今 月 の 内 容3 3 師 団 だ よ り 第44号 2013年(平成25年) 2月 今 回 は 、...

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平成25年2月号(第44号) 発行 第3師団司令部広報室 住所:664-0014 兵庫県伊丹市広畑1-1 電話:072-781-0021 内線 3290/3291/3292 2面 平成24 年度大阪府・市町村合同地震・津波対策訓練 平成24 年 度師団 格闘集 合訓練 平成24 年度和歌山県警察との共同訓練 3面 平成24 年度連隊スキー集合訓練 3 Dレデ ィー( 第3音 楽隊) 新 婚さん スウィ ートラ イフ( 第3飛 行隊) 一隅を照らす 4面 部 隊長随 想(第 3特科 隊長) 最先任上級曹長随想(第3師団司令部付隊) 時 事解説 ニュー スの眼 70 25 17 29 24 重迫撃砲中隊射撃の景況 第3特科隊射撃の景況 70式地雷原爆破装置の投射準備 70式地雷原爆破装置投射の景況

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Page 1: 今 月 の 内 容3 3 師 団 だ よ り 第44号 2013年(平成25年) 2月 今 回 は 、 第 3 音 楽 隊 の ム ー ド メ ー カ ー 、 元 気 で 明 る い 舟

平成25年2月号(第44号)

発行

第3師団司令部広報室住所:664-0014 兵庫県伊丹市広畑1-1電話:072-781-0021 内線 3290/3291/3292

2面 平成24年度大阪府・市町村合同地震・津波対策訓練平成24年度師団格闘集合訓練平成24年度和歌山県警察との共同訓練

3面 平成24年度連隊スキー集合訓練3Dレディー(第3音楽隊)新婚さんスウィートライフ(第3飛行隊)一隅を照らす

4面 部隊長随想(第3特科隊長)最先任上級曹長随想(第3師団司令部付隊)時事解説ニュースの眼

今 月 の 内 容

び各普通科連隊重迫撃砲

中隊による射撃訓練並び

に第3施設大隊等による

指向性散弾の実爆訓練及

び70式地雷原爆破装置と

破壊筒の実爆を伴う障害

処理訓練を実施した。

各部隊は、射撃・実爆

の練度向上を確認する等、

所望の成果を得た。

師団は、平成25年1月

17日から29日までの間、

日出生台演習場(大分県

由布市)において、平成

24年度師団統制連隊等射

撃野営訓練を実施した。

本訓練は、師団の火力

戦闘及び爆破等の施設作

業の練度向上を図ること

を目的に、第3特科隊及

重迫撃砲中隊射撃の景況

第3特科隊射撃の景況 70式地雷原爆破装置の投射準備 70式地雷原爆破装置投射の景況

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2 3 師 団 だ よ り 第44号 2013年(平成25年) 2月

