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ISHCC Newsletter No.9(1/15) ISHCC ニニニニニニニ (2004.4.22) モモモモ全全全全全全全全全全全 全全全全全全全全全全全全全全全全全全全全 「」 モモモモモモモモISHCC モモモモモモモ モモ モモモモ モモモ )( ISHCCニニニニニニニニ3ニ20ニ ニニ ニ ()(13:0017:00 3ニ21ニ ニニ ニ ()(9:4017:00 ニニニニニニニニ ニニニ ニニ )、 ニニニニニニニニ204ニニニニニニニニニニニニニニ20ニニISHCCニニニニニニニニニニニニニニ21ニニISHCCニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニ 、・・、。。 ニニ ニニ ニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 、一、。 モモモモモモモモモモモモモ モモモモモモモモモモ モモモ () 「」 ニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニ 、。、。 ニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニ ニ 、、、。、、、 ニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 、。、、、。 ニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニ ニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニ 。、、、、。 ニニ ニニニ ニニ ニニニ ニニニ ニニ ニニニニニ ニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニ ニニ ()、()、()、。、 KKRニニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニ ニニニニニニ ニニニ ニニニニニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニニニニニニニニ 、、、、、、 ニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 。。、。 ニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニ 、、、、 ニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニ ニニニ 、、、、 International Society for Harmony & Combination of Culturesニニニニニニ ニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニ ニニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニ 、、、、。「、 西 ニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニニニニ ニニニ ニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニ ニ ニニニニ 、、 。一体 ニニニニKニニニ ニニニ ニニニ ニニニ ニニニニ ニニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニ ニニニニニニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 、、「・・」。、、、 ニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニ 。。 visionニdirectionニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 、、 ニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニニニニニ ニニニニニニニニ ニニニニニニニニニ ニニニニニニニニニニニニ 。、、、。。 ニニニニニニニニ(ISHCC) ニ ニ ([email protected]) ニニニ International Society for Harmony & International Society for Harmony & Combination of Cultures Combination of Cultures

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Page 1: Star S · Web viewモットー:全ての生あるものがその「生」を享受し全うしうる調和を創造すること 国際融合文化学会(ISHCC)第七回国内大会(東京・市ヶ谷)の報告

                              ISHCC Newsletter No.9(1/26)

ISHCC   ニ ュ ー ズ レ タ ー   第 9 号   (2004.4.22)

モ ッ ト ー : 全 て の 生 あ る も の が そ の 「 生 」 を 享 受 し

全 う し う る 調 和 を 創 造 す る こ と

   

国 際 融 合 文 化 学 会 ( ISHCC ) 第 七 回 国 内 大 会 ( 東

京 ・ 市 ヶ 谷 ) の 報 告

ISHCC 第 七 回 国 内 大 会 が 、 3 月 20 日 ( 土 ) ( 13:00 ~17:00 ) と 3 月 21 日 ( 日 ) ( 9:40 ~ 17:00 ) の 両 日 に わ た り 、東 京 ・ 市 ヶ 谷 の 日 本 大 学 会 館 204 会 議 室 に 於 い て 開 催さ れ ま し た 。 20 日 は ISHCC 運 営 委 員 の 片 山 博 日 本 大 学 教授 、 21 日 は ISHCC 事 務 局 次 長 の 木 佐 貫 洋 氏 の 司 会 進 行 によ り 、 熱 の こ も っ た 講 演 ・ 発 表 ・ 質 疑 応 答 が な さ れ 、大 盛 況 の 内 に 終 了 し ま し た 。 そ の 内 容 を ご 報 告 い た しま す 。

ま ず 、 第 一 日 目 は 、 上 田 邦 義 国 際 融 合 文 化 学 会 会 長に よ る 基 調 講 演 で 始 ま り ま し た 。

上 田 邦 義 会 長 に よ る 基 調 講 演 : 「 調 和 と 融 合 に

つ い て 」 ( 要 旨 )

  東 京 以 外 で は 開 催 さ れ ま し た が 、 東 京 で 二 日 間 学 会を 開 催 す る の は 今 回 が 初 め て で す 。 モ ッ ト ー は 、 い つも 楽 し く 有 意 義 な 時 間 を 過 ご し た い と い う こ と で す 。従 い ま し て 、 学 会 と い う 名 前 で は あ り ま す が 、 気 楽 に楽 し く 、 と い う こ と で す 。 研 究 は お お ら か に 、 と 言 いな が ら 時 々 厳 し い こ と も 言 い ま す が 、 学 会 も 優 し く 、し か も 、 厳 し く 行 い ま す 。 意 義 の あ る 、 人 生 は 素 晴 らし か っ た 、 と い う こ と に な る 、 そ れ に 貢 献 出 来 る よ うな 時 間 を 持 ち た い と 思 い ま す 。                                     

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

International Society for Harmony & Combination of CulturesInternational Society for Harmony & Combination of Cultures

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                              ISHCC Newsletter No.9(2/26)

  調 和 と 融 合 は 区 別 し な く て は な ら な い 。 以 前 、 私 の教 え た 大 学 院 生 の 一 人 が 、 比 較 は 、 と も す る と 優 劣 を感 じ さ せ る も の で は な い か 、 と 言 い ま し た 。 例 え ば 男性 ( 女 性 ) が 、 女 性 ( 男 性 ) に 、 他 の 男 性 ( 女 性 ) と比 べ ら れ る こ と を 嫌 が る 人 が 多 い よ う に 、 誰 も が 比 べら れ る の を 嫌 が る も の で す 。 以 前 、 沼 津 KKR ホ テ ル にて 会 合 を 行 い ま し た が 、 そ こ で 比 較 文 学 ・ 比 較 文 化 では な く 、 文 化 の 優 劣 で は な く 、 新 た に 調 和 、 融 合 、 全て の 文 化 を 尊 重 し 、 調 和 を は か る 、 そ う い う 会 を 作 って い こ う と い う 話 に な り ま し た 。 そ れ が こ の 学 会 を 立ち 上 げ る 動 機 で す 。 相 手 を 尊 重 し て い る 間 は 調 和 、 愛し 合 え ば 融 合 に 至 る 。 そ し て そ こ か ら 新 し い 美 や 価 値が 生 ま れ る の で す 。

学 会 名 を 考 え る 時 に 、 融 合 文 化 学 会 と い う 名 前 は 、こ れ か ら 出 て く る 可 能 性 が あ る か ら 、 こ こ に 国 際 を つけ れ ば い い の で は 、 と 瀨 在 総 長 が 提 案 し て 下 さ い ま した 。 英 語 名 は 、 融 合 に ぴ っ た り 合 う 英 語 が な い の で は 、と い う こ と で し た が 、 結 局 、 International Society for Harmony & Combination of Cultures と し ま し た 。

西 洋 の 考 え 方 と は 違 い 、 仏 教 の 考 え 方 で は 、 調 和 、相 手 に ど う 合 わ せ る か 、 と い う こ と を 考 え ま す 。 キ リス ト 教 で 「 汝 の 敵 を 愛 し な さ い 、 汝 の 隣 人 を 愛 し な さい 」 と い う 言 葉 が あ り ま す が 、 鈴 木 大 拙 氏 は 「 汝 の 敵 、汝 の 隣 人 と 考 え た 時 点 で 、 仏 教 の 思 想 と 違 う 」 と 言 いま し た 。 仏 教 で は も と も と 汝 と 隣 人 が 一 体 だ と 考 え るの で す 。3 K の 法 則 、 即 ち 、 「 心 ・ 言 葉 ・ 行 動 の 3 つ の 一 致 」

が 大 切 で す 。 世 の 中 で は 、 結 果 が 大 切 だ 、 と 言 わ れ ます が 、 私 は む し ろ 結 果 よ り 目 的 や 意 図 が 大 切 だ と 考 えま す 。 意 図 が 良 け れ ば 良 い 結 果 が 出 る は ず で す 。 未 来に 向 か う vision や direction が 大 切 で 、 何 を し た か よ り も どち ら の 方 向 を 目 指 し て 生 き た か 、 と い う こ と が 大 事 なの で す 。 少 し で も 世 の 中 に 、 人 類 の 本 当 の 幸 福 へ 貢 献で き れ ば 、 人 生 の 終 わ り に 、 悔 い は あ り ま せ ん 。 大 往生 で き る と 思 い ま す 。

  現 実 の 世 界 は お よ そ 私 の 言 う こ と と 違 っ た 世 界 で国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎

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                              ISHCC Newsletter No.9(3/26)

あ る と 、 人 か ら も 言 わ れ る こ と が あ り ま す が 、 皆 さ んに も 私 の 考 え 方 に 共 鳴 し て い た だ い て 、 す ば ら し い 世界 を 作 っ て ほ し い と 思 い ま す 。  

そ の 後 、 一 人 20 分 の 持 ち 時 間 で 、 下 記 の 内 容 で 研 究が 発 表 さ れ 、 各 発 表 後 に 5 分 以 内 の 質 疑 応 答 が 行 な われ ま し た 。

