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Siebel Business Process FrameworkWorkflow ガイド バージョン 8.0 2006 12

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Siebel Business Process Framework: Workflowガイド

バージョン 8.02006 年 12 月

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プログラムの使用に起因して損害が発生いたしましても、オラクル社およびその関連会社は一切責任を負いかねます。

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三者と直接の取引となります。Oracle は、以下の事項につき責任を負いません。(a) 第三者製品もしくはサービスの品質、または (b) 第三者との契約のいずれかの条件の履行(製品またはサービスの引渡しならびに購入した製品またはサービスに関する保証義務を含みます)。また、第三者との取引により損失や損害が発生いたしましても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 3

目次

第 1 章 : 新機能

第 2 章 : Siebel Workflow の概要

ワークフローの一般原理 18ワークフロープロセスモジュールについて 19ワークフローポリシーモジュールについて 21

ワークフローの役割 26

第 3 章 : ワークフロープロセスの概要

ワークフローアーキテクチャの概要 27

ワークフロープロセスの開発ライフサイクル 28プロセス要件の分析 29ワークフローの定義 31例外処理の識別と作成 37ワークフローのテストとトラブルシューティング 39本番へのワークフローの移行 40本番でのワークフローの配置 42ワークフローの実行の監視 42

ワークフローの設計時アーキテクチャ 43

ワークフローのシミュレーションアーキテクチャ 45

ワークフローの配置アーキテクチャ 46

ワークフローのランタイムアーキテクチャ 47

他の Siebel コンポーネントとワークフローの対話 52

第 4 章 : ワークフロープロセスの計画

ワークフロープロセスの計画に必要な情報の収集 55

ワークフロープロセス要件について 56シードデータに含まれるワークフロープロセス 56

ワークフロープロセスの計画時のビジネスオブジェクトとビジネスサービスに関する注意事項 57

ビジネスオブジェクトのプライマリビジネスコンポーネントの定義 57ワークフロープロセス用のビジネスサービスの有効化 58

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

目次 ■

4

ワークフロープロセスのテスト/移行方法の定義 58

ワークフローポリシーのインストールの検証 59ワークフローポリシーのインストールのレポジトリ設定の検証 59ワークフローポリシーをインストールするためのワークフローのセットアップの検証 59

Siebel Workflow のアップグレード 60

第 5 章 : 開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識

ワークフロープロセスの作成の概要 61

Siebel Tools とワークフロープロセス 62

Siebel Tools の Process Designer の使用 64Process Designer の設計機能について 65Multi Value Property Window について 65フィールドの説明:ワークフロープロセス 67フィールドの説明:ワークフローのプロセスプロパティ 71Process Designer パレットの項目 73ワークフロープロセスのパラメータとステップの定義について 76既存のワークフロープロセスのレビュー 76新しいワークフロープロセスの定義 77ワークフロープロセス、ステップ、分岐、プロセスプロパティの命名規則 78既存のプロセス定義の変更 78

チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用 80

第 6 章 : 開発者向け:ワークフロープロセスステップ

Siebel Tools の Workflow Processes OBLE について 89ワークフロープロセスの作図 90ワークフロープロセスのステップの詳細の定義 91ワークフローステップの削除 92ワークフロープロセスの削除 92ワークフロープロセスのコピー 92

プロセスプロパティについて 93プロセスプロパティとプロパティセットの比較 95参照によるプロパティセットの引き渡し 96プロセスプロパティの定義 96プロセスプロパティの連結 97プロセスプロパティをステップとステップ外との間で引き渡す 98

ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールドの説明 99フィールドの説明:ワークフローステップ 99フィールドの説明:ワークフローの分岐 102フィールドの説明:Compose Condition Criteria ダイアログボックス 105

目次 ■

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 5

開始ステップについて 107開始ステップの定義 107開始ステップの次のステップ分岐の定義 108

条件と値について 109式ビルダーによる式の作成 109

決定ポイントについて 113決定ポイントの定義 113決定分岐の定義 114決定ポイントの条件と値について 114

ビジネスサービスステップについて 115フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、待機ステップの入力引数 116フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、Siebel オペレーションステップの出力引数 117ビジネスサービスステップの定義 118ビジネスサービスステップの入力引数の定義 119ビジネスサービスステップの出力引数の定義 119参照による引き渡し機能を、この機能をサポートするビジネスサービスで有効化 119

サブプロセスステップについて 120フィールドの説明:ステップ受取人 120フィールドの説明:サブプロセスステップ 121サブプロセスステップの定義 122サブプロセスステップの入力引数の定義 123サブプロセスステップの出力引数の定義 123サブプロセスステップの受取人の定義 124サブプロセスの有効化による、参照による引き渡しのサポート 124

Siebel オペレーションステップについて 125Siebel オペレーションステップの定義 125Siebel オペレーションステップのフィールドの定義 126Siebel オペレーションの検索条件の定義 127Siebel オペレーションステップの出力引数の定義 128フィールドの説明:検索条件 128マルチバリューグループに基づくフィールドの更新 129レコードセットの走査 130

待機ステップについて 131待機ステップの定義 131

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

目次 ■

6

ユーザー対話ステップについて 132ユーザー対話ステップの定義 133ユーザー対話の次のステップ分岐の定義 133ユーザー対話の次のステップ分岐の条件と値について 134プロセスプロパティによる代替ビュー名の作成 134

タスクステップについて 135タスクステップの定義 135

中止ステップについて 138中止ステップの定義 139中止ステップの入力引数の定義 139

最終ステップについて 140最終ステップの定義 140

第 7 章 : 開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について

ワークフローモードについて 1437.0 ワークフロープロセスについて 145長実行時間ワークフロープロセスについて 145インタラクティブワークフロープロセスについて 146サービスワークフロープロセスについて 146

長実行時間ワークフロープロセスの作成 147エンドユーザーにサブプロセスを割り当てる共同の長実行時間ワークフローの作成 147タスクを起動する長実行時間ワークフローの設定 148

インタラクティブワークフロープロセスの作成 149ユーザーの移動を制御する合成イベントボタンの作成 149インタラクティブワークフロープロセスの停止と再開について 154ビュー間の前方および後方ナビゲーションについて 156

ワークフローの持続設定の使用 157ワークフロー持続設定について 157ワークフローの持続設定の有効化 158

イベントの処理 158ランタイムイベントの使用 158ワークフローユーザーイベントビジネスサービスについて 160ユーザーイベントビジネスサービスによるユーザーイベントの生成 161ユーザーイベントを待機する長実行時間ワークフロープロセスの設定 161

ワークフローとグローバル実装 162マルチリンガル(多国語)環境でのワークフローの設定 162多国語環境で実行するワークフロー用の式の定義 163ワークフローでの待機ステップとグローバルタイム計算 163

目次 ■

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 7

エラーの処理 164エラープロセスを使用したエラーの処理 164ユーザー定義プロセスプロパティとプロパティセットのエラープロセスへの引き渡し 165サブプロセスへのエラープロセスの割り当て 165例外を使用したエラーの処理 166例外の定義 166

ワークフロープロセスの回復 167ワークフロープロセスインスタンスの自動回復 167ワークフロープロセスインスタンスの手動回復 168

ワークフロープロセスの呼び出し 168ワークフロープロセスの呼び出しについて 169ワークフローポリシーからのワークフロープロセスの呼び出し 170スクリプトからのワークフロープロセスの呼び出し 171例:オブジェクトマネージャでのスクリプトからのワークフローの呼び出し 171例:フィールド値をプロセスプロパティに渡すワークフローのスクリプトからの呼び出し 172ランタイムイベントからのワークフロープロセスの呼び出し 172定義済みビジネスサービスからのワークフロープロセスの呼び出し 174ワークフロープロセスマネージャでのワークフロープロセスの実行 175アプリケーションオブジェクトマネージャでのワークフロープロセスの実行 175バッチモードでのワークフロープロセスの実行 175

第 8 章 : 開発者向け:ワークフロープロセスのテスト

検証ツールによるワークフロープロセスのエラーの修正 178

プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスのテスト 179プロセスシミュレーターとサポートされているシミュレーションのモードについて 179プロセスシミュレーターの実行 181ワークフロープロセスのシミュレーションのトラブルシューティング 182

サーバーコンポーネントが含まれるワークフローのテスト 183

第 9 章 : 管理者向け:ワークフロープロセスの管理

ワークフロープロセスの配置について 185ワークフロープロセスの配置 186モバイルクライアントへのワークフロープロセスの配置 188モバイルクライアントルーティングの制限 188エリアノードでのワークフロープロセスの配置 188

開発から本番へのワークフロープロセスの移行 189プロセス定義のインポートまたはエクスポート 191

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

目次 ■

8

ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理 192ワークフロープロセスのランタイムインスタンスの表示 194ワークフロープロセスインスタンスの中止 194特定のプロセス定義のすべてのワークフロープロセスインスタンスの中止 194ワークフロープロセスインスタンスの無効化 195ワークフロープロセスインスタンスの失効 196ログからのワークフロープロセスインスタンスの削除 196

ワークフロープロセスが使用するフィールドの有効化 197

本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシューティング 197ワークフロープロセスの監視について 197ワークフロープロセスの監視レベルの設定 199追跡とイベントログのレベルの設定 200Siebel Application Response Management(Siebel ARM)を使用したデータの取得 201Siebel フライトデータレコーダー(FDR)ファイルを使用した動作の記録 202本番環境でのワークフロープロセスのトラブルシューティング 203

第 10 章 : ワークフローポリシー

ワークフローポリシーの計画について 207ワークフローポリシーグループの計画 208ワークフローポリシーの計画 208ポリシーの計画時に監視する対象の判定 209ポリシーと条件の計画 209ワークフローポリシーアクションの計画 210ワークフローポリシーの計画のシナリオ 30% 超の値引きの通知 210ワークフローポリシーの計画のシナリオ未完了のサービスリクエストが多数存在する場合の通知 211ワークフローポリシーのテスト/移行方法の定義 213

ワークフローポリシーの作成について 213ワークフローポリシーのビューについて 214ワークフローポリシーアクションの定義 214

[ワークフローポリシーアクション]ビューの[アクション]アプレットについて 215ワークフローポリシーアクションビューの引数アプレットについて 215Send Page プログラムタイプの使用 216Send Message プログラムタイプの使用 217Message Broadcast プログラムタイプの使用 218Run External プログラムタイプの使用 219Database Operation プログラムタイプの使用 220

[受取人]アプレットについて 221ワークフローポリシーアクションの作成 222ワークフローポリシーアクションの例:Send Page アクションの作成 223

目次 ■

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 9

ワークフローポリシーアクションの例:重複メッセージによる Send Email アクションの作成 224ワークフローポリシーアクションの例:Send Message Broadcast アクションの作成 225ワークフローポリシーアクションの例:Database Operation アクションの作成 226ワークフローポリシーアクションの例:Run External Program アクションの作成 226ワークフローポリシーグループの作成 228

[ワークフローグループ]アプレットについて 228ワークフローポリシーアプレットについて 229ワークフローポリシーの作成 229ポリシーリストアプレットについて 231条件アプレットについて 232アクションアプレットについて 235ワークフローポリシーの例:Send Page ワークフローポリシーの作成 236ワークフローポリシーの例:Send Email ワークフローポリシーの作成 236

Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて 238Siebel Tools とワークフローポリシー 238ワークフローポリシービューでの Siebel Tools の定義 240ワークフローポリシーオブジェクトについて 240ワークフローポリシーオブジェクトの作成 241ワークフローポリシーと Siebel Tools のビュー 242Workflow Policy Column List ビューについて 242外部キーに基づいたワークフロー条件の設定 243Workflow Policy Object List ビューについて 244Workflow Policy Component List ビューについて 244Workflow Policy Component Columns ビューについて 247ワークフローポリシーカラムの定義 247ワークフローポリシーコンポーネントの定義 248ワークフローポリシーオブジェクトの定義 249ポリシーカラム名の変更 250ワークフローポリシーオブジェクトへのポリシーカラムの追加 250カラムとワークフローポリシーコンポーネントの関連付け 251Siebel Tools の検証ツールの使用 251既存のワークフローポリシーオブジェクトの変更 251ワークフローポリシープログラムについて 254Program List ビューについて 255Workflow Policy Program Argument List ビューについて 256ワークフローポリシープログラムの作成 259ワークフローポリシープログラム引数の作成例:Send Opportunity Email 261ワークフローポリシープログラム引数の SQL 文の作成 262定義済みのワークフローポリシープログラムについて 262定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Close Date to Today 263定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Owner 264

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

目次 ■

10

定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Owner to Manager 264定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Send Quote Page 266オブジェクトタイプを Siebel クライアントで使用可能にする方法 266

ワークフローポリシーサーバー管理について 267データベーストリガーの作成 267データベーストリガーとデータベース管理について 269Generate Triggers の実行 269SQL スクリプトファイルの実行 271データベーストリガーとリモートユーザーについて 271Email Manager 用の Siebel Server のセットアップ 272ワークフローを使用して電子メールを送信するためのコミュニケーションプロファイルのセットアップ 272Email Manager の起動 273Page Manager 用の Siebel Server のセットアップ 274Email Manager と Page Manager のトラブルシューティング 276ワークフローモニターエージェントによるワークフローポリシーの実行 277ワークフローモニターエージェントの使用 279ワークフローアクションエージェントの使用 285Siebel Server との連動によるワークフローエージェントプロセスの自動起動 287期限切れのワークフローポリシーの削除 288ワークフローポリシーと Siebel Server タスク追跡ファイルについて 289Siebel Server 管理での追跡ファイルの表示 290Siebel Server のログディレクトリでの追跡ファイルの表示 290追跡とイベントログのレベルについて 290ワークフローポリシーの分析チャートとレポートについて 291ポリシー頻度分析チャートとトレンド分析チャートの使用 291ワークフローポリシーレポートの使用 291

ワークフローポリシーと Siebel Marketing について 292キャンペーン実行のためのワークフローポリシープログラムの使用 292Send Campaign Email ワークフローポリシープログラムの使用 292Create Email Activity ワークフローポリシープログラムの使用 293Assign to Campaign ワークフローポリシープログラムの使用 293ワークフローポリシーでマーケティングキャンペーンを作成するシナリオ 293

ワークフローポリシーのテストについて 297新しいポリシーのテストと結果の監視 298ワークフローポリシーのトラブルシューティング 299ワークフローポリシーと追跡 299

本番環境へのポリシーの移行 300

定義済みプログラム 301

目次 ■

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 11

第 11 章 : Siebel Workflow の参照資料

Siebel ワークフローの用語 303

ワークフロープロセスの作成例 306例:商談に活動プランを添付し、プロセスシミュレーターおよびランタイムクライアントにてテストの実施 306例:ランタイムイベントでトリガーされるワークフロープロセスの作成 318例:サービスフローワークフローの作成 321例:エンドユーザーがビューを移動するためのユーザー対話ステップを持つランタイムイベントワークフロー 327例:Siebel Workflow で使用するパラメータの外部化 329

定義済みビジネスサービス 333FINS Data Transfer Utilities ビジネスサービス 334FINS Validator ビジネスサービス 334FINS Dynamic UI ビジネスサービス 334Outbound Communications Manager ビジネスサービス 334Report ビジネスサービス 334Synchronous Assignment Manager Requests ビジネスサービス 334Server Requests ビジネスサービス 335Workflow Utilities ビジネスサービス 338Workflow Administration Service 339

ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ操作 341ワークフロー内でのデータ操作 341Workflow Process Manager ビジネスサービスを使用したワークフロー間のパラメータの受け渡し 344スクリプト例:プログラムによるワークフローの起動と入力プロパティセットの構築 345スクリプト例:入力プロパティセット用のプロパティセットの定義 345スクリプト例:プロパティセットの構築 345スクリプト例:プロパティと子プロパティセットを入力プロパティセットに構成 346スクリプト例:Workflow Process Manager ビジネスサービスの起動と入力プロパティセットへの引き渡し 346ワークフローからグローバル変数(プロフィール属性)へのパラメータの引渡し 347

ワークフロープロセスでの式の使用 348タイムスタンプ引数の使用 348

索引

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

目次 ■

12

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 13

1 新機能

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド、バージョン 8.0 で説明する新機能このリリースでは、マニュアルのタイトルが以前の『Siebel Business Process Designer 管理ガイド』から『SiebelBusiness Process Framework:Workflow ガイド』に変更されました。

表 1 に、リリース 8.0 のソフトウェアをサポートするためにこのバージョンのマニュアルに記載されている変更内容

を示します。

表 1 Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド、バージョン 8.0 で説明する新機能

トピック 説明

Multiple-Document Interface(MDI)

『Using Siebel Tools』を参照してくだ

さい。

Oracle の Siebel Tools は、複数ドキュメントのインターフェイスア

プリケーションとなりました。つまり、Siebel Workflow の使用時に、

いつでも複数のオブジェクトエディタを開き、ワークフロープロセスだ

けでなくその他のオブジェクトも表示することができます。

[Debug]ツールバー

『Using Siebel Tools』を参照してくだ

さい。

このツールバーには、Siebel VB および Siebel eScript デバッグツー

ルにアクセスできるボタンが含まれています。Siebel ワークフローに

関連するボタンは[Watch]ボタンです。このボタンを使用すると、

Siebel Tools でワークフローをシミュレートする際に、[Variable]ウィンドウでプログラム変数の内容を監視できます。

[WF/New Task Editor]ツールバー

『Using Siebel Tools』を参照してくだ

さい。

このリリースでは、デバッグツールバーを使用して、ワークフロー/タ

スクの発行、有効化、改訂、失効を行うことができます。

自動改訂

『Using Siebel Tools』を参照してくだ

さい。

最新のワークフロー/タスクバージョンで作業していることを確実にするワークフローおよびタスクの設定オプションです。

アップグレード時の 3 方向のマージ

60 ページの「Siebel Workflow のアッ

プグレード」を参照してください。

Siebel Tools では、ワークフローオブジェクトのアップグレード時に

3方向のマージがサポートされるようになりました。このマージにより、

ワークフローオブジェクトを新しいバージョンに移行できる拡張機能

をユーザーに提供します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

新機能 ■

14

Multi Value Property Window

65 ページの「Multi Value PropertyWindow について」を参照してください。

このリリースでは、Business Process Designer の Siebel Tools 側の

大部分で、リストアプレットがMulti Value Property Window(MVPW)

に置き換えられています。MVPW を使用すると、ワークフロープロセス

のデータを保存するプロセスプロパティの表示、作成、削除を行うこと

ができます。プロセスステップの入出力引数の作成、削除、割り当ても

実行できます。

MVPW はコンテキスト依存型で、選択したオブジェクトに基づいて一

連の適切なプロパティを表示します。

すべてのワークフロープロセスに必要な

状態管理タイプフィールドの設定

67 ページの「フィールドの説明:ワーク

フロープロセス」を参照してください。

Web チャネルセッション状態管理機能

については、『Siebel Web UI DynamicDeveloper Kit Guide(Siebel Web UIダイナミック開発者キットガイド)』を参

照してください。

このリリースでは、Siebel Order Management の新機能(Web チャ

ネルセッション状態管理機能)において、Siebel サーバーへの要求時

に、すべてのビジネスサービスにオブジェクトマネージャクライアント

セッションモードを示すための設定が必要になりました。

ワークフローエンジンはビジネスサービスであるため、この新機能によ

り、すべてのワークフロープロセスに対して「状態管理のタイプ」と呼

ばれる新しいプロパティフィールドが追加されたことを意味します。デ

フォルトでは、このプロパティは[Stateless]に設定されています。

このフィールドを設定することで、ワークフロープロセスがステートレ

スなのかステートフルなのかを示すことができます。

厳密に型指定されたインテグレーション

オブジェクトデータタイプ

71 ページの「フィールドの説明:ワーク

フローのプロセスプロパティ」を参照し

てください。

これは、特に Web サービスで使用されるプロセスプロパティを定義す

るための新しいデータタイプです。厳密な型指定オブジェクトを利用す

ることで、より機能的なスクリプトや効果的なパフォーマンスが実現し

ます。

ワークフローのステップや分岐に対する

プロセスデザイナーの命名規則

78 ページの「ワークフロープロセス、ス

テップ、分岐、プロセスプロパティの命

名規則」を参照してください。

Siebel Workflow は、ワークフロープロセス内で作成した各ステップ

やコネクタに、名前とシーケンス番号を自動的に割り当てます。付けら

れる名前は、ステップまたはコネクタのタイプに基づきます。シーケン

ス番号により、同じタイプのステップまたはコネクタのインスタンスが

区別されます。

同じタイプの新しいステップをワークフローに追加すると、そのタイプ

のシーケンス番号にギャップがある場合(ギャップはステップの削除時

に生まれる場合があります)、そのステップタイプの最初のギャップ間

隔での最初のシーケンス番号が、新しいステップに割り当てられるシー

ケンスとなります。

表 1 Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド、バージョン 8.0 で説明する新機能

トピック 説明

新機能 ■

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 15

参照による引き渡し機能

96 ページの「参照によるプロパティセッ

トの引き渡し」を参照してください。

大量のデータを変更するというタスクを持つサブプロセスメソッドで

は、大量のデータをコピーする必要があります。このことは、これらの

メソッド呼び出しのパフォーマンスやスケーラビリティに悪影響を与

える可能性があります。「参照による引き渡し」は、プロパティセット

へのポインタのみを渡すことで、大量のプロパティセットを渡すのを回

避する機能です。この機能では、「ビジネスサービスユーザープロパ

ティ」という新しいユーザープロパティを使用します。このプロパティ

は、ビジネスサービスオブジェクトの新しい子オブジェクトによって表

されます。

サブプロセスステップの強化

124 ページの「サブプロセスの有効化に

よる、参照による引き渡しのサポート」を

参照してください。

サブプロセスでは、「参照階層引数による引き渡し」と呼ばれる新しい

ワークフロープロセス属性により、プロパティセットを参照で渡せるよ

うになりました。この属性により、ワークフロープロセス内のサブプロ

セスで参照による引き渡し機能の使用を有効にするかどうかを指定し

ます。デフォルト設定は FALSE です。

新しいオペレーションタイプ

125 ページの「Siebel オペレーションス

テップの定義」を参照してください。

このリリースでは、削除、次のレコード、前のレコード、および双方向

クエリーのオペレーションが追加されました。

タスクステップ

135 ページの「タスクステップについて」

を参照してください。

新しいタスク機能については、『Siebel Business Process Framework: Task UI Guide』を参照してください。

このリリースの新しい Siebel タスク UI 機能に対応するため、タスク

ステップが導入されました。この機能は、Siebel Workflow に統合さ

れています。タスクステップを使用すると、ワークフロープロセス内か

らタスクを起動できます。

改善されたプロセスシミュレーターの

[Watch]ウィンドウ

179 ページの「プロセスシミュレーター

とサポートされているシミュレーション

のモードについて」を参照してください。

[Watch]ウィンドウを使用すると、シミュレーション中にオブジェク

トや変数の値を確認できます。このリリースでは、変数が編集可能な場

合は、[Watch]ウィンドウで値を更新し、シミュレーションに値を送

ることができます。

アプリケーション配置マネージャ

(ADM)の強化

189 ページの「開発から本番へのワーク

フロープロセスの移行」を参照してくだ

さい。

300 ページの「本番環境へのポリシーの

移行」を参照してください。

『Siebel Application Deployment Manager Guide』も参照してください。

ADM は、ある Siebel アプリケーション環境から別の Siebel アプリ

ケーション環境に企業のカスタマイズデータ(ビュー、権限、割り当て

ルールなど)を移行するメカニズムを提供する自動配置フレームワーク

です。

このリリースでは、ワークフロープロセスとワークフローポリシーが、

ADM を通じて新たに移行できるようになったデータタイプです。ADMを使用することにより、ワークフローを一括で移行および有効化した

り、ポリシーを一括で移行したりすることができます。

表 1 Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド、バージョン 8.0 で説明する新機能

トピック 説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

新機能 ■

16

ワークフロー管理サービスビジネス

サービス

189 ページの「開発から本番へのワーク

フロープロセスの移行」を参照してくだ

さい。

検索条件を利用することで、複数のワークフロープロセスの一括イン

ポート/エクスポート、配置、および有効化を実行できる新しいビジネ

スサービスです。または、アプリケーションの[ファイル]メニューを

使用して、クライアント側で有効化や失効を一括して実行することもで

きます。

[ワークフローの配置]ビューの新しい

子ビュー

192 ページの「ランタイムクライアント

でのワークフロープロセスの管理」を参

照してください。

強化された[ワークフローの配置]ビュー([管理 - ビジネスプロセス])

で、管理者はワークフロープロセス定義とそのランタイムレコードとの

間の親子関係を表示できるようになりました。

管理者はリストビューで複数選択機能を使用し、ワークフロープロセス

の有効化、削除、失効を一括して実行できます。

表 1 Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド、バージョン 8.0 で説明する新機能

トピック 説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 17

2 Siebel Workflow の概要

この章では、Siebel Workflow の概念的な全体像を説明します。Siebel Workflow はカスタマイズ可能なビジネス

アプリケーションで、ビジネスプロセスの定義、管理、および実施に使用することにより、Siebel アプリケーション

内でのプロセスの自動化を実現します。

Siebel Workflow では Siebel のさまざまなプロセス自動化技術が使用されています。ワークフロープロセスによ

り、プロセスを実施するための一連の自動化ステップが図式化されて配置され、個別のステップおよび全体のプロセ

スの入出力が指定されます。

Siebel Workflow で組織のワークフローを管理することにより、次のような課題に取り組むことができます。

■ イベントの自動エスカレーションおよび該当者への通知

■ 作業のルーティングと割り当て

■ 作業の処理

■ 認可と推移ルールの実施

この章は次のように構成されています。

■ 18 ページの「ワークフローの一般原理」

■ 19 ページの「ワークフロープロセスモジュールについて」

■ 21 ページの「ワークフローポリシーモジュールについて」

■ 26 ページの「ワークフローの役割」

Siebel Workflow とプロセスの自動化Siebel Workflow では、ワークフロープロセスと他のすべてのレポジトリ設定オブジェクト(ワークフローポリシー

モジュールなど)を組み合わせて包括的なワークフローデザインを作成できます。Siebel のプロセス自動化技術には

次のようなものがあります。

■ ワークフロープロセス:使いやすいフローチャート式インターフェイスで会社のビジネスプロセスを定義できま

す。ワークフロープロセスは、開始ステップ、サブプロセス、決定ポイント、タスクなどの 1 つまたは複数のプ

ロセスステップで構成されます。ワークフロープロセスは、Siebel アプリケーションでビジネスプロセスを作成

するための主要な技術です。

■ ワークフローポリシー:プロセス実行のためにトリガーとして機能するポリシーを定義できます。ポリシーは、

条件とアクションで構成されます。ポリシー条件が満たされると、ポリシーアクションが該当するプロセスを実

行します。ワークフローポリシーはデータベース操作に基づいてイベントを生成します。ワークフローポリシー

は電子メールの送信、活動の作成、割り当てなどの単純なアクションの実行に有効です。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

18

■ タスク:ウィザードのようなユーザーインターフェイスを作成して、複数のステップを含む対話式オペレーショ

ン(分岐や決定ロジックなど)によりエンドユーザーが簡単にタスクを実行できます。Siebel タスク UI では、

タスク実行中に前後のステップに移動することができます。また、必要に応じてタスクの実行の一時停止と再開

もできます。

SiebelタスクUIについては、『Siebel Business Process Framework: Task UI Guide』を参照してください。

■ 割当マネージャ:レコードを割り当てるための規則を設定します。スキル、仕事量、勤務形態に基づいてレコー

ドを割り当てることができます。プロセス内で所有権を移動することができます。割当マネージャについては、

『Siebel Assignment Manager 管理ガイド』を参照してください。

■ SmartScript:ユーザーがデータ入力処理を行うことができます。SmartScript はコールスクリプトに有効

で、トランザクションレベルのコミットの基本機能を使用できます。SmartScript については、『SiebelSmartScript 管理ガイド』を参照してください。

■ 活動テンプレート:実行するための一連のステップが定義されています。活動テンプレートは非同期またはオフ

ラインの作業で有効です。活動テンプレートについては、『Siebel アプリケーション管理ガイド』を参照してく

ださい。

■ ステートモデル:現在の値とユーザーの役割に基づいて、レコードの状況の推移を制限します。ステートモデル

を使用すると、状況の一方向進行を有効にすることができます。たとえば、商談がパイプラインの前方向には進

めても後方向には進めないようにすることができます。ステートモデルについては、『Siebel アプリケーション

管理ガイド』を参照してください。

これらの技術により、Siebel アプリケーションでビジネスプロセスを自動化するための特別な機能が提供されます。

これらの技術により実現されるサービスの多くは、ワークフロープロセスで統合されます。ワークフロープロセスは、

各技術を直接起動するか、Siebel イベントモデルを経由して他の技術を起動することにより、サービスを統合してい

ます。

ワークフローの一般原理理論的に、ビジネスは、効率、クオリティサービス、契約の履行、利益などの追求を可能にするポリシーと手順に従っ

て管理されます。これらのポリシーによって、次のようなビジネスプロセスが実施されます。

■ 顧客のコールバックと未完了のサービスリクエストの対応時間目標の達成

■ 契約、見積り、製品出荷などの重要なプロセスのレビューポリシーの指定

■ ある期間にわたるサービスリクエストまたは商談の監視

実際には、ポリシーが一貫して実施されないために、ポリシーが完全に実現されない場合が多々あります。それは、

プロセス数が多すぎるか、または監視する情報の性質が動的であることが原因の可能性があります。

重要なイベントの管理は、ビジネスワークフローの実施の中核をなします。ワークフローとは、適切な処理を確実に

行うために、イベントをタイムリーに管理するものです。たとえば、サービス部門には、未完了のサービスリクエス

トを管理したり、対応時間を確実に制限内に納めるための手順があります。ワークフローは、組織内部でのこのよう

なプロセスの可視性を向上させ、これらのプロセスが確実に正しく処理されるかをチェックします。

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 19

サービス部門には、次に示すようにサービス部門のポリシーやサービス契約に合う定義済みのルールが考えられます。

■ コール処理の標準化:たとえば、重大度 1 のコールが担当者にアサインされた時、この担当者に自動的にポケベ

ルで連絡をする。

■ 従わなければならない契約済みのサービス契約:たとえば、顧客は 2 時間以内のコールバックと 4 時間以内の問

題解決を保証するサービス契約を購入できます。

営業部門には、目的の業務を遂行するための次のようなルールもあります。

■ 値引き権限:許容値を超えた値引きを営業員が見積もる場合は、上司(所属長など)による承認が必要になります。

■ パイプライン管理:それぞれの営業員は、自身の商談進行状態を管理して、フェーズの各段階で十分に見込みを

立てられるようにします。商談進行状態に注意の必要な事項がある場合は、営業員またはマネージャに報告しな

ければなりません。

■ 売上予想の精度:売上が予想されているにもかかわらずクローズされない商談、または実際の売上と大幅なずれ

がある予想にはフラグを付ける必要があります。

ワークフロープロセスモジュールについて

ワークフロープロセスは、ワークフロープロセスの作成と管理に使用する Siebel Workflow 内のモジュールです。

ワークフロープロセスの設定の概要ワークフロープロセスにより、Siebel ToolsのProcess Designerで会社のビジネスプロセスを定義できます。SiebelTools の Process Designer は、ワークフローと他の Siebel オブジェクトを設定するための統合開発環境です。この

統合開発環境により、トップダウン開発フレームワークでビジネスロジックを作成することができます。このフレーム

ワークでは、まずワークフロープロセスを作成して、その後でプラグ可能なサービスやデータオブジェクトを設定し、

プロセスを実行できるようにします。

ここで定義するプロセスは、開始ステップ、決定ポイント、サブプロセスステップ、ビジネスサービスステップなど、

作業を実行するためのプロセスステップで構成されます。作業の実行には、定義済みのビジネスサービスまたはカス

タムビジネスサービスを使用できます。定義済みアクションには、Siebel データベースの更新、通知(電子メールや

ポケベルなど)、外部システムへの統合メッセージ、およびサーバータスクを起動する呼び出しが含まれます。カスタ

ムアクションは、Siebel VB または Siebel eScript を使用して定義できます。

ワークフロープロセスの管理の概要ワークフロープロセスの用途は、製品のオーダー入力などの単純なプロセスから、コールセンターワークフローの管

理などの複雑なプロセスまで多岐にわたります。複雑なプロセスは、複数の小さいプロセスで構成されます。

ワークフロープロセスは Siebel Client の[管理 - ビジネスプロセス]ビューで管理します。[管理 - ビジネスプロ

セス]ビューのアクセス方法と使用方法については、第 9 章「管理者向け:ワークフロープロセスの管理」を参照し

てください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

20

ワークフロープロセスの呼び出しワークフロープロセスは、Siebel アプリケーションのイベント、または外部システムから呼び出されます。Siebelアプリケーション内では、プロセスは、ワークフローポリシー、イベント(レコードの挿入やボタンのクリックなど)、

またはサーバーコンポーネントから呼び出されます。

外部システムからは、プロセスは COM または CORBA によって呼び出されます。ワークフロープロセスの呼び出し

については、169 ページの「ワークフロープロセスの呼び出しについて」を参照してください。

ワークフロープロセスのサンプルシナリオワークフロープロセスモジュールの機能を理解するには、「シナリオ:サービスリクエストの新規作成」の使用シナリ

オを参照してください。Siebel Tools の「Workflow - Samples」プロジェクトを選択すると、ワークフロープロ

セスのサンプルの詳細を表示できます。

シナリオ:サービスリクエストの新規作成

Siebel Call Center を導入する前は、ABC コンピューティングは顧客の問題の多くをタイムリーに解決できません

でした。サービスリクエストの追跡と管理を向上させるため、ABC は Service Request モジュールを導入して、

サービスリクエスト管理プロセスを自動化します。

目標は、新しく登録されたすべてのサービスリクエスト(SR)を所定の時間内に解決することにより、サービスレベ

ル契約(SLA)の規定を順守することです。ABC コンピューティングでは、システムにより、担当者の勤務形態やス

キルに基づいて SR を最適な担当者に割り当てる必要があります。SR が緊急対応を要するものであれば、SR の所有

者に通知するようにします。

この自動化は Siebel Business Process Designer で実現できます。SR が登録されると、ワークフロープロセス

が開始します。ワークフロープロセスにより Siebel 割当マネージャが呼び出され、SR が最適なサービス担当者に割

り当てられます。SR の重要度によっては、ワークフローは Siebel Communications Server により電子メール通

知を担当者に送信します。このプロセスを自動化することにより、ABC コンピューティングは SR の解決に必要な所

要時間を短縮し、SLA の規定を順守できるようになりました。

ABC コンピューティングでは、Process Designer を使用して新規サービスリクエストのビジネスプロセスを定義

します。21 ページの図 1 は、Process Designer で作図されるプロセスの図を示しています。

この図は、新規サービスリクエストが組織に取り込まれる際のステップと決定ポイントを示しています。ステップと

決定ポイントは、作業のフローが明確になるように図に表示されます。

備考: 以下で説明しているステップは一般的なものではなく、21 ページの図 1 で示しているワークフロープロセス

でのものです。

各ステップの意味は、次のとおりです。

■ 開始:プロセスインスタンスを開始する開始ステップです。作業項目は、新規サービスリクエストです。

■ Assign Service Request:サブプロセスアクションです。サービスリクエストは、Assign Service Requestサブプロセスで定義された割り当てルールに基づいて、適切なエージェントに割り当てられます。

■ Severity:これは、決定ステップです。サービスリクエストの重要度によって、プロセスインスタンスのステッ

プ Critical、High、Medium が決まります。

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 21

■ Send Email:自動化されたビジネスサービスアクションです。サービスリクエストの優先順位が非常に高い

場合、電子メールは割り当てられたエージェントに送信されます。このアクションによって、'Outbound Communications Manager' ビジネスサービスが呼び出されます。

■ Priority High:Siebel オペレーションの更新アクションです。このステップでは、サービスリクエストの優

先順位が High に更新されます。

■ Substatus Assigned:Siebel オペレーションの更新アクションです。このステップでは、サブ状況が

Assigned に更新されます。

■ Email Error Activity:Siebel オペレーションの挿入アクションです。このアクションは、Send Email アクションでエラーが返された場合にトリガーされます。

■ Priority Very High and Dispatch:Siebel オペレーションの更新アクションです。このステップでは、

サービスリクエストの優先順位が Very High に、サブ状況が Dispatch に変更されます。

■ 最終:プロセスの終了を定義するステップです。

ワークフローポリシーモジュールについて

ワークフローポリシーモジュールでは、ワークフロープロセス実行のためにトリガーとして機能するポリシーを定義

できます。

備考:「ワークフローポリシー」は、旧バージョンでは Siebel Business Process 自動化ツールとして「ワークフ

ローマネージャ」という名前で呼ばれていました。

ポリシーは、1 つまたは複数のポリシー条件で構成されます。ポリシー条件が満たされると、ポリシーアクションが

実行されます。

備考: ワークフローポリシーで使用できるいくつかの機能は、ワークフロープロセスと組み合わせて使用することで

サポートされます。ワークフローポリシーは、ワークフロープロセスの呼び出し条件を定義する場合に使用すること

をお勧めします。アクションの定義には、ワークフロープロセスを使用してください。

図 1 新しいサービスリクエストワークフロープロセス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

22

ワークフローポリシーの構造ワークフローポリシーの基本要素は「ルール」です。ルールの構造は、すべての条件が真の場合、アクションが発生

します。ルールには、ポリシー条件とポリシーアクションが含まれています。つまり、ワークフローポリシーの条件

が満たされるとアクションが発生するということになります。

ワークフローポリシーとは、データベースが監視するルールです。ワークフローポリシーのルール構造に基づくワー

クフローポリシーは、条件とアクションで構成されています。ワークフローポリシー条件は、何かを発生させる環境

または状況、つまりトリガーです。ワークフローポリシーアクションは、ポリシー条件が満たされることによって呼

び出されるアクションです。また、時間も設定できます。時間は、ポリシーの条件を満たすためにすべてのポリシー

条件が存在しなければならない期間です。

ワークフローポリシー条件

ポリシー条件は、オブジェクト / 属性と値の関係を表しています。たとえば、ポリシー条件で Service Request Severity などのデータをターゲットにすることができます。このポリシー条件では、そのデータを 1-Critical といった値と比較します。データ要素(Service Request Severity)、比較演算子(=)、値(1-Critical)によっ

てポリシー条件が構成されます。

Service Request Severity が 1-Critical である場合、そのポリシー条件が、2 時間などの一定の期間有効であっ

た場合にのみ問題となります。この場合は、ワークフローポリシーで時間を 2 時間に設定できます。時間はポリシー

条件の一部になります。ポリシー条件が満たされる時間が指定の時間に達しないと、ポリシーアクションは実行され

ません。

ポリシーアクションは、時間が設定されていない場合も実行できます。たとえば、¥100,000 未満の売上に対し、営

業員が 25% を超える値引きを見積もるたびに、セールスマネージャに電子メールが自動的に送信されます。

多くの場合、ポリシーには複数の条件があります。ポリシーのすべての条件が満たされると、アクションを実行でき

ます。重大度が「1-Critical」で時間が 2 時間のサービスリクエストは、Service Request Status が Open であ

るといった他の比較も有効である場合にのみ重要になります。このポリシー条件は、これらの 2 つの比較演算子の組

合せになります。

SR Severity = 1-Critical AND SR Status = Open

Siebel ワークフローポリシーでサポートされるのは、ポリシー条件の間の AND 結合だけです。OR 結合はサポート

されません。SR Severity が 1-Critical、または 2-High の場合と、SR Status が Open の場合を監視する必要が

あるときは、IN 句を使用すれば、SR Severity Condition の OR を評価できます。

SR Severity IN ('1-Critical', '2-High') AND SR Status = Open

または、主要な各ポリシー条件に複数のポリシーを作成することによって、OR 結合をシミュレートできます。ワー

クフローポリシーの組み合わせは、OR 結合のように機能します。比較については、232 ページの「条件アプレット

での比較値の使用」を参照してください。

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 23

ワークフローポリシーアクション

ワークフローポリシーアクションには、2 つの部分、アクションとアクションパラメータが含まれています。「アク

ション」は「Send an Urgent Page」などのリクエストのタイプです。「アクションパラメータ」は、受取人の名

前とポケベルに転送される英数字テキストなどの引数です。

1 人のポケベルに送信し、もう 1 人には電子メールを送信するなど、1 つのワークフローポリシーについて複数のア

クションも指定できます。アクションは、複数のワークフローポリシーで再使用できます。アクションとそのパラメー

タについては、238 ページの「Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて」を参照して

ください。

備考: 通常は、ワークフローポリシーアクションを使用してワークフロープロセスを実行します。

図 2 はワークフローポリシーの主要部分を示しています。

ワークフローポリシーアクションプログラムのタイプ

ワークフローポリシーアクションは、Siebel Tools の定義済みプログラムに基づくもので、このプログラムのすべて

の引数を継承します。ワークフローポリシーアクションプログラムのタイプは、次のとおりです。

■ Send Message:1 人または複数の受取人に電子メールを送信します。

■ Send Page:1 人または複数の受取人のポケベルに送信します。

■ Send Message Broadcast:1 人または複数の受取人にメッセージを一括送信します。

図 2 ワークフローポリシーの主要部分

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

24

■ DB Operation:選択したワークフローポリシーコンポーネントの Siebel Database テーブルのデータレコー

ドを挿入または更新します。

備考: 通常、一部のデータが変更されると、それに応じて他のデータも変更が必要になります。このデータ依存

性ロジックは通常、ビジネスコンポーネント定義とランタイムイベントにより、オブジェクトマネージャ層で実

装されます。データベースレコードレベルでは、ワークフローポリシーによるデータベース操作で同等の機能を

実現できます。データベース操作は、対象となるデータ依存性がビジネスコンポーネントではなくデータベース

レコードに集中している場合にのみ使用してください。たとえば、あるデータベースレコードを、別のデータベー

スレコードの挿入時に必ず更新しなければならない場合、この 2 つのデータベースレコードがどのビジネスコン

ポーネントに属するか、またはいずれかのビジネスコンポーネントに属しているかどうかにかかわらず、データ

ベース操作を使用します。

■ External Program:このプログラムによって実行可能ファイルを実行できます。

■ Assignment Request:内部使用のみ。

■ Generic Request Server:指定のサーバーコンポーネントにサーバーリクエストを送信します。

備考: ワークフローポリシーアクションプログラムの機能は、通常ワークフロープロセスで実行します。

プログラムは複数のアクション定義で使用でき、アクション定義は複数のワークフローポリシーで使用できます。

301 ページの「定義済みプログラム」には、定義済みプログラムのリストがあります。

ワークフローポリシーグループ

ワークフローポリシーはグループに編成されます。「ワークフローポリシーグループ」はワークフローポリシーの集ま

りであり、このグループによってサーバー間の負荷のバランスを簡単にとることができます。ワークフローポリシー

グループを使用すると、類似したポリシーをグループ化し、1 つのワークフローエージェントプロセスの下で実行す

ることにより、ワークフローエージェントプロセスのパフォーマンスを管理し、最適化できます。

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの一般原理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 25

ワークフローポリシーのアーキテクチャワークフローポリシーモジュールの主要な要素は、Siebel Tools でのワークフローポリシーオブジェクトの作成、ラ

ンタイムクライアントでのワークフローポリシーの作成、Siebel Server のワークフローコンポーネントによるポリ

シーの実行です。

ワークフローポリシーのアーキテクチャを図 3 に示します。

ワークフローポリシーを使用すると、データベーストリガーによりデータ層でポリシーを適用することができます。

特定のポリシーの条件が満たされると、データベーストリガーによりデータベースイベントが取得され、ワークフロー

ポリシーマネージャのキューイングテーブル(S_ESCL_REQ)に格納されます。ワークフローポリシーマネージャ

コンポーネント(ワークフローモニターエージェント)はこのテーブルをポーリングして、所定のアクションにより

リクエストを処理します。場合によっては、所定のアクションとしてワークフロープロセスマネージャが起動される

こともあります。

ワークフローポリシーマネージャでは、ワークフローアクションエージェントと呼ばれる追加コンポーネントを使用

することにより、拡張性を実現しています。ワークフローアクションエージェントは、Siebel Enterprise 内の別の

アプリケーションサーバーで実行することもできます。

ワークフローポリシーの管理の概要ワークフローポリシーモジュールは、ランタイムクライアントの Siebel Workflow によって管理されます。ワーク

フローポリシーのビューのアクセス方法と使用方法については、 238ページの「Siebel Toolsを使用したワークフロー

ポリシーのカスタマイズについて」を参照してください。

図 3 ワークフローポリシーのアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の概要 ■ ワークフローの役割

26

ワークフローの役割Siebel Workflow に関連する職務上の役割は次のとおりです。

■ ビジネスアナリスト:組織のビジネス要件を考慮し、Siebel アプリケーションにより自動化するプロセスを決定

します。

■ ワークフローコンフィギュレーター:Siebel Tools を使用してワークフロープロセスを作成し、オブジェクト、

ビジネスサービス、およびプログラムを定義します。

定義済みのオブジェクト、ビジネスサービス、またはプログラムを組織で使用することも、ワークフローコンフィ

ギュレーターがカスタマイズされたオブジェクト、ビジネスサービス、およびプログラムを Siebel Tools で定

義することもできます。

備考: ビジネスサービスは、Siebel クライアントでも定義できます。詳しくは、『Integration Platform Technologies: Siebel Enterprise Application Integration』を参照してください。

■ ワークフロー管理者:Siebel Workflow を使用して、Siebel クライアントでワークフロープロセスを監視しま

す。ワークフロー管理者はスクリプトでデータベーストリガーを作成し、トリガーを Siebel データベース内に

作成することによってワークフローポリシーを有効化します。さらに、ワークフロープロセスとワークフローポ

リシーを実行する Siebel Server プロセスも開始します。一般的にはシステム管理者やデータベース管理者、あ

るいは IS 部門の担当者が兼務します。

■ エンドユーザー:システムを使用し、ワークフロープロセスおよびポリシーを実行します。通常は組織内の従業

員です。また、顧客の場合もあります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 27

3 ワークフロープロセスの概要

Siebel Workflow は、組織におけるワークフロープロセス処理を自動化する対話式ソフトウェアツールです。この

ツールではその基本的なモデルとして、セールス、マーケティング、サービス部門で組織が使用している、ビジネス

ワークフローを決定するのと同じプロセスを使用します。Siebel Workflow を使用すると、ビジネスポリシーと手

順の実施を自動化することによって、プロセスの一貫性と遵守を促進できます。

Siebel Workflow 製品は、使いやすいフローチャート手法を特長とするワークフロープロセスデザイン用のグラフィ

カルユーザーインターフェイスを提供します。

この章は、次のように構成されています。

■ 27 ページの「ワークフローアーキテクチャの概要」

■ 28 ページの「ワークフロープロセスの開発ライフサイクル」

■ 43 ページの「ワークフローの設計時アーキテクチャ」

■ 45 ページの「ワークフローのシミュレーションアーキテクチャ」

■ 46 ページの「ワークフローの配置アーキテクチャ」

■ 47 ページの「ワークフローのランタイムアーキテクチャ」

■ 52 ページの「他の Siebel コンポーネントとワークフローの対話」

ワークフローアーキテクチャの概要Siebel Workflow はすべての Siebel Business Applications と連動し、次のコンポーネントで構成されています。

■ Siebel Tools:Siebel Tools は、Siebel アプリケーションのあらゆる側面の設定に使用する統合環境です。

ワークフロープロセスデザイナーは、Siebel Tools にあります。ワークフロープロセスを構築するには、このプ

ロセスデザイナーを使用します。

■ Siebel クライアント:ワークフロープロセスおよびワークフローポリシーは、Siebel クライアント(モバイル

Web クライアント)の[管理 - ビジネスプロセス]ビューから管理します。

■ Siebel Server:ビジネスポリシーを自動化する Siebel Workflow コンポーネントを管理します。

■ Siebel データベース:ワークフローポリシーの動作の対象となるデータセットが含まれるリレーショナルデー

タベース。

Siebel Server のアーキテクチャについては、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。

Siebel Tools は、Siebel Workflow のデザインインターフェイスおよびデバッグインターフェイスを備えています。

ワークフロープロセスを設計およびデバッグすると、ランタイムクライアントの管理用インターフェイスから配置用

のレポジトリテーブルに書き込まれます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

28

ワークフロープロセスの開発ライフサイクル図 4 は、ワークフロープロセスの開発および配置のライフサイクルを示しています。

備考: 図に示されたライフサイクルは直線的な流れですが、ワークフロープロセスの一般的な開発サイクルは反復的

です。

図 4 に示す開発および配置の手順については、次のトピックで詳しく説明します。

■ 29 ページの「プロセス要件の分析」

■ 31 ページの「ワークフローの定義」

■ 37 ページの「例外処理の識別と作成」

■ 39 ページの「ワークフローのテストとトラブルシューティング」

■ 40 ページの「本番へのワークフローの移行」

■ 42 ページの「ワークフローの実行の監視」

図 4 ワークフロープロセスの開発および配置のライフサイクル

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 29

プロセス要件の分析

ワークフロー開発の最初の部分では、ビジネス要件の分析、および自動化するルールとプロセスの分析が必要です。

通常、実装のプロジェクトチームは、要件の分析にかなりの時間を費やします。実装にかかる総時間の 30% になっ

てもおかしくはありません。ビジネスアナリストは、Siebel アプリケーションを使用して自動化するプロセスを定義

します。開発者(ワークフローコンフィギュレーター)は、これらのプロセスを確認します。プロセスの実装方法に

ついて設計上の決定を行うときに、ワークフローコンフィギュレーターは Siebel Workflow を使用して、次の領域

を実装候補として調べます。

■ 手動による繰り返し処理

■ イベントの即時処理の必要性

■ エスカレーションおよび通知

プロセスの自動化について実装上の決定を行うときに、ワークフローコンフィギュレーターは表 2 に示されたオプ

ションを検討する必要があります。

表 2 自動化のための Siebel Workflow の使用と、その他の Siebel メカニズムの使用

フレームワーク 主な利点 制限

ワークフロープロセス ■ ビジネスロジックを視覚化する

ことにより、理解および管理が

比較的簡単になります。

■ リモートの同期実行および非同

期実行により、幅広い水平方向

のスケーラビリティおよび長実

行時間トランザクションの実行

が可能になります。

制御のセマンティクスは、スクリプトの場合ほ

ど豊富ではありません。具体的な制限には、次

のものがあります。

■ レコードセットを使用した反復の限

定的なフロー制御

■ オブジェクトメソッドへの限定的な

直接アクセス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

30

ワークフローポリシーが、ワークフロープロセスよりも適切な自動化の選択肢を提供する場合ワークフローポリシーとワークフロープロセスのどちらを実装するかを決定する場合は、次のような追加事項を検討

する必要があります。

■ 必要なデータおよびビジネスロジックが、Siebel アーキテクチャのデータ層とビジネスロジック層のどちらにあ

るか

■ 自動化を実装する必要のある機能はどれか

ワークフロープロセスマネージャおよびランタイムイベントは、ビジネス層のロジックを取得します。ワークフロー

ポリシーマネージャは、データ層のロジックを取得します。

データ層(EIM または MQ チャネルなど)経由で Siebel に到着するデータは、ビジネス層経由では取得できません。

一般には、これがワークフローポリシーに適しています。ワークフロープロセスでサポートされない一部の機能(電

子メール統合、時間、数量など)も、ワークフローポリシーの候補です。

一方で、ワークフロープロセスでは、開発と配置、複雑な比較ロジックおよびフロー管理(IF、THEN、ELSE、また

は CASE)に適したプラットフォームを提供します。ワークフローは、ビジネスサービスを呼び出すことができます。

ワークフローでは、一時停止、停止、エラー処理の機能が提供されます。

EIM を使用した大量データのアップロードが発生したときや、データ層での Data Quality のクリーニング中などで

は、ワークフローポリシーマネージャが適切な選択肢となります。

ワークフローポリシーについては、第 10 章「ワークフローポリシー」を参照してください。プロセス自動化の要件分

析については、第 4 章「ワークフロープロセスの計画」を参照してください。

ワークフローポリシー ■ ポリシーは、データベースイベ

ントに対応します。オブジェク

トマネージャコンポーネントま

たはオブジェクトマネージャ以

外のコンポーネントのどちらに

よって開始されたかは関係あり

ません。

■ 単純なトランザクションでは、

ポリシーにより、特定のハード

ウェアセットでトランザクショ

ンスループットが高くなること

があります。

■ ポリシーに変更を加えると、実装するため

にデータベースのダウンタイムが必要に

なることがあります。

■ ポリシーでは、その代替を設定することが

困難です。

■ ポリシーでは、実行可能なアクションが限

定的な範囲で許可されます。

Siebel スクリプト ■ ほとんどの開発者はスクリプト

に精通しています。

■ スクリプトでは、セマンティク

ス一式が提供されます。

■ スクリプトには、高い柔軟性が

あります。

広範にスクリプトを作成すると、次の点が低下

します。

■ 容易な保守

■ 容易なアップグレード

■ パフォーマンス

表 2 自動化のための Siebel Workflow の使用と、その他の Siebel メカニズムの使用

フレームワーク 主な利点 制限

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 31

ワークフローの定義

Siebel Workflow では、ランタイムエンジンがプロセスフロー、アプリケーションフロー、および統合フローを管

理します。基本要素(開始ステップ、待機ステップ、最終ステップ、決定ポイント、サブプロセス、コネクタなど)

をワークフロープロセスの定義に使用できます(これらの要素を実装する方法については、第 6 章「開発者向け:ワー

クフロープロセスステップ」を参照してください)。

ランタイム実行の主要要素は次のとおりです。

■ イベント:ワークフロープロセスは、Siebel アプリケーションのイベントから、または外部システムで呼び出さ

れます。イベントは、行 ID を使用して、コンテキストを呼び出し元(ユーザーセッションなど)からワークフ

ロープロセスに渡すことができます。

■ ルール:ワークフロープロセスのフロー制御は、決定ルールによって判断されます。ルールは、ビジネスコンポー

ネントデータ、またはプロセスプロパティと呼ばれるローカル変数に基づくことができます。ルール式は、SiebelQuery Language を使用して定義されます。

■ アクション:ワークフロープロセスのアクションではデータベースレコード操作を実行することができ、データ

ベースレコード操作ではビジネスサービスを呼び出すことができ、ビジネスサービスではワークフロープロセス

を一時停止させることができます。

■ データ:データは、ワークフロープロセスが実行されると作成または更新されます。ワークフロープロセスが操

作する主なデータタイプは、次の 3 つです。

■ ビジネスコンポーネントデータ

■ プロセスプロパティ

■ Siebel の一般的なオブジェクトのデータ

プロセスプロパティが、ワークフローの処理中にアクティブであるローカル変数であるとします。この変数は、プロ

セスのさまざまなステップに対する入出力として使用されます。各ワークフロープロセスには、ワークフローの定義

時に自動的に生成される一連の定義済みプロパティがあります。Process Instance Id は、このような定義済みの

プロセスプロパティの一例です。プロセスプロパティについては、93 ページの「プロセスプロパティについて」を参

照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

32

Siebel Workflow の基本要素の一部を図 5 に示します。

イベントワークフロープロセスを呼び出す主な 3 つの方法の 1 つが、イベントを使う方法です。他の 2 つの呼び出しメカニズ

ムは、ワークフローポリシーおよび Tools オブジェクトイベント(スクリプト)です。ワークフローの呼び出しメカ

ニズムについては、50 ページの「呼び出しメカニズム」を参照してください。

図 5 Siebel Workflow の基本要素

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 33

ルールワークフロープロセスで決定ルールを実装する方法はいくつかあります。主な方法と、それらの実用性および制限に

ついて表 3 で説明します。

表 3 ビジネスロジックを適用するためにワークフロープロセスでルールを実装する方法

タイプ 説明 便利な状況 制限

ワークフロー決定

ポイント

フロー内の 1 つ以上の代替分岐を

調整するワークフローのステップ。

決定ステップの各分岐には、1 つ

以上の条件があります。分岐です

べての評価が TRUE の場合、フ

ローはその分岐を下に進みます。

フローで1つまたは複数の

代替アクションを取らな

ければならないかどうか

について、明確な判断が必

要な場合。

条件式では、次のような一

部の主要な演算子をサ

ポートしていません。

■ AND

■ OR

■ 優先順位の制御

(つまり、かっこ)

スクリプト化された

ビジネスサービス

潜在的に複雑な入力のセットを

評価し、ワークフロー決定ポイン

トによって評価可能な簡素化さ

れた出力を返す、ビジネスサービ

スのアクションステップ内のス

クリプト。

ワークフロー決定ポイン

トのセマンティクスが、決

定条件のカプセル化を十

分に表現していない場合。

ビジネスサービス内のロ

ジックが隠されることに

より、ワークフローの読み

やすさおよび単純さが損

なわれます。

その他の特化した

ルールフレーム

ワーク

ワークフローで直接的または間

接的に使用できるその他のルー

ルフレームワーク。パーソナライ

ゼーションルール、割り当てルー

ル、EAI ディスパッチサービス、

こ の リ リ ー ス で 導 入 さ れ た

Siebel ルールエンジンなど。

Siebel ルールエンジンを使用す

る と、宣 言 に よ っ て、ま た は

Siebel アプリケーションの外部

で、ビジネスプロセスロジックを

管理できます。Siebel Workflowでルールを実装する方法につい

ては、『Siebel Business RulesAdministration Guide』を参照

してください。

特化したルールフレーム

ワークを使用することが

適切であると見なされる

場合。たとえば仕事量に応

じて作業を割り当てる必

要がある場合など。

制限は、使用するルールフ

レームワークによって異

なります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

34

決定ポイント

決定ポイントは、複数の分岐で終了します。各分岐では、条件ステートメントが評価されます。条件ステートメント

では、次のうちの 2 つを比較します。

■ プロセスプロパティ

■ ビジネスコンポーネントフィールド

■ リテラル値

比較の条件は次のとおりです。

■ 2 つの値が等価である

■ ある値が他の一連の値の中に含まれる(子レコードの値である、[いずれか一つは一致]、[すべて一致]など)

■ [よりも多い](>)または[よりも少ない](<)

■ [間]または[間以外]

■ Null または Not Null

決定条件を表示する[条件の作成]ダイアログボックスの例については、105 ページの図 23 を参照してください。

[条件の作成]ダイアログボックスのフィールドについては、106 ページの表 11 を参照してください。

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 35

アクションワークフローのアクションに影響を与える方法は複数あります。ワークフロープロセスのアクションでは、データは

入力として取得され、変換が実行され、データが出力として生成されます。さまざまな変換が発生する主な場合と、

それらの実用性および制限について、表 4 に示します。

表 4 Siebel Workflow のアクション

アクションタイプ 説明 便利な状況 制限

ビジネスサービス

ステップ

ビジネスサービスのメソッドを

呼び出すワークフローステップ。

ビジネスサービスは、構築済みの

Siebel サービスの場合も、スク

リプト化されたビジネスサービ

スの場合もあります。

潜在的に複雑であ

る一方で、再利用可

能なロジックの集

合を実行する必要

がある場合。

ビジネスサービスの作成および

破棄は、リソースを消費しがちで

す。キャッシュを使用すること

で、オーバーヘッドを減らすこと

ができます。

ビジネスサービス内に取り入れ

るロジックが多すぎると、ロジッ

クの再利用性やワークフローの

透過性が制限されることがあり

ます。

データベース

オペレーション

(Siebelオペレーション

ステップ)

Siebel ビジネスコンポーネント

に対して挿入、更新、およびクエ

リーを実行するワークフロース

テップ。

ワークフロー内で

簡単なレコード操

作を実行する必要

がある場合。

検索条件に基づいて複数のレ

コードを更新することはできま

すが、レコードのセットを取得お

よび反復して、その後のワークフ

ローのアクションを各レコード

に対して実行できるようにする

ことはできません。

待機ステップ 解放イベントが発行されるかタ

イムアウトが発生するまで、ワー

クフローを保留状態にするワー

クフローステップ。

時間に基づくエス

カレーションや、数

日間または数週間

続く可能性のある

長期間のフロー(顧

客からの応答を待

機するなど)をサ

ポートする必要が

ある場合。

解放イベントは、オブジェクトマ

ネージャを介してトリガーされ

る必要があります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

36

ビジネスサービスステップ

ビジネスサービスステップは、定義済みまたはカスタムのメソッドを実行します。使用される一般的な定義済みビジ

ネスサービスには、割当マネージャリクエスト、Communications Server 経由の通知、サーバーリクエスト、お

よび統合リクエスト(Siebel EAI から)があります。カスタムビジネスサービスは、Siebel VB または eScript で作成できます。ビジネスサービスステップを定義するときは、ビジネスサービス、ビジネスサービスメソッド、入力

引数(プロセスプロパティ、ビジネスコンポーネントデータ、またはリテラル値を渡す)、および出力引数を指定する

必要があります。

一般的に使用されるワークフロープロセスのビジネスサービスの一部を次に示します。

■ FINS Data Transfer Utilities

■ FINS Validator

■ FINS Dynamic UI

■ Outbound Communications Manager

■ Report Business Service

■ Synchronous Assignment Manager Requests

■ Server Requests

■ Business Rule Service

■ Audit Trail Engine

■ EAI business services(EAI Siebel Adapter、EAI XML Converter など)

これらのビジネスサービスについては、333 ページの「定義済みビジネスサービス」を参照してください。

Siebel オペレーションステップ

Siebel オペレーションステップを使用して、挿入、更新、クエリー、削除、次のレコード、前のレコード、および双

方向クエリーのデータベース操作を実行できます。これらのステップはビジネスコンポーネント上で実行されます。

Siebel オペレーションステップを定義したら、「検索条件」子オブジェクトを使用して、操作するレコードを検索で

きます。

Siebel オペレーションステップの例としては、新しい SR のオープン時の活動レコードの作成、SR が長くオープン

されている場合のコメントフィールドの更新などがあります。

待機ステップ

待機ステップを使用すると、指定された期間、または特定のイベントが発生するまでワークフロープロセスの実行を

中断できます。図 6 に、入力引数でリテラル値として定義された時間に基づくタイムアウトの定義を示します。

図 6 待機ステップ定義の例

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 37

Siebel Tools でのワークフロープロセスの開発についてワークフロープロセスは、Siebel Tools でローカルデータベース上に開発します。Siebel Workflow はレポジトリ

オブジェクトです。ワークフローはプロジェクトに属します。

その他のレポジトリオブジェクトの場合は、Siebel レポジトリファイルのコンパイルは標準的な方法ですが、SiebelWorkflow には独自の配置メカニズムがあります。ワークフロープロセスの開発後に SRF をコンパイルしません。

ワークフローの配置については、185 ページの「ワークフロープロセスの配置について」を参照してください。

Siebel Workflow は次に説明する動作に関与しませんが、これらの動作は、その他のレポジトリオブジェクトでは

標準的です。

■ マージ:Siebel Workflow は、3 方向のマージには関与しません。ワークフロー定義がレポジトリにインポー

トされると、Siebel Workflow で提供されるバージョン管理が維持されます。

■ オブジェクト比較:このリリースでは使用できません。

■ アーカイブ:ワークフローは、.sif アーカイブには関与しません。代わりに、ワークフローのエクスポートユー

ティリティを使用して XML ファイルとしてアーカイブすることができます。

通常、開発者はローカルデータベースを使用してワークフローを開発します。ローカルデータベースを使用する場合

は、ワークフロー定義をマスターレポジトリからチェックアウトする必要があります。

ワークフローをローカルデータベース上で開発する場合は、参照されるすべてのデータオブジェクトがローカルデー

タベースに存在する必要があります。ドッキングされていないためにデータベース抽出の一部としてパッケージされ

ないデータオブジェクトの場合、開発者はそのデータオブジェクトをローカルデータベースにインポートする必要が

あります。次のオブジェクトはドッキングされませんが、ワークフローによって参照されます。

■ データマップ:データマップをローカルデータベースにインポートするには、ローカルデータベースに接続され

た専用のクライアントと、クライアント側インポートユーティリティを使用します。

■ メッセージテーブル:メッセージテーブルは、ローカルデータベースにコピーできます。または、関連付けられ

ていないピックリストを使用してメッセージを定義することもできます。これによりメッセージを作成すること

ができますが、定義時にメッセージの有効性は検証されません。

必要に応じて、マスターレポジトリ内のプロジェクトをロックすることで、開発データベースに接続された SiebelTools を使用してワークフローを開発または変更することもできます。この方法では、値のリストのすべてがローカ

ルデータベースで利用できることを確認する必要はありません。

例外処理の識別と作成

例外とは、通常の処理からの逸脱、つまりエラーを表します。例外にはシステムエラーまたはユーザー定義エラーが

あります。例外処理を使用して、ユーザーにエラーを通知し、ワークフロープロセスインスタンスを終了することが

できます。例外処理には、次の 3 つの方法があります。

■ 中止ステップの使用

■ 例外分岐の使用

■ 汎用例外ハンドラの使用

中止ステップの使用処理中に特定のエラーメッセージを表示するには、中止ステップを使用します。使用例としては、クレジットカード

の認証やオーダーの検証のリアルタイム処理があります。このタイプの例外ハンドラでは、式などを使用したカスタ

マイズ可能なエラーメッセージが提供されます。中止ステップについては、138 ページの「中止ステップについて」

を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

38

例外分岐の使用エラー発生のタイミングに応じたエラーの処理やフローの変更は、プログラミングで行うことができます。この処理

には、例外分岐を使用します。これにより、各ステップで例外処理を細かく設定できます。図 7 に示す例では、GetOrganization ID ステップでデータを取得できない場合は、Lookup Sender by Org ステップに進み、それにも

失敗した場合は赤い例外分岐を実行して電子メールを送信する(Send Lookup Error Email ステップ)というワー

クフローがプログラミングされています。

例外分岐を使用した例外処理については、166 ページの「例外を使用したエラーの処理」を参照してください。

汎用例外ハンドラの使用エラープロセスとして使用するワークフローにエラープロセス名を設定することにより、ワークフローレベルで汎用

例外ハンドラを定義できます。このエラープロセスワークフローは、接続されたワークフローで発生したすべての例

外で呼び出されます。

均一の例外ハンドラがワークフローの複数のステップで、または複数のワークフローで必要な場合には、汎用例外ハ

ンドラを使用します。このタイプの例外処理は、ワークフロー図自体の煩雑さの低減にも役立ちます。

均一の例外ハンドラとしてエラープロセスを使用する方法については、164 ページの「エラープロセスを使用したエ

ラーの処理」を参照してください。

図 7 例外分岐を使用して例外をプログラミングで処理するワークフローの例

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 39

ワークフローのテストとトラブルシューティング

ワークフローのテストとトラブルシューティングを行うには、ワークフローをシミュレーションする方法と、イベン

トログを使用する方法の 2 つがあります。

ワークフローのシミュレーション2 つのシミュレーターを使用して、ワークフローをシミュレーションできます。

プロセスシミュレーター:ほとんどのワークフローは、プロセスシミュレーターを使用してテストとデバッグを行え

ます。プロセスシミュレーターは、Siebel Tools にあります。シミュレーターを使用するには、Siebel モバイルク

ライアントがインストールされている必要があります。モバイルクライアントは、ワークフローのデバッグに必要な

テストデータを含む任意のデータベース(つまり開発データベースまたはローカルデータベースのいずれか)に接続

できます。

このリリースでは、プロセスシミュレーターを使用して、対話型のワークフローとランタイムイベントに基づくワーク

フローをテストできます。長実行時間ワークフローとサーバーコンポーネントを呼び出すワークフローは、プロセスシ

ミュレーターを使用してデバッグできません。デバッグ中は、動的監視ウィンドウにプロセス変数が表示されます。

ビジネスサービスシミュレーター:ワークフローは、ビジネスサービスとして Siebel クライアントのビジネスサー

ビスシミュレーターから実行できます。ビジネスサービスシミュレーターでテストする前に、ワークフローを発行し

て有効にする必要があります。シミュレーターを使用する前に、次の条件が満たされている必要があります。

■ Siebel モバイルクライアントがインストールされている

■ ワークフローが Siebel Tools からエクスポートされている

■ ワークフローがクライアントを経由してインポートされている

備考: または、Siebel Tools からモバイル Web クライアントに直接発行して有効にすることもできます。

ワークフローと併せてスクリプトをデバッグする必要があるときは、ビジネスサービスシミュレーターを使用します。

スクリプトにブレークポイントを設定し、モバイルクライアントでワークフローを実行します。ブレークポイントが

設定されたサービスをワークフローで実行すると、制御が Siebel Tools のスクリプトデバッガに戻されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

40

イベントログの使用ワークフローの実行について詳しい情報を得るには、ログファイルを確認できるようにイベントログを設定します。

備考: リアルタイムのデバッグを実行できない場合、またはプロセスシミュレーターをすぐに利用できない場合は、

この方法が便利です。ただし、この方法を使用すると、分析する必要のあるログファイルが大きくなることがありま

す。Log File Analyzer の使用については、『Siebel システム監視および診断ガイド』を参照してください。

ログ記録に使用されるイベントは次のとおりです。

■ Workflow Engine Invoked(EngInv):呼び出されるメソッドとワークフローエンジンに受け渡される

引数を追跡します。

■ Workflow Definition Loading(DfnLoad):メモリーにロードされるプロセスおよびステップ定義を追

跡します。

■ Workflow Process Execution(PrcExec):プロセスインスタンスの作成と完了を追跡します。プロセ

スプロパティの取得と設定を追跡します。

■ Workflow Step Execution(StpExec):ステップの作成および完了、分岐条件の評価、ビジネスサービ

ス呼び出し、およびビジネスコンポーネントの挿入と更新を追跡します。

■ Workflow Performance(WfPerf):プロセスおよびステップの実行時間、およびプロセス全体の実行時

間を追跡します。

■ Workflow Recovery(WfRecv):インスタンス復旧の状況と進捗、およびインスタンス復旧の詳細を追跡

します(ワークフロー回復マネージャサーバーコンポーネントのみに適用可能)。

イベントログレベルを設定する方法については、200 ページの「追跡とイベントログのレベルの設定」を参照してく

ださい。

本番へのワークフローの移行

ワークフローのテストが終了したら、ワークフローを移行することができます。

ワークフロー定義は、3 つの移行ユーティリティのうちの 1 つを使用して、環境間で(たとえば開発環境から本番環

境に)移行することができます。

■ アプリケーション配置マネージャ(ADM):ADM は、ある Siebel アプリケーション環境から別の Siebel アプ

リケーション環境に(開発環境からテスト環境への移行を含む)、企業のカスタマイズデータ(ビュー、権限、割

り当てルール、ワークフロープロセス、ワークフローポリシーなど)を移行するプロセスを自動化します。

■ レポジトリのインポート / エクスポートユーティリティ(REPIMPEXP):このユーティリティでは、すべて

のレポジトリオブジェクトをエクスポートまたはインポートすることができます。組織でリリースをロールアウ

トする(つまり、すべてのリポジトリオブジェクトを移行する)準備ができているときに、ワークフローを含む

すべてのレポジトリオブジェクトを移行するために使用するのに適しています。

■ ワークフローのインポート / エクスポートユーティリティ(Import/Export):このユーティリティでは、ワー

クフロー定義の増分移行を行うことができます。Siebel Tools を使用して、ある環境からワークフローをエクス

ポートして、別の環境にワークフローをインポートします。

ワークフローのインポートは、次のいずれかの方法で実行できます。

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 41

■ Siebel Tools を使用してワークフローをインポートする:Siebel Tools を使用して、ターゲット環境の

レポジトリに定義をインポートし、次に[Publish]ボタンをクリックして配置するワークフローにマーク

を付けます。これで、定義を有効にする準備ができます。この方法では、レポジトリテーブルとランタイム

テーブルに存在するワークフロー定義のバージョンが同じになります。図 8 に、インポート / エクスポート

ユーティリティと Siebel Tools を使用した増分配置を示します。

■ Siebel クライアントを使用してワークフローをインポートする:ワークフロー定義は、ランタイムテーブ

ルに直接インポートできます。ユーザーから見ると、この方法では、ターゲット環境のレポジトリテーブル

に定義を書き込むステップと、Siebel クライアントからの有効化のステップが回避されているように思えま

す(ただし依然として、これらの手順はワークフローエンジンによって暗黙的に実行されます)。この方法で

は、ランタイムテーブル内にあるワークフロー定義の最新バージョン(ワークフローエンジンによって使用

される)が、レポジトリテーブル内にあるバージョンと異なる結果となります。

備考: この方法は、別の環境でワークフローをテストする場合に適していますが、汎用的に環境間でワーク

フローを移行する場合には使用しないことをお勧めします。

図 9 に、Import/Export を使用して Siebel Tools からエクスポートし、Siebel クライアントにインポー

トする増分配置を示します。

移行ユーティリティについては、189 ページの「開発から本番へのワークフロープロセスの移行」を参照してください。

図 8 Import/Export を使用した増分配置

図 9 Import/Export を使用して Siebel Tools からエクスポートし、Siebel クライアントにインポートする

増分配置

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフロープロセスの開発ライフサイクル

42

本番でのワークフローの配置

ワークフローを本番環境に移行したら、実行する前に配置(発行)する必要がある場合があります。配置する必要が

あるかどうかは、使用した移行ツールによって異なります。ワークフローの配置は、次のように行われます。

■ ADMは、すべての移行済みワークフローを自動的に配置します。ワークフローを本番環境に移行するためにADMを使用した場合は、手動で配置する必要はありません。

■ ワークフローを本番環境に移行するために REPIMPEXP または Import/Export を使用した場合は、手動で配

置する必要があります。

ワークフローの手動配置Siebel Tools 内から、またはランタイムクライアント内から、手動でワークフローを発行(配置)することができま

す。Siebel Tools でワークフローを手動で配置するには、[Publish]ボタン、または[WF/Task Editor]ツール

バーにある[Publish/Activate]ボタンを使用します。[Publish/Activate]ボタンを使用すると、1 クリックで

ワークフロープロセスの配置と有効化の両方を実行できます。ワークフローを発行したが有効にしなかった場合は、

ランタイムクライアントの[Workflow Deployment]ビューの[Activate]ボタンを使用することで、ワークフ

ローを有効化することができます。

備考: このリリースでは、ワークフローの配置は Siebel Tools の[Publish]ボタンおよび[Publish/Activate]ボタンを使用して実行されます。以前のリリースでこのボタンアクションは、[Deploy]と呼ばれていました。以前

のリリースでは、有効化は、ランタイムクライアントでのみ実行することができました。このリリースでは、.cfgファイルの Workflow セクションにある VerCheckTime パラメータを -1([Workflow] VerCheckTime = -1)に設定すると、Siebel Tools でワークフローを有効化することができます。

[Publish]ボタンまたは[Publish/Activate]ボタンをクリックすると、ワークフロープロセスが検証されてから

配置(発行)されます。ワークフローの検証でエラーが発生すると、ダイアログボックスが表示され、配置(発行)

前にエラーを修正することができます。このダイアログボックスはモードレスであるため、ダイアログボックスを開

いたままにしてエラーメッセージを確認しながら、プロセスデザイナーを使用してワークフローで作業し、報告され

た問題を修正することができます。ただし、配置することを選択した場合は、問題(検証エラー)があっても配置を

続行できます。

検証エラーがない場合はこのダイアログボックスが表示されず、検証が成功したことを示すメッセージも表示されま

せん。エラーが検出されない限り、検証はユーザーに通知されずに実行されます。

ワークフローの実行の監視

ランタイムクライアントの[管理 - ビジネスプロセス]ビューで、ワークフロープロセスの実行を監視および制御し

ます。進捗と状況の情報、オペレーションの詳細、パフォーマンス測定データ、および障害分析レコードを検討する

ことで、本番環境の Siebel Workflow の監視およびトラブルシューティングを実行することができます。

詳しくは、197 ページの「本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシューティング」を参照してください。

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローの設計時アーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 43

ワークフローの設計時アーキテクチャワークフローのコンポーネントと定義は、Siebel Tools のオブジェクトとして定義され、Siebel Tools レポジトリ

に格納されます。サーバータスクとして、または Siebel Web クライアントからワークフロープロセスを実行する前

に、Siebel Tools からワークフロープロセスを発行し、次に Siebel Web クライアントからワークフロープロセス

を有効化する必要があります。

備考: Siebel Tools で[Publish]ボタンではなく[Publish/Activate]ボタンを使用してワークフロープロセス

を発行する場合は、ランタイムアプリケーションでワークフローを個別に有効化する必要はありません。

ワークフロープロセスレポジトリオブジェクトは、Siebel Tools の Object Explorer の最上位レベルのオブジェク

トです。ワークフロープロセスを作成するには、Object List Editor(OBLE)を使用します。ワークフロープロセ

スは、プロジェクトに属します。ワークフロープロセスの配置では、SRF ファイルのコンパイルは必要ありません。

必要な移行はありません。Siebel Tools とランタイムクライアントでは、ワークフロープロセスのバージョン管理が

個別に行われます。

設計時に設定データを利用することはできますが、ランタイムデータを利用することはできません。プロセスプロパ

ティを使用してワークフロー定義を作成するか、または、関連付けられていないピックリストを使用してデータを入

力することもできます。

次の Siebel Tools 機能は、ワークフローオブジェクトに適用されません。

■ SIF のエクスポートとインポート

■ オブジェクトの比較

■ アップグレード時の 3 方向のマージ

Siebel Tools の機能ではワークフローオブジェクトが除外されるため、ワークフロー定義のバックアップと復元では

ワークフローのインポートおよびエクスポート機能を使用することが重要です。たとえば、Siebel Tools でプロジェ

クトをアーカイブしても、そのプロジェクト内のワークフローオブジェクトはアーカイブされません。

注意: SIF から復元可能であると期待してプロジェクトからすべてのオブジェクトを削除する場合は、ワークフロー

オブジェクトは例外であり、SIF から復元できないことに十分注意してください。ワークフロー定義をバックアップ

および復元するには、ワークフローのインポートおよびエクスポート機能を使用します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローの設計時アーキテクチャ

44

ワークフロープロセスを開発するには、Siebel Tools の Process Designer を使用します。ワークフロープロセス

は、Siebel システムのレポジトリテーブルとランタイムテーブルに格納されます。Siebel Tools でプロセスを編集す

ると、そのプロセスはレポジトリテーブルに格納されます。プロセスを発行および有効化すると、ランタイムテーブル

にも挿入されます。図 10 に、ワークフローの設計時のアーキテクチャを示します。

図 10 は、次の点を示します。

■ 開発環境のワークフロープロセスは、Siebel レポジトリにレポジトリテーブルとランタイムテーブルとして格納

されます。

■ Siebel Tools の Process Designer からファイルとしてワークフロープロセスをエクスポートする方法には、

次の 2 つがあります。

■ ワークフロープロセスファイル(.xml)として

■ Siebel アーカイブファイル(.sif)として

備考: 図 10 には示されていませんが、ADM を使用して、Siebel 環境間でワークフロープロセスを移行することも

できます。ADM については、『Siebel Application Deployment Manager Guide』を参照してください。

図 10 Siebel Workflow の設計時アーキテクチャ

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローのシミュレーションアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 45

ワークフローのシミュレーションアーキテクチャワークフロープロセスを設計したら、プロセスシミュレーターを使用してテストします。ワークフロープロセスをテス

トしてから本番環境に移行することによって、そのアクションは正確で有効になり、希望どおりの結果が得られます。

図 11 に、ワークフローのシミュレーションアーキテクチャを示します。

図 11 Siebel Workflow のシミュレーションアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローの配置アーキテクチャ

46

ワークフローの配置アーキテクチャワークフロープロセスを設計してテストしたら、それを配置します。図 12 に、ワークフロープロセスの配置時の

Siebel Tools とランタイムクライアントの関係を示します。

図 12 は、ワークフロー定義がレポジトリから読み取られ、ワークフローが有効化されると、その定義がランタイム

テーブルに書き込まれる様子を示しています。

図 12 ワークフロープロセスの配置

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローのランタイムアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 47

ワークフローのランタイムアーキテクチャワークフローのランタイムアーキテクチャは、Siebel Object Manager 層と、Siebel Business Applicationsアーキテクチャのサーバーインフラストラクチャ層に基づきます。ランタイム環境は、ビジネスサービスとサーバー

コンポーネントの両方として利用できます。ワークフロープロセスの呼び出しと再開について、ランタイムアーキテ

クチャでは、[ローカルの同期]、[リモートの同期]、[リモートの非同期]という 3 つの呼び出しモードをサポート

します。図 13 に、ワークフローのランタイムアーキテクチャを示します。

ワークフロープロセスのタイプSiebel Workflow には、実行時の動作を特徴付けるワークフロープロセスのタイプが 4 つあります。プロセスのタ

イプを設定するには、Siebel Tools の[Workflow Processes]リストエディタで、[Workflow Mode]フィール

ドを使用します。ワークフロープロセスのタイプは次のとおりです。

■ 7.0 フロー:7.0 ワークフロープロセスでは、既存の Siebel 7(7.7 より前)のワークフローとの下位互換性

があります。詳しくは、145 ページの「7.0 ワークフロープロセスについて」を参照してください。

■ 長期間のフロー:長実行時間ワークフロープロセスは、永続的なワークフローであり、数時間、数日、または数

か月続くことがあります。詳しくは、145 ページの「長実行時間ワークフロープロセスについて」を参照してく

ださい。

■ 対話型のフロー:対話型のワークフロープロセスでは、ユーザーは Siebel ビュー間を移動します。詳しくは、

146 ページの「インタラクティブワークフロープロセスについて」を参照してください。

■ サービスフロー:サービスワークフロープロセスでは、イベントの呼び出し時に一連のオペレーションを実行し

ます。詳しくは、146 ページの「サービスワークフロープロセスについて」を参照してください。

図 13 ワークフローのランタイムアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローのランタイムアーキテクチャ

48

ワークフロープロセスマネージャワークフロープロセスは、ビジネスサービスとして任意のアプリケーションオブジェクトマネージャで実行できます。

また、ワークフロープロセスをワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントで実行することもできます。

ビジネスサービスとしてのワークフローの実行

アプリケーションオブジェクトマネージャでのワークフローの実行は、ビジネスサービスとして呼び出されます。こ

れらのワークフロービジネスサービスは、「ワークフロープロセスマネージャ」と呼ばれます。ワークフロープロセス

マネージャビジネスサービスは、「ワークフローエンジン」とも呼ばれます。ビジネスサービスとしてのワークフロー

エンジンは、入力引数を受け取って、出力引数を返します。

2 つのワークフロービジネスサービスを次に示します。

■ Workflow Process Manager

■ Workflow Process Manager (Server Request)

ワークフロープロセスマネージャビジネスサービスが呼び出されると、呼び出されたアプリケーションのオブジェク

トマネージャでワークフロープロセスが実行されます。ワークフロープロセスマネージャ(サーバーリクエスト)ビ

ジネスサービスが呼び出されると、「ワークフロープロセスマネージャ」と呼ばれるサーバーコンポーネントでワーク

フロープロセスが実行されます。

ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネント内でのワークフローの実行

ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントを使用して、ワークフロープロセスをバックグラウンドで

実行できます。ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントは、ワークフロープロセスマネージャビジ

ネスサービスを実行するように設定され、最適化されています。ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポー

ネントは、オブジェクトマネージャとして動作し、ワークフロープロセス(ワークフロープロセス内のすべてのアプ

リケーションロジックを含む)を実行します。

Workflow Management サーバーコンポーネントWorkflow Management サーバーコンポーネントグループには、次のサーバーコンポーネントが含まれます(かっ

こ内はエイリアス名)。

■ ワークフロープロセスマネージャ(WfProcMgr)

■ ワークフロープロセスバッチマネージャ(WfProcBatchMgr)

■ ワークフローモニターエージェント(WorkMon)

■ ワークフローアクションエージェント(WorkActn)

■ ワークフロー回復マネージャ(WfRecvMgr)

■ Generate Triggers(GenTrig)

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローのランタイムアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 49

ワークフロープロセスマネージャとワークフロープロセスバッチマネージャ

ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネント(WfProcMgr と WfProcBatchMgr)は、アプリケーショ

ンオブジェクトマネージャとして動作し、ワークフローを実行します。ワークフロープロセスマネージャサーバーコ

ンポーネントは、ワークフロープロセスを実行するために設定および調整された、特殊なサーバーコンポーネントで

す。すべてのサーバーコンポーネントと同様に、ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントでは、マ

ルチスレッド環境を提供します。

ワークフロープロセスマネージャでは、Siebel Object Manager フレームワークを使用し、ビジネスサービスとし

てワークフローを実行します。ワークフロープロセスマネージャは、ビジネスオブジェクト層とデータオブジェクト

層をホストします。これはスケーラブルなアーキテクチャであり、複数のオブジェクトマネージャと、オブジェクト

マネージャごとに複数のタスクを実行することができます。

備考:「ワークフロープロセスマネージャ」という名前は、ワークフロービジネスサービス(ワークフローエンジン

とも呼ばれる)とワークフローサーバーコンポーネントの両方を指しています。

ワークフロープロセスバッチマネージャ(WfProcBatchMgr)は、バッチコンポーネントして実行されます。動作

するには、ビジネスコンポーネントレコードを特定する検索条件を使用する必要があります。

[オンライン]状態のワークフロープロセスマネージャは、有効であり、リクエストを受け取って処理することができ

ます。それ以外のすべての状態([シャットダウン]や[オフライン]など)にあるワークフロープロセスマネージャ

は、無効です。このような場合は、WfProcMgr(および WfProcBatchMgr)に対するリクエストを処理できませ

ん。リクエストがデータベースに保存された場合(たとえばリクエストが「DirectDB」モードで送信される場合)

は、WfProcMgr がオンラインに戻ったときにリクエストを後で再送信できます。それ以外の場合は、リクエストが

失われます。

ワークフローモニターエージェント

ワークフローモニターエージェントは、ワークフローポリシーを実行します。ワークフローモニターエージェントは、

ポリシーを監視し、ポリシー条件が満たされるとアクションを実行します。

ワークフローアクションエージェント

ワークフローアクションエージェントは、ポリシーグループのアクションリクエストテーブル(S_ESCL_ACTN_REQ)

