1.参加団体数 -...

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- 5 - 図1.「田んぼの生きもの調査2007」 調査状況 1.参加団体数 平成19年度は、行政や地域の方々など合計524団体が調査に参加しました。 このうち、地域住民や小学校等の一般の団体が142団体参加しており、本調査は水田 とその周辺が多様な生きものの生息場となっていること等の農業の多面的機能の普及啓発 や環境教育の役割を果たしているものと推測されます。 みんなで調査に参加したよ カエルがいたぞ さあ、調査開始 たくさんとれたよ この魚の名前はなにかなあ 調査方法を勉強したよ 2.小学生による調査状況 参加団体数の推移 118 215 357 419 530 534 524 0 100 200 300 400 500 600 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 平成19年の参加団体の内訳 国(農林水産 省等), 86 都道府県, 167 市町村, 33 土地改良連合 会, 45 土地改良区等, 51 小学校・こども エコクラブ等, 81 地域環境保全 団体等, 55 農地・水・環境 保全対策活動 組織, 6 *土地改良連合会・土地改良区:水田等の農地の整備をしたり、 農業用のため池や水路等の維持や管理を行っている組織です。 *農地・水・環境保全対策活動組織:国の進める「農村地域の資 源を保全するための共同活動」を実施する地域組織です。

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Page 1: 1.参加団体数 - maff.go.jp...平成14~19年度の調査により、合計4科19種(亜種を含む)のカエルが採捕された。こ れは、我が国に生息するカエル全43種(亜種を含む)の44%が確認されました。

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図1.「田んぼの生きもの調査2007」 調査状況

1.参加団体数

平成19年度は、行政や地域の方々など合計524団体が調査に参加しました。このうち、地域住民や小学校等の一般の団体が142団体参加しており、本調査は水田

とその周辺が多様な生きものの生息場となっていること等の農業の多面的機能の普及啓発や環境教育の役割を果たしているものと推測されます。

みんなで調査に参加したよ

カエルがいたぞ さあ、調査開始

たくさんとれたよ この魚の名前はなにかなあ

調査方法を勉強したよ

2.小学生による調査状況

参加団体数の推移

118

215

357419

530 534 524

0

100

200

300

400

500

600

H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19

平成19年の参加団体の内訳

国(農林水産

省等), 86

都道府県, 167

市町村, 33

土地改良連合

会, 45

土地改良区等,

51

小学校・こどもエコクラブ等,

81

地域環境保全団体等, 55農地・水・環境

保全対策活動

組織, 6

*土地改良連合会・土地改良区:水田等の農地の整備をしたり、

農業用のため池や水路等の維持や管理を行っている組織です。 *農地・水・環境保全対策活動組織:国の進める「農村地域の資

源を保全するための共同活動」を実施する地域組織です。

Page 2: 1.参加団体数 - maff.go.jp...平成14~19年度の調査により、合計4科19種(亜種を含む)のカエルが採捕された。こ れは、我が国に生息するカエル全43種(亜種を含む)の44%が確認されました。

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図2.「田んぼの生きもの調査」調査地区(魚類)

*田んぼの生きもの調査では、調査地点を約10km四方(2次メッシュ)であらわしたものを「メッシュ」とよんでいます。

平成13~19年度「田んぼの生きもの調査」の

調査範囲の拡大状況

魚調査 全 1,130メッシュ

:平成19年度に新たに調査( 75メッシュ)

:平成18年度に新たに調査( 83メッシュ)

:平成17年度に新たに調査(106メッシュ)

:平成16年度に新たに調査(122メッシュ)

:平成15年度に新たに調査(153メッシュ)

:平成14年度に新たに調査(294メッシュ)

:平成13年度に調査 (297メッシュ)

