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TP(技術資料) FTTH 対応戸建住宅用光配線システム (Optical fiber distribution system for detached houses in FTTH) 第2版 公表 2009 年 6 月 取纏委員会 ファイバオプティクス標準化委員会 建物内光配線システム分科会 発行:財団法人 光産業技術振興協会 Optoelectronic Industry and Technology Development Association (JAPAN) TP01/BW-2009 TP Technical Paper

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TP(技術資料)

FTTH 対応戸建住宅用光配線システム (Optical fiber distribution system for detached houses in FTTH)

第 2 版

公表 2009 年 6 月

取纏委員会

ファイバオプティクス標準化委員会

建物内光配線システム分科会

発行:財団法人 光産業技術振興協会 Optoelectronic Industry and Technology Development Association (JAPAN)

TP01/BW-2009

TP Technical Paper

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1

まえがき

これは光産業技術振興協会の標準に関する TP(技術資料)である。TP は,規格になる前段階,

標準化の技術的資料,規格を補足する などのために公表するものである。

アクセスネットワークにおける FTTH,DSL,CATV のブロードバンドサービス契約者数を

図 1 に,FTTH および DSL 利用者数の四半期毎の純増数の推移を図 2 に示す(1)。昨今のブ

ロードバンド契約者数の推移に関して特徴的な点は,その契約者数において,2008 年 6 月末

時点で FTTH が 1308 万加入となり,初めて DSL を上回る結果となったことである。さらに,

純増数においては,2006 年 6 月には DSL が初めてマイナスとなっているのに対し,FTTH は

依然として四半期毎に 80 万を超える純増数を維持しており,着実に DSL から FTTH の置き

換えが進んでいることが分かる。 このように,アクセスネットワークの光化はここ数年で既に本格的な拡大期に突入してお

り,IP 電話,映像などの各種サービスが統合された光トリプルプレイサービスも一般家庭で

広く利用可能な時代となっている。 本技術資料は,FTTH サービスを利用する戸建住宅における光配線構成や配線方法,構成

する配線物品を系統的に整理したものであり,2007 年 7 月に公表された第 1 版を改定したも

のである。第 1 版作成当時と比較すると,FTTH サービス利用方法の多様化とともに,戸建

住宅内の光配線構成や配線方法も,住宅構造や居住者が好む生活環境により配慮した配線物

品や施工方法が用いられるようになってきている。このような背景の中で,居住者が希望す

るサービス利用環境を実現するためには,既築住宅の場合には居住者本人,新築住宅の場合

には居住者および住宅提供者(住宅メーカ,設計者,施工業者など)自らが, 新の FTTH光配線技術動向を知ることが非常に重要である。

本技術資料は,そのような 新の FTTH 光配線技術動向を盛り込んだ情報発信・提供活動

の一環として作成されたものである。本技術資料が戸建住宅に光配線システムを導入しよう

とする居住者およびディベロッパ,設計者および施工業者のガイドラインになり,FTTH サ

ービス利用環境構築の推進・普及に一層のはずみがつくことを期待したい。

この TP(技術資料)の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開

後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。光産業技術振興協会

は,このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録

出願にかかわる確認について責任はもたない。

図 1 ブロードバンド契約者数の推移(1) 図 2 契約者純増数(四半期毎)(1)

0

5

1 0

1 5

2 0

2 5

3 0

0 3 .3 0 4 .3 0 5 .3 0 6 .3 0 7 .3 0 8 .3

FT T H

D S L

C A T V

T o tal

単位:百万

契約

者数

08年6月にFTTHがDSLを上回る

-5 0

0

5 0

1 0 0

1 5 0

FT T H

D S L

単位:万

T otal

0 5 . 3 0 6 . 3 0 7 . 3 0 8 . 3

契約

者純

増数

06年6月にDSLが

減少に転じる

注:この TP(技術資料)の番号は,当初は TP-BW01 としていたが,TP01/BW に変更しました。

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目次

序文 ........................................................................ 3

1. 適用範囲 ................................................................. 3

2. 定義及び略語 ............................................................. 3

2.1 定義 ................................................................... 3

2.2 略語 ................................................................... 4

3. 引用規格 ................................................................. 4

4. 光配線システムの基本構成................................................... 5

4.1 概要 ................................................................... 5

4.1.1 FTTH の光加入者系設備................................................. 5

4.1.2 住宅内情報配線の構成 ................................................. 6

4.2 光配線システムを構成する配線物品の概要 ................................ 8

4.2.1 光ドロップケーブル引留具及び関連部材 ................................ 8

4.2.2 光キャビネット ...................................................... 9

4.2.3 情報配線ボックス ................................................... 10

4.2.4 屋内配管 ........................................................... 10

4.2.5 光ケーブル ......................................................... 11

4.2.6 住宅内光配線コード ................................................. 12

4.2.7 情報コンセント ..................................................... 12

4.2.8 光コンセント ....................................................... 13

4.2.9 光ステップル ....................................................... 14

5. 戸建住宅への光配線施工事例 ........................................... 14

5.1 光回線引込み方法の種類と特徴 ............................................ 14

5.2 屋内光配線方法の種類と特徴 .............................................. 16

5.3 居住者が工事前に確認すべき事項 .......................................... 20

6. ケーブル施工・接続 .................................................... 21

7. 保守・管理 .............................................................. 21

8. 試験・性能基準 .......................................................... 21

参考文献 ................................................................... 21

解説 ....................................................................... 23

※ 本技術資料の位置付け

・FTTH 対応戸建住宅用光配線システムに係わる技術の進歩に応じて,

改訂するものである。

・本技術資料に関して,ご意見・情報がありましたら,下記連絡先にお寄せ

ください。

連絡先: (財)光産業技術振興協会標準化室

e-mail : hyojun @oitda.or.jp

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TP(技術資料)

FTTH 対応戸建住宅用光配線システム

Optical fiber distribution system for detached houses in FTTH 序文

この技術資料(TP)は,2003 年度から行なってきた建物内の光配線システム普及促進を目

的として,戸建住宅用の光配線システムに関する動向調査,研究をもとにまとめたガイドラ

インである。戸建住宅用の光配線システム構築において特に重要と判断される,光配線シス

テム構成,用語,部材等に関する技術情報をまとめ,ユーザ,設計・施工業者等へ情報提供

することにより,光配線システムの導入加速が進むことを目的としている。 1.適用範囲 本技術資料は,FTTH サービスを戸建住宅で利用するための光配線システムに関して,石

