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RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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RH-PAC ガイドライン全体まとめ
□1 RH-PACガイドラインの作成体制と成果物
RH-PAC(地域医療計画実践コミュニティー)の「地域医療ビジョン/地域医療計画ガイ
ドライン」(RH-PAC ガイドライン)は、図表 1 のような体制で行った。東京大学公共政策
大学院医療政策教育・研究ユニットが運営する人材育成講座「医療政策実践コミュニティ
ー(H-PAC)」では、「医療を動かす」をミッションに掲げ、患者・住民、政策立案者、医
療提供者、メディアの 4 つの立場からリーダーシップを発揮する社会人が集い、政策提言
や事業計画作成を行ってきた。RH-PAC は、H-PAC(現在 4 期 4 年目)参加者、その前身
である東京大学医療政策人材養成講座(HSP。5 期 5 年間)参加者、都道府県医療計画担当
者など、医療計画に関心が高い約 100 人からなる有志の会である。
2014 年 4 月に開始した勉強会では、一線の方々からの講義やディスカッションを通じメ
ンバー間で知見や認識を共有した。6 月から機能・疾病・事業別など計 13 分科会を設定
し、メンバーは関心に応じて参画した。各分科会では、47 都道府県の現行地域医療計画を
通読し課題抽出を行い、意見集約を経ながらガイドラインを策定した。居住地が広く分布
するため、分科会メーリングリストを活用し、意見交換・集約・情報共有等を行った。都
道府県から課題、ニーズ、好事例を把握する目的で、2014 年 9 月に医療計画策定担当者へ
のアンケート調査を行った(34 県が回答)。得られた知見をガイドライン策定時に活用した。
図表 1 RH-PACガイドラインの構成と検討体制
次ページ以降に各ガイドラインのまとめを抜粋掲載した。詳細は各ガイドラインを参照。
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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まとめ (地域医療計画策定基本ガイドライン)
□1 医療計画制度の大改正にどのように対応するか
・医療計画の考え方、策定プロセス等が大きく変わる。(1)病床機能報告制度、(2)地域
医療ビジョンの法定化、(3)協議の場の設定、(4)新たな財政支援制度としての基金の
創設、(5)都道府県知事の権限の強化等―計画実現の手段が制度化された。
・地域包括ケアシステムにおける医療のあり方を念頭に置いて、介護計画との連携が重要
となった。
・地域医療ビジョン、地域医療計画は、患者・住民、保険者、市町村職員など、多様なス
テークホルダー(立場)が参画して策定される。これらのステークホルダーがどのよう
に対応すべきかを分かりやすく示すことを目的としてこのガイドラインを策定した。
□2 プロセスとステップ
・医療計画の策定プロセスを 10 ステップに
(1)策定体制の整備、(2)基本方針の作成、(3)既存施策の評価、(4)データの収集と
分析、(5)医療提供者の意見の聴取、(6)住民の意見の聴取、(7)施策の作成、(8)評
価指標の作成、(9)審議会等での検討、(10)計画のとりまとめ
・関係者、関係団体からの意見聴取をアリバイ作りに終わらせてはいけない。意見をどの
ように反映させるか意見が分かれたときは、患者・住民の立場、医療提供体制の効率化、
医療の質の向上等につながるか総合的に判断する。
□3 含まれているべき内容
・あるべき医療提供体制の姿
(1)病床の機能分化と連携の推進、患者の状態に応じた質が高く効率的な医療提供の構
築、(2)地域包括ケアシステムを支える病床の整備や在宅医療の充実、(3)地域の中で
医療と介護が一体的に提供される体制の構築、(4)病床の機能に応じた医療人材の確保、
(5)患者・住民が医療に関する選択を適切に行うことができるよう、医療に関する情報
提供の仕組み―等である。
・「協議の場」の運営方針
・あるべき医療提供体制の姿をどのように実現するか
今回の制度改正で示された政策手段を活用して、実現の具体策を医療計画に盛り込む。
・データによる制御
地域医療ビジョン、地域医療計画作成に必要なデータの入手活用方法について記載する。
・病床機能報告制度で報告される情報の公表のあり方
・地域医療計画と予防活動
・医療機関名公表にあたっての基準の明確化
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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まとめ (医療計画策定プロセスガイドライン)
□1 趣旨
