特許太郎によろしく !

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特許太郎２９歳合成樹脂メーカーＡＡＡ社の営業マン最近、大口の取引先を開拓し、乗りに乗っている。私生活も仕事も順調。そんな、ある日・・・

取引先からお呼びがかかった・・・

第１話「取引先を失う」

2 単刀直入に言う。

今月から御社との取引を見直したい。

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どうして・・・

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どうして・・・同じスペックの製品をもっと安く供給してくれる会社が

有るんだよ

5 そのスペックは弊社が検討に検討を重ねて到達したものです。

そのスペックを他社に漏らして、同じものを作らせるなんでひどすぎるじゃないですか！

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どうして・・・俺達も商売をやっているんだ。安いところから買って何が悪い特許で保護され

て無いんだろ？

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・・・

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あんなに頑張って取引先を開拓したのに・・・あんなに頑張ってスペックを詰めたのに・・・簡単に真似されてしまった・・・

第１話「取引先を失う」のおさらい 法律で制限がない限り、他社の真似をすることは自由 模倣を制限する法律

技術（化合物・組成物など）の模倣を禁止（特許法） 形状（パッケージの形状）の模倣を禁止（意匠法） 商品名の模倣を禁止（商標法） ノウハウの模倣を禁止（不正競争防止法）

ノウハウと認められる要件が厳格 文章や写真などの無断流用を禁止（著作権法）

樹脂組成物のスペックは、ノウハウや著作権では保護されない。 特許で保護されていなければ、他社が模倣をすることは合法

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出願・審査が必要

特許の権利化手続きの流れ 出願

発明を説明する文書（明細書）を作成して特許庁に提出 公開

出願から１年６ヶ月後に公開される。 一旦公開されると、自社の後願の先行技術になる。

審査 出願から３年以内に審査請求。 審査請求から１０ヶ月程度で審査が開始される。

早期審査を使えば２ヶ月。早期権利化が必要な場合に有効。 新規性・進歩性などが審査される。

登録 登録によって独占排他権が得られる。 出願から２０年で権利が失効する。

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国内特許の統計データ

出願件数は年に３２万件程度 少しずつ減少している

登録件数は年に１６万件程度 少しずつ増えている

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国内特許の統計データ

特許を維持するためには費用の支払いが必要。 費用はだんだん高くなり、１０年を過ぎると１つの特許の維持に毎年１０万円程度かかる。

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