岩手県電子書籍 ハンドアウト
TRANSCRIPT
シンポジウムデジタル時代の知の創造~電子出版と電子図書館を考える~
山中湖情報創造館指定管理者館長 丸山高弘e-mail: [email protected]
twitter: maruyama3facebook: http://www.facebook.com/maruyama.takahiro
米国の電子図書館事情…というよりも、インターネット分館事業 ・ダウンロード貸出は本の朗読[オーディオブック]からはじまった。 ・録音テープ、朗読CD、PLAYAWAY、MP3ダウンロード、eBookダウンロード ・ケンタッキー州公共図書館協会のCM http://www.youtube.com/watch?v=iRpsbS3xFpo ・OverDrive社のほぼ一社独占状態 http://www.overdrive.com/ ・mp3、WMA(音楽/朗読)、WMV(映像)、eBook(電子書籍)
電子書籍とデジタル図書館…言葉の違いによる意気込みの違い DiTT, デジ教研・紙をスキャンしてデジタル機器で閲覧できる程度でも「電子書籍」・紙の教科書を自炊しただけでは「デジタル教科書」とは呼べない/呼ばない。・デジタル教科書は「本」の体裁すらとらなくても可。Webサイトやゲーム、ARなどの活用・デジタル教科書は、まなびの資源(Learning Resource)へのアクセス窓口。
電子書籍と電子図書館とこれから 1.単館での電子資料化とその閲覧:自館デジタルアーカイブ → 公共図書館におけるデジタルアーカイブ推進会議 →デジタル情報資源ラウンドテーブル 2.市販電子書籍の収集と貸出/ダウンロード貸出 → iNEO、日本ユニシス、大日本印刷、CHIグループ…他社動向… 3.非来館型サービスではなくインターネット分館への来館利用者 → Cyber Branch、online Branch、Internet Branch 4.リアル図書館への来館誘導 → National Gaming Day, ぬいぐるみお泊まり会 etc...
電子書籍の次の次…あたりに… 1.権利処理情報も一緒にコピペできる[◯式コピペ]→コピペされてなんぼの世界へ 2.出来る限り多くの資料にあたれる環境が不可欠→図書館+ライブラリアン 3.全集が分冊される意味の消失と著作のコンパクト化 4.[コンパクト化された知]とその再構成/構造化による[知識創造]へ。
新しい人物像:4つの素養を持った図書館員 [リソース素養]図書、情報・知識・物語に対する深い知識 [マネジメント素養]非営利組織の経営手法 [ICT素養]Information Communication Technology [IPC素養]Inpterpretive Communication
電子書籍時代の公共図書館は、非営利組織としての経営手法が必須。電子書籍時代の公共図書館は、読むだけの場から表現し伝える場に。電子書籍時代の公共図書館は、情報・知識・物語…森羅万象に接することができる。電子書籍時代の公共図書館は、破壊と創造、分解と構築を繰り返しながら成長する。
2011.2.26 / 岩手県立図書館
MARUYAMA Takahiro
Resource
Manage
IPCICT
InformationCommunicationTechnology
InterpretiveCommunication
【参考資料】コピペを禁じてなんぼの世界から、コピペされて、なんぼの世界へ
◯式コピペ(まる式コピー&ペースト)の提案
×式コピペ これまでのデータのみのコピー&ペースト。どこの何からコピペしたのか、解らなくなってしまう。◯式コピペ どこの何からコピーしたのか、感謝の還元はどこにどのようにすればいいのか等の属性情報を保持し
たコピペ。
1.コピー元となるドキュメントは、[所在情報]と[還元情報]を持つ。
•ドキュメントAの部分をコピーした時点で、クリップボードにはドキュメントAの所在情報と還元情報、コピー箇所に関する情報が付与される。
•ドキュメントBにペースとすると、選択データをカーソル場所にペーストすると同時に、文書管理場所に◯式コピペによるペーストである旨の情報が格納される。
2.ドキュメントBを◯式コピペ対応サーバにアップロード
•ドキュメントBを◯式コピペ対応サーバにアップロード•アップロード時に、所在情報と指定した還元情報が付与される。•ダウンロードにより、ドキュメントに加えて◯式コピペに関する[文書管理情報]パッケージ化される。
•パッケージ化されたこのファイルは、どこにどのように複製されても[文書管理情報]が損なわれることはない。
•※ペーストブロックは、塊で扱う。ブロックを壊すと管理情報もその旨が記録される。
3.電子書籍として販売された場合•◯式コピペ対応電子書籍販売サイトよりドキュメントBを購入した場合、購入読者は還元情報(課金情報)に基づき、一度の支払いを行なう。
•ドキュメントBの還元情報にもとづき著者に支払われる。•コピペ元であるAに対してもその還元情報にもとづき支払いが行なわれる。
すなわち、ドキュメントAが売れなくても、ドキュメントBがベストセラーになれば、コピペ元のAに対しても還元情報に基づく還元が行なわれる。【コピペされてなんぼの世界が実現する】
