visual database system of human behavior

75
1上 1岡 "40, 早稲田大学理工学部建築学千キ事業論文 指導教授 渡辺 仁史 Visuai Database Svstern of Hunran r3ehavior Depanmertt oi' Architec:ui"'.Schi.'rol clf Se rencre rnd Errl,neering.'iliseJa U':i.rei'sity

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1994年度,卒業論文,柴由剛

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Page 1: Visual Database System of Human Behavior

柴 1上1岡り

"40,早稲田大学理工学部建築学千キ事業論文

指導教授 渡辺′仁史

Visuai Database Svstern of Hunran r3ehavior

Depanmertt oi' Architec:ui"'.Schi.'rol clf Se rencre rnd Errl,neering.'iliseJa U':i.rei'sity

Page 2: Visual Database System of Human Behavior
Page 3: Visual Database System of Human Behavior

1994年度卒業論文

Vi‐sual Database

of Humen BehavioF

早稲田大学理工学部建築学科

指 導 : 渡辺 仁史教授

GlD053 柴 山 剛

Page 4: Visual Database System of Human Behavior

はじめに

最近の日本の建築デザインは大変素晴らしいものが多く欧米諸国の建築デザイ

ンに近づいてきたと思うが、ややもすると利用する側の人間を置きざりにしてデ

ザイン偏重の方向にあるようにも思う。しかし本当の建築のあるべき姿とは、ま

ず人間ありきで、利用する側の人間の快適さを達成することなくデザインを追う

べきではないと思う。だからと言つてデザインを否定するわけではなく、人間と

いうものを視野にいれた建築デザインというものが必ず存在すると私は信じてい

る。

そこで人間を含めて建築デザインを考えるに当たり、なにか良い方法はないも

のかと考えたのが本研究の始まりである。この研究以前にもこのような研究が行

なわれてきたが、それらと共に建築デザインやその他の建築計画に携わる人々の

お役に立てればと思う。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文

Page 5: Visual Database System of Human Behavior

目次

1.研究概要

1.1研究目的

1.2.研究背景

1.2.1.社会的背景

1.2.2.関連研究

1.3研究概要

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 01

,● ● ●●● ● ● ● ●●2

●● ● ● ●●● ● ● ●●3

● ● ● ● ●● ● ● ● ●●5

●●●●●●●●●●●11

●●●●●●●●●●●12

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●23

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●24

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● o25

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●26

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 027

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・28

2.研究方法

2.1.<都市における人間行動のイメージアンケート>に よる調査

2.1.1.調査概要

2.1.2.ア ンケー トの分析方法

2.2.空間のvTR撮影について

2.2.1.撮 影方法

2.2.2.撮 影場所

2.2.3.映像のQuickTimeMo宙

2.3.映像からの行動データの抽出

2.3.1.データの定義

2.3.2.データの抽出方法

2.4.HyperCardに よるデータベースの作成

2.4.1.HyperCardに ついて

2.4.2.HyperCardで データベースを作成する利点

2.4.3.HyperCardに よるデータベースの作成

 

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年魔卒業論文

Page 6: Visual Database System of Human Behavior

目次

3.研究結果

3.1.<都市における人間行動のイメージアンケート>の集計結果

3.1.1.集計方法

3.1.2.集計結果

3.2.映像より抽出したデータ

3.2.1.映像より抽出したデータ

の形態

3.3.1.各スタックのメインカー ド

3.3.2.各 スタックのボタン説明

の利用

4.2.人間行動映像のデータベース化の利点

4.3.考察

4.4。今後の展望

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 。32

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●44

0 ● ● ● ● ● ● ● ● ● o47

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●48

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 50

3.3.人 間行動映像データベース(Visual Database System Of Hlman Behavioり

4.結論

4.1.人間行動映像データベース(Visual Database Systtm Of Human Bcha宙o0

●●●●●●●●●●●51

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・52

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●53

● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ・58

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文

Page 7: Visual Database System of Human Behavior
Page 8: Visual Database System of Human Behavior

1。 1.研究目的

空間構成の違いにより、空間における人間行動の違いが見られる。例えば平坦

路と坂道 。アーケードのある通路とない通路・オフイス街と商店街 0巣鴨地蔵通

りと渋谷センター街などでは空間の形態・構成・そこに集う人々の年齢層の違い

により人間行動の違いが少なくとも見られる。この違いを表現する為に映像デー

タベースを作成する。その目的は以下の3点である。

1:様々な空間における人間行動映像データの基礎的資料を提供する。

2:行動の差異を比較できるシステムを開発する。

3:様々な行動を表現する映像の新しい手法を提案する。

早稲田大学渡辺仁史研究菫 1994年度卒業綸文 1

Page 9: Visual Database System of Human Behavior

1.2.研究背景

1.2.1.社会 的背景

現在アメリカのゴア副大統領の提唱している「情報スーパーハイウェイ構想」

が全世界の注目の的になっている。この構想はマルチメディアを用いてグローバ

ルな情報ネットヮークを作るということであり、情報伝達のタイムラグを極力へ

らそうという構想である。このような社会的背景からも分かるとおり現在世界的

にマルチメディアというものが注目されているのである。一般にマルチメデイア

とは文字・数値・音声・グラフイック・イメージ・動画・写真といった情報メデ

イアを大容量の記憶・高速な演算処理技術、高速通信技術を利用してコンピュー

タ上で統合することである。 建築計画に限らず建築のすべての分野が互いに密

接にかかわりあって建築物を作り上げることが多くなった現在の建設業界におい

て、マルチメディアによる様々な情報のデータベース化の必要性が高まっている。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 2

Page 10: Visual Database System of Human Behavior

1.2.2.関 連研究

これまでコンピュータを用いたデータベースの開発の研究は多くの人々

が行なってきた。以下にその例を示す。

当研究室においては.“

1:「建築計画研究支援システムに関する研究」

(高 明秀氏・笠井 健一氏 :1989年度卒業論文)

。システムが「多くの要素が互いに関連を持ちながら全体として共通の

目的を達成しようとしている集合伺 という定義に基づいて個々の研

究の役割が建築計画に生かされるような研究支援システムが必要とな

る。

2:「建築画像の特性を生かすメディアに関する研究」

(秋山 嘉彦氏 。鯛天 材樹氏 :199o年度卒業論文)

