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10
April 2006Strength & Conditioning 4 ラグビーユニオン(15 人制ラグビー) はチーム競技であり、スピード、パワ ー、有酸素性能力、無酸素性能力など、 多くの異なる体力要素を必要とする 10)。英国の典型的なシーズンは、35 週から40 週にわたり、これに親善試合 や代表レベルの試合などが追加される。 通常、オフシーズンは、ウォームアッ プマッチ(プレシーズンマッチ)に参加 する前の4週間だけである。このよう なシーズンの流れの中で、体力の改善 と維持を図り、傷害を予防し、傷害か らの復帰を果たすためには、期分けさ れたトレーニングプログラムを注意深 く計画し実行することが必要である。 ラグビーユニオンはコンタクトスポ ーツであるため、選手は内部または外 部から、大きな力を受ける。このよう な力に対抗するために、選手は十分に コンディションを整えていなければな らない。筋と骨は、ストレングストレ ーニングによるメカニカルストレスに 反応して強化される(18)。これは、コ ンディショニングプログラム全体に重 要な点である。 過去2年間、筆者はLondon Welsh Academy (以下、LWA)のコンディシ ョニングを担当してきた。このチーム は、17 21 歳の選手が主体であり、ほ とんどの選手がトレーニングと学業を 両立している。従って、トレーニング を、学習、運動、および余暇などの現 実に適用させるためには、スケジュー ルに合わせた運動と回復のプログラム が必要である。そのプログラムは、8 週ごとに再評価することが必要である。 ラグビーユニオンに要求される筋力 過去において、ラグビーユニオンで の成功は、選手の体格に負うところが 大きかった。その後、試合は進歩し、あ らゆるポジションの選手に、パワーは もちろんアジリティとスピードが要求 されるようになった。スクラムを組む ときや、コンタクトエリアでボールを 保持するときには、基礎的な筋力が必 要とされる。また、80 分間の試合時間 を通して、繰り返し運動を継続するた めには、基礎的な有酸素性能力が必要 である。 試合中に必要とされる運動負荷に対 応するためには、体脂肪率の低い大き な体格が重要である。フォワードの運 動-休息比は1: 1.5 であり、試合全体 を通して、バックス(スクラムハーフ、 フライハーフ[スタンドオフ]、センタ ー、ウィング、フルバック)の1: 2.9 りも激しい運動である(10)。ラグビー ユニオンとラグビーリーグでは、選手 は試合中に6~7km 走る(27)。従っ て、余分な体重は、その負荷を運ぶた めにより多くのエネルギーを費やさね ばならないため、選手の能力発揮を妨 げる。ストレングストレーニングは、筋 パワーやスピードを増すことに加えて、 体脂肪率のレベルを下げ、それによっ て選手が運ぶ余分な負荷を減少させる のに役立つという、付加的な利点もあ る(24)。 ©NSCA JAPAN Volume 13, Number 3, pages 4-13 Key Words [ラグビーユニオン rugby union |パワー power |ピリオダイゼーション periodization |筋力 strength |回復 recovery |ストレス stressIn-Season Periodization With Youth Rugby Players ユースラグビー選手におけるインシーズンの ピリオダイゼーション James Marshall, MS, CSCS Excelsior Group, Wimbledon, London 要約 本稿では、ラグビーユニオン(15 人 制ラグビー)に必要なコンディショ ニングについて概説し、年間のスト レングストレーニングにおけるピリ オダイゼーション計画のサンプルに ついて紹介する。この計画は、複数 のコアエクササイズのテクニックに 重点を置き、補助テクニックを各段 階でローテーションしている。

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Page 1: S&C06 03 April - NSCA JAPAN3)4-13.pdfIn-Season Periodization With Youth Rugby Players ユースラグビー選手におけるインシーズンの ピリオダイゼーション James

April 2006•Strength & Conditioning4

ラグビーユニオン(15人制ラグビー)