に記録されたリクエストを処理し、処理中のワークフローポリシーにリンクされたすべてのアクションを呼び出します。

ワークフロー回復マネージャ

ワークフロー回復マネージャは、ワークフローエンジンをポーリングして、サーバーで実行中のワークフローインス

タンスをチェックします。ワークフロー回復マネージャは、クラッシュしたインスタンスを回復し、期日を過ぎて待

機していたインスタンスを再開します。

Generate Triggers

Generate Triggers を使用して、データベーストリガーを作成できます。Siebel Business Process Designer の

ワークフローポリシーモジュールは、これらのデータベーストリガーを使用して、ポリシー条件に一致する可能性が

あるレコードを識別します。新しいポリシーが作成または削除されるとき、および既存のポリシーが更新されるとき

は、Generate Triggers サーバーコンポーネントを再実行する必要があります。Generate Triggers サーバーコン

ポーネントは、Server Manager のグラフィカルユーザーインターフェイスまたはコマンドラインモードから実行

できます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローのランタイムアーキテクチャ

50

呼び出しメカニズムSiebel Workflow は、次の 3 つの方法で呼び出すことができます。

■ ワークフローポリシー:ワークフローポリシーは、データベースの変更後にワークフロープロセスをトリガーし

ます。ポリシーの基本要素はルールです。ルールのすべての条件が真の場合、アクションが発生します。アクショ

ンによって、ワークフロープロセスを実行するワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントが呼び

出されることがあります。

備考: ワークフローポリシーによって呼び出されるプロセスはリアルタイムではありません。ワークフローポリ

シーの一般的な用途は、EIM バッチ処理、Siebel EAI の挿入および更新、ユーザーインターフェイスからの手

動変更、割当マネージャによる割り当て、Siebel Remote の同期などです。

■ イベント:イベントは、アプリケーション、アプレット、およびビジネスコンポーネントという 3 つのオブジェ

クトに属します。イベントは、管理用インターフェイスから設定できます。Siebel Workflow で使用されるイ

ベントには、次の 2 つのタイプがあります。

■ ランタイムイベント(パーソナライゼーションイベント):ランタイムイベントは、オブジェクトマネージャ

を拠点とし、ユーザーインターフェイスやビジネスコンポーネント層で変更が行われると発生します。ラン

タイムイベントによって呼び出されるプロセスはリアルタイムです。

■ ユーザーイベント:ユーザーイベントは、長実行時間ワークフロープロセスをトリガーまたは再開する、ワー

クフロー内部の一意のイベントです。ユーザーイベントは、ユーザーイベントビジネスサービスによって生

成されます。

■ スクリプト:スクリプト(Siebel Tools オブジェクトイベント)では、プログラミングで Siebel Workflow を

ビジネスサービスとして呼び出すことができます。スクリプトを使用することにより、ワークフローを外部シス

テムから呼び出すことができます。ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントでは、このような

プログラミング呼び出し用の API を提供しています。スクリプトは、オブジェクトマネージャによって起動され

ます。スクリプトは、アプリケーション、アプレット、ビジネスコンポーネント、およびビジネスサービスとい

う 4 つのオブジェクトに属します。

ワークフロープロセスの概要 ■ ワークフローのランタイムアーキテクチャ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 51

ワークフローの呼び出しメカニズムのそれぞれに関する主な用途と制限を表 5 に示します。

Siebel Workflow の呼び出しについては、168 ページの「ワークフロープロセスの呼び出し」を参照してください。

管理と監視ワークフロープロセスの管理と監視は、ランタイムクライアントの[管理 - ビジネスプロセス]ビューで行います。

[管理 - ビジネスプロセス]ビューを使用して、ワークフロープロセスの停止、プロセスインスタンスの削除および

データベースからの削除、実行中のワークフロープロセスの監視、および中断しているワークフロープロセスの回復

を行います。

詳しくは、192 ページの「ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理」を参照してください。

回復ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントが失敗すると、Siebel Workflow では、サーバーの再起

動時に、中断したワークフローインスタンスを自動的に再開します。回復は、ワークフローエンジンが保存したプロ

セスインスタンスの状態情報に基づき、回復マネージャによって行われます。

プロセスインスタンスを手動で回復するには、[ワークフローインスタンスの管理]ビューを使用します。ランタイム

クライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[管理‐ビジネスプロセス]>[ワークフローインスタンス

の管理]を選択します。198 ページの「ワークフローインスタンスの管理ビュー」を参照してください。

詳しくは、167 ページの「ワークフロープロセスの回復」を参照してください。

表 5 ワークフローの呼び出しメカニズムの利点と制限

タイプ 最も便利な状況 制限

ワークフロー

ポリシー

オブジェクトマネージャの外部(SiebelRemoteやSiebel EIMなど)で行われたデー

タの変更を検出し、対処する必要がある場合。

■ 変更を加えるには、データベースのダウン

タイムが必要です。

■ 設定は比較的複雑です。

イベント ■ ワークフローや単純なカスタムアクショ

ン用に、基本のエントリポイントを実装

する必要がある場合。

■ たとえばモバイルユーザーには負荷がか

かるため、.SRF を配布しないようにする

必要がある場合など。

■ イベントオブジェクトに対してスクリプト

を作成するため、イベントに直接応答でき

ません。

■ イベントコンテキストをビジネスロジック

に渡すことがより困難である可能性があり

ます。

■ この呼び出しメカニズムでは、オブジェク

トマネージャ以外のコンポーネントによる

データの変更をトラップしません。

スクリプト

(Siebel Toolsオブジェクト

イベント)

■ イベントに直接応答するスクリプトを作

成する柔軟性が必要な場合。

■ Siebel Tools のみで公開されるアプレッ

トイベントにアクセスする必要がある

場合。

■ 新しい .SRF を使用して変更を配布する必

要があります。

■ この呼び出しメカニズムでは、オブジェク

トマネージャ以外のコンポーネントによる

データの変更をトラップしません。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ 他の Siebel コンポーネントとワークフローの対話

52

他の Siebel コンポーネントとワークフローの対話組織のビジネスプロセスを自動化するときに、Siebel Workflow では Siebel ビジネスアーキテクチャのさまざまな

コンポーネントと対話します。

Siebel Server コンポーネントワークフローエンジンは、Server Request Broker を介して他のサーバーコンポーネントと対話します。ワークフ

ローエンジンはビジネスサービスとして動作し、サーバーコンポーネントを呼び出します。

特殊なサービスとして公開されているサーバーコンポーネントを呼び出す場合、ワークフローエンジンはそれぞれの

署名を使用して呼び出します。たとえば電子メールを送信する場合、ワークフローエンジンは、OutboundCommunications Manager ビジネスサービスとして Communications Server を呼び出します。オブジェクト

をユーザーに割り当てる場合は、Synchronous/Asynchronous Assignment Request ビジネスサービスとして

割当マネージャコンポーネントを呼び出します。

特殊なサービスとして公開されていないサーバーコンポーネントを呼び出す場合、ワークフローエンジンはサーバー

リクエストと呼ばれる定義済みのビジネスサービスを使用します。サーバーリクエストビジネスサービスは、ServerRequest Broker に汎用リクエストを送信します。サーバーリクエストビジネスサービスについては、333 ページの

「定義済みビジネスサービス」を参照してください。

Server Request Broker

Server Request Broker(SRBroker)は、Siebel アプリケーションサーバーのリクエストブローカとして動作し

ます。ワークフローエンジンは、同期または非同期でリクエストを SRBroker に送信し、SRBroker はリクエスト

を適切なコンポーネントに仲介します。次のメッセージが含まれます。

■ インタラクティブモードのサーバーコンポーネントからワークフローエンジンへの非同期メッセージの送信

■ ワークフローエンジンとバッチコンポーネントの間の同期または非同期通信

■ ワークフローエンジンで定期的に実行される繰り返しタスクのスケジュール設定

SRBroker によって実行されるその他のジョブに、負荷分散があります。SRBroker がリクエストを受け取ると、現

在のサーバーのサーバーコンポーネントにリクエストをルーティングします。Siebel Workflow では、コンポーネ

ントが現在のサーバーで利用できない場合、SRBroker によって、ラウンドロビン処理でワークフロープロセスマ

ネージャコンポーネントが有効になっている他のサーバーに対して送信されます。

Siebel Workflow では、待機中のプロセスを再開する場合にも SRBroker を使用します。SRBroker は、データ

ベーステーブルを定期的にプールして、再開する必要のあるすべてのサーバータスクを確認します。

SRBroker については、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。

ワークフロープロセスの概要 ■ 他の Siebel コンポーネントとワークフローの対話

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 53

パーソナライゼーションエンジンパーソナライゼーションエンジンは、ランタイムイベント(アプリケーションイベント、アプレットイベント、およ

びビジネスコンポーネントイベント)を処理します。Siebel Workflow がランタイムイベントを処理するパーソナ

ライゼーションエンジンと完全に統合されています。ランタイムイベントによってトリガーまたは再開されたワーク

フロープロセスは、プロセスが有効化されるときに、自身をパーソナライゼーションエンジンに登録します。ユーザー

セッションでランタイムイベントが発生すると、パーソナライゼーションエンジンがローカルオブジェクトマネー

ジャでワークフローを呼び出します。

受信箱受信箱とは、項目が元来表示される画面に関係なく、エンドユーザーに割り当てられたすべての承認/通知項目およ

びタスクを表示する、Siebel Business Applications の単一画面です。受信箱には項目に関する十分な詳細情報が

表示されるため、エンドユーザーは項目の処理を受信箱で行うことができ、他の画面に移動する必要はありません。

受信箱については、『Siebel アプリケーション管理ガイド』を参照してください。

タスクSiebel タスク UI を使用して、複数の手順からなる対話的なオペレーションを備えた、ウィザードに似ているユーザー

インターフェイスを作成することができます。このオペレーションには、タスクの実行をエンドユーザーに示すために

分岐と決定ロジックを含めることができます。タスク UI では、タスクの実行内で後方と前方の両方に移動したり、必

要に応じてタスクの実行を一時停止して再開したりすることができます。タスクの手順を含めることで、ワークフロー

プロセスにタスクを統合できます。

Siebel タスク UI については、『Siebel Business Process Framework: Task UI Guide』を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの概要 ■ 他の Siebel コンポーネントとワークフローの対話

54

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 55

4 ワークフロープロセスの計画

この章では、ワークフロープロセスの計画手順について説明します。ワークフロープロセスの計画は次の手順で行い

ます。

■ 55 ページの「ワークフロープロセスの計画に必要な情報の収集」

■ 56 ページの「ワークフロープロセス要件について」

■ 57 ページの「ワークフロープロセスの計画時のビジネスオブジェクトとビジネスサービスに関する注意事項」

■ 58 ページの「ワークフロープロセスのテスト/移行方法の定義」

■ 59 ページの「ワークフローポリシーのインストールの検証」

Siebel Workflow のアップグレードについては、60 ページの「Siebel Workflow のアップグレード」および『Siebelデータベースアップグレードガイド』を参照してください。

ワークフロープロセスの計画に必要な情報の収集情報収集を始めるには、組織内でワークフロー課題、ビジネスプロセス、全体的なワークフローが現在どのように扱

われているかを調べます。このような現行のプロセスは、Siebel Workflow で作成する内容のベースになります。

自動システムがある場合は、そのシステムが処理するプロセスの情報を収集する必要があります。Siebel ワークフ

ロープロセスで処理の対象とする現在のシステムの制限や問題についても理解していることが重要です。

現行のワークフロープロセスの情報調査が必要となる主な領域は、既存のプロセス情報と、改善領域 / 新規プロセス

要件です。

既存のプロセス情報の調査既存のプロセス情報には、次のように多様な情報源があります。

■ 現在自動化されているプロセス

■ 管理のガイドライン

■ プロセスルールまたは承認パスの書面によるガイドライン

■ 文書化されている(または文書化されていない)内部手順

既存のプロセスに関する情報収集の一例として、サービスリクエストなど、新しい作業項目が開始されてから完了す

るまでに実行する各ステップの文書化があります。これには、サービスリクエストをエスカレーションする時期、ま

たは優先順位が高い場合に通る承認パスなど、プロセスの決定ポイントに関する情報が含まれます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの計画 ■ ワークフロープロセス要件について

56

新規プロセスと改善領域の調査既存のプロセスに関して可能なかぎり多くの情報を集め、その情報を確認し、プロセスに改善領域や新規プロセスが

役立つ領域があるかどうかを調査します。次の可能性を検討します。

■ 新しい管理ガイドラインまたはビジネス要件

■ 解決の必要がある現在の問題

■ もっと簡単に認識できるようにしたい領域

■ 顧客の満足度に関する問題

■ 自動化したいワークフロープロセス

ワークフロープロセス要件についてワークフロープロセスは、ビジネスオブジェクトとビジネスコンポーネントで動作します。通常、各ワークフロープ

ロセスはビジネスオブジェクトに関連付けられます。

ワークフロープロセスは、さまざまなアクションで構成されます。プロセスを定義するときに使用できる、さまざま

な定義済みアクションがあります。定義済みアクションの例を次に示します。

■ Notifications:電子メール、ポケベル、または FAX を送信します。

■ Siebel Operations:Siebel Database で情報を挿入または更新します。

■ Integration Messages:外部システムからデータの送受信を要求します。

■ Assignment:割当マネージャにオブジェクトの割当を要求します。

■ Navigation:ユーザーを特定のビューに(ユーザー対話ステップまたはタスク UI の呼び出しにより)移動さ

せます。

■ Server Request:Siebel Server Request Broker にサーバープロセスの実行を要求します。

Siebel オペレーション以外のアクションはすべて、ビジネスサービスでメソッドを呼び出すことで実行されます。

Siebel にはこのような定義済みのビジネスサービスがあり、ワークフロープロセスで使用することができます。

信用リスクの計算など、専門的なアクションをワークフローで呼び出したいとします。専門的なアクションを追加す

るには、カスタムビジネスサービスを定義します。ワークフロープロセスは、定義済みのビジネスサービスも、カス

タムビジネスサービスも呼び出すことができます。カスタムビジネスサービスの定義については、『IntegrationPlatform Technologies: Siebel Enterprise Application Integration』を参照してください。

シードデータに含まれるワークフロープロセス

アプリケーションには通常、製品機能のシードデータに含まれるワークフロープロセスが組み込まれています。デフォ

ルトでは、これらのシードワークフロープロセスはバージョン番号が 0 で、[完了]状況にあります。これらのシー

ドワークフロープロセスをカスタマイズするには、Siebel Tools で修正する必要があります。シードワークフローを

修正すると、バージョン番号は 0 から 1 に変更されます。このバージョンはビジネスニーズに合わせて変更すること

ができます。また、発行や有効化も可能です。ワークフロープロセスを有効化すると、プロセス内で定義された所定

のランタイムイベントが作成されます。

ワークフロープロセスの有効化については 192 ページの「ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理」

を参照してください。

ワークフロープロセスの計画 ■ ワークフロープロセスの計画時のビジネスオブジェクトとビジネスサービ

スに関する注意事項

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 57

ワークフロープロセスの計画時のビジネスオブジェクトとビジネスサービスに関する注意事項ワークフロープロセスを計画する際、次の点に注意してください。

■ ワークフロープロセスをビジネスオブジェクトに関連付けている場合、そのビジネスオブジェクトには Siebel Tools で定義したプライマリコンポーネントが含まれていなければなりません。詳しくは、「ビジネスオブジェ

クトのプライマリビジネスコンポーネントの定義」を参照してください。

■ ビジネス要件で専門的な機能が必要とされる場合は、その特定の活動のためにカスタムビジネスサービスを作成

することができます。ビジネスサービスは、Siebel Tools または Siebel クライアントの管理画面で定義します。

Siebel Tools を使用したビジネスサービスの定義については、『Integration Platform Technologies: SiebelEnterprise Application Integration』を参照してください。

■ ワークフロープロセスで、Siebel によって定義されたビジネスサービスまたはカスタムビジネスサービスを使用

する場合、ビジネスサービスを有効化する必要があります。58 ページの「ワークフロープロセス用のビジネス

サービスの有効化」を参照してください。

ビジネスオブジェクトのプライマリビジネスコンポーネントの定義

ビジネスオブジェクトをワークフロープロセスで使用するには、定義済みのプライマリコンポーネントが必要です。

ビジネスオブジェクトにプライマリコンポーネントを指定するには

1 Siebel Tools で、Object Explorer からビジネスオブジェクトに移動します。

2 該当するビジネスオブジェクトを選択します。

3 [Properties]ウィンドウで、[Primary Business Component]フィールドのピックリストを使用して、該当するコンポーネント名を選択します。

特定のビジネスオブジェクトの主要なコンポーネントを選択して、プライマリコンポーネントに指定します。

4 SRF をコンパイルします。

プライマリビジネスコンポーネントを定義すると、そのビジネスオブジェクトは[Workflow Processes]リストエ

ディタに表示されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの計画 ■ ワークフロープロセスのテスト/移行方法の定義

58

ワークフロープロセス用のビジネスサービスの有効化 Siebel では、さまざまな定義済みのビジネスサービスを用意しています(これらのサービスのリストについては、

333 ページの「定義済みビジネスサービス」を参照してください)。Siebel Tools または Siebel クライアントの[管

理 - ビジネスサービス]ビューを使用して、独自のカスタムビジネスサービスを定義することもできます。

Siebel Workflow のピックリストに表示するには、ビジネスサービスの[Hidden]フラグを「FALSE」に設定する

必要があります。さらに、関連するビジネスサービスメソッドとメソッド引数に[Hidden]フラグを設定する必要

があります。

備考: デフォルトでは、Siebel クライアントで定義されたビジネスサービスは非表示ではありません。Siebel Toolsでワークフロー定義を作成する場合、ビジネスサービス、ビジネスサービスメソッド、およびビジネスサービスメソッ

ド引数の[Name]プロパティの値はピックリストに表示される値です。

Siebel Workflow でビジネスサービスを使用可能にするには

1 Siebel Tools で、[Object Explorer]ウィンドウからビジネスサービスオブジェクトを選択します。

このアクションによって、定義済みのビジネスサービスのリストが表示されます。

2 変更するビジネスサービスを選択します。

3 [Properties]ウィンドウで、[Hidden]フィールドを「FALSE」に変更します。

4 [Object Explorer]で、ビジネスサービスのビジネスサービスメソッドを選択します。

5 変更するメソッドを選択して、プロパティのアプレットの[Hidden]フィールドを「FALSE」に変更します。

6 必要に応じて、メソッドごとにステップ 5 を繰り返します。

7 [Object Explorer]ウィンドウで、ビジネスサービスメソッドのメソッド引数を選択します。

8 変更する引数を選択して、[Properties]アプレットの[Hidden]フィールドを「FALSE」に変更します。

9 必要に応じて、メソッドごとにステップ 8 を繰り返します。

ワークフロープロセスのテスト/移行方法の定義新規のワークフロープロセスを実装する前に、テスト環境で検証する必要があります。新規プロセスをテストすること

により、本番環境に導入するプロセスが正しく実行され、既存のワークフロープロセスと競合しない事を確認します。

テスト/移行方法を設定するための提案を次に示します。

■ 本番データベースの部分コピーまたは完全コピーを使用して、テスト環境と本番環境にあるソフトウェアのバー

ジョンが同じであることと、データベースに現実的なデータを使用していることを確認してください。

■ まず、実装するワークフロープロセスの小さいグループを作成してください。この最初のグループを実装した後

は、一貫した方法でプロセスを追加できます。

テスト環境の本番環境への移行については、300 ページの「本番環境へのポリシーの移行」を参照してください。

ワークフロープロセスの計画 ■ ワークフローポリシーのインストールの検証

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 59

ワークフローポリシーのインストールの検証ワークフローポリシーは、Siebel Server および Siebel クライアントのインストールの一環としてインストールさ

れ、ライセンスキー情報によって有効になります。ここでは、ワークフローポリシーが正しくインストールされたこ

とを検証する方法に限定して説明します。インストールプロセスについては、使用しているオペレーティングシステ

ム用のインストールガイドを参照してください。

ワークフローポリシーを実行するには、Siebel Server コンポーネント(Workflow Management など)に加え

て、Siebel Tools と Siebel クライアント(Service、Call Center、Sales)がインストールされていることも確

認します。

ワークフローポリシーのインストールのレポジトリ設定の検証

Siebel クライアントでは、.cfg ファイルを使用してワークフローポリシーを設定します。DockRepositoryNameエントリに正しいレポジトリ名が指定されていることを確認してください。

ワークフローポリシーをインストールするためのワークフローのセットアップの検証

ライセンスキーに Siebel Workflow が含まれていることを検証する必要があります。また、Siebel Workflow は

Siebel Server のサーバーコンポーネントとして動作するため、Siebel Server が正しくインストールされている

ことを検証する必要があります。

この検証を行うには、次の手順に従ってワークフローポリシーのクライアント画面とサーバー画面にアクセスできる

ことを確認してください。

ワークフローのセットアップを検証するには

1 Siebel クライアントに Siebel 管理者としてログインします。

2 [表示]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]の順に選択します。

リストのビューにグループ、ポリシー、ポリシーグループなどが表示されます。これはライセンスキーが正しい

ことを示しています。

3 サーバーコンポーネントグループを管理するために設定されたクライアントで、[表示]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー管理]>[サーバー]>[コンポーネントグループ]の順に選択します。

ワークフロー管理コンポーネントグループが使用可能になっていることを確認します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフロープロセスの計画 ■ Siebel Workflow のアップグレード

60

Siebel Workflow のアップグレードこのトピックでは、Siebel Workflow を以前のバージョンからバージョン 8.0 にアップグレードする方法について

説明します。

ランタイムとレポジトリのスキーマのアップグレードワークフローテーブルのレポジトリとランタイムのスキーマが変更され、レポジトリとランタイムのスキーマに新し

い列が追加されました。新しい列を Siebel データベースに追加するには、『Siebel データベースアップグレードガ

イド』の指示に従ってください。

実行時展開テーブルにすでに設定されているワークフロー定義は、アップグレード時には変更されません。マージプ

ロセスの完了後に、ランタイムクライアントの[ワークフローの配置]ビューを使用して、完了したワークフローを

すべて再有効化し、新しいワークフロー定義をランタイムにロードします。ワークフロープロセスの再有効化につい

ては『Siebel データベースアップグレードガイド』を参照してください。

ワークフロー定義のマージSiebel バージョン 7.7 にアップグレードした場合、Siebel ワークフロー定義はランタイムテーブルからレポジトリ

テーブルに移動されています。バージョン 7.7 または 7.8 からバージョン 8.0 にアップグレードする場合、変更さ

れているシードワークフローまたはカスタムワークフローは、レポジトリのマージプロセス中に 8.0 レポジトリに

マージされます。これらのマージアルゴリズムについては、『Siebel データベースアップグレードガイド』を参照し

てください。

ただし、バージョン 7.7 より前のバージョンから直接 Siebel 8.0 にアップグレードする場合、カスタムワークフロー

と変更されたシードワークフローはバージョン 8.0 のレポジトリにそのままコピーされます。カスタマイズした内容

は、手動で新しいバージョン 8.0 のシードワークフローにマージする必要があります。

いずれの場合も、レポジトリのマージプロセスの後で、ワークフローのカスタマイズを確認してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 61

5 開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識

この章では、ワークフロープロセスの作成手順について説明します。この章は、次のように構成されています。

■ 61 ページの「ワークフロープロセスの作成の概要」

■ 62 ページの「Siebel Tools とワークフロープロセス」

■ 64 ページの「Siebel Tools の Process Designer の使用」

■ 80 ページの「チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用」

ワークフロープロセスの作成の概要ワークフローの作成には、Siebel Tools を使用します。ワークフロー作成の一般的な開発サイクルでは、次の手順に

従います。

1 既存のプロセス定義をレビューします。76 ページの「既存のワークフロープロセスのレビュー」を参照してくだ

さい。

2 Siebel Tools クライアントを使用して新しいワークフロープロセスを作成します。64 ページの「Siebel Toolsの Process Designer の使用」を参照してください。

3 ローカルデータベースにワークフロープロセスを保存します。

4 Siebel Web クライアントを使用してワークフロープロセスをテストします。第 8 章「開発者向け:ワークフロープロセスのテスト」を参照してください。

5 ローカルのマスターデータベースまたはテストデータベースを使用して、ワークフロープロセスをデバッグします。

備考: 長実行時間ワークフロープロセスは、プロセスシミュレーターを使用してデバッグできません。長実行時

間ワークフロープロセスのテスト方法については、183 ページの「サーバーコンポーネントが含まれるワークフ

ローのテスト」を参照してください。

ワークフロー定義をレポジトリからローカルデータベースにチェックアウトし、ローカルで変更およびデバッグ

した後にマスターレポジトリにチェックインします。

備考: ローカルでデバッグするのではなく、サーバーまたはテストデータベースに対してデバッグすることで、

ワークフローエンジンは Server Request Broker などのサーバーコンポーネントにアクセスできます。

6 ローカルのマスターデータベースまたはテストデータベースを使用して、Siebel Web クライアントからワーク

フロープロセスを実行します。

7 Siebel Tools クライアントを使用して、次の内容を実行します。

■ ワークフロープロセスをマスターデータベースにチェックインしたり、マスターデータベースからチェック

アウトします。

■ バックアップ用にワークフロープロセスを XML ファイルにエクスポートします。

■ 必要に応じて、XML ファイルからワークフロープロセスをインポートして復元します。191 ページの「プロ

セス定義のインポートまたはエクスポート」を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools とワークフロープロセス

62

8 ワークフロープロセス定義をマスターデータベースからステージングデータベースまたは本番データベースに配置します。186 ページの「ワークフロープロセスの配置」を参照してください。

62 ページの図 14 に、この開発サイクルの順序を示します。

Siebel Tools とワークフロープロセスSiebel Tools は、Siebel アプリケーションを設定するための統合環境です。Siebel Tools を使用すると、Siebel の標準オブジェクトの変更や新しいオブジェクトの作成を行い、組織のビジネス要件を満たすことができます。SiebelTools は、データモデルの拡張、ビジネスロジックの変更、ユーザーインターフェイスの定義に使用できるだけでな

く、Siebel アプリケーションが組織のビジネスプロセスの自動化に使用するワークフローの設定にも使用できます。

63 ページの図 15 に示すように、Siebel Tools は、[Object Explorer]ウィンドウと、1 つまたは複数の[ObjectList Editor]ウィンドウで構成されています。[Object List Editor]ウィンドウには、各オブジェクトタイプのオ

ブジェクト定義リストが表示され、オブジェクトタイプのプロパティを編集できます。Object Explorer は、特定の

オブジェクトタイプのオブジェクト定義のグループ間を移動する場合に使用します。

オブジェクトタイプは、Object Explorer にノードとして表示されるエンティティです。オブジェクトタイプは、こ

れを元にしてオブジェクト定義が作成されるテンプレートであり、一連のプロパティが定義済みです。ワークフロー

プロセスは、オブジェクトタイプの 1 つです。

オブジェクト定義は、Service Request や Contact など、ソフトウェアの一部を実装します。オブジェクト定義は

プロパティで構成されます。プロパティとは、そのソフトウェアの特性です。

図 14 ワークフロー作成の一般的な順序

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools とワークフロープロセス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 63

プロパティは、[Object List Editor]ウィンドウのカラムに対応しています。対応するカラムの下に入力する情報

は値です。また、カラムの値を変更することにより、[Object List Editor]ウィンドウで現在選択されているオブ

ジェクト定義のプロパティを編集できます。オブジェクト定義のプロパティ値は変更できますが、値が割り当てられ

ているプロパティのセットは変更できません。

ここでは、Siebel Tools の使用に関する基本知識があることを前提に説明します。次の内容について知っている必要

があります。

■ Siebel Tools アプリケーションのウィンドウ([Object Explorer]および[Object List Editor])

■ オブジェクトのプロパティ、アプレット、アプレットコントロールの設定

■ Siebel Tools メニューバーの使用方法

■ プロジェクトのチェックアウトおよびチェックイン

■ プロジェクトの処理

これらのトピックや、その他のさまざまなトピックについては、『Using Siebel Tools』を参照してください。詳し

くは、『Configuring Siebel Business Applications』を参照してください。

図 15 Object Explorer ウィンドウおよび Object List Editor ウィンドウ

Object Explorer Object List Editor ウィンドウ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

64

Siebel Tools の Process Designer の使用Siebel Tools の Process Designer を使用すると、ビジネスの特定のニーズを満たすワークフローを設定できます。

このリリースでは、プロセスデザイナーは Siebel Tools に含まれており、ワークフロープロセスオブジェクトタイ

プは Siebel Tools の Object Explorer に存在する新しい最上位のオブジェクトタイプです。

Siebel ワークフローは設定オブジェクトです。ワークフロープロセスオブジェクトタイプは特定のプロジェクトに属

していますが、コンパイルは行われず、アップグレードプロセス中に発生するレポジトリのマージの一部にはなりま

せん。

プロセスデザイナーは Siebel Tools に含まれるため、ワークフロープロセスを設計する際にデータオブジェクトを

使用できます。レポジトリデータへの変更内容は、SRF のコンパイルの必要なく、ワークフロープロセスですぐに使

用できます。ワークフローの作成中に、設定データ(ビジネスコンポーネントフィールドやその他のレポジトリ情報)

を使用できます。たとえば、取引先の状況(値は「Gold」、「Silver」、「Bronze」)などの変数リスト(LOV)があ

る場合、ワークフロープロセスの条件を定義する際に、その定義内で新しく追加された LOV を使用できます。もう

1 つの例として、ビジネスコンポーネントにフィールドを追加すると、その新しいフィールドはプロセスデザイナー

ですぐに使用できます。

ワークフロープロセスの設計で使用できないデータのタイプは、取引先名や郵便番号、その他のトランザクションデー

タなどのランタイムデータです。ワークフロープロセスを作成する際にランタイムデータを使用するには、データを

プロセスプロパティ変数にします。詳しくは、93 ページの「プロセスプロパティについて」を参照してください。こ

の柔軟性が必要となる場合は、無制限のピックリストを使用して、ワークフロープロセスでランタイムデータをハー

ドコーディングすることもできます。

すべてのビジネスサービス(Siebel Tools で定義されたビジネスサービスと、ランタイムクライアントで定義された

ビジネスサービスの両方)を設計時に使用することができます。

Process Designer の設計機能、アプレットのフィールド、パレットの項目について詳しくは、次の項で説明されて

います。

■ 65 ページの「Process Designer の設計機能について」

■ 65 ページの「Multi Value Property Window について」

■ 67 ページの「フィールドの説明:ワークフロープロセス」

■ 71 ページの「フィールドの説明:ワークフローのプロセスプロパティ」

■ 73 ページの「Process Designer パレットの項目」

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 65

Process Designer の設計機能について

Siebel Tools の Process Designer を使用すると、ワークフロープロセスを作成できます。Process Designer でのワークフロープロセスの描画中に、次の操作を実行できます。

■ コピーして貼り付け:ワークフローを作成する際に、ワークフロー内のワークフローパレットの項目をコピーし

て貼り付けることができます。ステップをコピーすると、関連付けられた分岐もコピーされます。

■ 形状のプロパティとレイアウトの編集:形状の色や、線の外観、塗り潰し、ラベルのフォントなどのその他の属

性を定義できます。ワークフロープロセスで、形状の配置を制御したり、形状のサイズを他の形状と同じにする

ことで、一貫性を保つことができます。

■ ズーム:[Process Designer]パレットでズームインまたはズームアウトを行うことで、描画中のワークフロー

プロセスをさまざまな拡大率で表示できます。

■ 図面のコピー:ワークフロー図面を Microsoft Word 文書など、別のアプリケーションにコピーできます。デザ

インパレットで右クリックし、[Copy Drawing]を選択します。

■ 印刷:ワークフロープロセスの図面を印刷できます。

■ 分岐ラベルや例外の表示:ワークフロー内のコネクタのラベル名を表示するか非表示にするかを選択できます。

コピーと貼り付けの機能は、Windows アプリケーションと同様に、Ctrl+C キーおよび Ctrl+V キーの組み合わせ

で動作します。残りの設計機能は、[Process Designer]パレットを右クリックして使用します。

詳しくは、73 ページの「Process Designer パレットの項目」を参照してください。

Multi Value Property Window について

このリリースでは、Business Process Designer の Siebel Tools 側の大部分で、リストアプレットが Multi ValueProperty Window(MVPW)に置き換えられています。ステップをクリックしてキャンバスの下のリストアプレッ

トにアクセスし、ステップのプロパティを表示するのではなく、ステップのプロパティを[Properties]ウィンドウ

で表示し、その子項目を MVPW で表示します。また、ステップを右クリックして入力/出力引数を表示するのでは

なく、MVPW で表示します。以前のリリースでリストアプレットから行っていたのと同じ方法で、MVPW から値を

追加および削除することもできます。

MVPW はコンテキスト依存型で、選択したオブジェクトに基づいて一連の適切なプロパティを表示します。内容に

よっては、MVPW にさまざまなオブジェクト属性を表示するためのタブが表示される場合もあります。

MVPW に属性や値が表示されるのは、次の 2 つの場合です。

■ [Process Designer]のデザインキャンバスでステップまたはコネクタをクリックすると、その子オブジェクト

が MVPW に表示されます。

■ ステップまたはコネクタを選択しないでキャンバスをクリックすると、ワークフロープロセスの子オブジェクト

(プロセスプロパティと基準)が表示されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

66

図 16 に、Multi Value Property Window を示します。

図 16 ワークフロープロセスのプロセスプロパティが表示された Multi Value Property Window

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 67

フィールドの説明:ワークフロープロセス

表 6 に、Siebel Tools の Process Designer の[Properties]ウィンドウで、ワークフロープロセスを定義するた

めにデータを入力するフィールドの説明を示します。

[Properties]ウィンドウにはコンテキストに応じたプロパティが表示されます(ステップまたはコネクタのプロパ

ティではなく)。特定のワークフロープロセスのプロパティを表示するには、デザインキャンバスを右クリックし(そ

のときステップまたはコネクタが選択されていないことを確認します)、[View Properties Window]を選択します。

表 6 [Properties]ウィンドウにおけるワークフロープロセスのフィールド

フィールド 説明 可能な値

Auto Persist ワークフローの永続化を設定します。 (オプション)[YES]または[NO]

Business Object

関連するビジネスオブジェクトの名前 (オプション)この値はビジネスオブジェクトの

ピックリストから選択します。プライマリコンポー

ネントとして定義済みのビジネスオブジェクトだ

けがこのピックリストに表示されます。

ビジネスオブジェクトのプライマリコンポーネン

トの定義については、第 4 章「ワークフロープロセ

スの計画」を参照してください。

Error Process Name

エラープロセスと呼ぶワークフロープロ

セスの名前

(オプション)定義済みワークフロープロセスの

ピックリストから選択します。

Group このフィールドは 7.7 より前のワークフ

ローに適用されます。

(オプション)

備考: このフィールドは、新たに作成するワーク

フローには使用しないでください。代わりに

[Project]フィールドを使用してください。

Pass By Ref Hierarchy

サブワークフロープロセスと親ワークフ

ロープロセス間で渡される階層データに

適用されます。「参照による引き渡し」機

能がオンになっている場合、子ワークフ

ロープロセスで行われた変更が、親ワーク

フロープロセスに反映されます。この機能

を有効にすると、データが値ではなく参照

で渡されるため、ワークフロープロセスに

必要なメモリの使用量が減少します。

(オプション)TRUE または FALSE

Process Name

プロセスの名前 (必須)次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ プロセスの設計者にとってわかりやすい。

■ 一意。

Project ワークフロープロセスが属するプロジェ

クト名

(必須)

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

68

Replication Level

ワークフローのモバイル Web クライアン

トとの同期方法。値が[All]の場合はサー

バーのエリアノードとモバイルユーザー

に同期しますが、値が[Regional]の場

合はサーバーのエリアノードのみに同期

します。

[None]、[All]、[Regional]のいずれか

State Management Type

ワークフロープロセスの状態管理のタイ

プ。ワークフロープロセスの実行中に行わ

れるビジネスサービス要求のタイプを示

します。このワークフロープロセスによっ

て呼び出されるサービスがすべてステー

トレスなビジネスサービスの場合は、状態

管理のタイプは[Stateless]に設定する

必要があります。そうでない場合は、

[Stateful]に設定する必要があります。

デフォルトの設定は[Stateful]です。

詳しくは、69 ページの「状態管理のタイプ

およびワークフロープロセス」を参照して

ください。

(必須)

■ Stateless:このワークフロープロセスに

よって呼び出されるビジネスサービスメソッ

ドは、サービス固有の状態に依存しません。こ

のワークフローによって呼び出されたステー

トフル/キャッシュ済みサービスを、ワークフ

ローの一時停止または完了時に解放してもよ

い場合に選択します。

■ Stateful:このワークフロープロセスによっ

て呼び出されるビジネスサービスメソッドは、

サービス固有の状態に依存します。このワーク

フローによって呼び出されたステートフル/

キャッシュ済みサービスを、ワークフローの実

行中および実行後に解放してはならない場合

に選択します。

Status プロセスの現在の状況 (必須)

■ Not In Use

■ In Progress

■ Completed

Version プロセス定義のバージョン番号 読み取り専用です。デフォルトのバージョンは 0 で

す。バージョン番号は、[Revise]ボタンを使用し

て既存のプロセス定義を変更するごとに 1 増加し

ます。

表 6 [Properties]ウィンドウにおけるワークフロープロセスのフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 69

状態管理のタイプおよびワークフロープロセスOM セッション状態管理フレームワークでは、すべてのビジネスサービスで状態管理のタイプが定義されている必要

があります。ビジネスサービスは、[Stateless]と[Stateful]のいずれか、またはサーバー管理ビジネスサービス

として定義する必要があります。ワークフローエンジンはビジネスサービス(Workflow Process Manager ビジネ

スサービス)であり、[Stateless]と定義されます。

ワークフロープロセスの[Properties]ウィンドウの[State Management Type]フィールドによって、ワーク

フロープロセスがステートレスまたはステートフルのいずれであるかが定義されます。ワークフローエンジンは、次

のようにステートフルおよびステートレスなワークフロープロセスのいずれも実行できます。

■ ワークフロープロセスがステートレスと定義されている場合、OM セッション状態管理フレームワークは、ワー

クフローインスタンスの一時停止または完了時に、このワークフロープロセスによって呼び出されたステートフ

ルまたはキャッシュ済みのビジネスサービスをすべて解放できます。

Web Service Enabled

このフィールドは、ビジネスサービスまた

はワークフローが Web サービスとして公

開可能であり、独立して呼び出せることを

示します。

備考: このフィールドを TRUE に設定し

ても、ワークフローの Web サービスが自

動的に有効になるわけではありません。ま

た、ワークフロープロセスの Web サービ

スを有効にしても、このフラグがオンにな

るわけではありません。

(オプション)TRUE または FALSE

Workflow Mode

ワークフロープロセスのタイプ (必須)

ワークフロープロセスのタイプを次に示します。

■ 7.0 フロー:7.0 のワークフロープロセスは

既存の Siebel 7(7.7 より前の)ワークフロー

に対する下位互換性を提供します。

■ 長期間フロー:長実行時間ワークフロープロセ

スは数時間、数日、数か月続く場合のある永続

的なワークフローです。

■ インタラクティブフロー:インタラクティブ

ワークフロープロセスによってユーザーが

Siebel ビュー間を移動します。

■ サービスフロー:サービスワークフロープロセ

スは一連の操作を実行します。

表 6 [Properties]ウィンドウにおけるワークフロープロセスのフィールド

フィールド 説明 可能な値

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

70

■ ワークフロープロセスがステートフルと定義されている場合、OM セッション状態管理フレームワークは、イン

スタンスの完了後も、このワークフローインスタンスによって呼び出されたステートフルまたはキャッシュ済み

のビジネスサービスを解放しません。代わりに、フレームワークは、ワークフローエンジンの呼び出し側がキャッ

シュされたサービスを解放すると判断するまで待機します。ワークフローエンジンの呼び出し側は、Web チャネ

ル専用ブロックサービスからメソッドを呼び出して、ステートフルまたはキャッシュ済みのビジネスサービスを

すべて解放できます。

ワークフロープロセスの状態管理のタイプの定義デフォルトでは、ワークフロープロセスの状態管理のタイプは、8.0 より前の動作を保持するために[Stateful]に

設定されています。しかし、ワークフロープロセスが Web チャネルを通じて実行されるよう設計する場合は、OMセッション状態管理フレームワークのセッションプール機能を使用するために、状態管理のタイプを[Stateless]に変更する必要がある場合があります。

ワークフローの処理モード([Workflow Mode])によって、次のように状態管理のタイプが決定されます。

■ 7.0 フロー:既存の Siebel 7.0 ワークフローはすべて[Stateful]と定義され、既存の動作が保持されます。

この設定は、ワークフローが直接的または間接的に呼び出すビジネスサービスがいずれもステートフルなビジネ

スサービスではないことが確実でない限り、変更しないでください。

■ 長期間フロー:通常、長実行時間ワークフローは[Stateless]と定義されます。これは、長実行時間ワークフ

ローが一時停止している際に、長実行時間ワーフクローがセッション間を移行できるよう、ワークフローエンジ

ンが設計されているためです。したがって、開発者は、ステートフルなビジネスサービスを呼び出すよう長実行

時間ワークフローを設定してはなりません。これは、長実行時間ワークフローのインスタンスが、あるユーザー

セッションから別のユーザーセッションに移行するときに、サービスの状態が失われるためです。

■ サービスフロー:通常、サービスワークフローは[Stateless]と定義されます。これは、サービスワークフロー

にはユーザー対話ステップも待機ステップも含まれることがないためです。つまり、サービスワークフローは、

OM セッション状態管理フレームワークがセッションを解放してプールに戻す機会を与えられる前に、常に全体

が実行されます。

■ インタラクティブフロー:通常、インタラクティブワークフローは[Stateless]と定義されます。長実行時間

ワークフローと同様に、インタラクティブワークフローのインスタンスも Universal Inbox を通じてセッショ

ン間を移行する場合があります。しかし、状態管理のタイプの設定はワークフロープロセスが Web チャネルを

通じて実行される場合のみ関係し、インタラクティブワークフローは常にユーザーインタラクティブセッション

で実行されるため、状態管理のタイプの設定はインタラクティブワークフローの動作には影響しません。

Web チャネル OM セッション状態管理フレームワークについては、『Siebel Web UI Dynamic Developer Kit Guide(Siebel Web UI ダイナミック開発者キットガイド)』を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 71

フィールドの説明:ワークフローのプロセスプロパティ

表 7 で、ワークフローのプロセスプロパティを定義するためにデータを入力するフィールドについて説明します。

これらのプロパティを表示および変更するには、Multi Value Property Window を使用します。ステップまたはコ

ネクタを選択していない状態で、ワークフロープロセスのデザインキャンバスをクリックし、MVPW を表示します。

MVPW は、[View]>[Windows]>[Multi Value Property Window]の順に選択しても表示できます。

備考: ワークフローステップに適用されるフィールドの説明については、99 ページの「フィールドの説明:ワークフ

ローステップ」を参照してください。

表 7 ワークフロープロセスのプロセスプロパティのフィールド

フィールド 説明 可能な値

Name プロセスプロパティの名前。 次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ プロセスの設計者にとってわかりやすい。

■ 一意。

Display Name ユーザーにわかりやすい形式のプロパ

ティ名。

[Display Name]は[Name]と同じでも異なっ

ていてもかまいません。

In/Out プロセスプロパティがプロセスの内外で

受け渡しされるか、プロセスに渡してから

戻されるか、プロセス内部だけで使用され

るかどうかを記述します。

■ In:プロセスプロパティがプロセスに渡され

ます(バイナリタイプをこの値に指定できま

せん)。

■ Out:プロセスプロパティがプロセスから引

き渡されます(バイナリタイプをこの値に指定

できません)。

■ In/Out:プロセスプロパティがプロセスに

渡されてから戻されます(バイナリタイプをこ

の値に指定できません)。

■ None:プロセスプロパティがプロセス内部だ

けで使用されます。

Business Object

関連するビジネスオブジェクトの名前。 読み取り専用です。ビジネスオブジェクトのプライ

マリコンポーネントの定義については、第4章「ワー

クフロープロセスの計画」を参照してください。

Business Component

仮想フィールドを持つビジネスコンポー

ネントフィールドの名前。

ワークフロープロセスビジネスオブジェクトに属

するビジネスコンポーネントのピックリストから

値を選択できます。

Virtual Field ワークフロープロセスプロパティにマッ

プされたビジネスコンポーネントの名前。

ビジネスコンポーネントに属するフィールドの

ピックリストから選択します。このピックリストに

は、集計対象外の値を持つ集計フィールドのみが表

示されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

72

Default String

プロセスプロパティが文字列タイプの場

合の初期値。

自由形式のテキスト。< 値 > を入力すると、ワーク

フロー入力プロパティセットの値フィールドの値を

使用してプロセスプロパティが初期化されます。

Default Date プロセスプロパティが日付タイプの場合

の初期値。

カレンダー日付。

Data Type プロセスプロパティに保存できるデータ

のタイプ。

■ Alias:デフォルト値のサイズ制限(実行時の

値ではない)(250 文字)

■ Binary:バリアントまたはバイナリ情報用。

通常は XML データ用。バイナリタイプには値

「None」を[In/Out]フィールドに指定する

必要があります。

■ Date:日付用。

■ Hierarchy:Siebel Enterprise Application Integration で、プロパティ

セットのデータの保存に使用されるデータタ

イプ。詳しくは、『Overview: Siebel Enterprise Application Integration』を

参照してください。

■ Integration Object:インテグレーショ

ンオブジェクトの保存用。インテグレーション

オブジェクトのデータタイプは[Hierarchy]です。

■ Number:数値データ用。デフォルト値のサ

イズ制限(実行時の値ではない)(22 桁)

■ String:英数字データ用(通常は UTF-16データ用)。デフォルト値のサイズ制限

(実行時の値ではない)(250 文字)

■ Strongly Typed Integration Obj:ワークフロープロセスを Siebel インバウン

ド Web サービスとして発行するための特別

なデータタイプ。Siebel ビジネスサービス

は、WSDL を作成する際にこのプロパティを

使用します。

備考: ワークフロープロセスおよびビジネス

サ ー ビ ス エ ン ジ ン の 両 方 で、[StronglyTyped Integration Obj]と[IntegrationObject]プロパティは同じデータタイプとし

て扱われます。

Default Number

プロセスプロパティが数値タイプの場合

の初期値。

数値。

表 7 ワークフロープロセスのプロセスプロパティのフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 73

Process Designer パレットの項目

図 17 に、[Process Designer]パレットを示します。

Integration Object

Siebel EAI で、インテグレーションオブ

ジェクトのデータの保存に使用される

データタイプ。

例:「取引先 - Oracle の顧客を取得します

(Oracle)」

Correlator Flag

プロセスプロパティを相関(受信メッセー

ジの受信者を識別するビジネスデータ)と

して使用できるようにします。160 ページ

の「ワークフローユーザーイベントビジネ

スサービスについて」を参照してください。

チェックマーク。

Access Mode プロセスプロパティが読み取り専用なの

か読み書き可能なのかを制御します。

[Read-only]または[Read-write]

図 17 ステップやコネクタをパレットから Process Designer のワークスペースにドラッグ&ドロップします。

表 7 ワークフロープロセスのプロセスプロパティのフィールド

フィールド 説明 可能な値

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

74

表 8 に[Process Designer]パレットで使用可能な項目を示します。各項目はステップまたはコネクタのタイプを

表します。

表 8 Process Designer パレットの項目

項目 説明 可能な値

開始 ビジネスプロセスのインスタンスを実行する

ために満たす必要がある入力条件を表します。

詳しくは、107 ページの「開始ステップについ

て」を参照してください。

すべてのプロセスは開始ステップから始まる

必要があります。プロセス内の開始ステップは

1 つだけです。

ビジネ ス

サービス

ビジネスプロセス内の活動を表します。ビジネ

スサービスステップは、ワークフロープロセス

で定義済みアクションまたはカスタム定義ア

クションを実行できるビジネスサービスを呼

び出します。詳しくは、115 ページの「ビジネ

スサービスステップについて」を参照してくだ

さい。

プロセスは、1 つ以上のビジネスサービスス

テップを持つことができます。

決定ポイント 条件のセットによって作業項目が異なるス

テップに分岐するプロセス定義のステップを

表します。決定ポイントは定義済み条件を評価

して、プロセスインスタンスの次のステップを

決定します。詳しくは、113 ページの「決定ポ

イントについて」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上の決定ポイントステップ

を持つことができます。

サブプロセス 別のワークフロープロセスに組み込まれた

ワークフロープロセスを表します。サブプロセ

スには、独自のプロセス定義があります。詳し

くは、120 ページの「サブプロセスステップに

ついて」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上のサブプロセスステップ

を持つことができます。

Siebelオペレーション

アクションのタイプを表します。Siebel オペ

レーションステップでは、ビジネスコンポーネ

ントに対して挿入、更新、クエリーなどの

Siebel オペレーションを実行します。詳しく

は、125 ページの「Siebel オペレーションス

テップについて」を参照してください。

ビジネスオブジェクトロジックはすべての

Siebel オペレーションに適用されます。プロ

セスは、1 つ以上の Siebel オペレーションス

テップを持つことができます。

タスク ビジネスプロセス内から呼び出されるタスク

を表します。タスクステップでは、エンドユー

ザーが完了するタスクを UI に呼び出します。

詳しくは、135 ページの「タスクステップにつ

いて」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上のタスクステップを持つ

ことができます。

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 75

ユーザー対話 エンドユーザーのビューの移動を表します。

ユーザー対話ステップでは、アプリケーション

内部の Siebel ビューのフローを制御します。

ユーザー対話ステップを含むワークフロープロ

セスでは、エンドユーザーが自分のアクション

に基づいてSiebelビューのフローをたどるよう

にしたり、指定した一連のアクションを実行し

たりします。詳しくは、132 ページの「ユーザー

対話ステップについて」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上のユーザー対話ステップ

を持つことができます。

待機 ワークフロープロセス実行の一時停止を表しま

す。待機ステップでは、一定時間にわたって、

または特定のイベントが発生するまでプロセス

の実行を中断します。詳しくは、131 ページの

「待機ステップについて」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上の待機ステップを持つこ

とができます。

中止 ワークフロープロセスの終了とユーザーへの

エラーの表示を表します。中止ステップはワー

クフロープロセスインスタンスを終了します。

詳しくは、138 ページの「中止ステップについ

て」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上の中止ステップを持つこ

とができます。

最終 プロセス実行の完了時点を示します。最終ス

テップにより、出力引数をプロセスプロパティ

として保存できます。詳しくは、140 ページの

「最終ステップについて」を参照してください。

プロセスは、1 つ以上の最終ステップを持つこ

とができます。

コネクタ ビジネスプロセス内のステップ間の流れの方

向を表します。

プロセスは、1 つ以上のコネクタを持つことが

できます。

エラー例外 通常の処理からの逸脱を表します。例外にはシ

ステムエラーまたはユーザー定義エラーがあ

ります。

プロセスは、1 つ以上の例外分岐を持つことが

できます。

表 8 Process Designer パレットの項目

項目 説明 可能な値

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

76

ワークフロープロセスのパラメータとステップの定義について

ワークフロープロセスの設計では、最初にワークフロープロセスの定義を使用して、一般的なプロセスパラメータの

設定やプロセスステップのフローのレイアウトを行います。具体的には、次の作業を行います。

■ 76 ページの「既存のワークフロープロセスのレビュー」

■ 77 ページの「新しいワークフロープロセスの定義」

■ 78 ページの「ワークフロープロセス、ステップ、分岐、プロセスプロパティの命名規則」

■ 78 ページの「既存のプロセス定義の変更」

ワークフロー作成における最善策は、ワークフロー定義のパラメータをハードコーディングするのではなく、外部化

することです。ワークフローでパラメータをハードコーディングすると、ワークフローを複数の環境間で移行したり、

実行する場合に、定義を変更する必要が生じます。たとえば、ワークフローで顧客リストに電子メールを送信する場

合、パラメータが顧客リストにハードコーディングされていると、本番環境ではワークフローが正しく動作しません。

このような入力引数は動的に読み込むようにする必要があります。

ワークフローで使用するパラメータを外部化する方法の例については、329 ページの「例:Siebel Workflow で使用

するパラメータの外部化」を参照してください。

既存のワークフロープロセスのレビュー

必要なプロセスがすでに使用可能であるか、またはコピーして変更すれば要件に合わせられる類似プロセスがあるか

どうか確認するために、既存のワークフロープロセスをレビューします。

Workflow Processes Obejct List Editor(OBLE)に、現在の全プロセス定義のリストが表示されます。WorkflowProcesses OBLE には Siebel Tools からアクセスできます。

既存のワークフロープロセス定義をレビューするには

1 Siebel Tools の Object Explorer の[Types]タブで、[Workflow Process]オブジェクトタイプを選択します。

右側のペインに、Workflow Processes OBLE が表示され、すべてのワークフロープロセスが表示されます。

2 新しいプロセス定義のベースとしてコピーするプロセスが見つかったら、レコードを選択して右クリックし、

[Copy Record]を選択します。

既存のプロセス定義のコピーについては、92 ページの「ワークフロープロセスのコピー」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 77

新しいワークフロープロセスの定義

既存のワークフロープロセス定義をレビューして、不足していることが判明した場合には、プロセスの新しいワーク

フロープロセスを作成できます。

ワークフロープロセスを設計するには

1 Siebel Tools から、ワークフローオブジェクトを含むプロジェクトをチェックアウト(ローカルでの使用)またはロック(サーバーでの使用)します。

備考: ローカルデータソースを使用する場合のみ、ワークフローオブジェクトをチェックアウトする必要があり

ます。ワークフローオブジェクトのチェックアウトは、その他のレポジトリオブジェクトと同様に行います。サー

バーデータソースに直接ログオンする場合は、チェックアウトは必要ありません。

2 Object Explorer の[Types]タブで、Workflow Process タイプを選択します。

右側のペインに[Obejct List Editor](OBLE)ウィンドウが表示され、すべてのワークフロープロセスを含む

リストアプレットが表示されます。

3 [Workflow Processes OBLE]で右クリックし、[New Record]を選択して新しいワークフロープロセスレコードを作成します。

4 [Process Name]フィールドに、ワークフローの簡潔でわかりやすい名前を入力します。

5 新しいワークフロープロセスは、プロジェクトに属する必要があります。[Project]フィールドにスクロールし、ワークフローを含めるプロジェクトをピックリストから選択します。

6 [説明]フィールドに、説明を入力します。

このフィールドには、プロセスの目的と、特殊な要件やメモを記述します。

7 [Business Object]フィールドで、ワークフロープロセスに含まれるビジネスオブジェクトを選択します。

8 [Workflow Mode]フィールドで、長実行時間、インタラクティブ、サービスのいずれかのワークフロープロセスのタイプを選択します。

9 関連するその他の詳細を入力します。

10 レコードを右クリックして[Edit Workflow Process]を選択します。

11 形状(パレット項目)をパレットからデザインキャンバスにドラッグ&ドロップしてワークフロー図を作成します。ワークフローステップについては、第 6 章「開発者向け:ワークフロープロセスステップ」を参照してください。パレットデザイナーを使用したワークフロー図の作成については、90 ページの「ワークフロープロセスの作図」を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

78

ワークフロープロセス、ステップ、分岐、プロセスプロパティの命名規則

ワークフロープロセスに名前を付ける場合、ワークフロープロセスの名前とバージョンの組み合わせは一意である必

要があります。つまり、バージョン番号が異なる限り、2 つのワークフロープロセスに同じ名前を付けることができ

ます。

ワークフロープロセスのステップとプロセスプロパティの名前も、ワークフロープロセス内で一意である必要があり

ます。新しいプロセスステップを作成すると、名前フィールドには名前と番号の組み合わせが自動的に入力されます

が、変更は可能です。名前を変更する場合、新しい名前(番号も含む)はプロセス内のその他のステップ名との間で

一意である必要があります。

ステップまたはコネクタに自動的に与えられる名前は、そのタイプに基づきます。たとえば、ビジネスサービスステッ

プの場合は「Business Service」、Siebel オペレーションステップの場合は「Siebel Operation」などとなりま

す。ステップまたはコネクタの名前で自動的に与えられる番号は整数です(つまり、0、1、2、3 など)。この番号に

より、同じタイプのステップまたはコネクタのインスタンスが区別されます(たとえば、Business Service 0、Business Service 1 など)。この番号はシーケンスと呼ばれ、名前の一部として保存されます。

同じタイプの新しいステップがワークフローに追加されるとき、そのタイプのシーケンス番号にギャップがない場合

(ギャップはステップの削除時に生まれる場合があります)、シーケンスの次の番号が使用されます。ギャップがある場

合、そのステップタイプの最初のギャップ間隔の最初のシーケンス番号が、新しいステップに割り当てられるシーケン

スとなります。たとえば、ワークフロープロセスに 5 つのビジネスサービスステップがあり(Business Service 0、Business Service 1、Business Service 2、Business Service 3、Business Service 4)、Business Service 1と Business Service 2 を削除した場合、次のビジネスサービスステップはシーケンス番号 1 となり、「BusinessService 1」という名前が自動的に付けられます。このシーケンス付けの方法は、分岐(コネクタ)でも同じです。

既存のプロセス定義の変更

ワークフロープロセスマネージャを再起動しなくても、アクティブなワークフロープロセス定義を変更できます。

ワークフロープロセス定義は、有効化されるとすぐにプロセスメモリで更新されます。新しい定義を導入すると、

キャッシュが更新され、すべての新しいインスタンスが新しく導入された定義を取得します。

備考: モバイルクライアントおよび開発クライアントの場合、Workflow Version Checking Interval(VerCheckTime)サーバーパラメータは、サーバーコンポーネントが各プロセス定義の有効な新規バージョンを

チェックする間隔を制御します。新規のプロセス定義を有効化すると、Workflow Version Checking Interval の期間が経過したすべての受信プロセスインスタンスで新しい定義が使用されるようになります。有効化する前に開始

したプロセスインスタンスは、引き続き旧プロセス定義を使用します。

プロセス定義キャッシュの更新については、次の内容に注意することが重要です。

スレッドでプロセス定義が有効化(再アクティブ化)されると、次のようになります。

■ 同じプロセスのすべてのスレッドのキャッシュが更新され、そのようなすべてのスレッドが更新された定義をす

ぐに取得します。

■ その他のプロセスのスレッドのキャッシュは、サーバーパラメータ VerCheckTime で定義された期間が経過す

るまで更新されません。

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ Siebel Tools の Process Designer の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 79

たとえば、次のようなシナリオについて考えます。

■ シンクライアントでの有効化:Call Center アプリケーションなどのシンクライアントからワークフローを有効

化すると、同じ Call Center アプリケーションサーバープロセス内のすべてのユーザーセッションが、更新され

たワークフロー定義をすぐに取得します。しかし、その他のサーバープロセス内のユーザーセッションは、サー

バープロセス設定で定義された VerCheckTime の期間が経過するまで待機してから、更新された定義を受信す

る必要があります。

■ モバイルクライアントまたは開発クライアントでの有効化:各モバイルクライアントまたは開発クライアントは、

独自のプロセスです。特定のモバイル/開発クライアントは、更新されたワークフロー定義をすぐに受信します。

その他のすべてのモバイル/開発クライアントは、設定ファイルで定義された VerCheckTime の期間が経過する

まで待機してから、更新された定義を受信する必要があります。

■ Siebel Tools での発行/有効化:Siebel Tools アプリケーションは独自のプロセスです。すべてのシンクライ

アントおよびモバイル/開発クライアントは、VerCheckTime の期間が経過するまで待機してから、更新された

定義を受信する必要があります。

備考: プロセス定義キャッシュの更新は必要ですが、更新されたワークフロー定義を正しく実行するのには十分では

ありません。ワークフロー定義にランタイムイベントが含まれる場合は、ラインタイムイベントキャッシュも更新す

る必要があります。シンクライアントの場合は、[管理 - ランタイムイベント]ビュー(右クリックしてコンテキスト

メニューから[パーソナライゼーションを再ロード]を選択)でランタイムイベントを再ロードする必要があります。

モバイルクライアントの場合は、モバイルクライアントからログアウトしてログインし直す必要があります(これで、

プロセス定義キャッシュの更新も行われます)。

既存のワークフロープロセス定義を変更するには

1 Siebel Tools の[Workflow Processes OBLE]で、変更するワークフロープロセスのレコードを選択します。

2 図 18 に示すように、[WF/Task Editor]ツールバーで[Revise]ボタンをクリックします。

新しいバージョンのワークフロープロセスが編集用に作成されます。

3 この新しいプロセスレコードを選択し、右クリックして[Edit Workflow Process]を選択します。

4 必要に応じて、この新しいバージョンを変更します。

5 ワークフロープロセスの変更が完了したら、パレットデザイナーを右クリックして検証を行います。詳しくは、

178 ページの「検証ツールによるワークフロープロセスのエラーの修正」を参照してください。

6 ワークフロープロセスを配置して有効化します。詳しくは、186 ページの「ワークフロープロセスの配置」を参照してください。

図 18 [WF/Task Editor]ツールバーの[Revise]ボタン

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用

80

ワークフローの改訂とワークフローのコピーの比較ワークフローの改訂とワークフローのコピーには大きな違いがあります。ワークフローの改訂(つまり、既存のワー

クフロープロセス定義の変更)は、[WF/Task Editor]ツールバーの[Revise]ボタンを使用して行います。ワー

クフローの改訂を行うと、作成される新しいワークフローレコードは元と同じで、名前も同じですが、バージョン番

号は異なります(1 つ増加します)。このレコードは編集することができます(ステータスは「進行中」になります)。

別の名前と別の目的で、異なるワークフローを作成したい場合は、既存のワークフローをコピーして作成します。ワー

クフローの改訂とは対照的に、ワークフローをコピーすると(右クリックして、コンテキストメニューから[CopyRecord])、元のワークフロープロセスとまったく同じ新しいワークフロープロセスが作成されます。ただし、コピー

すると一意の名前(「04-K88GQ」など)が生成されるため、プロセス名を元の名前と異なるわかりやすい名前に更

新する必要があります。

新しくコピーされたワークフロープロセスのバージョンは 0 です。しかし、ワークフロープロセスを改訂した場合は、

バージョンは改訂元のワークフローのバージョン番号の次の整数になります。

チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用このチュートリアルでは、Siebel Business Process Designer を使用したワークフロープロセスの設計、シミュ

レート、配置の手順について説明します。

このチュートリアルは、次のように構成されています。

■ 80 ページの「ワークフロープロセスの設計」

■ 86 ページの「ワークフロープロセスのテスト」

■ 88 ページの「ワークフロープロセスの配置」

ワークフロープロセスの設計このチュートリアルでは、次の活動の手順に従ってワークフロープロセスを設計します。

1 新しいワークフロープロセスレコードを作成します。81 ページの「新しいワークフロープロセスを作成するには」を参照してください。

2 パレットデザイナーでワークフロープロセスを描画します。82 ページの「ワークフロープロセスを設計するには」を参照してください。

3 ワークフロープロセスのステップのプロパティを定義します。83 ページの「ワークフロープロセスのプロパティを設定するには」を参照してください。

4 ワークフロープロセスのトリガーを作成します。84 ページの「ワークフロープロセスをトリガーするランタイムイベントを定義するには」を参照してください。

5 ワークフロープロセスの決定分岐の条件の基準を定義します。84 ページの「ワークフローの決定ポイントに条件

の基準を定義するには」を参照してください。

6 ワークフロープロセスを検証します。86 ページの「ワークフロープロセスを検証するには」を参照してください。

備考: このチュートリアルで示されているログイン情報(SADMIN / SADMIN)やその他の設定は、例です。これ

らの設定例は、自分の設定に合わせて適切に変更する必要があります。

ワークフロープロセスの作成やそのプロパティの設定には、Siebel Tools の Process Designer を使用します。

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の ProcessDesigner の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 81

新しいワークフロープロセスを作成するには

1 SADMIN / SADMIN として Siebel Tools にログインしてサンプルデータベースに接続します。

2 Object Explorer の[Types]タブで、[Project]オブジェクトタイプを選択します。

3 [Projects OBLE]で右クリックし、[New Record]を選択して新しいプロジェクトを作成します。

a プロジェクトに「80 Workflow」という名前を付けます。

b プロジェクトをロックします。

4 Object Explorer の[Types]タブで、[Workflow Process]オブジェクトタイプを選択します。

備考: Workflow Process オブジェクトタイプがデフォルトで Object Explorer に表示されない場合は、追加

できます。[View]>[Options]の順に選択し、[Object Explorer]タブで[Workflow Process]タイプ

を選択します。

5 [Workflow Processes OBLE]で右クリックし、[New Record]を選択して新しいワークフロープロセスレコードを作成します。

6 レコードのフィールドを入力して、ワークフロープロセスに次のプロパティを設定します。

このワークフローを、ランタイムイベントで呼び出されるようにします。ユーザーが新しい Opportunity(商談)レ

コードを作成すると、商談の売上が評価されます。商談の売上が 10,000 ドルを超える場合は、活動レコードを作成

して、営業員に取引をフォローアップさせます。

プロパティ 値

Process Name 80 Workflow Large Opportunity Creates Activity

Workflow Mode Service Flow

Project 80 Workflow

Business Object Opportunity

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用

82

ワークフロープロセスを設計するには

1 81 ページのステップ 5 で作成した新しいワークフロープロセスレコードを右クリックし、[Edit Workflow Process]を選択します。

2 次の図と同じになるように、パレットからステップアイコンをデザインキャンバスにドラッグ&ドロップします。開始ステップ、決定ポイント、Siebel オペレーションステップ、最終ステップを 1 つずつ追加します。

3 次の図に示したとおりに、コネクタ分岐をドラッグ&ドロップしてすべてのステップを接続します。

コネクタがすべて正しく接していることを確認してください。コネクタが正しく接していると、コネクタの選択時

に両側に赤い点と四角形が表示されます。端点に白い四角形が表示された場合は、端点が正しく接していません。

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の ProcessDesigner の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 83

ワークフロープロセスのプロパティを設定するには

1 開始ステップを選択します。

対応する開始ステップの属性が、Multi Value Property Window の[Properties]ウィンドウに表示されます。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されていない場合は、アプリケーションメニューから[View]>[Windows]>[Properties]ウィンドウの順に選択します。

デザインキャンバスでステップアイコンまたはコネクタを選択すると、対応する属性と子項目が MVPW の

[Properties]ウィンドウに表示され、プロパティを定義できるようになります。

2 開始ステップの[Properties]ウィンドウで、[Name]プロパティを「Start」に設定します。

3 決定ポイントを選択します。

4 決定ポイントの[Name]プロパティを「Is opportunity over 10K?」に設定します。

5 Siebel オペレーションステップを選択します。

6 Siebel オペレーションステップに対して、次のプロパティを設定します。

7 デザインキャンバスで Siebel オペレーションステップを選択し、入力引数と出力引数のタブを含む、ステップのコンテキスト依存の子項目を表示します。

8 [Input Arguments]タブで右クリックし、[New Record]を選択して、次のプロパティを持つ 2 つの新規レコードを追加します。

9 最終ステップを選択し、[Name]プロパティを「End」に設定します。

プロパティ 値

Name Insert Activity to Follow Up

Business Component Action

Operation Insert

フィールド名 タイプ 値

Description Literal Please call the customer ASAP since this is a large opportunity.

Type Literal To Do

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用

84

ワークフロープロセスをトリガーするランタイムイベントを定義するには

1 デザインキャンバスで、開始ステップと決定ポイントを接続するコネクタ分岐を選択します。

[Properties]ウィンドウと MVPW がその分岐の属性に切り替わります。

2 分岐のプロパティを次のように設定します。

このチュートリアルのビジネスシナリオでは、商談の売上が 10,000 ドルを超える場合に、営業員が顧客のフォロー

アップを行うように活動が挿入されます。この活動を挿入するかどうかを判断するために、ワークフローの決定ポイ

ントに条件の基準を設定します。

ワークフローの決定ポイントに条件の基準を定義するには

1 デザインキャンバスで、決定ポイントとSiebelオペレーションステップを接続するコネクタ分岐をダブルクリックします。

[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスが表示されます。

2 [Compare To]ドロップダウンピックリストで、[Business Component]を選択します。

3 [Operation]ドロップダウンピックリストで、[Greater Than]を選択します。

4 [Object]ドロップダウンピックリストで、[Opportunity]を選択します。

5 [Field]ドロップダウンピックリストで、[Revenue]を選択します。

6 [Values]ボックスで、[New]ボタンをクリックして新しい値を追加します。

7 [Add Value]ダイアログボックスで、「10000」と入力して[OK]をクリックします。

プロパティ 値

Name Evaluate Oppty

Type Condition

Event Object Type BusComp

Event Object Opportunity

Event WriteRecord

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の ProcessDesigner の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 85

8 [Compose Condition Criteria]ダイアログボックスで、[Add]ボタンをクリックします。

図 19 に示すように、[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスに設定した条件が表示されます。

9 [OK]をクリックします。

図 19 Siebel オペレーションステップ Insert Activity to Follow Up の条件の基準

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用

86

ワークフロープロセスを検証するには

1 Process Designer で右クリックし、[Validate]を選択します。

[Validate]ダイアログボックスが表示されます。

2 [Start]をクリックします。

[Validate]ダイアログボックスの左下隅に「Starting validation...」と表示されます。

3 検証に成功した場合は、エラーはレポートされず、ダイアログボックスの左下隅に「Total tests failed: 0」というメッセージが表示されます。

備考: 考えられるエラーのリストについては、178 ページの「検証ツールによるワークフロープロセスのエラー

の修正」を参照してください。

4 [Cancel]をクリックして[Validate]ダイアログボックスを終了します。

ワークフロープロセスのテストチュートリアルのこの項では、80 ページの「ワークフロープロセスの設計」で作成したワークフロープロセスをシ

ミュレートします。

このチュートリアルでは、次の活動の手順に従ってワークフロープロセスをテストします。

1 ワークフロープロセスをテストする前に、テストの基準に一致する商談を作成する必要があります。この商談を作成し、その行 ID をメモします。この行 ID は、後でテストを実行するためにワークフロープロセスプロパティで使用されます。86 ページの「ワークフロープロセスのテストの準備をするには」を参照してください。

2 [Simulate]コマンドでシミュレーションプロセスを開始してから、ランタイムクライアントの[Debug]プロパティを設定します。87 ページの「ワークフロープロセスのテストを開始するには」を参照してください。

3 [Simulator]ツールバーのボタンを使用して、Siebel Tools のプロセスシミュレーターを実行します。

87 ページの「プロセスシミュレーターを実行するには」を参照してください。

ワークフロープロセスのテストの準備をするには

1 Siebel Call Center を起動し、SADMIN / SADMIN としてサンプルデータベースにログインします。

2 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[商談]の順に選択します。

3 次のプロパティの商談を追加します。

4 アプレットレベルのメニューから[レコード情報]を選択し、行番号のフィールドで商談の行 ID を検索します。この行 ID をメモします。

5 [Properties]ウィンドウが表示されていない場合は、Siebel Tools のパレットデザイナーで右クリックし、

[View Properties Window]を選択します。

6 [Properties]ウィンドウで、[Object Id]フィールドを選択します。

7 [Default String]フィールドに、ステップ 4 でメモした行 ID の値を挿入します。

商談名 80 Workflow Large Test Opportunity

売上 $400,000

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の ProcessDesigner の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 87

ワークフロープロセスのテストを開始するには

1 Process Designer で右クリックし、[Simulate]を選択します。

それまでキャンバスが表示されていた場所に、ワークフロープロセスの読み取り専用形式の図が表示されます。

Siebel Tools のシミュレーターはランタイムクライアントのインスタンスを起動することで開始されるため、最

初に適切な[Debug]プロパティを設定する必要があります。

2 次のようにして、ランタイムクライアントの[Debug]プロパティを設定します。

a Siebel Tools で、[View]>[Options]>[Debug]の順に移動します。

b ランタイムクライアントに次のプロパティを設定します。

c [OK]をクリックします。

プロセスシミュレーターを実行するには

1 Process Designer で、[Simulator]ツールバーが表示されていることを確認します。表示されていない場合

は、アプリケーションメニューから[View]>[Toolbars]>[Simulate]の順に選択します。

2 OBLE でワークフローを選択して右クリックし、[Simulate Workflow Process]を選択して[Simulate]ボタンを有効にしてから、[Simulate]をクリックします。また、グラフィカルワークフローエディタで作業している場合は、右クリックして[Simulate]を選択できます。

3 読み取り専用形式のワークフロープロセス図を表示させ、[Simulate]ツールバーの[Start Simulation]ボタンをクリックします。

シミュレーションプロセスが開始され、ランタイムクライアントのデバッグインスタンスが起動します。この処

理には、数秒かかる場合があります。

4 Siebel Tools で、読み取り専用形式のワークフロープロセス図を表示します。

開始ステップアイコンが選択されています。

5 (オプション)ワークフロープロセスのシミュレート中に追加情報を確認するには、パレットデザイナーで右ク

リックし、[Watch Window]を選択します。

備考:[Watch]ウィンドウを使用すると、シミュレーション中にオブジェクトや変数の値を確認できます。変

数が編集可能な場合は、[Watch]ウィンドウで値を更新し、シミュレーションに値を送ることができます。

[Watch]ウィンドウは、右クリックして[Hide Watch Window]を選択することでいつでも非表示にできます。

実行可能ファイル C:¥sea80¥client¥bin¥w32ud¥siebel.exe

CFG ファイル C:¥sea80¥client¥bin¥enu¥uagent.cfg

ブラウザ C:¥Program Files¥Internet Explorer¥iexplore.exe

作業ディレクトリ C:¥sea80¥client¥bin

引数 /h

ユーザー名 SADMIN

パスワード SADMIN

データソース Sample

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの作成の基本知識 ■ チュートリアル:Siebel Tools の Process Designer の使用

88

6 [Simulate Next]ボタンをクリックしてワークフロープロセスのシミュレートを継続します。

読み取り専用形式のワークフロープロセスで、Siebel オペレーションステップのアイコンが選択されます。

7 [Simulate Next]ボタンを再度クリックしてワークフロープロセスのシミュレートを継続します。

8 [Complete Simulation]ボタンをクリックしてシミュレーションを終了します。

9 ランタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[商談]>[活動]の順に選択してテストの商談を確認します。

活動レコードが生成されたら、ワークフロープロセスのシミュレーションは正常に完了しました。

ワークフロープロセスの配置ワークフロープロセスのシミュレーションを正常に完了したら、配置することができます。

ワークフロープロセスを配置するには

1 Siebel Tools の[WF Process Props]リストアプレットで、ワークフロープロセスの Object Id プロセスプロパティにスクロールします。

2 Object Id プロセスプロパティの[Default String]フィールドで、行 ID を削除します。

3 Tools の MDI(Multiple-Document Interface)の開いたウィンドウ内で、[Workflow Process]リストをクリックします。

4 ワークフロープロセスレコードを選択し、[WF/Task Editor]ツールバーで[Publish]ボタンをクリックします。

ワークフロープロセスのステータスが[Completed]に変わります。

5 ランタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]の順に選択します。

6 親アプレットで、ワークフロープロセスを選択して[アクティブにする]ボタンをクリックします。

子アプレットで、ワークフロープロセスレコードの配置ステータスが[有効]と表示されます。この新しく更新

されたステータスを確認するには、レコードのリストを更新してください。リストを更新するには、子アプレッ

トで Null クエリーを実行します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 89

6 開発者向け:ワークフロープロセスステップ

この章では、Siebel Tools を使用してワークフロープロセスを作成するための各種のステップについて説明します。

ワークフロープロセスを作成するためのステップを追加する場合、ステップに関連する分岐、条件、値の定義も行い

ます。この章は、次のように構成されています。

■ 89 ページの「Siebel Tools の Workflow Processes OBLE について」

■ 93 ページの「プロセスプロパティについて」

■ 99 ページの「ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールドの説明」

■ 107 ページの「開始ステップについて」

■ 113 ページの「決定ポイントについて」

■ 115 ページの「ビジネスサービスステップについて」

■ 120 ページの「サブプロセスステップについて」

■ 125 ページの「Siebel オペレーションステップについて」

■ 131 ページの「待機ステップについて」

■ 132 ページの「ユーザー対話ステップについて」

■ 135 ページの「タスクステップについて」

■ 138 ページの「中止ステップについて」

■ 140 ページの「最終ステップについて」

Siebel Tools の Workflow Processes OBLE についてSiebel Tools の Workflow Processes リストエディタを使用して、次の作業を行うことができます。

■ ワークフロープロセスの作成と編集を行います。90ページの「ワークフロープロセスの作図」を参照してください。

■ ワークフロープロセスのステップの詳細を定義します。91 ページの「ワークフロープロセスのステップの詳細の

定義」を参照してください。

■ ワークフロープロセスをコピーします。92 ページの「ワークフロープロセスのコピー」を参照してください。

■ ワークフローステップを削除します。92 ページの「ワークフローステップの削除」を参照してください。

■ ワークフロープロセスを削除します。92 ページの「ワークフロープロセスの削除」を参照してください。

■ 既存のワークフロープロセスを改訂します。78 ページの「既存のプロセス定義の変更」を参照してください。

■ ワークフロープロセスのインポートとエクスポートを行います。191 ページの「プロセス定義のインポートまた

はエクスポート」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel Tools の Workflow Processes OBLE について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.090

ワークフロープロセスの作図

プロセスステップの作図は、機能的なプロセスを作成するための重要な部分です。Process Designerのフローチャー

トインターフェイスを使用すると、決定ポイントや決定分岐を含むプロセスフロー全体を視覚化することができます。

このデザインから、ステップアイコンをクリックしてステップの詳細にアクセスして入力します。

各ステップの詳細は、[デザイナー]アプレットでの作成時に定義することも、プロセスのフローチャート全体を完了

してから入力することもできます。

ワークフローステップの詳細は、ステップアイコンやフローチャートワークスペースのコネクタ矢印をクリックして

定義します。

計画に基づいて、次の手順を使用してプロセスステップを作図します。

ワークフロープロセスのステップを作図するには

1 77 ページのステップ 11 から、キャンバスをデザインするための開始ステップを追加します。

開始ステップは、各プロセスに 1 つだけ必要です。開始ステップの定義については、107 ページの「開始ステッ

プの定義」を参照してください。

2 1 つ以上の中間ステップをデザインキャンバスに追加します。ビジネスサービス、決定、サブプロセス、タスク、中止、待機、例外、Siebel オペレーションなど、1 つ以上のアクションステップタイプを持つことができます。各タイプのステップが複数ある場合もあります。各タイプのステップについては、次を参照してください。

■ 113 ページの「決定ポイントの定義」

■ 118 ページの「ビジネスサービスステップの定義」

■ 122 ページの「サブプロセスステップの定義」

■ 125 ページの「Siebel オペレーションステップの定義」

■ 131 ページの「待機ステップの定義」

■ 133 ページの「ユーザー対話ステップの定義」

■ 135 ページの「タスクステップの定義」

■ 139 ページの「中止ステップの定義」

3 図の領域に最終ステップを追加します。

各プロセスには、少なくとも 1 つの最終ステップが必要です。最終ステップの定義については、140 ページの

「最終ステップの定義」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel Tools の Workflow Processes OBLE について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 91

4 ステップ間のコネクタ矢印をドラッグ&ドロップして、プロセスのフローとパスを示します。矢印の一端を 1 つのステップに置いてハンドルをドラッグし、もう一方の端をフローの次のステップに結合します。

備考: ステップが正しく結合されていない場合、コネクタの端点は白になります。すべてのコネクタの両端が赤

になっていることを確認してください。赤になっていれば、各コネクタは2つのステップを正しく結合しています。

矢印を決定ポイントに結合すると、その特定の決定に対する決定分岐が作成されます。決定分岐の定義について

は、114 ページの「決定分岐の定義」を参照してください。

コネクタのポイントを追加または削除するには、次の手順を実行します。

a コネクタまたは例外を選択します。

b 右クリックして、次のいずれかを選択します。

❏ [Edit]>[Add Point]

❏ [Edit]>[Remove Point]

ワークフロープロセスのステップの詳細の定義

ワークフローのステップの詳細には、入力引数、出力引数、分岐パラメータ、および条件があります。各ステップの

詳細は、Object List Editor(OBLE)の[WF Steps]アプレットを使用して、ワークフローの各ステップを選択

することにより、1 つずつ定義できます。

ステップの詳細を定義するには

1 各ステップのパレットの項目を 1 回クリックしてステップを選択し、[Properties]ウィンドウにステップの詳細を入力します([Properties]ウィンドウが表示されない場合は、右クリックして[View Properties Window]を選択します)。

2 Multi Value Property Window を使用して、入力引数、出力引数、分岐パラメータ、および条件の各基準を入力します。

■ 入力引数と出力引数(ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、および待機ステップの場合)を

入力するには、MVPW のタブを使用します。

■ 分岐パラメータ(開始ステップ、決定ポイント、およびユーザー対話ステップの場合)を入力するには、分岐をクリックして、[Properties]ウィンドウと MVPW を使用します。

■ 条件(分岐の場合)を入力するには、分岐をダブルクリック(または分岐を右クリックして[Edit Conditions]を選択)します。

[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスが表示されます。

備考:[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスに表示される値は、ワークフロープロセスの

ビジネスオブジェクトによって制約されます。ビジネスオブジェクトはプロセスレベルで指定します。詳しくは、64 ページの「Siebel Tools の Process Designer の使用」および 67 ページの「フィールドの説明:

ワークフロープロセス」を参照してください。

❏ 条件基準を入力して[Add]をクリックし、条件を追加します。

❏ 条件を更新するには、[Conditions]コントロールでレコードを選択し、必要に応じて他のコントロールで変更を行い、[Update]をクリックします。

❏ 条件を削除するには、[Conditions]コントロールでレコードを選択し、[Delete]をクリックします。

❏ [OK]をクリックします。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel Tools の Workflow Processes OBLE について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.092

ワークフローステップの削除

パレットデザイナーでプロセスステップを削除することができます。ステップを削除すると、関連する分岐もあわせ

て削除されます。

ステップを削除するには

1 フローチャート図で、削除したいステップのアイコンを選択します。

2 アプレットメニューを右クリックして、[編集]>[削除]を選択します。

ワークフロープロセスの削除

Siebel Tools の Object List Editor でワークフロープロセスを削除することができます。

ワークフロープロセスを削除するには

1 Siebel Tools の[Object Explorer Types]タブで、[Workflow Process]を選択します。

2 OBLE で、削除するプロセスを選択します。

3 右クリックして[Delete Record]を選択します。

ワークフロープロセスのコピー

既存のワークフロープロセス定義の中に、新しいプロセス定義のベースとしてコピーするプロセスがある場合、この

プロセスをコピーすることができます。この方法で新規作成するワークフロープロセスは元のワークフロープロセス

と同じ内容で、一意の名前(「04-K88GQ」など)が自動的に生成され、バージョン番号として 0 が設定されます。

Siebel Tools の Object List Editor でワークフロープロセスをコピーできます。

プロセスをコピーするには

1 Siebel Tools の[Object Explorer Types]タブで、[Workflow Process]を選択します。

2 OBLE で、コピーするプロセスを選択します。

3 右クリックして[Copy Record]を選択します。

4 [Process Name]フィールドにプロセスの新しい名前を入力します。

5 新しいプロセスについて、必要に応じて他の定義フィールドを変更します。

備考: プロセスのコピーによるプロセスの新規作成を行わずに、既存のプロセス定義を改訂する方法については、

78 ページの「既存のプロセス定義の変更」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ プロセスプロパティについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 93

プロセスプロパティについてプロセスプロパティは、入力引数および出力引数としてステップで使用する値を保存したり、評価の実行に使用した

りするフィールドです。プロセスプロパティは、ワークフロープロセスがデータベースから取得する値、または処理

前や処理中に派生する値の記憶場所です。プロセスプロパティの値を決定分岐のベースとし、プロセスプロパティを

ステップ引数として渡すことができます。ワークフロープロセスが完了すると、プロセスプロパティの最終結果を出

力引数として使用できます。また、プロセスプロパティの値を式に使用することもできます。

一部の初期プロセスプロパティは、プロセスごとに自動的に定義されます。これらのプロセスプロパティは、次のと

おりです。

■ Object Id:プロセスの起動の対象となるレコードの Siebel 行 ID。詳しくは、94 ページの「Object Id と

7.0 以外のワークフロープロセス」を参照してください。

■ Error Code:ステップがエラーを返した場合の、プロセスインスタンスのエラー記号。このプロセスプロパティ

は、エラーが発生すると自動的に入力されます。

■ Error Message:ステップがエラーを返した場合の、プロセスインスタンスのエラーメッセージテキスト。

このプロセスプロパティは、エラーが発生すると自動的に入力されます。

■ Siebel Operation Object Id:Siebel オペレーションステップの実行中に更新、作成、照会されたレコー

ドの Siebel 行 ID。このプロセスプロパティは、Siebel オペレーションステップが実行されると自動的に入力

されます。

■ Process Instance Id:プロセスで現在実行中のインスタンスに割り当てられている一意の番号。このプロ

セスプロパティは、プロセスが実行されていて持続設定が有効な場合に自動的に入力されます。

プロセスプロパティの使用例として、ワークフローに 3 つの新しいプロセスプロパティを定義してみます。これらのプ

ロパティは図 20 に示すようにいずれも文字列タイプです。これらのプロセスプロパティにはそれぞれ「Welcome」、「to」、「Siebel」という値を設定します。

図 20 プロセスプロパティの作成例

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ プロセスプロパティについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.094

前述の例に対して、4 番目のプロセスプロパティとして「ProcessProperty4」を作成します。このプロパティは最

初の 3 つの値を連結し、連結後の値をアプレットのフィールドに表示します。ProcessProperty4 は文字列タイプ

で、ステップの出力引数として使用する値を取得します。この出力引数は図 21 に示すように式タイプです。

次の項では、プロセスプロパティについて詳しく説明します。

■ 94 ページの「Object Id と 7.0 以外のワークフロープロセス」

■ 95 ページの「プロセスプロパティとプロパティセットの比較」

■ 96 ページの「参照によるプロパティセットの引き渡し」

■ 96 ページの「プロセスプロパティの定義」

■ 97 ページの「プロセスプロパティの連結」

■ 98 ページの「プロセスプロパティをステップとステップ外との間で引き渡す」

Object Id と 7.0 以外のワークフロープロセスObject Id プロセスプロパティは、プロセスの起動の対象となるプライマリビジネスコンポーネントレコードの

