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大企業の経営改革とベンチャーの活性化で日本を再び元気に. Social Media Week. ブレークスルー パートナーズ株式会社 マネージングディレクター 赤羽 雄二 [email protected] HP: www.b-t-partners.com ブログ: http://b-t-partners.com/akaba/ Facebook : https://www.facebook.com/yuji.akaba Twitter: https://twitter.com/YujiAkaba. 2 0 1 3 年 2 月 2 1 日. - PowerPoint PPT PresentationTRANSCRIPT
Social Media Week
ブレークスルー パートナーズ株式会社マネージングディレクター
赤羽 雄二
[email protected] HP: www.b-t-partners.com
ブログ: http://b-t-partners.com/akaba/Facebook : https://www.facebook.com/yuji.akaba
Twitter: https://twitter.com/YujiAkaba
2 0 1 3 年 2 月 2 1 日
大企業の経営改革とベンチャーの活性化で日本を再び元気に
2
内 容
1.日本の大企業の危機
2.大企業の経営改革が進まない理由
3.大企業の経営改革を進めるためにどうすべきか?
4.「真のオープンイノベーション」促進のポイント
5.リーンスタートアップ時代のベンチャー成功の鍵
6.ソーシャルメディアを通じた個の力の結集
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はじめに自己紹介
4
コマツにて超大型ダンプトラックの設計
5
スタンフォード大学大学院で機械工学修士を取得
の空気に初めて触れるシリコンバレー
6
マッキンゼーにて 14 年間、日本企業、韓国企業の経営改革、新事業創造にパートナーとして取り組む
うち、 10 年間 500 週、ソウル往復
世界二十数カ国からコンサルタントを動員
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2000 年以降、日本発の世界的ベンチャー、世界的企業を 1 社でも多く生み出すべく、ブレークスルーパートナーズを創業
ベンチャー共同創業、経営支援 10 数社
1 社 500 万円出資、オフィス・サーバー無料提供のブレークスルーキャンプ by IMJ 運営統括
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全米でも注目されているシリコンバレーのベンチャーキャピタル、 Fenox Venture Capitalのアドバイザー
Y Combinator 、 500 Startups 等、トップインキュベーター出身のベンチャーに出資。上場直前も出資
事業会社から出資募集中。 を含む最新情シリコンバレー報を提供し、出資企業から 1 名 に受け入れオフィス
1 年に 8000 件に接し 300 社を精査、 10 社出資
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ソーシャルゲーム
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すべての特許、技術、技術者を一発検索でつなぐ、パテントベースソーシャルグラフ
圧倒的な手軽さで、体系的な企業・業界情報の収集、分析
スマホで YouTube がきれいに見れる
Jin-Magicによる帯域安定化
学生 23 チーム 100 名が参加した、 2 ヶ月間の開発合宿(宿泊、オフィス、サーバー等すべて無料。食費補助。交通費補助)
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1 社 500 万円出資、きめ細かい支援を提供するベンチャーインキュベーション
学生 28 チーム 100 名が参加した、 5 週間の企画・開発コンテスト
ブレークスルーキャンプ 2012 Summer を7~ 9 月に開催( 100 名、 28 チーム)
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800 名が集まったインドネシアのハッカソン
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製造業幹部インド 113 名への事業計画作成ワークショップ
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6 時間で完成、チーム内で交互にプレゼン
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チームの代表が全員の前でプレゼン
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メモ書きも全員にやっていただきました
1.日本の大企業の危機
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シャープが倒産同然。私の優秀な友人も 12 月で早期退職
どこも、回復の目途がないことが深刻