地域医療計画の行政担当者は策定に負担と不安を感じている。審議会・分科会・圏域会
議委員など策定に関わる人は、策定プロセスと自分の役割が十分に理解できていない懸念
がある。地域医療計画の質を高めるには、標準的プロセスを共有し、策定を支援する仕組
みをセットで整備する必要があると考えられる。こうした支援のもと、策定プロセスの「年
間スケジュール化」「定例化(ルーチン化)」を進めることにより、過大な負担なく、医療
計画の質を高める実質的な議論を行い、PDCA(計画、実行、評価、改善)サイクルの向上
を図ることができると考えられる。10 のステップを想定し、合計 12 の施策を推奨する。
10 のステップはおおよそ順番に進められるが並行される部分もある。
□2 推奨施策(各施策の内容は「医療計画策定プロセスガイドライン」を参照)
○ステップ 1 策定の体制の整備
・「地域医療計画策定人材養成講座」の運営と受講
・「地域医療計画策定支援センター」の設置
・「地域医療計画サミット」の開催
○ステップ 2 基本方針の策定
・「地域医療計画策定基本方針・要項」の作成
○ステップ 3 既存施策の評価
・「施策・指標マップ」に基づいた施策効果に関する評価の実施
○ステップ 4 データの収集と分析
・「地域医療計画情報・指標センター」の設置
○ステップ 5 医療提供者の意見の聴取
・「医療提供団体中期計画」の策定
○ステップ 6 住民等の意見の聴取
・審議会等への患者・住民参画の必須化
・「地域医療計画タウンミーティング」の開催
○ステップ 7 施策の作成
・「施策作成ツールキット」の使用
○ステップ 8 評価指標の作成
・「地域医療計画情報・指標センター」の設置(再掲)
○ステップ 9 審議会等での検討
・「審議会等委員ミッションステートメント」の作成
○ステップ 10 計画のとりまとめ
・「地域医療計画課(とりまとめ責任者)」の設置
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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まとめ (医療計画策定参画者研修ガイドライン)
医療計画の策定体制や研修の現状、都道府県のニーズなどを把握し、RH-PAC参加者で検
討を行った上で、以下のガイドラインを提案する。
□1 研修の対象、実施方法
○研修の対象者は、全てのステークホルダー(関係者)、すなわち都道府県職員(行政職、
専門職)、患者・住民、医療現場・提供者、有識者、その他(議員、保険者、市町村職員
など)とする。
○地域での協業に向け、計画策定に関わる全ステークホルダーが合同で学ぶ場を設定する。
・実施主体として、都道府県内大学が期待される。自主勉強会や NPO も活用する。
○職種に特化した内容は、従来どおり中央集約型で行う。
・厚生労働省(国立保健医療科学院)、政策研究大学院大学による職員向け研修をより充実
させ、定期的に開催する。
○研修は定期的・継続的に開催する。
○研修受講者から知見を波及させるしくみを作る。
・初期の研修で育成された人材を中心にマルチステークホルダー(多様な関係者)のチー
ムを形成し、地域・職場・自主勉強会等で同等の研修を実施できるようにする。
□2 カリキュラム
○政策知識、計画策定スキル、マネジメントスキル、リーダーシップの 4要素を必要な人
材育成要素とし、研修を行う。
○多くの立場による「協業」を体験し、互いを知る場とする。
・座学にとどまらず、地域のマルチステークホルダーが共に政策立案・合意形成をしてい
くスキルを習得できるよう、グループワーク等の実践的内容も含める。
・各ステークホルダーからの好事例を共有し、人的つながりを得られる場とする。
・在宅医療分野を中心に、都道府県による市町村への支援や、両者の連携がいっそう重要
となる。このため一部の内容については、市町村職員も受講できることが望まれる。
○各学習テーマの基本的内容を、全てのステークホルダーで共有することを目標とする。
・住民・市民においては、まずそのテーマに関心を持ち、より深く知りたいときには何を
参照したらよいかが分かるようになることを目指す。
・講師の人選時は肩書にとらわれず、受講側に立ち公共性を重んじた分かりやすい講義を
できることを重視する。受講生が相互にメンター(助言者)役になることも想定する。
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
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まとめ (PDCAサイクルと指標)
□1 概要
地域医療計画の進捗管理においては、目標と評価尺度と指標を設定することによって、
PDCA(計画、実行、評価、改善)サイクルを確立することとなっている。しかし、その方
法に関しては関係者に十分な理解がなされていない。また、地域医療計画策定担当者など
関係者の間に「難解、困難」という意識が強い。PDCA と指標に関しては、一定の学習を
