が生ずることとされています。これらの認証を受けることの“メリット”について説明します。 その他にも、調停における当事者等、手続実施記録、調停人の証言拒絶権についても触れていますので参考にしていただければ幸いです。

法律編(3)「調停調書及び合意書の作成」

行政書士ADRセンター東京 調停人候補者 綾 崇  手続実施記録の作成は、認証ADR機関の義務です。調停人が作成する「期日調書」や「合意書」も手続実施記録の一部ですので、これらの作成は調停人の重要業務であるといえます。しかし、期日における当事者らの発言がいたずらに詳細に記録され、証拠化されてしまうと、当事者らの自由な対話を妨げるおそれがあります。このため、当事者間の対話促進と適法な記録作成の両立が調停人に求められることになるでしょう。また、合意書は紛争解決の要であり、その出来栄えが当事者の運命を左右させかねないものであることは、言うまでもありません。 当職は、「行政書士ADRセンター東京」発足以来、調停人として、また調停人養成研修の講師として、約8年にわたってこの問題に取り組んでまいりました。そして今なお「道半ば」ではありますが、本講義が、調停実務に携わらんとする全国各地の会員の皆様の参考になれば幸いです。

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Information

2016.4 No.521 13

1 実施単位会  46単位会で実施。(1単位会は未実施※)

※広報月間に限定した活動は実施していないとの

回答

2 実施日時  平成27年度広報月間の実施にあたり、本会の実施

要綱では9月1日から同月30日までを準備期間、10

月1日から同月31日までを実施日とした。

 実施要綱に合わせ準備を行った会は36単位会、期

間を延長ないし、ずらして実施した会は6単位会。

(報告書中期間の特定がない会が5単位会あった。)

 実施要綱に合わせ実施した会は31単位会、期間を

延長ないし、期間をずらして実施した会は15単位会

であった。

3 単位会として特に注力したテーマ・活動  特に注力したテーマを農地法関係とした会は31単

位会で最も多く、次いで建設業関係が21単位会、産

業廃棄物関係21単位会、権利義務関係17単位会、事

実証明関係16単位会、運輸交通関係15単位会、入管

法関係12単位会、開発行為関係9単位会、風営法関

係7単位会、公有地関係7単位会、知的財産関係5

単位会であった。(複数回答含む)

 また、特に注力した活動として、官公署関係とし

た単位会が37単位会、無料相談とした単位会が32単

位会、以下、媒体活用が21単位会、関係団体への活

動21単位会、その他5単位会であった。(複数回答

含む)

4 期間中の具体的監察活動  行政書士制度広報月間中における具体的な監察活

動は、以下のとおり。

■摘発・排除活動

 注意33件(5単位会)、勧告1件(1単位会)、警

告4件(1単位会)、告訴0件(0単位会)、告発0

件(0単位会)、その他1件(1単位会)。

■官公署に対する申入れ

 官公署に対する申入れの総件数は708件あり、そ

の内訳は月間実施の援助協力(文書発出等)314件、

非行政書士の実態調査(申請書類の閲覧等)51件、

窓口規制表示板(設置・継続等)200件、窓口にお

ける会員名簿の交付・差替等101件、その他42件で

あった。

 各申入れの主な内訳は、以下のとおり。(上位5

項目まで)

◇文書の発出等による月間実施の援助協力は、農業

委員会が40単位会、以下、市町村が38単位会、都

道府県庁が37単位会、土木事務所が35単位会、警

察署が34単位会。

◇申請書類の閲覧等による非行政書士の実態調査で

は、農業委員会が14単位会、以下、都道府県庁10

単位会、土木事務所7単位会、市町村6単位会、

警察署が5単位会。

◇窓口規制表示板の設置・継続等では、市町村・農

業委員会が各31単位会、以下、警察署が27単位会、

土木事務所が25単位会、都道府県庁が22単位会。

平成27年度「行政書士制度広報月間」監察活動報告書 集計結果

<法規監察部>

Info

3 平成27年度行政書士制度広報月間中に各単位会が実施した監察活動の結果についてまとめた概要を、以下

に報告します。

 なお、この結果は、報告をいただいた47単位会のデータを基に集計したものです。

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●インフォメーション

2016.4 No.52114

5 産業廃棄物収集運搬業の認可申請業務  等における監察的広報に関する調査

◇窓口における会員名簿の交付・差替等では、市町

村・農業委員会が各17単位会、以下、警察署が13

単位会、都道府県庁が12単位会、保健所・土木事

務所が各10単位会。

◇その他の申入れは、市町村・農業委員会が各8単

位会、以下、警察署・その他が各5単位会、都道

府県庁・保健所が各4単位会。

 なお、官公署に対する申入れにおける活動成果で

は、「成果は大きかった」が11単位会、「成果は少し

あった」が27単位会、「成果は無かった」は2単位会、

「その他」が3単位会であった。(複数回答含む)

