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Page 1: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

☆本資料について

・この「先行実施・移行措置編」の資料は,移行措置の内容を「まとめ」「練習」

できるようになっています。

・平成20年に文部科学省が発表した内容をもとに,平成21~23年度の3年間の

移行措置内容を掲載しています。該当年度にあわせてご利用ください。

・「もくじ」の年度欄の「追加」はその年度に追加される内容を示しています。

「追加」の内容は,学校の学習状況などによって異なる場合がありますので,

ご了承ください。

・本資料で扱っている内容は,問題集本編で扱っているものもありますが,

 移行措置の内容を明確にするために本資料でも取り上げました。

Page 2: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

2

1 数の集合と四則

自然数全体の集まり{ 1,2,3,…}を自然数の集しゅう

合ごう

という。

整数の集合は,自然数に 0と負の整数をあわせたものである。

整数は分母を 1とする分数と考えると,分数は整数と整数でない分数の集合である。

数全体の集合は,整数,小数,分数のすべてをふくむ。

<数の集合>要点 1

○,□が自然数のとき,○+□,○×□ の答えはいつも自然数であるが,○-□,

○÷□ の答えは自然数でない場合がある。つまり,自然数の範囲では,加法と乗法が

いつでもできるが,減法と除法は,いつでもできるとはかぎらない。

自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも

できるとはかぎらない。

<数の集合と四則>要点 2

1  右の図は,数の集合を表したものです。A,B,Cにあてはまる

集合を,自然数,整数,分数の中から選んで,下の に書きなさい。

また,その集合にはいる数の例を〔  〕の中に 2つずつ書きなさい。

Aは 1 の集合で,数の例は〔     〕などがある。

Bは 2 の集合で,数の例は〔     〕などがある。

Cは 3 の集合で,数の例は〔     〕などがある。

2  整数の範囲で,次の計算がいつもできるのはどれですか。

○+□  ○-□  ○×□  ○÷□

3  四則のそれぞれの計算がいつでもできるのは,数の範囲が自然数,整数,分数の集合

のうち,どの場合ですか。下の表に,計算がいつもできるものは○印,いつでもできると

はかぎらないものは△印を書き入れなさい。

ただし,除法では 0でわる場合を除いて考えるものとします。

計算数の範囲 加法 減法 乗法 除法

自然数

整 数

分 数

Page 3: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

3

2つの式の大小関係を,不等号を用いて表したものを不ふ

等とう

式しき

という。

不等号には,>,<のほかに,大きいか等しいかを表す≧と,小さいか等しいかを表

す≦がある。

不等式で,不等号の左側の式を左さ

辺へん

,右側の式を右う

辺へん

,両方をあわせて両りょう

辺へん

という。

<不等式とその表し方>要点 1

2 大小関係を表す式

1  重さ 2 kgの箱に,1個 3 kgの品物を何個か入れて全体の重さが 15 kgをこえないよ

うにしたい。この関係を式に表しなさい。

これを次のように考えました。 にあてはまる数や式,記号,ことばを書きなさい。

品物の個数を x個とすると,品物の重さは 1 kgと表せる。

全体の重さは,2 kgとなる。

これが 15 kgをこえないことから,3 を使って表すと,

    4 515

2  次の数量の関係を不等式で表しなさい。

1 ある数 xから 7をひいても,もとの数 xの 1

2より大きい。

2  5人の生徒が a円ずつ出すと,合計が 1000円以上になる。

3 100枚ある画用紙を,x人の子どもに 1人 5枚ずつくばるとたりない。

4  1本 a円の鉛筆 4本と,1個 80円の消しゴム b個のねだんの合計は,1000円より少

ない。

5  1個 50円の菓子を a個と,35円の菓子をあわせて 15個買い,それを 100円の箱に

つめてもらって,1000円以下にしたい。

3  次の数量を式で表したとき,次の文字式は何を表していますか。

1  a円はらって,1個 b円のボールを 3個買ったとき。

1 a-3b 2 a<3b

2  1冊 x円のノートと,1本 y円の鉛筆を買ったとき。

1 2x+5y 2 2x+5y>500

Page 4: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

4

3 比と比例式

a:bの比で,aを比の前ぜん

項こう

,bを比の後こう

項こう

という。

