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科学研究費助成事業 研究成果報告書 C-19、F-19、Z-19 (共通) 機関番号: 研究種目: 課題番号: 研究課題名(和文) 研究代表者 研究課題名(英文) 交付決定額(研究期間全体):(直接経費) 16101 挑戦的萌芽研究 2013 2013 B細胞におけるIgE産生制御メカニズムの網羅的解析 ComprehensiveanalysisofamolecularmechanismofhyperIgE-emia 10343154 研究者番号: 峯岸 克行(MINEGISHI,Yoshiyuki) 徳島大学・疾患プロテオゲノム研究センター・教授 研究期間: 25670478 平成 日現在 26 17 2,900,000 、(間接経費) 870,000 研究成果の概要(和文):最近我々は、40年以上に渡ってその原因が不明であった難病、高IgE症候群の原因がSTAT3の 変異であることを世界で初めて明らかにした。これまでにアレルギーや高IgE血症の原因は、さまざまな検討がなされ ているが、その病態は完全には解明されていない。高IgE血症は、ヒトのアトピー性疾患の発症と密接に関連し、生物 学的製剤による高IgE血症の改善は多くのアトピー性疾患の臨床症状を改善することが明らかになってきている。本研 究はヒトにおいて高IgE血症を来たす疾患を端緒としており、その研究成果がヒトの新たな高IgE血症の制御法につなが ることが期待され、臨床的意義が大きい。 研究成果の概要(英文):HyperIgEsyndromeisacomplexprimaryimmunodeficiencycharacterizedbyatopicd ermatitisassociatedwithextremelyhighserumIgElevelsandsusceptibilitytostaphylococcalskinabsces sesandpneumonia.Ourrecentstudieshavedemonstratedthatdominantnegativemutationsinthesignaltra nsducerandactivatoroftranscription3(STAT3)generesultinthehyperIgEsyndrome. AlthoughdefectivedifferentiationofTh17cellsmaypartlyaccountsforthesusceptibilitytostaphylococ calskinabscessesandpneumonia,thepathogenesisofatopicmanifestationsinhyperIgE-emiaremainstob eelucidated.ToinvestigatemolecularpathogenesisofhyperIgEsyndrome,weestablishedknock-inmodelm iceexpressingdominantnegativeSTAT3.Inthemice,serumIgElevelswereatleast100timeshigherthan littermatewild-typecontrolmice.Withthesenewmodelmiceinourhand,wewillinvestigateamolecular pathogenesisofhyperIgE-emiainhyperIgEsyndrome. 研究分野: 科研費の分科・細目: 医歯薬学 キーワード: 高IgE血症 アトピー性皮膚炎 内科系臨床医学・小児科学

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Page 1: È w ¤ ï ¬ Æ @ @ ¤ ¬ Ê ñ - KAKEN · ice expressing dominant negative STAT3. In the mice, serum IgE levels were at least 100 times higher than littermate wild-type control

科学研究費助成事業  研究成果報告書

様 式 C-19、F-19、Z-19 (共通)

機関番号:

研究種目:

課題番号:

研究課題名(和文)

研究代表者

研究課題名(英文)

交付決定額(研究期間全体):(直接経費)

16101

挑戦的萌芽研究

2013~2013

B細胞におけるIgE産生制御メカニズムの網羅的解析

Comprehensive analysis of a molecular mechanism of hyper IgE-emia

10343154研究者番号:

峯岸 克行(MINEGISHI, Yoshiyuki)

徳島大学・疾患プロテオゲノム研究センター・教授

研究期間:

25670478

平成 年 月 日現在26 6 17

円 2,900,000 、(間接経費) 円 870,000

研究成果の概要(和文):最近我々は、40年以上に渡ってその原因が不明であった難病、高IgE症候群の原因がSTAT3の変異であることを世界で初めて明らかにした。これまでにアレルギーや高IgE血症の原因は、さまざまな検討がなされているが、その病態は完全には解明されていない。高IgE血症は、ヒトのアトピー性疾患の発症と密接に関連し、生物学的製剤による高IgE血症の改善は多くのアトピー性疾患の臨床症状を改善することが明らかになってきている。本研究はヒトにおいて高IgE血症を来たす疾患を端緒としており、その研究成果がヒトの新たな高IgE血症の制御法につながることが期待され、臨床的意義が大きい。

研究成果の概要(英文):Hyper IgE syndrome is a complex primary immunodeficiency characterized by atopic dermatitis associated with extremely high serum IgE levels and susceptibility to staphylococcal skin abscesses and pneumonia. Our recent studies have demonstrated that dominant negative mutations in the signal transducer and activator of transcription 3 (STAT3) gene result in the hyper IgE syndrome.