Siebel 行 ID です。

ランタイムイベントの動作

ワークフローがランタイムイベントにより起動されると、ランタイムイベントによって起動されたアクティブなビジ

ネスコンポーネントのインスタンスは自動的にワークフローに渡されます。ランタイムイベントは Object Id パラ

メータで指定された行で受け取られます。アクティブなビジネスコンポーネントのインスタンスがワークフロー定義

のビジネスオブジェクトと同じビジネスオブジェクトに属している場合に限り、ワークフローはこのイベントの受け

取りと処理を行います。ワークフローがこのイベントを受け取れる場合、Object Id プロセスプロパティは自動的に

ビジネスオブジェクトの「プライマリ」ビジネスレコードのアクティブな行に設定されます。ランタイムイベントに

よって実際に呼び出されたビジネスコンポーネントがプライマリビジネスコンポーネントでない場合、ビジネスコン

ポーネントのアクティブな行は Object Id プロセスプロパティには反映されないため、別の処理により呼び出す必要

があります。

図 21 出力引数として使用されるプロセスプロパティ

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ プロセスプロパティについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 95

7.0 以外のフローの動作

7.0 以外のフロー(長実行時間、インタラクティブ、サービスの各ワークフロープロセス)には、次のような特徴が

あります。

■ Object Id はプライマリビジネスコンポーネントのアクティブな行の行 ID と一致する必要があります。ワーク

フローエンジンでは、Object Id プロセスプロパティと異なるプライマリビジネスコンポーネント(BC)のア

クティブな行は許可されません。Object Id プロセスプロパティとアクティブな行が異なる場合、アクティブな

行と Object Id を一致させるためプライマリ BC が再実行されます。

備考: ワークフローのステップでアクティブな行を変更することは可能ですが(この場合、適切なビジネスサー

ビスステップまたは Siebel オペレーションステップを使用します)、アクティブな行を変更するステップの出力

引数で、Object Id プロセスプロパティをただちに新しくアクティブな行 ID で更新する必要があります。

ステップが完了し、出力引数が評価されると、ワークフローでは Object Id とアクティブな行が一致しているか

どうかを確認します。そのため、アクティブな行に対する変更を、該当するステップの Object Id プロパティに

反映させる必要があります。

■ 新しい行 ID を Object Id パラメータに割り当てることにより、アクティブな行を変更することができます。

Object Id プロセスプロパティが割り当てられたことがワークフローで検出された場合、ワークフローでは BCが再実行され、新しい行 ID がアクティブな行となります。

■ Object Id に空の文字列を設定すると、ワークフローで Object Id とアクティブな行が一致している必要はな

くなります。ただし、Object Id に新しい行 ID が設定されるまで、ワークフローのうち Object Id が必要な部

分(ランタイムイベントや Siebel オペレーションステップなど)は使用できません。

プロセスプロパティとプロパティセットの比較

Siebel ビジネスサービスは、メソッド呼び出しの入出力データであるプロパティセットという構造を使用しています。

プロパティセットは階層構造になっており、その各階層レベルに名前と値のペア(つまりプロパティ)が保存されてい

ます。プロパティセットについては、『Integration Platform Technologies: Siebel Enterprise ApplicationIntegration』を参照してください。

Siebel Business Process Designer には、プロパティセットをプロセスプロパティとして格納する機能があります。

プロセスプロパティを使用してビジネスサービスステップとの間でプロパティセットを受け渡しすることができます。

このようなプロセスプロパティのデータタイプは階層、インテグレーションオブジェクト、または厳密な型指定インテ

グレーションオブジェクトです。このプロセスプロパティはデータタイプが階層、インテグレーションオブジェクト、

または厳密な型指定インテグレーションオブジェクトであるビジネスサービスメソッドでの入力引数および出力引数と

して使用できます。

ビジネスサービスとしてワークフローを呼び出す必要がある場合、入出力プロパティセットのデータとプロセスプロ

パティとをマップできます。これは、スクリプト内でワークフローを実行する必要がある場合に役立ちます。

ワークフロープロセスが開始すると、入出力タイプが入力または入力 / 出力の文字列、数値、日付タイプのプロセス

プロパティは、同一名の入力プロパティがあれば、その初期値に設定されます。入出力タイプが入力または入力 / 出

力の階層型プロセスプロパティは、同一の名前(タイプ)を持つ、子入力プロパティセットで初期化されます。デフォ

ルトストリングが「< 値 >」に設定されたプロセスプロパティは、入力プロパティセットの[値]フィールドの値で

初期化されます。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ プロセスプロパティについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.096

ワークフロープロセスが完了すると、入出力タイプが入力または入力 / 出力の文字列、数値、日付タイプのすべてのプ

ロセスプロパティは、プロパティとして出力プロパティセットに保存されます。入出力タイプが入力または入力 / 出力

の階層型プロセスプロパティは、子プロパティセットとして保存されます。プロセスプロパティに名前として < 値 >が定義されている場合、そのプロセスプロパティの値は出力プロパティセットの[値]フィールドに格納されます。

詳しくは、344 ページの「Workflow Process Manager ビジネスサービスを使用したワークフロー間のパラメータの

受け渡し」を参照してください。

参照によるプロパティセットの引き渡し

大量のデータを変更するサブプロセスメソッドでは、大量のデータを入力引数および出力引数としてコピーする必要

があります。そのため、これらのメソッドを呼び出すとパフォーマンスと拡張性に悪影響が生じる場合があります。

不要なデータのコピーを回避できれば、パフォーマンスと拡張性は向上します。

「参照による引き渡し」は、プロパティセットにポインタのみを引き渡すことによって、大量のプロパティセットの引

き渡しを行わないようにする機能です。参照による引き渡しのサポートを、サブプロセスステップのワークフロープ

ロセスに対して有効にすることができます。詳しくは、124 ページの「サブプロセスの有効化による、参照による引

き渡しのサポート」を参照してください。

プロセスプロパティの定義

プロセスプロパティは、Siebel Tools の Process Designer でワークフロープロセスを定義する場合に入力する変

数データです。Object List Editor(OBLE)の[WF Process Props]アプレットを使用します。プロセスプロパ

ティはワークフロープロセスの作図時に 1 つずつ定義することができます。また、ワークフロープロセス図を作図し

てから、ワークフロープロセス内のステップに対してプロパティを定義することもできます。

プロセスプロパティを定義するには

1 必要に応じて、次のいずれかを実行します。

■ 新しいワークフロープロセスを作成する場合は、77 ページのステップ 10 から開始します。

■ 既存のワークフロープロセスに対してプロセスプロパティを定義する場合は、ワークフロープロセスのパ

レットデザイナーを開きます。既存のワークフロープロセス内で、OBLE の[Workflow Processes]リス

トアプレットでプロセスを選択して右クリックし、[Edit Workflow Process]を選択します。

2 アプリケーションのメニューから、[View]>[Windows]>[Multi Value Property Window]の順に選択します。

3 MVPW の[Process Properties]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

4 プロセスプロパティの名前を入力します。

備考: ピリオド(.)などの予約記号をプロセスプロパティ名に使用することはできません。詳しくは、

78 ページの「ワークフロープロセス、ステップ、分岐、プロセスプロパティの命名規則」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ プロセスプロパティについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 97

5 ピックリストからデータタイプコードを選択します。データタイプの初期値は、文字列です。

備考: 文字列データタイプコードは文字列およびテキストデータ、XML 以外のデータに適しています(ただし

XML データを保存することはできます)。Siebel ワークフロープロセスでは、文字列データは UTF-16 形式に

エンコードされているものとみなされます。文字データタイプおよび式データタイプは必ずUTF-16文字列です。

選択肢は次のとおりです。

■ 文字列:プロパティが文字値の場合。

■ 数字:プロパティが数値の場合。

■ 日付:プロパティが日付値の場合。

■ 階層:プロパティが階層データ(プロパティセット)の場合。

■ バイナリ:プロパティがバイナリ値の場合。バイナリデータは入力時と同じ文字セットでエンコードされま

す。このデータタイプコードは XML などの自己記述データに適しています。

■ インテグレーションオブジェクト:プロパティがインテグレーションオブジェクトを保持する場合。Siebelの .srf には、このオブジェクトに対するインテグレーションオブジェクト定義が格納されている必要があり

ます。

■ 厳密な型指定インテグレーションオブジェクト : プロパティが、厳密な型指定インテグレーションオブジェク

トを保持する場合。

エイリアス:プロパティが階層プロセスプロパティの子を指す XPath 表記を保持する場合。

備考: 一度データタイプを選択すると、変更できません。

6 必要に応じて、デフォルトの文字列値、日付値、または数値を入力します。

これは、プロセス実行を開始するときのプロセスプロパティの値です。

7 必要に応じて、ステップ 3 ~ステップ 6 を繰り返して、その他のプロパティを定義します。

プロセスプロパティの連結

ワークフロープロセスプロパティとその他のプロセスプロパティまたはテキストと連結して、式にプロセスプロパティ

値を使用することができます。たとえば、これらのプロセスプロパティを連結して、「Welcome to SupportWeb」と

表示されるようにする場合、次のようにします。

■ ProcessProperty1= "Welcome"

■ ProcessProperty2= "to"

■ ProcessProperty3= "SupportWeb"

ProcessProperty4 = "Welcome to SupportWeb" を作成する必要があります。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ プロセスプロパティについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.098

プロセスプロパティを連結するには

■ これらの値を使用して待機ステップを次のように定義します。

■ 出力引数 = ProcessProperty4

■ タイプ = Expression

■ 値 = [&ProcessProperty1]+' '+[&ProcessProperty2]+' '+[&ProcessProperty3]

アンパサンド(&)は、プロセスプロパティであることを指定します。ここで指定したプロセスプロパティ

は、ビジネスコンポーネントフィールドの名前でもあります。ProcessProperty1 ~ 3 は異なるタイプの

データ(文字列と日付など)にすることもできます。ただし、値は文字列タイプに設定する必要があります。

プロセスプロパティをステップとステップ外との間で引き渡す

7.0 以外のフロー(長実行時間、インタラクティブ、サービスの各ワークフロープロセス)で、階層プロセスプロパ

ティがワークフロープロセス内のステップに引き渡される場合、呼び出しの間に最上位のプロセスプロパティの

[Type]フィールドがワークフローによって上書きされ、引数の名前として入力引数の設定で指定された名前が適用

されます。

たとえば、次のように設定します。

MyTree は階層データタイプのプロセスプロパティです。MyBusSvc は階層入力 SomeTree があるビジネスサービ

スです。入力引数を図 22 のとおりに設定した場合、MyBusSvc を呼び出すと、[Process Property Type]フィー

ルドが(「MyTree」ではなく)「SomeTree」に設定された入力プロセスプロパティの子が引き渡されます。子プロ

セスプロパティのそれ以外のデータは MyTree プロセスプロパティの内容と同じです。

同様に、ワークフローでは階層を引き渡すワークフロー内のステップの出力引数が、この階層を出力プロパティセッ

トの子として出力することが想定されます。ワークフローは子の[Type]フィールドに基づいて子を検索します。

[Type]フィールドの文字列は、ステップの出力引数アプレットで指定した出力引数名と一致している必要がありま

す。該当する子がワークフローで検索されると、指定された宛先プロセスプロパティにデータがコピーされます。た

だし、受け取る階層の[Type]フィールドの設定は破棄され、プロセスプロパティの名前が[Type]フィールドに

上書きされます。

簡単に言えば、階層をステップに引き渡す場合、またはステップから引き渡す場合、データの最上位の[Type]フィー

ルドが引数名として使用されます。そのため、階層引数の最上位の[Type]フィールドにはデータを設定しないでく

ださい。

図 22 ビジネスサービスの入力引数タブの Multi Value Property Window

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 99

ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールドの説明次の各項でフィールドの説明に関する情報を説明しています。

■ 99 ページの「フィールドの説明:ワークフローステップ」

■ 102 ページの「フィールドの説明:ワークフローの分岐」

■ 105 ページの「フィールドの説明:Compose Condition Criteria ダイアログボックス」

■ 116 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、待機ステップの入力引数」

■ 117 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、Siebel オペレーション

ステップの出力引数」

■ 120 ページの「フィールドの説明:ステップ受取人」

■ 121 ページの「フィールドの説明:サブプロセスステップ」

■ 128 ページの「フィールドの説明:検索条件」

フィールドの説明:ワークフローステップ

表 9 は、ワークフロープロセスステップを定義するためのデータを入力するフィールドの説明です。

表 9 ワークフローステップのフィールド

フィールド ステップのタイプ 説明 可能な値

Name すべて ステップの名前。 次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ プロセスのデザイナーにとって有用

である。

■ 一意である。

備考: ステップの新規作成時に、ステップ

には(ステップタイプに基づいた)名前と

順番が自動的に割り当てられます。この名

前は必要に応じて変更できます。また、そ

のまま使用することもできます。

Type すべて ステップのタイプ。 値は[プロセスデザイナー]ビューでス

テップを作成するときに自動的に入力さ

れます。これは読み取り専用のフィールド

です。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0100

Business Component

Siebelオペレーション

ステップ

必須。指定したアクションを

実行するビジネスコンポー

ネント。

選択したビジネスオブジェクトに定義さ

れているビジネスコンポーネントのリス

トから選択します。

Business Service Name

ビジネスサービス

ステップ

呼び出すサービスの名前。 ピックリストには、Hidden フラグが

「FALSE」に設定された、Siebel Tools の

既存のビジネスサービスが表示されます。

詳しくは、58 ページの「ワークフロープロ

セス用のビジネスサービスの有効化」を参

照してください。

Business Service Method

ビジネスサービス

ステップ

サービスで呼び出されるメ

ソッドの名前。

ピックリストには、選択したビジネスサー

ビスに対して定義されたメソッドが表示

されます。

Subprocess Name

サブプロセス

ステップ

サブプロセスステップの

名前。

次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ プロセスのデザイナーにとって有用

である。

Error Code 中止ステップ エラーメッセージを構成す

るデータベース内の文字列

に関連付けられた番号。

数値。

Error Message

中止ステップ エラーメッセージを構成す

るデータベース内の文字列。

テキスト文字列です。

User Interact View

ユーザー対話

ステップ

ユーザー対話ステップの

ビューの名前。

定義済みのビュー名のリストから選択し

ます。

Operation Siebelオペレーション

ステップ

オペレーションのタイプ。 Insert、Query、Update、NextRecord、PrevRecord、QueryBiDirectional、Delete のいずれかを指定します。

Maximum Iterations

待機ステップ プロセスインスタンス内で

このステップを実行できる

最大回数。

繰り返しの最大数に達すると、オブジェク

トマネージャエラーが生成され、ワークフ

ロープロセスから[エラー]状況が返され

ます。プロセスの実行を完了させる場合、

エラープロセスまたは例外分岐などの

ワークフロー例外機構を使用してエラー

を捕捉して処理する必要があります。詳し

くは、166 ページの「例外を使用したエラー

の処理」を参照してください。

表 9 ワークフローステップのフィールド

フィールド ステップのタイプ 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 101

Service Hours

待機ステップ 待機の終了時間の計算に使

用するスケジュールの名前。

値はサービスカレンダーのピックリスト

から選択します。

Description すべて ステップの目的を記述する

コメントテキスト。

自由形式のテキスト。

Update Snapshot

すべて このパラメータは回復に使用

します。[Update Snapshot]を有効にする

と、プロセスがこのステップ

に達したときに、ワークフ

ローはプロセス状況のスナッ

プショットを取得して、ク

ラッシュ発生時にステートを

回復できるようにします。

チェックマーク。

Processing Mode

待機ステップ ランタイムイベントでのト

リガー時にプロセスが実行

されるモード。

(オプション)

ローカルの同期:Application ObjectManager でプロセスを実行します。デ

フォルトでは、この設定になっています。

リモートの同期:プロセスを実行するワー

クフロープロセスマネージャサーバーコ

ンポーネントに同期リクエストを送信し

ます。

リモートの非同期:プロセスを実行する

ワークフロープロセスマネージャサー

バーコンポーネントに非同期リクエスト

を送信します。

表 9 ワークフローステップのフィールド

フィールド ステップのタイプ 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0102

フィールドの説明:ワークフローの分岐

備考: 分岐では複数のランタイムイベントと単独のユーザーイベントのいずれかを待機できます。分岐ではランタイ

ムイベントとユーザーイベントを同時に待機することはできません。分岐に対しては 1 つのイベントだけを指定して

ください。長実行時間ワークフローで待機できるのはユーザーイベントのみです。長実行時間ワークフローでランタ

イムイベントを使用しないでください。

表 10 で、ステップ分岐(コネクタ)に対して定義できるフィールドについて説明します。

表 10 ワークフロー分岐のフィールド

フィールド 説明 可能な値

Name 分岐の名前。 分岐の名前はワークフロープロセスに対して一意でな

ければなりません。一意でない場合はレコードをコミッ

トできません。

Type 分岐のタイプ。 値は、次の選択肢のいずれかになります。

デフォルト:他に何も満たされていない場合、この分岐

が実行されることを示します。さらに、この値が使用さ

れると、分岐に定義した条件はすべて無視されます。

条件:分岐に条件が定義されていることを示します。

コネクタ:関与する条件分岐がない場合、この値を使用

します。

エラー例外:この値を使用して例外処理を定義します。

このコネクタタイプは、割当マネージャサーバーコン

ポーネントが使用不能であることを示すエラーなどの

システムエラーを捕捉します。詳しくは、166 ページの

「例外を使用したエラーの処理」を参照してください。

ユーザー設定例外:この値を使用して例外処理を定義し

ます。このコネクタタイプは送信された命令が不完全な

ことを示すエラーなどのユーザー定義エラーを捕捉し

ます。詳しくは、166 ページの「例外を使用したエラー

の処理」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 103

Event Object Type

ランタイムイベントの定義時に使用

されます。イベントが発生するオブ

ジェクトのタイプです。アプリケー

ション、アプレット、またはビジネス

コンポーネントを指定できます。

備考: イベントオブジェクトタイプ

が存在する場合、イベントオブジェク

トの選択は必須です。

(オプション)

アプリケーション。

アプレット。

ビジネスコンポーネント。

Event Object イベントが発生するオブジェクト(ア

プリケーション、アプレット、または

ビジネスコンポーネント)の名前。

イベントオブジェクトタイプを指定した場合は必須で

す。これは、Siebel Tools で定義された名前です。オ

ブジェクトタイプによって、サポートされる一連のオブ

ジェクトは異なります。

Event オブジェクトに対して発生する特定

のイベントです。

イベントオブジェクトタイプを指定した場合は必須で

す。オブジェクトタイプによって、使用可能な一連のイ

ベントは異なります。

Sub Event オブジェクトタイプが BusComp ま

たは Applet で、イベントが

InvokeMethod または

SetFieldValue の場合に使用するオ

プションパラメータ。サブイベント

は、監視対象のメソッドまたはビジ

ネスコンポーネントフィールドの名

前です。

(オプション)

InvokeMethod の場合、呼び出されるメソッドの名前。

SetFieldValue の場合、設定するフィールド名。

Event Cancel Flag

プロセス実行後にランタイムイベン

トを中止します。

備考: このフラグがチェックされて

いない場合、ワークフロープロセスを

実行すると、「設定されたメソッド <メソッド名>はこのビジネスコンポー

ネントでサポートされていません。」

というエラーが表示されます。

(オプション)

このフラグは、取り消し可能なイベントにのみ適用され

ま す。この フ ラ グの 機 能 は、スク リ プ ト作 成 の

CancelOperation に類似しています。

Expression 分岐に対して定義されている条件を示

す、ユーザーにわかりやすいテキスト。

読み取り専用。

表 10 ワークフロー分岐のフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0104

Event Visibility

ワークフロープロセスがローカル(現

在のセッション内)またはいずれかの

セッションで生成されたランタイム

イベントを待機するかどうかを制御

します。

ワークフロープロセスが永続的な場合、表示設定は

[Enterprise]または[Local]に設定できます。

ワークフロープロセスが永続的でない場合、表示設定は

[Local]に設定する必要があります。

備考: 多くの場合、ワークフローではイベントの待機

が必要になるため、ワークフローは永続的になります。

この場合は[Enterprise]に設定します。ただし、

[Event Visibility]を[Enterprise]に設定すると、

すべてのランタイムイベントが、該当するすべてのイン

スタンスを検索するため、パフォーマンスが低下する場

合があります。そのため、ワークフローを永続的にする

必要がない場合、[Event Visibility]は[Local]にす

ることをお勧めします。

User Event Name

ユーザーイベントの名前を表す任意

の文字列。

任意の文字列を指定できます。Siebel Enterprise 内

で一意である必要があります。

備考:[User Event Name]フィールドには一意の名

前を設定する必要があります。また、Siebel Enterprise 全体で一意となるよう、十分な長さを設

定する必要があります。例:「Order Placed - Begin Processing Event for Service Request Automation - Version 2」

User Event Storage

受信するユーザーイベントのペイ

ロードの格納先となるプロセスプロ

パティです。

値には、「相関」としてマークされているプロセスプロ

パティ以外であればどのプロセスプロパティでも設定

できます。

User Event Timeout (Days)

イベントがタイムアウトするまでの

時間を日数で指定します。

数値。

備考: ユーザーイベントが待機ステップにある場合は、

このパラメータを使用します。待機ステップの待機時間

は指定しないでください。

Comments 分岐に関連する追加の文。 自由形式のテキスト。

表 10 ワークフロー分岐のフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 105

フィールドの説明:Compose Condition Criteria ダイアログボックス

[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスでは、分岐、決定ポイント、およびユーザー対話の各ステップ

の条件基準を設定します。図 23 に、[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスの例を示します。この例

では、[Service Request]の[Severity]フィールドが「1-Critical」の場合にワークフローの決定分岐で適用され

る基準を設定しています。

図 23 Compose Condition Criteria ダイアログボックス

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ワークフロープロセスステップの定義に使用するフィールド

の説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0106

表 11 は、条件コネクタの基準定義に使用する[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスの各フィール

ドの説明です。

備考:[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスに表示される値は、ワークフロープロセスのビジネス

オブジェクトによって制約されます。ビジネスオブジェクトはプロセスレベルで指定します。詳しくは、64 ページの

「Siebel Tools の Process Designer の使用」および 67 ページの「フィールドの説明:ワークフロープロセス」を参

照してください。

表 11 条件基準作成用のフィールド

フィールド 説明 可能な値

Compare To 比較値の元の場所を

示します。

必須フィールドで、次の選択肢があります。

■ Business Component

■ Process Property

■ Expression

■ Applet

Operation 比較演算子を指定

します。

一致:現在の値が、大文字小文字を含めて正確に一致している必要が

あります。

いずれか 1 つは一致:1 つ以上の値が、大文字小文字を含めて正確に

一致している必要があります。

すべて一致:すべての値が、大文字小文字を含めて正確に一致してい

る必要があります。

どれも不一致:すべての値が、大文字小文字を含めてまったく一致し

ていません。

一致(大文字小文字を無視):現在の値が、大文字小文字に関係なく

正確に一致している必要があります。

いずれか 1 つ一致(大文字小文字は無視):1 つ以上の値が、大文字

小文字に関係なく一致している必要があります。

すべて一致(大文字小文字は無視):すべての値が、大文字小文字に

関係なく正確に一致している必要があります。

すべて不一致(大文字小文字を無視):すべての値が、大文字小文字

に関係なくまったく一致していません。

よりも多い:値は比較値より大きくなければなりません。

よりも少ない:値は比較値より小さくなければなりません。

間:値は値の範囲内になければなりません。

間以外:値は値の範囲内にあってはなりません。

ヌル:値はヌルでなければなりません。

ヌルでない:値はヌルであってはなりません。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 開始ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 107

開始ステップについて開始ステップでは、プロセスを実行するために満たす必要がある入力条件が指定されます。たとえば、未完了のサー

ビスリクエストを処理するには、開始条件を「Status = Open」と定義します。

ワークフロープロセスの開始ステップを定義する主な手順は、次のとおりです。

■ 107 ページの「開始ステップの定義」

■ すべてのステップフィールドの値の説明については、99 ページの「フィールドの説明:ワークフローステップ」

を参照してください。

■ 開始ステップの分岐、条件、および値の定義

■ 102 ページの「フィールドの説明:ワークフローの分岐」を参照してください。

■ 105 ページの「フィールドの説明:Compose Condition Criteria ダイアログボックス」を参照してください。

■ 109 ページの「条件と値について」を参照してください。

ワークフロープロセスのフィールドの説明については、67 ページの「フィールドの説明:ワークフロープロセス」お

よび 71 ページの「フィールドの説明:ワークフローのプロセスプロパティ」を参照してください。

開始ステップの定義

開始ステップの定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

開始ステップを定義するには

1 Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で、開始ステップを定義するワークフロープロセスを選択するか、新しいワークフロープロセスを作成します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからワークスペースに開始アイコンをドラッグ&ドロップします。

Object 関連するビジネスオブ

ジェクトの名前。

この値はビジネスオブジェクトのピックリストから選択します。

Field [比較対象]の値が[ア

プレット]の場合は必須

フィールドです。

指定されたアプレット内のフィールドの名前。

Values [Values]フィールドは、[Compare To]フィールドをベースとす

る動的なフィールドです。[Values]フィールドは、条件評価に使用

するデータの格納に使用されます。

表 11 条件基準作成用のフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 開始ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0108

4 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力または変更してから、開始ステップの目的の説明を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

5 開始ステップの分岐のセットアップ方法については、108 ページの「開始ステップの次のステップ分岐の定義」を参照してください。

開始ステップの次のステップ分岐の定義

開始ステップには、次のステップ分岐を複数設定できます。各分岐を定義するには、次の手順を使用します。

備考: このリリースのワークフロープロセスでは、並列処理はサポートされていません。1 つの分岐だけが有効にな

るように、条件を定義する必要があります。オブジェクトが複数の分岐の複数の条件に一致する場合、ワークフロー

エンジンが実行時に正確に機能するとは限りません。

次のステップ分岐を定義するには

1 Process Designer で、プロセスの次のステップに該当するステップアイコンをドラッグ&ドロップします。

備考: コネクタ矢印を含むワークフロープロセス全体をデザイン済みの場合は、開始ステップに結合されたコネ

クタ矢印をクリックして、ステップ 4 に進みます。

2 キャンバスにコネクタ矢印をドラッグ&ドロップして、開始ステップと次の新しいステップを結合します。

3 コネクタ矢印をクリックして[Properties]ウィンドウを開き、分岐の属性にアクセスします。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

4 分岐名を入力または変更します。

備考: 分岐の名前はワークフロープロセスに対して一意でなければなりません。一意でない場合はレコードをコ

ミットできません。

5 分岐タイプを選択します。タイプの値については、102 ページの表 10 で説明します。

注意: 定義したどの条件にも一致しない作業項目に備えて「デフォルト」の分岐ステップを必ず定義してください。

6 任意のコメントを入力します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 条件と値について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 109

条件と値について条件と値は、プロセス実行の流れに影響します。たとえば、優先順位フィールドの値に基づいて条件を定義できます。

優先順位が「高い」場合、このプロセスでは上司に電子メールを送信する分岐に進みます。優先順位が「普通」の場

合は、電子メールはエンジニアに送信されます。

次の各項で条件と値について説明しています。

■ 109 ページの「式ビルダーによる式の作成」

■ 114 ページの「決定ポイントの条件と値について」

■ 134 ページの「ユーザー対話の次のステップ分岐の条件と値について」

式ビルダーによる式の作成

この項では、式の作成に使用する[Compare To]オプション、オペレーション、パターンについて説明します。

Compare To オプション[Compare To]オプションと、各オプションの必須フィールドおよびオプションフィールドは次のとおりです。

■ Applet:アプレットの列の実行時値と文字(文字列)を比較します。必須フィールドは次のとおりです。

■ Operation:比較演算子。すべての演算子を指定できます。

■ Object:アプレットの名前。

■ Field:アプレットの列。

■ Values:比較対象の文字または文字列。

■ ビジネスコンポーネント:ビジネスコンポーネントフィールドの実行時値と文字(文字列)を比較します。必須

フィールドは次のとおりです。

■ Operation:比較演算子。すべての演算子を指定できます。

■ Object:ビジネスコンポーネントの名前。

■ Field:ビジネスコンポーネントのフィールド名。

■ Values:比較対象の文字または文字列。

■ Expression:式を評価して、値が返されるかどうかを判定します。

必須フィールドは次のとおりです。

■ Operation:複数の式の組み合わせの判定方法を指定します。[Values]フィールドに複数の値が指定され

ている場合のみ使用できます。指定できる演算子は[All Must Match]、[None Can Match]、[One MustMatch]、[This Must Match]です。また、各演算で Ignore Case(大文字小文字を無視)を指定するこ

ともできます。詳しくは、110 ページの「演算子」を参照してください。

■ Values:1 つ以上の式。

オプションフィールドは次のとおりです。

■ Object:ビジネスコンポーネント名(ビジネスコンポーネントフィールドが式で参照されている場合)。ビジ

ネスコンポーネントのフィールドを式で参照する場合、使用できるビジネスコンポーネントは 1 つだけです。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 条件と値について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0110

■ プロセスプロパティ:プロセスプロパティの実行時値と文字(文字列)を比較します。必須フィールドは次のと

おりです。

■ Operation:比較演算子。すべての演算子を指定できます。

■ Object:プロセスプロパティの名前。

■ Values:比較対象の文字または文字列。

演算子この項では、使用できる比較演算子について説明します。使用できる演算子は、次の 2 つのカテゴリに分類できます。

■ 単純比較演算子

■ 反復比較演算子

単純比較演算子

単純比較演算子は、反復演算の必要がない単純な式で使用する演算子です。この演算子には、次のようなものがあり

ます。

■ 間:対象の実行時値が、事前に指定された 2 つのリテラル値の間にあれば比較は成功です。この比較では、[Values]フィールドに厳密に 2 つの値が必要です。Process Designer でこの要件が適用されます。

■ 間以外:対象の実行時値が、事前に指定された 2 つのリテラル値の間になければ比較は成功です。この比較では、

[Values]フィールドに厳密に 2 つの値が必要です。Process Designer でこの要件が適用されます。

■ よりも多い:対象の実行時値が、事前に指定されたリテラル値より大きければ比較は成功です。必然的に、

[Values]フィールドに必要な値は 1 つだけです。

■ よりも少ない:対象の実行時値が、事前に指定されたリテラル値より小さければ比較は成功です。必然的に、

[Values]フィールドに必要な値は 1 つだけです。

■ ヌル:対象の実行時値が、ヌルまたは空白であれば比較は成功です。[Values]フィールドに値を指定する必要

はありません。

■ ヌルでない:対象の実行時値が、ヌルでも空白でもなければ比較は成功です。[Values]フィールドに値を指定

する必要はありません。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 条件と値について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 111

反復比較演算子

反復比較演算子は、[Values]フィールドのリテラル値または式の複数回の反復、または子ビジネスコンポーネント

レコードの反復により、ブール値の結果を生成する比較で使用します。この演算子には[All Must Match]、[NoneCan Match]、[One Must Match]、[This Must Match]があります。また、各演算で Ignore Case(文字の大

文字小文字を無視)を指定することもできます。

反復演算子は次の 2 つの場合に定義できますが、反復動作の内容はそれぞれ異なります。

■ 複数の値が[Values]フィールドで指定されている場合。

■ 複数の子ビジネスコンポーネントレコードが現在のワークセットに存在する場合。子ビジネスコンポーネン

トは、ワークフローで処理中の現在のビジネスオブジェクトの、プライマリビジネスコンポーネントではな

いビジネスコンポーネントです。子ビジネスコンポーネントは、[Compare To]オプションが[BusinessComponent]または[Expression]に設定されていて、[Object]フィールドが子ビジネスコンポーネ

ントの名前として指定されている場合に使用します。子ビジネスコンポーネントを前回実行したときに複数

のレコードが返されている場合、子ビジネスコンポーネントの現在のワークセットに複数のレコードが存在

することがあります。

■ All Must Match

マルチバリューの動作:対象の値がリテラル値の場合([Compare To]オプションが[Expression]以外の場

合)、少なくとも 1 つの値が一致すれば比較は成功です。対象の値が式の場合([Compare To]オプションが

[Expression]の場合)、すべての式が真であると評価されれば比較は成功です。

複数の子ビジネスコンポーネントレコードの動作:すべての子ビジネスコンポーネントレコードが比較で使用さ

れます。すべてのレコードの比較が成功した場合に限り、全体の比較が成功とみなされます。

次の例はこの仕組みを示したものです。この例では、ワークフロービジネスオブジェクト Account に対し

て、次のテーブルに示す決定分岐設定を使用しています。

この設定では、比較が成功して決定分岐を通過するには、現在のワークセットにあるすべての Contact ビ

ジネスコンポーネントレコード(通常は、ワークフローの対象となっている特定の Account レコードのす

べての Contact 子レコード)の名が「John」または「Sam」である必要があります。

■ This Must Match

マルチバリューの動作:対象の値がリテラル値の場合、少なくとも 1 つの値が一致すれば比較は成功です。対象

の値が式の場合、少なくとも 1 つの式が真であると評価されれば比較は成功です。

複数の子ビジネスコンポーネントレコードの動作:現在の子ビジネスコンポーネントレコードのみが比較で使用

されます。現在のレコードの比較が成功すると、全体の比較が成功と見なされます。

■ None Can Match

マルチバリューの動作:対象の値がリテラル値の場合、どの値も一致していなければ比較は成功です。対象の値

が式の場合、すべての式が偽であると評価されれば比較は成功です。

複数の子ビジネスコンポーネントレコードの動作:すべての子ビジネスコンポーネントレコードが比較で使用さ

れます。すべてのレコードの比較が失敗した場合に限り、全体の比較が成功したものと見なされます。

Compare To Operation Object Field Values

Business Component All Must Match Contact First Name John, Sam

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 条件と値について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0112

■ One Must Match

マルチバリューの動作:対象の値がリテラル値の場合、少なくとも 1 つの値が一致すれば比較は成功です。対象

の値が式の場合、少なくとも 1 つの式が真であると評価されれば比較は成功です。これは[This Must Match]の場合と同じです。

複数の子ビジネスコンポーネントレコードの動作:すべての子ビジネスコンポーネントレコードが比較で使用さ

れます。少なくとも 1 つのレコードの比較が成功すれば、全体の比較が成功と見なされます。

■ All Must Match (Ignore Case)

文字列比較での大文字小文字の区別を除いて、同名の演算子と同じように比較します。

■ This Must Match (Ignore Case)

文字列比較での大文字小文字の区別を除いて、同名の演算子と同じように比較します。

■ None Can Match (Ignore Case)

文字列比較での大文字小文字の区別を除いて、同名の演算子と同じように比較します。

■ One Must Match (Ignore Case)

文字列比較での大文字小文字の区別を除いて、同名の演算子と同じように比較します。

式の作成この項では、式の作成で使用する次の一般的な 2 つのパターンについて説明します。

■ プロセスプロパティへの参照の作成

■ ビジネスコンポーネントフィールドへの参照の作成

プロセスプロパティの参照

構文は [&PropName] です。PropName はプロセスプロパティ名です。

例:

[&Object Id] like '99-28B1T'

ビジネスコンポーネントフィールドの参照

構文は [FieldName] です。FieldName はフィールド名です。前述のように、式ビルダの[Object]フィールドに

はビジネスコンポーネント自体を指定します。

たとえば、Contact ビジネスコンポーネントの場合は次のようになります。

[First Name] like 'John'

例:式による値の比較

次の例では、式を使用して、プロセスプロパティ[Object Id]とビジネスコンポーネントフィールド

[Contact.Accound Id]の値を比較しています。

Compare To Operation Object Values

Expression This Must Match Contact [Account Id] like [&Object Id]

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 決定ポイントについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 113

決定ポイントについて決定ポイントは、1 つ以上の定義済み条件を評価して、プロセスインスタンスの次のステップを決定するタイプのス

テップです。

ワークフロープロセスの決定ポイントを作成する主な手順は、次のとおりです。

■ 113 ページの「決定ポイントの定義」

■ 114 ページの「決定分岐の定義」

■ 条件と値の定義。114 ページの「決定ポイントの条件と値について」を参照してください。

決定ポイントの定義

決定ポイントの定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

決定ポイントを定義するには

1 Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で、決定ポイントを定義するワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからキャンバスに決定ポイントのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力または変更してから、決定ポイントの目的の説明を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、[Decision Point]アイコンを選択して右クリックし、

[View Properties Window]を選択します。

114 ページの「決定分岐の定義」へ進み、決定ポイントの分岐を作成します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 決定ポイントについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0114

決定分岐の定義

90 ページの「ワークフロープロセスの作図」で説明したように、コネクタ矢印を使用して決定ポイントをプロセスの

次のステップに結合した場合、分岐は自動的に作成されます。この場合は、必要に応じて分岐フィールドを変更し、

114 ページの「決定ポイントの条件と値について」に進んで、分岐ごとの条件と値を定義する手順を実行します。

決定分岐を定義するには

1 キャンバスにコネクタ矢印をドラッグ&ドロップして、決定ポイントと次の新しいステップを結合します。

2 コネクタ矢印をクリックして[Properties]ウィンドウを開き、分岐のプロパティにアクセスします。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

3 分岐名を入力または変更します。

備考: 分岐の名前はワークフロープロセスに対して一意でなければなりません。一意でない場合はレコードをコ

ミットできません。

4 分岐タイプを選択します。タイプの値については、102 ページの表 10 で説明します。

注意: 定義したどの条件にも一致しない作業項目に備えて「デフォルト」の分岐ステップを必ず定義してください。

5 任意のコメントを入力します。

6 決定ポイント分岐がコネクタ矢印によって適切な次のステップに結合されていることをProcess Designerで確認します。

ステップに正しく結合されている場合、コネクタ矢印のハンドルは赤になります。

備考: 決定ポイントは、複数の決定ポイント分岐を持つことができます。114 ページのステップ 1 ~ステップ 6を繰り返して、その他の分岐を定義します。

詳しくは、114 ページの「決定ポイントの条件と値について」を参照してください。

決定ポイントの条件と値について

条件と値は、プロセス実行のフローに影響します。たどるパスによって異なるアクションが実行されます。優先順位

フィールドの値に基づいてプロセス実行の条件を定義できます。たとえば、優先順位が「高い」場合は上司への電子

メール送信アクションにつながる分岐をたどるようにしますが、優先順位が「普通」の場合は、電子メールをエンジ

ニアに送信します。

備考: 決定ポイントは、ワークフロープロセスの実行時にレコードのビジネスコンポーネントの値を評価します。ワー

クフロープロセスがワークフローポリシーでトリガーされ、ワークフローモニターエージェントのアクション間隔内

でポリシー条件の複数の違反が検出された場合、決定ポイントは、ビジネスコンポーネントフィールドの現在の値に

基づいて、ワークフロープロセスの実行時にどの分岐に進むかを判別します。決定分岐の基準がワークフロープロセ

スレベルからワークフローポリシーレベルに移動した場合、このポリシーでは定義済みのアクション間隔内で一意の

イベントを生成します。このようにして、すべての違反に対してワークフロープロセスがトリガーされます。

詳しくは、109 ページの「式ビルダーによる式の作成」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ビジネスサービスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 115

ビジネスサービスステップについてビジネスサービスを使用すると、ワークフロープロセスで定義済みアクションまたはカスタム定義アクションを実行

できます。定義済みビジネスサービスの例を次に示します。

■ Notifications:Outbound Communication Server ビジネスサービスを使用して、従業員や担当者に通知

を送信することができます。

■ Assignment:Synchronous Assignment Manager Request ビジネスサービスを呼び出すと、割当マネー

ジャによってワークフロープロセスのオブジェクトを割り当てることができます。

■ Server tasks:Asynchronous または Synchronous Server Requests ビジネスサービスを使用して、

サーバーコンポーネントタスクを実行できます。

頻繁に使用されるビジネスサービスのリストについては、333 ページの「定義済みビジネスサービス」を参照してく

ださい。

Siebel VB または Siebel eScript を使用すると、ワークフロープロセスを呼び出すための独自のカスタムビジネス

サービスを定義することができます。

注意: ワークフロープロセスから呼び出されたビジネスサービスにブラウザスクリプトを組み込むことはできませ

ん。これらはサーバースクリプトでだけ使用できます。Siebel Server 上のワークフロープロセスから実行すると、

ブラウザスクリプトを使用するビジネスサービスは失敗します。

[サイトマップ]>[管理 - ビジネスサービス]を選択するか、または Siebel Tools でビジネスサービスオブジェク

トを選択して、ビジネスサービスを定義できます。ビジネスサービスで定義したメソッドと引数は、ビジネスサービ

スの[Arguments]リストアプレットに表示されます。

ワークフロープロセスのビジネスサービスステップを作成する主な手順は、次のとおりです。

■ 118 ページの「ビジネスサービスステップの定義」

■ 119 ページの「ビジネスサービスステップの入力引数の定義」

■ 119 ページの「ビジネスサービスステップの出力引数の定義」

ビジネスサービスステップを有効にすると、参照による引き渡しを使用できるようになります。参照による引き渡し

機能については、96 ページの「参照によるプロパティセットの引き渡し」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ビジネスサービスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0116

フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、待機ステップの入力引数

入力引数を使用すると、サービスメソッドに渡す値を定義できます。さまざまなメソッドで入力引数が必要になりま

す。表 12 はビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、待機ステップに対して定義できるフィールドの説

明です。

表 12 入力引数のフィールド

フィールド 説明 可能な値

Input Argument

ビジネスサービスステップの場合

のみ:入力引数の名前。

このフィールドは必須です。ピックリストには、選択した

ビジネスサービスメソッドに対する既存の入力引数が表示

されます。

メソッド引数は、ビジネスサービスメソッドの引数として

定義され、Hidden フラグが「FALSE」に設定され、タイ

プが Input または Input/Output である場合に、このピッ

クリストに表示されます。

Subprocess Input

サブプロセスステップの場合の

み:入力引数の名前。

このフィールドは必須です。

Type 引数のタイプ。 これは、必須フィールドです。ピックリストには次の選択

肢があります。

■ 文字

■ プロセスプロパティ

■ ビジネスコンポーネント

■ 式

Value 文字列値。 文字タイプおよび式タイプの入力引数用。選択した引数に

よって、ピックリストになることもあります。文字列値に

は、最大 32767 文字までを指定できます。

Property Name

ビジネスプロセスプロパティの

名前。

プロセスプロパティタイプの入力引数用。

Business Component Name

ビジネスプロセスのビジネスオブ

ジェクト内にあるビジネスコン

ポーネントの名前。

ビジネスコンポーネントタイプの入力引数用。

Business Component Field

ビジネスコンポーネント内の

フィールドの名前。

ビジネスコンポーネントフィールドタイプの入力引数用。

Changed チェックマーク。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ビジネスサービスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 117

フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、

Siebel オペレーションステップの出力引数

出力引数は、ビジネスサービスメソッドの結果です。出力引数は、プロセスプロパティに保存する必要があります。

表 13 はビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、Siebel オペレーションステップに対して定義できる

フィールドの説明です。

備考: 集計フィールドは、入力引数または出力引数の値として使用できません。集計値を使用する場合は、式を使用

します。

表 13 出力引数のフィールド

フィールド 説明 可能な値

Property Name

結果を保存するプロセスプロパ

ティの名前。

これは、必須フィールドです。

プロセスに定義されているプロパティのピックリストです。

プロセスプロパティの定義については、96 ページの「プロセ

スプロパティの定義」を参照してください。

Type 引数のタイプ。 これは、必須フィールドです。ピックリストには次の選択肢

があります。

■ Literal

■ Output Argument

■ Business Component

■ Expression

Value 文字列値。 文字および式の引数用。文字列値に指定できるのは最大

32767 文字までということに注意してください。

Output Argument

ビジネスサービスステップの場

合のみ:出力引数の名前。

出力引数タイプ用。

選択したメソッドの出力引数のピックリストです。引数は、

ビジネスサービスメソッドの引数として定義され、Hiddenフラグが「FALSE」に設定され、タイプが Output または

Input/Output である場合に、このピックリストに表示され

ます。

Subprocess Output

サブプロセスステップの場合の

み:出力引数の名前。

出力引数タイプ用。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ビジネスサービスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0118

ビジネスサービスステップの定義

ビジネスサービスステップの定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

ビジネスサービスステップを定義するには

1 Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で、ビジネスサービスステップを定義するワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからキャンバスにビジネスサービスステップのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力または変更してから、ビジネスサービスステップの目的の説明

を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

5 [Business Service Name]フィールドのピックリストから、呼び出すサービスの名前を選択します。

ピックリストには、Siebel Tools または Siebel クライアントで定義されたビジネスサービスが表示されます。

顧客定義サービスの作成については、『Integration Platform Technologies: Siebel Enterprise Application Integration』を参照してください。

6 [Business Service Method]フィールドで、サービスの起動方法を選択します。このフィールドで使用できる選択肢は、ステップ 5 で選択したサービスによって決まります。

7 入力引数を定義する必要がある場合は、「ビジネスサービスステップの入力引数の定義」に進みます。

8 出力引数を定義する必要がある場合は、119 ページの「ビジネスサービスステップの出力引数の定義」に進みます。

Business Component Name

ビジネスプロセスのビジネスオ

ブジェクト内にあるビジネスコ

ンポーネントの名前。

ビジネスコンポーネントタイプ用。

Business Component Field

ビジネスコンポーネント内の

フィールドの名前。

ビジネスコンポーネントフィールドタイプ用。

備考: マルチバリューグループをベースとするビジネスコン

ポーネントフィールドは、入力引数または出力引数の値とし

て選択できません。マルチバリューグループをベースとする

フィールドを使用する場合は、そのフィールドのビジネスコ

ンポーネントを定義して、適切なビジネスオブジェクトにリ

ンクする必要があります。詳しくは、『Configuring SiebelBusiness Applications』を参照してください。

表 13 出力引数のフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ビジネスサービスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 119

ビジネスサービスステップの入力引数の定義

入力引数の定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

ビジネスサービスステップの入力引数を定義するには

1 [Process Designer]キャンバスで目的のビジネスサービスステップを選択すると、ステップの子項目が MVPWに表示されます。

2 MVPW の[Input Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 フィールドに入力します。フィールドの説明については、116 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、待機ステップの入力引数」を参照してください。

ビジネスサービスステップの出力引数の定義

出力引数を使用すると、結果の値をプロセスプロパティに保存できます。

ビジネスサービスステップの出力引数を定義するには

1 [Process Designer]キャンバスで目的のビジネスサービスステップを選択すると、ステップの子項目が MVPWに表示されます。

2 [Output Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 フィールドに入力します。フィールドの説明については、117 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービス

ステップ、サブプロセスステップ、Siebel オペレーションステップの出力引数」を参照してください。

備考: ビジネスサービス、メソッド、および引数には、必ず Siebel Tools の Display Name プロパティと Hiddenプロパティがあります。ビジネスサービス、メソッド、または引数をピックリストに表示するには、オブジェクトの

Hidden フラグを「FALSE」に設定する必要があります。詳しくは、57 ページの「ワークフロープロセスの計画時の

ビジネスオブジェクトとビジネスサービスに関する注意事項」を参照してください。

参照による引き渡し機能を、この機能をサポートするビジネスサービスで有効化

新しい _SupportsPassByRef_ ユーザープロパティは、Siebel ビジネスサービスのセットリストに対してのみ使

用できます。このユーザープロパティをカスタムビジネスサービスに追加することはできません。

ワークフロープロセスで、[Pass By Reference]がオフになっているビジネスサービスステップが設定されている

場合、ワークフローエンジンはエラーを返します。ワークフローエンジンで参照による引き渡しを使用できるように

するには、ビジネスサービスで[Business Service User Prop]を[TRUE]に設定し、ワークフローのビジネス

サービスステップで[Pass By Reference]を有効にする必要があります。

注意: 参照による引き渡し機能は、カスタムビジネスサービスではサポートされていません。

参照による引き渡し機能については、124 ページの「サブプロセスの有効化による、参照による引き渡しのサポート」

を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ サブプロセスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0120

サブプロセスステップについてサブプロセスステップを使用すると、プロセス内の別個のプロセスを呼び出すことができます。1 つのプロセス定義

に 1 つ以上のサブプロセスステップを組み込むことができます。

ワークフロープロセスのサブプロセスステップを作成する主な手順は、次のとおりです。

■ 122 ページの「サブプロセスステップの定義」

■ 123 ページの「サブプロセスステップの入力引数の定義」

■ 123 ページの「サブプロセスステップの出力引数の定義」

■ 124 ページの「サブプロセスステップの受取人の定義」

サブプロセスステップを有効にすると、参照による引き渡しを使用できるようになります。参照による引き渡し機能

については、96 ページの「参照によるプロパティセットの引き渡し」を参照してください。サブプロセスで参照によ

る引き渡しを行う方法については、124 ページの「サブプロセスの有効化による、参照による引き渡しのサポート」を

参照してください。

フィールドの説明:ステップ受取人

表 14 は、ステップ受取人に対して定義できるフィールドの説明です。

表 14 ステップ受取人のフィールド

フィールド 説明 可能な値

Recipient Type Code

受取人のタイプ。 このフィールドの値は[User]に固定され、変更

することはできません。

Value Type Code

受取人の値のソース。 このフィールドはピックリストで、次の値を選択で

きます。

■ Name

■ Business Component

■ Process Property

■ Expression

Recipient Name

受取人の名前。このフィールドはピックア

プレットで、データベースに保存されてい

るすべてのユーザーの姓、名、ログイン名

が表示されます。

備考: このフィールドは、[Value TypeCode]が[Name]に設定されている場

合に入力します。

データベースで使用できるすべてのユーザーのリ

ストからいずれかの名前を選択します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ サブプロセスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 121

フィールドの説明:サブプロセスステップ

表 15 は、サブプロセスステップを定義するためのデータを入力するフィールドの説明です。

Business Component Name

ビジネスコンポーネントの名前。

備考: このフィールドは、[Value TypeCode]が[Business Component]に設

定されている場合に入力します。

いずれかのビジネスコンポーネントを選択します。

Business Component Field

ビジネスコンポーネントフィールドの

名前。

備考: このフィールドは、[Value TypeCode]が[Business Component]に設

定されている場合に入力します。

いずれかのビジネスコンポーネントフィールドを

選択します。

Process Property Name

プロセスプロパティの名前。

備考: このフィールドは、[Value TypeCode]が[Process Property]に設定さ

れている場合に入力します。

いずれかのプロセスプロパティを選択します。

Expression 受取人を示す値が式の結果である場合、式

をこのフィールドに入力します。

備考: このフィールドは、[Value TypeCode]が[Expression]に設定されてい

る場合に入力します。

受取人を示す値を生成する式。

表 15 サブプロセスステップのフィールド

フィールド 説明 可能な値

Step サブプロセスステップの名前。 次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ Process Designer で使用可能である。

Type ステップのタイプ。 値は[プロセスデザイナー]ビューのステップを作

成すると自動的に入力されます。読み取り専用です。

Description サブプロセスの目的を記述するコメント

テキスト。

自由形式のテキスト。

表 14 ステップ受取人のフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ サブプロセスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0122

サブプロセスステップの定義

サブプロセスステップを定義する前に、ステップで呼び出すワークフロープロセスを定義しておく必要があります。

サブプロセスステップを定義するには

1 Workflow Processes OBLE で、サブプロセスとして呼び出されるワークフロープロセスが定義されているこ

とを確認するか、作成します。

2 サブプロセスステップを追加するワークフロープロセスを選択します。

3 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

4 パレットからキャンバスにサブプロセスのアイコンをドラッグ&ドロップします。

5 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力または変更してから、サブプロセスステップの目的の説明を入

力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

6 [Subprocess Name]フィールドで、サブプロセスステップが呼び出すプロセスを選択します。

7 このサブプロセスの入力引数を定義する必要がある場合は、123 ページの「サブプロセスステップの入力引数の定義」に進みます。このサブプロセスの出力引数を定義する必要がある場合は、123 ページの「サブプロセスス

テップの出力引数の定義」に進みます。

備考: サブプロセスステップがワークフロー内で作成されたら、サブプロセスステップのアイコンをダブルクリック

すると該当するサブプロセスのデザインキャンバスが開き、サブプロセスを直接編集することができます。また、サ

ブプロセスステップのアイコンを右クリックして、コンテキストメニューで[Edit Sub Process]を選択すること

もできます。

Subprocess 実行するプロセスの名前。 値は定義済みのワークフロープロセスのピックリ

ストから選択します。

備考: 定義済みのワークフロープロセスのピック

リストに表示されるサブプロセスは、状況が

[Complete]のものに限られます。

Created By ステップを作成する人の名前。 値はユーザーのログイン名に基づいて自動的に入

力されます。

Created ステップが作成された日付。 値は自動的に入力されます。

表 15 サブプロセスステップのフィールド

フィールド 説明 可能な値

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ サブプロセスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 123

サブプロセスステップの入力引数の定義

入力引数を使用すると、サブプロセスのプロセスプロパティに値を入力することができます。たとえば、メインプロ

セスからサブプロセスに Object Id を渡す場合、入力引数によってこれを実行できます。サブプロセスが別のビジネ

スオブジェクトに基づいている場合、目標オブジェクトの対応する行 ID をサブプロセスの Object Id プロセスプロ

パティとして受け渡す必要があります。

各フィールドの説明については、116 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステッ

プ、待機ステップの入力引数」を参照してください。

サブプロセスステップの入力引数を定義するには

1 [Process Designer]キャンバスで目的のサブプロセスステップを選択すると、ステップの子項目が MVPW に表示されます。

2 [Input Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 フィールドに入力します。フィールドの説明については、116 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービス

ステップ、サブプロセスステップ、待機ステップの入力引数」を参照してください。

備考: サブプロセスが子オブジェクトを作成する場合、サブプロセスに渡される Object Id は親の Object Idではなくヌルである必要があります。

サブプロセスステップの出力引数の定義

出力引数を使用すると、結果の値をプロセスプロパティに保存できます。

サブプロセスステップの出力引数を定義するには

1 [Process Designer]キャンバスで目的のサブプロセスステップを選択すると、ステップの子項目が MVPW に表示されます。

2 [Output Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 フィールドに入力します。フィールドの説明については、117 ページの「フィールドの説明:ビジネスサービスステップ、サブプロセスステップ、Siebel オペレーションステップの出力引数」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ サブプロセスステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0124

サブプロセスステップの受取人の定義

1 [Process Designer]キャンバスで目的のサブプロセスステップを選択すると、ステップの子項目が MVPW に表示されます。

2 [Recipients]タブを右クリックし、[New Record]を選択します。

3 フィールドに入力します。フィールドの説明については、120 ページの「フィールドの説明:ステップ受取人」を参照してください。

サブプロセスの有効化による、参照による引き渡しのサポート

場合によっては、使用するサブプロセスメソッドで大量のデータの変更が必要になることがあります。この場合、大

量のデータのコピーが必要になり、メソッドの呼び出しのパフォーマンスと拡張性に悪影響が生じる場合があります。

このような場合には、参照による引き渡しを有効にして、データそのものではなくデータへのポインタだけを引き渡

すようにすると便利です。

たとえば、ワークフロープロセスにサブプロセスステップを追加したとします。ここで、大規模なプロパティセット

をサブプロセスステップに引き渡します。このワークフローの例を図 24 に示します。この例では、ワークフローの

「Create Siebel Message」ステップで作成されるプロパティセットを「11i Process Order」ステップに引き渡

します。

参照による引き渡しをサブプロセスで有効に設定すると、引き渡し先の階層プロパティのサブプロセスステップに出

力引数をマップする必要がなくなります。サブプロセスは、引き渡された入力階層引数を上書きします。また、オプ

ションとして、引き渡された入力階層引数をサブプロセスにより変更することもできます。

サブプロセスの有効化により参照による引き渡しをサポートするには

1 [Workflow Processes]リストで、サブプロセスとなるワークフロープロセスを選択します。

2 [Properties]ウィンドウで、ワークフロープロパティ属性[Pass By Ref Hierarchy Argument]を[TRUE]に設定します。

[Worfklow Process List]リストで、子ワークフローの[Pass by Ref Hierarchy]プロパティが有効になり

ます。

図 24 サブプロセスでの参照による引き渡しが役立つ、ワークフローの例

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel オペレーションステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 125

Siebel オペレーションステップについてSiebel オペレーションステップには、挿入、更新、クエリーなどのオペレーションが含まれます。これらのステップ

はビジネスコンポーネント上で実行されます。

Siebel オペレーションステップを定義したら、Multi Value Property Window を使用してこのステップの任意の

フィールドの値を定義できます。更新ステップの場合、MVPW の[Search Spec Input Arguments]タブを使用

して、更新するレコードを定義できます。

次の各項で Siebel オペレーションステップについて説明しています。

■ 125 ページの「Siebel オペレーションステップの定義」

■ 126 ページの「Siebel オペレーションステップのフィールドの定義」

■ 127 ページの「Siebel オペレーションの検索条件の定義」

■ 128 ページの「Siebel オペレーションステップの出力引数の定義」

■ 128 ページの「フィールドの説明:検索条件」

■ 129 ページの「マルチバリューグループに基づくフィールドの更新」

Siebel オペレーションステップの定義

備考: 挿入ステップを実行した後、作成されたレコードの行 ID が、Siebel Operation Object ID プロセスプロパ

ティに自動的に保存されます。

プロセスに選択されたビジネスオブジェクトに関連するビジネスコンポーネントについて、Siebel オペレーションス

テップを定義できます。ビジネスオブジェクトに関連しないビジネスコンポーネントを更新する場合は、サブプロセ

スを呼び出すか、または Siebel Tools を使用してビジネスコンポーネントをビジネスオブジェクトに関連付けます。

マルチバリューグループをベースとするフィールドと集計フィールドを除くすべてのフィールドを、更新と挿入に使

用できます。マルチバリューグループをベースとするフィールドを更新する場合は、そのフィールドについてビジネ

スコンポーネントを定義して、Siebel Tools を使用してビジネスコンポーネントをオブジェクトにリンクします。

Account Team の更新の例を示します。Account Team はマルチバリューグループをベースとしているため、

Account ビジネスコンポーネントを選択しても更新できません。ただし、「Account Team」ビジネスコンポーネン

トを作成した後、Siebel Tools を使用して Account ビジネスオブジェクトに関連付けることはできます。次に、

Account Team をビジネスコンポーネントとして選択して、Siebel オペレーションステップによって更新します。

Siebel オペレーションステップを定義するには

1 Workflow Processes OBLE で、目的のワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからキャンバスに Siebel オペレーションステップのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力してから、ステップの目的の説明を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel オペレーションステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0126

5 [Operation]フィールドで、オペレーションのタイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Insert

■ Update

■ Delete

■ Query

■ NextRecord

■ PrevRecord

■ QueryBiDirectional

備考: 依存関係を持つフィールドの更新と挿入が有効なフィールドであるかを確認します。たとえば、サービス

リクエストプロセスによって、そのフィールドのエリアとサブエリアを更新する場合、サブエリアフィールドに

選択した値がその関連エリアに有効であることを確認する必要があります。

6 [Business Component]フィールドで、ビジネスコンポーネントの名前を選択します。

7 この Siebel オペレーションのフィールドを定義する必要がある場合は、126 ページの「Siebel オペレーション

ステップのフィールドの定義」に進みます。

8 この Siebel オペレーションの検索条件を定義する必要がある場合は、127 ページの「Siebel オペレーションの検索条件の定義」に進みます。

9 この Siebel オペレーションの出力引数を定義する必要がある場合は、128 ページの「Siebel オペレーションステップの出力引数の定義」に進みます。

Siebel オペレーションステップのフィールドの定義

備考: Siebel オペレーションステップで挿入操作を実行する場合は、Siebel オペレーションステップにすべての必

須フィールドが追加されていることを確認します。システムフィールドと、事前に初期値が設定されたフィールドは、

自動的に入力されます。

Siebel オペレーションステップのフィールドを定義するには

1 [Process Designer]で目的のSiebelオペレーションステップを選択すると、ステップの子プロパティがMVPWに表示されます。

2 [Field Input Arguments]タブを右クリックし、[New Record]を選択します。

3 [Field Name]フィールドで、更新するフィールドの名前を選択します。

4 [Type]フィールドで、入力引数のタイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Literal

■ Process Property

■ Business Component

■ Expression

5 フィールドのタイプとして[Literal]を選択した場合は、値を入力します。

6 フィールドのタイプとして[Process Property]を選択した場合は、プロパティ名を選択します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel オペレーションステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 127

7 フィールドのタイプとして[Business Component]を選択した場合は、適切なビジネスコンポーネント名とビジネスコンポーネントフィールドを選択します。

8 フィールドのタイプとして[Expression]を選択した場合は、値フィールドに式を入力します。

9 [Comments]フィールドに適切なコメントを入力します。

Siebel オペレーションの検索条件の定義

検索条件を定義すると、操作の実行対象として特定のデータを指定できます。検索条件は、ビジネスコンポーネント

に複数のレコードがある場合に、一部のレコードに対してのみ操作を実行するときに使用します。たとえば、Accountオブジェクトのプロセスがあり、信憑性が「あまり良くない」商談のみを更新する場合は、その商談にのみアクセス

するよう検索条件を定義します。

Siebel オペレーションの検索条件を定義するには

1 [Process Designer]で目的のSiebelオペレーションステップを選択すると、ステップの子プロパティがMVPWに表示されます。

2 [Search Spec Input Arguments]タブを右クリックし、[New Record]を選択します。

3 [Type]フィールドで、検索条件タイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Literal

■ Expression

文字検索条件タイプは静的な文字列で、実行時値は Process Designer で定義された値と同じです。また、式検

索条件タイプは Siebel 式(他のランタイム変数を使用して作成されている場合も多くあります)で、実行時値

は式の評価により実行時にのみ決定されます。

4 [Search Specification]フィールドで、検索条件を入力します。

注意: 必要最小限の行だけが一致するように、Siebel オペレーションの検索条件をできるだけ効率的に定義し

ます。大量の行を選択する検索条件の場合、パフォーマンスの著しい低下につながります。

5 検索条件タイプが[Expression]の場合、該当するビジネスコンポーネント名を選択します。

備考:[文字]タイプの検索条件では、入力したとおりの条件が実行されます。たとえば、[Status] LIKE '*Open*'となります。[式]タイプの検索条件では、検索条件を動的に作成することができます。たとえば、実行時の New IDプロセスプロパティが「1 - ABC」の場合、"[Contact ID] = ' " + [&New ID] + " ' " は、[Contact ID] ='1 - ABC' と評価されます。

式の両辺とも、ビジネスコンポーネントフィールドを参照できます。Filter ビジネスコンポーネントは左辺で参照す

るビジネスコンポーネントを表し、Expression ビジネスコンポーネントは右辺で参照するビジネスコンポーネント

を表します。たとえば、次のように設定します。

Filter Business Component = AccountExpression Business Component = ContactExpression = "[Id] = [Account Id]"

この式は次のように評価されます。

"[Account.Id] = [Contact.Account Id]"

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel オペレーションステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0128

Siebel オペレーションステップの出力引数の定義

出力引数を使用すると、結果の値をプロセスプロパティに保存できます。この値は、他のプロセスに渡されます。

Siebel オペレーションステップの出力引数を定義するには

1 [Process Designer]で目的のSiebelオペレーションステップを選択すると、ステップの子プロパティがMVPWに表示されます。

2 [Output Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 [Property Name]フィールドで、ピックリストからプロパティ名を選択します。

4 [Type]フィールドで、出力引数のタイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Literal

■ Output Argument

■ Expression

■ Business Component

5 選択した出力引数タイプによって、操作は次のように異なります。

■ [Literal]の場合は、値を入力します。

■ [Output Argument]の場合は、引数を入力します。

■ [Business Component]の場合は、適切なビジネスコンポーネント名とビジネスコンポーネントフィール

ドを選択します。

6 [Comments]フィールドに適切なコメントを入力します。

フィールドの説明:検索条件

表 16 で、Siebel オペレーション検索基準に対して定義できるフィールドについて説明します。

表 16 検索条件のフィールド

フィールド 説明

Expression ビジネス

コンポーネント

[Type]フィールドに式を入力済みの場合は、その式を評価するビジネスコンポー

ネントの名前を入力します。

たとえば、[検索条件]フィールドに次のように入力します。

"[Due Date] < '" + [Order Date] + "'"

Expression ビジネスコンポーネントは、検索条件が次のようになるように、オー

ダー日を評価します。

[Due Date] < '07/04/2001 18:51:26'

ビジネスコンポーネントの

フィルター

検索を実行するレコードのグループが属するビジネスコンポーネントの名前を

入力します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel オペレーションステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 129

マルチバリューグループに基づくフィールドの更新

集計フィールドは通常、他のビジネスコンポーネントフィールドの値を必要とするので、Siebel オペレーションス

テップを使用して更新することはできません。計算の実行には式を使用します。

プロセスの Object Id は、Siebel オペレーションステップに自動的に渡されます。このため、この自動受け渡しが

行われると、子レコードを更新していない場合は、検索条件を入力する必要はありません。たとえば、サービスリク

エストオブジェクトをベースとするプロセスの場合、そのサービスリクエストを更新するために検索条件を入力する

必要はありません。ただし、サービスリクエストの活動を更新する場合は、検索条件を入力して、更新する特定の活

動を照会することもできます。それ以外の場合は、更新ステップによって、サービスリクエストのすべての活動が更

新されます。

プライマリ Object Id への挿入中以外は、Siebel オペレーションの実行時に Object Id をヌルにすることはできま

せん。プロセスに Object Id がない場合、Siebel オペレーションステップはエラーを返します。

子レコードに対してクエリーを実行すると、Siebel Operation Object Id プロセスプロパティフィールドは、一致

するレコードが 1 つあればその行 ID を、複数の場合は「*」を返します。一致するレコードがない場合は、ヌルを

返すか、または値を返しません。

備考: 一致する行の行 ID を返すことしかできません。

挿入 / 更新操作では、そのレコードの行 ID の Siebel Operation Object Id プロセスプロパティフィールドが更新

されます。

備考: ワークフローポリシープログラムと Siebel オペレーションステップがデータの更新に使用するオブジェクト

層は異なります。たとえば、ワークフローポリシープログラムを呼び出すワークフローポリシーを使用して ServiceRequest Record を更新することがあります。このメソッドでは、ステートモデルが適用されないデータ層を通過し

ます。

逆に、ワークフロープロセスアクションを呼び出すワークフローポリシーがあり、ワークフロープロセスで ServiceRequest Record を更新する Siebel オペレーションを定義済みの場合、このメソッドはステートモデルが適用され

るオブジェクト層を通過します。

Search Specification [Type]フィールドに文字を入力済みの場合、式のフォームにリテラル値を入力

します。たとえば、"= 100" となります。

[タイプ]フィールドに式を入力済みの場合は、[Status] LIKE '*Open*' など

の式を入力します。式は、指定した Expression ビジネスコンポーネントによっ

て評価されます。

Type 必須。検索のベースになる値のタイプを次から選択します。文字または式。

Comments 検索の目的の説明を入力します。

Changed 検索条件が変更されていることを表すチェックマーク。

表 16 検索条件のフィールド

フィールド 説明

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ Siebel オペレーションステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0130

レコードセットの走査

ここでは、Siebel オペレーションステップの「次のレコード」と「前のレコード」の機能の内容、およびその実装の

ために必要なデザインとランタイムの強化について説明します。

Siebel オペレーションステップの次のレコード機能と前のレコード機能を使用すると、ワークフローに関連するビジ

ネスオブジェクトの子ビジネスコンポーネントのレコード間を移動できます。

このリリースでは、新しいオペレーション(次のレコード、前のレコード、および双方向クエリー)が、プロセス

デザイナーの Siebel オペレーションステップの従来の処理(更新、クエリー、挿入)に追加されました。Siebel オペレーションの次のレコードオペレーションは、対象のビジネスコンポーネントのアクティブな行を、現在のワーク

セットの次のレコードに変更します。Siebel オペレーションの前のレコードオペレーションは、アクティブな行を前

のレコードに変更します。以降の次の/前のレコードオペレーションを行う前に、対象のビジネスコンポーネントで

クエリーを実行する必要があります。ワークフローがアクティブなレコードを走査している場合、またはワークフロー

で前のレコードオペレーションを使用している場合は、双方向のクエリーを実行します。それ以外の場合は、Siebelの標準クエリーオペレーションを使用します。

備考: これらの新しい処理は、プライマリビジネスコンポーネントのレコード間の移動には使用できません。

次のレコードオペレーションや前のレコードオペレーションを使用して、子ビジネスコンポーネントのすべてのレ

コードの間でループを実行することができます。「NoMoreRecords」という出力引数が Siebel オペレーションビジ

ネスサービスに追加されています。この出力引数は、走査対象のレコードがなくなった場合(次のレコードの場合は

前方向、前のレコードの場合は後方向)に[TRUE]に設定されます。

この出力引数はプロセスプロパティに割り当てることができます。また、決定ポイントとあわせて使用することによ

り、すべてのレコードの走査が完了した時点でループを終了することができます。この出力引数を使用できるように

するため、Process Designer では Siebel オペレーションステップの[Output Arguments]タブに[OutputArgument]列が表示されます。また、「NumAffRows」(該当行数)という名前の出力引数がクエリーオペレーショ

ンと更新オペレーションで使用されます。クエリーオペレーションでは、この出力引数はクエリーの実行後に返され

る行数を表します。更新オペレーションでは、この出力引数は更新される行数を表します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 待機ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 131

待機ステップについて待機ステップを使用すると、一定時間にわたって、または特定のイベントが発生するまでプロセスの実行を中断でき

ます。ワークフロー管理者は、プロセスインスタンスの一時停止を秒、分、時、日単位で指定できます。また、指定

期間待機の場合は、営業時間 / 日を示すサービスカレンダーを指定できます。

ワークフロープロセスに待機ステップがある場合、デフォルトではこの待機ステップは保持されます。

ワークフロープロセスの待機ステップを作成する方法については、131 ページの「待機ステップの定義」を参照して

ください。

待機ステップの定義

待機ステップを定義して、プロセスインスタンスを一時停止させることができます。

待機ステップを定義するには

1 Workflow Processes OBLE で、目的のワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからキャンバスに待機ステップのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力してから、ステップの目的の説明を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

5 キャンバスで待機ステップのアイコンを選択すると、ステップの子プロパティが MVPW に表示されます。

6 [Input Arguments]タブで、入力引数を入力します。131 ページの「待機ステップの入力引数を定義するには」

を参照してください。

備考: 待機時間が 60 秒より長い場合は、ビジネスコンポーネントデータが最新の状態に更新されるように、秒

単位でなく、分またはその他の単位で指定する必要があります。分以上の単位が指定されている場合、ワークフ

ローはワークフロープロセスマネージャから再開できます。秒以外の単位で計測される待機ステップは自動的に

持続されます。

待機ステップの入力引数を定義するには

1 MVPW の[Input Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

2 [Property Name]フィールドで、ピックリストからプロパティ名を選択します。

3 [Type]フィールドで、入力引数のタイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Literal

■ Input Argument

■ Expression

■ Business Component

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ユーザー対話ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0132

4 選択した入力引数タイプによって、操作は次のように異なります。

■ [Literal]の場合は、値を入力します。

■ [Input Argument]の場合は、引数を入力します。

■ [Business Component]の場合は、適切なビジネスコンポーネント名とビジネスコンポーネントフィール

ドを選択します。

5 [Comments]フィールドに適切なコメントを入力します。

ユーザー対話ステップについてユーザー対話ステップにより、アプリケーションデザイナーはアプリケーション内での Siebel のビューの流れをデ

ザインし、設定できます。Siebel Workflow では、エンドユーザーが自分のアクションに基づいて Siebel ビューの

流れをたどるようにしたり、指定した一連のアクションを実行したりするように導きます。このフローは、ビジネス

ルールの変更に合わせて変更できます。

ユーザー対話ステップは次のように動作します。

■ 必要なビューを表示する。ユーザーセッションで実行される。リクエストを Siebel Web Engine に送りビュー

を構築する。

備考: 一度に構築できるビューは 1 つだけです。メッセージボックスの表示や別のビューの同時構築などの別の

アクションとユーザー対話ステップを組み合わせることはできません。また、ユーザー対話ステップとタスク起

動を組み合わせることもできません。

■ ランタイムイベントによる処理の再開を待機する。ユーザー対話ステップは、ユーザーセッションのメモリ内で

待機します。定義されたランタイムイベントがない場合、ワークフロープロセスは終了に進みます。

■ ユーザー対話ステップの後、エンドユーザーが手動でビューの外に移動した場合、ワークフロープロセスはユー

ザーセッションのメモリにそのまま残ります。ユーザーセッションが終了するか、同じセッション内で別のワー

クフロープロセスがインスタンス化されると、プロセスは削除されます。

備考: ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントで実行するワークフローには、ユーザー対話ステッ

プを含めないでください。つまり、バックグラウンドモードまたはバッチモードで実行される場合、ワークフローに

はユーザー対話ステップを組み込むことはできません。ワークフロープロセスマネージャでユーザー対話ステップが

検出されると、エラーになります。

ユーザー対話ステップは、プロセスプロパティを入力引数として取得できるように機能が強化されています。これに

より、インタラクティブワークフロープロセスの設計時にビュー名を動的に設定できます。ビュー名のプロパティは

ユーザー対話ステップの[View]フィールド(無制限ピックリスト)で設定します。

ユーザー対話ステップについては、次の各項を参照してください。

■ 133 ページの「ユーザー対話ステップの定義」

■ 133 ページの「ユーザー対話の次のステップ分岐の定義」

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ユーザー対話ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 133

ユーザー対話ステップの定義

ユーザー対話ステップの定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

ユーザー対話ステップを定義するには

1 Workflow Processes OBLE で、目的のワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからキャンバスにユーザー対話ステップのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 ユーザー対話ステップを選択すると、[Properties]ウィンドウにステップのプロパティが表示されます。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

5 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力してから、ステップの目的の説明を入力します。

6 [User Interact View]フィールドのピックリストで、ユーザーの移動先のビューの名前を選択します。このピックリストには、ビジネスオブジェクトに関連付けられたビューだけが表示されます。

7 [Description]フィールドに、ユーザー対話ステップの目的の説明を入力します。

備考: ユーザー対話ステップは、プロセスがスクリプトまたはランタイムイベントから呼び出され、そのプロセスが

Application Object Manager でローカルに実行される場合にのみサポートされます。

ユーザー対話の次のステップ分岐の定義

ユーザー対話ステップは、次のステップ分岐を複数持つことができます。各分岐を定義するには、次の手順を使用し

ます。

備考: このリリースのワークフロープロセスでは、並列処理はサポートされていません。1 つの分岐だけが有効にな

るように、条件を定義する必要があります。オブジェクトが複数の分岐の条件と一致する場合、最初の最終ステップ

に到達するまで、すべての分岐が 1 つずつランダムな順序で実行されます。

次のステップ分岐を定義するには

1 [Process Designer]パレットから、プロセスの次のステップに該当するステップアイコンをキャンバスにドラッグ&ドロップします。

備考: コネクタ矢印を含むワークフロープロセス全体をデザイン済みの場合は、ユーザー対話ステップに結合さ

れたコネクタ矢印をクリックして、手順 4 に進みます。

2 キャンバスにコネクタ矢印をドラッグ&ドロップして、ユーザー対話ステップと次の新しいステップを結合します。

3 キャンバスでコネクタを選択すると、分岐の[Properties]ウィンドウが表示されます。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、分岐アイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ ユーザー対話ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0134

4 [Name]フィールドで、分岐名を入力または変更します。

備考: 分岐の名前はワークフロープロセスに対して一意でなければなりません。一意でない場合はレコードをコ

ミットできません。

5 [Type]フィールドで、分岐のタイプを選択します。タイプの値については、102 ページの表 10 で説明します。

注意: 定義したどの条件にも一致しない作業項目に備えて「デフォルト」の分岐ステップを必ず定義してください。

6 コメントがあれば、[Comments]フィールドに入力します。

ユーザー対話の次のステップ分岐の条件と値について

条件と値は、プロセス実行の流れに影響します。たどるパスによって異なるアクションが実行されます。たとえば、

優先順位が「高い」場合は上司への電子メール送信アクションにつながる分岐をたどるようにするなど、優先順位

フィールドの値に基づくプロセス実行の条件を定義できます。優先順位が「普通」の場合は、電子メールはエンジニ

アに送信されます。

詳しくは、109 ページの「式ビルダーによる式の作成」を参照してください。

プロセスプロパティによる代替ビュー名の作成

ビュー名をプロセスプロパティに関連付けると、実行時にビュー名を動的に設定することができます。この操作を行

うには、ビュー名をプロセスプロパティの実行時値に割り当てます。

ビュー名をプロセスプロパティに関連付けて実行時にビュー名を動的に設定するには

■ ユーザー対話ステップの[Interact Navigate View]フィールドで、次の文字列を入力します。

■ [&ProcessPropertyName]

ワークフローエンジンではこの文字列を認識して、実行時にビュー名を割り当てます。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ タスクステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 135

タスクステップについてタスクステップはサブプロセスステップと同様に、ワークフローのステップより下位にあるステップセットのコンテ

ナを表します。タスクステップはワークフロープロセス内でタスクを開始します。

備考: タスクを開始するワークフロープロセスは、長実行時間ワークフローである必要があります。また、このワー

クフロープロセスの[Mode]は[Long Running Flow]に設定されている必要があります。

ワークフローによりタスクが呼び出されると、このタスクはエンドユーザーの受信箱に表示されます。エンドユーザー

がタスクを完了するまで、ワークフローは待機状態になります。タスクが完了すると、ワークフローは次のステップ

に移動し、実行を継続します。

ワークフロープロセスのタスクステップを作成する主な手順は、次のとおりです。

■ タスクステップの入力引数の定義(タスクステップとタスクフローの関連付けを含む)

備考: ワークフロープロセスでタスクステップの定義を作成するには、関連するタスクフローが Task Editor で作成されている必要があります。タスクの作成については、『Siebel Business Process Framework: TaskUI Guide』を参照してください。

■ タスクステップの出力引数の定義

■ タスクの受取人の割り当て

Process Designer でタスクステップを作成して、タスクステップとタスクフローを関連付けると、[ProcessDesigner] キャンバスでタスクステップをダブルクリックすることにより Task Editor を開くことができます。

タスクステップの定義

タスクステップの定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

タスクステップを定義するには

1 Siebel Tools の Object Explorer で Workflow Process オブジェクトをクリックします。

2 OBLE で、新しいタスクステップを追加するワークフロープロセスを選択します。

備考: ワークフロープロセスの状況が[Completed]または[Not In Use]の場合、[WF/Task Editor]ツー

ルバーで[Revise]ボタンをクリックします。

3 ワークフロープロセスを右クリックして、コンテキストメニューで[Edit Workflow Process]を選択し、[Process Designer]でワークフロープロセスを開きます。

Process Designer とあわせて[Palette]ウィンドウと[Property]ウィンドウが開き、ワークフローが編集

可能な状態で開きます。

備考:[Palette]が表示されない場合は、[Tools]メニューで[View]>[Windows]>[Palette]の順に

選択して起動できます。.[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、[Tools]メニューで[View]>[Windows]>[Properties Window]の順に選択して起動できます。.