比の前項を後項でわった商を,比の値あたい

という。

ふつう,比の値は分数で表す。

<比と比の値>要点 1

1  次の比の値を, にあてはまる数を書き入れて求めなさい。

1 7:9 → 1 ÷2 =3

2 12:6 →1

2=3

3 0.5:0.7 →1

10÷

2

10=3

×4

=5

4  5

6: 5

8→ 5

6÷ 5

8= 5

6×1

=2

=3

2  次の比の値を求めなさい。

1 20:60 2 0.4:4.2

3  2

3: 2

5 4 2.4: 3

4

3  次の比を, にあてはまる数を書き入れて,簡単な整数の比になおしなさい。

1 36:48=(36÷1 ):(48÷2 )=3 :4

2  2

3: 3

4=(

2

3×1 ):(

3

4×2 )=3 :4

4  次の比を簡単な整数の比になおしなさい。

1 27:81 2 2000:5000

3 0.28:0.35 4  1

6: 1

8

 a:b

  ↓a÷b=a

b ←比の値

比の前項と後項とを同じ数でわっても,また,前項と後項とに同

じ数をかけても,比の値は変わらない。この性質を使って,比の項

を簡単な整数にすることができる。

<比を簡単にする>要点 2

a:b=ma:mb

a:b=am:

bm

    (m20)

Page 5: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

5

5  次の比例式を,1,2の方法で解きなさい。 にあてはまる数を書きなさい。

x:12= 3:4

1 比の値を利用する。 2 比例式の性質を利用する。

内項の積と外項の積は等しいから,

x×1 =2 ×3

    4x=4

    x=5

比の値にすると,1

= 3

4

xの分母を払うと,x= 3

4×2

          =3

6  次の比例式を解きなさい。

1 3:x=27:25 2 3:5=24:x

3 x:9= 2

3: 1

2 4 9:7=x:28

5  1

7: 1

5=10:x 6 0.8:0.16=300:x

7  長さ 2 mの棒をまっすぐに立てて,その影の長さをはかったら 1.2 mありました。

このとき,庭の木の影の長さをはかったところ 7.8 mありました。

この木の高さは何 mですか。

8  ひろしさんのクラスの男子生徒と女子生徒の人数の比は 6:7で,女子生徒の人数は

21人です。ひろしさんのクラスの人数は何人ですか。

2つの比 a:bと c:dが等しいことを表す式

a:b= c:d

を比ひ

例れい

式しき

という。

b,cのように比例式の内側にある項を内ないこう

項,a,d

のように外側にある項を外がいこう

項という。

比例式の内項の積は,外項の積に等しい。

これを利用して比例式を解くことができる。

<比例式の性質>要点 3

a:b=c:d

a×d=b×c

ab

cd=

外項

内項

Page 6: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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4 関数関係の意味

1  ある人が,A市から 30 km離れた B市まで行きます。次の問いに答えなさい。

1 次の1,2で,ともなって変わる 2つの量の変化のようすを,表やグラフにかきなさい。

1 進んだ距離と残りの距離

進んだ距離 (km) 5 10 15 20 25

残りの距離 (km)

2 速さとかかる時間

速さ (km/時) 2 3 4 5 6

時間    (時)

2 1,2の表とグラフから,2つの量は関数関係にあるといえますか。

2  次の文で,yは xの関数であるといえるものには,(  )の中に○をつけなさい。

1 正方形の周の長さ x cmのとき,正方形の面積 y cm2 (  )

2 長方形の周の長さ x cmのとき,長方形の面積 y cm2 (  )

3 あるクラスの生徒の身長 x cmと名簿の番号 y (  )

4 1000円持って,x円の買い物をしたときのおつり y円 (  )

5 あるクラスの数学のテストで,男子の平均点 x点のとき女子の平均点 y点 (  )

ともなって変わる 2つの数量の関係には,比例や反比例のほかに,一方が決まると

他方が必ずただ 1つ決まることがいろいろある。

ともなって変わる 2つの量 X,yがあって,Xの値を決めるとそれに対応して yの値

がただ 1つ決まるとき,yは Xの関かんすう

数であるという。

<関数>要点 1

Page 7: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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図形を,その形,大きさを変えないで,位置だけを変えることが移い

