日本旅館の存在意義と その可能性

2016年4月27日 株式会社Loco Partners 伊豆エリア責任者　菊岡翔太

伊豆半島温泉旅館　合同企業説明会 2016

自己紹介

株式会社Loco Partners　菊岡 翔太

千葉県出身。社会人6年目。

伊豆エリア責任者。

全国の旅館・ホテルで、年間100泊以上。

東北から四国まで、計200施設以上を担当。

満足度の高い高級旅館・ホテルの予約サイト relux(リラックス)を運営しています。

コンセプト「日本の贅沢を、心の豊かさに。」

日本全国の旅館・ホテルを訪問し、 集客のお手伝いをしています。

なかでも伊豆が一番多くの時間を過ごしている、 私にとって最も好きな地域のひとつです。

私が宿泊業界で働く理由？

原点1) 1年間の海外への留学

海外に住んだことで日本の良さに気付き、 そして伝えたいという想いが芽生えました。

原点2) 東日本大震災での活動の記憶

最後に残るのはモノではなく、「ココロ」 人生を豊かにするような思い出作りで、

人の役に立ちたいと思うようになりました。

社会人になってから、週末を中心に 旅館の海外集客のお手伝いをしていました。

少しずつ旅館の業界へ

そうした経験を重ねるにつれ次第に、 もっと深く旅館・ホテルに関わりたい！

という想いが強くなりました。

その想いとともに、宿泊業界へ。

この業界に入り2年間。 多くの方との出会いが私を育ててくれました。

そして旅館の方々の想いに触れ、 どんどん好きになっていきました。

本日のテーマ

1. 旅館について

2. 業界の展望について

ホテルと旅館の違い

どんなことが思い浮かびますか！？

ホテルと旅館の起源

ホテル 中世ヨーロッパが起源。十字軍の兵士や旅人のために教会が作った施設。

旅館 7～8世紀の奈良・平安時代が起源。 仏教寺院の相部屋→食事出し→お酒出し →仲居さんへと発展

出所：宿屋大学「松坂  健」氏講演より

どちらも困っている人を助けるという精神性は同じ

ホテルと旅館の違いホテル 旅館

接客 May I help you? 何か御用はありますか？

Let me help you. 私にお世話させてください。

サービス者 セクションごとのスタッフ 部門ごとに別の人が接客

客室係 (仲居さん) 原則1～3部屋に一人の接客要員

接客責任 セクションの担当者 お客様はリレーされる

一人の接客係がチェックイン アウトまで面倒見る

性質 ファザーシップ 父親的

マザーシップ 母親的 (女将さん)

タッチ ドライ ウェット

ポイント 機能 情緒

客の服装 ドレスアップ ドレスダウン (浴衣・温泉)

文化・歴史を経て違いとなり、それぞれの楽しみ方に。

出所：宿屋大学「松坂  健」氏講演より

お出迎え お茶出し

料理提供 お見送り

旅館での接客

お客様の声①

この度結婚40周年を記念して 利用させていただきました。

旅館の皆さまの温かいおもてなしや気配りに、 大変満足のいく、また心休まるひと時を

過ごさせて頂き喜んでいます。

様々な場面でいただく気配りに対して 本当に感動いたしました。

またぜひお伺いしたいと思っています。 ありがとうございました。

お客様の声②

Perfect experience! Great service, perfect meal, and beautiful room.

Everything is just brilliant!! What a wonderful anniversary memory.

Thanks for all staff.

最高の宿泊になりました！ 素晴らしい接客に最高の食事、そして美しい部屋。

全てが本当に最高でした！ とっても素敵で記憶に残る記念日になりました。

皆さん、ありがとうございました。

旅館での仕事の醍醐味とは・・・

お客様があなた自身のファンになってくれる、 ということ。

旅館での仕事の主役は接客。

私も旅館の方々の「想い」に共感し、 ご一緒にお仕事しています。

本日のテーマ

1. 旅館について

2. 業界の展望について

旅館の可能性

世界中のトラベラーの憧れ アマンリゾート

ルーツは日本旅館であった。

旅館の可能性

2014年12月にオープンした 「アマン東京」

コンセプトはまさに和旅館。

0

500

1,000

1,500

2,000

2005 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15(出展) 日本政府観光局 (JNTO)

訪日外国人数の推移(万人)

(年)

海外からの観光客の増加

増え続けてきた海外からの旅行者。 2015年4月～2016年3月の集計では、

年間2,000万人を突破！

訪日外国人数の予測(万人)

(年)

これからの観光立国に向けて

01,0002,0003,0004,0005,0006,000

10 11 12 13 14 15 ・・・ 20 ・・・・・・ 30

国として2020年の目標を4,000万人へ上方修正。 2030年には6,000万人を目標に。 これからはますます海外ゲストをおもてなしする時代へ。

宿泊業界はこれからの成長産業

観光業が日本の産業の主役になる。 その時には間違いなく 「旅館」が中心となる。

そのなかでも日本の観光の 中心であり続けてきた伊豆は、 ますます注目を集める地域へ。

海外から注目されることで、 国内でも注目が集まる。

これから成長を続ける業界で、 仕事をしてみたくありませんか。

あなた自身の手で 業界を引っ張っていく。

これからの観光業界で大切なこと

1. 地域の魅力

世界中のゲストが 日本の美しさが残る地域へ足を運ぶ。

都市だけでなく、日本の観光資源が豊かな地域へ。

2. 旅館の魅力

旅館での日本体験と、人によるおもてなしが 世界中に日本のファンを増やす。

旅の記憶を彩るのは、 いつも「人」

これからの旅館の在り方

×

これからは、地域と旅館の両方が掛け合わさり、 日本の文化が世界へ発信される。

未来ある学生の皆さんへ

番外編

これから続いていく就職活動。 自分の心の声を聞いて、

本当にやりたいことを選択してください。

周りの声ではなく、 大切なのは自分の気持ち。

とにかくたくさんの方の話を聞いて、 そして、考える。

夢中になれる仕事、 自分が求めている接客が叶えられる場を ぜひ見つけてほしいと思っています。

大勢のなかの一人ではなく、 あなたの良さを思い切り伸ばしてください。

私自身もそうでした。

新卒で入った大手企業を辞めて、 自分の心の声に従って、新興企業に入りました。

そうしたことで大きく成長でき、 多くの出会いを得ました。

しかし、隣の芝は青い。

旅館に入ると、ホテルが羨ましく思う。 ホテルに入ると、旅館が羨ましく思う。

→正解はない。自分に合う選択を。

そのためにも、たくさんの方の話を 聞いてみてください。

私は伊豆が大好きです。 こんなに人があたたかい場所、

美しい地域は他にないのではないかと思います。

最後に

一緒に旅館業界を盛り上げませんか

ご静聴ありがとうございました。 皆さんのご活躍を祈っています！

株式会社Loco Partners 伊豆エリア責任者　菊岡翔太