第37普通科連隊(連隊

長・古庄1佐)は、平成

25年1月24日、信太山駐

屯地及び信太山演習場に

おいて、和歌山県警察と

の共同訓練を実施した。

本訓練は、「治安出動

の際における治安維持に

関する現地協定」に基づ

き、指揮機関の連携及び

師団は、平成25年1月

17日、大阪府が実施する

平成24年度大阪府・市町

村合同地震・津波災害対

策訓練に参加した。

本訓練は、南海トラフ

巨大地震の発生時から津

波到達までの津波防御活

動と発災から3日経過後

における災害初期対処活

動を焦点として災害対処

師団は、平成25年1月

7日から2月1日までの

間、姫路駐屯地において、

平成24年度師団格闘集合

訓練を実施した。

本訓練は、第3特科隊

(隊長・天本1佐)が担

任部隊となり、師団隷下

の各部隊から選抜された

隊員に対し、格闘技術と

知識の習得及び師団格闘

能力の向上及び関係機関

との連携強化を目的に実

施された。

訓練当初、南海トラフ

巨大地震が発生したとい

う想定のもと、松井大阪

府知事から山下師団長に

対する災害派遣要請が行

われた。じ後、一連の状

況の下、師団司令部及び

第3通信大隊は、大阪

府庁内に師団調整所を開

設、第36普通科連隊及び

第37普通科連隊は、大型

トラックで救援物資を堺

泉北港防災拠点から八尾

空港及び海上自衛隊阪神

基地まで輸送した。また、

第3飛行隊はヘリで救援

物資を富田林市の中学校

や総合公園に空輸した。

指導官養成集合訓練参加

者の選出を目的に行われ

た。第

1週は武器を使用し

た攻撃や徒手で攻撃する

基礎技術を、第2週は攻

撃対処や離脱法などの応

用技術を、第3週からは

総合訓練として、2度の

特級検定を実施し隊員の

練度を判定した。

各組織の特性を理解し、

有事の際の円滑な共同連

携に資することを目的に

実施するものであり、今

回は、武装工作員が国内

に侵入し、治安出動命令

が出たという想定におい

て、緊急部隊移動、共同

検問及び武装工作員の鎮

圧などを行った。

第3特科隊が担任

~警察車両に先導され緊急部隊移動する自衛隊車両

工作員を警察に引き渡す隊員

特級検定の様子

関係機関との連携を強化

関係機関とともに救援物資を運搬

救援物資を輸送

松井大阪府知事の調整所視察

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3 3 師 団 だ よ り 第44号 2013年(平成25年) 2月

今回は、第3音楽隊のムードメーカー、元気で明る

い舟守有希3等陸曹へのインタビューです。

平成17年10月に音楽隊に配属以来、打楽器・ハープ

奏者として活躍しています。また各種演奏会では司会

を務めるとともに、音楽隊のホームページ作成を担当

するなど、様々な仕事をさらっとこなしてしまう女性

自衛官です。

入隊の動機は?

音楽隊に憧れて入隊を

決意しました。

趣味は?

映画鑑賞です。

好きな食べ物は?

お菓子全般です。

得意な料理は?

豚の角煮です。

好きなテレビ番組は?

「嵐にしやがれ」です。

今一番欲しい物は?

愛です。(笑)

ハープはいつから?

高校生の頃からはじめ

ました。

最近感動したことは?

演奏会の後、「よかっ

たよ」と、ご来場された

方が直接ご感想を伝えて

下さいました。奏者とし

て本当にうれしかったで

す。

最後に一言

業務も演奏も一生懸命

頑張りますので、これか

らも応援よろしくお願い

します。

第3音楽隊

3等陸曹

舟守

有希

「今一番欲しい物は『愛』です」

第3飛行隊

細谷

直之・純子さん

「体調だけは崩さないでね!」

今回は、第3飛行隊で勤務する細谷直之1等陸曹・

純子さんご夫婦へのインタビューです。

出会いは?

2009年7月、東京

新宿にある居酒屋で、友

人に紹介されて知り合い

ました。

初デートは?

東京のお台場に行きま

した。

プロポーズの言葉は?

シンプルに「結婚して

ください」です。

新婚生活の感想は?

おいしい手料理を食べ

られて幸せいっぱいです。

どんな家庭を築きたい?

明るく楽しい家庭を築

きたいです。

お互いに一言

これからも末永くよ

ろしくね!

いつも遅くまでお疲

れ様です。体調だけ

は崩さないでね!

今回は、第3戦車大隊

本部管理中隊の瀬戸基2

等陸曹を紹介します。

瀬戸2曹は、平成2年

9月戦車大隊所属以来、

戦車陸曹、第4係部隊補

給陸曹、中隊補給陸曹を

歴任しました。

第4係部隊補給陸曹の

際には、需品、被服及び

中部方面輸送ネットワー

クの管理業務に従事し、

平成18年度補給整備検査

及び物品管理検査におい

て、補給管理能力が評価

され優秀隊員として表彰

されました。

現在は豊富な経験と知

識を生かして、中隊の補

給係として活躍中です。

また、様々なボランテ

ィア活動に積極的に参加

し、地域住民との交流を

深めています。

部隊・駐屯地のため、

地域のために黙々と取り

組む瀬戸2曹は、部隊の

宝であり、隊員の鑑です。

第3戦車大隊

2等陸曹

瀬戸

第7普通科連隊(連隊

長・篠原1佐)は、平成

25年1月15日から25日ま

での間、兵庫県豊岡市の

アップ神鍋スキー場、神

鍋高原ゴルフ場及び奥神

鍋スキー場において、平

成24年度連隊スキー集合

訓練を実施した。

本訓練は、積雪寒冷地

における必要な知識及び

技能、並びに行動能力の

向上を図ることを目的と

して実施した。

隊員は、うろこ状にノ

ンスリップ加工が施され

ているスキー板を装着し

て、滑降、回転及び滑走

など、スキー機動技術を

演練した。訓練終盤には

特・1級のスキー検定を

実施し、隊員の練度を判

定した。

20kgの背のうを背負い滑走

卓越した補給管理能力

ボランティアに積極参加

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4 3 師 団 だ よ り 第44号 2013年(平成25年) 2月