■各種団体に対する申入れ

 各種団体に対する申入れの総件数は205件であり、

その内訳は、月間実施の援助協力(文書発出等)151

件、非行政書士の実態調査(申請書類の閲覧等)9

件、窓口規制表示板(設置・継続等)14件、窓口に

おける会員名簿(交付・差替等)20件、その他11件

となっている。

 各申入れの主な内訳は、以下のとおり。(上位3

項目まで)

◇文書の発出等による月間実施の援助協力では、商

工会等が19単位会、以下、自動車販売店協会等が

18単位会、社労士会が17単位会。

◇申請書類の閲覧等による非行政書士の実態調査で

は、自動車販売店協会等が3単位会、以下、建設

業協会等・商工会等が各2単位会。

◇窓口規制表示板の設置・継続等では、商工会等が

5単位会、以下、建設業協会等が4単位会、自動

車販売店協会等が3単位会。

◇窓口における会員名簿の交付・差替等では、自動

車販売店協会等・商工会等・司法書士会が各3単

位会。

◇その他の申入れでは、その他が3単位会、商工会

等・調査士会が各2単位会となっている。

 なお、各種団体に対する申入れでの活動成果では、

「成果は大きかった」が4単位会、「成果は少しあっ

た」が21単位会、「成果はなかった」が2単位会、

「その他」が1単位会であった。(複数回答含む)

