第13回 tex 1日目.ppt...
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平成21年度情報リテラシー
担当:木下 浩二(4号館404)
http://ipr20.cs.ehime-u.ac.jp/~kinoshita/literacy/
準備
リテラシ用のディレクトリ内に,新たなディレクトリ “tex” を作成
HP からファイル “tex.tar.gz” をダウンロードして,作成したディレクトリに保存
解凍・展開sample.tex :練習用ファイル
tips.tex, layout_jarticle.eps, layout_jsarticle.eps:補足資料
symbol.pdf :数学記号集
lenna.eps :画像のサンプル
sinusoid.dat :gnuplot 用データ
今日の内容
TeXを用いた文書作成 TeXとは
処理(コンパイル・プレビュー・印刷)の仕方
文法の簡単な説明
表や図の挿入
TeXとは
D.E. Knuth が開発した組版ソフト
きれいな数式等を表示
ワープロ TeX
仕上がりイメージを見て作成 一定の文法にそって作成
編集結果が直ちに反映 処理(コンパイル)が必要
編集にも専用ソフトが必要 編集はエディタで可能
ワープロとの違いは?
• 正式には と “E” を下げて書く.
それができないときは,「TeX」と書く
• 呼び方は「テフ」,「テック」
TeXの仲間たち
(狭義の)TeX 空白の取り方の設定,文字の種類の変更などの基本的な機能
で構成
目次の作成などのより高度な機能は,基本的な機能に追加登録することで作成
LaTeX 様式・判型ごとのレイアウトの標準化
章・節・図表・数式などの番号の自動生成
pTeX,pLaTeX
日本語に対応 正式には と書く.それが
できないときは,「LaTeX」と書く.
呼び方は「ラテフ」,「ラテック」
TeXの仲間たち
(狭義の)TeX 空白の取り方の設定,文字の種類の変更などの基本的な機能
で構成
目次の作成などのより高度な機能は,基本的な機能に追加登録することで作成
LaTeX 様式・判型ごとのレイアウトの標準化
章・節・図表・数式などの番号の自動生成
pTeX,pLaTeX
日本語に対応 古いバージョン : LaTeX 2.09新しいバージョン : LaTeX2e※ 見分け方は後ほど
今日の内容
TeXを用いた文書作成 TeXとは
処理(コンパイル・プレビュー・印刷)の仕方
文法の簡単な説明
表や図の挿入
TeXでの処理の流れ
TeX 文書ファイル(ソースファイル)の作成 エディタを使って TeX の文法に沿ったテキストを作成
コンパイル
仕上がりの確認;プレビュー
印刷可能なファイル(PSファイル,PDFファイル)
TeX文書ファイルの作成
最低限のルール 拡張子は “.tex”
TeX文書は “¥documentclass[option ]{class }” で開始
本体は “¥begin{document}” と “¥end{document}” で囲む
“%” 以下行末までコメント
※ 漢字コードにも注意(TeX とは直接関係ないけど)
Windows Shift-JIS
UNIX EUC
※ LaTeX 2.09 では “¥documentstyle[option]{class}” で開始
Windows “¥”(円マーク)
UNIX “ ” (バックスラッシュ)
TeX文書ファイルの作成
% TeXサンプルファイル -- sample.tex% この行のように,%から行末まではコメントとして無視される.
¥documentclass[]{jsarticle}
% この部分をプリアンブルと呼び,% 余白などの指定やパッケージの読み込みを行う.
¥begin{document}
{¥TeX}の文書ファイルでは,ここに本文が入ります.本文は...
¥end{document}
コンパイル
sample.tex は単なるテキストファイル
専用ソフト(TeX)で変換(コンパイル)
sample.aux 補助ファイルで相互参照に利用
sample.dvi 印刷に関する情報
sample.log メッセージを格納するログファイル
% platex sample.tex
This is pTeX, …
% ls
sample.aux sample.dvi sample.log sample.tex
相互参照とは,章・節・図表・数式などの番号を本分中で参照すること
コンパイル
文法の間違いがあると?