動どう

である。

平面上で,図形を一定の方向に,一定の長さだけずらして,その図形を移すことを,

平へい

行こう

移い

動どう

という。

<平行移動>要点 1

5 図形の移動

1  右の図で,△ABCを,矢印の OKの方向に,その

長さだけ平行移動した三角形を△PQRとします。

このとき,次の問いに答えて, にあてはまる記号

やことばを書きなさい。

1 対応する点を結ぶ線分 AP,BQ,CRの間には

AP 1 BQ 2 CR,AP=BQ 3 CR

の関係がある。

2 したがって,対応する 2点を結ぶ線分は,

たがいに 1 で,長さが 2 。

3 AB 1 PQ,AB=2 ,5B=53

2  下の図の△ABCを,点 Aを点 Pに移すように,平行移動した図をかきなさい。

平面上で,図形を 1つの点 Oを中心として,一定の角度だけまわして,その図形を

移すことを回かい

転てん

移い

動どう

という。

このとき,中心とした点 Oを回かい

転てん

の中ちゅう

心しん

という。一定の角を回かい

転てん

の角かく

という。

回転移動の中で,とくに,180°の回転移動を点てん

対たい

称しょう

移い

動どう

という。

<回転移動>要点 2

Page 8: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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平面上で,図形を 1つの直線 Lを折り目として折り返し,その図形を移すことを対たい

称しょう

移い

動どう

という。このとき,折り目とした直線 Lを対たい

称しょう

の軸じく

という。

また,対称移動のことを線せん

対たい

称しょう

移い

動どう

ともいう。

対称移動では,対称の軸は,対応する点を結ぶ線分を垂直に 2等分する。

<対称移動>要点 3

3  右の図で,△ABCを,点 Oを中心として,60°だけ

回転移動した三角形を△PQRとします。

このとき,次の問いに答えて, にあてはまる記号

やことば,数を書きなさい。

1 対応する点と回転の中心 Oを結ぶ線分の間には,

AO=1 ,BO=2 ,3 =RO

2 したがって,対応する点と回転の中心 Oを結ぶ線

分の長さは,それぞれ 1 。

3 5AOP=51 =52 =3 °

4  右の図の△ABCを,

点 Oを中心として,時計

の針の回転と同じ向きに

90°回転移動した図をかき

なさい。

5  右の図の△ABCを,点 Oを

中心として,点対称移動した図を

かきなさい。

このとき,対応する 2点を結ぶ

線分は,1 を通り,その点

によって 2 等分されます。

6  右の図の△ABCを,直線 lを軸として,

対称移動した図をかきなさい。

Page 9: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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平行移動,回転移動,対称移動の 3つを適当に組み合わせて使うと,図形はどんな

位置にも移すことができる。

<移動の組合せ>要点 4

8  右の図は,△ABCを移動して,△PQRの位置

に移したところを示しています。

どのような移動の組み合わせをしましたか。

9  右の図のように,正方形 ABCDの各辺の中点をそれぞれ P,Q,

R,Sとし,対角線の交点を Oとします。

このとき,△APOを,Oを中心として回転移動して重ねられる三

角形はどれですか。また,△APOを対称移動して重ねられる三角形

はどれですか。

10  右の図のように,正六角形 ABCDEFの対角線の交点を Oと

します。このとき,次の問いに答えなさい。

1 △AOBを,平行移動によって重ねられる三角形はどれです

か。

2 △FOEを,点 Oを中心とした点対称移動によって重ねられ

る三角形はどれですか。

3 △AOFを,対称移動によって重ねられる三角形はどれですか。

7  右の図で,△ABCを,直線 lを軸として対称移動した

三角形を△PQRとします。

このとき,対応する点を結ぶ線分 APと対称の軸 lとの関

係は,どのようになっていますか。

Page 10: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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6 立体の投影図

立体を表すのに,真正面から見た図と真上から見た図を組にし

て示す方法がある。

真正面から見た図を立りつ

面めん

図ず

,真上から見た図を平へい

面めん

図ず

という。

また,立面図と平面図をあわせて,投とう

影えい

図ず

という。

投影図をかくとき,実際に見える辺は実線 で示し,立体の

影になって見えない辺は破線 で示す。

<投影図>要点 1

1  上の 要点 の投影図は,立面図が長方形より 1 と考え

られ,平面図が三角形より2 だから,この立体は 3

であることがわかります。

また,この立体は,底面の 1辺が直線 XYに 4 になる

位置に置かれています。

右に,この立体の見取図をかきなさい。

2  次の立体が示されている投影図を選びなさい。

1 円柱

2 三角柱

3 球

3  右の投影図で表された立体の見取図を下にかきなさい。

4       底面が 1辺 2 cmの正方形で,高さが

3 cmの正四角錐すい

があります。

この正四角錐の立面図を左の図にか

いて,投影図を完成させなさい。

Page 11: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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7 球の表面積と体積