2月11日は建国記念の

日です。「建国をしのび、

国を愛する心を養う」と

規定されているこの記念

日は、昭和41年の祝日法

改正により国民の祝日に

加えられるとともに、同

年、政令により2月11日

と定められました。「建

国記念日」ではなく「建

国記念の日」です。

「の」が入っている理

由は、「日本の起源が曖

昧なのに、建国記念など

定められない」という意

見に配慮し、〝建国され

たという事象そのものを

記念する日〟であると解

釈できるようにしたため

です。では、何故2月11

日という日付が選ばれた

のでしょうか?

明治以来、2月11日は

紀元節という祝日でした。

紀元節は、旧暦の1月1

日(新暦2月11日)、日

本書紀に登場する初代天

皇である神武天皇の即位

日であり、かつての祝祭

日の中の四大節(四方

拝・紀元節・天長節・明

治節)の一つです。神武

天皇は日本神話で「カム

「建国記念の日」

ヤマトイワレヒコノミコ

ト」と呼ばれ、日本を最

初に統一し、初代天皇に

なった方といわれていま

す。戦前は、神社で紀元

節祭が行われたほか、学

校で天皇及び皇后の御真

影に対して最敬礼したり、

教育勅語を奉読したりす

る等、今のように休日で

はなかったようです。戦

後の昭和23年、日本国憲

法の精神にそぐわないと

いうGHQの反対により、

紀元節は廃止されました

が、昭和26年頃から紀元

節復活の動きが沸き上が

り、幾度の法案提出と廃

案を経て、ようやく建国

記念の日として制定され

たのです。

他の祝日とは異なり、

現在でも賛否両論、様々

な意見がある祝日ですが、

この日を機会に、私たち

が住んでいる国、日本の

起源に思いを致し、日本

の歴史をいま一度顧みた

り、日本神話に目を向け

てみてはいかがでしょう

か?

(記事・第2部情報班)

