serviceguard クラスターの構築 - h50146.€¦ · enterprise cluster master toolkit b.05.00...
TRANSCRIPT
HP Integrity サーバー + HP-UX 11i v3 (11.31 )+ Serviceguard 11.19
Serviceguard クラスターの構築
SMH/Serviceguard Manager (Web ブラウザー使用)版
2009/7 改訂版
はじめに ............................................................................................................................................. 2
改訂箇所 ............................................................................................................................................ 2
用語................................................................................................................................................... 2
1. 設計 ........................................................................................................................................... 3
1.1. クラスターの設計 ................................................................................................................... 3
2. 事前セットアップ作業 ..................................................................................................................... 4
2.1. /etc/hosts ファイルの変更 ...................................................................................................... 4
2.2. ノードの時刻合わせ(NTP ) ..................................................................................................... 5
2.3. 必要なパッチの適用 ............................................................................................................... 6
3. クラスターの構築 ........................................................................................................................ 13
3.1. cmclnodelist ファイルの作成.................................................................................................. 13
3.2. ロックディスクの構築 ............................................................................................................ 14
3.3. クラスターの構築 ................................................................................................................. 21
関連情報 .......................................................................................................................................... 31
HP-UX 11i Knowledge-on-Demand....................................................................................................... 31
2
はじめに
この文書は、
HP Integrity サーバー
HP-UX 11i v3 (11.31 )
Serviceguard A.11.19 (HP-UX HA-OE バンドル)
