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NTT技術ジャーナル 2012.6 31 半導体中のスピンの魅力 半導体中の電子スピンは,固体量子 計算機における量子ビットの有力な候 補の1つとして期待されています.そ の理由は,スピンが量子ビットに適し たシンプルな二準位系 *1 であるという ことに加え,現在の高度な半導体微細 加工技術を量子計算機の大規模化 のために使えるという利点があるから です. NTT物性科学基礎研究所では,こ の電子スピンを半導体内で移動させる 技術について研究しています.電子ス ピンを離れた場所に運ぶ技術は,単に 量子情報の伝送手段となるだけではな く,読み出しや保存の際にも使われる 可能性があり,固体量子計算機を実 現するための要素技術の1つになり得 るものです.さらに,移動させた際の スピンの振る舞いは,本特集記事『電 子スピン回転とスピン軌道係数の定量 的決定』でも紹介する「スピン軌道相 互作用」と呼ばれる物理効果に影響を 受けます.スピン軌道相互作用をうま く利用すると,スピンの性質を電気的 に制御できる可能性があります.その ため,スピンの伝導に関連した現象は, スピンの幅広い応用を目指す「半導体 スピントロニクス」と呼ばれる研究分 野でも重要な研究対象となっています. スピンの基本的な性質 電子は負の電荷を帯びた粒子です が,この電荷の性質のほかに,小さな 磁石としての性質も持っています.こ の磁石としての性質を,古典的な球の 自転になぞらえて「スピン」と呼んで います.スピンは量子力学で説明され る物理量であり,通常,3次元空間 内の矢印で表現されます.矢印を軸と して電子が自転しており,矢印の方 向が自転の回転方向を表すと考える と,直感的に理解しやすくなります 図1). 現在のエレクトロニクスを支える半 導体デバイスは,電子の電荷の性質を 用いて機能している一方で,スピンの 性質が利用されることはありませんで した.その理由は,半導体内に多数存 在する電子スピンがそれぞれ独立にラ ンダムな運動をしているため,全体と してスピンの性質が打ち消されている からです.また,たとえ一時的にスピ ンをそろえることができたとしても,短 時間のうちに,元のバラバラな状態に 戻ってしまう「スピン緩和」という現 象も,スピンの利用が簡単ではない理 由の1つです.したがって,スピンの 性質を引き出すためには,まずスピン をそろえることと,そしてそろえたスピ ンが緩和してしまう前に所望のスピン 操作を行うことが必要になります. 電子スピンをそろえる方法の1つと しては,円偏光を用いた手法が知られ ています.円偏光とは,偏光(電磁波 の振動方向)が時間とともに回転して いる光のことです.半導体が光を吸収 すると電子が励起されますが,円偏光 を用いた場合,偏光の回転運動に起 因する角運動量が電子スピンに転写さ れるため,スピンの向きがそろった電子 を生成することができます.ひとたび スピンをそろえることができれば,スピ 量子コンピュータ 超音波を用いた電子スピン輸送 半導体中の電子スピンは量子ビットの一候補として期待されています.こ のスピンを長い距離伝送できれば,量子計算機の要素技術になるだけでなく, 新しい物理の解明を通して,将来のエレクトロニクスへの応用につながる可 能性があります.本稿では,NTT物性科学基礎研究所が取り組む,超音波を 用いたスピン輸送に関する研究を紹介します. さなだ はるき ごとう ひでき 眞田 治樹 /後藤 秀樹 こうじ そうがわ てつおみ 小野満 恒二 /寒川 哲臣 NTT物性科学基礎研究所 電子スピン スピントロニクス 表面弾性波 図1 矢印で表現されるスピン *1 二準位系:許されるエネルギーの値が2つ だけしかない物理系.二準位系における任 意の量子状態は,各エネルギーに対応した 2つ固有状態の重ね合わせによって表現さ れます.

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Page 1: 06 06 fiÁ‘W - NTT · スピンをそろえることができれば,スピ 量子コンピュータ 超音波を用いた電子スピン輸送 半導体中の電子スピンは量子ビットの一候補として期待されています.こ

特集

NTT技術ジャーナル 2012.6 31

半導体中のスピンの魅力

半導体中の電子スピンは,固体量子

計算機における量子ビットの有力な候

補の1つとして期待されています.そ

の理由は,スピンが量子ビットに適し

たシンプルな二準位系*1であるという

ことに加え,現在の高度な半導体微細

加工技術を量子計算機の大規模化

のために使えるという利点があるから

です.

