tianjin university of technology 天津理工大学...天津理工大学[中国]...

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天津市教育委員会直属の重点大学で、1981年に設立。全日制学生約26,000名。工学系 関連の他、外国語、芸術、法政、国際工商学など文系の学部がある。大学武術隊は全国を演 武巡回するほど有名。従来の留学生教育を担う国際教育学院は2013年春に改組され、新 しく中国語言文化学院が設立され、留学生教育だけではなく、中国人学生の学部生の養成 も担っている。毎年各国から200名ほどの留学生が在籍し、中国語を学んでいる。 午前中は同大の用意した中国語の授業を週 20 コマ(1 コマ 45 分。1 日 4 時限。)履修し、 午後は英語の授業を単独班または中国人学生のクラスで受講する。授業はすべて中国語で 行われる。その他、有料の選択科目(書道、二胡、太極拳、中国画など)もある。また無料で HSK対策講座も開講される。 2人部屋の大学寮。1人部屋の要望にも応えられる。各部屋にWi-Fi、エアコン、電話、テ レビ、シャワー、トイレ等の設備がある。洗濯・自炊のための共同設備もある。 北京空港からリムジンバスで約 2 時間半。北京西駅 / 天津駅までは高速鉄道で 30 分、列 車本数も多く週末に北京に遊びに行くのも容易。2013年新キャンパスに全学部、全学生が 移転。キャンパスは広大で、地下鉄駅「大学城」やバス停とは距離がある。中国人学生のス ポーツや文芸クラブ活動への参加もでき、日本語学科の学生との交流も多い。留学生担当 者の親身な気配りが学生に好評。毎年日本語学科の学生が麗澤大学に留学生として派遣さ れている。天津は物価も安く、住みやすい都市。 中国語専攻:中国語基礎演習またはを修了していること。 他 専 攻:中国語または中国語を修了していること。 原則として、2 年次第 2 学期もしくは 3 年次第 1 学期(半年間)。 沿 宿 留学時期 主な対象学部 外国語学部:語学留学(中) Tianjin University of Technology 天津理工大学 所在地 中華人民共和国天津市西青区賓水西道391号 ホームページ:http://www.tjut.edu.cn/ 中国で生活した4ヵ月は、長いようであっという間に過ぎてしま いました。私はこの間に、多くの中国人や各国の留学生と交流する ことができ、充実した毎日を送ることが出きました。 中国に行くのは初めてだったので、最初は不安でいっぱいでし た。宿泊の手続きも大変で、言いたいことがうまく伝わらず時間を かけながらも、ようやく部屋に着くことができました。部屋は二人 部屋で十分な大きさもあり、予想していたより清潔で驚きました。 トイレで紙を流さないことは最初こそ間違えて何度か流してしまっ たけれど早々に慣れることができました。ですが留学中私の一番 のストレスになったのは、お風呂でした。まずトイレとお風呂が同 じ空間にあり、カーテン1 枚で隔ててあるので、どうしても水がト イレのほうへ流れてしまいます。さらに、私の部屋は流れが悪く洪水 状態になってしまうので、とてもサンダルなしではお風呂に入れませ んでした。毎日のことなので、このことは本当にストレスになりまし た。ほかには、冷蔵庫が寮にないので食べ物を保存する方法がなく 不便でした。冬場には、外に食べ物を置いて保存していました。この 2 つを除くと比較的快適に生活ができました。 大学には食堂がふたつあり4 階建てで食べものが豊富にありまし た。4 ヵ月いても全ての店で 食べることはできませんでした。食堂を 見るだけでも中国の大学の大きさ、学生数の多さを改めて感じるこ とができました。寮から少し歩くと大学のスーパーがあり、外よりも 比較的安くものが買えるので、食べ物には困らず生活できました。 学習面では、中国語のリスニング力は大きく成長したと思います。 はじめ全くわからなかった先生の話もわかるようになり、少し自信が もてるようになりました。授業中は当たり前に中国語での説明になる ので、何週間かは耳が慣れるのに時間がかかり大変でした。もち ろん課題も中国語で言われるので、周りに確認しないときちんと課 題もできない状態でした。先生たちの話し方はそれぞれで、聞き取 りやすくゆっくり話してくれる先生もいれば、マシンガンのように一 方的に話し続ける先生もいました。発音がはっきりしない先生もい て、聞き取れるようになるのに時間がかかりました。口語の授業で は、部屋を借りるという内容の時には実際に不動産屋に電話した り、中国であった怖い経験を劇にしてクラスで発 表するという授業 もありました。ユニークな授 業がたくさんあり面白かったです。総 合の授業では、留学生たちのそれぞれの国のご飯を作って食べた こともあります。日本をはじめ、タイやウクライナ、韓国、ロシアな ど多くの国のご飯を食べました。私たちは、おにぎりときゅうりの 漬物と卵焼きを作りました。このように総合の授業では、中国をは じめ各国の文化に触れる時間が多くありました。英語の授業に関 しては、英語を日本語で理解してから今度は日本語から中国語に 翻訳しないといけなくてとても大変でした。 立地が少し悪く、出かけるときは地下鉄に行くためにバスに乗ら ないといけません。バス代はだいたい 2 元で、とても安いです。中 国のバスは、バス停にきちんとバスが止まることはなくて、待ってい る人も列などは作らず、順番など関係なくバスが来たら戦争のよう に乗り込みます。混雑時は降りるバス停が近づいたら出口に立って いないと降りられません。バスで中国人を観察していると、若い人 が老人や子供に席を譲っているのが多くみられました。老人がバス に乗った瞬間に若い人たちが立つ光景は本当に驚きました。それ も一度ではなかったので中国の若者にこの習慣が身についている のだと感動しました。 中国での生活 外国語学部中国語専攻 2016 年留学  朝部 那瑠美 49 50

