カンボジアのマイクロファイナンス living in peace × セキュリテ 共催...
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5月24日(日)JICA地球ひろばで行ったLiving in Peace × セキュリテ 共催 マイクロファイナンスセミナーのプレゼン内容です。 カンボジアのマイクロファイナンス機関であるCHC、セラニティを訪問したメンバーからの報告になります。TRANSCRIPT
カンボジアのマイクロファイナンス
~現地レポート~MFI機関及びユーザー紹介
カンボジアの概要
Vietnam
Laos
Thailand
Gulf of Thailand
出典:外務省HP
国名:カンボジア共和国面積:181,000平方キロメートル(日本の本州に相当)人口:1,440万人(24歳以下が60.8%を占める)首都:プノンペン民族:クメール人90% ベトナム系5% 中国系1%その他4%言語:クメール語(公用語) フランス語 英語宗教:仏教95% その他5%通貨:リエル(4,112リエル=1ドル)識字率:全体73.6%(男性84.7% 女性64.1%)
東アジアにおける貧困国の一つ。UNDP人間開発指数*136位/179位中(2008年)。人口の35%の人々が、貧困線**以下の生活を強いられている(農村39%、都市5%プノンペン、
25%その他)。
*人間開発指数は、GDPより幅広い定義で生活の豊かさを測るべく、人間開発に関わる3つの側面を組み合わせた指数。**貧困線とは、1日1人当たり2100カロリーの食料、衣料と住宅など必要最低限の基準
GDP:85億ドル 一人当たりGDP:593ドルGDP構成内訳:農業(31.9%) 工業(26.8%) サービス業(41.3%)主な輸出品目:縫製品・食料品・天然ゴム主な輸出先:米国・ドイツ・英国・カナダ・日本他主な輸入品目:縫製用布・機械機器・鉱物性燃料他主な輸入先:タイ・香港・中国・シンガポール・韓国・日本外国直接投資推移:2005年375M$ 2006年475M$ 2007年866M$
カントリー・プロフィール(経済指標)
出典:在カンボジア日本大使館HP
リスク評価 カンボジア ※7段階で、1(悪い)、7(良い)
経済のリスク輸入への依存性 2 貿易赤字⇔投資・援助・観光の黒字
人口成長 1
98年、1,144万人。2008年、1339万人。10年間で約195万人の増加(年間平均人口増加率は、約1.54%)虐殺の影響で25歳以上の人口が極端に尐ない。平均寿命は男性59歳、女性63歳
失業 3 2%(2000年)
金融リスク
インフレ 22004年~2006年は、1%から6%のインフレ率。2008年は13.47%(12月)(ピーク時26%)
金利 4銀行の預金金利は、2%から5%程度。貸出金利は家族経営などの小規模企業に対しては48%、小企業は24%、大企業は18%。
為替 3 2007年時点で、1ドル4000リエルから4050リエルで推移金融セクターの健全性 6 政府による金融機関およ金融システムの強化が進み、改善されている
政治リスク政府の安定性 3 与党人民党政権下での政治的安定性
汚職の程度 5反不正行為にかかる法規制が10年間議論されたまま。歳入取得、組織的な不正、密輸が問題。米国際援助庁(USAID)が2004年に出した報告書では、不正行為によりカンボジアでは毎年5億ドルが失われている、と指摘
国際関係 6最大の投資国は中国で、2位に韓国が続く。日本はODA、ポルポト裁判の支援などで最大級の援助国ではあるが、民間投資は尐ない。
隣国(タイ)との関係 2003年反政府組織による暴動あり(タイ大使館の焼き討ち)2008年クメール社会 遺跡プレアビヒア周辺のタイ、カンボジア国境地帯で両国軍と交戦あり。
厚生(HIVなど) 5HIV感染率は1.9%、約18万人。多くのアフリカ諸国と比べると低いが、偏見が根強い。
女性の社会参加 6 15歳以上の識字率 男性84%に対し、女性64%
金融・政治・社会情勢
出典:在カンボジア日本大使館HP国境なき医師団HP
東南アジア方面ではおなじみのバイク、そして積載量オーバーの車
人々の生活
酒場ではなく、路上でトランプ
お味のほどは??※実際に食すのは現地の方でもごく少数のようです
市場を歩いていると…
タランチュラを発見!