System Management Homepage A.3.0.0 (HP-UX バンドル)
Enterprise Cluster Master Toolkit B.05.00 (HP-UX HA-OE バンドル)
Oracle Database 11g R1
MySQL Enterprise Server 5.0.56 以降
を使用した環境で、Web ブラウザーからクラスターを簡単に構築するための資料です。この文書に記載されている内
容はサンプルであり、本書に従って設計及び構築しなければならないというものではありません。
本書では、hp01 、hp02 というホスト名の 2 台のノードを使用して、Serviceguard クラスターを構築する手順を示して
います。作業しているノードが分かりづらい箇所は、プロンプト表示に、”hp01#” 、”hp02#” のようにホスト名を設定し
ています。
改訂箇所
2009 年 7 月 22 日 最終ページの HP-UX 11i Knowledge-on-Demand の URL を修正
用語
SG : Serviceguard A.11.19
ツールキット(ECMT B.05.00 ) : Enterprise Cluster Master Toolkit B.05.00
SMH : System Management Homepage A.3.0.0
Oracle DB : Oracle Database 11g R1 (RAC ではありません)
MySQL DB : MySQL Enterprise Server 5.0.56 以降 (MySQL Cluster ではありません)
3
1. 設計
以下の設計表に設計値を記入します。太枠内の値を設計するだけで、他はデフォルト値で構成できます。
1.1. クラスターの設計
設計項目 設計値 設計例
クラスター名 HPCL01
ネットワーク上の他のクラスタと重複しない名前にします。
設計項目 設計値 設計例
ハートビート専用 LAN (スタンバイ経路無し)用
のネットワーク #1
192.1.1.0
ハートビート専用 LAN (スタンバイ経路無し)用
のネットワーク #2
192.1.2.0
データ LAN 専用 LAN (スタンバイ経路有り、
モニターのみ)用のネットワーク
172.168.0.0
“モニターのみ”のネットワークには、SG のハートビートは流れません。
これ以外のハートビートのデザイン(ハートビート LAN とデータ LAN の兼用など)も可能です。少なくとも 2 系統
のハートビート LAN を用意します。
設計項目 設計値 設計例
ロックディスク用のボリュームグループ名
または
Quorum Server の IP アドレス
/dev/vg_db1
(ロックディスクの例)
ロックディスクは DB などで使用するボリュームグループを兼用可能です。
論理ボリュームやファイルシステムなどは、クラスター作成段階では必要ありません。関連文書『HP Integrity サ
ーバー + HP-UX 11i v3 (11.31 ) + Serviceguard 11.19 MySQL DB パッケージの構築』、または『HP Integrity
サーバー + HP-UX 11i v3 (11.31 ) + Serviceguard 11.19 Oracle DB パッケージの構築』に記載され、その
段階で必要とします。
4
2. 事前セットアップ作業
この事前セットアップ作業では設計例の情報を使用しています。
【作業チェックリスト】
/etc/hosts ファイルの変更
ノードの時刻合わせ(NTP )
必要なパッチの適用
2.1. /etc/hosts ファイルの変更
<クラスター全ノード(hp01 、hp02 )対象作業>
/etc/hosts ファイルの変更
ノード間の通信可能な全 IP アドレスに対して、hostname コマンドで表示されるホスト名をエイリアスとして設定します。
全ノードの/etc/hosts ファイルを変更します。
# vi /etc/hosts
/etc/nsswitch.conf ファイルの変更
DNS を使用している場合、先に/etc/hosts ファイルを参照させるため/etc/nsswitch.conf ファイルを変更します。ファイ
ルが存在しない場合は、/etc/nsswitch.hp_defaults をコピー(# cp –pr /etc/nsswitch.hp_defaults
/etc/nsswitch.conf )して変更します。全ノードの/etc/nsswitch.conf ファイルを変更します。
# vi /etc/nsswitch.conf
(途中省略)
172.168.1.101 hp01 hp01 … データ LAN
172.168.1.102 hp02 hp02 … データ LAN
192.1.1.101 hb11 hp01 … ハートビート LAN #1
192.1.1.102 hb21 hp02 … ハートビート LAN #1
192.1.2.101 hb12 hp01 … ハートビート LAN #2
192.1.2.102 hb22 hp02 … ハートビート LAN #2
127.0.0.1 localhost loopback
(途中省略)
