包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - pwc

14
Strictly private and confidential 包括的税制改革の 2 弾の現状に ついて CREATE 法案の概要 フィリピン税務最新情報 6 月号

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Page 1: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

Strictly private and confidential

包括的税制改革の

第 2弾の現状に

ついて

-CREATE法案の概要

フィリピン税務最新情報 6月号

Page 2: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

2

今月の TOPIC

包括的税制改革の第二弾の現状について-CREATE法案の概要

今月は、現在フィリピンの国会で審議されている包括的税制改革第2弾のCREATE(Corporate Recovery and Tax

Incentives for Enterprises Act-企業復興・税制優遇法)法案の概要についてお伝えします。新型コロナウイルス感

染症(COVID-19) がフィリピン経済全体に深刻な打撃を与えている現状を踏まえ、影響を受けたセクター全体を幅

広く、かつ緊急に税制面で支援する必要があることから、このための CREATE法案が審議されています。包括的税

制改革の第 2弾は、これまで CITIRA(Corporate Income Tax and Incentives Reform Act)という名称で審議され

ていましたが、CREATE は CITIRA に代わる法案として検討されています。法人所得税率を大幅に引き下げ、その

一方で経済区企業の既存インセンティブを削減するという税制改革第 2弾の大きな2つの柱はCREATEでも変わっ

ていませんが、COVID-19 に関連する緊急支援策が新たに盛り込まれています。CREATE の主な内容は以下の通

りです。

⚫ 法人所得税率について、現行の 30%から 25%への即時引き下げ(2020年 7月 1日以降)

⚫ 経済特区(PEZAなど)に登録している企業の既存プロジェクトのインセンティブについて、移行期間を今後 4年

から 9年とする(従来の CITIRAでは 2年から 7年が提案)

⚫ 大規模納税者以外の納税者の 2020年の欠損金について、5年間の繰越しを認める(現行の税務ルールでは 3

年間)

⚫ 外国資本を誘致するための新たなインセンティブを検討する(戦略的投資優先計画<SIPP>に今後反映される

予定)

CREATE 法案は、今後上院での審議と可決、上下両院の代表からなる両院委員会での協議と承認、さらに大統領

の承認というプロセスを経て成立することになります。したがって、最終的に成立する CREATE の内容は本税務情

報でご紹介する内容から変わることが想定されますが、本号では税制改革第 2 弾に関する最新の情報として、

CREATE 法案の主なポイントについてご説明します。また参考情報として、2019 年 9 月に下院を通過した CITIRA

法案(HB No.4157)の内容も比較形式で掲載しています。なお、フィリピン政府は、2か月以上続いたECQ(ロックダ

ウン)で特に大きな影響を受けた中小企業を緊急支援するため 6 月第 1 週の成立を目指していましたが、結局成立

には至りませんでした。7 月の通常国会で CREATE の審議が再開され 8 月中の成立を目指すとされているため、

引き続きその動向を注視する必要があります。本号の内容は 2020年 6月 12日時点で公表されている情報に基づ

いています。

Page 3: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

3

1) CREATE法案の概要

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

内国法人の所得税

フィリピン内

国法人の法

人所得税率

Sec. 27(A) 内国法人

は、フィリピン国内およ

びフィリピン国外で得た

所得に対して30%の法

人所得税が課せられる

(2009 年 1 月 1 日以

降)

法人所得税率は 2020 年

1月 1日から毎年 1%ずつ

引き下げ、2029 年 1 月 1

日以降は 20%とする

法人所得税引き下げのス

ケジュールは 2025年に財

務大臣がレビューを行う

大統領は、財務大臣のア

ドバイスを踏まえ、法人所

得税引き下げを延期する

ことができる

大統領は、インセンティブ

の合理化で十分な財政収

入が確保できた場合、法

人所得税引き下げスケ

ジュールを前倒しすること

ができる

法人所得税率は、2020 年 7 月 1

日から 25%とする

また、法人所得税率は、

2023年 1月 1日から 24%、

2024年 1月 1日から 23%、

2025年 1月 1日から 22%、

2026年 1月 1日から 21%、

2027年 1月 1日から 20%とする

ただし、2023 年から予定されている

法人税率の引き下げは、国内総生

産(GDP)に占める割合としての予測

赤字目標が、法人税率の引き下げ

前の年に開発予算調整委員会

(DBCC)が決定した計画赤字を上

回った場合、大統領が財務長官の

勧告を受けて停止することができる

(引き下げスケジュールの前倒しに

ついては記載なし)

居住外国法人の所得税

居住外国法

人の法人所

得税率

Sec. 28(A)(1) 居住外

国法人は、フィリピン国

内源泉所得に対して、

30%の法人所得税率

が課せられる(2009 年

1月 1日以降)