Although defective differentiation of Th17 cells may partly accounts for the susceptibility to staphylococcal skin abscesses and pneumonia, the pathogenesis of atopic manifestations in hyper IgE-emia remains to be elucidated. To investigate molecular pathogenesis of hyper IgE syndrome, we established knock-in model mice expressing dominant negative STAT3. In the mice, serum IgE levels were at least 100 times higher than littermate wild-type control mice. With these new model mice in our hand, we will investigate a molecular pathogenesis of hyper IgE-emia in hyper IgE syndrome.

研究分野:

科研費の分科・細目:

医歯薬学

キーワード: 高IgE血症 アトピー性皮膚炎

内科系臨床医学・小児科学

Page 2: È w ¤ ï ¬ Æ @ @ ¤ ¬ Ê ñ - KAKEN · ice expressing dominant negative STAT3. In the mice, serum IgE levels were at least 100 times higher than littermate wild-type control

1.研究開始当初の背景

原発性免疫不全症の1つ高

ピー性皮膚炎、高

感染性を3主徴とする疾患である。免疫系以外の症状を

合併する1型のものは、特徴的な顔貌と全身の骨、歯牙

の異常を呈し、症状が免疫系に限局する2型のものは、

重症の単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染症に反

復罹患する。高

れ、アトピー性皮膚炎や高

な症状を呈することから多くの検討が行なわれたが、そ

の病因

2.研究の目的

原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天的異常により

発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能や、

遺伝子異常により発症する病態の形成機構解明に大きな

貢献をしてきた。高

膚・肺の感染症、アトピー性皮膚炎、血清

するが、その多くで独特の骨異常(骨粗鬆症、病的骨折

、脊椎側弯、乳歯の脱落遅延など)を合併する。

々がその原因遺伝子を世界に先駆けて発見した高

候群において、

高IgE

血症が一般の高

たな治療標的を発見することを研究目的とする。

3.研究の方法

異常は

増殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、野生型

のcDNA

その下流にヒトで発見された

exon

STAT3

ストラクトを設計した。

transmission

的に

に STAT3

のマウスにおいては、ヒトの高

血症、

が予備的解析により明らかになっている。この

ウスを用いて、その高

を行った。

1.研究開始当初の背景

原発性免疫不全症の1つ高

ピー性皮膚炎、高

感染性を3主徴とする疾患である。免疫系以外の症状を

合併する1型のものは、特徴的な顔貌と全身の骨、歯牙

の異常を呈し、症状が免疫系に限局する2型のものは、

重症の単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染症に反

復罹患する。高 IgE

れ、アトピー性皮膚炎や高

な症状を呈することから多くの検討が行なわれたが、そ

病因は長らく明らかにされていなかった。

2.研究の目的

原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天的異常により

発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能や、

遺伝子異常により発症する病態の形成機構解明に大きな

貢献をしてきた。高

膚・肺の感染症、アトピー性皮膚炎、血清

するが、その多くで独特の骨異常(骨粗鬆症、病的骨折

、脊椎側弯、乳歯の脱落遅延など)を合併する。

々がその原因遺伝子を世界に先駆けて発見した高

候群において、STAT3

IgE血症を発症するかを解明し、

