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平成19年度 兵庫県森林動物研究センター Wildlife Management Research Center,Hyogo

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Page 1: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

平成19年度

年 報

兵庫県森林動物研究センター Wildlife Management Research Center,Hyogo

Page 2: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや
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はじめに

兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類

約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

イノシシなどの在来種だけでなく、アライグマやヌートリアなどの外来種の急激な個体数増加によって、地域

住民の農林業被害や生活被害が急増し、放置できない状況が生じています。

兵庫県森林動物研究センター(以下、研究センター)は、こうした人と野生動物とあつれきを軽減し、人と

野生動物の調和のとれた共生社会を実現すること、また生物多様性に富んだ自然生態系を保全することを

目的に平成19年4月に設置されました。

設置後ただちに研究センターは、県および市町村の関係機関との連携のもとに兵庫県における人と野生

動物のあつれきの実態を把握し、さらに狩猟関係者等に協力を仰いで野生動物の生息実態の基礎的資料

を収集してきました。また、野生動物による農林業被害や生活被害を軽減させるために国内外で開発され

た種々の防除法に関する情報を収集し、地域によって異なる実態に適切に対応し得る方策を検討してきま

した。これらの科学的な知見をもとに研究センターは、獣害に強い集落づくりのモデルケースを設定し、人

と野生動物のあつれきを軽減し、両者が共生し得る社会の構築を目指した計画を開始しました。

残念ながら兵庫県だけでなく、全国的にみても中山間地域を中心とした農林業は減退傾向にあります。

たとえば兵庫県下の耕作放棄地は、平成7年と17年の10年間で66.7%増加しており、県下の全農会への

アンケート調査では、その主たる原因として315集落(21%)が鳥獣害の増加を挙げています。

全国的な地域問題、とりわけ中山間地域の活力を回復するには、高齢化による労働力不足や農林生産

物の価格低迷という根本的な問題を解決しなければなりませんが、「野生動物被害が大きいから、耕作放棄

地が増え、耕作放棄地が増えるから野生動物被害がさらに広がる」という悪循環を断ち切り、野生動物との

あつれきによる住民の生産意欲の減退と生活不安の増大という構図を変革するために、研究センターは全

力を尽くす覚悟ですので、県民の皆様の更なるご支援を賜りたくお願い申し上げます。

なお学術成果の詳細および県民への成果の還元につきましては、別の出版物を準備しておりますので、

本年報はあくまで研究センターの設立から一年間の活動記録を取りまとめたものとして出版いたしました。

取りまとめにご尽力賜りました関係機関及び関係者の方々に厚く御礼申し上げます。

平成20年9月

森林動物研究センター

所 長 林 良 博

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まどろっこしいが、もう少し待って下さい。

「シカにやられた、何とかなりまへんか」「みんな獲って下さいよ」 こういった苦情をしばしば受けま

す。あからさまには言わないが、「そのための研究センターではないか」という不満の気持がのぞいて

いる。ときには「センターは何もしていないじゃないか」と、きついお叱りを受けることもあります。

農家が獣害で困ってることは重々わかっており、悩みを共有して懸命に努力していますが、早急に

片付く問題ではないことも理解してもらいたいと思います。昨年はシカを 16,241 頭、アライグマ 2,779

頭を捕獲しました。大変な数です。でも、これ以上の数を持続して、ようやく目に見える効果が出るの

は数年後。まどろっこしいことです。

問題を根本的に解決するには、その原因を明らかにし、それに対する対策を講じなければなりませ

ん。ところが、獣害問題の原因は「数が増えたから」というのはその一つであって、もっと複雑で構造的

なものです。個体数の増加の問題にしても、増加の原因となるとこれはもう泥沼に足を突っ込んだよう

なもの。

獣害が近年急激に増大した理由は、里山の崩壊と農村の構造的変化、鳥獣行政の貧困の三つに要

約できます。昭和30年代後半の燃料革命、針葉樹の拡大造林と林業不振による山林管理の衰退、林

産物の減少、肥料供給の不要化等により里山は放置されてしまいました。かつては里山は人と動物の

入会地であったのが、動物の領土となってしまったのです。それに伴って、農村構造が大きく変わりま

した。少子化高齢化、過疎の進行、農業の機械化、減反政策等で、農地は野生動物の領地となった里

山と地続きの餌場となったのです。人間に食べ物を作らせておいしい物を食べる。こんなぼろい話は

ありません。見張りもいない。これでは里に出てくるなと言う方が、無理というものです。

こうして獣害発生の原因をあげてみるだけで、ああしんどと溜息が出ます。そしてもっとしんどいの

は、どの一つをとっても簡単に片付く問題ではないということです。言うなれば、これらは急激に進展し

た高度文明化と資本主義化、グローバル化による変化によってもたらされた現象なのです。その派生

的な事象の一つが獣害なので、よほど覚悟し知恵をしぼって取り組まないと、蟷螂の斧の嘆きを招き

かねません。

わが国の鳥獣行政は、残念ながら途上国以下です。最貧国エチオピアでも、野生動物庁がありま

す。これでは先進国だなんて、大きな顔はできませんね。この残念な状況を初めて打破する当研究セ

ンターの存在意義と使命は、極めて重要です。わが国の野生動物保護管理体制の幕開けと言ってよ

く、その活動の波動が全国に伝わることが期待されます。

ただ、この種の仕事は地味で、皆さんが期待されるような“めざましい成果”が一挙にあがる、という

性質のものではありません。地道なたゆみない努力を続けることによって、初めて成果が見えてくると

いう仕事です。どうか温かい心で見守り、激励と支援を頂き、研究センターを力強く育てていただきた

いと願っています。

平成20年9月

森林動物研究センター

名誉所長 河 合 雅 雄

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目 次

Ⅰ 森林動物研究センターの概要 □1 施設概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.施設の設置目的と機能 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2.所在地 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

3.主な施設の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

4.施設開所日 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

5.施設平面図等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

□2 組織概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

1.組織 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

2.職員配置 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

3.職員構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

4.研究部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

5.森林動物専門員・森林動物指導員 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

□3 事業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

Ⅱ 森林動物研究センターの事業展開 □1 プロジェクト体制による事業の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

□2 研究部による調査研究事業の展開 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

1.獣害に強い集落づくり支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

2.人と野生動物の共生を実現するための森林の整備と管理に関する研究 ・・・・・・・ 7

3.ニホンジカの順応的管理体制の構築 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

4.イノシシの被害防止と狩猟資源の適正管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

5.ニホンザルに対する総合的被害管理手法の開発 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

6.ツキノワグマ出没危機管理体制の構築 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

7.外来生物対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

8.希少な在来種の保全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

9.感染症の危機管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

10.獣種共通基礎データの収集と整理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

□3 森林動物専門員による普及・指導活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

1.獣害に強い集落づくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

2.野生動物出没対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

3.人材育成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

4.シカ肉等有効活用に向けた支援活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

5.森林動物指導員との連携による野生動物育成林整備支援活動 ・・・・・・・・・・・ 16

□4 施設視察者等に対する概要説明 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

□5 県外からの見学者等への施設概要の説明 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

□6 研究部の個人別資料及び個人別成果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

1.原著論文 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19

2.著書(単著・分担執筆・翻訳) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20

3.報告・その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20

4.学会発表等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20

5.シンポジウム・研究会等講演 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

6.一般講演・研修会等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

7.一般雑誌・新聞等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

8.取材・報道 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

9.社会的活動(検討委員・学会役員等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

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10.協力研究員等の活動支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

□7 野生動物保護管理運営協議会ワイルドライフ・マネジメント推進部会の開催と各部会への参画 ・ 26

1.ワイルドライフ・マネジメント推進部会の開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

2.総会及び各部会への参画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

Ⅲ 森林動物研究センターの主な出来事

□1 1年間のあゆみ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28

□2 新聞記事掲載記録 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33

□3 雑誌掲載記録 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34

Ⅳ 参考資料

□1 森林動物研究センターの関係法令 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35

1.行政組織規則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35

2.兵庫県立大学の設置及び管理に関する条例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

□2 森林動物研究センターの試験研究用機械・器具リスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37

1.公用車 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37

2.研究機器類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37

3.剥製・骨格標本 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38

4.蔵書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39

□3 森林動物研究センター整備の沿革 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40

1.年表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40

2.委員会における検討① -準備段階から基本方針決定まで ・・・・・・・・・・・・ 40

3.委員会における検討② -基本設計から開設まで ・・・・・・・・・・・・・・・・ 42

Ⅴ データ編

□1 鳥獣データから ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45

1.野生動物による農業・林業被害 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45

2.野生動物による様々な被害 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46

3.野生動物の捕獲状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47

4.狩猟者の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48

□2 調査結果から ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49

1.狩猟者の目撃情報から ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49

2.農会長アンケート調査から ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50

□3 野生動物育成林整備事業の取組状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51

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Ⅰ 森林動物研究センターの概要 □1 施設概要 1.施設の設置目的と機能 人と野生動物と森林等自然環境との調和のとれた共存をめざし、科学的、計画的な野生動物の保全と管理(ワ

イルドライフ・マネジメント)を推進するために必要な科学的知見と情報を提供する拠点施設として、平成19

年4月に開設した。

〈参考〉施設の主な機能

2.所在地 〒669―3842 丹波市青垣町沢野940 TEL :0795-80-5500(代) / FAX :0795-80-5506

URL :http://www.wmi-hyogo.jp/

開所時間:平日(土、日、祝日を除く) 8:45~17:15

3.主な施設の概要 (1)研究棟 :敷地面積1.77ha 延床面積1,585㎡ 木造一部RC造、地上1階

・展示ロビー・セミナー室(50席)・会議室(24席)・研究室・実験室・標本収蔵室・執務室

(2)車庫倉庫棟 :延床面積117㎡ 鉄骨造

(3)駐車場 :グリーンパーキング28台、大型バス1台、身体障害者用1台

(4)施設整備履歴

(5)施設配置

4. 施設開所日 : 平成19年4月24日(火)

機 能 内 容

調査・研究 科学的データの収集、蓄積や分析解析により将来予測及び政策提言を実施

施策の企画立案支援 調査研究の成果や現場での普及実績をもとに行政施策の企画立案を支援

現場対応の技術支援 地域住民による出没対応の支援や農林業被害に強い集落環境づくり等を指導

人材育成 行政職員育成、狩猟後継者育成、県民の学習支援、NPOなどの活動支援等

情報発信・ミュージアム 野生動物に関する情報収集と発信・展示、相談窓口の設置

内 容 整備年度 整備費等(千円) 土地造成工事設計 H16 4,624 建築工事基本・実施設計 H16 4,172 土地造成工事 H17 110,270 建築主体工事 H17~18 225,064 電気設備工事 H17~18 63,315 機械設備工事 H17~18 60,799 太陽光発電設備工事 H18 9,975 屋外附帯工事 H18 33,149

計 511,368

テープカットする出席者(4月24日)

入口

調整池

研究センター研究棟倉庫

駐車場

(注) 主な工作物を・・・で表示しました。

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5. 施設平面図等 (1)研究棟平面図

(2) 研究棟各部屋面積表(全体:1,585㎡) (単位:㎡)

部屋名 面積 部屋名 面積 部屋名 面積 部屋名 面積

執務部門

所長室 39 共用部門 セミナー室 98

収蔵部門

標本収蔵室1 70 その他共用スペース

宿直室 29 事務室 39 会議室 49 標本収蔵室2 60 浴室 3 研究員室1 49 応接室 35 冷蔵庫 12 シャワー室1,2 6 研究員室2 49 資料室・閲覧室 60 冷凍庫 16 便所1 35 森林動物専門員室 49

実験部門

実験室1,2 98 研究機器室 24 便所2,3 6 外来研究員室 35 処理室1,2 98 倉庫 8 給湯室 5 研究技師室 29 検査室 9 更衣室 10 情報処理室 35 研究準備室 254 電気室 41 打ち合わせ室 35 倉庫 19 その他 410

(3)実験調査フィールド :丹波市青垣町沢野・中佐治地区 面積約125.95ha(人工林主体)

① 地目別面積

地 目 面積(ha)

山 林 120.60

畑 2.54

田 2.04

その他 0.77

研究棟

調査・実験区

実験室1・2 処 理 室2 処理室1冷凍・冷蔵庫

標本収蔵室1・2外来研究員室

研 究 員 室1 ・ 2

森林動物専門員室

情報処理室

資 料 室

セミナー室(50人収容)

応接室

会 議 室(24人収容)

事務室・所長室

宿 直 室

機械室

トイレ

研究部門

実験・調査・解剖部門

収蔵部門

管理部門

検査室

エントランス(展示スペース)

玄関

打ち合わせ室

研究技師室 他

中庭中庭テラス

テラス テラス

テラス

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② 沢野・中佐治特定用地整備の経緯

・平成3~8年度 北近畿豊岡自動車道開設に伴う乱開発を防止するため、県土地開発公社が用地買収 ・平成13年度 動物植生現況調査の実施(丹波県民局) ・平成15,16年度 緊急雇用創出事業を活用し、実験調査フィールド周囲の防護柵や実験区を先行整備

年度 内 容 金額(千円) 整 備 内 容

H15 実験調査フィールド整備 26,038 実験区整備14,500㎡、防護柵3,276m、植栽960本

H16 実験調査フィールド整備 21,662 実験区整備14,400㎡、防護柵2,943m、植栽960本

実験調査フィールド整備 26,302 林相整備14.07ha、防護柵76m、管理歩道3,200m

・平成17年11月 用地の一画で研究センター基盤造成工事に着手(~18年3月)

・平成18年03月 研究センター建設工事に着手(~19年3月)

・平成19年03月 県土地開発公社より研究センター実験調査フィールドとして126haの買戻し

□2 組織概要 1.組織

2.職員配置

職 名 氏 名 備 考 職 名 氏 名 備 考

名誉所長 河合 雅雄 人と自然の博物館 名誉館長

所 長 林 良博 東京大学大学院教授 同総合研究博物館長

次 長 荻野 茂 研究部長(H19.11~) 県立大学教授 室山 泰之 H19.10末までは

主任研究員

業務部長 浅田 卓 主任研究員 県立大学教授 服部 保 人と自然の博物館

研究部長と兼務

主幹兼総務課長 久下 亮介 H19 〃 県立大学准教授 坂田 宏志

〃 中村 剛造 H20 〃 〃 横山 真弓

主 任 友藤 久稔 研究員 県立大学講師 森光 由樹

主任森林動物専門員 宇佐川 元已 〃 〃 藤木 大介

森林動物専門員 香川 裕一 〃 〃 石田 弘明 人と自然の博物館

研究員と兼務

〃 稲葉 一明 〃 (H20.1~) 県立大学助教 鈴木 克哉 H20.1に採用

〃 田口 彰

〃 小林 敏郎 研究部長(H19.4~6) 県立大学教授 水野 昭憲 H19.6末で退任

名誉所長 所 長 次 長 業務部長 主幹兼総務課長 ―(総務担当)

主任森林動物専門員

森林動物専門員

研究部長 主任研究員

研究員

県立大学自然・環境科学研究所 森林・動物系

次長兼教授(野生動物マネジメント部門)・准教授・講師

准教授(森林環境マネジメント部門)・講師・助教

自然環境系

教授(自然・環境再生研究部長) ・講師

大学教員が研究センター研究員を兼務

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3.職員構成

^

4.研究部 兵庫県立大学自然・環境科学研究所の一部門として「森林・動物系」を増設し、大学の研究部門と実践活

動を支援する行政の連携により、地域の実情に応じた課題解決に取り組む。

研究分野 内 容 森林環境 マネジメント 研究部門

・野生動物のかかわる生息地管理と森林生態系の管理 ・野生動物に対する人間の安全・安心の確保 ・野生動物に強い社会システムの構築

野 生 動 物 マネジメント 研究部門

・野生動物の保全と個体数管理 ・野生動物の行動制御と被害対策 ・野生動物医学

[ 研究の流れ ]

5.森林動物専門員・森林動物指導員 (1)配 置

研究センターの調査結果や研究成果を生かし、現場対応や被害対策指導、森林整備指導等を担う専門技術者

を研究センター並びに各県民局に配置。

名称 配 置 主な業務 活 動 内 容

森林動物専門員 研究センターに配置 5名

野生動物に関する 専門技術支援

・ワイルドライフ・マネジメントの総合的推進

・獣害に強い地域づくりの支援

・野生動物出没対応指導 ・人材育成 等

森林動物指導員 各県民局等に 配置 22名

生息地(森林) 管理指導

・森林・林業被害、生息地(森林)の状況等調査

・生息地(森林)管理手法の検討・支援

・野生動物育成林(県民緑税)等の森林整備指導

基礎データの収集・調査 対象:(シカ・クマ・イノシシ・

サル・外来種・森林・農

村環境等)

・生息実態調査 ・試料の採取(個体分析) ・被害実態把握 ・農村環境ヒアリング等

データの加工・分析

・種毎の生息数推定・将来

予測のシミュレーション

・被害発生・被害防止のメ

カニズムの究明

・生息環境の評価 等

動物種毎の全体像の把握と

施策・対策の企画・立案

・保護管理計画策定支援

・各種施策への反映

*個体数管理手法

*被害管理手法

*生息地管理手法 等

・施策展開 ・対策実践 ⇒計画に基

づく施策 の展開

事業の検証・フィードバック(アダプティブ・マネジメント)

職種 所長 次長 部長 総務 森林動物専門員 研究部 合計

事務職 1 2 3

林学職 1 2 3

獣医職 1 1

畜産職 2 2

大学職 1(兼1) 7(兼7) 8(兼8)

嘱託職員 2 2 1 5

合計 2 1 2(兼1) 4 5 8(兼7) 22(兼8)

(注1) 大学職の(兼)外書き8人は、県立大学自然・環境科学研究所からの兼務である

(注2) 所長欄2は「名誉所長」及び「所長」である。

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□3 事業概要(平成19年度) ◇ 展示事業 ○展示ホールにおける常設展示

・県内に生息する野生動物14種22体の剥製を展示

・県民緑税を活用した災害に強い森づくり、野生動物育成林整備などのパネル展示

・シカ肉有効活用に向けたパネルの展示

・氷ノ山を中心とする兵庫の山の写真の展示(寄贈:金子道雄氏提供)

◇ 調査研究事業 ○獣害に強い集落づくり支援のための研究

○人と野生動物の共存を実現するための森林整備と管理に関する研究

○農林業や生活への被害が大きな野生動物の保全管理手法の開発 等

◇ 資料収集事業 ○特定鳥獣保護管理計画の20年度の策定に向けた野生動物の基礎資料の収集と分析

・対象動物種:ニホンジカ、イノシシ、ツキノワグマ、ニホンザル

○特定外来生物に関する基礎資料の収集

・対象動物種:アライグマ、ヌートリア

◇ 普及指導事業 ○獣害に強い集落づくりの普及指導

・サル追い払い犬の育成事業、サル出没集落に対する防護柵設置モデル事業

・モデル集落における集落調査、農業部門との連携のあり方検討

○ツキノワグマ出没時の出没抑制指導

・有害捕獲判断指導 ・捕獲クマの学習放獣実施

◇ 人材育成事業 ○県、市町の鳥獣行政関係者及び農林業の普及業務関係者研修

○研究センターでの人材育成研修(講義を希望する県民等に対応)

○講義・研修会講師(県・市町や関係機関・団体の主催する研修会等で講師として参画)

◇ 有効活用支援 ○ニホンジカ有効活用研究会(会長:増井光子)の事務局を預かり、民間主体の取組を全面

的に支援し、各種事業を展開

研究センター

研究部門

・野生動物・生息地・

集落等の調査研究

・データ収集、分析

・対策の企画立案等

森林動物専門員

・農林業被害管理指導

・個体数管理指導

・生息地管理指導

(2) 普及・指導体制

各県民局

鳥獣保護担当

・有害捕獲許可

・狩猟免許 等

農業普及指導員等

・農業被害にかかる農家

ニーズの把握・指導

・栽培技術指導等

森林動物指導員

(林業普及指導員)

・林業被害防除指導

・森林(生息地)管理指導等 データ提 供

技 術

提 供

被害状況

地域要望

・市町被害対策協議会等

→ 専門員・普及員等の参画

・総合的な被害防除対策の企画

個体数管理

狩猟者

生息地管理

森林所有者等

被害管理

農林業者・住民

技術支援

人材育成

総合対策の実施

各 市 町

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Ⅱ 森林動物研究センターの事業展開 □1 プロジェクト体制による事業の推進 野生動物と人とのあつれきは、農林業被害をはじめ人身被害や精神的被害、あるいは生態系被害など多岐多様

にわたる。限られた職員でこのように山積する多くの課題の解決を図るためには、効率的に対応する必要がある。 事業展開に当たっては、研究員や専門員を中心に動物種や課題毎に11のプロジェクトを組み、調査研究の方 針や具体的な実施方法、あるいは普及活動の方針などを検討し実践につなげている。