行わなければ、その意味や手法を理解するのは難しい。しかし、一定の学習を経れば、多
様な関係者の間で共通認識が可能となる。現状の課題を抽出した上で、解決策として次の 5
つを推奨する。まず、「施策・指標マップ」(図表 1)を共通ツールとすることが有効であり、
本ガイドラインの 5 疾病 5 事業・在宅医療の各ガイドライン部分でも、これを使用した。
□2 推奨施策
推奨施策 1 「施策・指標マップ」に基づいた施策効果に関する評価の実施
推奨施策 2 PDCA サイクルと指標に関する研修の実施
推奨施策 3 「PDCA サイクル向上ツールキット」の提供
推奨施策 4 「地域医療計画情報・指標センター」の設置
推奨施策 5 指標の開発、集計、表示に関する国と都道府県等の財源の確保
□3 各分野の施策・指標マップ
5 疾病・5 事業・在宅に関する施策・指標マップを掲載した(施策や指標の内容について
は、各章を参照ください)。
図表 1 各疾病・事業分科会が使用した施策・指標マップ
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
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まとめ (機能分化と連携)
□1 キーメッセージ
・これからの医療計画は、需給ギャップの可視化を通じて、分散・過剰・偏在を有する医
療機関の機能転換や統合再編を推進することで、医療提供体制の効率化を図る。
・診療内容の標準化等を通じて医療連携を推進することで、高度急性期、急性期、回復期、
慢性期から在宅に至るまで、質の高い連続的なケアを提供する。
・各ステークホルダー(医療提供側・医療の受け手側、都道府県や市町村の職員)が参画
し、合意形成を図る。
□2 基本認識
・病院完結型から地域完結型の医療に向けて医療提供体制の構造的な改革は不可欠である。
・こうした改革は、医療提供側と医療を受ける患者・住民が一体となって実現される。
・地域医療ビジョンや医療計画の策定プロセス自体も、機能分化と連携の上で重要である。
・地域包括ケアを実現する上で市町村の役割は重要。在宅医療を確立するためには、都道
府県と市町村の関係者が二次医療圏等の場で「顔の見える関係」をつくる必要がある。
□3 医療資源配分の適正化の必要性と対応方策
・地域における必要医療資源を試算して需給ギャップを可視化する方法を提示する。(医
療・介護長期推計の機能別病床数を将来推計人口で案分して現状の病床数と比較)
・人口や中核病院の状況、患者の流出入を踏まえた 2 次医療圏の再編案を提示する。
・病院の機能について、病院のパフォーマンスを評価し住民に公開することを提案する。
・2 次医療圏の課題と今後めざすべき方向性をパターン化して提示する。
□4 都道府県アンケート結果
・2 次医療圏を類型化し類型ごとに連携モデルを提示することが望ましい。
・医療と介護の「顔の見える関係」作りのための情報共有を図ることが課題である。
□5 機能分化と連携の具体策と実現手法とその具体的事例
・患者・住民は「かかりつけ」医、訪問看護師など、身近に「かかりつけ」をもち、「連携」
を支える。
・病病連携、病診連携を図るため、都道府県職員や患者・住民、医療提供者への研修の実
施、さらに連携の核となる人材育成、NDB(ナショナルデータベース)、人口動態などの
データ公表を提案する。
・地域包括ケアの確立と医療・介護の連携のため、地域ケア会議や住民等が参画する協議
会の設置、医療機関や訪問看護ステーションなどのネットワークの連結、高齢者に対して
のケアを管理・調整する看護職等の育成を行う。
・地域医療ビジョンを実現する協議の場や都道府県の基金の配分を決める協議の場に、患
者・住民など多様な関係者を参加させる。
・患者に適切なサービスが効率的に提供されることを基本理念として、非営利ホールディ
ングカンパニー型法人の活用が図られるべきである。
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まとめ (がん)
□1 がんの現状と課題
・日本の死因 1 位であり、年間 36 万人が死亡、80 万人が罹患するがんに対し、がん対策
基本法とがん対策推進基本計画に基づき、地域特性を踏まえた対策が進められている。
・がん医療提供体制、およびがん死亡率やがん検診受診率などの指標が示す格差は地域ご
とに大きく、対策を効果的に実践プロセスに導くことが、喫緊の課題といえる。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・2 期目となるがん対策推進基本計画においては、がん対策推進協議会が設置され、患者家
族・住民の視点に立ったがん対策の策定に向けた議論がなされている。
・都道府県はがん対策推進計画を策定し、医療体制について都道府県がん診療連携拠点病
院を中心に、県全体あるいは医療圏ごとの役割分担や連携の議論がなされている。
