ザ・ピーク 第一回勉強会
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本日の流れ
・自己紹介 (参加者のみなさまもお一人 2,3 分ほどでお願いします)
・第一部 理論編:なぜ「実践」が大切なのか?
・第二部 実践編:どうやって「学び」を「実践」に変換するか?
・第三部 共有編:質疑応答、ディスカッション、みなさまのご体験・・・ etc
自己紹介
氏名:増山 祥紘 (ましやま よしひろ)所属:株式会社エス エム エス・ ・
■ 仕事内容 介護事業者向けのサービスを提供する事業部のマーケティンググループ責任者。 マーケティング、セールス部隊のマネジメント全般を担当。
■ 学習 読書 (10 冊前後 / 月 ) と セミナー (1,2 回 / 月 )
マーケティング、マネジメント、リーダーシップ、思考方法、 自伝・伝記、古典、哲学、歴史、科学・・・ など幅広(浅く広く?)に学習。
■ 情報発信 昨年 4 月に平成進化論・鮒谷さんの「 3 日間セミナー」に参加以来、 毎日欠かさずブログを更新。ブログタイトルの「未来に種をまく」は 長期的な自己投資を大事にしたいという想いから生まれる。
昨年 7 月よりメールマガジン【ザ ピーク】を創刊。・ ちょうどその頃、組織のモチベーションマネジメントの本「 The Peak 」が 個人的に流行っており、そこから拝借・・・。
「学び」に対する私の危機感私が学びに対して危機感を持ったキッカケ
・「あれ、本棚にあるあの本の内容ってなんだったっけ?」 →ある日、本棚を見返してみたら、内容を思い出せる本が少なかった
学びの投資対効果
・読んだ本のうち、何割の内容を覚えているか? ・そして、その内容のうち、何割を実践できているか? ・時間投資に見合った効果を得られているか? →本は安い。でも時間は代替不可能な資源。
改めて現実を見つめ、クラクラする体験
・ 1 年間毎週 2,3 冊の本を読んでも、 ろくに内容を覚えていないし、何も変わっていなかったことに気づき愕然。 (記憶定着もせず、実践もしていなかった) ・「単なる物知り」と化していた自分 ・「あー、その本読んだことあるわ ( 内容は憶えてないけれど ) 」
→ 1 年間という貴重な時間を費やして、「学び方を学ぶ」必要性に気づく。
教習の教科書をいくら読んでも車には乗れない
知ることと実践することは別の次元
・理論と実践、知っていると実行しているは別次元 ・縦糸と横糸、両輪の関係 ・理論を知っているからこそ、腹落ちして実践できる (ゆえに理論をないがしろにしてはいけない )
実践するからこそ見えることがある(実践しなければ理解すらできない)
・登山でいえば理論はあくまで地図上のお話。 想定されるルート、想定される道の状況、想定されるベストな登り方。 ・いざ登ってこそ見える現実がある。
・マネジメント理論:「部下の状況によって接し方を変えよ!」 →理論として理解しても心構え程度にしかならない。 実際のところ部下は十人十色。接し方も千差万別。 でも、いかに接するべきかは実践してみて (失敗を重ね ) はじめて分かること。
・マーケティング理論:「顧客の求めるものを提供せよ。顧客を理解せよ。」 →ビジネスの成果に結びつけるために どの程度の顧客理解が必要か理論は教えてくれない。 机上の定量データで十分なのか、 100 人の顧客と会うべきなのか?
どうして学んだことを実践できないのか?
知的好奇心、知的満足の魔力
・新しいことを知るのは楽しい。知的満足。 ・新しいことを知ると、目の前の危機を回避できそうな気がする。変化する気がする。
→学ぶだけで満足してしまう。新しいことを知るのは快感。 どんどん新しいもの、新しいものを求めてしまう。 知るのは簡単。頭に定着させ、実践するのが大変。
・学びのプロセス:知る→思索する (腹落ちする )→ 実践する ( 体現する ) ・腹落ち、体現には時間がかかる。 ・実践 30倍の法則:時間投資の比率は知る:思索:実践 = 1 : 3 : 30 ・体現に必要な時間投資、労力を目の前にして心が折れる ・「知る」ばかりをやっていては、体現に至る時間を確保できない。 →体現する仕組みがなければざるに水を注いでいる状態
体現に至れば、いつかきっと役立つ
回旋型人生 - 懸命に学んだことは後々の糧になる
・スティーブ ジョブズの点と点の話 ・ ( カリグラフィー、禅、ピクサー ) →カリグラフィーがMac のフォントを生み出し、 禅の体験がシンプルさを生み出し、 (追放されて巡り巡ってたどり着いた ) ピクサーがコンテンツを意識するきっかけに
・ iPS細胞の山中教授の話 (柔道、整形外科、薬理学、がん細胞、 iPS細胞 ) →柔道で怪我が多く整形外科を志して挫折、 基礎研究を志して薬理へ進み、ひょんなことからがん細胞研究へ。 がん細胞と ES細胞は似ている→再生医療へ
・一見繋がりの無い学びが有機的に結びつく →体現・体得に至ってこそ、結びつくようになる。単なる「物知り」ではいけない。
・新しいアイデアは既存のアイデアの結合で生まれる (アイデアのつくりかた ) ・複数分野を渡り歩いた人はイノベーションを生む可能性が高い ( イノベーションの DNA) →差別化の源泉は体現
そもそもなぜ学ぶのか?