プロジェクト名 目 的

1.獣害に強い集落づくり 中山間地域では、近年の社会の変化に伴い、野生動物との関係が大きく変化している。狩猟や被害対策の過去と現在を見直し、新しい時代の人と野生動物との関係を考える。

2.森林環境の整備 森林は、野生動物の生息地であるうえに、その公益的な機能は県民の生活を支える重要なものである。野生動物の生息状況をふまえつつ、公益的な機能の保全のあり方について提案する。

3.ニホンジカの適正管理 県内では、シカによる農林業被害ならびに自然植生の衰退が生じている。生息と被害の状況をモニタリングし、その分析結果をもとに適正な個体数管理を行う。

4.ニホンザルの被害対策 サルによる農作物被害は、地域の生活に深刻な影響をもたらす。生息状況を把握し、新たな防護柵や犬による追い払いなど地域の実情にあった総合的な被害管理手法を提案する。

5.イノシシの被害対策と狩猟 資源の保全

イノシシは、貴重な狩猟資源である一方、深刻な農業被害を引き起こしている。狩猟資源として適切に活用と保全をしながら、被害の軽減をはかる手法を開発し、普及する。

6.ツキノワグマの保全と出没時の危機管理

ツキノワグマは、人里への出没が問題となる一方で、地域的な絶滅が危惧されている。被害の防止と保全を両立するための危機管理体制を構築する。

7.外来生物対策 アライグマやヌートリアなどの外来生物対策は、生物多様性の保全や農林業被害対策のために、早期の対応が不可欠である。現状を正確に把握して具体的な対応策を提案する。

8.野生動物の有効活用 狩猟や有害捕獲された野生動物は、生物資源として有効活用が望まれる。そのための情報収集・発信を行い、自然の恵みである野生動物の適切な利用を通じた地域振興と、自然活用型社会の構築をめざす。

9.希少な在来野生動物の保全 希少な野生動物の生息状況を把握し、保全対策を検討する。また、遺伝子の多様性などを評価し、生息状況の健全性などをチェックする。

10.感染症の危機管理 国内外での人獣共通感染症に関する情報の収集・分析を行い、危機管理対策に取り組む。

11.人材育成 研修会やシンポジウムを開催するなど、ワイルドライフ・マネジメントの担い手を育成するとともに、野生動物に関する正確な知識を広く普及する。

□2 研究部による調査研究事業の展開 研究部では、県政課題として重要なテーマについて、研究員および森林動物専門員を構成員としたプロジェク

トチームを作り、科学的・総合的な野生動物の保護管理の推進に必要な資料収集及び分析を目的とした調査研究

活動に取り組んでいる。平成19年度に実施したプロジェクトとその支援に向けた調査研究は以下のとおりである。 1. 獣害に強い集落づくり支援 〈担当者名〉L(リーダー):小林敏郎 SL(サブリーダー):鈴木克哉 ・水野昭憲 室山泰之 坂田宏志 専門員4名

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) 野生動物による農林業被害に悩む集落を

対象として、有効な被害対策を指導し農林

業被害を軽減することにより、豊かな収穫

① 被害対策のための集落チェックシートの作成(19)

② 獣害に強い集落環境整備のための社会学的研究(19~23)

③ 被害対策のための集落環境調査(19~21)

Page 13: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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を確保し活力ある中山間地の集落づくり

を目指し、野生動物との持続的な共生シス

テムを提案する。

④ 総合的獣害対策マニュアル作成(19~21)

⑤ 犬を活用した被害対策の基礎訓練マニュアルの作成(19)

2. 人と野生動物の共生を実現するための森林の整備と管理に関する研究

〈担当者名〉L:服部保 SL:宇佐川元已 ・坂田宏志 藤木大介 石田弘明 田口彰

目的及び概要 主な研究項目(研究期間:①~③は19~20年度 残りは継続) 野生動物による植生への影響、草食性動物

の密度が高い場所での森林管理、人間活動

や生息地の状況と野生動物との関連など

を研究し、人と野生動物との共生を実現す

るための森林整備・管理手法を開発すると

ともに、森林被害の軽減や生物多様性保全

のための対策を提案する。

① シカによる森林衰退状況の兵庫県域スケールでの地理的把握

② 里山林の生物多様性に対するシカによる採食の影響把握

③ 氷ノ山山系における季節的分布動向(シカ)とその影響要因の把握

④ 青垣実験林における人工林伐採跡地の森林更新試験

⑤ シカの不嗜好性植物の培養・緑化手法の開発

⑥ 野生動物育成林整備における保護柵の生物多様性保全効果検証

⑦ 野生動物育成林整備における獣害防除効果の検証

3. ニホンジカの順応的管理体制の構築

〈担当者名〉L:藤木大介 SL:田口彰 ・坂田宏志 横山真弓 森光由樹

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) シカの生息密度分布、個体群の生理状態、

農林業被害、森林生態系衰退の状況につい

てモニタリングを行い、その分析結果を保

護管理計画にフィードバックする。

① 生息密度推定のための糞塊密度調査(11~)

② 個体分析による生態と生理の基礎調査(19~)

③ 淡路島における個体群の生息動態調査(19~20)

④ テレメトリーによる行動追跡(19~23)

⑤ 個体群動態・被害動態の予測と個体数推定(19~20)

⑥ 里山地域における季節的分布動向とその影響要因の把握(19~23)

⑦ 保護管理実施状況の検証とフィードバック項目の抽出(19~23)

⑧ 特定鳥獣保護管理計画策定に向けた個体数管理手法の検討(19~20)

4. イノシシの被害防止と狩猟資源の適正管理

〈担当者名〉L:坂田宏志 SL:香川裕一 ・横山真弓

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) イノシシの生息密度分布と農業被害の変

動の要因を明らかにし、将来予測やシミュ

レーションを行うとともに、適切な捕獲頭

数の推定や効果的な被害防除方法を提案

する。

① 個体分析による生態と生理の基礎調査(19~20)

② テレメトリーによる行動追跡(19~23)

③ 個体群動態・被害動態の予測(19~21)

④ 六甲山イノシシ対策のための基礎調査(19~21)

⑤ 狩猟資源としての持続的な活用方法の検討(19~23)

⑥ 特定鳥獣保護管理計画策定に向けた個体数管理手法の検討(19~20)

無害~衰退度0

衰退度1

衰退度2 衰退度3~4

〈参考〉シカによる森

林衰退状況の兵庫

県域スケールでの

地理的把握の結果

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5. ニホンザルに対する総合的被害管理手法の開発

〈担当者名〉L:室山泰之 SL:小林敏郎 ・坂田宏志 稲葉一明 鈴木克哉

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) サルによる農林業被害の原因とプロセス

を解明するとともに、分布や個体群の現状

や行動特性や生息地利用の特徴を分析し、

被害軽減のための管理手法を開発する。ま

た、安定的な個体群の維持を図るために、

分布や個体数の現状及び動態を把握する。

① テレメトリーを活用した生息実態調査(16~)

② 被害防止柵設置実証展示事業の効果検証(19~20)

③ 追い払い犬育成モデル事業の効果検証(19~20)

④ 集落出没を抑制する管理手法の開発(19~20)

⑤ 特定鳥獣保護管理計画策定に向けた個体群管理手法の検討

(19~20)

⑥ 被害に対する総合的管理手法の開発(19~23)

6. ツキノワグマ出没危機管理体制の構築

〈担当者名〉L:横山真弓 SL:稲葉一明 ・室山泰之 坂田宏志 森光由樹

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) クマによる出没被害の軽減とクマの安定

的な生息の維持を目的として、絶滅回避に

必要なモニタリング手法の確立、効果的な

出没抑制管理手法の開発、出没予測と保護

管理計画に基づく被害の未然防止策を提

案し体制整備を行う。

① 出没危険地域予測(19~20)

② 生息動向と連動した出没対策と保全のありかたの検討(19~23)

③ DNA解析による個体群多様性の解析(19~21)

④ 特定鳥獣保護管理計画策定に向けたテレメトリーを活用した学

習放獣効果の検証(19~20)

⑤ 特定鳥獣保護管理計画策定に向けた個体群動向の把握(19~20)

7. 外来生物対策

〈担当者名〉L:森光由樹 SL:小林敏郎 ・坂田宏志 横山真弓

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) アライグマの行動範囲、生息場所を調査す

るための探索犬の活用や効果的な新型捕

獲器の開発を行うとともに、ヌートリアな

どの分布拡大要因等をGISを用いて分

析する。

① 生息状況や被害動向のモニタリング(19~23)

② アライグマの個体分析による生態と生理の基礎調査(19~23)

③ アライグマのテレメトリーによる行動追跡(19~20)

④ ヌートリアの繁殖状況把握のための個体群パラメータ研究(19

~20)

8. 希少な在来種の保全

〈担当者名〉L:森光由樹 SL:香川裕一 ・横山真弓

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) ツキノワグマやヤマネなど絶滅危惧種を

対象とし、ヘアトラップ法などにより試料

収集を行い、遺伝的多様性を解析するとと

もに、個体群の安定的維持を図る。

① 希少種の保全のための情報収集と基礎的研究(19~23)

9. 感染症の危機管理

〈担当者名〉L:香川裕一 SL:森光由樹 ・横山真弓

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) 野生動物感染症の流行実態を把握し、野生動物取り扱い作業時の安全確保を推進する。

① 捕獲従事者の安全のための感染症等のサーベイランス(19~)

② 野生動物取り扱い作業時の感染症防止対策マニュアル作成(19~)

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10. 獣種共通基礎データの収集と整理

〈担当者名〉L:坂田宏志 SL:横山真弓 ・藤木大介

目的及び概要 主な研究項目(研究期間) 兵庫県下に生息する野生動物の分布や被

害状況を、アンケートや狩猟者からの情報

収集によってモニタリングするとともに、

捕獲個体からの試料収集を円滑にかつ安

全に実施するためのマニュアル作成や体

制整備を行なう。

① 野生動物の分布と被害状況に関する農会長アンケート(15~)

② 狩猟者からの出猟カレンダーによる捕獲状況調査(11~)

③ 捕獲個体サンプリング調査マニュアルの作成(19~)

④ 県域スケールでのブナ科堅果類の豊凶状況の調査(17~)

【参考】研究部調査研究の結果:特定鳥獣保護管理計画対象4種の現状把握と対応方針の提言(19年度)

種 研 究 項 目 研究結果・対応方針の提言等

シカ

○生息頭数の推定 ○捕獲頭数や生息密度変化、妊娠率等から19年度末の生息頭数を推定。 ◇本州部:目撃効率(市町平均)1.47 頭数換算約42,000~60,000頭 ◇淡路島:目撃効率(市町平均)0.88 頭数換算約01,300~02,400頭 ◇県内合計 約43,300~62,400頭

○目標生息密度 ○生息密度の減少が被害の減少に関連することに着目し、生息密度指標を目撃効率1.00に設定することを提言。 ◇目撃効率1.00とは、狩猟者が1日当たり目撃したシカの頭数。

○捕獲目標頭数 ○目撃効率1.00 を実現するためのシミュレーションを行い、年間18,000 頭以上の捕獲が必要と提言。

○氷ノ山周辺部への 分布拡大

○氷ノ山周辺部への分布域拡大と、貴重なブナ林や高山植物へのシカ食害の影響を確認。

クマ

○生息動向の把握 ○再捕獲法による生息頭数推定の作業を行うため、既存データの収集・分析を実施。現段階では数値が出せる状況にはなく、研究を継続。

○行動特性 ○これまでのデータ解析により、堅果類の豊凶と目撃件数は反比例することを 確認。農林事務所、市町への指導に活用。 ○GPS調査により、行動範囲は、成獣オスは広域、成獣メスは定着的であることが判明。地域によっては、集落周辺に定着している個体の存在を確認。 環境選択や冬眠環境、移動ルートの特性などの研究を継続。

○個体特性 ○捕獲個体の栄養状態は良好。捕殺・死亡個体からは骨に異常を発見。 今後、生息数の減少による影響の関連について遺伝子分析の予定。

○学習放獣の効果 ○学習放獣個体の追跡調査の結果、73%が集落や果樹園等への再出没や被害発生に関係せず、被害防止と絶滅回避を両立させる有効な対策と判断。

サル

○生息頭数の推定 ○県内の生息頭数は、5市3町で12~13群 合計約700頭と推定。 ○地域個体群の現状 ○各地域個体群は、孤立して生息。とくに但馬の豊岡地域個体群と美方地域個

体群は、各30~40頭と安定的に存続させる規模を大幅に下回っている。 ○サルによる追い払い ○県独自のサル追い払い犬育成マニュアルを策定し、香美・神河の2町で追い

払い犬を育成。その結果、追い払い犬がいる集落では、サルの移動速度が速 くなる、出没が抑制されるなど一定の効果を確認。

イノ シシ

○被害状況 ○野生動物による農業被害ではイノシシが最も多く、過去5年間の被害状況は、 横ばい状況。 ○六甲山周辺では、市街地に出没し生活環境被害や人身被害が発生。

○加害個体の行動 パターン

○GPSによる行動調査の結果、農地周辺の狭い範囲の森林内を行動し、加害 農地は限定されていること、集落共同で防護柵を設置するなど管理が徹底し ている集落では被害がないことなどを確認。

○生息状況 ○全県的な生息密度は、過去5年間の捕獲状況から減少傾向にあることを確認。但し、但馬北部、西播磨、淡路など生息密度の高い地域もある。

○交雑個体 ○淡路北部に生息するイノシシのDNA分析の結果、ブタとの交雑個体(イノ ブタ)が生息していることを確認。遺伝子攪乱を阻止する対策も必要。

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□3 森林動物専門員による普及・指導活動 科学的で総合的な野生動物の保全と管理の推進を図るため、調査研究から得られた科学的データを行政施策に反

映させ、各関係機関等と連携し、支援を行うことができる体制を築く必要がある。そのため初年度でもあり、制度

創設にかかる業務や、県の農林業普及組織等の関係各機関及び市町、猟友会等との連携調整の業務を行ってきた。

1. 獣害に強い集落づくり

野生動物が集落へ出没する要因は、動物種や生息環境、集落環境など様々な要因が複雑に関連していると想定

されるが、集落が餌場になり出没を誘引している状況は県下各地で見られる。

そのため、森林動物専門員を中心に、市町、農林事務所、関係団体等と連携

しながら、野生動物を人里に誘引しない「獣害に強い集落づくり」へ向けた意

識啓発、技術指導を行うこととしている。

平成19年度は、獣類横断的プロジェクトとして、研究員6名と森林動物専

門員5名が共同で調査・研究、現地での防除手法のモデル実施に向けての業務

を行った。

業 務 名 業 務 内 容 実施状況

地域支援活動 獣害に強い集落づくり指導 89回

関係機関との連携 等 各種打合会、協議会等への参加 121回

【主な取組事例】

① 獣類全般、イノシシ被害対策

篠山市を中心として、サルやシカ、イノシシなどの獣害に関する総合的な集落診断や、住民主体で取り組

む防除手法の現地検討を進めた。

② シカ被害対策、森林環境整備

南但馬や播磨地域を中心に、シカ被害の現地防除対策指導や、野生動物育成林整備事業等の森林整備につ

いて指導を行った。

③ サル被害対策

北但馬地域や播磨北部、丹波地域などのサルの生息地域において、農業被害の防除指導、出没時の追い払

い指導を実施するとともに、香美町、神河町においては、「サル出没総合対策事業」を活用したモデル集落

づくりに努めた。

④ 外来生物対策

急激に増加する県東南部のアライグマ被害の甚大な地域を中心にした捕獲技術指導や、全県を対象とした

被害対策講習会を実施した。

⑤ (新)「獣害に強い集落づくり」マニュアルの作成・配布

シカ、クマ、サル、イノシシの在来4種に加えて、特定外来生物

であるアライグマの5種について、被害防除に視点をあてたパンフ

レットを作成し配布した。

(ホームページ(http://www.wmi-hyogo.jp/)からダウンロード可能)

(参考)「被害に強い集落づくり」プロジェクトのモデル地区一覧

区 分 集 落 名 H19実績 H20計画

シカ被害型 多可町加美区① 丹波市①

・集落診断(被害状況等) ・防護柵設置指導 ・シカ囲い込み柵検討

・防護柵の設置・改善指導 ・野生動物育成林指導 ・誘導式囲いわなの実証

作成配布中のパンフレット

地域住民との対話

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クマ被害型 香美町村岡区① 宍粟市波賀町①

・クマとの共生モデル検討 ・電気柵等設置 ・野生動物育成林整備

・クマとの共生モデル実施 ・追跡・追払体制整備 ・柵や野生動物育成林の効果検証

サル被害型

香美町小代区③ 神河町大河内③ 篠山市旧篠山他③ 豊岡市城崎町①

・支援チーム結成・集落診断 ・追い払い犬の育成 (香美町11頭、神河町10頭) ・電気柵等設置(香美町、神河町) ・野生動物育成林整備(香美町)

・モデル集落対策実施 ・追い払い犬の育成・検証 ・電気柵等設置・検証 ・接近警報システムの活用 ・バッファゾーン整備指導

計 7市町 14集落

2. 野生動物出没対応

人身被害や精神的被害が大きなクマやサルの出没現場において、専門的知識を活かした指導・助言のほか、関

係者との連携・調整役を担った業務を展開している。

(1) ツキノワグマ

クマが出没する北但馬地域や宍粟市を中心に、集落からの誘引物の除去、

農作物の防除や、出没時の対応についての指導を行うとともに、出没する

個体に対しては、追い払いを実施した。

また、有害鳥獣駆除により捕獲されたクマについては、研究部と共同し、

発信器装着や学習放獣を行い、その後の追跡体制整備を指導した。

(2) サル出没総合対策

香美町や神河町に対して、19年度のサル出没総合対策事業(県単独:研究センター実施事業)を活用した

サル追い払い犬の育成、新たな防護柵のモデル設置やサルの群れの追い払いなどの指導・助言を行った。

また、北但馬地域や播磨北部、丹波地域などのサルの生息地域において、農業被害の防除指導、出没時の追

い払い指導を実施するとともに、接近警報システムの活用と個体群の動向把握のため、研究部と共同でサルの

学術捕獲と発信器装着を進めた。

(参考)クマ・サル出没対応関連事業実施結果

事 業 名 事 業 内 容 実 施 状 況

ツキノワグマ対策

会議の開催 9月18日に各農林担当者への現況等情報提供

・研究センター12名・本庁1名・農林10名

・今後の対応策について協議

野生動物出没対応

ツキノワグマ・サル放獣・追跡・追払業務等

例・養魚場への執着個体への対応指導

・梨園への出没個体への対応指導 等

44 回

ツキノワグマ出没

総合対策事業

(研究センター事業)

人身事故の防止を図りつつ、ツキノワグマの

絶滅を防止するため、学習放獣と放獣後の追

跡調査を行った。

学習放獣6頭、単純放獣6頭、殺処分3頭

追跡調査8頭、人身事故0件

サル出没総合対策

事業

(研究センター事業)

サル被害を軽減するため、誘引物除去、防護

柵の設置、イヌによる効果的な追い払い等を

総合的に実施した。

サル追い払い犬の認定6頭

サル追い払い犬の育成訓練15頭

ネット式電気柵のモデル展示3箇所 1,320m

特殊防護柵猿落君のモデル展示2箇所 460m

学習放獣の実施

学習放獣とは

人里に出没し農業被害や生活環境被害、精神的被害を与える個体について、一度捕獲し「人

里を忌避するよう行動を修正させる」ことを目的に、忌避条件付けを行い放獣すること。

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〈参考〉ツキノワグマ捕獲対応状況

平成19年度中に、集落出没等で捕獲されたクマや、誤って有害捕獲用のはこわな等に入ったクマについて、

森林動物専門員と研究部が連携しながら対応した状況は次表の通りである。

3. 人材育成

主として研究センターにおいて、被害住民、県・市町職員、狩猟者や一般県民等に対して、被害対策などワ

イルドライフ・マネジメントに関する研修・講習等を実施した。

【参考】人材育成研修・セミナー等の開催状況(総括表)

タイトル 内 容 回 数 参加人数

森林動物指導員研修 ・課題解決研修

・現地研修(育成林整備手法検討等)

2回 (下段の研修にも参加)

41人

農業普及指導員・市町職

員、鳥獣保護員等研修

・農林業被害防除技術研修

・重要課題別(獣類別)研修 5回 273人

県・市町職員研修 ・被害対策等指導職員研修 12回 335人

被害対策セミナー ・被害地域の要望に応じて、研究センター

または、地域で開催 46回 1,366人

狩猟者セミナー ・鳥獣の保護管理(狩猟免許更新講習と併催) 14回 616人

一般県民セミナー ・ワイルドライフ・マネジメントの必要性

・ニホンジカの有効活用 10回 439人

計 87回 3,047人

(注)詳細については、「【参考:森林動物専門員を中心とする人材育成研修活動実績表】」を参照

番号 月 日 場所(市町)

