弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非...

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弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非破壊評価 岐阜大学大学院 工学研究科 生産開発システム工学専攻 (大阪大学大学院 工学研究科 地球総合工学専攻) 内田慎哉

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Page 1: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

岐阜大学大学院 工学研究科

生産開発システム工学専攻

(大阪大学大学院 工学研究科

地球総合工学専攻)

内田慎哉

Page 2: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

弾性波法の分類

衝撃 センサ探触子探触子

超音波法 衝撃弾性波法

衝撃

打音法

マイクロフォン

AE法 センサ

ひび割れ

荷重

弾性波(地震波)

震源

Page 3: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

現状では・・・

弾性波法の名称

AE法 超音波法 衝撃弾性波法 打音法

評価指標(弾性波伝播特性)

振幅

周波数スペクトル

など

伝播速度

振幅

周波数スペクトル

など

伝播速度

振幅

周波数スペクトル

など

振幅

周波数スペクトル

など

評価対象

物性(弾性係数) 物性(弾性係数)

ひび割れ深さ

内部欠陥

部材寸法

物性(弾性係数)

ひび割れ深さ

内部欠陥

グラウトの充填度

内部欠陥

Page 4: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

本研究の目的

欠陥

疲労によるコンクリート内部のひび割れ

曲げひび割れ深さおよび注入材の充填度

セメントの凝結硬化性状

PCグラウトの充填度

鉄筋腐食に伴う鉄筋-コンクリート界面の状況

物性

評価対象

伝播速度

振幅値

周波数スペクトル

弾性波伝播特性コンクリート

コンクリートの物性および欠陥評価における評価指標としての弾性波伝播特性(伝播速度,振幅および周波数スペクトル)の特徴とその役割を明確にする。

Page 5: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

本論文の構成弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

【第2章】 コンクリート構造物の診断における弾性波法の適用の現状

【第9章】 結論

【第8章】 弾性波伝播特性と評価対象との関係

●ひび割れ【第4章】 コンクリートのひび割れ深さおよび

ひび割れ注入材の充填評価手法【第5章】 疲労によって生じたコンクリート

内部のひび割れ評価手法

●はく離【第6章】 コンクリート内部鉄筋周りの

はく離評価手法

●空隙【第7章】 PCグラウト充填評価手法

欠 陥

●セメントの凝結硬化性状【第3章】 セメント系材料の凝結硬化性状の

評価手法

物 性

Page 6: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

背景

それぞれの領域で各試験を使い分けている

セメント系材料の状態変化を把握する試験方法

連続的な超音波計測

加水

経過時間

加水

経過時間

貫入抵抗試験

圧縮強度試験粘度計による試験

物性評価:セメントの凝結

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目的

弾性波伝播特性

①伝播速度

②最大振幅値

③周波数スペクトル

弾性波伝播特性とセメントペーストの凝結硬化に伴う物性の状態変化との対応関係について整理する

凝結硬化に伴う物性の状態変化

化学的な物性変化

・走査型電子顕微鏡観察

・粉末X線回折

物理的な物性変化

・粘度計による粘度計測

物性評価:セメントの凝結

Page 8: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

①伝播速度による検討

走査型電子顕微鏡(SEM)

粉末X線回折

超音波法

① 伝播速度受振波形

物性評価:セメントの凝結

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超音波法の計測概要

超音波発振装置

セメント:超速硬セメント

W/C=30%

試料:幅35.6mm×高さ100mm×長さ100mm

プリアンプ

AEセンサ

超音波計測装置

物性評価:セメントの凝結

Page 10: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

AEセンサ

35.6mm

100mm

AEセンサ

鋼製型枠

試料

超音波法の計測概要物性評価:セメントの凝結

Page 11: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

①伝播速度

1 2 3 4

1000

2000

3000

4000

5000

0

Pro

pag

atio

n v

eloci

ty (

m/s

)

Elapsed time (hr)

Velocity

伝播速度(m/s)

経過時間 (hr)

ステージ 1 ステージ 2 ステージ 3

物性評価:セメントの凝結

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走査型電子顕微鏡観察

経過時間 0時間04分 経過時間 1時間00分

1.43μm 1.43μm

未水和セメント粒子

ステージ1

1時間

物性評価:セメントの凝結

Page 13: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

経過時間 1時間40分 経過時間 2時間00分

1.43μm 1.43μm

針状結晶

ステージ2

20分

走査型電子顕微鏡観察物性評価:セメントの凝結

Page 14: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

経過時間 4時間00分 経過時間 12時間00分

1.43μm 1.43μm

針状結晶

ステージ3

8時間

走査型電子顕微鏡観察物性評価:セメントの凝結

Page 15: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

粉末X線回折

0 5 10 15 20

2θ/deg.

