rpa-ai連携システム』 実証実験結果報告書 · 1実証実験の背景 1.1 社会動向...

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保育施設入所事務における 『RPA-AI連携システム』 実証実験結果報告書 2019/11/25 1 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

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保育施設入所事務における『RPA-AI連携システム』

実証実験結果報告書

2019/11/25 1郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

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目次1 実証実験の背景

1.1 社会動向

1.2 RPA・AI技術トレンド

1.3 郡山市の保育施設入所の現状・課題

2 実証実験の概要・目的

3 実施体制

3.1 協力業者選定理由

3.2 三者の実施体制

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 2

4 実証手順

4.1 流れ

4.2 業務フロー図

5 実証実験

5.1 OCR編

5.2 RPA編

5.3 AI編

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目次

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 3

6 実証結果

6.1 OCR編

6.2 RPA編

6.3 AI編

7 考察

7.1 NTTデータ東北

7.2 富士通福島支社

8 今後の展望

8.1 NTTデータ東北

8.2 富士通福島支社

【資料編】

・マスタースケジュール

・用語集

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実証実験の背景

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1.1実証実験の背景~社会動向~

近年、ICT(Information and Communications Technology:情報通信技術)はより進化している。インターネット利用の増大とIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の普及により、様々な人・モノ・組織がネットワークにつながることに伴い、大量のデジタルデータ(Big Data:ビッグデータ)の生成、収集、蓄積が進みつつある。それらデータのAI(Artificial Intelligence:人工知能)による分析結果を、業務処理の効率化や予測精度の向

上、最適なアドバイスの提供、効率的な機械の制御などに活用することで、現実世界において新たな価値創造につなげることができる。

現在は、このような「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」が進みつつある時代にあるといえる。この変化は段階を経て社会

に浸透し、大きな影響を及ぼすこととなる。まず、インフラ、制度、組織、生産方法など従来の社会・経済システムに、AI、IoTなどのICTが導入される。次に、社会・経済システムはそれらICTを活用できるように変革される。さらに、ICTの能力を最大限に引き出すことのできる新たな社会・経済システムが誕生することになろう。

このようにデジタルトランスフォーメーションが進展することによって、特定の分野、組織内に閉じて部分的に最適化されていたシステムや制度等が社会全体にとって最適なものへと変貌すると予想される。

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平成30年版 情報通信白書を一部抜粋

(1)デジタル社会の動向

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1.1実証実験の背景~社会動向~

我が国の行政を取り巻く環境は、日々変化している。少子化や高齢化の進行や大都市への人口集中、単独世帯や核家族世帯の増加、生産年齢人口の減少やグローバル化の急速な進展に代表されるように、社会構造は大きく変化しており、これまでの単一的な行政サービスでは国民一人一人のニーズに応えることが難しくなっている。

一方で近年の目覚ましいIT技術の進展や、マイナンバー制度の導入によって情報連携基盤の整備が進められている。

政府は、「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(平成29年5月30日閣議決定)を策定し、特に重点分野の一つである電子行政分野における取組については、本格的に国民・事業者の利便性向上に重点を置き、行政の在り方そのものをデジタル前提で見直すデジタル・ガバメントの実現を目指すこととしている。

平成30年7月20日に改定された「デジタル・ガバメント実行計画」においては、地方公共団体におけるデジタル・ガバメントの方法としてAI・RPA等の技術の活用を推進することを明記している。

本市においても今後の職員減少や、求められる住民サービスの多様化が想定されるため、AI・RPA等の技術を有効活用していく必要があると考え、本実証実験を行うに至り、効果の検証や、今後の適用に向けた検討を行った。

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(2)国の方針 地方のデジタル化推進による背景

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1.1実証実験の背景~社会動向~

政府は、今後本格的な人口減少と高齢化を迎える中、住民の暮らしと地域経済を

守るためには、自治体が行政上の諸課題に的確に対応し、持続可能な形で質の高い

行政サービスを提供する必要があるとし、新たな自治体行政の基本的考えとして、ス

マート自治体への転換を提唱している。今後の自治体は、標準化された共通基盤を用

いて、効率的にサービスを提供する体制を構築することが求められる。

従来、行政情報システムは、自治体ごとに開発し部分最適が行われてきたが、これか

らは、圏域での複数自治体での共通基盤(標準化)を目指し、さらに従来職員によ

る事務処理を行っている業務を、 AI・ロボティクス等の技術を積極的に活用することで

労働力制約の下でも本来の機能を発揮できるようにすることが必要不可欠となっている。

本市においても、こおりやま広域圏での取り組みにおいて、中核市として圏域全体の視

点で行政サービスのあり方を考える必要があり、今後の職員数減少や働き方改革も踏

まえて AI・RPA等の技術を有効活用していく必要がある。

このような状況のなか、本市におけるAI・RPA技術活用による効果の検証や、今後の

適用に向けた検討のために本実証実験を行った。

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(3)スマート自治体・圏域マネジメントにおける必要性◆破壊的技術(AI・RPA等)を使いこなすスマート自治体へ転換◆自治体行政の標準化・共通化⇒中枢中核市を中心に、業務プロセス共通化・AI/RPAの活用が進む

<現状> <スマート自治体>

情報システム情報システム等の

共通基盤(標準化)