捕獲の 区 分

捕獲 頭数 措置等

放獣 頭数 捕獲に至る状況、その他特記事項

1 4/25 香美町村岡区 有害捕獲 1 殺処分 前年度牛舎に執着し学習放獣され、今回ウコッケ

イを食害した個体

2 7/6 香美町小代区 有害捕獲 1 殺処分 前年度集落に執着し、学習放獣後も引続き集落被

害を発生させた個体

3 7/20 香美町村岡区 錯誤捕獲 1 逃走 錯誤捕獲された個体を放獣するために出動した

が、自力で脱出逃走

4 8/3 養父市 有害捕獲 1 学習放獣 1 山女養魚場に執着した個体

5 8/6 香美町村岡区 有害捕獲 1 殺処分 高原植物園、野外教育センター園内と周辺集落に

再三に渡り出没した個体

6 8/16 宍粟市千草町 有害捕獲 1 学習放獣 1 スキー場、キャンプ場に繰り返し出没した個体

7 11/16 香美町村岡区 錯誤捕獲 1 学習放獣 1 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された個体

8 11/18 香美町村岡区 錯誤捕獲 1 学習放獣 1 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された個体

9 11/20 香美町小代区 錯誤捕獲 1 学習放獣 1 狩猟用くくりわなに錯誤捕獲された個体

10 11/22 香美町村岡区 錯誤捕獲 2 放獣 2 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された親子

11 11/30 養父市八鹿町 錯誤捕獲 1 放獣 1 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された個体

12 12/3 香美町小代区 錯誤捕獲 1 学習放獣 1 9番の個体が再度はこわなに錯誤捕獲

13 12/11 香美町村岡区 錯誤捕獲 1 放獣 1 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された個体

14 12/12 香美町小代区 錯誤捕獲 1 放獣 1 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された個体

15 12/21 香美町村岡区 錯誤捕獲 1 放獣 1 狩猟用はこわなに錯誤捕獲された個体

16 12/23 香美町村岡区 錯誤捕獲 1 放獣 1 13番の個体が再度狩猟用はこわなに錯誤捕獲

計 17 放獣 13 殺処分3 *逃亡1は合計から除いた。

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【参考:森林動物専門員を中心とする人材育成研修活動実績表】

森林動物専門員が主催し、あるいは担当した人材育成研修の記録である。講師は、森林動物専門員(表中「講師欄」

に(専)と表示)あるいは研究員(表中(研)と表示)が担当した。なお、外部講師を招聘した研修については、講師名

を表中「内容欄」に記載している。

① 県・市町職員等研修

鳥獣行政や鳥獣被害対策に関わる県・市町職員や関係機関・関係団体等の職員を対象に研修を実施した。

小分類

月 日 曜

日 行事・事業名 場 所

内 容

(外部招聘講師) 講 師

参加

人員

センター主催

4 26 木 森林動物指導員研修 研究センター 活動方針、動物対策の基礎等 (研)坂田・藤木 22

9 25 火 森林動物指導員研修 朝来市、

養父市

森林植生被害・動物育成林現地

調査

(専)宇佐川・田口

(研) 坂田・藤木 19

10 30 火 人材育成研修兼森林動物指

導員研修(シカ、集落づくり) 研究センター

獣害に強い集落づくり

講師:滋賀県農業技術振興センター

栽培研究部湖北分場 山中成元氏

(研) 坂田 67

1 22 火 轟音玉研修会 研究センター クマ追い払い対策実習

講師:㈱小原商店 不動光一氏

(専) 稲葉

(研) 横山 38

1 30 水 人材育成研修兼森林動物指

導員研修(クマ) 研究センター

クマ対策(生態・学習放獣・

クマ計画・対応策 等)

(専) 稲葉・小林

(研) 横山・森光 65

3 13 木 人材育成研修兼森林動物指

導員研修(集落づくり) 研究センター

獣害に強い集落づくり

講師:(独)近畿中国四国農業研究

センター 井上雅央氏

(研) 室山 67

3 26 水 人材育成研修兼森林動物指

導員研修(サル) 研究センター サル被害対策

(専)香川

(研) 室山・鈴木 36

小 計 7回 314

農業普及指導員

6 13 水 加古川・明石普及員研修 JA兵庫南 加古川・明石農業改良普及セン

ター職員研修 (専) 小林 18

7 10 火 和田山・八鹿普及C研修会 研究センター 野生動物被害対策 (専) 小林 20

8 20 月 柏原、篠山普及員研修 研究センター 農業改良普及センター職員研修 (専) 宇佐川 20

9 4 火 果樹担当普及員研修 農業大学校 果樹生産における野生動物対策 (専) 小林 10

小 計 4回 68

8 17 金 緑の少年団指導者研修 研究センター シカと森林 (専)田口(研)藤木 28

8 21 火 滋賀県鳥獣対策研修 研究センター サル追い払い犬等 (専)稲葉(研)石川 48

10 16 火 高校農林水産部会教員研修 研究センター 鳥獣被害対策 (専)稲葉(研)室山 18

11 7 水 奈良県北部地域県・市町職員研修 研究センター 野生動物被害対策・サル対策 (専) 宇佐川

(研) 室山・石川 20

12 13 木 福井県農業普及協議会研修 研究センター 兵庫県の獣類被害対策 (専) 宇佐川 25

1 11 金 篠山市ラジオテレメトリー研修 篠山市 サル被害対策等 (専)香川(研)室山 8

1 25 金 家畜保健衛生所業務発表会 神戸市 業績発表記念講演 (専)香川 100

3 27 木 和歌山県伊都地区協議会 研究センター 野生動物被害対策 (専)宇佐川 20

小 計 8回 267

計 19回 649

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② 被害対策セミナー

農業・林業の生産活動に従事する者や捕獲業務に従事する者を中心に、野生動物の基礎知識や被害防除方法など

について研修を行った。

月 日

日 行事・事業名 場 所 内 容 講 師

参加

人員

5 9 水 アライグマ被害対策講習会 川西市/JA

兵庫六甲 アライグマ被害対策講習会 (専) 小林 25

5 17 木 果樹研究会部会長会 ぺアーレ神戸 アライグマ、サル被害対策講習会 (専)稲葉・小林 15

5 29 火 サル総合対策協議会 神河町 農会長会(防護柵、追い払い犬

募集等)

(専)宇佐川・小林

(研) 室山 27

5 30 水 イノシシ被害対策協議会 淡路市 イノシシ、シカ被害対策協議、

現地調査 (専)香川・田口 25

5 31 木 シカ被害対策講習 研究センター 轟大根生産組合 (研)横山(専)田口 22

6 22 金 甲賀市議会研修 研究センター サル追い払い犬講習 (専)稲葉(研)石川 30

6 26 火 アライグマ被害対策講習会 神戸市北区淡河 アライグマ被害対策 (専)香川・小林 24

7 13 金 豊岡市有害鳥獣協議会研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)稲葉 17

7 27 金 神戸地区農業共済協議会

研修 研究センター

兵庫県の獣類被害対策、

アライグマ対策 (専)宇佐川・香川 26

8 2 木 アライグマ捕獲従事者研修 神戸市八多町 地区被害住民、猟友会等 (専)香川 74

8 21 火 柑橘果樹栽培者研修 洲本総合庁舎 野生動物被害対策 (専)小林 115

8 27 月 シカ被害対策講習 研究センター 宍粟一宮町農会長会 (専)小林・田口 30

8 31 金 サル出没対応研修 篠山市 奥畑集落追い払い研修会 (専)香川・小林 22

9 3 月 シカ被害対策講習 研究センター 新宮稲作研究会(JA) (専)宇佐川・田口 13

9 7 金 波賀町農会長被害対策セミナー 研究センター 鳥獣被害対策 (専)田口・小林 14

9 14 金 JA但馬女性部研修 研究センター 鳥獣被害対策 (専)田口 18

9 29 土 サル被害お知恵拝借 香美町 サル被害対策 (専)稲葉 30

10 2 火 和歌山県白浜町農業委員会研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)小林 26

10 3 水 朝来市農業技術連絡会研修 和田山庁舎 アライグマ等被害対策 (専)小林 15

10 22 月 滋賀県高島市研修 研究センター サル追い払い犬 (専)稲葉(研)石川 30

10 23 火 サル追い払い研修 篠山市 川阪追い払い研修 (専)香川・小林 20

10 26 金 篠山市熟年農業講座 研究センター 野生動物対策 (専)小林 23

10 29 月 農業共済課長等研修 神戸市 野生動物被害対策 (専)香川 70

10 30 火 豊岡市農業委員会研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)稲葉 27

11 1 木 猪名川町農業委員会、

津市農業共済研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)香川 13

11 8 木 篠山市農業生産組合連絡協

議会研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)宇佐川・香川 50

11 9 金 淡路地区森興会研修 研究センター シカ被害対策等 (専)田口 15

11 13 火 福井県嶺南振興局研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)宇佐川・田口 18

11 14 水 加西市農業指導者連絡協議会研修 研究センター 野生動物被害対策、アライグマ対策 (専)小林 19

11 28 水 京都府綾部市林業協議会研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)田口 20

12 3 月 JA兵庫西古子川営農組合研修 研究センター 野生動物被害対策 (専)小林 30

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12 4 火 上郡町林業研究グループ研修 研究センター シカ被害対策等 (専)田口 20

12 6 木 アライグマ対策研修会 神戸市北区 アライグマ被害対策 (専)香川 36

12 7 金 大山財産区研修会 研究センター シカ対策 (専)田口 15

12 14 金 宝塚野生動物対策研修会 宝塚市 アライグマ対策等 (専)香川 36

12 26 水 篠山市モデル集落(向井)研修 篠山市向井 サル被害対策等 (専)香川・小林 24

12 27 木 篠山市モデル集落研修 篠山市小野奥谷 サル被害対策等 (専)香川・小林 22

1 8 火 小代地区鳥獣害対策協議会 香美町 サル被害対策等 (専)稲葉 11

1 16 水 福崎町農会長研修会 研究センター 獣害対策全般 (専)小林 40

1 21 月 農業法人協会研修 研究センター 獣害対策全般 (専)宇佐川 40

2 18 月 奥畑先進地調査研修 滋賀県 サル被害対策現地研修 (専)香川 29

2 27 水 三木市志染地区農会長研修 研究センター 野生動物被害対策、アライグマ対策 (専)田口 20

2 29 金 北播磨地区稲作研究会 八千代町 シカ対策等 (専)田口 20

2 29 金 淡路獣医師会研修 洲本市 野生動物の現状と対策 (専)香川 50

3 11 火 サル害対策合同研修会

(篠山普及Cと共催) 篠山市 獣害に強い集落づくり

(専)香川・小林

(研)室山・鈴木 65

3 17 月 朝来市農業委員会研修 研究センター 獣害対策全般 (専)宇佐川 35

計 46回 1,366

③ 狩猟者セミナー

狩猟者免許所持者のうち免許更新者を対象として、兵庫のワイルドライフ・マネジメントについて研修を行った。

月 日 曜

日 行事・事業名 場 所 内 容 講 師

参加

人員

7 11 水 狩猟者セミナー① 柏原総合庁舎 鳥獣の保護管理について (専)宇佐川 50

7 11 水 狩猟者セミナー② 社総合庁舎 鳥獣の保護管理について (研) 森光 25

7 19 木 狩猟者セミナー③ 龍野総合庁舎 鳥獣の保護管理について (研) 藤木 27

7 19 木 狩猟者セミナー④ 県民小劇場 鳥獣の保護管理について (専)香川 80

7 23 月 猟友会青垣支部交流会 研究センター センター活動内容、獣類被害対策等 全職員 29

7 26 木 狩猟者セミナー⑤ 洲本総合庁舎 鳥獣の保護管理について (専)田口 20

7 26 木 狩猟者セミナー⑥ 豊岡総合庁舎 鳥獣の保護管理について (専)稲葉 50

7 27 金 狩猟者セミナー⑦ 高砂市生石研修

センター 鳥獣の保護管理について (研) 坂田 70

7 27 金 狩猟者セミナー⑧ 西播磨総合庁舎 鳥獣の保護管理について (研) 横山 21

7 31 火 狩猟者セミナー⑨ 和田山ジュピター H 鳥獣の保護管理について (研) 室山 50

8 2 木 狩猟者セミナー⑩ 姫路総合庁舎 鳥獣の保護管理について (専)小林 29

8 8 水 狩猟者セミナー⑪ 伊丹市立文化会館 鳥獣の保護管理について 林所長 100

8 27 月 狩猟者セミナー⑫ 尼崎労働福祉会館 鳥獣の保護管理について (専)香川 35

9 14 金 狩猟者セミナー⑬ 県民小劇場 鳥獣の保護管理について (専)宇佐川 30

計 14回 616

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④ 一般県民セミナー

ワイルドライフ・マネジメントの必要性や進め方などについて研修を行った。

月 日 曜

日 行事・事業名 場 所 内 容 センター講師

参加

人員

5 10 木 青垣いきものふれあいの里セミナー 研究センター センター活動内容、獣類被害対策等 (専)香川 20

6 3 日 スローフード講習会 篠山市民会館 シカ肉料理講習 (研)横山 (専)田口 26

7 8 日 シカとイノシシ有効活用

シンポジウム

ポートピアホテル

(神戸市中央区)

シカ肉の栄養学・衛生管理

講師:釧路短期大学 岡本匡代氏

イノシシ等有効活用事例発表

・丹波姫もみじ 柳川瀬正夫氏

・島根県美郷町 安田 亮氏

林所長

(研) 坂田・横山 219

9 13 木 近畿自然歩道文化クラブ 研究センター 県内のシカの現状について (専)稲葉 4

9 19 水 丹波の森環境セミナー 研究センター 兵庫の野生動物の現状 (専)宇佐川 15

9 27 木 ニホンジカ有効活用研究会 研究センター 会員活動発表会 浅田 (専)宇佐川

(研) 横山 30

12 6 木 ニホンジカ有効活用研究会 佐用町 食肉検査所・佐用町商工会現地研修 (専)宇佐川・田口

(研) 横山・木下 24

2 5 水 ニホンジカ有効活用研究会 豊岡市 シカ等解体・料理研修 (専)田口 (研)横山 60

2 28 木 景観園芸学校里山コース 淡路市 里山における野生動物との共生 (専)田口 21

3 14 金 ニホンジカ有効活用試食会 丹波市 シカ肉料理試食会 (専)田口 20

計 10回 439

4. シカ肉等有効活用に向けた支援活動

ニホンジカ等の生物資源の有効活用

を普及啓発するため、シンポジウムや

料理講習会を開催した。

また、県下各地でシカ肉活用に取り

組んでいる民間団体や趣旨に賛同する

個人等で構成するニホンジカ有効活用

研究会の事務局を預かり、民間主導

の取組を積極的に支援している。

5. 森林動物指導員との連携による野生動物育成林整備支援活動

各県民局等において、林業普及指導員の中から、22名の森林動物指導員を配置し、地域での生息環境の整備

の視点で野生動物の保護管理や普及啓発を進めた。

なお、森林動物専門員は、森林動物指導員等と連携した「野生動物育成林整備事業」現地指導や森林動物指導

員研修や技術支援を行った。

(森林動物指導員の業務内容)

① 地域における保護管理施策・活動の推進

② 森林現況調査・森林管理指導

③ 研究センター(森林動物専門員等)と連

携した地域支援と技術指導

ニホンジカ有効活用研究会

・設立:平成19年 6月19日

・会長:増井光子(コウノトリの郷公園園長)

・会員:13団体・個人会員18・アドバイザー4名(19年度末)

・活動:野生動物資源利用促進のための情報の収集・交換・発信

:野生動物資源利用促進のための安全性確保のための研究 等

シカ肉料理講習会

見通しの良い人工林に(養父市)鬱蒼とした人工林が

バッファゾーンの整備

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【参考】野生動物育成林整備事業に関する打ち合わせ会議への参加

月 日 曜

日 行事・事業名

場 所

出 席 者

6 15 金 育成林整備打合わせ会議 研究センター 林業技術センター

8 9 木 〃 研究センター 本庁主管課 兵庫みどり公社 農林事務所

9 25 火 森林動物指導員現地研修 朝来市 森林動物指導員

10 17 水 育成林整備検討会 篠山市 本庁主管課 兵庫みどり公社

10 29 月 育成林整備検討会 朝来市 本庁主管課 兵庫みどり公社

11 8 木 育成林整備検討会 多可町 本庁主管課 兵庫みどり公社

3 6 木 育成林整備打合わせ会議 人と自然の博物館 本庁主管課 兵庫みどり公社

□4 施設視察者等に対する概要説明 研究センター職員全員が連携し、施設の案内と併せて設置目的や取組内容などの説明を行った。

月 日 曜

日 施設視察者等 場 所 内 容 説 明 者

参加

人員

4 8 日 丹波市青垣町小和田自治会(地元) 施設全体 研究センターの目的・概要 水野、浅田、横山 30

4 10 火 丹波県民局政策会議 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 28

4 22 日 氷上ペンクラブ セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 20

4 24 火 開所式プレゼンテーション セミナー室 研究センターの目的・概要 研究部・専門員 82

5 10 木 青垣いきものふれあいの里企画委員会 セミナー室 研究センターの目的・概要 浅田 8

5 13 日 丹波市柏原町住民三四会 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 5

5 28 月 日本熊森協会 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 宇佐川 6

6 19 火 近畿農政局長 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 4

6 20 水 丹波市青垣子育てグループ 展示ホール 野生動物 協力研究員 26

7 17 火 兵庫県動物愛護協会総会 ラッセホール 研究センターの目的・概要 浅田 13

8 22 水 丹波市自治会長会 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 宇佐川 28

8 28 火 ラボ国際交流西宮グループ 展示ホール 野生動物 協力研究員 46

9 5 水 環境審議会鳥獣部会 セミナー室 研究センターの目的・概要 浅田 宇佐川 他 13

9 13 木 丹波市春日町高齢者学級 セミナー室 研究センターの目的・概要 相談員 19

9 20 木 近畿農政局長 セミナー室 研究センターの目的・概要 林所長 荻野 他 2

10 4 木 丹波の森大学 丹波の森公苑 野生動物との共生 林所長 100

10 18 木 丹波の森大学 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 宇佐川 70

10 24 水 京都府農林環境常任委員会 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 宇佐川 他 11

11 8 木 兵庫県農林水産常任委員会 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 10

11 9 金 景観園芸産業研究会 セミナー室 研究センターの目的・概要 浅田 15

11 12 月 養父市産業建設常任委員会 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 宇佐川 他 13

11 14 水 県農業会議・常任会議 農業共済会館 研究センターの目的・概要 荻野 20

11 14 水 氷上西高校(3年生) セミナー室 森林環境 藤木 17

11 14 水 氷上西高校(1年生) セミナー室 研究センターの目的・概要 浅田 33

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11 20 火 櫻守の会 セミナー室 野生動物の保全と管理 坂田 10

11 21 水 国会議員(民主党) セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 室山 宇佐川 2

11 29 木 保全管理資格制度検討会 セミナー室 研究センター概要・専門員制度 荻野 室山 宇佐川 9

12 5 水 丹有地区高校生物教員研修 セミナー室 野生動物の生態 室山 宇佐川 6

1 10 木 静岡県川根地域協議会 セミナー室 研究センターの目的・概要 浅田 12

2 1 金 3府県フォローアップ会議 セミナー室 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 4

計 30回 662

□5 県外からの見学者等への施設概要の説明 研究センター職員全員が県外からの視察者に対して施設整備の背景や取り組み内容などの説明を行った。

分 月 日

日 都道府県名 組 織 名 内 容 説 明 者

参加

人員

6 19 火 近畿農政局 局長他 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 再掲

9 20 木 近畿農政局 局長他 研究センターの目的・概要 所長 室山 他 再掲

11 21 水 国会議員 民主党 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 再掲

2 6 水 農林水産省 大臣官房企画評価課 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 2

3 25 火 環境省 鳥獣保護業務室 研究センターの概要・専門員制度 荻野 宇佐川 他 2

5 9 水 三重県 県科学技術振興センター 野生動物の生態 研究部 3

6 22 金 三重県 甲賀市議会 サル追い払い犬 専門員 再掲

7 9 月 栃木県 自然環境課 研究センターの目的・概要 荻野 研究部 1

8 21 火 滋賀県 鳥獣担当者 犬による追い払い 再掲

8 30 木 鳥取県 自然公園課・生産振興課 研究センターの概要と被害対策 荻野 専門員 他 9

8 30 木 高知県 鳥獣対策室 野生動物の生態 研究部 2

9 19 水 静岡県 富士農林事務所 被害対策 専門員 2

10 2 火 和歌山県 白浜町農業委員会 被害対策 専門員 再掲

10 22 月 滋賀県 高島市鳥獣担当者 サル追い払い犬 専門員 再掲

10 24 水 京都府 農林環境常任委員会 研究センターの目的・概要 荻野 室山 他 再掲

10 31 水 滋賀県 農業技術支援センター 講師及び意見交換会 全職員 1

11 1 木 三重県 津市 被害対策 専門員 1

11 2 金 富山県 自然保護課 研究センターの目的・概要 荻野 研究員 1

11 7 水 奈良県 北部地域県・市町職員 ワイルドライフ・マネジメント 室山 宇佐川 再掲

11 13 水 福井県 嶺南振興局長他 研究センターの概要、被害対策 荻野 専門員 再掲

11 28 水 京都府 綾部市林業協議会 被害対策 専門員 再掲

11 29 木 東京都他 専門職員育成検討会 森林動物専門員制度 荻野 室山 宇佐川 再掲

12 13 木 福井県 農業普及協議会 研究センターの概要、被害対策 専門員 再掲

1 8 火 奈良県 森林保全課 野生動物の生態 研究部 2

1 10 木 静岡県 川根地域協議会 研究センターの概要、被害対策 浅田 専門員 再掲

2 20 水 和歌山県 農林水産部長他 研究センターの目的・概要 荻野 浅田 4

3 27 木 和歌山県 伊那地区協議会 研究センターの概要、被害対策 専門員 再掲

計 27回 30

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〈参考〉① 森林動物研究センターへの訪問者(県外を含む)

区 分 団体数 人 数 備考

研究センターの施設訪問と人材育成セミナー等を受講した者 43 1,175 森林動物専門員対応

研究センターの視察訪問で施設概要の説明を受講した者 39 559 総務で対応

計 82 1,734

注)展示ホールのみの見学者や県・市町職員の視察者は除く

② 森林動物研究センターへの県外訪問者

区 分 団体数 人数 備 考

県外から施設見学及び人材育成セミナー等を受講した者 9 237 森林動物専門員が対応

県外から施設見学及び施設概要の説明を受講した者 18 70 総務で対応

計 27 307

□6 研究部の個人別資料及び個人別成果 1. 原著論文

◇服部保・栃本大介・岩切康二・南山典子・橋本佳延 (2007) 宮崎県綾町川中の照葉樹林における着生植物の種

多様性. 植生学会誌 24: 73-83.