hosts: files [NOTFOUND=continue UNAVAIL=continue] dns [NOTFOUND=return UNAVAIL=return]
(途中省略)
5
2.2. ノードの時刻合わせ(NTP )
<クラスター全ノード(hp01 、hp02 )対象作業>
NTP (Network Time Protocol )を使用して全ノードの時刻を合わせます。設置環境に既に NTP サーバが設置されて
いる場合は、その方針に従って設定をします。設置されていない場合は、NTP サーバを構築する必要があります。ここ
ではノード hp01 を NTP サーバに、その他のノードを NTP クライアントにする例を示します。NTP の詳細については、
『Internet サービス インストール/管理ガイド』 (http://docs.hp.com/ja/B2355-97159/B2355-97159.pdf ) の「7
NTP の構成」を参照してください。
NTP サーバの設定(hp01 作業)
ノード hp01 で NTP サーバの設定を行い、xntpd プロセスを起動後、動作を確認します。
hp01# vi /etc/ntp.conf
hp01# xntpd
hp01# ntpq -p
remote refid st t when poll reach delay offset disp
==============================================================================
*LOCAL(1) LOCAL(1) 10 l 7 64 377 0.00 0.000 10.01
"*LOCAL(1)" と表示されていれば起動完了です。"*" が表示されるまで約 5 分かかります。
OS 再起動毎に NTP デーモンが自動起動されるように、netdaemons ファイルの XNTPD の値を"1" にします。
hp01# vi /etc/rc.config.d/netdaemons
NTP クライアントの設定(hp02 作業)
ノード hp02 で NTP クライアントの設定を行います。
hp02# vi /etc/ntp.conf
hp01 に時刻を合わせた後、xntpd プロセスを起動し、動作を確認します。
hp02# ntpdate -b hp01
hp02# xntpd
hp02# ntpq -p
remote refid st t when poll reach delay offset disp
==============================================================================
*hp01 LOCAL(1) 11 u 2 64 3 0.55 -1.112 7875.37
"*hp01" と表示されていれば起動完了です。"*" が表示されるまで約 5 分かかります。
OS 再起動毎に NTP デーモンが自動起動されるように、netdaemons ファイルの XNTPD の値を "1" にします。
hp02# vi /etc/rc.config.d/netdaemons
(途中省略)
server 127.127.1.1
(途中省略)
server hp01 version 3
(途中省略)
XNTPD=1
(途中省略)
(途中省略)
XNTPD=1
(途中省略)
6
2.3. 必要なパッチの適用
IT リソースセンターからのパッチ入手方法(同センターの利用方法は変更される場合もあります。)
インターネットに接続されたマシンの Web ブラウザーから、ITRC (http://www.itrc.hp.com )にアクセスします。
図 2.3.1 IT リソース・センター
ログインします。このサイトのご利用には、ユーザー登録(無償)が必要です。
ログイン後、「パッチデータベース」をクリックします。
図 2.3.2 パッチデータベース
「パッチ評価の実行」をクリックします。
7
図 2.3.3 パッチ評価の実行
ステップ 1 の「新規システム情報をアップロードする」をクリックします。
図 2.3.4 システム情報のアップロード
swainv.sh スクリプトをダウンロードし、hp01 の/tmp 等へ転送して root ユーザーで実行します。(各ノードでハードウ
ェア、ソフトウェア構成が異なる場合は、それぞれのノードで行います。)
# LANG=C sh /tmp/swainv
スクリプトの結果が inventory.xml という ASCII ファイルに記録されますので、Web ブラウザーを使用している PC に
転送しアップロード(送信)します。LANG=C を付けないと、内部で日付が日本語で取得され、後でブラウザー側での読
み込みに失敗することがあります。
8
図 2.3.5 パッチ評価の実行
ステップ 2 の「新規評価プロファイルを作成する」をクリックします。
図 2.3.6 評価プロファイル
プロファイル名(任意)を入力し、パッチオプションのすべてのチェックボックスをチェックします。
9
図 2.3.7 評価プロファイル
特定パッチ、パッチチェーン、必須パッチを要求のテキストボックスに、SG 11.19 のリリースノートに記載されている
HP-UX11.31 用の OS パッチ名を入力します。
SG11.19 のリリースノートに記載されているパッチは、PHNE_35894 です。
図 2.3.8 評価プロファイル