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ タスクステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0136

4 パレットからタスクステップをキャンバスにドラッグ&ドロップして、ワークフロー内の適切な位置に配置します。

5 コネクタを使用して、新しく追加されたタスクステップとワークフロープロセス内の他のステップを結合します。

6 キャンバスでタスクステップを選択します。

7 [Properties]ウィンドウで、選択したタスクステップのプロパティが表示されたら、タスクステップの名前を任意に変更します。

デフォルトの名前は「Task」+< 整数 > です。

8 [Task Name]フィールドで、ピックリストを使用して、ワークフローに追加されたタスクステップと関連付けるタスクフローを選択します。

9 (オプション)[Properties]ウィンドウで、タスクステップに関するコメントや説明を入力します。

10[Properties]ウィンドウで、[Inactive]プロパティが[FALSE]に設定されていることを確認します。

タスクステップの入力引数を定義するには

1 Multi Value Property Window で、[Input Arguments]タブを選択します。

2 タスクステップに入力引数を追加します。

a [Input Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

b [Task Input]フィールドのドロップダウンピックリストで、入力引数として使用するプロパティの名前を選

択します。

c 新しいプロパティレコードのフィールドに情報を入力します。

3 必要に応じて、ステップ 2 を繰り返して他の入力引数を追加します。

詳しくは、『Siebel Business Process Framework: Task UI Guide』で、Task Step IO Arguments 子オブ

ジェクトについてのトピックを参照してください。

Sequence

Type

Value

Property Name

Business Component Name

Business Component Field

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ タスクステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 137

タスクステップの出力引数を定義するには

1 Multi Value Property Window で、[Output Arguments]タブを選択します。

2 タスクステップに出力引数を追加します。

a [Output Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

b [Property Name]フィールドのドロップダウンピックリストで、出力引数として使用するプロパティの名前

を選択します。

c 新しいプロパティレコードのフィールドに情報を入力します。

3 必要に応じて、ステップ 2 を繰り返して他の出力引数を追加します。

詳しくは、『Siebel Business Process Framework: Task UI Guide』で、Task Step IO Arguments 子オブ

ジェクトについてのトピックを参照してください。

タスクステップに受取人を割り当てるには

1 Multi Value Property Window で、[Recipients]タブを選択します。

2 タスクステップに受取人を追加します。

a [Recipients]タブを右クリックし、[New Record]を選択します。

b 新しい受取人レコードのフィールドに情報を入力します。

Sequence

Type

Value

Task Output

Business Component Name

Business Component Field

Name

Recipient Type Code

Value Type Code

Recipient Name

Business Component Name

Business Component Field

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 中止ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0138

3 必要に応じて、ステップ 2 を繰り返して他の受取人を追加します。

中止ステップについて中止ステップは、ユーザーにエラーを通知し、ワークフロープロセスインスタンスを終了するために使用されます。

ワークフロープロセスの中止ステップを作成する主な手順は、次のとおりです。

■ 中止ステップの定義。139 ページの「中止ステップの定義」を参照してください。

■ 中止ステップの入力引数の定義。139 ページの「中止ステップの入力引数の定義」を参照してください。

表 17 では、中止ステップが呼び出された方法とこれを実行していたオブジェクトマネージャに基づいて、中止ステッ

プの処理方法について説明します。

Process Property Name

Expression

Business Object

Module

表 17 Workflow Process Manager による中止ステップの処理方法

中止ステップの条件 結果

中止ステップを含んでいるプ

ロセスをワークフローポリ

シーが呼び出します。

ワークフロープロセスマネージャ:

■ 終了する。

■ エラーメッセージをログファイルに

書き出す。

スクリプトまたはランタイム

イベントが中止ステップを含

んでいるプロセスを呼び出し

ます。

■ プロセスが Workflow ProcessManager オブジェクトマージャ

で実行中である。

ワークフロープロセスマネージャ:

■ エラーメッセージをログファイルに

書き出す。

■ プロセスがアプリケーションオ

ブジェクトマネージャで実行中

である。

ワークフロープロセスマネージャ:

■ ユーザーにエラーメッセージのフラ

グを立てる。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 中止ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 139

中止ステップの定義

中止ステップは、スクリプトから起動したワークフロープロセスでのみ使用してください。

中止ステップを定義するには

1 Workflow Processes OBLE で、目的のワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからワークスペースに中止ステップのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力してから、ステップの目的の説明を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

5 [Error Code]フィールドで、エラーコードを選択します。

備考: カスタムエラーメッセージを定義する場合は、先頭が WF_ERR_CUSTOM のエラーコードを選択してくだ

さい。表示されるエラーメッセージは、%1 です。カスタムエラーメッセージのテキストを定義するには、名前が

%1 の入力パラメータを入力して、入力引数の値フィールドにメッセージのテキスト部分を入力してください。

6 [Error Message]フィールドにエラーメッセージを入力します。

7 このステップの入力引数を定義する必要がある場合は、139 ページの「中止ステップの入力引数の定義」に進み

ます。

中止ステップの入力引数の定義

備考: 入力引数名に使用できるピックリストはありません。中止ステップの入力引数は、エラーメッセージの代入変

数です。代入変数は「%」で指定します。代入値を定義するには、入力引数名に「%1」などの代入変数を入力します。

中止ステップの入力引数を定義するには

1 キャンバスで中止ステップを選択し、MVPW で子プロパティを表示します。

2 [Input Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 入力引数の名前を入力します。

これは、エラーメッセージに表示される代入変数でなければなりません。

4 入力引数のタイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Literal

■ Process Property

■ Expression

■ Business Component

5 入力引数のタイプとして[文字]を選択した場合は、値を入力します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 最終ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0140

6 入力引数のタイプが[プロセスプロパティ]の場合は、プロパティ名とプロパティデータタイプを選択します。

7 入力引数のタイプが[ビジネスコンポーネント]の場合は、適切なビジネスコンポーネント名とビジネスコンポーネントフィールドを選択します。

8 フィールドのタイプが[式]の場合は、値フィールドに式を入力します。

9 [Comments]フィールドに適切なコメントを入力します。

最終ステップについて最終ステップでは、プロセスインスタンスがいつ完了するかが指定されます。出力引数をプロセスプロパティに保存

する最後の機会も提供されます。各ワークフロープロセス定義には、少なくとも 1 つの最終ステップが必要です。

詳しくは、140 ページの「最終ステップの定義」を参照してください。

備考: 中止ステップと最終ステップの重要な相違点は、中止ステップではワークフローの状況を[エラー]に設定す

るのに対して、最終ステップではワークフローの状況を[完了]に設定することです。このことは、ワークフローモ

ニターエージェントを使用してワークフロープロセスを呼び出す際に注意する必要があります。WorkMon パラメー

タ Ignore Errors が「False」に設定されている場合、ワークフロープロセスで中止ステップが検出されると、

WorkMon はエラー終了します。ワークフロープロセスで最終ステップが検出されても、WorkMon はエラー終了し

ません。

最終ステップの定義

最終ステップの定義は、Siebel Tools の Process Designer で行います。

最終ステップを定義するには

1 Workflow Processes OBLE で、目的のワークフロープロセスを選択します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 パレットからキャンバスに最終ステップのアイコンをドラッグ&ドロップします。

4 最終ステップを選択すると、[Properties]ウィンドウにステップのプロパティが表示されます。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[ViewProperties Window]を選択します。

5 [Properties]ウィンドウで、ステップ名を入力してから、ステップの目的の説明を入力します。

6 出力引数の入力については、141 ページの「最終ステップの出力引数を定義するには」を参照してください。

出力引数を使用すると、結果の値をプロセスプロパティに保存できます。この値は、他のプロセスに渡されます。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 最終ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 141

最終ステップの出力引数を定義するには

1 最終ステップを選択し、MVPW で子プロパティを表示します。

2 [Output Arguments]タブを右クリックして、[New Record]を選択します。

3 ピックリストからプロパティ名を選択します。

4 出力引数のタイプを選択します。使用できる選択肢は、次のとおりです。

■ Literal

■ Expression

■ Business Component

■ Output Argument

5 選択した出力引数のタイプにより、手順は次のように異なります。

■ [Literal]の場合は、値を入力します。

■ [Expression]の場合、[Value]フィールドに式を入力します。

■ [Business Component]の場合は、適切なビジネスコンポーネント名とビジネスコンポーネントフィール

ドを選択します。

■ [Output Argument]の場合は、引数を入力します。

6 [Comments]フィールドに適切なコメントを入力します。

開発者向け:ワークフロープロセスステップ ■ 最終ステップについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0142

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 143

7 開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について

この章では、ワークフロープロセスの実行方法について説明します。この章は、次のように構成されています。

■ 143 ページの「ワークフローモードについて」

■ 147 ページの「長実行時間ワークフロープロセスの作成」

■ 149 ページの「インタラクティブワークフロープロセスの作成」

■ 157 ページの「ワークフローの持続設定の使用」

■ 158 ページの「イベントの処理」

■ 162 ページの「ワークフローとグローバル実装」

■ 164 ページの「エラーの処理」

■ 167 ページの「ワークフロープロセスの回復」

■ 168 ページの「ワークフロープロセスの呼び出し」

ワークフローモードについてSiebel Business Process Designer には、実行時動作を特徴付ける 4 つの処理モードタイプがあります。ワーク

フロープロセスのモードは、[Workflow Processes]リストエディタ(および[Properties]ウィンドウ)で、

Siebel Tools の[Workflow Mode]フィールドを使用して設定します。ワークフローモードは次のとおりです。

■ 7.0 フロー:7.0 ワークフロープロセスは、既存の Siebel 7(7.7 より前)ワークフローとの下位互換性を維

持します。既存のワークフローがあり、Siebel 7.7 にアップグレードすると、これらの既存のワークフローはデ

フォルトで 7.0 ワークフローになります。7.7 より前のワークフローを Siebel 8 にアップグレードする場合も

同じ規則に従います。7.7 より前のワークフローはまず 7.7 ワークフローにアップグレードしてから、Siebel 8にアップグレードする必要があるためです。7.0 フローモードについて詳しくは、145 ページの「7.0 ワークフ

ロープロセスについて」を参照してください。

■ 長期間のフロー:長実行時間ワークフロープロセスは、数時間、数日、または数か月間続行する可能性のある永

続ワークフローです。詳しくは、145 ページの「長実行時間ワークフロープロセスについて」を参照してください。

■ インタラクティブフロー:インタラクティブワークフロープロセスは、Siebel ビュー全体にユーザーを移動し、

ユーザーセッションで実行します。詳しくは、146 ページの「インタラクティブワークフロープロセスについて」

を参照してください。

■ サービスフロー:サービスワークフロープロセスは、一連の操作を実行します。1 つのサービスワークフローは、

1 つの作業単位を開始から終了まで実行します。詳しくは、146 ページの「サービスワークフロープロセスにつ

いて」を参照してください。

備考: 既存の 7.7 より前のワークフロープロセスは、デフォルトで 7.0 フローのワークフローモードに設定されます。

新しいワークフロー(つまり、7.7 より前のリリースで存在しないすべてのワークフロー)は、長期間のフロー、

インタラクティブフロー、またはサービスフローに分類される必要があります。新しく作成されるワークフローは、

自動的にサービスフロータイプに設定されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフローモードについて

144

待機ステップとユーザー対話ステップの両方を含むワークフローのワークフローモードユーザー対話ステップを含むワークフロープロセスは、インタラクティブワークフローで、モードがインタラクティブ

フローに設定されます。そうしたフローには待機ステップを含めることができます。それらの待機ステップは、イベン

トを待機するために使用するか、または待機しないものもあります(たとえば、プロパティ値を割り当てるために使用

するダミーの待機ステップ)。

待機ステップを含むワークフロープロセスは、待機ステップが一定の時間待機し、待機後、ワークフロープロセスマ

ネージャからワークフローを再開する必要がある場合のみ、長実行時間ワークフロー(長期間のフロー)になります。

その他の、たとえば、待機ステップが同じユーザーセッションでランタイムイベントを待機する場合、フローは長実

行時間ワークフローになりません。このタイプのワークフローには、ユーザー対話ステップを含めることができます。

これはインタラクティブワークフローになります。

サブプロセスステップを含むワークフローのワークフローモードメインプロセスは、複数のサブプロセスを呼び出すことができますが、メインプロセスのモードとそのサブプロセス

は一致している必要があります。表 18 にメインプロセスとサブプロセスのモードタイプの許可される組み合わせを

示します。

サービスメインプロセスのサブプロセスは、サービスワークフローである必要があり、7.0 メインプロセスのサブプ

ロセスは 7.0 ワークフローである必要がありますが、インタラクティブワークフローと長実行時間ワークフローのサ

ブプロセスのモードは、親プロセスのモードと異なっていてもかまいません。

表 18 メインプロセスとサブプロセスの許可されるモードの組み合わせ

メインプロセスのワークフローモード サブプロセスのワークフローモード

サービスフロー サービスフロー

7.0 フロー 7.0 フロー

インタラクティブフロー サービスフロー

インタラクティブフロー

長期間のフロー サービスフロー

インタラクティブフロー

長期間のフロー

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフローモードについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 145

7.0 ワークフロープロセスについて

7.0 フローのワークフロープロセスモードは、既存の Siebel 7(7.7 より前)ワークフローとの下位互換性を維持し

ます。7.7 より前の既存のワークフローがあり、Siebel 7.7 にアップグレードする場合、これらの既存のワークフ

ローはデフォルトで 7.0 ワークフローになります。新しいすべてのワークフローは、サービス、インタラクティブ、

または長期間として分類する必要があります。

備考: ワークフロープロセスにワークフローモードが指定されていない場合、モードは 7.0 フローとみなされます。作

成する新しいワークフロープロセスには、7.0 フローモードを使用しないことを強くお勧めします。新しいワークフロー

プロセスを作成する際に、デフォルトのモードが 7.0 フローとみなされないように、ワークフローモード(7.0 フロー

以外)を指定してください。Siebel バージョン 8.0 では、新しいワークフロープロセスを作成すると、ワークフロー

モードのデフォルトがサービスフローに設定されます。

長実行時間ワークフロープロセスについて

長実行時間ワークフロープロセスは、数時間、数日、または数か月継続する可能性のある永続ワークフローです。

長実行時間ワークフローの 1 つの例が SAP へのオーダー送信です。この例では、ワークフローが外部システムに

オーダーを送信し、応答を待ちます。

長期間のフローモードを使用して、ビジネスプロセストランザクション全体(たとえば、見積りから現金までのビジ

ネスプロセス)を処理し、複数のサブプロセスを調整する単一のワークフローを作成できます。

サブプロセスをエンドユーザーに割り当てて、共同で処理する長実行時間ワークフロープロセスを作成できます。

これは、別のユーザーや別のセッションも対象に含めることができるユーザーイベントを生成するワークフロー

ユーザーイベントビジネスサービスを使用して実行します。詳しくは、160 ページの「ワークフローユーザーイベン

トビジネスサービスについて」を参照してください。

備考: ユーザー対話ステップを長実行時間ワークフローに組み込むことはできませんが、インタラクティブワークフ

ローをサブプロセスとして長実行時間ワークフローに組み込むことはできます。また、Siebel Tools のプロセスシ

ミュレーターを使用して、長実行時間ワークフローをシミュレートできません。

詳しくは、次の資料を参照してください。

■ 147 ページの「長実行時間ワークフロープロセスの作成」

■ 147 ページの「エンドユーザーにサブプロセスを割り当てる共同の長実行時間ワークフローの作成」

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフローモードについて

146

インタラクティブワークフロープロセスについて

インタラクティブワークフローは、画面間とビュー間のユーザーのナビゲーションを制御するために使用します。イン

タラクティブワークフローは、主に一連のユーザー対話ステップから構成され、通常ランタイムイベントを含みます。

備考: インタラクティブワークフローは、ユーザーセッションのコンテキストでのみ実行でき、ワークフロープロセ

スマネージャサーバーコンポーネントまたは、ビジネスインテグレーションマネージャなどの UI コンテキストを持

たない他のサーバーコンポーネントでは実行できません。ユーザーセッションのコンテキストで実行することは、ワー

クフローが、Siebel Call Center、Siebel Service、Siebel eSales、Siebel eService などの UI コンテキスト

を持つアプリケーションオブジェクトマネージャ内で実行する必要があることを意味します。これらのアプリケー

ションでは、ビューナビゲーション、ビュー表示などをサポートできます。これは、インタラクティブワークフロー

に必要です。インタラクティブワークフローでは、ユーザー対話ステップを使用して、ビュー表示を実行し、ボタン

やハイパーリンクのクリックに、ユーザーとの対話が必要であるためです。

インタラクティブワークフロープロセスは、明示的なユーザーインターフェイスボタンに添付した合成イベントを使

用して制御できます。「合成イベント」は、ワークフローナビゲーションの制御専用の特殊なランタイムイベントです。

合成イベントの例には、「停止」、「再開」、「次へ」、「戻る」などがあります。ユーザーインターフェイスのボタンに関

連付けられたこれらの合成イベントは、ワークフローエンジンによって解釈され、ユーザーを後方または前方にナビ

ゲーションしたり、ワークフロープロセスを停止または再開したりして、ワークフローの移動を制御します。

詳しくは、次の資料を参照してください。

■ 149 ページの「インタラクティブワークフロープロセスの作成」

■ 149 ページの「ユーザーの移動を制御する合成イベントボタンの作成」

■ 154 ページの「インタラクティブワークフロープロセスの停止と再開について」

❏ 155 ページの「停止されたインタラクティブワークフローのメモリ内キャッシュ」

❏ 156 ページの「停止されたインタラクティブワークフローのイベント処理」

❏ 156 ページの「停止されたインタラクティブワークフローのユーザーログアウトイベントの検出と処理」

■ 156 ページの「ビュー間の前方および後方ナビゲーションについて」

サービスワークフロープロセスについて

サービスワークフロープロセスは一時的なワークフローです。つまり、サービスワークフローは、他のイベントや動

作のために停止したり、一時停止したりすることなく、終了するまで短時間で実行します。サービスワークフローは、

ワークフロープロセスモードタイプの最小の共通要素であり、特別な動作が関連付けられておらず、v7.0 フロー以

外のあらゆるタイプのワークフロープロセスにサブプロセスとして含めることができます。このモードのワークフ

ロープロセスは、イベントの呼び出し時に、一連の操作を実行するだけです。

備考: サービスワークフロープロセスは、ランタイムイベントを待機したり、一時停止して時間を待機したりするこ

とができません。サービスワークフロープロセスには、ユーザー対話ステップや待機ステップを含めることができま

せん。Process Designer では、サービスワークフロープロセスにユーザー対話ステップや待機ステップを組み込む

ことができません。ワークフローのモードがサービスフローの場合に、これらのステップタイプをデザインキャンバ

スにドラッグ&ドロップできません。

サービスワークフローの 1 つの例は電子メール送信のワークフローです。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ 長実行時間ワークフロープロセスの作成

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 147

長実行時間ワークフロープロセスの作成長実行時間ワークフロープロセスは、数時間、数日、または数か月間続行する可能性のある永続ワークフローです。

長実行時間ワークフロープロセスの例には、SAP などの外部システムにオーダーを送信し、応答を待機する承認プロ

セスがあります。詳しくは、145 ページの「長実行時間ワークフロープロセスについて」を参照してください。

備考: 長実行時間ワークフロープロセスを作成する場合、プロセスをトリガーし、インスタンスを再開するには、ユー

ザーイベントを使用し、ランタイムイベントは使用しません。

長実行時間ワークフロープロセスの使用について詳しくは、次を参照してください。

■ 147 ページの「エンドユーザーにサブプロセスを割り当てる共同の長実行時間ワークフローの作成」

■ 148 ページの「タスクを起動する長実行時間ワークフローの設定」

エンドユーザーにサブプロセスを割り当てる共同の長実行時間ワークフローの作成

サブプロセスステップを使用して、インタラクティブサブプロセスワークフローをエンドユーザーに割り当てて、共同

のワークフロープロセスを作成するワークフローを構成できます。共同ワークフローの例には、承認の要件を含むワー

クフローがあります。ワークフローがその動作の進行に伴って取るルートは、複数のユーザーにわたるルートです。

共同ワークフローを作成するには、サブプロセスステップの受取人フィールドを使用します。割り当ては、役割やユー

ザー ID ではなく、ログイン名に基づいて行われます。このログイン名はリテラル値の場合があり、プロセスプロパ

ティまたはビジネスコンポーネントフィールドに保存されているか、式の結果である場合があります。

備考: Process Designer は、指定されたデータを検証して、設計時に有効なログイン名を表していることを確認で

きません。

エンドユーザーにサブプロセスを割り当てるには

1 サブプロセスステップを作成します。

2 [Process Designer]キャンバスでステップを選択した状態で、MVPW でステップの子項目を表示します。

3 [受取人]タブで、[受取人名]フィールドに割り当て先(サブプロセスが割り当てられるエンドユーザー) の

ログイン名を設定します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ 長実行時間ワークフロープロセスの作成

148

タスクを起動する長実行時間ワークフローの設定

長実行時間ワークフローを使用して、ユーザーにタスクを割り当て、タスクの受信箱のアイテムを作成し、それをユー

ザーの受信箱に送信できます。ユーザーは受信箱のアイテムをクリックして、タスクの新しいインスタンスを作成し

て、それを実行できます。たとえば、「経費レポート承認」の長実行時間ワークフローでは、従業員が経費レポートを

送信すると、「経費レポートのレビュー」という新しいタスクが作成され、従業員のマネージャに割り当てられます。

この場合は 1 対 1 の割り当てであるため、割り当ては、ユーザーのビジネスコンポーネントからマネージャの ID を

検索するだけで実行することができます。マネージャの ID が取得されると、そのマネージャの受信箱に、「経費レ

ポートのレビュー」タスクを参照する新しいアイテムが作成されます。

例:長実行時間ワークフローを使用して、ユーザーにタスクを割り当て、実行する

1 長実行時間ワークフローでは、タスクを呼び出す必要がある時点で、新しいタスクインスタンスを割り当てるユー

ザーの ID を判断します。

このロジックは、ビジネス要件によって異なり、Siebel オペレーション(ID がすでにビジネスコンポーネント

に存在する場合)として、またはビジネスサービス呼び出しとして実装できます。

割り当てロジックが割り当てルールの適用を意味する場合、Siebel 割当マネージャとのビジネスサービスイン

ターフェイスを使用できます。サービスへの入力は、割り当てに必要なコンテキストによってさまざまに異なり

ます。ただし、出力は常にタスクを割り当てるユーザーの ID だけです。

2 タスクが割り当てられたユーザー(入力引数 Owner Id で指定された)の受信箱に新しいアイテムを作成するタスクステップを定義します。

ワークフローへのタスクステップの追加タスクステップをワークフロープロセスに追加すると、ワークフローによって新しい UI タスクが作成され、それが

ユーザーに割り当てられます。

既存のワークフロープロセス内にタスクステップを追加するには、Process Designer で、ワークフローを編集モー

ドで開く必要があります。つまり、ワークフローの状況が「処理中」である必要があります。そうでない場合は、編

集可能な「処理中」のコピーが作成されるように、ワークフロープロセスを修正する必要があります。

タスクステップの設定方法について詳しくは、135 ページの「タスクステップの定義」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 149

インタラクティブワークフロープロセスの作成インタラクティブワークフロープロセスを作成する場合、次の手順を実行します。

■ インタラクティブワークフローのモードをインタラクティブフローに設定します。

■ 持続する必要があるインタラクティブフローに Auto Persist フラグを設定します。

■ アプレットに、ワークフロープロセスのユーザーのナビゲーションを制御する合成イベントを使用するボタンを

追加して、ビジネスコンポーネントおよびアプレットを設定します。149 ページの「ユーザーの移動を制御する

合成イベントボタンの作成」を参照してください。

このトピックは、次のように構成されています。

■ 149 ページの「ユーザーの移動を制御する合成イベントボタンの作成」

■ 154 ページの「インタラクティブワークフロープロセスの停止と再開について」

■ 155 ページの「停止されたインタラクティブワークフローのメモリ内キャッシュ」

■ 156 ページの「停止されたインタラクティブワークフローのイベント処理」

■ 156 ページの「停止されたインタラクティブワークフローのユーザーログアウトイベントの検出と処理」

■ 156 ページの「ビュー間の前方および後方ナビゲーションについて」

ユーザーの移動を制御する合成イベントボタンの作成

合成イベントは、ワークフロー移動の制御専用の特殊なランタイムイベントです。Siebel アプリケーションのユー

ザーの移動方法を制御するには、ビュー内のアプレットにボタンを作成し、そのボタンに合成イベントを関連付ける

ことができます。たとえば、設定する Siebel アプリケーションの取引先メモビューには、Account Entry Appletがあり、それに[戻る]、[次へ]、[SaveWorkflow]合成イベントのボタンを含めて、ユーザーが取引先メモビュー

を前方または後方に移動したり、インタラクティブワークフロープロセスを中断させて、後で戻ってワークフローを

再開させたりすることができるようにします。

ボタンを作成したら、インタラクティブワークフロープロセス内でメソッドを関連付けます。たとえば、[戻る]およ

び[次へ]の合成イベントを使用して、ユーザー対話ステップの送信分岐にメソッドを関連付けます。ボタンコント

ロールの MethodInvoked フィールドに合成イベントメソッド名を設定します。

合成イベントメソッドの名前は合成イベントによって異なり、次のいずれかの形式になります。

■ FrameEventMethodWFNext および EventMethodWFNext。このイベントは、ユーザーをインタラ

クティブワークフローの前方に進めます。

備考:「FrameEventMethodWFBFxxxx」のように、メソッド名にプレフィックス「BF」を付けることもでき

ます。このオプションの「BF」プレフィックスを使用して、合成イベントの戻る動作と進む動作を定義します。

このプレフィックスを付けた合成イベントは、ワークフロープロセスが待機している現在のステップと異なるス

テップからワークフロープロセスを再開するために使用できます。

■ FrameEventMethodWFBack および EventMethodWFBack。このイベントは、ユーザーをインタラ

クティブワークフローの後方に戻します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

150

■ SaveWorkflow。このイベントはインタラクティブワークフローを停止(保存)して、ユーザーの受信箱に

表示させます。

■ ResumeLastIntFlow。このイベントは最後に実行したインタラクティブワークフローを再開します。

備考: ResumeLastIntFlowは、他のイベントと異なり、特定のワークフロープロセスに関連付けられず、Siebelアプリケーションの任意の位置から呼び出すことができます。つまり、このイベントに対応するボタンは、[サイ

トマップ]アイコンがあるタスクバー(このボタンの推奨される場所)を含む任意のアプレットに配置できます。

このトピックは、次のように構成されています。

■ 150 ページの「「次へ」イベントと「戻る」イベントの合成イベントボタンを作成するには」

■ 151 ページの「SaveWorkflow イベントの合成イベントボタンを作成するには」

■ 153 ページの「ResumeLastIntFlow イベントの合成イベントボタンを作成するには」

「次へ」イベントと「戻る」イベントの合成イベントボタンを作成するには

1 Siebel Tools で、ユーザー対話ステップでユーザーの移動先にするビューを選択します。

2 イベントをトリガーするアプレットに[次へ]ボタンまたは[戻る]ボタンを設定します。詳しくは、『UsingSiebel Tools』を参照してください。

3 後方移動の FrameEventMethodWFBack など、関連付けるイベントの名前として、ボタンコントロールの

MethodInvoked プロパティを指定します。

4 Process Designer で、FrameEventMethodWFBack などのアプレットタイプのランタイムイベントを、イベントを受け取るワークフロープロセスのユーザー対話ステップの送信分岐に関連付けます。イベントに次のプロパティを割り当てます。

■ イベントタイプ = Applet

■ イベントオブジェクト = AppletName

■ イベント = InvokeMethod

■ サブイベント = [FrameEventMethodWFBack などのメソッド名 ]

備考: アプレットごとに手動でボタンを作成する必要はありません。Siebel Tools のアプレット比較機能を使用し

て、作成したボタンを他のアプレットにコピーできます。さらに、HTML Model Controls アプレットにアプレット

ボタンを追加する場合、New Applet ウィザードまたは変換プロセスを使用して、新しいアプレットを作成すると、

すべてのワークフロー関連メソッドボタンを選択できます。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 151

SaveWorkflow イベントの合成イベントボタンを作成するには

1 Siebel Tools で、ユーザー対話ステップでユーザーの移動先にするビューを選択します。

2 イベントをトリガーするアプレットに「保存」ボタンを設定します。詳しくは、『Using Siebel Tools』を参照してください。

3 ボタンコントロールの MethodInvoked プロパティに、関連付けるイベントの名前として、SaveWorkflow を指定します。

4 スクリプトを使用して、ボタンクリックイベントを処理するワークフローイベントハンドラを呼び出し、ワークフローイベントハンドラに、イベントのコンテキスト情報、つまりイベントが発生したビューの名前を渡します。

備考: ワークフロープロセス定義に、イベントを定義する必要はありません。

function WebApplet_InvokeMethod (MethodName)

{

return (ContinueOperation);

}

function WebApplet_PreCanInvokeMethod (MethodName, &CanInvoke)

{

// Recognize SaveWorkflow event, which is

// used to save Interactive flow

if (MethodName == "SaveWorkflow")

{

CanInvoke = "TRUE";

return (CancelOperation);

}

return (ContinueOperation);

}

function WebApplet_PreInvokeMethod (MethodName)

{

// Handle SaveWorkflow event.

// Call Workflow Process Manager to save the interactive

// flow(s) that is waiting in the current view.

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

152

if (MethodName == "SaveWorkflow")

{

var Inputs= TheApplication().NewPropertySet();

var Outputs = TheApplication().NewPropertySet();

// Event name ("SaveWorkflow"), view name, and the rowId

// of the active row of the underlying buscomp are

// three required parameters for handling the event

Inputs.SetProperty("Event Name", MethodName);

var viewName= TheApplication().ActiveViewName();

Inputs.SetProperty("Sub Event", viewName);

var bc = BusComp ();

var bcId = bc.GetFieldValue ("Id");

Inputs.SetProperty("RowId", bcId);

var workflowSvc= TheApplication().GetService("Workflow Process Manager");

workflowSvc.InvokeMethod("_HandleSpecialEvent", Inputs, Outputs);

return (CancelOperation);

}

return (ContinueOperation);

}

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 153

ResumeLastIntFlow イベントの合成イベントボタンを作成するには

1 Siebel Tools で、ユーザー対話ステップでユーザーの移動先にするビューを選択します。

2 イベントをトリガーするアプレットに「再開」ボタンを設定します。詳しくは、『Using Siebel Tools』を参照してください。

3 ボタンコントロールの MethodInvoked プロパティに、関連付けるイベントの名前として、ResumeLastIntFlowを指定します。

4 スクリプトを使用して、ボタンクリックイベントを処理するワークフローイベントハンドラを呼び出し、ワークフローイベントハンドラに、イベントのコンテキスト情報、つまりイベントが発生したビューの名前を渡します。

備考: ワークフロープロセス定義に、イベントを定義する必要はありません。

function WebApplet_InvokeMethod (MethodName)

{

return (ContinueOperation);

}

function WebApplet_PreCanInvokeMethod (MethodName, &CanInvoke)

{

if (MethodName == "ResumeLastIntFlow")

{

CanInvoke = "TRUE";

return (CancelOperation);

}

return (ContinueOperation);

}

function WebApplet_PreInvokeMethod (MethodName)

{

// Call Workflow Process Manager to resume the last-executed interactive flow

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

154

if (MethodName == "ResumeLastIntFlow")

{

var Inputs= TheApplication().NewPropertySet();

var Outputs = TheApplication().NewPropertySet();

var workflowSvc= TheApplication().GetService("Workflow Process Manager");

workflowSvc.InvokeMethod("_ResumeLastInteractFlow", Inputs, Outputs);

return (CancelOperation);

}

return (ContinueOperation);

インタラクティブワークフロープロセスの停止と再開について

停止されていたインタラクティブワークフロープロセスをユーザーの受信箱から再開できます。ユーザーは、インタ

ラクティブプロセスの外に移動して、プロセスに戻り、停止した位置から再開できます。

インタラクティブワークフロープロセスの停止と再開は、次のような状況で使用できます。保険の見積りの入力に必

要な配偶者の社会保険番号などの情報が不足しているため、そのユーザー(保険外交員)にかかわるトランザクショ

ンを実行できない場合。この例では、保険外交員が、インタラクティブワークフロープロセスを停止した後に、社会

保険番号を取得できたら、受信箱からプロセスを再開し、番号を入力して見積りの入力を完了することができます。

プロセスが完了すると、ワークフローエンジンによって受信箱からインタラクティブワークフロープロセスが削除さ

れます。

停止されたインタラクティブワークフローは、ワークフロー所有者の受信箱に入れられ、追跡および明示的に再開で

きます。

停止されたインタラクティブワークフローが受信箱に入れられる状況には、次の 2 つがあります。

■ ワークフローが[停止]ボタンを使用して明示的に停止された(つまり、明示的停止が呼び出された)場合。

■ 停止したワークフローをメモリ内キャッシュから削除する必要がある場合(ユーザーがログアウトした場合など)

および停止されたワークフローの[Auto Persist]フラグがオンにされている場合(ワークフローによってユー

ザーが移動させられたビューからユーザーが離れている期間、およびワークフローインスタンスがメモリ内

キャッシュに入れられている期間を「暗黙的停止」と呼びます)。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 155

次の 2 つの状況で、インタラクティブワークフローが停止します。

■ ワークフローが[停止]ボタンを使用して明示的に停止された(明示的停止と呼ばれます)場合。停止されたワー

クフローは、データベースに保持され、すぐに受信箱に入れられます。

■ ユーザーがビューを離れた場合(暗黙的停止と呼ばれます)。停止したワークフローはメモリ内キャッシュに入れ

られます。停止したワークフローは、メモリ内キャッシュから削除する必要がある場合(キャッシュがいっぱい

か、ユーザーがログアウトした場合など)および[Auto Persist]フラグがオンにされている場合に、データ

ベースに保持され、受信箱に入れられます。

受信箱内の停止されたインタラクティブワークフローは、次の場合に受信箱から削除されます。

■ ワークフローが最後まで実行し、終了した場合。

ワークフローの停止とワークフローの持続ワークフローの停止とワークフローの持続には違いがあります。ワークフローを停止した場合、持続可能ですが、

[Auto Persist]フラグが TRUE に設定されている場合に限られます。

たとえば、暗黙的停止の場合、ユーザーがワークフローによって移動させられたビューを離れると、ワークフローイ

ンスタンスがメモリ内キャッシュに保存されます。この場合、受信箱のアイテムはまだ生成されません。ユーザーが

ログアウトすると、[Auto Persist]フラグが TRUE に設定されているキャッシュ内のワークフローに対して、受信

箱アイテムが生成されます。受信箱アイテムは、ユーザーがログアウトし、再びログインした場合にのみ表示されます。

停止されたインタラクティブワークフローのメモリ内キャッシュユーザーが構造化されたインタラクティブワークフローの外部に移動することはよくあります。ワークフローはビジ

ネスの特定のニーズに対処するために、このように設定されているためです。この場合、インタラクティブワークフ

ローは、同じユーザーセッションで後で再開できるように、メモリ内に維持されます。ユーザーが手元に大量の未完

了のタスクを抱えることはあまりないため、停止されたインタラクティブワークフローインスタンスを最大 8 つまで

メモリ内キャッシュに入れることができます。

この 8 つのインスタンスの制限は、個々のユーザーセッションに適用されます。この制限は、インタラクティブワー

クフローあたり 8 つのインスタンスではなく、ユーザーセッション内から開始されたすべてのインタラクティブワー

クフローの合計 8 つのインスタンスです。この 8 つのインスタンスの制限を変更することはできません。

ユーザーセッションは、アプリケーションオブジェクトマネージャコンポーネント上の 1 つのセッションであり、こ

のスレッドが 1 人のユーザーとして記録されるかどうかに関係ありません。8 つのインスタンス制限に達すると、新

しいインタラクティブワークフローは実行されません。代わりに、8 つのインスタンスがメモリにすでにキャッシュ

された後に、ユーザーが別のインタラクティブワークフローを開始し、この 9 番目のインスタンスをキャッシュに保

存する必要がある場合、メモリキャッシュがその制限に達しているため、最も古いインスタンスがデータベースに送

られる([Auto Persist]フラグが設定されている場合)か、またはドロップされます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ インタラクティブワークフロープロセスの作成

156

停止されたインタラクティブワークフローのイベント処理ワークフローは、次の順序でイベントを処理します。

1 イベントに指定された一致基準を使用して、メモリ内キャッシュを調べ、その中で、これらのイベントを受信できるワークフローインスタンスがあるかどうかを確認します。

2 データベースをチェックして、これらのイベントを受信できる持続されたワークフローがあるかどうかを確認します。

3 ステップ 1 とステップ 2 で見つかったすべてのインスタンスを再開します。

停止されたインタラクティブワークフローのユーザーログアウトイベントの検出と処理ユーザーログアウトイベントを受け取ると、ワークフローエンジンは、メモリ内キャッシュの停止されたインタラク

ティブワークフローを調べます。[Auto Persist]フラグがオンにされているワークフローが受信箱アイテムとして

保存されます。その他のワークフローは削除されます。

ビュー間の前方および後方ナビゲーションについて

合成イベントを使用して、ユーザーが[次へ]ボタンや[戻る]ボタンをクリックした場合に、プロセスインスタン

スのコンテキストを失うことなく、順番に次のビューや前のビューに移動させるインタラクティブワークフロープロ

セスを定義できます。

備考: 合成イベントを使用すると、ユーザーはビューの後方に移動できます。ランタイムイベントを使用すると、前

方に移動できまですが、後方には移動できません。

次の条件が満たされている場合に、ワークフローは前後に移動できます。

■ 再開するワークフローがインタラクティブワークフロープロセスか、7.0 ワークフロープロセスである。

■ イベントのトリガーは、ワークフローナビゲーションイベントです。つまり、InvokeMethod などの名前を持

つイベントと FrameEventMethodWFBFxxxx または EventMethodWFBFxxxx などの名前を持つサブイベ

ントです。「xxxx」は Next などのイベント名です。

備考: 双方向(後方/前方)ナビゲーションは、インタラクティブワークフロープロセスと 7.0 ワークフロープロセス

で使用できます。双方向ナビゲーションは、サービスワークフローおよび長実行時間ワークフローでは使用できません。

ワークフロープロセスで後方ナビゲーションを許可するかどうかを考慮する場合、次のことに注意してください。

1. 後方ナビゲーション機能は、ワークフロープロセスの効果を取り消しません。現在のステップカウンタを前のス

テップの時点に変更するだけです。

2. ワークフローの構成では、後方ナビゲーション機能によって繰り返される可能性のあるワークフローのセグメント

が冪等(べきとう)であること、つまり何回繰り返しても 1 回だけ実行した場合と同じ結果になることを確認する必

要があります。

詳しくは、149 ページの「ユーザーの移動を制御する合成イベントボタンの作成」を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフローの持続設定の使用

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 157

ワークフローの持続設定の使用ワークフローの持続設定は、ワークフロープロセスインスタンスとそのステップの状態およびそのプロセスプロパ

テ ィを 保 存 する た め に使 用 す る機 能 で す。ワー ク フ ロー プ ロ セス の 状 態 とプ ロ セ スプ ロ パ ティ は

S_WFA_INSTANCE テーブルと S_WFA_INST_PROP テーブルに保存されます。

ワークフローの持続設定を使用して、ワークフロープロセスの状態を保存することで、待機ステップ、サブプロセス、

その他の中断を含むエンドツーエンドのワークフローを作成でき、企業のさまざまな部分で行われる活動とともに、

短期または長期にわたり、プロセスのアクティブな状態を維持します。持続設定が TRUE に設定されている場合、

ユーザーは停止されていたワークフロープロセスを続行できます。停止されたワークフローはユーザーの受信箱に表

示されます。

詳しくは、157 ページの「ワークフロー持続設定について」を参照してください。

ワークフロー持続設定について

ワークフロー持続設定は、1 つのワークフロープロセス内で長時間のトランザクションをサポートするワークフロー

プロセスの属性です。ワークフローの持続設定によって、一時停止またはサーバークラッシュ後にプロセスを再開で

きます。ワークフロー持続設定では、プロセスの再開時にデータが保存され復元されます。

たとえば、インタラクティブワークフローに持続設定が設定されていれば、ワークフローのエンドユーザーは作業を

中断して、休憩をとることができます。ワークフローの持続設定パラメータがタイムアウトすると、ワークフローが

ユーザーの受信箱に入れられ、ユーザーが戻ってきた場合の再開に備えられます。

ワークフローの持続設定は、長実行時間ワークフロープロセス、インタラクティブワークフロープロセス、7.0 ワーク

フロープロセスに適用されます。サービスワークフロープロセスにはワークフローの持続設定を使用できません。持続

設定プロパティは YES / NO 設定です。長実行時間ワークフローの場合、実行時にサーバーによって持続設定が自動

的に設定されます。インタラクティブワークフローの場合、ユーザーが Siebel Tools の[Workflow Processes]リ

ストエディタで[Auto Persist]フラグを使用して、持続設定プロパティを設定します。

持続設定は次のように動作します。

■ 長実行時間ワークフローは自動的に維持されます。

■ インタラクティブワークフローは、[Auto Persist]フラグが設定されている場合に、停止時に持続されます。

■ [Auto Persist]フラグを設定して、ワークフローの持続設定を制御します。セッションがタイムアウトす

るか、ユーザーが Web セッションからログアウトすると、[Auto Persist]フラグが YES に設定されてい

るワークフロープロセスが維持され、Universal Inbox から再開できます。

■ 持続設定が設定された 7.0 ワークフローは、[Auto Persist]とマークされ、維持されます。

備考: 以前のリリースでは、ワークフローの持続設定がワークフロープロセスの監視に使用され、ワークフローの

個々のステップに適用可能な 2 つの設定(頻度とレベル)を調整して制御していました。このリリースでは、ワーク

フローの持続性からプロセス監視が分けられ、長実行時間プロセスの場合はデフォルトで設定されるため、持続設定

を設定する必要がなくなりました。持続設定が設定されている 7.0 ワークフロープロセスでは、アップグレードおよ

びインポート時に[Auto Persist]フラグが自動的に TRUE(YES)に設定されます。

ワークフローの持続設定については、158 ページの「ワークフローの持続設定の有効化」を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ イベントの処理

158

ワークフローの持続設定の有効化

長実行時間ワークフロープロセスの場合、持続性設定はデフォルトで行われます。インタラクティブワークフロープ

ロセスの場合、ユーザーが Siebel Tools の Process Designer で[Auto Persist]フラグを設定します。

インタラクティブワークフロープロセスにワークフローの持続設定を設定するには

1 Siebel Tools で、[Object Explorer]アプレットから[Workflow Process]オブジェクトを選択します。

2 Workflow Processes OBLE で、操作するプロセスを選択します。

3 [Auto Persist]フィールドで、ドロップダウンピックリストを使用して、[YES]を選択します。

備考: 持続設定されたワークフロープロセスは、実行が完了すると自動的に消去されます。

イベントの処理イベント処理に関する情報は次のように構成されています。

■ 158 ページの「ランタイムイベントの使用」

■ 159 ページの「ユーザーイベントの使用」

ランタイムイベントの使用

ランタイムイベントによって、Siebel アプリケーションはユーザーアクションに対してリアルタイムで反応できま

す。開始、待機、ユーザー対話の各ステップの分岐において、ワークフロープロセスの開始/再開を行うようにラン

タイムイベントを指定できます。ランタイムイベントの定義に使用する WF Step Branch プロパティのフィールド

については、102 ページの「フィールドの説明:ワークフローの分岐」で説明しており、次のようになります。

■ イベントオブジェクトタイプ

■ イベントオブジェクト

■ イベント

■ サブイベント

■ イベント取り消しフラグ

ランタイムイベントは、ユーザーセッション内で実行するワークフローに使用できます。複数のユーザーを範囲とする

ワークフロー(長実行時間ワークフロー)の場合は、代わりにユーザーイベントを使用します。詳しくは、159 ページの

「ユーザーイベントの使用」を参照してください。

備考: ランタイムイベントを長実行時間ワークフローに使用しないでください。ランタイムイベントは 1 人のユー

ザーと 1 つのセッションにのみ添付されます。ランタイムイベントは、パーソナライゼーション機能に由来するため、

その 1 人のユーザー専用です。代わりに、インタラクティブワークフローまたはサービスワークフローを使用して、

ランタイムイベントを処理し、処理および検証後に、長実行時間ワークフローを通知するユーザーイベントを生成し

ます。

ランタイムイベントについて詳しくは、『Siebel パーソナライゼーション管理ガイド』を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ イベントの処理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 159

ランタイムイベントとユーザー対話ステップ次のイベントは、ユーザー対話ステップではサポートされていません。

■ DisplayRecord イベント。

■ DisplayApplet イベント。

■ Immediate Post Changes プロパティが「TRUE」に設定されたフィールドの SetFieldValue イベント。

■ Login イベント。代わりに WebSessionStart イベントを使用します。

ランタイムイベントの使用とワークフローポリシーの使用との選択データの変更または書き込みによるインテグレーションを定義するために、データベースイベントの検出が必要な場

合には、ランタイムイベントではなく、ワークフローポリシーを使用してください。たとえば、UI の使用時は、ラン

タイムイベントを使用してワークフロープロセスをトリガーします。非常に多くの WriteRecord イベントを実行す

る Siebel EAI Adapter の使用時は、ワークフローポリシーを使用します。

ユーザーイベントの使用ランタイムイベントは、アプリケーションオブジェクトマネージャからワークフロープロセスを処理しますが、ユー

ザーイベントは、Siebel Workflow 内部のイベントです。ユーザーイベントはワークフロープロセスマネージャサー

バーコンポーネント(WFProcMgr)の長実行時間ワークフロープロセスを開始および再開します。

備考: ユーザーイベントは長実行時間ワークフロープロセスでのみ使用できます。

ランタイムイベントは、1 つのユーザーセッション内で実行するワークフローに使用でき、ユーザーイベントは複数

のユーザーに渡る長実行時間ワークフローに使用できます。ユーザーイベントは、ワークフロープロセスのトリガー

(開始ステップに添付されている場合)や待機中のワークフローインスタンスの再開(入力引数を受け取ることができ

るステップに添付されている場合)のために使用できます。さらに、ユーザーイベントは、ユーザーデータを含むこ

とができるユーザーイベントのペイロードの形式で、ワークフローインスタンスにデータを取り込むこともできます。

ユーザーイベントでは、ワークフローユーザーイベントビジネスサービスを使用して、ワークフロープロセスマネー

ジャと通信する必要があります。

ユーザーイベントについては、次の項で詳しく説明しています。

■ 160 ページの「ワークフローユーザーイベントビジネスサービスについて」

■ 161 ページの「ユーザーイベントビジネスサービスによるユーザーイベントの生成」

■ 161 ページの「ユーザーイベントを待機する長実行時間ワークフロープロセスの設定」

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ イベントの処理

160

ワークフローユーザーイベントビジネスサービスについて

ユーザーイベントは、ワークフローユーザーイベントビジネスサービスを呼び出して、Siebel Enterprise の任意の

場所(Siebel ビジネスサービスが使われているすべての場所)で生成できます。ワークフローユーザーイベントビジ

ネスサービスは、ランタイムクライアントから、ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントへの一方

向通信に使用します。WFProcMgr で長期間のフローを実行するためにトリガーするには、通知を送信する必要があ

ります。ワークフローユーザーイベントビジネスサービスは、この通知をユーザーイベントの形式で送信します。

引数次の引数はワークフローユーザーイベントビジネスサービスを定義します。

■ ユーザーイベント名。ユーザーイベントの名前は、作成者(外部エンティティ)と受取側(ワークフロー定義)

の契約です。相互に正常に通信するために、着信イベント名とワークフローインスタンスの定義で、まったく同

じユーザーイベント名が指定されている必要がある他は、特別な重要性はありません。ユーザーイベント名は一

意である必要があります。ユーザーイベントが持つビジネス目的にちなんで、ユーザーイベント名を論理的に付

けることをお勧めします(「Event Transferring Send Order Confirmation from Vitira To Siebel - V2」など)。

■ 相関関係。オーダー番号などのビジネスデータを使用して、着信メッセージとワークフローインスタンスを照合

するために使用します。相関関係は、オーダー ID などのビジネスデータを使用して、着信メッセージとワーク

フローインスタンスを照合するプロセスです。このリリースでは、相関関係は長実行時間ワークフローに達する

ユーザーイベントに適用されます。Siebel ワークフローが外部エンティティと通信していても、外部エンティ

ティが Siebel ワークフローとやりとりしていることを認識しない場合もよくあります。そのような場合、外部

エンティティが Siebel 識別子(ワークフロープロセスインスタンス ID など)を使用して、受取側を識別するの

は困難です。ビジネスデータ(オーダー番号など)を使って、受取側を識別する方が便利です。相関はこの目的

で使用します。長実行時間ワークフローでは、相関としてプロセスプロパティを指定できます。

備考: 相関として使用できるプロセスプロパティは 1 つだけです。

■ ペイロード。ユーザーイベントの作成時に、ペイロードとして任意のデータを指定できます。このデータは、イ

ベントを受け取るワークフローインスタンスに送信されます。ユーザーイベントを待機するようにワークフローを

定義する場合、定義でこのペイロードデータを受け取るプロセスプロパティを指定できます。ペイロードは 1 つ

の値であるため、渡すことができるペイロードは 1 つだけです。

備考: 状況によって、複雑なデータや構造化データを送信する必要がある場合は、データを XML 文書に変換し

(XML コンバータを使用して)、結果の XML 文字列をイベントのペイロードとして渡す必要があります。受取側

のワークフローは再度 XML コンバータを呼び出して、元のデータ構造を復元できます。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ イベントの処理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 161

ユーザーイベントビジネスサービスによるユーザーイベントの生成

ユーザーイベントはワークフロープロセスマネージャから長実行時間ワークフロープロセスを再開するために使用さ

れるワークフロー内部イベントです。ユーザーイベントを作成するには、ワークフローユーザーイベントビジネスサー

ビスを開始して、ペイロードと相関を指定します。

備考: 長実行時間ワークフロープロセスは、ユーザーイベントのみ使用し、ランタイムイベントは使用できません。

ワークフローユーザーイベントビジネスサービスは、Siebel ビジネスサービスを使用できる場所ならどこでも使用で

きる標準 Siebel ビジネスサービスです。ワークフローユーザーイベントビジネスサービスを開始するには、ビジネ

スサービスを呼び出すビジネスサービスステップを設定します。

一般的な例は、フォアグラウンドワークフロー(つまり、7.0 ワークフロー、インタラクティブワークフロー、また

はサービスワークフロー)でユーザーイベントを開始して(ワークフローユーザーイベントビジネスサービスを呼び

出すように設定したビジネスサービスステップを使用して)、バックグランドワークフロー(つまり、長実行時間ワー

クフロー)と通信できる場合です。ユーザーイベントは、サポートされているすべての Siebel メカニズムによって

作成でき、ビジネスサービス(スクリプト、COM インターフェイス、Java インターフェイスなど)を開始できます。

これは、Siebel ワークフローと外部で通信するための推奨される方法です。

備考: すべてのタイプのワークフロープロセス(またはビジネスサービス)でユーザーイベントを生成できますが、

ユーザーイベントを受け取るように設定するのは、長実行時間ワークフローのみにする必要があります。

備考: 次の手順に、ユーザーイベントビジネスサービスを開始して、ユーザーイベントを生成するいくつかの方法のう

ちの 1 つを説明します。ユーザーイベントビジネスサービスは、標準 Siebel ビジネスサービスで、スクリプト、COMインターフェイス、Java インターフェイスなどのサポートされているすべてのメカニズムによって開始できます。

ユーザーイベントを生成するためにユーザーイベントビジネスサービスを開始するには

1 ビジネスサービスステップをワークフロープロセスに追加します。

2 ステッププロパティを次のように設定します。

■ ビジネスサービス名 =Workflow User Event Service

■ ビジネスサービスメソッド = GenerateEvent

3 ステップの新しい入力引数を作成します。

4 [入力引数]フィールドで、ピックリストから[ペイロード]を選択し、適切にフィールドに入力します。

5 ステップ 3 を繰り返して、ピックリストから[相関値]を選択して入力引数を作成します。

6 ステップ 3 を繰り返して、ピックリストから、[ユーザーイベント名]を選択して入力引数を作成します。

ユーザーイベントを待機する長実行時間ワークフロープロセスの設定

ワークフロープロセスでユーザーイベントを使用する場合、ユーザーイベントを待機できるのは長実行時間ワークフ

ローのみであることに注意してください。他のすべてのタイプのワークフローはユーザーイベントを生成できますが、

待機できません。長実行時間ワークフローは、ランタイムイベントではなく、ユーザーイベントのみで設定する必要

があります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフローとグローバル実装

162

ユーザーイベントを待機する長実行時間ワークフロー定義を設定するには

1 ユーザーイベントを待機するように設定するワークフロープロセスを選択します。

2 MVPW で、[相関フラグ]を TRUE に設定して、ワークフローのプロセスプロパティのいずれかを相関として設定します。

3 イベントを処理するステップ(開始ステップまたは待機ステップ)の分岐で、次のフィールドに入力するためのパラメータを入力します。

■ ユーザーイベント = [161 ページのステップ 6 で[値]フィールドに選択したワークフローの名前 ]

■ ユーザーイベントタイムアウト = [ ユーザーイベントのタイムアウト期間 ]

ユーザーイベントタイムアウトは、ランタイムイベントのタイムアウト設定と同じように機能します。タイム

アウト期間内にユーザーイベントが受信されない場合、タイムアウト期間後にワークフローが再開されます。

■ ユーザーイベント格納= [ユーザーイベントから渡されたペイロードを保持するプロセスプロパティの名前 ]

備考: ユーザーイベントはキューに入れられません。指定した相関でユーザーイベントの受け入れを待機する受取側

がいない場合、イベントは破棄されます。

ワークフローとグローバル実装ワークフローのグローバル実装については、次の項で説明しています。

■ 162 ページの「マルチリンガル(多国語)環境でのワークフローの設定」

■ 163 ページの「多国語環境で実行するワークフロー用の式の定義」

■ 163 ページの「ワークフローでの待機ステップとグローバルタイム計算」

マルチリンガル(多国語)環境でのワークフローの設定

基本言語以外の言語でワークフローを作成するには、データベースが多国語変数リストで使用可能(つまり、MLOVを有効化)になっていることを確認する必要があります。たとえば、言語 =FRA および言語 =ENU を使用してワー

クフローを変更する場合、FRA 言語タイプ用の変数リストエントリが存在していることを確認する必要があります。

該当する言語タイプ用の変数リストが存在することを検証するには

1 ランタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理-データ]>[変数リスト]を選択します。

2 次のクエリーを実行します。Type = "WF_*"

3 MLOVアップグレードユーティリティを実行して多国語変数リスト用のデータベースを使用可能にします。MLOVアップグレードユーティリティの実行については、『Configuring Siebel Business Applications』を参照してください。

4 [変数リスト]アプレットで、[活動中]フラグが設定されていることを確認します。

備考: ワークフロー定義では、グローバル実装の動的ピックリストでリテラル値を参照できません。リテラル値は言

語に依存します。リテラル値を参照するワークフローも言語に依存することになり、グローバル実装で実行できなく

なります。

グローバル展開については、『Siebel Global Deployment Guide』を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフローとグローバル実装

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 163

多国語環境で実行するワークフロー用の式の定義

ワークフローでは、ディスプレイ値を使用してテーブルからレコードを取り出します。多国語展開では、テーブルの

データは言語独立コード(LIC)で格納されます。多国語環境でワークフローを実行するには、LookupValue 関数

を使用してディスプレイ値に基づいて LIC を取り出してください。

例 1:取引先の状況が「活動中」かを調べる決定ポイントがあるとします。[取引先の状況]フィールドが[取引先の

状況]ピックリストにバインドされています。[比較対象]フィールドを「式」に設定し、[式]フィールドを次のよ

うに設定できます。

[Account Status] = LookupValue ("ACCOUNT_STATUS", "Active")

例 2:Outbound Communications Manager を呼び出して電子メールを「経費承認者」に送信するビジネスサー

ビスステップがあるとします。受取人グループ引数は、[Comm 受取人グループ]ピックリストにバインドされてい

ます。[タイプ]フィールドを「式」に設定し、[値]フィールドを次のように設定できます。

LookupValue ("COMM_RECIP_SRC", "Comm Employee")

グローバリゼーションについては、『Siebel Global Deployment Guide』を参照してください。MLOV 有効化の

フィールドを使用するために、Siebel Workflow を設定する方法については、『Configuring Siebel Business Applications』を参照してください。

ワークフローでの待機ステップとグローバルタイム計算

絶対待機とは、指定した期間によってのみ管理される待機時間です。たとえば、30 分に設定された絶対待機は、待

機ステップによって開始された待機時刻から 30 分間待機します。これに対し、サービスカレンダー待機は絶対では

ありません。たとえば、サービスカレンダー待機は、午後 6 時に開始するように設定されていても、組織のサービス

時間が午前 9 時から午後 6 時の場合、サービスカレンダー待機は翌朝 9 時までは開始されません。したがって、サー

ビスカレンダー待機は 6 時から 6 時 30 分ではなく、9 時から 9 時 30 分の間実行されます。

待機ステップを持つワークフローを作成する場合、このリリースでは絶対待機は、サーバーおよびユーザーのタイム

ゾーン設定を含むいずれのタイムゾーン設定の影響も受けないことに注意してください。データベースサーバーでは

常に UTC を使用する必要があります。詳しくは、『Siebel Global Deployment Guide』を参照してください。

絶対待機以外、つまり、ワークフローにサービスカレンダーインテグレーションが含まれる場合、この待機ステップ

には遅延計算用のタイムゾーンが必要です。この場合、現在のユーザーのタイムゾーンが使用されます。

備考: サーバータスクとしてワークフロープロセスが実行されている場合、SADMIN ユーザーの Time Zone ユー

ザー設定を変更した後、Workflow Process Manager をシャットダウンして再起動する必要があります。この変更

が有効になるのは、Workflow Process Manager の再起動後です。Time Zone ユーザー設定を設定する必要があ

るので、UTC を実装する場合に重要になります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ エラーの処理

164

エラーの処理エラー処理に関する情報は次のように構成されます。

■ 164 ページの「エラープロセスを使用したエラーの処理」

■ 165 ページの「ユーザー定義プロセスプロパティとプロパティセットのエラープロセスへの引き渡し」

■ 165 ページの「サブプロセスへのエラープロセスの割り当て」

■ 166 ページの「例外を使用したエラーの処理」

■ 166 ページの「例外の定義」

エラープロセスを使用したエラーの処理

エラーを処理するエラープロセスを使用できます。エラープロセスは標準ワークフロープロセスです。[ワークフロー

プロセス]リストの[Error Process Name]フィールドを使用して、ピックリストからエラープロセスを選択し

て、別の(メイン)プロセスに関連付けると、エラープロセスになります。エラーが発生すると、例外分岐によって

このエラープロセスが呼び出されます。

サブプロセスステップと同様、エラープロセスは選択できるように事前に定義しておく必要があります。[ErrorProcess Name]フィールドに関連付けられた選択ボタンをクリックすると、使用可能なすべてのプロセスのピック

アプレットが表示されます。いったんエラープロセスが選択されると、現在のプロセスでエラーが発生した場合にこの

エラープロセスが呼び出されます。現在のプロセスの処理は中止して終了し、代わりにエラープロセスが開始します。

定義済みのエラープロセスを持つワークフロープロセスがエラーを検出すると、処理が中止されてすべてのシステム

定義プロセスプロパティがエラープロセスに渡されます。

ワークフロープロセスがエラー状況になると、そのワークフロープロセスにエラープロセスが定義されていたかどう

かに応じて、次のいずれかのイベントが発生します。

■ ワークフロープロセスにエラープロセスが定義されていない場合、プロセスは「エラー」状況のままである。

本来のエラーコードがプロセスの呼び出し元に戻されます。

■ ワークフロープロセスにエラープロセスが定義されている場合、次のイベントのいずれかが発生する。

■ エラープロセスによってこのエラーが正常に処理される。

エラープロセスが最終ステップに到達した場合、このエラーが正常に処理されたとみなされます。この場合、

エラープロセスは「完了」状況になります。ワークフロープロセスの呼び出し元にはエラーコードは戻され

ません。ワークフロープロセスは「完了」状況でただちに終了します。

■ エラープロセスではエラーの処理を試みるが、別のエラーで失敗する。

エラープロセスが最終ステップに到達した場合、このエラー処理が失敗したとみなされます。この場合、エ

ラープロセスは「エラー」状況になります。中止ステップで選択した、新しいエラーコードがワークフロー

プロセスの呼び出し元に戻されます。ワークフロープロセスは「エラー」状況のままです。

■ このエラー処理では、このエラーを処理できない。

開始条件が満たされないと、エラープロセスは即時に終了します。この場合、エラープロセスは「エラー」

状況になります。ワークフロープロセスの呼び出し元には本来のエラーコードは戻されません。ワークフロー

プロセスは「エラー」状況のままです。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ エラーの処理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 165

次の項で、エラープロセスについて詳しく説明します。

■ 165 ページの「ユーザー定義プロセスプロパティとプロパティセットのエラープロセスへの引き渡し」

■ 165 ページの「サブプロセスへのエラープロセスの割り当て」

ユーザー定義プロセスプロパティとプロパティセットのエラープロセスへの引き渡し

システム定義プロセスプロパティだけでなく、他のプロセスプロパティもエラープロセスに渡す場合は、次に注意し

てください。

■ ユーザー定義プロセスプロパティを元のプロセスインスタンスによってエラープロセスに渡す場合、同じ名前と

データタイプを指定して、これらのユーザー定義プロセスプロパティをエラープロセス内に明示的に再作成する

必要がある。

■ 元のプロセスからエラープロセスにプロパティセットを渡す場合は、元のワークフロープロセスとエラープロセ

ス内に共通のユーザー定義階層プロセスプロパティを作成し、この共通階層プロパティを使用してプロパティ

セットを渡す必要があります。

■ 元のワークフロープロセスの名前をエラープロセスで取得する場合、元のワークフロープロセスとエラープロセ

ス内に共通のユーザー定義プロセスプロパティを作成し、この共通ユーザー定義プロセスプロパティを使用して

元のプロセス名を渡す必要があります。

サブプロセスへのエラープロセスの割り当て

サブプロセスでエラーが検出され、このサブプロセスにエラープロセスが定義されている場合、エラープロセスは次

のいずれかの結果で完了します。

■ エラープロセスによってこのエラーが正常に処理される。

エラープロセスが最終ステップに到達した場合、このエラーが正常に処理されたとみなされます。この場合、エ

ラープロセスは「完了」状況になります。サブプロセスも「完了」状況で終了し、コントロールがメインプロセ

スインスタンスに戻されます。メインプロセスインスタンスでは、次のステップから実行を続けます。

■ エラープロセスではエラーの処理を試みるが、別のエラーで失敗する。

エラープロセスが最終ステップに到達した場合、このエラー処理が失敗したとみなされます。この場合、エラー

プロセスは「エラー」状況になります。中止ステップで選択した、新しいエラーコードがサブプロセスに戻され

ます。サブプロセスとメインプロセスの両方が「エラー」状況で終了します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ エラーの処理

166

例外を使用したエラーの処理

例外は、システムエラーとユーザー定義エラーを処理するためにデザインされた分岐のタイプです。システム生成エ

ラーの例には、電子メール通知送信時の障害などがあります。ユーザー定義エラーは、不完全なオーダーを提出しよ

うとした場合などに発生します。

分岐として、例外は、2 つのステップ間のコネクタのタイプの 1 つです。例外は、赤いコネクタでパレットデザイナー

に表示されます。パレットデザイナーの例外コネクタをクリックすると、[プロパティ]ウィンドウにその WF StepBranch のプロパティが表示されます。

備考: ステップの例外は、ステップの完了後に評価されることに注意してください。ステップを実行する前に例外を

評価する場合は、例外をプロセスの前のステップに結合する必要があります。

ワークフロープロセスの例外を作成する主な手順は、次のとおりです。

■ 例外の定義

■ 例外条件の定義

■ 例外アクションの追加

詳しくは、166 ページの「例外の定義」を参照してください。

例外の定義

例外は、Process Designer に分岐プロパティの一部として定義します。

例外を定義するには

1 Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で、該当するプロセスを選択して有効化します。

2 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

3 Process Designer でパレットからキャンバスにエラー例外コネクタをドラッグ&ドロップして、既存のステップアイコンに結合します。コネクタの端がステップに結合していることを確認してください。

4 キャンバスで例外矢印を選択したまま、[Properties]ウィンドウに例外の名前を入力します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、例外アイコンを選択して、右クリックし、[ViewProperties Window]を選択してください。

5 [Type]フィールドで[Error Exception]または[User Defined Exception]を選択します。

6 キャンバスで、例外アイコンをダブルクリックし、[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスにア

クセスします。

7 例外に適用する条件を定義します。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの回復

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 167

ワークフロープロセスの回復中断されたワークフロープロセスを自動でも手動でも回復できます。

ワークフロープロセスインスタンスの自動回復

ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントが外因性イベント(サーバークラッシュなど)のため障害

を起こした場合、サーバーの再起動時に、Siebel ワークフローは自動的に中断されたワークフローインスタンスを回

復します。

自動的に回復できないワークフロープロセスインスタンスの場合は、手動でプロセスを回復できます。たとえば、サー

バーがレコードを更新する Siebel オペレーションの途中でクラッシュした場合、ワークフローは Siebel オペレー

ションが完了しているかどうかを認識できません。ワークフローの実行を再開する前に、更新が完了していることを

手動で確認する必要がある可能性があります。他の例では、Siebel オペレーションで一連のレコードをクエリーする

ことになっている場合、サーバーのクラッシュ後でもワークフローは再クエリーすることによって自動的に再開でき

ます。

備考: ワークフロープロセスの自動回復は、サーバーコンポーネントで実行するワークフロープロセスに適用されます。

ローカルデータベースで実行するワークフロープロセスは回復できません。

回復は、ワークフローエンジンによって保存されたプロセスインスタンスの状況情報に基づいて、回復マネージャに

よって実行されます。状況情報は回復チェックポイントに保存されます。最適なパフォーマンスのため、回復チェッ

クポイントは、ステップの性質と[再試行を許可]フラグステップパラメータに基づいて、ワークフローエンジンに

よって決定されます。

アプリケーション開発者は、[再試行を許可]フラグを使用して、チェックポイント数を減らすことによって、ランタ

イムオーバーヘッドを最小限にすることができます。このパラメータはステップレベルで設定します。

備考: Siebel オペレーションステップとビジネスサービスステップに[再試行を許可]フラグを設定します。この

情報に基づいて、ワークフローエンジンが回復チェックポイントを決定します。

ワークフローインスタンスでどのステップから回復するか、回復マネージャが決定できない場合は、それらのインス

タンスが手動回復用にマークされます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

168

ワークフロープロセスインスタンスの手動回復

エラーが検出されたワークフロープロセスインスタンスを修正し、再開することができます。たとえば、

Communications Server が使用できない場合、通知用電子メールを送信するワークフロープロセスの状態は[エ

ラー]になります。Communication Server コンポーネントを使用可能にして、ワークフロープロセスを再開し

ます。

手動の回復用にマークされているインスタンスは、[ワークフローインスタンスの管理]ビューから回復できます。ラ

ンタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理-ビジネスプ

ロセス]>[ワークフローインスタンスの管理]>[関連インスタンス]を選択して、アプレットメニューからオプ

ションを選択します。手動の回復には次の 2 つのオプションがあります。

■ インスタンスを再開 – 次のステップ:プロセスインスタンスは現在のステップをスキップし、現在のステップ

から発生するすべての分岐条件を評価して、実行する次のステップを判断します。

■ インスタンスを再開 – 現在のステップ:プロセスインスタンスは現在のステップから再開します。現在のステッ

プが再試行されます。現在のステップがサブプロセスステップの場合は、新しいサブプロセスインスタンスが開

始されます。

備考: ワークフロープロセスインスタンスは、関連プロセスインスタンスの中で、そのコール深度設定が最も高い場

合にのみ再開できます。つまり、インスタンスが一連の関連インスタンスに含まれ、他の 1 つまたは複数のインスタ

ンスの方が高いレベルに設定されている(そのため、インスタンスが別のインスタンスから呼び出されている)場合、

[インスタンスを再開 - 次のステップ]と[インスタンスを再開 - 現在のステップ]は無効にされます。たとえば、

コール深度設定がレベル 0、1、2、3、4 の複数の関連インスタンスがあり、レベル 3 のレコードを選択した場合、

レベル 3 は関連インスタンスの中で設定された最高のコール深度レベルではないため、これらの再開コントロールは

無効にされます。

ワークフロープロセスの呼び出しこの項では、ワークフロープロセスを呼び出して実行するさまざまな方法について説明します。この項で説明する情

報は、次のように構成されています。

■ 169 ページの「ワークフロープロセスの呼び出しについて」

■ 170 ページの「ワークフローポリシーからのワークフロープロセスの呼び出し」

■ 171 ページの「スクリプトからのワークフロープロセスの呼び出し」

■ 172 ページの「ランタイムイベントからのワークフロープロセスの呼び出し」

■ 174 ページの「定義済みビジネスサービスからのワークフロープロセスの呼び出し」

■ 175 ページの「ワークフロープロセスマネージャでのワークフロープロセスの実行」

■ 175 ページの「アプリケーションオブジェクトマネージャでのワークフロープロセスの実行」

■ 175 ページの「バッチモードでのワークフロープロセスの実行」

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 169

ワークフロープロセスの呼び出しについて

ワークフロープロセスは、次の方法で呼び出すことができます。

■ [プロセスシュミレーター]ビューから。179 ページの「プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスの

テスト」を参照してください。

■ ワークフローポリシーから。170 ページの「ワークフローポリシーからのワークフロープロセスの呼び出し」を

参照してください。

■ スクリプトから。171 ページの「スクリプトからのワークフロープロセスの呼び出し」を参照してください。

■ ランタイムイベントから。172 ページの「ランタイムイベントからのワークフロープロセスの呼び出し」を参照

してください。

■ ユーザーイベントから。159 ページの「ユーザーイベントの使用」を参照してください。

■ 合成イベントから。149 ページの「ユーザーの移動を制御する合成イベントボタンの作成」を参照してください。

■ 設定済みビジネスサービスとして。174 ページの「定義済みビジネスサービスからのワークフロープロセスの呼

び出し」を参照してください。

これらの方法を使用して、本番環境に移行する前に、テスト環境でワークフロープロセスをテストすることができま

す。テストのときは、サーバー上でワークフロープロセスの呼び出しがテストされるので、ワークフローポリシーか

ら呼び出しを実行できる必要があります。これらの方法を使用して、本番環境のプロセスを呼び出すこともできます。

第 8 章「開発者向け:ワークフロープロセスのテスト」では[プロセスシュミレーター]ビューからプロセスを呼び

出す方法を説明します。『Overview: Siebel Enterprise Application Integration』および『Siebel eMailResponse 管理ガイド』にサーバーコンポーネントからのプロセスの呼び出しの説明があります。その他の呼び出し

方法については、この章で説明します。

備考: Siebel 7.0 以降、ビジネスインテグレーションマネージャおよび Business Integration Batch Managerは使用できなくなったので、ビジネスプロセスでこのいずれかを使用していた場合、それぞれワークフロープロセス

マネージャまたはワークフロープロセスバッチマネージャに置き換える必要があります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

170

ワークフローポリシーからのワークフロープロセスの呼び出し

ワークフローポリシーからワークフロープロセスを呼び出すには、ワークフローポリシープログラムの Run WorkflowProcess を使用するポリシーアクションを定義します。あるいは、Run Workflow Process プログラムをコピーして

からワークフロープロセスプロパティに対応するプログラム引数を追加して、カスタムワークフローポリシープログラ

ムを作成することもできます。このように、ポリシープログラムを使用してデータをワークフロープロセスプロパティ

に渡すことができます。

備考: ワークフローポリシー定義については、213 ページの「ワークフローポリシーの作成について」を参照してく

ださい。

ワークフローポリシーからプロセスを呼び出すには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理‐ビジネスプロセス]>[アクション]の順に選択します。

2 [アクション]アプレットで[新規]をクリックして、新しいアクションを定義します。

■ [プログラム]フィールドで、ピックリストを使用して、[Run Workflow Process]プログラムを選択します。

3 [引数]アプレットで、[引数]フィールドの[ProcessName]を選択します。

■ [値]フィールドに引数値として呼び出すワークフロープロセスの名前を入力します。

4 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理‐ビジネスプロセス]>[ワークフローグループ]の順に選択します。

5 [ワークフローグループ]アプレットで[新規]をクリックして、新しいグループを定義して名前を付けます。

6 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理‐ビジネスプロセス]>[ポリシー]の順に選択します。

7 [ポリシーリスト]アプレットで[新規]をクリックして、新しいポリシーを定義します。

a [条件]アプレットで[新規]をクリックして、ワークフロープロセスを呼び出すために満たす必要があるポ

リシーの条件を定義します。

b [アクション]アプレットで、[新規]をクリックして、新しいアクションを定義し、ステップ 1 で定義したア

クションの名前を入力します。

8 Generate Triggers を実行します。

トリガー生成実行については、267 ページの「データベーストリガーの作成」を参照してください。

9 Run Workflow Process プログラムを使用している場合、Workflow Process Manager サーバーコンポーネントがオンラインであることを確認します。

10 ワークフローモニターエージェントを実行します。

ワークフローポリシーの監視については、285 ページの「ワークフローアクションエージェントの使用」を参照

してください。

11 ポリシー違反をします。このアクションにより、ワークフロープロセスが呼び出されます。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 171

スクリプトからのワークフロープロセスの呼び出し

ワークフロープロセスは、Siebel VB または Siebel eScript を使用して、スクリプトからプログラム的に呼び出す

ことができます。スクリプトを使用することで、Siebel アプリケーションまたは外部システムのどこからでもワーク

フロープロセスを呼び出すことができます。

備考: スクリプトからのワークフロープロセスの呼び出しは、同期モードで行います。

スクリプトからプロセスを呼び出すと、プロセスをサーバー上または Object Manager で実行するよう指定すること

ができます。プロセスをサーバー上で実行するには、サービス「Workflow Process Manager(Server Request)」を呼び出します。プロセスを Application Object Manager で実行するには、サービス「Workflow ProcessManager」を呼び出します。

スクリプトからワークフロープロセスを呼び出す方法の例については、次のサンプルスクリプトを参照してください。

■ 171 ページの「例:オブジェクトマネージャでのスクリプトからのワークフローの呼び出し」

■ 172 ページの「例:フィールド値をプロセスプロパティに渡すワークフローのスクリプトからの呼び出し」

例:オブジェクトマネージャでのスクリプトからのワークフローの呼び出し

次に、「My Account Process」というワークフロープロセスを呼び出すサンプルスクリプトを示します。この例で

は、プロセスは Object Manager で呼び出されています。

/ Example:Invoking a Workflow Process via scriptingfunction Invoke_Process(){var svc = TheApplication().GetService("Workflow Process Manager");var Input = TheApplication().NewPropertySet();var Output = TheApplication().NewPropertySet();var bo = TheApplication().ActiveBusObject();var bc = bo.GetBusComp("Account");var rowId = bc.GetFieldValue("Id");

Input.SetProperty("ProcessName", "My Account Process");Input.SetProperty("Object Id", rowId);

svc.InvokeMethod("RunProcess", Input, Output);}

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

172

例:フィールド値をプロセスプロパティに渡すワークフローのスクリプトからの呼び出し

次に、「My Opportunity Process」というワークフロープロセスを呼び出す、最初の例に類似したサンプルスクリ

プトを示します。この例では、プロセスは Object Manager 内で呼び出され、追加フィールド値はワークフロープ

ロセスで定義されたプロセスプロパティに受け渡されます。

//Example:Passing Field Values to Process Propertiesfunction Invoke_Process(){

var svc = TheApplication().GetService("Workflow Process Manager");var Input = TheApplication().NewPropertySet();var Output = TheApplication().NewPropertySet();var bo = TheApplication().ActiveBusObject();var bc = bo.GetBusComp("Opportunity");

var rowId = bc.GetFieldValue("Id");var accountId = bc.GetFieldValue("Account Id");

input.SetProperty("ProcessName", "My Opportunity Process");input.SetProperty("Object Id", rowId);

// Pass the value of the Account Id field to the Account Id process propertyInput.SetProperty("Account Id", accountId);

svc.InvokeMethod("RunProcess", Input, Output);

ランタイムイベントからのワークフロープロセスの呼び出し

ワークフロープロセスは、ランタイムイベントエンジンと統合され、ビジネスプロセスを自動化する簡易イベントメ

カニズムを提供します。このメカニズムの機能は、次のとおりです。

■ リアルタイムでイベントを監視する。

■ スクリプト作成とワークフローポリシー呼び出しの必要を最低限に押さえる。

使用可能なイベントのタイプは次のとおりです。

■ アプリケーション

■ ビジネスコンポーネント

■ アプレット

備考: ランタイムイベントについては、『Siebel パーソナライゼーション管理ガイド』を参照してください。

ランタイムイベントを使用して、ワークフロープロセスを呼び出すには、Siebel Tools を使用して、アプレットにボ

タンを設定します。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 173

ワークフロープロセスを呼び出すボタンを作成するには

1 Siebel Tools で、アプレットにボタンを設定し、MethodInvoked プロパティを指定します。詳しくは、『UsingSiebel Tools』を参照してください。

2 ボタンを有効にするには、PreCanInvokeMethod プロパティを無効にします。次にサーバースクリプトを編集し、変更内容を Siebel レポジトリファイルにコンパイルします。次の例は、Siebel VB 固有です。

Function WebApplet_PreCanInvokeMethod (MethodName As String, CanInvoke As String) As Integer

If MethodName = "<Name>" Then

CanInvoke = "True"

WebApplet_PreCanInvokeMethod = CancelOperation

Else

WebApplet_PreCanInvokeMethod = ContinueOperation

End If

End Function

3 ワークフロープロセスを定義します。ボタンクリックでこのワークフロープロセスを呼び出すには、次のいずれ

かの方法でランタイムイベントを指定します。

■ このワークフロープロセスを開始するには、条件分岐の開始ステップにランタイムイベントを指定します。

■ このワークフロープロセスをボタンクリックで再開(一時停止になっている場合)するには、ユーザー対話

ステップまたは条件分岐の待機ステップにランタイムイベントを指定します。

これらのフィールドの値については、表 19 で説明します。

備考: 待機中のワークフロープロセスインスタンスがない場合にこのボタンをクリックすると、イベントが破棄され

るか、「プロセスを再開できません」エラーメッセージが表示されます。このビューにアクセスするにはワークフロー

プロセスの実行が必要となるようにすることで、このエラーの発生を防止できます。たとえば、ユーザー対話ステッ

プを含んでいるワークフローを設定します。エラー例外分岐またはエラープロセスを定義すれば、このエラーを処理

できます。

表 19 ランタイムイベントフィールドの値

フィールド 値

イベントオブジェクトタイプ BusComp

イベント PreInvokeMethod

イベントオブジェクト ベースになっているボタンを含んでいるアプレット上のビジネスコンポーネン

トの名前。

サブイベント ステップ 1 で設定したメソッドの名前。このサブイベント名は一意でなければな

りません。

イベント取り消しフラグ TRUE。このフラグがチェックされていない場合、ワークフロープロセスを実行

すると、エラー「設定された方法 < メソッド名 > はこのビジネスコンポーネン

トでサポートされていません。」が表示されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

174

4 ワークフロープロセスを作成した後、プロセスを有効化してパーソナライゼーションを再ロードします。パーソナライゼーションを再ロードするには

a アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理-ランタイムイベント]>[イベント]の順に選択します。

b アプレットメニューから[パーソナライゼーションを再ロード]を選択します。

プロセスを有効にするには、ランタイムイベントを登録するワークフロープロセスを有効化した後、パーソナラ

イゼーションを再ロードする必要があります。

定義済みビジネスサービスからのワークフロープロセスの呼び出し

定義済みビジネスサービスを定義してワークフローを呼び出すことができます。ワークフロープロセスマネージャ

(サーバーリクエスト)などの定義済みビジネスサービスを使用する場合、Server Request Broker(SRBroker)パラメータを指定する必要はありません。

備考: ワークフロープロセスマネージャ(サーバーリクエスト)を使用するには、SRProc および SRBroker が実行

中でなければなりません。詳しくは、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。

サーバーリクエストを直接呼び出す場合は、SRBroker パラメータを指定する必要があります。

定義済みビジネスサービスを定義するには

1 Siebel Tools で、[Siebel Objects]>[Business Service]の順に移動します。次の値の新規レコードを追加します。

■ Name:(スクリプトで参照する名前)

■ Class:CSSSrmService

■ Display Name:(ワークフロービューで参照する名前)

2 [Business Service User Prop]をクリックします。次のレコードを追加します。

■ Name:コンポーネント

■ Value:(サーバーコンポーネントの内部名(略称)、たとえば「WfProcMgr」)

■ Name:モード

■ Value:(サーバーリクエストのモード、たとえば「Async」)

3 (オプション)SRBroker に関するその他のユーザープロパティを入力します(333 ページの「定義済みビジネスサービス」を参照)。

4 ビジネスサービスメソッドを選択します。次のレコードを追加します。

■ Name:(スクリプトで参照する名前)

■ Display Name:(ワークフロービューで参照する名前)

5 [Business Service Method Arg]をクリックします。たとえば、WfProcMgr 用の「ProcessName」など、呼び出されるコンポーネントに固有のレコードを追加します。この名前はサーバーコンポーネントパラメータの内部名(略称)であることに注意してください。

備考: SRBroker および SRProc は、サーバーコンポーネントを呼び出すビジネスサービスの実行に必要です。

ビジネスサービスの呼び出しについては、『Siebel Object Interfaces Reference』を参照してください。

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 175

ワークフロープロセスマネージャでのワークフロープロセスの実行

ワークフロープロセスは、ワークフローオブジェクトマネージャサーバーコンポーネント内で実行できます。サーバー

上でのプロセスの実行をサポートするワークフロープロセスを呼び出すには、次の方法があります。

■ サーバー上で実行するワークフローポリシーから

■ Server Request パラメータを指定するスクリプトから

■ 処理モードが「リモートの同期」または「リモートの非同期」に設定されたランタイムイベントから

備考: スクリプトからのワークフロープロセスの呼び出しは、同期モードで実行します。

ワークフローオブジェクトマネージャサーバーコンポーネント内のサーバー上で実行されるプロセスを呼び出す場合

は、ユーザーがサーバーに接続している場合のみプロセスが実行されます。ユーザーがサーバーに接続していない場

合、リクエストはキューに格納され、ユーザーが同期をとるか、またはサーバーが使用可能になると実行されます。

Siebel Toolsを使用してカスタム .srfファイルをコンパイルした場合、このファイルはSiebel Application Serverの Objects ディレクトリに追加する必要があります。また、カスタム .srf ファイルを反映させるため、ServerSiebelApplication のパラメータで参照する siebel.cfg ファイルを更新する必要があります(siebel.cfg ファイルはワー

クフローオブジェクトマネージャサーバーコンポーネントのデフォルト設定ファイル)。

備考: プロセスをサーバー上で実行する場合、ナビゲーション機能(ユーザー対話ステップなど)を含む UI 機能を

呼び出すビジネスサービスはサポートされません。

アプリケーションオブジェクトマネージャでのワークフロープロセスの実行

アプリケーションオブジェクトマネージャでのワークフロープロセスの実行は、モバイルユーザーがビジネスプロセ

スを実施する場合や、エンドユーザーナビゲーションを含むビジネスプロセスを定義する場合に便利です。

Application Object Manager でのワークフロープロセスの呼び出しをサポートするには、次の方法があります。

■ プロセスシミュレーターから

■ Application Object Manager でローカルに実行するように指定されたスクリプトから

■ 処理モードが「ローカルの同期」に指定されたランタイムイベントから

バッチモードでのワークフロープロセスの実行

ワークフロープロセスは、ワークフロープロセスバッチマネージャサーバーコンポーネント(WfProcBatchMgr)を

実行すると、バッチで実行できます。プロセスをバッチモードで実行すると、1 つのワークフロープロセスで複数の

レコードに対してアクションを実行できます。プロセスをバッチモードで実行する場合、検索条件を指定して、評価

されるレコード数を制限することもできます。

備考: 7.0 ワークフロープロセスとサービスワークフロープロセスのみバッチモードで実行する必要があります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスの設計方法について ■ ワークフロープロセスの呼び出し

176

ワークフロープロセスバッチマネージャはパラメータの検索条件を取り込み、プロセスビジネスオブジェクトのプラ

イマリビジネスコンポーネント上で検索条件を実行します。フェッチされた各レコードについて、ワークフロープロ

セスバッチマネージャはワークフロープロセスを呼び出し、Object ID プロセスプロパティを現在アクティブな行と

して設定します。

バッチワークフローのスケジュール毎月曜日午前 7 時など、指定した間隔でワークフロープロセスを実行するバッチワークフローを設定できます。これ

はコンポーネント要求を設定して実行します。

バッチワークフローをスケジュールするコンポーネント要求を設定するには

1 ランタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理-サーバー設定]>[エンタープライズ]>[コンポーネント定義]の順に選択します。

2 [コンポーネントリクエスト]で、[新規]をクリックします。

3 [コンポーネント/ジョブ]フィールドで選択ボタンをクリックします。[コンポーネント / ジョブ]ダイアログボックスが表示されます。

4 [Workflow Process Batch Manager]を選択します。

5 [コンポーネントリクエストパラメータ]フォームアプレットで[新規]をクリックします。

6 [名前]フィールドで選択ボタンをクリックして、ダイアログボックスから[ワークフロープロセス名]を選択します。

7 [値]フィールドに、実行するワークフロープロセス名を入力します。

8 [新規]をクリックして、別のパラメータを追加します。

9 [名前]フィールドで選択ボタンをクリックします。

10[検索条件]を選択します。

[値]フィールドに検索条件を入力します。バッチモードでのワークフロープロセスの実行については、『Siebel シス

テム管理ガイド』を参照してください。

表 20 ワークフロープロセスバッチマネージャのパラメータ

表示名 説明

Workflow Process Name 必須。実行するワークフロープロセス定義の名前。

Search Specification 処理する作業項目を識別する検索条件。

備考: 検索条件パラメータは、すべての Workflow Management サーバーコ

ンポーネントによって共有されている汎用パラメータです。ただし、このパラ

メータは、1 つのコンポーネント、WfProcBatchMgr にのみ使用されます。

WfProcBatchMgr 以外でコンポーネントに指定された検索条件パラメータは

使用されません。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 177

8 開発者向け:ワークフロープロセスのテスト

この章では、ワークフロープロセスを配置する前にテストする方法について説明します。ワークフロープロセスのテ

ストは、Siebel Tools のプロセスシミュレーターを使用して行うことができます。また、ランタイム環境でリアルタ

イムにテストすることもできます。ワークフロープロセスのテスト方法は、テスト対象のプロセスのタイプにより異

なります。

プロセスのシミュレートを正常に行うには、プロセスを検証して設定が正しいことを確認する必要があります。その

ため、この章では、最初に検証ツールについて説明します。

この章は次のように構成されています。

■ 178 ページの「検証ツールによるワークフロープロセスのエラーの修正」

■ 179 ページの「プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスのテスト」

■ 179 ページの「プロセスシミュレーターとサポートされているシミュレーションのモードについて」

■ 181 ページの「プロセスシミュレーターの実行」

■ 183 ページの「サーバーコンポーネントが含まれるワークフローのテスト」

Siebel アプリケーションのテストの高度な計画戦略などの詳細は、『Testing Siebel Business Applications』を

参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ 検証ツールによるワークフロープロセスのエラーの修正

178

検証ツールによるワークフロープロセスのエラーの修正Siebel Workflow の検証ツールは、シミュレーションと配置の前に使用するエラー修正メカニズムです。パレット

または Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で右クリックして表示されるコンテキストメニューを使用し

て、ワークフロープロセスを検証することができます。

他の方法では構造上の制約によりワークフローの記述の一貫性を確保することが困難でも、検証を行うことにより実

現することができます。たとえば、検証により、エラープロセス内に別のエラープロセスが存在しないようにするこ

とができます。ワークフロープロセスの検証を実行すると、ワークフローに存在する可能性があるエラーについて警

告が表示されます。このエラーはプロセスシミュレーターを実行する前に修正できます。

検証ツールでは次のエラーを検出できます。

■ コネクタが正しく結合されていない:すべてのワークフロープロセス図の分岐が正しく結合されていることを確

認してください。

■ 決定ポイントに対して外部分岐が指定されていない:ワークフロープロセスの各決定ポイントに対して外部分岐

を指定してください。

■ ビジネスサービスステップに対してビジネスサービスとビジネスサービスメソッドが指定されていない:ワーク

フロープロセスの各ビジネスサービスステップに対してビジネスサービスとビジネスサービスメソッドを指定し

てください。

■ Siebel オペレーションステップにビジネスコンポーネントがない:各 Siebel オペレーションステップが機能

するビジネスコンポーネントを指定してください。

■ サブプロセスステップに対してサブプロセス名が指定されていない:各サブプロセスステップに対して、ワーク

フローが呼び出す所定のサブプロセスを指定してください。

ワークフロープロセスを検証するには

1 Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で、検証するプロセスを選択します。

2 右クリックして[Validate]を選択します。

[Validate]ダイアログボックスが表示されます。

3 [開始]をクリックします。

[Validate]ダイアログボックスの左下の隅に「Starting validation..」というメッセージが表示されます。

4 検証が正常に完了した場合、エラーはレポートされず、ダイアログボックスの左下の隅には「Total tests failed: 0」というメッセージが表示されます。

5 検証が正常に完了しなかった場合、エラーと違反している規則のリストが表示されます。次のいずれかのアクションを行います。

a エラーをクリックして、[Details]ダイアログボックスでメッセージを表示します。

b 検証パネルの下部にある[Save As]ボタンをクリックして、エラーをログファイルに保存することもできます。

備考: すべてのエラーが重大なわけではなく、一部のエラーは警告のみです。

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスの

テスト

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 179

プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスのテストワークフロープロセスをテストしてから本番環境に移行することによって、そのアクションは正確で有効になり、希

望どおりの結果が得られます。

本番環境に変更後のプロセスを導入するには、テストおよび移行手順を開発する必要があります。この手順に関する

注意事項の一部は、58 ページの「ワークフロープロセスのテスト/移行方法の定義」でも説明しています。

注意: テスト環境と本番環境では、ソフトウェアのバージョンが同じである必要があります。

プロセスシミュレーターからワークフロープロセスを呼び出すと、ワークフロープロセスを簡単にデバッグできます。

Siebel Tools には Process Designer とプロセスシミュレーターの両方があるため、プロセスステップの定義とデ

バッグを同時に進めることができます。

備考: ワークフロープロセスがプロセスシミュレーターから呼び出された場合、そのプロセスはアプリケーションオ

ブジェクトマネージャ内で実行されます。実際のプロセス呼び出しは、指定したパラメータによってアプリケーショ

ンオブジェクトマネージャまたはワークフロープロセスマネージャサーバーセッションで実行されます。ワークフ

ロープロセスマネージャのサーバーセッションで実行できるワークフロープロセスの一部は、アプリケーションオブ

ジェクトマネージャで実行できない場合があります。そのため、すべてのワークフロープロセスのシミュレートがで

きるとは限りません。詳しくは、179 ページの「プロセスシミュレーターとサポートされているシミュレーションの

モードについて」を参照してください。

その他の方法では、Siebel Workflow の外部からワークフロープロセスを呼び出します。ワークフロープロセスを呼び出

すこれらの方法については、169 ページの「ワークフロープロセスの呼び出しについて」を参照してください。サーバー

コンポーネントからワークフロープロセスを呼び出す方法については、『Overview: Siebel Enterprise ApplicationIntegration』 および『Siebel eMail Response 管理ガイド』を参照してください。

プロセスシミュレーターとサポートされているシミュレーションのモードについて

プロセスシミュレーターでは、ワークフロープロセスの各ステップの結果を表示しながらプロセスを進めることがで

きます。プロセスシミュレーターで実行するワークフロープロセスはアクティブである必要はありません。シミュレー

ターでは、開始日、終了日、および状況は無視されます。

備考: プロセスシミュレーターの実行やワークフロープロセスの配置を行う前に、検証機能を実行してください。検

証機能の規則により、ワークフロープロセスが正常に機能するか確認することができます。詳しくは、178 ページの

「検証ツールによるワークフロープロセスのエラーの修正」を参照してください。

プロセスシミュレーターを使用して、Siebel クライアントで実行されるワークフローをテストできます。サービス

ワークフロー、7.0 ワークフロー、インタラクティブワークフローがこれに該当します。プロセスシミュレーターで

は、長実行時間ワークフローやサーバーコンポーネント(ワークフロープロセスマネージャ、Server RequestBroker、割当マネージャ、Communications Server など)を含むワークフローのテストはできません。サーバー