4.◯式コピペの実装イメージ◯式コピペの文書管理情報はたぶんXMLによる記述。OS(基本ソフト)への◯式コピペ拡張プラグイン(Windows, Mac, Linux and Sugar)◯式コピペに対応のドキュメント作成ソフトの開発用ライブラリあるいはプラグイン◯式コピペに対応するブラウザの拡張プラグイン◯式コピペ対応ドキュメントは、アーカイブファイルや圧縮フォルダーのようなになる予想。この圧縮フォルダー/アーカイブファイルに開封期限を設定すれば、そのまま電子図書館でも利用可能。◯式コピペはテキストだけでなく、画像、音声、動画や各種素材集にも適応。
※僕は実装ができないので、この◯式コピペはコンセプトを公開したものです。※◯式コピペ実現にご興味のある方はお問い合わせ下さい。 [email protected]
2011.2.26 / 岩手県立図書館
MARUYAMA Takahiro
ドキュメント
A
選 択
ドキュメント
B
ペースト
所在情報/還元情報◯式コピペ
クリップボード
コピー
所在情報/還元情報コピー箇所情報
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
ドキュメント
B
ペースト A
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
◯式コピペ対応電子書籍
ドキュメント
B
ペースト A
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
所在情報/還元情報
ドキュメント
B
ペースト A
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
所在情報/還元情報
◯式コピペ対応ドキュメント
UPLOAD
DOWNLOAD
◯式コピペ対応サーバ電子図書館/電子書籍販売サイトなど
ドキュメント
B
ペースト A
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
所在情報/還元情報
◯式コピペ対応サーバ電子図書館/電子書籍販売サイトなど
ドキュメント
A
ペースト A
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
所在情報/還元情報
購入読者
支払い
購入
還元情報に基づき還元
ドキュメント
B
ペースト A
ペースト箇所所在情報/還元情報コピー箇所情報
所在情報/還元情報
ドキュメント Bの著者
ドキュメント Aの著者
【参考資料】
電子図書館は魔女の鍋: Digital Library is “Witch Pot”
1. カード型百科事典の夢
a. 百科事典を2セット買って、項目毎に切り離してカードをつくる。
b. そのカードを50音順の引き出しに入れる。
c. 広辞苑も平凡大百科もポプラディアも…大人の図鑑も子どもの図鑑もなにもかもぜ~んぶ切り離してカードにする。
d. [あ]の引き出しには、それぞれの本や図鑑から切り離されたカードが、お行儀よく並んでいる。
2. 多種類情報資源相互参照システム(SuperINDEXコンセプト)
a. 様々な種類の情報を相互に関連づける
b. 違う種類のテーブルを持つデータベースを相互に関連づける
c. 本来なら複数n個のテーブルから2つを組み合わせる数は、n(n-1)/2個2種類のテーブルを相互に関連づけるには1つのリレーション4種類のテーブルを相互に関連づけるには6つのリレーション8種類のテーブルを相互に関連づけるには28のリレーションが必要。
d. だけど…マルヤマ式ならば、相互参照は1つのリレーションで実現できる!
e. AとBがリンクしている…ではなく、どのような関係でリンクしているのかを表すことが大事。
f. 親子というリンクもあれば、主と家来や妻と夫というリンクもある…しかもその場合、いつからいつまでという期間も記述しなければ意味が無い。
3. 図書館はまだ八百屋、ビストロにはなっていない。
a. 今の図書館は、八百屋さんが大根やニンジン、じゃがいもをごろっと並べて売っているようなもの。
b. 野菜をまるごとかじるような読書しか教えていない。
c. 魚屋さんは、切り身やら刺身やらと、加工して販売している。たまにアジフライやイカリングなどを売っている
d. 肉屋さんは、さらにバラや細切れひき肉などや、コロッケやメンチカツやお惣菜などに加工して販売している。
e. 本の調理法を、誰も教えてはくれない。
f. それは本から情報・知識・物語に切り、加熱し、味付けし、盛りつけして、はじめて“おいしく”食べることができる。
g. 調理法や調理道具も欲しいところ。
4. デジタル時代の図書館は魔女の鍋 Witch Pot(ウィッチ ポット)
a. 図書館は魔女の鍋のように、本を入れたり、百科事典を入れたり、図鑑や地図や年表や…伝記など,あらゆる本を放り込む。
b. ぐつぐつ、ことこと、じっくり煮込んで、もとの本がわからなくなるまで…よーく煮込む。
c. 知りたいことがあれば、この大きな匙の柄に[◯◯のつくり方を知りたい]と書いて、鍋の中で三回かき混ぜる。
d. ゆっくり取り出し、お皿によそえば…ほらそこには、よーく煮込んで味のしみたおいしい料理を食べられる。
2011.2.26 / 岩手県立図書館
MARUYAMA Takahiro
本当の
儲かる図書館のつくり方を知りたい