法人所得税率は 2020 年

1月 1日から毎年 1%ずつ

引き下げ、2029 年 1 月 1

日以降は 20%とする

法人所得税引き下げのス

ケジュールは 2025年に財

務大臣がレビューを行う

大統領は、財務大臣のア

ドバイスを踏まえ、法人所

得税引き下げを延期する

ことができる

大統領は、インセンティブ

の合理化で十分な財政収

入が確保できた場合、法

人所得税引き下げスケ

ジュールを前倒しすること

ができる

法人所得税率は、2020 年 7 月 1

日から 25%とする

また、法人所得税率は、

2023年 1月 1日から 24%、

2024年 1月 1日から 23%、

2025年 1月 1日から 22%、

2026年 1月 1日から 21%、

2027年 1月 1日から 20%とする

ただし、2023 年から予定されてい

る法人税率の引き下げは、国内総

生産(GDP)に占める割合として

の予測赤字目標が、法人税率の

引き下げ前の年に開発予算調整

委員会(DBCC)が決定した計画

赤字を上回った場合、大統領が財

務長官の勧告を受けて停止するこ

とができる(引き下げスケジュール

の前倒しについては記載なし)

特定の居住

外国法人に

対する法人

所得税率

Sec. 28 (A)(4) および

(6) 以下に該当する居

住外国法人に対しては

10%の法人所得税率

が課せられる

オフショア・バンキング

ユニット (“OBU”)

地域経営統括本部(“ROHQ”)

OBUの優遇税率は廃止

多国籍企業の ROHQ に

与えられている法人税の

優遇税率(10%)は新ルー

ル発効の 2 年後に廃止さ

れ、通常税率が適用され

OBUの優遇税率は廃止

多国籍企業の ROHQ に与えられ

ている法人税の優遇税率(10%)

は新ルール発効の 2 年後に廃止

され、通常税率が適用される

居住外国法

人の支店利

益送金税

Sec. 28 (A)(5) 支店か

ら本店への利益送金

は 15%の課税対象と

なる(ただし、PEZA 登

PEZA に登録されている

支店の利益送金税の免除

特例は廃止

現行ルールからの変更は提案さ

れていない

Page 4: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

4

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

録されているアクティビ

ティは除く)

(免税インセンティブが維持され

る)

居住外国法

人のパッシブ

所得

Sec. 28 (A) (7) (a) 拡

大外国通貨預金制度

に基づく銀行からの受

取利息収入は、7.5%

の最終税の対象となる

拡大外国通貨預金制度に

基づく銀行からの受取利

息収入は、15%の最終税

の対象となる

拡大外国通貨預金制度に基づく

銀行からの受取利息収入は、

15%の最終税の対象となる

居住外国法

人の非上場

株式の売却

によるキャピ

タルゲイン

Sec. 28 (A) (7) (c) 証

券取引所で取引されて

いない株式の売却、交

換、その他の処分に関

して、譲渡益の最初の

P100,000 まで 5%の

キャピタルゲイン税、

P100,000 を超えた部

分に関しては 10%の

キャピタルゲイン税が

課せられる

証券取引所で取引されて

いない株式の売却、交換、

その他の処分から生じる

譲渡益に対して、一律

15%のキャピタルゲイン

税が適用される

証券取引所で取引されていない株

式の売却、交換、その他の処分か

ら生じる譲渡益に対して、一律

15%のキャピタルゲイン税が適用

される

非居住外国法人の所得税

非居住外国

法人の法人

所得税率

Sec. 28 (B)(1) 非居住

外国法人は、フィリピン

国内源泉所得に対し

て、30%の法人所得税

率が課せられる

法人所得税率は 2020 年

1月 1日から毎年 1%ずつ

引き下げ、2029 年 1 月 1

日以降は 20%とする

法人所得税引き下げのス

ケジュールは 2025年に財

務大臣がレビューを行う

大統領は、財務大臣のア

ドバイスを踏まえ、法人所

得税引き下げを延期する

ことができる

大統領は、インセンティブ

の合理化で十分な財政収

入が確保できた場合、法

人所得税引き下げスケ

ジュールを前倒しすること

ができる

法人所得税率は、2020 年 7 月 1

日から 25%とする

また、法人所得税率は、

2023年 1月 1日から 24%、

2024年 1月 1日から 23%、

2025年 1月 1日から 22%、

2026年 1月 1日から 21%、

2027年 1月 1日から 20%とする

但し、2023 年から予定されている

法人税率の引き下げは、国内総

生産(GDP)に占める割合として

の予測赤字目標が、法人税率の

引き下げ前の年に開発予算調整

委員会(DBCC)が決定した計画

赤字を上回った場合、大統領が財

務長官の勧告を受けて停止するこ

とができる(引き下げスケジュール

の前倒しについては記載なし)