(1)活動の有無について

 今年度広報月間においては、昨年度に引き続き産

業廃棄物収集運搬業の許可申請業務等について、調

査の実施を行うよう推奨した。これに基づき都道府

県等に対する調査を実施した会は14単位会、未記入

もしくは実施していないとした会は33単位会であっ

た。

 なお、今年度の広報月間において、農地法関係業

務に係る調査を継続して実施した単位会は4単位会、

建設関係業務に係る調査を継続して実施した単位会

は3単位会であった。

(2)結果

 調査を実施した14単位会のうち、13単位会が都道

府県等からの回答を得ており、現時点での集計結果

は以下のとおり。

 申請件数(総数) ………………………… 8,713件 

 本人申請 ………………………………… 5,524件 

 代理人(行政書士)申請 ……………… 2,588件 

 代理人(行政書士以外)申請 ………………4件 

 不明 ………………………………………… 630件 

(3)分析

 当該調査は、昨年度から引き続き産業廃棄物収集

運搬業の許可申請業務等について、各地の実情に応

じての調査の実施方を推奨したものであるが、実施

単位会は14単位会であり昨年度と比較するとやや増

えている(昨年度は10単位会)。各単位会の調査件数

を集計すると、6割以上が本人申請であり、行政書

士の関与は3割ほどであった。各単位会の実情に応

じての対応を依頼しているため、数字上の評価は難

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Information

2016.4 No.521 15

しいところであるが、昨年度の調査では行政書士の

関与は2.5割ほどであったことを踏まえるとわずか

ながら増加している。ただし、依然として行政書士

以外の代理人申請が見受けられるのは残念な点であ

る。また、数字として表れていないが明確に調査・

分類できなかった申請が多くあるとの報告もあった。

 昨年度も同様だが、平成22・23年度に重点項目と

した農地法関係業務や平成24・25年度に重点項目と

した建設関係業務における調査を引き続き実施して

いる単位会もいくつか見られた。調査結果として半

数以上の申請を行政書士以外が代理人として行って

いる報告もあり、一般予防的な監察活動の難しさが

窺える。

 当該調査の主眼は、行政書士法違反に対する一般

予防的効果にあり、産業廃棄物収集運搬業の許可申

請業務においては、他分野と比較すると非行政書士

の関与は少ないとの所感もあるが、同時に行政書士

の認知度が低いとの所感もあり、今後当該分野にお

ける行政書士の認知度及び関与率の向上が課題とな

ろう。

6 今後の課題  各単位会から寄せられた報告書における課題を俯

瞰すると、①「調査・排除の方法論」(窓口での調

査方法や違反者への具体的対応方法など)が際立っ

ており、次いで②「活動の拡充」(継続的取組やさ

らに踏み込んだ調査の必要性など)、③「行政窓口と

の関係」(行政窓口との協力体制の構築や行政書士制

度への理解)と続いている。

 以上のような点が、クリアすべき諸課題というこ

とになる。昨年度と同じく調査・排除の方法論につ

いて課題とする回答が多く見受けられた(昨年度は

12件)。調査の過程で非行政書士行為が明らかに

なった際の具体的な対応方法について課題としてあ

げた単位会が多い。また、例年のことであるが、個

人情報保護の関係から実態の調査が難しいとの回答

もあった。

 活動の拡充を課題とした単位会は昨年度から倍増

しており(昨年度は5件)、広報月間の期間に縛られ

ない通年の活動の必要性をあげる単位会をはじめと

して、今後の活動の推進に前向きな回答が多く、当

該活動に対する単位会の関心の高さが窺える。

 また、行政窓口との関係については、課題として

掲げられてはいるものの、現状では大きな問題は発

生していないようである。ただ、行政窓口において

協力を断られているケースもあり、行政窓口の協力

を得られない場合にどのように活動を推進していく

べきか検討する必要があると思われる。

7 総 評  各単位会の総評をみると、長年の取組の成果によ

り、行政窓口の行政書士制度に対する認知度・理解

度は高まっているとした単位会が多数を占めている。

継続的な活動の重要性については各単位会とも認識

しており、今年度から新たな訪問先を設定するなど、

より効果的な監察活動の推進に向けて試行錯誤して

いるようである。各単位会の取組状況について、情

報を共有する機会があればとの声もあり、今後の検

討課題となろう。

 また、非行政書士の排除については、大きな違反

行為は見受けられなかったとした単位会もある一方

で、農地法等に係る業務分野について、過半数が行

政書士以外の代理申請であるとした報告もあり、行

政窓口による非行政書士排除が機能せず、一般予防

的な監察活動では対応しきれない案件にどのように

対処するべきかが大きな問題である。

件 数課  題

13 調査・排除の方法論

10 活動の拡充

6 行政窓口との関係

4 会員の能力担保

3 調査の難しさ

2 人員の問題

1 他団体との関係

5 その他

(※複数回答含む)

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●インフォメーション

2016.4 No.52116

 本会では、10月1日から同月31日までを「行政書士制度広報月間」と定め、全国の自治体及び各単位会の協力により広く国民一般に行政書士の存在をアピールし、制度の普及・浸透を図る運動を展開しました。また、その中で行った電話による無料相談「行政書士電話相談」は、昭和55年の開設以来、今回で36回目となりました。 以下、今年度の「行政書士制度広報月間」中に行われた「行政書士電話相談」及びPR活動について、各単位会の実施結果を取りまとめて報告します。 なお、この結果は、所定の様式による報告書の提出があった47単位会のデータを基に集計したものです。

平成27年度「行政書士制度広報月間」PR活動報告書 集計結果

<広報部>

Info

日行連での活動 Ⅰ.PR活動 報道機関約90社に報道リリースを送付するとともに、総務省及び各都道府県庁に行政書士制度広報月間の骨子を説明する文書を送付した。

各単位会での活動 Ⅰ.行政書士電話相談1.実施単位会 「行政書士電話相談」について回答のあった47単位会中、40単位会で実施された。

2.実施日時 40単位会から実施日の報告があり、本会の実施要綱に基づき10月1日のみを実施日としたのは16単位会、それ以外の1日のみに実施したのは4単位会。また、10月1日を含めて複数日にわたり実施した単位会は20単位会であった。

3.実施場所 37単位会が各単位会事務局を実施場所とし、そのうち事務局以外にも会場を確保して複数箇所で行った単位会は6単位会であった。また、支部及び各単位会事務局以外の場所でのみ実施した単位会は、2単位会であった。

4.回答スタッフ(相談対応人員)延べ人数 回答スタッフ延べ人数は、日数や実施形態の違いから単位会により大きなばらつきがあり、最も少なかった単位会は1名、最も多かった単位会は101名、期間中の全国合計は503名となった。1単位会あたりの単純平均では、期間中延べ13名のスタッフが回

答にあたったとの結果となった。

5.相談受付件数 総数590件の相談が寄せられ、内訳は「権利義務・事実証明」が507件(86%)、「許認可関係」が83件(14%)であった。 「権利義務・事実証明」では、「遺言・相続」に関する相談が321件(63%)と最も多く、次いで「不動産関係」48件(9%)、「各種契約」36件(7%)、「戸籍関係」14件(3%)であった。(「その他」を除く。) 「許認可関係」では、多い順(「その他」を除く。)に「農地転用」「自動車関係」が同数で19件(23%)、続いて「建設・風営」8件(10%)、「土地開発」7件(8%)、「法人設立」6件(7%)、「入管関係」が5件(6%)の順であった。

6.問題点等 「特にない」旨の回答及び未記入であった単位会は、計22単位会であった。その他、18単位会から何らかの意見が寄せられ、内容は、件数の減少についてや周知PR方法の工夫・検討について、また、相談内容の適切な把握に関する課題等であった。

