航空保安業務の概要 - mlit.go.jp · 資料3 航空保安業務の概要...
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資料3
航空保安業務の概要
1 航空保安業務とは
2 飛行情報区(FIR)及び管制部管轄空域
3 飛行場分布図
4 航空路
5 管制取扱機数(IFR)の推移
6 空港管制機関取扱機数(VFR)の推移
7 定員の推移
8 航空保安要員の推移
9 管制区等概念図
進入管制区10
主な訓練・試験空域/空域制限(防衛庁、米軍)11
1 航空保安業務とは
航空機による航空交通は、自動車や鉄道に代表される陸上交通や船舶による海上交通と比較した場合、次のような特徴がある。
(1) 前後左右に加え、上下の空間(三次元)を飛行する。
(2) 一般的なジェット旅客機では時速800Km前後、低速度といわれるヘリプターであっても時速200Km前後という速度で飛行し
ており、パイロットの目視による視界確保には限界がある。
(3) 安全確保のための速度の極端な増減あるいは空中での停止ができない。
(4) 大気中を飛行することから、雲、降水、風あるいは気圧の変動といった気象現象の影響を受けやすい。
(5) 滑走路施設や地上の障害物(山や人工構造物)の関係から、離着陸できる場所が限定される。
このような特徴を有する航空交通が安全に秩序正しく、かつ、効率的に運航するためには、個々の航空機のパイロットへ依存する
ことには限界があり、外部からの何らかの支援が必要となる。
このため、我が国が担当する東京及び那覇の飛行情報区(FIR)において、航空交通の安全と円滑な運航を確保するための「航空
保安業務」を実施しており、その主なものは次のとおりである。
(1) 航空機相互間の安全間隔を設定するために航空交通の指示等を行う業務 (管制業務)
(2) 航空機に対し安全運航に必要な通信及び情報提供を行う業務 (管制通信業務)
(3) 航空交通に関する情報の管理、飛行場面の点検・運用管理、航空機の捜索救難等を行う業務 (管制情報業務)
(4) 航空機の運航に必要な情報の収集・提供、運航監視等の安全かつ円滑な運航を支援する業務 (管制運航情報業務)
(5) 各種航空保安無線施設等の整備及び管理・運用を行う業務 (管制技術業務)
(6) 各種航空灯火その他の電気施設等の整備、維持及び監督を行う業務 (航空関係電気照明業務)
(7) 航空保安施設の性能確認、航空機の航行の安全に関する検査等を行う業務 (飛行検査業務)
(8) 航空機との通信、航空機の航法及び監視等に使用するMTSATシステムを運用する業務 (衛星運用業務)
2 飛行情報区(FIR)及び管制部管轄空域・FIR(Flight Information Region:飛行情報区)
ICAO(国際民間航空機関)により設定された航空機の航行
に必要な各種の情報の提供又は捜索救難活動が行われる
空域である。 FIRは領空及び公海上空を含んだ空域で領空
主権よりも航空交通の円滑で安全な流れを考慮して設定さ
れており,その名称には国名だけでなく飛行情報業務を担当
するセンターの名称がつけられている。
ユージノサハリンスクFIR
ペトロバヴロフスク・カムチャッキー FIR
50°05'N159°00'E
アンカレッジ FIR
45°00'N150°00'E
44°24'N145°24'E
43°00'N146°50'E
43°00'N145°45'E
45°45'N142°00'E
45°45'N140°00'E
東京 FIR
札幌管制部ウラジオストックFIR
40°33'N136°00'E
東京管制部
ピョンヤン FIR
38°38'N133°39'E
37°30'N133°00'E
上海 FIR
福岡管制部
34°00'N129°10'E
34°45'N124°00'E
32°30'N126°50'E
32°30'N127°30'E
30°00'N131°30'E
26°30'N137°00'E
30°30'N124°00'E
30°00'N125°25'E
29°00'N124°00'E
台北 FIR那覇管制部
23°30'N124°00'E 那覇 FIR
21°00'N121°30'E
マニラ FIR
21°00'N130°00'E
21°00'N137°00'E
27°00'N155°00'E
21°00'N155°00'E
27°00'N165°00'E
オークランド FIR
45°42'N162°55'E
43°00'N165°00'E
仁川 FIR
凡例ARSR(航空路監視レーダー)及びORSR(洋上航空路監視レーダー)の覆域
高度:30,000feet
4 航空路
☆☆
☆
凡 例航空路VOR/DME.VORTACNDB義務位置通報点非義務通報点
アクスン
礼文 稚内アニモ
ビシブ
V3
B337
G583
ラシオ
女満別
紋別
V1
V8