球の半径を r,表面積を S,体積を Vとすると,

S=4Pr 2  V=43Pr 3

<球の表面積と体積の求め方>要点 1

1  半径 3 cmの球の表面積 S,および体積 Vを求めなさい。

S=4πr 2=4π×1 =2 (cm2)

V= 4

3πr 3= 4

3π×3 =4 (cm3)

2  次の立体の表面積と体積をそれぞれ求めなさい。

1 球 2 球 3 半球

3  半径 20 cmの球と,その球がちょうどはいる大きさの円柱がありま

す。このとき,次の問いに答えなさい。

1 球の体積は,円柱の体積の何倍ですか。

2 球の表面積と円柱の側面積をくらべなさい。また,円柱の表面積と

もくらべなさい。

4  右の図のように,半径が a cmの円柱にちょうどはいる

円錐すい

と球があります。

このとき,円錐,球,円柱の体積の比を求めなさい。

Page 12: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

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8 資料の整理

1  上の 要点 の表は,ある中学校の水泳部員の

身長の度数分布表です。

この度数分布表では,階級の個数は 1 個,階級の幅は 2 cmです。

また,もっとも度数が多い階級は,3 cm以上 4 cm未満です。

この 45人のうち,身長が 165 cm以上の人は,5 人です。

2  右の表は,ある中学校 1年生について,長座体前屈

の記録を整理したものです。次の問いに答えなさい。

1 右の資料を整理し,下の度数分布表を完成しなさい。

階 級(cm) 度数(人)  以上  未満30 ~ 35

35 ~ 40

40 ~ 45

45 ~ 50

50 ~ 55

55 ~ 60

60 ~ 65

65 ~ 70

2 度数がもっとも多いのは,どの階級ですか。

3 60 cm以上の人は何人ですか。

4 40 cm以上 55 cm未満の人は何人ですか。

5 50 cm未満の人は何人ですか。

1年 40人

番号 前屈した長さ(cm)番号

前屈した長さ(cm)

1 47 21 42

2 35 22 45

3 43 23 62

4 53 24 48

5 48 25 51

6 44 26 31

7 39 27 68

8 42 28 49

9 47 29 44

10 47 30 54

11 44 31 59

12 48 32 56

13 44 33 66

14 35 34 52

15 58 35 51

16 40 36 64

17 47 37 41

18 54 38 40

19 53 39 36

20 61 40 56

資料を右の表のように整理したとき,1つ 1

つの区間を階かい

級きゅう

,各階級にはいる記録の個数

を,その階級の度ど

数すう

という。

度数の分布のようすを,右の表のようにわか

りやすく整理したものを,度ど

数すう

分ぶん

布ぷ

表ひょう

という。

<度数分布表>要点 1

階 級(cm)