英系光ファイバの引込み,および,その情報配線ボックスとの接続,さらにそれらの構成物

品の設置,保守・管理,試験・性能基準について言及する。 本技術資料の主な利用者として,戸建住宅に FTTH 設備を整備したいと考えているディベ

ロッパ,住宅設計者,住宅メーカ,施工業者,居住者(または所有者)を想定する。なお,

設備範囲は,住宅外壁に設置する光ドロップケーブル引留と光キャビネット,住宅内に配線

する光インドアケーブル,および情報配線ボックス内の光回線終端装置(以後,ONU)まで

とする。 2.定義及び略語 2.1 定義 この技術資料(TP)で用いる主な用語の定義は次による。 1)引留 通信事業者が,架空配線引落し,あるいは地下配線の立上りの光ケーブルを住宅

の外壁に金物等を使用し引き留めること。 2)光キャビネット

住宅の外壁に設置し,外壁に引き留めた通信事業者の光ドロップケーブルと住宅

内に配線する光インドアケーブルを接続するための箱。光キャビネット内に,光ド

ロップケーブルと光インドアケーブルの接続部や接続時に発生する光ファイバ余長

を収納する。光コネクタにより光ドロップケーブルと光インドアケーブルを接続し,

設備分界点とすることもある。 3)貫通孔

光ケーブルを住宅内に引込むための壁に設ける穴。引留点の近傍にエアコンのダ

クトなどの貫通孔があれば,それを利用することもある。 4)光ドロップケーブル

光サービス加入者の住宅近傍の引き落し点(ドロップ用の分岐クロージャ)から,

住宅敷地内に引込むための自己支持型光ケーブル。 5)光インドアケーブル

光キャビネットから ONU までを接続する光ケーブルで,屋内配線専用ケーブル

のため支持線が無い。 6)光回線終端装置(ONU)

FTTH において,光ケーブルと UTP などの LAN ケーブルを接続し,光信号と電

気信号を相互に変換する装置。 7)情報配線ボックス

TP01/BW-2009

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宅外からの情報(電話・放送・通信等)の取り入れ・取り出し配線を 1 ケ所に集

約するための配線盤。配線のみならず,ケーブルの終端部材,伝送機器,分配器な

ども収容し,情報・通信設備の点検・保守・更新・相互切り替え等ができる。 8)ルータ ネットワーク層のプロトコル定義に基づいてパケットの中継・交換を行う装置。 9)情報コンセント 通信系,放送系や電源コンセントを 1 箇所にまとめた配線器具。 10)PT 盤 通信事業者が,構外からの引き込み光ケーブルを接続する配線盤。通常は MDF

室(通信機械室)内に設置される。 11)PD 盤 幹線ケーブルと水平ケーブルとを接続する配線盤。通常は住棟の共用部にある

EPS 内に設置される。分岐配線盤,光接続箱ともいう。 12)IP 電話

音声を IP 網パケットと呼ばれるデータに変換して通信する電話。 13)端末設備

分界点以降の宅内配線および端末機器(ONU など)。 14)分界点

屋外設備である伝送路設備と宅内設備である端末設備との切分点。 15)成端

ケーブル端末にコネクタなどの器具を取り付けること。成端によって,各種の接

続装置,機器などと接続可能な状態となる。 16)光コンセント

屋内へ引き込まれた光ドロップケーブルまたは光インドアケーブルと住宅内光

配線コードとの接続に使用するインタフェースであり,本技術資料では光アウトレ

ットと光ローゼットを総じて光コンセントと呼ぶ。 17)光アウトレット

住宅内壁に埋込設置される光コンセント。 18)光ローゼット

住宅内に露出設置される光コンセント。 19)住宅内光配線コード

光ファイバ心線の外側に抗張力繊維などを縦添えし,更に,その外側にビニル,

ポリエチレンなどの外被を施したコードの両端に光コネクタを取り付けたもので

あり,光コンセントと ONU とを接続するために用いられる。 20)HUB LAN 機器を相互に接続するための集積装置。

2.2 略語 CD 合成樹脂製可とう電線管 (Combined Duct) FTTH エフティーティーエイチ (Fiber To The Home) LAN ローカルエリアネットワーク (Local Area Network) ONU 光回線終端装置 (Optical Network Unit) V-ONU 映像用光回線終端装置 (Video-Optical Network Unit) PD 分岐配線盤,光接続箱 (Premise Distributor) PT 配線盤 (Premise Terminator) UTP 非シールドより対線 (Unshielded Twist Pair cable)

3.引用規格 TS C 0017 ビルディング内光配線システム

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4.光配線システムの基本構成 4.1 概要

通信事業者のビルから接続された光ケーブルは,光ドロップケーブルを介して住宅に

引込まれ,ONU にて電気信号に変換される。ONU から UTP などの LAN ケーブルによ

り,ルータあるいは SW-HUB に接続され,さらに各部屋の IP 電話,パソコンなどの情

報機器にスター型に配線される。本章では光加入者系設備から住宅内情報配線の概要,

設備条件などを述べる。

4.1.1 FTTH の光加入者系設備 1)光加入者系設備イメージ

図 3 に,光加入者系設備のイメージ図を示す。通信事業者のビルから加入者宅近傍ま

で,架空配線,あるいは埋設管路に配線された光ケーブルで接続される。加入者宅が戸

建住宅の場合,幹線光ケーブルから分岐接続された光ドロップケーブルにより住宅内に

引込まれる。なお,集合住宅に関しては技術資料「FTTH 対応集合住宅用光配線システ

ム」を参照願いたい。

2)戸当たり光ファイバ心線数の選択

戸建て住宅に引込む光ファイバ心線数は,1 心あるいは 2 心が標準である。光コンセ

ント等の接続用品も 1 心あるいは 2 心用に製品化されていることから,これらのいずれ

かを選ぶのが合理的である。 (1)1 心引込み

光ファイバ 1 心を通信用途として用いる。主にインターネット接続によるデ

光ファイバケーブル

光ファイバケーブル

架空クロージャ NTTビル

戸建引込み〔架空光〕

地下用クロージャ

マンホール 自営HH

集合住宅引込み〔地下光〕PD

PT

ONU

戸建引込み(地下光)

引上げ管

光コンセント

ONU

ハンドホール

ハンドホール

本技術資料の対象範囲

図 3 FTTH の光加入者系設備イメージ

本技術資料の対象範囲

PD

PT

ONU

ONU

光キャビネットまたは 直接引込み 光コンセント

光キャビネットまたは 直接引込み 光コンセント

所内設備

第一種 通信事業者

集合住宅引込み〔架空光〕

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ータ伝送や IP電話などに用いられる。通信用途とは別の光波長に変えて光CATV等の映像サービスを重畳される場合もある。