パナソニックが 2 年連続で7500億円以上赤字
ソニーは TV 事業が 8期連続で営業赤字、
全社も 4期連続赤字
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富士通、 9500人削減今期最終赤字 950億円
ソニー営業黒字確保( 2012 年 10~12
月期連結決算の営業利益 464億円)ただし、金融・映画事業が下支え電機は 179億円の赤字、 6四半期連
続
直近のニュースでは
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製造大企業の危機の背景( 1/2)各産業における垂直統合( 1 社で研究、開発、生産、販売まで全部行う)から水平分業への変化が不可避な流れ– PC 、スマートフォンのようにグローバルソーシン
グ–広がるオープンイノベーション
すべての工業製品、 が何らかの意味でサービス デジタル化–携帯電話、テレビ・家電、 PC–流通– 自動車
グローバルな分業構造の変化、およびデジタル化に適応できない企業は淘汰される– 大手家電、電機メーカーの不振– IT 業界で世界的に活躍する企業はごく一部(世界の端末市場の利益の 72%を Apple が占め、残りはSamsung
参考: http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/39c2970f079ebad7f1ef793ec99f7105 http://jp.techcrunch.com/archives/20130207study-finds-that-apple-took-72-of-all-handset-profits-samsung-got-the-rest/
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製造大企業の危機の背景( 2/2)日本の経営者はこの変化に対応しきれず、要素技術
の「ものづくり」以外への軸足転換ができていない–長期的な雇用関係に基づく「ものづくり」が強みだったが、付加価値が急激に減少
–過去の成功モデルからの思いきった転換ができない
「匠の技」の通用する分野は狭まっており、ビジネス的には袋小路
一言で言えば、世界的な産業構造の変化に日本の製造業が対応できなかった– 韓国、台湾、中国、インドは世界的な水平分業の波に乗った
–欧米企業は水平分業の波に乗り移った– 日本企業は飛び乗る気がほとんどなかった参考: http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/39c2970f079ebad7f1ef793ec99f7105
2.大企業の経営改革が進まない理由
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日本の大企業の経営改革が進まない理由は、経営者の判断力・行動力の欠如
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日本の大企業の経営改革が進まない理由は、経営者の判断力・行動力の欠如
残念だが、それ以上でもそれ以下でもない
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日本企業の経営者の質はかなり低いのでは?米国が大量消費をし、韓国・中国・インドが登場して
いなかった時代に大量生産で成功した(高度成長期)
チームワーク、きめ細かな仕事、徹底的な工夫が得意
素晴らしい工場長、素晴らしい営業マンは多かった
日本人は、あるいは日本人の組織は今の大企業が必要としているような経営の舵取りに必要な意思決定、ダイナミックな方向転換、システム構想力が昔から苦手だったのでは
大企業だけではなく、政治家、外交官、官僚にも優れた が見当たらない リーダー . . . を育てられない文リーダー化、風土
明治以降の日本軍の歴史も多くの場合、戦略がお粗末、兵站を軽視・混乱、諜報戦への感度が低い
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日本企業では、経営者を育てていない
戦後すぐ朝鮮戦争が始まり、米国の思惑で日本が供給基地になって以降、「もっと早く、多く、安く」を旗印に日本企業は驚異的な急成長を遂げた
そのため自らの経営力を過信したが、実際は非常に優秀な工場長と営業マンを超えた本当の意味の経営者はかなり少ないのではないか?
経営者は会社の大きな舵取りをし、ダイナミックな状況判断で危機を回避・打開する役目
「出る杭は打たれる」日本で、人に上に立つリーダーシップとはどういうもので、どうやって訓練すべきかほとんど手つかずだった
次期社長の選抜プロセスが不透明で、情実人事も多い
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シャープの経営体制のまずさ
社長の質の変化、社長人事の不手際、院政、派閥形成
今回の危機に際して、意思決定ができない。最善手が全く打てない。当事者能力がない
取締役会からのコーポレートガバナンスも働かない
顧客訪問やパートナー発掘より社内会議や社内調整を優先する風土。過度の自前主義による閉鎖主義
非常にもったいない状況
出典: 取材に基づく
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3.大企業の経営改革を進めるためにどうすべきか?