140 ~ 145145 ~ 150150 ~ 155155 ~ 160160 ~ 165165 ~ 170170 ~ 175175 ~ 180

度数

45

159138621

以上 未満

度数階級

Page 13: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

13

各階級の度数の,全体に対する割合を,

その階級の相そう

対たい

度ど

数すう

という。資料の個数の異なる 2つの集団の分布を度数で比較するの

はむずかしい。相対度数から 2つの集団の分布のようすを知ることができる。

階級の幅を底辺,度数を高さとする長方形を,順々にかいて,度数の分布を表したも

のをヒストグラムまたは柱ちゅう

状じょう

グラフという。

また,ヒストグラムの各長方形の上の辺の中点を結んでできる折れ線を度ど

数すう

分ぶん

布ぷ

多た

角かく

形けい

という。このとき,左右両端では,度数 0の階級があるものとしてつくる。

<相対度数,ヒストグラム>要点 2

3   2 の度数分布表から,次の階級の相対度数を求めなさい。

1 階級 40 cm以上 45 cm未満

          相対度数=1

40=2

4  下の資料は,ある中学校のサッカー部員と野球部員の身長の結果を度数分布表に整理

したものです。このとき,次の問いに答えなさい。

身 長(cm) サッカー部(人) 野球部(人) 以上   未満130 ~ 135 2 4

135 ~ 140 4 5

140 ~ 145 8 7

145 ~ 150 10 8

150 ~ 155 8 12

155 ~ 160 4 6

160 ~ 165 2 5

165 ~ 170 2 3

計 40 50

1 サッカー部員の身長から,ヒストグラムと,そ

のヒストグラムに重ねて,度数分布多角形を,右上にかきなさい。

2 下の表で,相対度数を求めて,右下の相対度数の度数多角形を完成させなさい。

身 長(cm)相 対 度 数

サッカー部 野 球 部 以上   未満130 ~ 135 0.05 0.08

135 ~ 140 0.10 0.10

140 ~ 145 0.20 0.14

145 ~ 150

150 ~ 155

155 ~ 160

160 ~ 165

165 ~ 170

計 1.00 1.00

3 2の相対度数の度数多角形から,どんなことがわかりますか。

ある階級の相対度数=その階級の度数全体の度数

Page 14: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

14

5  男子 10人ずつの班 A,Bの人の懸けん

垂すい

の記録は,下のようになりました。

この両班の懸垂の分布を,平均と範囲を求めてくらべなさい。

A…… 5,3,4,3,5,8,6,4,2,3(回)

B…… 4,1,7,0,8,5,2,0,11,5(回)

Aの平均値 (5+3+4+3+5+8+6+4+2+3)÷1 =2

Bの平均値 (3 )÷4 =5

Aの範囲 最大値は 6 ,最小値は 7 だから,範囲=6 -7 =8

Bの範囲 最大値は 9 ,最小値は 0 だから,範囲=9 -0 =Q

平均は同じだが,範囲が広いことから W 班のほ

うがちらばりが大きいことがわかる。

6  右の表は,男子生徒 50人の体重の分布を示すもの

です。次の問いに答えなさい。

1 表の空欄をうめて完成させなさい。

2 完成した表から,50人の体重の平均値を求めなさい。

3 階級値×度数 の値が,その階級の体重の合計であ

るとするのは,どんな考えからですか。

資料全体の特徴を,1つの値で代表させることがある。この値を代だい

表ひょう

値ち

という。

代表値として,もっとも多く用いられるのは平へい

均きん

値ち

である。

 平均=資料の個々の値の和÷資料の個数

資料の度数が多いときは,度数分布表をつくって平均を計算する。

度数分布表では,その階級の中央の値(階かい

級きゅう

値ち

)で計算する。

資料の最大の値と最小の値の差を分布の範はん

囲い

という。 範囲=最大値-最小値

<代表値>要点 3

資料の中でもっとも度数の多いものの値を最さい

頻ひん

値ち

(またはモード)という。度数分布表

では,度数のもっとも多い階級値が最頻値となる。また,資料をその値の大きさによっ

て順にならべたとき,中央にある資料の値を中ちゅう

央おう

値ち

(またはメジアン)という。資料の個

数が偶数個のときは,中央の 2つの数値の平均を中央値とする。

<最頻値,中央値>要点 4

7  右の資料を見て,中央値を求めなさい。  36  11  15  28  15  21

小さい順に並べると,(                 )

資料は偶数個だから,小さい順の 1 番目と 2 番目の資料から,中央値は

(3 +4 )÷ 2=5

体重(kg)

階級値(kg)

度数(人)

階級値×度数

以上 未満37. 5 2 75

35~40

40~45 6

45~50 9

50~55 16

55~60 10

60~65 5

65~70 2

計 50

Page 15: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

15

測定によって得た値を測そく

定てい

値ち

という。測定などによって得られた数字を有ゆう

効こう

数すう

字じ

とい

う。有効数字をはっきりさせるには,整数部分が 1けたの小数と,10の何乗かとの積

の形で表すとよい。

測定値のように,真しん

の値に近い値のことを近きん

似じ

値ち

という。

近似値と真の値との差を誤ご

差さ

という。  誤差=近似値-真の値

<近似値と有効数字>要点 5

9  2400 mが,次の位までの測定値のとき,a×10nの形で表しなさい。

1 mの位まで。有効数字は 1 だから,2 m

2 10 mの位まで。有効数字は 1 だから,2 m

3 100 mの位まで。有効数字は 1 だから,2 m

10  次の値は,四捨五入した近似値です。何の位まで測定しましたか。

1 6.5 (g) 2 7.2×10 (cm) 3 4.28×103 (m)