労働力制約の下でも

本来の機能を発揮

重複投資をやめる

情報システム

カスタマイズ=個別投資

A市 B町 A市 B町

AI・RPAによる自動処理など

出典:「自治体戦略2040構想研究会」資料 平成30年7月

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1.2実証実験の背景~RPA・AI技術トレンド

RPA (robotic process automation)とは:

ルールエンジン・機械学習・人工知能などを活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の仕組みのことをさしております。仮想知的労働者(Digital Labor)とも呼ばれます

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【労働者の置き換え】

製造業 (工場)

対象

成熟度

産業ロボットが人間に代わり製品を組み立てる光景はもはやあたりまえ。

ホワイトカラー (事務所)

欧米で、認知技術を活用した当分野のビジネスが沸騰。自動化は今後急速に企業内に浸透する。

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1.2実証実験の背景~RPA・AI技術トレンド

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保育所入所選考AIの特長

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1.3実証実験の背景~郡山市の保育施設入所の現状・課題から~認可保育所や認定こども園などの保育施設については、待機児童の解消

に向け、計画的な施設整備により入所定員の増を図っているが、それに伴い、入所事務の業務量が増え続けている。

入所事務を行う担当職員は、毎年度、4月入所事務の繁忙期となる12月~3月の4ヶ月間は特に超過勤務時間が多くなっている。また、申請者が多いため、例月に比べ繁忙期はシステムへの入力など単純作業にも時間がかかる。施設整備によって保護者の選択肢やニーズが多様化してきているため、ニーズを汲み取り対応することも担当職員に求められている。

このような中で、保護者へのよりきめ細かい対応及び職員の働き方改革を実施するため本課では、RPA-AIを連携させる実証実験に取り組むことにした。

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【参考】1.3実証実験の背景①→ 4/1入所定員 4年間で37%増加

11

•H28年度 49施設 3,566人

•H29年度 61施設 3,979人

•H30年度 69施設 4,409人

•H31年度 75施設 4,885人

H28→H31

1,319人増 37.0%↑(26施設)

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【参考】1.3実証実験の背景②→ 4/1入所申請件数 4年間で20.7%増加

12

•H28年度 (4/1入所)1,256件

•H29年度 (4/1入所)1,326件

•H30年度 (4/1入所)1,341件

•H31年度 (4/1入所)1,516件

H28→H31

260件増加 20.7%↑

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【参考】1.3実証実験の背景③→ 4/1入所利用調整件数 4年間で22.5%増

13

•H28年度 (4/1入所)4,269件

•H29年度 (4/1入所)4,887件

•H30年度 (4/1入所)4,963件

•H31年度 (4/1入所)5,229件

H28→H31

960件増加 22.5%↑

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•H28年度 (新規申請)2,318件

•H29年度 (新規申請)2,381件

•H30年度 (新規申請)2,334件

H28~H31

年間約2,400件

【参考】1.3実証実験の背景④(参考)申請件数 年間2,400件

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•H28年度 (年間)24,351件

•H29年度 (年間)22,320件

•H30年度 (年間)19,327件

(※2)入所利用調整件数=申込児童数×希望施設数(5箇所まで)

H28~H31

年間約22,000件

【参考】1.3実証実験の背景⑤(参考)入所利用調整件数 年間22,000件

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実証実験の概要

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2.実証実験の概要・目的

入所事務において最も業務量が多い「申請書の受理」「申請内容の入力」「入力データに基づく入所利用事務(※)」までの一連の作業の効率化・迅速化を目指し、『OCR-RPAツール』と『AIツール』を組み合わせたワンパッケージ・システムの実装・導入に向けた実証実験を行った。

『AIシステム』については、AIが入所児童の利用調整を行うもので、実績のある富士通株式会社様と、『OCR-RPAシステム』については、OCRツール及びRPAツールによるデータ処理に実績のある株式会社NTTデータ東北様のご協力をいただき、12月から来年3月までの4か月間、様々な実証実験を行い、効果の検証及び実装に向けた条件等の整理を行う。

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【参考】実証実験の概要・目的

(※)入所利用調整

…保育施設(保育所、認定こども園、小規模保育事業、事業所内保育事業)の利用申請があった児童

について、保育の必要性を点数化し、当該点数をもって、保育施設ごとに優先順位付けを行う。

4/1付け入所分を除き、翌月1日付け入所分を前月中旬に行っている。

(参考)入所利用調整フロー

毎月 5日 翌月1日付け入所申請締切

12日 翌月1日付け入所利用調整会議

18日 翌月1日付け調整結果(利用承諾、利用保留)通知

19日 ウェブサイトの空き状況を更新

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2.実証実験の概要・目的

この実証実験の目的は、RPAやAIなどのICT技術を活用し、システム入力や入所児童の割り当てを自動化する過程において、保育施設入所業務全体の業務見直し及び業務の可視化を行い、さらに保育施設入所業務の一部自動化によって、業務の迅速化・効率化を目指す。

業務の迅速化・効率化により、入所結果の通知の迅速化や、保護者の方へのよりきめ細かい入所案内や対応を行うことによって、市民サービスの向上を図るとともに、職員の働き方改革を推進することを目的とする。

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2.実証実験の概要・目的効率化・迅速化により得る効果~2つの視点~