% platex sample.tex
This is pTeX, …
…
! Undefined control sequence.
l. 8 ¥Tex
の文書…
? “x” を入力して終了し,エディタで修正
「l. 8」はソースファイルの行数.実際のエラーとエラーメッ
セージが対応しているとは限らないが,エラーメッセージが表示された行より前にエラーの原因がある.
「TeX Wiki」の「エラーメッセージ」が参考になる
仕上がりの確認(プレビュー)と印刷
% dvipdfmx sample.dvi
% ls
sample.aux sample.dvi sample.log sample.pdf sample.tex
% acroread sample.pdf & 最終確認
印刷をするには?
印刷可能なファイルに変換(PDFファイルの場合)
今日の内容
TeXを用いた文書作成 TeXとは
処理(コンパイル・プレビュー・印刷)の仕方
文法の簡単な説明
表や図の挿入
% TeXサンプルファイル -- sample.tex¥documentclass[12pt, twocolumn]{jsarticle}
% この部分をプリアンブルと呼び,
% 余白などの指定やパッケージの読み込みを行う.
¥begin{document}
{¥TeX}の文書ファイルでは,ここに本文が入ります...
% この行はコメント
¥end{document}
ドキュメントクラスとオプション
【オプション】用紙サイズ,フォントサイズなどの指定
【ドキュメントクラス】様式(レポート・本など)の指定
ドキュメントクラスとオプション
ドキュメントクラス
jarticle 雑誌に掲載される論文・レポート
jreport 長めの報告書
jbook 本・卒論など
(“ j ” を除くと見出し等が英語)
11pt, 12pt 標準で用いるフォント(10pt)を11pt, 12ptに変更
twocolumn 2段組
leqno 数式番号を左に変更
fleqn 数式を左寄せに変更
オプション
新しいドキュメントクラスjsarticle, jsbook
が使えるなら,そちらがお勧め!
プリアンブル
特別なパッケージの読み込み
ページのレイアウトの変更・設定
¥documentclass[]{jsarticle}
¥usepackage[dvips]{graphicx} %図(EPS)の貼付け
¥usepackage{verbatim} %ファイルの内容表示
¥usepackage{amsmath, amssymb} %複雑な数式表示
¥setlength{¥textwidth}{35zw} %テキストの表示の幅
%1zw は和文フォント幅
¥begin{document}………
¥documentclass から¥begin{document} までを「プリアンブル」と呼ぶ
文章構造
文章は部(part),章(chapter),節(section)などで階層構造として構成
番号,見出しのレイアウト(フォントサイズや書体)は既にクラスファイル(jsarticle.cls, jsbook.cls など)に設定
部 ¥part 章 ¥chapter
節 ¥section 小節 ¥subsection 少々節 ¥subsubsection
段落 ¥paragraph 小段落 ¥subparagraph
文章構造
文章は部(part),章(chapter),節(section)などで階層構造として構成
番号,見出しのレイアウト(フォントサイズや書体)は既にクラスファイル(jsarticle.cls, jsbook.cls など)に設定
部 ¥part 章 ¥chapter
節 ¥section 小節 ¥subsection 少々節 ¥subsubsection
段落 ¥paragraph 小段落 ¥subparagraph
“book” または “jsbook” クラスでのみ使用可
文章構造
% TeXサンプルファイル -- sample.tex
¥documentclass[]{jsarticle}
¥begin{document}
¥section{文章を書く}
{¥TeX}の文書ファイルではここに本文が入る.
¥subsection{文章構造}
{¥TeX}では,文章の論理的な構造と視覚的なレイアウトを分けて考えます.
¥end{document}
文章構造
「番号付き箇条書き」や「べた書き」で,番号を付けてはいけない!
文章構造
% TeXサンプルファイル -- sample.tex
¥documentclass[]{jsarticle}
¥begin{document}
¥section{文章を書く}
{¥TeX}の文書ファイルではここに本文が入る.
¥subsection{文章構造}
{¥TeX}では,文章の論理的な構造と視覚的なレイアウトを分けて考えます.