はチーム競技であり、スピード、パワ

ー、有酸素性能力、無酸素性能力など、

多くの異なる体力要素を必要とする

(10)。英国の典型的なシーズンは、35

週から40週にわたり、これに親善試合

や代表レベルの試合などが追加される。

通常、オフシーズンは、ウォームアッ

プマッチ(プレシーズンマッチ)に参加

する前の4週間だけである。このよう

なシーズンの流れの中で、体力の改善

と維持を図り、傷害を予防し、傷害か

らの復帰を果たすためには、期分けさ

れたトレーニングプログラムを注意深

く計画し実行することが必要である。

ラグビーユニオンはコンタクトスポ

ーツであるため、選手は内部または外

部から、大きな力を受ける。このよう

な力に対抗するために、選手は十分に

コンディションを整えていなければな

らない。筋と骨は、ストレングストレ

ーニングによるメカニカルストレスに

反応して強化される(18)。これは、コ

ンディショニングプログラム全体に重

要な点である。

過去2年間、筆者はLondon Welsh

Academy(以下、LWA)のコンディシ

ョニングを担当してきた。このチーム

は、17~21歳の選手が主体であり、ほ

とんどの選手がトレーニングと学業を

両立している。従って、トレーニング

を、学習、運動、および余暇などの現

実に適用させるためには、スケジュー

ルに合わせた運動と回復のプログラム

が必要である。そのプログラムは、8

週ごとに再評価することが必要である。

ラグビーユニオンに要求される筋力

過去において、ラグビーユニオンで

の成功は、選手の体格に負うところが

大きかった。その後、試合は進歩し、あ

らゆるポジションの選手に、パワーは

もちろんアジリティとスピードが要求

されるようになった。スクラムを組む

ときや、コンタクトエリアでボールを

保持するときには、基礎的な筋力が必

要とされる。また、80分間の試合時間

を通して、繰り返し運動を継続するた

めには、基礎的な有酸素性能力が必要

である。

試合中に必要とされる運動負荷に対

応するためには、体脂肪率の低い大き

な体格が重要である。フォワードの運

動-休息比は1:1.5であり、試合全体

を通して、バックス(スクラムハーフ、

フライハーフ[スタンドオフ]、センタ

ー、ウィング、フルバック)の1:2.9よ

りも激しい運動である(10)。ラグビー

ユニオンとラグビーリーグでは、選手

は試合中に6~7km走る(27)。従っ

て、余分な体重は、その負荷を運ぶた

めにより多くのエネルギーを費やさね

ばならないため、選手の能力発揮を妨

げる。ストレングストレーニングは、筋

パワーやスピードを増すことに加えて、

体脂肪率のレベルを下げ、それによっ

て選手が運ぶ余分な負荷を減少させる

のに役立つという、付加的な利点もあ

る(24)。

©NSCA JAPANVolume 13, Number 3, pages 4-13

Key Words[ラグビーユニオン rugby union|パワー power|ピリオダイゼーションperiodization|筋力 strength|回復 recovery|ストレス stress]

In-Season Periodization With Youth Rugby Players

ユースラグビー選手におけるインシーズンのピリオダイゼーション

James Marshall, MS, CSCS Excelsior Group, Wimbledon, London

要約本稿では、ラグビーユニオン(15人

制ラグビー)に必要なコンディショ

ニングについて概説し、年間のスト

レングストレーニングにおけるピリ

オダイゼーション計画のサンプルに

ついて紹介する。この計画は、複数

のコアエクササイズのテクニックに

重点を置き、補助テクニックを各段

階でローテーションしている。

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5April 2006•Strength & Conditioning

