インターネット調査による世論観測の試み...
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2015. 9. 18
萩 原 雅 之masashi.hagihara@gmail.com
トランスコスモス・アナリティクス 取締役副社長マクロミル総合研究所 所長
インターネット調査による世論観測の試み
―「空気」の変化を詳細・迅速に捉えるための発想と実践
埼玉大学社会調査研究センター第5回世論・選挙調査研究大会
5Copyright 2014. Masashi Hagihara
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「世論観測」という発想
景 気 気 象 世 論
• 現象がアナログ的で、連続した流れ=「気」がある
• 多様な方法・指標でデータを収集、分析、可視化される
• 因果関係の仮説を作り、検証することができる
• データを蓄積することでモデルによる予測ができる
• 国民生活の向上に貢献するというのが究極の目的
経済のながれ 自然のながれ 意識のながれ
出所:萩原作成
6Copyright 2014. Masashi Hagihara
輿論(よろん) と 世論(せろん)
輿 論
Public Opinion
世 論
Popular Sentiments
意見の集約 気分の表出
良し悪しをめぐる公的関心 好き嫌いをめぐる私的心情
理性的討議による合意 情緒的参加による共感
出所:佐藤卓己 『輿論と世論 –日本的民意の系譜学』 2008 を参考に萩原作成
Public Opinion PollPublic Sentiments
Observation
9Copyright 2014. Masashi Hagihara
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
4月
12日
4月
19日
4月
26日
5月
3日
5月
10日
5月
17日
5月
24日
5月
31日
6月
7日
6月
14日
6月
21日
6月
28日
7月
5日
7月
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7月
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26日
8月
2日
8月
9日
8月
16日
8月
23日
8月
30日
9月
6日
9月
13日
9月
20日
9月
27日
10月
4日
10月
11日
10月
18日
10月
25日
11月
1日
11月
8日
11月
15日
11月
22日
11月
29日
12月
6日
12月
13日
12月
20日
12月
27日
支持する 支持しない わからない◯ ◯ ◯
鳩山内閣 菅内閣
6.8 菅内閣発足 7.11 参議院選挙 9.14 民主党代表選挙
MACROMILL DAILY 内閣支持率の推移 (2010.4.12-12.27)
10Copyright 2014. Masashi Hagihara
MACROMILL DAILY データによる検証例
管首相の消費税発言で支持率は下がったが投票意向には影響していなかった
菅原琢氏による、「週刊エコノミスト」2010年9月21日号
内閣支持率
民主党投票意向
12Copyright 2014. Masashi Hagihara
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MACROMILL WEEKLY INDEX 調査概要
調査方法 : インターネット調査、約20問
調査対象 : 全国20~69歳男女 1,000サンプル(マクロミル会員)
割付方法 : エリア×性別×年代の人口による割付
調査日程 : 毎週水曜日実施 (2013年4月3日開始、継続中)
調査機関 : 株式会社マクロミル
測定項目 :(赤字は今回とりあげる項目)
<消費実態>1週間の消費支出額、支出項目、消費意欲、気分、関心領域
<景気判断> 現在の身の回りの景気実感、今後の景気見通し
<政治関連> 政治への関心、関心のある政策領域・テーマ、情報源
内閣支持、支持・不支持理由、内閣評価、政党支持 など
14Copyright 2014. Masashi Hagihara
内閣支持率の推移(2013.4.3~2015.9.9, 128週分)
■あなたは安倍内閣を支持しますか、しませんか。
20
40
40
40
30
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18Copyright 2014. Masashi Hagihara
ディスカッション:グレーゾーンの考え方について
支持しない40%
支持する60%
20%
30%
比率で按分
支持しない20%
わからない50%
支持する30%
比較のための内閣支持率の補正法(案)
強い不支持
弱い不支持
なんとも
弱い支持
強い支持
支持しない
わからない
支持する
Opinion Sentiments
アベノミクスで株高の恩恵は受けたけど安保法案はいやだな..
ほかよりはましかも…
多くの国民は、ポジネガ両方の気持ちを持っている
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政治・社会的な出来事と内閣支持・内閣評価との関連
DI (Diffusion Index : 変化の合成指標)による
内閣支持DI
内閣評価DI
22Copyright 2014. Masashi Hagihara
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まとめ、および今後の分析・運用方針
1. インターネット調査も電話調査も変化のトレンドは同じである
2. 有権者の関心や評価はニュースなど外的要因との関連がある
3. 「精度」に「鮮度」「粒度」を加えることで知見が深まる
■ 世論観測調査結果のまとめ
■ 今後の分析・運用方針
1. 性・年齢などの属性、景気・消費関連質問との関連分析
2. インターネット調査と電話調査との相互補完性の研究
3. 報道機関・政党とのパートナーシップによる共同運用