パッチセットの特定システム用パッチセットのすべてのチェックボックスをチェックし、「保存」をクリックします。
10
図 2.3.9 パッチ評価の実行
作成した評価プロファイルにチェックがあることを確認し、ステップ 3 の「候補パッチの表示」をクリックします。
図 2.3.10 パッチ評価結果
警告や注記の内容を確認します。
「すべて選択」をクリックし、 「選択済みパッチリストに追加」をクリックします。
11
図 2.3.12 選択済パッチリスト
「選択済みパッチのダウンロード」をクリックします。
図 2.3.13 パッチのダウンロード
サイズを確認します。アーカイブ形式「tar パッケージ」を選択し、「ダウンロード」をクリックします。ダウンロード後、「ロ
グアウト」します。
12
入手したパッチのインストール方法
ダウンロードしたファイル(例:hpux__11.31_05120542.tar )をクラスタ全ノードに転送します。その転送したファイル
を各ノードで解凍します。
# mkdir -p /tmp/hpux_patch/hpux_20090512_01 (識別しやすいように日付などを付けると便利です)
# cd /tmp/hpux_patch/hpux_20090512_01
# tar xvf /tmp/hpux__11.31_05120542.tar
デポを作成します。
# ./create_depot_hpux.11.31 –b 20090512_01_PATCHES –t “20090512_01 Patches for HP-UX” | tee c.log
-b オプションの後に、わかりやすいパッチセット名(任意)を記入し、-t オプションの後にその説明文(任意)を記入します。
ERROR が出た場合は、ERROR の内容をチェックして、やり直すなどの対応を行います。標準出力を後で確認したい場
合は tee コマンドで取得します。
デポの内容を確認します。
# swlist –s /tmp/hpux_patch/hpux_20090512_01/depot
(途中省略)
20090512_01_PATCHES B.2009.05.12 20090512_01 Patches for HP-UX
QPKAPPS B.11.31.0903.334a Applications Patches for HP-UX 11i v3, March 2009
QPKBASE B.11.31.0903.334a Base Quality Pack Bundle for HP-UX 11i v3, March 2009
適用されるパッチによっては、パッチのインストール後に OS 再起動をする場合があります。他の作業中の方々への通
知や動作中のアプリケーションの停止など、インストールを行う前に OS 再起動をしても問題ないことを確認し、
swinstall コマンドでパッチをインストールします。
# swinstall -x autoreboot=true -x patch_match_target=true
-s /tmp/hpux_patch/hpux_20090512_01/depot | tee i.log
標準出力を後で確認したい場合は tee コマンドで取得します。いくつかのファイルセットの解析時に ERROR が発生して
も、その他のパッチは適用されますので、中断せずに続行します。インストールに暫くかかります。その後、自動的に
OS が再起動されます。OS 再起動後、パッチがインストールされているかどうかを確認します
今回の手順書の時点では、 ip6 関連のオンラインマニュアルのパッチ PHNE_38380 が依存パッチチェックでエラーと
なりました。依存対象の PHNE_38306 が今回の検証環境の OS とは合致しないため skip されたためです。OS 再起
動後、i.log の ERROR を参照すると、swjob コマンドを使用した状況の確認方法が指示されます。
この PHNE_38380 をインストールするには、以下のコマンドで行います。
# swinstall -x patch_match_target=true -x enforce_dependencies=false
-s /tmp/hpux_patch/hpux_20090512_01/PHNE_38380.depot | tee i_PHNE_38380.log
インストール作業の詳細は、/var/adm/sw/swagent.log ファイルに記録されます。
# swlist | more
(途中省略)
20090512_01_PATCHES B.2009.05.12 20090512_01 Patches for HP-UX
詳細を見る場合は以下のコマンドを実行します。
# swlist 20090512_01_PATCHES | more
(表示省略)
同じ手順で、全ノードにインストールを行います。
(ソフトウェア構成がノードによって異なる場合は、ノード毎に ITRC からパッチを入手します。)
3. クラスターの構築
この構築作業では設計例の情報を使用しています。
【作業チェックリスト】
cmclnodelist ファイルの作成
ロックディスクの構築
クラスターの構築
3.1. cmclnodelist ファイルの作成
<クラスター全ノード(hp01 、hp02 )対象作業>
cmclnodelist ファイルの作成