【視点①】業務改善による市民サービスの向上

申請前:施設ごとの空き状況や申請状況等の適宜・迅速な情報提供

申請後:調整会議開催までの日数短縮により、結果通知までの日数も短縮

→ 保護者の検討時間を確保

保育を必要とする子育て家庭へのきめ細かな対応

→ 保育サービスのマッチング

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2.実証実験の概要・目的【視点②】ワークライフバランス

恒常的な超過勤務の削減による職員の事務負担の軽減

→ 「拘束時間の削減」

業務フローの見える化・オープン化による業務改善の契機→ 「拘束時間の削減」から「時間の有効活用」へ

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実施体制

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3.1実施体制~協力業者選定理由~

『AIシステム』については、AIが入所児童の利用調整を行うもので、システムの開発及び他自治体等でも実証実験の実績のある富士通株式会社福島支社様を協力業者として選定させていただきました。

『RPAシステム』については、OCRツール及びRPAツールによるデータ処理に実績があり、郡山市の他課においても実証実験の実績がある株式会社NTTデータ東北様を協力業者として選定させていただきました。

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3.2 実施体制~三者の実施体制~

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法人事業部 DXO

公共事業部 営業部

公共事業部 開発部

公共事業部 開発部RPA+OCR導入

連携

作業責任者

プロジェクト総括責任者

公共事業部 開発部個人情報保護管理責任者

公共事業部事業部長

プロジェクト総括副責任者

公共事業部副事業部長兼営業統括部長

部長

課長代理

部長

担当課長

郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 7

第二行政ソリューション事業本部第二ソリューションデリバリー事業部第二ソリューション部

福島支社公共営業部

富士通株式会社

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3.2 実施体制~三者の実施体制~

25

25

部長

課長代理

部長

担当課長

郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 7

こども育成課保育認定係

郡山市

ソーシャルメディア推進課

行政マネジメント課

保健福祉総務課

FIC(福島情報処理センター)

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実証手順

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4.1実証手順~流れ~

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作業プロセス 役割 説明

①業務内容確認・

要件整理(1)郡山市・NTTデータ東北(2)郡山市・富士通福島支社

(1)OCR対象帳票の選定とRPA化が可能な定型業務を洗い出し業務を選定する。各種ソフト配置端末、OCR後出力ファイルの配置箇所など各種ルールの取り決めをする。(2)AI選考を実施するにあたり、業務ヒアリングを実施する。また、郡山市の要綱にある同点の際に基準についても確認を行う。

②検証環境の

構築(1)郡山市・NTTデータ東北(2)郡山市・富士通福島支社

(1)検証環境端末の準備、各種ソフトのインストール、ネットワーク関連の検証環境の構築をする。OCR対象帳票のレイアウト作成と帳票定義作成、画面定義作成を実施する。検証で使用するソフトのデモ・操作研修を実施する。(2)検証環境端末の準備、各種ソフトのインストール等の検証環境を構築する。AI選考を実証実験する月を決定する。AI選考を実施するにあたり項目の整理を行う。

③実施検証・

評価

(1)郡山市・NTTデータ東北(2)郡山市・富士通福島支社

(1)作成した帳票定義で検証対象の帳票をOCR読取をおこない、OCR正読率の検証をする。実施検証結果から効率化実現可能性を評価し、新たな課題の洗い出しと、課題解決に向けた提案をおこなう。(2)AI選考を実施し、マッチング率の検証をする。実証実験結果より、見えてきた課題に対しての解決策やより正確なマッチング結果を出すために必要な事項について整理をおこなう。

④報告書作成・

成果報告

(1)郡山市・NTTデータ東北(2)郡山市・富士通福島支社 (1)(2)共通:実証実験を踏まえた最終報告をおこなう。

①業務内容確認・要件整理

②検証環境の構築

③実施検証・評価④報告書作成・

成果報告

今回の実証では以下のような流れで実施しました。

郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

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4.2実証手順~保育施設入所業務概要~

28郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

受領した申請書をもとに、個人番号利用事務系のシステム及びExcelファイル等を使用し、保育施設入所希望者を各施設に振り分ける。

業務概要

個人番号利用事務系 NW

申請書類

共通基盤システム

郡山市保健福祉情報システム

住基システム

税総合システム

子ども子育て支援

Excelファイルこども育成課

ファイルサーバー

申請書スキャン(データ化)

専用サーバへ申請書テキスト集約

入所児童の割当作業を実施

専用端末OCR

申請書のテキスト化

テキスト修正

マクロ処理

RPA

システム投入

AI選考に関わるExcel出力

他システム連携等々・・

AI自動マッチング(AI選考)

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4.実証手順~保育施設入所業務~(Before)

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【業務フロー】保育施設入所業務概要(After)

郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 12

4.実証手順~保育施設入所業務~(After) NTTデータ東北より実証実験範囲の提示

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2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

AI選考用Excelファイル作成

OCR こども育成課ファイルサーバー

保健福祉情報システム

子ども子育て支援業務 AIマッチング

ツール

申請書類

富士通とNTTデータ東北のデータ受け渡し

データ化

NTTデータ東北 富士通

共通基盤住基

システム

税総合システム

宛名番号でマッチング

RPA

入力

RPA

NTTデータ東北

NTTデータ東北出力

AI選考結果ファイル

保健福祉情報システム

RPA

入力

NTTデータ東北子ども子育て支援業務

結果通知

富士通とNTTデータ東北のデータ受け渡し

31

4.実証手順~保育施設入所業務~(After) 富士通福島支社より実証実験範囲の提示

個人番号端末内(NUM系)