(2)2 心引込み 1 心を主にデータ伝送や IP 電話などの通信用途に用いる。残りの 1 心は,光

CATV 等の映像サービスや将来に向けた予備心とすることが多い。 4.1.2 住宅内情報配線の構成 1) 住宅内情報配線の基本的な構成

図 4 に戸建住宅用情報配線の基本的構成を示す。図 4(a)は,主に新築住宅の場合の構

成例を示している。ONU やルータを集約した情報配線ボックスを光ドロップケーブルの

引込み場所近傍に設置し,情報配線ボックスから各部屋に予め用意されている配管を通

じて各部屋の情報コンセントまで LAN および同軸ケーブルが配線されていることを特

徴とする光配線システムである。このような構成の利点として,住宅内のどの部屋でも

パソコンや情報家電などの情報端末を使用することができること,また情報配線ボック

スにて容易に配線変更が可能であり,各部屋の用途変更やリフォームなどに柔軟に対応

できるため,テレビ受信システムとの整合,将来の冗長性に優れていることが挙げられ

る。反対に欠点として,住宅建設時に配管や情報配線ボックスを設置するための費用が

かかる点が挙げられる。 一方,図 4(b)は,情報配線ボックスがスペース的に設置できない場合(主に既築住宅

の場合)の構成例を示しており,光ドロップケーブルを直接住宅内に引込み,光コンセ

ント及び住宅内光配線コードを介して ONU に接続する光配線システムの構成である。

このような構成は,多種多様な住宅環境や設備条件が考えられる既築住宅に対して,比

較的光回線の導入が容易であるという特徴がある一方で,既設の配管が利用不可能な場

合には複数の部屋に渡る情報配線が難しいといった欠点がある。 なお,図 4 は,FTTH 対応の戸建住宅で利用できる光サービスとして,インターネッ

トサービス,IP 電話サービスと合わせて,地上アナログ/デジタル放送・BS アナログ/デジタル放送・CS デジタル放送等が視聴可能な光トリプルプレイサービスを利用した

構成を示している。 近では,データ通信用の ONU と映像サービス用の V-ONU が一体

となった ONU や,さらに,ONU,V-ONU,ルータ機能の全てが一体となった IP 電話対

応ルータが設置される場合もある。なお,光トリプルプレイサービスを利用しない場合

はV-ONUは必要なく,住宅内に引込まれた光回線は直接ONUに接続される構成となる。

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(a)情報配線ボックス有り(主に新築住宅の場合)

(b)情報配線ボックス無し(主に既築住宅の場合)

図 4 住宅内情報配線の基本的な構成例 2)設備条件

(a)新築住宅の場合 (1)光ドロップケーブルを引込むための外壁貫通孔がある。 (2)外壁貫通孔から情報配線ボックスまで,光ドロップケーブル及び光インドアケ

ーブル配線用の配管がある(2)。配管径は,Φ16mm あるいは Φ22 mm が一般的で

ある。放送用を含め 2 本。

IP電話

テレビ

同軸ケーブル

ONU

STB

IP電話対応 ルータ

電話線

光ドロップ ケーブル

PC

LANケーブル

V-ONU

住宅内光配線 コード

光コンセント

露出配線

露出配線

露出配線

IP電話

テレビ

同軸ケーブル

ONU

STB

IP電話対応 ルータ

電話線

光ドロップ ケーブル

PC LANケーブル

V-ONU

情報配線ボックス

情報コンセント

配管配線

配管配線

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(3)情報配線ボックスに ONU を設置するスペースがある。或いは,ONU を設置可

能な情報配線ボックスの設置スペースがある。 (4)情報配線ボックス近傍に ONU やルータを動作させるための電源がある。 (5)情報配線ボックスから各部屋までスター型に,情報配線用の配管がある。配管

径は,Φ16 mm あるいは Φ22 mm が一般的である。放送用を含め 2 本。

※ 光配線系とメタル配線系の LAN ケーブルや放送用同軸ケーブルの混在する情

報配線が集中する情報配線ボックスから各部屋までスター型配管があること

で,将来の配線変更に柔軟に対応ができる。配管が無い場合には,予め必要な

部屋全てに LAN ケーブル等を壁内配線しておき情報配線ボックス内で切り替

えを行う方法や,無線 LAN を用いるなどの方法がある。

(b)既築住宅の場合 (1)ONU を設置する場所の近傍に光ドロップケーブルを引込むための外壁貫通孔,

またはエアコンダクト用の貫通孔がある。 (2)ONU を設置する場所の近傍に ONU やルータを動作させるための電源がある。

4.2 光配線システムを構成する配線物品の概要

4.2.1 光ドロップケーブル引留具及び関連部材 光ドロップケーブルを戸建住宅に引込む際に使用する金具類である。戸建住宅におい

ては架空引込み※が一般的である。住宅外壁への取り付け状況を図 5 に,金具の詳細を

図 6,7 に,光配線クリートの詳細を図 8 に示す。 光ドロップケーブル引留具を引掛けた C 型金物を住宅外壁にネジ固定し,光ドロップ

ケーブルの支持線部を光ドロップケーブル引留具に巻き付け,固定する。また,光ドロ

ップケーブルは適当な間隔で光配線クリートを用いて外壁配線を行う。光キャビネット

を使用しない場合には,既設の固定電話用の外壁貫通孔やエアコンダクト等から光ドロ

ップケーブルが直接住宅内に引き込まれる。一般的には,通信事業者の施工範疇である。

※ 敷地の条件により,引落し点から延線した光ドロップケーブルを直に住宅の外

壁に引き留めることが困難な場合は,住宅の敷地内に引込み柱を建てることが

ある。

図 5 住宅外壁への光ドロップケーブル,光キャビネット等の取り付け例(3)

光ドロップケーブル

電線保護カバー

光ドロップケーブル

引留具

光キャビネット 光配線クリート

C 型金物

貫通孔保護カバー

光インドアケーブル

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図 8 光配線クリート例

4.2.2 光キャビネット

通信事業者からの光ドロップケーブルと光インドアケーブル(宅内引込み用)の接続

部(融着接続,メカニカルスプライス接続,コネクタ接続)を収納する接続箱で,プラ

スチック製で小型・軽量,防雨に対する保護を施した仕様のものが一般的である。外観

を図 9 に示す。 一般的には,外壁貫通孔近傍の住宅外壁部に取り付ける。光キャビネットで,光ドロ

ップケーブルと光インドアケーブルをコネクタ接続し,このコネクタを分界点とするこ

とがある。光キャビネットは一般的には,通信事業者が設置する。 光ドロップケーブルを直接宅内に引込む場合は,光キャビネットは不要である。

図 7 C 型金物例(3) 図 6 光ドロップケーブル引留具例

支持線

C 型金物に掛ける部分

光ドロップケーブル

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図 9 光キャビネットの例(3)