・建築の画像を一種の情報として扱う時に、そのデイテールから連想さ

れるイメ■ジなどを付随情報として加え、そこから他のディテ‐ルや

建築に展開でき、人間の思考や欲求に沿うようなメデイアを考案し、

試作した。

3:「空間における人間行動の表現に関する研究」

(佐野 友紀氏 :1992年度修士論文)

。人間行動を表現する言葉と歩行速度・群集密度といった数値データ

の関係を明らかにし、フアジイ理論を用いて検索を行なうシステムを

作成した。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 3

Page 11: Visual Database System of Human Behavior

4:「設計環境の研究」

(川角 典弘氏他 :京都工芸繊維大学助手 :

1994年度日本建築学会学術講演梗概集)

。設計チームで共有されるプロジェクト・データベースと共通の知識ベ

ースとして参照される参照情報を分類・統合する参照情報データベー

スについてその特徴を明らかにし、データベースの構築を行なった。

5:「ハイパーメディアによる都市景観のデータベース化に関する研究」

(門内 輝行氏 :早稲田大学助教授 :

1994年度日本建築学会学術講演梗概集)

。都市景観を多角的な視点から自由に解読するために、「都市景観のデ

ータベース」を構築する方法を開発することにあり、本論として現地

調査を行なって200ケ所のデータを蓄積している「日本の歴史的町並

み」のデータベース化をとりあげている。

また、人間行動の特性についての研究も様々なされてきた。とくにJ.フ ルーイ

ンの著書「歩行者の空間/PEDESTRIAN」 でサービス水準という新しい概念が生ま

れ、建築設計段階における動線計画の重要性が説明された。これらのことを考え

ると、人間行動の映像をデータベース化することが大変重要であると思われる。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 4

Page 12: Visual Database System of Human Behavior

1.3.研究概要

本論文は、第1章から第4章で構成されている。

第1章 研究概要

研究目的およびその目的を選択した背景、関連する既往の研究につ

いて述べる。

第2章 研究方法

アンケート調査の方法、VTR撮影の方法や場所、映像からのデータ

抽出方法、HyperCardの作成方法を述べる。

第3章 研究結果

アンケートの集計結果、映像より抽出した行動データ、Visual Data

base Systemの使用方法の説明。

第4章 結論

本研究の結論、考察、今後の展望を述べる。

研究の流れを図1.3に示す。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 5

Page 13: Visual Database System of Human Behavior

図1.3:研究の流れ

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 6

Page 14: Visual Database System of Human Behavior
Page 15: Visual Database System of Human Behavior

2.1.<都市における人間行動のイメージアンケー ト>

による調査

2.1.1.調 査概要

首都圏内の様々な都市空間の一般の人々のイメージを明らかにするために、

<都市における人間行動のイメージアンケート>を実施した。

●調査時期 :1994年 6月 下旬

●調査人数 :43人

●調査対象 :高校生から30代 まで (男 :19人 。女 :24人 )

表2.1.1に アンケート用紙を示す

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年慶卒業論文 7

Page 16: Visual Database System of Human Behavior

表2.1.1:ア ンケー ト用紙

<都市における人 FF7行動のイメージアンケー ト>

拝啓、時下益々ご清祥のことと拝察申し上げます。

このたび、卒業論文において「人間行動映像データベースとその

分析」というテーマの一環として、「都市における人間行動のイメ

ージアンケー トJを行うことになりました。つきましては調査結果

の正確さを求めるために、多数の皆様のご協力をいただきたく今回

のアンケー トをご依頼いたした次第であります。なお、調査結果は

統計的に処理し、数量化するもので、個人にご迷惑をおかけするこ

とはございません。このアンケートに関するご質問は、下記までご

連絡ください。回収についてはそれぞれ連絡いたします。

ご多忙中のところ、たいへん恐縮ではございますが、ご協力をお

願いいたします。

早稲田大学理工学部建築学科 渡辺仁史研究室

しにマま たげし

柴 山 剛

丁ELoNo 0280(32)0701 (呼 )

 

 

1:調査方法の説明

別紙に挙げた都市にいる人々の行動の様子についてお聞きします。

下記の説明をお読みになった上で評価軸の番号をお選びになり、回答欄に記入して下さい。

ある・なし行ったことがあれば〇、なければ×を記入してください。

年齢層

都市にいる人 に々ついての印象で選んでください。整然―雑然

都市にいる人 の々流れなどが対象です。不快一快適

あなたがその都市を訪れたときの印象で選んでください。活気な し―活気ある

都市にいる人 に々ついての印象で選んでください。つまらない一楽しい

あなたがその都市を訪れたときの印象で選んでください。

自分がお持ちのイメージで構いませんからすべての回答欄を埋めてください。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 8

Page 17: Visual Database System of Human Behavior

評価軸

A: 低年齢 非常に どちらで もない

3

高年齢

雑然

活気ある

楽 しい

Etfi lFHw.I

どちらで もない

3

C 不 快 非常に

1

どちらで もない

3

D: 活気な し どちらで もない

3

E:

3:回答欄

つまらない 非常に

■年 齢

どちらで もない

歳 ■性別

や や

2

や や

4

非常に

5

や や

2

や や

4

非常に

5

や や

2

や や

4

非常に

5

やや

2

や や

4

非常に

5

や や や や

非常に

果鴨 地 蔵 通 り

新宿 西 日地下

和 面 訳 葬 慎 ■』

銀 圧

渋 谷 遭 玄 坂

上野 ア メ横

横 浜 中華 衝

硬 浜 元 町

お茶の水

秋 栞 鳳電 気 衝

バ 不 本

原 宿 表 参 道

東 京 丸 ノ円

築 地

自由が丘

下北沢

大 冨駅 西 日

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 9

Page 18: Visual Database System of Human Behavior

2.1.2.ア ンケー トの分析方法

このアンケートの結果をもちいて映像データベースにおいて、検索方法の一つ

にするために各々の都市の評価値を出す。

分析方法

1:それぞれの軸に対 して都市ごとにアンケー ト結果を集計し、そのヒス トグ

ラムを作成する。

2:ヒストグラムからそれぞれの軸に対して再評価し、都市ごとの評価軸の評

価値を算出する。

3:算出した評価値を用いて都市ごとのレーダーチャートを作成する。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 10