・都道府県のがん対策推進条例などにより予算は拡充傾向にあるが、予算の定義や領域が
異なること、国の補助事業の実施体制の整備、拠点病院機能強化事業との連携が課題。
□3 これまでの好事例
実態把握、目標設定およびプロセスのそれぞれについて明示されている取り組みとした。
・千葉県:がんの循環型地域医療連携システム
・広島県:がん対策日本一に向けたネットワークの活用
□4 都道府県アンケート結果
・がん領域では分野が予防・検診、医療、相談支援・情報提供と多岐にわたり、教育、就
労、リハビリなど範囲が拡大しており、関係者の調整や各種施策との連携が難しい。
・実施・評価プロセスで、指標を設定し調査・収集分析・解釈できる専門家が少ない。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・基本計画の全体目標(がん死亡の減、療養生活の質向上、安心して暮らせる社会の構築)
に沿って領域ごとのアウトカムを設定した。
○中間アウトカム
・がん予防知識の普及、科学的根拠に基づくがん検診の実施、質の高いがん医療の提供
・緩和ケア・相談支援と情報提供体制の構築、がん患者の就労支援体制の充実
○推奨施策
(1)がん予防に関する正しい知識の普及と実践
(2)がん検診の理解の促進および有効な検診の実施と精度管理
(3)がん診療連携拠点病院などがん医療体制の整備と人材育成、チーム医療の推進
(4)緩和ケアの推進およびがんになっても安心して暮らせる社会に向けた教育啓発
□6 施策と指標のマップ
・15~20 ページに記載
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まとめ (脳卒中)
□1 脳卒中医療の現状と課題
・要介護状態の原因として 1 位、死因の原因として 3 位である。
・脳卒中危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常、喫煙等)の管理が予防のために重要。
・発症後は急性期治療とリハビリテーションが適切に行われる必要があり、そのために急
性期、回復期、維持期の円滑な医療連携が重要。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・脳卒中の急性期、回復期から維持期に至るまでの各病期において求められる医療機能を
医療計画に記載し、ストラクチャー、プロセス、アウトカム指標により評価する。
・ストラクチャー、プロセス、アウトカム指標を適切に設定することは容易でない。
□3 これまでの好事例(候補)
・滋賀県:医療圏ごとに医療提供体制について、詳細な評価がなされている。
・長野県:ストラクチャー、プロセス、アウトカム指標により詳細に評価されている。
・熊本県:地域連携クリティカルパスが適切に機能している。
・千葉県船橋市:行政、医療機関、介護保険サービス事業所との連携が良好である。
□4 都道府県アンケート結果
・医療資源の地域偏在、医療機関等と連携の困難さ、データ分析を行う県職員の不足が医
療計画策定にあたり、課題となっている。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・脳卒中による年齢調整死亡率の低下
・脳卒中に罹患した者の生活の質(QOL)の向上
○中間アウトカム
・脳卒中危険因子の改善
・脳卒中の急性期医療の充実
・脳卒中のリハビリテーションの充実
・医療機関等の円滑な連携の推進
○推奨施策
(1)脳卒中の一次予防のための普及啓発、(2)特定健診受診率の向上及び保健指導の推進
のための取組、(3)救急搬送体制の充実、(4)適切な急性期医療が提供可能な医療機関の
適正配置、(5)回復期リハビリテーション病棟の適正配置、(6)回復期リハビリテーショ
ンの質の向上、(7)維持期リハビリテーションが提供可能な医療機関の適正配置、(8)地
域連携クリティカルパス(診療計画)の利用促進、(9)医療機関と介護保険サービスを提供
する事業所との連携促進
□6 施策と指標のマップ 11 ページ目に記載
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まとめ (急性心筋梗塞)
□1 急性心筋梗塞の現状と課題
・急性心筋梗塞では発症 90 分以内の初期治療が死亡率に影響する。専門チームによる 24
時間体制の維持には大きな医療資源の投入を要する。大都市圏では医療資源の効率的運
用が、過疎県では連携と移動手段を確保した上での施設集約化が、今後の課題である。
・急性心筋梗塞の医療計画では、予防、急性期から回復期および維持期(在宅療養に対す
る支援等を含む)までの有機的な医療連携が必要である。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・ほぼ全ての都道府県が、急性心筋梗塞の年齢調整死亡率の減少を最終目標に掲げ、医療
計画を提示していが、施策と指標の具体性と論理的連続性に欠けることが多い。
