pivotal trackerでアジャイルなプロジェクト管理
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わんくま同盟 名古屋勉強会 #22の発表資料http://www.wankuma.com/seminar/20120707nagoya22/TRANSCRIPT
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
Pivotal Trackerで
アジャイルなプロジェクト管理
2012/07/07
You&I
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
ダレ、イッタイ。
• H/N: You&I(読み:ユーアンドアイ)
• 出身: 生まれも育ちも名古屋市
• 年齢: 30代中盤
• 本職: 商学部出身の職業プログラマ
• 言語: C++, C#, VB6.0, 日本語COBOL
• 日記: http://d.hatena.ne.jp/youandi/
• 所属: プログラミング生放送 名古屋支部
名古屋アジャイル勉強会
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
Agenda
1. アジャイル開発について
2. Scrumについて
3. ユーザーストーリーについて
4. Pivotal Trackerについて
5. デモ
6. まとめ
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
1.アジャイル開発について
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
1.アジャイル開発について (1/3)
• 2001年に、アジャイル開発手法を支持する多くの著名人によって公開された、アジャイル開発手法の精神をまとめた文書が、アジャイルマニフェスト(アジャイルソフトウェア開発宣言)である。日本語訳の公開は2010年。
– http://agilemanifesto.org/iso/ja/
• アジャイルマニフェストと合わせて、12の原則も公開されており、これらを含めてアジャイル開発の根底を成している。
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1.アジャイル開発について (2/3)
• アジャイルマニフェストや原則を元に様々なアジャイルプラクティスが存在します。
• 注意事項として、アジャイルプラクティスをやっているからといって、アジャイル開発している事にはなりません。10人いたら10通りのアジャイル開発のやり方があります。これをやればOKといったものはありません。
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1.アジャイル開発について (3/3)
• 新たにアジャイル開発を行う際には、アジャイル開発を理解した人(アジャイルコーチ等)をチームに入れる事が推奨されます。
• マニフェストや原則を理解した上で、常にカイゼンを行っていくのが実践への近道です。
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2. SCRUMについて
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
2. Scrumについて (1/7)
• Pivotal Trackerは、アジャイル開発向けに最適化されたプロジェクト管理ツール。と告知では紹介しましたが、その利用方法の基本は、「ユーザーストーリー」による作業管理です。
• 「ユーザーストーリー」をベースに開発を行っていくアジャイル開発フレームワークとして、Scrumがあります。今回はScrumを通して、アジャイル開発の流れを簡単に紹介します。
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2. Scrumについて (2/7)
• アジャイルな開発プロセス
1. Crystal Family(The Crystal methodology:Crystal Clear, etc.)
2. DSDM(Dynamic Systems Development Method:反復型開発)
3. FDD(Feature-Driven Development)
4. RUP(Rational Unified Process)/UP
5. Scrum
6. eXtreme Programming(XP)
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2. Scrumについて (3/7)
• アジャイルな開発プロセスで定義されている事
1. ゴール(作業の完了条件)
2. ロール(役割)
3. 見積もり
4. 要件定義(ユーザーストーリー、バックログ)
5. タイムボックス管理(イテレーション、スプリント)
6. 製品リリース管理(継続的デリバリー)
7. ふりかえり(レトロスペクティブ)
8. PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act cycle)
9. 見える化
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2. Scrumについて (4/7)
• Scrumは、竹内弘高・野中郁次郎両氏による1986年に発表された論文「The New New Product Development Games」において、日本の製造業の新規製品開発のプロセスがラグビーのボールのパス回しのようであると例えられた事に由来します。
• この論文の詳細は、(株)チェンジビジョンの平鍋さんがつい最近ブログにまとめているのでそちらで。
