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Page 1: 省令準耐火構造Q&A¼ˆH27.4) 省令準耐火構造Q&A このQ&Aは、省令準耐火構造の仕様に関して、問い合わせの多い 事項をまとめたものです。

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省令準耐火構造Q&A

このQ&Aは、省令準耐火構造の仕様に関して、問い合わせの多い

事項をまとめたものです。

具体的な仕様基準については、住宅金融支援機構の『フラット35

対応木造住宅工事仕様書(平成 26 年版)』又は『枠組壁工法住宅工事

仕様書(平成 26 年版)』でご確認ください。

なお、フラット35サイト「省令準耐火構造の住宅とは」にて、省

令準耐火構造の仕様基準をご確認いただくことも可能です。

(http://www.flat35.com/tetsuduki/shinchiku/syourei.html)

Page 2: 省令準耐火構造Q&A¼ˆH27.4) 省令準耐火構造Q&A このQ&Aは、省令準耐火構造の仕様に関して、問い合わせの多い 事項をまとめたものです。

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省令準耐火構造Q&A 目次

(全般)

Q1 【フラット35】(【フラット35】Sを含む)を利用する場合には、必ず、省令準耐

火構造としなればならないのでしょうか?

Q2 1階をRC造、2階を木造とする場合、省令準耐火構造とすることは可能ですか?

Q3 省令準耐火構造の基準を知るには、どうすればよいですか?

Q4 今回建設する住宅が、省令準耐火構造である旨の証明書を出してもらうことは可能で

すか?

Q5 火災保険の取扱いに関連して、自宅が省令準耐火構造かどうかを調べたいのですが、

機構の省令準耐火構造は、いつからあったのですか?

Q6 「省令準耐火構造」は、「建築基準法の準耐火構造」には、該当しないのですか?

Q7 3階建ての場合、省令準耐火構造の適用基準に違いはありますか?

Q8 平成 26 年 10 月の省令準耐火構造の基準変更により、それ以前の基準は利用できなく

なるのでしょうか?

(屋根・外壁・軒裏)

Q9 省令準耐火構造には、「軒裏は防火構造にする」との基準がありますが、軒裏から換気

を取る場合、防火ダンパー付きの換気部材を用いるなどの制限はありますか?

Q10 軒裏に有孔ボードを設置することは可能ですか?

Q11 オーバーハングした居室の張り出し部下面の仕様はどのようにするのですか?

Q12 ルーフバルコニーの仕様はどのようにするのですか?

Q13 外壁について、どのような外装材を使えば、省令準耐火構造になるのですか?

Q14 窓等の開口部には防火設備を設置しなければならないでしょうか?

Q15 省令準耐火構造で外壁内に通気層を設ける構造とすることは可能ですか?

Q16 屋外側と屋内側の仕様を併せて、防火構造の外壁として認定されているものとする場

合、室内側の防火被覆はどのようにするのですか?

Q17 玄関ポーチを支える柱の防火被覆はどのようにするのですか?

Q18 屋外の独立柱で構造上重要なものについて、どのような防火被覆が必要となります

か?

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(室内に面する部分の防火被覆材・留付等)

Q19 壁や天井の防火被覆材として、せっこうボードではなく、強化せっこうボードを使用

することは可能ですか?

Q20 押入れの壁・天井にも防火被覆が必要ですか?

Q21 「上階に床がない部分の天井」と「上階に床がある部分の天井」を区別する理由は何

ですか?

Q22 最上階の天井裏に小屋裏収納をつくります。その場合の小屋裏収納直下の天井は「上

階に床が『ある/ない』部分の天井」のどちらを適用するのですか?

Q23 床の仕上げに何か基準はありますか?

Q24 各室毎に防火被覆で区画するとのことですが、各室の面積制限はありますか?

Q25 火気を使用しない連続した2室(面積合計 10 ㎡以下)の間の壁の防火被覆とファイヤ

ーストップ材の施工はどうすればよいですか?