童 話 の 誕 生 の 東 西 ― ― 能 と の 関 連 と い う 視 点

か ら の 考 察 ― ―

岩 淵 恵

文 学 の 一 ジ ャ ン ル で あ る 童 話 が 誕 生 す る 過 程 を 、 能と の 関 連 を 見 る こ と で 明 ら か に し よ う と 試 み た の が 本論 文 で あ る 。 ま ず 、 『 星 の 王 子 さ ま 』 の 作 者 サ ン ・ テグ ジ ュ ペ リ が 能 を 知 っ て い た か 、 と い う 疑 問 か ら 研 究し た 。 確 定 は で き な か っ た が 、 フ ァ ン タ ジ ー に 鎮 魂 歌の 意 味 も あ っ た と い う 自 分 な り の 発 見 に つ な が っ た 。フ ァ ン タ ジ ー 作 家 の エ ン デ は 能 『 谷 行 』 か ら 翻 案 劇 を書 い た ブ レ ヒ ト に 師 事 し た こ と が あ っ た 。 初 来 日 の 折に 能 を 観 賞 し て 賞 賛 し メ ル ヘ ン を 能 形 式 に す る こ と を示 唆 し て い る 。 そ の 途 上 に あ っ た の が 『 サ ー カ ス 物語 』 だ が 、 そ の 後 こ の 試 み は 彼 の 死 に よ り 完 成 さ れ なか っ た 。 日 本 の 場 合 は 、 児 童 文 学 史 上 の 童 話 創 成 期 の作 家 で 、 既 に 能 と の 関 連 が 研 究 さ れ て い る 宮 澤 賢 治 と同 時 代 の 浜 田 広 介 を 中 心 に 調 べ た 。 能 の 謡 い や 草 双 紙の よ う な 伝 統 文 学 、 文 化 と 、 英 文 学 、 英 詩 に 代 表 さ れる 外 来 文 化 が 融 合 し た 結 果 、 童 話 が 誕 生 し た と 考 え られ る 。

コ メ ン ト : 発 表 者 は 鋭 い 感 覚 で 色 々 発 見 さ れ て 、 新し い 指 摘 を す る 。 能 楽 タ イ ム ズ を 辿 っ て 調 べる と

こ ろ な ど す ば ら し い 。コ メ ン ト : す ば ら し か っ た 。 石 川 啄 木 や 上 田 敏 も 能

の 影 響 を 受 け て い る よ う だ 。

オ ー ス ト ラ リ ア に お け る 能 の 受 容

ウ ォ ー ター ス   雅 代

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(4/26)

オ ー ス ト ラ リ ア は 、 イ ギ リ ス 植 民 地 と し て 建 国 さ れ 、多 く の 移 民 を 受 け 入 れ て き た が 、 白 豪 主 義 、 ア ボ リ ジニ 撲 滅 政 策 な ど 多 く の 人 種 問 題 を も 抱 え て き た 。 し かし 今 で は 多 文 化 国 家 、 多 民 族 国 家 と い わ れ 文 化 的 に も非 常 に 興 味 深 い 国 の 一 つ で あ る 。 異 文 化 に は 寛 大 な 現代 オ ー ス ト ラ リ ア で 、 能 は ど の よ う に 受 容 さ れ て い るだ ろ う か 。  『 能 イ ラ イ ザ 』 は 、 シ ド ニ ー 大 学 の 音 楽 科 の 教 授 アラ ン ・ マ レ ッ ト が 、 植 民 地 時 代 に 実 在 し た イ ラ イ ザ ・フ レ イ ザ ー と い う 人 物 の 伝 承 を も と に 、 能 に し た も ので あ る 。 作 曲 は 日 本 在 住 の 能 楽 研 究 家 リ チ ャ ー ド ・ エマ ー ト 、 振 り 付 け は 喜 多 流 の 松 井 彬 で 、 シ ド ニ ー 大 学の 学 生 た ち も 多 く 参 加 し て 、 1989 年 初 演 上 演 が 行 わ れた 。 1989 年 は 建 国 200年 を 経 過 し た 後 の 年 で あ り 、 新 たな 一 世 紀 へ と 入 っ た 時 で あ る 。 『 能 イ ラ イ ザ 』 を オ ース ト ラ リ ア に お け る 能 の 受 容 を 示 す 物 の 一 つ で あ る と考 察 す る 。

Q : オ ー ス ト ラ リ ア で 能 は ど う 受 容 さ れ た かA : オ ー ス ト ラ リ ア で は 教 材 が 不 足 し て お り 、 指 導者 や 研 究 者 が い な い が 、 学 び た い 人 は 多 い 。 パ ース の 演 劇 祭 で は 定 期 的 に 能 や 狂 言 の 演 者 が 行 き 、公 演 し て い る 。

コ メ ン ト : 誰 も や っ た こ と が な い 研 究 を し た の で 、大 変 だ っ た と 思 う 。

                  外 国 語 の 速 習 法 及 び そ の 教

育 法

高 野 衛 東

1 . 外 国 語 の 速 習 法 及 び そ の 教 育 法 の 理 論 は 今 の 社 会の ニ ー ズ に 応 じ て い る 。2 . 国 の 英 語 教 育 方 針 と 目 標 に 当 て は ま る 。3 . 80 年 代 か ら 導 入 し た こ の 速 習 法 は 、 数 多 く の 成 功

例 に よ っ て 科 学 性 と 学 術 的 価 値 の あ る こ と が 証 明さ れ て い る 。

Q: 半 年 以 内 に 外 国 語 を 学 ぶ と い う の は 、 ど の レ ベ ルか ら ど の レ ベ ル へ 到 達 す る の か 。A : 全 く 話 す こ と が 出 来 な い 人 な ら 、 例 え ば “ Good

morning.” か ら 行 い 、 g の 発 音 な ど CD ( 録 音 機 ) を    持 っ て き て も ら い 、 練 習 す る 。 半 年 で 1000 語 位

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(5/26)

の expression が 可 能 に な る 。 自 発 的 な 勉 強 が あ っ た    か ど う か 。 自 信 と 勇 気 が つ け ば 、 合 格 。 native の

言 う こ と の 聞 き 取 り が で き る よ う に な れ ば い い 。コ メ ン ト : 発 表 者 に 中 国 語 を 習 っ た 。 ( お か げ で )

今 は や る 気 が あ る 。

仏 教 思 想 に 基 づ く 『 ハ ム レ ッ ト 』 と 『 リ ア 王 』

の 解 釈 に 関 す る 試 論

            ― ― 宗 教 哲 学 に お け る 異 文 化 間 の 接 点 を

探 る ― ―

    A Study on Hamlet and King Lear from a Buddhistic Point of View Common Thoughts in Religious Philosophy Found in Different Cultures

島 崎 浩

『 ハ ム レ ッ ト 』 と 『 リ ア 王 』 に 対 す る 仏 教 思 想 の 観点 か ら の 解 釈 を 試 み る 。 『 ハ ム レ ッ ト 』 に お け る 、 死の 不 可 避 と 人 生 無 常 の 認 識 、 死 に 対 す る 心 構 え の 重 要性 の 提 示 、 悪 人 正 機 を 思 わ せ る 国 王 の 姿 は 、 仏 教 思 想か ら の 解 釈 に 馴 染 む 。 た だ し 、 他 者 を 死 に 至 ら し め るこ と に さ ほ ど 自 責 の 念 を 感 じ な い ハ ム レ ッ ト の 言 動 や 、結 果 的 に 復 讐 が 遂 げ ら れ る 結 末 は 、 殺 生 を 禁 じ 、 恨 みを 忘 れ て 許 す べ き こ と を 説 く 仏 教 思 想 と は 相 容 れ な い 。『 リ ア 王 』 の コ ー デ ィ ー リ ア の 受 難 は 「 代 受 苦 」 と して 、 リ ア の 変 容 は 、 他 者 の 幸 福 を 願 う 菩 薩 行 の 方 向 への 成 長 と し て 、 仏 教 思 想 の 観 点 か ら 解 釈 可 能 で あ る 。ま た 、 登 場 人 物 た ち に よ り 犯 さ れ る 様 々 な 悪 は 前 世 から の 宿 業 に よ る も の で あ り 、 エ ド マ ン ド は 最 期 に そ の業 か ら 脱 し よ う と す る 兆 し を 見 せ た 、 と 解 釈 可 能 で ある 。 そ し て 、 両 作 品 の 仏 教 的 解 釈 を 通 し て 、 異 文 化 間に お け る 宗 教 哲 学 の 接 点 、 更 に は あ ら ゆ る 宗 教 哲 学 にお け る 普 遍 領 域 の 存 在 の 可 能 性 を 探 る 。

Q: 浄 土 教 へ の 言 及 が 多 い が 、 禅 の 要 素 は ?A : キ リ ス ト 教 の 教 え は 浄 土 教 の 教 え に 共 通 し て い

る と い う 記 述 が 、 仏 教 と キ リ ス ト 教 の 比 較 を 論 じる 書 物 に あ る 。

コ メ ン ト : シ ェ イ ク ス ピ ア 作 品 の 例 え ば 『 ハ ム レ ット 』 で は 、 今 を 大 切 に と い う 禅 的 考 え が あ る の で は 。コ メ ン ト : ハ ム レ ッ ト は ネ ガ テ ィ ヴ な 考 え を す る 人

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                              ISHCC Newsletter No.9(6/26)

物 。

            『ヴェニ ス の商人』狂言 化 の 研 究A Study of Kyogen Adaptation of The Merchant of Venice

高 木 左 右

数 多 く の シ ェ イ ク ス ピ ア 劇 の な か で 、 特 に 喜 劇 は 現代 社 会 の 風 刺 に つ な が る も の が 多 い 。 そ の な か で も 、『 ヴ ェ ニ ス の 商 人 』 は 今 話 題 に な っ て い る 悪 徳 金 貸 しの 問 題 を 、 真 っ 向 か ら 取 り 上 げ た も の と い え る 。  私 は 、 『 ヴ ェ ニ ス の 商 人 』 を 日 本 の 伝 統 芸 能 、 狂 言に 舞 台 を 移 し よ り 簡 略 に 物 語 の 展 開 を 試 み た 。 ま た 、基 本 と し て シ ェ イ ク ス ピ ア 劇 を 知 ら な い 人 に も 解 る もの と し て 台 本 制 作 を し た 。 そ れ は ヨ ー ロ ッ パ で も シ ェイ ク ス ピ ア 劇 に は な い 、 狂 言 の 様 式 で の 舞 台 で あ る が世 界 の 人 々 が 楽 し く 見 て も ら え る 劇 を 創 作 し た も の であ る 。

Q: 野 村 萬 斎 の 狂 言 で は 、 能 楽 用 と 舞 台 用 が あ る よ うだ が 、 ど こ で 上 演 す る た め の も の か を 決 め て い る か 。A : 能 楽 堂 で で き れ ば と 思 う が 、 ど こ で も 舞 台 が あ