・必須指指標や推奨指標の調査は、2次医療圏単位で表記する最小限の作業にとどまって
いる都道府県が多く、限られた現状把握からでは有効な医療計画の作成は難しい。
□3 これまでの好事例(候補)
・兵庫県:実際の住民受診行動に基づいた(鉄道や道路網を考慮)医療圏の設定
・兵庫県:施設別の緊急冠動脈形成術の施行実績を開示し、基幹施設の病院機能を明示
・広島県:「地域心臓いきいきセンター」を設置し、慢性維持期の患者情報を集中管理
□4 都道府県アンケート結果
・多くの都道府県で実効性のある施策や指標作成の検討の場が不足
・地域医療計画や指標を作成し評価する専門家が不足、予算が不足
・国の具体的、専門的支援を求める
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・急性心筋梗塞の年齢調整死亡率の減少
・急性心筋梗塞の再発率の低下
○中間アウトカム
・発症 90 分以内の冠動脈形成術(血管の狭いところを風船拡張する手術)実施率の上昇
・専門医(インターベンション専門医)が複数名以上在籍する基幹医療施設数の増加
・連携パス利用数の上昇(施設間心疾患患者紹介数の上昇)
○推奨施策
(1)施設ごとの専門医(循環器、心血管インターベンション)数の調査と公表
(2)施設ごとの急性心筋梗塞の搬入数と緊急冠動脈形成術の実施数の調査と公表
(3)施設ごとの心臓血管外科専門医数と緊急心臓手術実施状況の調査と公表
(4)急性心筋梗塞発生分布(予想)地図の作成
(5)施設間の連携強化
(6)心臓リハビリ施設の配置と長期維持期患者情報の一元管理
□6 施策と指標のマップ 9 ページ目に記載
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【全体まとめ】
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まとめ (糖尿病)
□1 糖尿病の現状と課題
予備群を含め 2000 万人を超える生活習慣病・糖尿病。医療体制の整備に匹敵する治療の
鍵は「患者の行動変容」である。そのために必要なのが、(1)予防から合併症予防まで切
れ目のない対策、(2)エビデンスに基づくチーム医療、(3)データを活用して様々なステ
ークホルダーと連携した対策、(4)患者会活動と連携した対策などである。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
医療機関名の公表、病診連携の取り組みの状況には差がある。また、患者の行動変容の
ための、保険者や教育機関などとの連携、役割分担が必要に触れている地域医療計画はほ
とんどない。また、患者団体を地域医療計画に位置づけている自治体もなかった。
□3 これまでの好事例(候補)
1.熊本県:医師の教育と患者の教育
2.奈良県:エビデンスに基づく医療に向けた取り組み
3.京都府:生活習慣の改善に様々なステークホルダーが参加
□4 都道府県アンケート結果
地域医療計画の作成にあたっては、相談体制、単独でのデータ収集、医療保険者との連
携などが課題となっている。指標は「糖尿病性腎症による新規透析導入患者」が最も指標
として有用だが、有用性やデータ収集の点から疑問の残る指標もある。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・糖尿病の発症患者数を減らす
・糖尿病患者の重症化を防ぎ、最終的には透析導入患者数を減少させる
○中間アウトカム
・糖尿病予備群の数を減らす
・要医療と判定された人の受診率の向上
・糖尿病患者の医療中断者数の減少
・初期・安定期におけるエビデンスに基づく医療の提供
・患者の疾病知識の向上
○推奨施策
(1)生活習慣の改善、知識の普及(2)特定健康診査・保健指導の実施率の向上(3)
医療保険者によるデータヘルスの実施(4)糖尿病専門医、糖尿病療養指導士の確保と
連携(5)初期・安定期治療を行う医師の質の向上(6)役割別の医療機関の公表(7)
患者会活動
□6 施策と指標のマップ
・10 ページ目に記載
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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まとめ (精神疾患)
□1 急性心筋梗塞の現状と課題
・精神疾患の患者数は近年大幅に増加しており、2011 年における患者数は約 320 万人と、
医療計画に記載すべき他の 4 疾病よりも多い状況となっている。
・また、依然として在院日数が長く、長期入院患者(その多くが高齢化し地域への移行が
困難な状況)が多数存在していることが問題となっている。
・疾病別では、統合失調症が減少傾向にある一方、認知症やうつ病が急増しているほか、
不安障害、身体合併症、精神科救急、児童・思春期精神、発達障害、アルコールや薬物
依存への対応など、対応すべき領域の多様化・専門化が進んでいる