Q26 室内に杉羽目板を使いたいのですが、規定のせっこうボードの上(室内側)に当該素

材を用いても良いですか?

Q27 可動間仕切壁で室を仕切る場合、当該間仕切壁の上部の天井内にファイヤーストップ

材は必要ですか?

Q28 最下階の床と壁との取合い部に、ファイヤーストップ材及び当て木は必要ですか?

Q29 回り縁を設置することにより、天井の防火被覆材の裏面の当て木を省略することは可

能ですか?

Q30 ビルトインガレージを設ける場合のガレージと居室の間の壁などの防火被覆はどうな

りますか?

Q31 階段下に収納を設ける場合、当該収納の天井には防火被覆が必要でしょうか?

Q32 室内天井に設ける天井点検口は、どのようにすれば設置できますか?

Q33 せっこうボードの目地処理やファイヤーストップのために、ロックウールやグラスウ

ール以外の断熱材(例えばセルロースファイバーなど)を使うことはできますか?

Q34 機構の住宅工事仕様書には記載のない「不燃材料のボード」によって、壁又は天井を

防火被覆した場合は、省令準耐火構造の基準に適合しますか?

Q35 内部建具(引戸、ドア)の防耐火性能について制約はありますか?

Q36 「天井」と「壁」の取り合い部に施工する防火被覆材のせっこうボードは天井勝ちに

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できますか?

Q37 階段のささら桁、側桁及び段板にも所定の防火被覆が必要ですか?

Q38 階段において、壁のせっこうボードの一部を切り欠き、ささら桁又は側桁を施工する

ことはできますか?

Q39 ユニットバスを設置する浴室の天井や壁にも防火被覆が必要ですか?

Q40 壁の防火被覆の留め付け(釘の種類、留め付け間隔等)を省令準耐火構造で規定され

ている方法によらず、大臣認定を受けた耐力壁の留め付け方法によることはできます

か?

Q41 防火被覆材を貫通して設ける換気ダクトには防火ダンパーを設ける必要があります

か?

Q42 機構の住宅工事仕様書には当て木の寸法が30㎜×38㎜又は35㎜×35㎜とありますが、

他の断面寸法を利用することは可能ですか?

【木造軸組工法特有のQ&A】

Q43 省令準耐火構造の住宅で柱や梁を現し(露出)にすることはできますか?

Q44 「木造軸組工法による省令準耐火構造の仕様」に規定されていない仕様(部材、留付

方法など)を利用することはできますか?

Q45 防火被覆材のせっこうボードを天井勝ちとする場合にも所定の位置にファイヤースト

ップ材を施工する必要がありますか?

Q46 下地調整のため、室内の壁のせっこうボードと間柱や柱との間に横胴縁を設けること

はできますか?

Q47 制震装置を設置するために間柱を切り欠いた部分は、防火被覆材をビス等で留め付け

ることができませんがどうしたらよいですか?

Q48 床勝ち仕様の壁において、制震装置を設置するために壁と床の取合い部に設ける当て

木を設置できない場合はどのようにするのですか?

Q49 天井の構成の基準が削除されたと聞きましたが、天井の防火被覆に目地の基準は適用され

ますか?

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Q1 【フラット35】(【フラット35】Sを含む)を利用する場合に

は、必ず、省令準耐火構造としなければならないのでしょうか?

【フラット35】を利用する場合、必ずしも省令準耐火構造の住宅にする

必要はありません。

【参考】

【フラット35】では、住宅の断熱性や耐久性等に関する技術基準を機構が定めて

います。この技術基準の中で、住宅の構造は、耐火構造、準耐火構造(省令準耐火構

造も含みます)又は耐久性に関する基準のいずれかに適合する必要があります。

【住宅の構造】─────┬──耐火構造

├──準耐火構造(省令準耐火構造を含む)

└──耐久性に関する基準

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Q2 1階をRC造、2階を木造とする場合、省令準耐火構造とするこ

とは可能ですか?