血症が一般の高IgE

たな治療標的を発見することを研究目的とする。

3.研究の方法

高 IgE 症候群モデルマウスの樹立を試みた。

異常は LIF のシグナル伝達を阻害して

増殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、野生型

cDNAとネオマイシン耐性遺伝子を

その下流にヒトで発見された

exon 16 を配置することにより、コンディショナルに

STAT3 変異体の発現ができるように

ストラクトを設計した。

transmission を確認し、この

的に Cre を発現する

STAT3 変異体を発現するモデルマウスを作製した。こ

のマウスにおいては、ヒトの高

血症、Th17 サイトカインの産生障害などが見られること

が予備的解析により明らかになっている。この

ウスを用いて、その高

を行った。

1.研究開始当初の背景

原発性免疫不全症の1つ高

ピー性皮膚炎、高 IgE 血症、黄色ブドウ球菌に対する易

感染性を3主徴とする疾患である。免疫系以外の症状を

合併する1型のものは、特徴的な顔貌と全身の骨、歯牙

の異常を呈し、症状が免疫系に限局する2型のものは、

重症の単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染症に反

IgE 症候群は、第

れ、アトピー性皮膚炎や高 IgE

な症状を呈することから多くの検討が行なわれたが、そ

は長らく明らかにされていなかった。

原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天的異常により

発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能や、

遺伝子異常により発症する病態の形成機構解明に大きな

貢献をしてきた。高IgE症候群は

膚・肺の感染症、アトピー性皮膚炎、血清

するが、その多くで独特の骨異常(骨粗鬆症、病的骨折

、脊椎側弯、乳歯の脱落遅延など)を合併する。

々がその原因遺伝子を世界に先駆けて発見した高

STAT3分子の突然変異がどのような

血症を発症するかを解明し、

IgE血症と関連がないかを検討し

たな治療標的を発見することを研究目的とする。

症候群モデルマウスの樹立を試みた。

のシグナル伝達を阻害して

増殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、野生型

とネオマイシン耐性遺伝子を

その下流にヒトで発見された

を配置することにより、コンディショナルに

変異体の発現ができるように

ストラクトを設計した。キメラマウスの

を確認し、この

を発現する Zp3-Cre

を発現するモデルマウスを作製した。こ

のマウスにおいては、ヒトの高

サイトカインの産生障害などが見られること

が予備的解析により明らかになっている。この

ウスを用いて、その高 IgE 血症の

原発性免疫不全症の1つ高 IgE 症候群は、慢性のアト

血症、黄色ブドウ球菌に対する易

感染性を3主徴とする疾患である。免疫系以外の症状を

合併する1型のものは、特徴的な顔貌と全身の骨、歯牙

の異常を呈し、症状が免疫系に限局する2型のものは、

重症の単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染症に反

症候群は、第 1例が 1966

IgE 血症などの臨床的に重要

な症状を呈することから多くの検討が行なわれたが、そ

は長らく明らかにされていなかった。

原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天的異常により

発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能や、

遺伝子異常により発症する病態の形成機構解明に大きな

症候群は黄色ブドウ球菌による皮

膚・肺の感染症、アトピー性皮膚炎、血清

するが、その多くで独特の骨異常(骨粗鬆症、病的骨折

、脊椎側弯、乳歯の脱落遅延など)を合併する。

々がその原因遺伝子を世界に先駆けて発見した高

分子の突然変異がどのような

血症を発症するかを解明し、STAT3異常による高

と関連がないかを検討し

たな治療標的を発見することを研究目的とする。

症候群モデルマウスの樹立を試みた。

のシグナル伝達を阻害して ES

増殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、野生型

とネオマイシン耐性遺伝子をloxP

その下流にヒトで発見されたΔV463 の変異を導入した

を配置することにより、コンディショナルに

変異体の発現ができるようにモデルマウスの

キメラマウスの