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・医療計画に精神科医療について記述することが決まってから間もないこと、精神科医療
の分野は多数の疾病を包含していること、アウトカムとして把握可能な指標が限られる
こと等により、地域の現状・課題に対する認識と取り組むべき施策(あるいは指標)が
一致していない計画が散見される。
□3 これまでの好事例候補
・山梨県:全国平均値と比較し低い状況をふまえ、自殺に対策に注力
・群馬県:独自のプロセスに沿って課題を設定(特に地域化に注力)
・石川県:ストラクチャー、プロセスとアウトカムそれぞれにおいて目標を設定
□4 都道府県アンケート結果
・「精神科の医療資源が少ない/偏在している」という意見が 11 県と最も多かった。
・次いで「複数の精神疾患を対象としているため、計画を作成するのが複雑」「実施・評価
プロセスの設定が難しい、データの収集・分析が困難」との意見も各 9 県あった
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・精神疾患患者・家族の生活の質(QOL)の向上
○中間アウトカム
・地域・病院における認知症ケアの質の向上
・ケアのコーディネーション(多職種・多機関連携)の充実
○推奨施策
(1)【認知症】認知症サポート医養成、かかりつけ医認知症対応力の向上
(2)【認知症】一般急性期病院における多職種・他診療科との連携の推進
(3)【統合失調症】中学校・高校における統合失調症対応力の向上
(4)【統合失調症】救命救急センターにおける統合失調症対応力の向上
□6 施策と指標のマップ
・11 ページ目に記載
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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まとめ (救急)
□1 救急の現状と課題
・救急搬送患者は年々増加しており、高齢化の進展に伴いこの先 10 年は増加が予想されて
いる。
・主な課題として救急車の受け入れ状況の改善があげられ、消防・医療・介護が連携しな
がら地域の実状に合わせた体制を整えていくことが急務となっている。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・47 都道府県の医療計画を精査した結果、多くの都道府県において(1)過去の医療計画に
関する総括(2)2 次医療圏ごとの現状分析・課題抽出(3)具体的施策の記載―が不十分
であった。
□3 これまでの好事例(候補)
・東京都:救急医療の東京ルール
・岐阜県:救急医療搬送情報共有システム(通称「ETIS」)
・奈良県:奈良県救急医療管制システム(e-MATCH)
・大阪府:二次まもってネット、三次コーディネート
□4 都道府県アンケート結果
・救急医療分野の医療計画策定に際し困っていることとしては、救急担当医師・救急医療
機関など医療資源の乏しさ(7/26)、指標分析の専門家不在(6/26)、軽症での救急医療利
用(6/26)、指標設定の難しさ(5/26)、各機関の調整の難しさ(5/26)が多かった。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
(1)救命できる傷病者を社会復帰させる。
(2)救急診療を必要とする傷病者に適切な医療を提供する。
○中間アウトカム
(1)住民の救命活動への協力体制(発生時の早期対応による救命率の向上)
(2)病院前救護体制(搬送時の対応による救命率の向上)
(3)迅速に救急医療機関に搬送される体制
(4)より高い水準の救急医療を効率的に提供
○推奨施策
(1)住民対象の応急手当講習
(2)AED(自動体外式除細動器)の配置
(3)メディカルコントロール(医師による救急救命士活動の質の担保)
(4)救急現場から救急医療機関へのアクセス整備
(5)救急搬送選定困難時の搬送ルール策定
(6)急性期医療機関の集約化
(7)救急医療施設での院内トリアージ(診療優先度判断)体制整備
(8)診療の検証体制整備
(9)住民対象の救急医療に関する情報提供
□6 施策と指標のマップ
・ページ目に記載
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まとめ (災害)
□1 災害医療の現状と課題
災害時に「防ぎ得た死」を少なくするのが最大の課題だ。だが東日本大震災を受けた
「災害医療等のあり方に関する検討会報告書」が生かされているとは言いがたい。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
被災自治体だけでは対応できない大規模災害に備え、広域医療搬送を含めた都道府県の
枠を超えた協力体制の構築が課題となっている。
□3 これまでの好事例候補
・三重県:過去の教訓を踏まえた連絡協議会を設置して連携体制を構築
・徳島県:他県との連携を見据えた相互協定と、分野別の災害医療コーディネーター