可能です。

ただし、以下の2点について適合することが必要です。

①2階の木造部分は、省令準耐火構造の基準を満たすことが必要です。

②1階の天井部分に鉄筋コンクリート造のスラブを設けない場合は、1階の天井に

は上階への延焼を抑制する性能が必要となるため、上階に床がある部分の天井又

は界床の仕様が適用されます。

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Q3 省令準耐火構造の基準を知るには、どうすればよいですか?

フラット35サイトの「省令準耐火構造の住宅とは」にて、

仕様基準をご確認いただくことができます。

>フラット35サイト「省令準耐火構造の住宅とは」

(→http://www.flat35.com/tetsuduki/shinchiku/syourei.html)

また、より詳しく省令準耐火構造の基準をお知りになりたい場合は、

機構の住宅工事仕様書をご覧ください。

仕様書の購入方法について、発行元のホームページをご覧ください。

>株式会社井上書院ホームページ

(→http://www.inoueshoin.co.jp/)

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Q4 今回建設する住宅が、省令準耐火構造である旨の証明書を出してもら

うことは可能ですか?

機構では、省令準耐火構造の証明書を発行しておりません。

なお、フラット35に係る物件検査の中で、省令準耐火構造を含む構造区分

を検査することとなっています。

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Q5 火災保険の取扱いに関連して、自宅が省令準耐火構造かどうかを調

べたいのですが、機構の省令準耐火構造は、いつからあったのですか?

枠組壁工法については、昭和 57 年に「簡易耐火構造に準ずる構造」として位

置付けられ、枠組壁工法住宅工事仕様書に仕様が掲載されました。

(その後、建築基準法改正により「簡易耐火構造」が「準耐火構造」となった

こと(平成 5年)に伴い、省令準耐火構造という名称になりました。)

また、在来木造軸組工法については、当初、個別の承認手続が必要でしたが、

平成 21 年から、個別の承認を必要としない基準を制定しました。木造住宅工事

仕様書へは、平成 22 年から仕様を掲載しています。

なお、火災保険における省令準耐火構造の住宅の取扱いについては、各保険

会社へお問合せください。

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Q6 「省令準耐火構造」は、「建築基準法の準耐火構造」には、該当しない

のですか?

該当しません。

省令準耐火構造の住宅は、あくまでも『主要構造部を建築基準法で定める準

耐火構造とした住宅等に“準ずる”耐火性能』を持つものとして定められたも

のであり、フラット35等においては準耐火構造の住宅として取り扱いますが、

建築基準法の準耐火建築物には該当しません。

なお、省令準耐火構造の住宅の基準(概要)は、以下のとおりです。

①屋根は不燃材料等

②外壁・軒裏は防火構造

③壁・天井の室内に面する部分が 15 分耐火(各室防火)

④①~③に定めるもののほか、住宅の各部分が、防火上支障のない構造であ

ること

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Q7 3階建ての場合、省令準耐火構造の適用基準に違いはありますか?

違いはありません。

3階建てになることで、基準が強化されることはありません。

省令準耐火構造は、住宅の階数を問わず、同じ基準です。

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Q8 平成 26 年 10 月の省令準耐火構造の基準変更により、それ以前の

基準は利用できなくなるのでしょうか?

平成 26 年 10 月の基準変更は、省令準耐火構造の仕様としてご利用いただける

ものを追加したものであり、変更前の基準に基づく仕様も引き続き使用すること

ができます。

※当該改正内容は一部抜粋です。

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Q9 省令準耐火構造には、「軒裏は防火構造にする」との基準がありま

すが、軒裏から換気を取る場合、防火ダンパー付きの換気部材を用

いるなどの制限はありますか?