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Page 1: Tianjin University of Technology 天津理工大学...天津理工大学[中国] 天津理工大学[中国] 天津市教育委員会直属の重点大学で、1981年に設立。全日制学生約26,000名。工学系

天津理工大学[中国]

天津理工大学[中国]

 天津市教育委員会直属の重点大学で、1981年に設立。全日制学生約26,000名。工学系関連の他、外国語、芸術、法政、国際工商学など文系の学部がある。大学武術隊は全国を演武巡回するほど有名。従来の留学生教育を担う国際教育学院は2013年春に改組され、新しく中国語言文化学院が設立され、留学生教育だけではなく、中国人学生の学部生の養成も担っている。毎年各国から200名ほどの留学生が在籍し、中国語を学んでいる。

 午前中は同大の用意した中国語の授業を週20コマ(1コマ45分。1日4時限。)履修し、午後は英語の授業を単独班または中国人学生のクラスで受講する。授業はすべて中国語で行われる。その他、有料の選択科目(書道、二胡、太極拳、中国画など)もある。また無料でHSK対策講座も開講される。

 2人部屋の大学寮。1人部屋の要望にも応えられる。各部屋にWi-Fi、エアコン、電話、テレビ、シャワー、トイレ等の設備がある。洗濯・自炊のための共同設備もある。

 北京空港からリムジンバスで約2時間半。北京西駅/天津駅までは高速鉄道で30分、列車本数も多く週末に北京に遊びに行くのも容易。2013年新キャンパスに全学部、全学生が移転。キャンパスは広大で、地下鉄駅「大学城」やバス停とは距離がある。中国人学生のスポーツや文芸クラブ活動への参加もでき、日本語学科の学生との交流も多い。留学生担当者の親身な気配りが学生に好評。毎年日本語学科の学生が麗澤大学に留学生として派遣されている。天津は物価も安く、住みやすい都市。