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●魚:88種

●カエル:14種

●外来種調査:ホテイアオイは確認されたが、カワヒバリガイは確認されなかった

注)1.希少種とは、環境省レッドリスト掲載種(情報不足は除く)とした。

2.☆は希少種、★は国外外来種であることを示す。

3.タウナギは、沖縄ではその起源が不明あるいは原分布と考えられるが、

九州以北のものは移入とされている。このため、本調査では、沖縄県以外

の地域のものは便宜上「国外外来種」としている。

4.トミヨ属とは、これまでイバラトミヨあるいはトミヨとされていたも

のを示し、トミヨ属淡水型、汽水型、雄物型のいずれかの可能性がある。

5.カジカとは、カジカ大卵、中卵、小卵型のいずれかを示す。

6.カジカ属は東北地方で確認されており、本地域に生息する本属はすべ

て希少種であるため、希少種と判断した。

表1.「田んぼの生きもの調査2007」で確認された生きもの

番号 目名 科名 属名 種名 希少種 外来種 番号 目名 科名 属名 種名 希少種 外来種

1 ヤツメウナギ ヤツメウナギ カワヤツメ スナヤツメ ☆ - コイ ドジョウ - ドジョウ科2 カワヤツメ ☆ - - - コイ目- カワヤツメ属 ☆ 45 ナマズ ギギ ギバチ ギギ- - ヤツメウナギ科 46 ギバチ ☆3 ウナギ ウナギ ウナギ ウナギ 47 ナマズ ナマズ ナマズ4 オオウナギ 48 サケ キュウリウオ ワカサギ ワカサギ5 コイ コイ コイ コイ 49 アユ アユ アユ6 フナ ゲンゴロウブナ 50 サケ イワナ アメマス7 ギンブナ 51 ニッコウイワナ8 キンブナ ☆ 52 サケ ヤマメ- フナ属 53 アマゴ9 アブラボテ ヤリタナゴ ☆ 54 ニジマス ★10 アブラボテ ☆ 55 タウナギ タウナギ タウナギ タウナギ ★11 タナゴ カネヒラ 56 トゲウオ トゲウオ イトヨ イトヨ12 シロヒレタビラ ☆ 57 ハリヨ ☆13 アカヒレタビラ ☆ 58 トミヨ トミヨ属淡水型 ☆14 バラタナゴ タイリクバラタナゴ ★ - トミヨ属 ☆15 カゼトゲタナゴ ☆ 59 エゾトミヨ ☆- バラタナゴ属 60 ボラ ボラ ボラ ボラ- - タナゴ亜科 61 カダヤシ カダヤシ カダヤシ カダヤシ ★16 ワタカ ワタカ 62 グッピー グッピー ★17 カワバタモロコ カワバタモロコ ☆ 63 ダツ メダカ メダカ メダカ ☆18 オイカワ オイカワ 64 サヨリ サヨリ クルメサヨリ ☆19 カワムツ 65 カサゴ カジカ カジカ カジカ大卵型 ☆20 ヌマムツ 66 カジカ小卵型 ☆- オイカワ属 - カジカ ☆21 ヒメハヤ アブラハヤ 67 ハナカジカ22 タカハヤ - カジカ属 ☆- ヒメハヤ属 68 スズキ スズキ スズキ スズキ23 ウグイ ウグイ 69 サンフィッシュ オオキチバス オオクチバス ★24 エゾウグイ 70 ブルーギル ブルーギル ★- ウグイ属 71 アジ ギンガメアジ ギンガメアジ属25 モツゴ モツゴ 72 カワスズメ カワスズメ カワスズメ ★- モツゴ属 73 ドンコ ドンコ ドンコ26 ヒガイ カワヒガイ ☆ 74 カワアナゴ カワアナゴ カワアナゴ27 ビワヒガイ 75 ハゼ ウキゴリ スミウキゴリ ☆28 ムギツク ムギツク 76 シマウキゴリ29 タモロコ タモロコ 77 ウキゴリ30 カマツカ カマツカ - ウキゴリ類31 ツチフキ ☆ 78 ビリンゴ32 ニゴイ ズナガニゴイ 79 ジュズカケハゼ33 コウライニゴイ ウキゴリ属の1種34 ニゴイ (ジュズカケハゼ関東型)