換気部材に、制限はありません。

(軒裏を防火構造とした上で、換気のために必要な換気口を空けて換気部材を

取りつけることについて、特に制限は無いという趣旨です。)

ただし、法令上の制約があれば、それに従ってください。

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Q10 軒裏に有孔ボードを設置することは可能ですか?

防火構造の国土交通大臣認定を取得した不燃系ボードに、小屋裏換気用の小さ

な孔をあけた有孔ボードを設置することは可能です。

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Q11 オーバーハングした居室の張り出し部下面の仕様はどのようにす

るのですか?

軒裏の仕様(=建築基準法に定める防火構造)としてください。

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Q12 ルーフバルコニーの仕様はどのようにするのですか?

ルーフバルコニーは屋根として取り扱います。

省令準耐火構造の仕様では、屋根は次のいずれかの仕様とします。

①不燃材料で造る又は葺く

②準耐火構造の屋根(屋外面を準不燃材料で造ったもの)

③耐火構造の屋根(屋外面を準不燃材料で造ったもので、屋根勾配が 30°以

内のもの)の屋外面に一定の断熱材(厚さの合計≦50mm)及び防水材を張

ったもの

なお、FRP露出防水の仕様としたルーフバルコニーは、FRP露出防水が不

燃材料を定めた告示に適合しないため、国土交通大臣の認定を取得したもの(い

わゆる「飛び火認定」を取得したもの)又は、露出ではなく保護モルタル等の不

燃材料で覆う必要があります。

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Q13 外壁について、どのような外装材を使えば、省令準耐火構造になるの

ですか?

外壁は、建築基準法上の防火構造(建築基準法第 2条第 8号に規定する構造又

は同規定に基づき国土交通大臣が認めるもの)とする必要があるため、防火構造

の規定に適合する外装材を使用してください。

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Q14 窓等の開口部には防火設備を設置しなければならないでしょう

か?

開口部に防火設備を設置する必要はありません。

ただし、法令上の制約(延焼のおそれのある部分に防火設備を設置する等)が

あればそれに従ってください。

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Q15 省令準耐火構造で外壁内に通気層を設ける構造とすることは可能

ですか?

可能です。

省令準耐火構造の住宅の基準において、外壁は防火構造とすると定めています

が、外壁の屋外側に通気層を設けることについては制限を設けていません。

他の法令等に抵触しなければ、外壁内に通気層を設けることは可能です。

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Q16 屋外側と屋内側の仕様を併せて、防火構造の外壁として認定され

ているものとする場合、室内側の防火被覆はどのようにするのです

か?

室内側の防火被覆は、省令準耐火構造における「外壁の室内側の防火被覆の仕

様」とする必要があります。

【参考】

外壁を防火構造とする場合は、屋外側に加え、屋内側も一定の仕様とする

ことが必要となっています(例:屋内側に厚さ 9.5 ㎜以上のせっこうボード

張り等)。

省令準耐火構造の住宅とする場合、壁の室内に面する部分については 15

分以上の耐火性能が必要となるため、外壁を防火構造としただけでは、省令

準耐火構造における必要な「外壁の室内側の防火被覆の仕様(例:厚さ 12

㎜以上のせっこうボード張り等)」を満たさない場合があるので注意が必要

です。例えば、外壁を防火構造とする場合に、屋内側に厚さ 9.5mm のせっこ

うボード張りが求められるときは、室内側の防火被覆を厚さ 9.5mm のせっこ

うボードに替えて、厚さ 12mm のせっこうボード等とする必要があります。

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Q17 玄関ポーチを支える柱の防火被覆はどのようにするのですか?

住宅を支える主要な構造部分ではない玄関ポーチ柱の場合は、防耐火性能が必

要とされている部分にはあたらないため、防火被覆については規定していません。

なお、玄関ポーチ柱であっても、住宅を支える主要な構造部分である場合には、

外壁の被覆として規定どおりの防火被覆(防火構造(準耐火構造を含む))を行

う必要があります。

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Q18 屋外の独立柱で構造上重要なものについて、どのような防火被覆

が必要となりますか?