クラスターノード間の通信許可のために、全ノードに cmclnodelist ファイルを作成します。
# vi /etc/cmcluster/cmclnodelist
#
hp01 root
13
chmod 444 /etc/cmcluster/cmclnodelist
hp02 root
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3.2. ロックディスクの構築
<任意の 1 ノード(ここでは hp01 )対象作業>
SMH (System Management Homepage )の起動
Web ブラウザーから http:// クラスターのノード名または IP アドレス(任意の 1 ノード):2301 にアクセスします。SMH
のサインイン画面(図 3.2.1 )が表示されます。「User Name 」と「Password 」を入力してサインインを行います。「Sign
In 」ボタンをクリックします。home 画面(図 3.2.2 )に変わりますので、メニューの「Tools 」をクリックします。
図 3.2.1 SMH サインイン
図 3.2.2 SMH の home
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クラスタロックディスク用ボリュームグループの作成
図 3.2.3 Tools
「Disks and File Systems」グループ内にある「Volume Groups」をクリックします。
図 3.2.4 HP-UX Disks and File Systems Tool
「VG の作成...」をクリックします。
16
図 3.2.5 ボリュームグループの作成
「ボリュームグループ名」欄にボリュームグループの名前を入力して、物理ディスクを選択するために「未使用ディスク
の選択」をクリックします。この手順書では DB 用のボリュームグループを兼用しています。
図 3.2.6 未使用ディスクの選択
HP-UX 11i v3 のネイティブマルチパスを使用するため、「グローバルデバイスビューの切り替え」をクリックします。
17
図 3.2.7 グローバルデバイスビューの切り替え
「柔軟なビューの使用」を選択し、「切り替え」をクリックします。
図 3.2.8 未使用ディスクの選択
このボリュームグループで使用するディスクを選択し、「選択」をクリックします。この手順書では DB 用のボリュームグ
ループと兼用しているので、DB 用のディスクを選択しています。
過去に使用されていたディスクを再利用する場合など、ディスク上に LVM の構造が検知されると、「LVM データ構造が
見つかりました」と注意画面が出ます。過去のデータ構造を壊してよい場合は、「続行」をクリックします。
18
「ボリュームグループの作成」画面(図 3.2.9 )に戻ります。
図 3.2.9 ボリュームグループの作成
エクステントサイズとボリュームグループの最大サイズの対応(表 3.2.1 )を参考に、将来のサイズ拡張も考慮して物
理エクステントの大きさを選択し、「作成」をクリックします。
表 3.2.1 エクステントサイズとボリュームグループの最大サイズの対応
ボリュームグループの作成が完了画面で、「Completed 」であることを確認して、「Back 」をクリックします。
エクステントサイズ(MB ) ボリュームグループの最大
サイズ(GB )
エクステントサイズ(MB ) ボリュームグループの最大
サイズ(GB )
1 63 32 2047
2 127 64 4095
( デフォルト)4 255 128 8191
8 511 256 16383
16 1023
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他のクラスターノードへボリュームグループを展開(インポート)
図 3.2.10 HP-UX Disks and File Systems Tool
HP-UX Disk and File Systems Tools 画面の「ボリュームグループ」から、作成した vg_db1 を選択し、「VG の配布」をク
リックします。
図 3.2.11 ボリュームグループの配布
クラスター構成予定のノードを選択し、「次へ」をクリックします。
/etc/cmclnodelist ファイルを作成をしていない場合は、ここにノードが表示されません。
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図 3.2.12 ボリュームグループの配布
「配布」をクリックします。
ボリュームグループの配布の完了画面で、「Completed 」であることを確認して、「Back 」をクリックします。
この時点では、ボリュームグループ vg_db1 はノード hp02 ではアクティベイトされていません。さらに、まだノード
hp01 でアクティベイトされたままの状態です。次のクラスターの構築作業で、このボリュームグループをクラスターの排
他制御モードに変更します。そのために、まだノード hp01 でアクティベイトされたままにしておきます。
まだ排他制御モードで保護されていないので、ノード hp02 でアクティベイトしてはいけません。
論理ボリュームやファイルシステムの作成は、パッケージ構築時に行います。クラスターの構築時には必要ありません。
21
3.3. クラスターの構築