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経営改革を進めるには経営トップが本気で変えようと思わないと、経営
改革は不可能
経営トップにその気はあるが方法を迷っている時は、 No.2あるいはトップに近い執行役員が強く後押し
危機意識の強い部長・課長クラスが役員を動かして経営改革プロジェクトを進めることも
社員数百人の会社でも 2~3 年、大企業なら 5 年かかる
自力ももちろんありえるが、経営改革のプロを雇う方がはるかに早く大きな成果が出る
グループ会長の直接的な補佐として、グループ経営全体に関与
数百名以上の社内改革推進部隊を徹底育成
提案内容は全面的に即実行。及び腰は皆無
経営体制のすべてを刷新。例外なし
その時のメンバーは、現在 LG グループ持株会社社長、グループ各社の社長、副社長、経営幹部レベル
経済危機を乗り切り、グループ全体の業績向上に大きく貢献
LG グループの経営改革
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32 出典: http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20121112/239314/?rt=nocnt
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日経ビジネス 12 月 3 日号にも
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Yahoo!の爆速
15期連続の増収増益
2012 年 6 月、宮坂社長就任以来、すさまじい勢いで変化し続けている
PC サービスからスマートフォンへの切り替え
数週間でエンジニアの所属を大幅変更へ
意思決定の承認ステップを8段階から2段階へ
「間違ってもいいから決定しろ」
「信賞必罰ではなく、信賞のみ」
出典: http://blogos.com/article/45897/
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Yahoo!ベンチャー出資の加速
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事業の構造転換に本気で取り組むには• 自社の強みを棚卸して、
• 有望な新しい分野で何ができるのかを洗い出し、
• 成功可能性の高い分野を選定する
• 新事業立ち上げプロジェクトを 3~ 5並行して走らせる
• 既存事業の売上・利益 30~ 50%増プランを策定、実行
• 月次で厳しい進捗会議を行う
• 組織活性化につながる人材配置転換、組織階層の削減、コミュニケーション改善、経営体制変更を進める
一部ではなく、これらすべてを同時並行で進めることが必要
意識の高い社員にとって大企業の経営改革とは
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IT が圧倒的な競争力の源泉になった。その真の威力と意味合いを理解できるのは意識の高い社員
事業の方向性そのものを根本から見直す時代
社長が立ち上がらなくても、社長を動かす手を打っていく。社長を動かせる役員を動かす手を打っていく
一人がきっかけとなり、二人、三人と賛同者が現れ、会社を変えていく(ベルリンの壁の崩壊を)
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4.「真のオープンイノベーション」
促進のポイント
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オープンイノベーションとは
企業が社外のアイデア、技術を取り入れ優れた製品として市場に供給すること、他社を通じて市場に供給すること
イノベーションモデルがクローズドから劇的に変化したということで 2003 年以降提唱されている
世界では P&G 、インテル、日本では、味の素、東レ等が比較的活発
破壊的イノベーション(今までの技術を代替するような非常に安価・低品質の技術による根本的な市場破壊)が増え、すべて自社でまかなうことができなくなっため
40 出典: https://pgconnectdevelop.jp/
41 出典: https://pgconnectdevelop.jp/needs_list.php?init=t
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オープンイノベーションを推進するのは経営者
オープンイノベーション(=世界中の優れた技術、他社をうまく活用して自分の強みに集中し、事業を成功させる)を推進できるかどうか、は技術者の問題ではない