すべてのポジションにおいて、上半

身の筋力が重要であることが示唆され

ている。フォワードは上半身の筋力が、

バックスは上半身のパワーが大きい傾

向がある(28)。パワーは、タックルを

破り、スピードを生み出すことに役立

つ。また、ラインアウトにおけるジャ

ンプの補助と、タックルをするときに

も貢献する。パワーは、ラグビーリー

グとアメリカンフットボールにおいて

も、成功と切り離せない関係にあり

(3,32)、ベンチプレス・スローとバー

ティカルジャンプ・パフォーマンスの

スコアが高い選手は、それぞれのポジ

ションにおいて、より高いレベルの試

合でプレーしている。

しかし、ストレングストレーニング

だけで優秀なラグビー選手になれるわ

けではない。やはり、テクニックが非

常に重要となる。スクラムは、大きな

筋力が必要とされる場面であり、相手

チームの選手に対抗する動的なパワー

も要求される。体格は重要だが、最大

無酸素性パワーと股関節角度もまた重

要な要素である。スクラムの成功に最

も重要な要素は、8名の選手全員が最

大の力を同時に発揮することができる

能力である(30)。

トレーニングのピリオダイゼーション

ラグビーユニオンの試合期は長く、そ

の分オフシーズンが短いため、おそら

くコーチは、選手をピークに到達させ

る試合をいくつか選択することになる

だろう。トレーニングのピリオダイゼ

ーションは、National Football League

(以下、NFL)において、69%のストレ

ングス&コンディショニングコーチに

採用されており(12)、ラグビーユニオ

ンでも次第に一般的になりつつある。現

代のラグビーユニオンの試合では、現

在の北米での実践から知識を得ること

に関心が向けられており、NFLでの実

践を知ることは意味がある。

コンタクトスポーツにおいては、い

くつかの異なるピリオダイゼーション

のサイクル(周期)が効果的であること

が示されている。多量/低強度の週か

ら始め、試合直前の少量/高強度の週

へと発展し、3~4週間を1サイクル

として繰り返すという方法が、シーズ

ン中の筋力を高めると証明されている

(2)。これが、LWAの基本となってお

り、シーズン中は4週間の循環プログ

ラムを採用している。総合的な筋肥大

段階から始まり、筋力段階、パワー/

スピード段階、そして最後に回復のた

めの週が続く(表1)。ラグビーは、体

格、筋力、パワーを必要とするスポー

ツである。従って、この3つの要素を

表1a インシーズン・トレーニングプログラム: 第1週、筋肥大段階

レップ数

5

3

5

3

2

失敗するまで

失敗するまで

20

10

10

10

5

5

10

10/12

20

10

5

5

10

10

10

10

40

左右各10

10

セット数

2

5

2

2

4

2

2

1

1

1

1

1

5

1

2

1

2

2

5

1

3

1

3

2

2

4

注:ジャークは、セット毎に脚を左右交互に入れ替える。

エクササイズ

セッション1

スナッチ

クリーン&ジャーク

ディップス

チンニング

セッション2

フルスクワット

ハーフスクワット

ワンレッグ・スクワット

ランジ

セッション3

ハイプル

ベンチプレス

チートロウ(多少のチーティングを行

う、爆発的なベントオーバーロウ)

プッシュアップ

プッシュアップ

(片手はメディシンボール上)

トマホーク

コア腹部:床上のみ

コア背部:床上のみ

重量

40kg

50kg

40kg

60kg

70kg

オリンピックバーのみ

40kg

60kg

90kg

110kg

120kg

オリンピックバーのみ

スクワット重量の50%

20kg

60kg

40kg

60kg

60kg

70~80kg

10kg

30kg

15kg

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April 2006•Strength & Conditioning6

効果があることが証明されている(35)。

大部分の選手は、この段階までにトレ

ーニング経験を1年間積んでおり、ス

トレングストレーニング・セッション

に慣れている。

このようなプログラムでは、筋力段

階の後にパワー段階が続く。それは、ト

レーニング経験のない選手の場合、初

期のパワー向上は、筋力の向上が主な

要因になるためである。筋力向上がプ

ラトー(停滞期)に達すると、その後は、

トレーニングプログラムに組み込み、そ

れに回復のための週を加える。テスト

は8週間毎に実施する。第1、第3、

第5…と各トレーニング段階の最初、

つまり回復週の翌週の火曜に実施して

いる。

シーズン開始当初のコンディショニ

ングレベルが高ければ、効果的にシー

ズン中の体力を維持することができる

(24)。そのため年間プログラムには、

オフシーズンにおける筋力強化プログ

ラムを組み込むべきである。柔軟性と

コアの筋力は、リフティングやパワー

が必要な動作を導入する前に、必ず強

化しておく必要がある(表2)。LWAで

は、1年目のシーズン終了後のオフシ

ーズンに、5週間のストレングストレ

ーニング、次に2週間のパワー段階、さ

らに2週間の筋力段階と1週間のパワ

ー段階という10週間のピリオダイゼー

ションを行っている。この方法は、米国

のカレッジフットボール選手において

表1b インシーズン・トレーニングプログラム:第2週、筋力段階

レップ数

5

5

5

3

2

1

失敗するまで

失敗するまで

20

10

10

10

10

5

5

10

6

10

6

10

6

40

左右各10

20

セット数

2

5

2

2

4

5

2

2

1

1

1

1

1

1

3

1

3

1

3

1

3

2

2

2

重量

40kg

50kg

40kg

60kg

70kg

80kg

オリンピックバーのみ

40kg

60kg

90kg

110kg

120kg

130kg

最大重量の50%

最大重量の50%

60kg

80~90kg

最大重量の50%

最大重量の50%

20kg

注釈

セット間に40cmのデプスジャン

プ5回を挟む。

エクササイズ

セッション1

スプリットスナッチ

クリーン&ジャーク

ディップス

チンニング

セッション2

フルスクワット

ハーフスクワット

セッション3

ラットプルダウン

ベンチプレス

シーティッドロウ

プッシュアップ

プッシュアップ

(片手はメディシンボール上)