大局的視点:自己を明らかにする
・学びの目的は第一に自主性・自立性を練磨し、自由を得て、 それによって発展する自己を通じて世の民に尽くすことにある (安岡正篤 ) →自分の顔は見えない。自分のことを知るのは難しい。 →自己の強み弱み、好き嫌い、合う合わないを明らかにし、 「いかにあるべきか (ToBe) 」を確立する
・知識の目的が変わった。知識労働者として単に知るだけでなく、 行為や実践で証明することが求められる (ドラッカー )
・知行合一 行わぬことはまだ知らぬことと同じ (王陽明 )
・知識、見識、胆識
成長を加速させるために学び方を学ぶ
・いかに実践するかを学ぶことで成長を加速させる ・学びの生産性を考える (体現に至るスピード )
腹落ちの効用
理論を知ることも大事
・納得していないことは本気で実践できない ・ ( 少なくとも気持ちとして )躊躇無く動けるかどうか
ex. 謙虚さ 「謙虚は美徳」と言われるけれど本当? →歴史を見て納得する (膨大な事例で納得 ) 「驕る平家は久しからず」 「日本の武士は貴族化すると必ず没落する」
ex.流行のスキル その時代、その時代でもてはやされるものあくまでも枝葉末節なもの ( 個人の置かれた状況、仕事内容などで役立つか否かは分かれる ) →多くの人が流行に乗ろうとするが、納得感も醸成されておらず続かない
学びイコール感動すること → 情熱が体を動かす
・「そういうことか!」という論理的腹落ちが感動を生み、情熱を生む ・情熱が行動を生み出す (ただし冷めないうちに動くこと )
思索する習慣
意外と人の頭は整理されていない
・いざ説明しようとするとしどろもどろ ・知識を単なる「情報の塊」にしていないか ・整理されていない情報は頭に残りづらい、思い出しづらい、使いづらい ・自分の言葉で咀嚼する
思索習慣を身につける
・他人に説明する、文章にする、言語化することで整理される (他人を納得させられるぐらい整理しておけば自分も納得する ) ・「なぜ大事なのか?」を掘り下げて言葉にする (様々な事例を抽象化してみる、同じ理論を別の言い方で説明する )
ex.なぜ「驕り」が危険なのか? ・歴史の観点から ・人の忠言を聴かなくなるから ・自己鍛錬を怠る 「これでいいや」と思う ・甘い言葉に弱くなる ・六然 得意淡然 ・木の五衰 懐がむれる、梢止まり、裾あがり、梢枯れ、蟲つき
実践、反復練習、習慣化
いきなり立ちこぎはできない
・凡事徹底 (鍵山秀三郎 ) ・大は小を積んで大となる ( 二宮尊徳 ) ・いくら理論を学んでいても、いきなり体現はできない ・数学の公式を知っているのと解けるのは別問題 ・バットの振り方を学んでもホームランは打てない
反復練習→習慣化
・毎日、毎週、定期的に小を積んでいく ・習慣化するように反復練習をする ・思考力も精神もすべて反復練習で身につける ・人は 1 年でできることを過大評価し、 10 年でできることを過小評価する (アンソニーロビンス ) ・習慣を壊すことを習慣化する
実践、反復練習、習慣化
反復練習の仕組みづくり、やめられない仕組みづくり
始めたてが一番苦しい。壁を乗り越える仕組みづくりを。
・小を積む (いきなり大は狙わない ) ex.ロジカルシンキング → 毎日ロジックツリーを書く 細かいところに気づくようになる → 毎日掃除をする (Before/Afterが気になるように ) 思索習慣 → 毎日必ずメモをとる、メモ帳やメモアプリ イノベーション → 毎日「もしも○○だったら」という思考をしてアイデアを出す
・見られている感 ex.トレーニングはジムでする、友人とする、 SNSで結果報告する ブログ、メルマガは衆人環視の場
・進んでいる感 ex.実施記録をつける 健康系アプリは褒める、励ます、ご褒美がキーワード
・強制力 ex.イノベーション会議 定期的な勉強会 宣言
圧倒的な体現がリーダーシップを生む
リーダーシップの基本は「見本」であること
・肩書きが「リーダー」だからといって、リーダーシップがあるわけではない ・一貫性、誠実さ、言行一致はリーダーの必要条件 ・論理で語るよりも背中で語る ・ 100の理屈をこねるリーダーと、無言でも 100実践するリーダー、 どちらが人の影響を与えられるか? ・リーダーシップを発揮できるか否かは状況によっても変わる →仕事ではダメでも、プライベート (飲み会、ランニング etc)ではリーダーな人がいる
・鍵山秀三郎さんは掃除を 40年続けた ・なぜイチローにリーダーシップがあるか ・イノベーティブな企業はトップがイノベーションに時間を割いている