- ニゴイ属 - ウキゴリ属35 スゴモロコ イトモロコ 81 マハゼ マハゼ36 スゴモロコ 82 ヨシノボリ ゴクラクハゼ- スゴモロコ属 83 シマヨシノボリ- - コイ科 84 クロヨシノボリ37 ドジョウ ドジョウ ドジョウ 85 トウヨシノボリ- ドジョウ属 86 カワヨシノボリ38 Paramisgurnus カラドジョウ ★ - ヨシノボリ属39 シマドジョウ シマドジョウ 87 チチブ ヌマチチブ40 ヤマトシマドジョウ ☆ - チチブ属41 スジシマドジョウ小型種 ☆ - - ハゼ科42 フクドジョウ フクドジョウ 88 タイワンドジョウ タイワンドジョウ カムルチー ★43 ホトケドジョウ エゾホトケドジョウ ☆ 種数 88 25 1044 ホトケドジョウ ☆

80 ☆

番号 目名 科名 属名 種名 希少種 外来種

1 カエル ヒキガエル ヒキガエル アズマヒキガエル2 アマガエル アマガエル ニホンアマガエル3 アカガエル アカガエル ニホンアカガエル4 ヤマアカガエル5 エゾアカガエル- アカガエル属6 トノサマガエル7 ナゴヤダルマガエル ☆8 トウキョウダルマガエル ☆- トノサマガエル亜属9 ヌマガエル10 ウシガエル ★11 ツチガエル12 アオガエル アオガエル シュレーゲルアオガエル13 モリアオガエル14 カジカガエル カジカガエル

種数 14 2 1

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図3.「田んぼの生きもの調査2007」で確認地点数が多かった魚

1位 ドジョウ

4位 カワムツ 3位 タモロコ

5位 メダカ *希少種

2位 ギンブナ

6位 モツゴ

9位 タイリクバラタナゴ *外来種

8位 トウヨシノボリ

10位 アブラハヤ

7位 オイカワ

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図4.「田んぼの生きもの調査2007」によるドジョウの確認状況

:確認されたメッシュ(H19)

(187メッシュ)

:確認されなかったメッシュ(H19)

(138メッシュ)

「田んぼの生きもの調査」(平成19年度)

ドジョウ 187メッシュ

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2007年カエル調査結果の概要

■ 採捕地点数が多かった種

本年度のカエル調査は、全国349地点で実施され、全14種が確認され

ました。

全国で採捕地点数が最も多かったのはニホンアマガエルであり、全調査地

点の50%以上にあたる179地点で採捕されました。ついで、トノサマガエ

ル(125地点)、ヌマガエル(89地点)、ツチガエル(64地点)、ニホ

ンアカガエル(46地点)の順となっています。

種毎の採捕地点数

179

125

89

64

46

42

10

6

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

ニホンアマガエル

トノサマガエル

ヌマガエル

ツチガエル

ニホンアカガエル

トウキョウダルマガエル

シュレーゲルアオガエル

ウシガエル

(地点数)

図5.「田んぼの生きもの調査2007」で確認地点数が多かったカエル

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1位 ニホンアマガエル

5位 ニホンアカガエ 6位 トウキョウダルマガエル

2位 トノサマガエル

3位 ヌマガエル

8位 ウシガエル

4位 ツチガエル

7位 シュレーゲルアオガエル

図6.「田んぼの生きもの調査2007」における上位8種のカエル

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図7.ニホンアマガエルの確認状況(平成19年度)

ニホンアマガエルは広く全国に分布しています。指先に吸盤

を持ち、まわりに併せて体の色が変えられるので、草の上で

生活するのに適しています。

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トノサマガエルは仙台平野から関東平野を除いた本州、四国、

九州に分布しています。各地で減少が著しく、平野部に広が

る田んぼではあまりみられなくなりましたが、山間部の田ん

ぼでは現在も比較的多くみられます。

図8.トノサマガエルの確認状況(平成19年度)

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図9.ヌマガエルの確認状況(平成19年度)

ヌマガエルは、中部以西の本州、四国、九州に分布していま

す。ヌマガエルのオタマジャクシは高温に耐えることができ、

40度を越える水温でも生きられることで知られています。

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図10.ツチガエルの確認状況(平成19年度)

ツチガエルは、東北から九州にかけて広く分布しています。

体は泥のような色をしており、背中や足にたくさんのイボが

あるので、地方によってはイボガエルとも呼ばれています。

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図11.ニホンアカガエルの確認状況(平成19年度)