NTT物性科学基礎研究所では,こ

の電子スピンを半導体内で移動させる

技術について研究しています.電子ス

ピンを離れた場所に運ぶ技術は,単に

量子情報の伝送手段となるだけではな

く,読み出しや保存の際にも使われる

可能性があり,固体量子計算機を実

現するための要素技術の1つになり得

るものです.さらに,移動させた際の

スピンの振る舞いは,本特集記事『電

子スピン回転とスピン軌道係数の定量

的決定』でも紹介する「スピン軌道相

互作用」と呼ばれる物理効果に影響を

受けます.スピン軌道相互作用をうま

く利用すると,スピンの性質を電気的

に制御できる可能性があります.その

ため,スピンの伝導に関連した現象は,

スピンの幅広い応用を目指す「半導体

スピントロニクス」と呼ばれる研究分

野でも重要な研究対象となっています.

スピンの基本的な性質

電子は負の電荷を帯びた粒子です

が,この電荷の性質のほかに,小さな

磁石としての性質も持っています.こ

の磁石としての性質を,古典的な球の

自転になぞらえて「スピン」と呼んで

います.スピンは量子力学で説明され

る物理量であり,通常,3次元空間

内の矢印で表現されます.矢印を軸と

して電子が自転しており,矢印の方

向が自転の回転方向を表すと考える

と,直感的に理解しやすくなります

(図1).

現在のエレクトロニクスを支える半

導体デバイスは,電子の電荷の性質を

用いて機能している一方で,スピンの

性質が利用されることはありませんで

した.その理由は,半導体内に多数存

在する電子スピンがそれぞれ独立にラ

ンダムな運動をしているため,全体と

してスピンの性質が打ち消されている

からです.また,たとえ一時的にスピ

ンをそろえることができたとしても,短

時間のうちに,元のバラバラな状態に

戻ってしまう「スピン緩和」という現

象も,スピンの利用が簡単ではない理

由の1つです.したがって,スピンの

性質を引き出すためには,まずスピン

をそろえることと,そしてそろえたスピ

ンが緩和してしまう前に所望のスピン

操作を行うことが必要になります.

電子スピンをそろえる方法の1つと

しては,円偏光を用いた手法が知られ

ています.円偏光とは,偏光(電磁波

の振動方向)が時間とともに回転して

いる光のことです.半導体が光を吸収

すると電子が励起されますが,円偏光

を用いた場合,偏光の回転運動に起

因する角運動量が電子スピンに転写さ

れるため,スピンの向きがそろった電子

を生成することができます.ひとたび

スピンをそろえることができれば,スピ

量子コンピュータ

超音波を用いた電子スピン輸送

半導体中の電子スピンは量子ビットの一候補として期待されています.このスピンを長い距離伝送できれば,量子計算機の要素技術になるだけでなく,新しい物理の解明を通して,将来のエレクトロニクスへの応用につながる可能性があります.本稿では,NTT物性科学基礎研究所が取り組む,超音波を用いたスピン輸送に関する研究を紹介します.

さ な だ は る き ご と う ひ で き

眞田 治樹 /後藤 秀樹お の み つ こ う じ そうがわ てつおみ

小野満 恒二 /寒川 哲臣

NTT物性科学基礎研究所

電子スピン スピントロニクス 表面弾性波

図1 矢印で表現されるスピン

*1 二準位系:許されるエネルギーの値が2つだけしかない物理系.二準位系における任意の量子状態は,各エネルギーに対応した2つ固有状態の重ね合わせによって表現されます.

Page 2: 06 06 fiÁ‘W - NTT · スピンをそろえることができれば,スピ 量子コンピュータ 超音波を用いた電子スピン輸送 半導体中の電子スピンは量子ビットの一候補として期待されています.こ

量子コンピュータ

NTT技術ジャーナル 2012.632

ンが緩和するまでの間,スピン特有の

振る舞いを観測できるようになります.

スピンの運動の一例として,磁場中

でのスピンの回転運動について説明し

ておきます.スピンは磁石の源である

ため,周囲の磁場に影響を受けます.

私たちに身近な磁石である方位磁針の

場合,棒磁石を近づけると針は磁場の

方向に振れますが,スピンの場合は少

し違います.スピンの「矢印」は,磁

場の周りをぐるぐると回転します.こ

れは自転しているコマが,次第にゆっ

くりとした首振り運動をするのに似て

います(図2).この現象を「歳差運

動」と呼びます.スピンの歳差運動で

は,回転の軸は磁場の方向で決まり,

回転の速さは磁場の強さに比例します.

同じ歳差運動をもたらす別の効果と

して,近年スピン軌道相互作用が注目

されています.スピン軌道相互作用の

詳細な説明は本特集記事『電子スピ

ン回転とスピン軌道係数の定量的決

定』に譲りますが,一言でいうと,「電

場の中を移動している電子に対し,あ

たかも磁場が存在するように作用する

効果」です.つまり,実際の磁場がな

くても,移動させた際に電場に比例し

た「有効磁場」が働き,スピンの向き

を変えることができます.しかし一方

で,頻繁に散乱されランダムに運動す

る電子にとっては,有効磁場の方向も

ランダムに変化するため,スピン軌道

相互作用はスピン緩和の原因にもなり

ます.このように,スピンの向きを思

いどおりに操作するためにも,スピン

の緩和を抑制するためにも,スピン軌

道相互作用の物理を理解し制御する

ことが,スピンの応用を目指す研究の

一課題となっています.