コンポーネントを含むワークフローをテストするには、ワークフローをランタイム環境に配置して、アプリケーショ

ンサーバーでテストする必要があります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスの

テスト

180

プロセスシミュレーターを起動すると、Siebel Web クライアントが起動され、デバッグオプションで指定された

データベースに接続します(デバッグオプションの設定については、181 ページの「プロセスシミュレーターの実行」

を参照してください)。監視ウィンドウにワークフロー変数(プロセスプロパティ)とアプリケーションデータ(ビジ

ネスオブジェクトとビジネスコンポーネント)が表示されます。

このトピックは次のように構成されています。

■ 180 ページの「プロセスシミュレーターのコマンド」

■ 180 ページの「プロセスシミュレーターの Watch ウィンドウ」

ワークフロープロセスのテスト方法については、次の各項を参照してください。

■ 181 ページの「プロセスシミュレーターの実行」

■ 183 ページの「サーバーコンポーネントが含まれるワークフローのテスト」

プロセスシミュレーターのコマンド[Simulate]ツールバーでプロセスシミュレーターを制御できます。

[Simulate]ツールバーを有効にするには

1 Siebel Tools のアプリケーションメニューで、[View]>[Toolbars]>[Simulate]に順に選択します。

[Simulate]ツールバーがアクティブになると、次のように表示されます。

2 [Simulate]ツールバーが表示されたら、181 ページのステップ 1 に進んでプロセスシミュレーターを実行することができます。

表 21 で、[Simulate]ツールバーのボタンについて説明します。

プロセスシミュレーターの Watch ウィンドウプロセスシミュレーターの[Watch]ウィンドウでプロセスプロパティを確認できます。[Watch]ウィンドウを表

示するには、プロセスシミュレーターを右クリックして[Watch Window]を選択します。

表 21 プロセスシミュレーターのコマンド

ボタン 説明

Start Simulation プロセスの開始ステップを有効にします。プロセスが停止中の場合は、再開します。

Simulate Next 直前に実行されたステップの次のステップを有効にします。

Complete Simulation シミュレーションを一時停止します。

Stop Simulation プロセスを停止します。

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスの

テスト

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 181

プロセスシミュレーターの実行

プロセスシミュレーターを最初に実行する前に、デバッグオプションを設定する必要があります。その後、[ProcessDesigner]を右クリックして[Simulate Workflow Process]を選択すると、プロセスシミュレーターが起動し

ます。

注意: プロセスシミュレーターを使用してワークフロープロセスをテストすると、ワークフローは通常の方法で呼び

出された場合と同様に実行されます。たとえば、プロセスに更新や追加などの Siebel オペレーションが含まれてい

る場合、データベースのレコードはプロセスシミュレーターの実行時に更新されます。

備考: ワークフロープロセスシミュレーターは、待機ステップが秒単位で指定されている場合、待機時間をシミュ

レートします。ただし、指定時間の単位が分以上の場合、シミュレーターは待機のシミュレートはせずに次のステッ

プに進みます。

プロセスシミュレーターでワークフロープロセスをテストするには

1 Siebel Tools で[View]>[Options]>[Debug]の順に移動し、デバッグオプションを設定します。次に示すガイドラインに従って[Debug]タブの各フィールドに値を入力します。「$」はユーザー固有の設定を表します。Siebel 実行可能ファイル(Siebel.exe)と構成ファイル(uagent.cfg)の完全なパスを入力します。

2 Workflow Processes OBLE で、シミュレートするワークフローを右クリックし、[Simulate Workflow Process]を選択します。

[Process Simulator]ビューが表示されます。ワークフローの開始ステップが強調表示され、シミュレーショ

ンの開始点が示されます。

3 [Simulate]ツールバーで[Start Simulation]ボタンをクリックして、シミュレーションを開始します。

181 ページのステップ 1 で入力したデバッグ設定に従って、Web クライアントの新しいインスタンスが起動し

ます。この Web クライアントはシミュレーションのランタイム環境として使用します。シミュレートするワー

クフローが対話型フローである場合を除き、この Web クライアントでなんらかのアクションを行う必要はあり

ません。対話型フローのシミュレーションについては、ステップ 4 のステップ a を参照してください。

Web クライアントの初期化後、開始ステップが実行され、ワークフローは 2 番目のステップで一時停止します。

その後、制御が Siebel Tools に戻されます。ここで、最初のステップが目的どおりに実行されている場合は、

ワークフローの 2 番目のステップが[Process Simulator]ビューで強調表示されます。

プロセスシミュレーターの使用では次の点に注意してください。

■ [Watch]ウィンドウを使用するには、キャンバスを右クリックして[Watch Window]を選択します。

■ どの時点でも、Process Designer でステップ詳細を変更して、プロセスシミュレーターに戻りプロセスを

テストできます。

実行可能ファイル $SiebelClient¥BIN¥siebel.exe

構成ファイル $SiebelClient¥BIN¥enu¥uagent.cfg

作業ディレクトリ $SiebelClient¥BIN

ユーザー名 $username

パスワード $password

データソース $datasource

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ プロセスシミュレーターによるワークフロープロセスの

テスト

182

4 [Simulate]ツールバーで[Simulate Next]ボタンをクリックして、強調表示されているステップを実行します。

ステップがユーザー対話ステップ以外の場合、ステップの実行が完了すると、ワークフローの次のステップが強

調表示され、シミュレーターで次のステップを実行できるようになります(ステップ 5 に進んでください)。

ステップが対話型フローのユーザー対話ステップの場合、ステップで定義された対応するビューが Web クライ

アントに表示されます。

a Web クライアントに切り替えて、ユーザー対話ステップで予定されているランタイムイベントを起動し、ワー

クフローの実行を再開します。

制御が Siebel Tools に戻され、ワークフローの次のステップが強調表示されます。

5 プロセスが完了するまで、ワークフロープロセスを順番に実行して、[Watch]ウィンドウで各ステップの結果を確認します。

備考: 最終ステップが実行されると、シミュレーションは自動的に終了します。ただし、[Stop Simulation]ボタ

ンを使用すれば、最終ステップが実行される前でもシミュレーションを停止してワークフロープロセスウィンドウを

閉じ、シミュレーションを終了することができます。

ワークフロープロセスのシミュレーションのトラブルシューティング

ここでは、ワークフロープロセスのシミュレーションの問題を解決するガイドラインを示します。

問題を解決するには、表 22 の現象/エラーメッセージのリストを参照してください。

表 22 ワークフロープロセスのシミュレーションの問題の解決

現象/エラーメッセージ 診断手順/原因 解決策

ワークフローのシミュレーション

を行うためワークフローを開始し

ようとしても、実行されません。

ランタイムイベントがある外部分

岐が開始ステップに設定されてい

る場合、シミュレーションはイベ

ントの発生を待機するため次のス

テップには進みません。

このイベントをシミュレーションから

削除するか、デフォルトの分岐を追加し

ます。

ユーザー対話ステップが完了した

後、シミュレーターが次の動作を

行いません。

ユーザー対話ステップに設定され

ている分岐にランタイムイベント

が関連付けられていない可能性が

あります。

ユーザー対話ステップに設定されてい

るすべての分岐に、ユーザー対話ステッ

プで実行されるアクションに関連付け

られているランタイムイベントをそれ

ぞれ設定してください。

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ サーバーコンポーネントが含まれるワークフローのテス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 183

サーバーコンポーネントが含まれるワークフローのテストサーバーコンポーネントが含まれるワークフロー(長実行時間ワークフロープロセスなど)は、プロセスシミュレー

ターではテストできません。サーバーコンポーネントが含まれるワークフロープロセスをプロセスシミュレーターで

実行すると、動作結果は間違ったものになります。サーバーコンポーネントが含まれるワークフロープロセスをテス

トするには、ランタイム環境でワークフローをテストします。

たとえば、Siebel 割当マネージャを使用するワークフロープロセスをテストするには、ランタイム環境でワークフ

ローを実装します。ワークフローを Siebel Tools からエクスポートして、Web Client にインポートします。その

後、作動中のサーバーコンポーネントを使用して、ワークフローをリアルタイムでテストします。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

開発者向け:ワークフロープロセスのテスト ■ サーバーコンポーネントが含まれるワークフローのテス

184

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 185

9 管理者向け:ワークフロープロセスの管理

この章は、次のように構成されています。

■ 185 ページの「ワークフロープロセスの配置について」

■ 189 ページの「開発から本番へのワークフロープロセスの移行」

■ 192 ページの「ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理」

■ 197 ページの「本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシューティング」

ワークフロープロセスの配置についてワークフローの設計とワークフローの配置は、別々に実行されます。ワークフローの配置とは、環境を移動し、それ

を有効にするプロセスです。Siebel Tools の Process Designer でワークフロープロセスを設計したら、SiebelTools でワークフロープロセスを発行することによってワークフロープロセスを配置し、ランタイムクライアントア

プリケーションのワークフロープロセスを有効にします。

備考: ローカルモードで[Publish]ボタンではなく[Publish/Activate]ボタンを使用してワークフロープロセス

を発行する場合は、ランタイムアプリケーションでワークフローを個別に有効にする必要はありません。

次の箇条書き項目で、前述の操作を詳しく説明します。

■ Publish:ワークフロープロセス定義を、レポジトリテーブルからランタイムクライアントテーブルに移動します。

■ Activate:ランタイムテーブルで、ワークフロープロセスの有効なバージョンを選択します。SiebelEnterprise では、一度に 1 つのバージョンのワークフロープロセスのみを有効化することができます。

備考: 有効化は Siebel クライアント内で実行され(複数選択がサポートされている場合)、複数の開発者が同じ

ワークフロープロセスの複数のバージョンを発行する場合のために、バージョン管理の形式が提供されています。

■ Publish/Active:Siebel Tools 内から 1 つのボタンをクリックするだけで、ローカルモードでワークフロー

プロセスを発行し、有効化します。また、この機能を使用するには、テストを行うクライアントで[Workflow]

VerCheckTime パラメータを -1 に設定する必要があります。このパラメータの設定については、42 ページの

「本番でのワークフローの配置」を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ワークフロープロセスの配置について

186

46 ページの図 12 は、Siebel Workflow の配置アーキテクチャを示します。Siebel Tools はサーバーのデータソー

スに接続されます。また、ランタイムクライアントアプリケーションもサーバーのデータソースに接続されます。実行

する手順の概要を次に示します。

1 Siebel Tools の Process Designer で、ワークフロープロセスを発行します。

この手順により、ランタイムクライアントアプリケーションにワークフロープロセスが表示されます。次の図は、

[WF/Task Editor]ツールバーの[Publish]ボタンを示しています。

2 ランタイムクライアントにログインします。アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]を選択します。これにより[ワークフローの配置]ビューに移動し、ここでワークフロープロセスを有効化することができます。

ワークフロープロセスの配置の詳細については、次の項を参照してください。

■ ワークフロープロセスの配置については、186 ページの「ワークフロープロセスの配置」を参照してください。

■ ワークフロープロセスをモバイルクライアントに配置する場合の固有の情報については、188 ページの「モバイ

ルクライアントへのワークフロープロセスの配置」を参照してください。

ワークフロープロセスの配置

ワークフロープロセスの配置の手順は 2 つあります。これは、ワークフロープロセス定義がレポジトリオブジェクト

として格納されている一方で、配置されたワークフロープロセスが配置パラメータと共にランタイムテーブルに格納

されているためです。Siebel Tools レポジトリから Siebel Workflow ランタイムクライアントにワークフロープロ

セスを配置します。

備考: 配置するワークフロープロセスがサブプロセスステップを含む場合、またはビジネスコンポーネント、ビジネ

スサービス、ビューなどの新しいレポジトリオブジェクトを参照する場合は、これらのサブプロセスまたはレポジト

リオブジェクトが、配置するワークフローで使用できることを最初に確認する必要があります。サブプロセスステッ

プの場合は、親のワークフローを配置する前にサブプロセスを配置し、親のワークフロープロセスからサブプロセス

にアクセスできるようにします。新しいレポジトリオブジェクトの場合は、最初に新しいレポジトリオブジェクトを

コンパイルして、配置するワークフロープロセスからこのオブジェクトにアクセスできるようにします。

ワークフロープロセス定義はレポジトリから読み取られ、Siebel Workflow によってその定義が XML としてランタ

イム環境に書き込まれます。ワークフロープロセスは、配置パラメータ(Replication、Activation Date、ExpirationDate、および Monitoring Level)を使用して配置します。配置パラメータについては、199 ページの「ワークフ

ロープロセスの監視レベルの設定」を参照してください。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ワークフロープロセスの配置について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 187

ワークフロープロセスを配置するには

1 Siebel Tools で、[View]>[Toolbars]>[WF/Task Editor]ツールバーを選択して、[Workflow/Task Editor]ツールバーを有効にします。

2 [Object List Editor]でワークフロープロセスを選択します。

3 [WF/Task Editor]ツールバーで、[Publish]ボタンをクリックします。

ワークフローの状況が、[In Progress]から[Completed]に変わり、次のように使用可能になります。

■ サーバーのデータソースに接続している場合、完了したワークフロープロセスが実行時に有効化され、使用

可能になります。

■ ローカルのデータソースに接続している場合、ワークフロープロセスをチェックインします。ワークフロー

をチェックインすると、実行時に有効化され、使用可能になります。

4 ランタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]を選択し、配置したワークフローを検索します。

5 ワークフロープロセスを選択して、[アクティブにする]ボタンをクリックします。

これによって、構文の有効性のチェック、ランタイムイベント(ある場合)の登録、プロセス状況の「有効」へ

の変更が行われます。また、前の有効化されたバージョンの状態は[旧式]に変更されます。

a また、ワークフロープロセスにランタイムイベントがある場合は、そのランタイムイベントを再ロードする必

要があります。アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ランタイム

イベント]を選択し、アプレットメニューをクリックして、[パーソナライゼーションを再ロード]を選択し

ます。これによって、現在のオブジェクトマネージャセッションのランタイムイベントが再ロードされます。

詳しくは、『Siebel パーソナライゼーション管理ガイド』を参照してください。

6 ワークフロープロセスの配置パラメータを設定します。

a [開始日時]フィールドに有効にする日時を設定します。

b [失効日時]フィールドに失効日を設定します。

c モバイルクライアントにワークフロープロセスを配置する場合以外は、{レプリケーション}フィールドを

[None]に設定します。モバイルクライアントにワークフローを配置する場合は、188 ページの「モバイルク

ライアントへのワークフロープロセスの配置」を参照してください。

d [モニターレベル]フィールドに監視レベルを設定します。詳しくは、199 ページの「ワークフロープロセス

の監視レベルの設定」を参照してください。

これで、プロセスシミュレーター、スクリプト、またはワークフローポリシーなどの、すべての呼び出しモードから

ワークフロープロセスを呼び出すことができます。

一括処理でワークフロープロセスを有効にするには

1 ランタイムクライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]を選択し、配置するワークフローを検索します。

2 有効にするワークフローを選択し、[アクティブにする]ボタンをクリックします。

備考: すべてのワークフローを選択しないことをお勧めします。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ワークフロープロセスの配置について

188

モバイルクライアントへのワークフロープロセスの配置

[ワークフローの配置]ビューの[レプリケーション]フィールドを使用すると、ワークフロープロセス定義をモバイ

ルクライアントにルーティングするかどうかを選択することができます。モバイルクライアントで必要なワークフ

ロープロセス定義だけをルーティングすることにより、ローカルデータベース内のデータ量を減らすことができます。

Replication パラメータを設定するには、[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]>[有効なワークフ

ロープロセス]の順に移動します。表 23 に、[レプリケーション]フィールドに指定可能な値を示します。

モバイルクライアントでワークフロープロセスを使用する方法については、次の項を参照してください。

■ 188 ページの「モバイルクライアントルーティングの制限」

■ 188 ページの「エリアノードでのワークフロープロセスの配置」

モバイルクライアントルーティングの制限

モバイルクライアントにワークフロープロセス定義をルーティングするかどうかを選択するために[レプリケーショ

ン]フィールドを修正する場合、[レプリケーション]フィールドの値を[None]から[All]に変更し、ワークフ

ロープロセス定義とすべての関連レコードをサーバーに同期してモバイルクライアントまたはエリアノードに追加す

ることに注意してください。

エリアノードでのワークフロープロセスの配置

エリアノードでワークフロープロセスを実行することができます。ワークフロープロセスはスクリプトまたはランタ

イムイベントから呼び出すことができます。

エリアノードでワークフロープロセスを実行するには、ワークフロープロセスがエリアノードに常駐している必要が

あります。設定値および環境を完全にノードに複製する必要があります。ワークフローが参照するすべてのオブジェ

クトは、エリアノードで使用可能になっている必要があります。

表 23 ワークフローの配置ビューのレプリケーションフィールドのパラメータ設定

フィールド 説明

レプリケーション 次のいずれかの値を選択します。

■ All:ワークフロープロセス定義がすべてのモバイルクライアントとエリアノードにルー

ティングされます。

■ Regional:ワークフロープロセス定義がエリアノードにだけルーティングされます。

■ None:(デフォルト)ワークフロープロセス定義はモバイルクライアントにもエリア

ノードにもルーティングされません。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 開発から本番へのワークフロープロセスの移行

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 189

開発から本番へのワークフロープロセスの移行開発環境でワークフロープロセスをテストしたら、本番環境に移行することができます。

備考: データを移行する前に、ワークフロープロセスに必要なすべてのデータがターゲット環境に存在することを確

認します。たとえば、ワークフロープロセスが変数リスト(LOV)テーブルのカスタムエントリを必要とする場合は、

これらが存在し、有効であることを確認します。

Siebel アプリケーションでは、ワークフロープロセスを開発環境から本番環境に移行する際に使用できる次の 4 つ

のユーティリティを提供しています。

■ REPIMPEXP:Repository Import/Export ユーティリティは、siebel/binディレクトリにあります。ワー

クフロー定義を含むレポジトリオブジェクトの一括移行には、REPIMPEXP を使用します。コマンドラインイン

ターフェイスで「repimpexp/help」と入力すると、オプションの使用法が表示されます。

備考: REPIMPEXP の使用中は、移行するワークフローを選択することはできません。移行する 1 つのワークフ

ローまたは特定のワークフローのみを選択するには、[Import/Export]移行オプションを使用します。

■ Siebel Workflow のインポート / エクスポート機能:ワークフロー定義の増分移行を行う場合は、インポー

ト / エクスポートを使用します。Siebel Tools を使用して、ある環境からワークフローをエクスポートして、別

の環境にワークフローをインポートします。

備考: ワークフローのインポート / エクスポート機能は、個々のワークフロープロセスまたは小規模のワークフ

ロープロセスセットの移行を対象としています。たとえば、ワークフローのインポート / エクスポートでは、一

度に 150 個のワークフロープロセスを移行することはできません。多数のプロセスを移行するには、ワークフ

ロープロセスを 10 個以下の小規模なセットに分割します。

■ アプリケーション配置マネージャ(ADM):アプリケーション配置マネージャ(ADM)は、ある Siebel アプリ

ケーション環境から別の Siebel アプリケーション環境に(開発環境からテスト環境への移行を含む)、企業のカ

スタマイズデータ(ビュー、権限、割り当てルール、ワークフロープロセス、ワークフローポリシーなど)を移行

するプロセスを自動化する機能です。ADM は、Siebel アプリケーション内のさまざまな領域を対象とする 1 つ

の配置ツールを提供するように設計されています。ADM の目的は、手動による設定と配置作業を少なくし、でき

る限り自動化してエラー率を低くすることです。

ADM のワークフロープロセス開発パッケージには、SRF、ワークフロープロセス、そのサブプロセス、および

ランタイム設定(開始日、終了日、監視レベルなど)が含まれます。ADM を使用してワークフロー定義を移行

する方法については、『Siebel Application Deployment Manager Guide』を参照してください。

■ ワークフロー管理サービスビジネスサービス:これは、インポート / エクスポート、配置、および検索条件に

よって開始される複数のワークフロープロセスの有効化を一括して実行できる、新しいビジネスサービスです。

このビジネスサービスのメソッドは、Activate、Delete Deploy、Deploy、Export、および Import です。

■ Activate:検索条件によって開始されるワークフロープロセスを有効化します。

入力引数

❏ FlowSearchSpec。有効化するワークフロープロセスの選択に使用する検索条件です。

出力引数

❏ NumFlowActivated。サービスによって有効化されたワークフロープロセス数です。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 開発から本番へのワークフロープロセスの移行

190

■ DeleteDeploy:検索条件によって開始されるワークフロー配置レコードを削除します。

入力引数

❏ FlowSearchSpec。削除するワークフロー配置レコードの選択に使用する検索条件です。

出力引数

❏ NumFlowDeleted。サービスによって削除されたワークフロー配置レコード数です。

■ Deploy:検索条件によって開始されるワークフロープロセスを配置します。

入力引数

❏ FlowSearchSpec。配置するワークフロープロセスの選択に使用する検索条件です。

出力引数

❏ NumFlowDeployed。サービスによって配置されたワークフロープロセス数です。

■ Export:検索条件によって開始されるワークフロープロセスを指定されたディレクトリにエクスポートし

ます。各ワークフロープロセスは、プロセス名とバージョン番号を連結したファイル名の .xml ファイルに

個別にエクスポートされます。

入力引数

❏ ExportDir。d:¥workflows など、エクスポートファイルの書き込み先のディレクトリです。

出力引数

❏ NumFlowExported。サービスによってエクスポートされたワークフロープロセス数です。

■ Import:検索条件によって開始されるワークフローエクスポートファイルを指定されたディレクトリから

インポートします。

入力引数

❏ FileSearchSpec。User*.xml など、インポートするワークフローエクスポートファイルの選択に使

用する検索条件です。

❏ ImportDir。ワークフローエクスポートファイルが存在するディレクトリです。

❏ ProjectName。ワークフロープロセスがインポートされる Siebel Tools プロジェクトです。ワークフ

ローのインポートを正常に行うには、プロジェクトをロックする必要があります。

❏ Repository。ワークフロープロセスがインポートされるレポジトリです。

出力引数

❏ NumFlowImported。サービスによってインポートされたワークフロープロセス数です。

ADM を使用してワークフロープロセスを移行する場合、ワークフローは自動的に有効化されます。REPIMPEXP ま

たは Siebel Workflow インポート / エクスポートオプションを使用する場合は、ワークフローを手動で有効化する

必要があります。

備考: 本番レポジトリに Siebel Tools を接続しないように選択する場合は、すべてのワークフロープロセス定義の

移行に REPIMPEXP を使用する必要があります。

詳しくは、191 ページの「プロセス定義のインポートまたはエクスポート」を参照してください。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 開発から本番へのワークフロープロセスの移行

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 191

移行オプションの選択表 24 に、各移行オプションを使用する場合について説明します。

プロセス定義のインポートまたはエクスポート

エクスポート機能を使用して、プロセス定義を定期的にバックアップすることをお勧めします。プロセスの目的をわ

かりやすくするため、エクスポートしたプロセスのファイル名は意味に即した命名規則に従って選択します。

プロセス定義をエクスポートするには

1 Siebel Tools の OBLE で、エクスポートするワークフロープロセスまたはプロセスを選択します。複数のプロセスを選択するには、Ctrl キーを押したままプロセスを選択します。

2 右クリックして、[Export Workflow Process]を選択します。

[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されます。

3 ファイルパス、ファイル名、xml ファイル名を入力して、[Save]をクリックします。

プロセスがエクスポートされます。エクスポートする複数のプロセスを選択した場合、すべてのプロセスが 1 つの

XML ファイルに保存されます。

備考: サブプロセスを持つプロセスをエクスポートする場合は、サブプロセスもエクスポートする必要があります。

サブプロセスは自動的にはエクスポートされません。

表 24 ワークフロープロセス移行オプション

移行オプション 推奨使用方法

ADM を使用する場合 ワークフロープロセスデータを含む、エンタープライズ全体のカスタマイズ

データを移行する場合。

一度に 10 個を超える多くのプロセスを移行する必要があります。

インポート / エクスポート

ユーティリティを使用する場合

およそ 10 個以下の単位でワークフロー定義を移行する必要がある場合。

REPIMPEXP を使用する場合 リリースをロールアウトして、すべてのレポジトリオブジェクトを移行する

必要がある場合。REPIMPEXP は手動でレポジトリを移行するプロセスで

す。ADM を使用しない、または ADM を使用できない理由がある場合は、

このレポジトリ移行オプションを使用する必要があります。

ワークフロー管理サービスビジネス

サービスを使用する場合

ワークフロープロセスのバルク移行またはバッチ移行を実行できます。また

は、この移行をクライアントからも実行できます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理

192

プロセス定義をインポートするには

1 Siebel Tools の OBLE で、インポートするワークフロープロセスまたはプロセスを選択します。複数のプロセスを選択するには、Ctrl キーを押したままプロセスを選択します。

2 右クリックして、[Import Workflow Process]を選択します。

[Open]ダイアログボックスが表示されます。

3 インポートするプロセスのパスとファイル名を選択して、[Open]をクリックします。

プロセスがインポートされ、その間は[進行中]の状態になります。

備考: 同じ名前のプロセス定義が移行先環境にすでに存在する場合、新しくインポートされたプロセス定義の

バージョン番号は 1 つ増加します。

ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理ランタイムクライアントの[管理 - ビジネスプロセス]ビューを使用して、Siebel Tools で作成したワークフロー

プロセスを管理します。[管理 - ビジネスプロセス]ビューには、次のものがあります。

■ ワークフローの配置ビュー:ワークフロープロセスを配置および有効化します。アプリケーションレベルのメ

ニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]を選択します。

このビューでは、ワークフロープロセスとそのランタイムレコードの親子関係を示します。選択したワークフロー

プロセスの詳細情報を参照するには、一番上のアプレットでプロセス名をドリルダウンし、フォームアプレット

に移動します。

■ 有効なワークフロープロセスビュー:これは[ワークフローの配置]ビュー([レポジトリワークフロープロ

セス]リストアプレット)の子ビューで、タブとして表示されます。このビューには、システムに配置され

たすべてのワークフロープロセス定義が表示されます。

■ 子項目:これは[ワークフローの配置]ビュー([レポジトリワークフロープロセス]リストアプレット)の

子ビューで、タブとして表示されます。親のリストアプレットでワークフロープロセスレコードを選択する

と、子アプレットには同じプロセス名のプロセス定義のみがフィルター表示されます。

■ ワークフローインスタンスの管理ビュー:起動中状況、待機中状況(持続ワークフロー)、およびエラー状況の

ワークフロープロセスを表示および制御します。選択したインスタンスで、インスタンスを再開する前にプロセ

スのプロパティ値を変更できます。アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管

理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローインスタンスの管理]を選択します。

■ ワークフローインスタンスモニタービュー:ステップインスタンスおよび集計データに加えて、すべての状態の

すべてのワークフロープロセスインスタンスを監視します。完了したインスタンスは[ワークフローインスタン

スの管理]ビューから移動し、[ワークフローインスタンスモニター]ビューに表示されます(監視フラグが設定

されている場合)。アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプ

ロセス]>[ワークフローインスタンスモニター]を選択します。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 193

■ ワークフロープロセスビュー:7.7 より前のワークフロープロセス定義を確認します。アプリケーションレベル

のメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフロープロセス]を選択します。

備考: 次に示す[ワークフロープロセス]ビューおよびその子ビューは、7.7 より前のワークフロープロセスの

確認のためだけに使用される読み取り専用のビューです。Siebel Tools の Workflow Processes OBLE で作成

した新しいワークフローは、すべて表示されます。

■ プロセス定義ビュー:7.7 より前のワークフロープロセスの定義を表示します。アプリケーションレベルの

メニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフロープロセス]>[プロセス定義]を選択します。

■ プロセスデザイナービュー:7.7 より前のワークフロープロセスのプロセスフロー図を確認します。アプリ

ケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフ

ロープロセス]>[プロセスデザイナー]を選択します。

■ プロセスプロパティビュー:7.7 より前のワークフロープロセスのプロパティを確認します。アプリケーショ

ンレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフロープロ

セス]>[プロセスプロパティ]を選択します。

ワークフロープロセスのインスタンスは、次のテーブルに格納されます。

ワークフローインスタンスの監視情報は、次のテーブルに格納されます。

ワークフロープロセスのインスタンスの管理情報は、次のように構成されています。

■ 194 ページの「ワークフロープロセスのランタイムインスタンスの表示」

■ 194 ページの「ワークフロープロセスインスタンスの中止」

■ 194 ページの「特定のプロセス定義のすべてのワークフロープロセスインスタンスの中止」

■ 195 ページの「ワークフロープロセスインスタンスの無効化」

■ 196 ページの「ワークフロープロセスインスタンスの失効」

■ 196 ページの「ログからのワークフロープロセスインスタンスの削除」

S_WFA_INSTANCE

S_WFA_INST_PROP

S_WFA_INST_WAIT

S_WFA_INST_LOG

S_WFA_INSTP_LOG

S_WFA_STPRP_LOG

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理

194

ワークフロープロセスのランタイムインスタンスの表示

ワークフローのランタイムインスタンスは、[ワークフローインスタンスの管理]ビューで表示できます。

ワークフロープロセスのランタイムインスタンスを表示するには

1 [サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローインスタンスの管理]に移動します。

2 [ワークフロープロセスインスタンス ( 全件 )]アプレットで、ワークフローを選択します。

3 [関連インスタンス]子アプレットで、ワークフローのランタイムインスタンスおよびそのパラメータを表示できます。

ワークフロープロセスインスタンスの中止

ワークフロー管理者は、[ワークフローインスタンスの管理]ビュー内から、持続設定が定義されたプロセスインスタ

ンスを中止することができます。ワークフロープロセスのインスタンスが中止されると、そのインスタンスはシステ

ムから削除されます。[起動中]、[待機中]、[エラー]状態のプロセスインスタンスは中止できます。

備考: 実行中のワークフロープロセスインスタンスを中止すると、プロセスインスタンスの実行も終了します。これ

は、監視ログからワークフロープロセスインスタンスを削除する場合とは異なります。196 ページの「ログからのワー

クフロープロセスインスタンスの削除」を参照してください。

プロセスインスタンスを中止するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワーク

フローインスタンスの管理]を選択します。

2 [ワークフロープロセスインスタンス ( 全件 )]アプレットで、ワークフローを選択します。

3 [関連インスタンス]アプレットで、中止するプロセスインスタンスを選択します。

4 アプレットメニューで、[インスタンスを停止]を選択します。

注意: 中止したプロセスは再開できません。

特定のプロセス定義のすべてのワークフロープロセスインスタンスの中止

[ワークフローの配置]ビューにある特定のプロセス定義のすべてのワークフロープロセスインスタンスを中止できます。

中止する特定のインスタンスを特定している場合は、[ワークフローインスタンスの管理]ビューからワークフロープ

ロセスを中止します。194 ページの「ワークフロープロセスインスタンスの中止」を参照してください。

特定バージョンのワークフロープロセス定義のすべてのプロセスインスタンスを中止するには、[ワークフローの配

置]ビュー内からそのプロセス定義を削除します。

備考:[ワークフローの配置]ビューからプロセス定義を削除すると、プロセス定義がランタイムから削除されるだ

けでなく、削除されたプロセス定義のすべてのプロセスインスタンスも中止されます。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 195

ワークフロープロセス定義のすべてのインスタンスを中止するには

備考:[複数選択]を使用して、削除するプロセス定義を複数選択できます。プロセスの削除機能では、プロセ

ス定義が削除され、そのすべてのプロセスインスタンスが中止されるため、プロセス定義の削除により関連する

すべてのプロセスインスタンスを中止することができます。そのため、複数のワークフロープロセスのバッチ削

除を実行する場合は、次の手順に従い、[複数選択]を使用して 1 つだけではなく複数のワークフロープロセス

を選択します。

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]>[有効なワークフロープロセス]を選択します。

2 プロセスインスタンスを選択します。

3 アプレットメニューから[プロセスの削除]を選択します。

ワークフロープロセスインスタンスの無効化

[ワークフローの配置]ビューの[有効なワークフロープロセス]タブで、ワークフロープロセスの 1 つのインスタ

ンス、または 1 つのバッチ内の複数のプロセスインスタンスを無効にすることができます。

ワークフロープロセスインスタンスを無効にするには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]>[有効なワークフロープロセス]を選択します。

2 無効にするプロセスインスタンスを選択します。

3 アプレットメニューから[プロセスの無効化]を選択します。

ワークフロープロセスの選択したプロセスインスタンスの状況が、[無効]に変更されます。

一括処理でワークフロープロセスインスタンスを無効にするには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワーク

フローの配置]>[有効なワークフロープロセス]を選択します。

2 無効にするプロセスインスタンスを選択します。Ctrl キーを押しながらプロセスインスタンスを選択します。または、検索を実行して無効にするワークフロープロセスにアクセスする場合は、アプレットメニューから[Selectall]を選択します。

3 アプレットメニューから[プロセスの無効化]を選択します。

ワークフロープロセスの選択したすべてのプロセスインスタンスの状況が、[無効]に変更されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ランタイムクライアントでのワークフロープロセスの管理

196

ワークフロープロセスインスタンスの失効

この管理手順は、ランタイムクライアントではなく Siebel Tools で実行します。

ワークフロープロセスインスタンスを期限切れにするには

1 Siebel Tools で、[View]>[Toolbars]>[WF/Task Editor]ツールバーを選択して、[Workflow/Task Editor]ツールバーを有効にします。

2 [Object Explorer]で、Workflow Process オブジェクトを選択します。

3 [Object List Editor]で、期限切れにするワークフロープロセスを選択します。

4 選択したワークフロープロセスが作成されたプロジェクトをロックします。

a アプリケーションメニューから、[Tools]>[Lock Project]を選択します。

5 [WF/Task Editor]ツールバーで、[Expire]ボタンをクリックします。次に示すように、[Expire]ボタンは

[WF/Task Editor]ツールバーの右端にあるボタンです。

ログからのワークフロープロセスインスタンスの削除

削除機能を使用すると、管理者はユーザー指定日の前に[停止しました]または[完了]状態のすべてのプロセスイ

ンスタンスを削除できます。一時停止中のインスタンスを削除する場合、まずそのインスタンスを中止してください。

備考: 実行中のワークフロープロセスインスタンスをログから削除すると、プロセスインスタンスの実行には影響せ

ず、ワークフロープロセスは引き続き実行されます。

すべてのプロセスインスタンスをログから削除するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローインスタンスモニター]>[プロセスインスタンス]を選択します。

2 [ワークフロープロセス]リストで、ワークフローを選択します。

3 [削除]をクリックします。

4 [ワークフローインスタンスモニターの削除]ダイアログボックスで、日付を選択します。

5 [削除]をクリックします。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ ワークフロープロセスが使用するフィールドの有効化

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 197

ワークフロープロセスが使用するフィールドの有効化オブジェクトマネージャによって有効化されないフィールドについては、ワークフローが参照して使用できるように

有効化する必要があります。フィールドは、ユーザーインターフェイスに公開されると、オブジェクトマネージャに

よって有効化されるため、そのフィールドを参照するワークフロープロセス(オブジェクトマネージャ上で実行され

る)が適切に実行されるようになります。ただし、フィールドがユーザーインターフェイスに公開されないと、オブ

ジェクトマネージャによって有効化されません。この場合、オブジェクトマネージャ上で実行されるワークフロープ

ロセスはこれらのフィールドを使用できず、エラーが発生します。

ワークフロープロセスの実行に必要なフィールドを有効にするには、次のいずれかを実行します。

■ ユーザーインターフェイスにフィールドを公開します。

■ ビジネスコンポーネントレベルでは、フィールドのプロパティ Force Active を TRUE に設定することにより、

明示的に有効化します。

本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシューティングランタイムクライアントの[管理 - ビジネスプロセス]ビューで、ワークフロープロセスの実行を監視および制御し

ます。次に説明するツールを使用して、本番環境のワークフローの監視およびトラブルシューティングを行うことが

できます。

■ 進捗および状況情報:[ワークフローインスタンスモニター]ビューおよび[ワークフローインスタンスの管理]

ビューを使用して、各プロセスインスタンスの進捗および状況を監視します。詳しくは、197 ページの「ワーク

フロープロセスの監視について」および 199 ページの「ワークフロープロセスの監視レベルの設定」を参照して

ください。

■ オペレーションの詳細:イベントログ機能を使用して、Workflow アプリケーションの各処理ステップによって

実行される操作を追跡します。詳しくは、200ページの「追跡とイベントログのレベルの設定」を参照してください。

■ パフォーマンス測定データ:Siebel ARM を使用して、Workflow アプリケーションのパフォーマンスを測定す

るタイミングデータを取得します。詳しくは、201 ページの「Siebel Application Response Management(Siebel ARM)を使用したデータの取得」を参照してください。

■ 障害分析レコード:システムに障害が発生した場合は、Siebel FDR(フライトデータレコーダー)がシステム

障害を発生させたイベントを自動的に取得します。詳しくは、202 ページの「Siebel フライトデータレコーダー

(FDR)ファイルを使用した動作の記録」を参照してください。

前述のツールの 1 つまたは複数の組み合わせを使用して、本番環境のワークフローのトラブルシューティングを行う

ことができます。トラブルシューティングのテクニックについては、203 ページの「本番環境でのワークフロープロ

セスのトラブルシューティング」を参照してください。

ワークフロープロセスの監視について

ワークフロープロセスを監視するには、次の 2 つのビューを使用できます。

■ [ワークフローインスタンスモニター]ビュー

■ [ワークフローインスタンスの管理]ビュー

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

198

ワークフローインスタンスモニタービューこのビューを使用して、ステップインスタンスおよび集計データに加えて、すべての状況のすべてのワークフロープ

ロセスインスタンスの履歴を表示します。配置されたワークフロープロセス定義に監視フラグが設定されている場合、

ワークフロープロセスインスタンスは完了した後も[ワークフローインスタンスモニター]ビューに残り、[ワークフ

ローインスタンスの管理]ビューには表示されません。[ワークフローインスタンスモニター]ビューでは、ワークフ

ローインスタンスのログを表示します。

アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフ

ローインスタンスモニター]を選択します。

このビューの最上部のアプレットにワークフロー定義が表示されます。

備考: 最上部のアプレットには、監視がオンになっている(つまり、[モニターレベル]が[NONE]ではない)す

べてのワークフロープロセスのワークフロー定義が表示されます。

このビューのその他のアプレットを次に示します。

■ プロセスインスタンス:このアプレットには、選択したワークフロープロセスの関連するログインスタンスが表

示されます。

■ ステップインスタンス:このアプレットには、選択したプロセスインスタンスのステップとプロセスプロパティ

が表示されます。

■ 集合データ:このアプレットには、選択したワークフロープロセスの集計データがチャートビューとして表示さ

れます。

備考: 選択したワークフロープロセスの監視レベル設定によっては、[ステップインスタンス]と[集合データ]の

アプレットにレコードが表示されない場合もあります。

ワークフローインスタンスの管理ビューこのビューを使用して、実行中のワークフロープロセスを監視します。このビューには、起動中状況、待機中状況、

エラー状況、および持続設定されているすべてのプロセスが表示されます。持続設定は、ワークフロープロセスに待

機ステップがある場合、またはワークフローの[自動継続]フラグがオンになっている場合に(7.0 のワークフロー

の場合)設定されます。

アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフ

ローインスタンスの管理]を選択します。

このビューの最上部のアプレットには、起動中状況、エラー状況、または待機中状況のすべてのワークフロープロセ

スインスタンスが表示されます。

このビューのその他のアプレットを次に示します。

■ 関連インスタンス:このアプレットには、選択した親ワークフロープロセス、サブプロセス、およびエラープロ

セスに関連付けられたプロセスが表示されます。

■ プロセスプロパティ:このアプレットには、[関連インスタンス]アプレットで選択されたプロセスインスタンス

のプロセスプロパティが表示されます。待機中状況またはエラー状況のインスタンスを再開する前に、これらの

プロセスのプロパティ値を変更できます。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 199

ワークフロープロセスの監視レベルの設定

配置パラメータを設定して、ワークフロープロセスを監視する方法を決定します。これらの配置パラメータは、

Monitoring Level と Log-writing Frequency です。

Monitoring Level パラメータ表 25 に、ワークフロープロセスに設定できる監視レベルのパラメータ(および対応するログの書き込み頻度)を示

します。ワークフローインスタンスが作成されると、監視レベルがワークフロープロセス定義から読み取られます。

この監視レベルは、インスタンスが一時停止された場合を除き、インスタンスの存続期間中は変わりません。インス

タンスが一時停止された場合は、インスタンスが再開されるときに、監視レベルが定義から再度読み込まれます。

Monitoring Level パラメータを設定するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワーク

フローの配置]を選択します。

2 [有効なワークフロープロセス]アプレットで、[モニターレベル]フィールドを入力します。選択可能なさまざまなレベルと各レベルで記録する内容については、表 25 を参照してください。

Log-writing Frequency パラメータログの書き込み頻度では、監視データをディスクに書き込む頻度を決定します。頻度は、ワークフロータイプと選択

した監視レベルに基づいて、ワークフローランタイム環境によって内部的に最適化されます。

[Debug]監視レベルでは、ログはステップごとにディスクに書き込まれます。

備考: すべてのレベルで監視を有効にすると、ワークフロープロセスのパフォーマンスにオーバーヘッドが生じます。

本番環境で実行中のワークフロープロセスには、監視レベルの 0(なし)または 1(状況)を設定するのが最適です。

監視レベル 2(進捗)より上のレベルは、ワークフロープロセスのデバッグのみに使用してください。

表 25 Monitoring Level パラメータ

監視レベル プロセスインスタンスの記録 ステップインスタンスの記録 プロセスプロパティの記録

0 – なし N None None

1 – 状況 Y None None

2 – 進捗 Y 全ステップ None

3 – 詳細 Y 全ステップ 全ステップ

4 – デバッグ Y 全ステップ 全ステップ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

200

監視レベルと 7.0 との互換性持続頻度および持続レベルを持つ 7.0 のワークフローは、次のロジックに基づいて監視レベルにマップされます。

■ 持続頻度が[NONE]に設定されている場合、監視レベルは[なし]に設定される。

■ 持続頻度が[ON_PAUSE]または[EVERY_STEP]の場合、持続は明示的にオンに設定され、監視レベルは次

のように設定される。

■ 持続レベルが[ALL_STEPS]の場合、監視レベルは[進捗]に設定される。

■ 持続レベルが[CURRENT_STATE]の場合、監視レベルは[状況]に設定される。

備考: このリリースでは、持続と監視は異なる関数を提供する別の機能です。持続はサービスの品質であり、定義す

るときに制御されます。監視は管理ツールであり、配置するときに制御されます。監視はワークフロープロセスが機

能する方法に影響しません。

追跡とイベントログのレベルの設定

追跡レベルを使用して、ワークフロープロセスのトラブルシューティングを行うことができます。表 26 に、SiebelWorkflow がログに使用するイベントを示します。

備考: デフォルトパラメータに前述の追跡レベルを設定すると、パフォーマンスに影響があります。追跡レベルは、

トラブルシューティングが完了した後、デフォルトパラメータにリセットする必要があります。

表 26 ワークフロープロセスのログイベント

イベント レベル 説明

Workflow Definition Loading

3 メモリにロードされるプロセスおよびステップ定義の追跡。

Workflow Engine Invoked

4 呼び出されるメソッドとワークフローエンジンに受け渡される引数の

追跡。

Workflow Process Execution

4 ワークフロープロセスの実行の追跡。

Workflow Step Execution

4 ワークフローステップの実行の追跡。

Workflow Performance

4 プロセス全体の実行時間の尺度。

Workflow Performance

5 プロセスおよびステップの実行時間の尺度。

Workflow Recovery 3 インスタンス復旧の状況および進捗の追跡(ワークフロー回復マネージャ

サーバーコンポーネントのみに適用可能)。

Workflow Recovery 4 インスタンス復旧の詳細の追跡(ワークフロー回復マネージャサーバーコ

ンポーネントのみに適用可能)。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 201

Workflow Management サーバーコンポーネントの追跡レベルの増大ワークフロープロセスマネージャ、ワークフロープロセスバッチマネージャ、およびワークフロー回復マネージャの

トラブルシューティングを容易にするために、詳細な追跡ファイルを生成することができます。

備考: サーバープロセスを実行する前に、次の手順を実行してください。

追跡レベルを上げるには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー設定]>[サーバー]>[コンポーネント]>[イベント]の順に選択します。

2 [コンポーネント]アプレットで、追跡を生成するコンポーネント(ワークフロープロセスマネージャ、ワークフロープロセスバッチマネージャ、またはワークフロー回復マネージャ)を選択します。

3 [イベント]タブをクリックして、選択したコンポーネントに設定可能なすべてのイベントタイプを表示します。

ログレベルはデフォルト値の 1 に設定されます。

4 ログレベルの値を 3、4、または 5 に変更します。選択する場合は 200 ページの表 26 を使用します。

5 (オプション)追加のトラブルシューティングとして、ステップ 4 を繰り返し、Object Manager SQL Logイベントの追跡レベルを増大させたい場合があります。

備考:[コンポーネントイベント設定]のログレベル値を大きくするに従い、より多くの追跡情報が生成されます。

[コンポーネントイベント設定]に使用できるログレベルの値については、『Siebel システム監視および診断ガイド』

を参照してください。

Siebel Application Response Management(Siebel ARM)を使用したデータの取得

ワークフロープロセスマネージャサーバーコンポーネントは、Siebel Application Response Measurement(Siebel ARM)で使用することができます。Siebel ARM は、Siebel アプリケーションのパフォーマンスを監視す

るのに役立つタイミングデータを捕捉し、この情報をバイナリファイルに記録します。

Siebel ARM の設定は、次のようにワークフロープロセスマネージャに影響します。

Siebel ARM のレベルが1に設定されると、ワークフロープロセスマネージャビジネスサービスは次の内容を記録します。

■ サービスメソッドの実行にかかる時間

ワークフロープロセスマネージャのサービスメソッドの例には、RunProcess および ResumeInstance があり

ます。

Siebel ARM のレベルが2に設定されると、ワークフロープロセスマネージャビジネスサービスは次の内容を記録します。

■ サービスメソッドの実行にかかる時間

■ ワークフローステップの実行にかかる時間

■ 監視データをディスクに書き込むのにかかる時間

Siebel ARM のレベル 2 を使用すると、ワークフロープロセスの監視レベルを増大させる場合のログのオーバー

ヘッドを判断するのに役立ちます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

202

表 27 に、Siebel ワークフローに定義された Siebel ARM のエリアおよびサブエリアと、Siebel ARM のレベルを

示します。

Siebel ARM および Siebel ARM Analyzer の有効化については、『Siebel パフォーマンスチューニングガイド』を

参照してください。

Siebel フライトデータレコーダー(FDR)ファイルを使用した動作の記録

Siebel フライトデータレコーダーログファイル(拡張子 .fdr)は、実行時のシステムとサーバーコンポーネントの

動作の記録です。万一システムまたはサーバーのコンポーネント障害が発生した場合は、障害発生までの設定とイベ

ントが取得され、記録されます。その後、Siebel フライトデータレコーダーログファイルは Siebel テクニカルサ

ポートに送付することで、固有の設定と障害の前に発生したイベントの問題解決と分析のために使用されます。

Siebel フライトデータレコーダーログファイルは、Siebel Server ルートディレクトリの Binary サブディレクト

リに格納されます。

FDR の計測ポイントは、ワークフロープロセスマネージャビジネスサービスおよびワークフロー回復マネージャビジ

ネスサービスに埋め込まれており、システム障害またはサーバーコンポーネントの障害が発生した場合に取得処理が

行われます。

Siebelフライトデータレコーダーファイルについては、『Siebelシステム監視および診断ガイド』を参照してください。

表 27 Siebel ARM のエリアとレベル

エリア サブエリア レベル 説明

WORKFLOW CORDR_RESUME 1 一時停止したプロセスを再開します。

WORKFLOW CORDR_EXECUTE 1 プロセスを実行します。

WORKFLOW ENGNE_INVOKE 1 ワークフロープロセスマネージャサービスのメソッ

ドを起動します。

WORKFLOW STEPS_EXSTEP 2 ステップを実行します。

WORKFLOW MONTR_WRTE 2 プロセスの監視データをディスクに書き込みます。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 203

本番環境でのワークフロープロセスのトラブルシューティング

本番環境でのワークフローでは、次の方法でトラブルシューティングを行うことができます。

■ 追跡

■ インスタンスの監視

■ ビジネスサービスシミュレータの使用

追跡を使用してワークフロープロセスのトラブルシューティングを行うには

1 ワークフローを実行している適切なコンポーネント(ワークフロープロセスマネージャ、ワークフロープロセスバッチマネージャ、またはアプリケーションオブジェクトマネージャ)の追跡をオンにします。

2 イベントログファイルを表示します。

追跡をオンにする方法については、200 ページの「追跡とイベントログのレベルの設定」を参照してください。

インスタンスの監視を使用してワークフロープロセスのトラブルシューティングを行うには

1 [サイトマップ]>[管理-ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]に移動します。

2 [ワークフロープロセスインスタンス ( 全件 )]アプレットで、ワークフロープロセスを選択します。

3 監視レベルを[3- 詳細]または[4- デバッグ]に設定します。

このレベルでは、どのコンポーネントから実行されたかにかかわらず、プロセスの実行ごとに各ステップの状況

とプロセスプロパティの値が記録されます。

4 [ワークフローインスタンスモニター]ビューで監視情報を表示します。

a [サイトマップ]>[管理-ビジネスプロセス]>[ワークフローインスタンスモニター]>[プロセスインス

タンス](または[ステップインスタンス])に移動します。

備考: 監視レベルを[3- 詳細]および[4- デバッグ]にすると、ワークフローエンジンのパフォーマンスに影響し

ます。そのため、これらの設定はトラブルシューティングの目的のみで使用してください。

ビジネスサービスシミュレータを使用してワークフロープロセスのトラブルシューティングを行うには

1 ワークフロープロセスマネージャビジネスサービスを使用して、ビジネスサービスシミュレータからワークフローを実行します。

このステップでは、アプリケーションオブジェクトマネージャでワークフロープロセスを実行します。

a [サイトマップ]>[管理 - ビジネスサービス]>[シュミレーター]に移動します。

b [シュミレーター]アプレットで、新しいレコードを作成して、次のフィールドを設定します。

サービス名:Workflow Process Manager

メソッド名:RunProcess

反復:1

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

204

c [入力引数]アプレットで、新しいレコードを作成して、次の操作を実行します。

❏ [テストケース番号]フィールドを 1 に設定します。

❏ [プロパティ名]フィールドを選択して開きます。

[プロパティ名]フィールドによってマルチバリューアプレットが開きます。

d マルチバリューアプレットで[新規]をクリックし、次のフィールドを設定します。

❏ プロパティ名:ProcessName

❏ 値:< ワークフロープロセスの名前を入力します。>

e [保存]をクリックします。

f 特に RowId など、プロセスに渡す必要があるすべてのパラメータについては、必要に応じてステップ d およ

びステップ e を繰り返します。

g マルチバリューアプレットで、[OK]をクリックします。

h [シュミレーター]ビューの[シュミレーター]アプレットで、[実行]をクリックします。

備考: 203 ページの「インスタンスの監視を使用してワークフロープロセスのトラブルシューティングを行うに

は」で説明したように、監視レベルを[4- デバッグ]に設定し、この方法でワークフローを起動して、[ワーク

フローインスタンスモニター]ビューでプロセスの実行情報を表示する場合があります。

Siebel 技術サービスへのワークフローエラーの情報伝達次の方法を使用して、Siebel サポート要員にワークフローのエラーを伝えることができます。

■ ログファイルを送信する(203 ページの「追跡を使用してワークフロープロセスのトラブルシューティングを行う

には」で説明したように、追跡をオンにして生成する)。

■ エラーコードとエラーメッセージを伝える。

サービスフローを除くワークフロープロセスにエラーが発生した場合、プロセスの状況は[In-Error]の状況が

続きます。ワークフロープロセスのサブプロセスの 1 つでエラーが発生した場合は、そのサブプロセスの状況も

持続されます。エラーコードとエラーメッセージは、両方ともプロセスプロパティに保存されます。管理者は、

[ワークフロープロセスインスタンスの管理]ビューの[プロセスプロパティ]アプレットでエラーコードとエ

ラーメッセージを調べることができます。[ワークフロープロセスインスタンス ( 全件 )]リストからレコードが

選択されると、関連するインスタンスアプレットによって、その親プロセスと子プロセスが表示されます。さら

にサポートが必要な場合は、エラーコードおよびエラーメッセージを技術サービスに伝えることができます。

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 205

ワークフロープロセスの実行に関する問題の解決ここでは、ワークフロープロセスの実行に関する問題を解決するガイドラインを示します。

問題を解決するには、表 28 の現象/エラーメッセージのリストを参照してください。

表 28 ワークフロープロセスの実行に関する問題の解決

現象/エラーメッセージ 診断手順/原因 解決策

ワークフローを有効化した後に、

対応するランタイムイベントが呼

び出されても実行されない。

[パーソナライゼーションを再ロード]

が実行されていることを確認します。

ワークフロープロセスが呼び出されたこ

とを通知するには、ワークフローのログ

(EngInv、StpExec、PrcExec)をオ

ンにします。201 ページの「Workflow Management サーバーコンポーネント

の追跡レベルの増大」を参照してくだ

さい。

ワークフローを修正して再有効化

した後に、修正したワークフロー

情報が読み込まれていない。

ワークフロープロセスマネージャサー

バーコンポーネントで実行するワーク

フローの場合は、Workflow Version Checking Interval パラメータをリ

セットしてください。デフォルトでは、

間隔は 60 分です。

ワークフローがランタイムイベン

トDisplayAppletによって呼び出

された場合に、最初はワークフ

ローが呼び出されるが、後続の

ワークフローは呼び出されない。

DisplayApplet イベントは UI イ

ベントであるため、デフォルトの

Web UI フレームワークの設計で

はキャッシュが使用され、キャッ

シュされていないビューが初めて

アクセスされる場合にのみ、イベ

ントが発行されます。ワークフ

ローはイベントが発行された場合

にのみ呼び出され、正しく動作し

ます。

このシナリオでフィールドが機能す

るようにするには、.cfg ファイルの

EnableViewCache を明示的に

FALSE に設定できます。

ランタイムイベントからワークフ

ローが呼び出された後に、イベン

トが発生したレコードの行IDが取

得されない。

ランタイムイベントは、ランタイ

ムイベントが動作しているビジネ

スコンポーネントの行 ID ではな

く、オブジェクト BC(つまり、プ

ライマリビジネスコンポーネン

ト)の行 ID を渡します。

検索条件を使用して、有効なビジネス

コンポーネントの行 ID を取得します

(例:Active_row-id (process property) = [Id] defined as Type = Expression and BC = BC name)。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

管理者向け:ワークフロープロセスの管理 ■ 本番環境でのワークフロープロセスの監視とトラブルシュー

ティング

206

「< オブジェクト ID<x-xxxxx>のプロセス <x-xxxxx> を再開で

きません。このプロセスが存在し、

待機中ステータスを持っているこ

とを確認してください。」

このエラーは、通常は次のシナリ

オで発生します。

1 ワークフローインスタンスが起動されて一時停止され、ランタイムイベントを待機します。

2 ランタイムイベントが発行さ

れます。ワークフローインスタンスが再開され、実行が完了します。

3 2 回目のランタイムイベントが発行されます。ワークフ

ローエンジンはワークフローインスタンスを再開しようとしますが、ワークフローインスタンスは待機中状況ではな

いため、失敗します。

既存のインスタンスを削除しても効果

はありません。エラーメッセージを無視

して続行する必要があります。ステッ

プ 1からステップ 3は、エラーメッセー

ジが報告される同じユーザーセッショ

ン内で、その順序で必然的に発生しま

す。その結果、アプリケーションが再起

動されるとそのエラーメッセージは消

えます。

削除機能は、中止されたインスタンスお

よび完了したインスタンスだけに機能

します。保持されたインスタンスまたは

完了していないインスタンスを削除す

るには、最初に手動でインスタンスを中

止する必要があります。

ワークフロープロセスから別のビ

ジネスオブジェクトにアクセスで

きない。

ワークフローのアーキテクチャで

は、1 つのワークフローに対して 1つのビジネスオブジェクトのみを

使用するように制限しています。

別のビジネスオブジェクトにアクセス

するには、サブプロセスステップを使用

します。

ワークフロープロセスマネージャ

が、「プロセス定義 < プロセス名 >を開始できません」というエラーを

返す。

次の確認をします。

■ ワークフロープロセスが存在する

■ プロセス状況が[有効]に設定され

ている

■ プロセスの有効期限が切れてい

ない

OMS-00107: (: 0) error code = 4300107, system error = 27869, msg1 = Could not find 'Class' named 'Test Order Part A'

OMS-00107: (: 0) error code = 4300107, system error = 28078, msg1 = Unable to create the Business Service 'Test Order Part A'

少なくとも 1 つの .SRF が Siebel Server¥objects¥<lang> ディレク

トリにコピーされていることを確認し

ます。

表 28 ワークフロープロセスの実行に関する問題の解決

現象/エラーメッセージ 診断手順/原因 解決策

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 207

10 ワークフローポリシー

この章では、ワークフローポリシーを使用する方法について説明します。次のように構成されています。

■ 207 ページの「ワークフローポリシーの計画について」

■ 213 ページの「ワークフローポリシーの作成について」

■ 238 ページの「Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて」

■ 267 ページの「ワークフローポリシーサーバー管理について」

■ 292 ページの「ワークフローポリシーと Siebel Marketing について」

■ 297 ページの「ワークフローポリシーのテストについて」

■ 300 ページの「本番環境へのポリシーの移行」

■ 301 ページの「定義済みプログラム」

ワークフローポリシーの計画について次のトピックでは、ワークフローポリシーの活動の計画について説明します。

■ 208 ページの「ワークフローポリシーグループの計画」

■ 208 ページの「ワークフローポリシーの計画」

■ 209 ページの「ポリシーの計画時に監視する対象の判定」

■ 209 ページの「ポリシーと条件の計画」

■ 210 ページの「ワークフローポリシーアクションの計画」

■ 210 ページの「ワークフローポリシーの計画のシナリオ 30% 超の値引きの通知」

■ 211 ページの「ワークフローポリシーの計画のシナリオ未完了のサービスリクエストが多数存在する場合の通知」

■ 213 ページの「ワークフローポリシーのテスト/移行方法の定義」

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの計画について

208

ワークフローポリシーグループの計画

ワークフローポリシーを作成する前に、ワークフローポリシーグループを作成する必要があります。それぞれのワー

クフローポリシーエージェントに、1 つのワークフローポリシーグループが割り当てられます。ワークフローポリシー

モニターエージェントとワークフローポリシーアクションエージェントをそれぞれ 1 つだけ実行する場合は、使用す

るすべてのポリシーを 1 つのポリシーグループに割り当てます。

複数のワークフローポリシーエージェントが使用される理由は、次のとおりです。

■ ポリシーイベントがトリガーされてから、ワークフローポリシーがイベントを認識するまでの時間を短縮するため

■ 複数のアプリケーションサーバーに作業負荷を分散させるため

■ ポーリング間隔を調整し、重要度の低いポリシーのポーリングによる重要なポリシーの処理効率の低下を防ぐため

一般に、時間間隔が類似したポリシーはグループ化します。時間間隔が近いポリシーのグループを作成することによ

り、ポーリング頻度の要件を満たすワークフローポリシーエージェントをワークフローポリシーグループに割り当て、

リソースの使用効率を上げることができます。

ワークフローポリシーグループの作成と複数のワークフローポリシーエージェントの使用は、パフォーマンスを最大

限にするためのシステムチューニングの一環であり、システムのパフォーマンスを監視しながら実行できます。

備考: 1 つのポリシーグループのポリシーの最大数は、MaxInt です。すべてのポリシーグループでのポリシーの最

大数は、テーブル S_ESCL_RULE のレコードの最大数によって決まります。

ワークフローポリシーの計画

ポリシー情報の収集が完了したら、ワークフローポリシーを計画します。

Siebel では、ワークフローポリシーの作成に必要なワークフローポリシーオブジェクトとプログラムの多くを事前に

定義しています。また、Siebel Tools を使用して、プログラムの拡張、新たなワークフローポリシーオブジェクトの

作成、監視のための新たなワークフローポリシーカラムの追加を行なうことができます。これらのタスクの実行方法

については、238 ページの「Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて」を参照してく

ださい。

計画フェーズは、企業のビジネスプロセスの活動を確認する良い機会です。ワークフローポリシーで自動化できる作

業を決定し、実装に優先順位を付けます。小さいポリシーグループを作成して 1 つずつ実装することをお勧めします。

1 つのグループの実装に成功したら、系統的に別の小さいポリシーグループを実装します。ワークフローポリシーの

作成については、213 ページの「ワークフローポリシーの作成について」を参照してください。

備考: 新しいワークフローポリシーの計画の後、このポリシーに基づくクエリーを作成してポリシー定義をテストし

ます。テストは、現在の本番環境でクエリーを実行することで行ないます。このクエリーの結果は、ワークフロー条

件の頻度を決定する際に役立ちます。ポリシーによって過度の通知が生成されたり、可視性が不十分になったりする

場合があります。詳しくは、297 ページの「ワークフローポリシーのテストについて」を参照してください。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの計画について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 209

ポリシーの計画時に監視する対象の判定

計画の最初のステップは、ポリシーの目的と、監視する必要がある特定のデータベース情報を識別することです。た

とえばサービス部門で、未完了のサービスリクエストの重大度レベルが「非常に高い」場合に、必ずサービスリクエ

スト担当者に電子メールが送信されるようにするには、表 29 に示す情報を記録します。

ポリシーと条件の計画

計画の 2 番目のステップは、ポリシーのプロパティと条件を定義し、Siebel Database で監視するワークフローポ

リシーオブジェクトを識別して、監視の間隔と時間を決定することです。

表 30 で、ワークフローポリシー用に一般的なポリシー定義をモデル化する必要がある情報のタイプについて説明し

ます。この表では、ワークフローポリシー名は Email Confirmation of SR、ワークフローポリシーオブジェクトは

Service Request、監視間隔(ワークフローグループ)は Medium Frequency、時間は 0 に設定されています。

備考: 時間は、アクションを実行する前に満たしていなければならない待ち時間を示します。各ワークフローポリ

シーの時間は 1 つであるため、1 時間後、2 時間後、6 時間後にアクションを発生させる必要がある場合は、その時

間ごとに別のポリシーを作成しなければなりません。

ポリシーのワークフローオブジェクトとその他のプロパティを決定したら、表 31 に示すとおり、ワークフロー条件

を定義する必要があります。条件は、式の形式になります。

ワークフローポリシーの条件値は、テーブルのカラムレベルで指定された任意のピックリストから直接読み取られま

す。指定する条件操作(IN、NOT IN など)によって必要とされる値は、カラムポリシーピックリストで利用できる

必要があります。利用できないと、ポリシーでアクションをトリガーできません。

表 29 監視する対象の判定

監視する対象 ポリシーの目的

サービスリクエスト状況

サービスリクエスト重大度

未完了のサービスリクエストの重大度レベルが「非常に高い」場合に、サービス

リクエスト担当者に電子メールを送信する。

表 30 ポリシーの計画

名前 ワークフローオブジェクト ワークフローグループ 時間

Email Confirmation of SR Service Request Medium Frequency 0

表 31 ワークフローポリシー条件

フィールド(データベースで監視するカラム) 比較 値

Service Request Severity = 1- 非常に高い

Service Request Status = オープン

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの計画について

210

ワークフローポリシーアクションの計画

計画の 3 番目のステップは、ポリシーアクションの定義です。ポリシーアクションは、ポリシーの条件が満たされた

場合に実行されます。表 32 に、ワークフローポリシーアクションの定義に必要な情報のタイプを示します。

備考: ワークフローポリシーには、定義済みのアクションとプログラムが付属しています。これらを使用することも、

ビジネスニーズに合わせて独自のアクションやプログラムを定義することもできます。

ワークフローポリシーの計画のシナリオ 30% 超の値引きの通知

このシナリオでは、セールスマネージャが、営業員が 30% を超える値引きを見積った場合に通知を自動的に受け取り

たいと考えています。表 33 値引きが 30% を超える見積りを監視するワークフローポリシーを示します。このポリ

シーでは、このような見積りをレビューして承認するようにセールスマネージャに通知することを目的としています。

表 34 では、ワークフローポリシー名は Notify Sales Manager on Sales Approval です。ワークフローポリシー

オブジェクトは Quote、ワークフローポリシーグループは Low Frequency、時間は 0、数量は 5 に設定されてい

ます。これは、5 つの見積りがワークフローポリシー条件の基準を満たすと、ただちにワークフローポリシーアクショ

ンが発生するという意味です。

表 32 ワークフローポリシーアクション

アクション名 プログラム ワークフローオブジェクト 引数

Send SR Email to Contact Send SR Email Service Request Send to Contact

表 33 監視する対象の判定

監視する対象 ポリシーの目的

値引きが 30% を超える見積りにはセールスマ

ネージャの承認が必要

見積りをレビューして承認するようセールスマネージャに通知

表 34 ポリシーの計画

名前

ワークフロー

オブジェクト

ワークフロー

グループ 時間 数量 説明

Notify Sales Manager on Sales Approval

Quote Low Frequency

0 5 値引きが30%を超える見

積りが作成された場合に

マネージャに通知

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの計画について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 211

表 35 に、ポリシー条件に必要な情報のタイプを示します。

次に、ポリシーの条件が満たされた場合に実行するワークフローポリシーアクションを定義します。また、動的な値

を使用して電子メールの件名やメッセージテンプレートなどのアクション引数も定義できます。表 36にSend Emailto Sales Manager アクションの定義を示します。

ワークフローポリシーの計画のシナリオ未完了のサービスリクエストが多数存在する場合の通知

このシナリオでは、サービス部門は、エージェントごとの未完了のリクエスト数がしきい値 20 に達したときに通知

ポリシーを自動化したいと考えています。このタイプのワークフローポリシーを定義するために必要な情報を次の表

に示します。

表 37 に、一般的なポリシー定義を示します。

表 35 ワークフローポリシー条件

フィールド(データベースで監視するカラム) 比較 値

Quote Status = 進行中

Quote Item Discount Percent > 30

表 36 アクションおよびアクション引数

アクション名 プログラム

ワークフロー

オブジェクト 引数と代入値

Send Email to Sales Manager

Send Quote Email

Quote 件名:[Account]向け見積りの値引きの承認をお願

いします。

メッセージテンプレート:見積り[Quote Number]の見積りの値引きを承認の上、[Last User Last Name][Last User First Name]にご連絡ください。

重複メッセージ:この見積り[Quote Number]に

も承認が必要です。

表 37 監視する対象の判定

監視する対象 ポリシーの目的

未完了のサービスリクエストが 20 個に達し

ているかどうかを監視

メッセージ一括送信をサービス担当者に送信し、状況について警告

する

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの計画について

212

次に、ワークフローポリシー用に一般的なポリシー定義をモデル化します。

表 38 では、ポリシー名は Over 20 Open Service Requests、ワークフローポリシーオブジェクトは Service Request、ワークフローポリシーグループは High Frequency、数量は 20 です。

ポリシーのワークフローオブジェクトとその他のプロパティを決定したら、ワークフローポリシーのワークフロー条

件を定義する必要があります。表 39 にポリシーワークフロー条件の定義を示します。

ポリシーの条件が満たされた場合に実行するワークフローポリシーアクションを定義します。また、必要に応じ、

アクション引数を定義することもできます。212 ページの表 40 にアクセス引数の定義を示します。

表 38 ワークフローポリシー

名前 ワークフローオブジェクト ワークフローグループ 数量

Over 20 Open Service Requests

Service Request High Frequency 20

表 39 ワークフロー条件

フィールド(データベースで監視するカラム) 比較 値

Service Request Status = オープン

表 40 アクションおよびアクション引数

アクション名 プログラム

ワークフロー

オブジェクト 引数と代入値

Alert Agent of Open SR Send SR Message Broadcast

Service Request

概要:20 を超えるサービスリクエストがあり

ます。

メッセージテンプレート:20 を超えるサービ

スリクエストがあります。サービスリクエスト

キューを確認してください。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 213

ワークフローポリシーのテスト/移行方法の定義

新しいワークフローポリシーを実装する前に、Siebel のサンプルデータベースとワークフローポリシーのテストデー

タで構成されるテスト環境で、これらのポリシーを検証しなければなりません。新しいポリシー、条件、アクション

をテストすることにより、本番環境に導入するポリシーが正しく実行され、既存のワークフローポリシーと競合しな

いことを確認します。

テスト/移行方法を設定するための提案を次に示します。

■ テスト環境が本番環境にあるソフトウェアのバージョンと同じであることを確認してください。また、テスト環

境では本番データベースの部分コピーまたは完全コピーを使用し、現実的なデータを使用してテストを行なって

ください。

■ 実装の第 1 フェーズとして、実装するワークフローポリシーの小さいグループを作成します。最初のグループの

実装に成功したら、系統的に別のポリシーを追加します。

■ 新しいワークフローポリシーを検証するには、本番環境で新しいポリシーに基づいてクエリーを手動で作成し、

結果をチェックします。この方法を使用すると、ポリシーによって過剰な通知が作成されたり、監視したい行が

欠落したりしていないかを判別しやすくなります。

テスト環境の本番環境への移行については、300 ページの「本番環境へのポリシーの移行」を参照してください。

ワークフローポリシーの作成についてワークフローポリシーの作成については、次の項目で説明します。

■ 214 ページの「ワークフローポリシーのビューについて」

■ 214 ページの「ワークフローポリシーアクションの定義」

■ 216 ページの「Send Page プログラムタイプの使用」

■ 217 ページの「Send Message プログラムタイプの使用」

■ 218 ページの「Message Broadcast プログラムタイプの使用」

■ 219 ページの「Run External プログラムタイプの使用」

■ 220 ページの「Database Operation プログラムタイプの使用」

■ 222 ページの「ワークフローポリシーアクションの作成」

■ 228 ページの「ワークフローポリシーグループの作成」

■ 229 ページの「ワークフローポリシーの作成」

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

214

ワークフローポリシーのビューについて

ワークフローポリシーの作成や定義に使用するビューは、Siebel Workflow のランタイムクライアントにあります。

[ワークフローポリシー]ビューを表示するには、[サイトマップ]の[管理 ‐ ビジネスプロセス]画面の[ワークフ

ローポリシー]に移動します。

ワークフローポリシーを作成する場合、使用するビューは数種類あります。使用するビューは、次のとおりです。

■ ワークフローポリシーアクションビュー:ワークフローポリシーとともに使用するアクションを作成します。

214 ページの「ワークフローポリシーアクションの定義」を参照してください。

■ ワークフローポリシーグループビュー:ワークフローポリシーとともに使用するワークフローポリシーグループ

を作成します。228 ページの「ワークフローポリシーグループの作成」を参照してください。

■ ワークフローポリシービュー:ワークフローポリシーを作成します。229 ページの「ワークフローポリシーの作

成」を参照してください。

■ ワークフローポリシーエクスプローラビュー:現在定義されているワークフローポリシーオブジェクトを確認し

ます。

■ ワークフローポリシーログビュー:ワークフローポリシー監視ログを確認し、ポリシートレンド、ポリシー頻度

をチェックします。

ワークフローポリシーアクションの定義

ワークフローポリシーアクションは、ワークフローポリシーの条件が満たされたときに実行するイベントです。アク

ションを使用するポリシーを作成する前に、該当するワークフローポリシーアクションを作成します。

ランタイムクライアントで、[ワークフローポリシーアクション]ビューを使用してポリシーアクションを定義しま

す。このビューと関連するフィールドについては、次に説明します。ワークフローポリシーアクションを作成する手

順については、222 ページの「ワークフローポリシーアクションの作成」を参照してください。

[ワークフローポリシーアクション]ビューは、3 つのアプレットで構成されます。次のアプレットがあります。

■ アクションアプレット:アクションの名前を作成し、適切なプログラムを選択します。215 ページの「[ワークフ

ローポリシーアクション]ビューの[アクション]アプレットについて」を参照してください。

■ 引数アプレット:アクションの引数を定義します。[引数]アプレットのフォーマットは、アクションのプログラ

ムタイプによって異なります。215 ページの「ワークフローポリシーアクションビューの引数アプレットについて」

を参照してください。

■ 受取人アプレット:電子メール、ポケベル、またはメッセージ一括送信を受信できるワークフローポリシーオブ

ジェクトの担当者名、従業員名、役割、または関係者。221 ページの「[受取人]アプレットについて」を参照し

てください。

備考: ワークフローポリシーアクションを使用して、DLL や外部関数を呼び出すことはできません。呼び出す場合

は、ワークフロープロセスを使用します。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 215

[ワークフローポリシーアクション]ビューの[アクション]アプレットについて

表 41 に[ワークフローポリシーアクション]アプレットのフィールドを示します。

ワークフローポリシーアクションビューの引数アプレットについて

[ワークフローポリシー]の[引数]アプレットのフォーマットは、ワークフローポリシーアクションに選択したプロ

グラムタイプによって異なります。

備考: プログラム引数では、大文字と小文字の区別があります。大文字と小文字の区別も正確に入力する必要があり

ます。ピックリストから引数を選択できる場合は、自分で入力するのではなく、ピックリストを使用してください。

ここでは、各ワークフローポリシープログラムタイプ、使用できるワークフローポリシープログラムの引数と有効な

値、使用方法について説明します。

使用できるワークフローポリシープログラムタイプは、次のとおりです。

■ Send Page。216 ページの「Send Page プログラムタイプの使用」を参照してください。

■ Send Message。217 ページの「Send Message プログラムタイプの使用」を参照してください。

■ Message Broadcast。218 ページの「Message Broadcast プログラムタイプの使用」を参照してください。

■ Run External。219 ページの「Run External プログラムタイプの使用」を参照してください。

■ Database Operation。220 ページの「Database Operation プログラムタイプの使用」を参照してください。

備考: 電子メールまたはポケベル機能を使用する前に、267 ページの「ワークフローポリシーサーバー管理について」

で説明するセットアップ手順を実行する必要があります。

表 41 アクションアプレットのフィールド

フィールド 説明 可能な値

名前 ワークフローポリシーアクションの名前。 次の条件を満たす名称

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ ポリシー作成者にとって有意である。

プログラム アクションに関連付けられたワークフローポリ

シープログラム。

ピックリストから選択したプログラム。

301 ページの「定義済みプログラム」を参照し

てください。

ワークフロー

オブジェクト

このアクションが関連付けられているワークフ

ローポリシーオブジェクト。このアクションは、

このワークフローポリシーオブジェクトをベー

スとするポリシーに対してのみ使用できます。

ワークフローポリシーオブジェクトのピック

リストから選択します。

コメント アクションタイプの目的または用途を説明する

コメント。

任意のテキスト。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

216

Send Page プログラムタイプの使用

[ワークフローポリシーアクション]アプレットで Send Page ワークフローポリシープログラムタイプを選択する

と、[ページ引数の送信]アプレットが表示されます。

Send Page の引数と値表 42 は、Send Page ワークフローポリシープログラムタイプの引数と有効な値を示しています。

備考: 数字ページ送信のためのコンピュータプロトコルがないため、数字ページングは本質的に信頼性が低いもので

す。数字ページ送信の必要がある場合は、従業員テーブルの[ポケベル認証番号]フィールドを使用すると、ポケベ

ル番号をダイヤルしてから数値メッセージを送信するまでの遅延を制御できます。[ポケベル認証番号]フィールドに

コンマを追加してください。個々のコンマが約 0.5 秒間の遅延になります。ミッションクリティカルなアプリケー

ションでは、数字ページングの使用は避けてください。

ページ引数の送信を設定する場合は、次の点に注意してください。

■ Siebel ワークフローポリシーは、送信相手が持っているポケベルのタイプに応じて正しくフォーマットされた

メッセージを自動的に決定します。

■ どのメッセージ引数にも値がない場合は、ワークフローポリシーがエラーメッセージを記録し、アクションは完

了しません。

■ 従業員にのみ、ポケベル送信できます。従業員のポケベル情報は、[従業員管理]ビューに保存されています。

現時点では、Siebel Database には、担当者のポケベル情報は保存されていません。

■ メッセージでは、[使用可能な引数]フィールドの値への置換がサポートされています。

表 42 Send Page プログラムタイプ

引数 アクションに対して有効な値

数字メッセージ

テンプレート

ポケベルが数字のみのときの数字メッセージ。

英文字メッセージ

テンプレート

ポケベルが英文字のときのテキストメッセージ。

「Current」は Siebel Workflow での予約語です。この語はメッセージに使用しない

でください。

使用可能な引数 英文字メッセージテンプレートで使用できる動的フィールド。

アクションが実行されると、この代入値には、ワークフローポリシーのすべての条件

を満たすレコードから得られた値が入ります。

リクエストキー アクションを実行する必要がある Page Manager を示す文字列。この文字列は、複

数の Page Manager が実行されているときに使用します。リクエストキー文字列を

指定した場合は、この文字列がアクションを実行させる Page Manager のリクエス

トキーパラメータと一致していなければなりません。1 つの Page Manager を実行

している場合や、どの Page Manager でアクションが実行されるかが重要でない場

合は、この引数を空白にしておきます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 217

Send Message プログラムタイプの使用

[アクション]アプレットで Send Messagel ワークフローポリシープログラムを選択すると、[受取人]アプレット

とともに[送信メッセージ引数]アプレットが表示されます。

[送信メッセージ引数]アプレットを使用すると、[受取人]アプレットで指定した受取人に送信するメッセージの作

成に使用する、電子メールテンプレートを作成できます。

Send Email の引数と値表 43 に、Send Email ワークフローポリシープログラムタイプの引数と有効な値を示します。

表 43 Send Email ワークフローポリシープログラムタイプ

引数 アクションに対して有効な値

件名 電子メールメッセージの件名。

メッセージテンプレート テキストメッセージ。

最長 2000 文字(代入変数を含む)。

「Current」は Siebel Workflow での予約語です。この語はメッセージに使用し

ないでください。

重複メッセージ [ワークフローポリシー]ビューの[統合]フラグがオンになっているときに繰り

返されるメッセージ。

「Current」は Siebel Workflow での予約語です。この語はメッセージに使用し

ないでください。

使用可能な引数 [件名]、[メッセージテンプレート]、[重複メッセージ]で使用できる動的フィー

ルド。アクションが実行されると、この引数には、ポリシーのすべての条件を満

たすレコードから得られた値が代入されます。

リクエストキー アクションを実行する必要がある Email Manager を示す文字列。この文字列は、

複数の Email Manager が実行されているときに使用します。リクエストキー文

字列を指定した場合は、この文字列が、アクションを実行させる Email Managerのリクエストキーパラメータと一致していなければなりません。1 つの EmailManager を実行している場合や、どの Email Manager でアクションが実行さ

れているかが重要でない場合は、この引数を空白にしておきます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

218

Message Broadcast プログラムタイプの使用

[アクション]アプレットで Send Message Broadcast ワークフローポリシープログラムを選択した場合、[メッ

セージ一括送信引数]アプレットが表示されます。

Send Message Broadcast の引数と値表 44 は、Message Broadcast ワークフローポリシープログラムタイプの引数と有効な値を示しています。

[新規一括送信メッセージを確認]ワークフローポリシーの有効化タイプが Send Message Broadcast であるワークフローポリシープログラムを含むワークフローポリシーを使用し、

オブジェクトマネージャコンポーネントでのメッセージ一括送信キャッシュを有効にする場合は、Siebel Messagingポリシーグループに属する[新規一括送信メッセージを確認]ワークフローポリシーを有効にする必要があります。

[新規一括送信メッセージを確認]ポリシーは、S_BRDCST_MSG テーブルを監視し、Notify Broadcasted Message ワークフロープロセスを呼び出して、テーブルに追加された新規メッセージを一括送信します。

メッセージ一括送信キャッシュの設定については、『Siebel アプリケーション管理ガイド』を参照してください。

ワークフローポリシーの有効化については、267 ページの「データベーストリガーの作成」を参照してください。

表 44 Message Broadcast ワークフローポリシープログラムタイプ

引数 アクションに対して有効な値

開始日 メッセージ一括送信が有効化される日時。開始日を指定する場合に変数 CURRENT を使用で

きます。詳しくは、235 ページの「日付計算の入力」を参照してください。

終了日 メッセージ一括送信が終了する日時。開始日を指定する場合に変数CURRENTを使用できます。

詳しくは、235 ページの「日付計算の入力」を参照してください。

概要 メッセージ一括送信の簡単な説明。

メッセージ

テンプレート

一括送信するメッセージのテキスト。

最長 2000 文字(代入変数を含む)。

「Current」は Siebel Workflow での予約語です。この語はメッセージに使用しないでくだ

さい。

重大度 一括送信するメッセージの重大度。

使用可能な引数 [概要]、[メッセージテンプレート]で使用できる動的フィールド。アクションが実行される

と、この引数には、ポリシーのすべての条件を満たすレコードから得られた値が代入されます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 219

Run External プログラムタイプの使用

[アクション]アプレットで Run External ワークフローポリシープログラムタイプを選択すると、[外部プログラム

引数]アプレットが表示されます。Run External プログラムの例は、226 ページの「ワークフローポリシーアクショ

ンの例:Run External Program アクションの作成」で説明されています。

Run External の引数と値表 45 に、Run External ワークフローポリシープログラムの引数と有効な値を示します。

Executable Name 引数にパスが指定されていないと、実行可能ファイルが、実行中の Siebel Server 上のワーク

フローポリシーの現在のパスにあると想定されます。たとえば、Siebel Server が C:¥siebsrvr にインストールさ

れているとします。この場合、実行可能ファイル名のデフォルトパスは C:¥siebsrvr¥bin となります。

備考: ユーザーインターフェイスを伴ったり、Windows デスクトップにアクセスするような、対話式プログラムを

外部プログラムに指定することはできません。

表 45 Run External ワークフローポリシープログラムタイプ

引数 アクションに対して有効な値

実行可能ファイル名 実行可能ファイルのパスと名前。たとえば、Siebel Server から実行される実行可能ファ

イルです。

この実行可能ファイルにはバッチプログラムも指定できます。

コマンドライン 使用するコマンドライン。実行可能ファイルに渡すパラメータ。

実行タイプ ■ 待機:ワークフローポリシーは外部プログラムが完了するまで待機し、外部プログラ

ムからの戻りコードを検査します。戻りコードが 0 以外の数値の場合は、エラー条

件が発生します。

■ 待機なし:ワークフローポリシーは外部プログラムをバックグラウンドで実行し、処

理を続行します。戻りコードはチェックされません。

Visual Basic プログラムでファイル作成を行う場合は、ファイルの破損を防ぐために[実

行タイプ]を「待機」に設定してください。「待機なし」に設定した場合、Visual Basicはファイルに二度書きしようとし、データが破損します。

使用可能な引数 コマンドラインパラメータとして使用できる動的フィールド。アクションが実行される

と、この引数には、違反したレコードからの値が代入されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

220

Database Operation プログラムタイプの使用

Siebel ビジネスプロセスデザイナーには、パラメータの指定のみで使用できる定義済みのデータベース操作プログラ

ムが豊富に用意されています。

[アクション]アプレットで Create Opportunity Activity などのデータベース操作プログラムを選択すると、[引

数]アプレットが表示されます。

Database Operation の引数と値表 46 に、Database Operation ワークフローポリシープログラムの引数と有効な値を示します。

表 46 Database Operation ワークフローポリシープログラムタイプ

引数 アクションに対して有効な値

引数 更新するカラムの名前。

必須 引数が必須であることを示します。

値 カラムの更新値。

引数による置換は、プログラムで定義されている場合に使用できます。この値に引数を追加す

る場合の構文は、たとえば [SR Num] のように、その変数を角かっこで囲みます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 221

[受取人]アプレットについて

表 47 で、[受取人]アプレットのフィールドについて説明します。

受取人アプレットの受取人タイプが[Send to Relative]の場合は、現在のレコードに関連する個人または役割に

電子メールやポケベル送信が行われます。たとえば、商談のプライマリ営業員に電子メールを送信できます(ポリシー

のすべての条件が満たされた場合)。

[Send to Relative]は、受取人を[Send to <xxxx>]とカスタム設定する場合に使用することもできます。ピッ

クリストからいずれかの受取人タイプ(Send to Employee、Send to Position、Send to Contact、Send toRelative)を選択しなければならないため、[Send to Relative]を使用してカスタム受取人タイプを定義します。

備考: Email Manager は、同一のアクションにおいて、同一の受取人に電子メールを送信することはありません。

電子メールが特定の電子メールアドレス宛てにすでに送信されたことがわかると、そのアドレスには送信されません。

[Send to Relative]タイプが複数の受取人を返す場合、各受取人の電子メールアドレスが重複しない限り、各人宛

てに電子メールが送信されます。

受取人タイプが[Send to Position]の場合、名前が不明でもこの役割のプライマリ従業員に送信することができ

ます。ただし、その従業員が有効になっていなければなりません。受取人タイプが[Send to Contact]の場合は、

Siebel システムのすべての担当者から選択できます。

備考:[受取人]アプレットを使用できるのは、[アクション]アプレットで Send Email、Send Page、または

Send Message Broadcast プログラムが選択されている場合だけです。

表 47 受取人アプレットのフィールド

フィールド 説明 可能な値

受取人タイプ ここで使用可能な値は、アクションとして選

択されるワークフローポリシープログラムに

よって異なります。受取人は、Send Email、Send Page、Send Message Broadcast のいずれかのタイプのワークフローポリシープ

ログラムに適用されます。

■ Send to Employee:従業員のピックリ

スト。

■ Send to Position:役割のピックリスト。

■ Send to Contact:担当者のピックリスト。

■ Send to Relative:ワークフローオブ

ジェクト(Opportunity、Service Request など)に関連する個人または個人

のグループ(サービスリクエスト所有者、

商談のチームメンバーなど)に送信。

■ Send to Address:電子メール送信用プ

ログラムで使用する電子メールアドレス。

受取人名前 受取人タイプに基づく電子メールの受取人の

名前。

電子メール、ポケベル、またはメッセージの一括

送信先のワークフローポリシーオブジェクトの

担当者名、従業員名、役割、または関係者。

備考: メッセージは、役割に基づいて送信されま

す。受取人として従業員を選択すると、複数の従業

員に同じ役割が割り当てられている場合は、受信者

として従業員を 1 人だけ選択した場合でも、これ

らすべての従業員にメッセージが送信されます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

222

ワークフローポリシーアクションの作成

ワークフローポリシーアクションを作成する手順は、次のとおりです。この手順に従って、特定のワークフローポリ

シープログラムに対するワークフローポリシーアクションの作成例を示します。

ワークフローポリシーアクションを作成するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[アクション]の順に選択します。

2 [アクション]アプレットで、アプレットレベルのメニューから[新規レコード]をクリックし、ワークフローポリシーアクションの名前を入力します。これは、[ワークフローポリシー]ビューの[アクション]アプレットに表示される名前です。

3 [プログラム]フィールドのピックリストから、ワークフローポリシープログラムタイプを選択します。

4 [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから、必要に応じてワークフローポリシーオブジェクト

を選択します。ワークフローポリシーオブジェクトを指定すると、このアクションは、このワークフローポリシーオブジェクトに関連するポリシーの[ワークフローポリシー]ビューにある[アクション]アプレットだけに表示されます。

5 [コメント]フィールドに、アクションの目的の説明を入力します。

6 [引数]アプレットで 1 つまたは複数の引数を選択し、適切な値を入力します。使用できる引数は、ステップ 2で選択したワークフローポリシープログラムタイプによって異なります。

備考: 特定のワークフローポリシープログラムタイプ用の[引数]アプレットについては、215 ページの「ワー

クフローポリシーアクションビューの引数アプレットについて」を参照してください。

7 ワークフローポリシープログラムが Send Email、Send Page、Send Message Broadcast の場合は、[受取人]アプレットにアクションの受取人を入力します。

備考: ワークフローポリシーアクションからビジネスサービスを実行することはできません。

ワークフローポリシーアクションの例特定の状況でのワークフローポリシーアクションについて次に例をいくつか示します。独自のワークフローポリシー

アクションを作成するベースとしてこの例を使用できます。

■ 223 ページの「ワークフローポリシーアクションの例:Send Page アクションの作成」

■ 224 ページの「ワークフローポリシーアクションの例:重複メッセージによる Send Email アクションの作成」

■ 225 ページの「ワークフローポリシーアクションの例:Send Message Broadcast アクションの作成」

■ 226 ページの「ワークフローポリシーアクションの例:Database Operation アクションの作成」

■ 226 ページの「ワークフローポリシーアクションの例:Run External Program アクションの作成」

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 223

ワークフローポリシーアクションの例:Send Page アクションの作成

サービスリクエストの優先順位が[非常に高い]であるにも関わらず、そのサービスリクエストが誰にも割り当てら

れていない場合に、サポートマネージャのポケベルに通知するとします。この状況に対してワークフローポリシーア

クションを定義するには、次の手順に従います。

サービスリクエストが最高値になったときに必ずポケベルに通知するには

1 [ワークフローポリシーアクション]ビューで、[アクション]アプレットのフィールドに次のように入力します。

a [アクション]アプレットで新しいレコードを作成し、アクションの名前を入力します。

Page Support Manager when SR request changes

b [プログラム]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Send SR Page

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシーオブジェクトを

選択します。

Service Request

備考: ワークフローポリシープログラムで指定されたワークフローポリシーオブジェクトが選択された場合にの

み、[ワークフローオブジェクト]フィールドに自動的に値が入力されます。自動的に入力されない場合は、ピッ

クリストからワークフローポリシーオブジェクトを選択します。

2 [ページ引数の送信]アプレットに入力します。

a [使用可能な引数]から動的フィールドを選択します。

b [英文字メッセージテンプレート]にテキストと動的フィールドを入力します。

The [SR Status] of [SR Number] has changed.