皆さんは映画を見られ

ると思いますが、どの様

なジャンルの映画をご覧

になりますか。私は戦争

映画を見るのが好きで、

上級曹長という立場で見

たところ特に印象に残っ

た映画が「ワンス・アン

ド・フォーエバー」とい

う作品であり今後の参考

になると思い紹介します。

あらすじは、1965

年ベトナム戦争への本格

参戦に向かう中、米陸軍

ハル・ムーア中佐(メル

・ギブソン)率いる40

第3師団司令部付隊

准陸尉

永見

弘一

0名の部隊が、ベトナム

のイア・ドラン渓谷地点

に辿り着きました。敵は

想像以上の人数で、彼の

部隊は2000人もの北

ベトナム兵に取り囲まれ

てしまいます。四方八方

から銃弾が飛び交う中、

ムーア中佐は、部下であ

る若き兵士達を家族の元

へ送り返したいという信

念に基づき、果敢な戦闘

を行うという実話に基づ

いた物語です。

この中でムーア中佐と

プレムリー上級曹長が登

場する場面では、二人が

強い信頼関係で繋がって

いるとともに、最悪の状

況下においても冷静沈着

で何事にも動じない、ま

た、誇り高く、自信に溢

れている様子が印象に

残っています。

我々も隊員に対し如何

なる苦しい状況に遭遇し

ても絶対に乗切る姿を見

せ、また、指揮官との信

頼関係を今以上に築くこ

とが部隊の精強化に繋が

るのではないでしょうか。

冷静沈着

自信に溢れる姿

バブル経済期の日本に

おいては、多角経営が是

とされていたが、バブル

崩壊後は「選択と集中」

の経営手法が注目される

ようになった。「選択と

集中」とは、自社の得意

な事業領域を明確にし、

経営の資源を集中的に投

下する経営戦略のことで

ある。戦いの原則におい

ても、「集中」や「経済

」の言葉があるように、

自衛隊の隊務運営におい

ても選択と集中の考え方

は必要である。そこで、

広報行事における姫路駐

屯地の取り組みの一例に

ついて書いてみる。

平成23年度の駐屯地盆

踊り、駐屯地創立記念行

事などを行い、私は「こ

れはきついな」という印

象を持った。それは、各

種イベントを直接行うた

めの勤務員のほかに、受

付、案内、誘導員、警備

等のため多くの隊員を勤

務させなければならない。

その結果、観閲式に参列

する人員や踊りに参加す

る人員が少なくなってい

る。あるいは、家族が遊

びに来ていても、家族と

楽しむ時間を多く取れな

い。この背景には、駐屯

地に所属する人員が以前

に比して少なくなってい

るにもかかわらず、従来

と同規模の行事を行って

いることにひとつの要因

がある。だったら、焦点

を絞って行事の中身を減

らしてみてはどうだろう

か。来場者が減ってもい

いじゃないか。そう思い

立ち、平成24年度の各種

行事を練り直すことにし

た。

まず、4月の観桜会は

従来と同様駐屯地開放と

せず、隊員と隊員、そし

て隊員と隊員家族とのふ

れあいを重視する。これ

に必要がないものは行わ

ない。

8月の盆踊りは、駐屯

地近傍の5つの自治会と

一緒に祖先を供養し、地

域との結束を強くするた

めの行事とする。したが

って、これまで姫路市外

にも掲示・配布していた

ポスターやチラシをやめ

る。行事を開催すること

に追われるのではなく、

駐屯地周辺のみなさんと

踊りを楽しむ。

11月の駐屯地創立記念

行事は、観閲式、訓練展

示、祝賀会食の3つを重

視し、いくつかのイベン

トを廃止、あるいは縮小

した。わずかではあった

が、勤務員を少なくする

ことができた。

しかし、姫路駐屯地に

は選択と集中を行うこと

ができない行事がひとつ

ある。それは、12月に行

う姫路城のお城清掃であ

る。城の大きさが小さく

なることはなく、清掃し

なくてもいい場所が生ま

れるわけでもない。しか

も、平成の大修理が終了

する平成26年からは、さ

らに清掃する場所が増加

する。隊員の数を増やす

ことは不可能であり、清

掃の質を落とすわけにも

いかない。さて、どうす

るか。

そこで、市民のみなさ

んを募って人の数を補う

ことにした。つまり、市

民のみなさんが日頃行っ

ている「姫路城クリーン

作戦」と自衛隊が行って

いる「姫路城野外清掃」

をタイアップし、お城清

掃の名称も姫路市の「姫

路城クリーン作戦」に統

一する。隊員が刈り取っ

た石垣の枝や草、そして

堀から引き上げたゴミを

市民のみなさんに集めて

もらう。そうすれば、隊

員は石垣や堀の清掃に専

念をすることができ、広

報効果を得ることもでき

る。事前の調整や準備に

労を必要としたが、市長、

市議会、自治会の協力の

おかげで、清掃当日は3

00名を超える市民のみ

なさんが集まってくれた。

その結果、例年よりも短

い時間でお城の清掃を終

えることができた。

ただ、残念ことがひと

つあった。それは、ニュ

ースや新聞記事に自衛隊

が姫路城を清掃したこと

を例年通り取り上げても

らったが、市民と一緒に

行ったことはあまり記事

にしてもらえなかったこ

とである。市民と一緒に

行うことが、平成24年度

お城清掃の目玉だったの

になあと思っているとき、

ある部外の人から次のよ

うなことを教えてもらっ

た。「市長が、姫路城ク

リーン作戦の開始式での

挨拶を終えた昼の会合で、

こんなことを紹介してい

たよ。」『今自衛隊のみ

なさんと市民のみなさん

が一緒になって姫路城を

きれいにしています。』

ああ、やっぱりやって

みて良かったな。

「選択と集中」、そして「資源の獲得」

第3特科隊長

1等陸佐

天本博文

姫路城クリーン作戦

第3師団司令部庁舎に

はためく国旗