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実証実験~各事業者から~

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5.1実証実験~NTTデータ東北~

OCR編

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5.1実証実験~NTTデータ東北~

• ■検証対象

• 本検証では「保育施設入所業務」を対象としました。

• 下記4つの業務に分割し、OCRツールとRPAツールを使用して、

OCR正読率の検証とRPAを用いた作業時間削減効果を検証しました。

• ①申請書の受理(OCR及びRPA)

• ②申請書内容の入力(RPA)

• ③入力データに基づく入所利用調整(RPA)

• ④支給決定通知送付(RPA)

• ■検証内容

• <OCR>

• 帳票を読み取り、正読率の算出の検証

• <RPA>

• 過去の実績をもとにした業務ヒアリングを踏まえた机上確認

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5.1実証実験~NTTデータ東北~

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■OCR正読率検証本検証では下記の指標で正読率を算出しております。

①全帳票正読率検証記載した全帳票を対象に正読率を検証しました。

②正常系記載帳票に限定した正読率検証(数値)異常系サンプルを含む帳票を取り除いた帳票を対象としております。数値項目を対象としており、項目別での正読率を検証しました。

③正常系記載帳票に限定した正読率検証(チェックボックス)異常系サンプルを含む帳票を取り除いた帳票を対象としております。チェック記載あり、チェック記載なしに分けた正読率を検証しました。

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5.1実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 36

■対象帳票イメージ(テスト用帳票)

帳票検証前提条件 1/3

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5.1実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 37

帳票検証前提条件 2/3

■対象帳票

■対象項目

用紙タイプ 枚数 印刷方式 用紙サイズ 画像形式 帳票記載者

再生紙 50枚 両面印刷 A4 TIFF20枚:郡山市様30枚:NTTD東北

上質紙 50枚 両面印刷 A4 TIFF20枚:郡山市様30枚:NTTD東北

表裏 全項目 数値項目 チェックボックス 備考

表 26項目 7項目 19項目フリーピッチ項目は対象外(記載日付、その他記載項目)

裏 103項目 13項目 90項目フリーピッチ項目は対象外(その他記載項目)

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5.1実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 38

■OCRソフトPrexifort-OCR

■使用スキャナSCANMATE i1150

Kodak alaris社製品片面読取速度:30枚/分両面読取速度:60面/分

NTTデータ製品・定型帳票型OCRシステム・官公庁を中心に約30,000ライセンス以上が稼働中

帳票検証前提条件 3/3

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5.2実証実験~NTTデータ東北~

RPA編

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 39

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5.2実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 40

■RPA業務時間削減効果検証本検証ではRPAツール「WinActor」を用いた場合に下記4つの業務において、作業時間削減に効果があるかを検証しました。机上確認のため、導入後の作業時間削減率は前後する可能性があります。

①申請書の受理※本業務はOCR正読率との兼ね合いがあるため、削減率の算出はしておりません。

②申請書内容の入力③入力データに基づく入所利用調整④支給決定通知送付

以降のページでRPA化後の想定される①~④の業務フローを記載しております。

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5.2実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 41

RPA化業務フロー(申請書の受理)

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5.2実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 42

RPA化業務フロー(申請書内容の入力)

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5.2実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 43

RPA化業務フロー(入力データに基づく入所利用調整)

手順概要およびRPA化範囲

RPA化

現行

子ども子育て支援:新EUC出力機能 個人番号利用事務系上

個人番号利用事務系システム

職員作業

ロボット実行エクセルマクロ

ツール

← 入力データに基づく入所利用調整 : 現行作業時間 5分/件 →

①起動 ②EUCを指定③申請書入力データ

CSVダウンロード④CSVファイル加工・追記

⑤マクロ作成 ①起動②担当での入所割り当

て(選考)

例月で2~4日程度、繁忙期で約2~3週間程度

⑤AI選考に係るエクセルファイル作

・子育てシステムとは別起動の画面。・子ども子育て支援の中に、「子育てシステム」「新EUC出力機能」がぶら下がっている。

・CSVファイルの加工・追記に関しては、AI選考に係る項目によるため、従来から変更となる可能性が大。・AI選考にどの項目が必須となるか現在確認中

・どのタイミングで職員の確認が入るか検討中

⑤点数付けデータ更新

①起動 ②EUCを指定③申請書入力データCSVダウンロード

④CSVファイル加工・追記

①AIツール実行

・AIツール起動や会議資料の作成をRPAか職員かは検討中

個人番号利用事務系環境

RPA実行指示 AI等で実現を検討

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5.2実証実験~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 44

RPA化業務フロー(選考結果入力、結果通知送付)

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5.3実証実験~富士通福島支社~

AI編

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 45

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5.3実証実験~富士通福島支社~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 46

(1) 実証実験期間・環境・平成30年12月27日 ~ 12月27日 借用端末への設定作業・平成31年 1月 9日 ~ 1月 9日 実証実験作業

(2) 実証実験概要・入力情報①選考時申込情報データ : 郡山市様からの提供データ(EXCEL)②事業所内の空き人数情報 : 郡山市様からの提供データ(EXCEL)