Inte

nsi

ty/a

.u.

0 5 10 15 20

2θ/deg.

Inte

nsi

ty/a

.u.

0 5 10 15 20

2θ/deg.

Inte

nsi

ty/a

.u.

0 5 10 15 20

2θ/deg.

Inte

nsi

ty/a

.u.

0 5 10 15 20

2θ/deg.

Inte

nsi

ty/a

.u.

0 5 10 15 20

2θ/deg.

Inte

nsi

ty/a

.u.

ステージ1

経過時間 0時間04分

経過時間 1時間00分

経過時間 4時間00分経過時間 1時間40分

経過時間 2時間00分 経過時間 12時間00分

ステージ2 ステージ3

エトリンガイト結晶

物性評価:セメントの凝結

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まとめ(① 伝播速度)

伝播速度が急激に増加するステージにおいて,エトリンガイト結晶の生成が飛躍的に大きくなることが確認できた。

エトリンガイト結晶が生成されることにより,セメントペーストにおける物性が急激に変化し,これにより組織(みかけの弾性係数)が密実(大きく)になり,伝播速度が大きくなったと考えられる。

物性評価:セメントの凝結

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( ) 2

1

ρ

34+==

GK

t

xv

まとめ(① 伝播速度)

加水

経過時間懸濁液 半固体 固体

x x x

t t t

v:伝播速度x:センサ間距離(一定)t:伝播時間K:体積弾性率G:せん断弾性率ρ:媒体の密度

物性評価:セメントの凝結

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超音波法

② 最大振幅値

③ 周波数スペクトル

受振波形

粘度測定 見掛け粘度

②最大振幅値③周波数スペクトルによる検討

物性評価:セメントの凝結

Page 19: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

超音波発振装置

セメント:早強セメント

W/C=45%

試料:幅35.6mm×高さ100mm×長さ100mm

プリアンプ

AEセンサ

超音波計測装置

超音波法の計測概要物性評価:セメントの凝結

Page 20: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

粘度測定概要

スピンドルφ 3.18mm

ビーカー

*超音波計測と併行して実施

加水後1時間から測定し,その後は10~30分間隔で実施

試料

単一円筒形回転粘度計

粘度測定

各時間での測定手順

1. スピンドルを回転速度10rpmで1分間連続して回転

2. 粘度を連続して2回測定

3. 2つの値が互いに3%以上離れていないことを確認

4. 2つの値の平均値を見掛け粘度

物性評価:セメントの凝結

Page 21: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

① 伝播速度

10 20 30 40 50 60 70

1000

2000

3000

4000

0

100

200

300

400

0

経過時間 ( hr )

伝播速度

(m

/s)

見掛け粘度(

Pa・

s)

伝播速度見掛け粘度

物性評価:セメントの凝結

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② 最大振幅値

2 4 6 8 10

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

0

100

200

300

400

0

経過時間 ( hr )

最大振幅値比

見掛け粘度(

Pa・

s)

最大振幅値比見掛け粘度

物性評価:セメントの凝結

Page 23: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

まとめ(② 最大振幅値)

最大振幅値は,見掛け粘度の増加状況を良く反映した指標であると考えられる。

見掛け粘度は,セメントペーストのせん断応力に対する抵抗性を捉える指標である。

以上のことから,最大振幅値は,せん断応力の変化を適確に捉える伝播特性値である。

物性評価:セメントの凝結

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まとめ(② 最大振幅値)

せん断弾性率も増加していると考えられる。

粘度が時々刻々と増加

→ せん断応力に対する抵抗性も時々刻々と大きくなる。

最大振幅値が時々刻々と増加

物性評価:セメントの凝結

最大振幅値はせん断弾性率の増加状況を良く反映した伝播特性と考察できる。

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③ 周波数スペクトル

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペクトル強度

周波数(kHz)

2hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

2hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

30hr47min

スペクトル強度

周波数(kHz)

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペ

クト

ル強度

周波数(kHz)

2hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

周波数(kHz)