<VG 作成時と同一ノード(ここでは hp01 )対象作業>
SMH の Tools 画面を開きます。(図 3.3.1 )
図 3.3.1 Tools
「Serviceguard 」の「Serviceguard Manager 」をクリックします。
図 3.3.2 HP Serviceguard Manager
「クラスタの作成」をクリックします。
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図 3.3.3 クラスタの作成(ノード)
ネットワーク内で重複しないような「クラスタ名」を記入し、クラスターに参加するノードを選択します。
さらに、「クロスサブネット構成を有効にするか、完全なネットワーク探索を実行します」を選択します。これを選択してい
ないと自動的にネットワークのスタンバイ NIC を探索しません。
「次へ」をクリックします。
図 3.3.4 クラスタの作成(パラメータ)
【メンバータイムアウト】
デフォルトは 14 秒です。Serviceguard Extension for Faster Failover (SG11.19 以前の高速フェイルオーバーオプシ
ョン製品)と同程度のクラスター再構成時間にするには 6 秒以下に設定します。最小サポート値は、2 ノード構成時は
3 秒、3 ノード以上の構成時は 6 秒です。但し、ハートビート経路が複数ない場合は 14 秒未満はサポートされません。
負荷の高いシステムでは、この値が短すぎて down と誤検知する可能性があり、この値を長く調整する場合もあります。
負荷をかけた状態で、システムのログを見てハートビートをロストしているかを確認しながら微調整を行います。この値
はオンラインで変更可能です。
その他の項目は「? 」(日本語ヘルプ)を参照します。必要な箇所を変更し「次へ」をクリックします。
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図 3.3.5 クラスタの作成(ノードキャパシティ)
SG11.19 の新機能「ノードキャパシティ」の設定画面ですが、これはパッケージ構築後に必要であれば設定を行いま
す。『HP Integrity サーバー + HP-UX 11i v3(11.31 ) + Serviceguard 11.19 その他の Serviceguard の設定』を参
考にします。「次へ」をクリックします。
図 3.3.6 クラスタの作成(ネットワーク) データ LAN
データ LAN 用のサブネットを選択し、タイプ「モニターのみ」を選択します(ハートビートと兼用の場合は「ハートビート」
を選択します)。スタンバイインターフェースに表示さえているインターフェースを選択します。スタンバイインターフェー
スを実装しているにも関わらず表示されない場合は、「ノード」をクリックし「クロスサブネット構成を有効にするか、完全
なネットワーク探索を実行します」が選択されているかどうかを確認します。選択されていない場合は、「取り消し」をクリ
ックしてやり直します。
まだ、「次へ」をクリックしません。
24
図 3.3.7 クラスタの作成(ネットワーク) ハートビート LAN
ハートビート LAN のサブネットを選択し、タイプ「ハートビート」を選択します。2 系統以上のハートビートを設定します。
「次へ」をクリックします。
図 3.3.8 クラスタの作成(IP モニター)
SG11.19 の新機能「IP モニター」の設定画面ですが、これはパッケージ構築後に必要であれば設定を行います。『HP
Integrity サーバー + HP-UX 11i v3(11.31 ) + Serviceguard 11.19 その他の Serviceguard の設定』を参考にしま
す。
モニターを「オフ」にします。「次へ」をクリックします。
25
図 3.3.9 クラスタの作成(ロック)
ノード障害やノード間のハートビート経路全滅時に、どのノードが生き残るかを判断するタイブレーカーとしてロックの機
能があります。「単一ディスクロック」を選択し、作成したボリュームグループをロックボリュームグループに選択します
(1 つしかボリュームグループがない場合は自動的に選択されます)。「次へ」をクリックします。
図 3.3.10 クラスタの作成(ボリュームグループ)
クラスターで共有するボリュームグループを選択します。既にロックディスクとして使用されたボリュームグループは選
択済とみなし表示されません。「次へ」をクリックします。
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図 3.3.11 クラスタの作成(ロール)
ロール(操作権限)機能は、パッケージ構築後に必要であれば設定を行います。『HP Integrity サーバー + HP-UX 11i
v3(11.31 ) + Serviceguard 11.19 その他の Serviceguard の設定』を参考にします。「終了」をクリックします。
図 3.3.12 クラスタ構成の変更サマリー
サマリー情報を確認します。特に設定した項目が表示されていない等に注意し、不備がある場合は下にある「構成の
編集」をクリックして戻ります。「構成の検証」で確認をした後、「構成の適用」をクリックします。
操作ログ画面の「完了」を確認し、「OK」をクリックします。