非居住外国

法人の非上

場株式の売

却によるキャ

ピタルゲイン

Sec. 28 (B) (5) (c) 証

券取引所で取引されて

いない株式の売却、交

換、その他の処分に関

して、譲渡益の最初の

P100,000 まで 5%の

キャピタルゲイン税、

P100,000 を超えた部

分に関しては 10%の

キャピタルゲイン税が

課せられる

証券取引所で取引されて

いない株式の売却、交換、

その他の処分から生じる

譲渡益に対して、一律

15%のキャピタルゲイン

税が適用される

証券取引所で取引されていない株

式の売却、交換、その他の処分か

ら生じる譲渡益に対して、一律

15%のキャピタルゲイン税が適用

される

所得からの控除項目 ⋅

利息の損金

算入限度額

Sec. 34 (B)(1) 課税年

度中に支払いまたは計

上した金利の額は、総

分離課税の対象となる利

息収入がある場合には、

当該収入に下記の百分率

分離課税の対象となる利息収入

がある場合には、当該収入に下記

の百分率を乗じた金額相当額を

Page 5: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

5

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

所得から控除すること

ができる。ただし、分離

課税の対象となる利息

収入がある場合には、

当該収入に 33%を乗じ

た金額相当額を減じた

金額を限度として、支

払い利息を損金算入す

ることができる

を乗じた金額相当額を減

じた金額を限度として支払

い利息を損金算入できる

‒ 法人税率が 29%の場

合には、31%

‒ 法人税率が 28%の場

合には、29%

‒ 法人税率が 27%の場

合には、26%

‒ 法人税率が 26%の場

合には、23%

‒ 法人税率が 25%の場

合には、20%

‒ 法人税率が 24%の場

合には、16%

‒ 法人税率が 23%の場

合には、13%

‒ 法人税率が 22%の場

合には、9%

‒ 法人税率が 21%の場

合には、5%

‒ 法人税率が 20%の場

合には、0%

減じた金額を限度として支払い利

息を損金算入できる

‒ 法人税率が 25%の場合には、

20%

‒ 法人税率が 24%の場合には、

17%

‒ 法人税率が 23%の場合には、

13%

‒ 法人税率が 22%の場合には、

9%

‒ 法人税率が 21%の場合には、

5%

‒ 法人税率が 20%の場合には、

0%

繰越欠損金 Sec. 34 (D)(3) 欠損

金は発生の翌事業年

度以降 3年間の繰越

し、課税所得との相殺

ができる

現行ルールからの変更は

提案されていない

大 規 模 納 税 者 ( Large

Taxpayers )以外の納税者は、

2020 課税年度に発生した欠損金

について、翌年以降 5 年間(2025

課税年度まで)の繰越し、課税所

得との相殺ができる

選択的標準

控除

(Optional

Standard

Deduction)

Sec. 34 (L) OSD(選

択的標準控除)につい

非居住外国人を除く

個人は、総売上 /受

取額 (gross sales

or gross receipts)

の40%を超えない額

での標準控除を選択

することができる

総 所 得 (gross

income) の 40%を

超えない額での標準

控除を選択できる

(内国法人、居住外

国法人)

非居住外国人を除く個人、

貿易産業省が定め るMicro, Small and Medium

Enterprise は 、 総所得

(gross income) の 40%を

超えない額での標準控除

を選択できる

現行ルールからの変更は提案さ

れていない

その他

所得と控除の

配分に関する

規定

Sec. 50 BIR長官に

は、支配関係にある関

連者間の取引における

脱税(Evasion of

Taxes) を防止する目

的で、総所得あるいは

BIR 長官には、支配関係

にある関連者間の取引に

お け る 租税回避行為

(Avoidance of Taxes)を

防止する目的で、所得お

現行ルールからの変更は提案さ

れていない

Page 6: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

6

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

控除額を配分する権限

が与えられる

よび控除を配分する権限

が与えられる

この BIR 長官の権限に

は、以下の租税回避に係

る取り決めを認めないこと

も含まれる

- 直接的または間接的に

法人税の負担を変えるも

- 直接的または間接的に

未払法人税或いは将来

の潜在的な税金債務を

軽減するもの

- 直接的または間接的に

未払法人税あるいは将

来の潜在的な税金債務

を回避、先送り、減額しよ

うとするもの

VAT(付加価

値税)還付

Sec 112 (A) VAT登

録事業者は、販売が行

われた四半期が終了し

てから 2年以内に、税

額控除証明書 (TCC)