数字ページングには[数字メッセージテンプレート]を使用し、英文字ページングには[英文字メッセージ

テンプレート]を使用します。使用するページングタイプは、従業員テーブルのポケベルタイプによって示

されます。

3 [受取人]アプレットに入力します。

a [受取人タイプ]フィールドのピックリストから定義済み受取人タイプを選択します。

Send to Position

b [受取人名]ピックリストから受取人名を選択します。

Support Manager

これで、このアクションをワークフローポリシーで使用できます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

224

ワークフローポリシーアクションの例:重複メッセージによる Send Email アクションの作成

この例では、特定の数の取引をクローズできない場合にだけ上司に通知します。このアクションはバッチ機能を使用

するワークフローポリシーで使用されるので、[送信メッセージ引数]アプレットの[重複メッセージ]フィールドに

関連情報を入力する必要があります。これは、受取人が、各取引に関連した情報が統合されたリストを持つ 1 通の電

子メールを受け取るためです。[重複メッセージ]フィールドを使用しないと、電子メールは送信されますが、有意義

な情報が含まれていない場合があります。

この状況に対してワークフローポリシーアクションを定義するには、次の手順に従います。

重複メッセージを持つ電子メールを送信するには

1 [ワークフローポリシーアクション]ビューで、[アクション]アプレットのフィールドに次のように入力します。

a [アクション]アプレットビューで新しいレコードを作成し、アクションの名前を入力します。

Excellent Quality Opportunity

b [プログラム]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Send Opportunity Email

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシーオブジェクトを

選択します。

Opportunity

d [コメント]フィールドにテキストを入力します。

Send an email to the VP of Sales when deals aren't closing

2 [送信メッセージ引数]アプレットに入力します。

a 必要に応じて[使用可能な引数]から動的フィールドを選択します。

b [件名]にテキストまたは動的フィールド、あるいはその両方を入力します。

Opportunities not Closing

c [メッセージテンプレート]にテキストまたは動的フィールド、あるいはその両方を入力します。

Meet with [Last User First Name] [Last User Last Name] about[Opportunity] for [Account]

d [重複メッセージ]にテキストまたは動的フィールド、あるいはその両方を入力します。

Meet with [Last User First Name] [Last User Last Name] about[Opportunity] for [Account]

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 225

3 [受取人]アプレットに入力します。

a [受取人タイプ]フィールドのピックリストから定義済み受取人タイプを選択します。

Send To Position

b [受取人名]ピックリストから受取人名を選択します。

VP Sales

このアクションのワークフローポリシーを作成する場合は、[ワークフローポリシー]ビューの[ポリシー]アプレッ

トで[バッチ]フィールドをチェックしてください。

ワークフローポリシーアクションの例:Send Message Broadcastアクションの作成

この例では、サービス部門が、1 エージェントのオープンリクエストが最低 20 に達したときに行う未完了のサービ

スリクエストの通知ポリシーを自動化したいと考えています。

未完了のサービスリクエストの Message Broadcast アクションを作成するには

1 [ワークフローポリシーアクション]ビューで、[アクション]アプレットのフィールドに入力します。

a [アクション]アプレットで新しいレコードを作成し、アクションの名前を入力します。

Alert Agent of Open SRs

b [プログラム]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Send SR Message Broadcast

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシーオブジェクトを

選択します。

Service Request

2 メッセージ引数を使用したり、静的テキストを入力して、[メッセージ一括送信引数]アプレットに入力します。

a [概要]にテキストを入力します。

You have over 20 Service Requests.

b [メッセージテンプレート]にテキストを入力します。

You have over 20 service requests.Please review yourservice request queue.

3 [受取人]アプレットに入力します。

a [受取人タイプ]フィールドのピックリストから定義済み受取人タイプを選択します。

Send to Relative

b [受取人名]ピックリストから受取人名を選択します。

SR Owner

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

226

ワークフローポリシーアクションの例:Database Operationアクションの作成

ワークフローポリシーで使用できるデータベース操作には、更新と挿入の 2 種類があります。挿入では、Siebel Database のテーブルにレコードを挿入できます。更新データベース操作では、既存のレコードの 1 つまたは複数

のカラムを変更できます。

次の例では、Severity が Critical の場合に、ワークフローポリシーを使用して[重大度]フィールドの値を[大変

高い]に更新すると、データベースの更新が起動されます。

サービスリクエスト優先順位を更新する Database Operation を作成するには

1 [ワークフローポリシーアクション]ビューで、[アクション]アプレットのフィールドに入力します。

a [アクション]アプレットで新しいレコードを作成し、アクションの名前を入力します。

Update SR Priority to Very High

b [プログラム]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Change SR Priority

2 [引数]アプレットに入力します。

a [名前]ピックリストから選択します。

New Priority

b [値]ピックリストから選択します。

1-非常に高い

ワークフローポリシーアクションの例:Run External Programアクションの作成

Siebel Workflow では、Run External Program アクションタイプを使用して、外部プログラムを実行するアク

ションを定義します。たとえば、新規の信憑性を計算するカスタム実行可能ファイルを作成します。その後、信憑性

の計算パラメータの変更があるたびに、この実行可能ファイルを Siebel Workflow から呼び出します。

次に示す最初の例では、leadcalc.exe というプログラムが C:¥bin ディレクトリにあり、このプログラムを呼び出

して実行するアクションを定義します。2 つ目の例は、UNIX 上で外部プログラムを実行するための手順です。

信憑性計算の外部プログラムを実行するには

1 [ワークフローポリシーアクション]ビューで、[アクション]アプレットのフィールドに次のように入力します。

a [アクション]アプレットで新しいレコードを作成し、アクションの名前を入力します。

Run Lead Calculation Program

b [プログラム]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Run External Program

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 227

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシーオブジェクトを

選択します。

備考: ワークフローポリシープログラムで指定されたワークフローポリシーオブジェクトが選択された場合にの

み、[ワークフローオブジェクト]フィールドに自動的に入力されます。自動的に入力されない場合は、ピックリ

ストからワークフローポリシーオブジェクトを選択します。

2 [Run External Program Arguments]アプレットに入力します。

a 実行可能ファイルの名前を入力します。

leadcalc.exe

b コマンドラインパラメータを入力します。

実行可能ファイルに渡すパラメータです。

c 実行タイプを選択します。

d [使用可能な引数]から動的フィールドを選択します。

3 [受取人]アプレットに入力します。

a [受取人タイプ]フィールドのピックリストから定義済み受取人タイプを選択します。

Send to Position

b [受取人名]ピックリストから受取人名を選択します。

Support Manager

これで、このアクションをワークフローポリシーで使用できます。

UNIX プラットフォームで外部プログラムを実行するには

Run External Program ワークフローポリシープログラムは、UNIX に対応していません。ただし、次の手順を行

うと、UNIX でも使用できます。

1 外部プログラムを実行するビジネスサービスを定義します。

a アプリケーションレベルのメニューから、[表示]>[サイトマップ]>[ビジネスサービス管理]>[ビジネ

ス サービス メソッド]の順に選択します。

b ビジネスサービス(たとえば、Run Program)を追加します。

c メソッド(たとえば、Run)を追加します。

d メソッド引数(たとえば、Program)を追加します。

e Proc: Service_PreInvokeMethod を選択します。

f 関数本体の Clib.system を呼び出します。たとえば、次のようになります。

var program = Inputs.GetProperty ("Program")if (program){Clib.system(program);}return (CancelOperation);

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

228

2 手順 1 で作成したビジネスサービスを呼び出すワークフロープロセスを作成します。

a 開始ステップ、ビジネスサービスステップ、および最終ステップを追加して接続します。

b ビジネスサービスステップについて、Run Program および Run を指定します。

c Program の入力引数として、実行する外部プログラムを指定します。たとえば、/bin/mail [email protected]</home/users/hkim/letter.txt となります。

3 ワークフロープロセスを実行します。

ワークフローポリシーグループの作成

ワークフローポリシーグループを使用すると、類似したシステム条件を持つポリシーを識別できます。ポリシーをグ

ループ化すると、システムの最適化、システム負荷の均一化、スケーラビリティの実現が可能です。すべてのワーク

フローポリシーを、ワークフローポリシーグループに割り当てる必要があります。

ワークフローポリシーのグループは、[ワークフローポリシーグループ]ビューで作成します。このビューには、次の

2 つのアプレットがあります。

■ ワークフローグループ : 新しいポリシーグループの作成や、既存のポリシーグループの表示および選択が可能です。

ワークフローポリシーグループを指定すると、ワークフローポリシーの監視サイクルが決まります。各ポリシーグ

ループには、近い時間間隔で監視する必要があるポリシーが含まれていなければなりません。228 ページの「[ワー

クフローグループ]アプレットについて」を参照してください。

■ ポリシー : 選択したグループに割り当てられたワークフローポリシーをリストします。229 ページの「ワークフ

ローポリシーアプレットについて」を参照してください。

ポリシーグループを作成するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワーク

フローグループ]の順に選択します。

2 [ワークフローグループ]アプレットのアプレットドロップダウンメニューから[新規レコード追加]を選択し、グループの名前を入力します。

3 (オプション)[コメント]フィールドにコメントを入力します。

[ワークフローグループ]アプレットについて

表 48 で、[ワークフローグループ]アプレットのフィールドについて説明します。

表 48 ワークフローグループアプレットのフィールド

フィールド 説明

名前 ワークフローポリシーグループの名前。すべてのワークフローポリシーは、1 つのポリシー

グループだけに所属します。

この名前は、30 文字以内で指定してください。

コメント ポリシーグループの目的または用途を示すコメント。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 229

ワークフローポリシーアプレットについて

表 49 で、[ワークフローグループ]ビューにある[ポリシー]アプレットのフィールドについて説明します。

ワークフローポリシーの作成

ワークフローポリシーアクションとワークフローポリシーグループを作成したら、[ワークフローポリシー]ビューに

移動して、ワークフローポリシーの作成を完了します。

ポリシーアクションとポリシーグループを作成したら、新しいワークフローポリシーを作成します。

[ワークフローポリシー]ビューは、次の 4 つのアプレットで構成されています。

■ ポリシーリストアプレット : ワークフローポリシーに関する情報を入力し、表示します。入力アプレットはリス

トアプレットと切り替わるようになっているため、各ポリシーを簡単に操作し、複数のポリシーやポリシーのグ

ループに関する情報を表示できます。231 ページの「ポリシーリストアプレットについて」を参照してください。

■ 条件アプレット : ワークフローポリシーの条件を定義または変更します。条件は必要に応じていくつでも定義可

能です。ワークフローポリシーアクションをトリガーするには、ポリシーのすべての条件を満たす必要がありま

す。ある条件または別の条件が真の場合にポリシーをトリガーする場合は、各条件について個別のワークフロー

ポリシーを作成しなければなりません。232 ページの「条件アプレットについて」を参照してください。

■ アクションアプレット : ワークフローポリシーの条件が満たされた場合に実行する、定義済みワークフローポリ

シーアクションの名前を入力します。235 ページの「アクションアプレットについて」を参照してください。

■ 引数アプレット : ワークフローポリシーアクション引数を確認します。

表 49 ポリシーアプレットのフィールド

フィールド 説明

名前 ワークフローポリシーグループに含まれるポリシーの名前。

Workflow object たとえば、Service Request、Opportunity、Quote などのポリシー作成対象

としてのワークフローポリシーオブジェクト。

Activation Date/Time ポリシーが有効化された日時、または有効化される日時。このフィールドが Nullの場合は、ポリシーはただちに有効化されます。

Expiration Date/Time ポリシーが失効する日時。このフィールドが Null の場合は、ポリシーは無限に

有効化されたままです。

コメント ポリシーの目的または用途を説明するコメント。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

230

ワークフローポリシーを作成するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ポリシー]の順に選択します。

2 [ポリシー リスト]アプレットで、アプレットレベルのメニューから[新規レコード]を選択し、アプレットのその他のフィールドに入力します。

3 [条件]アプレットのフィールドに入力します。

4 作成したアクションの名前を[ワークフローポリシーアクション]ビューに入力し、必要に応じて[統合]フィールドをチェックします。

備考: ワークフローポリシーは、テーブル S_DOCK_TXN_LOG に基づくことはできません。このテーブルの一意

のインデックスは、標準の Siebel テーブルの ROW_ID ではなく、TXN_ID です。ワークフローは ROW_ID を使

用して比較とアクションを実行するため、S_DOCK_TXN_LOG に対して使用する場合はエラーになります。

備考: ワークフローポリシーからビジネスサービスを実行することはできません。

ワークフローポリシーの例特定の状況でのワークフローポリシーについて、次に例を示します。独自のワークフローポリシーアクションを作成

する基準として、この例を使用できます。

■ 236 ページの「ワークフローポリシーの例:Send Page ワークフローポリシーの作成」

■ 236 ページの「ワークフローポリシーの例:Send Email ワークフローポリシーの作成」

備考: ワークフローポリシーはデータベースのフィールドをデータ層から直接更新し、ビジネスオブジェクト層は通

過しません。そのため、更新されたフィールドに関連する Business Component イベントを持つワークフロープロ

セスは実行されません。

ワークフローポリシーのバッチモードで使用ワークフローポリシーは、[ポリシー]アプレットの[バッチ]チェックボックスをチェックするとバッチポリシーを

作成できます。バッチモードでワークフローモニターを開始すると、[バッチ]チェックボックスにマークがあるポリ

シーをチェックします。各ポリシーは、ポリシー条件を満たす特定のレコードを識別するために発行された SQL 文

を起こします。識別されたレコードは順番に処理され、該当するアクションが実行されます。

[ワークフローポリシー]ビューで[アクション]アプレットの[バッチ]フィールドをチェックすると、指定の受取

人に対する電子メールメッセージを統合するバッチ電子メールの統合機能を使用できます。

電子メールメッセージを統合すると、受取人は、複数の電子メールではなく複数のアクションに関する情報が含まれ

る 1 通の電子メールを受信します。たとえば、値引きが 30% を超える見積りが提出されるたびに、セールスマネー

ジャに電子メールを送信するワークフローポリシーを作成できます。[バッチ]フィールドがチェックされている場合

は、20 人の営業員が 30% 値引きの見積りを提出すると、セールスマネージャは、この 20 個の見積りのリストが含

まれる 1 通の電子メールを受け取ります。[バッチ]フィールドがチェックされていない場合は、セールスマネージャ

は 20 通の電子メールメッセージを受け取ることになります。

備考: バッチタイプのワークフローポリシーを作成するとき、比較演算子 IS ADDED、IS UPDATED、または ISDELETED は通常の条件とともに使用する必要があります。これらの比較演算子は、通常の条件を検索するために行

をトリガーする際、動的モード用の特殊条件とみなされます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 231

ポリシーリストアプレットについて

表 50 に、[ポリシー リスト]アプレットのフィールドを定義します。

備考: ワークフローポリシーをあるグループから別のグループに移動するには、そのワークフローポリシーに関連す

るすべてのリクエストを完了しておく必要があります。関連付けられたリクエストが待機中の間にワークフローポリシーのグループが変更されると、ワークフローモニターエージェントは「ルールが見つかりません」というエラーで失敗します。この場合、ワークフローポリシーを元のグループに戻してリクエストが完了するまで待機し、完了後に変更を行います。

表 50 ポリシーアプレットのフィールド

フィールド 説明

ポリシー名 ワークフローポリシーの名前。

ワークフロー

オブジェクト

たとえば、Service Request、Activity、Accounts などのポリシー作成対象としてのワー

クフローポリシーオブジェクト。このフィールドは必須です。

Group ポリシーが属しているワークフローポリシーグループ。各ポリシーは、ワークフローポリシー

グループに割り当てる必要があります。

この表の次にある、ワークフローポリシーグループの変更に関する注意事項を参照してください。

コメント ポリシーの目的または用途に関するコメント。

Activation Date/Time

ポリシーが有効化された日時、または有効化される日時。このフィールドが Null の場合は、

ポリシーはただちに有効化されます。

Expiration Date/Time

ポリシーが失効する日時。このフィールドが Null の場合は、ポリシーは無限に有効化された

ままです。

経過時間 [時間]フィールドは、ワークフローポリシーを実行するためにすべての条件が真にならなけ

ればならない時間を日数、時間、または分で指定します。

ポリシーをバッチモードで実行する場合、このフィールドは無視されます。

作成者 ワークフローポリシーを作成した人のログイン名。フィールド内の情報は、自動的に入力され

ます。このフィールドは読み込み専用です。

作成日 ワークフローポリシーが作成された日時。フィールド内の情報は、自動的に入力されます。こ

のフィールドは読み込み専用です。

数量 ポリシーアクションを実行する前にポリシー条件を満たしていなければならないレコードの

数。数量を指定しない場合、Siebel Workflow では、数量は 1 とみなされます。[数量]に

よって、ポリシー管理者は、ポリシー条件を満たすレコードの数に基づいて条件を作成できま

す。たとえば、管理者は、重大な未完了のサービスリクエストの数が 20 個以上になった場合

に、メッセージを一括送信するワークフローポリシーを作成できます。

バッチ [バッチ]がチェックされている場合は、このポリシーが、ポリシーの条件を満たす可能性が

あるすべてのレコードを評価しなければならないことを示します。ワークフローモニターエー

ジェントは、ポリシーの条件を使用してすべてのレコードをスキャンし、一致を検出します。

このフィールドがチェックされている場合は、Batch Mode フラグを「TRUE」に設定して

ワークフローモニターエージェントを実行します。

デフォルトではチェックされていません。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

232

条件アプレットについて

表 51 に、[ワークフローポリシー]ビューの[条件]アプレットのフィールドを定義します。

条件アプレットでの比較値の使用比較値は、[オペレーション]フィールドで使用します。このフィールドでは、監視用にワークフローポリシーコン

ポーネントのカラムが展開されています。

標準の比較[オペレーション]フィールドには、演算子として <、>、<>、>=、<=、=、LIKE、IN、NOT IN、BETWEEN、

IS NULL、IS NOT NULL を使用できます。これらの比較値を使って定義された複数の条件の間には、「AND」が暗

黙のうちに入れられます。「AND」は、アクションが生じる前に、指定されているすべての条件が満たされていなけ

ればならないことを意味します。

[ワークフローポリシー]ビューにある[条件]アプレットの[値]フィールドで、比較オペランド LIKE、IN、NOT IN、

BETWEEN の値を指定するときは、基本となるデータベースで想定される形式に従わなければなりません。IN、NOTIN、BETWEEN では、IN('a'、'b'、'c')または IN(1, 2, 3, 4)、BETWEEN 'A' and 'M' または BETWEEN 1 and10 など、確認するフィールド用にデータベース固有のフォーマットで入力しなければなりません。

備考: 構文が正しいことを確認するのは、ポリシー作成者です。Siebel Business Process Designer は、データ

ベースに BETWEEN 句を渡すだけです。日付と時刻を除き、構文のチェックは行いません。日付と時刻のフィール

ドの場合は、Siebel Business Process Designer によって日付と時刻のカラムが「月 / 日 / 年 , 時 : 分 : 秒」と

いう形式に変換されます。

LIKE および NOT LIKE では、LIKE Smith% または NOT LIKE Sm%th% などのワイルドカードを使用できます。

表 51 ワークフローポリシービューの条件アプレットのフィールド

フィールド 説明

フィールド ワークフローポリシー条件のベースとなる、ワークフローポリシーオブジェクトのワークフ

ローポリシーコンポーネントカラム。たとえば、サービスリクエストの優先順位やサービスリ

クエストのオープン日など。このフィールドの入力は、ピックリストからワークフローポリ

シーカラム名を選択して行います。このフィールドは必須です。

比較 ワークフローポリシーエージェントのカラム値と指定した値との間で実行する比較。たとえば、

等しい(=)、より大きい(>)など。フィールドのピックリストから比較を選択します。この

フィールドは必須です。詳しくは、「条件アプレットでの比較値の使用」を参照してください。

値 ワークフローポリシーカラム値のインスタンスに対して比較する値(たとえば、開始されてい

ない、非常に高いなどの値)。このフィールドは、[比較]フィールドの値が「Is Null」、「IsNot Null」、「Is Updated」、「Is Deleted」、または「Is Added」の場合を除いて必須です。

詳しくは、「条件アプレットでの比較値の使用」および 235 ページの「日付計算の入力」を参

照してください。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 233

表 52 は、一般的なデータベースの比較値です(使用するデータベースによっては、構文の要件が異なることがあり

ます)。文字フィールドで LIKE、IN、NOT IN または BETWEEN を使用するときは、値を一重引用符で囲みます。

また、IN または NOT IN を使用するときは、値を括弧に入れなければなりません。

備考: MS SQL Server データベースで、LONG カラムでワークフローポリシー条件を作成したときに使用できる比

較は、IS NULL、IS NOT NULL、LIKE、NOT LIKE です。

特殊な比較[オペレーション]フィールドでは、特殊な演算子IS ADDED、IS UPDATED、IS DELETEDもサポートされています。

次の比較は、ワークフローポリシーコンポーネントレベルで動作します。フィールドレベルでは動作しません。

■ IS ADDED: このワークフローポリシーコンポーネントに新しい行が追加された場合に、このワークフローポリ

シーを確認するようにトリガーをかけます。

備考: 標準比較とともに使用する場合、レコードの更新時に IS ADDED をトリガーすることができます。

■ IS DELETED: このワークフローポリシーコンポーネントから行が削除された場合に、このワークフローポリ

シーを確認するようにトリガーをかけます。

次の比較はフィールドレベルで動作します。ワークフローポリシーコンポーネント内部のフィールドが変更されてい

るかどうか監視するには、そのワークフローポリシーコンポーネントと同じ名前のフィールドを使用します。

■ IS UPDATED: 特定のフィールドをもつ新規レコードを追加するか、または既存レコードのフィールドを修正

することによってフィールドの値が変更されると、確認のためにこのポリシーがトリガーされます。特定のテー

ブルのフィールドが更新されたかどうかを監視するには、そのテーブルのLAST_UPDカラムを表すワークフロー

ポリシーコンポーネントカラムを使用します。

表 52 一般的なデータベースの比較

比較 値

< 5

> 5

<> 5

>= 5

<= 5

= A

LIKE Abc%

IN (1, 2, 3)

NOT IN ('A', 'B', 'C')

BETWEEN 1 and 2

BETWEEN 'A' and 'B'

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

234

IS 演算子は、ワークフローポリシーの確認の開始点として機能します。

備考: バッチタイプのワークフローポリシーを作成するとき、比較演算子 IS ADDED、IS UPDATED、または ISDELETED は通常の条件とともに使用する必要があります。これらの比較演算子は、通常の条件を検索するために行

をトリガーする際、動的モード用の特殊条件とみなされます。

表 53 で、ワークフロー条件の作成に使用できるすべてのデータベースプラットフォームの特殊な比較について説明

します。

備考: 'OR' は、特殊な比較値を使用して定義された条件の間に暗喩的に置かれているとみなされます。このとき、

'OR' はアクションが起きる前に 1 つ以上の条件が満たされていなければならないことを示します。また、標準の比

較を使用する条件と特殊な比較を使用する条件との間には、'AND' が暗黙のうちに入れられます。

たとえば、未完了のサービスリクエストに活動が追加されたときに、営業員が電子メールを受け取るようにするとし

ます。この場合、Service Request Status = 'Open'、Service Request Activity Component IS ADDED と

いう条件のポリシーを作成します。

表 53 特殊な比較

比較 値

IS ADDED IS ADDED は、[条件]フィールドにはワークフローポリシーコンポーネントカラムを指定し、

条件値は指定せずに使用します。この条件は、指定されたワークフローポリシーコンポーネン

トのインスタンスが追加されたときに満たされます。

たとえば、[条件]フィールドでサービスリクエストポリシーコンポーネントカラムが選択さ

れ、比較で IS ADDED が選択された場合、この条件は、新しいサービスリクエストが作成さ

れたときに満たされます。

IS UPDATED IS UPDATED は、[条件]フィールドに何らかのフィールドを指定し、条件値は指定せずに使

用します。この条件は、指定されたフィールドに変更が加えられたときに満たされます。

たとえば、[条件]フィールドでサービスリクエスト状況が指定され、比較で IS UPDATED が

選択された場合、この条件は、サービスリクエスト状況が変わったときに満たされます。

IS DELETED IS DELETED は、[条件]フィールドで子ワークフローポリシーコンポーネントを指定し、条

件値は指定せずに使用します。子ワークフローポリシーコンポーネントとは、Siebel の主要

な構成要素(親ワークフローポリシーコンポーネント)に関連付けられているワークフローポ

リシーコンポーネントのことです。たとえば、親ワークフローポリシーコンポーネントは、

Service Request の場合もあります。子ワークフローポリシーコンポーネントは、ServiceRequest Activity の場合もあります。他の条件と一緒に IS DELETED が使用された場合、他

の条件のベースとなるのは親ワークフローポリシーコンポーネントでなければなりません。

たとえば、サブ状況が進行中のサービスリクエストから活動が削除されたときにサービスリク

エストの所有者に通知を行うとします。この場合、このポリシーのベースとなるのはサービス

リクエストワークフローポリシーオブジェクトです。最初の条件は、field = ActivityComponent、comparison = IS DELETED、value = blank になります。2 番目の条件

は、field = Service Request sub-status、Comparison = '='、value = In Processになります。アクションは、SR 所有者への電子メールの送信となります。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 235

日付計算の入力ワークフローモニターでは、日付の比較を実行するワークフローポリシー条件を評価する際に日付と時刻の両方を考

慮します。CURRENT は、日付の比較の値を入力する場合に使用できます。CURRENT を使用する場合のフォーマッ

トは、CURRENT +/- d:h:m です。ここで、「d」は日、「h」は時間、「m」は分です。CURRENT は、日付フィー

ルドの比較値に使用できます。また、Send Message Broadcast アクションの開始日と終了日を指定する場合にも

使用できます。

アクションアプレットについて

表 54 に、[ワークフローポリシー]ビューにある[アクション]アプレットのフィールドを定義します。

[ワークフローポリシー]ビュー内のフィールドの選択肢の多くは、Siebel クライアントまたは Siebel Tools の他

の Siebel Business Process Designer のビューですでに定義されています。これらのフィールドの定義されてい

る選択肢を変更し、新しい選択肢を作成できます。これらの選択肢は、[ワークフローポリシー]ビューのアプレット

にピックリストとして表示されます。

表 54 アクションアプレットのフィールド

フィールド 説明

Action アクションの名前。

Sequence 他のアクション関係者を基準にしたアクションの順序。このフィールドは必須です。

担当者の名前(姓) アクションの受取人がデータベースに含まれる担当者である場合の担当者の姓。

担当者の名前(名) アクションの受取人がデータベースに含まれる担当者である場合の担当者の名。

従業員ログイン アクションの受取人が従業員である場合の従業員のログイン名。

役割 アクションの受取人が役割である場合の従業員の役割。

関連 サービスリクエストの所有者など、アクションの受取人がワークフローオブジェクトによっ

て決まる場合の関係者タイプ。

統合 同じアクション間隔でワークフローポリシーのすべての条件を満たすレコードが複数ある

場合に、アクションを 1 つのインスタンスに統合します。

デフォルトは FALSE。

統合フラグは、ページ送信アクションでは使用できません。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

236

ワークフローポリシーの例:Send Page ワークフローポリシーの作成

この状況では、サービスリクエスト優先順位が Very High になり、そのサービスリクエスに所有者が割り当てられ

ていない場合に、確実にサポートマネージャのポケベルに送信したいと考えています。Send Page アクションの作

成は済んだので、ワークフローポリシーを作成して、ワークフローポリシーアクションを実装します。

Send Page ワークフローポリシーを作成するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ポリシー]の順に選択します。

2 [ポリシー リスト]アプレットで、アプレットレベルのメニューから[新規レコード]を選択します。

3 [ポリシー]アプレットに次のように入力します。

a 名前:Page support manager

b ワークフローオブジェクト:Service Request

c ポリシーグループ:High Frequency

d 時間:2 hours

4 [条件]アプレットに入力します。

a Service Request Priority = Very High

b Service Request Owner IS NULL

5 [アクション]アプレットに、適切な Send Page アクションの名前を入力します。

ワークフローポリシーの例:Send Email ワークフローポリシーの作成

この例では、クローズしていない取引の数が指定のレベルに達したときに営業副社長に通知します。この場合は、取

引に関する情報をバッチ処理し、指定数の取引に関する情報が含まれる電子メールメッセージを送信するワークフ

ローポリシーアクションをすでに作成しています。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーの作成について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 237

Send Email ワークフローポリシーを作成するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ポリシー]の順に選択します。

2 [ポリシー リスト]アプレットで、アプレットレベルのメニューから[新規レコード]を選択します。

3 [ポリシー]アプレットに次のように入力します。

a 名前:Very High Value Opportunity

b ワークフローオブジェクト:Opportunity

c ポリシーグループ:Medium Frequency

d 数量 : 5

e コメント :Reminder to talk to the sales rep on opportunities nearing closure > $400,000, but low probability

f バッチ : チェック

備考: 重複メッセージを使用するために[数量]フィールドに入力する必要はありません。

4 [条件]アプレットに、次のように入力します。

5 [アクション]アプレットに入力します。

a 該当するワークフローポリシーアクションを持つアクションの名前を入力します。

Excellent Quality Opportunity

b [統合]フィールドをチェックします。

[送信メッセージ引数]に、定義したワークフローポリシーアクションの情報が自動的に入力されます。

備考: 電子メールアクションを正しく機能させるには、ワークフローポリシーモニターとワークフローポリシーアク

ションエージェントを再起動し、Workflow Policy Action パラメータの Sleep を 5 分以上に設定することをお勧

めします。これで、電子メールには、ワークフローポリシーの条件を満たすすべての商談のリストが確実に含まれま

す。ワークフローポリシーアクションエージェントの実行が速すぎると、ワークフローポリシーの条件が満たされる

たびに個別の電子メールが送信されます。サーバープロセスの開始については、267 ページの「ワークフローポリシー

サーバー管理について」で説明します。

フィールド 比較 値

Forecast Probability <= 50

Forecast Revenue > 400000

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

238

Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについてこの項では、Siebel Tools を使用してワークフローポリシーをカスタマイズする方法について説明します。

238 ページの「Siebel Tools とワークフローポリシー」

240 ページの「ワークフローポリシービューでの Siebel Tools の定義」

Siebel Tools とワークフローポリシー

Siebel Tools を使用すると、新しいワークフローポリシーオブジェクトを定義し、ビジネスニーズに合わせて既存の

ワークフローポリシーオブジェクトを変更することができます。ここでは、ワークフローポリシーでの使用に関係す

る Siebel Tools の基本的な概念について簡単に説明します。Siebel Tools については、『Using Siebel Tools』お

よび『Configuring Siebel Business Applications』を参照してください。

備考: Siebel Tools を使用してローカルシステムでワークフローポリシーオブジェクトを変更または作成した場合、

それがサーバーに適用されるまでは有効になりません。

Siebel Tools は、[Object Explorer]ウィンドウと、1 つまたは複数の[Object List Editor]ウィンドウで構成

されています。63 ページの図 15 に[Object Explorer]ウィンドウと[Object List Editor]ウィンドウを示しま

す。[Object List Editor]ウィンドウには、各オブジェクトタイプのオブジェクト定義リストが表示され、オブジェ

クトタイプのプロパティを編集できます。Object Explorer は、特定のオブジェクトタイプのオブジェクト定義のグ

ループ間を移動する場合に使用します。

オブジェクトタイプは、Object Explorer にノードとして表示されるエンティティです。オブジェクトタイプは、こ

れを元にしてオブジェクト定義が作成されるテンプレートであり、一連のプロパティが定義済みです。オブジェクト

タイプには、ワークフローポリシープログラム、ワークフローポリシーカラム、ワークフローポリシーオブジェクト

などがあります。

オブジェクト定義は、Service Request や Contact など、ソフトウェアの一部を実装します。このオブジェクト定

義はプロパティで構成されます。プロパティは、オブジェクト定義が実装するソフトウェアの特性です。たとえば、

Workflow Policy Column(オブジェクトタイプ)の Service Request Severity(オブジェクト定義)のプロパ

ティには、Name(サービスリクエスト重大度)、Table Name、Picklist などがあります。

備考: デフォルトでは、Object Explorer にワークフローポリシーオブジェクトは表示されません。[View]>[Options]>[Object Explorer]の順にクリックして、[Object Explorer]ビューにワークフローポリシーオブ

ジェクトを追加してください。

プロパティは、[Object List Editor]ウィンドウのカラムに対応しています。対応するカラムの下に入力する情報

は値です。また、[Properties]ウィンドウでカラムの値を変更することにより、[Object List Editor]ウィンドウ

で現在選択されているオブジェクト定義のプロパティを編集することもできます。オブジェクト定義のプロパティ値

は変更できますが、値が割り当てられているプロパティのセットは変更できません。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 239

オブジェクトタイプ定義には、前述のように固有のプロパティセットがあります。また、親子と呼ばれる、その他の

定義との階層型の関係もあります。Object Explorer の[Types]ビューでは、フォルダアイコンが階層型に配置さ

れています。オブジェクトタイプ(フォルダ)の右下に別のオブジェクトタイプがある場合、下にある方が子オブジェ

クトタイプです。「子オブジェクトタイプ」の 1 つ上には、その子の「親オブジェクトタイプ」があります。図 25に、Object Explorer での親子関係を示します。親オブジェクトタイプは、複数の子オブジェクトタイプを持つこと

ができます。

Siebel ワークフローポリシーでは、次のオブジェクトタイプにアクセスし、ワークフローポリシー、ワークフロー

アクション、ワークフロー条件を作成します。

■ ワークフローポリシープログラム

■ ワークフローポリシープログラム引数

■ ワークフローポリシーカラム

■ ワークフローポリシーオブジェクト

■ ワークフローポリシーコンポーネント

■ ワークフローコンポーネントカラム

ワークフローポリシープログラムとプログラム引数をワークフローポリシーの[ワークフローポリシーアクション]

ビューのワークフローポリシーで使用するには、Siebel Tools で作成して定義しなければなりません。また、ワーク

フローポリシーオブジェクト、ワークフローポリシーコンポーネント、ワークフローポリシーコンポーネントカラム、

ワークフローポリシーカラムを[ワークフローポリシー]ビューにあるワークフローポリシーで使用するには、SiebelTools で作成して定義しなければなりません。

図 25 Object Explorer でのオブジェクトタイプの親子関係

Program と Program Argument 間の親子関係

Workflow Object、Workflow Component およびWorkflow Component Column 間の親子関係

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

240

ワークフローポリシービューでの Siebel Tools の定義

ワークフローポリシーでは、Siebel Tools で定義されたワークフローオブジェクトは、[ワークフローポリシー]

ビューにある[ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストに表示されます。

Siebel Tools で定義されたワークフローポリシーコンポーネントカラムは、ワークフローポリシー関連の各ビューで

使用できます。Siebel Tools のワークフローポリシーコンポーネントカラムは、ワークフローポリシーに表示され、

[ワークフローポリシー]ビューの[条件]アプレットにある[フィールド]ピックリストに展開されます。

Siebel Tools で定義されたポリシープログラムは、ワークフローポリシー関連の各ビューで使用できます。SiebelTools のポリシープログラムは、ワークフローポリシーに表示され、[ワークフローポリシーアクション]ビューの

[プログラム]フィールドのピックリストに展開されます。

カスタムワークフローポリシーオブジェクトとカスタムポリシープログラムを設定または作成するには、SiebelTools を使用します。Siebel Tools の使用方法は『Using Siebel Tools』に記載されています。このマニュアルで

は、ワークフローポリシーに固有の情報についてだけ説明します。

ワークフローポリシーオブジェクトについて

Siebel Tools には、ワークフローポリシーの作成に必要な数多くのワークフローポリシーコンポーネントが含まれて

いますが、ビジネスのすべてのニーズを満たすように Siebel Tools のエンティティを設定し直すこともできます。

ワークフローポリシーオブジェクトは、ワークフローポリシーが機能するコンテキストを提供します。ワークフロー

ポリシーオブジェクトは、そのワークフローポリシーコンポーネント経由で、ポリシーによって監視できるテーブル

やカラムのセット、およびワークフローポリシーオブジェクトの各テーブルとその他のテーブル間の関係を定義しま

す。このカラムの集合と、ワークフローポリシーオブジェクトのテーブル間の関係は、監視の対象となる Siebel Tools内のエンティティを表しています。

ワークフローポリシーオブジェクトは、次の内容で構成されています。

■ ワークフローポリシーコンポーネント:監視対象の Siebel Database テーブルを定義します。ワークフローポ

リシーコンポーネントは、ワークフローポリシーオブジェクトのプライマリワークフローポリシーコンポーネン

トとその他のすべてのポリシーコンポーネントの関係を定義します。

■ ワークフローポリシーコンポーネントカラム:Siebel Database テーブルの監視対象カラムを定義します。これ

らのカラムは、ワークフローポリシーのワークフローポリシー条件を定義する際、監視用に展開して使用します。

Siebel Tools には、Opportunity、Service Request、Contact など、一般的なビジネスニーズ用のワークフロー

ポリシーオブジェクトが数多く含まれています。固有のビジネスニーズに合わせて、既存のワークフローポリシーオ

ブジェクトを設定し直したり、カスタムワークフローポリシーオブジェクトを作成する必要もあります。

注意: Enterprise Integration Manager(EIM)のテーブルカラムは監視しないでください。EIM テーブルを認

識するには、EIM_ で始まるか、_IF で終わるテーブル名を見つけてください。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 241

ワークフローポリシーオブジェクトの作成

ワークフローポリシーオブジェクトの作成には、次の 4 つの手順があります。

■ ワークフローポリシーカラムの定義 247 ページの「ワークフローポリシーカラムの定義」を参照してください。

■ ワークフローポリシーコンポーネントの定義 248 ページの「ワークフローポリシーコンポーネントの定義」を参

照してください。

■ ワークフローポリシーオブジェクトの定義 249 ページの「ワークフローポリシーオブジェクトの定義」を参照し

てください。

■ ワークフローポリシーカラムとワークフローポリシーコンポーネントの関連付け 251 ページの「カラムとワーク

フローポリシーコンポーネントの関連付け」を参照してください。

ワークフローポリシーコンポーネント間の関係について図 26 に、Service Request の 4 つのワークフローポリシーコンポーネントのエンティティ関係図を示します。こ

の図は、各コンポーネント、相互関係、対象となるカラムを示しています。Service Request はプライマリワーク

フローポリシーコンポーネントであり、その他の 3 つのコンポーネントは、このコンポーネントに直接または間接的

にジョインされています。

ワークフローポリシーオブジェクトとワークフローポリシーコンポーネントの関係プライマリフィールドがチェックされている場合、それは Service Request のプライマリコンポーネントです。リ

スト内のその他のすべてのコンポーネントは、サービスリクエストワークフローポリシーオブジェクトのプライマリ以外のコンポーネントです。

図 26 ワークフローポリシーオブジェクトとワークフローポリシーコンポーネントの関係

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

242

ワークフローポリシーと Siebel Tools のビュー

このセクションでは次に示す Siebel Tools のビューについて説明します。

■ Workflow Policy Column List ビュー:使用できるワークフローポリシーカラムのリストを表示します。

ワークフローのデータベース操作で Siebel Tools の拡張カラムを使用するには、それらをアクティブにする必

要があります。242 ページの「Workflow Policy Column List ビューについて」を参照してください。

■ Workflow Policy Object List ビュー:使用できるワークフローポリシーオブジェクトのリストを表示し

ます。244 ページの「Workflow Policy Object List ビューについて」を参照してください。

■ Workflow Policy Component List ビュー:選択したワークフローポリシーオブジェクトのすべてのワー

クフローポリシーコンポーネントのリストを表示します。このビューには、プライマリポリシーコンポーネントと

プライマリ以外のポリシーコンポーネントの両方が表示され、各ポリシーコンポーネントの相互関係も表示されま

す。244 ページの「Workflow Policy Component List ビューについて」を参照してください。

■ Workflow Policy Component Columns List ビュー:選択したワークフローポリシーコンポーネント

から監視できるすべてのポリシーカラムのリストを表示します。247 ページの「Workflow Policy ComponentColumns ビューについて」を参照してください。

Workflow Policy Column List ビューについて

表 55 で、[Workflow Policy Columns List]ビューのフィールドについて説明します。

表 55 ワークフローポリシーカラムアプレットのフィールド

フィールド 説明 コメント

名前 ワークフローポリシー カラムの名前。これ

は、ワークフローポリシーの[ワークフロー

ポリシー]ビューの[条件]アプレットに表

示される名前の初期値です。

次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ ポリシー作成者にとって有用である。

■ カラムがどのように使用されるかを説明して

いる。

Changed レコードが追加または編集されているかを

示す識別子。

チェックマークまたは空白値。

Project ワークフローポリシーカラムが属するプロ

ジェクト。カラムを変更する前に、このプロ

パティをロックしなければなりません。

現在チェックアウトしているプロジェクトのピッ

クリストに含まれているプロジェクト。

Table Name カラムが含まれている Siebel Databaseテーブルの名前。

すべての Siebel Database テーブルのピックリス

トに含まれているテーブル名。

カラム Name Siebel テーブル内のカラム名。 [Table Name]で指定されているデータベース

テーブルのデータベースカラム。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 243

外部キーに基づいたワークフロー条件の設定

ワークフローオブジェクトのプライマリテーブル上の外部キーに基づいてワークフロー条件を設定できます。たとえ

ば、SOPTY.CURR_STG_ID です。ここで、S_OPTY は Opportunity ワークフローオブジェクトのプライマリテー

ブルで、CURR_STG_ID は S_STG.NAME の外部キーです。

プライマリテーブル上の外部キーに基づいてワークフロー条件を設定するには

1 新規ワークフローポリシーカラム、S_STG.NAME を作成します。

2 CURR_STG_ID が Opportunity ワークフローコンポーネントの下に追加されたことを確認します。

3 S_STG テーブルに基づく Opportunity ワークフローオブジェクトに次のように設定して新規ワークフローコ

ンポーネントを作成します。

■ Name = 任意の値

■ Source Table Name = S_STG

■ Source Column Name = ROW_ID

■ Target Component Name = Opportunity

■ Target Column Name = CURR_STG_ID

4 新規ワークフローカラム S_STG.NAME(ステップ 1 から)を新規ワークフローコンポーネントに追加します。

これで、新規ワークフローカラムに基づいてワークフロー条件を作成できるようになります。

Picklist ワークフローポリシーの[ワークフローポリ

シー]ビューでカラムの比較値を選択したと

きに使用されるピックリスト。

レポジトリで定義されているピックリスト。選択さ

れたカラムには対応する[ビジネスコンポーネン

ト]フィールドがあります。対応する[ビジネスコ

ンポーネント]フィールドにピックリストが定義さ

れている場合は、ピックリストをここに入力しなけ

ればなりません。ピックリストについては、

『Configuring Siebel Business Applications』を参照してください。

移動 元

フィールド

比較値の情報源であるピックリストのビジ

ネスコンポーネント内のフィールド。

[Pick list]フィールドで指定したピックリストに

基づく[ビジネスコンポーネント]フィールド名。

アプレット ワークフローポリシーの[ワークフローポリ

シー]ビューにピックリストを表示するとき

に使用するピックアプレット。

ピックリストから選択したアプレット。ピックアプ

レットだけを選択。

無効 このカラムがアクティブかどうかを判定し

ます。カラムがアクティブでない場合は、

.srf のコンパイル時にコンパイルされませ

ん。またどのオブジェクトからもアクセスで

きません。

チェックマークは、このカラムがアクティブではな

く、コンパイルされないかアクセス不能であること

を示します。

コメント カラムの目的または用途を説明するコメント。 任意のテキスト。

表 55 ワークフローポリシーカラムアプレットのフィールド

フィールド 説明 コメント

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

244

Workflow Policy Object List ビューについて

表 56 で、ワークフローポリシーオブジェクトのプロパティについて説明します。

Workflow Policy Component List ビューについて

ワークフローポリシーコンポーネントは、データベーステーブルの論理マッピングです。245 ページの図 27 に

[Workflow Policy Component List]ビューを示します。プライマリワークフローポリシーコンポーネントを除

き、各ワークフローポリシーコンポーネントは他のワークフローポリシーコンポーネントとの関係を定義します。こ

の関係は、ソースポリシーカラムとターゲットポリシーカラムを指定することによって定義されます。ワークフロー

ポリシーコンポーネントのソースカラムとターゲットカラムは、テーブル間の外部キーの関係を特定します。

プライマリワークフローポリシーコンポーネントは、その他のすべてのワークフローポリシーコンポーネントが直接

または間接的に関連しているコンポーネントです。これらのワークフローポリシーコンポーネントから、ワークフロー

ポリシーで監視できるワークフローポリシーカラムを定義できます。

表 56 ワークフローオブジェクトのプロパティのフィールド

フィールド 説明 コメント

名前 ワークフローポリシーオブジェクトの

名前。

次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ ポリシー作成者にとって有用である。

Changed レコードが追加または編集されている

かを示す識別子。

チェックマークはレコードが追加または編集されてい

ることを示します。

無効 オブジェクトがアクティブかどうかを

示します。

チェックマークは、このフィールドがアクティブでは

なく、コンパイルされないかアクセス不能であること

を示します。

オブジェクトがアクティブでない場合は、.srf のコン

パイル時にコンパイルされません。またどのオブジェ

クトまたはポリシーからもアクセスできません。

コメント ワークフローポリシーオブジェクトに

関するコメント。

説明テキスト。

Project プロジェクト名。 プロジェクトのピックリストで定義されます。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 245

ワークフローポリシーオブジェクトとそのコンポーネントを定義するには、Siebel Data Model と『Siebel DataModel Reference』に精通していなければなりません。『Siebel Data Model Reference』 では、そのテーブルと

テーブル間の関係について説明しています。

表 57 で、ワークフローポリシーコンポーネントのすべてのプロパティについて説明します。

図 27 Workflow Policy Component List ビュー

表 57 ワークフローポリシーコンポーネントのプロパティのフィールド

フィールド 説明 コメント

名前 ワークフローポリシーコンポーネントの

名前。

次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ ポリシー作成者にとって有用

である。

Changed レコードが追加または編集されているかど

うかを示します。

チェックマークはレコードが追加または

編集されていることを示します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

246

プライマリ ワークフローの[Object]アプレットで選

択されているワークフローポリシーオブ

ジェクトに対してこのワークフローポリ

シーコンポーネントがプライマリかどうか

を示します。

チェックマークは、これがプライマリ

ワークフローコンポーネントであること

を示します。

備考:各ワークフローポリシーオブジェ

クトに対してプライマリワークフローポ

リシーコンポーネントを 1 つだけ指定す

る必要があります。

Source Table Name ワークフローポリシーコンポーネントの

ベースになるテーブル。

ピックリストに含まれているテーブル名

Source Column Name

別のワークフローポリシーコンポーネント

に関連するソーステーブル内のカラム。

[Source Table Name]フィールドで指

定したテーブルに基づくカラムのピック

リスト(プライマリワークフローポリ

シーコンポーネントの場合は不要)。

Target ComponentName

このワークフローポリシーコンポーネント

が関連するターゲットワークフローポリ

シーコンポーネント。

ピックリストに含まれているテーブル名

(プライマリワークフローポリシーコン

ポーネントの場合は不要)。

Target Column Name

このワークフローポリシーコンポーネント

内のソースカラムが結合されるターゲット

ワークフローポリシーコンポーネント内の

カラム。

[Target Component Name]フィール

ドで 指定されているワークフローポリ

シーコンポーネントに基づくカラムの

ピックリスト(プライマリワークフロー

ポリシーコンポーネントの場合は不要)。

無効 コンポーネントがアクティブかどうかを示

します。

チェックマークは、このフィールドがア

クティブではなく、コンパイルされない

かアクセス不能であることを示します。

コンポーネントがアクティブでない場合

は、.srf のコンパイル時にコンパイルさ

れません。またどのポリシーからもアク

セスできません。

コメント ワークフローポリシーコンポーネントの

コメント。

説明テキスト。

表 57 ワークフローポリシーコンポーネントのプロパティのフィールド

フィールド 説明 コメント

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 247

Workflow Policy Component Columns ビューについて

このビューには、選択したワークフローポリシーコンポーネントから監視できるカラムのリストが表示されます。ワー

クフローポリシーコンポーネントカラムに移動するには、[Workflow Policy Object]>[Workflow PolicyComponent]>[Workflow Policy Component Column]の順に選択します。[Workflow Policy ComponentColumn List]ビューには、監視できるすべてのカラムのリストが表示されます。

表 58 で、ワークフローポリシーコンポーネントカラムの値について説明します。

ワークフローポリシーカラムの定義

ワークフローポリシーコンポーネントにワークフローポリシーカラムを追加する前に、[Workflow Policy ColumnList]ビューでワークフローポリシーカラムを定義しなければなりません。

この手順は 2 つの基本部分から成ります。まず、新しいワークフローポリシーカラムを使用するビジネスオブジェク

ト、ビジネスコンポーネント、およびアプレットを特定する必要があります。次に、新しいワークフローポリシーカ

ラムを作成します。

新しいポリシーカラムを追加するには

1 /xで Siebel を起動します。

2 Siebel クライアントで、新しいポリシーカラムを使用するビューに移動します。たとえば、[取引先]>[活動]ビューを選択します。

3 [ヘルプ]>[ビュー情報]の順に選択します。

ビジネスオブジェクト、ビジネスコンポーネント、およびビューが使用するアプレットを特定するダイアログボッ

クスが表示されます。この情報をメモします。

表 58 ワークフローポリシーコンポーネントカラムのプロパティのフィールド

フィールド 説明 コメント

Workflow Column Name

[Workflow Policy Component Column]ビューで定義されたカラム

の名前。

ワークフローポリシーコンポーネントのベース

になるテーブルの[Workflow Policy Column]ビューで定義されている、すべてのカラムのピッ

クリスト。

エイリアス ワークフローポリシーの[ワークフロー

ポリシー]ビューにある[条件]フィー

ルドのピックリストに表示されるカラ

ムの名前。

初期値は、ワークフローポリシーカラム名。

次の条件を満たす記述名

■ 全体的な命名規則に一致している。

■ ポリシー作成者にとって有用である。

■ カラムがどのように使用されるかを説明し

ている。

Changed レコードが追加または編集されている

かどうかを示します。

チェックマークはレコードが変更されているこ

とを示します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

248

4 Siebel Tools で、手順 3 で特定されたビジネスコンポーネントを Object Explorer から選択し、[Table]フィールドまでスクロールします。

この[Table]フィールドは、このビジネスコンポーネントが表す Siebel Database テーブルを特定します。

この情報をメモします。

5 Siebel Tools で、Object Explorer から[Workflow Policy Column]を選択します。

6 [Edit]>[New Record]を選択します。

7 [Workflow Policy Columns]ビューのその他のフィールドに、これまでのステップで調べた値をそれぞれ入力します。

備考: テーブル名/カラム名の組み合わせは、一意でなければなりません。テーブル名/カラム名の組み合わせ

がすでに別のレコードで定義されている場合は、レコードを追加できません。

ワークフローポリシーコンポーネントの定義

ワークフローポリシーコンポーネントを定義するには

1 Siebel Tools で[Workflow Policy Object]を選択し、次に[Account]を選択します。ここで、Object Explorer の[Workflow Policy Object]フィールドを[Workflow Policy Component]まで展開します。

2 新規レコードを作成し、新しいポリシーコンポーネントの名前を入力します。

3 ポリシーコンポーネントのソーステーブル名を入力します。

4 ソースポリシーカラム名を設定します。

これにより、このポリシーコンポーネントとプライマリポリシーコンポーネントとの関係が決まります。

5 このポリシーコンポーネントとプライマリポリシーコンポーネントとの関係を決定します。

次に、このワークフローポリシーコンポーネントから、監視するカラムのセットを特定します。Siebel Tools でこれ

を行うには、[Workflow Policy Object]>[Workflow Policy Component]>[Workflow Policy ComponentColumn and Workflow Policy Column]ビューの順に移動します。ここで、活動が割り当てられているにもかか

わらず、現時点では[Workflow Policy Component Column]ビューに展開されていない、定義済みワークフロー

ポリシーカラムのカラムを特定する必要があります。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 249

ワークフローポリシーオブジェクトの定義

ワークフローポリシーオブジェクトは、ワークフローポリシーコンポーネントとワークフローポリシーコンポーネン

トカラムとの親子の関係によって定義されます。ワークフローポリシーオブジェクトはワークフローポリシーコン

ポーネントの集まりです。各ワークフローポリシーオブジェクトには、プライマリワークフローポリシーコンポーネ

ントが 1 つだけあります。ワークフローポリシーオブジェクトのその他のすべてのワークフローポリシーコンポーネ

ントは、プライマリワークフローポリシーコンポーネントに直接または間接的に関連しています。ワークフローポリ

シーコンポーネントは、監視するカラムが含まれるデータベーステーブルを定義します。ワークフローポリシーコン

ポーネントの関係は、対応するテーブルの関係に基づいています。ワークフローポリシーコンポーネントカラムは、

監視可能な固有のカラムです。

これらの各ワークフローポリシーコンポーネントには、任意の数のワークフローポリシーコンポーネントカラムを展

開できます。Siebel Tools の Object Explorer では、ワークフローポリシーコンポーネントカラム(WorkflowPolicy Component Column)はワークフローポリシーコンポーネント(Workflow Policy Component)の子オ

ブジェクトであり、ワークフローポリシーコンポーネントはワークフローポリシーオブジェクト(Workflow PolicyObject)の子オブジェクトです。

新しいワークフローポリシーオブジェクトを作成するには、次の手順に従います。

ワークフローポリシーオブジェクトを定義するには

1 Siebel Tools を開いて、[Workflow Policy Object]ビューに移動します。

2 [Workflow Policy Objects]アプレットを選択します。

3 [Edit]>[New Record]を選択すると、新しいレコードの行が表示されます。新しいレコードの情報を該当するフィールドに追加します。

4 [Workflow Policy Component]アプレットを選択します。プライマリワークフローポリシーコンポーネント

を追加して、[Primary]フィールドでプライマリに指定します。

注意: プライマリに指定できるワークフローポリシーコンポーネントは 1 つだけです。

5 ワークフローポリシーコンポーネントを追加して、プライマリワークフローポリシーコンポーネントとの関係を正しく定義します。

6 [Workflow Component Columns]アプレットを選択します。各ワークフローポリシーコンポーネントごと

にワークフローポリシーコンポーネントカラムを追加します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

250

ポリシーカラム名の変更

ほとんどの企業は、各組織内の条件を明確に定義する固有の用語を使用しています。[Workflow Component Column]アプレット内の[Alias]カラムを使用して、カラムの名前を簡単に変更できます。

備考:[ワークフローポリシー]ビューにある[条件]アプレットに表示されるフィールドは、Siebel Tools では

ワークフローポリシーコンポーネントカラムと呼ばれます。[ワークフローポリシー]ビューのピックリストで使用で

きるカラムインスタンス名は、[Workflow Component Column]アプレット内の[Alias]フィールド内の名前です。

ポリシーカラム名を変更するには

1 Siebel Tools を開いて、[Workflow Policy Component Column]ビューに移動します。

2 変更する条件の[Workflow Component Clolumn]アプレット内にある[Alias]フィールドを選択します。

3 新しい名前を入力します。

ワークフローポリシーオブジェクトへのポリシーカラムの追加

新しいワークフローポリシーオブジェクトを作成する場合、または新しいカラムを既存のワークフローポリシーオブ

ジェクトに追加したい場合は、[Workflow Policy Column]ビューの[Workflow Policy Columns]アプレット

でカラムを使用できるかどうかを最初に確認しなければなりません。カラムがリストに表示されていない場合は、次

の手順を実行する前に、カラムを[Workflow Policy Column]ビューで追加する必要があります。

カラムをワークフローポリシーオブジェクトに追加するには

1 Siebel Tools を開いて、Object Explorer の[Types]タブを選択します。

2 Object Explorer から新しいカラムのワークフローポリシーオブジェクトを選択し、次にそのオブジェクトの下にあるワークフローポリシーコンポーネントを選択します。

3 [Workflow Policy Component Column]アプレットで[Edit]>[Add Record]を選択して、新しいレコードに必要な情報を該当するフィールドに追加します。

ワークフローポリシーコンポーネントの基本となるデータベーステーブルについて定義されているワークフロー

ポリシーカラムのリストを参照してください。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 251

カラムとワークフローポリシーコンポーネントの関連付け

ここでは、カラムとワークフローポリシーコンポーネントを関連付ける方法について説明します。

カラムとワークフローポリシーコンポーネントを関連付けるには

1 Siebel Tools で、Object Explorer から[Workflow Policy Object]に移動して[Account]を選択します。次に、[Workflow Policy Component]で[Activities]を選択し、[Workflow Policy Component]>

[Workflow Policy Component Column]に移動します。

2 [Workflow Policy Component Column]アプレットで新しいレコードを作成します。

3 [Workflow Policy Column Name]フィールドでピックリストをクリックし、このワークフローポリシーコンポーネントのデータベーステーブルから使用できる現在のカラムセットを確認します。

4 監視する個々のワークフローポリシーカラムを選択します。

5 必要に応じて、ビジネスニーズに合うように[Display Name]を変更します。

監視するワークフローポリシーコンポーネントカラムがリストに含まれていない場合は、[Workflow PolicyColumn Explorer]ビューでこれを最初に定義しなければならないことに注意してください。

Siebel Tools の検証ツールの使用

Siebel Tools に装備されている検証ツールを使用すると、新しいワークフローポリシーオブジェクトまたはカラムで

高度なエラーをチェックできます。[Validate]メニューを表示するには、マウスを右クリックします。

[Validate]を選択すると、[Validate]画面が表示されます。[Start]ボタンをクリックすると確認プロセスが実行

され、注意や、[Details]ボックスに表示されるエラーメッセージとして情報が返されます。

既存のワークフローポリシーオブジェクトの変更

ビジネスの実施に必要なワークフローポリシーのタイプを定義する際、必要なポリシーコンポーネントがワークフ

ローポリシーオブジェクトの定義に含まれていない場合があります。この項の手順を一般的なガイドラインとして使

用して、ワークフローポリシーオブジェクトを変更します。

ワークフローポリシーオブジェクトを変更する前に、次のことを行います。

■ データベーステーブル名およびカラム名を特定します。コンポーネントを追加または変更する場合は、そのコン

ポーネントとプライマリワークフローポリシーコンポーネントの関係を確認する必要があります。

■ このオブジェクトを参照する別のレコードで、変更の影響を受ける可能性があるものがないことを確認します。

たとえば、コンポーネントカラムを非有効化する前に、コンポーネントカラムを参照するポリシー条件がないこ

とを確認します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

252

データベーステーブルを決定するには

1 コマンドラインから次のように入力して Siebel を起動します(/xを指定してください)。

C:¥Siebel¥bin¥siebel.exe/x

2 Siebel クライアントで、該当するワークフローポリシーオブジェクトのビューに移動します。これは、監視するビジネスデータが含まれるビューです。

たとえば、取引先活動用のワークフローを変更する必要がある場合は、[取引先]>[活動]ビューに移動します。

3 [ヘルプ]>[ビュー情報]を選択します。

[ビュー情報]は、ビジネスオブジェクト、ビジネスコンポーネント、このビューで使用するアプレットを特定し

ます。

[取引先活動]ビューの場合、このダイアログボックスでは、[活動]アプレットで使用するビジネスコンポーネ

ントとして Action を示しています。

4 Siebel Tools の Object Explorer で[Business Component]を選択し、該当するコンポーネント名を探します。

5 コンポーネント([Action]など)を選択し、テーブル名を検索します。前出の図では、テーブル名は S_EVT_ACTです。

ワークフローポリシーコンポーネントを作成するときに、このテーブル名を使用します。

コンポーネントとプライマリワークフローポリシーコンポーネントの関係を指定するには

1 Siebel クライアントで、該当するワークフローポリシーオブジェクトのビューに移動します。

2 [ヘルプ]>[ビュー情報]を選択します。

3 該当するアプレットのビジネスコンポーネントと、このビューで使用するビジネスオブジェクトを検索します。

4 Siebel Tools の Object Explorer で[Business Object]を選択し、252 ページのステップ 3 でメモしたビジネスコンポーネントオブジェクト名を検索します。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 253

5 Object Explorerで、[Business Object]を[Business Object Component]まで展開し、該当する[BusinessObject Component]を選択します。

[Link]フィールドの属性は、Account と Action のビジネスコンポーネントとの関係を定義しています。

6 Object Explorer で[Link]を選択し、[applet/object]のリンクを探します。次の図は、選択された[Account/Action]のリンクを示しています。

このリンクは、親ビジネスコンポーネントと子ビジネスコンポーネントの関係を、[Source]フィールドと

[Destination]フィールドによって定義しています。

[Source]フィールドが空白の場合は、ジョインで親ビジネスコンポーネントの[ROW_ID]カラムを使用し

ていることを示します。

[Destination]フィールドは、[Business Component]の外部キーである子ビジネスコンポーネント内部の

フィールドです。

7 Object Explorer で[Business Component]を選択し、次に該当するコンポーネント名を選択します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

254

8 その[Business Component]を[Field]まで展開します。該当するフィールドを選択し、そのカラム属性を探します。

次の図では、フィールドは[Account ID]、カラム属性は[TARGET_OU_ID]です。

このカラムは、このフィールドが表すテーブル内のカラムを示しています。ワークフローポリシーコンポーネン

トを定義するときにこの情報を使用します。

ワークフローポリシープログラムについて

ワークフローポリシーは、Siebel Tools にあらかじめ定義されているワークフローポリシープログラムに基づくワー

クフローポリシーアクションを使用します(完全なリストについては、301 ページの「定義済みプログラム」を参照

してください)。ワークフローポリシープログラムを再設定して、ビジネスニーズを満たす新しいタイプのワークフ

ローポリシーアクションプログラムを作成することもできます。

ワークフローポリシープログラムは、アクションの基になる一般的なイベントです。ワークフローポリシープログラ

ムには、ワークフローポリシーの条件が満たされたときに実行される特定のアクションを定義します。

Siebel アプリケーションには、次の 5 種類のプログラムがあります。

■ Send Message。詳しくは、258 ページの「Send Message プログラムの引数」を参照してください。

■ Send Page。詳しくは、258 ページの「Send Page プログラムの引数」を参照してください。

■ External Program。詳しくは、259 ページの「Run External Program の引数」を参照してください。

■ Send Message Broadcast。

■ Database Operation。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 255

Program List ビューについて

表 59 に Program プロパティのフィールドを示します。

表 59 Program プロパティ

プロパティ 必須項目 説明

Name はい 実行するアクションの名前。この名前は、Siebel クライアントの[アクショ

ン]ビューに展開されます。

Changed いいえ 最近の変更を表示します。

Project いいえ プロジェクトピックリストに定義されているプロジェクトの名前。

Type はい ピックリストで次のタイプからどれか 1 つを選択します。

■ DB Operation:引数に基づいて、データベーステーブルへの挿入や更

新を行います。

■ External Program:Windows の外部プログラムを実行します。

■ Send Message:自動的に電子メールメッセージを作成し、送信します。

■ Send Page:ポケベルに送信します。

■ Send Message Broadcast:ユーザーまたはユーザーグループにメッ

セージを一括送信します。

Workflow object

いいえ このプログラムの使用を、このワークフローポリシーオブジェクトに関連付け

られたポリシーに制限します。

Inactive いいえ プログラムがアクティブでない場合にチェックマークが付けられます。

Comments いいえ このプログラムの説明テキスト。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

256

Workflow Policy Program Argument List ビューについて

ワークフローポリシープログラム引数は、受取人、データベースアクション、使用可能な引数を定義します。各ワー

クフローポリシープログラムには通常、数種類のプログラム引数があります。このビューに表示される引数フィール

ドは、選択したワークフローポリシープログラムのタイプによって異なります。ワークフローポリシープログラム引

数は、ワークフローポリシープログラムの子プロセスです。

表 60 に、ワークフローポリシープログラム引数のプロパティの値を示します。

日時フィールドの[Default Value]を設定する際は、次のフォーマットを使用してください。

■ 日付カラムのフォーマット : 2001-03-16

■ 時間カラムのフォーマット : 19:26:26

■ 日時カラムのフォーマット : 2001-04-05 21:25:00

表 60 ワークフローポリシープログラム引数の共通プロパティ

プロパティ 必須項目 説明

Applet オプション ピックリストアプレット。

Default Value オプション プログラム引数の名前(SQL 文、メッセージのテキスト、受取人の電子メー

ルアドレスなど)によって決まるタイプのテキスト値。

最長 2000 文字。

Name 必須項目 定義済みリストからパラメータを識別するのに使われます。

Picklist オプション ピックリストオブジェクト。

Required Boolean 値はTRUEまたはFALSEです。データエントリが必須かどうかを示します。

Source Field オプション ピックリストの[Source]フィールド。

Visible Boolean 値は TRUE または FALSE です。この引数で渡されたデータが表示される

かどうかを示します。

Inactive プログラムがアクティブでない場合にチェックマークが付けられます。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 257

ワークフローポリシープログラム引数の共通値新しいワークフローポリシープログラム引数レコードを作成することにより、ワークフローポリシープログラムに機

能を追加できます。ワークフローポリシープログラム引数によって、ワークフローポリシープログラムに使用できる

引数や、受取人の定義の方法など、ワークフローポリシープログラムの動作が決まります。すべてのワークフローポ

リシープログラムに共通のワークフローポリシープログラム引数の有効な値を表 61 に示します。

表 61 使用可能な Database Operations ワークフローポリシープログラムの引数値

名前 説明 使用可能な初期値

Primary ID ワークフローポリシープログラムの動作の対象と

なる、違反している行の行 ID。

空白。

Primary Table アクションが適用されるベーステーブル。このベー

ステーブルはプライマリ ID のレコードとの関連付

けを行う必要はありません。たとえば、違反してい

る行が子テーブルにあり、親テーブルのレコードを

挿入/更新するとします。プライマリ ID テーブル

に関連していないテーブルも更新できます。たとえ

ば、商談レコードの監視条件が真のときにメッセー

ジ一括送信レコードを作成する場合などです。

ワークフロービジネスオブジェクトと比

較して、Siebel ビジネスオブジェクトレ

ポジトリ内で定義されている任意のテー

ブル。ワークフロービジネスオブジェク

トは条件の監視に使用されますが、アク

ションプログラムのコーディングには使

用されません。

Update Row ID ワークフローポリシーオブジェクトのプライマリ

テーブル以外のテーブルの行 ID。ワークフローポリ

シーアクションを、任意のテーブルを更新するワー

クフローポリシーと関連付けることができます。

この値は、Operation Type が「Update」に設定

されている場合にのみ使用されます。

更新する行 ID。

Operation Type 操作の種類、更新または挿入。 DB Operation の場合、Update または

Insert のどちらかが使用できます。

Field Name 操作が実行されるベーステーブルのカラム名。

2 組あるフィールドカラムのうちの 1 組目。

使用可能な値:テキスト、変数、関数が

使用可能。

New Row ID 挿入操作では、挿入する行の行 ID がこの引数に自

動的に入力されます。

空白。

Field Name(Column)

この名前は、1 組目のカラムの[Field Name]お

よびその名前に追加されている(Column)と同一

でなければなりません。

2 組あるカラムのうちの 2 組目。

ベーステーブル内の実際のフィールド名。

値の前に空白を含めることはできません。

Sql Statement 操作を実行するときの引数として使用される追加

データをデータベースから選択します。

使用される RDBMS(Oracle、MS SQLなど)に対する有効な SQL クエリー文。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

258

データベースの挿入操作を実行する場合は初期値を選択できます。「New Row ID」には、前述のとおり、挿入する

行の ROW_Id フィールドの値が入ります。

Send Message プログラムの引数表 62 で、Send Message プログラムに固有のプログラム引数について説明します。

Send Page プログラムの引数表 63 で、Send Page プログラムに固有の引数について説明します。

Sql Statement Inputs

操作が実行されるベーステーブルのカラムの名前。

Sql Statement Outputs

SQL 文の引数で選択された値のプレースホルダ。 変数名。

表 62 Send Message プログラムの引数のプロパティ

名前 説明 値

Email Message 電子メールメッセージの本体 使用可能な引数が含まれる任意

のテキスト

Email Message Repeated

統合機能を使用するときに繰り返されるテキスト 使用可能な引数が含まれる任意

のテキスト

Email Subject 電子メールメッセージの件名のテキスト 任意のテキスト

Send to Contact Siebel の担当者

Send to Position Siebel の役割

Send to Employee Siebel の従業員

表 63 Send Page プログラムの引数のプロパティ

名前 説明 値

Send to Contact Siebel の担当者 担当者のピックリスト

Send to Employee Siebel の従業員 従業員のピックリスト

Send to Position Siebel の役割 役割のピックリスト

表 61 使用可能な Database Operations ワークフローポリシープログラムの引数値

名前 説明 使用可能な初期値

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 259

Run External Program の引数表 64 で、Run External Program プログラムに固有のプログラム引数について説明します。

ワークフローポリシープログラムの作成

ワークフローポリシープログラムは、アクションの基になる一般的なイベントです。プログラムは、ワークフローポ

リシーイベントを定義して定義します。

注意: 既存のワークフローポリシープログラムの名前は変更しないでください。変更すると、そのプログラムについ

て作成したすべてのアクションが失われます。

新しいレコードを挿入するワークフローポリシープログラムを作成する場合、レポジトリで定義されている有効なレ

コードを構成する最小フィールド値を決定し、テーブルに渡す必要があります。

■ 必須カラムすべてに値を指定します。カラムの初期値が定義されている場合、プログラムで何も指定されていな

ければ、挿入にその初期値が使用されます。たとえば、S_EVT_ACT には 2 つの必須カラム、NAME および

ROW_STATUS があります。ROW_STATUS の初期値は Y であるため、プログラムで値を設定する必要はあり

ません(ただし、設定は可能)。

■ CREATED、CREATED BY、LAST_UPD、LAST_UPD_BY、ROW_ID、MODIFICTION_NUM、CONFLICT_IDなど、システムで生成されるカラムの値を指定する必要はありません。

詳しくは、『Siebel Data Model Reference』を参照してください。

Send to Relative ワークフローオブジェクトに関連する個人ま

たは個人のグループに送信

Alpha Numeric Page Message

テキストメッセージの本体 使用可能な引数が含まれる任意の

テキスト

Numeric Page Message 数字メッセージの本体 使用可能な引数が含まれる任意の

テキスト

表 64 Run External Program の引数のプロパティ

名前 説明 値

Command Line 実行可能ファイルに渡すパラメータ

Executable Name 実行する実行可能ファイルへのフルパス

Executable Type ワークフローアクションエージェントが外部プログラムを実行する

モード

Wait

No wait

表 63 Send Page プログラムの引数のプロパティ

名前 説明 値

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

260

Siebel Systems では、ワークフローポリシープログラムを新しく定義する際に類似する既存のプログラムがあれば

それをコピーして、そのコピーを特定のビジネスニーズに合わせて変更することをお勧めします。この方法の利点は、

カスタマイズしたプログラムに誤りがあっても、コピー元の既存プログラムからやり直しがきくことです。また、通

常、既存のプログラムのコピーを変更した方が、まったく新しいプログラムを作成するよりはエラーが少なくてすみ

ます。

注意:カスタマイズしたポリシープログラムとともに使用する SQL クエリーもすべて徹底的にテストしてください。

SQL 文が行の検索に失敗すると、ワークフローポリシーアクションはトークンを処理できないことに注意してください。

ワークフローポリシープログラムを作成するには

1 Siebel Tools で、[Program]を選択します。

2 新規のワークフローポリシープログラムに類似した既存のプログラムを選択します。

3 右クリックして、[レコードのコピー]を選択します。これによって、プログラム引数を含むプログラム全体がコピーされます。

4 新規プログラムのニーズに合わせて、[Workflow Object]などの該当フィールドを変更します。

5 プログラムの引数を定義します。

大文字の使用、句読点、スペリングなどに間違いがないように注意して引数を入力します。

■ Name カラムのエントリを、257 ページの表 61 に示されているとおりに正確に入力する。Primary ID、

Primary Table、Operation Type、SQL Statement、SQL Statement Outputs の場合、各単語の間に

必ずスペースが 1 つ入っており、各単語は大文字で始まっていなければなりません。たとえば、Primary IDの場合、この 2 つの単語の間にスペースが 1 つ入っており、P と I は大文字でなければなりません。

備考: プログラム引数で、SQL 文と SQL 文の出力に存在する改行復帰文字により、ワークフローポリシー

プログラムが予期しない動作になることがあります。ほとんどの場合で代入値は、意図した値で置き換えら

れず、[Label] で置き換えられます。改行復帰文字は使用しないでください。

■ プログラム引数でSQL文を使用する場合は、使用している特定のRDBMSに固有の文であることを確認する。

■ カラムの組の名前を正しく入力する。各単語の間にはスペースが 1 つ入り、大文字もまったく同じように使

用し、左かっこの前にはスペースが 1 つ入ります。また、(Column)の内側にはスペースは入りません。

行の順番は重要ではありません。

備考: ワークフローポリシーでプログラムとそのプログラム引数を使用する前に、非有効化または不完全なプロ

グラム引数定義を削除する必要があります。このようなプログラム引数定義があると、ワークフローモニターエー

ジェントのエラーが発生することがあります。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 261

ワークフローポリシープログラム引数の作成例:Send Opportunity Email次に、新しいワークフローポリシープログラム引数(この場合は Send Opportunity Email)の追加例を示します。

タイプに関連する現在の受取人はプライマリ営業員に制限されています。プライマリ担当者の関係者を追加したいと

考えています。これにより、ポリシー作成者は、商談のプライマリ担当者に電子メールを送信するアクションを作成

できるようになります。

Send Opportunity Email プログラムに他の Send to Relative を追加するには

1 Siebel Tools で、[Workflow Policy Program]>[Send Opportunity Email]>[Workflow Policy Program]アプレットの順に選択します。

備考: Send Opportunity Email の新しいワークフローポリシープログラム引数を作成するために、既存のプ

ログラム引数をチェックし、プログラム引数 Send to Relative があることを確認します。

2 新しいレコード、Primary Contactを作成します。

備考: 新しいプログラム引数を作成する場合、SQL Statement Output と同じ名前を付けることはできませ

ん。同じ名前にすると、ワークフローモニターエージェントのサーバータスクは、レコードの挿入中に

「Examining request for policy...」(ポリシーのリクエストを調査中です ...)というメッセージを表示した

ままハングします。

3 [Default Value]の下のボックスを開き、次のような SQL 文を作成します。たとえば、次のように設定します。

select O.PR_CON_ID, 'Send to Contact'from &Table_Owner.S_OPTY Owhere O.ROW_ID=?

ワークフローは違反している行の ROW_ID を渡すため、同じ ROW_ID を使用するようにすべての SQL クエ

リーを記述してください。この例では、ポリシーに違反する可能性のある行の ROW_ID を使用するように

WHERE 句が記述されています。

備考: SQL 文は、データベースベンダーによって異なります。外部 SQL ツールを使用して文を作成し、テスト

してください。テストに成功したら、この文をフィールドにコピーします。

4 [Picklist]フィールドで[Workflow Relative Type]ピックリストを選択します。

このピックリストは、この引数を関係者として記述します。

[Visible]フィールドがチェックされています。新しいプログラム引数を作成すると、変更されたフィールドが

チェックされます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

262

ワークフローポリシープログラム引数の SQL 文の作成

受取人タイプ Send to Relative の作成を開始する前に、Siebel Tools の[Workflow Policy Program]アプレッ

トで SQL 文を作成しなければなりません。

ワークフローポリシーのプログラム引数用に作成する SQL 文は、次の特性を持っていなければなりません。

■ 参照するテーブル名とカラム名が大文字でなければなりません。

■ テーブル名は大文字小文字の区別があり、次のようなプリフィックスを持つ必要があります。

&Table_Owner.