スペ

クト

ル強度

2hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペ

クト

ル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペ

クト

ル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペ

クト

ル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

30hr47minスペ

クト

ル強度

周波数(kHz)

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペクトル強度

周波数(kHz)

3hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

5hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

29hr47min

スペクトル強度

周波数(kHz)

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペク

トル強度

周波数(kHz)

3hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペク

トル強度

5hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペク

トル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペク

トル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペク

トル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

29hr47min

スペク

トル強度

周波数(kHz)

加水後

最大振幅値変化領域

:AEセンサの共振周波数

物性評価:セメントの凝結

Page 26: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペクトル強度

周波数(kHz)

3hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

5hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

29hr47min

スペクトル強度

周波数(kHz)

③ 周波数スペクトル

速度頭打ち領域

速度増加領域

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペクトル強度

周波数(kHz)

3hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

5hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

29hr47min

スペクトル強度

周波数(kHz)

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペクトル強度

周波数(kHz)

3hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

5hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

29hr47min

スペクトル強度

周波数(kHz)

50 100 150 200

1

2

[10-4

]

0

スペクトル強度

周波数(kHz)

3hr30min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

5hr00min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

35hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

72hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

周波数(kHz)

スペクトル強度

7hr47min

50 100 150 200

1

2

[10-3

]

0

29hr47min

スペクトル強度

周波数(kHz)

:約30kHz

:AEセンサの共振周波数

物性評価:セメントの凝結

Page 27: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

まとめ(③ 周波数スペクトル)

最大振幅値同様に,セメントペーストにおけるせん断応力の変化を捉える指標である。

伝播速度同様に,組織の密実性の変化と対応して変動する伝播特性である。

最大振幅値および伝播速度では感度の低下する領域においても,硬化の進展に伴って変化する指標である。

物性評価:セメントの凝結

Page 28: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

まとめ(③ 周波数スペクトル)

応答感度がフラットではないセンサの場合,算出されたピーク周波数の値そのものに意味はないが,分布形状の時間的な変動を把握することにより,物性などを把握することが可能となる。

物性評価:セメントの凝結

約30kHz

AEセンサの共振周波数

Page 29: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

本論文の構成弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

【第2章】 コンクリート構造物の診断における弾性波法の適用の現状

【第9章】 結論

【第8章】 弾性波伝播特性と評価対象との関係

●ひび割れ【第4章】 コンクリートのひび割れ深さおよび

ひび割れ注入材の充填評価手法【第5章】 疲労によって生じたコンクリート

内部のひび割れ評価手法

●はく離【第6章】 コンクリート内部鉄筋周りの

はく離評価手法

●空隙【第7章】 PCグラウト充填評価手法

欠 陥

●セメントの凝結硬化性状【第3章】 セメント系材料の凝結硬化性状の

評価手法

物 性

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背景

潜伏期 進展期

塩 害 に よ る 腐 食 劣 化 進 行 過 程

加速期 劣化期

塩分の浸入・蓄積

鉄筋

腐食の開始・内部ひび割れの進展

表面でのひび割れの発生

コンクリート片のはく落

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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目的

弾性波伝播特性

①伝播速度

②最大振幅値

弾性波伝播特性(① 伝播速度,② 最大振幅値)と鉄筋の腐食に伴うはく離・腐食ひび割れの発生状況との対応関係について整理する

鉄筋の腐食に伴うはく離・腐食ひび割れ

電食試験により鉄筋を腐食させた供試体

・ひび割れ発生状況

はく離を模擬した供試体

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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①伝播速度による検討

目視によるひび割れ発生状況

超音波法

① 伝播速度受振波形

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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供試体および電食試験の概要

D13

[単位:mm]

D13

コンクリート

側面図 断面図

伝播速度計側面

D13

金属網

電源

3%食塩水

コンクリート

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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実験のフロー

電食前供試体

・伝播速度計測

28日間電食

・目視による腐食ひび割れの観察

・伝播速度計測

電食後供試体

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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伝播速度の計測概要

○:探触子(計測点数 12点/鉄筋)

×:伝播速度算出点

-:鉄筋

2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24

RML

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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実験のフロー

電食前供試体

・伝播速度計測

28日間電食

・目視による腐食ひび割れの観察

・伝播速度計測

電食後供試体

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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電食試験前の伝播速度