建築基準法に定める防火構造または準耐火構造とする必要があります。

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Q19 壁や天井の防火被覆材として、せっこうボードではなく、

強化せっこうボードを使用することは可能ですか?

可能です。

強化せっこうボードは、せっこうボードより高い耐火性能を有しているので、

同じ大きさ・厚さの強化せっこうボードを使用することが可能です。

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Q20 押入れの壁・天井にも防火被覆が必要ですか?

必要です。

居室の壁や天井をせっこうボードで覆っていても、押入れの壁や天井部分が防火

被覆されていないと、直ちにこの部分から上階へ延焼が拡大してしまいます。

従って、押入れの壁や天井にも規定どおりの防火被覆は必要です。

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Q21 「上階に床がない部分の天井」と「上階に床がある部分の天井」

を区別する理由は何ですか?

「上階に床がある部分の天井」は、「上階に床がない部分の天井」よりも火

災の拡大を遅延させる必要があります。そのため、天井の区別を設け、「上階

に床がある部分の天井」を強化しています。

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Q22 最上階の天井裏に小屋裏収納をつくります。その場合の小屋裏収

納直下の天井は「上階に床が『ある/ない』部分の天井」のどちら

を適用するのですか?

建築基準法上、階とみなされる小屋裏収納の場合は、「上階に床がある部分の

天井」とし、階とみなされない小屋裏収納の場合は、「上階に床がない部分の天

井」とします。

なお、小屋裏収納部分の壁や天井にも、規定どおりの防火被覆は必要です。

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(H27.4)

Q23 床の仕上げに何か基準はありますか?

界床以外の場合は、特に規定はありません。

界床の場合は、下地材料及び構造を1時間準耐火構造の床または機構が定める

基準に適合する構造の床とする必要があります。

なお、共同住宅の場合は、防耐火性能の確保に加えて、所定の遮音性能を有す

るものとする必要があります。

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(H27.4)

Q24 各室毎に防火被覆で区画するとのことですが、各室の面積制限は

ありますか?

ありません。

ここでいう「室」とは、壁と天井・床によって囲まれる屋内空間のことです。

ただし、押入れ等の収納空間は、隣接する居室を含め1室とみなすことができ、

簡易間仕切、可動間仕切及び収納家具等によって仕切られている空間は、それら

をまとめて1室と見なすことができます。

また、連続した2以上の室の面積の合計が 10 ㎡以下の場合は、火気使用室が

含まれる場合を除き、それらをまとめて1室と見なすことができます。例えば、

浴室と洗面脱衣室が隣り合わせになっており、2室の合計が 10 ㎡以下の場合、

2室の間にある壁にせっこうボードを張る必要はありません(2室の間にある壁

と横架材との間のファイヤーストップ材を設ける必要もありません)。ただし、

この場合の壁は、天井勝ちにする必要があります。

なお、階段室が廊下、ホール又は吹き抜け等に連続する場合は、それらを合わ

せて1室として区画します。

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(H27.4)

Q25 火気を使用しない連続した2室(面積合計 10 ㎡以下)の間の壁

の防火被覆とファイヤーストップ材の施工はどうすればよいで

すか?

図1の通り2室の間の壁を「天井勝ち」とする場合には、2室の間の壁には所

定の防火被覆は不要です。また、2室の間の壁と横架材との間のファイヤースト

ップ材の施工も不要です。

図2の通り2室の間の壁を「壁勝ち」とする場合には、2室の間の壁に所定の

防火被覆が必要ですが、当該壁と横架材との間のファイヤーストップ材の施工は

不要です。ただし、壁と天井との取合い部にファイヤーストップ材の施工は必要

です。

※ 間仕切り壁と横架材との間にファイヤーストップ材の施工が必要となる

のは、上記を除き上階に床がある部分の天井に限られます。

所定の防火被覆材

2室の間の壁

(2室の合計 10 ㎡以下)

壁の防火被覆不要・ ・

図1

所定の防火被覆材

2室の間の壁

(2室の合計 10 ㎡以下)

壁の防火被覆必要・ ・

図2

ファイヤーストップ材

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Q26 室内に杉羽目板を使いたいのですが、規定のせっこうボード

の上(室内側)に当該素材を用いても良いですか?