経営者が社内の反対を押し切り、自社が本当に価値を出せる分野に飛び込むかどうか . . 強いリーダーが不可欠– 自前主義からの訣別–水平分業の加速– 大胆な選択と集中– 経営者、経営システムのグローバル化– 日本的経営からの訣別
メリット
位置情報、音声、写真などスマートデバイス元来の利便を活かす
情報は常時クラウドに保存
デバイスには情報が残らない
RAM workspace
自動同期
モビリティ社内外、移動中や自宅、海外拠点も OK 、回線障害でも継続利用
セキュリティ常にクラウドに情報を保存、ユーザデバイスには情報が残らない
マルチデバイス低コスト初期投資、ランニングコストともに VDI( クライアント仮想化 ) の数分の一
データセンターAmazonAzure
の 確保モバイルコンピューティング セキュリティ
出典: http://www.eugrid.co.jp/ 問い合わせ: [email protected] 43
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TCP整流でサービス品質向上収容キャパ拡大
Video A
Video BVideo C
SNS
Video A
Video BVideo C
SNS
安定した帯域を提供しつつ同時収容ユーザ数増大
TCP 経路のボトルネックで同時 TCPセッションが帯域の綱引きをするため、輻輳
綱引きをしない安定した帯域を提供
通常
Jin-Magic ON
サーバ側ネットワーク帯域
端末側ネットワーク帯域
出典: http://www.jin-magic.com/ 問い合わせ: [email protected]
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スマートフォンでも快適に動画を閲覧
混雑した通常の場合混雑した通常の場合 Jin-Magic ON の場合Jin-Magic ON の場合
従来のベストエフォート型サービスでは、ユーザーが帯域を奪
い合う
帯域制御により動画が快適に閲覧でき、かつ同時収容ユーザ数が増
大
出典: http://www.jin-magic.com/ 問い合わせ: [email protected]
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ベンチャーへの出資を通じた協業米国の大企業はベンチャーに出資し、買収することが日常茶飯事– IBM 、 GE 、 Apple 、 Cisco 等の製造業– マイクロソフト、 Google 、 Apple 、 Facebook 等の IT 系企業–それ以外も多数
買収されたベンチャーの経営陣がそのまま大活躍することも多い– Google の Android チーム– Facebook の FriendFeed チーム
一方、日本の大企業にとって、ベンチャーとの協業は限定的–比較的活発に行ってきたのは、 Yahoo! 、楽天、最近では KDDI– ただし、上記の米国企業のように多数のいわゆるベンチャー(資金調達をし、急成長を目指す)を買収し、活用できている企業は少数
ベンチャーに限らず、日本企業同士あるいは、日本企業による外国企業の M&A は年間 1500 件以上あり、新規事業創出のベースは十分ある
日本で M&A をうまく活用しているのは日本電産– 技術力はあるが経営が悪化した会社を買収する– 日本電産社長が個人筆頭株主となり、同時に代表取締役会長にも就任して経営– 経営が悪化した企業を買収した場合でも、人員削減はおこなわない。買収した子会
社の社名は最高益を更新すると「日本電産○○」と変更
出典: http://ggsoku.com/2012/09/authentec-apple/
ベンチャーの事情 ベンチャーとの協業のポイント
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ベンチャーにおいて、資金繰りは常に頭痛の種
「上場がむずかしいので、大企業が買収してくれるならありがたい」と思う創業者が少数ではない– 米国では、創業時から大企業への売却を想定–買収され、大企業のリソースを活用してビジ
ネスを大きく成功させたいという創業者と、次のビジネスに取り組みたいという創業者とに別れる
– 日本でも近年、同様の傾向が強まった– 元々、 2000 年前後にも Yahoo!等への売却を
目指した創業がかなりあった
一方、出資を受けることへの不安感が強い–やりたいことができなくなってしまうのでは
ないか?– スピードが遅くなってしまうのではないか?– 事業について何もわかっていない人が送り込
まれるのではないか?–顧客が限定されるのではないか?– 出資先の技術・プラットフォームを強制され
るのではないか?–頑張ってもやりがいがない、評価されない状況になってしまうのではないか?