・出力情報③マッチング結果情報 : マッチング数・マッチング率・不一致分析 等④マッチング明細情報 : マッチング結果と一次選考結果の個人毎の明細情報

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〈AIマッチングの入力ファイル〉郡山市様

5.3実証実験~富士通福島支社~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

AI入所選考用シート

①申込情報データ

②事業所空きデータ

児童データ

家族データ

事業所データ

AIマッチングで施設に振分け(選考)が出来た割合

<AIマッチング処理画面>

AIマッチング結果集計ファイル

③マッチング結果情報

④マッチング結果明細

AI入所選考集計結果シート

(3)実証実験フロー

47

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実証結果~各事業者から~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 48

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6.1実証結果OCR編

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 49

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6.1実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 50

全帳票正読率検証

■全帳票正読率検証Prexifort-OCRの正読率の結果となります。帳票種類 項目種別 枚数 項目数 全項目数 正読 誤読 正読率(%) 誤読率(%)

全体_表

全項目

100

26 2600 2511 89 96.58 3.42

数値 7 700 654 46 93.43 6.57

チェックボックス 19 1900 1857 43 97.74 2.26

全体_裏

全項目

100

103 10300 9736 564 94.52 5.48

数値 13 1300 1185 115 91.15 8.85

チェックボックス 90 9000 8551 449 95.01 4.99

以降の章では対象帳票から異常系記載帳票を取り除いた正常系記載帳票のみに限定した場合の正読率になります。

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6.1実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 51

■異常系サンプル下記が異常系サンプルとなります。以降の検証は異常系サンプルを含む帳票は対象外として正読率を検証しました。

枠内におさまっていない

枠外への記載

チェックボックスではなく文字を丸で囲んでいる

異常系サンプル

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6.1実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 52

正常系記載帳票に限定した正読率検証(数字項目)1/2

■正常系記載帳票に限定した正読率検証(数値)Prexifort-OCRの数字正読率となります。異常系サンプルを含む帳票を対象外とし、正常系記載帳票のみに限定した場合の正読率となります。

帳票種類 項目種別 枚数 項目数 全項目数 正読 誤読 正読率(%) 誤読率(%)

正常系帳票_表 数値 81 7 567 552 15 97.35 2.65

正常系帳票_裏 数値 74 13 962 917 45 95.32 4.68

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6.1実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 53

■正常系記載帳票に限定した正読率検証(数値)Prexifort-OCRの項目別の正読率となります。記載がなかった項目は対象外としております。

表裏 項番 項目名 正読率

1 宛名番号 92.59%2 生年月日1_年 97.53%3 生年月日1_月 100.00%4 生年月日1_日 98.77%5 生年月日2_年 96.30%6 生年月日2_月 97.53%7 生年月日2_日 98.77%

表裏 項番 項目名 正読率

1 宛名番号 85.14%2 西暦_年 87.84%3 西暦_月 97.30%4 第1希望_施設番号 98.65%5 第2希望_施設番号 97.30%6 第3希望_施設番号 100.00%7 第4希望_施設番号 98.65%8 第5希望_施設番号 94.59%9 第6希望_施設番号 97.30%10 第7希望_施設番号 95.95%11 第8希望_施設番号 97.30%12 第9希望_施設番号 93.24%13 第10希望_施設番号 95.95%

正常系記載帳票に限定した正読率検証(数字項目)2/2

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6.1実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 54

正常系記載帳票に限定した正読率検証(チェックボックス)

Prexifort-OCRのチェックボックス項目の読取結果となります。

帳票種類 項目種別 全項目数 正読 誤読 正読率(%) 誤読率(%)

表 チェックボックス(チェックあり) 425 399 26 93.88 6.12

裏 チェックボックス(チェックあり) 643 546 97 84.91 15.09

全項目数:チェックが入っている項目正読:チェックが入っていて、OCRでもチェックありと認識誤読:チェックが入っているがOCRでチェックなしと認識

■チェックあり項目

帳票種類 項目種別 全項目数 正読 誤読 正読率(%) 誤読率(%)表 チェックボックス(チェックなし) 1133 1132 1 99.91 0.09裏 チェックボックス(チェックなし) 6015 5869 146 97.57 2.43

全項目:チェックが入っていない項目正読:チェックが入っておらず、OCRでもチェックなしと認識誤読:チェックが入っていないがOCRでチェックありと認識

■チェックなし項目(空欄)

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6.1実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 55

■評価指標本検証では対象帳票から異常系サンプルを含む帳票を取り除いた場合の正読率を算出しました。

■総評<数値項目>項目ごとの結果に注目すると「宛名番号」など桁数が多い項目の正読率が低くなっています。「宛名番号」は郡山市様での記載項目のため、記載時のルールを設ける必要があります。

<チェックボックス>チェックボックスは帳票の表と裏で正読率に差がでています。裏のチェックボックスは表のチェックボックスよりも小さくなっているため、チェックが枠の中に入らないため、OCRの読取設定枠から外れることがあります。チェックボックスは帳票レイアウトを変更し、枠を広げるほど正読率が高くなる可能性があります。チェックが枠に入らない問題の対策としてチェックボックスではなく、数値選択方式案が下記になります。