れ ば 。Q: ポ ー シ ャ が 女 性 に 扮 す る よ う に し た の は な ぜ か 。A : 男 性 が 女 性 に 扮 す る こ と が 面 白 い と 思 っ た 。 装束 で 女 性 と わ か る よ う に す る 。コ メ ン ト : 『 ヴ ェ ニ ス の 商 人 』 の ど こ を 狂 言 化 し た

の か 。 シ ェ イ ク ス ピ ア 作 品 を 能 化 し た 時 に も経 験 が あ る が 、 こ の 場 合 台 詞 は 『 ヴ ェ ニ ス の商 人 』 の ま ま で は な い だ ろ う か 。

永 遠 に つ い て の 考 察 ― ― C.S.Lewis に お け る 永 遠 の

ヴ ィ ジ ョ ン ― ―

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(7/26)

中 村 恵  

こ の 研 究 は 、 イ ギ リ ス の 物 語 作 家 で あ り 、 キ リ ス ト教 弁 証 家 で あ る C.S.Lewis(1898-1963) の 生 涯 、 エ ッ セ イ 、 作 品な ど を 通 し て 「 永 遠 」 に つ い て 考 察 し た も の で す 。 通常 、 時 間 の 延 長 と い う 意 味 で 用 い ら れ る 「 永 遠 」 と いう こ と ば が 、 時 間 を 超 え た 「 存 在 」 と し て の 意 味 を 持っ て い る こ と に 着 目 し 、 そ の 永 遠 の 世 界 が ど の よ う にル イ ス の 作 品 な ど に 展 開 さ れ て い る か を 探 る も の で す 。  ル イ ス は キ リ ス ト 教 徒 で あ る た め 、 聖 書 が 示 す 関 連事 項 を 確 認 す る こ と は ル イ ス 研 究 の 必 須 事 項 と も 言 える も の で す 。 ま た 、 ル イ ス の 特 徴 と し て 別 世 界 志 向 が挙 げ ら れ ま す が 、 彼 の エ ッ セ イ に 現 さ れ た 事 柄 の 具 現化 と し て 、 彼 の 想 像 世 界 で あ る 作 品 に は 「 永 遠 の ヴ ィジ ョ ン 」 が 豊 か に 提 示 さ れ て い ま す 。 こ の 研 究 に よ って 、 現 実 の 枠 を 超 え た 世 界 に 私 た ち の 目 を 向 け る こ とが で き る な ら ば 幸 い に 思 い ま す 。

Q: 発 表 者 は 永 遠 を ど う 捉 え て い る か 。A : そ れ を 知 り た く て こ の 研 究 を し た 。 は じ め と 終

わ り の な い も の だ と 思 っ た が 、 今 は 空 間 と し ての 広

が り の あ る も の だ と 捉 え て い る 。コ メ ン ト : 大 変 興 味 の あ る テ ー マ 。 知 的 に 書 い て い

る 。 し か し 、 な ぜ こ れ に 惹 か れ た の か 、 こ の 一節 は 感 動 を 与 え る な ど と い う こ と を 書 い た 方 が 、よ り よ い 。 学 問 的 に 知 的 に 書 く だ け で は 物 足 りな い 。

コ メ ン ト : な ぜ 魅 力 が あ る の か 、 自 分 は 何 を 言 い たい の か 、 感 動 し た と こ ろ な ど に 触 れ る と よ い 。( こ の 論 文 は ) 抑 制 し て 書 い て い る 。

『 緋 文 字 』 に お け る 錬 金 術 ― ― 「 憎 し み と 反 感 」 か

ら 「 黄 金 の 愛 」 へ ― ―

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(8/26)

高 場 純 子

ナ サ ニ エ ル ・ ホ ー ソ ー ン ( Nathaniel Hawthorne, 1804-64 ) の 長編 作 品 『 緋 文 字 』 ( The Scarlet Letter,1850) の 中 心 人 物 の 一 人 、ロ ジ ャ ー ・ チ リ ン グ ワ ー ス ( Roger Chillingworth) は 、 悪 魔 的イ メ ー ジ を 持 つ 錬 金 術 師 で あ る 。 し か し 一 方 で 、 “ black art” と 呼 ば れ る 彼 の 錬 金 術 は 、 奇 跡 的 な 癒 し を も た ら すと も い わ れ る 。 彼 は 「 醜 い 雑 草 」 を 「 効 能 の あ る 薬 」へ 変 容 さ せ る よ う に 、 他 の 登 場 人 物 た ち の 内 面 を よ り高 次 な 方 向 へ と 変 容 さ せ る 。 ホ ー ソ ー ン は 、 「 憎 し みと 反 感 の た く わ え が 黄 金 の 愛 に 変 質 し て い く 」 と い う一 文 に よ っ て 、 チ リ ン グ ワ ー ス と い う 錬 金 術 師 が 負 の感 情 を プ ラ ス に 転 化 す る 役 割 を 果 た し て い る だ け で なく 、 負 の イ メ ー ジ を 持 つ 彼 自 身 も プ ラ ス の 意 味 に 転 化し う る と い う 人 間 の 内 面 の ア イ ロ ニ カ ル な あ り 方 を 示し て い る 。 そ し て 、 錬 金 術 師 チ リ ン グ ワ ー ス が 「 金 」や 「 真 実 」 を 追 い 求 め る 姿 は 、 人 間 の 「 生 」 の 根 源 を追 求 す る 作 家 と し て の ホ ー ソ ー ン の 姿 と も い え る の であ る 。

Q: こ の 論 文 で は 何 を 見 た い の か 。A : チ リ ン グ ワ ー ス は 悪 魔 的 で マ イ ナ ス イ メ ー ジ が

多 い が 、 そ う で は な い の で は な い か と 思 い 、 書い た 。

    チ リ ン グ ワ ー ス は 被 害 者 で も あ る か ら 。コ メ ン ト : 「 あ る 学 者 は ・ ・ ・ と 言 っ て い る 」 、 な

ど 通 説 も 用 い る べ き 。

    時 事 英 語 に お け る 副 詞 の 研 究 ― ― 『 タ イ

ム 』 誌 を 中 心 に

細 野 み よ

英 語 学 習 者 の 低 年 齢 化 に 伴 い 、 学 校 で は 話 す 英 語 を重 視 し て い る 。 し か し そ れ は 初 期 の 学 習 に は 向 い て いる が 、 読 む 力 が な い と 伸 ば す こ と が 出 来 な い 。 英 語 の学 習 は も は や 学 生 だ け に 要 求 さ れ る も の で は な く 、 社会 人 で あ る 私 達 こ そ 必 要 な の で は な い か 。手 近 に 英 語 で 書 か れ た 本 、 雑 誌 、 新 聞 等 が た く さ ん ある 。 こ れ ら を 利 用 し て 英 語 を 勉 強 し な が ら 社 会 勉 強 も同 時 に で き る 。 こ の 研 究 で は 『 タ イ ム 』 誌 を 使 い そ こに 出 て く る 多 く の 副 詞 に 注 目 し 、 分 析 し て み た 。

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                              ISHCC Newsletter No.9(9/26)

一 般 的 に 副 詞 は あ ま り 注 目 さ れ て い な い 。 同 じ 単 語 がい ろ い ろ な 位 置 に 生 起 し た り 、 形 容 詞 に -ly を 付 け て 副詞 が 出 来 た り す る 。し か し 副 詞 な し の 文 章 は 考 え ら れ な い 。 副 詞 の 使 い 方に よ っ て 文 章 は 豊 か に な り 、 あ る 点 を 強 調 し た い 時 はそ れ に ふ さ わ し い 副 詞 を 選 ぶ こ と も 出 来 る 。 ま た 文 の流 れ を ス ム ー ズ に す る 時 も 副 詞 が 重 要 な 役 割 を 果 た す 。副 詞 を 研 究 す る こ と に よ っ て 読 む 、 書 く 、 そ し て 話 す力 を つ け る の に も 役 に 立 つ 。 教 材 を 時 事 英 語 か ら 選 んだ が 、 副 詞 は 時 事 英 語 だ か ら 特 殊 な も の で は な く 、 文学 作 品 に も 通 じ る こ と を 確 信 す る 。

Q: 貴 重 な ご 指 摘 。 実 際 使 え る よ う に な る に は ?A : 副 詞 を 知 り 、 使 う こ と は 、 多 く の 単 語 を 使 う こ

と に な る 。Q: 副 詞 は ど の よ う に 数 え た か 。A : パ ソ コ ン を 使 っ て で は な く 、 自 分 で 紙 に 書 い て

数 え た 。

                    世 阿 弥 能 楽 研 究  

          ― ― 舞 の 美 学 < 移 り > に 関 す る 基 礎 的

考 察 ― ―

The Aesthetics of Noh Dance: Chiefly on Transformation from Verse to Dance川 田

基 生

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                              ISHCC Newsletter No.9(10/26)

( 1 ) 舞 の 美 学舞 の 美 を 構 成 す る 要 素 と し て 、 散 っ て ゆ く い の ち

の 輝 き と し て の < 花 > 、 生 成 し 高 揚 す る < 大 き さ> 、 自 由 な 精 神 の < 間 > 、 間 か ら 間 へ 転 移 す る 趣と し て の < 移 り > の 4 つ が あ げ ら れ る と い う 。 今回 は こ れ ら の う ち < 移 り > に つ い て 考 察 し た い 。

( 2 ) 世 阿 弥 『 花 鏡 』 の < 移 り >世 阿 弥 は 「 一 声 の 匂 ひ よ り 、 舞 へ 移 る 堺 に て 妙 力

有 る べ し 」 と し て < 移 り > を 重 視 す る 。( 3 ) 『 古 今 和 歌 集 』 の < 移 り >

こ の < 移 り > に 関 す る 日 本 特 有 の 美 学 は 、 既 に『 古 今 和 歌 集 』 の 和 歌 の 配 列 に 見 ら れ る 。

1 9 1   白 雲 に 羽 う ち か わ し と ぶ 雁 の か ず さ へ 見ゆ る 秋 の よ の 月

1 9 2   さ 夜 中 と 夜 は ふ け ぬ ら し 雁 が 音 の き こ ゆる 空 に 月 わ た る み ゆ

1 9 3   月 見 れ ば 千 ゞ に も の こ そ か な し け れ わ が身 ひ と つ の 秋 に は あ ら ね ど

各 々 の 和 歌 に 世 界 が あ る だ け で な く 、 1 9 1 と 19 2 の 対 比 、 1 9 3 へ の < 移 り > が 『 古 今 集 』 の美 の 世 界 を 構 成 し て い る 。

( 4 ) 俳 諧 の 連 歌 の 附 け 合 い に お け る < 移 り >芭 蕉 晩 年 の 俳 諧 理 念 を 説 く 服 部 土 芳 『 三 冊 子 』 17 0 2 年 で は 、 匂 、 響 、 お も か げ 、 推 量 な ど を <移 り > に つ い て の 要 因 と し て い る 。

上 記 の 諸 点 の 考 察 か ら 、 能 の 舞 へ の 認 識 を 深 め る試 み を し て み た い 。

コ メ ン ト : 移 り と 間 は セ ッ ト 。 俳 句 と 能 に も 序 破 急な ど 共 通 点 が 多 い 。コ メ ン ト : 移 り は そ れ ぞ れ ( 謡 い や 作 品 に よ っ て )

意 味 が 違 う と 思 う 。

大 学 レ ベ ル 学 科 教 育 と 文 化 理 解

星 野 裕 子

高 等 教 育 に お い て 、 特 に 科 学 技 術 系 の 教 育 に お い て文 化 教 育 は 余 り 時 間 を 割 か れ て い な い よ う で あ る 。 また た と え 時 間 を 与 え ら れ て い て も 、 項 目 羅 列 的 な 自 文化 ・ 他 文 化 の 現 象 の 説 明 に 終 始 し て い る こ と が 多 い よう で あ る 。 こ の よ う な 現 状 は 、 文 化 と い う も の の 捉 え難 さ ・ 語 り 難 さ か ら 発 し て お り 、 そ れ ゆ え 明 確 な 形 ―

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                              ISHCC Newsletter No.9(11/26)

例 え ば 芸 術 ( 文 楽 ・ 歌 舞 伎 等 ) 、 建 築 ( 寺 院 ・ 神 殿 建築 等 ) 、 儀 式 ( 冠 婚 葬 祭 等 ) の よ う な - を 取 っ て い る もの を 文 化 そ の も の と し て 語 り 、 文 化 と い う も の の 本 質を 問 う こ と が 回 避 さ れ て い る た め で は な い だ ろ う か ?そ の 様 な 教 育 現 場 の 中 で 、 文 化 現 象 の 存 在 理 由 や 、 現象 の そ の 背 景 文 化 の 中 で の 意 味 に 対 す る 理 解 や 感 受 性は 涵 養 さ れ て い る で あ ろ う か ?本 発 表 で は 、 工 科 大 学 に お け る 三 教 科 ― 語 学 、 外 国 語に よ る 技 術 レ ポ ー ト 作 成 科 目 、 専 門 科 目 - の 中 で 他 文化 へ の 感 受 性 ・ 理 解 の 不 足 が 学 習 成 果 に ど の よ う な 影響 を 与 え る か に つ い て 検 証 し 、 文 化 理 解 の 重 要 性 を 具体 的 に 提 示 す る こ と を 試 み た い 。

Q: ノ ン ヴ ァ ー バ ル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に つ い ては ?A : 私 は ア メ リ カ で 言 葉 が 少 な か っ た が 「 表 情 と 態

度 で 理 解 し や す か っ た 」 と 言 わ れ た の で 、 ノ ンヴ ァ ー

    バ ル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 大 切 だ と 実 感 し て いる 。

                      茶 の 湯 の 逸 話 の 一 考 察

A Study of Stories About Chanoyu安 田

茶 の 湯 に ま つ わ る 逸 話 は 数 多 く 伝 え ら れ て い る 。 それ ら 逸 話 に 込 め ら れ た メ ッ セ ー ジ を 読 み 解 き 、 侘 び茶 の 美 意 識 、 精 神 に つ い て を 考 察 す る 。

Q: お 茶 の 起 源 は ?A : 中 国 で 始 ま り 、 鎌 倉 時 代 に 栄 西 が 日 本 に 持 ち 込み 、 禅 宗 で 修 業 の 一 環 と し て 始 め ら れ た と い わ れて い る 。

Q: 茶 の 湯 の 普 遍 性 と は ?A : 茶 の 湯 は 手 段 。 辿 り つ く と こ ろ は 自 他 の 区 別 を

な く し て 他 人 を 思 い や る こ と 。 西 洋 東 洋 の 分 け 隔て な く 普 遍 的 な こ と だ 。

Q: 魏 志 倭 人 伝 の こ ろ の 茶 は 中 国 で も 高 価 で あ っ たと き い て い る が 、 日 本 で は 一 般 的 に 飲 ま れ て い たの か ?

A : 利 休 の こ ろ は 一 般 人 は ま だ 飲 め な か っ た 。 お 茶を 飲 む よ り 、 水 を 飲 ん で い た と い わ れ て い る 。Q: お 茶 の 作 法 と キ リ ス ト 教 の 作 法 に 相 互 影 響 が あ

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                              ISHCC Newsletter No.9(12/26)

っ た か ?A : キ リ ス ト 教 の 作 法 と 共 通 点 が あ る 。 例 え ば 同 じ茶 碗 を 使 う こ と 、 ふ く さ を 用 い る こ と 、 な ど 。 広め よ う と い う 目 的 が 同 じ な の で は な い か 。

  W.B.イ ェ イ ツ に 関 す る 一 研 究 ― ― 能 と の 出 会 い

に つ い て ― ―

A Study of W.B.Yeats ―On his Encounter with NOH―田 口

裕 基

私 は 今 か ら 90 年 近 く も 前 に 、 日 本 人 で も な い の に 能に 興 味 を 持 っ た イ ェ イ ツ に つ い て 研 究 し た 。 彼 が ど のよ う に し て 能 に 出 会 い 、 そ し て 能 を 基 に 『 鷹 の 井 戸 』を 創 っ て い っ た の か に つ い て 調 べ た 。 さ ら に そ れ を 踏ま え た 上 で 、 自 分 の 体 験 や 世 阿 弥 の 伝 書 の 考 え を 織 り交 ぜ な が ら 私 の 考 え を ま と め た 。 な お 、 こ れ は 修 士 論文 と し て 提 出 し た も の で あ り 、 イ ェ イ ツ に つ い て は 今後 も 継 続 研 究 し て い く つ も り で あ る 。  も う 少 し 具 体 的 に は 、 第 1 章 で は イ ェ イ ツ が 能 と 出会 う 上 で 、 重 要 な 役 割 を 果 た し た フ ェ ノ ロ サ 、 パ ウ ンド 、 伊 藤 道 郎 を 中 心 に 取 り 上 げ そ れ ぞ れ の 相 関 関 係 を論 考 し 、 い か に し て イ ェ イ ツ が 能 と 出 会 っ た か を 考 察し た 。 第 2 章 で は イ ェ イ ツ が 『 鷹 の 井 戸 』 を 創 る 上 で 、能 の 影 響 が ど の よ う に 出 て い る か に つ い て 、 イ ェ イ ツの 能 の 知 識 を 論 考 し た 上 で 考 察 し た 。 第 3 章 で は 『 鷹の 井 戸 』 が 発 表 さ れ た 頃 の ア イ ル ラ ン ド の 時 代 背 景 を論 考 し 、 そ れ が 作 風 に 与 え た 影 響 、 そ し て 戯 曲 と し ての 見 地 か ら こ の 作 品 を 考 察 し た 。 第 4 章 で は 『 鷹 の 井戸 』 が 発 表 さ れ て 以 降 、 ア イ ル ラ ン ド か ら 日 本 へ 逆 輸入 さ れ そ れ が さ ら に 『 鷹 の 泉 』 や 『 鷹 姫 』 な ど 能 に 翻案 さ れ た 事 実 か ら 、 そ れ が 単 に ア イ ル ラ ン ド と 日 本 の文 化 交 流 だ け で な く 、 世 界 中 に 日 本 の 能 を 広 め る 役 割を 果 た し て き た 点 に つ い て 考 察 し た 。 そ し て 私 自 身 の英 語 能 の 地 謡 の 体 験 を 織 り 交 ぜ て 、 英 語 能 の 目 的 の 一つ で あ る 国 際 的 な 文 化 の 融 合 に つ い て も 考 察 す る と 共に イ ェ イ ツ の 業 績 と の 共 通 点 に つ い て 論 考 し た 。 最 後に イ ェ イ ツ の 『 鷹 の 井 戸 』 に よ っ て 能 の 世 界 が 日 本 でも 広 が っ た 事 か ら 、 残 る べ き 価 値 の あ る 伝 統 文 化 は 、い つ の 時 代 に な っ て も 他 の 文 化 を 吸 収 し た り 、 他 の 文化 に 影 響 を 与 え た り し な が ら も 次 の 時 代 に 残 っ て い く

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                              ISHCC Newsletter No.9(13/26)

も の で あ る と 結 論 づ け た 。

Q: 『 鷹 の 井 戸 』 の 話 と は ?A : 不 老 不 死 の 水 を 求 め て 出 な い 水 を 待 っ て い る 老

人 。 50 年 も 待 ち 続 け て い る 。 若 者 が や っ て き て 井戸 の 水 を 奪 お う と す る 。 最 終 的 に は 二 人 と も 仲 良く な る と い う お 話 。

Q: イ ェ イ ツ が 文 化 交 流 の な い 日 本 の 能 に 出 会 っ て感 銘 を 受 け た の は な ぜ だ と 思 う か ?A : 集 合 的 無 意 識 が 同 じ だ っ た の で は な い か 。Q: イ エ ー ツ は フ ェ ノ ロ サ の 英 訳 を 読 ん だ の か ?A : フ ェ ノ ロ サ は 日 本 の 能 を 英 訳 し て い る 間 に 亡 く

な り そ れ を パ ウ ン ド が 引 き 継 い だ 。 そ の 後 イ エ ーツ が そ れ を 目 に し て 感 動 し た と い わ れ て い る 。

Q: イ エ ー ツ 以 前 に 欧 米 人 が 能 を 見 て い た 可 能 性 はあ る か ?A : 織 田 信 長 時 代 に 宣 教 師 な ど が 能 を 実 際 に 見 て い

る 。 そ う い う 資 料 が あ る 。コ メ ン ト : 英 語 で 能 を や る と い う こ と は 外 国 人 が 気

軽 に 来 る こ と が で き る の で 能 を 世 界 に 広 め るに は い い も の だ 。

  ゴ ン ザ ー ロ ー の 理 想 社 会 ― ― 『 テ ン ペ ス ト 』

の 一 考 察 ― ―

          A Study of The Tempest, Gonzalo’s Ideal Commonwealth 菊 地

善 太

ゴ ン ザ ー ロ ー の 語 る 理 想 社 会 は 、 人 間 が 仕 事 を す るこ と も 学 問 を す る こ と も な く 、 従 っ て 身 分 の 差 も 貧 富の 差 も 争 い 事 も な く 、 た だ 無 垢 な 心 で 自 然 と 共 生 す る世 界 で あ る 。17 世 紀 初 頭 、 シ ェ イ ク ス ピ ア に と っ て は 単 に 現 実 世 界を 否 定 し た 世 界 を 語 る 話 で は な く 、 新 大 陸 に 夢 を 馳 せ 、そ し て ア ダ ム と イ ヴ の 楽 園 に 心 を 寄 せ て ゴ ン ザ ー ロ ーに 語 ら せ た 言 葉 で は な か っ た か 。 ロ ッ ク や ル ソ ー が 自然 状 態 や 社 会 契 約 を 考 え る よ り も 昔 に 、 シ ェ イ ク ス ピア が ゴ ン ザ ー ロ ー に 語 ら せ た 世 界 を 考 察 し た い 。

コ メ ン ト : 児 童 文 学 、 C . S . ル イ ス の 『 ナ ル ニ ア国 年 代 記 物 語 』 の 第 3 巻 と そ っ く り の 話 で あ る 。Q: 最 後 に 弟 が 土 地 を 返 し て ・ ・ ・ と い う 部 分 は こ

の 研 究 に 入 ら な い の で は な い か ?

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                              ISHCC Newsletter No.9(14/26)

A : 最 後 の 場 面 で 戻 る 運 び に は な る が 、 本 当 に 戻 った か ど う か は 書 か れ て い な い 。Q: 発 表 者 に と っ て 自 然 と は ?A : 自 然 に は い ろ い ろ な 側 面 が あ り 、 人 間 が 動 物 を束 縛 し て い る の は 事 実 だ が 、 人 間 の 知 恵 を も っ て共 に 共 存 し て い く の が い い と 思 う 。

ボ デ ィ ワ ー ク ・ セ ラ ピ ー と し て の 能

                  Noh, as a Bodywork Therapy宮 西

ナ オ 子

世 界 に 分 布 す る ボ デ ィ ワ ー ク ・ セ ラ ピ ー 。 起 源 と なる 場 所 は ア メ リ カ 、 ヨ ー ロ ッ パ 、 中 近 東 、 イ ン ド 、 チベ ッ ト 、 モ ン ゴ ル 、 中 国 、 日 本 で あ る 。 ま ず 最 も 古 いの が ヨ ー ロ ッ パ と イ ン ド 。 ヨ ー ロ ッ パ の 場 合 は 、 古 代ギ リ シ ャ の ヒ ポ ク ラ テ ス か ら カ バ ラ へ と 進 化 し 、 そ れが 中 世 で は 錬 金 術 に な る 。 16 世 紀 に 入 る と 、 メ ス メ ルと パ ラ ケ ル ス ス が 注 目 さ れ る 。 ま た 19 世 紀 に は ス ウ ェー デ ン ・ マ ッ サ ー ジ へ と 進 ん で い く 。 一 方 イ ン ド も 起源 は 古 く 、 ア ー ユ ル ヴ ェ ー ダ 、 タ ン ト ラ 、 ラ ー ジ ャ ・ヨ ー ガ か ら ハ タ ・ ヨ ー ガ 、 イ ン テ グ ラ ル ・ ヨ ー ガ に と成 長 し て い く 。 中 近 東 で は 6 世 紀 の ス ー フ ィ ズ ム の 影響 で 、 こ れ が ヨ ー ロ ッ パ に 流 れ る と 、 グ リ ジ ェ フ ・ ムー ブ メ ン ト 、 オ イ リ ュ ト ミ ー 、 ア レ ク サ ン ダ ー ・ テ クニ ッ ク と な る 。 ア レ ク サ ン ダ ー ・ テ ク ニ ッ ク は チ ベ ット か ら 発 祥 し た チ ベ ッ ト 医 学 の 影 響 を 受 け て い る の であ る 。 こ の チ ベ ッ ト 医 学 と イ ン ド の ヨ ー ガ の 合 体 か ら 、和 尚 の ダ イ ナ ミ ッ ク 瞑 想 法 な ど が 生 ま れ る 。 中 国 で は気 功 や 導 引 、 仙 道 や 道 教 、 伝 統 医 学 が 統 合 し 、 12 世 紀に は 太 極 拳 が 生 ま れ て 、 こ れ に イ ン ド の イ ン テ グ ラル ・ ヨ ー ガ が 合 体 す る 。 こ れ が 後 に 、 MART 、 新 体 道 、野 口 体 操 、 真 向 法 、 自 彊 術 な ど の 祖 と な る と い っ て よい 、 こ れ ら は 太 極 拳 に 加 え 、 禅 や 仏 教 、 古 神 道 な ど が合 体 し た も の で あ る 。 米 国 で は シ ャ ー マ ニ ズ ム か ら 入り 、 1950 年 代 に な っ て 、 グ ル ジ ェ フ ・ ワ ー ク が 取 り 入れ ら れ 、 ア リ カ ・ ト レ ー ニ ン グ が 発 展 し て エ サ レ ン 研究 所 の 流 れ に 入 る 。 エ サ レ ン 研 究 所 で は 、 ブ レ ス ・ セラ ピ ー を 行 な い 、 ホ ロ ト ロ ピ ッ ク ・ セ ラ ピ ー ・ リ バ ーシ ン グ を 行 な う こ と に 加 え 、 ネ オ ・ シ ャ ー マ ニ ズ ム として の ヒ ー リ ン グ ア ー ツ ・ ボ デ ィ ・ セ ラ ピ ー を 行 な う 流

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                              ISHCC Newsletter No.9(15/26)

れ と 、 ト ラ ン ス パ ー ソ ナ ル 系 に 向 か う 流 れ に 別 れ て いっ た 。 ヨ ー ロ ッ パ か ら 発 祥 し た ム ー ブ メ ン ト は 、 ホ リス テ ィ ッ ク な 動 き に 向 か い 、 セ ン サ リ ー ・ イ ン テ グ レー シ ョ ン 、 イ ン テ グ レ イ テ ィ ブ ・ ム ー ブ メ ン ト セ ラ ピー 、 ダ ン ス ・ セ ラ ピ ー な ど に 向 か う 。 こ の よ う な 流 れの な か で 、 能 に お け る 仕 舞 と 謡 が ボ デ ィ ワ ー ク ・ セ ラピ ー と し て の 要 素 を も つ こ と に 着 目 し 、 検 証 し て い く 。

Q: 古 武 術 、 剣 道 な ど で の す り 足 と の 関 連 は あ る のか ?A : 柔 道 、 お 茶 に も す り 足 が あ る 。 す り 足 は 上 下 動

し な い で 動 く た め の 技 で あ る 。 安 定 し た 形 で 重 心を 動 か す こ と で 自 然 に 進 む よ う に な っ て お り 、 きち ん と 理 論 的 に な っ て い る 。

Q: 太 極 拳 は 古 武 道 と 違 っ て 筋 肉 を 鍛 え な い 。 分 類し た ほ う が よ い の で は な い か 。A : そ う で す ね 。 ボ デ ィ ー ワ ー ク も 筋 肉 を 鍛 え な い 。Q: そ れ ぞ れ の 方 法 が 有 効 で あ っ て も 、 互 い に は 悪

影 響 を 与 え る と い う こ と は な い の か ?A : 健 康 法 で 最 も 大 切 な の は 、 本 人 の 意 識 。 ど の よ

う に 生 き た い か と い う こ と 。 ス ト レ ス が 病 気 の 原因 に な る こ と が 多 い 。 そ の ス ト レ ス も 自 分 の 意 識で 変 え ら れ る 。

エ ド ワ ー ド ・ W. サ イ ー ド に お け る 異 文 化 遭

            The Encounter with Strange World in Edward W. Said                                         

後 藤   隆 浩

歴 史 的 存 在 と な っ た サ イ ー ド は 、 2 0 世 紀 後 半 の 現代 思 想 に お け る 最 重 要 思 想 家 の 一 人 と し て 、 今 後 も 研究 さ れ 続 け て い く で あ ろ う 。  サ イ ー ド が 初 期 に ジ ョ ウ ゼ フ ・ コ ン ラ ッ ド 研 究 を 行っ た こ と に は 、 彼 自 身 の 経 歴 を 考 え れ ば 、 強 い 必 然 性が あ る も の と 思 わ れ る 。  サ イ ー ド 思 想 の 基 調 形 成 に 影 響 し た で あ ろ う 異 文 化遭 遇 の イ メ ー ジ を 、 コ ン ラ ッ ド の テ キ ス ト と の 照 応 関係 か ら 考 察 す る 。