□4 都道府県アンケート結果
・災害コーディネーターの機能、役割について理解できていない様子もうかがえる。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
(1)災害発生直後に救命できるはずの被災者を救命する
(2)災害発生後に 2 次的な原因による災害関連死をなくす
(3)被災者の身体的・精神的負担をできるだけ少なくする
○中間アウトカム
(1)平時から災害時に県内で必要な医療を調整できる体制を整えている
(2)災害時に被災者に適切な医療を提供できる
(3)平時から災害時に県外に広域医療搬送できる体制を整えている
(4)平時から訓練(住民、他県との合同訓練含む)を実施している
(5)平時から災害時に自県以外と連携する体制を整えている
○推奨施策
(1)災害拠点病院の耐震化
(2)広域災害・救急医療情報システム(EMIS)の整備と、情報入力担当者を複数指名
(3)災害医療コーディネーターの任命と、それを支援する専属チームの整備
(4)災害医療派遣チーム(DMAT)と日本医師会災害医療チーム(JMAT)との連携整備
(5)広域医療搬送のためヘリポート付近に臨時医療施設(SCU)の整備
(6)ドクターヘリの配備
(7)住民参加の訓練の年1回以上実施
(8)他県との合同訓練の年1回以上実施
(9)災害弱者の状況把握
(10)心のケアチームや災害派遣精神医療チーム(DPAT)との連携体制を整備する。
□6 施策と指標のマップ
8 ページ目に記載
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
14
まとめ (へき地)
□1 へき地医療の現状と課題
・過疎地域自立促進特別措置法の要件を満たす過疎地域は 2014 年 4 月現在、797 市町村あ
り、全国の半数を占める。へき地診療所は 14 年 1 月現在、全国に 1038 カ所ある(注 1)。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・1人勤務の診療所が多く、外来と在宅の両方の医療の提供には限界がある。
・都道府県が設置するへき地医療支援機構は、権限が十分ではなく限界がある。
□3 これまでの好事例(候補)
・新潟県立津川病院のバランスの取れた「出向く医療」と「集める医療」の提供。
・青森県の医学部生への奨学金制度と連動したキャリアパスの仕組み。
・長崎県内の病院と診療所間での診療情報共有システム「あじさいネット」。
・富山県型デイサービス。
□4 都道府県アンケート結果
・へき地診療所の医師確保中心の地域医療計画づくりを見直す時期に来ている。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・住み慣れた地域で外来や在宅の医療が受けられる。
へき地診療所に変わり、医師3人が勤務して外来と在宅の両方の医療を多職種連携で提
供する診療所を機能強化型過疎地診療所(仮称)と位置づけ、その整備・普及をする。
○中間アウトカム
・機能強化型過疎地診療所(仮称)に勤務する医師のキャリアパスを設けている。
・入院が必要と思われる救急患者に、診療所で応急処置をする仕組みを設けている。
・訪問リハビリ、訪問歯科、訪問看護、訪問保険薬局と連携の仕組みを整えている。
・機能強化型過疎地診療所(仮称)を普及させるための設置・集約計画がある。
・入院した患者が住み慣れた地域に戻ってこられる。
○主な推奨施策
(1)機能強化型過疎地診療所(仮称)と基幹病院の間で、3~4 年単位での人事異動がある。
(2)都道府県の奨学金を受けた医師を機能強化型過疎地診療所(仮称)へ優先配置する。
(3)総合診療医を育成する指導医と研修施設の確保によって総合診療医を増やす。
(4)機能強化型過疎地診療所(仮称)のための医師や看護師の再教育プログラムを設ける。
(5)過疎地域の医療機関における医師の将来勤務見通しを把握する。
(6)自治体医療機関の運営に関する地方交付税の算定額分は医療施策に使う。
(7)予防や病状をセルフケアマネジメントするための住民教育が行われている。
(8)訪問看護、訪問リハビリ、訪問歯科、訪問保険薬局の専門職を計画的に育成している。
(9)電子カルテや画像診断の診療情報、患者情報を地域の医療機関などが共有している。
□6 施策と指標のマップ ―12ページ目に記載
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
15
まとめ (周産期)
□1 疾病(事業)の現状と課題
妊産婦・胎児・新生児に関しては常に突発的な異常が生じる可能性があり、24 時間 365
日、母児双方の急変に迅速に対応できる医療体制が各地域に必要である。これまでも体制
整備は進められてきたが、いまだ課題は多い。特に、医療従事者の人員不足は深刻である。
目指す機能分化や役割分担モデルを明確にし、限られた医療資源を効率的に活用すべく、