Page 19: Visual Database System of Human Behavior

2.2.空間のVTR撮影について

2.2.1.撮影方法

撮影は、8mmVTRカ メラ(SONYvideoHi8)を用いて行ない、人の流れ、分布の分

かりやすいように、高いアングルからのものと、空間の雰囲気を表現するために

アイレベルのアングルの二つの方法で行なった。その際、三脚の使用できる場所

では、極力三脚を使用し、三脚の使用できない場所ではなるべく固定したアング

ルで撮影した。レンズは一番広角で撮影した。

また人間行動スタックに用いる映像については同時に3方向 (上 。横 。前)から

撮影した。各々の場所で2~ 4分づつ撮影した。空間のVTR撮影につき注意するこ

とは、被写体となる人々に影響を与えないことが肝心である。 (非参与観察)

なぜなら、日常の人間行動を撮影することが目的であるので、影響を与えてし

まうと非日常の人間行動になりかねないからである。

前方カメラ

図2.2.1:人間行動スタックに用いる映像の撮影方法

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 11

Page 20: Visual Database System of Human Behavior

2.2.2.撮影場所

3つのスタックに用いた映像は、以下の場所で撮影された。表2。 2.2に 空間の名

前と撮影日時、天気を示す。

表2.2.2:撮影場所

2渋谷公園通り3菱璽饉蓄藝議甕彗甕妻蓋露華4原 宿竹下通 り

5ョ璽菫菫菫轟肇曇華彗饉議議6新宿東ロ

11新 宿西口改札昼

12新 宿西日改札夜1314

緩やかな坂道

歩車一体

緩やかな坂道

緩やかな坂道

商業施設前歩道

歩行者通路

歩行者通路

歩行者通路

駅改札前

駅改札前

駅改札前

商業施設前歩道

商業施設前歩道

歩車一体

歩車一体

緩やかな坂道

商業施設前歩道

商業施設前歩道

横断歩道

商業施設前歩道

駅前ペデス トリアンデ ッキ

駅前

建物出入ロ

ペデストリアンデッキ

::竃霙華讐妻彗墓蓄覇嚢甕華垂

`:

10月 5日1993/10/16

9月 21日9月 21日11月 11日11月 11日

9月 21日11月 11日11月 11日9月 21日11月 11日11月 ‖ 日

8月 8日

10月 13日10月 13日10月 13日10月 13日10月 13日8月 8日

8月 8日

9月 28日10月 5日

10月 13日10月 13日10月 13日11月 11日6月 30日

思一昼

思一思一思一昼

思一昼

思一思一朝

撮影場所の地図を図2.2.2に示す。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 12

Page 21: Visual Database System of Human Behavior

・●

警′́,1,ヽ

|

渋谷道玄坂

,筆費職t■Sヽ■■`ヤ

,4,011

渋谷公園通 り

図2.2.2:撮影場所の地図 (その1)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 13

Page 22: Visual Database System of Human Behavior

靱 等

■11‐rll:螂 11

渋谷センター街

原宿竹下通 り

図2.2.2:撮影場所の地図 (その2)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 14

Page 23: Visual Database System of Human Behavior

原宿表参道

新宿西日 (3ケ所 )

図2.2.2:撮影場所の地図 (その3)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 15

Page 24: Visual Database System of Human Behavior

新宿東口

:導黎隅彗

`‐

.:

■■f重警

織冨錯

111夕、壺

池袋60階通 り

図2.2.2:撮影場所の地図 (その4)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 16

Page 25: Visual Database System of Human Behavior

1勢 1ヽ1

巣鴨地蔵通 り

事義饉 |ヽ|1鷲 :

駒込東口

図2.2.2:撮影場所の地図 (その5)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 17

Page 26: Visual Database System of Human Behavior

田端ふれあい橋

西日暮里

図2.2.2:撮影場所の地図 (その6)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 18

Page 27: Visual Database System of Human Behavior

1,11′| ‐

轟)■窪■

●■宰1摯

=1‐・■“

輩鴬谷

上野

図2.2.2:撮影場所の地図 (その7)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 19

Page 28: Visual Database System of Human Behavior

ノソ

も ■ | ‐

l t 01 ・ 1イi l■

/ ●‐ 1

・ ,イ ■ | |:|■“キ■ 一一一東京丸ノ内

銀座松屋前

図2.2.2:撮影場所の地図 (その8)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 20

Page 29: Visual Database System of Human Behavior

●`鷲

新橋日比谷ロ

"メ

1黙ぼ節 ●義葉

tffi=: ->7.( -

図2.2.2:撮影場所の地図 (その9)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 21

Page 30: Visual Database System of Human Behavior

恵比寿ガーデンプレイス

か,●毬:暉ュ1か

恵比寿駅西日

図2.2.2:撮影場所の地図 (その10)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 22

Page 31: Visual Database System of Human Behavior

2.2.3.映像のQuickttimeMovie化

撮影した映像は、2~4分間のうち30秒間を抽出し、ぃickTimeMovieに した。Qu

ickTimeMo宙e化の方法 と して、8mmVTRと MacintOshを 接続 し、FusionRecorderTMl.

0.2と いうアプリケーションでデジタルデータ化しデータを圧縮、後にAdobePremi

ere2.0.1‐Jま たはMOvieCOnveierで正確に30秒に編集、再圧縮した。

(使用したハードウェアはMacintoshCent五 s660AVである。)

早稲田大学渡辺仁史研究= 1994年

度事業論文 23

Page 32: Visual Database System of Human Behavior

2.3.映像からの行動データの抽出

2.3.1.デ ータの定義

●流動係数

単位時間、単位幅員当たりの歩行者交通量。N(人/m・ 秒)

●流動密度

通常、1平方メートル当たりの人数で示し、ρ(人 /m2)で表す。

●歩行速度

群衆の場合、その群衆平均速度を示し、通常毎秒当たりの歩行距離をV

(m/秒)で表す。

●歩行者空間モデュール

流動密度の逆数、すなわち1人あたりの占める面積でありM(m2/人)で表す。

●サービス水準

歩行者空間モデュールをもとにして、表2.3.1-2に より分類。

表2.3.2:歩行路のサービス水準の基準

サービス水準 歩行者=間

モデュール

儡J人 )

流コ係孤

(A/m・ 秒)

状態

A 3.5以上 20以下 歩行速度の自由な選択が可能.公共建築。広場などに相当

B 2.5~ 3.5 20~30上冨凛舞 T選反で歩け、同万同の退い板きもpJ籠

.