3500

4000

4500

5000

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24

鉄筋R

鉄筋M

鉄筋L

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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実験のフロー

電食前供試体

・伝播速度計測

28日間電食

・目視による腐食ひび割れの観察

・伝播速度計測

電食後供試体

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

Page 39: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

電食試験後の伝播速度

2500

3000

3500

4000

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24

鉄筋R

鉄筋M

鉄筋L

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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電食前後の伝播速度比

0.6

0.7

0.8

0.9

1

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24

鉄筋R

鉄筋M

鉄筋L

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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ひび割れ発生状況と伝播速度との対応

R

M

L 62 4 8 10 221412 16 18 20 24

R

M

L

R

M

L

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

Page 42: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

まとめ(① 伝播速度)

電食試験の前後でコンクリート表層部の超音波伝播速度を計測した結果,電食後に速度低下が生じることが明らかとなった。

したがって,鉄筋の腐食に伴うはく離やひび割れの発生が速度低下の主な原因と考えられる。

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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まとめ(① 伝播速度)欠陥評価:鉄筋周りのはく離

コンクリート鉄筋

( ) 2

1

ρ

34+==

GK

t

xv

x

x x

t

t

tひび割れ

v:伝播速度x:センサ間距離(一定)t:伝播時間

コンクリート鉄筋

はく離

コンクリート鉄筋

はく離

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電磁パルス発振-弾性波受振に基づく手法

② 最大振幅値受振波形

はく離を模擬した供試体・健全供試体

②最大振幅値による検討欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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電磁パルス発振-弾性波受振に基づく手法

電磁パルス発振 弾性波受振

励磁コイル

AEセンサ

1.パルス入力 2.鉄筋振動 3.弾性波受信

励磁コイル

AEセンサ

1.パルス入力 2.鉄筋振動 3.弾性波受信

励磁コイル

コンクリート

励磁コイル 励磁コイルセンサ センサ センサ

コンクリート

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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はく離評価の原理

0 5000 10000 15000

-0.5

0.0

0.5

Am

pli

tud

e(V

)

Time (μs)

02波

0 5000 10000 15000

-0.5

0.0

0.5

Time (μs)

Am

pli

tud

e(V

)

03波

0 10 20 30 40 50 600.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0[10-4

]

Frequency (kHz)

Sp

ectr

um

0 10 20 30 40 50 600.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0[10-4

]

Frequency (kHz)

Sp

ectr

um

1650SR CH2(鉄筋)

受振波形

0 5000 10000 15000-0.3

-0.2

-0.1

0.0

0.1

0.2

0.3

Am

pli

tud

e(V

)

Time (μs)

02波

0 5000 10000 15000-0.3

-0.2

-0.1

0.0

0.1

0.2

0.3

Time (μs)

Am

pli

tud

e(V

)

03波

0 10 20 30 40 50 600.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0[10-4

]

Frequency (kHz)

Sp

ectr

um

0 10 20 30 40 50 600.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0[10-4

]

Frequency (kHz)

Sp

ectr

um

1650SB1 CH1(コンクリート,広帯域)

励磁コイル

AEセンサ

1.パルス入力 2.鉄筋振動 3.弾性波受信

励磁コイル

AEセンサ

1.パルス入力 2.鉄筋振動 3.弾性波受信

コンクリート

健全な場合 はく離している場合

コンクリート

励磁コイル センサ 励磁コイル センサ

受振波形

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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供試体概要

供試体

410

[単位:mm]

205205

励磁コイル

鉄筋埋設位置

180

20AEセンサ

供試体

AEセンサ

励磁コイル

180

180

90

90

20

かぶり

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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実験ケース

かぶり

30mm 50mm 120mm

健全 はく離 健全 はく離 健全 はく離

※はく離長さ:410mm※鉄筋直径:16mm

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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はく離の模擬方法

厚さ3mmとなるまでポリ塩化ビニリデン製ラップを巻きつける

鉄筋

ラップ

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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計測概要

電源装置

供試体

励磁コイル

電磁パルス

AEセンサ

AE計測装置

電源装置最大電圧値:622(V)

プリアンプ

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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②最大振幅値

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

最大振幅値

(V

)

30 50 120

かぶり (mm)

コンクリート

0.6倍

0.6倍

0.7倍

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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まとめ(② 最大振幅値)