¥end{document}
• 「節」の始まりを示す命令(マーク)で,節のタイトルは「文章を書く」です,という意味• フォントの種類や大きさ,余白の取り方は,
クラスファイルに記述されるので,文章全体で統一される• 節番号は,自動的に付けてくれる
• 「小節」の始まりを示す命令(マーク)で,そのタイトルは「文章構造」です,という意味• フォントの種類や大きさ,余白の取り方,番号の自動生成などは上と同じ
文章構造
% TeXサンプルファイル -- sample.tex
¥documentclass[]{jsbook}
¥begin{document}
¥chpter{文章を書く}
{¥TeX}の文書ファイルではここに本文が入る.
¥section{文章構造}
{¥TeX}では,文章の論理的な構造と視覚的なレイアウトを分けて考えます.
¥end{document}
文章構造
基本的な書式 (改行)
ソースファイル中の改行は無視
改行するには?
¥TeX で改行するにはどうすればよいでしょう.
このように空行を入れると改行してくれます.さらに嬉しいことに,改行後自動的に字下げをしてくれます.
通常の改行に強制改行は使用しない!
強制改行は “¥¥” 字下げは行わない
ソースの可読性の低下
基本的な書式 (フォント)
フォントの書体を変更するには?
語句の強調には¥textgt{ゴシック体}などを使う.
大きさを{¥small 小さく}したり,{¥large 大きく}したりできる.{¥LARGE さらに大きく}もできる.
基本的には ¥% や ¥{ のように,表示したい文字の前に “¥” をつける.
フォントの大きさを変更するには?
特殊な文字を表示するには?
基本的な書式(空白の扱いと命令)
空白の扱い
半角空白は,何個並べても1個分の空白
行頭・行末の半角空白は,何個あっても無視
地の文と命令
半角空白は,地の文と命令の区切りでもある
この文章は¥TeX で書きました.
命令の後ろに空白を入れて,文章と命令の区別が必要!
この文章は{¥TeX}で書きました.
命令を中括弧で囲んでもOK!
基本的な書式 (箇条書き)
記号付き(itemize) 項目付き(description)
¥begin{itemize}
¥item 第1番目の項目
¥item 第2番目の項目
¥item 第3番目の項目
¥end{itemize}
¥begin{description}
¥item[第1項目] 第1番目の項目
¥item[第2項目] 第2番目の項目
¥item[第3項目] 第3番目の項目
¥end{description}
※ ¥begin{…} で始まり,¥end{…} で終わる領域を,「環境」と呼ぶ
番号付きの箇条書きは,“itemize” を “enumerate” に変更
基本的な書式 (引用)
本文の一部を引用するときには?
¥begin{quote}quote 環境では,左右に空白が挿入され,引用であることを
明確に表示させることができる.
改行は,空行を挿入することで行われる.ただし,quote 環境では行間が少し大きくなるが,字下げは行われない.
字下げを行うには quotation 環境を使用すればよい.
¥end{quote}
基本的な書式 (入力通りに表示)
C言語のソースコードを添付するには? “# ¥ { }” が TeX の命令と解釈される無効化が必要
“verbatim” 環境の使用
¥begin{verbatim}
#include <stdio.h>
int main()
{
printf(“Hello world¥n”);
return 0;
}
¥end{verbatim}
Tab は空白1文字と同じなので,イ
ンデントがずれる可能性あり(要注意)
基本的な書式 (入力通りに表示)
C言語のソースコードを添付するには? 読み易くするには? quote 環境の併用
¥begin{quote}
¥setlength{¥baselineskip}{12pt}
¥begin{verbatim}
#include <stdio.h>
int main()
{
printf(“Hello world¥n”);
return 0;
}
¥end{verbatim}
¥end{quote}
“baselineskip” で行の間隔を調整
基本的な書式 (入力通りに表示)
文中に埋め込みたい ¥verb の後に “+” または “|” などで,埋め込みたい記号を挟む
埋め込みたい所で ¥verb+%_{}+ と書く.