厳しくないビークにときたま生じる建物

C 1.5-2.5 30~45歩行速度やIEい板きの目日が制限、交差流対同流では衝突しやすい.

厳しいビークの生じる交通ターミナル、公共建築

D 1.0~ 1.5 45~60歩行速度は制限され、歩幅や方向の修正が必要。

最も混雑する公共空間

0.5へ 1́.0 60~80

日万 VJIEttVJフ II床

Cほ少 17ない。少何mリロ』耐E谷ヨリ限不 〔凛私

の停滞が起こる.

F 0.5以下 80以下で変化

刷嘔ほ]り 正 にな り父JERひの秋顧。

歩行路の設計に適用することはできない

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 24

Page 33: Visual Database System of Human Behavior

2.3.2.データの抽 出方法

QuickTimeMo宙 eにおいて・・・

流動係数はあるライン (画面の中央に設定)を通過する人数を10秒毎にカウン

トし、その値を通路幅と10秒 という時間で割り算した。

流動密度は、10秒毎のコマにおいて画面上に写つている人間の人数を数え、撮

影時にあらかじめ測定しておいた画面の面積で割り算した。

歩行速度は、Mo宙 e中から任意の5人を選び歩行軌跡をもとに算出した。

歩行者空間モデュールは、流動密度の逆数であるから、その逆数を取つた。

サービス水準は、前出の表2.3.1を もとに歩行者空間モデュールから算出した。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 25

Page 34: Visual Database System of Human Behavior

2.4口HyperCardによるデータベースの作成

2.4.1.HyperCardにつ いて

HyperCardは ビル・アトキンスによつて開発されたMacintOsh上 で動作するオブ

ジェクト指向のプログラミング・システムである。また、HyperTalkコ マンドは、

以下の6つのオブジェクトに結合できる。

・カード・・・HyperCardウ インドウ全体を満たしているもの。

・ウインドウ・・ 。あるスタックのカードを表示するもの。

・ボタン・・・マウスでクリックすることにより、スクリブトで定義されたア

クションを起こすもの。

・フイールド・・・編集可能なテキストや数字を蓄えるもの。

・ホットテキスト・・・スクリプトで定義されたアクションを引き起こすよう

に定義されたテキス トの一部。

・バツクグラウンド・・・スタック内に1枚あるいは複数枚設定でき、複数のカ

ードに共通するテキス トやグラフイックを構成するもの。

本研究ではversiOn2.2.1を 使用した。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 26

Page 35: Visual Database System of Human Behavior

2.4.2.HyperCardでデータベースを作成する利点

HyperCardはMacintoshユーザーがより積極的にコンピュータとかかわることを

可能にするために開発されたソフトウェアである。HyperCard上では、テキストや

イメージ、更に音声も自由に扱うことができる。そしてなによりもインタラクテ

イブなメディアを作りだすことができる。

HyperCardの素晴らしさは誰もがHypercardを 通してコンピュータの世界に積極

的に参加できることであり、プログラミングという行為を通して表現者になれる

ことである。

曰|よtl ‐‐

/ Hypercardヽ、卜、‐|:、1

国 sound

□ふ:‐

圏 lrnabe

.図 2.4.2:HyperCardに よるインタラクティブなメディア

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 27

Page 36: Visual Database System of Human Behavior

2.4.3.HyperCardによるデータベースの作成

スタックは、空間データベーススタック・行動データベーススタック説明スタ

ックの3つのスタックに分かれそれぞれのスタックを移動できる。

それぞれのスタックの構造は図2.4.3に示す。

陣先エ ツク

鰤説明スタック

●行動スタック

図2.4.3-1:スタック間の連結

このシステムはどのスタックからでも起動することができ、ほかのスタックヘ

の行き来はそれぞれのスタックのスタック移動ボタンの操作により可能となって

いる。

●空間スタック

情報の説明が見たければ情報の項目をクリックすると説明スタックのその

項目のカードヘ直接飛ぶことができ、そのカードで数値による検索を行なっ

てから空間スタックに戻ることができる。

さらに、空間スタックの新宿 (3ケ所)・ 恵比寿ガーデンプレイスのカード

においては行動スタックに移動するボタンがあり、クリックして移動するこ

とにより、さらに詳しい行動データを見ることができる。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 28

Page 37: Visual Database System of Human Behavior

また、<都市における行動のイメージアンケート>の評価結果による検索

もできる。具体的には、評価結果を3.1.1に示す再評価方法により再評価され

た都市ごとの値で3よ り小さいものを1、 3は 2に、3よ り大きいものを3と して

検索に用いた。

●説明スタック

映像データによる検索ができる。方法としては、流動係数・流動密度 。歩

行速度・空間モデュール・サービス水準をそれぞれ入力し、その値に近い空

間の名前を表示させ、その中から見たい空間の名前を直接クリックする。こ

れにより空間スタックの見たいカードヘの移動が可能となった。

●行動スタック

映像を一方向ではなく、前 。上・横の三方向から同時に表示することによ

り、詳細な人間行動を見ることができる。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒裁綸文 29

Page 38: Visual Database System of Human Behavior

検索方法選択

Card

ボタンで選択

任意の都市

のCard

図2.4.3-2:空 間スタック内の連結構造

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 30

Page 39: Visual Database System of Human Behavior

歩行者空間

モデュール

説明

図2.4.3.-3:説明スタックの連結構造

他の行動目的の為

に位置を移動する

もの

移動プロセスを行動

目的とするもの

図2.4.3.-4:行動スタックの連結構造

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年魔卒業論文 31

Page 40: Visual Database System of Human Behavior
Page 41: Visual Database System of Human Behavior

3.1口<都市における人間行動のイメージアンケー ト>

の集計結果

3.1.1.集計 方法

1:表計算ソフトExcelの ワークシートにすべてのアンケート結果を入力し、都

市毎・評価軸 (5軸)毎にヒストグラムを計算した。

結果を図3.1。 1‐ 1に示す。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 32

Page 42: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :渋谷センター

整然 さ :渋谷センター

快適 さ :渋谷センター

4030

l i:

0

N m寸"