◇石田弘明・高比良響・武田義明・栃本大介・内田圭・服部保 (2007) 扇ノ山のブナ林におけるササ被度と林床

植生の種組成および種多様性の関係.植物地理・分類研究 55: 17-28.

◇Kawamoto, Y., Shotake, K., Nozawa, T., Kawamoto, S., Tomari, K., Shirai, K., Morimitsu, Y., Takagi,

N. , Akaza, H. , Fujii, H., Hagihara, K., Aizawa, K., Akachi, S., Oi, T., Hayaishi, S. (2007) Postglacial

population expansion of Japanese macaques (Macaca fuscata) inferred from mitochondrial DNA

phylogeography. Primates 48: 27-40.

◇黒田有寿茂・服部保 (2008) 木製ブロック法留工の施工地におけるシダ群落の成立とその緑化への応用. ラン

ドスケープ研究 71: 33.

◇松村俊和・服部保・橋本佳延・伴邦教 (2007) 北摂地域の萌芽林における常緑植物の植被率と種多様性・種組

成. 植生学会誌 24: 41-52.

◇Matsuura, Y., Suzuki, M., Yohimatus, K., Arikawa, J., Takashima, I., Yokoyama, M., Igota, H.,

Yamauchi,K., Ihida, S., Fukui, D., Bando, G., Kosuge, M., Tsunemitsu, H., Koshimoto, C., Sakae, K.,

Chikahira, M., Ogawa, S., Miyamura, T., Takeda, N., Li T. C. (2007) Prevalence of antibody to hepatitis

E virus a^mong wild sika deer, Cervus Nippon, in Japan. Archives of Virology 152: 1375-1381.

◇Muroyama, Y., Shimizu, K., Sugiura, H. (2007) Seasonal variations of fecal testosterone levels in

free-ranging male Japanese macaques. American Journal of Primatology 69: 603-610. DOI 10.1002/

ajp.20366.

◇Sato,H., Tanaka, S., Une, Y., Torii, H., Yokoyama, M., Suzuki, K., Amimoto, T. Hasegawa, H. (2008)

Thestomal morphology of parasitic females of Strongyloides spp. by scanningelectron microscopy.

Parasitology Research 102: 541-546.

◇Sato, H., Suzuki, K. Yokoyama, M. (2008) Visceral helminths of wild boars (Sus scrofa leucomystax)

in Japan, with a special reference to a new species of the genus Morgascaridia Inglis, 1958 (Nematoda:

Schneidernematidae). Journal of Helminthology 82: 159-168.

◇Takano, A., Fuse, S., Hashimoto, Y., Sakata, H., Mitsuhashi H. (2008) Distribution of chloroplast DNA

haplotypes of Japanese beech (Fagus crenata, Fagaceae) in Hyogo Prefecture. Nature and Human Activities

12: 37-41

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2. 著書(単著・分担執筆・翻訳)

◇室山泰之・鈴木克哉 (2007) ヒトとサルの生活空間と境界のうつりかわり. 「霊長類進化の科学」. 京都: 京

都大学学術出版会. pp.114-127.

◇Monica, S., Ishida, H., Spait, M., Said, I. M. Sugawara, A., Repin, R. (2007) An Introduction to the

Crocker Range Park Permanent Research Plot Project. Universiti Malaysia Sabah, Kota Kinabalu, Malaysia.

66pp.

3. 報告・その他

○橋本佳延・田村和也・服部保 (2007) 兵庫県におけるマダケおよびモウソウチクでのタケ類天狗巣病の発症状

況. 人と自然18: 39-44.

○服部保・栃本大介・岩切康二・南山典子・橋本佳延 (2007) 鹿児島県栗野岳の照葉樹林における着生植物の種

多様性と種組成.人と自然 18: 29-38.

○服部保・南山典子・黒田有寿茂・橋本佳延 (2007) カシワモチ,チマキ等の食物に利用する植物(葉)の記録.

人と自然 18: 127-150.

○石田弘明・黒田有寿茂・服部保 (2008) 伝統的な里山を復元する-兵庫県立一庫公園における里山管理の取り

組み. p.3. 人と自然の博物館, 三田.

○森光由樹 (2007) 南関東地域に生息するツキノワグマの遺伝子解析. 「丹沢大山総合調査学術報告書」丹沢大

山総合調査団編, pp.160-162.

○森光由樹 (2007) 保護管理にむけた神奈川県のニホンザル地域個体群の遺伝的モニタリング法の検討. 「丹沢

大山総合調査学術報告書」丹沢大山総合調査団編, pp.135-137.

○大井徹・鈴木克哉 (2008) 野生動物との新たな関係-野生動物と人間との共存をめざして-環境整備による被

害防除. 農業および園芸 83. 口絵1-2. 養賢社.

○坂田宏志・鮫島弘光 (2007) 兵庫県におけるイノシシの個体数と狩猟の管理. 哺乳類科学 47: 157-159.

○坂田宏志 (2007) 野生動物の保全と管理に向けた地理情報システムの活用. 森林科学 50: 16-20.

○宇野裕之・横山真弓・坂田宏志 (2007) ニホンジカ個体群の保全管理の現状と課題. 哺乳類科学 47: 25-38.

○横山真弓・坂田宏志 (2007) 兵庫県におけるシカ保護管理計画の現状と今後の展望. 哺乳類科学 47: 73-79.

○横山真弓 (2007) 絶滅危惧個体群における学習放獣の事例とその効果について. 「JBN緊急クマシンポ・ワーク

ショップ報告書」, pp.72-73.

○横山真弓 (2007) 学習放獣と森林動物専門員制度を中心としたツキノワグマ出没対策. 「JBN緊急クマシンポ・

ワークショップ報告書」, pp.76-77.

4. 学会発表等

○堂山宗一郎・江口祐輔・鈴木克哉・室山泰之・植竹勝治・田中智夫 (2007) ニホンザルにおける運動能力測定

その2: 垂直跳び能力の測定. 第26 回日本動物行動学会大会 (2007年10月19-21日). 京都. 講演要旨集, p.26.

○江草佐和子・坂田宏志 (2007) 兵庫県における外来生物ヌートリアの繁殖特性. 日本哺乳類学会2007年度大会

(2007年9月14-17日). 府中. 講演要旨集, p.76.

○江草佐和子・坂田宏志 (2008) 兵庫県におけるヌートリアの生息状況と農業被害の解析. 第55回日本生態学会

大会 (2008年3月14日~18日). 福岡. 講演要旨集, p.372.

○藤木大介・坂田宏志 (2008) 県域スケールでの広葉樹林のシカ被害モニタリング法の検討.第 55 回日本生態学

会大会 (2008年3月14日~18日). 福岡. 講演要旨集, p.470.

○濱田譲・毛利俊雄・国松豊・茶谷薫・大澤秀行・後藤俊二・和秀雄・白井啓・森光由樹・川本芳 (2007) 和歌

山県におけるタイワンザルとニホンザルの交雑に関する形態学的検討. 第23回日本霊長類学会大会 (2007年7

月14-16日). 滋賀. 霊長類研究 Suppl. S-8.

Page 27: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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○石川圭介・横山真弓・坂田宏志 (2007) サルの集落出没に対する害獣対策犬の導入による影響(速報). 第26回

日本動物行動学会大会 (2007年10月19-21日). 京都. 講演要旨集, p.70.

○神田恵・室山泰之・杉浦秀樹 (2007) ニホンザルのグルーミング交渉における交渉相手選択-交渉直前の近接

が交渉相手選択に与える影響-. 第23回日本霊長類学会大会 (2007年7月14-16日). 滋賀. 霊長類研究 Suppl.

S-2.

○神田恵・杉浦秀樹・室山泰之 (2007) ニホンザルのグルーミング交渉における交渉相手選択:交渉直前の近接が

交渉相手選択に与える影響. 第26 回日本動物行動学会大会 (2007年10月19-21日). 京都. 講演要旨集, p.70.

○川本芳・川本咲江・川合静・齊藤梓・濱田穣・毛利俊雄・国松豊・大澤秀行・後藤俊二・和秀雄・室山泰之・

森光由樹・白井啓・鈴木和男 (2007) 和歌山県におけるタイワンザルとニホンザルの交雑に関する集団遺伝学

的研究. 第23回日本霊長類学会大会 (2007年7月14-16日). 滋賀. 霊長類研究 Suppl. S-8.

○木下裕美子・横山真弓・米澤里美 (2007) 兵庫県淡路島に生息するニホンジカ地域個体群の質的特徴.日本哺乳

類学会2007年度大会 (2007年9月14-17日). 府中. 講演要旨集, p.114.

○岸本康誉・藤木大介・坂田宏志 (2008) 兵庫県におけるニホンジカ目撃効率と広葉樹林の下層植生衰退度との

関係. 第55回日本生態学会大会 (2008年3月14日~18日). 福岡. 講演要旨集, p.471.

○前田健・中野仁志・佐藤宏・宇仁茂彦・柴崎高宏・横山真弓・鈴木和男・望月雅美 (2008)野生動物から知るイ

ヌジステンパーウイルスの脅威. 平成19年度日本獣医師会 (2008年2月9-11日). 香川.

○Miyabe, T., Morimoto, M. Suzuki, J., Muroyama, Y., Suzumura, T., Kanchi, F., Tanaka, H., Hayakawa, S.,

Hamada, Y. (2007) Immobilization with a combination of Ketamine Hydrochloride and Medetomidine in wild

Japanese monkeys (Macaca fuscata fuscata). アメリカ獣医麻酔学会大会 (2007年9月26-30日). ニューオリンズ,

アメリカ.

○森光由樹 (2007) 各都道府県の実施状況と長野県における実施例. 自由集会「クマの生息密度推定法としての

ヘア・トラップ法~現状と課題」. 日本哺乳類学会2007年度大会 (2007年9月14-17日). 府中. 講演要旨

集, p.67.

○森光由樹・川本芳 (2007) 保護管理にむけた神奈川県のニホンザル地域個体群の遺伝的モニタリング法の検討.

第23回日本霊長類学会大会 (2007年7月14-16日). 滋賀. 霊長類研究 Suppl. S-22.

○森光由樹・横山真弓 (2007) ヘアートラップ法における新たなサンプル採取法の試み. 日本哺乳類学会2007年

度大会 (2007年9月14-17日). 府中. 講演要旨集, p.131.

○室山泰之・川合伸幸 (2007) 野生動物に対する被害防止技術の検討. 日本哺乳類学会2007 年度大会(2007 年 9

月14-17日). 府中. 講演要旨集, p. 165.

○中野仁志・前田健・佐藤宏・宇仁茂彦・柴崎高宏・横山真弓・鈴木和男・甲斐一成・望月雅美 (2007) 新規作

出イヌSLAM発現細胞を用いたアライグマのイヌジステンパーウイルス感染の疫学調査. 第143回日本獣医学会

学術集会 (2007年4月3-5日). つくば.

○中野仁志・前田健・佐藤宏・宇仁茂彦・柴崎高宏・横山真弓・鈴木和男・望月雅美 (2007) イヌジステンパー

ウイルス分離用細胞の作出とそれを用いた疫学調査. 第46回山口県獣医学会 (2007年8月17-18日). 山口.

○中野仁志・前田健・佐藤宏・宇仁茂彦・柴崎高宏・横山真弓・鈴木和男・望月雅美 (2007) 野生動物から知る

イヌジステンパーウイルスの脅威. 平成19年度日本小動物獣医学会〔中国〕(2007年10月6-7日). 山口.

○大野佳・前田健・甲斐一成・横山真弓・宇仁茂彦・柴崎高宏・鈴木和男・佐藤宏 (2007) アライグマにおける

日本脳炎ウイルスの感染状況. 第144回日本獣医学会学術集会 (2007年9月2-4日). 江別.

○大野佳・前田健・甲斐一成・奥田優・岩田祐之・佐藤宏・宇仁茂彦・柴崎高宏・横山真弓・鈴木和男 (2007) 伴

侶動物と野生動物から知る日本脳炎ウイルスのヒト周辺での蔓延状況.第 46 回山口県獣医学会 (2007 年 8 月

17-18日). 山口.

○大野佳・前田健・甲斐一成・奥田優・岩田祐之・佐藤宏・宇仁茂彦・柴崎高宏・横山真弓・鈴木和男 (2007) 伴

侶動物と野生動物から知る日本脳炎ウイルスのヒト周辺での蔓延状況.平成 19 年度日本獣医公衆衛生学会〔中

国〕(2007年10月6-7日). 山口.

Page 28: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

- 22 -

○阪口翔太・藤木大介・井上みずき・高柳敦・藤崎憲治 (2008) ニホンジカの過採食下で芦生天然林植生はど

う変わったか―大規模防鹿柵実験1年の効果とあわせて―. 第55回日本生態学会 (2008年3月14-18日). 福

岡. 講演要旨集, p.468.

○坂田宏志・藤木大介・岸本康誉 (2007) イノシシとニホンジカの個体群動態の特徴の比較―森林環境の変動と

の相互作用を中心に―. 日本哺乳類学会2007年度大会(2007年9月14-17日). 府中. 講演要旨集, p.103.

○坂田宏志・岸本康誉・藤木大介 (2008) イノシシ、ニホンジカ、植生、狩猟、農業の相互作用. 第55回日本生

態学会大会 (2008年3月14日~18日). 福岡. 講演要旨集, p.360.

○佐藤宏・横山真弓・宇仁茂彦・柴崎高宏・鈴木和男 (2007) 兵庫、大阪、和歌山で収集した野生アライグマ消

化管蠕虫相. 第143回日本獣医学会学術集会 (2007年4月3-5日). つくば.

○佐藤宏・鈴木和男・横山真弓・巌城隆 (2007) ニホンイノシシから検出されたMorgascaridia sp. (Ascaridida:

Schneidernematidae). 第144回日本獣医学会学術集会 (2007年9月2-4日). 江別.

○新村毅・江口祐輔・鈴木克哉・室山泰之・堂山宗一郎・植竹勝治・田中智夫 (2007) ニホンザルにおける運動

能力測定その1: 引っ張り力量の測定. 第26 回日本動物行動学会大会 (2007年10月19-21日). 京都. 講演

要旨集, p.25.

○鈴木克哉・川合伸幸・杉浦秀樹・柴崎全弘・友永雅己・室山泰之 (2007) 行動に随伴した嫌悪刺激の呈示によ

るニホンザルの行動制御. 第 13 回野生生物保護学会大会 (2007 年 11 月 16-18 日). 流山. 講演要旨集,

pp.80-81.

○横山真弓・木下裕美子・江藤公俊・米澤里美・坂田宏志・常田邦彦 (2007) 農地に隣接して生息するイノシシ

の環境選択と農地利用パターン. 日本哺乳類学会2007 年度大会 (2007 年 9 月 14-17 日). 府中. 講演要旨集,

p.88.

○横山真弓・森光由樹・坂田宏志・木下裕美子・斎田絵里奈・江藤公俊・米澤里美 (2008) 兵庫県における土地

利用の変遷がツキノワグマの行動に及ぼす影響.第55回日本生態学会大会 (2008年3月14日~18日). 福岡. 講

演要旨集, p.312.

○横山真弓・坂田宏志・森光由樹 (2007) 兵庫県におけるツキノワグマのモニタリング-被害低減と絶滅防止を

目指して-. 自由集会「クマ類の保護管理に関するモニタリングの現状と課題」. 日本哺乳類学会2007年度大

会 (2007年9月14-17日). 府中. 講演要旨集, p.13.

5. シンポジウム・研究会等講演

◇藤木大介 (2007) シカ生息下の環境評価調査方法について. 関西地区林業試験機関連絡協議会保護部会獣害分

科会企画セッションⅣ (2007年7月4日, 滋賀県守山市, ライズヴィル都賀山).

◇森光由樹 (2008) サル・クマ問題と保全遺伝学の視点から. 第 145 回日本獣医学会学術集会・日本野生動物医

学会シンポジウムⅡ (2008年3月28-30日, 相模原, 麻布大学)

◇Muroyama, Y. (2007) Present status and damage management of wild Japanese macaques (Macaca fuscata).

The Joint Meeting of the 3rd Meeting of Asian Society of Veterinary Pathology (ASVP), Association of

Asian Veterinary Schools (AAVS), and the 2nd Asian Conservation Medicine/Wildlife Pathology Workshop

(ASZWM). (2007年8月30-31日). National Taiwan University, Taipei, Taiwan.

◇横山真弓 (2008) 野生動物の生息域内保全と獣医学への期待 第 145 回日本獣医学会学術集会・野生動物医学

会合同シンポジウム(2008年3月28日-30日,相模原, 麻布大学).

6. 一般講演・研修会等

◇藤木大介 (2007) 野生動物の生息地と森林管理. 平成19年度兵庫県立大学公開講座社会人専門プロフェッショ

ナルコース:大中型野生動物の被害対策と保全のための管理技術 (2007年6月9-10日, 丹波市, 兵庫県森林動物

研究センター).

◇藤木大介 (2007) 森林の保全と活用について. 丹波市環境促進事業「森に学ぶ,森を守る,森を活かす」講演

Page 29: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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会 (2007年12月1日, 丹波市, 応相寺自治会集会所).

◇藤木大介 (2008) 兵庫県~シカ生息環境のデータの収集. 地球環境市民大学校「自然保護戦略講座」森林生態

系の保全に向けて シカのいる森をはかる (2008年3月23日, 豊中市, ホテルアイボリー).

◇水野昭憲 (2007) 狩猟文化シンポジウム-パネリスト (2007年6月9日, 富山市, ボルファート富山).

◇水野昭憲 (2007) ワイルドライフ・マネジメント. 京都大学地球環境学堂「環境マネジメントセミナー」(2007

年5月25日, 京都市, 京都大学).

◇森光由樹 (2007) 野生動物と飼育動物の管理上の相違. 平成19年度兵庫県立大学公開講座社会人専門プロフェ

ッショナルコース: 大中型野生動物の被害対策と保全のための管理技術 (2007年6月9-10日, 丹波市, 兵庫県

森林動物研究センター).

◇室山泰之 (2007) 野生動物の行動特性の理解と被害対策. 平成19年度兵庫県立大学公開講座社会人専門プロフ

ェッショナルコース:大中型野生動物の被害対策と保全のための管理技術 (2007年6月9-10日, 丹波市, 兵庫

県森林動物研究センター).

◇室山泰之 (2007) 野生動物との共存に向けて. 平成19年度兵庫県地域高齢者大学4年生大学講座「丹波OB大

学」(2007年8月1日, 丹波市, 兵庫丹波の森公苑).

◇室山泰之 (2007) 野生動物の被害管理. 篠山市森林組合講演会 (2007年8月25日, 篠山市, 篠山市森林組合).

◇室山泰之 (2007) ニホンザルの生態と被害管理. 三重県獣害対策地域リーダー研修会 (2007年9月26日, 津市,

三重県農水商工部農水産物安全室).