表示したい記号列に含まれない記号で囲む
【コンパイル可能】 ¥verb@%_{}@ や ¥verb-%_{}-
【コンパイル不可】 ¥verb%%_{}% や ¥verb_%_{}_
大きなファイルを埋め込みたい プリアンブルに
¥usepackage{verbatim}
を挿入し,表示させたいところで
¥verbatiminput{./hello.c}パスに注意してファイル名を指定
基本的な書式 (右寄せ・左寄せ・中央揃え)
案内状など,タイトルの位置を中央に揃えたい
日付を右寄せしたい
¥begin{flushright} %右寄せ
平成17年10月6日
¥end{flushright}
¥begin{flushleft} %左寄せ
情報リテラシ受講者各位
¥end{flushleft}
¥begin{center} %中央揃え
{¥LARGE 補講通知}
¥end{center}
今日の内容
TeXを用いた文書作成 TeXとは
処理(コンパイル・プレビュー・印刷)の仕方
文法の簡単な説明
表や図の挿入
表の作成
tabular 環境を使用
¥begin{tabular}{|l||l|c|c|}
¥hline
実験テーマ & 実験日 & 実験場所 & 担当者 ¥¥
¥hline
¥hline
ガイダンス & 10/5 & 4号館19番講義室 & 全教員 ¥¥
画像処理 & 10/19 & 本館706号室 & 佐藤 ¥¥
¥hline
¥end{tabular}
¥begin{tabular}{|l||l|c|c|}
¥hline
実験テーマ & 実験日 & 実験場所 & 担当者 ¥¥
¥hline
¥hline
ガイダンス & 10/5 & 4号館19番講義室 & 全教員 ¥¥
画像処理 & 10/19 & 本館706号室 & 佐藤 ¥¥
¥hline
¥end{tabular}行の変更は “¥¥” で
(環境によってはバックスラッシュ2つ)
tabular 環境を使用
表の作成
表の項目は “&”で区切る
r 右寄せ
c 中央
l 左寄せ
縦罫線は “|” で,横罫線は “¥hline” で設定
各項目の位置
図の挿入
作図ツール(gnuplot や Tgif)で作成した図を,EPS形式で保存
EPS形式の図をはめ込むには?
プリアンブルに
¥usepackage[dvips]{graphicx}
を挿入し,図をはめ込みたい所で
¥includegraphics[width=8cm, clip]{./lena.eps}
と記述
[ ]; オプションで,図の大きさや向きを指定
{ }; はめ込みたいファイル(epsファイル)を指定
絶対パスもしくは相対パスで指定
図や表にキャプションを付ける
表や図には,番号とキャプション(簡単な説明文)を付けることが必要 表の場合 表の上部に
図の場合 図の下部に
力技で番号やキャプションを付けると? 図や表を新たに挿入すると,番号の付け直しが必要
改ページで,図や表とキャプションが分離する可能性あり
TeX では,便利な環境が用意 表の場合 tabule 環境
図の場合 figure 環境
表のキャプション
図や表にキャプションを付ける
¥begin{table}[htbp]¥centering % 中央寄せ¥caption{平成17年度 実験計画} % キャプションを指定¥begin{tabular}{|l||l|c|c|}¥hline実験テーマ & 実験日 & 実験場所 & 担当者 ¥¥¥hline¥hlineガイダンス & 10/5 & 4号館19番講義室 & 全教員 ¥¥画像処理 & 10/19 & 本館706号室 & 佐藤 ¥¥¥hline
¥end{tabular}¥end{table}
table 環境
図や表にキャプションを付ける
¥begin{figure}[htbp]¥centering¥includegraphics[width=8cm, clip]{lenna.eps}¥caption{サンプル画像} % キャプションを指定
¥end{figure}
figure 環境
図や表にキャプションを付ける
¥begin{figure}[htbp]¥centering¥includegraphics[width=8cm, clip]{lenna.eps}¥caption{サンプル画像} % キャプションを指定
¥end{figure}
[htbp] は,図や表の出力可能位置を指定
• h その位置(here)に出力
• t ページ上端(top)に出力
• b ページ下端(bottom)に出力
• p 単独ページ(page)に出力
figure 環境
まとめ
TeXを用いた文書作成 TeXの成り立ちとその仲間
処理(コンパイル・プレビュー・印刷)の方法
基本的な文法
表や図の挿入
プログラミング言語と同じで,実際に使うことが大切