を確認し、この flox マウスと卵細胞特異

Cre マウスの雌を交配し、全身

を発現するモデルマウスを作製した。こ

のマウスにおいては、ヒトの高 IgE 血症と同様に、高

サイトカインの産生障害などが見られること

が予備的解析により明らかになっている。この

血症の発症メカニズムの

症候群は、慢性のアト

血症、黄色ブドウ球菌に対する易

感染性を3主徴とする疾患である。免疫系以外の症状を

合併する1型のものは、特徴的な顔貌と全身の骨、歯牙

の異常を呈し、症状が免疫系に限局する2型のものは、

重症の単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染症に反

1966 年に報告さ

血症などの臨床的に重要

な症状を呈することから多くの検討が行なわれたが、そ

は長らく明らかにされていなかった。

原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天的異常により

発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能や、

遺伝子異常により発症する病態の形成機構解明に大きな

黄色ブドウ球菌による皮

膚・肺の感染症、アトピー性皮膚炎、血清IgEの高値を呈

するが、その多くで独特の骨異常(骨粗鬆症、病的骨折

、脊椎側弯、乳歯の脱落遅延など)を合併する。今回我

々がその原因遺伝子を世界に先駆けて発見した高IgE

分子の突然変異がどのような機序で

異常による高

と関連がないかを検討しその新

たな治療標的を発見することを研究目的とする。

症候群モデルマウスの樹立を試みた。STAT3

ES 細胞の生存と

増殖に悪影響を及ぼす可能性があるため、野生型 STAT3

loxP配列ではさみ、

の変異を導入した

を配置することにより、コンディショナルに

モデルマウスのコン

キメラマウスの germline

マウスと卵細胞特異

マウスの雌を交配し、全身

を発現するモデルマウスを作製した。こ

血症と同様に、高

サイトカインの産生障害などが見られること

が予備的解析により明らかになっている。このモデル

発症メカニズムの検討

症候群は、慢性のアト

血症、黄色ブドウ球菌に対する易

感染性を3主徴とする疾患である。免疫系以外の症状を

合併する1型のものは、特徴的な顔貌と全身の骨、歯牙

の異常を呈し、症状が免疫系に限局する2型のものは、

重症の単純ヘルペスウイルスなどのウイルス感染症に反

年に報告さ

血症などの臨床的に重要

な症状を呈することから多くの検討が行なわれたが、そ

原発性免疫不全症は免疫系遺伝子の先天的異常により

発症する疾患で、ヒトの免疫系遺伝子の生体内機能や、

遺伝子異常により発症する病態の形成機構解明に大きな

黄色ブドウ球菌による皮

の高値を呈

するが、その多くで独特の骨異常(骨粗鬆症、病的骨折

今回我

IgE症

機序で

異常による高IgE

その新

STAT3 の

細胞の生存と

STAT3

配列ではさみ、

の変異を導入した

を配置することにより、コンディショナルに

コン

マウスと卵細胞特異

マウスの雌を交配し、全身

を発現するモデルマウスを作製した。こ

血症と同様に、高 IgE

サイトカインの産生障害などが見られること

モデルマ

検討

4.研究成果

(1

伝子発現異常の探索

的で、

実施した。

スで遺伝子

ーニングの候補遺伝子とした。発現レベルが2倍以上異

なる

(2

shRNA

(LMP

ターは、

により

ロモーターで

そのため、薬剤耐性を利用した選択とウイルス発現細胞

の GFP

クトすることで高力価のウイルスを短時間で得られる。

22mer

miR30

成した。その両端に制限酵素サイトを付加したオリゴヌ

クレオチドを用いて、

PCR

し、

よる切断と塩基配列を確認することにより、設計通りの

shRNA

(3) s

上記

を用いて

puromycin

性のウイルス粒子を作成する際には、

blasticidin

遺伝子導入24時間後に培地を交換し、その

48 時間後の培養上清を回収して、非感染性のウイルス溶

液として使用した。これをマウスの細胞に、

30 分間の

ス感染後24時間後、

puromycin

4.研究成果

1) 高IgE症候群における高

伝子発現異常の探索

高 IgE 症候群

的で、IgE 産生細胞のマイクロアレイによる発現解析を

実施した。IgE 産生刺激下

スで遺伝子発現が

ーニングの候補遺伝子とした。発現レベルが2倍以上異

なる遺伝子は 1200

2) shRNA ライブラリーの作成

shRNA は、Thermo

LMP)ベクターを使用して作成した(

ターは、LTR(long terminal repeat)