幅広い関係者が一体となった地域主導の取り組みが求められる。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
医療計画の目的は「安心して子どもを生み育てることができる環境づくりの推進」であ
る。計画策定においては、現状と課題に適切に対応した施策や数値目標を設定できている
都道府県は少なく、特に評価指標・手法の設定に苦慮している状況が見受けられる。加え
て、救急搬送体制整備以外の取り組みが少ないことや「健やか親子 21」「子ども・子育てビ
ジョン」との連携が触れられていないことも課題である。
□3 これまでの好事例候補
「役割分担と連携の推進を助けるシステム」と「全ての妊産婦が安心してケアを受けら
れるための体制整備」の 2 点に着目して好事例を抽出した。
島根県:院内助産システムの推進
長野県:医療機関の連携のための情報の共有化
□4 都道府県アンケート結果
医師不足が最大の課題だが、効果的な医師確保策は浮かんでいない。また、指標の設定・
分析ができる職員が少なく、外部有識者の協力も十分に得られていない。医師不足につい
ては、現状の限られた医療資源でも講じることのできる対策の提示が、指標については外
部有識者との連携が、それぞれ重要だと考えられる。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
産みやすく、子育てしやすい環境が整備されている
○中間アウトカム
(1)周産期医療を支える人的資源が充実している
(2)緊急時に適切な対応が受けられる体制ができている
(3)周産期医療の全体的な質が向上する
○推奨施策
(1)労働環境の整備、(2)人員の新規養成、(3)復職支援、(4)機能分化と役割分担・ネ
ットワーク強化、(5)緊急時対応の研修等への支援、(6)社会的困難を抱える妊産婦への
受診・受療支援、(7)基礎的統計の把握、(8)産前産後の継続的指導および子育て支援、(9)
母乳育児に関する支援、(10)質の高い医療提供のための体制整備の支援
□6 施策と指標のマップ (14 ページ目に記載)
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
16
まとめ (小児)
(作成中)
RH-PAC 地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン(暫定版)
【全体まとめ】
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まとめ (在宅医療)
□1 在宅医療の現状と課題
住み慣れた自宅や地域の中で、最期まで質の高い療養生活を送りたいというニーズ(希
望)がある。しかし、人口の高齢化や疾病構造の変化、独居高齢者や認知症高齢者の増加
に伴い、医療や介護を必要とする人が増加するが、医療と介護の連携は不十分で、その
提供体制は十分整っておらず、多様な関係者の合意形成により、地域特性に応じた課題
の把握や解決策の検討が行われていない。住民に身近な市町村を中心として、住民の参
画による、地域包括ケアシステムの確立が不可欠である。
□2 計画・予算など対策の現状と課題
・「地域医療介護総合確保基金」などのいくつかの財政支援制度があり、それらを活用し、
市町村の在宅医療施策を支援する取り組みが望まれる。
□3 これまでの好事例(候補)
・京都府、広島県など:市町村を組織的に支援する包括的な仕組みを策定している。
・岩手県など:医療と介護の連携を促す仕組みが明確化され、財源を確保している。
・千葉県柏市:在宅医療を行う医師等の教育研修プログラムが開発されている。
□4 都道府県アンケート結果
・多くの都道府県が、在宅医療の主体を市町村とし、都道府県として市町村を支援する取
り組みの必要性を認識していた。課題としては、在宅医療の必要量の把握が難しいこと、
市町村における在宅医療施策の企画立案ノウハウが少ないことを上げていた。
□5 あるべき姿と推奨施策
○分野アウトカム
・住み慣れた地域で自分らしく最期まで暮らすことのできる「まち」をつくり、住民・関
係者の幸福・安心・満足度を改善させる
○中間アウトカム
・地域の目指すべき医療・介護の姿が共有、・暮らしの継続を目標とした医療・介護提供
体制の構築、・在宅医療・介護の充実により、24時間365日の暮らしの安心を確保
○推奨施策
(1)地域包括ケアシステムの構築に向けた市町村支援、(2)住民を対象とした意識調査
及び主体的住民の育成、(3)多様な関係者による合意形成及び目指すべき姿の共有、(4)
看取りまで行える包括的な在宅医療・介護連携体制の構築、(5)暮らしを支えるリハビ
リテーション及び緩和ケア提供体制と相談支援体制の確立、(6)地域特性に応じた医療
介護福祉人材の育成と確保、(7)24時間365日、生活を支える多職種連携システムの確
立、(8)認知症、がん、難病、小児など疾患及び事業別課題への対応、(9)災害時に
おける在宅療養支援体制の構築
□6 施策と指標のマップ 12 ページ目に記載