Ⅱ.PR活動1.イベント会場 全単位会で実施された無料相談の受付会場は、電話と対面を合わせると全国で1,522箇所を数えた。そのうち、電話による無料相談の会場は331箇所、対面による無料相談の会場は1,191箇所であった。 ポスターは、全国に配布され、内訳は単位会事務局以外に公的施設11,348枚、駅・店頭1,094枚、会員

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2016.4 No.521 17

事務所27,176枚となった。全国総配布枚数は46,524枚となった。また、チラシやその他配布物を作成した単位会は40単位会あった。

2.相談受付件数 電話無料相談と対面無料相談を合わせ、総数で7,488件の相談が寄せられた。そのうち電話は前記のとおり、590件(8%)、対面は6,898件(92%)であった。

3.広告媒体 47単位会が、自治体広報紙(誌)を含むマスコミ媒体に広告を出した。内訳は、自治体広報紙(誌)33単位会、新聞広告41単位会、テレビ広告13単位会、ラジオ広告17単位会であった。 一方、マスコミにより報道された単位会は31単位会あり、内訳は、新聞報道25単位会、テレビ報道10単位会、ラジオ報道15単位会であった。 広告媒体の利用や配布物の作成等に要した経費の全国総額は46,530,379円であり、1単位会当たりの単純平均は990,008円であった。

4.総評・今後の課題 41単位会から何らかの意見が示された。 相談者数の増減にはばらつきがあり、増加した単位会からは「女性行政書士による相談会のニーズを確認した」、又は「他士業とのイベント共催により相談内容の振り分けがうまくいった」という意見が出

された。減少した単位会からは、「いろいろな公的団体等が行っているため相談者が拡散している。」、「開催場所や相談員の確保が課題」、「開催日程や方法の工夫が必要」、「待機型の相談会では新鮮味に欠ける」との意見が寄せられた。 告知方法について、市区町村の広報媒体等への掲載が、「信用度が高く効果があるため、今後も継続を検討していきたい」との意見がみられ、配布物については、「チラシ配布やポケットティッシュの配布が効果があった」との意見がみられた。マスコミの活用についても意見が出され、「宣伝効果の拡大を図るため新聞広告からTVCMを採用した」との意見が出された。また、「時代に合った広報媒体や手法を開拓したい」との意見もみられた。 相談内容としては、「遺言・相続に関するものが多くなっている。」との意見が多く、あわせて、「成年後見やその他不動産関係等様々な相談もあり行政書士が街の法律家として浸透しつつある」と総評している単位会もあった。 相談内容に対応できるよう人材の育成を課題としている単位会もみられ、今後の広報月間を通じた行政書士制度の普及、浸透に意欲的な意見が多く出された。

以 上

集計結果詳細については、本会ホームページに掲載する予定です。

 平成28年2月10日(水)、自由民主党本部に稲田朋美政務

調査会長(衆議院議員、福井1区)を、遠田会長始め地元

福井会の山下会長(本会理事)等関係役員が表敬訪問しま

した。

 政務調査会長室には、本会公式キャラクターの「ユキマ

サくん」のぬいぐるみも飾られており、日頃より行政書士

制度に目を向けていただいていることが分かりました。

 稲田政務調査会長からは行政書士制度に対する期待が述

べられ、要望や課題があれば対応したいとのお言葉をいた

だきました。

稲田朋美自民党政務調査会長を表敬訪問

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●インフォメーション

2016.4 No.52118

 前号の理事会開催報告に掲載のとおり、この度、行政書士及び行政書士法人が設置する事務所の名称に関して定めた「事務所の名称に関する指針」を改訂し、平成28年1月の理事会において報告、了承されました。今後、新規登録希望者のみならず、新たに事務所名称の登録や変更、行政書士法人の設立を検討される皆様は、改訂後の新しい指針に沿った名称とされるようお願いいたします。 なお、本指針は本会ホームページにも掲載していますので、併せて御参照くださるようお願いいたします。

「事務所の名称に関する指針」 平成16年8月1日施行の改正行政書士法により登録事項に「事務所の名称」が加わったことを受け、法令遵守や品位保持の推進、依頼者の利便性向上等を図るため、事務所の名称を付ける際の一定の基準を指針として定めたもの。

平成28年1月21日改訂 事務所の名称に関する指針

 1.「行政書士」の明示 事務所の名称中には、「行政書士」の文言を明示すること。  日本行政書士会連合会会則第60条の2により「単位会の会員は、その事務所について、他の法律において使用を制限されている名称又は行政書士の事務所であることについて誤認混同を生じるおそれがあるものその他行政書士の品位を害する名称を使用してはならない」こととされているので、「行政書士」の事務所であることを明確にしなければならない。

 2.同一名称の使用禁止 単位会の会員(個人会員及び法人会員)は、単位会の区域内で既に行政書士名簿に登録されている個人会員の事務所の名称又は行政書士法人名簿に登載されている法人会員の事務所の名称と同一の名称を使用しないこと。  また、共同事務所についても、複数の行政書士が同一の名称を使用することは受任した業務の責任の所在が不明確となるおそれがあり、利用者に不利益をもたらす可能性があることから、同一名称を使用しないこと。

  ※同一名称を複数の行政書士で使用する場合には法人化すること。   ただし、次に掲げる場合についてはこの限りではない。  (1)個人開業行政書士が、その氏、名又は氏名を使用する場合  (2)行政書士法人が、その社員の氏、名又は氏名を用いる場合(3)個人開業行政書士が、現に行政書士名簿に登録されている事務所の名称を当該会員が社員となって設立する行政

書士法人の名称として使用する場合

 3.制限事項 (1)他の法律において使用を制限されている名称    ①「法律」との文言が含まれる名称は不可とする。  (2)他の資格と誤認されるおそれのある名称    ① 他業種と誤認されるおそれのある文言が含まれる名称は不可とする。       例:「司法」「税務」等    ② 行政書士個人として届け出るため、兼業者の場合であっても他資格の名称が含まれるものは不可とする。       例:「司法書士」「土地家屋調査士」「FP」(ファイナンシャルプランナーの略)等  (3)国又は地方公共団体の機関と誤認されるおそれのある名称    ① 行政の主体と誤認されるおそれのある文言が含まれる名称は不可とする。      例:「公共」「公益」等  (4)行政書士の品位を害する名称     公序良俗に反するものは不可とする。  (5)他者の氏、名又は氏名を使用しないこと。    他者の事務所であるとの誤認混同を生じるおそれがあるため、不可とする。(6)「特定行政書士」は個人の行政書士に対する一身専属性の呼称であるため、個人会員が「特定行政書士」を事務所

の名称として使用することは可能だが、行政書士法人の場合、事務所の名称としてはなじまないため使用することは不可とする。

 4.行政書士法人の従たる事務所の名称 従たる事務所の名称については、主たる事務所の名称と区別するため、従たる事務所であることを示す表示(例:○○行政書士法人 ○○支店、行政書士法人○○ ○○事務所等)により行う。

 5.名称使用の責任  行政書士名簿登録後又は行政書士法人登記後の「事務所の名称」に関する問題は、自己責任とする。 名称によっては、商標権等の制限を受ける場合もあり得るので、自己の責任において十分に留意すること。

「事務所の名称に関する指針」の改訂について

<登録委員会>

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2016.4 No.521 19

 平成27年度の行政書士試験結果について、平成28年1月27日(水)に以下のとおり発表されました。

 なお、詳細は、(一財)行政書士試験研究センターホームページ(http://gyosei-shiken.or.jp/)を御覧くだ

さい。

平成27年度行政書士試験結果一覧 Info

合格率(%)合格者数受験者数受  験

申込者数試験地

12.181811,4861,849北 海 道

9.6427280348青 森 県

8.6428324425岩 手 県

12.48997931,045宮 城 県

7.4114189248秋 田 県

7.8618229290山 形 県

9.3842448581福 島 県

9.3552556686茨 城 県

9.0655607768栃 木 県

9.4670740990群 馬 県

13.342391,7912,289埼 玉 県

13.913042,1862,801千 葉 県

15.791,5609,87813,147東 京 都

13.093542,7053,505神奈川県

11.1767600783新 潟 県

13.1339297377富 山 県

10.0634338418石 川 県

11.6422189234福 井 県

10.9226238293山 梨 県

13.4477573737長 野 県

11.2456498590岐 阜 県

12.091331,1001,385静 岡 県

12.643732,9503,651愛 知 県

7.8931393484三 重 県

合格率(%)合格者数受験者数受  験

申込者数試験地

14.2557400491滋 賀 県

15.291469551,279京 都 府

14.095153,6554,631大 阪 府

15.753182,0192,535兵 庫 県

14.3657397493奈 良 県

12.3439316398和歌山県

6.25696126鳥 取 県

14.6727184249島 根 県

11.3871624805岡 山 県

13.611128231,045広 島 県

10.1429286358山 口 県

7.1116225290徳 島 県

13.5844324409香 川 県

7.5626344434愛 媛 県

7.1912167200高 知 県

11.992111,7602,219福 岡 県

9.9626261317佐 賀 県

6.2317273342長 崎 県

13.7165474597熊 本 県

8.5021247338大 分 県

9.8227275352宮 崎 県

10.4747449567鹿児島県

7.0830424566沖 縄 県

13.125,82044,36656,965計

※追加合格者6名(静岡県、京都府、大阪府)を含む。

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2016.4 No.52120

  新規 に申請取次業務を行うことを希望される方へ

「行政書士申請取次事務研修会」の御案内主催:日本行政書士会連合会

開催地:大阪

【申込手続に関する照会先】全行団 行政書士申請取次関係研修会受付係 受付照会 TEL 03-6450-1622

わが国の出入国管理制度と入国・在留資格審査における取扱い等に関する理解を深め、事務手続能力の修得を目指します。

趣趣  旨旨

新規に申請取次業務を行うことを希望する行政書士※行政書士登録を申請中の方は、行政書士証票が交付された後に、御自身の登録番号を確認の上、お申込みください。

対対  象象

平成28年5月20日(金)10時30分~17時(受付開始10時)※10時30分の開講までに必ず御来場ください。大幅な遅刻など受講の状況により修了証書を交付できない場合がありますので、御注意ください。

日日  時時

TKP大阪心斎橋カンファレンスセンター(大阪府大阪市中央区南船場4-3-2御堂筋MIDビル)

会会  場場

下記申込票兼連絡票に記入し、FAX【03-6459-0190】宛てお申込みください(右図<受講申込の手順>を御参照ください)。

申込方申込方法法

30,000円(消費税込)※一度納入された受講料は、不参加の場合や単位会の処分等により受付拒否事由に該当している場合でもお返しできません。

受 講受 講 料料

平成28年4月18日(月)9時~4月26日(火)17時※上記受付期間外のFAX送信及び複数送信は、固くお断りしています。

受付期受付期間間

当日、理解度を確認する効果測定を実施いたします。※効果測定の結果、基準に到達せず「入管業務を適正に行う知識を著しく欠く者」と判定された場合、修了証書は交付されません。予め御承知おきください。

効果測効果測定定

○〈本「事務研修会」は新規向けの研修です〉更新向けの「実務研修会」とは異なりますのでお申込みには十分御注意ください。○〈持参品〉受講票及び行政書士証票とともに筆記用具(鉛筆又はシャープペンシル、消しゴム)を必ず御持参ください。○〈修了証書〉効果測定の結果は、研修会後2週間程度で通知いたします。基準に到達された方には、修了証書を同封します (本研修会の修了証書は交付の日から1年を経過すると失効しますので、御注意ください)。なお、修了証書の氏名については、行政書士証票に記載されている氏名で発行いたします。○〈廃業勧告処分等を単位会より受けている場合〉新規又は更新の申出後、受付ができない場合がありますので御所属の単位会にお問合せください。○〈ホームページでの情報掲載〉効果測定に係る事前予習用参考資料等、申請取次関係研修に関する各種情報を次の場所に掲載しています。 【 掲載場所:会員ページ(連con)>中央研修所>申請取次関係研修に関するお知らせ 】

留意事項お申込先 FAX【03-6459-0190】

H28.5.20(金)開催 行政書士申請取次事務研修会(於:TKP大阪心斎橋カンファレンスセンター)TEL下欄には、行政書士証票のとおりに記入(括弧表示がある場合はそれも記入)

(              )

ふりがな受講者氏名

FAX

登録番号

〒事務所住所

行政書士申請取次関係研修会 申込票兼連絡票

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2016.4 No.521 21

教えて!行政書士のしごとあなたの街の法律家行政書士の業務を御紹

相続や自動車登録手続などの暮らしに関することから、外国人雇用関係や法人手続などビジネスに関することまで、多岐にわたる行政書士の仕事。今回は、「国有財産払下げ」について、そのポイントや相談の多い事例などをQ&A方式でお答えします。

国有財国有財産産払下払下げげ

 国有財産とは、国の負担において国有となった財産等で、行政財産と普通財産に分類されています。 行政財産とは官庁・国立学校等の建物、国道、国営公園、皇居、造幣局、国有林野、政府

保有株式等があります。 普通財産とは、行政財産以外の国有財産で、特定の行政目的には直接利用されていない財産で、原則として財務省で管理及び処分をしています。

AQ1 国有財産とはどのようなものですか?