の発行、または還付申

請を行うことができる

TCC の発行申請について

廃止(VAT は現金還付に

一本化)

現行ルールからの変更は提案さ

れていない

インセンティブ(税制優遇措置) ⋅

インセンティ

ブに関して

Sec. 291

優遇税制に関する条項

は、税法または関連法律

に定義されている既存の

全ての投資促進機関

(IPA)、および法律で設立

される可能性のあるその

他全ての IPA およびその

他の同様の組織を対象と

する

税法で修正された範囲を

除き、IPA は、特別法の下

で、その機能と権限を維持

する

Sec. 291

優遇税制に関する条項は、税法ま

たは関連法律に定義されている既

存の全ての投資促進機関(IPA)、

および法律で設立される可能性の

あるその他全ての IPAおよびそ

の他の同様の組織を対象とする

税法で修正された範囲を除き、

IPAは、特別法の下で、その機能

と権限を維持する

Sec. 292

IPA は、財政インセンティ

ブ審査委員会(FIRB)に対

して、戦略的投資優先計

画(SIPP)に該当するプロ

ジェクトについてインセン

ティブを推薦する

登録されていない活動ま

たはプロジェクトから得ら

れた収入は、税法の下で

適切な税を課されるものと

する

Sec. 292

IPA は、インセンティブに関する申

請を処理し、財政インセンティブ審

査委員会(FIRB)に対して、戦略

的投資優先計画(SIPP)に該当す

るプロジェクトについてインセン

ティブを与えるよう推薦する

Page 7: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

7

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

別途規定がない限り、直

接輸出はVATゼロ税率の

対象となり、国内販売は通

常の VAT税率の対象とな

法人所得税

インセンティ

Sec. 294-296

当初、(a) ITHを享受するこ

とができ、ITH終了後、(b)

特別税率、もしくは、(c) 追

加控除を選択することが出

来る

地域 (a)

ITH

(b) or

(c)

NCR(マニラ

首都圏) 3年 2年

メトロマニラに

隣接する地域

(ラグナ州、ブ

ラカン州、カビ

テ州、リサー

ル州)

4年 3年

その他地域 6年 4年

Sec. 294-296

インセンティブは、(a) ITH+(b) 特別

税率、もしくは(c) 追加控除のいず

れかを選択することができる

カテゴリー (a) ITH (b) 特別税率

A

Basic 2年

3年

(※+3~4年)

B

Enhanced 3年

4年

(※+3~4年)

C

Advanced 4年

4年

(※+3~4年)

※カテゴリー、SIPPで定められる要

件、FIRBによるパフォーマンスレ

ビューによって特別税率期間につい

て 3~4年の延長が認められ得る

地域 Tier

1

Tier

2

Tier

3

NCR(マニ

ラ首都

圏)、その

Metropolit

an Areas

A B C

メトロマニラ

外、

Metropolit

an Areas

外で Less

Developed

Areasでな

い地域(ラ

グナ州、ブ

ラカン州、

カビテ州、

リサール州

など)

B B C

Less

Developed

Areas

C C C

カテゴリーは立地する地域とイン

ダストリー、その他 SIPP で規定さ

れるファクターによって決定される

Page 8: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

8

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

(b) 特別税率

2020年 1月 1日- 課税所

得(Taxable Income)

に対して 18%

2022年 1月 1日- 課税所

得に対して 17%

2024年 1月 1日- 課税所

得に対して 16%

2026年 1月 1日- 課税所

得に対して 15%

2028年 1月 1日- 課税所

得に対して 14%

2030年 1月 1日- 課税所

得に対して 13%

上記、特別税率のうち 3%は

地方政府に支払う(地方事

業税に代わる)(1.5%-

province、1.5%-city or

municipality)

(企業が Highly Urbanized

City<HCU>、もしくはIndependent Component

City<ICC>に立地している

場合には、3%を HUC もしく

は ICCに支払う)

(c) 追加控除

登録事業の生産および

サービスのために取得し

た資産の減価償却費控除

額 (建物の 10%、機械・

設備の 20%)

直接労働コストの増加に

対応するコストの 50%追

加控除 (間接部門のコス

トは含まない)

課税年度に発生した登録

プロジェクトに関する R&D

費用の 100%追加控除

登録プロジェクトに直接関

わる従業員のトレーニング

Tier 1は、農業、漁業、林業、アグ

リビジネス、バリューチェーンを革

新・アップグレードする製造業・

サービス業、国の工業化に必要な

インフラ・輸送・公益・物流

Tier 2 は、現地で生産されていな

いが、産業開発、輸入代替に不可

欠な供給品、部品、コンポーネント

を生産する活動

Tier 3 は、生産過程で、知識、現

代科学、エンジニアリング、研究が

不可欠な高度に技術的な製造、

サービス活動(その結果、高付加

価値で高賃金な仕事)もしくは 10

億 US ドルの投資を伴う活動

カテゴリーの基準は SIPP におい

て 3年ごとに見直される

(b) 特別税率

2021年 1月 1日- 総所得

(Gross Income)に対して 8%

2022年 1月 1日- 総所得に対し

て 9%

2023年 1月 1日- 総所得に対し

て 10%

上記の特別税率を支払うことで、

全ての国税、地方税に代わる(下

院法案と異なり地方事業税に限定

していないため、地方事業税に加

えて固定資産税も含まれるものと

解される)

上記、特別税率のうち 6%(2021

年)、7%(2022 年)、8%(2023 年

以降)は中央政府に支払う

特別税率の延長は、カテゴリー、

SIPP で定められる要件、FIRB に

よるパフォーマンスレビューによっ

て決定される(ただし、インセンティ

ブの合計期間が 12 年を超えるこ

とはない)

CREATE 発効前における既存の

登録プロジェクトについては、

SIPP で定められる基準や条件を

満たすことを前提に、所定の期

間、特別税率を享受することがで

きる

(c) 追加控除

カテゴリー (c) 追加控除

A 5年(+3~4年)

B 7年(+3~4年)

C 8年(+3~4年)

Page 9: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

9

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

費用の 100%追加控除

(事前承認が必要)

関連する IPA の事前承認

を得て、戦略的投資優先

順位計画で指定された特

定の分野で活動を確立す

るために必要なインフラ整

備 (インフラ完成後はフィ

リピン政府に権利を移譲)

においては 100%控除が

可能 (控除は、商業運転

から 5 年を超えない翌年

の控除に引き継ぐことが

可能)

SIPP に記載されている活

動のいずれかに再投資さ

れた剰余金の額の 50%に

相当する額の控除。控除

は、再投資の時点から 5

年間可能。但し、事前承認

が求められる

商業生産開始後 3 年以内

に発生した欠損金は、発

生の翌事業年度以降 5 年

間の繰越しが可能

国内投入費用 (Domestic

Input Expense) の増加

分について 50%の追加控

農業プロジェクトや特定地

域のプロジェクトについて

はさらに 3 年間のインセン

ティブが与えられる

登録事業の生産およびサービス

のために取得した資産の減価償

却費控除額 (建物の 10%、機械・

設備の 20%)

直接労働コストの 50%追加控除

(間接部門のコストは含まない)

課税年度に発生した登録プロジェ

クトに関するR&D費用の100%追

加控除

登録プロジェクトに直接関わるフィ

リピン人従業員のトレーニング費

用の 100%追加控除(事前承認が

必要)

課税年度に発生した登録プロジェ

ク ト に 関わ る 国内投入費用

(Domestic Input Expense)につい

て 50%の追加控除

課税年度に発生した登録プロジェ

クトに関わる電気代の 50%の追

加控除

SIPP に記載されている活動のい

ずれかに再投資された剰余金の

額の 50%に相当する額の控除。

控除は、再投資の時点から 5年間

可能

商業生産開始後 3 年以内に発生

した欠損金は、発生の翌事業年度

以降 5年間の繰り越しが可能

FIRB、BOI が、追加控除に関する

条件(e.g. 追加控除の率)を規定

する

追加控除の延長(3~4 年)は、カ

テゴリー、SIPP で定められる要

件、FIRB によるパフォーマンスレ

ビューによって決定される(ただ

し、インセンティブの合計期間が

12年を超えることはない)

VAT インセン

ティブ

Sec. 294-296

輸出販売 90%の基準を満

たす Ecozone、Freeport

に立地する輸出企業:輸

出販売、および製品の生

産、加工に使用される資

本設備および原材料の輸

入は VAT免税、国内購入

は VATゼロ

輸出販売は 90%未満であ

るが、Ecozone、Freeport

に立地する企業の登録事

業に使用される資本設備

および原材料の輸入は

VAT 免税、国内購入は

VAT ゼロ (但し電子帳票

システム導入の要件)

Sec. 294-296

Ecozone、Freeport に立地する企

業で、登録プロジェクトに関連する

輸入に関して VAT免税、登録プロ

ジェクトに関連する国内購入は

VATゼロ

(*下院法案と異なり、輸出販売割

合や電子帳票システムの要件につ

いては触れられていない。また、

SIPPの下で登録された新規プロ

ジェクトのみが当該インセンティブの

対象となるのか、既存プロジェクトの

移行期間後も対象となるのか、法案

上明確でない)