4.2.3 情報配線ボックス リビング,書斎,寝室,子供部屋など,住宅内のどこの部屋においても,電話,TV,

パソコンなどの情報端末を使用できる環境を整えるためには,予め,各部屋に TV 用同

軸ケーブルや LAN ケーブルを配線しておく必要がある。情報配線ボックスは,主に,通

信事業者伝送路設備から引込んだ光回線,電話回線,および受信アンテナからの TV 受

信線などを集約し,各部屋にスター型に分配するための配線ボックスである。 情報配線ボックスのフリースペースには,ONU やルータなどの通信機器が置かれ,

それぞれのケーブルが配線される。情報配線ボックスの設置場所は,居住者が容易に点

検できる箇所に設置することが望ましい。専用の設置場所がない場合は,例えば廊下の

壁面や天井裏,階段の壁面,下駄箱内等を利用することがある。外観を図 10 に示す。

図 10 情報配線ボックス例(4)

4.2.4 屋内配管

住宅の壁内等に設置し,光インドアケーブル,LAN ケーブル,TV 用同軸ケーブルな

どを配線するための配管で,主に,可とう性を有する CD 管などの合成樹脂製可とう電

線管が用いられる。配管内径は主に,Φ16 mm,Φ22 mm のものが使用される。CD 管の

外観を図 11 に示す。 既設住宅への配管設置は困難であるが,新築時に各部屋まで配管を設置しておくと,

部屋の用途変更やリフォームに伴う配線変更,また,ケーブル張替えに柔軟に対応でき

るだけでなく,露出配線が回避でき室内の美観を損なわない利点がある。 配管に曲り箇所が多いと,ケーブルの通線が困難になるため,1 区間の曲りの数を 3

寸法:H183×W77×D37(mm)

質量:約 0.2 kg

TV 用ブースタ

TV 分配器

10/100/1000M SW-HUB

TEL 端子

LAN 端子

AC コンセント

光ローゼット

フリースペース

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直角以内とし,これを超える場合はボックスを設けておくことが望ましい。また,配管

の曲率半径は管内直径の 6 倍以上を推奨する。

※ 合成樹脂製可とう電線管は,PF(Plastic Flexible Conduit)管と CD 管の 2 種類

があり,PF 管は耐燃性(自己消火性)であるが,CD 管は非耐燃性(自己消火

性なし)である。識別のため CD 管はオレンジ色となっている。

図 11 CD 管例(5)

4.2.5 光ケーブル FTTH サービスを戸建住宅で利用するために使用される光ケーブルには,住宅への引

込みに使用する光ドロップケーブルと宅内の配線に使用する光インドアケーブルがある。

これらの光ケーブルは,石英系シングルモード光ファイバ(SM)が用いられている。

1)光ドロップケーブル 光ドロップケーブルの構造例を図 12 に示す。光ファイバ心数は,1 心あるいは 2 心が

標準となっている。光ファイバ心線の両脇にはテンションメンバ(抗張力体)が並んで

配置され,黒色難燃ポリエチレン樹脂等で被覆されてケーブル部を構成している。ケー

ブル部と支持線部は,細いブリッジ部を介して一体化され,容易に分離出来る構造とな

っている。図 5 にあるように,支持線部は光ドロップケーブル引留具に引き留めて切断

され,ケーブル部のみが光キャビネットまたは宅内に引込まれる。 近では,落雷などからの誘導による宅内機器損傷などの事故を防止するため,テン

ションメンバには,繊維強化プラスチック(FRP)などの無誘導材料を使用することが

主流となっている。また,許容曲げ半径を従来の約半分である 15 ㎜程度まで低減した

低曲げ損失タイプの光ファイバ心線が使用されることが多くなり,ケーブルの許容曲げ

半径の小径化が図られている。

支持線部

ケーブル部

図 12 光ドロップケーブル構造例

2)光インドアケーブル

寸法:約 5×2(mm)

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光インドアケーブルの構造例を図 13 に示す。1 心または 2 心の光ファイバ心線の両脇

にテンションメンバを配置し,難燃ポリエチレン樹脂等で被覆された構造となっている。

居室内に配線した場合の美観に配慮して,アイボリーなどを外被色とすることが多い。

近では,許容曲げ半径を従来の約半分である 15 ㎜程度まで低減した低曲げ損失タイ

プの光ファイバ心線を使用することが多くなり,ケーブルの許容曲げ半径の小径化が図

られている。

図 13 光インドアケーブル構造例

3)光ケーブルの使用上の注意 光ケーブルの敷設では,ケーブルの許容張力と許容曲げ半径に遵守して作業する。特

に光インドアケーブルなどの屋内敷設用少心光ケーブルは,許容張力が小さいため,外

壁貫通孔から情報配線ボックスまで敷設するのに過大な敷設張力が加わらないよう注意

が必要である。一般的に,光インドアケーブルでの許容張力は 150 N 程度(テンション

メンバが鋼線の場合であり,繊維強化プラスチック(FRP)などの無誘導材料を用いた

場合 35 N 程度),光ドロップケーブルでは 700 N 程度である。(参考として,UTP0.5-4Pケーブルの許容張力は 110 N である。)

4.2.6 住宅内光配線コード

光コンセントと ONU を接続するために用いられ,住宅内でのフリー配線を可能とす

る光コードである。一般に,光ドロップケーブルや光インドアケーブルに用いられる光

ファイバよりも,コードの急峻な曲げに対応するために曲げによる光損失増加を大幅に

低減した光ファイバが用いられる。住宅内の塵や埃から光コネクタ端面を保護するため

に,防塵性のシャッター機能や簡易清掃機能を有する。

4.2.7 情報コンセント 情報コンセントの外観を図 14 に示す。情報コンセントは,電源コンセントの他に,

LAN 用モジュラジャック(RJ-45),電話用モジュラジャック(RJ-11),および同軸ケー

ブル用コネクタなどの情報配線系端子を備えており,TV,電話,パソコンなどの各種情

報機器の接続,電力供給が行える。この情報コンセントを使用することにより宅内の情

報配線をすっきりまとめることができる。

寸法:約 2×3(mm)

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収容例:

図 14 情報コンセント例(6)