ニホンアカガエルは、北海道を除く各地に分布しています。

名前のとおり、体の色が赤茶色になり、本州に住むカエルの

中では最も早く産卵を始めます。

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図12.トウキョウダルマガエルの確認状況(平成19年度)

トウキョウダルマガエルは関東平野や仙台平野に分布してい

ます。トノサマガエルと似ていますが、四肢がやや短く背中

にある黒っぽい斑点模様が独立していることで見分けられま

す。環境省のレッドデータブックでは、準絶滅危惧種(生息

条件の変化によっては絶滅が危惧される種)に指定されてい

ます。

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図13.ウシマガエルの確認状況(平成19年度)

ウシガエルは、北アメリカが原産地で、大正時代の中頃日本

に持ち込まれたものが野生化し、国内にひろがりました。ブ

オーン、ブオーンと牛のような声で鳴くことから、この名前

がついています。

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平成14~19年度の調査により、合計4科19種(亜種を含む)のカエルが採捕された。こ

れは、我が国に生息するカエル全43種(亜種を含む)の44%が確認されました。

今年は「国際カエル年」の年です

(国際カエル年に関するURLについては) ・IUCN日本委員会

http://www.iucn.jp/news/080117.html ・社団法人 日本動物園水族館協会

http://www.jazga.or.jp/ ・財団法人 東京動物園協会

http://www.tokyo-zoo.net/news/temp/2008_01/YOTF_statement.pdf

両生類を絶滅の危機から救おうと、2006年に国際自然保護連合や世界動物園水族

館協会が中心になって「両生類の箱船」プロジェクトが発足しました。

「国際カエル年」とはカエルをはじめとした両生類全体の危機的状況を知ってもら

い、両生類を救うための活動参加を呼びかけることを目的に、「両生類箱船」プロジェ

クトが2008年に推進する世界的なキャンペーンです。

日本では、田んぼの生きもの調査結果からもわかるように、まだ多くのカエルが水田

周辺に生息しています。

このような環境を将来にわたって維持保全していくために、今後も生物多様性に一層

配慮した生産や維持管理活動を行う必要があります。

表2.カエルの生息状況(平成14~19年度)

番号

科名 種名 H14 H15 H16 H17 H18 H19 総計 希少種注)1. 国外

外来種1 ヒキガエル ニホンヒキガエル 1 1 22 アズマヒキガエル 1 6 8 1 3 19

3 オオヒキガエル 5 3 3 1 12 ○特注)3.

4 アマガエル ニホンアマガエル 237 273 252 245 199 179 13855 アカガエル タゴガエル 3 36 ニホンアカガエル 55 48 52 48 43 46 2927 ヤマアカガエル 11 22 12 4 5 3 578 エゾアカガエル 7 2 2 2 3 2 18

- アカガエル属*注)2. 1 1

9 トノサマガエル 181 135 127 118 126 125 81210 ナゴヤダルマガエル 15 2 9 7 8 2 43 EN11 トウキョウダルマガエル 66 52 57 50 44 42 311 NT- トノサマガエル亜属* 5 512 ヌマガエル 175 116 130 116 117 89 743

13 サキシマヌマガエル 2 4 3 3 2 1414 ウシガエル 16 8 11 9 7 6 57 ○特15 ツチガエル 55 51 63 54 50 64 33716 アオガエル シュレーゲルアオガエル 3 5 3 2 7 10 3017 モリアオガエル 1 1 1 318 カジカガエル 3 1 1 1 6

19 リュウキュウカジカガエル 1 1

種数 13 14 17 17 16 14 19 2 2

注)1.希少種とは、環境省レッドリスト掲載種としそのカテゴリーを記載した(情報不足は除く)。

また、対象となるのは元来その種が生息している地域のみである。 2.*を付したものは平成13~18年度には集計が行われていないため、空欄となっている。 3.「○特」とは、特定外来生物であることを示す。

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魚:25種

カエル:2種

図14.「田んぼの生きもの調査2007」で確認された主な希少種(魚・カエル)

図.15「田んぼの生きもの調査2007」で確認された特定外来生物(魚・カエル)

スナヤツメ(絶滅危惧II類)

ギバチ(絶滅危惧II類)

ナゴヤダルマガエル(絶滅危惧ⅠB類)

アカヒレタビラ(絶滅危惧IB類)

