scrum始めました
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Scrum 始めました
自己紹介
• 田中 宏幸 (33) twitter : swiftnest
• (株) GameRepublic開発部 部長( PG の統括)
※元々はプログラマー• 資格– PMBOK 試験不合格( GW にリベンジ!)–認定スクラムマスター予約失敗 ( 6 月にリベンジ!)
無資格Scrum 初心者
有るのは「チームを助けた
い」という心のみ
ところで
皆さん Scrumって知ってま
す?
10 分で何となく判る
Scrum 講座
Scrum とは
• 名称はラグビーのスクラムに由来
• アジャイル開発手法の一種– 元々は日本の製造業(キャノン等)の製品開発手
法をケン・シュウェイバ とジェフ・ サザーランドが ITに応用した
※アジャイル × 事前に莫大な仕様書や設計図を決めてから取り組む○実測値を元に柔軟に変化に対応する
Scrum とは
採用実績
• CEDEC2009 「 SCM 最新技術事例~「 Star Wars:The Old Republic 」での大容量ゲーム開発~ 」
• GDC 2010「仲間と共に アンチャーテッド 2 の事後検証 」
※GDC では毎年期間中に Scrum 講習会が開かれており、
認定スクラムマスターの資格が取得出来るそうな。
Scrum の一番重要なポイン
ト
Scrum とはチームが一体となって進める手法チームが一体となって進める手法
チームメンバー各々が自身の作業に責任を持ちチームが一体となって
プロジェクトを進めることでモチベーションが上がり
製品のクオリティが上がる
Scrum のプロダクト
• Scrum のチーム編成• 毎日 Scrum ミーティング(朝礼)• 開発サイクル• スプリント計画• スプリント(実作業)• スプリントレビュー(確認会)
Scrum その1立ち上げフェーズ
Scrum のチーム編成
• チームの人数は 5 ~ 9 人–スポーツのチームのように機能させたいため–複数のチームで
階層構造を構築–最大 500 人の
実例あり?
Scrum のチーム編成
• チームの中からスクラムマスターを任命–スクラムの思想やルールを正しく守り、チー
ムを成功へ導く人
開発サイクル
• 以下の流れを完成まで何回も繰り返す
• よく見ると PDCA サイクルに類似– PLAN (計画)– DO (実行)– CHECK(評価 )– ACT(改善 )
プロダクトバックログ
• 製品の機能リスト一覧• 最初に時間を掛けて作成。
その後も問題がある場合は変更可能(勝手に増やすのは駄目)
スクラムその2
計画フェーズ
スプリント計画
• プロダクトバックログの中から、今回のスプリントで行う内容を決める
• プロダクトバックログを各自が作業単位まで細かくする(スプリントバックログ)
スクラムその3
実行フェーズ
スクラムミーティング
• 平日の決まった時間に行う(毎朝 9時とか)
• 15 分前後で完了させる–長くなりそうな案件は、別途ミーティング開催
• 全員立って行う• 内容–昨日何をしたか–今日何をするか–作業の障害報告
スプリント
• スプリントバックログ通りの作業を行う期間
• 期間は 2週間~ 1ヶ月• スプリントバックログに進捗状況を記載
していく• 原則、スプリント中に仕様追加を行うこ
とは禁止とされている
スプリント
• スプリントの進捗はバーンダウンチャートでいつでも確認出来る
スクラムその4
確認フェーズ
スプリントレビュー
• 成果物の確認会• チーム全員参加–現在の進行状況を全員が確認–良い点と改良できる点を洗い出す
• パワポなどは使わずに、開発して動いている物を見る事を中心に進める
おさらい
Scrum のプロダクト
• Scrum のチーム編成• 毎日 Scrum ミーティング(朝礼)• 開発サイクル• スプリント計画• スプリント(実作業)• スプリントレビュー(確認会)
本題Scrum
始めました
プロジェクト紹介
• 12 月にスタートした新規プロジェクト
• 以前同じチームでタイトルを作った経験あり
• Scrum はもちろん初めて
Scrum 導入の最初のミッショ
ン
説得
ターゲットはプロジェクトの長「ディレク
ター」
殺し文句「前回のプロジェ
クト 大変でしたよね
…」
「今欧米で注目され ている開発手法があるんです
よ」
ちょっとお時間頂けないでしょう
か?
…いえいえ宗教の勧誘ではないで
す !!