4.2.8 光コンセント 屋外から引き込まれた光ドロップケーブルと住宅内光配線コードとを接続するための

インタフェースであり,光ドロップケーブルの先端が光コネクタ成端(一般的には SC型光コネクタ)され,光コネクタアダプタを取り付けたものが収容される。居室側の差

込み口には住宅内光配線コードが使用される。本資料内では,以下に説明する光アウト

レットと光ローゼットを総じて光コンセントと呼ぶ。 この光コンセントにより,光ドロップケーブルと居室内の ONU とを宅内光配線コー

ドでワンタッチに接続することができる。光コンセントの光コネクタ端面を覗くとレー

ザー光により目を痛めることがあるため,光コネクタを引き抜いた時にレーザー光が漏

れないよう遮光シャッターなどの安全対策を施したものが一般的である。 1)光アウトレット

光アウトレットは,電気コンセントのように居室の壁に埋込設置するもので,新築住

宅や既設配管を利用可能な既築住宅などで用いることができる。光アウトレットの例を

図 15 に示す。

(a)一連タイプ(7) (b)二連タイプ(8) 図 15 光アウトレット例

2)光ローゼット

光ローゼットは,居室内に露出設置するタイプの光コンセントで,主に既築住宅で,

ONU を配管出口の無い場所に設置する場合や,賃貸住宅などで光アウトレットが取り付

LAN 用

電話用

電話用

100 V

抜け止めコンセント

CS デジタル放送用など

U/V.CATV.BS.110 度 CS 用など

住宅内光配線コード差し込み口

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けられない場合などで用いられる。光ローゼットの例を図 16 に示す。

図 16 光ローゼット例(9)

4.2.9 光ステップル

光ステップルは,主に居室内壁に露出配線する場合に,光ドロップケーブルや光イン

ドアケーブルを固定するために用いられる。釘や鋲を打ち込んで壁に固定するタイプと

両面テープで壁に固定するタイプがある。光ステップルの例を図 17 に示す。

(a)釘タイプ (b)タブ付き両面テープタイプ 図 17 光ステップル例(10)

5.戸建住宅への光配線施工事例 5.1 光回線引込み方法の種類と特徴

新築住宅の場合には,予め光回線を引込むための外壁貫通孔や外壁貫通孔から情報配

線ボックスまたは光コンセント等までの屋内配管を住宅設計段階から準備することが可

能であるため,光回線用の屋内配管があることを想定して記述する。この様な設備条件

では,予め住宅外壁に貫通孔が設置されており,貫通孔から光回線を屋内配管に引込む

「配管に光ケーブルを引込む方法」が用いられる。 既築住宅の場合においても,予め光回線を引込むための外壁貫通孔があり,光配線用

の屋内配管が準備されている場合(既設の電話線用配管等の利用も同様)は,新築住宅

の場合と同様の方法を用いることが可能である。 既築住宅では,光回線を引込むための既設の外壁貫通孔が利用できない場合,または

無い場合が多い。このような場合には,「エアコンダクトを利用する方法」と「新規に外

壁に貫通孔を開ける方法」が一般的な光回線引込み方法である。 本節では,上記の代表的な光回線引込み方法の種類と特徴について,具体的な施工例

の写真を示しながら説明する。

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1)配管に光ケーブルを引込む方法 配管に光ケーブルを引込む方法では,光ドロップケーブルを直接住宅内に引込む場合

と光キャビネットを介し光インドアケーブルを引込む場合の2通りが一般的に用いられ

る。 図 18 は,電柱上等から配線された光ドロップケーブルを住宅外壁に引き留め,直接住

宅内に引込む場合の施工例を示している。光ドロップケーブルを引込むための新たな外

壁貫通孔を設ける必要がないため,美観を損なわないという特徴がある。

図 18 直接引込み方法を用いた光回線引込み施工例(住宅外壁部)

もう一つの方法として,外壁貫通孔近傍の住宅外壁部に光キャビネットを取り付け,

光キャビネット内で光ドロップケーブルと光インドアケーブルをコネクタ接続する施工

方法がある(図 5 を参照)。この場合には,住宅内へ光インドアケーブルが引込まれる。

1)の配管に光ケーブルを直接引込む方法と同様に新たな外壁貫通孔を設ける必要がない

ため,美観を損なわないという特徴がある。

2)エアコンダクトを利用する方法 施工例を図 19 に示す。エアコンのダクトを利用して光ドロップケーブルを直接住宅内

に引込む方法である。新たに外壁に貫通孔を開ける必要がないという特徴があり,配管

が利用できない既築住宅の場合に多く用いられる方法である。ONU の設置場所がエアコ

ンダクトのある部屋から離れている場合には,屋内光配線が長くなるため美観上優れな

いという欠点がある。このため,エアコンダクト付近に ONU を設置することが望ましい。

光配線クリート

貫通孔保護カバー

光ドロップケーブル

光ドロップケーブル 引留具

テンションメンバ

切断部保護カバー

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図 19 エアコンダクトを利用した光回線引込み施工例(住宅外壁部)

3)新規に外壁に貫通孔を開ける方法

施工例を図 20 に示す。外壁に直径 1cm 程度の貫通孔を開け,そこから光ドロップケー

ブルを住宅内に引込む方法であり,エアコンダクト等の貫通孔が無い部屋に引込む場合に

用いられる。室内に設置する ONU 近傍の外壁に貫通孔を開けることが可能であるため,

屋内光配線が 短で済むという利点がある一方,住宅外壁に新たに貫通孔を開けることが

居住者に好まれない場合が多い。

図 20 貫通孔を用いた光回線引込み施工例(住宅外壁部)

なお,上記 2)および 3)の光回線引込み方法では,電柱上等から配線された光ドロップケ

ーブルを直接住宅内に引込む場合が一般的であるが,居住者の住宅環境や通信事業者によ

って光キャビネットを設置して光インドアケーブルを住宅内に引込む場合もある。

5.2 屋内光配線方法の種類と特徴 新築住宅の場合は,予め設置された屋内配管を利用した「配管配線」が行われる。一方,

屋内配管が利用できない既築住宅の場合には,光回線引込み箇所から住宅内壁に沿って光

光配線クリート 光ドロップケーブル

エアコンダクト

コーキング処理

光ドロップケーブル引留具

光ドロップケーブル

光配線クリート

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ケーブルが配線される。この場合の屋内光配線方法は大きく「光ステップルを用いた露出