例) チェックボックスではなく、数値を選択して記載

評価

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6.2実証結果RPA編

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 56

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6.2実証結果~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 57

RPA想定削減率及び削減時間

削減率 ・・・・・ 以下の方法で算出しそれぞれ想定値としてお示ししております。保育施設入所割当業務では、システム登録やExcelデータ加工が主作業となる業務のため、業務ヒアリングの結果をもとに保育施設入所割当業務の削減率を想定しました。

作業時間 ・・・ 算出した削減率をもとにRPA化後の作業時間を算出しています。

以上より、年間削減時間及び削減率を算出しておりますが、すべて業務机上確認から想定される数値となります。RPA導入確認後の結果次第では、数値が前後する場合がございますので、あくまで参考数値としてご確認ください。

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6.3実証結果AI編

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 58

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6.3実証結果~富士通福島支社~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

(1)AIマッチング処理時間データ読込み~マッチングまで 「約30秒」 ※マッチング処理:約5秒

(2)郡山市様平成31年1月入所選考結果との突合結果マッチング率:81.48%(入所合致22件/お客様入所決定件数27件) ※総件数670件

※マッチング率とは職員様選考で入所となった児童に対して、AI選考にて同じ施設に入所した児童の割合

a.選考結果全体数比較

対象 件数

入所選考対象者総件数(※母数) 670 件

お客様選考結果(入所者数) 27 件

AIマッチングツール選考結果(入所者数) 29 件

AI選考結果の方が2件多く入所できる結果

b.選考結果の一致、不一致データの内訳

選考結果区分 件数 マッチング率

入所施設一致 22

81.48%

入所施設不一致 0

お客様選考結果のみ入所 5

AI入所選考結果のみ入所 7

お客様/AIともに未入所 636

合計 670

AI選考と職員選考のマッチング率:81.48%

59

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6.3実証結果~富士通福島支社~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

(3)不一致の内訳および原因分析不一致件数12件(お客様選考結果のみ入所(5件)とAI入所選考結果のみ入所(7件))について以下のとおり分析します。

【面接票】に関連した児童(10件)

転所希望した児童(2件)

本実証実験では【面接票】をAI選考条件に組み込んでおりません。AI選考で入所と判定された5件について、職員様選考では指数点数が高いにもかかわらず、未入所となっておりました。【面接票】に記載された項目を、AI入所選考条件に組み込むことでAI選考でも同様の対応が可能です。

※【面接票】:「集団行動(生活)不可」などの児童の個別要件

AI選考では、転所希望が実現した場合、空き定員分の入所を考慮して入所選考を行います。いただいた職員様選考結果データでは転所元に発生した空き定員分(2件)について、入所登録をされておりませんでした。そのため、AI選考の方が2名多く入所しております。

60

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[作成]郡山市こども育成課保育認定係

AI

選考

職員選考

AI選考用データ作成 AI選考

AI選考結果ファイル

選考用マクロ作成 入所児童割り当て

入所選考データ

マッチング処理 5秒データ読込25秒

職員作業時間55時間15分 (5分×663件)

(

663件)

平成31

年1

月選考

6.3実証結果~富士通福島支社~→ AIツールによる利用調整結果のマッチング検証

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[作成]郡山市こども育成課保育認定係

6.3実証結果~富士通福島支社~→ AIツールによる利用調整結果のマッチング検証

年間作業削減時間 680時間

680時間 ⇒ 65秒(5秒×年間13回)

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Page 63: RPA-AI連携システム』 実証実験結果報告書 · 1実証実験の背景 1.1 社会動向 1.2 rpa・ai技術トレンド 1.3 郡山市の保育施設入所の現状・課題

[作成]郡山市こども育成課保育認定係

6.3実証結果~富士通福島支社~→ AIツールによる利用調整結果のマッチング検証

入所者数 2件増

マッチング率(AIと職員選考の完全一致率)

81.48%

AIでは転所による施設空き状況の変化を考慮したため

個別考慮項目をAIにデータ投入していないため

本実証での抽出課題(個別考慮項目)の改善により本導入時のAI実効性の確保及び市民サービス向上を目指す

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考察~RPA-AI連携システムの導入(実装)に当たっての課題と提案~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

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7.1考察~NTTデータ東北~~RPA-AI連携システムの導入(実装)に当たっての課題と提案~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 65

• 本実証実験においては、RPA化の有効性は期待できると考えております。

• 将来的な全庁導入に向けて課題解決に取り組むことでRPAの有益性が高まります。

●RPA化の対象とした業務については適合性は高い見通しである。

●RPA手法の網羅性の側面から考察しても他の庁内業務への適合性も高いものと推察する。

実現性

●対象となるシステム操作、ファイル加工・転記等の業務に対する有効性は発揮できる見通しである。

●RPAツール「WinActor」のメイン機能カテゴリについて適用不可の箇所はなく、いずれかの機能でRPA化を実現した。

有効性

●実運用において操作数が多いシステム登録業務やツール操作業務、ファイル・加工・集計をRPA化することのメリットは大きいものと考える。

削減効果

観点別の考察

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7.1考察~NTTデータ東北~~RPA-AI連携システムの導入(実装)に当たっての課題と提案~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 66