Q: ポ ー ラ ン ド 語 と 英 語 の 間 で 、 英 語 へ の 言 語 上 の異 文 化 シ ョ ッ ク は 感 じ ら れ る か ?A : 最 後 に 母 国 語 で う わ ご と を 言 う と 、 妻 が 恐 怖 を

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                              ISHCC Newsletter No.9(16/26)

お ぼ え て 去 っ て い く と こ ろ な ど に 感 じ ら れ る 。言 葉 の 響 き の リ ズ ム の 違 い か ら う っ と り し た り シ

ョ ッ ク を 受 け た り す る こ と が あ る 。

                      『 柳 橋 新 誌 』 の 世 界

                    A Study of Ryuukyoushinshi具 島

美 佐 子

私 は 以 前 、 卒 論 で 『 永 井 荷 風 研 究 』 を 提 出 し た が 、荷 風 文 学 の 原 点 を 考 え る う ち に 、 成 島 柳 北 に 関 心 を もつ よ う に な っ た 。 柳 北 は 若 き 日 の 荷 風 が 傾 倒 し た 人 物で あ る 。 幕 臣 で あ っ た 柳 北 は 維 新 後 、 ジ ャ ー ナ リ ス トと し て 健 全 な 言 論 活 動 を 展 開 さ せ た 。 ま た 柳 北 は 儒 学と 洋 学 を 学 ん だ 幅 広 い 視 野 の 持 主 で 、 代 表 作 『 柳 橋 新誌 』 に は 幕 末 か ら 明 治 に か け て の 人 間 社 会 が リ ア ル に投 影 さ れ て お り 、 時 代 の 過 渡 期 に お け る 人 間 と 文 学 の関 わ り を 考 え る 上 で 貴 重 な 作 品 で あ る 。『 柳 橋 新 誌 』 の 世 界 を 探 求 す る と 、 柳 北 が 花 街 を 背 景と し て 維 新 政 府 の 本 質 を 描 き 、 文 明 開 化 の 裏 側 を 批 判し な が ら 、 人 間 性 へ の 開 眼 を 主 張 し て い る こ と が 理 解で き た 。 さ ら に そ の 点 を 掘 り 下 げ た 結 果 、 日 本 の 江 戸期 の 漢 文 学 と 中 国 大 陸 の 文 学 、 特 に 『 板 橋 雑 記 』 を 中心 に 、 晋 の 陶 淵 明 か ら 清 の 袁 枚 の 頃 ま で と の 関 わ り を調 査 研 究 す る 必 要 が あ る こ と を 痛 感 し た 。 未 だ 勉 強 不足 で は あ る が 、 こ れ を 出 発 点 に 今 後 の 研 究 を 深 化 さ せた い と 考 え て い る 。

Q: 柳 北 の 文 明 批 評 家 と し て の 立 場 は ?A : 西 洋 精 神 を 肯 定 す る 立 場 か と 考 え て い た が 、 反

文 明 開 化 の 立 場 で あ る 。 『 柳 橋 新 誌 』 の 二 編 の 中に 日 本 の 文 明 開 化 に 対 す る 批 評 が 書 か れ て い る 。明 治 政 府 の う わ べ だ け の 文 明 開 化 に 鋭 い 批 判 を して い る 。

コ メ ン ト : 日 本 と い う 世 界 の 中 で 考 え る の で は な く 、中 国 、 広 く は ベ ト ナ ム ま で を 含 め て 日 本 文 学 を考 え る 必 要 が あ ろ う 。 「 漢 文 学 の 役 割 」 が こ れか ら 重 要 な 課 題 に な っ て く る か と 思 わ れ る 。

シ ェ イ ク ス ピ ア と 狂 言 の 間 で

        Shakespeare a la Kyogen or Kyogen a la Shakespeare?

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                              ISHCC Newsletter No.9(17/26)

南  隆 太

『 ま ち が い の 狂 言 』 を 例 に 、 翻 案 上 演 に お い て は シェ イ ク ス ピ ア 作 品 と 同 様 に 伝 統 演 劇 も ま た 書 き 換 え られ る こ と を 確 認 し 、 我 々 が シ ェ イ ク ス ピ ア 翻 訳 (Shakespearean adaptations)と い う 時 の ‘ Shakespearean’ と は 何 を 意 味 す る の かを 考 え る 。

Q: ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 で の 学 会 Shakespeare in Asia で も この 話 を す る 予 定 か ?A : ハ ン ド ア ウ ト は こ れ を 英 語 に し て 作 っ た が 、 内

容 は 多 少 変 え る つ も り で あ る 。

              秘 教 研 究 を 通 し て の 文 化 融

合 の 可 能 性

神 尾 学

「 一 芸 に 秀 で る も の は 諸 芸 に 通 ず 」 と い う 言 葉 が ある が 、 確 か に 様 々 な 分 野 の 超 一 流 の 人 々 は 、 あ る 点 にお い て 非 常 に 近 似 し た 認 識 に 到 達 し て い る よ う で あ る 。「 悟 り に い た る 道 は 多 数 あ り 、 途 中 で 見 え る 景 色 に は違 い が あ る が 、 頂 上 は 1 点 で あ る 」 と い う よ う な 趣 旨の 話 も よ く 耳 に す る 。  世 界 各 地 に 残 る 秘 教 は 、 そ の “ 頂 上 ” の 様 子 を 伝 え るも の で あ り 、 中 で も 神 智 学 ~ ト ラ ン ス ・ ヒ マ ラ ヤ 密 教と 呼 ば れ る 教 え は 、 論 理 的 体 系 性 に お い て 抜 き ん で たも の と い え よ う 。 そ の 内 容 は 、 素 粒 子 よ り も さ ら に 極微 の 世 界 か ら 日 常 生 活 空 間 を へ て 極 大 の 宇 宙 ま で 、 また 至 高 の 神 = 霊 的 な 世 界 か ら 人 間 的 な 意 識 を へ て 唯 物的 な 世 界 ま で す べ て を 包 含 し 、 さ ら に 現 代 科 学 等 に よっ て 明 ら か に な っ て き た 最 先 端 の 情 報 と も 符 号 す る もの で あ る 。 し た が っ て 、 秘 教 の 真 偽 を 検 証 し つ つ 現 代科 学 等 と の 融 合 を 図 る こ と は 、 融 合 文 化 研 究 に お い ても 非 常 に 重 要 な 課 題 で あ る よ う に 思 わ れ る 。

Q: ブ ラ ヴ ァ ツ キ ー 夫 人 は ど の く ら い 前 の 人 物 か ?A : 1 3 0 年 く ら い 前 の 人 。コ メ ン ト : ユ ン グ は 神 智 学 も 学 ん だ が 、 晩 年 「 わ た

し は 神 智 学 者 で は な い 」 と い っ た 。 シ ュ タ イ ナー は 神 智 学 協 会 に 属 し て い た こ と も あ る が 、 人間 に 近 い 部 分 で 人 智 学 の 進 ん だ 実 践 が あ る 。

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(18/26)

  大 会 二 日 目 、 3 月 21 日 ( 日 ) の 研 究 発 表 終 了 後 、 大学 時 代 か ら の 親 友 で あ ら れ る 上 田 邦 義 会 長 に よ る ユ ーモ ア を 交 え た 温 か い 紹 介 の 後 、 岡 本 靖 正 ( 前 東 京 学 芸大 学 学 長 ・ ISHCC 顧 問 ) 氏 に よ り 、 特 別 講 演 「 シ ェ イ クス ピ ア 能 と 融 合 文 化 」 が 行 な わ れ ま し た 。

岡 本 靖 正 ISHCC顧 問 に よ る 特 別 講 演 : 「 シ ェ イ ク ス ピ

ア 能 と 融 合 文 化 」 ( 要 旨 )

日 本 人 は 大 和 こ と ば を 持 っ て い た 民 族 で あ る 。 し かし 、 日 本 固 有 の 文 字 を 持 っ て い な か っ た た め に 、 文 字は 中 国 に 学 ん だ 。 そ の 後 、 万 葉 が な 、 カ タ カ ナ 、 ひ らが な が 作 ら れ 、 か な 交 じ り で 書 く よ う に な っ た が 、 中国 と の 文 化 の 融 合 が 起 こ っ た 。 イ ギ リ ス で も 、 1066 年の ノ ル マ ン コ ン ケ ス ト で 、 北 と 南 の 文 化 が 融 合 し た とい え る 。 日 本 で は 、 そ の 後 も 、 キ リ シ タ ン 文 化 、 鎖 国時 代 の オ ラ ン ダ 、 幕 末 以 後 は ア メ リ カ 、 ヨ ー ロ ッ パ から 、 文 化 が 次 々 と 入 っ て き た 。 ゆ え に 、 自 分 の 思 考 力 、感 性 の ど こ か ら ど こ ま で が 日 本 的 な の か を 分 析 す る 自信 が な い 。 ま た 、 一 種 の コ ス モ ポ リ タ ン で あ る と 否 定で き な い よ う で も あ り 、 反 発 を 感 じ る よ う で も あ る 。自 分 自 身 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 曖 昧 さ は ぬ ぐ い き れ ない 。明 治 に 入 っ て 、 欧 米 の 文 化 を 文 学 な ど の ジ ャ ン ル に

分 け ず 、 全 て ひ っ く る め て 取 り 入 れ よ う と し た 。 さ らに 、 55 年 か ら 65 年 に か け て の 高 度 成 長 期 に は 、 あ ら ゆる も の は 細 分 化 さ れ る よ う に な っ た 。 福 原 麟 太 郎 は「 文 学 は 国 境 を 越 え ら れ る か 」 を 絶 え ず 考 え て い た 。

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(19/26)

融 合 文 化 ・ 融 合 へ の 試 み を 企 て る 一 方 で 、 文 化 の 融 合は あ り 得 る の か を 考 え る こ と が 大 切 で あ る 。 融 合 の 努力 を 通 し て 国 境 を 越 え ら れ る か 、 と い う こ と で あ る 。