配線」,「ワイヤプロテクタ配線」,「フリー配線」の3種類に分類できる。 本節では,上記の屋内光配線方法の種類と特徴について,具体的な施工例の写真を示し

ながら説明する。

1) 配管配線 光ケーブルの露出がほとんど無く, も美観が良い方法である。なお,配管の径によっ

ては1配管に異なった種類のケーブルを通線することも可能である。 屋内配管を利用した配線の場合には,配管出口の住宅内壁に光ケーブル貫通孔が設けら

れたアウトレットが埋込設置され,住宅内に引込まれた光ドロップケーブルまたは光イン

ドアケーブルは直接 ONU に接続される。 近では,美観や配線後の ONU 設置位置の自由度など居住者の要望に配慮した配線部

材や新しい配線形態が利用可能となっている。その施工例を図 21 に示す。住宅内に引込

まれた光ドロップケーブルまたは光インドアケーブルは,配管出口の住宅内壁に埋込設置

された光アウトレット裏面において光コネクタ成端され,光アウトレットと ONU の間は

住宅内光配線コードでコネクタ接続される。光アウトレットや住宅内光配線コードの光コ

ネクタ部には,漏洩光に対する安全性や住宅内の塵や埃などから光コネクタ端面を保護す

るために遮光・防塵シャッター機能を有するものが一般的に用いられている。

図 21 光アウトレットを用いた屋内光配線施工例

2) 露出配線 施工例を図 22 に示す。露出配線とは光ステップルを利用し,光ケーブルを住宅内壁面

に配線する方法である。工事時間も短く, も一般的な配線方法であるが,配線が剥き出

しの状態となるため挟み込み・引っ掛け等の危険性が高い場所では好ましくないという特

徴がある。リフォームや部屋の用途変更に伴い,配線を撤去する際には壁面に傷が残ると

いう欠点もあるが, 近では釘や鋲を打ち込んで壁に固定するタイプの光ステップルの他

に両面テープで壁に固定するタイプが利用可能となっている。

住宅内光配線コード

光アウトレット

ONU

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図 22 光ステップルを用いた露出配線の施工例

3) ワイヤプロテクタ配線 施工例を図 23 に示す。ワイヤプロテクタ配線とは光ケーブルを保護するためのワイヤプ

ロテクタを利用し,その中に配線する方法である。配線の挟み込み・引っ掛け等の危険性

が高い場所でも配線が可能であるという特徴がある。露出配線と同様に一般的な配線方法

であるが,ワイヤプロテクタの形・色などで美観上の好みの分かれるところである。

図 23 ワイヤプロテクタ配線の施工例

4) フリー配線

フリー配線とは屋内において光ドロップケーブルまたは光インドアケーブルを全く固定

しない方法であるが,上記2つの配線方法との組み合わせて用いられる場合もある。図 24に示すように,配線を固定せず,配線後余った光ケーブルは輪取りされて設置されるため,

端末機器の移動にも安易に対応は出来るが,配線の挟み込み・引っ掛けなどによるケーブ

ルの損傷や曲げを発生させる可能性が高く,一般的には避けた方が好ましい。やむを得ず

用いる場合には居住者の十分な注意が必要である。

光ステップル

光ドロップケーブル

ONU

ワイヤプロテクタ

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図 24 フリー配線の施工例

なお,上記 2)~4)のいずれかの方法で住宅内に配線された光ケーブルは,直接 ONU に接

続されるか, 近では図 25 に示すような住宅内に露出設置可能な光ローゼットが用いら

れ,屋内配管を利用する際に用いる光アウトレットと同様に,住宅内光配線コードを用い

て ONU にコネクタ接続する新しい配線形態も利用可能となっている。

図 25 光ローゼットを用いた屋内光配線の例

IP 電話対応ルータ 光ドロップケーブル ONU

住宅内光配線コード

光ローゼット

ONU

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表 1 戸建住宅における光配線方法の種類と特徴

用途 配管が利用可能な住宅

(新築住宅,既築住宅) その他の既築住宅

光回線引込み方法 配管引込み エアコンダクト 新たに外壁貫通孔

利点

新たに外壁貫通孔を設ける

必要がない 配線の露出がほとんど無く,

美観に優れる

新たに外壁に貫

通孔を設ける必

要がない

ONU を設置する部

屋に貫通孔を設け

ることができ,屋内

光配線が短く済む

欠点 屋内配管設置のための初期

投資が必要

ONU 設置位置が

離れている場合,

屋内光配線が長

外壁に貫通孔を設

ける必要がある

対応する屋内光配

線方法 配管配線

露出配線/ワイヤプロテクタ配線 /フリー配線

ONU との配線※ 光アウトレット

住宅内光配線コード 光ローゼット

住宅内光配線コード

※直接光ドロップケーブルまたは光インドアケーブルを ONU に接続する場合もある。

5.3 居住者が工事前に確認すべき事項 居住者が希望するサービス利用環境を実現するためには,居住者自らが工事に対する要

望事項を事前に確認しておくことが望ましい。本節では,主に既築住宅の居住者を想定し,

居住者の要望や既設住宅環境などに依存する情報について,事前に確認しておくことが望

ましい事項について説明する。 具体的には,下記の項目を事前に整理しておくことが望ましい。

1) ONU の設置位置 2) 屋内配管の有無 3) 屋内光配線方法(選択)

1) ONU 設置位置

通常,パソコン等の設置位置等が ONU 設置位置を決定する 大の要因と成ると考えら

れるが,その他に下記を事前に確認しておくことが望ましい。

・ 商用電源の確保が可能である場所であること ・ 高温多湿,水のかかる恐れのある場所ではないこと ・ 直射日光を受ける場所ではないこと ・ 不安定な場所ではないこと ・ 希望する設置方法は据え置き型か壁掛け型のどちらか

2) 屋内配管の有無

ONU を設置する部屋まで屋内配管が設置されているかどうかを確認する。ONU を設置

する部屋まで屋内配管がある場合(通常は既設の電話線用の屋内配管を利用する場合が多

い)には,新規に光アウトレットの工事(モジュラープレートの取り替えも含む)が必要

かどうかを確認しておくことが望ましい。なお,各部屋への屋内配管が利用可能で,情報

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配線ボックス等の設置希望があれば,各部屋に配線される基点となる設置場所を確認して

おくと工事が円滑に行われる。 一方,屋内配管がない場合には,ONU を設置する部屋に貫通孔(既設の電話線用を含

む)または貫通孔として利用できるエアコンダクト等があるかどうかを確認する。

3) 屋内光配線方法(選択) 貫通孔から ONU までの屋内光配線方法としてどの手段を希望するかを確認する。屋内

光配線方法については,前節 5.2 を参照のこと。また,貫通孔から ONU までの配線ルー

トに希望があれば整理しておくと良い。 6. ケーブル施工・接続

電柱等の引き落とし点から住宅外壁までの光ドロップケーブルの配線や固定,接続および

住宅内の光インドアケーブル配線や ONU 設置までは,一般的には通信事業者等の施工とな

る。住宅内の施工については TS C 0017「ビルディング内光配線システム」に準じて行なう。

特に,フロア系光ケーブル敷設(6.3 章)の電線管路内配線(6.3.2 d))を参照。 光ケーブルの敷設では,前述のとおり,ケーブルの許容張力と許容曲げ半径を遵守して作