カダヤシ

*特定外来生物:「外来生物法」-特定外来生物による生態系などに係る被害の防止に関する法律- により、海外起源の外来生物

であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定された生物

オオクチバス

ブルーギル

ハリヨ(絶滅危惧IA類)

*環境省レッドリストのカテゴリーについて

「絶滅危惧IA類」:ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種

「絶滅危惧IB類」:IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種

「絶滅危惧II類」:絶滅の危険が増大している種

「準絶滅危惧」:現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

ウシガエル

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メダカは、環境省が実施した自然環境保全基礎調査により、691メッシュで生息が確

認されていました。平成13~19年度の「田んぼの生きもの調査」結果を重ねると、新

たに183メッシュでの生息が確認されました。

図16.メダカの生息状況

:田んぼの生きもの調査で確認

(183メッシュ)

:環境省の緑の国勢調査で確認

(514メッシュ)

:確認重複地点

(177メッシュ)

「田んぼの生きもの調査」(平成13~19年度)と

環境省「自然環境保全基礎調査」の重ね合わせ

メダカ 874メッシュ

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トウキョウダルマガエルは、環境省が実施した自然環境保全基礎調査により、155メッシュで生息が確認されていました。平成14~19年度の「田んぼの生きもの調査」結

果を重ねると、新たに91メッシュでの生息が確認されました。

図17.トウキョウダルマガエルの生息状況

「田んぼの生きもの調査」(平成14~19年度)と

環境省「自然環境保全基礎調査」の重ね合わせ

トウキョウダルマガエル 246メッシュ

:田んぼの生きもの調査で確認

(91メッシュ)

:環境省の緑の国勢調査で確認

(114メッシュ)

:確認重複地点

(41メッシュ)

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在来種:ドジョウ

外来種:カラドジョウ

ヒゲが短い

ヒゲが長い

体が細長い

体は寸詰まり

外来種のカラドジョウは、在来種のドジョ

ウに比べてずんぐりと寸詰まりの体型を

していることや、ヒゲが長いことなどが見

分けるポイントになります。

図18.カラドジョウの生息状況

平成13~19年度調査

カラドジョウ 68メッシュ

:平成19年度に新たに確認 ( 9メッシュ)

:平成19年度と過年度に確認( 3メッシュ)

:平成13~18年度に確認 ( 56メッシュ)

:確認されなかった地点 (1,062メッシュ)

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図19.「田んぼの生きもの調査2007」で確認されたホテイアオイ (外来種)

*本調査で対象としたカワヒバリガイとホテイアオイについて カワヒバリガイ(二枚貝、特定外来生物)は、水中の石や水路の壁面等に付着して生活しています。大量に発生す

ると水路の通水・取水障害を引き起こし、大量斃死すれば急激な水質悪化を引き起こします。また、吸虫類の第一中

間宿主であり魚病被害を発生させたりし、地域の生態系に悪影響を起こすことがあります。群馬県などでは水路に大

量発生したカワヒバリガイの除去作業が実施されています。

ホテイアオイ(植物、要注意外来生物)は、水路やため池等に生育する浮き草です。大量に発生すると水路の通水・

取水障害、水中への光を遮り他の水生植物の光合成を阻害、溶存酸素濃度の低下等をもたらすことがあります。なお、

徳島県は平成14年に7,000万円をかけて除去作業を実施し、その他、石川県河北潟、茨城県霞ヶ浦、奈良県吉野川、京

都府、滋賀県淀川、岡山市、佐賀県、佐賀市、香川県府中ダム、沖縄県天願川等でも除去作業が実施されています。

○要注意外来生物:外来生物法の規制対象となる特定外来生物や未判定外来生物とは異なり、外来生物法に基づく飼

養等の規制が課されるものではありませんが、これらの外来生物が生態系に悪影響を及ぼしうることから、利用に関

わる個人や事業者等に対し、適切な取扱いについて理解と協力をお願いするものです。

*参考資料:環境省ホームページ等

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図20.ホテイアオイの確認状況

:確認されたメッシュ

( 11メッシュ)

:確認されなかったメッシュ

(221メッシュ)

平成19年度調査

ホテイアオイ 11メッシュ