により shRNA を発現し、

ロモーターで puromycin

そのため、薬剤耐性を利用した選択とウイルス発現細胞

GFP による追跡が可能で、

クトすることで高力価のウイルスを短時間で得られる。

22mer の長さのヘアピン構造をとる

miR30 型のループとなるようにオリゴヌクレオチドを作

成した。その両端に制限酵素サイトを付加したオリゴヌ

クレオチドを用いて、

PCR 法により増幅した。この

し、LMP ベクターにサブクローニングした。制限酵素に

よる切断と塩基配列を確認することにより、設計通りの

shRNA であることを確認した。

(3) shRNA による遺伝子ノックダウンの効果の検討

上記のように作成した

を用いて定法どおりに遺伝子導入した。

puromycin と blasticidin

性のウイルス粒子を作成する際には、

blasticidin を含まない培地で

遺伝子導入24時間後に培地を交換し、その

時間後の培養上清を回収して、非感染性のウイルス溶

液として使用した。これをマウスの細胞に、

分間のスピンインフェクション

ス感染後24時間後、

puromycin 選択前の導入効率は

症候群における高

伝子発現異常の探索

症候群における IgE

産生細胞のマイクロアレイによる発現解析を

産生刺激下、

発現が2倍以上変化

ーニングの候補遺伝子とした。発現レベルが2倍以上異

1200 個存在し

ライブラリーの作成

Thermo scientific

ベクターを使用して作成した(

LTR(long terminal repeat)

を発現し、PGK(

puromycin 耐性遺伝子と

そのため、薬剤耐性を利用した選択とウイルス発現細胞

追跡が可能で、

クトすることで高力価のウイルスを短時間で得られる。

の長さのヘアピン構造をとる

型のループとなるようにオリゴヌクレオチドを作

成した。その両端に制限酵素サイトを付加したオリゴヌ

クレオチドを用いて、mir30

法により増幅した。この

ベクターにサブクローニングした。制限酵素に

よる切断と塩基配列を確認することにより、設計通りの

であることを確認した。

による遺伝子ノックダウンの効果の検討

のように作成したshRNA

どおりに遺伝子導入した。

blasticidin 存在下に

性のウイルス粒子を作成する際には、

を含まない培地で

遺伝子導入24時間後に培地を交換し、その

時間後の培養上清を回収して、非感染性のウイルス溶

液として使用した。これをマウスの細胞に、

スピンインフェクション

ス感染後24時間後、LMP の空ベクター(

選択前の導入効率は

症候群における高IgE血症

IgE 産生制御機構を解明する目

産生細胞のマイクロアレイによる発現解析を

、野生型マウスとモデルマウ

2倍以上変化している遺伝子

ーニングの候補遺伝子とした。発現レベルが2倍以上異

存在した。

ライブラリーの作成

scientific 社の MSCV

ベクターを使用して作成した(図1

LTR(long terminal repeat)のプロモーター活性

PGK(phosphoglycero

耐性遺伝子と GFP

そのため、薬剤耐性を利用した選択とウイルス発現細胞

追跡が可能で、Plat-E 細胞にトランスフェ

クトすることで高力価のウイルスを短時間で得られる。

の長さのヘアピン構造をとる siRNA

型のループとなるようにオリゴヌクレオチドを作

成した。その両端に制限酵素サイトを付加したオリゴヌ

mir30 型のヘアピンを含む配列を

法により増幅した。この PCR 産物を制限酵素で切断

ベクターにサブクローニングした。制限酵素に

よる切断と塩基配列を確認することにより、設計通りの

であることを確認した。

による遺伝子ノックダウンの効果の検討

shRNAを Plat-

どおりに遺伝子導入した。

存在下に継代したが、非感染

性のウイルス粒子を作成する際には、puromycin

を含まない培地で Plat-E 細胞を培養した。

遺伝子導入24時間後に培地を交換し、その

時間後の培養上清を回収して、非感染性のウイルス溶

液として使用した。これをマウスの細胞に、

スピンインフェクションで感染させた。ウイル

の空ベクター(

選択前の導入効率は 54.8%であった

血症発症に関連した遺

産生制御機構を解明する目

産生細胞のマイクロアレイによる発現解析を

野生型マウスとモデルマウ

している遺伝子をスクリ

ーニングの候補遺伝子とした。発現レベルが2倍以上異

MSCV-LTRmir30

図1)。このベク

のプロモーター活性

glycero-kinase)