– 出資先の受託開発ばかりやらさせるのではないか
1. 事業ビジョンと経営方針を示し、協業関係へのコミットメントを十二分に伝える
2. 大企業側の責任者の人柄、スタイルがベンチャーとの協業の成否を左右する
3. スピードを落とさないことを(スピードを落とすことがベンチャーとして最悪)最優先とする
ベンチャーの事情、ベンチャーとの協業のポイント
大成功しているプラットフォームの例 プラットフォーム構築のポイント
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大企業が提供するプラットフォームに数十万以上のベンチャー・デベロッパーが乗ってビジネスを展開する– Facebook 、 App Store 、 Google Play– デベロッパー売上の 30%をプラットフォーム
が吸い上げる– 世界中のどんなデベロッパーでも全く問題なく
アプリをアップし、サービス提供できる
国内での大成功事例は、モバゲー、 GREE– デベロッパー売上の 30%をプラットフォーム
が吸い上げる( +10%は携帯キャリアへ)– それぞれ 2000 万人規模のユーザーを提供すること、課金・送客をコントロールすることでデベロッパーが殺到した
– 加えて、上位アプリは 1 アプリ月間 500~1000 万円を超える広告費を獲得している
API 提供によりプラットフォーム化したアプリ– Foursquare : ユーザー 2000 万人、チェック
イン 20億回、デベロッパー 1 万社以上( Instagram 等)
– Twitter : アクティブユーザー 1億 4000 万人以上、 1 日 3億 4000 万件以上のツイート、デベロッパー多数
スマートフォン、ソーシャルメディア時代に有利に展開できるプラットフォームは、 IT系が主体
ベンチャーが必死に頑張りたくなるようなレベニューシェア比率
製造業でも、今後同様のプラットフォームが可能になると思われる
・ インターネット接続された家電 ・ 家庭内外でのシームレスな TV視聴 ・ クリーンハウス、エネルギー最適化 ・ デジタルカメラのネットワーク対応 ・ 自動車のネットワーク化、ナビ連携 ・ 医療情報の API 提供とネットワーク化 ・ ファッション店舗内の消費者向けサービス
銀行等の金融サービス、不動産等も API 提供で無数のデベロッパーがサービス提供可能
ベンチャーが殺到し、貢献するプラットフォームの構築
出典: http://jp.blogherald.com/2012/04/18/foursquare-celebrates-20-million-users-2-billion-check-ins-video/ http://gigaom.com/2011/07/08/mobile-internets-top-apps-are-hooked-to-foursquare-api/ http://japan.cnet.com/news/service/35016252/?tag=nl
エコシステムの必要要素 エコシステム確立のポイント
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早期に自社サービス・製品で収入を得られること
頑張って成果を挙げると、それにしたがって収入を得られること。利益率が落ちないこと
ユーザーが非常に多く、頑張った努力の結果が報いられやすいこと
ゲームに勝つルールが明確に決まっていること。はしごをはずすとか、後出しじゃんけんがないこと
公平・公正な戦いがある程度以上保証されていること
投資家がエコシステム内にいて、必要な資金を提供してくれること
生産性をさらに上げるツールを提供してくれる会社もエコシステム内に多数存在すること
エコシステムに対する信頼感が厚いこと
エコシステムが成果を生み、さらに人材、資金の供給が増えること。好循環が起きること
ベンチャーが急成長するエコシステムの確立
シリコンバレーは最大・最強のエコシステム
米国そのものが世界中から資金、企業、人材を吸収し好循環を生み出す巨大なエコシステム
企業レベルでは、 Facebook 、 App Store とも、ユーザー、デベロッパー、各種サポーター(分析ツール等)による、エコシステムを確立している
日本の大企業も、自社のドメインで IT 、スマートフォン、ソーシャルメディアをフル活用した事業領域を再定義し、エコシステム確立をねらったプラットフォーム構築を目指すことが期待される
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新事業を進める上での抵抗、ノイズ
「既存事業がうまく行っているのに必要ない」
「自分の立場が危うくなるから、なるべく伸ばしたくない」
「よくわからないから、嫌だ」
「あいつらは嫌いだ」
「新しいことはきっとうまく行かない。これまでだって」
「頑張っても頑張らなくても同じだから、損だ」
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新規サービスに取り組む風土を醸成するには
社長の強い意志と明確なコミットメント