評価軸

r・ N m t n

評価軸

■ N mマ い

評価軸

楽 しさ :渋谷セ ンター活気 :渋谷センター街

■ N m寸 り

評価軸「

N m守 め

評価軸

年齢層 :原宿竹下通 り 整然 さ:原宿竹下通 り 快適 さ:原宿竹下通 り

40

30

: 2010

0

40

30

: 2010

0

40

30

1 2010

0

活気:原宿竹下通 り

r"o(o

評価軸

楽 しさ:原宿竹下通り

40

30

1 2010

0

40

30

1 2010

0

図3.1.1:アンケー ト結果のヒス トグラム (その1)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 33

Page 43: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :浅草 整然さ :浅草 快適さ :浅草

r N Oヾ n

評価軸

P N"マ n

評価軸

活気 :浅革

40

30

1 2010

0

40

30

晨 2010

0

N"マ n

評価軸「

N“ マ n

評価軸

年齢層 :巣鴨地蔵通り 整然さ :巣鴨地蔵通り 快適さ :巣鴨地蔵通り

40

30

i 2010

0

40

30

量 2010

0

N m守 0

評価軸「

Nめ マ い

評価軸

活気 :巣鴨地蔵通り 楽しさ :巣鴨地蔵通り

40

30

1 2010

0

40

30

1 2010

0P N",い

評価軸

・‐ N m tt n

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その2)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 34

Page 44: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :新宿西口 整然さ :新宿西ロ 快適さ :新宿西ロ

4。

3。

2。

1。

日緊

4。

3。

2。

1。

撻騒

‐ N∞ マ 崎

評価軸 「

Nめ 守 崎

評価軸

活気 :新宿西ロ

― N “

守 崎

評価軸

40

30

銀 2010

0

4。

3。

2。

1。

撻緊

r N"寸 崎

評価軸「

N∞ 寸 崎

評価軸

年齢層 :新宿歌舞伎町 整然さ :新宿歌舞伎町 快適さ :新宿歌舞伎町

40

30

銀 2010

0

40

30

最20

10

0

40

30

曇20

10

0

N∞ 守 崎 r N∞ 守 ゆ

評価軸 評価軸

活気 :新宿歌舞伎町

r Nめ で い

評価軸

楽しさ :新宿歌舞伎町

40

30

標20

10

0r N O寸 崎

評価軸

‐ N∞ マ め

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果の ヒス トグラム (その3)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 35

Page 45: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :銀座 整然さ :銀座 短 さ :3田座

40

30

曇 2010

0

Nめ 寸 崎

評価軸 「

N∞ マ 崎

評価軸

40

30

最 2010

0

N∞ マ 崎

評価軸楽しさ :銀座

40

30

檬20

10

0r N∞ 守 n

評価軸 「

N∞ マ 崎

評価軸

年齢層 :渋谷道玄坂 快適さ :渋谷道玄坂

40

30

銀 2010

0

40

30

銀 2010

0

40

30

曇20

10

0― N ∞ 守 崎

評価軸 「

N∞ マ リ

評価軸 「

N∞ 守 崎

評価軸

活気 :渋谷道玄坂

40

30

要20

10

0

40

30

銀20

10

0r Nめ で 崎

評価軸

r N m tt n

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その4)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 36

Page 46: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :アメ横 整然さ :アメ横 快適さ :アメ積

40

30

1 2010

0r N mマ

評価軸

40

30

螢 2010

0

N m守 崎 F N m● 0

評価軸

活気 :ア メ横

評価軸

楽しさ :アメ横

40

30

黒 2010

0

「N Oマ 崎

評価軸

P側 0,n

評価軸

年齢層 :横浜中華街 整然さ :横浜中華街 快適さ :横浜中華街

40

30

貰 2010

0

40

30

姜 2010

0

40

30

1 2010

--Notu)0r・ N mマ ゆ

評価軸評価軸 評価軸

活気 :横浜中華街 楽しさ :横浜中華街

40

30

麟 2010

0

40

30

1 2010

0■ N m●

"評価軸

r N Oマ n

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その5)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 37

Page 47: Visual Database System of Human Behavior

40

30

1 2010

0

40

30

1 2010

0

40

30

晨 2010

0‐ N m寸 崎

N Oマ い 「

N。 マ 崎

評価軸 評価軸 評価軸

活気 :横浜元町 楽しさ :横浜元町

40

30

1 2010

0

40

30

1 2010

0

N mマ

評価軸

r N Oマ ぃ

評価軸

年齢層 :御茶の水 整然さ :御茶ノ水 快適さ :御茶ノ水

40

30

1 2010

0r Nめ ,い ‐ Nめ 寸 n

N● 寸 ぃ

評価軸 評価軸 評価軸

活気 :御茶ノ水

40

30

1 2010

0

40

30

1 2010

0

N m tt n

評価軸「

N m守 り

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その6)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 38

Page 48: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :秋葉原電気街 整然さ :秋葉原電気街 快適さ :秋葉原電気街

評価軸 評価軸

40

30

雲 2010

0

活気 :秋葉原電気街

r N∞ 守 崎

評価軸

楽しさ :秋葉原電気街

40

30

最 2010

0

側緊

"N∞ マ 崎

評価軸

‐ N め 守 崎

評価軸

年齢層 :六本木 頻度 :六本木

40

3。

2。

1。

運緊

40

30

壕20

10

0

40

30

最20

10

0

N∞ マ 崎

評価軸

活気 :六本木

― N∞ 守 崎

評価軸 「

N∞ 守 崎

評価軸

楽しさ :六本木

40

30

銀 2010

0

40

30

曇 2010

0r N ‐ 守 崎

評価軸

r N ∞ 守 崎

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒストグラム (その7)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 39

Page 49: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :原宿表参道 整然さ :原宿表参道

日緊

撻緊

r N め 守 崎

評価軸

r N∞ 寸 い

評価軸 「

N∞ 守 崎

評価軸

楽しさ :原宿表参道

40

30

標20

10

0

40

30

壕20

10

0― N∞ 守

評価軸

r N ∞ マ 崎

評価軸

年齢層 :東京丸ノ内 整然さ :東京丸ノ内 快適さ :東京丸ノ内

4。

3。

2。

1 。

留緊

評価軸 評価軸 評価軸

活気 :東京丸ノ内 楽しさ :東京丸ノ内

40

30

最 2010

0

40

30

晨20

10

0r N Oマ 崎

評価軸 「

N∞ マ 崎

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その8)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 40