業する。また,光ファイバの接続時に発生する光ファイバ屑は一般ゴミとは区別して確実に

処理する必要がある。 7. 保守・管理

保守・管理は基本的には TS C 0017「ビルディング内光配線システム」に準ずるが,下記

内容にも配慮する必要がある。 1) 新設・増設配線と機器設置の記録

配線系統図や使用機器の記録は,障害発生時の調査や配線変更・設備追加時に有用

であるので,記録し保管しておくことが望ましい。

2)家庭内光設備に関する注意事項の周知 ・ 光コンセントのコネクタ端面に手では触らないこと。コネクタ端面に汚れが

付着したり端面の破損があると,接続損失が大きくなり通信不能となること

がある。 ・ ONUに接続されている光コネクタの端面や光アウトレットのアダプタ端面を,

絶対に覗かないこと。レーザー光により目を傷める恐れがある。 ・ 家具類の移動の際,光ケーブルの踏み付け等による損傷(断線)に注意する

こと。 ・ 光ファイバに関する注意

光ファイバは直径 0.125 mm のガラスでできている。誤って光インドアケー

ブルを切断した場合は,断面の光ファイバ部分には触らないようにすること。

光ファイバが手足に刺さったり,目に入るなどの怪我の要因となり危険であ

る。

8. 試験・性能基準 光ケーブルの敷設・接続終了後,通信事業者の局内設備から ONU 入力部までの光損失試

験もしくは ONU の受光レベル試験を行い,試験値が性能基準値を満足することが必要であ

る。試験と性能基準は通信事業者により異なる。

参考文献 (1)「ブロードバンドサービスの契約数等」(平成 20 年 6 月末,総務省): http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2008/080917_2.html (2009.3.25)

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(2)宅内情報通信・放送高度化フォーラム 基本施工仕様書 (3)㈱フジクラ「光配線ソリューションカタログ 2008 NO.1」: http://www.fujikura.co.jp/catalog/hikari/book43.html (2009.3.25) (4)積水化学工業㈱「ハイブリッド配線システム」: http://www.hybrid-system.jp/ (2009.3.25) (5)古河電工㈱「電設資材ガイド 2008~2009」: http://www.furukawa.co.jp/tukuru/pdf/densetu/densetu_index.htm (2009.3.25) (6)パナソニック電工㈱「マルチメディア対応配線システム」: http://denko.panasonic.biz/Ebox/multimedia/mms_08_top.html (2009.3.25) (7)住友電工㈱「Optigate」: http://www.optigate.jp/ (2009.3.25) (8)三和電気工業㈱ 製品情報: http://www.snwd.co.jp/japanese/04product/new/index.html (2009.3.25) (9)㈱八光電機製作所 製品案内: http://www.hachiko-denki.co.jp/html/product_24.html (2009.3.25) (10)全国通信用機器材工業協同組合:

http://www.zentsukyo.or.jp/products/hikari-b/hikaristaple/index.html (2009.3.25)

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FTTH 対応戸建住宅用光配線システム 解説

Ⅰ.経緯

光産業技術振興協会,ファイバオプティクス標準化委員会傘下の建物内光配線システム分科会

では,ビルディング内の光配線に関する標準情報「ビルディング内光配線システム」(TR C 0017;1999)を作成し,改訂してきた。具体的には,光配線システム構成,配線方法,接続方法,試験・

管理方法の標準化を図ってきた。(現在は,この標準情報は標準仕様として再度 新情報を盛り込

んで改訂され,2006 年 1 月に TS C 0017 として発行された。)しかしながら,戸建住宅の光配線

システムに関する 新情報や標準化の動きはないのが実情であった。 そこで,分科会では,2003 年度から,戸建住宅の建物構造の調査,石英/プラスチック光ファ

イバおよび周辺技術の調査,光配線の施工例や問題点の調査などを開始した。 本分科会では,戸建住宅への光配線を推進するためのガイドライン作成を目指して,実態調査と

ともに 新技術動向調査,ガイドラインの概略内容の検討を行った。新築/既築戸建住宅について,

光配線の実態調査を実施すると共に,光配線工事者からの聞き取り調査,配線部材使用状況に関

する情報収集などを行った。情報収集の結果,既築住宅は引込み・室内配線が建物構造毎に異なる

ために一般化した技術資料の作成が難しいこと,および情報配線ボックスへの光回線終端装置

(ONU など)設置が住宅内光配線として理想的であると考えられることなどの理由から,まず始

めに新築住宅を対象とした技術資料を第 1 版として作成することとした。こうして 2005 年度から

2006 年度にかけて,技術資料の作成を具体的に進め,2007 年度に技術資料「FTTH 対応戸建住宅

用光配線システム」を第 1 版として公開するに至った。 2007 年度は,我が国における光回線導入事例の大部分が既築住宅であることを鑑み,既築住宅

への光配線施工事例の 新動向を中心に調査を進めてきた。その結果,第 1 版作成当時と比較す

ると,様々な住宅構造や居住者が好む生活環境により配慮した光配線方法や配線物品が用いられ

るようになってきたため,これを反映すべく,2008 年度より第 2 版の改訂作業に着手した。 第 2 版では,新築および既築住宅それぞれ異なる環境に対して適用される 新の光配線施工事

例として,居住者の関心が高い光回線引込み方法や屋内光配線方法の種類と特徴,それに用いら

れる新たな配線物品に関する記述を主に追加した。

Ⅱ.主な項目の説明 1.適用範囲

本技術資料の適用範囲は,戸建住宅への光ケーブル引き込みから,各住戸内の情報配線ボック

ス内の光回線終端装置(ONU)までとする。 2.定義及び略語

光配線システムの主な構成要素である装置・配線物品の用語を定義づけた。 3.引用規格 TS C 0017「ビルディング内光配線システム」に関する規格を示した。 4.光配線システム基本構成

FTTH 対応戸建住宅で利用できる光サービスとして,インターネットサービス,IP 電話サービ

スと合わせて,今後はデジタル放送等が伸びると考えられている。このような光サービスを受け

るための光配線システムとして,戸建住宅への光ケーブル引き込みから住宅に設置される光回線

終端装置(ONU)までを基本的な構成とした。 戸建住宅に引込む光ファイバ心線数は,1 心あるいは 2 心が標準であることから,1 心あるいは

2 心とした。また,IP 電話や光トリプルプレイサービスが一般的に広く利用可能となってきたた

め,V-ONU や IP 電話対応ルータを含む配線形態を基本構成とした。 通信事業者から配線された光回線は,光ドロップケーブルを介して住宅に引込まれる。この際

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には,住宅内に直接光ドロップケーブルを引込むか,あるいは光キャビネットを介して光インド