◇室山泰之 (2007) 兵庫県における野生動物の生息状況について. 兵庫県高等学校教育研究会生物部会第2回丹

有支部研究会 (2007年12月5日, 丹波市, 森林動物研究センター).

◇室山泰之 (2007) ニホンザルの被害対策について. 野猿被害防止対策のための仁保地区講演会 (2007 年 12 月

16日, 山口市, 仁保地区サル被害対策協議会).

◇室山泰之 (2008) 野生動物とむかいあって生きるには-パネリスト. 生物多様性と野生動物被害対策を考える

シンポジウム (2008年1月24日, 京都市, 近畿農政局).

◇室山泰之 (2008) 集落環境調査の現地指導. 地域で取り組む野生鳥獣害防止広域対策検討会 (2008 年 2月 14

日, 丹後市, 京都府丹後広域振興局).

◇室山泰之 (2008) サルを馴れさせないとは? サル,シカを中心とした獣害対策の研究成果発表会 (2008 年 3

月5日, 周南市, 山口県・中国四国農政局・(独)森林総合研究所).

◇坂田宏志 (2007) シカ、イノシシ、アライグマと人の生活. 三木自然愛好研究会総会 (2007年4月8日, 三木

市, 三木市立教育センター).

◇坂田宏志 (2007) 意見発表. 生物多様性国家戦略の見直しに係る地方説明会. 環境省. (2007年4月19日, 大

阪市, KKRホテル大阪)

◇坂田宏志 (2007) 野生動物とのかかわり. 神戸市シルバーカレッジ講演. (財)こうべ市民福祉振興協会 (2007

年5月18日, 神戸市, しあわせの村, 神戸市シルバーカレッジ).

◇坂田宏志 (2007) シカ、イノシシをめぐる社会的課題とその対策. ひょうご講座「人と自然、共生の未来」ひ

ょうご大学連携推進機構 (2007年5月18日, 神戸市, 兵庫県立神戸学習プラザ).

◇坂田宏志 (2007) 個体数変動の把握と管理. 平成19年度兵庫県立大学公開講座社会人専門プロフェッショナル

コース: 大中型野生動物の被害対策と保全のための管理技術 (2007年6月9-10日, 丹波市, 兵庫県森林動物研

究センター).

◇坂田宏志 (2007) これからの野生動物とのつきあい方. シンポジウム「シカとイノシシの有効活用」(2007年7

月8日, 神戸市, NPO法人Knots・兵庫県森林動物研究センター).

◇坂田宏志 (2007) 人と自然の博物館教職員セミナー「野生動物とのつきあい方」 (2007年8月23日, 人と自然

の博物館).

◇坂田宏志 (2007) (財)リバーフロント整備センター「第21回外来種影響・対策研究会」講演 (2007年11月28

日, 東京, リバーフロント整備センター).

Page 30: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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◇坂田宏志 (2008) 平成19年度第2回農作物鳥獣害対策研修会 (2008年1月10日, 弥富市, 愛知県農業総合試

験場・弥富農業技術センター, 愛知県農林水産部)

◇坂田宏志 (2008) 被害、個体群、生息地の3つの管理の適切な実施に向けて. 近畿アグリハイテクシンポジウ

ム (2008年2月25日,京都市,近畿アグリハイテク, 農林水産省近畿農政局)

◇坂田宏志 (2008) 犬猿の仲を利用する. サル,シカを中心とした獣害対策の研究成果発表会 (2008年3月5日,

周南市, 山口県・中国四国農政局・(独)森林総合研究所).

◇鈴木克哉 (2008) (1) 鳥獣害対策におけるGIS利用について. (2) 宇陀・名張地域におけるニホンザルの農

作物被害と住民意識.平成19年度第2回宇陀・名張地域鳥獣害防止広域対策協議会 (2008年2月26日, 宇陀市,

宇陀・名張地域鳥獣害防止広域対策協議会).

◇鈴木克哉 (2008) 集落ぐるみの獣害対策の取りくみ. 篠山市サル(野生動物)害対策合同研修会 (2008年3月11

日, 篠山市, ハートピアセンター).

◇横山真弓 (2007) 野生動物の生理学的特徴と保全管理. 平成 19 年度兵庫県立大学公開講座社会人専門プロフ

ェッショナルコース:大中型野生動物の被害対策と保全のための管理技術」 (2007年6月9-10日, 丹波市, 兵

庫県森林動物研究センター).

◇横山真弓 (2007) 人と野生動物の共存をめざして-今私たちにできる事は何か-. 兵庫県阪神シニアカレッジ.

(2007年6月14-15日, 宝塚市).

◇横山真弓 (2007) クマ・サルとの共存をめざす.平成19年度大学連携「ひょうご講座」 (2007年6月22日, 神

戸市).

◇横山真弓 (2007) シカ肉の利用に必要な衛生対策について. シンポジウム「シカとイノシシの有効活用」 (2007

年7月8日, 神戸市, NPO法人Knots・兵庫県森林動物研究センター).

◇横山真弓 (2007) クマの安全対策学校説明会 (2007年10月25日, 佐用町, 佐用町役場).

◇横山真弓 (2007) (社)兵庫県猟友会三田支部総会 (2007年11月4日, 三田市, (社)兵庫県猟友会三田支部).

◇横山真弓 (2007) ツキノワグマの生態と出没対策「森林林業技術センター ツキノワグマ対策勉強会」 (2007

年11月12日 兵庫県森林林業技術センター).

◇横山真弓 (2008) 自然をはぐくむシカ肉の有効活用~科学的データに基づくシカ管理と安全管理~. ジビエに

よる地産地消と鳥獣害対策を考えるシンポジウム (2008年3月5日, 京都市, 農林水産省近畿農政局).

7. 一般雑誌・新聞等

○室山泰之 (2007) イノシシ、猿侵入防護柵 設置は安く簡単. 日本農業新聞:普及に期待 5 農業新技術 2007

から. 2007年5月15日号.

○室山泰之 (2007) 京都発 サル学の60年 第一部 ニホンザルを追って16. 京都新聞 2007年6月14日号.

○室山泰之 (2007) 兵庫人挑む③サル学に始まる. 神戸新聞 2007年10月21日号.

○横山真弓 (2007) 兵庫県森林動物研究センターがオープンしました. Wildlife Forum 12: 38-39. 野生生物保

護学会.

○横山真弓 (2007) 兵庫県における2006年のツキノワグマ対策. Bear Japan 8: 16. 日本クマネットワーク.

○横山真弓 (2007) クマ問題を解くQ&Aその1. Bear Japan 8: 6-7. 日本クマネットワーク.

8. 取材・報道

○藤木大介 (2007) 山の姿変えるシカ食害 (2007年8月31日,神戸新聞).

○室山泰之 (2007) 名張サル被害. メ~テレ(名古屋テレビ) UP! 2007年5月1日放送.

○横山真弓 (2007) 朝日放送.「ガラスの地球を救えスペシャル~届け生き物たちの声」生放送出演. 「里へおり

てきたクマ」コーナーでの専門家としての説明・コメント. 2007年4月30日放送.

○横山真弓 (2007) 「捕獲シカ肉活用大作戦」専門家としてのコメント (2007年5月9日,神戸新聞).

○横山真弓 (2008) 「クマの目撃件数減る」専門家としてのコメント (2008年1月27日, 丹波新聞).

Page 31: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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9. 社会的活動(検討委員・学会役員等)

藤木大介

① 兵庫県野生動物育成林整備計画事業アドバイザー

森光由樹

① 野生動物医学会個体群管理委員会委員

② 日本獣医師会野生動物対策検討委員会委員

室山泰之

① 農林水産研究高度化事業「営農管理的アプローチによる鳥獣害防止技術の開発」外部評価委員

② 農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー

③ 兵庫県野生動物育成林整備計画事業アドバイザー

④ 京都府ニホンザル保護管理計画検討会検討委員

⑤ 宇陀・名張地域鳥獣害防止広域対策協議会アドバイザー

⑥ 日本霊長類学会評議員・霊長類学会理事(自然保護担当)

⑦ 国際学術雑誌Primates Advisory Board

⑧ 野生生物保護(野生生物保護学会和文誌)編集委員

坂田宏志

① 特定鳥獣保護管理計画管理技術マニュアルワーキンググループ (環境省, 自然環境研究センター)

② 平成19年度近畿地方アライグマ防除モデル事業調査検討会委員 (環境省近畿地方環境事務所)

③ 平成19年度鳥獣保護管理における人材登録制度構築及び活用のための検討調査事業検討委員 (環境省,

自然環境研究センター)

④ アライグマ防除のためのワークショップ (環境省, 自然環境研究センター)

⑤ 環境省 平成19年度自然環境保全基礎調査種の多様性調査(哺乳類)にかかる作業部会委員 (自然環境研究

センター)

⑥ 鳥獣害対策における普及活動の効果的推進方法に関する検討会委員 ((社)全国農業改良普及支援協会)

⑦ 文科省野生動物専門職プログラム事業検討委員会委員 (日本獣医生命科学大学)

⑧ 農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー

⑨ 兵庫県環境審議会鳥獣部会特別委員

⑩ 兵庫県野生動物育成林整備計画事業アドバイザー

⑪ 神戸県民局イノシシ対策検討会委員

⑫ 大阪府イノシシ保護管理計画検討委員

⑬ 日本哺乳類学会保護管理委員会シカ保護管理検討作業部会事務局

⑭ 日本生態学会大会企画委員会委員

鈴木克哉

① 野生生物保護学会青年部会幹事

② ワイルドライフフォーラム(野生生物保護学会フォーラム誌)編集委員

横山真弓

① 日本哺乳類学会保護管理委員会シカ保護管理検討作業部会事務局

10. 協力研究員等の活動支援

研究センターでは、研究員の調査研究活動を補助する野生動物研究技術専門員(嘱託職員)を研究部に1

名配置するとともに、野生動物に関する調査研究を行う若手研究者を「協力研究員」として認定し、調査研究

活動の推進や研究成果の発表を活発に行っている。

Page 32: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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氏 名 主な調査研究内容

【野生動物研究技術専門員】

齋 田 栄里奈 哺乳類の解剖、ニホンジカ等のテレメトリー調査

【協力研究員】

江 草 佐和子 ヌートリアの分布と被害拡大過程の解析

遠 藤 美 香 ニホンザル生息動向調査、ニホンザル等のテレメトリー調査

江 藤 公 俊 ニホンジカ等のテレメトリー調査、糞塊密度調査

石 川 圭 介 有害鳥獣対策のための犬の育成・指導方法の確立

木 下 裕美子 大・中型哺乳類の年齢査定、食性分析、糞塊密度調査

岸 本 康 誉 ニホンジカの目撃効率等の解析

嶋 恵 介 哺乳類の解剖、標本制作

米 澤 里 美 哺乳類の解剖、ニホンジカ等のテレメトリー調査、糞塊密度調査

(アルファベット順)

□7 野生動物保護管理運営協議会ワイルドライフ・マネジメント推進部会の開催と各部会への参画

科学的で計画的な野生動物の保全と管理を推進するため、幅広い利害関係者の合意形成を図りながら、ワイルド

ライフ・マネジメント推進施策や特定鳥獣保護管理計画を検討するとともに、研究センターの研究や普及成果を検証

するために「野生動物保護管理運営協議会」が設置された。

1. ワイルドライフ・マネジメント推進部会の開催

研究センターの研究や普及成果など取組状況を報告した。

① 開催日時 :平成20年3月7日(金)13:30~

② 会 場 :神戸市教育会館203号室

③ 協議事項 :研究センターの運営状況及び森林動物専門員の活動状況の報告について

④ 出席委員等:委 員=池田部会長以下11名(欠席2名)

:オブザーバー=大阪府等3府県

:事務局=研究センター次長以下8名及び豊かな森づくり課5名

⑤ 主な意見 :・研究センターとして長期的な数値目標、数値指標などをもって進行管理する必要がある。

・研究センターの独自色をだすことが必要。

・獣害に強い集落づくりなどを県民や地域にわかりやすい言葉で広報をして欲しい。等 々

2. 総会及び各部会への参画

(1)野生動物保護管理運営協議会総会

ア 開催日時 :平成20年2月22日(金)13:30~14:50

イ 会 場 : 神戸市教育会館501号室

ウ 協議事項 :a 野生動物保護管理運営協議会の概要と設置要綱について

b 会長の選出及び副会長、部会長、部会長代行の指名

c 研究センターの運営状況及び森林動物専門員の活動状況の報告

エ 出席委員等:委 員=朝日会長以下14名(欠席6名)

:オブザーバー=環境省近畿地方環境事務所及び大阪府等3府県

:事務局=農林水産局長・豊かな森づくり課4名及び研究センター8名

(2)頭数管理部会

ア 開催日時 :平成20年2月22日(金)15:00~

Page 33: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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イ 会 場 :神戸市教育会館501号室

ウ 協議事項 :a 第3期シカ保護管理計画の検証・評価に関すること

b シカ肉の有効活用に関すること

エ 出席委員等:委 員=朝日部会長以下6名(1名欠席)

:オブザーバー=環境省近畿地方環境事務所及び大阪府等3府県

:事務局=農林水産局長・豊かな森づくり課4名及び研究センター8名

(3)絶滅防止部会

ア 開催日時 :平成20年3月7日(金)10:30~12:00

イ 会 場 :神戸市教育会館203号室

ウ 協議事項 :第2期ツキノワグマ保護管理計画の検証・評価に関すること

エ 出席委員等:委 員=9名(欠席なし)

:オブザーバー=大阪府等3府県

:事務局=豊かな森づくり課5名及び研究センター8名

【参考】平成19年度野生動物保護管理運営協議会要員 (任期:平成20年3月31日まで)

分 野 委員氏名 所 属 等 全

部会

W 頭 絶

学識経験者

朝日 稔 兵庫医科大学 名誉教授 会長 ○ 部会長 長代行

中瀬 勲 兵庫県立大学 教授 (県立人と自然の博物館 副館長) 副会長 長代行

池田 啓 兵庫県立大学 教授(県立コウノトリの郷公園 田園生態研究部長) ○ 部会長 ○

高柳 敦 京都大学大学院農学研究科 講師 ○ ○ 部会長

梶 光一 東京農工大学共生科学技術研究院 教授 ○ ○ 長代行

深町加津枝 京都府立大学人間環境学部環境デザイン学科 准教授 ○ ○

農林業被害

団体

川﨑 靖志 兵庫県農業会議 次長 ○ ○

石田 成正 兵庫県農業法人協会 副会長 ○ ○ ○

島津 哲治 兵庫県森林組合連合会 専務理事 ○ ○

生垣 友信 しそう森林組合 代表理事組合長 ○ ○

高見 芳徳 兵庫県養蜂振興会 会長 ○ ○

保護団体

権藤 眞禎 兵庫県自然保護協会 副理事長 ○ ○

冨永佳与子 NPO法人 Knots(ノッツ) 代表 ○ ○

望月 義勝 東中国クマ集会 事務局長 ○ ○

森山まり子 日本熊森協会 会長 ○ ○

狩猟団体 松本 祐一 兵庫県猟友会 会長 ○ ○ ○ ○

行政関係 米丸 正則 兵庫森林管理署長 ○ ○

辻 重五郎 丹波市長 ○ ○

公募委員 釜井 利典 会社員 ○ ○

柳川瀬正夫 ㈱丹波姫もみじ 代表取締役 ○ ○ ○

計 20名 13 7 9

注)「全体」=全体構成員 「W」=ワイルドライフ・マネジメント推進部会 「頭」=頭数管理部会 「絶」=絶滅防止部会

Page 34: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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Ⅲ 森林動物研究センターの主な出来事 □1 1年間のあゆみ

4月 2日 職員辞令交付式(本庁及び県立大学) 4月 3日 事務所開所と辞令交付式 サル追い犬取材対応(香美町) 4月 5日 副知事視察・概要説明 県政広報番組取材(サンテレビ) 4月 8日 センター所在地自治会の施設案内 三木自然愛好研究会総会(三木市)で講義 4月 9日 県政広報番組取材(サンテレビ) 4月10日 丹波県民局政策会議を当センターで開催 4月17日 森林林業課長会議(神戸市)への出席と事業概要の説明 香美町追い払い犬の育成指導(香美町) 4月18日 住宅建設局長の視察・概要説明 4月19日 鳥獣行政担当者会議(神戸市)への出席と事業概要の説明 4月19日 生物多様性国家戦略見直しに係る地方説明会(環境省)で意見発表(大阪市) 4月22日 氷上ペンクラブの視察研修 4月23日 森林林業専門員会議(神戸市)への出席と事業概要の説明 4月24日 開所式典を挙行及び事業概要のプレゼンテーション 4月26日 東中国山地緑の回廊連絡調整会議(岡山県)への出席 第1回森林動物指導員研修会の開催 4月30日 朝日放送「ガラスの地球を救うスペシャル-届け生き物たちの声-」に出演 5月 1日 香美町追い払い犬認定制度(香美町)説明会 ニホンジカ有効活用研究会設立準備会開催 5月 8日 農林水産局長及び県理事視察・概要説明 奈良県宇陀市室生地域協議会(宇陀市)出席 5月 9日 三重県からの相談対応 アライグマ被害対策講習会で講義(川西市) 5月10日 青垣いきものふれあいの里企画委員会の視察研修 青垣いきものふれあいの里が公募した住民の視察セミナー 5月13日 丹波市柏原町住民グループ三四会視察研修 5月15日 サル出没総合対策事業(神河町) 5月16日 シカ有効活用事例調査(佐用町) 5月17日 県果樹研究会部会長会で議講(アライグマ・サル)(神戸市) 5月18日 神戸市シルバーカレッジ(神戸市)での講演 ひょうご大学連携「ひょうご講座」(主催:ひょうご大学連携推進機構)(神戸市)

で講義 5月19日 ニホンザル研究セミナー参加(京都大学霊長類研究所) 5月19日~20日 ひょうご森の祭典(相生市)にパネル出展 5月25日 京都大学地球環境学堂「環境マネジメントセミナー」(京都市)で講義 5月26日~27日 タイワンザルワーキンググループ会議(愛知県)出席 5月28日 日本熊森協会視察研修 5月29日 神河町サル被害対策協議会出席・講義(神河町) 5月30日 淡路市イノシシ対策会議出席・講義(洲本市) 京都府野生動物生息実態調査検討委員会(京都市)出席 5月31日 轟大根生産組合視察研修(シカ被害対策) 地域振興課・豊岡市「コウノトリ博物館」構想担当者の視察 6月 1日 教育・情報局長視察・概要説明 6月 3日 シカ肉活用のスローフード講習会主催(篠山市) 6月 4日 アライグマ捕獲技術の取材(三木市) 6月 6日 しごと局長視察・概要説明 香美町サルぼい犬認定式(香美町)出席 6月 9日 狩猟文化シンポジウム(富山市)でパネリスト参加

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6月 9日~10日 県立大学公開講座:社会人専門プロフェッショナルコース「大中型野生動物の被害対策と保全のための管理技術」を当センターで開催

6月13日 加古川・明石農業改良普及センター職員研修会(加古川)で講義 6月14日 阪神シニアカレッジ(宝塚市)での講義 6月15日 阪神シニアカレッジ(宝塚市)での講義 県立大学自然・環境科学研究所教授会主催の公開セミナーを開催(当センター) 野生動物育成林・森林プロジェクト打ち合わせ会議 6月19日 ニホンジカ等有効活用研究会設立総会を当センターで開催 近畿農政局長視察研修 6月20日 丹波市青垣子育てグループ視察 6月22日 ひょうご大学連携「ひょうご講座」(主催:ひょうご大学連携推進機構)(神戸市)で講義 三重県甲賀市議会視察研修(サル追い払い犬) 6月26日 アライグマ被害対策研修会で講義(神戸市淡河) 7月 3日 農林水産省高度化事業実験(京都大学霊長類研究所) 7月 3日 神河町サル対策打ち合わせ(神河町) 7月 4日 関西地区林業試験機関連絡協議会保護部会獣害分科会で講演(滋賀県守山市) 7月 6日 神河町サル対策現地確認会(神河町) 7月 8日 シカとイノシシ活用シンポジウムの共催(神戸市:ポートピアホテル) 7月 9日 栃木県担当者視察・概要説明 7月10日 農林水産技術総合センター所長他の視察と協議 和田山・八鹿農業普及センター職員の視察研修 7月11日 狩猟者セミナーで講義(社農林) 狩猟者セミナーで講義(柏原農林) 7月12日 ^ 獣害に強い集落づくり検討会(篠山市) 小代区サル対策打ち合わせ(香美町) 7月13日 豊岡市有害鳥獣対策協議会の視察研修 7月14日~16日 日本霊長類学会大会で発表(滋賀県・滋賀県立大学) 7月17日 兵庫県動物愛護協会総会で講演(神戸市) 7月19日 狩猟者セミナーで講義(神戸農林) 狩猟者セミナーで講義(龍野農林) 7月21日 神河町サル追い犬説明会に出席 7月23日 猟友会丹波市青垣支部の視察と交流会 7月25日 大阪府シカ保護管理計画検討会への参加 7月26日 狩猟者セミナーで講義(洲本農林) 狩猟者セミナーで講義(豊岡農林) 7月27日 狩猟者セミナーで講義(加古川農林) 狩猟者セミナーで講義(上郡農林) 神戸地区農業共済協議会の視察研修 職員時報のじぎく取材 7月31日 狩猟者セミナーで講義(和田山農林) 8月 1日 県地域高齢者大学4年生「丹波OB大学」(丹波市)で講義 シカ被害対策指導(多可町加美区) 8月 2日 狩猟者セミナーで講義(姫路農林) アライグマ捕獲従事者研修で講義(神戸市北区) 8月 3日~16日 サル被害巡回調査(篠山市) 8月 8日 狩猟者セミナーで講義(阪神北) 8月 9日 野生動物育成林整備打ち合わせ会議 8月10日 読売テレビ取材対応(シカ) 8月17日 緑の少年団指導者の視察と研修 8月20日 柏原・篠山農業普及センター職員の視察研修 8月21日 柑橘果樹栽培者研修会で講義(洲本市)(野生動物全般) 滋賀県鳥獣害対策担当者視察研修(サル追い払い犬) 8月22日 丹波市自治会長会視察研修 8月23日 「教職員セミナー」で講義(人と自然の博物館) 8月24日 篠山市農業振興協議会への出席