GFP を発現する。

そのため、薬剤耐性を利用した選択とウイルス発現細胞

細胞にトランスフェ

クトすることで高力価のウイルスを短時間で得られる。

siRNA を設計し

型のループとなるようにオリゴヌクレオチドを作

成した。その両端に制限酵素サイトを付加したオリゴヌ

型のヘアピンを含む配列を

産物を制限酵素で切断

ベクターにサブクローニングした。制限酵素に

よる切断と塩基配列を確認することにより、設計通りの

による遺伝子ノックダウンの効果の検討

-E細胞にFug

どおりに遺伝子導入した。Plat-E 細胞は、

代したが、非感染

puromycin と

細胞を培養した。

遺伝子導入24時間後に培地を交換し、その 24 時間後と

時間後の培養上清を回収して、非感染性のウイルス溶

液として使用した。これをマウスの細胞に、32℃、200

で感染させた。ウイル

の空ベクター(LMP-NC)の

%であった(図

発症に関連した遺

産生制御機構を解明する目

産生細胞のマイクロアレイによる発現解析を

野生型マウスとモデルマウ

をスクリ

ーニングの候補遺伝子とした。発現レベルが2倍以上異

LTRmir30-PIG

)。このベク

のプロモーター活性

kinase)プ

を発現する。

そのため、薬剤耐性を利用した選択とウイルス発現細胞

細胞にトランスフェ

クトすることで高力価のウイルスを短時間で得られる。

を設計し

型のループとなるようにオリゴヌクレオチドを作

成した。その両端に制限酵素サイトを付加したオリゴヌ

型のヘアピンを含む配列を

産物を制限酵素で切断

ベクターにサブクローニングした。制限酵素に

よる切断と塩基配列を確認することにより、設計通りの

Fugene6

細胞は、

代したが、非感染

細胞を培養した。

時間後と

時間後の培養上清を回収して、非感染性のウイルス溶

00rpm、

で感染させた。ウイル

)の

図 2)。

Page 3: È w ¤ ï ¬ Æ @ @ ¤ ¬ Ê ñ - KAKEN · ice expressing dominant negative STAT3. In the mice, serum IgE levels were at least 100 times higher than littermate wild-type control

感染

の 72

確認した(

Btk

討した

法により

85%以上の遺伝子発現の低下が確認できた(

さらに、

遺伝子をノックダウンするベクター(

る細胞では、その

は Btk

いることを示唆している(

感染 24 時間後より

72 時間後には

確認した(図3左

Btk 遺伝子をノックダウンしたときの細胞の

討した。細胞より

法により Btk 遺伝子のノックダウン効率を

%以上の遺伝子発現の低下が確認できた(

さらに、LMP の空ベクター(

遺伝子をノックダウンするベクター(

る細胞では、その

Btk遺伝子のノックダウンが細胞機能に影響を与えて

いることを示唆している(

時間後より puromycin

時間後には GFP 陽性細胞が

図3左)。

遺伝子をノックダウンしたときの細胞の

細胞より mRNA を抽出し

遺伝子のノックダウン効率を

%以上の遺伝子発現の低下が確認できた(

の空ベクター(

遺伝子をノックダウンするベクター(

る細胞では、その GFP 陽性率が低下していた。このこと

遺伝子のノックダウンが細胞機能に影響を与えて

いることを示唆している(図2右・3右

puromycin による選択を開始し、そ

陽性細胞が 90%以上になることを

遺伝子をノックダウンしたときの細胞の

を抽出し cDNA を合成し、定量

遺伝子のノックダウン効率を

%以上の遺伝子発現の低下が確認できた(

の空ベクター(LMP-NC)と比較して、

遺伝子をノックダウンするベクター(LMP

陽性率が低下していた。このこと

遺伝子のノックダウンが細胞機能に影響を与えて

図2右・3右)。この方法によ

による選択を開始し、そ

%以上になることを

遺伝子をノックダウンしたときの細胞の応答を検

を合成し、定量

遺伝子のノックダウン効率を検討すると、

%以上の遺伝子発現の低下が確認できた(図4)。

)と比較して、

LMP-Btk)を発現す

陽性率が低下していた。このこと

遺伝子のノックダウンが細胞機能に影響を与えて

)。この方法によ

による選択を開始し、そ

%以上になることを

応答を検

を合成し、定量 PCR

すると、

)。

)と比較して、Btk

)を発現す

陽性率が低下していた。このこと

遺伝子のノックダウンが細胞機能に影響を与えて

)。この方法によ

り1200

その機能

5.主な発表論文等(研究代表者、研究分担者及び連携研究者には下線) 〔雑誌論文〕(計英語論文はすべて査読あり

1.