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図 3.3.13 クラスタプロパティ(メイン)
Serviceguard Manager のクラスタプロパティ(メイン)画面に作成したクラスターが表示されます。「管理」プルダウンメ
ニューから「クラスタの起動」をクリックして、クラスターを起動します。確認画面が出ますので、「OK 」をクリックします。
操作ログ画面の「完了」を確認し、「OK 」をクリックします。クラスターの起動が完了します。
図 3.3.14 クラスタプロパティ(パラメータ)
「パラメータ」をクリックすると、このクラスターの再構成の最大時間が表示されます。
28
作業ノードで vg_db1 がアクティベイトのままなので、これをディアクティベイトしておきます。HP-UX Disks and File
Systems Tool 画面(図 3.3.15 )へ移動します。
図 3.3.15 HP-UX Disks and File Systems Tool
vg_db1 を選択し、「VG の使用停止」をクリックします。
図 3.3.16 ボリュームグループの使用停止
「使用停止」をクリックします。
ボリュームグループの使用停止の完了画面で、「Completed 」であることを確認して、「Back 」をクリックします。\
29
VG を使用停止にした後で、クラスターの「クラスタプロパティ」の画面から、クラスターを停止します。
図 3.3.17 クラスタプロパティ(メイン)
「管理」プルダウンメニューから「クラスタの停止」をクリックします。確認画面が出ますので、「OK 」をクリックします。
操作ログ画面の「完了」を確認し、「OK 」をクリックします。クラスターの停止が完了します。
30
<クラスター全ノード(hp01 、hp02 )対象作業>
その他の作業
OS 起動時にクラスターを自動起動させたい場合は、cmcluster ファイルを編集します。
hp01# vi /etc/rc.config.d/cmcluster
デフォルトは AUTOSTART_CMCLD=0 で自動起動しません。デフォルトの設定のまま、障害発生後はシステムの状態
を確認した上で手動で起動する方が、より安全な運用となります。
【重要】 作成した共有ボリュームグループを、OS 起動時に自動的にアクティベイトさせないように設定を行います(こ
の設定をしなくても、クラスターで排他制御されていますのでエラーになるだけでアクティベイトはされません)。
/etc/lvmrc ファイルを編集して、AUTO_VG_ACTIVATE=0 に設定します。また vg00 以外の共有でないボリュームグ
ループは custom_vg_activation 関数に追加しないといけません。MirrorDisk/UX 製品でミラーリングしている場合は
parallel_vg_sysnc の記述を加えます。
hp01# vi /etc/lvmrc(サンプル)
これらの設定はすべてのノードで行ないます。
これでクラスターの構築は完了です。
(途中省略)
AUTOSTART_CMCLD=1
(途中省略)
(途中省略)
AUTO_VG_ACTIVATE=0
(途中省略)
custom_vg_activation()
{
/sbin/vgchange –a y –s /dev/vg01 … vg00 を除く共有でないボリュームグループを記述
parallel_vg_sync “/dev/vg00 /dev/vg01”
# e.g. /sbin/vgchange -a y -s
# parallel_vg_sync "/dev/vg00 /dev/vg01"
# parallel_vg_sync "/dev/vg02 /dev/vg03"
return 0
}
31
関連情報
Serviceguard の管理
http://docs.hp.com/ja/B3936-90142/B3936-90142.pdf
HP Serviceguard バージョン A.11.19 リリースノート
http://docs.hp.com/ja/T1905-90002/T1905-90002.pdf
Enterprise Cluster Master Toolkit バージョン B.05.00 リリースノート
http://docs.hp.com/ja/T1909-90067/T1909-90067.pdf
IT リソースセンター(ITRC )
http://www.itrc.hp.com
HP-UX 11i Knowledge-on-Demand
http://www.hp.com/jp/kod
HP-UX をはじめとした技術情報を Web 経由で提供する情報提供プログラムです。
記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。記載事項は2009 年5 月現在のものです。本書に記載された内容は、予告なく変更されることがあります。本書中の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対して、いかなる責任も負いかねますのでご了承ください。© Copyright 2009 Hewlett-Packard Development Company, L.P.
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