新事業立ち上げ支援チームの設置、スキル獲得
課題解決力の高い事業リーダーの抜擢、任命
プロジェクト間の切磋琢磨、健全な開発競争
即決速攻、アクション重視
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C 事業部
Y研究所
B 事業部
新事業立ち上げ支援チームにスキル集中
新事業創出、ベンチャーとの接触、構造変革を通じた経営風土の革新
全体スキームの企画、運営 案件の発掘、具体化(社内、社外) 投資・育成・資金調達・提携推進 スピンアウトの促進・支援 外部バイアウトファーム・VCとの交渉・連携 業績評価、人事評価、昇進・報酬制度の設計運用
社内外からの人材の確保・育成 他部門の検討作業へのアドバイス、整合性の確保
ベンチャー設立後のフォローアップ
人材・技術
競争力が高まった段階で、場合により社内へ 社外化によ
る事業立ち上げの加速
双方向の交流を促進し、社内を活性化
進捗状況を直接報告
JV 設立 ベンチャーへの資本参加
大きなシナジーの期待できる厳選された他のベンチャーファンド
キーパーソン、キーパーソン予備軍を派遣。 2~ 3 年でローテーションし、人材育成を加速する
人材・技術 人材・技術 人材・技術
人材・技術
人材
・企画
・出
資
全社トップマネジメント
A 事業部
新事業創出・ベンチャー設立
コアチーム
事業部門からの積極的スピンアウト
研究所からの積極的スピンアウト
中核になりうる新事業の企画、事業化
新事業創出支援チーム
X研究所
外部の経営資源外部の経営資源事業本部長
個別事業準備チーム
事業創出支援チーム内で創業準備後スピンアウト
出資・人材・
技術・戦略提携
事業部門からスピンアウト
研究所からスピンアウト
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新事業立ち上げプロジェクト推進イメージ(案)
全社課題の整理、経営改革方針合意
全社課題の整理、経営改革方針合意
1.5 ヶ月
事業計画立案事業計画立案 開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正
事業計画立案事業計画立案
1~1.5 ヶ月
開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正
1~1.5 ヶ月
6~ 8 ヶ月
6~ 8 ヶ月
・・・
・・・
事業計画立案事業計画立案 開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正
1~1.5 ヶ月 6~ 8 ヶ月
・・・
複数のプロジェクトを競争させ、切磋琢磨する中で続々とサービスを生み出していく
事業計画立案事業計画立案 開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正開発・リリース・ KPI達成状況確認・方向修正
1~1.5 ヶ月 6~ 8 ヶ月
・・・
新事業創出のために
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全力投球する環境を作り出し、
その中で命をかけてもらえるようにし、
素早いトライアルを続け、やり遂げる
徹底的に排除すべきは、形式・官僚主義
チャンスが見えたら、資源を徹底投入
他社と素早く協業
5.リーンスタートアップ時代の
ベンチャー成功の鍵
リーンスタートアップが可能となった背景
安価で、非常に使いやすいクラウドの充実
開発環境、フレームワーク・ライブラリー等の整備
必見:「 Unity を使い 3次元メダル落としゲームを 20分で開発」 http://d.hatena.ne.jp/umonist/20101209/p1
iPhone 、 Android の普及、 Facebook 、 Twitter 等 API を公開するプラットフォームの発展
Facebook 、 Twitter 等ソーシャルメディアの普及で、よいアプリ・サービスは一瞬で広まる
サービス拡大時の資金調達が非常に容易
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リーンスタートアップの本質
「リーンスタートアップ」という呼び方はかなり誤解されている
リーンスタートアップの本質は、「リーン」でも「スタートアップ」でもなく
「超高速仮説構築・検証型商品開発」
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リーンスタートアップのステップ
「超高速仮説構築・検証型商品開発」
ユーザーが泣いて喜ぶ価値仮説と
1人のユーザーが 3人呼ぶ成長仮説を立て、
それぞれターゲットとする KPI を設定し
仮説を検証する MVP ( Minimum Viable Product)を素早く構築し、
さっと検証。違ったら微妙にピボットして価値仮説、成長仮説、 KPI を設定し直して、再チャレンジ
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MVP ( Minimum Viable Product)
リーンスタートアップでは、仮説検証のための必要最小限の製品=MVP を作り、その MVP を使ってユーザーからのフィードバックを得て、そのデータに基づいて製品の改善を繰り返し行う
MVP は単なるプロトタイプ、デモ版ではなく、価値と成長に関して明確な仮説を持ち、それを検証するために必要な最低限のものだけを含む。製品のデザインや技術的なことだけを検証するのではなく、あくまでビジネスの仮説(=顧客が泣いて喜ぶか)をテストする
作り込みすぎる衝動、全体を完成させる衝動をいかに抑えるかがポイント
出典: http://enterprisezine.jp/iti/detail/3932 http://leanstartupjapan.org/?p=490 http://www.techventurebusiness.com/archives/645
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動画型 MVP 、コンシェルジェ型 MVPDropbox のように、開発に大変な手間がかかり最低限の MVP を作るだけでも相当な時間を要する場合、「動画型 MVP 」を作るのも一案–顧客は自分たちが何を望んでいるかわかっていないことが多い上、 Dropbox のような革新的なものはコンセプトを説明してもなかなか理解できない
–また、そこまでのものをプロトタイプとして提示できない
–Dropbox の CEO が取った は、技術のアプローチ アーリーアを に動画を作成したこと。話題になダプター ターゲット
り、数十万人が 、アクセス β版の予約が一気に 7 万 5千人に
「コンシェルジェ型 MVP 」–少数の初期ユーザーに対し、人手ですべて対応し、数ヶ月間にサービス内容を改善
–ユーザーが十分満足し、人手で対応しづらくなった時点でシステム開発に着手
出典: http://enterprisezine.jp/iti/detail/3932 http://leanstartupjapan.org/?p=490 http://www.techventurebusiness.com/archives/645
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リーンスタートアップベンチャーでぶつかる壁
さっと開発したものの、鳴かず飛ばず
外注を使って開発したため、リリース後のピボットが中々できない
ユーザーが伸びないのでピボットが必要だが、いつどちらに方向転換すべきか迷う
価値仮説、成長仮説を立てて動いたつもりだったが、いつの間にかうやむやになり、目指す方向が見えなくなった
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リーンスタートアップベンチャー日本ならではの成功のポイント
米国等に比べて競争相手ははるかに少なく、リーンスタートアップを徹底しているベンチャーもごく少数 → 価値仮説・成長仮説・ターゲット KPI 設定・ MVP構築・検証・ピボットの徹底
メンバーのそろった強力な創業チームはそれほど多くない → 「勝つチーム作り」に特別な努力を
スマートフォン先進国で、世界一のARPPU →ユーザーの徹底研究で恵まれた環境を活かす
東南アジアへのアクセスが容易 → 市場が成長し始めた巨大なインドネシア市場等での有利な事業展開に先手を打つ
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6.ソーシャルメディアを通じた
個の力の結集
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ソーシャルメディアの影響誰でも何かしら発信するようになる。公開範囲、発信内容は人それぞれ
考えの深い人、発信できる人は非常に目立つ。肩書きだけで内容のない人はメッキがはがれる
日本人が苦手だった「深く考えること」、「突き詰めて考えること」、「全体構造を考えること」、「人と違う意見を持つこと」がだんだんできるようになる
自然に、本物と個性が評価される時代になる
心に響くアプリ・サービスは、最初から爆発的に伸びる。響かないものは埋没 → ないのと同じ
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ソーシャルメディアを通じた個の力の結集
個人の発信力が上がり、本物が評価されるようになると、意識の高い方々の影響力が高まる
より大きな動きになり、「ビジネスへの姿勢」や「個人の意識」にも影響し始める
意識の高い個人がプッシュする大企業の経営改革とベンチャーの活性化が社会に新しい動きを生み出す
中堅企業、中小企業の活性化、人材の流動化にもつながっていく
政治にもソーシャルメディアが影響し始める
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意識の高い個人からの働きかけが会社を、社会を動かす
ソーシャルメディアがそれを可能にする
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日本を再び元気に!