Minegishi Y

recruited to allergen

anti

Immunity

2.

Yoshikawa S, Kawano Y,

N, Kanuka H, Karasuyama H.

bulwark of acquired immunity against intestinal

helminthes. J Exp Med 210

3.

Minegishi S

S,

Yasunaga S

S,

Kobayashi M

gain

mucocutaneous candidiasis. J Leukoc Biol. 201

press

4.

発症機序

5.

Science Digest 39, 7

6.

診療

7.

験医学

1200個の遺伝子に対して各2個

その機能解析を実施した。

5.主な発表論文等(研究代表者、研究分担者及び連携研究者には下線)

〔雑誌論文〕(計英語論文はすべて査読あり

1. Egawa M, Mukai K, Yoshikawa S, Iki M, Kawano Y,

Minegishi Y, Karasuyama H.

recruited to allergen

anti-inflammatory property via basophil

munity 38, 570

2. Obata-Ninomiya K, Ishiwata K, Tsutsui H, Nei Y,

Yoshikawa S, Kawano Y,

N, Kanuka H, Karasuyama H.

bulwark of acquired immunity against intestinal

helminthes. J Exp Med 210

3. Mizoguchi Y

Minegishi S, Imai K

, Ozaki Y, Imai T

Yasunaga S, Takihara Y

, Boisson-Dupuis S

Kobayashi M. Simple diagnosis of STAT1

gain-of-function alleles in patient

mucocutaneous candidiasis. J Leukoc Biol. 201

press

4. 峯岸克行 STAT3

発症機序 臨床・免疫アレルギー科

5. 峯岸克行

Science Digest 39, 7

6. 峯岸克行 抗体産生不全症―

診療 76 419-

7. 峯岸克行 Jak

験医学 31, 113

個の遺伝子に対して各2個

を実施した。現在その詳細を検討中である。

5.主な発表論文等 (研究代表者、研究分担者及び連携研究者には下線)

〔雑誌論文〕(計 9 件) 英語論文はすべて査読あり

Egawa M, Mukai K, Yoshikawa S, Iki M, Kawano Y,

, Karasuyama H.

recruited to allergen-exposed skin acquire an

inflammatory property via basophil

38, 570-580, 2013

Ninomiya K, Ishiwata K, Tsutsui H, Nei Y,

Yoshikawa S, Kawano Y, Minegishi Y

N, Kanuka H, Karasuyama H.

bulwark of acquired immunity against intestinal

helminthes. J Exp Med 210

Mizoguchi Y, Tsumura M

Imai K, Hyakuna N

Imai T, Takeda S

Takihara Y, Bryant VL

Dupuis S, Puel A

Simple diagnosis of STAT1

function alleles in patient

mucocutaneous candidiasis. J Leukoc Biol. 201

STAT3 の異常によるアトピー性皮膚炎の

臨床・免疫アレルギー科

高 IgE 症候群の最近の話題

Science Digest 39, 7-8, 2013

抗体産生不全症―

-423、2013

Jak-Stat シグナルとアレルギー制御

31, 113-117, 2013

個の遺伝子に対して各2個以上の

現在その詳細を検討中である。

(研究代表者、研究分担者及び連携研究者には下線)

Egawa M, Mukai K, Yoshikawa S, Iki M, Kawano Y,

, Karasuyama H. Inflammatory monocytes

exposed skin acquire an

inflammatory property via basophil

580, 2013

Ninomiya K, Ishiwata K, Tsutsui H, Nei Y,

Minegishi Y, Ohta N, Watanabe

N, Kanuka H, Karasuyama H. The skin is an important

bulwark of acquired immunity against intestinal

helminthes. J Exp Med 210, 2583-2595

Tsumura M, Okada S,

Hyakuna N, Muramatsu H

Takeda S, Okazaki T

Bryant VL, Kong XF

Puel A, Casanova JL

Simple diagnosis of STAT1

function alleles in patients with chronic

mucocutaneous candidiasis. J Leukoc Biol. 201

の異常によるアトピー性皮膚炎の

臨床・免疫アレルギー科 59, 160

症候群の最近の話題

8, 2013

抗体産生不全症―B細胞不全症

シグナルとアレルギー制御

117, 2013

のshRNAを作成し

現在その詳細を検討中である。

(研究代表者、研究分担者及び連携研究者には下線)