室内に面する壁や天井の規定の防火被覆の上に、他の材料を張ることは可能で

す。ただし、法令上の内装制限が適用される場合は規制がありますので、それに

従ってください。

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(H27.4)

Q27 可動間仕切壁で室を仕切る場合、当該間仕切壁の上部の天井内に

ファイヤーストップ材は必要ですか?

不要です。

省令準耐火構造における「室」とは、壁と天井・床によって囲まれる屋内空間

のことです。可動間仕切壁や収納家具等によって仕切られる空間は、当該空間を

含め1室とみなすことができます。

そのため、可動間仕切壁に防火被覆材は不要で、当該間仕切壁と壁との取合い

部や上部の天井内については、ファイヤーストップ材は不要となります。

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(H27.4)

Q28 最下階の床と壁との取合い部に、ファイヤーストップ材及び当て

木は必要ですか?

不要です。

【参考】下図のように、地階をRC造とし、RC造とした室の直上にRC造スラブがない

場合には、1階の床と壁との取合い部にも、ファイヤーストップ材及び当て木

の設置が必要です。

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(H27.4)

Q29 回り縁を設置することにより、天井の防火被覆材の裏面の当て木

を省略することは可能ですか?

省略はできません。

天井と壁の防火被覆材は連続させた上で、当該取合い部の裏面に当て木を設置

してください。

上記の仕様とした上で、回り縁を設置することは可能です。

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(H27.4)

Q30 ビルトインガレージを設ける場合のガレージと居室の間の壁など

の防火被覆はどうなりますか?

以下のいずれかに適合することが必要です。

①ガレージを屋外部分とみなし、ガレージの壁・天井は防火構造とします。

②入り口及びその他の開口部にシャッターが設置されており、ガレージを屋内

部分とみなすことができる場合は、天井及び壁の仕様は室内側の防火被覆の

仕様とします。

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(H27.4)

Q31 階段下に収納を設ける場合、当該収納の天井には防火被覆が必要

でしょうか?

階段の下を他の室又は収納空間とする場合は、階段の裏側を防火被覆材で被覆

してください。その際、「上階に床がある部分の天井」の仕様としてください。

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(H27.4)

Q32 室内天井に設ける天井点検口は、どのようにすれば設置できます

か?

以下のいずれかに適合することが必要です。

① 天井点検口自体を、不燃材料又は準不燃材料で造る。

② 天井点検口の裏面を、不燃材料又は準不燃材料で覆う。

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(H27.4)

Q33 せっこうボードの目地処理やファイヤーストップのために、ロッ

クウールやグラスウール以外の断熱材(例えばセルロースファイバ

ーなど)を使うことはできますか?

できません。

省令準耐火構造の仕様の中で、断熱材を規定している箇所については、防火上の

措置であるため、所定の断熱材を使用してください。

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(H27.4)

Q34 機構の住宅工事仕様書には記載のない「不燃材料のボード」によ

って、壁又は天井を防火被覆した場合は、省令準耐火構造の基準

に適合しますか?

基準には適合しません。

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(H27.4)

Q35 内部建具(引戸、ドア)の防耐火性能について制約はありますか?

内部建具の防耐火性能に関する制約はありません。

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(H27.4)

Q36 「天井」と「壁」の取り合い部に施工する防火被覆材の

せっこうボードは天井勝ちにできますか?