ヨ ー ロ ッ パ 的 な シ ェ イ ク ス ピ ア の 作 品 を 、 上 田 先 生

は ど の よ う に し て 禅 的 な 日 本 の 世 界 、 能 に し て い る のか 。 ① ヨ ー ロ ッ パ 的 ド ラ マ が 終 っ た と こ ろ か ら 能 が 始ま る こ と を 考 え る と 、 上 田 先 生 の 『 英 語 能 ・ ハ ム レ ット 』 で は 、 オ フ ィ ー リ ア の 死 を 巧 み に 処 理 し て い る 。② ハ ム レ ッ ト を 能 的 な 世 界 に 変 換 す る た め に は 、 禅 的な 世 界 を 創 出 す る 必 要 が あ る 。 To be or not to be is no longer the question. は た い へ ん 禅 的 で あ り 、 こ れ が あ る こ と に よ って 、 『 ハ ム レ ッ ト 』 が 禅 的 な 『 英 語 能 ・ ハ ム レ ッ ト 』の 世 界 に 変 換 さ れ て い る 。 ③ 英 語 で の 謡 と 舞 の 様 式 にの せ 、 能 の 間 を 生 か す た め に は 、 原 作 テ ク ス ト を 一 度解 体 し て 、 テ ク ス ト を 少 な く し て 、 コ ラ ー ジ ュ 風 に 再構 築 す る 必 要 が あ る 。 ハ ム レ ッ ト の 心 境 の 変 化 に つ いて は 、 シ ェ イ ク ス ピ ア の 原 作 の 中 で も 、 ハ ム レ ッ ト が舞 台 上 か ら 一 旦 姿 を 消 し て 、 イ ギ リ ス へ 渡 っ た 後 帰 国し て 再 登 場 す る 墓 堀 の 場 面 で 、 劇 自 体 の 中 で ハ ム レ ット の 変 化 が 存 在 し て お り 、 『 英 語 能 ・ ハ ム レ ッ ト 』 にお い て 、 禅 的 に 能 化 す る 根 拠 が あ る の で は な い か 。

提 言 : 無 名 の 旅 の 僧 を ワ キ に 設 定 で き な い か 。        外 国 で も 英 語 能 の 上 演 を 続 け て ほ し い 。        専 門 の 能 楽 師 に よ り 、 日 本 の 能 の 演 目 の 一 つ

と し て プ ロ グ ラ ム に 載 せ る 形 で 、 日 本 語 の テ クス ト で の 上 演 も し て ほ し い 。

         そ の 後 、 Abridged NOH HAMLET in English と シ ェ イ ク ス ピ ア の 原作 と を 対 照 さ せ て 、 『 英 語 能 ・ ハ ム レ ッ ト 』 創 作 に 関す る 詳 細 な 分 析 と 、 上 田 先 生 に 対 す る ご 質 問 が な さ れ 、和 や か な 雰 囲 気 の 中 で 上 田 先 生 が お 答 え に な り 、 創 作の 過 程 の 一 端 に 触 れ る 貴 重 な 機 会 を 得 る こ と が で き まし た 。

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(20/26)

『 英 語 能 ハ ム レ ッ ト 』 堺 公 演 の お 知 ら せ・『 英 語 能 ・ ハ ム レ ッ ト 』【 原 作 】 ウ ィ リ ア ム ・ シ ェ イ ク ス ピ ア【 能 本 ・ 曲 節 作 者 】 上 田 ( 宗 片 ) 邦 義【 企 画 】 ISHCC 学 会 ・ 大 和 座 徳 平 企 画【 入 場 料 】 3 千 円 【 日 時 】 平 成 16 年 5 月 24 日 ( 月 )、25 日 ( 火 ) 、 14 時 ~ 16 時【 場 所 】 堺 能 楽 会 館 : 大 阪 府 堺 市 大 浜 北 町 3 丁 4-7-100 ダイ ト ク ビ ル【 連 絡 先 】 大 澤 徳 平 、 ℡ : 072-238-2000 、 E-mail:[email protected]

学 会 誌 『 融 合 文 化 研 究 』 第 4 号 の 投 稿 論 文 を 募 集 し ま

当 学 会 の 学 会 誌 『 融 合 文 化 研 究 』 の 第 4 号 の 投 稿 論文 を 募 集 い た し ま す 。 8 月 末 締 め 切 り で 、 1 0 月 に 発行 予 定 で す 。 募 集 要 項 に つ い て は 、 当 会 の ホ ー ム ペ ージ

( http://atlantic.gssc.nihon-u.ac.jp/~ISHCC/index.html ) に て 、 常 に 最新 の 募 集 要 項 を 案 内 し て お り ま す 。 時 々 ホ ー ム ペ ー ジを チ ェ ッ ク し て い た だ け れ ば 幸 い で す 。

ま た 、 当 該 年 度 の 学 会 誌 に つ い て は 、 そ の 年 度 の 会費 を 納 入 い た だ い て い る 会 員 の 皆 様 に お 届 け し た い と考 え て お り ま す 。 ま だ 会 員 に な ら れ て い な い 方 、 或 いは 会 費 を 未 納 入 の 方 は 、 こ の 機 会 に ご 入 会 、 ご 納 入 いた だ け る よ う 、 お 願 い 申 し 上 げ ま す 。

以 下 、 『 融 合 文 化 研 究 』 へ の 投 稿 論 文 募 集 要 項 で す 。

国 際 融 合 文 化 学 会 ( ISHCC) 『 融 合 文 化 研 究 』 原 稿 募集 要 項

編   集   規   定1 . 会 員 の 国 際 融 合 文 化 に 関 わ る 研 究 論 文 の 発 表 の 場

と し て 、 学 会 機 関 誌 を 創 刊 し 、 以 降 原 則 と し て 年2 回 発 行 し て い く も の と す る 。 学 会 機 関 誌 の 名 称は 『 融 合 文 化 研 究 』 と す る 。

2 . 投 稿 の 資 格 は 、 投 稿 時 点 で 、 そ の 年 度 の 会 費 を 納入 し て い る 国 際 融 合 文 化 学 会 の 会 員 に 限 る 。

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(21/26)

3 . 原 則 と し て 年 に 2 回 論 文 を 募 集 す る 。 募 集 期 間 につ い て は 都 度 、 学 会 事 務 局 ( ま た は 編 集 委 員 会 )よ り 連 絡 す る も の と す る 。

4 . 応 募 論 文 は 融 合 文 化 に 関 連 す る テ ー マ で あ る こ とが 望 ま れ る 。 応 募 論 文 は 学 会 誌 等 に 未 発 表 の 論 文で あ る こ と 。 但 し 、 口 頭 発 表 済 だ が 学 会 誌 等 に 論文 投 稿 し て い な い も の に つ い て は 、 そ の 旨 明 記 して い れ ば 審 査 の 対 象 と な り 得 る 。

5 . 原 稿 の 採 択 お よ び 掲 載 順 は 、 審 査 委 員 会 ( 編 集 委員 会 が 兼 ね る ) で 査 読 の 上 、 決 定 す る 。

6 . 原 稿 の 採 択 が 決 ま っ た 執 筆 者 か ら は 、 学 会 機 関 誌発 行 に か か る 費 用 の 一 部 を 、 執 筆 者 負 担 金 と し て徴 収 す る 。 写 真 印 刷 が 必 要 な 場 合 は 、 執 筆 者 の 負担 と し て 、 別 途 必 要 な 費 用 を 徴 収 す る 。 執 筆 者 負担 金 の 金 額 は 、 2 ペ ー ジ に 付 き 1,000 円 と す る 。 ただ し 、 ペ ー ジ 数 の 算 定 は 執 筆 規 定 の 1 に よ る 。

7 . 執 筆 者 に は 『 融 合 文 化 研 究 』 5 冊 を 贈 呈 す る 。 また 、 希 望 者 に は 抜 刷 り の 印 刷 に も 応 じ る 。 抜 刷 り印 刷 に か か る 費 用 は 、 別 途 申 込 者 か ら 必 要 な 費 用を 徴 収 す る 。

8 . 投 稿 論 文 は 返 還 し な い 。

執   筆   規   定1 . 原 稿 の 書 式     Microsoft Word を 使 っ て 原 則 と し て 横

書 き で 作 成 す る こ と 。      B 5 判   横 書 き   40 字   30 行   10.5 ポ イ ン ト

4 ペ ー ジ 以 上 、 1 2 ペ ー ジ 以 内 ( タ イ ト ル 、 注 、図 版 等 す べ て を 含 め て )   た だ し 、 ペ ー ジ 数 が 奇数 と な っ た 場 合 は 、 編 集 者 が 空 白 の ペ ー ジ を 加 え 、偶 数 と す る 。 5 ペ ー ジ な ら 6 ペ ー ジ と な る 。

      余 白 ( 上 25 ㎜   下 20 ㎜   右 20 ㎜   左 20 ㎜   ヘ ッダ ー 12 ㎜   フ ッ タ ー 10 ㎜ )

本 文 の フ ォ ン ト は 、 和 文 は MS 明 朝 、 英 文 は Centuryと す る 。 英 字 と 2 桁 以 上 の 数 字 は 半 角 で 入 力 す るこ と 。

2 . 和 文 タ イ ト ル に は 、 英 訳 を 付 け る こ と 。 英 文 タ イト ル に は 、 和 訳 を 付 け る こ と 。

      タ イ ト ル の フ ォ ン ト は 、 和 文 は MS ゴ シ ッ ク 14ポ イ ン ト 、 英 文 フ ォ ン ト は Century Gothic 14 ポ イ ン ト と

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(22/26)

す る 。 1 行 あ け て 氏 名 (MSゴ シ ッ ク 12 ポ イ ン ト ) 、英 文 氏 名 (Century Gothic 12ポ イ ン ト )

3 . 和 文 論 文 に は 英 文 の 要 旨 を 付 け る こ と 。 英 文 論 文に は 和 文 の 要 旨 を 付 け る こ と 。 要 旨 は 7 ~ 8 行 とす る 。 要 旨 は 氏 名 か ら 2 行 改 行 、 2 行 改 行 し て 本文 を 始 め る 。