Egawa M, Mukai K, Yoshikawa S, Iki M, Kawano Y,

Inflammatory monocytes

exposed skin acquire an

inflammatory property via basophil-derived IL

Ninomiya K, Ishiwata K, Tsutsui H, Nei Y,

, Ohta N, Watanabe

The skin is an important

bulwark of acquired immunity against intestinal

2595, 2013

, Hirata O,

Muramatsu H, Kojima

Okazaki T, Ito T

Kong XF, Cypowyj

Casanova JL, Morio T

Simple diagnosis of STAT1

s with chronic

mucocutaneous candidiasis. J Leukoc Biol. 2013

の異常によるアトピー性皮膚炎の

59, 160-164, 2013

症候群の最近の話題 Medical

細胞不全症 小児科

シグナルとアレルギー制御

を作成し、

現在その詳細を検討中である。

(研究代表者、研究分担者及び連携研究者には下線)

Egawa M, Mukai K, Yoshikawa S, Iki M, Kawano Y,

Inflammatory monocytes

exposed skin acquire an

derived IL-4.

Ninomiya K, Ishiwata K, Tsutsui H, Nei Y,

, Ohta N, Watanabe

The skin is an important

bulwark of acquired immunity against intestinal

,

Kojima

Ito T,

Cypowyj

Morio T,

s with chronic

3, in

の異常によるアトピー性皮膚炎の

164, 2013

Medical

小児科

Page 4: È w ¤ ï ¬ Æ @ @ ¤ ¬ Ê ñ - KAKEN · ice expressing dominant negative STAT3. In the mice, serum IgE levels were at least 100 times higher than littermate wild-type control

8. 峯岸克行 高 IgE 症候群に見られる易感染性 化

学療法の領域 29, 2429-2434, 2013

9. 峯岸克行 小児内科 高IgE症候群 45, 1146-1147,

2013

〔学会発表〕(計 6件)

1. Saito M, Karasuyama H, Minegishi Y, A molecular

mechanism underlysing atopic dermatitis in hyper-IgE

syndrome. American Association of Allergy and

Immunology, Convention Center (San Diego USA) Feb

27-March 4 2014

2. 峯岸克行 アトピー性皮膚炎を合併する免疫難病の

病態解明 第 43 回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学

会 2013 年 12 月 1日 ホテル日航金沢(石川県)

3. Minegishi Y "A Molecular Mechanism of Hyper IgE

Syndrome" The 4th Japanese Society of Hematology

“Dysfunction and Neoplasia of lymphocytes”

Yamatoya Honten, Ehime, May 24-25, 2013

4. 峯岸克行 アレルギーを合併する免疫不全症 高IgE症候群の病因と病態 第116回日本小児科学会学術集会 2013年4月21日 広島国際会議場(広島県) シンポジウム Primary immunodeficiency 2013 update; Current topics and new concepts

5. 峯岸克行 高 IgE 症候群の診断と治療に関する最近

の進歩 第3回東北小児感染症免疫研究会

2013 年 2月 16 日 ホテル日航仙台(宮城県)

6. Minegishi Y "A Molecular Mechanism of Hyper IgE

Syndrome" The 2nd symposium of the University of

Tokushima “Immune system development, deviation,

and regulation” Nichia Medical Hall, Tokushima

University, Tokushima, Jan 24-25, 2013

〔図書〕(計 1件)

1. 峯岸克行 朝倉書店内科学 第10版 原発性免疫

不全症 2404(1371-1378)総編集 矢崎義男

6.研究組織 (1)研究代表者 峯岸 克行(MINEGISHI, YOSHIYUKI)

徳島大学・疾患プロテオゲノム研究センター・教授

研究者番号:10343154 (2)研究分担者 ( ) 研究者番号: (3)研究分担者 ( ) 研究者番号: