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お客様事例 ウェスティンホテル大阪 問い合わせ対応を迅速化、顧客満足度の向上を実現 業種 ホテルのインターネット予約管理 CRM 展開範囲 課題 1930年創業のウェスティン ホテル&リゾートは、現在世界24カ国で120軒以上のリゾートホテルやア ップスケールホテルを運営するホテルチェーンだ。日本第一号ホテルであるウェスティンホテル大阪 は、93年に大阪市北区でオープン。最高級都市型ホテルとして多くの顧客に愛され続けている。 同ホテルでは、03年1月から自社ホームページからの宿泊予約や問い合わせに、オンデマンドCRM サービス「Salesforce CRM」を導入。 スピーディで正確な顧客対応を実現して、顧客満足度の向上に つなげている。。 ネット予約の普及につれて問い合わせ対応の負担増 いまやインターネットから宿泊予約を受け付けるホテルは珍しくなくないが、同ホテルは00年7月に ネットセールス課を設立して、時代の流れにいち早く対応。自社サイトから予約を受け付けたり、各ホ テル予約サイトと提携して、販売のチャネルを広げていた。 当時のインターネット予約業務の流れは次の通りだ。自社サイトやホテル予約サイトから宿泊予約 が入ると、ネットセールス課にメールが送信され、それをプリントアウトしてフロントシステムに手作業 で入力。予約メールの約3割に何らかの問い合わせや要望が書き込まれているほか、宿泊予約以外に レストラン予約のメールも届くが、それらはすべてメーラーで返信して対応していた。 当初はネット経由の予約が1日約10件程度で、その流れでも十分に対応できた。しかし、インターネ ット予約が普及するにつれて件数が大幅に増え、課題もいくつか浮上した。 まず問題になったのは、問い合わせや要望の情報がきちんと整理されていないことだった。例え ば以前宿泊した顧客から再び予約があったとき、「前回は何か特別な要望があったのか」、「あるとし たら何なのか」といった情報は、メーラーでメールを検索しないとわからなかった。 また、予約データの分析に手間がかかることも課題だった。予約情報はフロントシステムのDBに蓄 積されているが、フロントシステムのレポート機能では、ネット経由の予約だけを取り出して詳細な分 析は困難。そのため別のデータベースソフトで分析を行っていたが、フロントシステムとは別に予約デ ータを手作業で入力しなくてはならず、二度手間になっていた。 そこで、作業の効率化を図るため、02年からCRMサービスの導入を検討。最終的に選んだのは、 「Salesforce CRM」だった。ネットセールス課課長代理の寺西裕之氏は、その理由をこう明かす。 「ネットセールスの予算の都合上、初期費用がかからず低コストで導入できるASPであることが絶 対条件でした。 なかでも『Salesforce CRM』は、資料請求後にすぐに連絡をいただき、その対応にも 好感が持てました」 まず02年秋に1アカウントを試験的に導入。問い合わせには「ケース管理」、レストラン予約には「リ ード管理」の機能が活用できることを確認し、03年1月には3ユーザーで本格稼動に至っている。 今回の導入で、問い合わせや要望への対応は大幅に効率化された。ウェブ経由で届いた問い合わ せは「Salesforce CRM」に自動的に蓄積。履歴も簡単に把握できるので、例えば前回、エキストラベッ トを利用した顧客に対して、「今回もご用意いたしましょうか?」というように、スピーディに返信でき るようになった。 (Customer Relationship Management) 効果 問い合わせの履歴が簡単に把握で き、顧客に対して迅速かつ正確な返 信が可能になった。 インターネット予約システムとCRM を連携させて、二重入力の手間を解 消した。 過去の問い合わせや要望の確認に 時間がかかっていた。 自社サイト経由の予約情報を、フロ ントシステムと分析用のデータベー スに二重入力する必要があった。 問い合わせ対応にかかる時間が約半分に

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お客様事例

ウェスティンホテル大阪

問い合わせ対応を迅速化、顧客満足度の向上を実現

業種ホテルのインターネット予約管理

CRM展開範囲

課題

 1930年創業のウェスティン ホテル&リゾートは、現在世界24カ国で120軒以上のリゾートホテルやアップスケールホテルを運営するホテルチェーンだ。日本第一号ホテルであるウェスティンホテル大阪は、93年に大阪市北区でオープン。最高級都市型ホテルとして多くの顧客に愛され続けている。 同ホテルでは、03年1月から自社ホームページからの宿泊予約や問い合わせに、オンデマンドCRMサービス「Salesforce CRM」を導入。 スピーディで正確な顧客対応を実現して、顧客満足度の向上につなげている。。

ネット予約の普及につれて問い合わせ対応の負担増

 いまやインターネットから宿泊予約を受け付けるホテルは珍しくなくないが、同ホテルは00年7月にネットセールス課を設立して、時代の流れにいち早く対応。自社サイトから予約を受け付けたり、各ホテル予約サイトと提携して、販売のチャネルを広げていた。 当時のインターネット予約業務の流れは次の通りだ。自社サイトやホテル予約サイトから宿泊予約が入ると、ネットセールス課にメールが送信され、それをプリントアウトしてフロントシステムに手作業で入力。予約メールの約3割に何らかの問い合わせや要望が書き込まれているほか、宿泊予約以外にレストラン予約のメールも届くが、それらはすべてメーラーで返信して対応していた。 当初はネット経由の予約が1日約10件程度で、その流れでも十分に対応できた。しかし、インターネット予約が普及するにつれて件数が大幅に増え、課題もいくつか浮上した。 まず問題になったのは、問い合わせや要望の情報がきちんと整理されていないことだった。例えば以前宿泊した顧客から再び予約があったとき、「前回は何か特別な要望があったのか」、「あるとしたら何なのか」といった情報は、メーラーでメールを検索しないとわからなかった。 また、予約データの分析に手間がかかることも課題だった。予約情報はフロントシステムのDBに蓄積されているが、フロントシステムのレポート機能では、ネット経由の予約だけを取り出して詳細な分析は困難。そのため別のデータベースソフトで分析を行っていたが、フロントシステムとは別に予約データを手作業で入力しなくてはならず、二度手間になっていた。 そこで、作業の効率化を図るため、02年からCRMサービスの導入を検討。最終的に選んだのは、「Salesforce CRM」だった。ネットセールス課課長代理の寺西裕之氏は、その理由をこう明かす。 「ネットセールスの予算の都合上、初期費用がかからず低コストで導入できるASPであることが絶対条件でした。 なかでも『Salesforce CRM』は、資料請求後にすぐに連絡をいただき、その対応にも好感が持てました」 まず02年秋に1アカウントを試験的に導入。問い合わせには「ケース管理」、レストラン予約には「リード管理」の機能が活用できることを確認し、03年1月には3ユーザーで本格稼動に至っている。 今回の導入で、問い合わせや要望への対応は大幅に効率化された。ウェブ経由で届いた問い合わせは「Salesforce CRM」に自動的に蓄積。履歴も簡単に把握できるので、例えば前回、エキストラベットを利用した顧客に対して、「今回もご用意いたしましょうか?」というように、スピーディに返信できるようになった。

(Customer Relationship Management)

効果問い合わせの履歴が簡単に把握でき、顧客に対して迅速かつ正確な返信が可能になった。インターネット予約システムとCRMを連携させて、二重入力の手間を解消した。

過去の問い合わせや要望の確認に時間がかかっていた。自社サイト経由の予約情報を、フロントシステムと分析用のデータベースに二重入力する必要があった。

問い合わせ対応にかかる時間が約半分に

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顧客の個別ニーズに応える返信メールを迅速に作成

 また、返信メールの正確さも増した。以前は返信メールを書くとき、過去の返信メールの中から相応しいものを選び、それを雛形にして作成することが多かった。そのため返信前に、顧客の名前や日時に間違いがないかをチェックする必要があったが、現在は「Salesforce CRM」が顧客情報が事前に入った雛形を作成してくれるため、確認の手間がかからない。 「これらの効率化によって、問い合わせやレストラン予約の内容を読んでから返信するまでの作業時間は、約半分に短縮。質の高い対応を迅速に行えるようになったことで、お客様からも喜ばれています」と寺西氏。 さらに06年にはインターネット予約システムを刷新。それを機に「Salesforce CRM」を連携させて、自社サイトからの予約情報がCRMのDBに直接入り込む形に変更。予約情報はフロントシステムに入力するだけでよくなり、二重入力の無駄もなくなった。 ちなみに昨年には、飲料などの他の部門にも「Sa l e s force CRM」を導入。現在は部門ごとに個別に活用しているが、今後はDBを一元化して顧客情報の共有を進めていく考えだという。

導入効果を聞く

導入の効果は?寺西 問い合わせを確認してから返信するまでの時間が3~4分で済むようになりました。以前は倍の時間を要していました。3~4分の違いというと大差ないように感じるかもしれませんが、月間予約数は入力ベースで約3000件。わずか数分の効率化でも、月間では大きな差になります。インターネット予約システムと連携させたそうですね。寺西 インターネット予約システムにもメルマガ配信などに使う顧客DBがあります。ただ、このDBには、他の予約サイトから入ってきたお客様のデータは蓄積されません。ネット経由の顧客情報をまとめるには、やはりCRMとつなげて一元化する必要がありました。具体的には、5分おきにバッチ処理して「Salesforce CRM」に反映。予約や問い合わせはしていないがメルマガを読むという顧客データも取り込めるので、そうしたお客様に対してキャンペーンすることも可能になりました。今後の展開は?寺西 06年4月に、ホテルシステム全体の見直しがあり、料飲、宿泊、管理部門、フィットネスにそれぞれ「Salesforce CRM」を導入しました。それまで各部門にメンバーシップがあったので個別に顧客管理をしていましたが、より質の高いサービスを提供するためには、横の連携が不可欠。今後は顧客情報を一元管理する方向で進めていきたいと考えています。

今後は各部門の顧客情報を一元化してより質の高いサービスを目指したい

ウェスティンホテル大阪ネットセールス課課長代理寺西裕之 氏

会社プロフィールhttp://www.westin-osaka.co.jp/所在地:大阪府大阪市/総支配人・能川弘文/客室数:304/業務内容:ホテルの開発・運営

▼顧客サービスの概要

※ 自社HPからの宿泊予約・レストラン予約・メルマガ会員登録について  自社HPでメルマガ会員登録や内容の更新が行われた場合、SUITE顧客DBを通して自動で  Salesforceへデータ反映  自社HPで宿泊予約や変更・キャンセルが行われた場合、予約エンジンSUITEを通して自動で  Salesforce CRM へデータ反映  自社HPでレストラン予約が行われた場合、Web toリード機能を利用し自動でSalesforce   CRM へデータ反映  自社HPで問い合わせが行われた場合、Web to ケース機能を利用し自動でSalesforce CRM  へデータ反映  お客様への返信メールはテンプレートを複数用意し迅速に対応

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