表面弾性波によるスピン輸送

さて,ここまでは電子スピンの一般

的な性質について説明し,スピン軌道

相互作用をうまく利用できれば,スピ

ンの応用につながる可能性があること

を説明しました.このスピン軌道相互

作用の影響が顕著に現れるのは,電子

スピンを移動させたときです.そこで

私たちは,超音波による電子輸送技術

を用いて,移動中のスピン歳差運動を

観測する実験に取り組みました.

電子スピンを移動させるための舞台

としては,GaAs(ガリウムヒ素)と

AlGaAs(アルミニウムガリウムヒ素)

という半導体からなる「量子井戸」と

呼ばれる構造を用いました(図3).

量子井戸とは,ポテンシャルエネル

ギーが低い量子井戸層が,ポテンシャ

ルエネルギーが高い障壁層によって挟

まれた構造のことです.この構造を用

いると,電子は量子井戸層にのみ閉じ

込められるため,その運動方向は2次

元面内に制限されます.

この2次元面内で電子を移動させる

ために,超音波の一種である表面弾性

波(SAW: Surface Acoustic Wave)

を用いました.表面弾性波は,物質の

表面を振動させて伝わっていく波で,

地震波の一種としても知られています.

またタッチパネルや携帯電話の高周波

フィルタなどにも利用されている身近

な現象です.

表面弾性波の実体は,表面近傍に

生じる局所的な歪です(図4(a)).

GaAsなどの化合物半導体は圧電材料

でもあるため,歪が加わると圧電効果

によってピエゾ電場*2と呼ばれる電

場が生じます.半導体量子井戸構造

に表面弾性波を発生させると,速度

νSAW̃̃3km/sで表面を伝搬します.

磁場

スピン

回転周波数 ∝ 磁場強度

図2 スピンとコマの歳差運動

*2 ピエゾ電場:結晶構造の歪によって生じた圧電分極によって発生する電場.

電子のエネルギー

電子は量子井戸層に 閉じ込められる

※分子線エピタキシ法 により作製

AlGaAs 障壁層

AlGaAs 障壁層

470 nm

200 nm

GaAs 量子井戸層 20 nm

図3 実験に用いた半導体量子井戸構造

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特集

NTT技術ジャーナル 2012.6 33

その際,表面近くにある量子井戸層に

も周期的な歪が発生するため,電子の

感じるポテンシャルエネルギーも周期

的に変化し,結果として電子はピエゾ

電場のつくるポテンシャルの谷に捕捉

され,移動していきます.

今回用いた半導体結晶では,表面弾

性波を伝搬させる方向が,特定の結晶

方位に対してのみ許されています(図

4(b)).結晶学的には[110],および

[-110]で表現される方向に伝搬します.

この互いに直交した方向に伝搬する表面

弾性波を干渉させると,格子状の閉じ

込めポテンシャルである「ダイナミック

ドット」をつくることができます.ダイ

ナミックドットの進行方向は,[110]と

[-110]の中間の[010]方向で,速度は

√2νSAW̃̃4.2 km/sです.この状態で

円偏光を照射し,スピンがそろった電

子を生成すれば,ダイナミックドット

とともに移動するスピンの振る舞いを

調べることができます.

移動中の電子スピンの状態を計測す

るためには,「磁気光学カー効果」と

いう現象を用いました(図5(a)).磁

気光学カー効果は,MOなどの光磁気

ディスクの読み出しにも使われている

原理であり,対象物に直線偏光を照射

したときに,その場所のスピンの向き

に応じて,反射光の偏光軸がわずかに

変化する現象です.今回の実験では,

磁気光学カー効果検出用のレーザ光の

照射位置を2次元面内でスキャンする

ことで,スピンの2次元マッピングを

計測できるようにしました.

スピンがダイナミックドットとともに

移動していることを示す実験結果を

図5(b)に示します.赤色・青色は,

カー回転角の正・負,すなわち,スピ

ンの上向き・下向きに対応します.時

間が経過すると,離れた位置で信号が

現れ,しかもその信号が原点を通る直

線に乗るということは,電子が等速で

移動していることを示唆しています.