人々の生活
カンボジアのMFI概要(1/3)
比較的良好なMFI環境
• 政府による認可制により、全17MFIがカンボジア中央銀行統治下にある
• 1990年代初期に始まり、商業銀行や信用組合なども巻き込みながらビジネスとしても発達
カンボジアのMFI概要(2/3)
Topics Description Factor
マイクロファイナンス市場の発展水準
まだ発展の初期段階にある。
1990年代の初期に、マイクロファイナンスサービスが開始。1994年には、44,000人、1998年には、214,000人、2004年には、450,000まで顧客数が増加。2004年以降、マイクロファイナンスビジネスが、商業銀行、マイクロファイナンス機関、信用組合を巻き込みながら、国内産業に成長。
市場の成長性 現在のMFIの市場規模は1億ドル。
経済成長率2006年に10.8%、2007年に9.1%、2008年には6.5%(同国政府統計による)
観光業、縫製・製靴などの製造業が成長分野。内戦が終結し、政治的安定が達成され、経済も回復中。2008年9月に発足した第4次連立政権は持続的成長と貧困削減を実現するためグッドガバナンスの強化と高い経済成長率の達成のため改革に継続に取り組む方針。(外務省より)
市場の競争環境MFIの競争程度は低く、成長の可能性が高い。
同国内にMFIは17のみ。また、MFIはカンボジア国立銀行の管理下にあり、比較的信頼度は高いと思われる。
Topics Description Factor
規制 MFIに対して友好的である。
1997年、カンボジア中央銀行が、MFIの監督組織の設置及びMFIの能力向上のための支援を開始。1998年、カンボジアにおいてマイクロファイナンスを普及させるために、農村開発銀行を発足。1999年、カンボジア政府はマイクロファイナンス機関を監督するために、2Tierシステムを導入。マイクロファイナンス機関に対する規制としてPrakasを施行。R100mil(Tier1)カンボジア中央銀行に登録が必要。R1bil以上のポートフォリオを持つ機関は、会社組織として登録をうける必要あり。免許取得MFIのみが、アジア開発銀行から20mil米ドルのクレジットラインにアクセス可能。
MF投資の状況 発展途上。外部ドナー、投資家、貯蓄者によるファイナンスに依存。オペレーショナルコストと効率性が低く、預金市場が発展途上であるため、金利は依然高い水準を維持。
投資しているMFF
Micro Credit Enterprise,IFC(International Finance Corporation),TFSF (Triodos Fair Share Fund),Triodos-Doen Foundation (Triodos-Doen Foundation) ,responsAbility Global Microfinance Fund (responsibility
カンボジアのMFI概要(3/3)
ACLEDACHAMROEUN
MFI ~さまざまな規模~
バイク部品の自営業Cho Sophalさん
現地ユーザーの紹介(1/7)
MFIからの借り入れにより、
効率的な作業を出来るよう機械の導入
以前は、銀行から借り入れが出来ず、手元に現金が無ければ、設備投資が出来なかった。
ドレスなどを作りそのレンタル業を営む女性
現地ユーザーの紹介(2/7)
ドレスの裁縫と、それを結婚式用などに貸し出すレンタル業を行う
娘が日本に来ることを希望している
グループローンユーザー(写真左から二人目がリーダー)
現地ユーザーの紹介(3/7)
雑貨店を経営
雨天時の浸水を防ぐため、積み上げるためのブロックを購入
MFIで働く人々~ちょっと一息~(1/2)
CHC Seilanithih
支店の従業員さんたち
MFIで働く人々~ちょっと一息~(2/2)
シェリムアップ郊外で食堂を運営している人達
現地ユーザーの紹介(4/7)
資金使途は、食堂の改装など
写真は、食堂の中にて
ほうきおばさん
現地ユーザーの紹介(5/7)
資金使途は、ほうきの素材購入
CHCだけが満期18ヶ月を許してくれたので、CHCを選んだ
現地ユーザーの紹介(6/7)
3種類のローンを借りている。一
つは豚の飼育、一つは警官たちをターゲットにしたモーテル、一つはタクシーのための車の購入のため
現地ユーザーの紹介(7/7)
使途は大理石の購入であり、1kgで1.5ドル。50kg分の塊を買うと、だいたい5体の彫刻品を作ることができる
現地訪問の大切さを再確認
最貧困層には、“援助”が必要
MFの社会的意義
“スーツを着ながらでも社会を変えられる”の実感
カンボジアとMFIを訪問して