Page 10: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

10

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

輸出販売 90%未満である

か 、 Ecozone 、 Freeport

外に立地する企業の登録

事業に使用される資本設

備及び原材料の輸入また

は国内購入には VAT12%

関税インセン

ティブ

Sec. 294-296

登録企業は、登録事業に

用いられる資本設備、原

材料等に関して最大で 5

年間の関税免除を受ける

ことができる

5 年間の制限は Freeport

Zonesには適用されない

事業を拡張する場合に

は、以下の条件の下で、

資本設備についてのみ関

税免除を受けることが可

- アクティビティが依然とし

て SIPP の対象であるこ

と、もしくは SIPP で定義

されるイノベーションプロ

ジェクトであること

- 関税免除は、拡張投資部

分にのみ適用

- 関税免除期間の延長は

5年まで

Sec. 294-296

登録企業は、登録事業に用いられ

る資本設備、原材料等に関して関

税免除

(*下院法案と異なり、「Freeport

Zones」の要件が上院案には記載さ

れていない。また、VAT と同様、

SIPPの下で登録された新規プロジェ

クトのみが当該インセンティブの対象

となるのか、既存プロジェクトの移行

期間後も対象となるのか、法案上明

確でない)

FIRB(財政イ

ンセンティブ

審査委員会)

Sec. 298

FIRBの機能は、

インセンティブポリシー策

定、投資促進機関の監督

IPA の推薦をもとに、イン

センティブの承認(ただし、

IPAの推薦後、FIRBが45

営業日以内に審査を終わ

らせない場合は、IPAが推

薦したインセンティブは自

動的に承認される)

政府所有・管理企業、その

他政府機関、州立大学な

どへの補助金を承認

付与したインセンティブの

取り消し

政府所有・管理企業、その

他政府機関、州立大学な

どへの補助金の取り消し

IPAへ登録企業ごとのイン

センティブデータを提出す

るよう要求

企業ごとのインセンティブ

についてデータを公表

インセンティブ、補助金に

関するデータ収集

Sec. 297

FIRBの機能は、

インセンティブポリシー策定、投資

促進機関の監督

IPA の推薦をもとに、インセンティ

ブの承認(ただし、IPA の推薦後、

FIRB が 45 営業日以内に審査を

終わらせない場合は、IPA が推薦

したインセンティブは自動的に承

認される。FIRBは承認権限をテク

ニカルコミッティー、IPA に委譲す

ることも可能)

政府所有・管理企業、その他政府

機関、州立大学などへの補助金を

承認

付与したインセンティブの取り消し

政府所有・管理企業、その他政府

機関、州立大学などへの補助金

の取り消し

IPA へ登録企業ごとのインセン

ティブデータを提出するよう要求

インダストリーごとのインセンティ

ブについてデータを公表

補助金を受けている政府所有・管

理企業などから提出された書類に

ついてデータの要求、調査

Page 11: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

11

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

税制上の優遇措置、また

は補助金の承認、不承

認、取り消し、一時停止、

撤回、没収に関する問題

を決定

年次レポートを大統領府

に提出

国会に月次レポートを提

FIRB がインセンティブ申

請を受け付ける際の申請

料を調整

必要な規則、規制につい

て公表する

年次レポートを大統領府に提出

ヒアリング後、当法律に基づき、税

制上の優遇措置、または補助金

の承認、不承認、取り消し、一時

停止、撤回、没収に関する問題を

決定

必要な規則、規制について公表す

SIPP に基づく非常に望ましいプロ

ジェクトまたは特定のインダスト

リーに関して、Non-Fiscal 支援を

与えるよう大統領に推薦する

この法律の目的を達成するために

必要な、またはそれに付随するそ

の他の全ての権限を行使する

(CREATE法案で追加されている)

SIPP(戦略的

投資優先計

画)

Sec. 300

BOI、大統領府、FIRB、関

連する IPA、その他の政

府機関と民間部門との調

整により選定され、最終的

に大統領が承認すること

で SIPPが策定される

SIPP は 3 年ごとに見直し

が行われる

SIPP は、以下の内容を含

- フィリピン開発計画やそ

の他の政府のプログラム

と整合的であるもの(以

下の要素を考慮)

▪ 投資金額

▪ 雇用の創出

▪ 中小企業による包括

的な事業活動、高付

加価値生産

▪ 新技術の使用

▪ 適切な環境保護シス

テムの採用

▪ バリューチェーンを補

完するもの

▪ 市場競争力の強化

▪ 70%以上の輸出

- アグリビジネス、発展が

遅れた地域、紛争・災害

から復興する地域のプロ

ジェクト

- グローバルな事業につな

がるサービス、アクティビ

ティ

- メトロマニラ首都圏から他

の地域に移転した既存プ

ロジェクトを含める

Sec. 300

BOI、FIRB、IPA、その他の政府機

関と民間部門との調整により選定さ

れ(外国投資を誘致するために必要

な非財政支援の推薦を含む)、最終

的に大統領が承認することで SIPP

が策定される

SIPP の有効期間は 3 年で、必要

に応じて変更される

SIPPは以下の内容を含む

- フィリピン開発計画やその他の

政府のプログラムと整合的であ

る優先プロジェクト(以下の要素

を考慮)