■ SQL 文は、使用している特定のデータベースベンダーについて有効でなければなりません。

備考: ワークフロープログラムの SQL 文は、レコードを 1 つだけ返すようにする必要があります。確実に行うには、

内部結合ではなく、外部結合を使用する文を開始します。

定義済みのワークフローポリシープログラムについて

プログラム引数を解釈する方法について、次の例を使用して説明します。各例を通じてプログラムの形式を理解して

ください。

ここに示す例では、ワークフローポリシーに組み込まれている定義済みワークフローポリシープログラムを使用して

います(301 ページの「定義済みプログラム」を参照してください)。これらのプログラムは、[Program]、[ProgramArgument]の順にクリックすると Siebel Tools の Object Explorer に表示されます。

■ 263 ページの「定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Close Date to Today」

■ 264 ページの「定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Owner」

■ 264 ページの「定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Owner to Manager」

■ 266 ページの「定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Send Quote Page」

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 263

定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Close Date to Todayこのプログラムを使用すると、「サービスリクエストに解決策タイプの活動があり、5 日以上オープンな場合にクロー

ズ日が今日の日付に変更される」といったポリシーを定義できます。

ポリシーがワークフローポリシープログラムをトリガーすると、プログラムはサービスリクエストレコードの[CloseDate]フィールドに現在のシステム日付を入力します。表 65 に Change SR Close Date to Today プログラムの

引数を示します。

表 65 Change SR Close Date to Today プログラムの引数

引数名 コメント

Primary ID ポリシー条件に適合するサービスリクエストレコードの行 ID を格納します。

Primary Table

Operation Type

テーブル(S_SRV_REQ)と、実行するアクション(Update)を指定します。

Sql Statement select sys_extract_utc(current_timestamp) from

&Table_Owner.S_DUAL

この関数は Siebel の now() 関数を呼び出して現在の日付を取得し、テーブル

&Table_Owner.S_DUALを使って一時的にその値を保持します。S_DUALテー

ブルは、一時的な値を保持するために使用します。

数学関数も実行できます。たとえば、SQL Statement = select {fn now()} +7from &Table_Owner.S_DUAL は、現在の日付に 7 日足した日付を返します。

同じ関数でも RDBMS が違えばフォーマットが異なります(たとえば MS SQLでは、現在の日付を返すのに使われる関数は GetDate() です)。

備考: カラム名の長さは、30 文字以下にする必要があります。たとえば次の文

では 30 文字よりも長いため、このルールに違反しています。

TO_CHAR(CREATED,'dd month yyyy','NLS_DATE_LANGUAGE=FRENCH')

Sql Statement Outputs 「Today」変数は、SQL 文からその値を取得します。

New Close Date(Column) 更新するレコードのカラムを指定します(ACT_CLOSE_DT)。

New Close Date Today の値に更新するフィールドを指定します。

Update Row ID 更新するレコードの行 ID(Primary ID の値と同じ)。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

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264

定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Owner未完了のサービスリクエストが一定の期間割り当てられていない場合は、このワークフローポリシープログラムを使

用して特定のサービスリクエスト領域の技術専門家を割り当てる(所有者を変更する)ことができます。これにより、

送られてくるサービスリクエストを適切な従業員が参照して適切に割り当てることができます。

このワークフローポリシープログラムを使用すると、ピックリストから新しい所有者を選択し、そのポリシー条件に

一致するサービスリクエストレコードのフィールドに入れることができます。表 66 に Change SR Owner プログ

ラムの引数を示します。

定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Change SR Owner to Managerサービスリクエストが一定期間クローズしない場合は、そのサービスリクエストを所有者の上司に割り当てます。

これによって、コールへの対応に適切な対応時間を費やすことができます。

このワークフローポリシープログラムは、次のような処理を実行します。

■ Primary ID を SQL 文への入力として使用する。

■ クエリーとなる SQL Statement を使用してフィールド[Manager]の現在の値を検索する。

■ [New Owner]フィールドの初期値として現在の[Manager]の値を設定する。

■ エンドユーザーがピックリスト経由で[New Owner]フィールドを自由に更新できるようにする。

表 66 Change SR Owner プログラムの引数

引数名 コメント

Primary ID ポリシー条件に適合するサービスリクエストレコードの行 ID を格納します。

Primary Table

Operation Type

テーブル(S_SRV_REQ)と、実行するアクション(Update)を指定します。

New Owner(Column) 更新するレコードのフィールドを指定します(Owner_EMP_ID)。

New Owner 新しい所有者に割り当てるためのピックリストを表示することを示します。

このピックリストは、picklist = Picklist SR Owner、Source = ID、

Applet = SR Owner Pick Applet の各カラムで定義されます。

Visible オンになっている場合は、ユーザーに対してピックリストが表示されます。

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 265

表 67 に Change SR Owner to Manager プログラムの引数を示します。

表 67 Change SR Owner to Manager プログラムの引数

引数名 コメント

Primary ID ポリシー条件に適合するサービスリクエストレコードの行 ID を格納します。

Primary Table

Operation Type

テーブル(S_SRV_REQ)と、実行するアクション(Update)を指定します。

New Owner(Column)

更新するレコードのフィールドを指定します(Owner_EMP_ID)。

New Owner 新しい所有者に割り当てるためのピックリストを表示することを示します。

Sql Statement SELECT MGRPOS.PR_EMP_ID FROM&TABLE_OWNER.S_POSTN POS, &TABLE_OWNER.S_EMPLOYEE EMP, &TABLE_OWNER.S_POSTN MGRPOS, &TABLE_OWNER.S_SRV_REQ SRWHERESR.ROW_ID = ? ANDSR.OWNER_EMP_ID = EMP.ROW_IDANDEMP.PR_POSTN_ID = POS.ROW_IDANDPOS.PAR_POSTN_ID = MGRPOS.ROW_ID

SR.ROW_ID = ?では、Primary ID の値を入力するプレースホルダとして疑問符が使

われています。疑問符はシステムによって Primary ID に置き換えられます。

この SQL 文では、4 つのテーブルすべてのデータにアクセスできるよう、4 つのテーブ

ルをジョインしています。この例では、検索されるフィールドは 1 つだけです。

Policy Monitor では、ワークフローポリシーオブジェクト、ワークフローポリシーコン

ポーネント、ワークフローポリシーカラムに入っている定義が必要です。Siebel テーブ

ルを使用してワークフローポリシーアクションプログラムを操作し、コーディングして

いる場合は、SQL コードを使用してベーステーブルを明示的にジョインしなければなり

ません。

Sql Statement Inputs

Primary ID の値に設定します。

Sql Statement Outputs

Manager の値に設定します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ Siebel Tools を使用したワークフローポリシーのカスタマイズについて

266

定義済みワークフローポリシープログラムの使用例:Send Quote Page作成した見積りの値が、商談の売上に対してある割合よりも小さい(非常に大きい値引きがある)場合は、指定の従

業員のポケベルに送信します。

このワークフローポリシープログラムは、ポケベルメッセージを送信します。SQL 文は、異なる RDBMS 構文用に

設定されています。

4 つの SQL 文がありますが、1 つはデフォルトで、3 つは RDBMS(Informix、Oracle、SQL Anywhere)に固

有の文です。

デフォルトの SQL 文クエリーは、*= によって指定される外部ジョインを使用して、4 つのテーブルから 5 つの値を

取得します。

select

q.QUOTE_NUM, q.REV_NUM, o.NAME, a.NAME, a.LOC

from

&Table_Owner.S_DOC_QUOTE q, &Table_Owner.S_ORG_EXT a, &Table_Owner.S_OPTY o

where

q.ROW_ID = ? and q.OPTY_ID *= o.ROW_ID and q.TARGET_OU_ID *= a.ROW_ID

SQL 文(Oracle)クエリーは、(+) によって指定される外部ジョインを使用して、4 つのテーブルから 5 つの値を

取得します。

select

q.QUOTE_NUM, q.REV_NUM, o.NAME, a.NAME, a.LOC

from

&Table_Owner.S_DOC_QUOTE q, &Table_Owner.S_ORG_EXT a, &Table_Owner.S_OPTY o

where

q.ROW_ID = ? and q.OPTY_ID = o.ROW_ID (+) and q.TARGET_OU_ID = a.ROW_ID (+)

SQL 文は必須です。ただし、SQL 文(<SQL スタイル >)がある場合は、SQL 文よりも優先されます。

SQL 文の出力は、クエリー文の結果を保持する 5 つの変数(Quote Number、Revision、Opportunity、Account、Site)を定義します。

外部ジョインには、関連付けられているテーブルがないことがあります。この場合は、変数は Null に設定されます。

オブジェクトタイプを Siebel クライアントで使用可能にする方法

ポリシー作成者は、Siebel Tools で作成されたワークフローポリシーオブジェクト、カラム、プログラムを使用し

て、Siebel クライアントでポリシーとアクションを作成できます。

Siebel クライアントでこれらの Siebel Tools オブジェクトにアクセスできるようにするには、Siebel Databaseの Siebel レポジトリを更新する必要があります。ワークフローポリシーオブジェクト、カラム、およびプログラム

はレポジトリから読み込まれ、コンパイル済みの Siebel レポジトリファイル(.srf)からは読み込まれません。また

Siebelクライアントは、設定ファイル(.cfg)に指定した適切なレポジトリ名をパラメータ「DockRepositoryName」に指定している必要があります。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 267

ワークフローポリシーサーバー管理についてこの項では、ワークフローポリシーに関するサーバー管理タスクについて説明します。

データベーストリガーの作成

Siebel Server の Generate Triggers(GenTrig)コンポーネントを使用すると、データベーストリガーを作成で

きます。ワークフローポリシーは、データベーストリガーを使用して、ポリシー条件に一致する可能性があるレコー

ドを識別します。次の場合には、Generate Triggers を実行します。

■ 新しいポリシー(割り当てポリシーを含む)を作成、または削除する。ただし、ワークフローポリシーのバッチ

フラグが「TRUE」に設定されている場合を除きます。

■ ポリシー条件またはポリシーの基準を修正する。

■ 割り当てポリシーを含む、ポリシーの開始日または失効日を変更する。

Generate Triggers を実行するには、Siebel Server がインストールされ、使用中のクライアントが Siebel Serverの各管理画面にアクセスできるように設定されている必要があります。Server Manager のインストールについて

は、使用しているオペレーティングシステム用のインストールガイドを参照してください。

注意: ポリシー条件を正しく定義していない場合に、Generate Triggers を実行すると無効なトリガーが発生する

ことがあります。無効なトリガーによって、通常のユーザートランザクションの実行が妨げられることがあります。

このため、ポリシーをテスト環境で完全にテストしてから本番システムに導入してください。

トリガーの生成は、EXEC パラメータの設定に応じて、1 段階または 2 段階のプロセスになります。初期設定値は

FALSE です。

■ EXEC パラメータが「TRUE」に設定されている場合は、Generate Triggers コンポーネントは SQL スクリプ

トを自動的に作成し、これをサーバーデータベースに適用します。

■ EXEC パラメータが「FALSE」に設定されている場合、トリガーの生成は次の 2 段階のプロセスになります。

■ Siebel Server から Generate Triggers コンポーネントを使用し、SQL スクリプトファイルを作成しま

す。このファイルは、Siebel Server をインストールする際のルートディレクトリに配置されます。

■ データベースベンダーの SQL ツールを使用し、サーバーデータベースに対して SQL スクリプトファイルを

実行します。

Generate Triggers コンポーネントは、Server Manager のグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)また

はコマンドラインモードから実行できます。GUI とコマンドラインのいずれも同じパラメータを使用します。

そのため、トリガーは、ワークフローエンジンがポリシーの条件を確認するためのインジケータを作成するためだけ

に存在します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

268

複数の条件を使用したワークフローポリシーの GenTrig の動作例2 つ以上の条件をワークフローポリシーで使用している場合、Generate Triggers では、次の例のように ANDロジックではなく OR ロジックを示します。

Account オブジェクトに基づき、次の条件を使用してワークフローポリシーを作成します。

条件 1

条件 2

1 つのポリシーの複数の条件用に作成された複数のトリガーは、予期されている動作です。GenTrig と WorkMon の

機能を分離するためにこのようになっています。GenTrig は単に、データベースレコードの変更を監視し、ワークフ

ローポリシー固有のテーブルにレコードを挿入します。WorkMon は、レコード(違反)を評価し、違反ルールに関

するすべての条件が満たされるかどうかをチェックし、ポリシーに関連するアクションを実行します。

GenTrig はデータベースの変更だけを監視でき、異なる条件に違反するデータベースの変更は並列実行されるとは限

らないため、ポリシーの複数の条件用に作成されたトリガー間では AND を使用できません。そのため AND 条件を

使用すると、GenTrig は多くの違反を見失ってしまいます。

たとえば、ポリシーに次のような 2 つの条件があるとします。

SR area=Network

Activity Priority=1-ASAP

2 つのトリガーが生成されます。一方のトリガーは、作成または更新されている SR を監視し、エリアが Networkと等しいかどうかをチェックします。もう一方のトリガーは、作成または更新されている活動を監視し、優先順位が

1-ASAP と等しいかどうかをチェックします。

しかし AND トリガーを使用した場合にユーザーが活動なしの SR を作成すると、活動が存在しないためにトリガー

は違反しません。後になってユーザーが活動を SR に追加しても、SR レコードは変更されないため、トリガーの違

反はないままになります。これが、AND ロジックを使用したために起こる、失われた違反です。ただしトリガーで

OR を使用した場合に WorkMon で条件が評価されると、S_ESCL_REQ で複数の違反があったとしても WorkMonはリクエストを 1 つだけ処理します。これは、他のリクエストは TRUE と評価されないためです。

条件フィールド Account Modification Num

オペレーション >

値 0

条件フィールド Account Last Update By

オペレーション <>

値 0-1

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 269

データベーストリガーとデータベース管理について

イベントの実行方法に関係なく、データベーストリガーは Update または Insert データベースイベントに反応する

ため、データベース管理者がアクティブなワークフローデータベーストリガーを常に認識することは重要です。

たとえば、ユーザーが S_SRV_REQ テーブルへの挿入を行うワークフロートリガーを持ち、データベース管理者が挿

入対象レコードのエクスポート / インポートを行う場合、このトリガーはデータベース内の各レコードを新規の挿入レ

コードのように処理してしまうため、単に再インポートされた既存のレコードに対する動作は適切ではありません。

備考: このリリースでは、テーブルオーナー ID とパスワードの代わりに特権ユーザー名とパスワードが GenerateTriggers タスクに必要になりました。

Generate Triggers の実行

Generate Triggers を実行する(特にポリシーを削除する)場合は、次の点を踏まえて作業してください。

■ ポリシーを削除し、次に Generate Triggers を実行してもデータベーストリガーは削除されません。ポリシー

を削除する場合は、Remove パラメータを「TRUE」に設定して Generate Triggers を実行する必要がありま

す。これですべてのトリガーが削除されます。ここで、Generate Triggers を再び実行し、既存のポリシーの

トリガーをリセットする必要があります。

■ Generate Triggers を実行する際は、ワークフローモニターエージェントをいったん停止して再起動する必要

があります。

■ ポリシー条件またはポリシーグループを変更した場合には、常に Generate Triggers を再実行する必要があり

ます。ポリシーアクションを変更しても、Generate Triggers を再び実行する必要はありません。

■ SQL Server の場合、デフォルトのデータベースを適切に設定してください。デフォルトのデータベースを判別

するには、SQL Server Enterprise Manager を起動して、SQL Server Machine の名前に移動します。そ

の後[セキュリティ]をクリックして、[ログイン]をクリックします。デフォルトのデータベースのリストが右

側に表示されます。

■ トリガーを削除または再作成する場合は、新しい WorkMon タスクを開始する必要があります。これにより

WorkMon キャッシュが更新され、監視されているポリシーの新しい変更が考慮されるようになります。

GUI を使用してトリガーを生成するには

1 Siebel クライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー]>[ジョブ]の順に選択します。

2 [ジョブ]リストで、[新規]をクリックします。

3 [コンポーネント / ジョブ]リストから[Generate Triggers]を選択します。これで新しいラインエントリが作成されますが、タスクは開始されません。

4 [ジョブパラメータ]リストで[新規]をクリックして、パラメータの設定を変更します。Generate Triggersコンポーネントに固有のパラメータを表 68 に示します。汎用パラメータとエンタープライズパラメータについては、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。

5 特権ユーザー名とパスワードを入力します。

6 [ジョブ詳細]フォームアプレットのアプレットレベルのメニューから[ジョブを開始]を選択します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

270

7 処理状況の変更を参照するには、アプレットメニューから[クエリーの実行]ボタンをクリックして画面をリフレッシュします。

8 完了すると、[状況]フィールドには[成功]または[エラー]と表示されます。ログの詳細を表示することをお勧めします。

表 68 Generate Triggers コンポーネントに固有のパラメータ

名前 値 説明

Remove TRUE または FALSE(デフォルト)

DROP TRIGGER 文を生成してトリガーをクリーンアップするには、

「TRUE」に設定します。Remove では、CREATE TRIGGER 文を生

成しません。

Trigger File Name

Siebel Server の有効

なファイル名

SQL スクリプトファイルの名前と出力位置。デフォルト値は

TRIGGER.SQL です。このファイルは、インストール時に

Siebel Server のルートディレクトリに作成されます。

EXEC TRUE または FALSE(デフォルト)

SQLスクリプトファイルが自動的に実行されるか手動で実行されるか

を決定します。

TRUE の場合は、SQL スクリプトファイルは自動的に実行されます。

また、ワークフローポリシーの数が膨大なために多数のトリガーを作

成している場合、トリガーは Generate Triggers サーバープロセス

ではなく、ユーザーによって適用される必要があります。この場合、

EXEC パラメータは「FALSE」に設定しなければなりません。

Mode ALL または WORK ま

たは ASGNワークフローポリシートリガーと割当マネージャトリガーの両方を作

成するには、「ALL」に設定します。

ワークフローポリシートリガーだけを作成するには、「WORK」に設定

します。

割当マネージャトリガーだけを作成するには、「ASGN」に設定します。

Privileged User Name/Privileged User Password

割り当て済み特権ユー

ザー名およびパスワード

すべてのユーザーは特権ユーザー名とパスワードを入力する必要があ

ります。テーブルオーナーは特権ユーザーとみなされます。したがっ

て、テーブルオーナー名とパスワードを特権ユーザー名とパスワード

のフィールドに入力できます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 271

SQL スクリプトファイルの実行

EXEC パラメータが「FALSE」の場合には、Generate Triggers が終了した時点で SQL スクリプトファイルを実行

します。

SQL スクリプトファイルを実行するには

1 RDBMS ベンダーの SQL ツール(Microsoft の ISQL や Oracle の SQL*Plus など)を使用し、Siebel テーブルオーナーとしてデータベースサーバーに接続します。

2 Trigger File Name パラメータによって指定される SQL スクリプトファイルを実行します。ファイル名のデフォルト値は TRIGGER.SQL です。このファイルの初期位置は、Siebel Server がインストールされているディレクトリのルートです。たとえば、次のようになります。

C:¥siebsrvr¥trigger.sql

3 エラーが報告されないことを確認します。

たとえば、ポリシー管理者ビル・スティーブンスが、テスト用 Siebel クライアントでポリシーの作成を終了し、

Siebel Database で新しいポリシーのデータベーストリガーを設定したいと考えています。Generate Triggers コ

ンポーネントを使用して、ファイル出力名を設定します。

これで、データベース管理者用にファイル TRIGGER.SQL が作成されます。このファイルには、これらのポリシー

のテストデータベースで変更または作成する必要があるすべてのトリガーが含まれています。

次に、データベース管理者は SQL*Plus で次のコマンドを実行し、Oracle データベースでトリガーを作成します。

SQL>@<path>¥mytrig.sql

Oracle データベースで個々のデータベーストリガーの作成に成功したかどうかは、画面に表示されます。その他の

データベースに必要な構文については、使用しているデータベースのマニュアルを参照してください。

備考: MS SQL サーバーデータベースでは、Siebel Database のデータベースオーナー(dbo)ログインとして、

スクリプト trigger.sql を実行します。

データベーストリガーとリモートユーザーについて

リモートユーザーが同期をとると、変更内容がデータベースに反映されます。たとえば、同期によって S_ORG_EXTテーブル内の取引先情報が更新されます。データベーストリガー(特定の条件に対してデータベース内の変更を比較)

作成を行うワークフローを実行すると、そのトリガーが起動され、変更がワークフロー条件に影響する場合は同期中

に S_ESCL_REQ に行が書きこまれます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

272

Email Manager 用の Siebel Server のセットアップ

ワークフローポリシーアクションによっては、特定の個人に電子メールメッセージを送信できるものがあります。

次の点に注意してください。

■ ワークフローポリシーと SMTP/POP3 対応のメールシステムを使用して電子メールを送信するには、両方がネッ

トワーク上で正しく実行されている必要があります。

■ Siebel Server の Email Manager コンポーネントが実行されている必要があります。これは CommunicationsManagement コンポーネントグループの一部であり、このコンポーネントグループを有効化する必要があります。

■ Email Manager は、Communications Manager でセットアップされたプロファイルを使用します。

Communications Outbound Manager はプロファイルの検証を行います。SMTP/POP3 対応のメールシス

テムにログインできるように、このプロファイルが正しく設定されていることを確認する必要があります。

■ また、Mail Profile パラメータを電子メールの送信に使用するコミュニケーションプロファイルの名前に設定す

る必要があります。

Email Manager の使用については、次の項で説明します。

■ 272 ページの「ワークフローを使用して電子メールを送信するためのコミュニケーションプロファイルの

セットアップ」

■ 273 ページの「Email Manager の起動」

ワークフローを使用して電子メールを送信するためのコミュニケーションプロファイルのセットアップ

ワークフローを使用した電子メールの送信には、SMTP/POP3 コミュニケーションプロファイルの作成が必要です。

備考: 新規コミュニケーションプロファイルを作成するには、CompGrp の「CommMgmt」を有効にしておく必

要があります。次の手順を実行する前に、「CommMgmt」が有効になっていることを確認します。詳しくは、『SiebelCommunications Server 管理ガイド』を参照してください。

コミュニケーションプロファイルを作成するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理-コミュニケーション]>[コミュニケーションドライバ/プロファイル]の順に選択します。

2 Communications Drivers リストアプレットで、「インターネット SMTP/POP3 サーバー」コミュニケーションドライバを選択します。

3 [プロファイル]タブをクリックします。

4 < プロファイル名 > という新規プロファイルを作成します。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 273

5 [ドライバパラメータ]タブをクリックして、表 69 に示すパラメータについて Profile Parameters Overridesアプレットのフィールドに入力します。

備考: 表 69 に示すパラメータについては、『Siebel Communications Server 管理ガイド』を参照してくだ

さい。

コミュニケーションプロファイルを作成した後は、Email Manager のコンポーネント定義を作成する必要がありま

す。ワークフローポリシーの条件が満たされると、Email Manager コンポーネントは電子メールアクションを実行

します。

Email Manager の起動

Email Manager は、コマンドラインまたは[電子メールマネージャコンポーネント]ビューから起動できます。

コマンドラインから Email Manager を起動するには

■ < プロファイル名 > プロファイルを指定して Email Manager タスクを開始するには、サーバーマネージャの

コマンドラインで次のコマンドを使用して Email Manager のタスクを開始します。

start task for comp MailMgr with MailProfile=<Profile Name>

[サーバー管理]ビューから Email Manager を起動するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー設定]>[サーバー]>[コンポーネント]を選択します。

2 [コンポーネント]リストで Email Manager コンポーネントを検索します。

3 [コンポーネントパラメータ]リストで、Mail Profile = Test と設定します。

表 69 コミュニケーションプロファイル作成用のドライバパラメータ

パラメータ エントリ

From Address < 送信コミュニケーションに使用する送信者の電子メールアドレス >

POP3 Account Name < 受信コミュニケーションを受け取る POP3 メールボックスのアカウント名 >

POP3 Account Password <POP3 メールボックスアカウントのパスワード >

POP3 Server <ネットワーク設定に対応するインターネットPOP3サーバーを実行しているマ

シンのホスト名または IP アドレス >

SMTP Server < ネットワーク設定に対応するインターネット SMTP サーバーを実行している

マシンのホスト名または IP アドレス >

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

274

4 このコンポーネントを再起動した場合または Siebel サーバーサービスを再起動した場合、常に Email Managerのタスクを自動的に起動するには、コンポーネントパラメータ Default Tasks = 1 と設定します。

ワークフローポリシーに違反している場合、ワークフローモニターエージェントによって、Send Email ワーク

フローポリシープログラムを起動したワークフローアクションの S_APSRVR_REQ テーブルにレコードが挿入

されます。この後、Email Manager は S_APSRVR_REQ テーブルからレコードを取得し、実行に伴いレコー

ドの状態を「QUEUED」から「ACTIVE」に、さらに「SUCCEEDED」に設定します。次に、OutboundCommunications Manager が呼び出されて < プロファイル名 > プロファイルにログオンされ、OutboundCommunications Manager ビジネスサービスの Send Message メソッドを使用して電子メールが受信者に

送信されます。

Mail Profile パラメータMail Profile パラメータは、使用するメールプロファイルを指定し、[コントロールパネル]で定義されます。このパ

ラメータは、アプリケーションと電子メールシステム間の接続を確立します。ここでプロファイルを指定しないと、

初期プロファイルが使用されます。これらの名前は厳密に一致しなければなりません。

Page Manager 用の Siebel Server のセットアップ

ワークフローポリシーアクションによっては、特定の個人にポケベルメッセージを送信できるものがあります。ポケ

ベルに送信するには、Siebel Server の Page Manager コンポーネントを実行していなければなりません。一部の

アクションでは、英数字または数字ポケベルを持っている特定の個人のポケベルに送信できます。ワークフローポリ

シーを使用してポケベルに送信するには、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

■ Page Manager コンポーネントを実行しているサーバーにローカルモデムまたはネットワークモデムへのアク

セス権があること。

■ Siebel Server の Page Manager コンポーネントを実行していること。Windows でのダイヤルアップネット

ワークのセットアップに類似したいくつかのパラメータは、Page Manager コンポーネントを実行する前に設

定しなければならない。

■ [従業員]ビューに、該当するポケベル電話番号を入力する。これらはワークフローによって使用される番号です。

■ 電話番号の前に国コードを入力しなくて済むように、地域設定を変更する。これを行わないとエラーが起きるこ

とがあります。

■ PAGE_TYPE パラメータを変更して、Page Manager が英数字データを受信できるようにする。これは、表示

される言語と値のことです。

備考: 英数字ぺージングは、数字ページングよりも信頼性が優れています。これは、ポケベルメッセージがポケベル

会社のコンピュータによって伝送されるからです。数字ページングの場合は異なり、ポケベルメッセージは、電話の

キーを押す操作をエミュレートして送信されます。数字ポケベルメッセージの送信エラーは、検出が非常に困難です。

Page Manager コンポーネントは、業界標準のプロトコル Telocator Alphanumeric Protocol(TAP)を英数字

ページングに使用しています。英数字ページングの送信先の電話番号は、ポケベル会社に確認してください。

Page Manager コンポーネントとモデムとの対話は、いくつかのパラメータの影響を受けます。これらのパラメー

タは、[サーバー管理]画面で変更できます。この画面に、使用可能なパラメータのリストが表示されます。モデムパ

ラメータは、Hayes 互換モデムのデフォルト値です。使用中のモデムでもこれらの設定を使えるかどうか確認してく

ださい。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 275

Page Manager コンポーネントを実行するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー]>[ジョブ]を選択します。

2 [ジョブ]リストで、[新規]をクリックします。

3 [コンポーネント / ジョブ]リストから Page Manager コンポーネントを選択します。

4 [ジョブパラメータ]リストで、[新規]をクリックします。

5 [サーバータスク]アプレットで[パラメータ]をクリックし、パラメータを入力します。

パラメータのリストについては、表 70 を参照してください。

最も重要なパラメータは、Modem Port、Dial Prefix、Long Distance Prefix、および Local Area Code です。

使用しているシステムに合わせてこれらのパラメータの値を変更してください。パラメータを指定しないと、表 70で説明するデフォルト値が使用されます。

表 70 Page Manager コンポーネントのパラメータ

パラメータ 値

Modem Port モデムが接続されるコンポーネントオブジェクトモデル(COM)ポート。有効な値は COM1、COM2 などです。

初期値 = COM1

Dial Prefix 外線につなぐ場合にダイヤルする必要がある数字、または一連の数字。

ダイヤルアウトプリフィックスを使用しない場合は、カンマ(,)を挿入します。

初期値 = 9

外線で 9 をダイヤルする必要がなく、コマンドラインから srvrmgr.exe を起動している場

合は、このパラメータにカンマを使用するとエラーになります。ハイフンなどのダイヤルで

きない文字を使用すると、エラーにはなりません。

コマンドの例:

SRVRMGR.EXE /g NT01022 /e SBLPRD_ENT502 /s SBLPRD_APP502 /u

***** /p ***** /c "START TASK FOR COMPONENT PageMgr WITH

DialPrefix = '-'"

Long Distance Prefix

長距離プリフィックス。この値が、すべての長距離電話番号の前に追加されます。長距離プ

リフィックスをダイヤルする必要がない地域では、空の文字列に等しくなるようにこのパラ

メータを設定します。

初期値 = 1

Local Area Code その地域の市外局番。電話番号の最初の数字がこの局番に等しい場合は、電話番号をダイヤ

ルするときにその市外局番を削除し、長距離プリフィックスは追加しません。

初期値 =< 空 >

Delay1 電話番号をダイヤルしてから、最初の数字セットのキーを押す操作をシミュレートするまで

の待機時間(秒)。これは数字ページングだけに適用されます。英数字ページングでは無視

されます。

初期値 = 12

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

276

Email Manager と Page Manager のトラブルシューティング

Email Manager は、メールサーバー(SMTP/POP3 対応サーバー)にログオンできないと処理を停止し、追跡ファ

イルにエラーメッセージを記録します。

Page Manager は、モデムを使用できない場合に停止します。リクエストはリクエストテーブルに蓄積され続けま

す。処理に関する問題を解決したら、サーバーを再起動しなければなりません。サーバーは、停止したときの状態か

ら処理を続けます。

Email Manager がログオンできるにもかかわらず、特定の電子メールの送信に問題がある場合は、エラーメッセー

ジを記録し、次のリクエストの処理を続けます。Page Manager がモデムとのインターフェイスをとることができ

るにもかかわらず、特定のポケベルへの送信に問題がある場合は、エラーを記録して次のリクエストに進みます。

ワークフローポリシーが電子メールアクションとポケベルアクションを実行する際、実際には電子メールリクエスト

とポケベルリクエストがデータベースに挿入されます。これらのリクエストは、S_APSRVR_REQ テーブルにレコー

ドとして挿入され、次に、これらのレコードが Email Manager と Page Manager によって処理されます。

Delay2 最初の数字セットのキーを押す操作をシミュレートしてから、次の文字セットをシミュレー

トするまでの待機時間(秒)。これは数字ページングだけに適用されます。英数字ページン

グでは無視されます。数字ポケベルに個人識別番号(PIN)がない場合も無視されます。

初期値 = 4

Modem Reset String

モデムのリセットに使用されるモデムコマンド。

初期値 = ATZ

正しいコマンドについては、使用しているモデムのマニュアルを参照してください。

Modem Init String

モデムの初期化に使用するモデムコマンド。

初期値 = AT&FQ0V1

正しいコマンドについては、使用しているモデムのマニュアルを参照してください。たとえ

ば、一部のモデムでは &F の後に数値が必要です。

Modem Dial String

モデムのダイヤルに使用されるモデムコマンド。このパラメータはほとんど変更する必要は

ありません。

初期値 = ATDT

Modem Hangup String

モデムを切る場合に使用されるモデムコマンド。このパラメータはほとんど変更する必要は

ありません。

初期値 = ATH

Modem Restore String

モデムの電源投入時設定をリストアする場合に使用されるモデムコマンド。このパラメータ

はほとんど変更する必要はありません。

初期値 = AT&F

Request Key 複数の Page Manager がある場合は、リクエストキーが個々の Page Manager の ID と

して機能します。ワークフローアクションのこのキーは、[ワークフローアクション引数]

ビューで指定できます。リクエストキーは、どのような文字列でもかまいません。

表 70 Page Manager コンポーネントのパラメータ

パラメータ 値

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 277

新規のリクエストの状況は「QUEUED」です。リクエストが Email Manager または Page Manager によって選

択された後でまだ処理されていない場合、状況は「ACTIVE」になります。リクエストが処理されると、処理が成功

した場合は「SUCCEEDED」、エラーが発生した場合は「FAILED」になります。

電子メール送信を生成する場合、Siebel Server は UNIX の「Mail」コマンドを使用します。サーバープラット

フォームが有効な受取人に対してコマンドを実行し、電子メールの送信が成功したことを確認するには、次の処理を

行います。

1 UNIX コマンドプロンプトで、次のように入力します。

>mail recipient email address

ここで、recipient email addressは有効なアドレスです。

2 次にメッセージを入力して、メッセージ末尾を示すため、最終行の末尾にピリオドを入力します。次に、Enterキーを押します。

S_APSRVR_REQ に書き出された電子メールが送信されていないにもかかわらず、Email Manager の追跡ファイ

ルに示された状況が「問題なく終了」になっている場合は、サーバー上の Outlook が次のように設定されているこ

とを確認してください。

■ メッセージをただちに送信する。

■ 新規のメッセージを <x> 分ごとにチェックする。

電子メールメッセージの送信が正しく行われるには、Outlook でこの両方のオプションが使用可能になっている必要

があります。

ワークフローモニターエージェントによるワークフローポリシーの実行

ワークフローポリシーを実行するには、ワークフローモニターエージェントを起動する必要があります。ワークフロー

モニターエージェントは、ポリシー条件が満たされる時点をチェックし、いったん条件が満たされるとアクションを

実行します。

ワークフローモニターエージェントタスクの起動と停止は、[管理 - サーバー]ビューで行います。

表 71 でワークフローポリシーデータベーステーブルについて説明します。

表 71 ワークフローポリシー データベーステーブル

テーブル 説明

S_ESCL_REQ このテーブルには、アプリケーションによって作成された実行される可能性のあるリク

エストが存在します。

S_ESCL_STATE このテーブルには、時間ベースのポリシーの一致が存在します。

S_ESCL_ACTN_REQ (オプション)このテーブルには、アクションを実行するリクエストが存在します。

これは、Action Agent=TRUE が設定されている場合にだけ使用します。

S_ESCL_LOG このテーブルには、ポリシーに一致したベーステーブルの行の履歴が存在します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

278

ワークフローモニターエージェントの動作ワークフローモニターエージェントは、Siebel Database を監視する数種類のサーバープロセスを実行します。ワー

クフローモニターエージェントは次の操作を行います。

■ エスカレーションリクエストテーブルをチェックし、ポリシーの条件が満たされているかどうかを確認する。

■ 1 つのグループ内のすべてのポリシーを監視する。

備考: 特定のグループに対して一度に実行できるワークフローモニターエージェントプロセスは、1 つだけです。

同時に複数のワークフローモニターエージェントプロセスを実行することはできますが、異なるグループに対し

て実行する必要があります。同一グループに対して 2 つのワークフローモニターエージェントプロセスを実行す

ると、デッドロックが起こります。

■ Action Agent = True が設定されている場合、ワークフローアクションエージェントに対するリクエストがア

クションリクエストテーブル(S_ESCL_ACTN_REQ)に生成される。

■ 処理の後に S_ESCL_REQ テーブルのリクエストを消去する。ワークフローポリシー条件が満たされてデータ

ベーストリガーが有効になると、エスカレーションリクエストテーブルである S_ESCL_REQ にレコードが挿入

されます。ワークフローモニターエージェント(Workmon)は、ワークフローポリシーグループのポリシーに

よって設定されたルールに照らしてリクエストを評価します。

Action Agent = True と設定され、S_ESCL_REQ テーブル内のリクエストのポリシーに期間が定義されていない

場合、Workmon は直接アクションを実行してエントリを S_ESCL_LOG テーブルに記録するか、またはエントリ

を S_ESCL_ACTN_REQ テーブルに送信します。

Workmon は、リクエストに満たさなければならない時間要素があることを判別すると、そのリクエストを終了時間

と併せて S_ESCL_STATE テーブルに送信します。このリクエストは、終了時間が満たされるまで、またはポリシー

の条件がそれ以上満たされなくなったためにリクエストが削除されるまで S_ESCL_STATE テーブルに置かれます。

Workmon は、S_ESCL_STATE テーブルに残された個々のリクエストについて時間の一致がないかどうか、または

S_ESCL_STATE テーブルで条件の一致が続いているかどうかを確認します。Action Agent = True と設定した場

合、一致があるたびに Workmon は直接アクションを実行して S_ESCL_LOG テーブルにエントリを記録するか、

S_ESCL_ACTN_REQ テーブルにエントリを送信します。

備考: ワークフローポリシーに期間が指定されている場合、時間が計算されるのは、行がポリシーに違反しているこ

とを WorkMon が検出した時刻からであり、行が S_ESCL_REQ に挿入された時刻からではありません。たとえば、

ポリシーを作成し、期間を 1週間と設定したけれども、その後、Generate Triggersを実行するまで数日間WorkMonを起動しなかった場合、ポリシーアクションが実行されるのは、WorkMon の起動から 1 週間後であり、ポリシーが

作成されたり、Generate Triggers が実行されたりしてから 1 週間後ではありません。

アクションのリクエストがS_ESCL_ACTN_REQテーブルに対して発行されると、ワークフローアクションエージェ

ントはそのアクションを実行し、エントリを S_ESCL_LOG テーブルに記録します。

ワークフローモニターエージェントについては、次の項で説明します。

■ 279 ページの「ワークフローモニターエージェントの使用」

■ 285 ページの「ワークフローアクションエージェントの使用」

■ 287 ページの「Siebel Server との連動によるワークフローエージェントプロセスの自動起動」

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 279

ワークフローモニターエージェントの使用

ワークフローモニターエージェントを起動する前に、各ワークフローモニターエージェントタスクについて個別の

サーバーコンポーネントを作成する必要があります。ワークフローモニターエージェントは、Server Manager コ

マンドラインインターフェイスから起動できます。

複製とワークフローモニターエージェントエンタープライズ全体にわたる Siebel の展開では、特定のワークフローグループを監視できるのは、1 つのワーク

フローモニターエージェントだけです。

たとえば、あるエリアノードでは Group 1 というグループを監視する 1 つのワークフローモニターエージェントを

実行している一方、本社では Group 2 というグループを監視する別の WorkMon を実行しています。このように、

組織では、1 グループに 1 つの WorkMon という制限を守りながら、必要に応じてワークフローポリシーを実行する

ことができます。

備考: 特定のワークフローグループに対して、ワークフローモニターエージェントおよびワークフローアクション

エージェントの複数のインスタンスを実行することはできません。ただし、グループが異なれば、同時に複数のワー

クフローモニターエージェントプロセスとワークフローアクションエージェントプロセスを実行できます。

ワークフローモニターエージェントの起動ワークフローモニターエージェントの起動では、次の活動が行われます。

■ 280 ページの「ワークフローモニターエージェントコンポーネント定義を作成するには」

■ 280ページの「パラメータを設定してワークフローモニターエージェントのコンポーネント定義を有効にするには」

■ 281 ページの「Server Manager コマンドラインインターフェイスからワークフローモニターエージェントを起

動するには」

282 ページの表 73 にワークフローモニターエージェントのパラメータを示します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

280

ワークフローモニターエージェントコンポーネント定義を作成するには

1 Siebel クライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー設定]>[エンタープライズ]>[コンポーネント定義]の順に選択します。

2 [コンポーネント定義]リストで[新規]をクリックします。

3 表 72 で説明している各フィールドに値を指定します。

4 アプレットレベルのメニューから、[レコードを保存]を選択します。

コンポーネント定義が保存されます。コンポーネント定義を表示するには、クエリーを実行する必要があります。

パラメータを設定してワークフローモニターエージェントのコンポーネント定義を有効にするには

1 [コンポーネント定義]リストで、コンポーネント定義用のクエリーを実行します。

2 (オプション)さらにコンポーネントパラメータを変更することができます。ワークフローモニターエージェントのパラメータの説明は、282 ページの表 73 を参照してください。

3 [コンポーネント定義]リストのアプレットレベルのメニューから、[コンポーネント定義を有効化]を選択します。

定義状況が「Creating」から「Active」に変わります。

4 Siebel サーバーを再起動します。

変更結果が有効になります。

表 72 コンポーネント定義のフィールド

フィールド 説明

名前 コンポーネントの名前です。

コンポーネントタイプ WorkMon。

コンポーネントグループ 既存のコンポーネントグループを選択します。

説明 コンポーネントの説明です。

エイリアス コンポーネントのエイリアスです。エイリアスには空白スペースは使用できません。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 281

Server Manager コマンドラインインターフェイスからワークフローモニターエージェントを起動するには

1 次のように入力して Server Manager を起動します。

srvrmgr /g <Siebel Gateway Name Server address> /s <Siebel server name> /e <enterprise server name> /u <server administrator username> /p <server administrator password>

2 次のように入力してワークフローモニターエージェントタスクをバックグラウンドモードで新規に起動します。

start task for component WorkMon with SleepTime=<time>,GroupName=<group name>

備考:ワークフローモニターエージェントタスクごとに1つのサーバーコンポーネント定義を作成する必要があります。

ワークフローモニターエージェントタスクを実行するには

1 アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー]>[ジョブ]の順に選択します。

2 [ジョブ]リストで、[新規]をクリックします。

3 [コンポーネント / ジョブ]ドロップダウンリストで、このワークフローモニターエージェントタスク用に定義されたサーバーコンポーネントの名前を選択します。

4 [ジョブパラメータ]リストで、[新規]をクリックします。

ワークフローモニターエージェント用のパラメータを指定します。パラメータのリストについては、282 ページの

表 73 を参照してください。

5 [ジョブ詳細]フォームアプレットのアプレットレベルのメニューから[ジョブを開始]を選択して、ワークフローアクションエージェントタスクを開始します。

備考: 1 つのワークフローグループに対して実行できるワークフローモニターエージェントとワークフローアク

ションエージェントのインスタンスは 1 つだけです。たとえば、「Sales」グループに対し、一度に 1 つのイン

スタンスだけを開始できます。ただし、グループが異なれば、同時に複数のワークフローモニターエージェント

とワークフローアクションエージェントプロセスを実行できます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

282

表 73 にワークフローモニターエージェントのパラメータを示します。

表 73 WorkMon コマンドラインインターフェイスのパラメータ

パラメータ名 表示名 説明

Default Value

ActionAgent Use Action Agent アクションエージェントを自動的にモニターエー

ジェントと同時実行するかどうかを決定します。

デフォルトの「FALSE」に設定されている場合、ワー

クフローアクションエージェントサーバーコンポー

ネントはワークフローモニターエージェント内で起

動され、ワークフローモニターエージェントによっ

てアクションが実行されます。

電子メール統合を使用し、パラメータ Use ActionAgent を「TRUE」に設定した場合は、個別にワー

クフローアクションエージェントを起動する必要が

あります。

FALSE

ActionInterval Action Interval アクションの実行間隔(秒)。この引数によって、特

定のポリシーのアクションをベーステーブルの特定

の行で再び実行するタイミングが決まります。この引

数の目的は、行の一致状態とその解消が続く場合に、

アクションの実行回数を制限することにあります。

つまり、Action Interval が終了する前に、同一の

レコードが 1 つのポリシーに対して繰り返し違反す

ると、このレコードは S_ESCL_REQ テーブルから

除去され、このアクションが再度実行されることは

ありません。

備考:デフォルトは 3600 秒です。このパラメータ

を使用する場合は 0(ゼロ)より大きな値にしなけ

ればなりません。そうしないと、予期しない結果が

発生することになります。

3600

BatchMode Processes the batch policies

モニターエージェントをバッチモードで実行するか

どうかを決定します。値が「TRUE」に設定されて

いる場合は、バッチフラグが「TRUE」にセットさ

れているポリシーだけが評価されます。「FALSE」の

場合は、バッチフラグが「FALSE」にセットされて

いるポリシーだけが評価されます。

バッチモードを「TRUE」に設定して開始した場合、

ワークフローモニターエージェントは 1 回実行され

ます。つまり、テーブル内のすべてのレコードを処

理した後、ワークフローモニターエージェントは

テーブルから抜けます。

FALSE

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 283

CheckLogCacheSz Cache size of Policy violations

キャッシュに格納するポリシー違反の個数です。 100

DeleteSize Request delete size

一度にコミットするレコード数を示します。最小値

は 1 です。ワークフローモニターがデッドロックを

検出した場合、パフォーマンスの低下を最小にする

ため、デフォルトを 125 に減らすことができます。

注:コールスタックエラーを避けるには、RequestDelete Size 値をゼロに設定しないでください。

500

GenReqRetry Number of seconds to retry

次に Generic Request メッセージの再送を試行す

るまでの秒数です。

120

GroupName Group Name 必須モニターエージェントの動作の対象となるワー

クフローポリシーグループ。

IgnoreError Ignore errors リクエストを処理するときにエラーを無視します。

デフォルトでは、ワークフローモニターエージェン

トとワークフローアクションエージェントは、リク

エストの処理中に発生するエラーを無視しません。

Ignore Errorsが TRUEに設定された場合にエラー

が発生すると、ワークフローエージェントプロセス

がそのエラー状況を記録し、リクエストを削除して

作業を続けます。この引数を「FALSE」に設定する

と、ワークフローエージェントプロセスはエラーで

終了し、引数 Mailing Address で指定されたメー

ル ID に電子メールメッセージを送信します。

Ignore Errors=TRUE を設定してワークフローを

実行している場合、有効なエラーは無視されるので

注意してください。一方、Ignore Errorsを「FALSE」に設定している場合は、エージェントは停止してエ

ラー終了します。有効なエラーが無視されないよう

に、Ignore Errors は「FALSE」に設定することを

お勧めします。

FALSE

KeepLogDays Number of days to keep violation information

違反情報の保持が必要な日数。

ログ情報を格納する日数を設定します。設定された

日数よりも古いログ情報は、システムから自動的に

削除されます。この値を 0 に設定すると、このログ

情報の消去を防止できます。

30

表 73 WorkMon コマンドラインインターフェイスのパラメータ

パラメータ名 表示名 説明

Default Value

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

284

LastUsrCacheSz Cache size of last user information

キャッシュに入れる最後のユーザー情報項目の数。

アクションを実行するときには、ベーステーブルの

行を変更する最後のユーザーに関する情報は、プロ

グラム引数のトークンの置換によって得られます。

この情報をサーバーのキャッシュに入れることによ

り、アクション実行のスループットパフォーマンス

を潜在的に向上させることができます。

100

MailServer Mail Server 異常終了通知を送信する電子メールサーバーの

名前。

MailTo Mailing Address 異常終了通知を確認するメールアドレス。

ワークフローエージェントプロセスにエラー状況が

ある場合の、<mail ID> というメール先。エラー

は、実行するアクションの失敗や無効なオブジェク

ト定義などによって発生します。

NumRetries Number of Retries

復旧試行回数。このパラメータは、データベースと

の接続が失われている場合に MTS または SiebelServer モードのコンポーネントがデータベースに

再接続するための、Retry Interval パラメータおよ

び Retry Up Time パラメータと連動します。

10000

ReloadPolicy Reload Policy ポリシーのリロード間隔 ( 秒 )。この引数は、ポリ

シーがエンジンに再ロードされる頻度を定義しま

す。これにより、画面や Generate Triggers コン

ポーネントを変更できます。エンジンは、ある期限

内の変化に対して作用します。

デフォルトは 600 秒です。

600

表 73 WorkMon コマンドラインインターフェイスのパラメータ

パラメータ名 表示名 説明

Default Value

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 285

備考: 負荷のバランスをとるためにプロセスを分割することも、テストを容易にするために 1 つのプロセスを実行す

ることもできます。

ワークフローアクションエージェントの使用

ワークフローアクションエージェントプロセスは、アクションを実行するときに、Email ManagerとPage Managerにリクエストを提出します。

備考: ワークフローモニターエージェントタスクごとに 1 つのコンポーネント定義を作成する必要があります。

ワークフローアクションエージェントは次の操作を行います。

■ 1 つのグループのアクションリクエストテーブル(S_ESCL_ACTN_REQ)に記録されたリクエストを処理する。

■ 処理されているワークフローポリシーとリンクされたすべてのアクションを起動する。

■ Email Manager と Page Manager が実行する電子メールアクションとポケベルアクションを

S_APPSRVR_REQ テーブルに記録する。

■ 処理の後に S_ESCL_ACTN_REQ のリクエストを消去する。

モニターエージェントプロセスで Use Action Agent パラメータが「TRUE」に設定されている場合は、次の手順を

実行してアクションエージェントプロセスを開始しなければなりません。

Requests Requests per iteration

1 回の反復で読み込まれるリクエストの最大数。

これは、1 回の反復で WorkMon がリクエスト

キューから読み込むリクエストの最大数を制御しま

す。1 回の反復が終わって次の反復が始まる前に、

WorkMon はリクエストキューから処理済みのリク

エストを削除してコミットし、場合によってはデー

タベースからポリシーを再ロードします。次に、

シャットダウンリクエストをチェックし、場合に

よってはスリープ状態に入ります。つまり、

Requests Per Iteration パラメータは、この一連の

動作の前に WorkMon が行う処理の最大作業量を制

御する方法と考えることができます。

5000

Sleep Time Sleep Time ワークフローエージェントプロセスがイベントを

ポーリングし、すべての通知義務を実行した後に「ス

リープ」する時間(秒)。義務を果たした後、ワーク

フローエージェントプロセスは、スリープ間隔に

よって設定された時間だけポーリングを停止しま

す。このパラメータは、ワークフローエージェント

プロセスのパフォーマンスと、アプリケーション

サーバーの反応の両方に影響を与えます。

60

表 73 WorkMon コマンドラインインターフェイスのパラメータ

パラメータ名 表示名 説明

Default Value

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

286

ワークフローアクションエージェントプロセスを実行するには

■ ワークフローモニターエージェントの起動と同じ方法でワークフローアクションエージェントを起動します。

279 ページの「ワークフローモニターエージェントの起動」を参照してください。

備考: ワークフローモニターエージェント 1 つのみに対して、ワークフローアクションエージェント 1 つを起動

する必要があります。

■ 電子メール統合を使用し、ワークフローモニターエージェントでパラメータ[Use Action Agent]を「TRUE」に設定した場合は、個別にワークフローアクションエージェントを起動する必要があります。

ワークフローエージェントプロセスを起動するための引数の詳細については、『Siebel システム管理ガイド』を参照

してください。

ワークフローエージェントプロセスをシャットダウンするには

■ ワークフローモニターエージェントのシャットダウンと同じ方法でワークフローアクションエージェントを

シャットダウンします。

ワークフローポリシープロセスを再起動すると、ワークフローエージェントプロセスは、シャットダウンした後に発

生したすべての関連活動の追跡をただちに開始します。

バッチワークフローに対するワークフローアクションエージェントの使用ワークフローアクションエージェントは、動的ポリシーに関係しているだけではありません。バッチポリシーに対し

て個別にワークフローアクションエージェントを起動することができます。

バッチワークフローに対してワークフローアクションエージェントを実行するには

1 次のパラメータを使用してワークフローモニターエージェントを起動します。

■ Group Name

■ Processes the batch policies = TRUE

■ Use Action Agent = TRUE

2 次のパラメータを使用してワークフローアクションエージェントを起動します。

■ Group Name

ワークフローモニターエージェントは、処理を続行し、S_ESCL_ACTN_REQ テーブルに承認された行を挿入しま

す。ワークフローアクションエージェントは、S_ESCL_ACTN_REQ の行に対してアクションを実行し、その後

S_ESCL_ACTN_REQ から行を削除します。

実行しているアクションが時間のかかる場合や負荷が高い場合は、ワークフローアクションエージェントが使用中に

なる場合があります。ただし通常は、ワークフローアクションエージェントはバッチワークフローにかかわりません。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 287

Siebel Server との連動によるワークフローエージェントプロセスの自動起動

あるワークフローグループに対するワークフローエージェントプロセスを、Siebel Server の起動時に自動的に起動

するように指定できます。

ワークフローモニターエージェントプロセスを自動的に起動するには

1 Show Advanced Objects に移動して値を「TRUE」に設定することにより、Default Tasks コンポーネントパラメータを公開します。

2 Siebel クライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー設定]>[エンタープライズ]>[コンポーネント定義]の順に選択します。

3 [コンポーネント定義]リストの[サーバーコンポーネント]でワークフローモニターエージェントを選択し、[コンポーネントパラメータ]のパラメータを次の値に設定します。

■ Group Name:[現在値]の下に、起動するワークフローグループの名前を入力します。これは、[再開始

値]にコピーされます。

■ Default Tasks:[再開始値]の下に、起動するワークフローエージェントの数として「1」を入力します。

■ Use Action Agent:デフォルトは FALSE。これは、ワークフローアクションエージェントがワークフ

ローモニターエージェント内で自動的に実行されることを示します。

これらのパラメータについては、282 ページの表 73 を参照してください。

備考: ワークフローアクションエージェントを前述のワークフローモニターエージェントの別のプロセスとして

実行したい場合は、前述の手順の後、ステップ 3として、Use Action Agentの[現在値]に「TRUE」を入力します。

複数のワークフローグループに対して複数のワークフローモニターエージェントプロセスを起動するには

1 定義済みコンポーネントの作成方法については、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。WorkMonのコンポーネントタイプがサーバーモードコンポーネントに設定された定義済みコンポーネントを作成し、このコンポーネントを Siebel Server に割り当てます。

2 各ワークフローグループについて、定義済みコンポーネントを作成します。

3 各コンポーネントを自動起動するよう設定するには、前述の手順に従います。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

288

期限切れのワークフローポリシーの削除

ポリシーを期限切れにするか削除して、ワークフローモニターをシャットダウンしても、トリガーは有効なままであ

り、データベースから削除されるまでデータベーステーブルに接続しているため、期限切れまたは削除済みのポリシー

に関連するトリガーは機能し続けます。そのため、ポリシーを期限切れにしてからトリガーの削除および再作成が完

了するまでの間は、期限切れのポリシーに対してトリガーされた行がS_ESCL_REQ内に存在する可能性があります。

ワークフローモニターの起動中にエラー ESC-00054 を受け取ることがあります。これは、WorkMon が

S_ESCL_REQ で参照されているポリシーを検索し、ポリシーが無効または存在しないことを検出するためです。

ポリシーは S_ESCL_RULE テーブルに格納されます。このような行は、S_ESCL_REQ に残し、かつ処理されな

いようにする必要があります。

ワークフローモニターで Use Action Agent = FALSE の場合、WorkMon はアクションエージェントに代わって、

S_ESCL_ACTN_REQ テーブルをバイパスし、S_ESCL_REQ テーブルだけを使用します。期限切れまたは削除済

みのポリシーに関する行が S_ESCL_REQ テーブルに存在する場合は、前述の 2 つの理由により、それらを削除し

てからワークフローモニターを起動する必要があります。つまり、次の理由です。

■ ワークフローモニターの起動時にエラー ESC-00054 を回避する。

■ 通常、ワークフローモニターは行を処理しない。行は S_ESCL_REQ テーブルで領域を占有しているだけです。

ワークフローポリシーの一意の識別子である RULE_ID を使用して行を削除できます。削除を実行する前に、データ

ベースのバックアップを作成してください。

クエリーの例次のクエリーでは、削除済みまたは期限切れのポリシーに関連する行が S_ESCL_REQ に存在するかどうかを判断す

るのに役立ちます。

削除済みのポリシー

select RULE_ID, count(RULE_ID)

from S_ESCL_REQ a

where not exists

(select row_id

from S_ESCL_RULE b

where a.RULE_ID = b.ROW_ID)

group by RULE_ID

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 289

期限切れのポリシー

sysdate が現在の日付と時刻を表す Oracle の関数であるとします。

select a.RULE_ID, b.NAME, count (a.RULE_ID), b.EXPIRE_DT, b.SUB_TYPE_CD

from S_ESCL_REQ a, S_ESCL_RULE b

where a.RULE_ID = b.ROW_ID

and b.EXPIRE_DT < sysdate

group by a.RULE_ID, b.NAME, b.EXPIRE_DT, b.SUB_TYPE_CD

ポリシーが誤って(たとえば誰かが期限の延長を忘れたため)期限切れになったと判明し、行を処理する場合は(ポ

リシーが期限切れになってから誰もトリガーを変更していないことがわかっていれば)、次の操作を実行することがで

きます。この操作は経過時間の設定されたポリシーにも適用されます。

■ ワークフローモニターを実行中にシャットダウンしないようにする場合は、ポリシーの[失効日]フィールドを

現在の日付と時刻よりも大きい日付と時刻にすることで、ポリシーを期限切れにしないようにします。

■ 10 分後、ポリシーは有効になります。これは、ワークフローモニターの Reload Policy パラメータがデフォル

トで 600 秒に設定されているためです。

■ ポリシーを即座に有効にする場合は、ワークフローモニターをシャットダウンし(実行中の場合)、ポリシーを期

限切れにせず、ワークフローモニターを起動することができます。

ワークフローポリシーと Siebel Server タスク追跡ファイルについて

ワークフローポリシーのサーバープロセスを開始すると、Siebel Server のタスク追跡ファイルが必ず作成されま

す。このファイルを調べると、プロセスに関するエラーメッセージとその他の情報を確認できます。追跡ファイルは、

次の Siebel Server プロセスについて作成されます。

■ Generate Triggers

■ Page Manager

■ Email Manager

■ ワークフローモニターエージェント

■ ワークフローアクションエージェント

追跡ファイルの情報は、次の 2 つの場所で参照できます。

■ [管理 - サーバー]の[Siebel Server タスク]>[タスク情報ログ]290 ページの「Siebel Server 管理での

追跡ファイルの表示」を参照してください。

■ Siebel Server のログディレクトリ 290 ページの「Siebel Server のログディレクトリでの追跡ファイルの表

示」を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

290

Siebel Server 管理での追跡ファイルの表示

追跡ファイルは、[管理 - サーバー]ビューから表示できます。

追跡ファイルを表示するには

■ Siebel クライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サー

バー]>[タスク]>[ログ]の順に選択します。

[タスク]アプレットに、状況が[起動中]である Siebel Server タスクがすべて表示されます。

Siebel Server のログディレクトリでの追跡ファイルの表示

Windows エクスプローラを使用して、Siebel Server のログディレクトリに移動することもできます。¥log の下から

サーバーの名前を選択し、各サーバープロセスのすべての追跡ファイルのリストが含まれるファイルを表示します。

Trace File のアイコンをダブルクリックすると、追跡ファイルにアクセスできます。任意のアプリケーションサー

バータスクの追跡ファイルを表示できます。追跡ファイルの使用方法については、『Siebel システム管理ガイド』を

参照してください。

追跡とイベントログのレベルについて

ワークフローポリシーでは、ログ用に表 74 で説明するイベントを使用します。

備考: デフォルトパラメータに前述の追跡レベルを設定すると、パフォーマンスに影響があります。トラブルシュー

ティングが完了した後、追跡レベルをデフォルトのパラメータにリセットしてください。

表 74 ワークフロープロセスのログイベント

イベント レベル 説明

SqlParseAndExecute 4 すべての SQL 文と実行時間を追跡します。

Object Assignment 3 動的割り当て中のワークフローモニターエージェントを追跡します。

Rules Evaluation とあわせて使用します。

Rules Evaluation 4 動的割り当て中のワークフローモニターエージェントを追跡します。

Object Assignment とあわせて使用します。

Task Configuration 4 サーバータスクのパラメータ設定。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーサーバー管理について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 291

ワークフローポリシーの分析チャートとレポートについて

Siebel ワークフローポリシーには、ワークフローポリシー条件が満たされた頻度と指定期間内に発生したポリシーイ

ンスタンスの総数を分析するための複数のチャートが用意されています。また、ワークフローポリシーではワークフ

ローポリシーとワークフローログの情報をまとめたレポートも表示できます。

分析チャートとレポートについては、次の項で説明します。

■ 291 ページの「ポリシー頻度分析チャートとトレンド分析チャートの使用」

■ 291 ページの「ワークフローポリシーレポートの使用」

ポリシー頻度分析チャートとトレンド分析チャートの使用

ポリシー頻度分析では、ワークフローポリシーの実行回数に関する情報が表示されます。ポリシートレンド分析では、

ポリシー実行トレンドに関する情報が表示されます。

ポリシー頻度分析チャートとトレンド分析チャートを使用するには

■ アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ポリ

シー頻度分析]の順に選択します。このビューには 2 つのアプレットがあります。

■ モニターログ:ワークフローポリシーがリストされます。

■ ワークフローポリシー頻度分析 / ワークフローポリシートレンド分析:[ワークフローポリシー頻度分析]ア

プレットには、選択したポリシーの実行頻度を示すチャートが表示されます。[ワークフローポリシートレン

ド分析]アプレットには、指定期間内に満たされたワークフローポリシー条件の総数が表示されます。2 つ

の分析用アプレットを切り替えるには、チャートアプレットのトグルリストを使用します。

ワークフローポリシーレポートの使用

[ワークフローポリシー]および[ワークフローポリシーログ]ビューでは、出力可能なレポートページを表示できま

す。レポートを表示するには、[表示]から[レポート]を選択します。

表示されるレポートページには、ワークフローポリシーのサマリ情報が表示されます。

組織のすべてのビジネスルールを確認する必要がある場合は、ワークフローポリシーごとにレポートページを出力で

きます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーと Siebel Marketing について

292

ワークフローポリシーと Siebel Marketing についてこの項では、キャンペーン実行のためのワークフローポリシープログラムについて説明します。

キャンペーン実行のためのワークフローポリシープログラムの使用

Siebel Marketing のワークフローポリシープログラムは、マーケティング担当者がキャンペーンのさまざまな段階

を自動化する複雑なキャンペーンポリシーを作成できるように設計されています。アクションは、使用されるワーク

フローポリシープログラムのタイプに基づいており、ワークフローポリシーでキャンペーンポリシーを作成する場合

に使用されます。

キャンペーンを実行するアクションの作成用に、次の 3 つのワークフローポリシープログラムが用意されています。

■ Send Campaign Email: キャンペーンに関連するすべての担当者と見込み顧客に電子メールを送信します。

292 ページの「Send Campaign Email ワークフローポリシープログラムの使用」を参照してください。

■ Create Email Activity: 電子メールを受信したすべての担当者または見込み顧客の活動レコードを作成しま

す。293 ページの「Create Email Activity ワークフローポリシープログラムの使用」を参照してください。

■ Assign to Campaign: 担当者または見込み顧客を選び、選択したキャンペーンに割り当てます。

293 ページの「Assign to Campaign ワークフローポリシープログラムの使用」を参照してください。

Send Campaign Email ワークフローポリシープログラムの使用

Send Campaign Email プログラムを使用すると、マーケティング担当者は、キャンペーンの担当者と見込み顧客

に電子メールを送信できます。

Send Campaign Email では、キャンペーン電子メールを個人に合わせて変更できるように、[送信メッセージ引数]

アプレットに[Prospect First Name]などの新しい使用可能な引数が設定されています。

新しい引数を追加するには、Siebel Tools で[Program]メニューの[Program Argument]を選択して、デー

タベースプラットフォームに対応する SQL 文を編集する必要があります。[Default Value for SQL StatementOutputs]を変更します。これらの変数はクエリー文の結果を保持するためのものです。これらの変数は[送信メッ

セージ引数]アプレットの[使用可能な引数]にも対応しています。

[受取人]アプレットで受取人タイプを選択します。電子メールの送信先となるキャンペーンの担当者と見込み顧客

は、[キャンペーン管理]ビューの[担当者/見込み顧客]アプレットに表示されます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーと Siebel Marketing について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 293

Create Email Activity ワークフローポリシープログラムの使用

キャンペーンのこのワークフローポリシープログラムは、電子メールを受け取ったすべての担当者または見込み顧客

の活動レコードを作成します。Contact Activity テーブルで作成しているレコードのカラムに入力するデータを[引

数]アプレットで指定します。表 75 で、[引数]アプレットの有効な値について説明します。

Assign to Campaign ワークフローポリシープログラムの使用

このワークフローポリシープログラムは、指定したキャンペーンのキャンペーンの担当者 / 見込み顧客のリストに、

選択した担当者 / 見込み顧客を追加します。表 76 で New Campaign 引数の値を説明します。

ワークフローポリシーでマーケティングキャンペーンを作成するシナリオ

このシナリオでは、マーケティング担当者は、キャンペーンの受取人の反応に応じて異なるアクションを実行する 2 段

階のキャンペーンを実行しようと考えています。マーケティング担当者は、このキャンペーンを「CD-ROM プロモー

ション」と呼んでおり、キャンペーンを次のように運びたいと考えています。

■ 電子メールを送信し、新製品を電話でオーダーすると値引きが受けられることを受取人に通知します。マーケティ

ング担当者は、受取人の動向を把握しつつ返答を 2 週間待ちます。

■ 2 週間が経過した時点で案内に返答しなかった受取人をすべて新規キャンペーンに割り当てます。

このキャンペーンを実施するには、マーケティング担当者は次の活動を実行する必要があります。

■ ポリシーで使用するアクションを定義します。294 ページの「ワークフローポリシーアクションの定義」を参照

してください。

■ キャンペーン用のワークフローポリシーグループを作成します。296 ページの「ワークフローポリシーグループ

の作成」を参照してください。

■ 2 段階のキャンペーン用のポリシーを作成します。296 ページの「ポリシーの作成」を参照してください。

表 75 Create Email Activity プログラムの引数

引数 値

Name 説明:活動の説明。

状況 :[計画済み]や[活動中]などの活動の状況をピックリストから選択する。

タイプ : 活動タイプをピックリストから選択する。

Required この値は、引数が必須であることを示します。

Value テキストまたはピックリスト。

表 76 Assign to Campaign プログラムの引数

引数 値

New Campaign 担当者 / 見込み顧客を割り当てるキャンペーンを選択できるピックリスト。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーと Siebel Marketing について

294

ワークフローポリシーアクションの定義このシナリオには、次の 3 つのワークフローポリシーアクションが必要です。

■ Send Campaign Email:キャンペーンの受取人に案内の電子メールを送信します。

■ Create Email Activity:電子メール活動をテーブルに記録します。

■ Assign to Campaign:新しいキャンペーンに未返答者を割り当てます。

この 3 つのアクションを作成するステップを次に説明します。

Send Campaign Email アクションを作成するには

1 ワークフローポリシーの[ワークフローアクション引数]ビューで新しいレコードを作成します。

a アクションの名前を入力します。

Send First Campaign Contact

b [プログラム]フィールドから定義済みプログラムを選択します。

Send Campaign Email

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから次の定義済みワークフローポリシーオブジェク

トを選択します。

Campaign Contact

d 必要に応じて[コメント]フィールドに適切なテキストを入力します。

2 [送信メッセージ引数]アプレットに入力します。

必要に応じて[使用可能な引数]から動的フィールドを選択します。

a [件名]にテキストと動的フィールドを入力します。

b 担当者に電子メールを送信するための[メッセージテンプレート]にテキストと動的フィールドを入力します。

3 [受取人]アプレットに入力します。

a [受取人タイプ]フィールドのピックリストから定義済み受取人タイプを選択します。

b [受取人名]ピックリストから受取人名を選択します。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーと Siebel Marketing について

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 295

Create Email Activity アクションを作成するには

1 ワークフローポリシーの[ワークフローアクション引数]ビューの[アクション]アプレットで新しいレコードを作成します。

a アクションの名前を入力します。

First CD-ROM Campaign

b [プログラム]フィールドから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Create Email Activity

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシーオブジェクトを

選択します。

Campaign Contact

d 必要に応じて[コメント]フィールドにテキストを入力します。

2 [引数]アプレットに活動テーブルのフィールド名と適切なテキストを入力します。

Assign to Campaign Email アクションを作成するには

1 ワークフローポリシーの[ワークフローアクション引数]ビューの[アクション]アプレットで新しいレコードを作成します。

a アクションの名前を入力します。

Assign to Campaign

b [プログラム]フィールドから定義済みワークフローポリシープログラムを選択します。

Assign to Campaign

c [ワークフローオブジェクト]フィールドのピックリストから定義済みワークフローポリシーオブジェクトを

選択します。

Campaign Contact

d 必要に応じて[コメント]フィールドにテキストを入力します。

2 [引数]アプレットに新規キャンペーンを示す名前を入力します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーと Siebel Marketing について

296

ワークフローポリシーグループの作成すべてのポリシーを 1 つのワークフローポリシーグループに割り当てる必要があるため、このシナリオではキャン

ペーン用にグループが作成されます。

ワークフローポリシーグループを定義するには

1 ワークフローポリシーの[ワークフローグループ]ビューで新しいレコードを作成します。

2 このポリシーのワークフローポリシーグループの名前を入力します。

Campaign Group

これは、[ワークフローポリシー]ビューの[グループ]フィールドに入力する名前です。

ポリシーの作成ワークフローポリシーアクションとワークフローポリシーグループの準備が完了したら、ポリシーを作成できます。

このシナリオでは次の 2 つのポリシーが必要です。

■ Email for CD-ROM campaign – 案内電子メールと電子メール活動レコードを送信するトリガー。

■ Assign Non-Respondents – 未返答者を新しいキャンペーンに再割り当てするトリガー。

ポリシーを作成する次の手順では、[条件]アプレットのフィールドの設定方法に注意しなければなりません。

Email for CD-ROM Campaign ポリシーを作成するには

1 ワークフローポリシーの[ワークフローポリシー]ビューの[ポリシー]アプレットに入力します。

a ポリシー名を入力します。

Email for CD-ROM campaign

b ピックリストからワークフローポリシーオブジェクトを選択します。

Campaign Contact

c ピックリストからワークフローポリシーグループを選択します。

Campaign Group

d [時間]フィールドに 0(ゼロ)を入力します。

2 ワークフローポリシーの[ワークフローポリシー]ビューの[条件]アプレットに入力します。

a キャンペーン名を入力します。

1st CD-ROM Promotion

b 開始日を入力します。

c キャンペーン状況を「Active」と入力します。これはキャンペーンを開始するトリガーです。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーのテストについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 297

Assign Non-Respondents ポリシーを作成するには

1 ワークフローポリシーの[ワークフローポリシー]ビューの[ポリシー]アプレットに入力します。

a ポリシー名を入力します。

Non-Respondents of CD-ROM campaign

b ピックリストからワークフローポリシーオブジェクトを選択します。

Campaign Contact

c ピックリストからワークフローポリシーグループを選択します。

Campaign Group

d [時間]フィールドに「14日」と入力します。

2 ワークフローポリシーの[ワークフローポリシー]ビューの[条件]アプレットに入力します。

a キャンペーン名を入力します。

1st CD-ROM Promotion

b キャンペーン状況を「Active」と入力します。これはキャンペーンを開始するトリガーです。

c [Done]フィールドに「N」を入力します。

[条件]アプレットでポリシーの時間が 14 日間に設定され、[Done]が「N」の場合(この受取人の活動レコードの

フラグがない場合)、ポリシーは 14 日後に実行されます。つまり、第 1 回キャンペーンに返答しなかった人はすべ

て、14 日後に新しいキャンペーンに割り当てられます。

ワークフローポリシーのテストについてこの項では、テストおよびトラブルシューティングの手順について説明します。

ワークフローポリシーをテストしてから本番環境に導入することによって、アクションの受取人は正確で有効な情報

を確実に受け取ることができ、希望どおりの結果が得られます。

本番環境に変更を導入するには、テストおよび移行手順を開発する必要があります。テストおよび移行環境の作成に

関する注意事項の一部は、213 ページの「ワークフローポリシーのテスト/移行方法の定義」でも説明しています。

新しいワークフローポリシーをテストする前に、Siebel Server に Siebel Server ワークフローポリシーコンポー

ネントをインストールしなければなりません。詳しくは、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。

注意: テスト環境と本番環境では、ソフトウェアのバージョンが同じである必要があります。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーのテストについて

298

新しいポリシーのテストと結果の監視

ポリシーで定義したすべてのワークフローポリシー条件を満たすデータを入力して、新しいワークフローポリシーを

テストする必要があります。新たに定義した個々のワークフローポリシー、ワークフローポリシー条件、ワークフロー

ポリシーアクションをテストして、次の内容を検証します。

■ ポリシー、条件、およびアクションが正しく定義されていること。

■ ポリシー、条件、およびアクションが、監視するトランザクション(正しいカラム)を正確に定義していること。

■ アクションが希望どおりのものであり、希望の時間に実行されること。

■ アクションの間隔とスリープ時間が正しく定義されていること。

必ず、ワークフローポリシーを正しくテストし、すべての問題を解決してから本番環境にポリシーを実装してください。

新しいポリシーのテストと監視を実行する前に、データベーストリガーが作成されていること、電子メールおよびポ

ケベルサーバープロセスが実行されていること、およびワークフローエージェントプロセスが実行されていることを

確認します。

アクションの検証は、正しいアクションが実行されるかどうかをチェックして行います。つまり、電子メールの着信

やポケベルへの送信をチェックできます。ワークフローポリシーの[ログ]ビューを使用すると、ワークフローエー

ジェントの進捗状況を監視できます。

[ワークフローポリシーログ]ビューは、ワークフローモニターエージェントプロセスによって追跡されたポリシー条

件に一致するすべてのレコードのログを表示します。[ワークフローポリシーログ]ビューには Siebel クライアント

からアクセスします。

このビューには次のフィールドがあります。

■ ポリシー:ポリシーの名前。

■ ワークフローオブジェクト:ワークフローポリシーオブジェクトの名前。

■ オブジェクト識別子:ポリシー条件に適合したワークフローポリシーオブジェクトの ID。

■ オブジェクト値:ポリシー条件に適合した行の識別情報。

■ イベント日 / 時刻:ポリシー条件に適合した日時。

ワークフローポリシーが目的どおりに動作することを確認したら、ワークフローポリシーを本番環境に移行できます。

ワークフローポリシー ■ ワークフローポリシーのテストについて

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 299

ワークフローポリシーのトラブルシューティング

ワークフローポリシーはデータベーストリガーに基づいているため、データベースレコードのコミット後に初めてそ

のレコードに対して有効になります。複数のデータベーステーブルをベースとしたポリシーの場合は、すべてのテー

ブルのレコードがコミットされた場合にのみそのポリシーが有効になります。たとえば、Opportunity Revenue が

S_OPTY_POSTN テーブルに格納され、Lead Quality が S_OPTY テーブルに格納されるとします。この場合、

Opportunity Revenue > 10M および Lead Quality = high という条件のポリシーは、両方のテーブルのレコー

ドがコミットされた場合にのみ有効になります。

また、検索条件を使い、同一のデータベーステーブルに対して複数のビジネスコンポーネントを作成できることも覚

えておいてください。ビジネスコンポーネントを監視するワークフローポリシーコンポーネントを作成している場合、

ワークフローポリシーカラムとして検索条件で使用されているフィールドすべてがそのコンポーネントに含まれるよ

うに注意してください。これによって、ワークフローポリシーカラムをポリシー条件で使用し、適切な動作が確実に

実施されるようにすることができます。

ワークフローポリシーアクションが実行されない場合は、次の項目をチェックします。

■ テストレコードがワークフローポリシーの「すべて」の条件に適合しているかどうかを確認する。

■ クライアントの設定ファイルが適切なエンタープライズサーバーを指すことを確認する(サーバーが間違ってい

ると ESC-000053「ルール定義をロードする際にエラーが発生しました」というエラーが発生する可能性があ

ります)。

■ ワークフローポリシーの開始日時をチェックする。

■ 監視タスクをチェックする。

■ モニターが起動され、正しいグループに対して実行されているかどうかをチェックする。

■ テストレコードの Row_Id のタスク情報ログを検索する。

❏ Row_Id がない場合は、GENERATE TRIGGERS を実行する。

❏ テストレコードを更新する。

■ アクションエージェントのタスクをチェックする。

■ アクションエージェントが起動され、正しいワークフローポリシーグループに対して実行されているかどう

かをチェックする。

■ テストレコードの Row_Id のタスク情報ログを検索する。

■ トリガーが生成されていることを確認する。

ワークフローポリシーと追跡

ワークフローポリシーでは、ログ記録に General Events イベントを使用します。説明メッセージを表示するには、

ログレベルを「3」に、デバッグ情報を表示する場合は、「4」にそれぞれ設定します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ 本番環境へのポリシーの移行

300

本番環境へのポリシーの移行十分にテストしたポリシーを本番環境に移行するには、テスト環境へのポリシー実装時と同じ手順に従う必要があり

ます。

本番環境に移行するには

1 本番環境データベースのバックアップをとります。

2 レポジトリをテスト環境から本番環境に移行します。このプロセスの説明は、使用しているオペレーティングシステム用のアップグレードガイドにあります。

3 ワークフローポリシーアクションタイプ、ワークフローポリシー、ワークフローポリシーグループを、テスト環境のときと同じように本番環境に再入力します。

備考: Siebel Tools を使用して入力した情報は、再入力する必要はありません。

4 Siebel クライアントのアプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - サーバー]>[ジョブ]の順に選択します。

5 [ジョブ]リストで、[新規]をクリックします。

6 [コンポーネント / ジョブ]リストから[Generate Triggers]を選択します。これで新しいラインエントリが作成されますが、タスクは開始されません。

7 [ジョブパラメータ]リストで[新規]をクリックして、パラメータの設定を変更します。

Generate Triggers コンポーネントに固有のパラメータについては、267 ページの「ワークフローポリシーサー

バー管理について」を参照してください。汎用パラメータとエンタープライズパラメータについては、『Siebelシステム管理ガイド』を参照してください。

8 [クエリーの提出]を選択します。

追跡ファイルについては、267 ページの「ワークフローポリシーサーバー管理について」を参照してください。

追跡フラグの使用方法については、『Siebel システム管理ガイド』を参照してください。

備考: 本番環境に無効なトリガーが適用されないようにするため、データベーストリガーを本番環境に適用する前に、

まずテスト環境で適用するようにしてください。

ワークフローポリシー ■ 定義済みプログラム

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 301

定義済みプログラム次に示すのは、定義済みプログラムの全リストです。これらのプログラムは、次の 5 つのプログラムタイプに基づい

て作成されています。

■ Send Page

■ Send Email

■ Run External Program

■ Send Message Broadcast

■ Database Operation

表 77 には、独自のメッセージテキストを挿入して使用できる共通のアクションが含まれています。

表 77 定義済みプログラム

プログラム 説明

Send Page

Send Page 一般的なメッセージをポケベルに送信

Send Opportunity Page 商談に関するメッセージをポケベルに送信

Send Quote Page 見積りに関するメッセージをポケベルに送信

Send SR Page サービスリクエストに関するメッセージをポケベルに送信

Send Email

Send Email 一般的な電子メールメッセージを送信

Send Opportunity Email 商談に関する電子メールを送信

Send Quote Email 商談見積りに関する電子メールを送信

Send SR Email サービスリクエストに関する電子メールを送信

Message Broadcast

Send Message Broadcast 一般的なメッセージを一括送信

Send SR Message Broadcast サービスリクエストに関するメッセージを一括送信

Send Opportunity Message Broadcast

商談に関するメッセージを一括送信

Run External Program

Run External Program 外部プログラムを実行

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

ワークフローポリシー ■ 定義済みプログラム

302

Database Operation

Change SR Close Date to Today サービスリクエストのクローズ日を本日の日付に更新

Change SR Owner サービスリクエストの所有者を変更

Change SR Group サービスリクエストのグループを変更

Change SR Owner to Manager サービスリクエストの所有者を現在の所有者の上司に変更

Change SR Priority サービスリクエストの優先順位を新しい値に変更

Change SR Severity サービスリクエストの重大度を新しい値に変更

Change SR Status サービスリクエストの状況を新しい値に変更

Change SR Sub-status サービスリクエストのサブ状況を新しい値に変更

Create SR Activity サービスリクエストの活動を作成

Create Opportunity Activity 商談の活動を作成

表 77 定義済みプログラム

プログラム 説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 303

11 Siebel Workflow の参照資料

この章では、次のように構成された参照情報を提供します。

■ 303 ページの「Siebel ワークフローの用語」

■ 306 ページの「ワークフロープロセスの作成例」

■ 333 ページの「定義済みビジネスサービス」

■ 341 ページの「ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ操作」

■ 348 ページの「ワークフロープロセスでの式の使用」

Siebel ワークフローの用語表 78 および表 79 では、ワークフロープロセスおよびワークフローポリシーに共通する用語について説明します。

表 78 ワークフロープロセス用語

用語 定義

引数 プロセスまたはステップに渡すデータ、あるいはプロセスまたはステップから受信するデータ。

分岐 ワークフロープロセスステップで発生する可能性がある結果。分岐には 1 つ以上の条件があ

ります。分岐には、ワークフロープロセス定義のステップが続きます。分岐の条件がすべて

満たされる場合、作業項目は分岐に続くステップに進みます。

ビジネス

オブジェクト

1 つまたは複数のビジネスコンポーネントで構成されるグループ。ビジネスオブジェクトは、

監視するSiebelアプリケーションのエンティティを表します。ワークフロープロセスのベー

スになるビジネスオブジェクトは 1 つだけです。ビジネスオブジェクトは Siebel Tools で

定義します。

ビジネスプロセス 業務目標および取引関係に関連付けられるプロセス。ビジネスプロセスは、事業目標を一括

して実現する、リンクされた 1 つ以上の手順です。ビジネスプロセスの一例は、新しいサー

ビスリクエストの管理です。

ビジネスサービス あるサービスについて自動コールされるプロセスに含まれるステップのタイプ。たとえば、

メッセージ送受信を行う Outbound Communications サービスなど。1 つのワークフロー

プロセス定義に 1 つ以上のビジネスサービスステップを組み込むことができます。

コネクタ 2 つのワークフロープロセスステップ間における関係の定義。

決定ポイント 条件のセットによって作業項目が異なるステップに分岐する、ワークフロープロセス定義のス

テップのタイプ。決定ポイントは、ビジネスプロセスのそのポイントで発生し得るすべての分

岐で構成されます。各分岐は、作業項目がその分岐をたどるために満たす必要がある 1 つ以上

の条件で構成されます。1 つのワークフロープロセス定義に 1 つ以上の決定ポイントを組み込

むことができます。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ Siebel ワークフローの用語

304

最終 プロセスインスタンスの終了条件を指定する、ワークフロープロセスステップのタイプ。

例外 プロセスインスタンスが、通常の分岐パスではなく代替分岐をたどる条件を指定する、

ワークフロープロセスステップのタイプ。

プロセスプロパティ 入力引数および出力引数としてステップで使用したり、評価の実行に使用したりする値を保

存するフィールド。

プロセス

シミュレーター

ワークフロープロセスのデバッグに使用されるグラフィカルフローチャートインターフェ

イス。

Siebelオペレーション

ビジネスコンポーネントレコードまたはフィールドの挿入、照会、更新など、データベース

操作を処理するワークフロープロセスステップのタイプ。

開始 ワークフロープロセスのインスタンスを開始する条件が定義されたステップのタイプ。条件

が満たされると、プロセスインスタンスが開始されます。開始ステップは、各ワークフロー

プロセス定義に 1 つだけ必要です。

ステップ ワークフロープロセス内の活動。ステップは論理的にリンクされ、プロセス定義が作成され

ます。

ステップ

インスタンス

開始したプロセス定義ステップのインスタンス。開始ステップは、開始ステップに定義され

たすべての条件が満たされたときに開始されます。決定ステップは、決定分岐のすべての条

件が満たされたときに開始されます。他のステップはすべて、前のステップが完了したとき

に開始されます。

中止 プロセスインスタンスが完了前に終了する条件を指定する、ワークフロープロセスステップ

のタイプ。

サブプロセス ワークフロープロセス定義の一部として、別のワークフロープロセスに埋め込まれたワーク

フロープロセス。サブプロセスには、独自のワークフロープロセス定義があります。サブプ

ロセスは、ステップのタイプです。ワークフロープロセスには、1 つ以上のサブプロセスス

テップがあります。

待機 プロセスインスタンスが実行中に一時停止する条件と一時停止の時間を指定する、ワークフ

ロープロセスステップのタイプ。

ワークフロー

プロセス

ビジネスプロセスを表現したもの。ワークフロープロセスには、ビジネスプロセスが開始お

よび終了する時点を示したり、そのビジネスプロセス内の個々の活動についての情報を保持

する 1 つ以上のステップが含まれています。

ワークフロー

プロセス

インスタンス

開始したワークフロープロセスのインスタンス。プロセスインスタンスは、プロセス定義の

入力条件が満たされたときに開始されます。プロセスインスタンスは 1 つ以上のステップイ

ンスタンスで構成され、1 つ以上の作業項目が含まれます。

作業項目 プロセスインスタンス内のステップのコンテキストで処理される作業を表したもの。作業項

目は、ビジネスオブジェクトのインスタンスです。

表 78 ワークフロープロセス用語

用語 定義

Siebel Workflow の参照資料 ■ Siebel ワークフローの用語

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 305

表 79 ワークフローポリシー用語

用語 定義

ビジネス

オブジェクト

1 つまたは複数のビジネスコンポーネントで構成されるグループ。ビジネスオブジェクトは、

監視する Siebel のエンティティを表します。ワークフローポリシーオブジェクトのベースに

なるビジネスオブジェクトは 1 つだけです。ビジネスオブジェクトは Siebel Tools で定義

します。

ビジネスルール 組織が運営上のプロセスを実行する方法を定義したもの。

オブジェクト

タイプ

Object Explorer にノードとして表示される Siebel Tools のエンティティ。たとえば、ワー

クフローポリシーオブジェクト、ワークフローポリシーコンポーネント、ワークフローポリ

シーカラム、ポリシープログラムなどはすべてオブジェクトタイプです。

ポリシー

アクション

すべてのポリシー条件が真で、すべてのワークフローポリシープロパティが満たされた場合

に Siebel で実行されるイベント。ポリシーアクションはプログラムベースです。ポリシーア

クションは、ワークフローポリシーの[ワークフローアクション引数]ビューで定義します。

定義されたポリシーアクションは、ワークフローポリシーに関連付けることができます。

ポリシー条件 Siebel データベースのデータと比較される式。比較の結果は真または偽になります。ワーク

フローポリシー条件は、ワークフローポリシーの[ワークフローポリシー]ビューで定義し

ます。ポリシー条件は、ワークフローポリシーカラムを選択し、比較演算子を選択し、適切

な値を入力または選択することによって定義します。

プログラム イベントの定義。イベントのタイプとして、Send Email、Send Page、Database Operation、Send Message Broadcast、Run External Program があります。プログ

ラムには、イベントタイプ別にさまざまなプロパティが関連付けられています。プログラム

について定義できるプロパティには、メッセージの引数として置換できるフィールド、メッ

セージの受取人、更新するデータベースカラムなどがあります。プログラムは Siebel Tools で定義します。

ワークフロー

ポリシー

ビジネスルールを系統立てて表現したもの。ワークフローポリシーには、1 つ以上のポリシー

条件と 1 つ以上のポリシーアクションが含まれています。ワークフローポリシーのポリシー

条件がすべて真の場合、ポリシーアクションが発生します (つまり、すべてのポリシー条件

が満たされたとき)。ワークフローポリシーは 1 つのワークフローポリシーグループに含ま

れ、1 つのワークフローポリシーオブジェクトに関連付けられています。ワークフローポリ

シーには、その動作を制御するその他のプロパティも含まれています。ワークフローポリシー

は、ワークフローポリシーの[ワークフローポリシー]ビューで定義します。

ワークフロー

ポリシー

カラム

監視する Siebel データベーステーブルのカラムを定義するカラム。ワークフローポリシーカ

ラムは、ワークフローポリシーのワークフローポリシー条件を定義する場合に使用します。

ワークフローポリシーカラムをワークフローポリシーで使用するためには、ワークフローポ

リシーコンポーネントに関連付けなければなりません。ワークフローポリシーコンポーネン

トに関連付けられたワークフローポリシーカラムは、ワークフローポリシーコンポーネント

カラムと呼ばれます。ワークフローポリシーカラムは Siebel Tools で定義します。

ワークフロー

ポリシー

コンポーネント

監視する Siebel データベーステーブルを定義するコンポーネント。また、テーブル間の関係

も定義します。ワークフローポリシーコンポーネントには、ワークフローポリシーカラムが

含まれます。ワークフローポリシーコンポーネントは Siebel Tools で定義します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

306

ワークフロープロセスの作成例この項では、ワークフロープロセスを開発するモデルとして使用できる次の例について説明します。

■ 306 ページの「例:商談に活動プランを添付し、プロセスシミュレーターおよびランタイムクライアントにてテス

トの実施」

■ 318 ページの「例:ランタイムイベントでトリガーされるワークフロープロセスの作成」

■ 321 ページの「例:サービスフローワークフローの作成」

■ 327 ページの「例:エンドユーザーがビューを移動するためのユーザー対話ステップを持つランタイムイベント

ワークフロー」

■ 329 ページの「例:Siebel Workflow で使用するパラメータの外部化」

例:商談に活動プランを添付し、プロセスシミュレーターおよびランタイムクライアントにてテストの実施

この例では、次の手順を実行します。

1 新しいワークフロープロセスを作成します。

a ワークフロープロセス内でステップを設定します。

❏ Siebel オペレーションステップを設定して、挿入操作を実行します。

❏ ユーザー対話ステップを設定して、ビューを表示します。

b ワークフロープロセスを検証します。

ワークフロー

ポリシー

コンポーネント

カラム

ワークフローポリシーコンポーネントに関連付けられたワークフローポリシーカラム。ワー

クフローポリシーコンポーネントカラムは、ワークフローポリシーのワークフローポリシー

条件で使用できるデータベースカラムを定義します。ワークフローポリシーコンポーネント

カラムは、Oracle の Siebel Tools で定義します。

ワークフロー

ポリシー

グループ

1つまたは複数のワークフローポリシーで構成されるグループ。ワークフローポリシーグルー

プを使用すると、目的の動作が共通しているワークフローポリシーをグループ化することが

できます。Siebel Server プロセスがワークフローポリシーグループを監視します。たとえ

ば、1 時間ごとに監視する必要があるワークフローポリシーは、1 週間ごとに監視する必要

があるワークフローポリシーとは別のワークフローポリシーグループに入れます。ワークフ

ローポリシーグループはワークフローポリシーの[ワークフローグループ]ビューで定義し

ます。

ワークフロー

ポリシー

オブジェクト

1つまたは複数のワークフローポリシーコンポーネントで構成されるグループ。ワークフロー

ポリシーオブジェクトは、監視する Siebel アプリケーションのエンティティを表します。

ワークフローポリシーのベースになるワークフローポリシーオブジェクトは 1 つだけです。

ワークフローポリシーオブジェクトは Siebel Tools で定義します。

表 79 ワークフローポリシー用語

用語 定義

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 307

2 プロセスシミュレーターを使用して、ワークフロープロセスをテストします。

3 ランタイムイベントを使用して、UI からワークフロープロセスを呼び出します。

4 ワークフロープロセスを発行し、有効化します。

5 ランタイムクライアントを使用して、ワークフロープロセスをテストします。

第 1 部:新しいワークフロープロセスの作成新しいワークフローによって商談レコードの活動プランが作成され、ビューに移動すると新しいプランが表示されます。

この例の新しいワークフローを作成するには

1 Siebel Tools の Object Explorer で、Project オブジェクトを選択します。

2 [Projects OBLE]で[Oppty(SSE)]というプロジェクトを見つけて、ロックします。

3 Object Explorer で、[Workflow Process]オブジェクトを選択します。

4 [Workflow Processes OBLE]で、右クリックして次のプロパティが設定された新しいレコードを作成します。

■ Process Name = Create Plan

■ Business Object = Opportunity

■ Workflow Mode = Interactive Flow

■ Project = Oppty(SSE)

5 右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

図 28 新しいワークフロープロセスの作成

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

308

6 次の手順および図 29 に示すように、プロセスデザイナーで、ステップアイコンおよびコネクタアイコンをパレットからキャンバスにドラッグ&ドロップします。

a 開始ステップを追加します。

b Siebel オペレーションステップを追加します。

c ユーザー対話ステップを追加します。

d 最終ステップを追加します。

e 図 29 に示すように、ステップ間のコネクタを配置します。

7 各ステップにわかりやすい名前を付けます。[Properties]ウィンドウでステップ名を変更できます。[Properties]ウィンドウは、選択された該当するステップアイコンのコンテキストに応じて変化します。

備考:[Properties]ウィンドウが表示されない場合は、ステップアイコンを選択して右クリックし、[View Properties Window]を選択します。

各ステップを選択し、次のように名前を変更します。

図 29 4 つのステップおよびコネクタの追加

ステップ 名前

Start Start

Siebel Operation Add Activity Plan to Oppty

User Interact Display Activity Plan

End End

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Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 309

この例のワークフローのステップを設定するには

1 [Process Designer]キャンバスで、Siebel オペレーションステップ(Add Activity Plan to Oppty)を選択します。

2 実行する操作(クエリー、挿入、更新など)および操作に使用するビジネスコンポーネントをワークフローに指示します。

a [Properties]ウィンドウを使用して、ステップの次の属性を設定します。

ビジネスコンポーネントの挿入操作を実行するときは、ビジネスコンポーネントの必須フィールドに値を指

定する必要があります。特に、新しい活動プランを挿入するには、活動プランテンプレートの名前を指定す

る必要があります。

3 Siebel オペレーションステップを選択したまま、[Multi Value Property]ウィンドウで[Field Input Arguments]タブをクリックします。

4 右クリックして[New Record]を選択し、新しい入力引数を追加して、次の必須の値を入力します。

5 [Process Designer]キャンバスで、ユーザー対話ステップ(Display Activity Plan)を選択します。

6 [Properties]ウィンドウを使用して、次の属性を設定します。

7 ユーザー対話ステップの終了を指定するイベントをワークフローに指示します。

たとえば、ワークフローを続行する前に、ユーザーが追加データを入力するまで待機することができます。この

例では、ユーザーが活動プランレコードを変更し、保存するまで待機します。

a ユーザー対話ステップでは、条件分岐が必要です。ユーザー対話ステップと最終ステップの間のコネクタを選

択します。[Properties]ウィンドウを使用して、次の分岐属性を設定します。

これで、ワークフローの設定が完了しました。各ステップが目的どおりに実行されるかどうかを検証します。

プロパティ 値

Business Component Activity Plan

Operation Insert

フィールド名 タイプ 値

Template Literal Introductory Sales Call などの、任意の有効な活動テンプレートの名前。

プロパティ 値

User Interact View Opportunity Activity Plan

プロパティ 値

Type Condition

Event Object Type BusComp

Event Object Activity Plan

Event WriteRecordUpdated

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310

この例のワークフローを検証するには

1 [Process Designer]で右クリックし、[Validate]を選択します。

2 [Validation]ダイアログボックスで、[Start]をクリックします。

3 エラーが報告された場合は指示に従って修正し、エラーが報告されなくなるまでステップ 2 を繰り返します。

ワークフローを検証したら、プロセスシミュレーターを使用してワークフローをテストできるようになります。

第 2 部:プロセスシミュレーターを使用したワークフロープロセスのテスト最初に、デバッグオプションがプロセスシミュレーターに正しく設定されているかどうかを確認する必要があります。

プロセスシミュレーターによるワークフローのテストを準備するには

1 シミュレーションクライアントを起動するためのデバッグオプションを確認します。

Process Designerはモバイルクライアント実行可能ファイルのインスタンスを起動してシミュレーションを実

行するため、これを行う必要があります。

a Siebel Tools で、[View]>[Options]を選択します。

b [Debug]タブで設定を確認し、環境に応じて設定を変更します。

c [OK]をクリックします。

[Debug]タブを次に示します。

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Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 311

2 テストクライアントを起動して、デバッグオプションが正しいことを確認します。これを行うには、キーボードの F5 キーを押します。

この例のワークフローは Opportunity ビジネスオブジェクトに基づいており、ワークフローは既存の商談に活動プ

ランを追加しようとするため、シミュレーション用に商談の行 ID を指定する必要があります。

シミュレーション用に商談の行 ID を指定するには

1 Siebel クライアントで、[サイトマップ]>[商談 ( 全件 )]に移動します。

2 [商談]リストビューで、1 つのレコードの行 ID を取得します。

3 Siebel Tools に戻り、[Workflow Proceses]リストで[Create Plan]ワークフロープロセスを選択します。[Multi Value Property]ウィンドウで、ワークフローのプロパティを表示します。

備考:[Multi Value Property]ウィンドウが表示されない場合は、ワークフロープロセスを選択したまま、

[View]>[Windows]>[Multi Value Property Window]の順に選択します。

4 [Properties]ウィンドウで、[Object Id]プロセスプロパティの[Default String]値にステップ 2 で見つ

けた商談の行 ID を設定します。

5 ここで、実行中のモバイルクライアントセッションをすべて閉じます。実行中のセッションがある場合は、プロセスシミュレーターを使用できません。

a 続行する前に、タスクバーに Siebel クライアントのアイコンがないことを確認します。

これで、ワークフロープロセスをシミュレートする準備ができました。

プロセスシミュレーターを起動するには

1 Siebel Toolsの[Process Designer]で、デザインキャンバスを右クリックし、[Simulate Workflow Process]を選択します。

備考:[Simulation]ツールバーが表示されていない場合は、[View]>[Toolbars]>[Simulate]の順に

選択します。

2 [Simulation]ツールバーの[Start Simulation]ボタンをクリックします。

モバイルクライアントの実行可能ファイルが起動します。

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Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

312

3 図 30 に示すような[シミュレーション進行中]ダイアログボックスが表示されるまで待機します。

4 Siebel Tools セッションに戻るには、キーボードの Alt+Tab キーを押します。

備考: この時点で、Object Explorer および[Properties]ウィンドウを非表示にした方が、Siebel Tools で

作業しやすい場合があります。また、Siebel Tools ウィンドウのサイズを変更し、表示領域を一部のみに限定す

ることもできます。

5 [Watch]ウィンドウを使用してワークフローをステップ実行し、状況を監視します([Simulate Next]ボタンをクリックしてステップ間を移動します)。

備考:[Watch]ウィンドウが空の場合は、[Simulation]アプレットを右クリックして[Watch Window]を

選択します。これで画面が更新されます。

図 30 Siebel Tools に戻る前に[シミュレーション進行中]ダイアログボックスが表示されるまで待機

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Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 313

6 モバイルクライアントで[商談活動プラン]ビューが表示されると、[次へ]ボタンをクリックして最終ステップに進むことはできません。

分岐で条件を指定しているため、最終ステップに進む前にその条件を満たす必要があります。

a モバイルクライアントセッションを使用して、Activity Plan ビジネスコンポーネントを変更し、保存します。

たとえば、[予定開始日]や[説明]を変更します。

b Alt+Tab キーを押して Siebel Tools に戻り、[Next]をクリックして最終ステップを完了します。

最終ステップに到達すると、モバイルクライアントに「シミュレーションが完了しました。詳細は[Watch]ウィンドウを確認してください。」と通知するメッセージが表示されます。

c メッセージを確認し、Alt+Tab キーを押して Siebel Tools に戻ります。

7 [Watch]ウィンドウで、[Simulator Status]フィールドを確認します。.