Page 50: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :築地 整然さ :築地

r N∞ す 崎

評価軸

快適さ :築地

40

30

最20

10

0

40

30

媛20

10

0

40

30

曇 2010

r N∞ 寸 崎

評価軸活気 :築地 楽しさ :築地

40

30

曇 2010

0

40

30

最 2010

0r~ m守 崎

評価軸 「

N∞ マ 崎

評価軸

年齢層 :自 由が丘 快適さ :自 由が丘

40

30

曇20

10

0

40

30

銀20

10

0

40

30

蝋 2010

0― N Oマ ∽

評価軸「

N∞ マ 崎

評価軸

‐ N∞ 守 崎

評価軸

活気 :自 由が丘

40

30

銀 2010

0

40

30

蝋20

10

0― N∞ 守 崎

評価軸 「

N Oマ n

評価軸

0― N∞ 守 崎

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その9)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 41

Page 51: Visual Database System of Human Behavior

年齢層 :下北沢 整然さ :下北沢 快適さ :下北沢

4。

3。

2。

1。

側緊

40

30

曇20

10

0― N mマ 崎

評価軸

" N ∞ 守 崎

評価軸

r Nめ 守 崎

評価軸

楽しさ :下北沢活気 :下北沢

側懸

撻緊

r N∞ マ 崎

評価軸 「

N ∞ 守 崎

評価軸

年齢層 :大宮駅西口 整然さ :大宮駅西ロ 快適さ :大宮駅西ロ

40

30

標20

10

0

評価軸 評価軸「

N∞ 寸 崎

評価軸

活気 :大宮駅西日

側騒

40

30

要 2010

0

N∞ マ 崎

評価軸

r N∞ で い

評価軸

図3.1.1:ア ンケー ト結果のヒス トグラム (その10)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 42

Page 52: Visual Database System of Human Behavior

2:ヒ ス トグラムを再評価 して評価値を出した。具体的再評価方法を図3.1.1-2

に、その結果を表3.1.1に示す。

整然さ :築地 快適さ :築地

(3+4+5)/340

30

20

10

0

40

30

20

10

0

平均を取る

例 1

評価軸

例2

図3.1.1-2:再評価方法の例

ヒス トグラムにおいてにた値のものが複数ある場合はにた値の部分のみを取り

出して平均を取った。 (例2)ま た、1つ だけ突出したものがあればその値を取つ

た。 (例 2)

表3.1.1:再評価の結果 (並び換え)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 43

Page 53: Visual Database System of Human Behavior

3.1.2.集計結果

表3.1.1を もとに都市ごとのレーダーチャートを作成した。

結果を図3.1.2に示す。

早稲田大学渡辺仁史研究= 1994年

度率凛綸文 44

Page 54: Visual Database System of Human Behavior

渋谷センター街

年齢層

原宿竹下通り

年齢層

浅草仲見世通り

年齢層

新宿西口地下

年齢層

新宿歌舞伎町

年齢層

渋谷道玄坂

年齢層

上野アメ横

年齢層

お茶の水

年齢層

巣鴨地蔵通り

年齢層

銀座

年齢層

横浜中華街

年齢層

横浜元町

年齢層

図3.1.2:レーダーチャー ト No。 1

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 45

Page 55: Visual Database System of Human Behavior

秋葉原電気街 六本木 原宿表参道

東京丸ノ内

年齢層

築地

年齢層

自由が丘

年齢層

下北沢

年齢層

大宮駅西ロ

年齢層

図3.1.2:レーダーチャート No.2

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 46

Page 56: Visual Database System of Human Behavior

3.2.映像より抽出したデータ

3.2.1.映像より抽出したデータ

表3.2.1:映像解析データ

A B C D EEF G H l

■J K 一L

No. 都市名 唱

m‐

き行

m‐

―師m 抑・朧

人数 到数

流ない

何度

歩速

密度 翌間

モジュールサービス

水準∠

J 1 渋谷道玄坂 3 6 18 30 19 0.2 0.9 0.2 4.36 じ

4 Z 渋谷公目通り 6 U 48 30 3b 0.2 0.1 6.85 A

b 3 渋谷センタ=街 5 32 30 28 0.2 0.9 0.Z 4.32 A0 4 原個竹下通リ b 6 Z′ 30 4Z 0.3 ∠^ 0.3 3.97 A′ b 県 情 表 肇 量 | 4 b ∠4 3U 54 υ.3 :.● 0。 Z 脅.■ : b

0 6 新個東ロ 5̈ b lb 30 Z4 0.3 0.3 Z A

ソ 7 新宿西日朝Eυ 8 40 30 31 0.2 1.4 0.1 6.9〔 A

「U U 罰 層 由 IEl墨 b 3 40 30 b0 0.3 2.Z 0。 2 6.67 A

9 新宿西■夜 5 8 40 30 27 0.2つこ U.∠ 6.6′ A

「乙 10 新個西日改札朝 b b Zb 30 60 0.4 0.7 U.セ C

j 新宿西日改札昼 5 5 25 30 75 0.5 0.9 0.5 1.● U じ

L ZL lZ 新宿西日改札夜 b b Zb 30 49 0.3 0.4 0。 8 1.27 D11:じ 13 新宿西n(小日急)11夜 5 8 40 29 57 0.4 1.6 0. 4 A

F OI 14 池袋東口 4 ′ ZU 30 46 U.4 1.9 U.Z 4.92 Ali′

EJ 剰■地顧通り 6 10 60 30 28 0.2 Z。 3 U.: A

1‐ 01 16 駒込東口 4 ′ ZU 30 6 U.I C ∠∠. A

[‐ V 17 田嗜北 n 7 7 49 aV

●0 9 0 1.2 C Zd A

`U13 西日暮里 Z 4 6 30 18 U。4 0.5 0.8 D

∠11 19 膚谷 2 4 6 30 も U.l 0.b U.」 6.46 B

`20 上野 4 6 Z4 20 31 U.4 :.4 U. 3.6 A

`‐

5 Zl 上野広小路 4 r Zb 5U 66 U.D :.● U.∠ ■.0′ A

ご 4 ZZ 東京丸ノ内 6 8 48 30 79 0.4 2 0.2 4.b′ A∠ b Z3 難 4 6 Z4 30 44 0.4 0.9 0.4 ∠.bj B

∠ b 24 新橋 10 10 100 30 40 U。 1 1.9 U.1 14.29 A∠lr 25 た離|| / 49 3U lU 0.1 ].3 0.1 lb.03 A∠ 0 26 恵比寿 4 ξ

J 18 30 EJ U.b U.b Z。 19 C

∠ V Z′ 恵比澤ガニデンプレ■ス b b Zb 30 13 0.1 0。 1 l∠ .b A5U 28 大宮駅西口 5 7 35 30 27 0.2 0,7 0.3 3.39 A

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 47

Page 57: Visual Database System of Human Behavior

3.3.人 間行動映像データベース(Visual Database Syster71

of Human Beha宙 or)の形態

3.3.1.各スタックのメイ ンカー ド

Show/Hide Movieボ タン

Space Info.