• 本実証実験においては、RPA化の有効性は期待できると考えております。

• 将来的な全庁導入に向けて課題解決に取り組むことでRPAの有益性が高まります。

観点別の考察

●業務特性を踏まえて類似しているRPA手法を本実証実験のRPAシナリオ化し流用することによる効果は見込める。

汎用性

●同一キーでのシステム参照、ファイル更新が行える見通しであり、連続性高く処理できる可能性は高い。実行中に他業務に従事いただくことにもつながり、今後の付帯効果に期待できる。

●日々の入力処理時間はOCR処理により短縮化が見込める。支給決定の月次業務についてはファイル操作作業が多岐にわたるため、自動化により一定の作業平準化に寄与するものと推察する。

作業平準化連続性

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7.2考察~富士通福島支社~~RPA-AI連携システムの導入(実装)に当たっての課題と提案~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 67

•(1)今後の検討事項について• AI選考用ファイル内における下記①~⑥への対応をご検討いただくことでマッチング率が向上すると考えられます。

• ①「面接票」に対する判定条件

• ②転所希望した児童の入所決定時の転所前施設での再選考方法

• ③「Ⅱ類型間」項目を複数使用する場合の設定値

• 例)父母枠

• ④「Ⅳ所得」項目において、市民税所得割額も考慮する場合の設定値

• 例)非課税世帯:0/均等割のみ:1/数値:2以上の数値

• ⑤「Ⅴ保育状況」項目において、育休の優先度設定をする場合の設定値

• 例)職場復帰月、日数

• ⑥ 「Ⅷ利用者負担額の納付状況」項目において、未納期間(月数)や未納金額(滞納額)で判断する場合の設定値

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8.今後の展望

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 68

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8.1今後の展望~NTTデータ東北~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北 69

実証実験を通して確認された課題を継続的に検討・整理しながら、導入範囲を広げていくことで、効果的な促進を図ります。

こども育成課様

全庁

■導入範囲

FY2019FY2018 FY2020

他課・他業務

■時系列

実証実験

継続的な推進による定着化

他課・他業務への展開

全庁導入

■保育施設入所業務における限定されてた帳票に対するOCR適用及びRPAの実証導入を実施します

■こども育成課様内での導入を全庁導入を目指し展開していきますOCRの導入規模によっては、AI-OCR等を検討していきます

■実証事業で実施したOCR導入及びRPAの本格導入を実施し、自動化の定着化をおこないます

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8.1今後の展望~NTTデータ東北~以下は、他自治体の実績の一部になります。実績をもとに類似業務の自動の横展開を検討していきます。

課 業務 業務概要

情報システム課庁内LAN端末の脆弱性対応に係る周知文作成

運用管理業者からの更新プログラム情報をグループウェアシステムの掲示板で全庁へ周知し、関係者へお知らせ掲載済のメールを送信する作業※同様に未適用端末のお知らせ掲載も行う

情報システム課庁内LANにおけるウイルス検知端末のネットワーク切断

ウイルス/不正プログラム等が検知された庁内LAN端末について、資産管理システムコンソールを利用して、ネットワークから切断し、関係者へメールにて状況報告を行う作業

財政課収入支出予定表作成及び財務会計システムへの転記入力

収入・支出予定データの集約と会計システムへの入力収入・支出予定の情報を複数のファイルから集約し、会計システムに登録する作業

財政企画課 ふるさと納税・統計資料作成ふるさと納税情報を管理するシステムより、寄附件数・金額等の関連情報を取得し、統計表を作成する作業

財政企画課ふるさと納税・簡易決済簿【別表】作成

ふるさと納税情報を管理するシステムより、寄附情報を一覧にして印刷し、発送資料を作成する作業

労務課 アルバイト雇用保険料の集計アルバイト雇用保険料の集計各課より提示されたアルバイト賃金計算書情報および関連情報ファイルの内容の一元管理を行う一覧資料に集約・転記する作業

介護保険課 介護保険認定申請書 介護認定申請者より受領した申請書をもとに認定調査を実施する作業

国保年金課国民健康保険療養費支給申請書

保険の資格があっても保険証が手元にない場合、療養費支給の申請があるため申請書を受理し、自己負担していた医療費を返金する作業

税務課 納入済通知書自治体が歳入(寄附金)を収入するときに、納入義務者(寄附者)に対してその納入すべき金額、納期限、納入場所、納入の請求事由等を通知する受領書の処理を行う作業

市民税課 給与支払報告書 住民税額を決定するための事業所が従業員の住んでいる市区町村に提出する書類を処理する作業

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導入済み団体数

人口減少対策

農林水産業

商工・産業振興

観光土地利用、都市計画

公共施設・インフラ

公共交通 自然環境 生活環境国際化・国際交流

男女共同参画・人権・多様性

過疎・離島地域等の進行

横断的なもの

その他

都道府県 14 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 11 4

指定都市 12 0 0 0 0 0 3 0 1 1 1 0 0 4 3

その他市区町村

76 5 4 6 9 5 6 9 3 9 6 3 0 27 8

8.2今後の展望~富士通福島支社~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

RPA-Ai連携システムに適した事務・業務とは?