11  円周率の真の値を 3.14159とすると,次の値を円周率の近似値として使うとき,誤差

はいくらですか。

1 3.142 2 3.14 3 3.1

12  次の誤差を求めなさい。

1 387 gを約 400 gとしたときの誤差

2 0.754の小数第三位を四捨五入して 0.75としたときの誤差

3  4

7の近似値を 0.6としたときの誤差

4 1.4286の小数第三位を四捨五入して得た値を近似値としたときの誤差

8  右の表は,ある学級の生徒が 1か月に読ん

だ本の冊数を調べたものです。

これについて,次の問いに答えなさい。

1 平均値を求めなさい。

2 中央値を求めなさい。 3 最頻値を求めなさい。

4 この表からは,平均値,中央値,最頻値のうち,代表値としてどの数値がよいですか。

本の冊数 1 2 3 4 5 6 計

人数 2 12 16 3 0 7 40

Page 16: 1 数の集合と四則...自然数から整数に数の範囲をひろげると,減法はいつでもできるが,除法はいつでも できるとはかぎらない。要点

16

中学数学1年

p.2 1 数の集合と四則

1  1分数, 1

2, 1

3 2整数,-3,3

3自然数,1,2

数の例は上の他に数多くあります。

整数には,負の数や 0もはいりますが,自

然数には 0がはいらないことに注意します。

2  ◯+□,◯-□,◯×□

◯,□のかわりに具体的な数を用

いて考えます。◯÷□ では,2÷3 はわり

切れませんから,いつでも計算ができると

はかぎらないことがわかります。

3   計算数の範囲 加法 減法 乗法 除法

自 然 数 ◯ △ ◯ △

整   数 ◯ ◯ ◯ △

分   数 ◯ ◯ ◯ ◯

自然数では,1-3=-2,1÷3=

0.333…となって,減法と除法がいつでも

できるとはかぎらない。

整数では,商が 4÷5=0.8,5÷2=2.5 と

なって,除法の答えがその範囲にならない

場合を考えるとよいのです。

p.3 2 大小関係を表す式

1  13x 23x+2 3不等号

43x+2 5<

全体の重さは,品物の重さ+箱の

重さです。こえないことは,全体の重さが

15 kgより軽いことを意味します。不等号

の向きに注意します。

2  1x-7> 1

2x 25a≧1000

35x>100 44a+80b<1000

550a+35(15-a)+100≦1000

まず文字を使うときの約束にした

がって文字式に表してから,不等号を使っ

て数量関係を式に表します。

2以上は≧で,>ではありません。

3くばる枚数が 100枚より多くなることか

ら不等号の向きを考えます。

3  11おつり

2 3個買ったときの代金のほうが高くなる

ことを表しています。

21ノート 2冊と鉛筆 5本を買った代金

2代金は 500円より多い(高い)。

p.4〜5 3 比と比例式

1  117 29 3 7

9 2112 26

32 315 27 3 5

10 4 10

7 5 5

7

418

5 2 40

30 3 4

3

2比の値=前項後項 にあてはめま

す。分数のわり算は,分数の逆数をかける

ことを思い出しましょう。約分できるとき

は約分して答えます。

2  1 1

3 2 2

21 3 5

3 4 16

5

小数は分数になおしてから計算し

ます。

24

10: 42

10として, 4

10× 10

42= 4

42= 2

21

424

10: 3

4として, 24

10× 4

3= 16

5

3  1112 212 33 44

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2関数関係にあるといえます。

21進んだ距離に対して,残りの

距離がただ 1つ決まります。2速さが決ま

ると,時間もただ 1つ決まります。

2  1,4

2長方形の周の長さが 20 cmのと

き,たて 8 cm,横 2 cmならば面積は 16 cm2

たて 6 cm,横 4 cmならば面積は 24 cm2。

面積が 1つには決まりません。

3身長と名簿の番号には関係がありません。

5男子の平均点が決まると,女子の平均点

が決まるとはかぎりません。

p.7〜9 5 図形の移動

1  110 20 3= 21平行2等しい 310 2PQ 3Q

平行移動すると,対応する 2点を

結ぶ線分は,たがいに平行で,長さが等し

い。また,平行移動してできる図形と,も

との図形は合同です。

2  平行移動した

図は,△PQR

点B,Cも,APに平行で,同じ長

さだけ移動します。

3  11PO 2QO 3CO

21等しい 31BOQ 2COR 360

元の図形と移動後の図形の間には,

対応する点と回転の中心Oまでの距離は等

しい。また,対応する点と回転した角度は

等しい。

2112 212 38 49

前項と後項を,最大公約数でわっ

たり,最小公倍数をかけて簡単にします。

1の整数の場合は, 36

48と分数にして約分

すると 3

4から,3:4 としてもよいです。

4  11:3 22:5 34:5 44:3

3100をかけて整数にしてから簡

単にします。4最小公倍数 24をかけます。

5  11 x12 212 39

214 212 33 436 59

1比の値になおした両辺に 12を

かけます。

22と3が入れかわってもよいです。

6  1x= 25

9 2x=40 3x=12

4x=36 5x=14 6x=60

a:b=c:d より,a×d=b×c

31

2x=6 より,5 1

7x=2 より求めます。

60.8:0.16=80:16 としてから求めます。

7  13 m

木の高さをx mとすると,

2:1.2=x:7.8

8  39人

男子生徒の人数をx人とすると,

6:7=x:21 x=18

クラスの人数は,18+21=39(人)