ロシアンボクサー

コア腹部:床上のみ

コア背部:床上のみ

注:ジャークは、セット毎に脚を左右交互に入れ替える。

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7April 2006•Strength & Conditioning

特異的なパワートレーニングによって、

さらなるパワーの向上が期待できる(3)。

ジュニアラグビー選手の場合、おそ

らくストレングストレーニングが初期

の最も重要な強化要素のひとつだろう。

ストレングストレーニングを行ったジ

ュニア・ラグビーリーグの選手は、筋力

において年長の先輩選手に匹敵し(4)、

身体能力における差は限定的なもので

あった。試合での能力差はあるが、そ

れは試合経験によるものであった。

プログラムの成功を確実にするため

には、シーズン中の異なる段階でテス

トを実施すべきである(12)。最初は、

プレシーズンのトレーニングに選手が

集合したときに実施する。その後は、ト

レーニングの新たな段階に入ったとこ

ろでそれぞれ実施する。測定を行わな

ければ、体力評価は主観的になり、選

手が不調に陥っても、その原因を体力

の低下と結びつけることは不可能だろ

う。同じように、選手の身体面を向上

させ続けるためには、またトレーニン

グの次の段階を計画するためには、最

表1c インシーズン・トレーニングプログラム:第3週、パワー/スピード段階

レップ数

5

5

5

5

10

失敗するまで

失敗するまで

20

10

10

10

5

5

10

20

10

10

5

5

3

40

左右各10

20

セット数

2

5

2

5

4

2

2

1

1

1

1

5

5

1

10/12

1

2

2

2

1

3

2

2

4

2

2

2

重量

40kg

40kg

40kg

40kg

15kg

オリンピックバーのみ

40kg

60kg

90kg

110kg

オリンピックバーのみ

2

20kg

60kg

40kg

70kg

90kg

40kg

60kg

80kg

30kg

注釈

45秒休息

45秒休息

45秒休息

45秒休息

45秒休息

コントラストトレーニング:スクワット

1セットの後ジャンプ1セット

スクワット重量の50%

コントラストトレーニング

エクササイズ

セッション1

スナッチ

クリーン&ジャーク

トマホーク

ディップス

チンニング

セッション2

フルスクワット

ハーフスクワット

スクワットジャンプ

ワンレッグ・スクワット

ランジ

エクスチェンジジャンプ

セッション3

ハイプル

3クリーン、1ジャーク

プッシュアップ

プッシュアップ

(片手はメディシンボール上)

ロシアンボクサー

コア腹部:床上のみ

コア背部:床上のみ

注:ジャークは、セット毎に脚を左右交互に入れ替える

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April 2006•Strength & Conditioning8

初の体力レベルを把握するためにテス

トを実施しなければならない。

選手は、ジムでスクワットとベンチ

プレスの 3 RMのテストを行う。この段

階では、選手は最大挙上重量を扱うこ

とはない。これは、半数以上の選手が、

LWAに加わるまで、フリーウェイトを

用いたストレングストレーニングに慣

れていなかったためである。無酸素性

能力は、ヨーヨー間欠的回復テスト

(yo-yo intermittent recovery test)

