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19-1 The National Incident Management System and Mass-Casualty Incidents NIMS大量死傷者事件 Lesson 19

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19-1

The National Incident Management System and Mass-Casualty IncidentsNIMSと大量死傷者事件

Lesson 19

19-2

Introduction• 優先権ベースで患者を処置し現場を管理するのに必要とされる組織されたアプローチ

• NIMSの一部としてのICS(インシデント・コマンド・システム)が,イマージェンシー・リスポンス(緊急事態対応)を管理し指示を出す

• NIMS の中のあなたの役割は、 First Responder としてのあなたの毎日の役割と異なるかもしれない

19-3

NIMSNational Incident Management System

• 自然災害,テロ被害のような大規模の緊急事態には,多重管轄権のある緊急要員や資源のリスポンスが求められる

• NIMSは,このような大規模インシデントへのリスポンスの調整や管理を行っている

19-4

NIMSの利点

Benefits of NIMS– インシデント・マネージメントへの一様のアプローチ– 指揮命令や管理構造の標準化– 準備,相互援助,資源管理を重要視すること

19-5

NIMSの行政

Administration of NIMS

• US.Department of Homeland Security よって,行政管理されている

• FEMA(Federal Emergency Management Agency)のような多くの他の機関を含む

• NRP(National Response Plan/米国リスポンス計画)を立てている

• 米国リスポンス計画は,改善され続けている

19-6

NIMSの要素

Elements of NIMS

• イマージェンシーやインシデントの予防

–準備–リスポンス/応答–リカバリー/回復–緩和

• イマージェンシーやインシデントの予防

–準備–リスポンス/応答–リカバリー/回復–緩和

• 下記のリスポンスに焦点を当てるNIMSの一部である:– テロ行為– 自然火災(野火),都市火災– 危険物の漏れ– 原子核事故– 飛行機事故– 地震,ハリケーン,竜巻,洪水,その他の自然災害

– 戦争による災害– その他の多重死傷者事故

インシデント・コマンド・システム

The Incident Command System

19-8

ICSでのFirst Responder

First Responders in ICS

• 全てのEMS要員は,ICSでは非常に重要な役割を負っている

• ほとんどのFirst Responderは,ICSでの役割についてのトレーニングを受けるであろう

19-9

NIMSとICSトレーニング

NIMS and ICS Training• 緊急事態対応やその管理に直接的な役割を持つ全ての人は,NIMSやICSでトレーニングを受けるべきである

• このトレーニングは,米国準備資金援助を受ける条件になっている

• この要件は,連邦,州,地域政府の職員でEMSやイマージェンシー・サービスに関わる人の訓練にも当てはまる

• 異なるレベルには,異なるコースが要求される

19-10

多数-被害者インシデント

Mass-Casualty Incidents

• 多くの事故者が関係する緊急事態である• MCIsはストレスが大きい• 広範囲のMCI(多重事故)は,EMSを緊張させる• EMSシステムが異なると,MCIの定義が若干異なる

19-11

大規模なMCI(多重事故)

Large MCIs

• 小規模のMCI(多重事故)なら,一つのEMSシステムで対応可能かもしれないが,大規模なMCI(多重事故)の場合は,異なる管轄からリスポンスを調整する必要がある

• NIMSの一部としてのICS(インシデント・コマンド・システム)が,イマージェンシー・リスポンス(緊急事態対応)を管理し指示を出す

• ICS とトリアージ

19-12

多人数被害者のためのインシデント・コマンド・システム

Incident Command System for Mass-Casualty Incidents

• インシデントへのリスポンス全てを監督する• ICSは,MCIを管理するために,必要な資源や人をコントロールし調整し組織化する

• 同じような緊急機能が,最大効果が得られるようなグループに統合される

• 権限のラインが明らかに確認できる

19-13

インシデント・コマンダー

Incident Commander• 働者や資源に対する全体の監督責任は,インシデント・コマンダーと呼ばれる1人の人に割り当てられる

• イマージェンシー・リスポンスを指揮する• 最初に対応している隊は,MCIの存在をディスパッチに報告する.そうして,指揮をする

• インシデントの指揮は,他の人に引き継がれるかもしれない• インシデント・コマンダーは,一般的にはインシデントに近い車などの指令所から指揮をする

19-14

セクター

Sectors• 救助者はセクションに分割され特殊な責任を負わされる• 各セクションに,セクション・チーフがいて,インシデント・コマンダーに現況を報告する

• メディカル・セクションは次のとおり:– トリアージ– 処置– 搬送– スティジング– 補給

– 救出

19-15

小規模MCI

Smaller MCIs

異なるMCIは,異なる資源を必要とする

小規模のMCIは,上記のような全てのセクションは必要ない

異なるMCIは,異なる資源を必要とする

小規模のMCIは,上記のような全てのセクションは必要ない

19-16

ICS用語

ICS Terminology• NIMS は、ICS 用語を標準化している• NIMS が十分に米国に浸透すると、統一された用語が、使われるであろう

19-17

MCIにおけるFirst Responderの役割

Role of First Responders in MCIs• あなたが最初に対応し,イマージェンシーを認識したら、それを報告し援助を要請する

• 最初に現場に駆けつけた知識あるEMS要員が,トリアージ・オフィサーとなる

• イニシャル・アセスメントは,全ての患者に対して最初に行われる。そうして,トリアージ・カテゴリーが決められる

• 利用できる人と機材が,ケアの最も優先度の高い患者に最初にあてがわれる

• First Responderは,異なるセクションの異なる責任を任されるかもしれない

19-18

MCIに到着したら

On Arrival at an MCI

• 到着したら,スティジング・セクションや司令部に報告する• あなた自身の名前,トレーニング・レベルを報告して,セクション・チーフやインシデント・コマンダーの指示を受ける