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8月25日 篠山市森林組合講演会で講演(篠山市) 8月27日 鳥獣保護法改正説明会に出席(尼崎市) 宍粟一宮農会長会視察研修(宍粟市)(シカ被害対策) 狩猟者セミナーで講義(阪神南) 8月28日 県民政策部長視察・概要説明 ラボ国際交流西宮グループの視察 8月29日~9月1日 国際シンポジウム招待講演(台湾) 8月30日 鳥取県職員等視察研修 高知県鳥獣対策室視察研修 8月31日 篠山市奥畑集落サル追い払い研修会(篠山市) 9月 3日 新宮稲作研究会視察研修(シカ対策) 9月 4日 果樹担当普及員集合研修(農業大学校) 9月 5日 環境審議会鳥獣部会(当センターで開催)における施設概要の説明 兵庫県猟友会長視察懇談 9月 7日 宍粟市波賀町農会長会視察研修(野生動物全般) 9月10日 日本動物愛護協会会員の視察・概要説明 9月11日 鳥獣害担当者会議に出席(農林水産省) 9月13日 丹波市春日町高齢者学級の視察研修 近畿自然歩道文化クラブ視察研修 9月14日 狩猟者セミナーで講義(神戸農林) JA但馬女性部視察研修(野生動物全般) 9月14日~17日 日本哺乳類学会大会で発表(府中市・東京農工大) 9月18日 関係機関によるクマ対策会議開催 9月19日 丹波の森環境セミナーの視察研修 静岡県富士農林事務所鳥獣対策担当者の視察研修 9月20日 近畿農政局長視察研修 9月25日 森林動物指導員現地研修会(朝来市) 小代サルぼい犬情報交換会(香美町) 9月26日 三重県獣害対策地域リーダー研修会で講師(三重県津市) 丹波県民局との被害対策の進め方協議 養父市長来所・概要説明 9月27日 ニホンジカ有効活用研究会活動発表会 9月29日 サル被害お知恵拝借で講義(香美町) 10月 2日 和歌山県白浜町農業委員会視察研修(野生動物全般) 丹波鹿に関する商品登録打ち合わせ(農林水産技術総合センター) 10月 3日 朝来市農業技術連絡会研修会で講義(和田山)(アライグマ対策) 10月 4日 丹波の森大学での講演(丹波市) 県庁ビジョン課取材・概要説明 猿落くん設置指導(神河町) 10月 4日~5日 エゾジカ衛生処理技術講習会へ出席(北海道) 10月 6日 獣害に強い集落づくり戦略会議 サル用電気柵設置指導(香美町) 10月11日 サル用電気柵設置指導(香美町) 10月11日~19日 シカGPS追跡調査 10月16日 高校教育研究会農林部会視察研修 10月17日 野生動物育成林整備指導(篠山市) 10月18日 丹波の森大学生の視察研修 10月19日 日本森林学会特別講演(神戸市) 10月19日~21日 日本動物行動学会大会で発表(京都市) 10月22日 滋賀県高島市サル追い払い犬担当者の視察研修 10月23日 近畿府県鳥獣行政担当者会議へ出席(神戸市) 篠山市川阪サル追い払い研修(篠山市) 10月24日 京都府議会農林環境常任委員会視察研修 10月25日 クマの安全対策学校説明会で講義(佐用町)

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10月26日 兵庫県猟友会総会出席(出猟カレンダー等依頼) 熟年篠山農業講座の視察研修 10月29日 県農業共済課長等研修会で講義(神戸市)(野生動物全般) 10月29日~11月6日 糞塊密度調査の実施(県内各地) 10月30日 豊岡市農業委員会視察研修(野生動物全般) 人材育成研修兼森林動物指導員研修(シカ・集落づくり:外部講師招聘) 10月31日 獣害対策意見交換会(外部講師:滋賀県・山中成元氏との意見交換会) 11月 1日 猪名川町農業委員会視察研修(野生動物全般) 三重県津市関係者視察研修(野生動物全般) 11月 2日 鳥獣行政担当者会議出席(神戸市) ^ 富山県自然保護課担当来所・概要説明 11月 4日 猟友会三田支部総会で講演(三田市) 11月 6日 サルぼい犬訓練指導(香美町) 11月 7日 奈良地区営農連絡協議会の視察研修 11月 8日 兵庫県農林水産常任委員会の調査 篠山市農業生産組合連絡協議会視察研修 野生動物育成林整備検討会出席(センター) 関東農政局研修でサル追い払い犬の事例発表(長野県) 11月 9日 景観園芸産業研究会視察研修 淡路森振興会視察研修 11月12日 養父市議会産業建設常任委員会視察研修 森林林業技術センター衛生委員会で講師(宍粟市) 11月13日 福井県嶺南振興局長他視察研修 六甲山イノシシ検討会へ出席 11月14日 農業会議・常任会議会で講演(神戸市) 氷上西高等学校総合学習で視察研修(1年生と3年生) 加西市農業指導者連絡会視察研修 11月16日 3府県知事会議フォローアップ会議へ出席(京都市) 11月16日~18日 野生生物保護学会で発表(流山市) 11月19日 研究センターセミナー「人獣共通感染症(山口大学 前田健講師)」 11月20日 櫻守の会視察研修 小代サルぼい犬訓練(香美町) 11月21日 民主党国会議員視察研修 11月27日 小代サルぼい犬訓練(香美町) 11月28日 綾部市林業会議視察研修 第21回外来種影響・対策研究会講師(東京・主催:(財)リバーフロント整備センター) 11月29日 野生動物保全管理資格制度検討会視察・意見交換会 12月 1日 丹波市環境促進事業「森に学ぶ、森を守る、森を活かす」で講演(青垣町応相寺地区) 12月 3日 JA兵庫西古子川営農組合視察研修(野生動物全般) 丹波地区有害鳥獣対策協議会出席(研究センター) 12月 4日 上郡町林業経営研究グループ視察研修 12月 5日 丹有地区高校生物教員視察研修 12月 6日 アライグマ対策研修会で講義(神戸市) ニホンジカ有効活用研究会現地研修(たつの市・佐用町) 12月 7日 神河町大山財産区視察研修(シカ対策) 12月 8日 生涯学習カレッジ「リバグレス猪名川」で講演(猪名川町) 12月13日 福井県農業普及協議会視察研修 12月14日 宝塚野生動物対策研修会(宝塚市) 12月16日 野猿被害防止対策のための山口市仁保地区講演会(山口市) 12月18日 所管用地内のマツタケ施業に関する専門家の指導 ニホンジカ有効活用研究会運営方針協議(豊岡市) 12月26日 篠山市モデル集落(向井)研修会(篠山市) 12月27日 篠山市モデル集落(小野奥谷)研修会(篠山市) 1月 7日 農林水産技術総合センターとの調整会議(農林水産技術総合センター)

Page 38: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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1月 8日 小代地区鳥獣害対策協議会(香美町) シカ被害現地調査(養父市) 奈良県森林保全課来所・概要説明 1月10日 静岡県川根地域協議会視察研修 平成19年度第2回農作物鳥獣被害対策研修会で講演(愛知県) 1月11日 篠山市ラジオテレメトリー研修(篠山市) 1月15日 篠山市被害対策チーム会議(篠山市) 1月16日 福崎町農会長会視察研修 1月21日 兵庫県農業法人協会視察研修 農林水産省高度化事業「営農管理」検討会出席(つくば市) 1月22日 轟音玉講習会の開催 ニホンジカ等有効活用研究会増井会長との協議(豊岡市) 1月23日 アオサギ対策会議出席(篠山市) 1月23日~24日 県立大学人間環境大学院講義(人と自然の博物館) 1月24日 生物多様性と野生動物被害対策を考えるシンポジウムでパネリスト(京都市) サル接近警報システムのメンテナンス指導(篠山市) 1月25日 家畜保健衛生業績発表会で発表(神戸市) 1月26日 Bセンスフォーラムで発表(東京) 1月27日 三木山森林公園シカ肉試食イベントに出席(三木市) 1月29日 小代サルぼい犬訓練(香美町) 1月30日 人材育成兼森林動物指導員研修の開催(クマ) 1月31日 狩猟・射撃技術研修の開催(外部講師:重田陽三氏招聘) 2月 1日 3府県知事会議フォローアップ会議の開催(センター) 2月 2日 神河サル追い払い犬訓練(神河町)

2月 5日 小代サルぼい犬訓練(香美町) ニホンジカ有効活用研究会の開催(シカ試食イベント:豊岡市) 2月 6日 農林水産省大臣官房企画評価課調査官視察研修 淡路における学術捕獲調査打ち合わせ会議(洲本市) 2月 8日 ISO外部審査受検と概要説明 2月 9日~11日 日本獣医学会で発表(香川県) 2月12日 シカ皮の活用協議(県立工業技術センター・皮革工業技術支援センター) わらびの里シカ肉試食会へ出席 2月13日 農業部門との調整会議(神戸市) 2月14日 環境省委員会出席(東京) 地域で取り組む野生鳥獣被害防止広域対策検討会で講演(京都府) 2月16日 神河サル追い犬訓練(神河町) 2月18日 篠山市奥畑集落の先進地視察同行(滋賀県) 2月19日 小代サルぼい犬訓練(香美町) 篠山市野生動物被害対策支援チーム打ち合せ会(篠山市) 2月19日~21日 保護管理専門家会議開催(センター)シカ・サル・クマ 2月20日 和歌山県農林水産部長視察・概要説明 鳥獣被害防止特別措置法説明会に出席(京都市) 2月21日 普及事業打ち合わせ(神戸市) 2月22日 野生動物保護管理運営協議会に出席(神戸市) 2月25日 近畿アグリハイテクシンポジウムで講演(主催:近畿農政局・京都市) 2月26日 小代サルぼい犬訓練(香美町) 宇陀・名張地域鳥獣被害防止広域対策協議会で講演(三重県) 2月27日 三木市志染地区農会長視察研修 2月28日 淡路景観園芸学校里山コース出前講座(淡路市) 2月29日 淡路獣医師会で講演(洲本市) 北播磨地区稲作研究会で講義(八千代町) 3月 1日 神河サル追い犬訓練(神河町) 3月 1日~2日 淡路試料収集事業(イノシシ・シカ) 3月 4日~5日 獣害対策発表会「サルを馴れさせないとは」(主催:中国四国農政局・山口県)

Page 39: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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〃 「犬猿の仲を利用する」 〃 3月 5日 ジビエによる地産地消と鳥獣害対策を考えるシンポジウムで講演(近畿農政局・京都市) 森林林業技術センター研究報告会出席(宍粟市) 3月 6日 野生動物育成林整備事業打ち合わせ(人と自然の博物館) 3月 7日 野生動物保護管理運営協議会の開催と出席(神戸市) 3月 8日~9日 淡路試料収集事業(イノシシ・シカ) 3月 9日 青垣いきものふれあいの里講演会で講演(丹波市青垣町) 3月10日 平成20年度予算特別委員会(農林水産部)で研究センターの取組について質疑 3月11日 サル(野生動物)害対策合同研修会の共催(篠山市) 小代サルぼい犬テスト(香美町) 3月13日 野生動物資源活用会議への参加(北海道) 人材育成兼森林動物指導員研修の開催(集落づくり・外部講師招聘) 3月14日 シカ肉料理試食会へ出席(丹波市) 3月14日~18日 日本生態学会大会で発表(福岡県) 3月15日~16日 本州部での試料収集事業(イノシシ・シカ) 3月15日 神河サル追い払い犬テスト(神河町) 3月17日 朝来市農業委員会視察研修 3月19日 篠山市野生動物被害対策支援チーム打ち合せ会(篠山市) 3月22日~23日 淡路試料収集事業(イノシシ・シカ) 3月23日 地球環境市民大学校「自然保護戦略講座」で講演(豊中市) 3月25日 小代サルぼい犬訓練(香美町) 環境省鳥獣保護業務室視察研修 3月26日 人材育成兼森林動物指導員研修の開催(サル) (財)森林総合研究所職員来所・概要説明 3月27日 和歌山県伊那地区対策協議会視察研修 3月28日~30日 日本獣医学会・野生動物医学会シンポジウムⅡで講演・発表(相模原市) 3月29日~30日 淡路試料収集事業(イノシシ・シカ) 3月31日 神河サル追い払い犬訓練(神河町)

□2 新聞記事掲載記録 森林動物研究センター開所以来新聞等に報道された記事は次の通りである。

発表

年月 内 容 掲載紙 掲載者名

19.4

猿追い払い犬いよいよデビューへ 日本海新聞但馬版

森林動物専門員が誕生 両立策探る-自然保護と農業被害防止 神戸新聞 森林動物専門員

県森林動物研究センター開所 動物出没 対応策探る 神戸新聞丹波版 河合名誉所長

県森林動物研究センター開所 人と野生動物共生探る拠点 神戸新聞 河合名誉所長

県森林動物研が開所 理想の共生へ成果期待 読売新聞丹波版

森林動物研究センター完成 人との棲み分け期待 朝日新聞丹波版

森林動物研究センター 「共生実現に期待」 丹波新聞 河合、林、水野、横山

19.5

捕獲シカ肉活用大作戦 ブランド化模索 研究会も発足へ 神戸新聞 横山

社説 人と野生動物 「共生」はぐくむ森と里の文化を 神戸新聞

県新幹部に聞く「森林動物研究センター:自然との共存モデルに」 神戸新聞 林所長

鳥獣害対策の追い払い犬 育て方を冊子に 日本農業新聞 石川協力研究員

野生動物の被害対策は? 種保存への技術も紹介 県森林動物研究センター9、10日に講座

神戸新聞 室山、坂田、横山、

森光、藤木

捕獲シカ肉活用大作戦 脂少なく鉄分豊富な「健康食材」 神戸新聞

19.6 シカ肉料理30人学ぶ 篠山 カルパッチョなど挑戦 神戸新聞

「早期の捕獲が鍵」 県立大 鳥獣害対策で講座 丹波新聞 横山、森光

Page 40: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

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19.6

シカ肉やイノシシ肉 有効活用へシンポ 神戸新聞

シカ肉活用で研究会 設立総会に30人が参加 神戸新聞

鳥獣害対策「対策専門機関を設立」 全国農業新聞 宇佐川

19.7

シカ・イノシシ肉有効活用シンポ きょう神戸で 毎日新聞

人と野生動物の共生をめざす 青垣に兵庫県森林動物研究センターがオープン

丹波こども新聞 宇佐川

シカ肉実は栄養満点 専門家らが有用性強調 神戸新聞

19.8

サル対策へ本格調査 県・市合同 19集落で被害聞きとり 丹波新聞篠山版

自治会長会研修会 県の施設を視察 丹波新聞 宇佐川

山の姿変えるシカ食害 広葉樹30地点で低木全滅 神戸新聞 藤木

19.9

ニホンジカ食べよう 食用活用めざし研究会 県内企業・団体ら連携 丹波新聞 田口

飼い犬が農作物守る 対害獣 育成マニュアル完成 神戸新聞

サル群れ140頭生息か 県と市被害防止へ生態調査 神戸新聞丹波版 香川

シカ肉普及へ意見交換 有効活用研、初の報告会 神戸新聞丹波版

シカ肉活用へ初会合 県団体ら 課題・提案交わす 丹波新聞

“サル害”対策を探る 人里から離す環境整備を 神戸新聞 稲葉

19.10 兵庫人挑む 誰もやっていないことを-進化の謎から共生探る 神戸新聞 河合、室山

19.12 人里のクマ目撃数減少 木の実豊作 山が快適?

本年度県研究センター調べ 毎年増減交互に 神戸新聞

20.1 クマの目撃件数減る 県下全体 木の実豊作で山にとどまる 丹波新聞 横山

20.2 シカ肉の魅力発掘 有効活用へ 但馬初研修 神戸新聞但馬版

20.3 サルの農作物被害 現状と対策法を紹介 神戸新聞丹波版 鈴木

サル追っ払え知恵と経験集結 朝日新聞丹波版 小林

□3 雑誌掲載記録 森林動物研究センター開所以来関係冊子に取り上げられた記事は次の通りである。

発表 年月

内 容 掲載雑誌 発行元 執筆者名

19.4 森林動物研究センターがオープン 会報「兵庫の林業」 兵庫県林業会議 小林

19.6 丹波市青垣町に野生動物保護管理の研究拠点施設 がオープン

会報「やまなみ」 兵庫県治山林道協会 浅田

19.7 “日本をリードするふるさと兵庫” 兵庫県森林動物研究センター~野生動物保護管理の研究拠点施設がオープン~

会報「ふるさと兵庫」 東京兵庫県人会 浅田

19.8 論壇「地方活性化に役立つことは即座に着手する」 農業(第1947号) 林所長

提言「肉用牛生産における山口型放牧の役割」 ビーフキャトル第9号 林所長

19.9 職場めぐり ~森林動物研究センター~

兵庫県職員時報

「のじぎく」 職員課

都道府県だより ~兵庫県森林動物研究センターがオープン~

会誌「森林防疫」 全国森林病害虫協会 浅田

19.12 「猿追い犬」10頭の訓練がスタート 神河町広報 神河町 神河町広報課

20.1 野生動物と農業被害について ~県立の森林動物研究センターが19年4月オープン~

「ネットワークひょ

うご」

兵庫県農業共済組合

連合会 農林経済課

20.3

県農政だより ~野生動物による農林業被害対策の取り組み~

中央会会報「協同」 JA兵庫中央会 浅田

論壇「野生鳥獣の動態と中山間地域の危機」 林所長

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Ⅳ 参考資料

□1 森林動物研究センターの関係法令 1.行政組織規則(抜粋) 第4章 地方機関

第46節 森林動物研究センター(第235条―第239条)

― 略 ―

第46節 森林動物研究センター 全部改正〔平成19年規則39号〕

(設置)

第235条 森林内に生息する野生動物の保護及び管理に係る調査研究、知識及び技術の普及等を行うことにより、森林と野生動物

の保護及び管理を総合的に推進し、もつて人と森林と野生動物の共存に寄与するため、森林動物研究センターを丹波市青垣町

沢野に置く。

(所掌事務)

第236条 森林動物研究センターにおいては、次に掲げる事務をつかさどる。

(1) 野生動物の保護及び管理に係る調査研究に関すること。

(2) 野生動物の生息地となる森林の保護及び管理に係る調査研究に関すること。

(3) 野生動物の保護及び管理に係る知識及び技術の普及指導に関すること。

(4) 野生動物の保護及び管理に係る施策の企画の支援に関すること。

(5) 県、市町又は地域住民が行う野生動物による農林業被害の防除のための取組に対する技術的支援に関すること。

(内部組織)

第237条 森林動物研究センターに、次の表の左欄に掲げる部を置き、これらの部に、それぞれ同表の右欄に掲げる課を置く。

名 称 課 名

業務部 総務課

研究部

(業務部の事務)

第238条 業務部においては、次に掲げる事務をつかさどる。

(1) 野生動物の保護及び管理に係る知識及び技術の普及指導に関すること。

(2) 県、市町又は地域住民が行う野生動物による農林業被害の防除のための取組に対する技術的支援に関すること。

(3) 広報に関すること。

(4) 庶務に関すること。

(5) 前各号に掲げるもののほか、研究部の所掌に属しないこと。

(研究部の事務)