(6)によって測定する。プレシーズンの

最初と最後に、テストレベル2で測定

し、その後は8週間毎に実施する。ま

た、その時点における選手のストレス

と回復レベルを測定するために「アス

リートのための回復-ストレス質問用

紙」(Recovery-Stress Questionaire

for Athletes:REST-Q)(20)に答え

を記入する。REST-Qによって何らか

の問題が明るみに出た選手は、コーチ

が個別に対応し、全体的な負荷を減ら

すべきかを、個々の状況に応じて決定

する。チーム全体が、ストレスの増加

と不十分な回復状態の兆候を示してい

る場合には、トレーニング計画全体を

調整する。ピリオダイゼーションを取

り入れることで、選手が「全セッショ

ンの全エクササイズの全セットを、バ

リエーションをつけず単調に、完全に

失敗するまで続ける」ことを避けるこ

とができるため、オーバートレーニン

グの回避に役立つ(14)。また、ピリオ

ダイゼーションは、トレーニングの単

調さを低減するとともに、トレーニン

グサイクルの重要な一部である、適切

な回復の助けになる(21)。

最適なストレングストレーニング・セ

ッション

トレーニングの各ミクロサイクルに

おいて、個人別のストレングストレー

ニング・セッションを実施しなければ

ならない。ラグビー選手は体力のあら

ゆる要素を鍛える必要があり、加えて、

チームトレーニングと個々のスキルト

レーニングがある。また一方では、前

回の試合での激しいコンタクトから、十

分に回復する時間も必要である。シー

ズンを通して筋力とパワーを維持し、さ

らに改善するためには、各トレーニン

グセッションで、常に最善の結果を得

なければならない。

ストレングストレーニング・エクササイズ

現在では、ラグビーユニオンでも(29)

NFLでも(12)、クリーン&ジャーク、

パワースナッチなどのオリンピックス

タイル・リフトの利用が一般的になっ

ていることがわかる。これらのリフト

は、ラグビーに必要とされる下半身の

パワー強化に効果的であることが証明

表1d インシーズン・トレーニングプログラム:第4週、回復段階

エクササイズ

セッション1

スナッチ

クリーン&ジャーク

トマホーク

ディップス

チンニング

セッション2

フルスクワット

ハーフスクワット

ワンレッグ・スクワット

ランジ

セッション3

ラットプルダウン

ベンチプレス

シーティッドロウ

プッシュアップ

プッシュアップ

(片手はメディシンボール上)

ロシアンボクサー

コア腹部:床上のみ

コア背部:床上のみ

重量

40kg

40kg

40kg

40kg

15kg

オリンピックバーのみ

40kg

60kg

90kg

オリンピックバーのみ

スクワット重量の50%

20kg

40kg

最大重量の50%

最大重量の80%

60kg

70~80kg

最大重量の50%

最大重量の80%

20kg

レップ数

5

5

5

5

10

失敗するまで

失敗するまで

20

10

10

10

10

10/12

20

10

10

6

10

6

10

6

40

左右各10

20

セット数

2

5

2

5

2

2

2

1

1

1

1

1

2

1

2

1

2

1

2

1

2

2

2

2

注:ジャークは、セット毎に脚を左右交互に入れ替える。

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9April 2006•Strength & Conditioning

されている(5,13,22,33)。また、これら

のテクニックにおいて、ウェイトを高

速で動かすことが、パワー向上に役立

つことが以前から知られている(10)。

しかし、オリンピックスタイル・リ

フトは、ウェイトリフティングの中で

も極めて高度なテクニックを要する種

目であり、実際に効果が現れるまでに

特別な練習を必要とする。リフティン

グを行うための身体的条件は、上部脊

椎、股関節、および足関節の柔軟性を

含め、ラグビー選手の能力を超えてい

る可能性もある(29)。毎週のように繰

り返される試合による身体的負担が、

選手の可動域を限定し、そのために正

しいテクニックの習得が制限される場

合がある。股関節の柔軟性が乏しいと、

腰痛を引き起こす可能性があり、挙上

中の適切な姿勢を維持できないことも

ある(29)。

適切なテクニックを習得するために

は、「挙上者が取り組む最初のスケジュ

ールにおいて、技術練習に最も重点を

おく」(23)。このスケジュールには、オ

ーバーヘッドスクワット、ワイドグリ

ップ・プル、オーバーヘッドジャーク

などを含める。オリンピックウェイト

リフティングの選手に見られるように、

ウェイトリフティング自体が柔軟性の

向上をもたらすことは事実であるが

(19)、これらのエクササイズを行うと

きは、柔軟性トレーニングも並行して

行うべきである。また選手は、これら

のテクニックを十代のうちに習得する

ことが奨励される(23,29)。それによ

って、身体面、技術面での向上が同時

に起こるためである。従って、プレシ

ーズンのトレーニングには、適切なテ

クニックの習得を促すエクササイズを

含めるべきである(表2)。

しかし、コーチがジムで指導するセ

ッションには限りがあるため、新メン

バーがインシーズンプログラムに備え

て、クリーンやスナッチの指導を受け

ていない場合が多い。そこで、多少の

オリンピックスタイル・リフトの経験

がある選手については、評価を行いコ

ーチが指導して、適切なプログラムを

組む。経験のない選手には、オーバー

ヘッドスクワット、ハイプル、ラック

からのジャークなどを指導する。その

後、オフシーズンになってから、中核

選手が週3回のセッションに参加する

ときに、より高度なリフティングテク

ニックを指導する。

スクワットは、下半身の筋力とパワ

表2 プレシーズン準備、開始後1週間のプログラム例

エクササイズ

セッション1

スナッチ

パワークリーン

クリーンプル

ラックからのジャーク

スクワット

スイスボール腹部

スイスボール下背部

セッション2:バウンド

ツーフット・アンクルホップ

スクワットジャンプ

ジャンプ&リーチ

ツーレッグ・タックジャンプ

エクスチェンジジャンプ

フォワード&アップ

サイド・トゥ・サイド

セッション3:

オーバーヘッドスクワット

ハイプル

フロントスクワット

ヘビー・ショルダープレス

ベンチプレス

スイスボール腹部

スイスボール下背部

セッション4: バウンド

ツーフット・アンクルホップ

スクワットジャンプ

ジャンプ&リーチ

ツーレッグ・タックジャンプ

エクスチェンジジャンプ

フォワード&アップ

サイド・ツー・サイド

レップ数

5

5

5

5

8/10

20

20

10

5

10

10

10

5

10

5

5

5

5

8/10

20

20

10

5

10

10

10

5

10

回復(分)

1~2

1~2

1~2

1~2

1~2

1~2

1~2

1

1

1

1

1

1

1

1~2

1~2

1~2

1~2

1~2

1~2

1~2

1

1

1

1

1

1

1

負荷

70%1RM

70%1RM

70%1RM

70%1RM

70%1RM

20kg

70%1RM

70%1RM

70%1RM

70%1RM

70%1RM

20kg

セット数

5

5

5

5

3

3

3

1

2

1

2

2

2

2

5

5

5

5

3

3

3

1

2

1

2

2

2

2

1RM=最大挙上重量

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April 2006•Strength & Conditioning10

ーを強化するために用いられる一般的

なエクササイズである。従って、当然

各選手のプログラムに取り入れるべき

重要なエクササイズのひとつである。ス

クワットでは、筋力とパワー向上に必

要なだけの負荷をかけられるようにな

るまでに、股関節と足関節の十分な柔

軟性が必要である。また同時に、腹部

と下背部の筋力も要求される(9)。

プライオメトリックエクササイズで

は、負荷のかかった状態で筋が急激に

伸ばされ、その結果、素早く筋が収縮

して動作を生み出す。選手には、エク

ササイズ中に、エキセントリック局面

からコンセントリック局面への切り返

しのスピードを上げるよう指示する。プ

ライオメトリックトレーニングでは大

きな力発揮が要求されるため、導入す

る前に筋力を十分に強化する必要があ

る(1)。最初のテストにおいて、スクワ

ットで体重と同じウェイトを挙上でき

る選手は極めて少数であった。また、2

レップ挙上できる選手はいなかった。従

って、この初期段階では、プライオメ

トリックエクササイズは実施しなかっ

た。スクワットテストを観察すると、下

肢の柔軟性、コーディネーション、お

よび筋力が不足していることが明らか

であった。

2年目のシーズンでは、少なくとも

自重の1.5倍を挙上することができるよ

うになった選手に対しては、新たな刺

激を与えるためにコントラストトレー

ニングを導入する。スクワットに、デ

プスジャンプやバウンディングなどの

プライオメトリックエクササイズを組

み合わせて、長期的(11)、短期的(7)

に下半身のパワーを大きく向上させる。

爆発的なプッシュアップによって、上

半身のパワー向上が可能なことも証明

されているが(34)、筋力段階で重すぎ

るウェイトを使用した場合には、短期

的なパワーの向上は望めない(17)。

デプスジャンプ・トレーニングでは、

プラットフォームから飛び降りてから、

写真1 ロシアンボクサー1:オリンピックバーとプレートを用いた回旋エクササイズ

写真2 ロシアンボクサー2

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11April 2006•Strength & Conditioning

高く跳ぶことが要求される。これは、膝

を曲げてから飛び上がるカウンターム

ーブメントジャンプより効果的である

(15)。デプスジャンプは、選手がバラ

ンス、コーディネーション、および下

半身の筋力を強化してから導入すべき

である。

ラグビーユニオンではまた、特にタ

ックル、ラック、モールなどの最中に

静的な筋力も要求される。これらの動

作に必要な静的筋力の向上には、胸部、

上腕二頭筋、および体幹の筋力強化が

必要である(29)。ケーブルマシーンや

フリーウェイトを用いた、体幹のロー

テーショントレーニングも、これらの

部位のトレーニング

に一般的に用いられ

ている。ロシアンボ

クサー(写真1~3)