▪ 投資金額

▪ 雇用の創出

▪ 純輸出の金額

▪ 新技術の使用

▪ 適切な環境保護システム、持

続的な戦略

▪ バリューチェーンを補完するも

▪ 市場競争力の強化

- 立地、インダストリーによるカテ

ゴリーの規定

- 追加控除の条件規定

- グローバルな事業につながる

サービス、アクティビティ

FIRB の推薦により、国家経済発

展のために望ましいプロジェクト

(高いスキルの雇用創出、外国資

本の誘致など)については、大統

領がインセンティブを与える権限を

持つ(ただしインセンティブの期間

は 40年以内)

Page 12: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

12

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

インセンティ

ブを受けるた

めの要件

Sec. 304

登録企業は以下の要件を満

たす必要がある

SIPP に含まれるプロジェ

クトに従事する

企業によって登録された

各プロジェクトの投資、売

上、費用、利益/損失を特

定するための適切な会計

システムを導入する。また

は、IPAが要求した場合に

は、登録プロジェクトごとに

別々の会社を設立する

E-Receipting、E-Sales等

の電子帳票システムの要

件に準拠すること

組織のOwnershipに関す

る年次報告書の提出

Sec. 304

登録企業は以下の要件を満たす必

要がある

SIPP に含まれるプロジェクトに従

事する

合意された期間後、ターゲットパ

フォーマンスメトリクスを満たす

企業によって登録された各プロ

ジェクトの投資、売上、費用、利益/

損失を特定するための適切な会

計システムを導入する。または、

IPA が要求した場合には、登録プ

ロジェクトごとに別々の会社を設

立する

E-Receipting、E-Sales などの電

子帳票システムの要件に準拠す

ること

組織の Ownership と関連者に関

する年次報告書の提出

既に登録して

いるプロジェ

クトのインセ

ンティブ

Sec. 310

ITH(法人税免税期間)を

享受している場合には、当

初予定されている期間に

関して、ITH を享受するこ

とができ、 ITH 終了後は

5%GIT(総所得課税)を享

受 で き る ( た だ し

ITH+5%GIT の合計期間

は 5年以内)

また、既に 5%GIT を享受

している企業は、

- 5%GIT を 10年以上享

受している場合、今後 2

年間インセンティブ継続

- 5%GIT を 5年以上 10

年未満 享受している場

合、今後 3年間インセン

ティブ継続

- 5%GIT を 5年未満享受

している場合、今後 5年

間インセンティブ継続

既存の登録済みプロジェクト

で、SIPPに基づく登録の対

象となるアクティビティは

CITIRAの規定に準拠するこ

とが選択できる。そのような

場合、登録企業は、登録証

明書(certificate of

registration)を放棄し、以前

に登録されたインセンティブ

を放棄する

Sec. 311

CREATE 発効前に、ITH(法人税

免税期間)を享受している場合に

は、当初予定されている期間に関

して、ITH のインセンティブを享受

することができる

また、CREATE 発効時に既に

5%GIT を享受している企業の場

合、2020年は 5%GITを適用し、

- 5%GIT を 10年以上享受してい

る場合、今後 4年間はインセン

ティブ継続

- 5%GIT を 5年以上 10年未満

享受している場合、今後 5年間

はインセンティブ継続

- 5%GIT を 5年未満享受してい

る場合、今後 7年間はインセン

ティブ継続

- また、以下のいずれかの条件を

満たす場合、今後 9年間はイン

センティブ継続

▪ 財・サービスの輸出割合が

100%(直接輸出に限るのか

は法案上明確でない)

▪ CREATE発効前に、10,000

人以上のフィリピン人従業員を

直接雇用

Footloose プロジェクト

上記の Footloose プロジェクトと

は、以下の全ての条件を満たすア

クティビティを指す

Page 13: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

13

Tax particulars

Current Tax Law

(現行ルール) House Bill No. 4157

(CITIRA下院法案) CREATE Bill

(CREATE上院法案)

(1) 製造業、(2) CREATE 発効前

の直前 3 年間、直接労務費/資産

の割合が 70%を超えている、(3)