アケーブルを引込む方法がある。引込まれた光ドロップ/インドアケーブルは,光コンセントに

てコネクタ成端される。光コンセントには,新築,既築住宅や壁内配管の有無などの住宅環境に

応じて,光アウトレット,あるいは光ローゼットが使い分けられる。光コンセントからは,住宅

内光配線コードが用いられ,V-ONU に配線される。光信号は,V-ONU と ONU の両方にてそれぞ

れ映像光信号,インターネットなどのデータ信号に分けてそれぞれ電気信号に変換される。なお,

映像サービスを利用しない場合や,データ用と映像用一体型の ONU を用いる場合には,住宅内

光配線コードは直接 ONU に接続される。ONU からは,UTP などの LAN ケーブルにより IP 電話

対応ルータあるいは SW-HUB に接続され,IP 電話,パソコンなどの情報機器に配線される。また,

V-ONU からは同軸ケーブルを介してテレビまで配線される。配管が利用可能な主に新築や既築住

宅の場合には,配管を通じて LAN ケーブルや同軸ケーブルは各部屋にスター型に配線される構

成が基本となるが,配管が利用できない住宅の場合は,複数の部屋にまたがる配線は難しいため,

ONU を設置した部屋内にて LAN ケーブルや同軸ケーブルの配線が行われる構成となる。 5.ケーブル施工・接続,保守・管理,試験・性能基準 ケーブル施工・接続,保守・管理,試験は,TS C 0017「ビルディング内光配線システム」に準

じて行うこととした。住宅内では一般の人が光コネクタや光ケーブルに触れる機会が多くなるの

で,光コネクタの取り扱いなどへの注意を記載した。 Ⅲ.諸外国,国内他機関における標準化状況 構内配線の規格化に関して,国際標準化では ISO/IEC JTC1 SC25/WG3 にて ISO/IEC 11801 “Generic Cabling for Customer Premises”(2002)が進んでいる。一方,住宅用配線に関しては,

ISO/IEC 15018 “Generic Cabling for Homes”が規格化されているが,マルチモード光ファイバやプ

ラスチック光ファイバを媒体とした主に SOHO 環境向けの規格であり,本技術資料で扱うよう

な FTTH サービスに対応した住宅内配線に関する規格化については,国内外ともに進んでいない

のが実情である。 集合住宅内の光配線部材に関しては,財団法人ベターリビング(1973 年設立)が,2008 年 12月に,集合住宅に用いられる光配線システム機器に関して優良住宅部品認定基準を策定している(1)。自営 PT 盤,PD 盤,光アウトレットについて記載されており,特に光アウトレットは戸建

住宅でも適用できることから,参照する必要がある。 また,NPO 光ファイバー普及推進協会(平成 15 年 5 月に特定非営利活動法人承認)は,中小

ビルオーナーへの情報化に関する啓蒙・普及と光ファイバ導入の推進支援などを目的として活動

しており,高度情報配線設備ガイドブックの作成を今後実施予定である。これは,マンション・

ビル・一戸建て,さらに新築・既築に分類し配線設備の標準化となるよう目指したものであり,

本技術資料と非常に関連するため,今後とも注目していくこととする。 光ファイバ普及の国内活動に関しては,NPO 高度情報通推進協議会(平成 16 年 1 月に特定非

営利活動法人承認)が,情報配線施工技術の競技会,セミナー,技術認定制度などを通じて,情

報配線施工技術の発展・振興および人材育成などの活動を積極的に行っている。同協議会は,技

能五輪の「情報ネットワーク施工」競技に深く関与し,技術仕様 TS C 0017「ビルディング内光

配線システム」を参照して活動を進めている。当分科会とも関連性が高く,今後とも注目してい

くこととする。 Ⅳ.参考文献 1) BLS OC: 2008 “優良住宅部品認定基準 光配線システム機器”,(財)ベターリビング,2008年 12 月 1 日公表・施行

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Ⅴ.原案作成委員会 この TP(技術資料)はファイバオプティクス標準化委員会建物内光配線システム分科会にて

2008 年度末までに原案を取纏めた。原案作成メンバは次のとおりである。

主査 古川 眞一 矢崎総業(株) 委員 石橋 克之 (株)きんでん 委員 岡田 昇 古河電気工業(株) (2008 年 5 月まで) 委員 岩倉 大輔 古河電気工業(株) (2008 年 6 月から) 委員 木村 明弘 日本コムシス(株) 委員 久保 隆之 (株)フジクラ 委員 黒岩 七生 (財)日本規格協会 (2008 年 3 月まで) 委員 佐藤 文利 (財)日本規格協会 (2008 年 4 月から) 委員 小山 輝男 三菱電線工業(株) 委員 庄野 宣昭 (有)庄野環境デザインラボ 委員 高橋 聡 (独)科学技術振興機構 委員 谷口 輝行 積水化学工業(株) 委員 戸毛 邦弘 日本電信電話(株) 委員 三谷 正志 大成建設(株) 委員 村川 知宏 (株)協和エクシオ 委員 矢作 雅司 住友電気工業(株) (2008 年 3 月まで) 委員 小川 信二 住友電気工業(株) (2008 年 4 月から) 委員 吉田 陽子 アンリツ(株) (2008 年 3 月まで) 委員 原田 新一 横河電機(株) (2008 年 4 月から) オブザーバ 金枝上 敦 経済産業省 産業技術環境局 光協会 増田 岳夫 (財)光産業技術振興協会 事務局 稲田 孝 (財)光産業技術振興協会

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禁無断転載

この OITDA 規格の TP(技術資料)は,光産業技術振興協会 ファイバオプティ

クス標準化委員会 建物内光配線システム分科会で審議・取纏めたものである。 この資料についてのご意見又はご質問は,下記にご連絡ください。

TP(技術資料):

FTTH 対応戸建住宅用光配線システム

(Optical fiber distribution system for detached

houses in FTTH )

TP 番号:TP01/BW-2009

第 2 版

第 1 版 公表日:2007 年 7 月 6 日

改訂第 2 版 公表日:2009 年 6 月 12 日

発行者:財団法人 光産業技術振興協会

住所:〒112-0014 東京都文京区関口

1-20-10

住友江戸川橋駅前ビル 7F

電話:03-5225-6431 FAX:03-5225-6435

e-mail:[email protected] (標準化室)