できます。ただし、天井と壁のせっこうボードを突きつけ、その取り合い部に

は、あて木を設ける必要があります。

あて木

(断面寸法 30×38 ㎜以上

又は 35×35 ㎜以上 等)

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(H27.4)

Q37 階段のささら桁、側桁及び段板にも所定の防火被覆が必要です

か?

必要ありません。

省令準耐火構造は各室毎(階段室を含む。)に壁及び天井を防火被覆材で覆う

必要がありますが、階段のささら桁、側桁及び段板についての基準はありません。

ただし、階段の下に部屋や収納を設ける場合には階段の裏側に防火被覆をする必

要があります。

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(H27.4)

Q38 階段において、壁のせっこうボードの一部を切り欠き、ささら桁

又は側桁を施工することはできますか?

せっこうボードを貫通する方向の寸法で 30 ㎜以上を確保した木製のささら桁

又は側桁であれば施工することができます。ただし、ささら桁又は側桁とせっこ

うボードの目地には 30 ㎜×38 ㎜以上又は 35 ㎜×35 ㎜以上等の寸法の当て木を

設置してください。

貫通部分の目地、

取合い部分には

当て木を設ける。

せっこうボードを貫通する側げたの場合

(木製)

(木製)

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(H27.4)

Q39 ユニットバスを設置する浴室の天井や壁にも防火被覆が必要です

か?

必要です。

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(H27.4)

Q40 壁の防火被覆の留め付け(釘の種類、留め付け間隔等)を省令準

耐火構造で規定されている方法によらず、大臣認定を受けた耐力壁

の留め付け方法によることはできますか?

大臣認定を受けた耐力壁の留め付け方法とすることができます。

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(H27.4)

Q41 防火被覆材を貫通して設ける換気ダクトには防火ダンパーを設け

る必要がありますか?

図1のとおり換気ダクト全体を防火被覆又は不燃材料とすれば防火ダンパーを設

ける必要はありません。なお、図2のとおり防火被覆又は不燃材料としない場合には、

換気ダクトの両端部に防火ダンパーを設ける必要があります。

天井

(防火被覆又は不燃材料) 換気ダクト

屋外 室内

天井

(防火被覆又は不燃材料でない)

防火ダンパー

換気ダクト

屋外 室内

防火ダンパー

図2

図1

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(H27.4)

Q42 機構の住宅工事仕様書には当て木の寸法が 30 ㎜×38 ㎜又は 35 ㎜

×35 ㎜とありますが、他の断面寸法を利用することは可能ですか?

可能です。

当て木の断面寸法は、短辺が 30 ㎜以上、断面積が 1,140 ㎜ 2以上であれば使用する

ことができます。

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(H27.4)

Q43【木造軸組工法特有】省令準耐火構造の住宅で柱や梁を現し(露出)

にすることはできますか?

できません。

省令準耐火構造の住宅の仕様基準では、壁や天井をせっこうボード等で防火被

覆し、柱や梁に容易に着火しないようにすることを求めています。

従って、柱が露出する真壁構造や梁を現しにする仕様は想定していません。

ただし、規定の防火被覆材の上(室内側)に、付け柱や付け鴨居等を施工する

ことは可能です。(その場合、法令上の内装制限には注意してください。)

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(H27.4)

Q44【木造軸組工法特有】「木造軸組工法による省令準耐火構造の仕様」

に規定されていない仕様(部材、留付方法など)を利用することは

できますか?

できません。

「木造軸組工法による省令準耐火構造の仕様」に規定されていない仕様とする

場合は、あらかじめ住宅金融支援機構の承認が必要になりますので、個別に機

構までお問い合わせください。

( CS推進部住宅技術情報室 技術支援グループ:03-5800-8163 )

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(H27.4)

Q45【木造軸組工法特有】防火被覆材のせっこうボードを天井勝ちとす

る場合にも所定の位置にファイヤーストップ材を施工する必要があ

りますか?