第239条 研究部においては、次に掲げる事務をつかさどる。

(1) 野生動物の保護及び管理に係る調査研究に関すること。

(2) 野生動物の生息地となる森林の保護及び管理に係る調査研究に関すること。

(3) 野生動物の保護及び管理に係る施策の企画の支援に関すること。

― 略 ―

(地方機関の長等)

第386条 第4章に規定する地方機関(県民局を除く。以下この節において同じ。)に、それぞれの地方機関の名称を冠した長(兵

庫県民総合相談センター、県立生活科学総合センター、職員健康管理センター、県立男女共同参画センター、県立健康環境科

学研究センター、県立精神保健福祉センター、中央こども家庭センター、西宮こども家庭センター、姫路こども家庭センター、

豊岡こども家庭センター、県立女性家庭センター、食肉衛生検査センター、動物愛護センター、県立工業技術センター、県立

農林水産技術総合センター及び森林動物研究センターにあつては所長、県立こどもの館にあつては館長、県立淡路景観園芸学

校にあつては校長。以下この節において「地方機関の長」という。)を置く。

2 地方機関の長は、上司の命を受けて、地方機関の所掌する事務又は業務を掌理し、所属の職員を指揮監督する。

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3 次の表の左欄に掲げる職を、それぞれ同表の中欄に掲げる地方機関の組織の長として置き、その職務は、それぞれ同表の右

欄に掲げるとおりとする。

職 名 組 織 職 務

部長 部 上司の命令を受け、部の業務を管理する

(県立淡路景観園芸学校学長等)

第387条 前条に定めるもののほか、次の表の左欄に掲げる職を、それぞれ同表の中欄に掲げる地方機関の組織に置くことがあり、

職 名 組 織 職 務

次長 兵庫県民総合相談センター、・・・県立工業技

術センターの総務部、県立農林水産技術センタ

ー、森林動物研究センター又は県立淡路景観園

芸学校の総務部

中欄に揚げる組織の長の職務を補佐し、当該組織の

所掌する事務を整理し、所属の職員の担任する事務

を監督する。

主任研究員又は研究員 県立健康環境科学技術センター、県立工業技術

センター、県立農業水産総合技術センター又は

森林動物研究センター

上司の命を受け、試験研究に従事し、又は上司の命

を受け、臨床研究に従事する。

主任森林動物専門員又

は森林動物専門員

森林動物研究センター 上司の命を受け、森林と野生動物の保護及び管理の

推進に係る事務並びに野生動物による農林被害の

防除に関する専門的事項についての調査研究及び

普及指導の事務を処理する。

注)表のうち森林動物研究センターの関係部分のみ抜粋

2.兵庫県立大学の設置及び管理に関する条例(抜粋) 平成16年3月26日条例第18号

改正平成17年3月28日条例第11号 平成18年12月21日条例第62号 平成19年3月16日条例第13号

(大学附置の研究所)

第6条 大学に、次の表のとおり研究所を附置する。

名 称 目 的 位 置

経済経営研究所 経済及び経営の総合研究 神戸市西区学園西町8丁目

高度産業科学技術研究所 産業技術の先端研究 赤穂市上郡町光都3丁目

自然・環境科学研究所 自然及び環境の総合研究 三田市弥生が丘6丁目

淡路市野島常磐

豊岡市祥雲寺

佐用郡佐用町西河内

丹波市青垣町沢野

地域ケア開発研究所 地域における看護の開発に関する研究 明石市北王子町

一部改正〔平成17年条例11号・19年13号〕

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□2 森林動物研究センターの試験研究用機械・器具リスト 1.公用車

2. 研究機器類 (⑰⑱⑲は導入年度)

① 研究機器名 台数 研究機器名 台数

研究機器リスト

DNAシーケンサー(+作図ソフト) ⑲ 1 薬用冷蔵ショーケース ⑲ 1 PCR(サーマルサイクラー) ⑲ 1 クーラーボックス ⑲ 1 PCR(サーマルサイクラー)簡便器 ⑲ 1 ポータブル低温冷凍冷蔵庫 ⑲ 1 全自動封入器 ⑱ 1 超音波分散器 ⑲ 1 全自動染色器 ⑱ 1 吸引器(アスピレーター) ⑲ 1 凍結ミクロトーム(クリオスタット) ⑱ 1 ガス回転釜 ⑱ 1 ティッシュプロセッサー ⑱ 1 電気泳動用パワーパック ⑲ 1 純水・超純水装置 ⑲ 1 電気泳動装置 ⑲ 2 動物用生化学自動分析装置 ⑱ 1 PAGEセット(二連スラブ電気泳動槽)⑲ 1 DNA自動抽出器 ⑲ 1 乾熱滅菌器 ⑲ 1 吸光分光光度計 ⑲ 1 電子天秤(分析天秤) ⑲ 1 スクラバー式ドラフトチャンバー ⑲ 1 ベーシック型上皿天秤 ⑲ 3 バイオハザード対策用キャビネット ⑲ 1 ゲル染色用ミキサー(ウェーブミキサー) ⑲ 1 オートクレープ ⑲ 1 ガラス器具殺菌保管庫 ⑲ 1 回転式ミクロトーム ⑱ 1 PHメーター ⑲ 1 冷却微量高速遠心器 ⑲ 1 パラフィン包埋装置 ⑱ 1 卓上低速遠心器 ⑲ 1 パラフィン伸展バス ⑱ 1 遠心分離器 ⑱ 1 パラフィン伸展器 ⑱ 1 遠心濃縮器(DNA試料調整器) ⑲ 1 振とう恒温器 ⑲ 1 UVサンプル撮影装置 ⑲ 1 恒温器 ⑱ 1 生物顕微鏡(モニター出力装置付) ⑱ 1 凍結乾燥機 ⑱ 1 生物顕微鏡 ⑲ 1 送風低温乾燥機 ⑱ 1 実体顕微鏡(モニター出力装置付) ⑱ 1 マグネチックスターラー ⑱ 1

実体顕微鏡 ⑲ 1 EMソーラーデジタルビュレット ⑲ 1

小型顕微鏡 ⑱ 1 ハイパースターラーシステム ⑲ 1

DNA濃度測定器 ⑲ 1 自動手指洗浄機 ⑲ 1

スコッツマン製氷器 ⑱ 1 自動手指洗浄機(小型) ⑲ 1

超音波洗浄器 ⑲ 1 分注器(マイスターピペタス) ⑲ 1

自動超音波洗浄器 ⑲ 1 デシケーター(ドライボーイ) ⑲ 1

業務用温水高圧洗浄機 ⑲ 1 試験管ミキサー(デルタミキサー) ⑲ 1

血液用冷蔵庫 ⑱ 1 ラプトップクーラー(32本用) ⑲ 1

超低温フリーザー ⑱ 1 ラプトップクーラー(12本用) ⑲ 1

ディープフリーザー ⑲ 1 バキュームシーラー(バッグ付) ⑲ 1

薬用保冷庫 ⑲ 1 聴診器 ⑲ 2

購入年度 購入車両 車 種 台数 備 考

平成18年度

小型貨物(ワンボックス) 日産キャラバン 1

小型貨物(4WD) 三菱ランサー 2

小型貨物(2WD) 日産ADバン 2

軽トラック スズキキャリー 1

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3. 剥製・骨格標本 (⑰⑱⑲は作製年度)

② 調査機器名 台数 調査機器名 台数

フィールド調査機器リスト

首輪型GPS発信器4400 ⑱ 5 デジタルビデオカメラ ⑰ 1

首輪型GPS発信器4400 ⑲ 4 デジタルビデオカメラ(自動撮影装置付) ⑲ 2

首輪型GPS発信器3300 ⑲ 4 デジタルカメラ(望遠レンズ込み) ⑰ 1

携帯GPS ⑱ 2 暗視スコープ ⑱ 2

ラジオテレメトリー用受信器 ⑰ 1 暗視スコープ(集音機付) ⑱ 1

ラジオテレメトリー用受信器 ⑱ 4 フィールドスコープ ⑱ 2

ラジオテレメトリー用ハンディー受信器⑱ 3 測高機 ⑱ 1

ラジオテレメトリー用首輪型発信器 ⑱ 5 ポケットコンパス ⑱ 1

ラジオテレメトリー用首輪型発信器 ⑲ 10 プラニメーター ⑱ 1

マイクロチップ読取器 ⑲ 2 吊り下げ式体重計A ⑱ 2

エアー吹き矢 ⑲ 2 吊り下げ式体重計B ⑱ 2

アニマルボックス(動物保護器) ⑲ 6 ソーラーパネル(大) ⑱ 1

クマ捕獲用ドラム缶檻 ⑱ 5 ソーラーパネル(中) ⑱ 1

散弾銃 ⑲ 5 電気柵用パワーユニットB11 ⑲ 2

電動ガン ⑱ 1 電気柵用パワーユニットB600 ⑱ 1

動物用捕獲網(投網) ⑱ 1 電気柵用パワーユニットB260 ⑱ 1

動物用捕獲網(玉網) ⑱ 2 電気柵用パワーユニットB260 ⑲ 2

ネットランチャー ⑱ 2 チェーンソー ⑱ 1

防護盾 ⑲ 4 草刈機 ⑱ 2

トランシーバー ⑰ 6

③ 種 名 種別 サイズ 備考 種 名 種別 サイズ 備考

剥製・骨格標本リスト

アナグマ(♂) 剥製 6.15(kg) ⑱ ツキノワグマ(仔) 剥製 1 (kg) ⑰

アナグマ(♀) 剥製 5.2 ⑱ ツキノワグマ なめし皮 91.8 ⑱

アライグマ 剥製 4.6 ⑱ テン(♂) 剥製 1.75 ⑱

アライグマ 骨格 4.6 ⑲ケース テン(♀) 剥製 1.2 ⑱

アライグマ 剥製 7.0 ⑱ ニホンザル(♀) 剥製 11.4 ⑱

イタチ(♂) 剥製 0.95 ⑱ ニホンザル(仔) 剥製 1.8 ⑱

イタチ 剥製 0.65 ⑱ ニホンザル 骨格 11.4 ⑲

イノシシ(♂) 剥製 140 ⑲ ニホンジカ(♂) 剥製 58 ⑰

イノシシ(♀) 剥製 不明 ⑱ ニホンジカ(♀) 剥製 不明 ⑲

イノシシ(仔) 剥製 4 ⑱ ニホンジカ(♀) 骨格 不明 ⑲ケース

ウサギ 剥製 不明 ⑲ ニホンジカ(仔) 剥製 14 ⑲

ウサギ 骨格 不明 ⑲ケース ニホンジカ(仔) 剥製 5.5 ⑱

キツネ 剥製 4.65 ⑱ ヌートリア 剥製 5.2 ⑱

タヌキ(♂) 剥製 2.8 ⑱ ヌートリア 剥製 4 ⑱

タヌキ(♂) 剥製 3.5 ⑱ ハクビシン(♂) 剥製 3.6 ⑱

ツキノワグマ(♂) 剥製 80 ⑱ ハクビシン(♀) 剥製 3.55 ⑱

ツキノワグマ(♀) 剥製 50 ⑱ リス(♂) 剥製 0.264 ⑲

ツキノワグマ(仔) 剥製 10 ⑱ リス(♂) 骨格 0.264 ⑲ケース

ツキノワグマ(仔) 剥製 1 ⑰

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4. 蔵書

④ 購入年度 単行本(和書) 単行本(洋書) 雑 誌 備 考

蔵 書

平成17年度 186冊 507冊

平成18年度 29冊 37冊

平成19年度 145冊 28冊

計 360冊 65冊 507冊

DNAシーケンサー

展示ホールの剥製

展示された剥製を見学する来庁者

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□3 森林動物研究センター整備の沿革 1. 年 表 (構想検討から研究センター開設まで)

年 月 内 容 平成12年 1月

4月 平成13年 3月 4月 平成14年 3月

4月 平成15年 3月

4月 8月 平成16年 7月 平成17年 8月

10月 11月

12月 平成18年 3月

4月

8月 10月 平成19年 3月

4月

・教育委員会(人と自然の博物館)で「野生動物ふれあいの郷公園(仮称)構想」検討の予算計上 ・丹波県民局が青垣特定用地の利活用を含めた担当部局として構想検討委員会設置 ・「野生動物ふれあいの郷公園(仮称)整備構想」策定(丹波県民局) ・青垣特定用地の動植物現況調査の実施(丹波県民局) ・「森林・野生動物研究センター(仮称)基本計画策定(丹波県民局) ・全県的課題として担当を丹波県民局から環境局に移管し、整備に向けての基本方針を検討 ・「森林・野生動物保護管理研究センター(仮称)整備基本方向」策定(環境局) ・農林水産部に森林動物共生室が新設され、整備方針の検討及び従来の鳥獣行政を所管 ・ドイツにおけるワイルドライフ・マネジメント取組状況の視察 ・「森林・野生動物保護管理研究センター(仮称)整備基本方針」を策定(農林水産部) ・施設の基本設計・実施設計に着手 ・森林・野生動物管理官(仮称)候補者を県職員の中から公募し養成研修を開始(~19年3月) ・県立大学自然・環境科学研究所教授会において新部門増設の承認 ・施設整備のための基盤造成工事に着手(~18年3月) ・研究センターの研究部門の開設準備を担当する県立大学教授の全国公募を実施(~18年2月) ・建築主体工事に着工し、順次電気・機械設備工事も着工 ・森林動物共生室に研究センター開設準備担当参事(県立大学教授の兼務)を設置 ・森林動物共生室に開設準備係を新設し、管理官候補者5名を配属 ・県立大学自然・環境科学研究所の新設部門「森林・動物系」の教員4名(現教員の2名除く) を全国公募(~18年11月)し選考 ・施設名称を「森林動物研究センター」専門技術者は「森林動物専門員」に決定 ・研究センター研究棟建設工事の完了 ・県土地開発公社より研究センター実験調査フィールドとして用地を買戻し ・行政組織規則改正及び兵庫県立大学の設置及び管理に関する条例の改正 ・研究センターを開設し、24日に開設式典を開催

2. 委員会における検討① ~準備段階から基本方針決定まで~ (1) 平成12年度 「野生動物ふれあいの郷公園(仮称)」整備検討委員会での検討

主な取り組み 検討委員会構成メンバー

事務局である丹波県民局と人と自然の博物館を中心に、

今後の兵庫県の野生動物の保護管理のあり方を骨子とする

基本構想の検討を始めた。

構想では、「人と野生動物の調和的共存を目指す」を基

本理念と定め、欧米で取り組まれている「ワイルドライフ・マネ

ジメント」の考え方を導入し、①科学的な根拠に基づいた被害

管理、個体数管理、生息地管理の推進、②県民の合意形成

を図るための仕組みづくり、③調査研究と施策実施のため

の基盤整備に取り組むことが必要であると提案している。

とりわけワイルドライフ・マネジメント推進の中核研究

施設を青垣町に整備すること、総勢18名の研究者の配置、

研究課題、研究機能を効果的に活用するために必要な技術

普及や学習支援などを担う部署の設置を提案している。

なお、「野生動物ふれあいの郷公園(仮称)」の名称案

は、施策の方向性と異なるとして改称を提案した。

委員長 池田 啓 コウノトリの郷公園田園生態研究部長

委員 赤坂 猛 北海道環境科学研究センター自然環境部長

中静 透 京都大学理学部生態学研究センター教授

渡辺弘之 京都大学大学院農学研究科教授

高柳 敦 京都大学農学部生産環境科学科講師

田原直樹 人と自然の博物館主任研究員

三谷雅純 〃 〃

北原昭夫 丹波県民局長

菊森秀俊 県民生活部環境局自然環境保全室長

村田善郷 農林水産部林務課長

安積 正 教育委員会社会教育・文化財課長

顧 問 河合雅雄 人と自然の博物館長

増井光子 コウノトリの郷公園長

事務局 丹波県民局・人と自然の博物館

開催日 ①H12.8.1 ②H12.9.13 ③H13.2.15

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(2) 平成13年度 「野生動物ふれあいの郷公園(仮称)」基本計画検討委員会

主な取り組み 検討委員会構成メンバー

基本計画の検討を行い、中核施設名を「森林・野生動物

研究センター(仮称)」に改めた。

基本理念は「人と自然の調和的共存を目指して:有害鳥

獣駆除からワイルドライフ・マネジメントへ」と具体的イ

メージを表現し、推進体制としては、①総括セクションと

運営協議会の設置、 ②研究センターの設置、③森林・野

生動物管理官制度の創設 を3本柱として総合的に整備す

ることを提案した。

なお、中核施設は実験研究棟と飼育試験棟の2棟で構成

され、併せて設置予定地の山林の活用を図るとともに、研

究においてはプロジェクトチームを編成して運営すること

とした。また、現状では森林・野生動物管理官の候補者が

いないため、県職員の中から公募して2年間程度の専門研

修を受講させて養成することとした。

委員長 小野勇一 北九州市立自然史博物館長

副委員長 池田 啓 コウノトリの郷公園田園生態研究部長

委 員 梶 光一 北海道環境科学研究センター自然環境課長

片桐成夫 島根大学生物資源科学部教授

小林竜子 ㈱生活環境文化研究所チーフディレクター

高柳 敦 京都大学農学部生産環境科学科講師

武田信一 青垣町長

中尾正文 青垣町森林組合代表理事組合長

中辻美里 青垣いきものふれあいの里運営委員会副委員長

羽山伸一 日本獣医畜産大学野生動物獣医学教室講師

三浦慎吾 森林総合研究所東北支所地域研究

三谷雅純 人と自然の博物館主任研究員

顧 問 河合雅雄 人と自然の博物館長

増井光子 コウノトリの郷公園長

事務局 丹波県民局・人と自然の博物館

開催日 ①H13.9.20 ②H13.11.30 ③H14.2.28

(3) 平成14年度 「森林・野生動物研究センター(仮称)」整備計画推進委員会

主な取り組み 検討委員会構成メンバー

ワイルドライフ・マネジメントが全県的な課題であるこ

とから、12年度から鳥獣行政を所管していた環境局自然環

境保全課にプロジェクトを移管した。14年度は、構想実現

に向けた具体的な素案作りに着手し、年度末には「森林・野

生動物保護管理研究センター(仮称)整備基本方向」を策定

した。

委員長には河合博物館長が就任し、研究センター開設と

管理官制度創設の他に、ワイルドライフ・マネジメント運営

協議会、総括セクションとしての機能を持つ所管課や庁内

横断的なプロジェクトチームの設置等の必要性を提案した。

ただし、研究員を大学教員に位置付けること、管理官育

成プログラムの内容、林業改良指導員の活用方策、ガバメ

ントハンター制度の構築、青垣いきものふれあいの里との

連携等は、今後の検討課題とした。

委員長 河合雅雄 人と自然の博物館長

委 員 中瀬 勲 〃 副館長

池田 啓 コウノトリの郷公園田園生態研究部長

高柳 敦 京都大学大学院農学科森林科学専攻講師

三谷雅純 人と自然の博物館主任研究員

福岡誠行 兵庫県自然保護協会副理事長

笹谷峰雄 兵庫県猟友会前副会長

小林竜子 ㈱生活環境文化研究所チーフディレクター

中尾正文 青垣町森林組合代表理事組合長

中尾 勝 特定用地開発促進協議会会長

小田美里 青垣いきものふれあいの里運営委員会副委員長

顧 問 小野勇一 北九州市立自然史博物館長

増井光子 コウノトリの郷公園長

事務局 自然環境保全課・人と自然の博物館

開催日 ①H14.6.25 ②H14.7.26 ③H14.11.11 ④H15.2.28

(4) 平成15・16年度 兵庫県ワイルドライフ・マネジメント計画・運営協議会

主な取り組み 検討委員会構成メンバー

農林水産部に新設された森林動物共生室が、14年度末に

策定された「森林・野生動物保護管理研究センター(仮称)整

備基本方向」を引き継ぎ、研究センター設置場所、規模、機

能及び研究体制、県立大学附置研究所の位置付け、森林・野

生動物管理官の業務内容、種別、配置計画、林業改良普及

員の取組などを加えた「同基本方針」を、運営協議会での

検討を経て策定した。基本方針では、森林・野生動物管理官

は、専任管理官と管理官の2種類とし、後者は県民局の林

業改良指導員の兼務と整理した。

委員長 河合雅雄 人と自然の博物館名誉館長

委 員 中瀬 勲 〃 副館長

池田 啓 コウノトリの郷公園田園生態研究部長

高柳 敦 京都大学大学院農学科森林科学専攻講師

小林竜子 ㈱生活環境文化研究所チーフディレクター

岸本真弓 ㈱野生動物保護管理事務所主任研究員

冨永佳与子 NPO法人Knots代表

武田信一 青垣町長

酒井 毅 兵庫県猟友会副会長

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15年8月に先進地としてドイツの森林官制度や業務内容

を調査し ①森林官養成カリキュラム、②森林官の活動内

容や合意形成の仕組みづくり等を参考とした。また、調査

研究を担う県立大学の教員として公募する研究員は、必要

な専門分野と研究プロジェクト体制の構築を提案した。

基本指針は、その後16年7月の政策会議に上程の上公表

し、構想は検討から実現へ向けた段階にシフトした。また、

研究センターのオープンを19年1月と設定し、基本設計、

実施設計をまちづくり局に委任した。

垣内元治郎 兵庫県森林組合連合会専務理事

川﨑靖志 兵庫県農業会議次長

仲井啓郎 春日の自然をさぐる会代表

森山まり子 日本熊森協会会長

アドバイザー

岩槻邦男 人と自然の博物館長

増井光子 コウノトリの郷公園長

事務局 森林動物共生室

開催日 ①H15.10.30 ②H16.3.19 ③H16.10.6 ④H17.3.14

(5) 平成16年度 森林・野生動物管理官(仮称)制度検討会議

検 討 内 容 構 成 メ ン バ ー

各農林(水産)振興事務所から推薦された中心的な林業改

良普及員または鳥獣行政担当職員と、森林動物共生室職員、

林務課林業専門技術員によって構成される森林・野生動物

管理官制度検討会議を7回開催し、配置計画や育成プログ

ラム等を検討した。

森林・野生動物管理官は、センターと県民局に「専任管理

官」を配備する体制とし、業務区分を整理しながら県民局

に狩猟行政主体の鳥獣担当を残すとともに、従来の普及項

目「森林保護」を分割し、病害虫担当の「森林保護Ⅰ」に対し、

鳥獣害担当を「森林保護Ⅱ」として県民局配属の「管理官」

を兼務させることとした。管理官養成研修については、具

体的なスケジュールやカリキュラム案を作成した。

神戸農林水産振興事務所 主幹兼林業課長 大石房男

阪神南県民局地域振興部農林課 主査 下郷太郎

社農林振興事務所森林林業課 課長補佐 喜多靖範

姫路農林水産振興事務所森林林業課 課長補佐 山下隆男

上郡農林水産振興事務所森林林業課 課長補佐 皆木三郎

龍野農林振興事務所森林林業課 技術吏員 前野考司

豊岡農林振興事務所森林林業課 課長補佐 永井英司

和田山農林振興事務所森林林業課 課長補佐 河井 周

柏原農林振興事務所森林林業課 課長補佐 小野山直樹

洲本農林水産振興事務所森林林業課 課長補佐 和田太郎

林務課 林業専門技術員 春名貞夫

森林動物共生室所属職員 (所属・職名は16年度)