電子のエネルギー

SAWの伝搬

AlGaAs

GaAs

AlGaAs

(a) 試料の断面(上)と電子のポテンシャルエネルギー(下) (b) 2波の表面弾性波の干渉によるダイナミックドットの形成

量子井戸内に 局所歪が発生

圧電効果  ピエゾ電場変調 ポテンシャルの

谷に電子を捕捉 櫛型電極に高周波を印加  表面弾性波が発生

[010][-110] [110]

表面弾性波の干渉  ダイナミックドットの形成

図4 表面弾性波による電子輸送

(a) 測定方法の概略図 (b) 時間・空間分解測定の結果

θK

θK

励起光 検出光

円偏光の照射  スピンを生成

カー効果による スピンの検出

赤色・青色は 上向き・下向き スピンに対応

傾き  √2νSAW

0

0 5 10 15遅延時間

(ns)

(μm)

10

20

30

40

50(任意単位)

-1.0 0.0 1.0

検出位置 をスキャン

図5 磁気光学カー効果によるスピンの検出

距離

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量子コンピュータ

NTT技術ジャーナル 2012.634

直線の傾きは,スピンの移動速度を表

しており,ダイナミックドットの速度

(√2νSAW)に一致しています.さらに,

カー回転角が赤,青を交互に繰り返し

現れるということは,スピンが上向き,

下向きの間で周期的に変化しているこ

とを表しています.本実験では,外部

から磁場は与えていませんので,スピ

ン軌道相互作用が原因で,スピンが歳

差運動していると考えています.

このカー回転信号は,距離が離れる

ほど減衰はするものの,50μm以上,

時間にして10 ns以上も持続する様子

が観測されています.通常,この構造

における電子スピンの緩和時間は0.1

nsのオーダしかありません.つまり本

結果は,表面弾性波で移動させること

によって,スピンの寿命を2桁も延ば

せることを意味しています.これは,表

面弾性波のつくるピエゾ電場が,電子

スピン緩和をもたらす正孔(電子の抜

けた穴)の影響を排除しているためと

考えています.

次に,ダイナミックドットで輸送さ

せた際のスピンの分布を測定した結果

から,スピンの動きを推測してみたい

と思います.図6(a)下のグラフでは,

原点で上向きスピンとして生成した電

子が,[010]方向に進行するダイナミッ

クドットに乗って,まっすぐ移動する

様子が明瞭に観察されています.移動

中の歳差運動をもたらしている有効磁

場は,スピン軌道相互作用によるもの

です.[010]方向に進む電子が感じる

有効磁場は,進行方向とほぼ平行に

なることが理論的に予想されています.

そのため,図6(a)上の絵に示すよう

に,スピンは螺旋を描きながら進行し

ていることが推測できます.

最後に,歳差運動の周波数の変化

に着目した実験結果を紹介します.前

述したように,歳差運動の周波数は磁

場の大きさ,すなわちこの場合はスピ

ン軌道相互作用の大きさに比例しま

す.図6(b)のグラフは,表面弾性波

の強度を強めると,歳差運動の回転が

速くなることを示しています.この結

果を理論的に解析したところ,超音波

によって生じる歪やピエゾ電場が,ス

ピン軌道相互作用を決める一因となっ

ていることが判明しました.従来の研

究ではスピン軌道相互作用は,母体結

晶による内部電場,および外部から加

えた電場で決まると考えられてきまし

た.しかし,今回明らかにした超音波

がもたらす新しいタイプのスピン軌道

相互作用を用いれば,超音波強度を

調節することによって,スピンの向き

を自在に操作することも可能となり

ます.

今後の展望

本稿では,表面弾性波によるスピン

の長距離輸送現象を磁気光学効果に

よって明らかにする研究について紹介

しました.その結果,超音波によるス

ピンの長寿命化や新しいスピン操作手

段などが明らかになりました.今後は,

さらに長い距離を伝送させる技術や,

少数のスピンを運ぶ技術に発展させ,

量子計算機の要素技術に応用するこ

とも目指したいと思っています.

(後列左から)後藤 秀樹/ 寒川 哲臣

(前列左から)小野満 恒二/ 眞田 治樹

スピンに関連した現象は複雑で,静止図面だけでは説明しづらいところが数多くあります.以下のホームページで動画を使った研究紹介も用意していますので,興味を持たれた方はぜひ一度ご覧ください.

◆問い合わせ先NTT物性科学基礎研究所量子光物性研究部量子光デバイス研究グループTEL 046-240-3439FAX 046-270-2342E-mail sanada.haruki lab.ntt.co.jpURL http://labolib3.aecl.ntt.co.jp/

member_servlet_home/

(a) 移動中のスピン歳差運動のマッピング (b) 歳差運動周波数の超音波強度依存性

進行方向

超音波の強さ

10

0.052

0.054

0.056

20 30(W/m)

(μm-1)

超音波を強める ほど速く回転 スピンが

描く軌跡

赤色・青色は 上向き・下向き スピンに対応

4030

20100

-10-20-10 0 10

[010]

20X

Y

(μm)

スピン軌道相互作用 による有効磁場

(μm)

歳差運動の空間周波数

図6 移動中のスピン歳差運動の計測結果