あります。

天井勝ちの場合には、壁内部から天井裏への火炎の貫通に対してせっこうボー

ドがファイヤーストップ材となりますが(図中【1】)、天井内部においても壁

と横架材との間に火炎が貫通しないように所定のファイヤーストップ材を設け

る必要があります(図中【2】)。

ただし、上階に床がない天井の場合には、図中【2】のファイヤーストップ材

を省略することもできます。

〈天井勝ちの仕様例(断面図)〉

※図中【2】に示すファイヤーストップ材は、片側の設置でも構いません。

※ファイヤーストップ材とは(以下のいずれか)

・厚さ 30㎜以上の木材

・厚さ 50 ㎜以上のロックウール(かさ比重 0.024 以上)、厚さ 50 ㎜以上のグラス

ウール(かさ比重 0.024 以上)、又は厚さ 100 ㎜以上のグラスウール(かさ比重

0.01 以上)

・厚さ 12㎜以上のせっこうボード

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(H27.4)

Q46【木造軸組工法特有】下地調整のため、室内の壁のせっこうボード

と間柱や柱との間に横胴縁を設けることはできますか?

できません。

室内の壁のせっこうボードと間柱や柱との間に横胴縁を設けると、せっこうボード

と間柱等との間に空間が生じ火炎の通り道となってしまうため、横胴縁を設けること

はできません。

〈補足〉 省令準耐火構造の基準では、例えば壁の中に火炎が入ってしまった場合

に、間柱や上下部のファイヤーストップ材により、壁体内の火炎の伝播を

防ぐために必要な措置が定められています。つまり、せっこうボードと間

柱との間に隙間があるとそこを火炎が通り抜けるため、横胴縁を設けるこ

とはできないこととしています。

せっこうボード

横胴縁

空間

横胴縁

間柱

×省令準耐火構造で利用できない仕様

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(H27.4)

Q47【木造軸組工法特有】制震装置を設置するために間柱を切り欠いた

部分は、防火被覆材をビス等で留め付けることができませんがどう

したらよいですか?

ビス等の増し打ちで対応してください。具体的には、制震装置を設置するために間

柱を切り欠いた部分は、防火被覆材をビス等で留め付けできませんので、本来留め付

けるべき本数分のビス等を上下近傍に留め付けてください。

なお、間柱等を切り欠いた部分にはファイヤーストップ材となる断熱材を充填して

ください。

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増し打ち

増し打ち

ファイヤーストップ材となる

不燃系断熱材を充填する。

制震装置

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(H27.4)

Q48【木造軸組工法特有】床勝ち仕様の壁において、制震装置を設置す

るために壁と床の取合い部に設ける当て木を設置できない場合は

どのようにするのですか?

ビス等の増し打ちで対応してください。具体的には、制震装置を設置するために当

て木を設置できない部分は、防火被覆材をビス等で留め付けできませんので、本来留

め付けるべき本数分のビス等を近傍に増し打ちして留め付けてください。

なお、当て木を省略した箇所は防火被覆材と床材の目地となることから、ファイヤ

ーストップ材に規定する断熱材を充填してください。

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増し打ち

ファイヤーストップ材に規定する

不燃系断熱材を充填する。

当て木省略 ・

制震装置

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(H27.4)

Q49【木造軸組工法特有】天井の構成の基準が削除されたと聞きました

が、天井の防火被覆に目地の基準は適用されますか?

天井の構成の基準は、野縁、野縁受け、吊り木の寸法、ピッチについては削除しま

したが、「上階に床がある部分の天井」における目地の基準(当て木又は所定の不燃

系断熱材により防火上支障のないよう処理)は引き続き適用しますのでご注意くださ

い。

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(H27.4)

省令準耐火構造Q&A

禁 無断転載

平成 27 年4月

編集・発行:独立行政法人 住宅金融支援機構

CS推進部住宅技術情報室技術支援グループ

℡:03-5800-8163