 国有財産払下げに直面するケースとしては、住宅や工場等の建築をする場合、計画する敷地の中に畦畔敷(一般的には「アゼ」「のり」と称されている地租改正時に民有地とされなかった土地)形態のない道路や水路が介在している場合で、その敷地の所有権を取得しない

とその跡地を利用して建築等の計画に支障がある場合、国有財産の払下げが必要となります。

国有財産払下げとはどのような場合に発生しますか?Q2A

 国有財産の払下げ手続については、払下げする国有財産の面積等の確定と地積測量図及び土地の登記業務と密接な関係がある事から、土地家屋調査士又は測量士との兼業の行政書士への業務依頼が望ましいと思います。

 作業フローは、  ① 国有地の払下げに関する現地調査・測量  ② 境界の確定と地積測量図の作成  ③ 普通財産売払申請  ④ 売払価格の決定と売買契約書の締結  ⑤ 土地表題登記(土地家屋調査士)  ⑥ 所有権保存登記(司法書士)の順になります。通常、普通財産売払申請書を提出し所有権保存登記完了まで約2~3箇月程度事務処理期間を要しております。

国有財産払下げに関し、行政書士に依頼できる業務や手続の内容、手順について教えてください。Q3

A

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日行連の動き

マンスリーレポート

(主なもの)

2016.4 No.52122

第一業務部 建設・農地部門会議【協議事項】 1 次年度事業計画について2 農水省・財務省との意見交換会について

3 平成28年度以降の関係省庁との連携方法について

 4 広報部依頼について 5 業務研究について 6 その他

登録委員会【登録審査】 1 審査件数(63件) 2 その他

第三業務部会(~3日)【協議事項】 1 知的資産経営の活用について2 知的資産経営WEEK2015の開催について

 3 空き家等の対策について 4 その他

2222222222222222222222222222222222日日(火(火))

正副会長会【協議事項】 1 常任理事会の合議事項等について2 次年度総会への出席対応について 3 その他 常任理事会(~5日)【合議事項】1 平成28年度特定行政書士法定研修について

2 空き家問題対策について3 単位会からの照会案件に対する回答について

4 その他

改正行政書士法対応委員会【協議事項】1 平成28年度特定行政書士法定研修の開催について

2 関係規則の見直しについて3 その他

4444444444444444444444444444444444日日(木(木))

電子申請推進委員会(~9日)【協議事項】1 平成27年度VOD研修受講に係るア

ンケートの内容について2 平成27年度事業報告(案)について3 平成27年度事業見込(案)について4 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

5 その他 規制改革委員会(~9日)【協議事項】1 平成27年度決算見込み及び事業報告について

2 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

3 その他

8888888888888888888888888888888888日日(月(月))

法規監察部会【協議事項】1 照会案件等について2 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

3 その他 第一業務部全体会議(~10日)【協議事項】1 次年度事業計画及び予算見積表(案)  ・事業概要説明書について2 平成27年度支出見込みと事業報告(案)について

3 その他

9999999999999999999999999999999999日日(火(火))

資格審査会 選挙管理委員会【協議事項】1 平成27年度事業報告(案)について2 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

3 その他

11111111111111111111111111111111110000000000000000000000000000000000日日(水(水))

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2016.2/Feb

2016.4 No.521 23

行政書士制度あり方検討委員会【協議事項】1 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

2 その他

11111111111111111111111111111111112222222222222222222222222222222222日日(金(金))

広報部会(~16日)【協議事項】1 平成27年度事業報告(案)について2 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

3 次年度行政書士制度広報月間について

4 日本行政の誌面について5 HPリニューアルについて6 その他

11111111111111111111111111111111115555555555555555555555555555555555日日(月(月))

登録全体委員会(~17日)【登録審査】1 審査件数(74件)2 その他

11111111111111111111111111111111116666666666666666666666666666666666日日(火(火))

総務部会【協議事項】1 平成27年度事業報告(案)について2 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

3 平成29年度定時総会会場について4 理事会議案等について5 照会案件について6 日行連HPの職務上請求書記載例について

7 報酬額統計調査について8 その他

申請取次行政書士管理委員会【協議事項】1 当面の課題について2 その他

11111111111111111111111111111111117777777777777777777777777777777777日日(水(水))

ADR推進本部会議【協議事項】1 各事業の進捗について2 平成27年度決算見込み及び事業報告(案)について

3 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

4 その他

第二業務部会(~19日)【協議事項】1 平成27年度事業報告(案)について2 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

3 その他

11111111111111111111111111111111118888888888888888888888888888888888日日(木(木))

OSS特別委員会【協議事項】1 OSS適用拡大に係る対応について2 平成27年度決算見込み及び事業報告(案)について

3 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

4 その他

申請取次実務研修会(大阪)(受講者255名)

11111111111111111111111111111111119999999999999999999999999999999999日日(火(火))

国際業務に関するセミナー22222222222222222222222222222222226666666666666666666666666666666666日日(金(金))

経理部会(~3月1日)【協議事項】1 旅費規則改正案について2 Web会議導入の検討について3 平成27年度事業報告(案)について4 次年度事業計画及び予算見積表(案)について

5 次年度予算見積表(案)について(全体)

6 その他

22222222222222222222222222222222229999999999999999999999999999999999日日(月(月))

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Learn! Make use! Have fun!

学ぶ 活かす 楽しむ 魅力ある中小企業の取組をリポート全国の行政書士会を訪れたユキマサくんが、各会の特色とご当地の情報をお伝えします。

2016.4 No.52124

栃木県

香川県

栃木県行政書士会について教えてニャ!

23

24香川県

行政書士会について教えてニャ!

栃木県 香川県24香川県24香川県

23栃木県23栃木県

栃木会では、行政書士記念日のある2月に、地域住民に行政書士の存在や業務について知ってもらうこと及び身近な問題についての法律知識を得てもらうことを目的とし、県内各地で市民公開講座を行っています。主な内容は、近年関心が高まっている終活に関することで、地域住民から支持される行政書士を目指しています。

三猿

毎年2月に市民公開講座を開催

栃木県行政書士会〒320-0046 栃木県宇都宮市西一の沢町1-22 栃木県行政書士会館TEL 028-635-1411 FAX 028-635-1410

大根・人参などを粗くすりおろして酒粕と一緒に煮込む郷土料理「しもつかれ」には、魚の頭が入っています。何の魚でしょうか? ①さんま ②鮭 ③ブリ

観音寺市有明浜の白砂には、巨大な寛永通宝(江戸時代の銭貨)が描かれており、寛永10年、藩主生駒高俊公を歓迎するために一晩で作り上げたといわれています。また、この銭形を見た者はお金に不自由しないと伝えられ、近年では観音寺市内で宝くじの高額当選が出て以来、金運スポットとして注目されているニャ!

香川県行政書士会〒761-0301 香川県高松市林町2217-15 香川産業頭脳化センター4F 407号TEL 087-866-1121 FAX 087-866-1018

香川会は、東から「東讃支部」「高松支部」「中讃支部」「西讃支部」の4つに分かれており、香川県(讃岐)のどの地域を管轄している支部か一目瞭然です。各支部で、無料相談会等、地域に密着した活動を行なっていますが、名前を聞いただけで位置が分かるような支部名は、県外の方には珍しいようです。

4支部に分かれた地域密着型の活動

ご当地クイズのこたえ  栃木県:2 香川県:3

世界文化遺産「日光の社寺」のひとつ「日光東照宮」。ご神馬をつなぐ厩(うまや)には、猿が馬を守るとされていることから8面の猿の彫刻があります。子育てから恋愛、結婚、妊娠と人間の一生が風刺されており、幼年期の猿が彫られた「見ざる・言わざる・聞かざる」は有名だニャ!

「うどん県」として知られる香川県では、うどんの行灯をのせたうどんタクシーが走っていますが、ドライバーとなるための最終試験は?①食べ比べ ②プレゼン ③うどん打ち

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学ぶ 活かす 楽しむ 魅力ある中小企業の取組をリポート毎号、あらゆる分野から「日本行政」編集部選りすぐりの情報をお届けします。

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製作・印刷 三陽メディア株式会社

月刊日本行政4月号

第521号

平成28年3月25日発行

2016.4 No.52132

 日本行政の発送は、行政書士名簿にある会員の事務所所在地と当該会員の氏名を表記してお届けしています。

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 広報部では日本行政が返送されてきた場合、所属単位会に宛名の調査の依頼を行うとともに、それが確認されるまで以降の発送を停止いたします。

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 北海道函館の3月は、水もぬるみ、みぞれ混じりの小雪がちらつくのが例年の風景である。 しかし今年はいささか趣が違うように思う。 3月26日に、ようやく北海道の玄関口函館に新幹線がやってくるのだ。 熱い期待は、いやが上にも上昇している。 でも、待てよ、北海道とひとまとめに言うけれど面積は本州の11県か12県を合わせるだけの広大さだ。 だから、南の函館に着いたくらいでは北海道全体に及ぼす経済効果は期待できないという人も少なくない。 一日も早く、道都札幌を経て、北海道の東西南北を新幹線が走ってようやく春が訪れるだろうと思うが、何事も勇気を持って踏み出す第一歩が大事。

 行政書士制度の充実に向け、気持ちを新たに新年度を迎えたいと思っている。

会員の動き

広報部員のひとり言from

EDITORS     (小林)

◆登録者数(平成28年2月末日現在)45,636名合 計   5,926名女39,710名男内 訳   5,646名女38,658名男・個人事務所開業142名女738名男・行政書士法人社員138名女314名男・使用人行政書士

◆異動状況(平成28年2月中の処理件数)136名新規登録 合 計19名女117名男     内 訳156名登録抹消 合 計17名女139名男     内 訳

113名     ・廃 業38名     ・死 亡5名     ・その他

◆法人会員(平成28年2月末日現在)428法 人 会 員 数548法 人 数346・主たる事務所数(行政書士法人数)202・従たる事務所数