Scrum の説明
• 脈がありそうだったので Scrum を説明– GamePM#6 の ppt を使用–時間は 50 分ほど–主にモチベーションの向上について説明–説明した対象はディレクター、プロアシ、リードPG
ディレクター「確かに良いかも。やってみますか」
Scrum のプロダクト
• Scrum のチーム編成• 毎日 Scrum ミーティング(朝礼)• 開発サイクル• スプリント計画• スプリント(実作業)• スプリントレビュー(確認会)
メンバー紹介
• スクラムチームは 3つ–プログラマー 4 名
(スクラムマスターはリードプログラマー)–プランナー 4 名(マスターはディレク
ター)–デザイナー 9 名(マスターはリードデザイナー)
–プロジェクトアシスタント 1 名–私(遠くから見守る係)
開発サイクル
• 毎月クライアントに進捗を提出する必要があるためスプリントは 1ヶ月
• 月末に提出。月の頭スプリントレビュースプリント計画
Scrum ミーティング
• 毎朝 10時に開催• 最初各セチームでスタンドアップミー
ティング• その後、その報告を持ち寄って
スクラムマスター達でミーティング• 内容はルール通り–昨日何をしたか–今日何をするか–作業の障害報告
Scrum ミーティングの結果
○毎日報告を行う事で、状況が非常に良く判るようになった(今までは週一回)
○問題が起きている場合、直ぐに発見→対応できるようになった
○今日何を行うべきかが整理出来るようになった
× セクションチームのミーティングが終わらなくて、スクラムマスターがたまに待ちぼうけ
結果:すばらしい
スプリント計画
• 次回提出する内容をプロダクトバックログを元にスクラムマスター達が決定する
• それを各メンバーに伝え、各自がスプリントバックログを作成する
• スプリントバックログは RedmineRedmine で管理• 単位は時間…では無く日数で登録• Redmine にはバーンダウンチャートは無いが、代わりにガントチャートがあるため、その方が便利
スプリントバックログの代わり「チケット」
バーンダウンチャートの代わり「ロードマップ」
バーンダウンチャートの代わり「ガントチャート」
スプリント計画
○スプリントで行う内容がスッキリする○ Redmine がかなり使いやすい
・複数プロジェクト、 Wiki 、 SVN連動、メール通知等
× Scrum専用ツールではないので機能が足りない・スプリントバックログ – チケットで対応・プロダクトバックログ – excel で対応・バーンダウンチャート – ガントなどで対応※Scrum 用 Redmine プラグインを使えば問題なし?
結果:いい感じ
参考「Agilo」Scrum専用ツール
スプリント
• スプリントの期間は 1ヶ月
• スプリントバックログを毎日更新
• 原則、スプリント中に仕様追加を行うことは禁止
スプリント
• スプリントの期間は 1ヶ月
• スプリントバックログを毎日更新
• 原則、スプリント中に仕様追加を行うことは禁止
ホントに?
ホントに仕様の追加を行ってない?
ゴメンなさい。行ってますorz
ゴメンなさいゴメンなさい
追加やってます追加やってます
よく追加や変更が起きるパターン
• 途中まで作ってみたけどイマイチだった
• 必要な作業が抜けていた
• 他セクションの作業が遅れた
• クライアントから電話が掛かってきた
スプリント期間が長いのが問題??
スプリント
○ Redmine で残作業が誰でも把握出来る
○ スプリントバックログのお陰で抜けが減った
× 変更が良くあるメンバーのスケジュールがぐちゃぐちゃ
○ それ以外のメンバーは作業に集中出来た
結果:いまいち
スプリントレビュー
• 具体的な資料が殆ど無かった(時間、人数)
• とりあえず時間は 2時間でやってみた• 参加スタッフはチームメンバー全員( 20
名)• ディレクターが最初説明した後全員で遊んでみる
• 積極的に意見を出して貰うように促す
結果:酸欠になりまし
た
スプリントレビュー結果
× 意見を出す人は数名。それ以外の人はボンヤリ
× 後半30分ダレた△ 少しではあるが、良い意見と悪い意見がヒアリング出来た(声の大きい人だけ…)
○ 全員がゲームの進行状況を確認出来た
結果:ダメダメ
ダメダメ?
ダメダメな時は振り返ってカイゼ
ン。そう GamePM#5
で行った…
KPT法
KPT 法
• Keep (良かった事、続けたい)• Problem (上手く行かなかった事、問題)• Try (次に試したい事、挑戦)• ホワイトボードを上記三つに区切り、付箋でぺたぺた貼っていく
• 詳しくは割愛– http://www.atmarkit.co.jp/farc/rensai/pl06/pl06.h
tml
KTP 法の結果
付箋に「良い所」「悪い所」「その他」を書いてホワイトボードにぺたり
出席者は最大 6 人ディレクターとプロアシは常に参加
お菓子
メモが書けるように机
時間は 1 回 30 分x 8セット
第二回スプリントレビュー結果
○ 酸欠にならずに済んだ○ 沢山の意見がヒアリング出来た○ ダレずに進行出来た
(ちょっと時間が足りなかったかも?)○ 全員がゲームの進行状況を確認出来た△ お菓子は以外にみんな食べなかった× 批判的な意見が増えた
結果:いい感じ
Scrum 始めました総括
確かに全員のモチベーションが上がっ
た!
モチベーションが上がった要因
• スクラムミーティング– 皆が仲良くなれる– 朝からやる気が出る
• スプリント– スプリントバックログは作業に集中できて良い– 変更が起きている人にとってはイマイチ。
• スプリントレビュー– 意見の吸い上げと、進行状況の確認は
モチベーションに繋がる
今後の課題
• スプリントを何とかする–スプリント中の追加、変更を最小限に抑える方法
• プロダクトバックログがジワジワ増えており最終スケジュール通り終わるか不安
• 100 人規模のプロジェクトに導入する– 100 人規模で Scrum ミーティング– 100 人規模でスプリントレビュー
Scrum ミーティング
だけでも導入いかがですか?オススメです
ありがとうございました