• 配属されたセクションへ行き,セクション・チーフに報告する• あなたが与えられた仕事にのみ専念する• 仕事が完結したら,セクション・チーフに報告し,新しい仕事を受ける

• 監督者の指示に従って行動すること

19-19

MCIの相違

Differences in MCIs• MCI(多重事故)は,ストレスの多い混沌とした現場である• 任務に対してあなたが十分なトレーニングを積んでいなかったとしても,秩序よく,効果的に手伝いをすること

• 待つように言われたら,我慢すること• いくらかのあなたの通常の手続きは、多分一旦停止されるであろう

• あなたの“通常の”責任に関係なく,与えられるどんな仕事も実行するべきである

19-20

Triageトリアージ

トリアージ

Triage• トリアージとは,重傷度によって分類する患者の分類手順である

• 異なるトリアージ・システムが開発されている• STARTシステムは,数の多い患者を素早くトリアージし,処置する一般的に使われている方法である

• STARTには、ほんの限られたメディカル・トレーニングが必要であるが,患者1人に対して60秒以内で終わる

トリアージ分類

Triage Categories各患者には,カラーの付いたタグが用意される.

色でトリアージ分類をしている :• 優先順位1 - 赤色タグ -直ちにケアが必要

• 優先順位2 - 黄色タグ -早急なケアが必要:1時間以内• 優先順位3 - 緑色タグ -ケアが遅れても良い

• 優先順位4 - 灰色または黒色タグ -死亡している

19-23

トリアージ過程

Triage Process• 現場を迅速に見渡す• 患者が数人なら,トリアージは直ぐに終了し,タグは必要ないかもしれない

• 多くの患者がいるときには,タグを使う• 多数の患者のいる複雑な現場で, “Walking wounded/歩けるけが人”と呼ばれる軽傷患者には,彼らが介助なしに歩けるなら,歩いて指定された場所に移動するように言う

トリアージ過程

Triage Process

• 患者をトリアージする.60秒以内に終了する• STARTシステムは,患者の呼吸,血液循環,精神状態を評価して,トリアージ分類をする.

• できるだけ早く,患者にタグを付けて行く• 全員に付け終ったら,優先順位1の患者からケアを始める

トリアージ過程

Triage Process

19-26

STARTトリアージ評価

START Triage Assessment

•呼吸評価•血液循環評価•精神状態評価

19-27

Step 1. 呼吸の評価

Step 2. 血液循環の評価• 呼吸をしている患者には,次にパルスをチェックする• パルスが強ければ, 精神状態の評価に入る• パルスが弱く不規則なら,赤タグ(優先順位1)• パルスが弱く出血がひどければ, 圧迫ドレッシングをする.赤タグ(優先順位1)

Step 3. 精神状態評価• 呼吸や血液循環が十分である患者に,次のような簡単な指示をする :

– “目を開けてください”– “私の手を握ってください”

• このような単純な指示に従え,呼吸も循環も十分であれば,優先順位2(黄色)タグを付ける

• このような単純な指示に従えない患者は,“反応なし”である。このような患者は,優先順位1の赤色タグである

19-30

トリアージの後で

After Triage

• 継続的な再評価を行う• 優先順位 2 、または、 3 として分類された患者の状態を守る

• 優先順位2が反応をなくして優先順位1になるかもしれない

19-31

Pediatric Triage小児トリアージ

19-32

小児トリアージ

Pediatric Triage

• 大人にとっては,前述のSTARTシステムは有効であるが,乳幼児や子供には,そうでもない

• 呼吸レイトが,30回/分以上は,大人では優先順位の高い問題である。しかし,乳幼児や小さな子供には問題ではない

• 呼吸が止まっていても,子供にはパルスがあるかもしれない• 非常に小さい子供は,いろいろな理由で反応しないかもしれない

19-33

小児の患者のためのジャンプ・スタート・トリアージ

Jump START Triage for Pediatric Patients

• 歩いて動けるか子どもにたづね,動ければ優先順位3(緑タグ)

19-34

小児の患者のためのジャンプ・スタート・トリアージ

Jump START Pediatric Triage Process

•呼吸評価•循環評価•精神変化の評価

19-35

Step 1. 呼吸の評価• 子どもが呼吸しているかどうかチェックする• 呼吸レイトが1分間に 15 ~ 45 回であれば,循環の評価に移る

• 1分間に呼吸数が 15回以下か45回以上,又、呼吸が不規則であれば,優先順位1(赤タグ)

• 呼吸が無ければ,気道の開放

19-36

Step 1. 呼吸の評価• まだ,呼吸が無ければ, 口の中の異物を探す• 呼吸があれば, 子どもの優先順位1(赤タグ)をつける

• 呼吸していなければ,パルスをチェックする• パルスが無ければ,優先順位4(黒タグ)をつける• パルスのある子どもには,5回の吹込みをおこなう; 呼吸が回復すれば, 赤タグをつけ次に進む

• 呼吸が回復しなければ, 黒タグをつける

19-37

Step 2. 血液循環の評価

• 気道の開放をしないでも,子どもの呼吸数が一分間に15 回から45 回であれば,パルスをチェックする

• パルスを感じることができれば, 精神状態を評価する

• パルスがなければ, 優先順位1(赤タグ)をつける

19-38

Step 3. 精神状態の評価• 子どもに呼吸/パルスがあるなら, AVPUアセスメントで精神状態を評価する.

• 子どもに反応があり見守る必要がある場合は,優先順位2(黄色タグ)をつける

• 反応が無く,痛みに不適当に反応する場合は,反応なしと見なし優先順位1(赤タグ)をつける