4 . 和 文 タ イ ト ル の 後 、 改 行 し て 英 文 タ イ ト ル を 入 れ 、1 行 あ け て 和 文 氏 名 を 入 れ 、 改 行 し て 英 文 氏 名 を入 れ 、 2 行 あ け て 英 文 要 旨 を 入 れ 、 2 行 あ け て 本文 を 書 き 出 す こ と 。 英 文 論 文 は 和 文 と 英 文 に 順 序を 逆 に す る 。 英 文 氏 名 の 姓 は UEDA  Kuniyoshi の 形 式 とす る 。

5 . 原 則 と し て 、 提 出 さ れ た 原 稿 を そ の ま ま 版 下 と し 、校 正 は 行 わ な い 。 編 集 委 員 会 で ペ ー ジ 付 け と 書 式の 統 一 を 行 う 。

6 . 原 則 と し て E-mail の 添 付 フ ァ イ ル で 提 出 す る こ と 。画 像 等 を 含 ん だ フ ァ イ ル で サ イ ズ が 大 き い と き は 、CD-R ま た は MO で 提 出 す る こ と 。 提 出 さ れ た CD-R ま たは MO は 返 還 し な い 。

7 . 執 筆 希 望 者 は あ ら か じ め サ ン プ ル フ ァ イ ル を 下 記よ り ダ ウ ン ロ ー ド し て 参 考 に す る こ と が 望 ま し い 。  http://atlantic.gssc.nihon-u.ac.jp/ ~ ISHCC/wanted/

8 . 本 稿 に 規 定 さ れ て い な い こ と は 、 『 日 本 大 学 大 学院 総 合 社 会 情 報 研 究 科 紀 要 』 に 準 ず る 。

《 問 合 せ 先 》 本 件 に つ い て の お 問 い 合 わ せ は 、 下 記 にお 願 い い た し ま す 。

ISHCC 実 行 委 員竹 村   茂   [email protected]

              菊 地 善 太 [email protected]

国 際 融 合 文 化 学 会 理 事 名 誉 会 員 役 員 の ご 紹・ ・介 ( 敬 称 略 ・ 順 不 同 )

《 学 会 理 事 、 名 誉 会 員 》国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎

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                              ISHCC Newsletter No.9(23/26)

瀨 在   幸 安 名 誉 会 長秋 山   正 幸 顧 問             岡 本   靖 正 顧 問 日 江 井   榮 二 郎 顧 問            福 田   陸 太 郎 顧 問 Doljintseren, Badam-Ochiryn 顧 問池 田   憲 彦 参 与             加 藤   義 喜 参 与奥 村 富 久 子 名 誉 会 員         観 世   榮 夫 名 誉 会員     田 口   和 夫 名 誉 会 員          津 村   禮 次 郎 名 誉 会 員 野 村   万 作 名 誉 会員     毛 利   三 彌 名 誉 会 員Adiya Yumdal 名 誉 会 員         Dorj Daicha 名 誉 会 員山 波   言 太 郎 名 誉 会 員      

《 学 会 役 員 、 事 務 局 役 員 》上 田   邦 義 会 長寺 崎   隆 行 副 会 長           Marcus Grandon副 会 長菊 地   善 太 事 務 局 長木 佐 貫   洋 事 務 局 次 長       竹 内   正 人 事務 局 次 長 棚 田   茂 事 務 局 次 長竹 村   茂 事 務 局 次 長       安 田   保 事 務 局 次 長       島 崎   浩     事 務 局 次 長戸 村   知 子 実 行 委 員         宮 西   直 子 実 行 委員田 口   裕 基 実 行 委 員         玉 置   知 彦 実 行 委員

《 会 計 監 査 、 運 営 委 員 》渡 辺   直 会 計 監 査荒 木   正 純 運 営 委 員         岡 田   恒 雄 運 営 委員 小 田 切   文 洋 運 営 委 員    片 山   博 運 営 委 員 河 嶋   孝 運 営 委員       後 藤   隆 浩 運 営 委 員高 山   茂 運 営 委 員         永 岡   健 右 運 営 委員 藤 澤   全 運 営 委 員      前 田   禮 子 運 営 委 員 真 邉   一 近 運 営 委員       宮 本   晃 運 営 委 員山 田   正 雄 運 営 委 員         南   隆 太 運 営 委員                               

終 身 会 員 の ご 報 告

  当 学 会 の 趣 旨 に 賛 同 し て 終 身 会 員 に な っ て く だ さ る方 が 増 え て き て お り ま す 。

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(24/26)

下 記 に 、 2004 年 4 月 1 日 現 在 の 終 身 会 員 の 皆 様 の ご 氏名 を 公 表 致 し ま す 。 ( 順 不 同 )

    坂 本 典 子 様 、   石 井 洋 子 様 、   西 岡 妙 子 様 、 三 輪 京 子 様 、   片 山 博 様 、

高 橋 明 美 様 、   吉 田 友 明 様 、   竹 内 正 人 様 、   今清 水 功 様 、   菊 地 善 太 様 、              上 田 邦 義 様 、   情 野 瑞 穂 様 、   井 手 美 弥 子 様 、安 田 保 様 、     花 岡 真 由 美 様 、

宮 西 ナ オ 子 様 、 棚 田 茂 様 、     井 上 英 明 様 、   川田 基 生 様 、   斉 藤 美 紀 様 、

戸 村 知 子 様 、   星 野 裕 子 様 、   高 木 左 右 様 、   松添 寛 之 様 、   渡 辺 治 則 様 、

深 堀 真 理 子 様

終 身 会 員 の 皆 様 、 役 員 の 皆 様 、 そ し て 年 会 員 の 皆 様 、今 後 と も 色 々 と ご 意 見 や ご 提 案 を 賜 り ま す よ う 、 宜 しく お 願 い 申 し 上 げ ま す 。

【 会 費 の ご 納 入 に つ い て 】ご 協 力 い た だ け る 方 は 、 下 記 の 郵 貯 口 座 へ の お 振 込

み を お 願 い 申 し 上 げ ま す 。  口 座 番 号 : 0 0 1 2 0 - 1 - 5 5 0 3 0 5   口 座名 義 : ISHCC       年 会 費   一 般 会 員 : 3,000 円 、 学 生 会 員 : 2,000円      或 い は 、 終 身 会 員 : 30,000 円 ( 次 年 度 以 降 、 会費 支 払 い 免 除 )

2 0 0 2 年 度 の 国 際 融 合 文 化 学 会 収 支 報 告 は 以下 の 通 り で す

2 0 0 2 年 度   国 際 融 合 文 化 学 会 収 支 報 告学 会 収 入

前 期 繰 越金

\402,151

学 会 費 等徴 収

\791,000

内 訳 人数

金 額    

    終 身 会 員 費 9 \270,000

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(25/26)

\30,000        年 会 費 ( 繰越 金 含 む )

46 \156,000

( 一 般 \3,000   学生 \2,000 )寄 付 金          4 \310,000

    学 会 誌 執 筆者 負 担 金

11 \55,000

大 会 費 徴収

\425,200

内 訳 人数

金 額    

    10 月 堺 公 演出 演 料

\100,000

    ( 英 語 能 公演 )    10 月 堺 大 会 22 \155,000    3 月 東 京 大 会 29 \170,200

収 入 合 計 \1,618,351学 会 支 出

大 会 費 支出

\752,985

内 訳 金 額        10 月 堺 公 演 \382,800    10 月 堺 大 会 \188,582    3 月 東 京 大 会 \181,603

学 会 誌 支出

\123,874     印 刷 代 、 郵送 料 、 他

\123,874

事 務 諸 経費

\28,175     会 報 等 郵 送費 、 名 刺 代

\28,175

来 期 繰 越金

\713,317     2003年 度 へ の繰 越 金

\713,317

支 出 合 計 \1,618,351

以 上 の 通 り 報 告 し ま す 。 2003年 7 月 12 日 会

計係

菊 地 善太

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩

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                              ISHCC Newsletter No.9(26/26)

編 集 後 記

  『 ニ ュ ー ズ レ タ ー 』 第 9 号 編 集 委 員 代 表 、 事 務 局 の島 崎 浩 で す 。 前 号 ま で の 編 集 長 、 菊 地 善 太 事 務 局 長 から 大 役 を 引 き 継 ぎ ま し て 、 今 回 は 、 学 生 会 員 の 畑 江 美佳 さ ん 、 若 尾 明 余 さ ん 、 齋 藤 光 代 さ ん 、 安 藤 美 奈 子 さん に 編 集 委 員 に な っ て い た だ き 、 学 会 の 内 容 の 取 材 をお 願 い し 、 そ れ を も と に し て 、 全 体 を 編 集 い た し ま した 。  

ま た 、 同 じ く 学 生 会 員 の 渡 部 英 雄 さ ん に 撮 影 し て いた だ い た 写 真 を 掲 載 さ せ て い た だ き ま し た 。 編 集 委 員の 皆 様 と 渡 部 さ ん に は こ の 場 を 借 り て 厚 く お 礼 を 申 し上 げ ま す 。  な お 、 『 ニ ュ ー ズ レ タ ー 』 第 9 号 に つ き ま し て 、 何か 不 備 な 点 、 至 ら ぬ 点 が あ り ま し た ら ど う ぞ ご 指 摘 くだ さ る よ う お 願 い い た し ま す 。

事 務 局 の 竹 村 茂 さ ん が 作 成 ・ 運 営 し て 下 さ っ て い る当 会 の ホ ー ム ペ ー ジ も 是 非 ご 覧 く だ さ い 。

(   http://atlantic.gssc.nihon-u.ac.jp/~ISHCC/index.html   )

今 後 と も ご 指 導 、 ご 鞭 撻 の ほ ど 、 よ ろ し く お 願 い 申し 上 げ ま す 。

  『 ニ ュ ー ズ レ タ ー 』 第 9 号 編 集 委 員 代 表   島 崎   浩

国際融合文化学会(ISHCC) 問い合わせ先:上田邦義([email protected]) 編集委員代表:島崎 浩