は、効果的なエクサ

サイズの一例である。

セッションの実施方法

個々のトレーニン

グセッションは、複

数の異なる変数のバ

ランスが要求される。

負荷、レップ数、セ

ット数、休息時間、

エクササイズの配列

などである。これら

の変数は、週単位の

ミクロサイクルとも

バランスをとり、ト

レーニングしたすべ

ての部位、体力要素

が回復するようにし

なければならない。

これにより試合日へ

のピーキングが可能

になる。

ストレングストレ

ーニングでは、一般的にマルチプルセ

ットが行われている(23)。挙上者は、

セット毎に負荷を漸増させる方式によ

って、段階的に最大挙上重量を目指す。

この負荷の漸増が、神経系を刺激し、

筋力とスピードの両方が向上する(3)。

この神経系の適応の結果、より重いウ

ェイトを挙上することができるように

なる。また、同じ重量を、より少ない

筋線維数の動員で、挙上することが可

能になる(8)。

一週間に必要とされる総負荷を、非

常に高強度な1回のセッションにまと

めるのではなく、3回のセッションに

分割すると最も効果的なことが証明さ

れている。これは、おそらく神経系の

適応が、反復トレーニングによって生

じるためであると思われる(26)。テク

ニックを必要とするリフティングでは、

反復練習が必要なため、頻繁にセッシ

ョンを行うことが効果的である。しか

し、大多数のラグビーチームでは、セ

ッションを週2回しか実施していない。

LWAでは、トレーニングを45分ずつ

3回のセッションに分割している。(a)

オリンピックスタイル・リフトを中心

とした全身エクササイズ、(b)スクワッ

ト、ランジ、およびワンレッグスクワ

ットを行う下半身のセッション、およ

び(c)スプリットジャークやシーソー

プレス、ハイプル、またはプルオーバ

ーなどの、「押す-引く(Push-Pull)」

エクササイズと回旋を用いた上半身の

セッションである。

セッション中は、休息時間を測定し

なければならない。休息が少ないと、セ

ット間の回復が不十分になり、休息が

長いと、選手の体が冷え、セッション

の予定時間を超えてしまう。マクロサ

イクルの初期では、低強度/多量の運

動を実施するが、このときのセット間

の休息は1~2分が適切である。高強

度/少量の運動が導入されたら、3~

4分の休息をとる(24)。高強度エクサ

サイズのセットにおける、レップ間の

休息も重要である。プライオメトリク

スの中でも、高強度なデプスジャンプ

を行うときは、1レップ毎に15秒の休

息が適切である(31)。

より低負荷のスクワットジャンプで

は、選手は負荷を背中に乗せ、スピー

ドをつけてジャンプする。その結果、動

作速度が向上する(25)。重い負荷での

エクササイズと、スピードのあるプラ

イオメトリックエクササイズの組み合

わせは、一般的に行われている。プラ

イオメトリックエクササイズをストレ

写真3 ロシアンボクサー3

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April 2006•Strength & Conditioning12