p.6 4 関数関係の意味

1  11

進んだ距離(km) 5 10 15 20 25

残りの距離(km) 25 20 15 10 5

2

速さ(km/時) 2 3 4 5 6

時間(時) 15 10 7.5 6 5

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回転移動は,90°,180°,270°回

転したときを考えます。

 対称移動は,対称の軸を AC,SQ,DB,

PRとしたときを考えます。

点A,Pに対応した順に書きます。

10  1△FEO,△ODC

2△COB 3△EOF,△DOC,△AOB

1横に移動したり,下に移動した

りして,向きが同じ三角形を見つけます。

2点対称移動は点Oを中心に 180°回転し

たときです。

3対称の軸を,FC,EB,ADとしたときを

考えて見つけます。

p.10 6 立体の投影図

1  1柱体 2角柱

3三角柱 4平行

見取り図は右の図

2  1イ 2ウ 3エ

立面図から立体の側面の形を,平

面図から立体の底面の形を考えます。

アは立面図が長方形,平面図が正方形から,

正四角柱となります。

3   円錐の見取図を

かきます。

p.11 7 球の表面積と体積

1  132(9) 236π 33

3(27) 436π

4  回転移動した図は,△PQR

対応する 2点は,中心からの長さ

が等しいから,回転移動の図は,コンパス

を使ってかくとよいです。

5  点対称移動した図は,

△PQR

1回転の中心 22

点AとOを結び,Oの延長上に

AOと等しい長さで点Pをきめます。点B,

点CもOと結んでいきます。

6  対称移動した図は,△PQR

対称移動は,他の移動とちがって,

図形が裏返しになります。

7  AL=PL,AP⊥l

 対応する 2点を結ぶ線分は,対称の軸 lに

垂直に交わります。しかも,2点を結ぶ線分

の中点で lと交わります。

8  平行移動と対称移動

△ABCを平行移動した△A′B′C′

を,lを対称の軸として対称移動してでき

たのが△PQRです。

9  回転移動…△DSO,△CRO,△BQO

対称移動…△ASO,△DRO,△CQO,△BPO

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p.12〜15 8 資料の整理

1  18 25 3155 4160 59

5165 cm以上の人 6+2+1=9

2  1右の表 階 級(cm) 度数(人)  以上  未満30 ~ 35 1

35 ~ 40 4

40 ~ 45 10

45 ~ 50 9

50 ~ 55 7

55 ~ 60 4

60 ~ 65 3

65 ~ 70 2

計 40

240~45 35人

426人 524人

1人数を

数えるときは,正

の字を使って落ち

がないようにしま

す。

33+2=5

410+9+7=26

51+4+10+9=24

3  1110 20.25

4  1下の左グラフ

2表は下,グラフは下の右図

身 長(cm)相 対 度 数

サッカー部 野球部 以上 未満130 ~ 135 0.05 0.08

135 ~ 140 0.10 0.10

140 ~ 145 0.20 0.14

145 ~ 150 0.25 0.16

150 ~ 155 0.20 0.24

155 ~ 160 0.10 0.12

160 ~ 165 0.05 0.10

165 ~ 170 0.05 0.06

計 1.00 1.00

3150 cm未満まではサッカー部員の方が身長

が高いが,150 cm以上になると野球部員の方

が高いことがわかる。

23度数分布多角形のときの左右

の両端を 0とすることに注意します。

2  1表面積 64πcm2,体積 256

3πcm3

2表面積 36πcm2,体積 36πcm3

3表面積 75πcm2,体積 250

3πcm3

14π×42=64π(cm2)

4

3π×4

3= 256

3π(cm3)

2面積が 9πより,πr2=9π,r=3