<参考情報>■総務省が全都道府県・市区町村を対象に「地方自治体におけるAI・ロボティクスの実証実験・導入状況等調査」を実施■市区町村においては、児童福祉や子育て、健康・医療など福祉分野での活用事例が比較的多い。

AIの分野別の導入状況(平成30年12月20日時点)

導入済み団体数

組織・職員財政・会計・財務

情報化・ICT

住民参加・協働

コミュニティ情報公開・個人情報保護

治安消費者保護

健康・医療児童福祉・子育て

学校教育・青少年育成

文化・スポーツ・生涯学習

高齢者福祉・介護

障がい者福祉

生活困窮者支援

都道府県 14 3 0 1 0 0 0 0 1 2 1 0 0 0 1 0

指定都市 12 3 0 2 1 0 0 0 0 1 2 0 0 1 0 0

その他市区町村

76 8 3 8 6 5 2 5 4 15 28 8 7 11 8 3

出典:「地方自治体における業務プロセス・システムの標準化及びAI・ロボティクスの活用に関する研究会」資料 総務省 平成30年12月

(例) 保育所の利用調整へのAI活用

(例) 議事録のAIによる文字起こし

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○戸籍業務は関係法令が多く、複雑な事例も増加傾向にあることから、職員は市民の届出や問い合わせに対して審査や判断に多くの時間と労力を費やすことになり、負担となっている。

○また、職員の大量退職、短いサイクルでの人事異動、派遣職員の増加などによって、戸籍業務においては体系的な人材育成、ベテラン職員が培った専門的な知識や経験が次世代への継承が十分ではない状況がある。

8.2今後の展望~富士通福島支社~

2019/11/25 郡山市 富士通株式会社福島支社 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ東北

RPA-Ai連携システムに適した事務・業務とは?

<参考情報>弊社 事例 AIによる自治体職員の業務支援(戸籍業務)

職員の経験年数を問わず、より的確かつ迅速な判断を行うことができるよう、AI(人工知能)を活用した職員の業務支援の検証を実施。複雑な制度やベテラン職員のノウハウの中から的確な回答を表示するAIを活用し、市民対応の時間短縮と正確性の向上をめざす。

課題

※窓口業務ではなく、バックヤードでの「審査」「判断」業務を担当する職員が端末にテキスト入力した質問に対し、AIが的確な回答や参考関連情報を画面上に提示

○上記課題を解決するため、区役所窓口の戸籍担当業務において、AIによる対応支援システムを構築。このシステムは、職員の知識サポートを目的としており、職員からの問い合わせに自動応答する。取組

<利用イメージ>

市民からの届出、問い合わせ 届出や問い合わせ内容に対して職員が「審査」・「判断」

住民 市役所

AIに問い合わせ(テキスト入力)

AIが単語ではなく、全体の文意を理解し、回答をパソコン画面に提示

○体系的な人材育成や、ベテラン職員が培った専門的な知識や経験の次世代への継承が期待される。また、経験の浅い人でもAIを活用することで、市民対応の時間短縮と正確性の向上が図られる。成果

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マスタースケジュール

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【資料編】マスタースケジュール~NTTデータ東北~

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【資料編】マスタースケジュール~富士通福島支社~

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【資料編】用語集

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【資料編】用語集

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Prexifort-OCRスキャナから取り込んだ画像データより文字情報を抽出し、テキストデータに変換するOCR認識ソフトウェア。申請書や伝票などフォーマットの決まった帳票の読み取りを行う帳票OCRとして、高い認識精度を有しており、幅広い用途への適用と多彩な機能で、データ入力業務の効率化を実現する。

WinActorNTTアクセスサービスシステム研究所の技術を核に、NTTアドバンステクノロジ株式会社が開発し、NTTデータが販売元として提供している純国産のRPAソリューション。WindowsOSのサーバーやパソコンから操作可能なあらゆるアプリケーションの操作をシナリオとして記録し、業務処理の自動実行を簡易に実現する。

AIArtificial Intelligenceの略。人工知能のこと。コンピュータ上で人間と同様の知能を実現させるための技術。

RPARobotic Process Automationの略。人間がコンピュータを操作して行う作業をソフトウェアによる自動的な操作によって代替すること。

OCROptical Character Recognitionの略。手書きや印刷された文字をスキャナで読みとり、コンピュータで利用できるテキストデータに変換する技術。

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【資料編】用語集

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人工知能(AI)とは

AI(Artificial Intelligence)=「人工知能」は、広義に解釈すると『人間の認知機能を(部分的に) コンピュータで代替する』という意味。古くからある人工知能技術は、【ルール】(当初)という概念から【学習】(1980年代~)という概念を取り込み、更に近年のコンピュータスペックの向上も相まって、現在急速な発展を遂げている。

ルール化

ある定義されたルールを固定のロジックにより解決する手法。問いに対する答えとなる「知識」や「判断力」はない。

機械学習

与えられたデータから自動的に知識やルールを抽出し、学習していく技術。 但し、知識やルールを抽出するための軸のような観点を必要とする。

Deep Learning

機械学習を更に発展させ、自動的に知識やルールを抽出するための軸を自ら導き出す技術。

例)動物の写真から”犬”のみを分ける場合⇒人が”犬”の特徴を覚えさせる

例)動物の写真から”犬”のみを分ける場合⇒機械が自発的に”犬”の特徴を覚える

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