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主な講演資料、ブログ事業計画作成とベンチャー経営の手引き: http://www.slideshare.net/yujiakaba/ss-7021997
ブレークスルーキャンプ by IMJ : キックオフイベントhttp://www.slideshare.net/yujiakaba/by-imj
ブレークスルーキャンプ決勝プレゼン大会: http://www.slideshare.net/yujiakaba/2011-9466238
Social Media Week での講演: http://www.slideshare.net/yujiakaba/web-11542736
全国 VBL フォーラム第 5回基調講演: http://www.slideshare.net/yujiakaba/5vbl
クリーンテックベンチャー: http://www.slideshare.net/yujiakaba/ss-8973633
ベンチャー人材確保ガイドライン: http://www.slideshare.net/yujiakaba/ss-8854374
現代ビジネス「ソーシャライズ!」でのブログ
– 日本が変わった: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31677
– 大企業が変われない理由: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31888
– リーンスタートアップの最新事情: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32038
– SXSW が世界を動かす: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32138
– 大企業の改革と新事業立ち上げへのヒント: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33705
日経ビジネスオンラインでのインタビュー記事「日本の大企業が再び輝きを取り戻すには」: http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20121112/239314/
略歴: 赤羽 雄二
東京大学工学部を 1978 年 3 月に卒業後、コマツで建設現場用の超大型ダンプトラックの設計・開発に従事
1983~ 1985 年、スタンフォード大学 大学院に留学(機械工学修士)
1986 年、マッキンゼー入社。経営戦略、組織設計、マーケティング、新事業立ち上げなどのプロジェクト多数を 14 年間にわたりリード。うち、 1990~ 2000 年の10 年間、マッキンゼーソウルオフィスを立ち上げ、韓国のトップグループの経営改革を推進
シリコンバレーのベンチャーキャピタルをへて、 2002 年、創業前、創業当初からの非常にきめ細かな支援を特徴とするブレークスルーパートナーズ株式会社を森廣弘司と共同創業し、「日本発の世界的ベンチャー」を生み出すべく活動。ベンチャーの共同創業、経営支援に取り組んでいる
学生向けアプリ開発コンテスト、ブレークスルーキャンプ企画・運営
ベンチャーインキュベーション、ブレークスルーキャンプ by IMJ 運営統括
米 Fenox Venture Capital アドバイザー
経済産業省「産業競争力と知的財産を考える研究会」、総務省「ITベンチャー研究会」委員、「 ICT ベンチャーの人材確保の在り方に関する研究会」委員、 「事業計画作成支援コース」の企画立案および講師、「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」著者
東京大学工学部「産業総論」講師、北陸先端科学技術大学、電気通信大学講師
スマートフォンゲーム、ソーシャルメディア、電気自動車等への取り組み 69
日本発の世界的ベンチャー、世界的企業を!
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ブレークスルー パートナーズ株式会社マネージングディレクター
赤羽 雄二
[email protected] HP: www.b-t-partners.com
ブログ: http://b-t-partners.com/akaba/Facebook : https://www.facebook.com/yuji.akaba
Twitter: https://twitter.com/YujiAkaba
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