V7札幌
中標津
旭川V2
V4
V3
V2
奥尻 V2 V7
V5
釧路
V6V30千歳
帯広
トラウト
エリモV35
V9
函館
V13
V11
V22
アリスV35
V31
東北青森
三沢
V30
V13
V10
宮古
V31
秋田V32 V11
V33
V22V33
ノダン
花巻
キャボー
エクビック
アスター
ナナック
V51
R220
仙台
山形新潟
R211
V51
W22
R347
佐渡
いわき
V22
R220
R211 V11
V32
那須
大子
V15
日光
阿見V22
R211
カスミ
ビーナス
ダンス ケイギスA590
V30ハクバ
V31V57
関宿
W18
W14
守谷大宮
荏田
PQ館山
横須賀
メレッド
G223
松本
天竜
大島
テマー
B586
三宅島
八丈島
W15
V17
V58
中津
浜松
G597
ヨシ
A339
小松
グレグ
A590
A1
V59
名古屋
V52福井
W19
河和
W28
V59
宮津
V55大津
G597V17
V52
V30R17
G597V28
信太
御坊
V55
A597
串本
A597
ブブド
タポップ
イグラス
隠岐
岡山
V17
V37
B332
V54
香川
ラナットサプラ
G597G585G203
高松
V56
A1
美保
V53V54
V53
高知
V71
V28V19松山V56
V30
V29
V56
V53
玖珂
V40
V37
清水
V56
豊田
V28
V54
インボックアペラ
B453A582
A595
サムド
壱岐
福岡V28V17
V40大分
W12
オニク
A593
福江
長崎 V40
G339
A582 熊本
V54鹿児島
A1 B597
G339 V60
ドルフィン
A1
種子島
G581
ドバック
ミモッド
ルサー
A582
B597
奄美
V73
デルタ
A586
B597
南大東
永良部
A586
A582
R583
G581
ビシス
R583
那覇
知念
A590
R583ボルド
G581
V91
OKB462
A582
R584アブラス
セドック
R595
宮古島
R595
タント
サーコン
V90石垣
B462
G581イグル
CHE
NASEL☆☆☆
☆☆
☆
☆
☆ ☆☆
☆
☆
☆☆
☆
☆☆☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆☆☆☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆
☆☆
NAVER
TOBBY
☆ LARCHHWE
TAPPI
Y12 MRE MWE
ARIKAPEONY PANSY
NYUDO OTOMENAMMY ATE Y1
1Y1
0
BENNY
Y14
Y19 YTE KAEDE
SDECANNA
OWLETBASINNIGTC
CHUJI KIRYU
GOCNZE
TLESNE
Y15Y1
7
Y12
KROBE
HOTAL
MBE
CHINO
PIANO☆
CELLO
VIOLA
XACDF
Y20AKANE
Y13
TRUGAY14
GUJYO
M12
JEC HIKNE
UENOHXMC
FLUTE
Y21
ASUKA
SIGAKCLOVE
Y23
KECM750
IGOSO
JAKAL
MANEP
Y20
BASILTTE
TAE
MADOG
IKE
Y23OLE
GOKYOFU
Y25
KOSHI
MOMPA
BOMAPMELEN
M750
MUMBABULAN
MOLKA
5 管制取扱機数(IFR)の推移
注(1) IFR(Instrument Flight Rules:計器飛行方式)公示された経路または管制官の指示による経路により、管制官が与える指示に 常時従って行う飛行の方式 (2) 空港管制機関取扱分には管制通信官の取り扱ったものを含む (3) ( )内は昭和45年を100としたときの指数である
1,072,308
1,133,391
694,431
815,801
1,039,983
1,269,952
2,059,901
1,789,323
652,578
1,701,980
828,944911,664
501,654
1,479,182
250,000
450,000
650,000
850,000
1,050,000
1,250,000
1,450,000
1,650,000
1,850,000
2,050,000
2,250,000
昭和45年 昭和50年 昭和55年 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年
(機)
航空交通管制部取扱機数
空港管制機関取扱機数
(100)
(100)
(130)
(117)
(149)
(165)
(163)
(182)
(198)
(214)
(257)
(295)
(297)
(339)
6 空港管制機関取扱機数(VFR)の推移