中国語専攻:中国語基礎演習ⅢまたはⅣを修了していること。他 専 攻:中国語Ⅲまたは中国語Ⅳを修了していること。

 原則として、2年次第2学期もしくは3年次第1学期(半年間)。

沿 革

特 色

宿 泊

生 活

条 件

留 学 時 期

主な対象学部

外国語学部:語学留学(中)

Tianjin University of Technology

天 津 理 工 大 学■所在地 中華人民共和国天津市西青区賓水西道391号 ホームページ:http://www.tjut.edu.cn/

 中国で生活した4ヵ月は、長いようであっという間に過ぎてしまいました。私はこの間に、多くの中国人や各国の留学生と交流することができ、充実した毎日を送ることが出きました。 中国に行くのは初めてだったので、最初は不安でいっぱいでした。宿泊の手続きも大変で、言いたいことがうまく伝わらず時間をかけながらも、ようやく部屋に着くことができました。部屋は二人部屋で十分な大きさもあり、予想していたより清潔で驚きました。トイレで紙を流さないことは最初こそ間違えて何度か流してしまったけれど早々に慣れることができました。ですが留学中私の一番のストレスになったのは、お風呂でした。まずトイレとお風呂が同じ空間にあり、カーテン1枚で隔ててあるので、どうしても水がト

イレのほうへ流れてしまいます。さらに、私の部屋は流れが悪く洪水状態になってしまうので、とてもサンダルなしではお風呂に入れませんでした。毎日のことなので、このことは本当にストレスになりました。ほかには、冷蔵庫が寮にないので食べ物を保存する方法がなく不便でした。冬場には、外に食べ物を置いて保存していました。この2 つを除くと比較的快適に生活ができました。 大学には食堂がふたつあり4 階建てで食べものが豊富にありました。4 ヵ月いても全ての店で食べることはできませんでした。食堂を見るだけでも中国の大学の大きさ、学生数の多さを改めて感じることができました。寮から少し歩くと大学のスーパーがあり、外よりも比較的安くものが買えるので、食べ物には困らず生活できました。 学習面では、中国語のリスニング力は大きく成長したと思います。はじめ全くわからなかった先生の話もわかるようになり、少し自信がもてるようになりました。授業中は当たり前に中国語での説明になる

ので、何週間かは耳が慣れるのに時間がかかり大変でした。もちろん課題も中国語で言われるので、周りに確認しないときちんと課題もできない状態でした。先生たちの話し方はそれぞれで、聞き取りやすくゆっくり話してくれる先生もいれば、マシンガンのように一方的に話し続ける先生もいました。発音がはっきりしない先生もいて、聞き取れるようになるのに時間がかかりました。口語の授業では、部屋を借りるという内容の時には実際に不動産屋に電話したり、中国であった怖い経験を劇にしてクラスで発表するという授業もありました。ユニークな授業がたくさんあり面白かったです。総合の授業では、留学生たちのそれぞれの国のご飯を作って食べたこともあります。日本をはじめ、タイやウクライナ、韓国、ロシアなど多くの国のご飯を食べました。私たちは、おにぎりときゅうりの漬物と卵焼きを作りました。このように総合の授業では、中国をはじめ各国の文化に触れる時間が多くありました。英語の授業に関

しては、英語を日本語で理解してから今度は日本語から中国語に翻訳しないといけなくてとても大変でした。 立地が少し悪く、出かけるときは地下鉄に行くためにバスに乗らないといけません。バス代はだいたい2 元で、とても安いです。中国のバスは、バス停にきちんとバスが止まることはなくて、待っている人も列などは作らず、順番など関係なくバスが来たら戦争のように乗り込みます。混雑時は降りるバス停が近づいたら出口に立っていないと降りられません。バスで中国人を観察していると、若い人が老人や子供に席を譲っているのが多くみられました。老人がバスに乗った瞬間に若い人たちが立つ光景は本当に驚きました。それも一度ではなかったので中国の若者にこの習慣が身についているのだと感動しました。

中国での生活外国語学部中国語専攻 2016年留学  朝部 那瑠美

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