最大振幅値は,かぶり大小によらず,はく離の有無によって変化することが明らかとなった。

本実験の範囲内では,かぶりを30~120mmとした条件下で,鉄筋径16mmまでの加振が可能である。

以上より,コンクリート内部の鉄筋の振動特性をコンクリート表面で検知した上で,健全供試体とはく離供試体との比較を行うことにより,コンクリートと鉄筋とのはく離程度を評価できる可能性がある。

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

Page 53: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

まとめ(② 最大振幅値)

励磁コイル

AEセンサ

1.パルス入力 2.鉄筋振動 3.弾性波受信

励磁コイル

AEセンサ

1.パルス入力 2.鉄筋振動 3.弾性波受信

コンクリート コンクリート

励磁コイル センサ 励磁コイル センサ

はく離

欠陥評価:鉄筋周りのはく離

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本論文の構成弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

【第2章】 コンクリート構造物の診断における弾性波法の適用の現状

【第9章】 結論

【第8章】 弾性波伝播特性と評価対象との関係

●ひび割れ【第4章】 コンクリートのひび割れ深さおよび

ひび割れ注入材の充填評価手法【第5章】 疲労によって生じたコンクリート

内部のひび割れ評価手法

●はく離【第6章】 コンクリート内部鉄筋周りの

はく離評価手法

●空隙【第7章】 PCグラウト充填評価手法

欠 陥

●セメントの凝結硬化性状【第3章】 セメント系材料の凝結硬化性状の

評価手法

物 性

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舗装

増厚

既設床版

水平ひび割れ

床版下面

道路橋のコンクリート床版内部の水平ひび割れ

欠陥評価:疲労によるひび割れ

Page 56: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

床版下面

AB

CD

E

1 2 3 4 5

床版下面からは疲労による内部の水平ひび割れを確認することはできない!!

床版下面には,ひび割れがほとんど発生していない!

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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目的

弾性波伝播特性

③周波数スペクトル

床版内部の水平ひび割れ

目視によるひび割れ観察

弾性波伝播特性(③ 周波数スペクトル)と床版内部の水平ひび割れの有無やその位置との対応関係について整理する

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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③周波数スペクトルによる検討

目視によるひび割れ観察

インパクトエコー法(衝撃弾性波法)

③ 周波数スペクトル受振波形

欠陥評価:疲労によるひび割れ

Page 59: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

調査対象とした道路橋の側面図

150m

A1 P2 A2P1 P3 P4

名古屋 飯田

床版

中日本高速道路(株)が管理する中央自動車道の子野川橋

欠陥評価:疲労によるひび割れ

Page 60: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

昭和50年:供用開始

平成9年度:上面増厚補強

平成17年度:床版取替工事

車両大型化,凍結防止剤散布による塩害

ポットホール,床版下面の遊離石灰

調査対象とした道路橋床版の概況

欠陥評価:疲労によるひび割れ

Page 61: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

舗装50mm

増厚40mm

既設床版200mm

水平ひび割れ

床版下面

調査対象とした道路橋床版

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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調査概要

床版 ブルーシート

架台

●:インパクトエコー法:切断後,目視調査

4@250=1000

4@250=1000

A

橋軸方向

B C D E

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

A B C D E

直角方向

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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インパクトエコー法による評価原理

T

Vf

2=床版厚

d

Vf

2=ひび割れ

周波数

(水平ひび割れ)(床版厚)

周波数

衝撃センサ

d

T水平ひび割れ

コンクリート

衝撃センサ

振幅

振幅

床版厚f

理論式

ひび割れf床版厚f

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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弾性波の入力と受振方法

打撃装置

変位センサ

アンプ 波形収集装置

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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計測結果の一例床版2 C-5(◎)△)

受振波形床版2 C-5(◎)△)

周波数スペクトル

FFTf

Vd orT

2)( =

理論式

f

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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水平ひび割れの発生状況

床版2 C-2(◎)△)

床版2 C-5(◎)△)

床版2 C-3(◎)△)

155mm 155mm 170mm

180mm 200mm180mm

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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まとめ(③ 周波数スペクトル)

インパクトエコー法により推定した水平ひび割れの位置は,切断面による目視調査結果と良い対応を示している。

インパクトエコー法は,道路橋における疲労損傷によるコンクリート床版内部の水平ひび割れの検出方法として,相応の適用性を有していることが明らかとなった。

欠陥評価:疲労によるひび割れ

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まとめ(③ 周波数スペクトル)