ングスエクササイズのセットと交互に

実施する方法(コントラストトレーニン

グ)は、ストレングストレーニングを一

旦完了してからプライオメトリックト

レーニングを行う方法(コンプレックス

トレーニング)よりも効果的である。

コントラストトレーニングは、身体

にかかるかなりの高負荷とストレスに

耐えられる、高度なトレーニングを積

んだ選手にのみ効果的である(7,11,16)。

従って、1年間のトレーニング経験を積

んだ選手に対して、2年目のシーズンか

ら、このトレーニングを導入する。選

手は、下半身のコントラストセッショ

ンの一部として、デプスジャンプを2

週間毎に、スクワットジャンプを3週間

毎に実施する。さらに、スタビリティ

ドリルと両脚でのバウンディングドリ

ルを、トレーニング日の夜のスピード&

アジリティセッションのウォームアッ

プで行う。これによりコーチは、下肢

のコーディネーション、バランス、お

よびアジリティを目でみて確認し、ど

の選手にさらなるトレーニングが必要

かを判断する機会を得る。多くのコー

チが、複雑な方向転換を必要とするア

ジリティドリルを取り入れている。し

かし、スピードと距離を徐々に上げる

単純なエクササイズでの選手の能力評

価は、ほとんど行われていない。

実戦的意味

コーチにとっては、選手と接する時

間も、ジムでのトレーニングに割くこ

とのできる時間も限られているため、ス

トレングスプログラムで最大の効果を

上げるためには、ある種の合理化を図

らなければならない。選手は、プレシ

ーズンにユニット単位(フロント5、バ

ックロー、ハーフバックス、センター、

バック3)でチームに加わり、テストを

受けて、テクニックを評価される。コ

ーチが指導し、技術的な能力と筋力レ

ベルに応じて、4週間の期分けされた

プログラムに取り組む。通常、クリス

マス前後に3週間の休暇を与えられる。

ちょうどその時期に、各グループは再

評価段階を迎え、さらにコーチからの

指導を受け、実施すべきエクササイズ

を与えられる。

コーチは初め、スクワットやオーバ

ーヘッドスクワットなどの機能的な複

合動作を含んだ、リフティングの適切

なテクニック指導に集中する。これら

のエクササイズは、フロント5の選手

(フッカー、左右プロップ、左右ロック)

に低い姿勢を維持する能力を与え、同

時により大きなパワーを与える。これ

は、コンタクトエリアでの強さ、ボー

ル保持率、前進するための脚力などの

向上に重要である。

2度目のオフシーズンには、監督下

でのウェイトトレーニングを週3回、3

カ月間実施する。これは、プログラム

を守らない選手がいることから始まっ

た、新しい試みであった。この期間に

は、選手は4名から8名のグループで

ジムに来る。このような監督下でのセ

ッションでは、多種多様なテクニック

を導入でき、高い集中力で内容も濃く

なる。監督下でのセッションは、監督

指導のないセッションよりも、より効

果的なことが明らかにされている(8)。

これはまさに当クラブの選手にも当て

はまる。

シーズン中にLWAに加わる新しい選

手は、経験を積んだ先輩選手の習慣を

見習い、自分は学生である前にまず選

手である、という考え方を教わる。自

宅通学の学生に比べれば、選手は時間

的な制約は少ない。しかし、家から離

れて暮らすことのストレスにうまく対

処する能力はまだ十分ではない。一般

的に食生活は質素で、回復のために行

うルーティンも不適切で、一般の大学

生と同じライフスタイルで暮らしてい

る。これに対しては、最初のシーズン

の終わりに、時間管理や適切な日々の

食生活の具体例をプリントし、選手に

手渡すことで対処している。

結論

セミプロチームのコンディショニン

グを行う場合は、選手の生理学的年齢

や歴年齢ばかりでなく、トレーニング

年齢を考慮しなければならない。選手

にウェイトトレーニングの経験がない

場合、ハイレベルで複雑な動作である

パワープログラムの導入は、現実的で

はない。よく見られることだが、オリ

ンピックスタイル・リフトの指導を受

けている選手は、テクニックが未熟で

あるにもかかわらず、あまりにも早急

に高重量を挙げようとする。ハイプル

やラックからのジャークなどの、より

単純なリフティングを導入することに

よって、選手のパワーを効果的な方法

で強化することが可能となる。

ウェイトを挙上する選手の経験が増

すことで、導入できるピリオダイゼー

ションのレベルも向上する。シーズン

中は、基本的な筋力向上と筋肥大を目

的とした4週間のブロックから始め、次

にインシーズン・ピリオダイゼーショ

ンプログラムへと進む。選手、コーチ

とも、競技特異的なトレーニングの概

念を理解し、それらを4週間のプログ

ラムにまとめることは容易である。筋

力が向上しなかった場合は、大抵プロ

グラムをきちんと消化しなかったため

か、選手がクラブの試合以外に、学校

の試合に出場したためである。このよ

うな追加の競技への出場やトレーニン

グの要求が大きな疲労をもたらす。そ

のとき選手が最初に手を抜くのが、ス

トレングストレーニングなのである。

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13April 2006•Strength & Conditioning

2度目のオフシーズンのために、10

週間の複合的、連続的なピリオダイゼ

ーションプログラムを監督し、筋力、筋

肥大、パワーの向上に結びつける。こ

の上級プログラムは、ストレングスト

レーニングを2シーズン経験した後に

初めて導入できる。このプログラムを

継続するためには、コーチが直接にセ

ッションに関わり監督することが、最

適なサポートとなるということを認識

すべきである。◆

James Marshall:Excelsior Sports Consultancyの代表取締役である。

著者紹介

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From Strength and Conditioning JournalVolume 27, Number 5, pages 10-19