注:(1) VFR(Visual Flight Rules:有視界飛行方式)計器飛行方式(IFR)以外の方式で、運航者が他の航空機や障害物を 目で見て、衝突を自分で避けながら飛ぶ方式 (2)管制通信官の取り扱ったものを含む
749,322
674,388
746,383 738,953722,480696,865
715,829
250,000
350,000
450,000
550,000
650,000
750,000
850,000
平成6年 平成7年 平成8年 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年
(機)
年度 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3
航空局 404 403 404 390 388 392 397 398 401 405 422
航空保安大学校 311 310 310 309 309 312 312 312 311 312 312
地方航空局(本局) 370 371 373 373 373 379 385 392 395 399 404
地方航空局(空港事務所等) 3,110 3,168 3,227 3,301 3,307 3,412 3,450 3,529 3,588 3,633 3,696
航空交通管制部 1,251 1,266 1,283 1,293 1,301 1,296 1,314 1,306 1,316 1,330 1,334
合計 5,446 5,518 5,597 5,666 5,678 5,791 5,858 5,937 6,011 6,079 6,168
年度 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
航空局 429 478 526 534 539 545 548 569 617 639
航空保安大学校 316 317 314 314 313 315 314 314 305 302
地方航空局(本局) 406 408 414 419 422 431 501 459 492 502
地方航空局(空港事務所等) 3,789 3,921 3,956 4,012 4,086 4,132 4,116 4,191 4,187 4,214
航空交通管制部 1,337 1,319 1,319 1,331 1,328 1,331 1,325 1,311 1,302 1,258
合計 6,277 6,443 6,529 6,610 6,688 6,754 6,804 6,844 6,903 6,915
7 定員の推移(昭和56年度以降)
8 航空保安要員の推移
667 714 761 817 896 9231,085
88 101 109 122 137
3,053
3,570
3,8944,118
4,479
1,758
1,6991,5321,474
1,4121,213
1,679
1,7471,6471,550
1,343
160
74
4,594
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
4,500
5,000
S50 55 60 H2 7 13年度
定員
数
航空管制官 航空管制情報官及び航空管制通信官 航空管制技術官 電気要員 衛星運用官 合計
9 管制区等概念図
航空交通管制区
進入管制区
特別
管制圏 管制区
3000ft
(900m) 5000ft(1500m)
700ft(200m) 1500ft(450m)
5nm 30nm(54km) *記載されている数値は一例であり、実際に
(9km) 50nm(90km) 設定されたものとは必ずしも一致しない。
● 航空交通管制区 ● 航空交通管制圏
地表又は水面から 700FT(200m)以上の高さの空域で、 飛行場及びその附近の上空の空域[飛行場の標点を中心とす
航空交通の安全のため国土交通大臣が告示で指定するもの。 る半径 5nm(9km)の円内の区域の直上空域]で、具体的には
国土交通大臣が告示で指定する。
● 進入管制区 ● 特別管制区
航空交通管制区のうち、飛行場からの離陸又は飛行場への着陸 航空交通管制区又は航空交通管制圏のうち国土交通大臣が告
のための上昇・降下飛行が行われる空域として国土交通大臣が 示で指定する空域であって、この中では原則として計器飛行
告示で指定するもの。 方式によらなければ飛行してはならない。
10 進入管制区
進入管制区 特別管制区千歳
函館
三沢
松島
新潟
百里宇都宮
東京成田
小松
名古屋
浜松明野関西
硫黄島
高松
徳島
高知
広島
福岡
築城
長崎 熊本
宮崎鹿児島
鹿屋
下地島
千歳
三沢
仙台
成田
東京名古屋
東海
大阪
関西高松
福岡
宮崎鹿児島
大分
仙台
美保
11 主な訓練・試験/制限空域(自衛隊、米軍)