「Simulation ended successfully」が表示されている場合は、ワークフロープロセスの実行時にエラーは発生

していません。

第 3 部:ランタイムイベントを使用した UI からのワークフローの呼び出しこれで、ワークフロープロセスを作成し、シミュレートしました。ユーザーインターフェイスから起動する場所と方

法を決定する必要があります。この例では、Opportunity リストアプレットにワークフローを起動するボタンを追加

します。

Opportunity リストアプレットに新しいボタンを追加して新しいイベントを起動するように設定するには

1 Siebel Tools セッションに戻ります。Object Explorer を非表示にしている場合は、Ctrl+E キーを押して再表示します。[Watch]ウィンドウを非表示にすることもできます。

2 Object Explorer で、Applet オブジェクトを選択します。

3 [Applets OBLE]で、[Opportunity List Applet]アプレットを選択します。

4 右クリックして[Edit Web Layout]を選択します。

5 ボタンコントロールをレイアウトにドラッグし、そのプロパティを次のように設定します。

備考: EventMethodxxx という形式の名前を使用するメソッドでは、アプレットまたはビジネスコンポーネン

トスクリプトでイベントを有効にする必要がありません。この特殊な命名規則を使用しない場合(たとえば、

MethodInvoked = CreateActivityPlan など)は、WebApplet_PreCanInvokeMethod スクリプトを記述

して、イベントを有効にする必要があります。

プロパティ 値

Caption Create Plans

HTML Type MiniButton

MethodInvoked EventMethodCreateActivityPlan

Name Plan Button

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314

6 [Controls/Columns]ウィンドウで、[Mode]を設定します。

備考:[Controls/Columns]ウィンドウが表示されていない場合は、[View]>[Windows]>[ControlsWindow]の順に選択します。

デフォルトでは、[Mode]は[1: Base]です。

a [Mode]を[3: Edit List]に設定します。

7 アプレットをプレビューします。図 31 に示すように、新しい[Create Plan]ボタンが表示されます。

8 アプレットの変更内容を保存します。

9 クライアントディレクトリで、新しい SRF をコンパイルします。

これで、メソッド EventMethodCreateActivityPlan が起動されるたびにワークフロープロセスが起動するように、

ワークフロープロセスを変更する準備ができました。

図 31 合成イベントを起動するために UI に追加された新しいボタン(Create Plan)

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Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 315

イベントの検出時にワークフロープロセスを実行するように設定するには

1 [Object Explorer]で、Workflow Process オブジェクトを選択します。

2 [Workflow Processes OBLE]で、307 ページの「第 1 部:新しいワークフロープロセスの作成」で作成した

Create Plan プロセスを検索します。

3 プロセスを右クリックして、[Edit Workflow Process]を選択します。

4 メソッド EventMethodCreateActivityPlan が[Opportunity List Applet]で実行されるたびにワークフローが呼び出されるように、ワークフローの開始条件を指定します。

a 開始ステップと「Add Activity Plan to Oppty」という名前のステップの間のコネクタを選択します。

b [Properties]ウィンドウを使用して、次のように分岐のプロパティを設定します。

5 ワークフロープロセスを検証します。

エラーが発生していない場合は、ワークフローを配置できるようになります。

第 4 部:ワークフロープロセスの配置と有効化ランタイムクライアントで呼び出す前に、新しいワークフロープロセスを発行し、有効化する必要があります。

Siebel Tools からワークフロープロセスを発行するには

1 Siebel Tools セッションに戻ります。

2 [Object Explorer]で、Workflow Process オブジェクトを選択します。

3 [Workflow Processes OBLE]で[Create Plan]行が有効化されていない場合は、この行を検索して選択します。

プロパティ 値

Type Condition

Event Object Type Applet

Event Object Opportunity List Applet

Event PreInvokeMethod

Subevent EventMethodCreateActivityPlan

EventCancelFlag TRUE

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Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

316

4 画面の最上部にある[Publish]ボタンをクリックします。

図 32 に示すように、Create Plan ワークフローの状態が自動的に[In Progress]から[Completed]に変

わります。

5 F5 キーを押して、ランタイム管理クライアントを起動します。

6 SADMIN または同等の管理者アカウントを使用して接続します。

7 [サイトマップ]>[管理-ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]の順に移動します。

[ワークフローの配置]ビューが表示されます。.

8 [レポジトリワークフロープロセス]アプレットで、Create Plan ワークフロープロセスを検索します。

1 つのレコードが返されます。

9 [アクティブにする]ボタンをクリックします。

10[有効なワークフロープロセス]アプレットで、Create Plan ワークフロープロセスを検索します。

有効化されたプロセスのバージョンごとに、1 つのレコードが返されます。

11[有効なワークフロープロセス]アプレットで、[モニターレベル]を[4-Debug]に設定します。

12 このワークフロープロセスのランタイムイベントが作成されたことを確認します。

a [サイトマップ]>[管理-ランタイムイベント]>[イベント]の順に移動します。

b アプレットメニューから[パーソナライゼーションを再ロード]を選択します。

c ワークフローの起動に使用するメソッドを検索します(Subevent = EventMethodCreateActivityPlan)。

1 つのレコードが返されます。

これで、[Opportunity List Applet]に作成したボタンを使用してワークフロープロセスを呼び出せるようになり

ました。

図 32 Siebel Tools に配置されたワークフロー

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 317

第 5 部:ランタイムクライアントを使用したワークフロープロセスのテストランタイムクライアントの[商談]ビューで、313 ページの「第 3 部:ランタイムイベントを使用した UI からのワー

クフローの呼び出し」で作成した[Create Plan]ボタンを使用してワークフロープロセスのテストを開始します。

活動プランを作成し、その変更内容を保存します。次に、ワークフロープロセスのログを確認します。

ランタイムクライアントでワークフロープロセスをテストするには

1 [商談リスト]ビューを開いて[Create Plan]ボタンにアクセスします。

a ランタイムクライアントで、[サイトマップ]>[商談]>[商談(全件)]の順に移動します。

2 [商談(全件)]リスト(313 ページの「Opportunity リストアプレットに新しいボタンを追加して新しいイベントを起動するように設定するには」で変更した[商談リスト]ビュー)で、[Create Plan]ボタンをクリックします。

これにより、1 つの商談のワークフロープロセスが起動します。

起動したワークフロープロセスによって、[商談活動プラン]ビューに移動します。.

3 新しいプランが作成されたことを確認します。

4 プランの[説明]フィールドを編集し、変更内容を保存します。

5 [サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローインスタンスモニター]の順に移動します。

6 「Create Plan」という名前のワークフロープロセスを検索します。

下部アプレットに、関連するインスタンスデータが表示されます。

7 [ステップインスタンス]タブを選択して詳細を確認します。

ワークフロープロセスの実行時にエラーが発生していない場合は、監視をオフにできます。

ワークフロープロセスの監視をオフにするには

1 [管理-ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]に移動します。

2 「Create Plan」という名前のワークフロープロセスを検索します。

3 [有効なワークフロープロセス]アプレットで、[モニターレベル]フィールドを[0-None]に設定します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

318

例:ランタイムイベントでトリガーされるワークフロープロセスの作成

この例では、ランタイムイベントによって開始される単純なワークフロープロセスを作成します。このワークフロー

プロセスの設定に関連する要素を理解し、ワークフロープロセスおよびランタイムイベントの動作を確認します。

このワークフローのビジネスシナリオでは、所有権を取得中のサービスリクエストをワークフローが検出し、種類が

[リサーチ]の活動を自動的に作成します。次に、ワークフローは SR 所有者にリサーチで使用可能な初期項目を提供

します。

この例のワークフロープロセスを設定するには

1 サンプルデータベースに接続された Siebel Tools を起動します。

2 テストプロジェクトを作成します。

3 次のプロパティを持つ新しいワークフロープロセスを作成します。

4 [Workflow Processes OBLE]で新しいプロセスレコードを右クリックし、[Edit Workflow Process]を選

択します。

5 [Process Designer]で、次のアイコンをパレットからキャンバスにドラッグ&ドロップします。

■ 開始ステップ

■ Siebel オペレーションステップ

■ 最終ステップ

6 コネクタアイコンをパレットからキャンバスにドラッグ&ドロップし、これらを使用してステップを互いに接続

します。

備考: コネクタが強調表示されているときに、コネクタの端点が赤であることを確認します。これは、コネクタ

が完全にステップに接続されたことを意味します。

7 各ステップを選択し、次のように名前を変更します。

Name SR Assigned - Auto Create Activities

Business Object Service Request

Group < 空白のまま >

Auto Persist No

Workflow Mode Service Flow

Project < 対象のテストプロジェクト >

Description < 説明を入力 >

ステップ 名前

Start Start

Siebel Operation Create Research Activity

End End

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 319

条件分岐を作成するには

1 開始ステップに接続された分岐で、次の属性を持つ条件を作成します。

2 [Compose Condition Criteria]ダイアログボックスで、SR の[Owner]フィールドに値が設定されていることを確認する条件を作成します(SR は割り当てる必要があり、空白にすることはできません)。新しいレコー

ドを作成し、次のように指定します。

a [Owner]フィールドが NULL ではないことを確認するため、[Values]アプレットは空白のままにします。

特定の値と比較して確認する必要はありません。

b [Add]をクリックし、次に[OK]をクリックして[Compose Condition Criteria]ダイアログボックスを

閉じます。

Siebel オペレーションステップを定義するには

1 [Process Designer]で、Siebel オペレーションステップアイコンを選択し、[Properties]ウィンドウにその属性を表示します。

2 次の属性を指定します。

Branch Name SR Owner Field Updated

Type Condition

Event Object Type BusComp

Event SetFieldValue

Event Object Service Request

Subevent Owner

Compare To Business Component

Operation Is Not Null

Business Component Service Request

Business Component Field Owner

Name Create Research Activity

Operation Insert

Business Component Action

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

320

新しいレコードを Action ビジネスコンポーネントに挿入したときに設定するフィールドを指定するには

1 [MVPW]で、[Field Input Arguments]タブを選択します。

2 このテストケースでは、次の引数を持つ[Field Name]レコードを作成します。

備考: ビジネスコンポーネントへの挿入を実行するときは、ビジネスコンポーネントのすべての必須フィール

ドがこのステップで指定されていること、または、Siebel Tools の[Business Component]>[Field configuration]からデフォルト値が事前に設定されていることを確認します。

Siebel Tools でワークフロープロセスを配置するには

1 Tools の MDI(multiple-document interface)の開いたウィンドウを使用して[Workflow Processes OBLE]に戻ります。

2 ステップ 3 で作成したワークフロープロセス(SR Assigned - Auto Create Activities)を検索します。

3 ワークフロープロセスを配置します。

ワークフロープロセスを有効化するには

1 クライアントを起動します。

2 [サイトマップ]>[管理 - ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]に移動します。

3 ワークロー(SR Assigned - Auto Create Activities)を検索します。

4 [レポジトリワークフロープロセス]アプレットで、[アクティブにする]ボタンをクリックします。

ワークフロープロセスの監視を設定するには

1 [有効なワークフロープロセス]アプレットで、ワークフロー(SR Assigned - Auto Create Activities)を

検索します。

有効化されたバージョンごとに、1 つのレコードが返されます。

2 [モニターレベル]を[4-Debug]に設定します。

フィールド名 タイプ 値

Type Literal Research

Description Literal Research the following:Siebel Bookshelf, SupportWeb

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 321

ランタイムイベントによって起動されたワークフロープロセスをテストするには

1 [サイトマップ]>[サービスリクエスト]>[サービスリクエスト(全件)]の順に移動します。

2 新しいサービスリクエストレコードを作成し、そのレコードから移動します。

3 サービスリクエストレコードを再度選択し、[活動]タブをクリックします。

次の属性を持つ活動が表示されます。

■ Type:Research

■ Description:Will research the following:Siebel Bookshelf, SupportWeb

この活動が作成されると、ワークフロープロセスが起動されたこと、それがランタイムイベントでトリガーされ

たこと、および正確に実行されたことが確認できます。

例:サービスフローワークフローの作成

この例では、Workflow Mode というモードのフィールドの処理、およびワークフロープロセス実行時のその影響に

ついて説明します。

エンドユーザーが新しいサービスリクエストを作成すると、Siebel Workflow がこれを検出し、次の操作を実行し

ます。

■ 新しいサービスリクエストを作成者に割り当てます。

■ SR の[Sub-status]を[Assigned]に変更し、所有権を反映します。

■ 優先順位に応じて、SR にコミット時間を設定します。

■ 一連のステップを持つ活動を作成します。SRのリサーチの際に、SR所有者はこのステップに従うことができます。

この例のサービスフローワークフローを作成するには

1 サンプルデータベースに接続された Siebel Tools を起動します。

2 テストプロジェクトを作成します。

3 次のプロパティを持つ新しいワークフロープロセスを作成します。

4 新しいワークフロープロセスレコードを右クリックし、[Edit Workflow Process]を選択して[Process Designer]にアクセスします。

Name New SR Created

Business Object Service Request

Group < 空白のまま >

Auto Persist No

Workflow Mode Service Flow

Project < ステップ 2> で作成したプロジェクト

Description < 説明を入力 >

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

322

5 次に示す順序でアイコンをパレットからキャンバスにドラッグ&ドロップします。

■ 開始ステップ

■ 決定ポイント

■ Siebel オペレーションステップ(合計 5 つ)

■ 最終ステップ

図 33 に示すように、キャンバスにステップアイコンを配列します。

6 図 33 に示すように、コネクタアイコンをパレットにドラッグ&ドロップし、これらを使用してステップを互いに接続します。

備考: コネクタを L 字型(コーナー)にし、コネクタを右クリックして[Add Point]を選択します。新しく追

加したポイントをクリックし、キャンバスの目的の位置にドラッグします。

各コネクタが選択されているときに、コネクタの端点が赤であることを確認します。赤は、コネクタが完全に結

合先のステップに接続されたことを意味します。

7 各ステップアイコンおよび分岐アイコンをダブルクリックし、図 33 に示すようにそれぞれの名前を変更します。

図 33 サービスモードワークフロー

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 323

この例のワークフロープロセスの分岐を定義するには

1 「New SR Created by User」という名前のコネクタアイコンを選択し、[Properties]ウィンドウにそのプロパティを表示します。

2 次の分岐プロパティを指定します。これによって、新しい SR が作成されるとワークフロープロセスが実行されます。

3 「Check SR Priority」という名前の決定ポイントに接続された各コネクタの分岐プロパティを指定します(この決定ポイントは、SR の[Priority]フィールドの値を確認します)。

a [Properties]ウィンドウで、各コネクタのタイプを[Condition]に設定します。

b 各コネクタを右クリックし、[Edit Conditions]を選択して[Compose Condition Criteria]ダイアログ

ボックスにアクセスします。次のように条件を定義します。

❏ 5 つのうち 4 つのコネクタで、[Priority]値に対応するフィールドの定義を設定します。ワークフロー

では、[Commit Time]は[Priority]フィールドの値に基づきます(3 番目のコネクタには優先順位

を設定しないでください。デフォルト値では、優先順位が設定されていません)。

❏ 5 つのうちの 1 番目のコネクタで、[Priority]を[1-ASAP]に設定します。

❏ 5 つのうちの 2 番目のコネクタで、[Priority]を[2-High]に設定します。

❏ 5 つのうちの 3 番目のコネクタでは、[Priority]を設定しません。

❏ 5 つのうちの 4 番目のコネクタで、[Priority]を[3-Medium]に設定します。

❏ 5 つのうちの最後のコネクタで、[Priority]を[4-Low]に設定します。

4 すべての条件と値を設定したら、[Process Designer]キャンバスに戻ります。

Name Check SR Priority

Type Condition

Event Object Name BusComp

Event WriteRecordNew

Event Object Service Request

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

324

この例のワークフロープロセスの Siebel オペレーションステップを定義するには

1 キャンバスで、「Prio 1」分岐に接続された「Set Commit Time In 1 Hour」という名前の Siebel オペレーションステップを選択します。

このステップで、優先レベルに従って[Commit Time]を設定してサービスリクエストを更新し、所有者をサー

ビスリクエスト作成者に設定します。また、[Sub-status]を[Assigned]に設定します。

a 次のようにフィールドおよび値を設定します。フィールドを設定するには、オペレーションステップを右ク

リックし、[Show Fields]を選択します。

2 「Prio 2」分岐に接続された「Set Commit Time In 2 Hours」という名前の Siebel オペレーションステップ

を選択します。

このステップで、優先レベルに従って[Commit Time]を設定してサービスリクエストを更新し、所有者をサー

ビスリクエスト作成者に設定します。また、[Sub-status]を[Assigned]に設定します。

a 次のようにフィールドおよび値を設定します。フィールドを設定するには、オペレーションステップを右ク

リックし、[Show Fields]を選択します。

❏ Field Name = Sub-Status

❏ Type = Literal

❏ Value = Assigned

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 325

3 「Prio 3」分岐に接続された「Set Commit Time In 24 Hours」という名前の Siebel オペレーションステップを選択します。

このステップで、優先レベルに従って[Commit Time]を設定してサービスリクエストを更新し、所有者をサー

ビスリクエスト作成者に設定します。また、[Sub-status]を[Assigned]に設定します。

a 次のようにフィールドおよび値を設定します。フィールドを設定するには、オペレーションステップを右ク

リックし、[Show Fields]を選択します。

❏ Field Name = Sub-Status

❏ Type = Literal

❏ Value = Assigned

4 「Prio 4」分岐に接続された「Set Commit Time In 48 Hours」という名前の Siebel オペレーションステッ

プを選択します。

このステップで、優先レベルに従って[Commit Time]を設定してサービスリクエストを更新し、所有者をサー

ビスリクエスト作成者に設定します。また、[Sub-status]を[Assigned]に設定します。

a 次のようにフィールドおよび値を設定します。フィールドを設定するには、オペレーションステップを右ク

リックし、[Show Fields]を選択します。

❏ Field Name = Sub-Status

❏ Type = Literal

❏ Value = Assigned

5 「Create Plan of Action Activity」という名前の Siebel オペレーションステップを選択します。このステップでは、所有者が実行できる一連のアクションを持つサービスリクエストの活動を作成します。

6 次のようにフィールドおよび値を設定します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

326

[Comment]フィールドに、次のようなテキスト(または任意のテキスト)を入力します。

Plan of Action:

1. Verify whether any attachments have been provided for the issue logged.

2. Ensure understanding of behavior logged by customer.If anything is unclear, check with customer and get clarification.

3. Check whether there is anything that can be tested for the behavior.

4. Request logs where appropriate and applicable.

5. If any references are found in the Bookshelf, provide them to customer for review

ランタイムイベントにより起動されリアルタイムで動作するワークフロープロセスを確認するには

1 Siebel Tools 内からワークフロープロセスを発行します。

2 Siebel クライアントで[アクティブにする]ボタンをクリックして、ワークフロープロセスを有効化します。

3 ランタイムイベントを再ロードします。

ワークフロープロセスにはワークフロープロセスを開始するランタイムイベントが存在するため、ランタイムイ

ベントの再ロードによって、パーソナライゼーションデータおよびキャッシュを更新する必要があります。

a [管理 - ランタイムイベント]に移動します。

b アプレットメニューから[パーソナライゼーションを再ロード]を選択します。

4 ランタイムイベントよって起動されたワークフロープロセスをテストします。

a [サイトマップ]>[サービスリクエスト]>[サービスリクエスト(全件)]に移動し、新しいサービスリク

エストレコードを作成します。

b [優先順位]フィールドの値を設定するか、空白のままにします。

c レコードを保存します。

レコードから移動すると、クライアントアプリケーションがフリーズするか、わずかに遅くなります(砂時

計が表示されます)。

d サービスリクエストレコードを再度選択し、[所有者]、[サブ状況]、および[コミット日時]フィールドを確

認します。これらが正確に入力されていることを確認します。

5 新しい活動の[サービスリクエスト]>[活動]ビューを確認します。

a [活動]タブを選択します。

新しい活動レコードが表示されます。

b [コメント]フィールドを表示します。

6 さまざまな[優先順位]値を使用してサービスリクエストレコードを作成していくつかのシナリオを試行し、ワークフロープロセスの決定ポイントの動作を確認します。

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 327

例:エンドユーザーがビューを移動するためのユーザー対話ステップを持つランタイムイベントワークフロー

この例では、ランタイムイベントによって開始され、エンドユーザーにビューを表示する単純なワークフロープロセ

スを作成します。これは対話型のフローです。

新しいサービスリクエストがエンドユーザーによって作成されます。Siebel Workflow がこれを検出し、次の操作

を実行します。

■ 新しいサービスリクエストを作成者に割り当てます。

■ SR の[Sub-Status]を[Assigned]に変更し、所有権を反映します。

■ 優先順位に応じて、SR に[コミット日時]を設定します。

■ 一連のステップを持つ活動を作成します。SR のリサーチの際に、所有者はこのステップに従うことができます。

■ [サービスリクエスト]>[活動]ビューに移動し、新しく作成した活動を表示します。

この例では、321 ページの「例:サービスフローワークフローの作成」のワークフロープロセスを再利用して、それ

を少し変更します。

この例のワークフロープロセスを設定するには

1 サンプルデータベースまたはサーバーデータベースに接続された Siebel Tools を起動します。

2 [Object Explorer]で、Workflow Process オブジェクトを選択します。

3 [Workflow Processes OBLE]で、「New SR Created」という名前のワークフロープロセスを選択します。

4 このワークフロープロセスを改訂して、状況が[処理中]の新しいバージョンを作成します。

5 新しく作成されたワークフロープロセスの名前を「New SR Created - Take User to SR Activity View」に変更します。

6 [Workflow Mode]を[Interactive Flow]に変更します。

7 Business Object = Service Request を基にした以前のワークフロープロセスをすべて無効化し、これらが実行されたり、この例のワークプロセスの呼び出しに影響したりしないようにします。

8 「New SR Created - Take User to SR Activity View」という名前のワークフロープロセスを右クリックし、

[Edit Workflow Process]を選択して[Process Designer]にアクセスします。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

328

9 [Process Designer]で、次の操作を実行します。

a ユーザー対話ステップアイコンを、パレットからキャンバスの「Create Plan of Action Activity」ステップ

と「End Workflow」ステップの間にドラッグ&ドロップします。

b 図 34 に示すように、「Create Plan of Action Activity」からユーザー対話ステップにコネクタを追加し、次

にユーザー対話ステップから「End Workflow」ステップにコネクタを追加します。

10 ユーザー対話ステップを選択し、そのプロパティを[Properties]ウィンドウに表示します。ステップのプロパティを次のように変更します。

a ステップの名前を「Display SR Activities View」に変更します。

b [View]フィールドで、ピックリストから[Service Request Detail View]を選択します。

備考: UI に対応する正しいビューが不明な場合は、[Service Requests]>[All Service Requests]>[Activities]タブに移動して確認できます。次に、アプリケーションメニューから[ヘルプ]>[ビュー情

報]を選択します。ビューの設定およびレポジトリビューの名前が表示されます。

11 ユーザー対話ステップに接続されたイベントを作成します。

a 次の分岐属性を設定します。

❏ Name = To End

❏ Type = Condition

❏ Event Object Type = BusComp

❏ Event Object = Service Request

❏ Event = WriteRecordUpdated

12 Siebel Tools 内からワークフローを発行します。

図 34 ワークフロープロセスの例:「New SR Created - Take User to SR Activity View」

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 329

ランタイムクライアントでワークフロープロセスをテストするには

1 Siebelクライアントで、[サイトマップ]>[管理-ビジネスプロセス]>[ワークフローの配置]の順に移動します。

2 「New SR - Take User to Activity」ワークフロープロセスを検索します。

3 [アクティブにする]ボタンをクリックします。

4 [有効なワークフロープロセス]アプレットで、同じプロセスを検索します。

有効化されたバージョンごとに、1 つの行が返されます。

5 最新のバージョンのみが有効化されていることを確認します。

6 [モニターレベル]を[4-Debug]に設定します。

7 パーソナライゼーションを再ロードします。

a 上部アプレットメニューで[パーソナライゼーションを再ロード]を選択します。

8 「New SR Created - Take User to Activity」ワークフロープロセスを次のようにテストします。

a [サービスリクエストリスト]ビューに移動します。

b 新しいサービスリクエストを作成し、優先レベルを指定して、そのレコードから移動します。

砂時計が表示され、アプリケーションが遅くなります。次に、[所有者]、[サブ状況]、および[コミット日

時]フィールドが設定され、新しい活動が作成されます。

また、アプリケーションが自動的に[サービスリクエスト]>[活動]ビューに移動し、新しい活動レコー

ドが表示されます。

c [ワークフロープロセスログ]ビューで、「New SR Created - Take User to Activity」のプロセスインスタ

ンスが存在することを確認します。

例:Siebel Workflow で使用するパラメータの外部化

この例では、ワークフローパラメータを外部化するためのフレームワークを提供します。このフレームワークでは、外

部システムと対話するビジネスサービスを使用するワークフロープロセスに、開発、テスト、本番用の Siebel インス

タンスを移行する場合のレポジトリの変更が不要です。

この例に示す概念は Siebel が提供する他のビジネスサービスにも拡張でき、開発、テスト、および本番用の Siebelインスタンス間でレポジトリを移行するときに、ワークフローの変更を回避できます。

概要外部システムとの対話が必要なビジネスサービス(たとえば、入力引数「HTTPRequestURLTemplate」に外部シ

ステムの URL が必要な「EAI HTTP Transport」など)を使用するワークフロープロセスは、開発、テスト、およ

び本番の間でレポジトリが移行されるときに変更する必要があります。「EAI HTTP Transport」ビジネスサービス

を使用するワークフローの URL は、テスト用のインスタンスでは統合されたテストシステムの外部 URL を指し、本

番用のインスタンスでは本番の外部システムの URL を指します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

330

フレームワークの設計における基本概念では、特定のワークフロープロセスで使用するビジネスサービスのすべての

入力引数を 1 つのファイルに格納します。ビジネスサービスステップの Service_PreInvokeMethod イベントで、

スクリプトを追加してワークフロープロセスで使用するビジネスサービスの組み替え可能な入力引数の値をファイル

から読み取り、その値をビジネスサービスの入力引数に設定します。このようにして、本番用の Siebel インスタン

スサーバー上にあるファイルに本番用の外部システムの値を設定し、開発またはテスト用のSiebelインスタンスサー

バー上にあるファイルに開発またはテスト用の外部システムの値を設定します。つまり、ワークフロー設計内のサー

ビスでは入力引数の値をハードコーディングせず、Service_PreInvokeMethod イベントメソッドのスクリプト

ファイルから実行時に読み取ります。

このフレームワークは、各 Siebel サーバー上の特定の名前のファイルが読み取り可能であることに依存しています。

そうでない場合はビジネスサービスが失敗し、<ProductName> はビジネスサービスステップでエラーを生成します

(これは適切な動作です)。

Service_PreInvokeMethod イベントにスクリプトが追加されたビジネスサービスでは、「ExternalSystem」と

いう名前の入力引数が定義され、その引数の値と、ファイル内のルート要素の子の XML タグ名が一致すると想定さ

れます。

このスクリプトコードは、ファイルの第 2 レベルの親(ルート要素の子)のすべての子要素を入力引数として設定し

ます。

特定のビジネスサービスのワークフローパラメータを外部化するこのフレームワークの主な要件は、次のとおりです。

■ フレームワークは開発、テスト、および本番用の Siebel インスタンス間でのレポジトリワークローの移行を透

過的にする必要があります。つまり、ワークフローはさまざまな Siebel インスタンス間での移行の際に、変更

が不要であることが必要です。

■ フレームワークは、現在のビジネスサービスとともに将来の要件もサポートする必要があります。

■ フレームワークは、さまざまなワークフローで使用する特定のビジネスサービスの使用シナリオすべてをサポー

トする必要があります。

■ フレームワークは管理が容易で、Siebel インスタンスの実行を運用する上で、所有コストを削減するという純粋

な効果が得られる必要があります。

デザイン次の 2 つのサービスは、ワークフロー内でステップとして使用する場合、開発、テスト、および本番用の Siebel イン

スタンス間でレポジトリを移行する際に入力引数の変更が必要になる可能性があります。

■ EAI HTTP Transport

■ SendandReceive メソッドの入力引数

❏ HTTPRequestURLTemplate

■ EAI SQL Adapter

■ Query メソッドの入力引数

❏ ExtDBODBCDataSource

❏ ExtDBPassword

❏ ExtDBTableOwner

❏ ExtDBUserName

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 331

特定の Siebel インスタンスに、サードパーティの HR、Finance、および UAN システムとの統合ポイントがあると

します。前述の 2 つのサービスを使用するには、これらのサービスを使用するワークフローステップの定義で、各ビ

ジネスサービスの前述の入力引数を指定する必要があります。次に示すのは「ebizint.xml」という名前の任意の XML階層ファイルで、前述の 2 つのサービスの入力引数およびその値が指定されています。「Finance」、「HR」、および

「UAN」の下の各パラメータは、説明専用です。

必要な数のパラメータに、適切な値を指定できます。ビジネスサービスの任意の使用シナリオは、不要なパラメータ

によって悪影響を受けることはありません。また、この XML 階層は完全に任意です。図 35 の XML 階層は、説明専

用です。

図 35 XML 階層の例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスの作成例

332

前述のファイル構造を使用して、332 ページの図 36 に示す eScript コードの例を、前述の 2 つのサービスの

Service_PreInvokeMethod イベントに追加できます。

図 36 eScript コードの例

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 333

「ebizint.xml」ファイルの場所に注意してください。Windows 環境では、このファイルは前述のサービスを起動す

るすべての Siebel サーバーの C:¥ に存在する必要があります。このファイルは、Siebel サービスを実行するユー

ザー ID に対して読み取り専用にする必要があります。すべてのユーザーに対して書き込みアクセス権を拒否する必

要があります。

このファイルに、その他の継続的なメンテナンスは必要ありません。ファイル内の値(外部システムの URL など)が

変更されるたびに、すべての Siebel サーバー上でこのファイルを正しい値で更新する必要があります。

図 37 に、EAI HTTP Transport ビジネスサービスの使用例を示します。Service_PreInvokeMethod イベントに

前述の eScript コードがあります。

定義済みビジネスサービスこの項では、ワークフロープロセスで一般的に使用される定義済みのビジネスサービスについて説明します。

■ FINS Data Transfer Utilities。334 ページの「FINS Data Transfer Utilities ビジネスサービス」を参照

してください。

■ FINS Validator。334 ページの「FINS Validator ビジネスサービス」を参照してください。

■ FINS Dynamic UI Service。334 ページの「FINS Dynamic UI ビジネスサービス」を参照してください。

■ Outbound Communications Manager。334 ページの「Outbound Communications Manager ビジ

ネスサービス」を参照してください。

■ Report Business Service。334 ページの「Report ビジネスサービス」を参照してください。

■ Synchronous Assignment Manager Requests。334 ページの「Synchronous AssignmentManager Requests ビジネスサービス」を参照してください。

■ Server Requests。335 ページの「Server Requests ビジネスサービス」を参照してください。

■ Workflow Utilities。338 ページの「Workflow Utilities ビジネスサービス」を参照してください。

■ Workflow Administration Service。339 ページの「Workflow Administration Service」を参照して

ください。

その他の定義済みビジネスサービスについては、Business Processes and Rules:Siebel Enterprise Application Integration ガイド』を参照してください。

図 37 EAI HTTP Transport ビジネスサービスの使用例

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

334

FINS Data Transfer Utilities ビジネスサービス

FINS Data Transfer Utilities ビジネスサービスを使用すると、スクリプトを使用せずにソース BC から宛先 BC に

データを転送できます。

FINS Validator ビジネスサービス

FINS Validator ビジネスサービスを使用すると、定義済みのルールに基づいてデータを検証できます。これは、ス

クリプトではなく[アプリケーション管理]を使用して作成されます。FINS Validator ビジネスサービスは、カス

タムメッセージをサポートします。

このサービスでは、1 つのメソッド、Validate を使用できます。

FINS Dynamic UI ビジネスサービス

FINS Dynamic UI ビジネスサービスを使用すると、ユーザーの入力に基づく 1 つの読み取り専用アプレットを持

つ、読み取り専用のビューの作成および表示が可能です。このビジネスサービスは、スクリプトではなく管理ビュー

を使用して管理されます。

Outbound Communications Manager ビジネスサービス

Outbound Communications Manager ビジネスサービスは、担当者または従業員への通知(FAX または電子メー

ル)などを送信するためのものです。メソッドと引数については、『Siebel Communications Server 管理ガイド』

を参照してください。

Report ビジネスサービス

Report ビジネスサービスは、レポートの送信、スケジュール設定、印刷、保存および電子メール送信を自動化しま

す。新しいユーザーの同期などの管理ジョブも自動化します。

Synchronous Assignment Manager Requests ビジネスサービス

Synchronous Assignment Manager Requests ビジネスサービスは、割当マネージャルールを使ってオブジェク

トを割り当てるためのものです。割当マネージャルールについては、『Siebel Assignment Manager 管理ガイド』

を参照してください。

このサービスでは、1 つのメソッド、すなわち Assign メソッドを使用できます。この方法は割当マネージャサーバー

コンポーネントにリクエストを送信します。

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 335

Assign の引数表 80 に Assign メソッドの引数を示します。

ヒント: Synchronous Assignment Manager Requests ビジネスサービスでは、レコードがロックされている

場合でも、該当する基準を満たすすべてのレコードを割り当てようとします。ロックされたレコードに起因するプロ

セスでのエラーを防ぐには、ASGN_USR_EXCLD_FLG = N 条件を満たさないレコードをスキップする条件を、ワー

クフロープロセスまたはワークフローポリシーに設定します。

Server Requests ビジネスサービス

Server Requests ビジネスサービスは、Server Request Broker に汎用リクエストを送信するためのものです。

Server Requests ビジネスサービスがリクエストを送信するモードには、非同期、同期、スケジュールの 3 種類が

あります。同期モードの場合は、Server Request Broker にリクエストを送信し、反応を待ちます。それ以外の

モードの場合は、リクエストを送信するだけで、反応は待ちません。

Server Requests ビジネスサービスを呼び出してコンポーネントリクエストを提出する場合、入力プロパティセッ

トに SRBroker パラメータを、子プロパティセットにすべてのコンポーネント固有パラメータを指定します。次の点

に注意してください。

■ コンポーネントパラメータは、子プロパティセットの[Alias Names]で指定する必要があります。

■ これらの[Alias Names]は検証されません。

■ これらの引数は、[管理 ‐ ビジネスプロセス]ビューのピックリストには表示されません。

備考: 使用できる引数としてリストされていないパラメータをサーバーコンポーネントに渡したい場合は、必要なパ

ラメータを含むカスタムビジネスサービスを作成できます。または、コンポーネントジョブを作成し、ジョブ定義の

一部としてパラメータを定義することもできます。コンポーネントジョブについては、『Siebel システム管理ガイド』

を参照してください。

このサービスでは、次の 2 つのメソッドを使用できます。

■ Submit Request:リクエストを Server Request Broker に提出するには、このメソッドを使用します。

■ Cancel Request:現在実行待ちのサーバーリクエストを取り消すには、このメソッドを使用します。

表 80 Assign メソッドの引数

引数 説明

Assignment Object Name 必須。割り当てるオブジェクトです。

Object Row ID 必須。割り当てるオブジェクトの行 ID です。ワークフロープロセス用の作業

項目を割り当てるには、これを Object Id プロセスプロパティに設定します。

Reply

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

336

Submit Request の引数表 81 に Submit Request メソッドの引数を示します。

表 81 Submit Request メソッドの引数

引数 説明

Component 必須(Component Job を入力していない場合)。実行するサーバーコンポーネン

トの名前を入力します。

Component Job 必須(Component を入力していない場合)。実行するコンポーネントジョブの名

前を入力します。

Delete After オプション。リクエストが削除されるまでの反復数。Delete After Units と連携

して機能します。初期値は 0(ゼロ)です。

Delete After Units オプション。Delete After 引数の反復数を計測する単位。デフォルト値は、同期

の場合は「NoReq」(リクエストはデータベースに保存されない)、非同期の場合

は「Eon」(リクエストは削除されない)です。

その他の設定可能な値は次のとおりです。

■ ASAP

■ SECONDS

■ MINUTES

■ HOURS

■ DAYS

■ WEEKS

■ MONTHS

■ YEARS

Description オプション。サーバーリクエストの説明。

Enterprise Server

Hold Flag オプション。非同期リクエストのみ。リクエストを保持するかどうかを示すフラグ。

Maximum Execution Time 将来使用。

Method オプション。サービスベースのサーバーコンポーネント(ワークフロープロセス

マネージャ、コミュニケーションマネージャなど)にだけ適用されます。起動す

るビジネスサービスメソッドを指定します。

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 337

Mode of Server Request 必須。Server Request Broker がサーバーリクエストを処理する方法を指定

します。自動モードの場合、Server Request Broker はクライアントの状態

(モバイル/接続)に応じてモードを同期またはスケジュールに設定します。

■ Sync:同期

■ Async:非同期

■ Schedule:スケジュール

■ Auto:自動設定

Number of Retries

Request ID Needed オプション。非同期およびスケジュールモードの場合にだけ適用できます。

「False」に設定すると、これらのサーバーリクエストはより早く戻されます。

Request Key 将来使用。*

Repeat Amount

Repeat Interval オプション。リクエストを繰り返す間隔。

Repeat From オプション。設定可能な値は、Scheduled Start、Actual Start、および End です。

Repeat Interval Units オプション。リクエストを繰り返す間隔の単位。

Repeat Number オプション。リクエストを繰り返す際の繰返し数。

Retry On Error

Repeat Unit

Request ID

Server Name オプション。このリクエストが実行されるサーバーを指定します。

Start Date オプション。開始日時。

Storage Amount オプション。サーバーダウンが起きたイベントで、サーバーリクエストがデー

タベースに保存される時間の長さを入力します。

Storage Units オプション。Storage Amount 引数の反復数を計測する単位を入力します。

単位は、Delete After Units と同じです。

表 81 Submit Request メソッドの引数

引数 説明

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

338

Cancel Request メソッドの引数表 82 に Cancel Request メソッドの引数を示します。

Workflow Utilities ビジネスサービス

Workflow Utilities ビジネスサービスには、プロセス定義で使用できる汎用ユーティリティが用意されています。

このビジネスサービスで使用できるメソッドは、Return Property Values のみです。これは、入力引数のミラーイ

メージを返します。Return Property Values メソッドは、Echo メソッドとも呼ばれます。

Return Property Values の引数表 83 に Return Property Values メソッドの引数を示します。

表 82 Cancel Request メソッドの引数

引数 説明

Request ID 必須。取り消すサーバーリクエストの ID です。

Repeat Number オプション。取り消すサーバーリクエストを繰り返す反復回数です。

表 83 Return Property Values メソッドの引数

引数 説明

Input Arguments 入力引数のみを指定できます。

Output Arguments 入力引数の正確なコピーです。

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 339

Workflow Administration ServiceWorkflow Administration ビジネスサービスを使用すると、検索条件で指定した複数のワークフロープロセスに対

して、配置、有効化、エクスポート、インポートなどの管理機能をワークフローで実行できます。

Export メソッド検索条件で指定したワークフロープロセスを、指定したディレクトリにエクスポートします。各ワークフロープロセ

スは、プロセス名とバージョン番号を連結したファイル名の XML ファイルに個別にエクスポートされます。

入力引数

ExportDir:d:¥workflows など、エクスポートファイルが書き込まれるディレクトリです。

FlowSearchSpec:エクスポートするワークフロープロセスの選択に使用する検索条件です。次に例を示します。

[Process Name] like 'User Reg*'

Repository:ワークフロープロセスのエクスポート元のレポジトリです。デフォルト値は「Siebel Repository」です。

出力引数

NumFlowExported:サービスによってエクスポートされたワークフロープロセス数です。

Import メソッド検索条件で指定したワークフローエクスポートファイルを指定したディレクトリにインポートします。

入力引数

ImportDir:ワークフローエクスポートファイルが存在するディレクトリです。

FileSearchSpec:インポートするワークフローエクスポートファイルの選択に使用する検索条件です。次に例を

示します。

User*.xml

Repository:ワークフロープロセスがインポートされるレポジトリです。

Project:ワークフロープロセスがインポートされる Tools プロジェクトです。ワークフローのインポートを正常に

行うには、プロジェクトをロックする必要があります。

出力引数

NumFlowImported:サービスによってインポートされたワークフロープロセス数です。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ 定義済みビジネスサービス

340

Deploy メソッド検索条件で指定したワークフロープロセスを配置します。

入力引数

FlowSearchSpec:配置するワークフロープロセスの選択に使用する検索条件です。

備考: デフォルトの検索条件、[Status] = "In Progress" が自動的に FlowSearchSpec に追加されるため、明示

的に指定する必要はありません。

出力引数

NumFlowDeployed:サービスによって配置されたワークフロープロセス数です。

Activate メソッド検索条件で指定したワークフロープロセスを有効化します。

入力引数

FlowSearchSpec:有効化するワークフロープロセスの選択に使用する検索条件です。

備考: デフォルトの検索条件、[Status] = "COMPLETED" が自動的に FlowSearchSpec に追加されるため、明

示的に指定する必要はありません。

出力引数

NumFlowActivated:サービスによって有効化されたワークフロープロセス数です。

DeleteDeploy メソッド検索条件で指定したワークフロー配置レコードを削除します。

入力引数

FlowSearchSpec:削除するワークフロー配置レコードの選択に使用する検索条件です。

出力引数

NumFlowDeleted:サービスによって削除されたワークフロー配置レコードの数です。

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 341

ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ操作この項では、ワークフロープロセス内でのデータの操作方法とワークフロー間でのパラメータの受け渡しについて説

明します。

ワークフロー内でのデータ操作

ワークフロープロセス内でデータを操作できます。この項では、ワークフロープロセスからランタイムイベントパラ

メータにアクセスする方法について説明します。

ワークフロープロセスからランタイムイベントパラメータにアクセスするには

1 ワークフロープロセスをトリガーする必要がある各アプレットについてランタイムイベントをセットアップします。

[WF ステップ分岐]プロパティの各フィールドに入力します。フィールド値の例を次の表に示します。

2 通常どおり、プロセスデザイナーにプロセスプロパティをセットアップします。プロセスプロパティの使用については、93 ページの「プロセスプロパティについて」を参照してください。

フィールド 値

分岐名 分岐の名前を入力します。

タイプ 条件

次のステップ ステップの名前を入力します。

イベントオブジェクトタイプ アプレット

イベント InvokeMethod

イベントオブジェクト ワークフローをトリガーするイベントオブジェクトの名前を選択します。

サブイベント NewRecord

説明 オプション

イベント取り消しフラグ デフォルトは空白です。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

342

3 ワークフロープロセスの最初のステップにドリルダウンし、ランタイムイベントを使用して入力する各プロセスプロパティに新しい出力引数を追加します。[出力引数]アプレットの各フィールドに入力して新しい出力引数を

追加します。フィールド値の例を次の表に示します。

4 ワークフロープロセスを有効化します。詳しくは、186 ページの「ワークフロープロセスの配置」を参照してください。

5 このワークフロープロセスではランタイムイベントを組み込むので、ランタイムイベントをロードする必要があります。

a アプリケーションレベルのメニューから、[移動]>[サイトマップ]>[管理 - ランタイムイベント]>[イ

ベント]の順に選択します。

b アプレットメニューから[パーソナライゼーションを再ロード]を選択します。

6 [イベント]タブで、作成したワークフローランタイムイベントに関連付けられたランタイムイベントを検索しま

す。たとえば、Opportunity List Applet オブジェクトの InvokeMethod イベントにクエリーを発行することができます。

フィールド 値

プロパティ名 プロパティの名前を入力します。

タイプ 式

値 GetProfileAttr("RestrucOut")

備考:[プロフィール属性]フィールドに入力する際、343 ページのステップ 8での使用に備えてそれぞれのプロファイル属性プロパティ値に指定した名前を

メモします。

出力引数 デフォルトのままにします。

ビジネスコンポーネント名 デフォルトのままにします。

ビジネスコンポーネント

フィールド

デフォルトのままにします。

説明 オプション

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 343

7 アクションセット名をドリルダウンします。[アクション]ビューを次の図に示します。

8 ランタイムイベントを使用して入力する各プロセスプロパティ用の新しいアクションを追加します。たとえば、

ACU トランザクション ID を設定する新しいアクションを作成して、このアクションを Set ACU Trans ID と

命名することができます。

a それぞれの新しいアクションについて、次のように設定します。

❏ アクションタイプを Attribute Set に設定します。

❏ 342 ページのステップ 3 の[Process Designer]での GetProfileAttr 呼び出しで使用する値に一致

する、TransType などのプロフィール属性を設定します。

❏ 演算子設定値を「Set」に設定します。

❏ [値]フィールドにリテラル文字列「FA-0001」などの適切な値を指定します。値の指定には標準の

Siebel 式ビルダーを使用します。

❏ アクションの順番をデフォルトの順番より小さくなるように設定します(Workflow_XXXXXXX アク

ション)。

b Workflow_XXXXXXX アクションの順番を最高位に設定し、ほかのすべてのアクションの後に、このアクショ

ンが実行されるようにします。

備考: ワークフロープロセスを変更するとワークフローアクションの順序が 1 にリセットされるため、ワー

クフロープロセスを変更した場合は、必ずこの手順を繰り返してください。

c アプレットメニューから[パーソナライゼーションを再ロード]を選択します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

344

Workflow Process Manager ビジネスサービスを使用したワークフロー間のパラメータの受け渡し

ワークフローエンジンはプログラムから、つまりビジネスサービスを呼び出すことで起動できます。Workflow Process Manager ビジネスサービスは、この目的で使用される標準の Siebel ビジネスサービスです。Workflow Process Manager ビジネスサービスを起動してワークフロープロセスを実行する場合は、入力をワークフローに渡

し、場合によっては、ワークフローから出力を取得します。

ワークフローへの入力の引き渡し実行するワークフロープロセスの名前を指定する、ProcessName という名前のプロパティを含めるために、入力プ

ロパティセットが必要です。ProcessName プロパティのほかにも、文字列、数字、プロパティセットなどの値を入

力プロパティセットに入力できます。これらの値は、Workflow Process Manager ビジネスサービスによってワー

クフロープロセスに渡されます。

入力プロパティセットに、ワークフロープロセスのプロパティの名前と一致する名前を持つプロパティが(最上位レ

ベルのプロパティセット内に)ある場合は、[入力]または[入力 / 出力]としてマークされた単純なデータタイプの

プロセスプロパティ(String、Number、DateTime など)が初期化されます。入力プロパティセット内のこのよ

うなプロパティの値は、一致するワークフロープロセスのプロパティの値を初期化します。

入力プロパティセットに含まれる子のプロパティセットの[タイプ]フィールドに、階層ワークフロープロセスプロ

パティの名前と一致する文字列が含まれている場合は、[入力]または[入力 / 出力]としてマークされた階層データ

タイプのプロセスプロパティが初期化されます。このような一致が見つかった場合は、入力プロパティセット内の一

致する子(およびその子の配下すべて)はプロセスプロパティにコピーされます。

ワークフローからの出力の引き渡しプログラムから起動されるすべてのワークフロープロセスが出力を返すわけではありません。たとえば、対話型ワー

クフロープロセスはプログラムから起動されても一時停止が可能なため、ワークフロープロセスを開始する呼び出し

からの出力は、途中の状態を反映している場合があります。このため、1 回の呼び出しで実行の完了が保証されるワー

クフロープロセス、つまりサービスフローのみが、Workflow Process Manager ビジネスサービスへの呼び出しの

出力引数に出力できると想定されます。

出力引数は、入力引数と同じ規則に従います。[出力]または[入力 / 出力]としてマークされた単純なワークフロー

プロセスプロパティ(String、Number、DateTime など)は、最上位レベルのプロパティセットのプロパティと

して表示されます。階層型プロセスプロパティは、出力プロパティセットの子として表示されます。階層型プロセス

プロパティは、ワークフロープロセスのプロパティ名に一致する子の[タイプ]フィールドを確認して配置されます。

スクリプトの例プログラムからのワークフローの起動およびパラメータの受け渡しには、スクリプトを使用できます。スクリプトの

例は、次の項で説明します。

■ 345 ページの「スクリプト例:プログラムによるワークフローの起動と入力プロパティセットの構築」

■ 345 ページの「スクリプト例:入力プロパティセット用のプロパティセットの定義」

■ 345 ページの「スクリプト例:プロパティセットの構築」

■ 346 ページの「スクリプト例:プロパティと子プロパティセットを入力プロパティセットに構成」

■ 346 ページの「スクリプト例:Workflow Process Manager ビジネスサービスの起動と入力プロパティセットへ

の引き渡し」

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 345

スクリプト例:プログラムによるワークフローの起動と入力プロパティセットの構築

次のサンプルスクリプトでは、プログラムにより Workflow Process Manager ビジネスサービスを起動し、この

ビジネスサービスに対して入力プロパティセットである psInputs を構築します。このスクリプトは、プロパティと

して入力プロパティセットに入力する文字列を定義します。

var msgName = "Siebel Agent Authorization Retrieval";

var reqSubType = "CICS Services Request";

var reqType = "AgentAuthorizationReq";

var CICSServiceName = "Consumer Auto Agent Authorization Retrieval";

var processName = "Consumer Auto VBC VBC Template";

var reqFileName = "C:¥¥sea752¥¥XMLMessages¥¥AgentAuthorizationVBCReq-final.xml"

var resFileName = "C:¥¥sea752¥¥XMLMessages¥¥AgentAuthorizationVBCResponse-final.xml"

スクリプト例:入力プロパティセット用のプロパティセットの定義

次のサンプルスクリプトでは、子プロパティセットとして入力プロパティセットに入力されるプロパティセットを定

義します。

//Request PS

var psRequest = app.NewPropertySet();

var psAgentNumTag = app.NewPropertySet();

var psType = app.NewPropertySet();

var sAgentID;

スクリプト例:プロパティセットの構築

次のサンプルスクリプトでは、プロパティセットを構築します。

//Build property set hierarchy

sAgentID = app.LoginName();

psRequest.SetType("XMLHierarchy");

psAgentNumTag.SetType("DataAgentNumber");

psAgentNumTag.SetValue(sAgentID);

psRequest.AddChild(psAgentNumTag);

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

346

スクリプト例:プロパティと子プロパティセットを入力プロパティセットに構成

次のサンプルスクリプトでは、プロパティと子プロパティセットを入力プロパティセットに構成します。

psInputs.AddChild(psRequest);//Pass in Property Set

psInputs.SetProperty("RequestURLTemplate", requestURLTemplate);//Pass in string

psInputs.SetProperty("RequestSubType", reqSubType);

psInputs.SetProperty("ReqType", reqType);

psInputs.SetProperty("MessageName", msgName);

psInputs.SetProperty("CICSServiceName", CICSServiceName);

psInputs.SetProperty("ProcessName", processName);

psInputs.SetProperty("Request File Name", reqFileName);

psInputs.SetProperty("Response File Name", resFileName);

スクリプト例:Workflow Process Manager ビジネスサービスの起動と入力プロパティセットへの引き渡し 次のサンプルスクリプトでは、Workflow Process Manager ビジネスサービスを起動して、これを入力プロパティ

セットに渡します。

var svc = TheApplication().GetService("Workflow Process Manager");

svc.InvokeMethod("RunProcess", psInputs, psOutputs);//Call the Workflow

var sErr = psOutputs.GetProperty("sErr");//Check the Workflow status

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロー間でのパラメータの受け渡しとワークフローでのデータ

操作

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 347

ワークフローからグローバル変数(プロフィール属性)へのパラメータの引渡し

ビジネスサービスを使用してワークフローからグローバル変数にアクセスしてパラメータを渡すことができます。

実行中のワークフロープロセスのワークフローパラメータにアクセスするには

1 関連メソッドとパラメータを指定してビジネスサービスを定義します。

2 ワークフロープロセスからビジネスサービスにアクセスします。

3 ワークフロープロセスのビジネスサービスステップで、ワークフロープロセスプロパティをビジネスサービスメソッドの引数に渡します。詳しくは、115 ページの「ビジネスサービスステップについて」を参照してください。

4 次のスクリプトを使用してビジネスサービスの引数値を取得し、これらをプロフィール属性に指定します。

function Service_PreInvokeMethod (MethodName, Inputs, Outputs)

{

if( MethodName == "XXX" ) {

var isWorkflowRunning, viewValidCurrent, viewValidNext;

// read the input arguments into profile attributes

isWorkflowRunning = Inputs.GetProperty("Workflow Running");

viewValidCurrent = Inputs.GetProperty("Valid View Current");

viewValidNext = Inputs.GetProperty("Valid View Next");

TheApplication().SetProfileAttr("WFRunning", isWorkflowRunning);

TheApplication().SetProfileAttr("WFViewCurrent", viewValidCurrent);

TheApplication().SetProfileAttr("WFViewNext", viewValidNext);

}

5 プロフィール属性を使用して処理を続けます。必要なすべての情報がアプリケーションのプロフィール属性に入力されます。ユーザーはプロフィール属性への標準的なアクセス手順を使用してこの情報を取り出すことができます。詳しくは、『Siebel パーソナライゼーション管理ガイド』を参照してください。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

Siebel Workflow の参照資料 ■ ワークフロープロセスでの式の使用

348

ワークフロープロセスでの式の使用式はワークフロープロセスで使用できます。タイムスタンプ引数は、ワークフローポリシープログラムで使用する時

間情報によって演算結果が変化する、特殊な記録です。

詳しくは、348 ページの「タイムスタンプ引数の使用」を参照してください。

タイムスタンプ引数の使用

タイムスタンプ引数を使用して現在のシステム時刻を取得して現在時刻に基づいて時間計算をすることができます。

時間情報に関係する演算は、ワークフロープロセスとワークフローポリシープログラムとでは、異なります。

Timestamp () 関数の 2 番目のオペランドは、1 日の総分数に対する割合で指定する必要があります。

たとえば、演算の意図する結果が 30 分の場合、引数は次のようになります。

Timestamp()+0.021

演算の説明は次のとおりです。

■ 0.021 = 30/(24*60)

■ (24*60) は 1 日の総分数です。

■ 30 は、必要な分を表します。

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 349

索引

AActionAgent パラメータ 282ActionInterval パラメータ 282Assign Non-Respondents ポリシー、作成 297Assign to Campaign Email アクション 295Assign to Campaign プログラム 293Assignment Request、ワークフローポリシー

プログラム 24

BBatchMode パラメータ 282

CCompose Condition Criteria ダイアログボックス

フィールドの説明 105Create Email Activity

作成 295説明と引数 293

DDatabase Operation、ワークフローポリシー

プログラムの説明 24DeleteSize パラメータ 283

EEmail for CD-ROM Campaign ポリシー、

作成 296Email Manager

Siebel Server の設定 273トラブルシューティング 276

External Program、ワークフローポリシー

プログラムの説明 24

FFDR

Siebel フライトデータレコーダーファイルを参照

GGenerate Triggers(GenTrig)

機能 267コンポーネントに固有のパラメータ 270

実行のヒント 269Generic Request Server、ワークフローポリシー

プログラム 24GenReqRetry パラメータ 283GroupName パラメータ 283

IIgnoreError パラメータ 283

KKeepLogDays パラメータ 283

LLastUsrCacheSz パラメータ 284

MMailTo パラメータ 284Message Broadcast

引数アプレット、説明および引数と値 218ワークフローポリシーのプログラムタイプ 215

MVGフィールドの更新 129

OObject Explorer のビュー

ワークフローポリシーオブジェクト、追加 238ワークフローポリシーオブジェクト、定義 249

Object Id長実行時間、インタラクティブ、サービスの

ワークフロープロセス 94デフォルトのプロセスプロパティ 93

Object List Editor(OBLE)、Siebel Tools 89Object Manager

ワークフロープロセスの実行 175Outbound Communications Manager

使用可能なメソッド、説明 334

PPage Manager

設定 274トラブルシューティング 276

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

索引 ■ R

350

Process Designer使用 64設計機能 65パレットの項目 73プロセスの作図 90

Process Designer パレットの項目 73Process Instance Id

デフォルトのプロセスプロパティ 93Program Argument List ビュー、説明 256Program List ビュー、ワークフローポリシー

プログラムの一覧に使用 255

RReloadPolicy パラメータ 284Requests パラメータ 285Run External

プログラム引数、表 259ワークフローポリシープログラム、アクションの

作成 226ワークフローポリシープログラム、説明、

例と引数 219Run Workflow Process、ポリシー定義での

使用方法 170

SS_ESCL_ACTION テーブル 277, 278S_ESCL_ACTN_REQ テーブル 278S_ESCL_LOG テーブル 277, 278S_ESCL_REQ テーブル 277, 278S_ESCL_STATE テーブル 277, 278SARM

Siebel Application Response Management を参照

Send Campaign Email、使用 292Send Email

使用方法と引数 217ワークフローポリシーの作成 236

Send Message Broadcast、ワークフローポリシー

プログラム 23Send Message の引数のプロパティ、テーブル 258Send Message、ワークフローポリシー

プログラム 23Send Page

説明と引数 216ワークフローポリシープログラムの説明 23

Send Quote Page、使用方法と SQL 文の例 266Send to Relative 受取人タイプ、電子メールまたは

ポケベル送信の説明 221Siebel Application Response

Management 201Siebel ARM

Siebel Application Response Management を参照

Siebel eScript、ワークフロープロセスからの

呼び出し例 171Siebel FDR ファイル

Siebel フライトデータレコーダーファイルを参照Siebel Operation Object Id

デフォルトのプロセスプロパティ 93Siebel Server

Email Manager、設定 273Page Manager 用のセットアップ 274

Siebel Server 管理、追跡ファイルの表示 290Siebel Server タスク追跡ファイル

Siebel Server 管理での表示 290Siebel Server ログディレクトリでの表示 290作成対象となるプロセスのリスト 289

Siebel Server ログディレクトリ 290Siebel Server、説明 27Siebel Tools 27

Program List ビュー、使用 255検証ツールとワークフローポリシー 251ワークフロープロセス 62ワークフローポリシーのカスタマイズ 238

Siebel VB、ワークフロープロセスからの

呼び出し例 171Siebel データベース、説明 27Siebel オペレーション

定義 304Siebel オペレーションステップ

検索条件の定義 127出力引数の定義 128説明 125定義 125フィールドの定義 126マルチバリューグループに基づくフィールドの

更新 129Siebel オペレーションステップの検索条件

フィールドの説明 128Siebel 管理者

プロセスの修正と再開 168ワークフロープロセスインスタンスの削除 196ワークフロープロセスの中止 194

Siebel クライアント

オブジェクトタイプを使用可能にする方法 266説明 27

Siebel フライトデータレコーダーファイル 202SQL スクリプトファイル 271SQL 文

タイプ 266プログラム引数用に作成 262

SQL 文の初期値 266Subprocess アプレット

フィールドの説明 121

索引 ■ V

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 351

VVerCheckTime パラメータ、設定 42

WWF Process Props アプレット

フィールドの説明 71WF Step Branches アプレット

フィールドの説明 102WF Step Recipients アプレット

フィールドの説明 120WF Steps アプレット

フィールドの説明 99Workflow Columns アプレットの

フィールド、値 242Workflow Component Columns List ビュー

機能 242, 244説明 247

Workflow Components List ビュー

機能 242表示 245

Workflow Conditions アプレット

特殊な比較の使用 233Workflow Objects List ビュー 242Workflow Process Manager ビジネスサービス

入出力の受け渡し 344Workflow Utilities、引数 338

あアクション

ワークフローポリシーの作成 222ワークフローポリシー用の処理 214

アクションアプレット

フィールドの説明、アクションビュー 215フィールドの説明、ポリシービュー 235

アクションパラメータ、定義済み 23値

Message Broadcast プログラムタイプ 218Message Broadcast プログラムタイプ、表 218Run External プログラムタイプ 219Send Email プログラムタイプ 217受取人アプレットのフィールド 221説明 63, 238有効な Database Operations プログラム

引数 257アプレットフィールド

Supprocess アプレット 121WF Process Props アプレット 71WF Step Branches アプレット 102WF Step Recipients アプレット 120WF Steps アプレット 99

い移行

ポリシー、方法の提案 213本番環境、ワークフローポリシー 300ワークフロープロセス 189

移行方法、ワークフロープロセスでの定義 58イベント

処理 158ユーザーイベントの使用 159ユーザーイベントの生成 161ユーザーイベント、ユーザーイベントを待機する

長実行時間ワークフロープロセスの設定 161

ランタイムイベントの使用 158ワークフローユーザーイベントビジネス

サービス 160イベント処理 158

停止されたインタラクティブワークフロー 156ユーザーログアウトイベント 156

イベントの追跡とログ 200イベントのログ、表 200イベント、追跡とログ 200インストール

ワークフローポリシーの検証 59インタラクティブワークフローの暗黙的再開 155インタラクティブワークフローの暗黙的停止 154インタラクティブワークフローの明示的再開 155インタラクティブワークフローの明示的停止 154インタラクティブワークフロープロセス

Object Id 94合成イベント、ResumeLastIntFlow 合成

イベントの作成 153合成イベント、SaveWorkflow 合成イベントの

作成 151合成イベント、作成 149合成イベント、「次へ」および「戻る」合成

イベントの作成 150作成 149前方および後方ナビゲーション 156停止と再開、説明 154停止、イベント処理 156停止、メモリ内キャッシュ 155停止、ユーザーログアウトイベント 156

う受取人

サブプロセスステップの定義 124受取人アプレット、フィールドの説明 221受取人タイプ、表 221

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

索引 ■ え

352

えエラー

エラープロセスの使用 164サブプロセスへのエラープロセスの割り当て 165処理 164プロパティとプロパティセットのエラー

プロセスへの引き渡し 165例外の定義 166例外を使用したエラーの処理 166

エラーコード

デフォルトのプロセスプロパティ 93エラー処理

エラープロセスの使用 164サブプロセスへのエラープロセスの割り当て 165説明 164プロパティとプロパティセットのエラー

プロセスへの引き渡し 165例外の使用 166例外の定義 166

エラーメッセージ

デフォルトのプロセスプロパティ 93エラー、プロセスの修正と再開 168エンドユーザー、ワークフローでの役割、説明 26

おオブジェクトタイプ

Siebel Tools に関する定義 62, 238プログラムタイプ、表 255ワークフローポリシーオブジェクト、変更 251ワークフローポリシープログラム、Program List

ビューによる表示 255ワークフローポリシー用語、定義 305

か開始ステップ

開始ステップの定義 133説明 107次のステップ分岐の定義 108定義 107, 304

回復

ワークフロープロセス、自動 167ワークフロープロセス、手動 168ワークフロープロセス、説明 167

きキャンペーン

Create Email Activity プログラム 293マーケティングキャンペーン、ワークフロー

ポリシーを使用するシナリオ 293

くグループ

ポリシーグループの計画 208ワークフローポリシーの作成 228ワークフローポリシー用の処理 228

け計画

ワークフローポリシーグループ 208ワークフローポリシー、監視対象の判定 209ワークフローポリシー、説明 208ワークフローポリシー、ポリシーと条件の

計画 209決定ステップ

条件の説明 114処理の説明 113定義 303分岐、定義 114

検証ツール

ワークフロープロセスでの使用 178ワークフローポリシーに対する使用 251

こ合成イベント

ResumeLastIntFlow イベントの作成 153SaveWorkflow イベントの作成 151作成 149「次へ」および「戻る」イベントの作成 150

コネクタ

開始分岐に対する定義 108決定分岐に対する定義 114コネクタのポイント、削除または追加 91定義 303ユーザー対話の次のステップ分岐の定義 133ワークフロープロセスの作図 91

コピー

ワークフローステップ 92ワークフロープロセス 92

コンフィギュレーターのワークフローでの役割、

説明 26

さサーバーリクエスト、Submit Request の引数 336サービスリクエスト

クローズ日、本日の日付に変更 263上司を所有者として割り当て 264所有者、今日の日付への変更 264

サービスリクエスト優先順位、更新 226サービスワークフロープロセス

Object Id 94

索引 ■ し

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 353

最終ステップ

出力引数、定義 141説明 140定義 140, 304

作業項目、定義 304削除

プロセス 92ワークフロープロセスインスタンス 196ワークフロープロセスステップ 92

サブプロセス

長実行時間ワークフロープロセスのエンドユーザーへの割り当て 147

定義 304サブプロセスステップ

受取人の定義 124出力引数、定義 123説明 120定義 122入力引数の定義 123

しシードデータに含まれるワークフロープロセス 56持続設定

使用 157説明 157有効化、設定 158

シミュレーション

ワークフロープロセス 179集計フィールド、更新 125出力引数

Siebel オペレーションステップでの定義 128最終ステップ、定義 141サブプロセスステップの定義 123ビジネスサービスステップに対する定義 119ビジネスサービスステップ、サブプロセス

ステップ、Siebel オペレーションステップのフィールドの説明 117

条件

開始ステップでの定義 134ユーザー対話の次のステップ分岐 134

条件アプレット

特殊な比較の使用 233比較値の使用 232標準比較の使用 232フィールドの説明、ポリシービュー 232

すスクリプト、ワークフロープロセスの

呼び出し、例 171ステップ

コピー 92削除 92定義 304

ステップインスタンス、定義 304

そ送信メッセージ引数アプレット 217

た待機ステップ

グローバルタイム計算 163説明 131定義 131, 304入力引数、定義 131

ち中止ステップ

説明 138定義 139, 304入力引数、定義 139

チュートリアル

ワークフロープロセスの設計 80ワークフロープロセスのテスト 86ワークフロープロセスの配置 88

長実行時間ワークフロープロセスObject Id 94エンドユーザーへのサブプロセスの割り当て 147作成 147

つ追跡

ワークフロープロセス、追跡レベルの増大 201ワークフロープロセス、ログレベル 200

追跡ファイル

Siebel Server タスク追跡ファイル、リストされたプロセスについて作成 289

Siebel Server ログディレクトリ、表示 290追跡ファイルの表示 290

て定義済みプログラム

Message Broadcast プログラム、画面の

例と引数 218Run External Program 219, 226Send Email、使用方法と引数 217Send Quote Page 266クローズ日、変更 263上司を所有者として割り当て 264所有者、変更 264表 301ワークフローアクション、定義済みプログラムで

作成 24ワークフローポリシープログラム 262

データベース

Siebel データベース、説明 27特殊な比較 234

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

索引 ■ と

354

トリガー、作成 267ワークフローポリシーのデータベース

テーブル 277テスト

ワークフロープロセス、チュートリアル 86ワークフロープロセス、プロセス

シミュレーター 179ワークフロープロセス、方法の作成 58

電子メール

受取人ごとに統合、バッチモードでの使用方法の

説明 230受取人に対する統合 224テスト 237ワークフローポリシーの作成 236

と同期サーバーリクエスト 335特殊な比較、説明 234トラブルシューティング

Email Manager と Page Manager 276備考 299

トリガー

Generate Triggers(Gen Trig)、機能 267Generate Triggers(Gen Trig)、コンポーネントに

固有のパラメータ 270Generate Triggers(Gen Trig)、ヒント 269データベーストリガー、作成 267無効なトリガー、本番環境での回避 300

な名前の変更、ポリシーカラムとポリシー

フィールド 250

に入力引数

サブプロセスステップの定義 123待機ステップ、定義 131中止ステップ、定義 139ビジネスサービスステップに対する定義 119ビジネスサービスステップ、サブプロセス

ステップ、待機ステップのフィールドの説明 116

はバッチ機能 224バッチモード

ワークフロープロセスの実行 175

ひ比較演算子

条件基準 106比較値

条件アプレットでの使用 232特殊 233日付計算の入力 235標準 232

引数

Create Email Activity プログラム 293Database Operation プログラム 220Message Broadcast プログラム 218Policy Program List Argument ビュー 256Run External プログラム 219Send Email プログラム 217Send Page プログラム 216定義 303引数値の作成 259プログラムの SQL 文の作成 262プログラム、作成例 261ポリシーのアクションパラメータ 23ポリシープログラムの共通値 257

ビジネスアナリスト、役割 26ビジネスオブジェクト

定義 303プライマリビジネスコンポーネントの定義 57

ビジネスサービス

定義 303ワークフロープロセスでの使用 115

ビジネスサービスステップ

出力引数、定義 119説明 115定義 118入力引数、定義 119

ビジネスサービス、定義済みOutbound Communications Manager 334Workflow Utilities、引数 338同期サーバーリクエスト 335非同期サーバーリクエスト 335

ビジネスサービス、ワークフローポリシーアクション、

実行、注意事項 222ビジネスプロセス

自動化 172ビジネスプロセス、定義 303ビジネスポリシー

情報の収集 55ポリシーアクションの作成 222ポリシーグループの作成 228ワークフローポリシーの作成 230

ビジネスルール、定義 305日付計算、比較値 235非同期サーバーリクエスト 335ビュー名

プロセスプロパティによる代替名の作成 134

索引 ■ ふ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 355

ふフィールドの説明

Compose Condition Criteria ダイアログボックス 105

Siebel オペレーションステップの検索条件 128Subprocess アプレット 121WF Process Props アプレット 71WF Step Branches アプレット 102WF Step Recipients アプレット 120WF Steps アプレット 99ビジネスサービスステップ、サブプロセス

ステップ、Siebel オペレーションステップの出力引数 117

ビジネスサービスステップ、サブプロセス

ステップ、待機ステップの入力引数 116ポリシーアプレット、ワークフローポリシー

グループビュー 229ポリシーアプレット、ワークフローポリシー

ビュー 231ワークフロープロセスステップの定義 99

フィールド名の変更 250複数レコード、ワークフロープロセスでのアクションの

実行 175プログラム

定義 305定義済み、表 301プロパティフィールドの説明、ワークフロー

ポリシー 255ワークフローポリシーアクションのタイプ 23ワークフローポリシータイプ 215

プログラム引数の共通プロパティ、表 256プロセスシミュレーター 179

実行 181定義 304ワークフロープロセスのテスト 179ワークフロープロセスのテスト、注意 181ワークフロープロセス、呼び出しに使用 179

プロセスステップ

Siebel オペレーションステップ、検索条件の定義 127

Siebel オペレーションステップ、出力引数の

定義 128Siebel オペレーションステップ、説明 125Siebel オペレーションステップ、定義 125Siebel オペレーションステップ、フィールドの

定義 126開始ステップ、説明 107開始ステップ、次のステップ分岐の定義 108開始ステップ、定義 107決定ポイント、処理の説明 113コピー 92最終ステップ、説明 140

最終ステップ、定義 140削除 92サブプロセスステップ、受取人の定義 124サブプロセスステップ、出力引数の定義 123サブプロセスステップ、説明 120サブプロセスステップ、定義 122サブプロセスステップ、入力引数の定義 123待機ステップ、説明 131待機ステップ、定義 131中止ステップ、説明 138中止ステップ、定義 139ビジネスサービスステップ、出力引数の定義 119ビジネスサービスステップ、説明 115ビジネスサービスステップ、定義 118ビジネスサービスステップ、入力引数の定義 119プロセスシミュレーターでのテスト、説明 179ユーザー対話ステップ、説明 132ユーザー対話ステップ、定義 133

プロセスプロパティ 93定義 96, 304フィールド値の受け渡し例 172プロパティセットとの比較 95命名規則 78連結 97ワークフロープロセス、受け渡しの説明 95

プロパティ

Run External Program の引数 259Send Message の引数 258説明 62, 238プログラム引数に共通、表 256ワークフローポリシープログラム 255

プロパティセット

プロセスプロパティとの比較 95プロパティセット、ワークフロープロセスへの

引き渡し 95分岐

決定ステップ、定義 114次のステップ分岐、定義 108定義 303ユーザー対話の次のステップ分岐、定義 133

へ並列処理、ワークフロープロセス、サポート 108, 133

ほポリシー

アクションの作成 222監視 209グループの作成 228計画 208作成 230ポリシーと条件の計画 209

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

索引 ■ ま

356

ポリシーアクション

作成 222処理 214定義 305

「プログラム」も参照ポリシーアプレット

説明、ワークフローポリシーグループビュー 228フィールドの説明、ポリシービュー 231フィールドの説明、ワークフローグループ

ビュー 229ワークフローポリシーグループビュー、

フィールドの説明 229ポリシーグループ

計画、説明と使用理由 208作成 228

ポリシー条件

定義 305ワークフローポリシーでの役割 22

ポリシー頻度分析チャート、表示 291本番環境、移行 300

まマーケティングキャンペーン、ワークフローポリシーを

使用するシナリオ 293マルチバリューグループ

フィールドの更新 129マルチリンガル(多国語)環境

ワークフロープロセスの式の定義 163ワークフロープロセスの設定 162

め命名規則

プロセスプロパティ 78ワークフロープロセス 78

ゆユーザーイベント

使用 159長実行時間ワークフローの待機の設定 161ワークフローユーザーイベントビジネス

サービス 160ユーザー対話ステップ

説明 132代替ビュー名の作成 134定義 133分岐、定義 133

ユーザー対話の次のステップ分岐

条件 134ユーザー、ワークフローでの役割の説明 26

らライセンスキーの確認 59ランタイムイベント 158

れ例外

定義 166, 304レポジトリ設定、検証 59

わワークフロー

Siebel Tools 62アップグレード 60一般原理 18関連する職務上の役割 26グローバル実装 162グローバル実装、待機ステップとグローバルタイム

計算 163グローバル実装、マルチリンガル(多国語)

環境でのワークフロープロセスの

設定 162グローバル実装、ワークフロープロセスの式の

定義 163シミュレーションアーキテクチャ 45処理モード、7.0 フロー 145処理モード、インタラクティブフロー 146処理モード、サービスフロー 146処理モード、説明 143処理モード、長期間のフロー 145設計時のアーキテクチャ 43定義 18配置アーキテクチャ 46ビジネスサービスの有効化 58他の Siebel コンポーネントとの対話 52要件 56呼び出しメカニズム 50ランタイムアーキテクチャ 47

ワークフローアーキテクチャ

概要 27ワークフローアクション

Assign to Campaign Email の作成 295Create Email Activity 295Database Operation プログラムタイプの

作成 226Database Operation プログラムタイプの

使用 220Message Broadcast プログラムタイプの

作成 218Run External プログラムタイプの作成 219

索引 ■ わ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 357

Send Campaign Email の作成 294Send Message プログラムタイプの作成 217Send Page プログラムタイプの作成 216

ワークフローアクションエージェント

起動 277機能 285シャットダウン方法 286プロセスの実行方法 286

ワークフローアクション引数

アプレット、説明 214ワークフローインスタンスの管理ビュー 198ワークフローインスタンスモニタービュー 198ワークフローエージェントプロセス

自動起動 287ワークフローグループ、複数の起動 287

ワークフローオブジェクト

Object Explorer のビューでの定義 249カラムの追加 250機能 241新規追加 249説明 306ワークフローコンポーネントとの関係 241

ワークフローオブジェクトのプロパティの

フィールド 244ワークフローカラム

アプレットのフィールド 242説明 305追加 247ワークフローオブジェクトへの追加 250ワークフローコンポーネントとの関連付け 251

ワークフロー管理者、役割 26ワークフローグループ

作成 208説明 24ワークフローエージェントプロセス、複数の

起動 287ワークフローポリシーグループの定義 296ワークフローポリシーグループ、説明 306

ワークフローグループアプレット

使用方法の説明 228フィールドの説明 228

ワークフローグループビュー、機能 214ワークフローコンポーネント

アーキテクチャ 27コンポーネントとプライマリの関係 252コンポーネント間の関係 241説明 240, 305定義 248ワークフローオブジェクトとの関係 241ワークフローカラムとの関連付け 251

ワークフローコンポーネントカラム

機能 240説明 306プロパティのフィールド 247

ワークフローコンポーネントのアーキテクチャ 27ワークフロー条件、定義 305ワークフローのグローバル実装 162ワークフローの持続設定

使用 157説明 157有効化、設定 158

ワークフロープログラム

5 種類 254Assign to Campaign 293Create Email Activity 293Send Campaign Email、使用 292作成または変更 259説明 254, 305定義済みの設定 262

ワークフロープロセス

Object Manager での実行 175Siebel Tools 62新しいワークフロープロセスの定義 77アプリケーションオブジェクトマネージャでの

実行 175イベントの追跡 299インスタンスの停止 194開発環境から本番環境への移行 189回復 167概要 19監視、説明 197監視、レベル 199管理 192既存の定義の変更 78既存の定義のレビュー 76既存のプロセス定義、レビュー 76計画に関する注意事項 57計画のヒント 57コピー 92サーバーコンポーネントが含まれるワークフローの

テスト 183削除 92作成の概要 61サンプルシナリオ 20シミュレーション 179情報の収集 55スクリプトからの呼び出し、例 171ステップの削除 92ステップの作図 90ステップの詳細の定義 91ステップの定義 76タイプ、7.0 フロー 145タイプ、インタラクティブフロー 146タイプ、サービスフロー 146タイプ、説明 143タイプ、長期間のフロー 145定義 304定義に使用するフィールドの説明 99

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

索引 ■ わ

358

テスト 179テスト上の注意 181テスト、移行方法の定義 58テスト、検証ツール 178テスト、プロセスシミュレーター 179テスト、プロセスシミュレーターの実行 181特定のプロセス定義のすべてのインスタンスを

中止 194トラブルシューティング、Siebel Application

Response Management 201トラブルシューティング、Siebel フライトデータ

レコーダーファイル 202トラブルシューティング、説明 197トラブルシューティング、追跡およびイベントログ

レベル 200トラブルシューティング、追跡レベルの増大 201配置 186配置、エリアノード 188配置、説明 185配置、モバイルクライアント 188配置、モバイルクライアントルーティングの

制限 188バッチモードでの実行 175パラメータの定義 76ビジネスサービス、有効化 58プロセス定義のインポート 191プロセス定義のエクスポート 191プロセスプロパティ 93プロセスプロパティとプロパティセット 95プロセスプロパティの定義 96命名規則 78要件 56呼び出し 168呼び出し、オブジェクトマネージャの

スクリプトから、例 171呼び出し、スクリプトから 171呼び出し、説明 169呼び出し、定義済みビジネスサービスとして 174呼び出し、ランタイムイベント 172呼び出し、ワークフローポリシーから 170ランタイムイベントからの呼び出し、説明 172ログファイルからインスタンスを削除 196ワークフロープロセスのコピー 92ワークフロープロセスの削除 92ワークフロープロセスマネージャサーバー

コンポーネントでの実行 175ワークフローポリシーからの呼び出し 170

ワークフロープロセスインスタンス

定義 304ワークフロープロセスステップ

定義の説明 76ワークフロープロセスの設計

チュートリアル 80

ワークフロープロセスの配置 185エリアノード 188チュートリアル 88モバイルクライアント 188モバイルクライアント、ルーティングの制限 188

ワークフロープロセスのパラメータ

定義の説明 76ワークフロープロセスの呼び出し 168

オブジェクトマネージャのスクリプトから、例 171

スクリプトから 171説明 169定義済みビジネスサービスとして 174ランタイムイベント 172ワークフローポリシーから 170

ワークフロープロセスマネージャ

サーバーコンポーネント、ワークフロープロセスの実行 175

バッチモードでのワークフロープロセスの実行について 175

ワークフロープロセスモジュール、説明 17ワークフロープロセス、監視

イベントの追跡とログ、表 200中止 194プロセスの修正と再開 168ワークフロープロセスインスタンスの削除 196

ワークフロープロセス、デザイン

定義、処理 76プロセスステップ、作図の説明 90

ワークフローポリシー

Assign Non-Respondents ポリシー、作成 297Email for CD-ROM Campaign ポリシー、

作成 296Send Email 用に作成 236Siebel オペレーションステップ、異なる層の使用、

説明 129移行 213インストールの検証 59概要 21グループ間での移動、注意事項 231計画、監視対象の判定 209計画、説明 208構造、ルール構造の説明(図) 22作成 229, 230条件、特殊な比較の表 234説明 305定義 22テスト 213, 298特殊な比較の使用 233必須コンポーネント 59ビュー、一覧 214ビュー、管理と例 25標準比較の使用 232

索引 ■ わ

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0 359

プログラムのタイプ 215プログラムのタイプ、リスト 23プロセスの呼び出し 170ポリシー条件、説明 22ポリシーと条件の計画 209本番環境、移行 300ライセンスキーの確認 59レポジトリ設定、表示 59ワークフローグループ、説明 24ワークフローポリシーアクション、部分(図) 23

ワークフローポリシーアクション

作成 222処理 214

ワークフローポリシーアクションエージェント 208ワークフローポリシーアクションビュー

Message Broadcast Argumentsアプレット 218

アプレット、説明 214アプレット、フィールドの説明 215受取人アプレット 221

ワークフローポリシーアプレットのフィールド 231ワークフローポリシーエクスプローラビュー 214ワークフローポリシーオブジェクト

Object Explorer、追加 238定義 306変更 251

ワークフローポリシーカラム、定義 305ワークフローポリシーグループ

計画 208作成 228定義 306

ワークフローポリシーグループビュー

ポリシーアプレットのフィールド、表 229ポリシーアプレット、説明 228ワークフローグループアプレット 228

ワークフローポリシーコンポーネントカラム、

定義 306ワークフローポリシーコンポーネント、定義 305ワークフローポリシーのテスト 298ワークフローポリシーのバッチフィールド 230ワークフローポリシーの引数アプレット 215ワークフローポリシービュー

アクションアプレットのフィールド、表 235処理 229

ワークフローポリシービュー、機能 214ワークフローポリシープログラム

Program List ビューによる表示 255プロパティフィールドの説明 255

ワークフローポリシーモジュール、説明 17ワークフローポリシーモニターエージェント 208ワークフローポリシーレポートページ、説明 291ワークフローポリシーログ 298ワークフローポリシーログビュー 214ワークフローマネージャ

「ワークフローポリシー」を参照ワークフローモニターエージェント

起動 279パラメータ 282ワークフローポリシーのテスト 298

ワークフローユーザーイベントビジネスサービス

ユーザーイベントの生成 161ワイルドカード、標準比較での使用 232

Siebel Business Process Framework: Workflow ガイド バージョン 8.0

索引 ■ わ

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