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無線電力伝送の標準化

慶應義塾大学理工学部電子工学科

眞田研究室 ４年

西山 恭平

2014/4/30

無線電力伝送(WPT:Wireless Power Transfer)とは

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送電 (コンセント等)

+ 無線通信 = 無線電力伝送

(WPT)

TV放送 携帯電話

コネクタを介さず無線で充電が可能

制御通信

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制御装置

制御通信とは

・受信相手の初期認証 ・送電開始/停止などの ・送電器と受電器の位置合わせ ・異常動作検出等の安全上の 制御

制御通信方法

電力伝送と 異なる 周波数帯?

適用する周波数

既存の無線 システムを利用 例：Bluetooth, WiFi

Yes

No 同一周波数帯

電力伝送と同時?

下記に示す条件の 無線システムを利用 通信速度 : 1kbps以下 電力 : 2～3W以下 (電気自動車を除く)

Yes

下記に示す条件 の無線システム を利用 通信速度 : 1kbps以下

No

標準化の概要

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携帯・ スマートフォン等

モバイル 機器等

大型TV・ 高機能PC等

電気自動車(EV)

電力 5W以下 50W以下 50W以上 未定

商用化時期 既に商用化 既に商用化 2015年以降 2015年以降

商用化シナリオ(BWF)

2015年以降は家電機器(50W以上)及びEVの制度化が必要

背景

未だ世界統一の規格が定まっていない

国際規格

地域規格

国家規格

地方規格

(業界規格・社内規格等)

規格の階層

製品やメーカーが異なると利用できない 品質, 性能を保つ 安全性を確保

BWF : ブロードバンドワイヤレスフォーラム

標準化動向マップ(家電機器)

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米国CEA 韓国TTA 日本BWF

A4WP WPC

国際規格

国家規格

業界規格

IEC TC100 TR作成, 提案

TR作成

WG4と連携 WG5 と連携

情報交換 TR作成など

リエゾン関係 構築中

連携を検討

TR(Technical Report) : 技術報告書 WG(Work Goroup) : ワークグループ リエゾン関係 : 専門的な関係

PMA

連携 WPCの規格「Qi」 をサポート

標準化動向(家電機器) ～業界規格～

[組織・機関]

WPC(Wireless Power Consortium)

[概要]

2010年9月 規格「Qi」(チー)を策定

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Qi Rezence PMA

方式 電磁誘導方式 磁界共鳴方式 電磁誘導方式

伝送距離 密着 約5cm 密着

電力 5W以下 3.5W(FeaturePhone) 6.5W(Smart Phone)

電力制御 単方向の帯域内通信 BLE(Bluetooth Low Energy)

[組織・機関] PMA(Power Matters Alliance) [概要] 2012年3月 世界的な相互運用性を目指して設立 [組織・機関] A4WP(Alliance for Wireless Power) [概要] 2013年12月 規格「Rezence」(レゼンス)を策定 「Qi」, 「Rezence」, 「PMA」の比較

2014年2月 互換性の実現

標準化動向(家電機器) ～国家規格～

[組織・機関名]

CEA（米国家電協会） R6.3 Wireless Power Subcommittee

[概要]

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WG1 WG2 WG3 WG4 WG5

目的 用語の統一 安全性とRFエミッションに関する規格の作成

効率, 技術要件や標準的測定法の開発

磁界共鳴方式に関する標準規格化

電磁誘導方式に関する標準規格化

規格 CEA-2042.1 -A(ANSI) 公開済み (2012/07)

CEATR-2 公開済み (2013/12)

CEA2042.3 公開予定

CEA2042.4 公開予定

CEA2042.5 公開予定

各Work Group(WG)ごとの取り組み

「Qi」, 「PMA」 「Rezence」

関連性あり 関連性あり

まとめ(家電機器)

業界規格として, 「Qi」, 「Rezence」, 「PMA」の3つの代表的な規格があり、

この3つの規格は統合する動きを見せている

国家規格の策定を目指して各国標準化団体が検討中

世界統一の規格が定まっていない

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標準化動向マップ(EV)

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IEC TC69 ISO TC22

PT 61980-1

米国SAE J2954T/F

ワイヤレス給電の規格化 IEC 61980-1(一般要件) IEC 61980-2(制御通信) IEC 61980-3(磁界結合WPT)

国際規格

国家規格

連携

標準化動向(EV)

[組織・機関]

SAE(米国自動車協会) J2954(非接触給電標準化TF)

[概要]

2014年～2015年 標準発行予定

利用周波数・パワークラスの決定(2013年11月)

利用周波数 : 85kHz帯(81.38～90.00kHz)

パワークラス : 以下の3種類

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WPT1 WPT2 WPT3

対象 乗用車 普通充電

乗用車 普通充電(公共)

乗用車 急速充電

最大電力 3.7kW 7.7kW 22kW

パワークラス

まとめ(EV)

米国SAEが国家規格策定を目指して検討中

周波数・パワークラスの決定に向けて議論

2014～2015年に規格策定予定

世界統一の規格が定まっていない

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参考文献

[1] Tseng, R., B. von Novak, S. Shevde and K. A. Grajski, “IEEE IMS WPT Conference 2013 A4WP Interoperability Specification Overview”

Qualcomm, San Diego, CA, USA, 2013/5/15

[2] トヨタ自動車株式会社, 米国自動車技術会(SAE)の動向について-総務省, 2013/7/30

[3] ブロードバンドワイヤレスフォーラム, ワイヤレス電力伝送用システム制御通信について-総務省, 2013/7/30

[4] 山本隆司, 岡本裕, 吉田均, 規格と法規, 2008/3/26

[5] 複数端末を同時ワイヤレス給電できる『Rezence』発表ー2014年初めに製品化, 2013/12/16

[6] A4WPとPMAがワイヤレス充電技術の統合に合意, 2014/2/12

http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201402128191/

[7] ワイヤレス給電方式の統一, 2014/2/12

http://www.konure.com/mt4/mtsearch.cgi?search=PMA+Qi&IncludeBlogs=2&limit=20

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