3. 委員会における検討② ~基本設計から開設まで~ (1) 平成17・18年度 野生動物保護管理運営協議会ワイルドライフ・マネジメント推進部会

主な取り組み 検討委員会構成メンバー

17 年度には、野生動物関係の協議会を保護管理運営協議

会として統合することになり、部会制を採用した上でワイ

ルドライフ・マネジメント推進部会を設置した。

研究センターの整備に向けては、人員配置上の課題もあ

り開設時期を19年4月に改め、規模査定、県会での予算審

議を経て17年11月には造成工事に着手し、17・18年度の

2ヵ年の債務負担で18年3月には建築工事に着手した。

17年6月には、専任管理官を野生動物管理官として名称

変更し、5名全員をセンター配置する計画に変更した。

17年10月には、センターが県立大学自然・環境科学研究

所の新部門として増設が認められ、研究部門の開設準備を

担う教授1名の先行公募を行い、18年4月には森林動物共

生室に開設準備担当参事兼務として先行配置した。

18年8月には、研究員は6名とし全国公募を始め、12月

には概ね研究スタッフが確定した。

また、推進部会でも様々な議論が出された施設の名称は

最終的に「森林動物研究センター」とし、専任管理官も全

員センター配置の「森林動物専門員」と、県民局配置で林

業改良指導員兼務の「森林動物指導員」に決定した。

部会長 河合雅雄 京都大学名誉教授

委 員 朝日 稔 兵庫医科大学名誉教授

中瀬 勲 兵庫県立大学教授(人と自然の博物館)

池田 啓 〃 (コウノトリの郷公園)

高柳 敦 京都大学大学院農学研究科講師

深町加津枝 京都府立大学人間環境学部助教授

川﨑靖志 兵庫県農業会議次長

島津哲治 兵庫県森林組合連合会専務理事

冨永佳与子 NPO法人Knots代表

酒井 毅 兵庫県猟友会理事

辻重五郎 丹波市長

足立 均 自営業

中川 功 環境コンサルタント会社社長

事務局 森林動物共生室

開催日 ①H18.2.6 ②H19.1.15

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(2) 平成17・18年度 森林・野生動物管理官(仮称)養成研修の実施

主な取り組み 構成メンバー

農林水産部関係(県民局を含む)の技術系職員の中から養

成研修受講者を募集し、応募者 13 名の中から論文・面接等

で選考した結果、補欠を含めて左記6名に決定した。

17年度は、各所属から養成研修基礎編(下表参照、20日

間)を受講し、18年度はうち5名が森林動物共生室に配属

され開設準備業務を行いながら、養成研修応用編(次ペー

ジ参照:14日間)を受講した。

なお、18年度はツキノワグマの大量出没年となり、捕獲現

場へ出かけ地域住民との合意形成手法なども学ぶ機会とな

った。また、シカ、クマの保護管理計画の策定事務や、専

門員として今後取り組むべき活動マニュアルの策定も大き

な育成研修として役立つこととなった。

林務課 課長補佐兼造林係長 宇佐川元已

〃 林政係 主査 田口 彰

明石農業改良普及センター 普及主査 小林 敏郎

豊岡農林振興事務所農政課 課長補佐 稲葉 一明

洲本家畜保健衛生所衛生課 課長補佐 香川 裕一

補 欠 1名

(所属・職名は17年度)

(3) 平成17年度 森林・野生動物管理官(仮称)養成研修カリキュラム

開催場所 開催日 テーマ 講 師 (敬称略)

人と自然

の博物館

(三田市)

9月14日(水) 野生動物保護管理総論Ⅰ・Ⅱ 京都大学大学院農学研究科

講師 高柳 敦 9月15日(木) 野生動物保護管理総論Ⅲ・Ⅳ

9月16日(金)

特別講演 「動物の保護の歴史と現状

-東西の動物観の比較を軸に-」

人と自然の博物館

名誉館長 河合 雅雄

ガイダンス「兵庫県のワイルドライフ・マネジメントⅠ」 人と自然の博物館

主任研究員 坂田 宏志、横山 真弓 10月12日(水) ガイダンス「兵庫県のワイルドライフ・マネジメントⅡ」

11月1日(火) モニタリング技術-シカの個体数管理- ㈱野生動物保護管理事務所

関西分室長 濱崎 伸一郎

12月7日(水) サルの生態と被害防除 同 関西分室主任研究員 岸本 真弓

1月27日(金) イノシシの生態と被害防除 麻布大学獣医学部 講師 江口 祐輔

3月9日(木) 北海道の野生動物被害の現状と対策

シカ保護管理計画の策定と検証

北海道環境科学研究センター

自然環境保全科長 梶 光一

3月10日(金) 外来種問題への取り組み ~アライグマの例~ 岐阜大学応用生物科学部講師 淺野 玄

3月13日(月) 島根県鳥獣対策専門員制度

イノシシ被害対策の普及

島根県中山間地域研究センター

特別研究員 小寺 祐二

野外実習・解剖実習

香美町 10月13日(木) クマの生態、被害防除、出没対応 ㈱野生動物保護管理事務所

関西分室主任研究員 片山 敦司ほか 養父市 10月14日(金) クマの学習放獣、テレメトリー調査

朝来市 11月2日(水) シカ糞塊密度調査Ⅰ 人と自然の博物館 坂田主任研究員他

丹波市 11月4日(金) シカ糞塊密度調査Ⅱ 森林動物共生室

篠山市 12月8日(木) サル生息地調査、テレメトリー調査 ㈱野生動物保護管理事務所

関西分室主任研究員 岸本 真弓ほか 博物館 12月9日(金) 野生動物医学 [解剖実習ほか]

西脇市 1月25日(水) 野生動物捕獲技術Ⅰ -ワナの仕掛け方ほか- ㈳兵庫県猟友会西脇多可支部

藤本秀通支部長、鳥獣保護員片岡耕治他 丹波市 1月26日(木) 野生動物捕獲技術Ⅱ -シカのグループ猟視察

特別研修

神戸市

中央区 2月13日(月)

野生動物保護管理運営協議会

(頭数管理部会・絶滅防止部会) -

神戸市

中央区 3月20日(月)

ワイルドライフ・マネジメント研修会

(外来種対策)、ガイダンス

田辺市ふるさと自然公園センター

鈴木 和男ほか

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(4) 平成18年度 森林・野生動物管理官(仮称)養成研修カリキュラム

開催場所 開催日 テーマ 講 師(敬称略)

人と自然

の博物館

(三田市)

8月9日(水) ニホンジカの保護管理について

兵庫県内のシカの現状について

(独)森林総合研究所 野生動物生態領域

鳥獣生態研究室長 小泉 透

人と自然の博物館 坂田主任研究員、

非常勤研究員 藤木 大介 8月10日(木)

11月29日(水) ニホンザルの生態と被害管理 京都大学霊長類研究所助教授 室山泰之

12月22日(金) 鳥獣保護法と野生鳥獣被害対策、その他関係法

令等について

環境省自然環境局野生生物課外来生物

対策室長 鳥居 敏男

1月24日(水) 狩猟文化史 東北芸術工科大学教授 田口 洋美

朝来市 1月29日(月) 猟の実際、野生動物の生態、資源利用 ㈳兵庫県猟友会会員 吉井あゆみ

人と自然

の博物館

(三田市)

1月31日(水) 普及方法、研究センターの役割 コウノトリの郷公園

田園生態研究部長 池田 啓

3月13日(火) ベアドッグによるクマ管理 NPO法人ピッキオ 田中 純平

野外実習

香美町 6月26日(月)

クマ出没対応技術 ㈱野生動物保護管理事務所

関西分室主任研究員 片山 敦司 6月27日(火)

佐用町 7月4日(火) サル出没対応技術

㈱野生動物保護管理事務所

関西分室主任研究員 岸本 真弓 神河町 7月6日(木)

朝来市 1月28日(日) 野生動物捕獲技術、解体実習 ㈳兵庫県猟友会会員 吉井あゆみ

特別研修

神戸市

中央区 6月22日(木) アライグマの生態、被害対策 生物多様性JAPAN 金田 正人

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Ⅴ データ編

□1 鳥獣データから 1. 野生動物による農業・林業被害

農業・林業被害金額の推移(図1)

599

206

1038

611

1,637

1,318

817

1,050992

798

0

500

1,000

1,500

元 5 10 15 18 19

林業

農業

合計

農作物被害(鳥類・獣類別)推移(図2)

521519

90

519

611

1,038

0

200

400

600

800

1,000

1,200

元 5 10 15 19

獣類 鳥類 合計

シカによる林業被害額の推移(図4)

189

579 206

599

0

100

200

300

400

500

600

700

元 5 10 15 19

シカ

合計

(1) 農業・林業被害金額(図1(百万円)) 平成19年度と平成元年比較では、被害総額では半減となっている。

内訳は、農業が約4億円、林業が約4億円、合計8億円の減となっている。

(2) 農業被害額半減の背景(図2(百万円)) ①農業被害の減少分は、統計数上は鳥類によ る被害が4億円減少しているのが大きな要 因である。

②一方、獣類による農業被害額は横ばい状況 にあり、深刻な状況にある。

(4) 林業被害額半減の背景(図4(百万円)) ①林業被害の大半がシカによる食害であり シカによる被害の減少が要因である。

②シカ被害の減少の背景には、再造林、拡 大造林など植林の減少による幼齢樹の 被害の減少が大きな要因と考えられる。

主な獣類による農業被害状況推移(図3)

50 53

143

310

15

204

180

0

50

100

150

200

250

300

350

イノシシ シカ サル ヌートリア アライグマ

元 10 19

(3) 獣類による農業被害額の維持(図3(百万円)) 防護柵の整備などの効果もありイノシシ、 シカによる被害は減少傾向にあるが、ヌー トリア、アライグマなど、外来生物による 被害が新たに発生している。

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戦国時代の遺構も被害(イノシシ)

シカにより下層植生が全て消失=多様性の喪失と

土砂流出の危機 (森林動物研究センター撮影)

2. 野生動物による様々な被害

人里への出没による人身被害・精神被害(サル)

(森林動物研究センター撮影)

人里への出没による人身被害・精神被害(クマ)

(森林動物研究センター撮影)

耕作放棄の理由(農会長アンケート2006から)

1168

438

315

鳥獣被害による耕作放棄地が発生したと回答した集落数 (農会長アンケート2006:森林動物研究センター調べ)

耕作放棄はない

鳥獣害を主な原因とする耕作

放棄が発生した

耕作放棄はあるが鳥獣

害が主な原因でない

耕作放棄地(イノシシの隠れ場)

シカによるJRの列車障害件数推移

133180

247286

24468

126

168

215213

0

100

200

300

400

500

600

10 13 16 18 19

上半期

下半期

(JR福知山支社提供)

(1) 人身被害・精神被害

(2) 生物多様性及び公益的機能の喪失 (3) 経済的損失

(5) 文化的損失 (4) 共通感染症の危険性

犬や野生動物から狂犬病の発生している地域(厚生労働省HPから)

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^

3. 野生動物の捕獲状況 シカ・イノシシの捕獲頭数推移(図5)

7,194

10,408

16,24115,575

12,035

9,923

8,985

5,344

13,447

13,190

15,078

6,733

7,6438,007

6,6055,962

5,536

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

5 10 12 14 15 16 17 18 19

シカ計

イノシシ計

(1) 狩猟鳥獣 ①シカ・イノシシ(図5)

狩猟及び有害捕獲によるシ カの捕獲は増加傾向にあるが、 イノシシは減少傾向を示して いる。

タヌキ・キツネ・ノウサギの捕獲状況推移(図6)

1,375

123

737

29

96

810

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

5 10 13 15 18

タヌキ

キツネ

ノウサギ

アライグマの捕獲状況推移(図7)

2 3 12 4899

361

2,100

2,779

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

2,200

2,400

2,600

2,800

10 13 14 15 16 17 18 19

ヌートリア捕獲頭数の推移(図8)

311

729

1,007

0

200

400

600

800

1,000

1,200

10 12 14 15 17 18 19

②タヌキ・キツネ・ノウサギ(図6) 身近な野生動物であるタヌキ・キツネ・ノウサギの捕獲頭数は、狩猟及び有害と合わせてもいずれも大幅に減少している。

③アライグマ(図7)・ ヌートリア(図8) 特定外来生物である二 種は、いずれも大幅に捕 獲数が増加している。 特に、アライグマの捕獲頭数の増加には極めて著しいものがある。

参考:全国のシカ捕獲数17年度(北海道除く)

4,8015,730

6,8277,194

10,608

15,078

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

兵庫 熊本 宮崎 大分 三重 静岡

狩猟

有害

合計

〈参考〉全国のシカの捕獲頭数順位(参考図) 北海道のエゾジカを除くホンシュ

ウジカでは、兵庫県が最も捕獲頭数 が多い。

(17年度環境省鳥獣統計から)

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(2) 非狩猟獣 狩猟の対象とならない次の二種は、被害等がある場合に限って、有害捕獲されている。 ①ツキノワグマ(図9) *平成8年狩猟禁止(県独自措置)

堅果類が凶作の年には、目撃数、捕獲数も増加する傾向がみられる。

へいせい

サルの捕獲状況推移(図10)

88

51

71

34

120

44

0

20

40

60

80

100

120

140

10 12 14 16 18 19

クマの目撃件数・捕獲数の推移(図9)

350

11889

151

125

190

224

96

0

10

20

30

40

50

60

捕獲頭数

0

100

200

300

400

目撃件数

放獣 2 1 2 0 0 5 4 39 4 49 15

捕殺 25 3 10 0 13 5 15 4 7 2 7 1 4 3

狩猟 2 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

捕獲計 27 9 10 2 14 7 15 4 12 6 46 5 53 18

目撃件数 151 89 350 118 224 96 980 125 743 190

堅果類豊凶 豊 凶 豊 凶 並 凶 豊 凶 豊 凶 豊

4 6 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19

注)捕獲数には、イノシシの有害捕獲用の「はこおり」などに誤って捕獲された個体を含む。 ②ニホンザル(図10)

農業被害に加えて家屋侵入などの生活環境被害や精神的被害も著しく、また防除対策が難しいことから有害捕獲が多くなる傾向がみられる。

〈全国のサル有害捕獲頭数〉 年度 捕獲頭数

H15 11,051

H16 14,115

H17 9,328

環境省鳥獣統計から

4. 狩猟者の現状

狩猟者免状交付状況推移(図11)7,549

7,243

6,350

5,875 5,651

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

網・ワナ 597 759 968 1,590 1,812

装薬銃 6760 6241 5,122 4,213 3,803

空気銃 192 243 270 72 36

合計 7549 7243 6,350 5,875 5,651

1 5 10 16 18

狩猟者免状所持者の減少と高齢化の進行(図11,図12) ワイルドライフ・マネジメント推進に大きな役割を担う狩猟者の減少と高齢化が進行しているが、今後もこうした状況が続けば、野生動物の個体数管理、有害捕獲の実施に支障が生ずることが想定される。

狩猟者の年代別構成の推移(図12)

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

60代以上 1353 2,755 2,990

50代 2284 2,430 1,835

40代 2754 689 492

20・30代 1158 375 334

1 14 18

〈参考〉全国のクマ捕殺・放獣数

年度 H16 H17 H18

捕殺数 2334 1093 4679

放獣数 213 74 506

環境省資料から

⑯980 ⑱743

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□2 調査結果から 1. 狩猟者の目撃情報から (1)シカの生息分布図

狩猟者が出猟した時に目撃したシカの情報を、地図に書き込んだものである。目撃頭数が多いメッシュ(5km 四方で1メッシュ)が濃赤で、少なくなれば色が薄くなる。2003年と2006年を比較すると、濃赤と赤 色が北と南へ拡散している状況が見られる。

(2)イノシシの生息分布図 シカ同様の情報処理したものであるが、2003年と2006年を比較すると、濃赤と赤色が減少している

状況がみえるが、淡路島での分布拡大が懸念されるところである。

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2. 農会長アンケート調査から (1)シカ被害の増減

シカによる農業被害の増減を聞いた図であるが、2003年は調査開始で十分な回答が得られなかったが、 高密度生息域周辺部を中心に被害が発生している状況が見られる。

なお、青色は、防護柵の設置等で被害が減少したという集落数である。 (2)アライグマによる農業被害の増減 アライグマによる農業被害の増減を聞いた図であるが、2003年は調査開始で十分な回答が得られなかっ

たが、ほとんど被害の報告は見られなかった。しかしながら、2006年には六甲山の北部から丹波、北播磨 を中心に被害の報告が相次いでいる。

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□3 野生動物育成林整備事業の取組状況 人と野生動物が共存できる森づくりを目指すため、県民緑税を活用し、集落周辺の森林に人と野生動物が棲み分けを目的としたバッファゾーンの整備、奥山に広葉樹の整備を行う。各県民局に配置した森林動物指導員は、野生動物の生息地管理の配慮から、これらの共生の森づくりにおいて関係者の指導を行う。

調査年度 事業地 対象動物 主な事業内容 備 考

H18 赤穂市周世(水木谷) イノシシ・シカ バッファゾーン整備 H19施工

〃 赤穂市周世(船戸) 〃 〃 〃

〃 たつの市揖保川町金剛山 イノシシ 〃 H19~20施工

〃 宍粟市波賀町原 クマ 奥地広葉樹林整備 〃

〃 豊岡市但東町奥赤 シカ・イノシシ バッファゾーン整備 H19施工

〃 美方郡香美町小代区東垣他

サル 〃 H19~20施工

〃 美方郡香美町小代区秋岡 〃 〃 〃

〃 美方郡香美町小代区茅野他

イノシシ・サル 〃 〃

〃 美方郡新温泉町中辻 クマ 奥地広葉樹林整備 H19施工

〃 養父市八鹿町八木 シカ・イノシシ バッファゾーン整備 奥地広葉樹林整備

H19~20施工

〃 養父市関宮 シカ・イノシシ バッファゾーン整備 〃

H19 多可郡多可町加美区 奥荒田

シカ・イノシシ 基本計画調査 H20~21施工

〃 赤穂郡上郡町河野原 シカ・イノシシ 〃 〃

〃 朝来市田路 シカ 〃 〃

〃 篠山市川阪 シカ 〃 〃

森林動物研究センター 全景

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森林動物研究センター

兵庫県

Page 59: 年 報はじめに 兵庫県は日本の縮図です。県土は日本海から太平洋までを縦断し、多様な気候と自然に恵まれ、哺乳類 約40種、鳥類約330種の生息が確認されています。このように多様な自然は県の宝といえますが、シカや

平成20年9月発行

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