Name of Space アンケニ ト結果

図3.3.1-2:空間スタックのサンプルカー ド

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 48

Page 58: Visual Database System of Human Behavior

全スタック共通

図3.3.1-2:説明スタックのサンプルカード

Overh€ad Window

全ス タ ック 共 通 ボ タ ン

図3.3.1-2:行動スタックのサンプルカード

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 49

Page 59: Visual Database System of Human Behavior

3.3.2.各スタックのボタン説明

FI NDボタン 空間の名前による検索を行なうボタン

スタック移動ポタン 他のスタックヘ移動するボタン

スタック説明ボタン スタツタの使用方法を表示するボタン

前後カー ド1移動ボタン

Go Backボタン

カードを移動するボタン

表示しているカードの1つ前のカード

に戻るボタン

早稲田大学渡辺仁史研究= 1994年

度率熱綸文 50

Page 60: Visual Database System of Human Behavior
Page 61: Visual Database System of Human Behavior

4.1.人 間行動映像データベース(Visua:Database System

of Human Behavior)の 利用

今までの人間行動の研究においては、数値で人間行動を把握しようと多数の研

究がなされてきた。例えば、集団歩行の速度と流動係数の調査方法に関する文献

調査を行なった「防災計画の研究」 (吉田克之氏)な どが顕著な例である。また、

」ohn.J.Fruinは 著書「歩行者の空間/PEDESTRIAN」 において群衆歩行空間の研究

や、サービス水準の研究において写真を用いて解説していた。しかし実際の人間

行動は動きを伴うものであり、それを動画で把握することは人間行動の研究にお

いてとても有効である。

そこで人間行動映像データベースを利用することにより時間軸を加えた次元で

の人間行動が把握できるようになる。このことは人間の動き、いわゆる人間行動

の本質を見ることができるのである。また3方向からの同時撮影したものは今まで

にはなかった方法として評価できるものであり、実際の行動を同時に色々な方向

から観察・解析できるという点において今後の研究の有効な資料となりうる。同

時に、様々な方向から人間行動を解析できるという面において、これからの人間

行動の研究の新しい手段として利用価値のあるものになろう。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 51