生産物の 100%を輸出、(4)メトロ

マ ニ ラ 外 の 立 地

既存の登録済みプロジェクトで、

SIPPに基づく登録の対象となるア

クティビティは CREATE の規定に

準拠することが選択できる。その

ような場合、登録企業は、登録証

明書(certificate of registration)を

放棄し、以前に登録されたインセ

ンティブを放棄する

Page 14: 包括的税制改革の 第2弾の現状に ついて - PwC

14

CREATE上院法案で提案されるインセンティブの主なポイントまとめ

PEZA登録支店の支

店利益送金税

CREATEでは、PEZA登録支店の利益送金税免税インセンティブが維持される内容となっている(下院

法案では廃止が提案)

繰越欠損金 大規模納税者(Large Taxpayers)以外の納税者は、2020課税年度に発生した欠損金について、翌年

以降 5年間(2025課税年度まで)の繰越し、課税所得との相殺ができる

法人所得税インセン

ティブ

・既存プロジェクト

移行期間が最短のケースで今後 4年間となっている(CITIRA上院法案(SB No.1357)では、2年~5年

であった)

"(1) 5%GIT を既に 10年以上享受しているケース ‐移行期間 4年(SB No.1357では 2年)

"(2) 5%GIT を 5年以上 10年未満享受しているケース ‐移行期間 5年(同 3年)

"(3) 5%GITの享受期間が 5年未満 ‐移行期間 7年(同 5年)

"(4) 一定の条件(輸出割合等)を満たすプロジェクト ‐移行期間 9年(同 7年)

・既存プロジェクトが SIPP(戦略的投資優先計画)に基づいて登録対象となるアクティビティについて、登

録企業には、現在の登録証明書(Certificate of Registration)を IPAsに返納して既存インセンティブを

放棄する一方、CREATEで規定されるインセンティブを新たに享受する選択肢が与えられる。

新規プロジェクト

・SIPPに該当するアクティビティについて、「法人税免税期間(ITH)+特別税率(SCIT)」あるいは「追加

控除(Enhanced Deduction)」インセンティブのいずれかを受けることができる。

・ITHの享受期間は事業カテゴリーや立地にもよるが最長で 4年、その後の特別税率期間(総所得に対

して 8%~10%)も最長で 4年であるが、特別税率期間については FIRBによるパフォーマンスレビュー

などの結果、最大で 4年間延長され得る(よって、インセンティブの享受可能期間の合計は 12年)。

・一方、「追加控除」のインセンティブを選択する場合、最長で 8年間の恩典が与えられ、また、FIRBによ

るパフォーマンスレビューの結果、優遇期間は最大で 4年間延長され得る(ただし、「ITH+SCIT」のケー

スと同様、インセンティブの享受可能期間が 12年を超えることはない)。

VAT(付加価値税)イ

ンセンティブ

・登録企業が「Ecozone」または「Freeport」内に立地し、直接かつ登録事業に限定して使用される物品お

よびサービスについては輸入 VATが免除となり、また同様のケースでの国内購入については VATゼロ

の取り扱いとなる。

・下院法案(HB No.4157)で提案されていた、VAT インセンティブを受けるための 90%の直接輸出割合

基準や電子帳票システムの要件について、CREATEでは触れられていない。一方で、SEC 304には、

インセンティブを受けるための基本条件として電子帳票システムに準拠すべきことが書かれており、法案

の意図が明確でない。

・既存プロジェクトの移行期間後の VAT取り扱いが法案上は明確でない。

関税インセンティブ ・資本財、原材料、スペアパーツ、付属品で、直接且つ登録事業に限定して使用されるものは輸入関税を

免除する。

・下院法案(HB No.4157)に記載されていた「Freeport Zones」という表現は上院法案にはない。

・VAT と同様、既存プロジェクトの移行期間後の関税取り扱いが、法案上明確でない。

地方税(地方事業税・

固定資産税)インセン

ティブ

・SIPPに基づく新規登録事業について、仮に「ITH+SCIT」のオプションを選択した場合、特別税率期間

中の特別税率(総所得の 8%~10%)は全ての国税・地方税に代わるとされているため、この期間につい

ては別途地方税(地方事業税・固定資産税等)を納める必要はないと考えられる。

・一方で、「ITH」期間中、或いは登録企業が「追加控除」のオプションを選択した場合の地方税の取り扱

いが上院法案には明記されていないため、別途課せられるものと思われる。

資料に関するお問い合わせ先(PwC フィリピン日系企業部)

東城 健太郎(エグゼクティブディレクター)

+63 (2)8459 2065 (直通)

+63(917)899 3509 (携帯番号) [email protected] www.pwc.com/ph

林田 俊哉(シニアマネージャー)

+63 (2) 8459 3186 (直通)

+63(917)805 5728 (携帯番号)

[email protected] www.pwc.com/ph

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