4π×32=36π(cm2)

4

3π×3

3=4π×32=36π(cm3)

3球の半分だから,球の表面積の半分に,

切り口の円の面積を加えます。

4π×52× 1

2+5

2π=50π+25π=75π(cm2)

4

3π×5

3× 1

2= 2

3π×5

3= 250

3(cm3)

3  1 2

3倍 2球の表面積と円柱の側面積は

等しい。円柱の表面積のほうが 2つの底面積

分だけ大きい。

1球の体積  4

3π×20

3= 32000

円柱の体積 202π×40=16000π

32000

3π÷16000π= 2

3

2球の表面積 4π×202=1600π

円柱の側面積 2π×20×40=1600π

よって,球の表面積=円柱の側面積

円柱の表面積=側面積+底面積×2

円柱の表面積は,底面積×2 だけ大きい。

4  1:2:3

円錐の体積 πa2×2a× 1

3

= 2

3πa3

球の体積  4

3πa3

円柱の体積 πa2×2a=2πa3

よって, 2

3πa3: 4

3πa3:2πa3

=2:4:6=1:2:3

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9  112,4,0,0 22.400×103

212,4,0 22.40×103

312,4 22.4×103

a×10n で表すとき,まずは有効

数字がどれかを見つけ出すことです。

また,aは整数部分が 1けたの小数ですか

ら,24.0×102 とはしないで,2.40×10

3 と

表します。

10  1小数第二位の位 2小数第一位の位

3小数第一位の位

27.2×10=72(cm)とすると,一

の位までの近似値だから,小数第一位の位

まで測定して四捨五入したことになります。

11  10.00041 2-0.00159

3-0.04159

誤差=近似値-真の値 にあては

めて求めます。誤差では,23のように近

似値が真の値より小さいとき,誤差は負の

数となります。

 ですから,誤差には,ふつう正と負があ

ることになります。

13.142-3.14159=0.00041

23.14-3.14159=-0.00159

33.1-3.14159=-0.04159

12  113 g 2-0.004 3 1

35

40.0014

1400-387=13

20.75-0.754=-0.004

30.6- 4

7= 6

10- 4

7= 42

70- 40

70= 2

70= 1

35

4まず近似値を求めます。近似値は 1.43だ

から,1.43-1.4286=0.0014

5  110 24.3

34+1+7+0+8+5+2+0+11+5

410 54.3 68 72 86 911 00

Q11 WB

6  1下の表 252.4 kg

3階級値を,その階級の平均値とする考え方

からです。

体重(kg) 階級値(kg)度数(人)

階級値×度数

以上 未満37.5 2 75

35~40

40~45 42.5 6 255

45~50 47.5 9 427.5

50~55 52.5 16 840

55~60 57.5 10 575

60~65 62.5 5 312.5

65~70 67.5 2 135

計 50 2620

22620÷50=52.4(kg)

3その階級値にデータ(資料の度数)が集

まっていると考えます。

7  (11,15,15,21,28,36)

13 24 315 421 518

8  13.2冊 23冊 33冊 43冊

1(1×2+2×12+3×16+4×3+5

×0+6×7)÷40=128÷40=3.2

2冊数の小さい順に 20人目と 21人目の冊

数は 3冊のところにはいります。

4平均値と中央値,最頻値は,ふつう等し

くなりません。 6冊が 7人と極端な数値が

あると,代表値どうしの差が大きくなりま

す。この場合,中央値と最頻値が一致して

いますから, 3冊が代表値としてふさわし

いと考えられます。

A� 移行措置資料 中学数学1年T