–http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2012/06/origin-of-scrum-reopened-1.html
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2. Scrumについて (5/7)
• 先の論文の内容を参考に、1990年代の中頃に、 Jeff Sutherland氏らによって、Scrumは実践&体系化されて今日に至ります。
• Scrumには、Scrum Allianceによる7種類の認証制度があります。所謂スクラムマスター。但しScrumを実施するにあたり必須ではありません。
• Scrumの流れは以下の画像が分かり易い。
– http://www.ryuzee.com/contents/blog/4789
2. Scrumについて (6/7)
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2. Scrumについて (7/7)
• プロダクトバックログとは、いわゆるToDoリストの事。
• 単なるToDoリストと異なる点は、
–プロダクトオーナーが管理する。
–チームとしてプロダクトで顧客への価値を生み出す為のユーザーストーリー(後述)を集めたもの。
–ユーザーストーリーは優先順位付けされる。
• プロダクトバッグログは、イテレーション(スプリント)中に随時内容の見直しや棚卸しを行います。
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3. ユーザーストーリーについて
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3. ユーザーストーリーについて (1/6)
• ユーザーストーリーは、通常インデックスカードという付箋紙大の用紙1枚につき、1つのストーリーを記述して管理します。
• 記述例
–オンラインショップの利用者として、ブラウザで商品の注文を行いたい。
–オンラインショップの利用者として、商品カートの内容を編集したい。
• UMLのユースケース記述と同じですね。
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3. ユーザーストーリーについて (2/6)
• ユーザーストーリーの記述内容
–顧客視点で、顧客への価値を提供する内容を書く。
–主語と述語をはっきり書く。誰が何をどうやってどうするのか。
–あまり細かく書かない。バックログの時点では不要な情報は邪魔になる。見積に必要な情報を記述する。
–機能縦断的にストーリーを書く。
–裏書きにそのストーリーのゴール・完了条件を記述する場合もあります。
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3. ユーザーストーリーについて (3/6) フェーズ
1
設計
フェーズ
2
実装
フェーズ
3
テスト
イテレーション1
設計
実装
テスト
イテレーション2
設計
実装
テスト
イテレーション3
設計
実装
テスト
イテレーション4
設計
実装
テスト
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3. ユーザーストーリーについて (4/6)
ユーザーストーリー作成時の6つのポイント
• INVEST(頭文字を取って)
1. Independent (独立性がある)
2. Negotiable (交渉の余地がある)
3. Valuable (価値がある)
4. Estimable (見積り可能)
5. Small (サイズが小さい)
6. Testable (テスト可能)
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3. ユーザーストーリーについて (5/6)
• ユーザーストーリーの見積もり
–ユーザーストーリーの作業見積では、相対見積で見積を行います。通常プランニングポーカーを利用します。
–相対見積を利用するのは、厳密な見積は必要ないが、それでもある程度の精度を確保する為です。
–一般的に、見積において10倍を超える規模の差が出ると、見積の精度が悪くなります。
–作業量はストーリーポイントという指標で表されます。ポイント2に対して、ポイント5の作業量は2.5倍の規模がある事を示します。
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3. ユーザーストーリーについて (6/6)
• ベロシティ
–ストーリーポイントがチームの開発速度の指標になります。そしてプロジェクト全体の作業を見積もる際にも利用されます。
–その指標がベロシティと呼ばれます。ベロシティは、チームがあるイテレーションで完了となったストーリーポイント数の合計になります。
–ベロシティはチームのメンバーの増減によって値が変わります。アジャイル開発ではチームメンバーの変更は行われない事が前提です。
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4. PIVOTAL TRACKER について
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4. Pivotal Tracker (1/11)
Pivotal Trackerについて
http://www.pivotaltracker.com/
• Pivotal Trackerは、簡単に利用できる、ソフトウェア開発チームの為のコラボレーション重視のアジャイルプロジェクト管理ツールです。
• Pivotal Trackerは、Pivotal Labs社が開発している有償のオンラインWebアプリケーションです。
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4. Pivotal Tracker (2/11)
• でもお高いんでしょう?