応答感度がフラットなセンサの場合,算出されたピーク周波数の値そのものに意味があるため,その値からコンクリート内部の空隙までの深さなどを把握することが可能である。

欠陥評価:疲労によるひび割れ

10 45 1 0.1

40

30

20

10

-10

-20 -30

-40

1 -1

Frequency(kHz)

Se

nsit

ivit

y(d

B)

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本論文の構成弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

【第2章】 コンクリート構造物の診断における弾性波法の適用の現状

【第9章】 結論

【第8章】 弾性波伝播特性と評価対象との関係

●ひび割れ【第4章】 コンクリートのひび割れ深さおよび

ひび割れ注入材の充填評価手法【第5章】 疲労によって生じたコンクリート

内部のひび割れ評価手法

●はく離【第6章】 コンクリート内部鉄筋周りの

はく離評価手法

●空隙【第7章】 PCグラウト充填評価手法

欠 陥

●セメントの凝結硬化性状【第3章】 セメント系材料の凝結硬化性状の

評価手法

物 性

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①伝播速度とは・・・

特徴

① 伝播経路や弾性係数の変化に伴って変動する伝播特性である。

② 伝播速度はみかけの値であるため,値の絶対値に物理的な意味はない。

物性と欠陥の評価

① 伝播速度の値の経時変化を把握することにより,コンクリートの物性の変化を評価すること可能である。

② 伝播速度の値の計測点ごとの分布を確認することにより,欠陥を評価することができる。

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②最大振幅値とは・・・

特徴

① コンクリート中の粘性による減衰や,空隙などの反射によって変化する伝播特性である。

② 速度同様に最大振幅値そのものによる絶対評価は困難。③速度よりも評価指標としての感度は良好なため,微細な変化を捉えることが可能。

④ センサとコンクリートとの接触圧の影響による振幅値の変動が著しいため,これを十分把握した上で利用する。

物性と欠陥の評価

①振幅値の経時変化に着目すると,材料の物性の評価が可能である。

②振幅値の相対比較(異なる供試体での比較)により,欠陥評価が行える。

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③周波数スペクトルとは・・・

特徴

① コンクリート中の粘性による減衰や,空隙などの反射によって変化する伝播特性である。

② 周波数スペクトル上には,センサの応答感度に起因する周波数が卓越する。

③ ピーク周波数の値には,物理的な意味はない。

物性と欠陥の欠陥

● 周波数スペクトルの分布形状の経時変化を把握することにより,物性の変化を評価することが可能である。

応答感度がフラットではないAEセンサを用いた場合

Page 73: 弾性波法によるコンクリートの 物性および欠陥の非 …civil-bridge.sakura.ne.jp/bmppt/uchida.pdf本論文の構成 弾性波法によるコンクリートの物性および欠陥の非破壊評価

③周波数スペクトルとは・・・

特徴

①空隙により波が多重反射するため,周波数スペクトル上に空隙までの深さに応じた周波数が卓越する。

② ピーク周波数の値には,物理的な意味がある。

物性と欠陥の評価

● ピーク周波数の値そのものから,欠陥までの深さを推定することができる。

応答感度がフラットな変位センサを用いた場合

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弾性波伝播特性と評価対象との関係

弾性波伝播特性 原理 評価対象

伝播速度

伝播経路や弾性係数の変化に伴って変動 ・弾性係数の経時変化・表層ひび割れ深さ・内部ひび割れ・鉄筋周辺の腐食ひび割れ・PCグラウトの充填度

振幅

反射や散乱および粘性などの減衰により変化 ・せん断弾性係数・内部ひび割れ・ひび割れ注入材の硬化・鉄筋周りのはく離

周波数スペクトル(多重反射)

弾性波を入力する表面から深い位置において,空隙がある場合 ・内部の水平ひび割れ・内部の空隙

周波数スペクトル(反射・透過,散乱)

1)弾性波の伝播経路における欠陥の規模やその分布状況により変化2)反射や散乱などにより変化

・せん断弾性係数・硬化程度・内部のひび割れ

弾性波伝播特性 原理 弾性波の入力・受振方法,

評価パラメータ 評価対象

弾性係数の経時変化

表層ひび割れ深さ

内部ひび割れ

鉄筋周辺の腐食ひび割れ

伝播速度

伝播時間

伝播経路や弾性係数の変化に

伴って変動

入力:AE センサ,探触子,鋼

受振:AE センサ,探触子

評価パラメータ:

みかけの伝播速度

みかけの伝播時間

PC グラウトの充填度

せん断弾性係数の経時変化

内部ひび割れ

ひび割れ注入材の硬化程度

ひび割れ注入材の充填度

振幅

エネルギ

反射や,散乱および粘性など

の減衰により変化

入力:AE センサ,電磁力

受振:AE センサ

評価パラメータ:

振幅値比

エネルギ比

鉄筋とコンクリートとの

はく離

内部の水平ひび割れ

周波数特性

(多重反射)

弾性波を入力する表面から深

い位置において,空隙がある

場合

入力:鋼球

受振:変位センサ,

加速度センサ

評価パラメータ:

ピーク周波数の値

ピーク周波数の変動

内部の空隙

せん断弾性係数の経時変化

硬化程度

周波数特性

(反射・透過,

散乱)

1) 弾性波の伝播経路におけ

る欠陥の規模やその分布

状況により変化

2) 反射や散乱などにより変

入力:AE センサ

受振:AE センサ

評価パラメータ:

周波数スペクトルの

分布形状

内部のひび割れ

弾性波伝播特性 原理 弾性波の入力・受振方法,

評価パラメータ 評価対象

弾性係数の経時変化

表層ひび割れ深さ

内部ひび割れ

鉄筋周辺の腐食ひび割れ

伝播速度

伝播時間

伝播経路や弾性係数の変化に

伴って変動

入力:AE センサ,探触子,鋼

受振:AE センサ,探触子

評価パラメータ:

みかけの伝播速度

みかけの伝播時間

PC グラウトの充填度

せん断弾性係数の経時変化

内部ひび割れ

ひび割れ注入材の硬化程度

ひび割れ注入材の充填度

振幅

エネルギ

反射や,散乱および粘性など

の減衰により変化

入力:AE センサ,電磁力

受振:AE センサ

評価パラメータ:

振幅値比

エネルギ比

鉄筋とコンクリートとの

はく離

内部の水平ひび割れ

周波数特性

(多重反射)

弾性波を入力する表面から深

い位置において,空隙がある

場合

入力:鋼球

受振:変位センサ,

加速度センサ

評価パラメータ:

ピーク周波数の値

ピーク周波数の変動

内部の空隙

せん断弾性係数の経時変化

硬化程度

周波数特性

(反射・透過,

散乱)

1) 弾性波の伝播経路におけ

る欠陥の規模やその分布

状況により変化

2) 反射や散乱などにより変

入力:AE センサ

受振:AE センサ

評価パラメータ:

周波数スペクトルの

分布形状

内部のひび割れ

弾性波伝播特性 原理 弾性波の入力・受振方法,

評価パラメータ 評価対象

弾性係数の経時変化

表層ひび割れ深さ

内部ひび割れ

鉄筋周辺の腐食ひび割れ

伝播速度

伝播時間

伝播経路や弾性係数の変化に

伴って変動

入力:AE センサ,探触子,鋼

受振:AE センサ,探触子

評価パラメータ:

みかけの伝播速度

みかけの伝播時間

PC グラウトの充填度

せん断弾性係数の経時変化

内部ひび割れ

ひび割れ注入材の硬化程度

ひび割れ注入材の充填度

振幅

エネルギ

反射や,散乱および粘性など

の減衰により変化

入力:AE センサ,電磁力

受振:AE センサ

評価パラメータ:

振幅値比

エネルギ比

鉄筋とコンクリートとの

はく離

内部の水平ひび割れ

周波数特性

(多重反射)

弾性波を入力する表面から深

い位置において,空隙がある

場合

入力:鋼球

受振:変位センサ,

加速度センサ

評価パラメータ:

ピーク周波数の値

ピーク周波数の変動

内部の空隙

せん断弾性係数の経時変化

硬化程度

周波数特性

(反射・透過,

散乱)

1) 弾性波の伝播経路におけ

る欠陥の規模やその分布

状況により変化

2) 反射や散乱などにより変

入力:AE センサ

受振:AE センサ

評価パラメータ:

周波数スペクトルの

分布形状

内部のひび割れ

弾性波伝播特性 原理 弾性波の入力・受振方法,

評価パラメータ 評価対象

弾性係数の経時変化

表層ひび割れ深さ

内部ひび割れ

鉄筋周辺の腐食ひび割れ

伝播速度

伝播時間

伝播経路や弾性係数の変化に

伴って変動

入力:AE センサ,探触子,鋼

受振:AE センサ,探触子

評価パラメータ:

みかけの伝播速度

みかけの伝播時間

PC グラウトの充填度

せん断弾性係数の経時変化

内部ひび割れ

ひび割れ注入材の硬化程度

ひび割れ注入材の充填度

振幅

エネルギ

反射や,散乱および粘性など

の減衰により変化

入力:AE センサ,電磁力

受振:AE センサ

評価パラメータ:

振幅値比

エネルギ比

鉄筋とコンクリートとの

はく離

内部の水平ひび割れ

周波数特性

(多重反射)

弾性波を入力する表面から深

い位置において,空隙がある

場合

入力:鋼球

受振:変位センサ,

加速度センサ

評価パラメータ:

ピーク周波数の値

ピーク周波数の変動

内部の空隙

せん断弾性係数の経時変化

硬化程度

周波数特性

(反射・透過,

散乱)

1) 弾性波の伝播経路におけ

る欠陥の規模やその分布

状況により変化

2) 反射や散乱などにより変

入力:AE センサ

受振:AE センサ

評価パラメータ:

周波数スペクトルの

分布形状

内部のひび割れ

弾性波伝播特性 原理 弾性波の入力・受振方法,

評価パラメータ 評価対象

弾性係数の経時変化

表層ひび割れ深さ

内部ひび割れ

鉄筋周辺の腐食ひび割れ

伝播速度

伝播時間

伝播経路や弾性係数の変化に

伴って変動

入力:AE センサ,探触子,鋼

受振:AE センサ,探触子

評価パラメータ:

みかけの伝播速度

みかけの伝播時間

PC グラウトの充填度

せん断弾性係数の経時変化

内部ひび割れ

ひび割れ注入材の硬化程度

ひび割れ注入材の充填度

振幅

エネルギ

反射や,散乱および粘性など

の減衰により変化

入力:AE センサ,電磁力

受振:AE センサ

評価パラメータ:

振幅値比

エネルギ比

鉄筋とコンクリートとの

はく離

内部の水平ひび割れ

周波数特性

(多重反射)

弾性波を入力する表面から深

い位置において,空隙がある

場合

入力:鋼球

受振:変位センサ,

加速度センサ

評価パラメータ:

ピーク周波数の値

ピーク周波数の変動

内部の空隙

せん断弾性係数の経時変化

硬化程度

周波数特性

(反射・透過,

散乱)

1) 弾性波の伝播経路におけ

る欠陥の規模やその分布

状況により変化

2) 反射や散乱などにより変

入力:AE センサ

受振:AE センサ

評価パラメータ:

周波数スペクトルの

分布形状

内部のひび割れ

弾性波伝播特性 原理 弾性波の入力・受振方法,

評価パラメータ 評価対象

弾性係数の経時変化

表層ひび割れ深さ

内部ひび割れ

鉄筋周辺の腐食ひび割れ

伝播速度

伝播時間

伝播経路や弾性係数の変化に

伴って変動

入力:AE センサ,探触子,鋼

受振:AE センサ,探触子

評価パラメータ:

みかけの伝播速度

みかけの伝播時間

PC グラウトの充填度

せん断弾性係数の経時変化

内部ひび割れ

ひび割れ注入材の硬化程度

ひび割れ注入材の充填度

振幅

エネルギ

反射や,散乱および粘性など

の減衰により変化

入力:AE センサ,電磁力

受振:AE センサ

評価パラメータ:

振幅値比

エネルギ比

鉄筋とコンクリートとの

はく離

内部の水平ひび割れ

周波数特性

(多重反射)

弾性波を入力する表面から深

い位置において,空隙がある

場合

入力:鋼球

受振:変位センサ,

加速度センサ

評価パラメータ:

ピーク周波数の値

ピーク周波数の変動

内部の空隙

せん断弾性係数の経時変化

硬化程度

周波数特性

(反射・透過,

散乱)

1) 弾性波の伝播経路におけ

る欠陥の規模やその分布

状況により変化

2) 反射や散乱などにより変

入力:AE センサ

受振:AE センサ

評価パラメータ:

周波数スペクトルの

分布形状

内部のひび割れ