Page 62: Visual Database System of Human Behavior

4。 2。人間行動映像のデータベース化の利点

データベース化の不」点というと、人間行動を統一された形式で検索・表示する

ことによつて、様々な情報が得られるということである。また、人間行動の分野

においては特にいえることで、実際に情報を得たい場所に赴くことなく人間行動

のデータが得られることが最大の利点である。

また、設計の分野においてもデータベースがは大変有用である。たとえば、建

築物の計画を行なう際に与えられた敷地周辺の人間の行動をデータベースから検

索し、そのデータは、規模計画や動線計画に有効な基礎的資料となりうる。例え

ばある敷地が与えられた場合、このデータベースを用いて基本設計を行なうこと

によつて、「人間行動」ほかの言葉に言い換えると人間に与える快適さというも

のを考慮に入れた設計を行なうことが可能になる。

よって人間行動の映像をデータベース化することは建築・都市計画の分野で大

変重要なことである。

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文 52

Page 63: Visual Database System of Human Behavior

4.3.考察

4.3。 1.ア ンケー ト調査 における問題点

データベースの検索方法の一つとして結果を用いるために行なった。当初、あ

る程度の都市別グループ分けができると考えていたのだが、実際に結果を解析し

てみるとグループ分けができるような結果ではなかった。これは調査に用いた評

価軸の数や種類さらに対象とした都市に問題があったのではないかと考える。よ

つて、本データベースでは、都市のグループ分けを行なわずデータを用いた検索

をするにとどまった。本データベースでは、データの拡充を計るためにアンケー

トに対象とした空間以外の空間が多数含まれることになった。さらに、学生・知

人を対象にアンケートを行なったため、対象となった人々の属性が偏り過ぎてい

たことも否めない。

早稲田大学渡辺仁史研究=

1994年度卒業綸文 53

Page 64: Visual Database System of Human Behavior

4。3.2.撮影調査の問題点

撮影を行なった上での問題点として、適切な撮影場所を発見することの困難が

あげられる。特に、上方からの撮影では、都市を上方から撮影できるポイントが

非常に少なく苦労した。

側方、前方からの撮影については、三脚を使わずに撮影したものが多かったた

めに、手ぶれの問題があげられる。また視点の高さからの撮影になるため近い場

所を人が通ると、奥が隠れてみえなくなってしまうという問題があった。

早稲田大学・Imt虫研究= 1994年

度率露腱文 54

Page 65: Visual Database System of Human Behavior

4.3.3.データベース 0システムの問題点

今回の研究では、Hypercardの version2.2.1を 用いた。このversionは カラーが手

軽に使えるようになったものであり以前のversionと 比べると、大変便利なもので

ある。しかしカラーやMo宙eを多用すると動作に時間のかかるシステムとなり、プ

ラウズのスピードがとても実用に耐えられるスピードではない。この解決方法の

二つとして必要以上にカラーを使わないということである。

早稲田大学渡辺仁史研究= 1994年

度卒業鎗文 55

Page 66: Visual Database System of Human Behavior

4.3.4.考察

今回の研究では人間の行動を抽象的に見る立場にたって行なった。行動という

ものは大きく4つのパターンにわかれているといわれている。

1:通勤に代表される「2点間の位置の移動が行動目的なもの」

2:買い物に代表される「他の行動目的のために位置を移動するもの」

3:散策などの代表される「移動プロセスを行動目的とするもの」

4:待ち合わせに代表される「流れが停滞したもの」

である。

今回の研究では、4つの行動パターンに対応する行動の映像を収集した。

また、映像解析において分かつたことはイメージ的には別の空間であると思つ

ていた空間が、データを見ると類似した空間であることであった。図4.3.3に解析

したデータのうち流動係数と歩行者空間モデュールの2つ によるグラフを示す。

渋谷公園通 り 断個西口 (小日急)夜 東京丸ノ内

上野 東 ロ 新宿西口昼新個由口朝 踊僣 黒 鴨 地 菫 3Eり

莉値四 回収孔朝 最 題 口込東 ロ 原層竹下通リ

大冨駅山口 新層西口改札昼 顧瞬 原値曇,jE渋谷センター街 目東ロ 断層西日夜 上野広小路渋谷遍玄坂 懸比澤ガーデンフレース 田鴫1ヒ ロ 穴rn

渋谷センター衛 新信東ロ

渋谷運玄坂 恵比署ガーテンフレース

銀圧 口 込 果 日

詢僣山口改孔墨 肝

F4新宿西日改札夜

=‐●

四 日・●・三

表4.3.3:4パ ターンによる都市の分類

早稲田大学清初仁史研究室 1994年度卒業論文 56

Page 67: Visual Database System of Human Behavior

10 a口4.3.1:歩 行者

=ロモデュールと菫鵬儡菫の日薇

艶14.3.3:流動係数と歩行者空間

モデュールのグラフ

このグラフは前出の「防災計画の研究」にでて.く るρ「Nグラフに類似してい.

る。しかし散らばりが多いことも否めない。この散らばりは、映像データ解析に

おいて収集した映像の方向が悪く様々なデータを取る際の正確さが失われたから

にほかならない。

早稲田大学渡辺仁史研究= 1994年

度卒- 57

Page 68: Visual Database System of Human Behavior

4.4.今後の展望

今後コンピュータはマルチメデイアを扱う道具として一般の家庭に普及し、ホ

ームショッピングやホームバンキング、さらには在宅勤務などが可能になってく

るだろう。そのような時代において、様々な情報のデータベースかが進められて

いくであろう。建築業界においてもその波が押し寄せ、情報のデータベース化に

迫られるであろう。今回の研究はそのはしりであると考えているが、この研究は

さらに進められる必要があると思う。また、人間行動の研究もまだ研究対象があ

るような気がするし、マルチメデイアの利用でその方法も増えつつあるようだ。

また、人間行動の研究に際してもマルチメデイアというものを通して行動を観

る様々な方法が考えられ、与えられるであろう。その時新たな発見がなされるか

もしれない。

早稲田大学渡辺仁史研究菫 1994年度卒業論文 58

Page 69: Visual Database System of Human Behavior

おわりに

この研究をするに際して色々とご指導くださった渡辺先生をはじめ担当の佐野

さん、研究室の先輩方にこの場を借りて感謝の意を申し上げます。とくに佐野さ

んには色々とお世話になりっばなしした。兄弟などと言われたり僕の下らない話

に付き合ってくれたりで大変でしたでしょうが、博士論文も頑張つてください。

丁寧なご指導どうも有難うございました。発表が終わったら大好きなビールでも

飲みに行きたいところです力S、 まだ卒計も残つているのでなんかあまり素直には

喜べません。本来はまだ言いたいことはあったけれど提出時間が迫っているので

この辺でおわりにを終わりにします。

柴 山

撃額田大学渡辺仁史研究= 1994年

度率撃綸文

Page 70: Visual Database System of Human Behavior

参考文献

書籍

■歩行者の空間/PEDESTRIAN

理論た デザイン/PLAN&DESIGN

JOHN。」.FRUIN/長島正充訳 鹿島出版会 1974

■新建築学大系

環境心理

渡辺仁史他

■都市計画教科書

都市計画教育研究会編 彰国社 1987

■HyperTalkパワープログラミング

スタック自由自在

山口博幸著 翔永社 1992

■すぐに使えて便利なハイパートーク

四次元インデックス方式

大重美幸著 日本実業出版社 1989

■マルチメデイア/ON MULTIMEDIA

21世紀のテクノロジー/TECNOLOGIESFORTHE21STCENTURY

アラン・ケイほか/浜野保樹訳 岩波書店 1993

■MacintOshマルチメデイアハンドブック

スタジオ・アンビエント訳/大谷和利監修 BNN 1992

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文

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A:博士論文

■人間…空間系の研究

(1965年 度博士論文 :中村 良三)

■建築計画における人間行動の表現に関する研究

(1975年度博士論文 :渡辺 仁史)

B:修士論文

■行動空間把握のためのシステムに関する研究

(1985年度修士論文 :川 口 和英)

■設計のための空間イメージ処理に関する研究

(1987年度修士論文 :西村 隆)

■オフイスにおける人間の行動モデル

アメニテイ・スペースの利用行動に関する研究

(1988年度修士論文 :小林 進治)

■建築空間の「わかりやすさ」に関する研究

(1988年度修士論文 :清水 聖司)

■池袋地下コンコースにおける人間行動の

シミュレーションの枠組みとその開発

(1989年度修士論文 :鄭 姫敬)

■水族館における観覧行動特性に関する研究

葛西臨海水族園の観覧時間調査

(1991年度修士論文 :鄭 裕静)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文

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■建築計画支援システムに関する研究

「人間―空間」系の分析と情報獲得について

(1992年度修士論文 :高 明秀)

■空間における人間行動の表現に関する研究

Astudyonexpressionofhumanbehaviorinspace

(1992年度修士論文 :佐野 友紀)

■汎用人間行動シミュレーションの枠組みとその開発

建築総合支援システムヘの応用

(1993年度修士論文 :龍野 洋幸)

C:卒業論 文

■歩行者空間の研究

(1975年度卒業論文 :鹿野 道夫・野中 一郎)

■建築と都市における人間流動の研究

(1980年 度卒業論文 :大西 健司)

■建築計画研究支援システムに関する研究

(1989年 度事業論文 :高 明秀・笠井 健一)

■建築画像の特性を生かすメデイアに関する研究

(1990年度事業論文 :秋山 嘉彦 。鯛天 材樹)

敬称略

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度卒業論文

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日本建築 学会大会講演梗概集

■防災計画の研究

7.集団歩行の速度と流動係数の調査方法に関する文献調査

8.集団歩行の速度と流動係数の調査方法に関する考察

(吉田 克之他 :1993)

■設計環境の研究

(川角 典弘他 :1994)

■ハイパーメデイアによる都市景観のデータベース化に関する研究

(門内 輝行 :1994)

早稲田大学渡辺仁史研究室 1994年度事業綸文

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