–http://www.pivotaltracker.com/pricing
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4. Pivotal Tracker (3/11)
• 無料で使える条件
–パブリックプロジェクトに設定する。
•但し誰からも丸見えになってしまう。
–自分一人だけで使う。
•当然チーム内でのコラボレーションは出来ない。
–非営利のプロジェクトとして申請する
•英語で申請するのはちょっと・・・。あと仕事用では使えない。
–教育用途として申請する
• お仕事では使えません。
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4. Pivotal Tracker (4/11)
• Pivotal Trackerは、ITS(Issue Tracking System)やBTS(Bug Tracking System)の一つです。チケットに該当するのが先程説明した「ユーザーストーリー」になります。
• ブラウザがあればいつでもどこでも使えます。
(対応ブラウザはFirefox及びSafariの最新版, IE8 or IE9。但しIEの場合一部機能に制限あり。Androidブラウザでも動作しました。)
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4. Pivotal Tracker (5/11)
• Pivotal Trackerの特徴
– http://www.pivotaltracker.com/features
1. One View
2. Real-time Collaboration
3. Agile, the Pivotal Way
4. Simple Workflow
5. Developer-Friendly
6. Integrations
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4. Pivotal Tracker (6/11)
1. One View
– プロジェクトページは単一ページ表示となっていて、プロジェクトの状況が一望出来ます。
– 1クリックや1キー操作で何が起こったのか確認出来ます。
– Drag&Dropで簡単にユーザーストーリーの優先度が変更出来ます。何がリリーススケジュールに影響するのか一目瞭然です。
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4. Pivotal Tracker (7/11)
2. Real-time Collaboration
– ブラウザでリロード操作をする事なく、常に最新状態が表示されます。複数人による変更もシームレスにマージされます。
– すべてが同期されており、サイトにログインしていなくても、E-MailやRSS、Twitter、Webコールバック等でプロジェクトの最新状態を知る事が出来ます。
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4. Pivotal Tracker (8/11)
3. Agile, the Pivotal Way
– 過去のイテレーションの実績を元に未来のイテレーションの予測が出来ます。
– 自己組織化されたチームには最適です。次にやるべきユーザーストーリーがイテレーションバックログとして可視化されており、誰もが着手する事が出来ます。
– 簡単なワークフローが迅速な製品のデリバリーと多くのフィードバックを促します。変動する複雑さと戦うよりも、それを管理できるようにプロセスを単純化します。
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4. Pivotal Tracker (9/11)
4. Simple Workflow
– 今週のイテレーションを示す「CURRENT」パネルでチームが最初のユーザーストーリーを開始する事で開発作業が始まります。
– 顧客によってユーザーストーリーが受け入れられた時にその作業完了となります。受け取り拒否はフィードバックを取り入れる良い機会です。
– 受け入れられたユーザーストーリーのストーリーポイントを元に、イテレーション終了事に自動的にベロシティが更新されます。
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4. Pivotal Tracker (10/11)
5. Developer-Friendly
– 本製品は簡単に拡張したり、開発者向けのAPIを利用して自分専用のツールを作成する事も可能です。サードパーティー製のツール群もあります。
– SCMシステムとの統合もサポートします。Subversion, Git, GitHubと連携したり、他システム向けのフックを作成する事も可能です。
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4. Pivotal Tracker (11/11)
6. Integrations
– ユーザーストーリーにBTS/ITSのチケットを紐付けてオンライン共同作業を行う事が出来ます。JIRA, Lighthouse, Bugzilla, Satifaction, Zendeskと統合可能です。
– CSV形式のファイルのインポート/エクスポートにより、簡単に他のツールからユーザーストーリーを取り込んだり、出力を行う事が出来ます。
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5. デモ
わんくま同盟 名古屋勉強会 #22
5. デモ
• 注意事項
– Pivotal Trackerは英語UIのみです。
–日本語入力は可能ですが、日本語IMEで変換を確定する際にENTERキーを押下すると誤動作します。
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6. まとめ
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6. まとめ
• アジャイル開発について理解していないと使いこなすのは難しいかも知れません。
• 逆にアジャイル開発を理解している人ならば、使い易くアジャイルなプロジェクト管理の手間を省いてくれるツールです。
• オフショア開発等の遠隔地との情報共有するのにとても良いツールだと思います。