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1-3.旅行者のニーズ

(1)国内旅行者のニーズ ○今回の調査検討にあたり、北陸旅行を経験した人を対象に北陸観光に対するニーズや実際の観光行動・感じた点などを把握し、諸施策を提案するための基礎資料として活用するためアンケート調査を実施した。

調査の方法 調査方法 インターネットリサーチによる調査

調査対象 三大都市圏(首都圏・中部圏・関西圏)在住

2006 年以降に北陸三県を観光旅行(宿泊・日帰り)したことが

ある日本人

サンプル数 計 1800 サンプル

三大都市圏(首都圏・中部圏・関西圏)毎に 600 サンプル ※首都圏:東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県 中部圏:愛知県、三重県 関西圏:大阪府、兵庫県

調査実施時期 平成 20 年2月上旬

設問数 43 問 ※巻末:参考資料参照

(回答者の属性)

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① 北陸旅行に期待しているもの ○北陸を旅行先に選んだ理由として特に多いものは「温泉旅行」「自然観光」「グルメ(おいしいものを食べる)」「歴史文化観光」である。

○また国民の「宿泊観光旅行の主な目的」としては、近年「温泉・湯治」が大きく増加傾向にあることから、今後の北陸旅行の魅力を高める重要なテーマの1つといえる。

参考:宿泊観光旅行の主な目的

出典:「観光の実態と志向」(平成 18年度版)/社団法人日本観光協会

北陸旅行に期待していること

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② 移動手段 ○北陸旅行における移動手段をみると、「自動車」が全体の5割以上を占める。次いで「鉄道」の 20%、「貸切バス」の9%の順となる。

○都市圏別にみると、首都圏では「自動車」が3割程度で、「鉄道」や「航空機」の割合も高い。中部圏は「自動車」が7割を超える。関西圏は「鉄道」の割合が比較的高い。

主な移動手段(全体および発地別)

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③ 北陸旅行の訪問地・行動経路 ○北陸旅行における訪問先(都市)は金沢市が群を抜いて多く、次いで加賀市、坂井市、富山市、七尾市の順となっている。

○ 北陸旅行における宿泊先も金沢市が最も多く、次いで加賀市、七尾市、富山市、あわら市の順となっている。

○ これらを発地別(大都市別)にみると、関西圏発の宿泊地を除き、金沢市の1位は変わらないが2番目以降の順位に変動が見られ、発地と金沢市を結ぶルートとの関わりが大きいものと推察される。

訪問ランキング上位 20都市(全体)

宿泊ランキング上位 20都市(全体)

※1回の旅行で同じ都市に複数回訪問している場合はその回数を加算

※1回の旅行で同じ都市に複数回宿泊している場合はその回数を加算。

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訪問ランキング上位 20都市(都市圏別) ※1回の旅行で同じ都市に複数回訪問している場合はその回数を加算

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宿泊ランキング上位 20都市(都市圏別) ※1回の旅行で同じ都市に複数回訪問している場合はその回数を加算

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○金沢市を訪問先に組み入れる旅行のうち、最も多いパターンは「金沢のみ」のパターンで、ついで「金沢-能登」、「金沢-加賀温泉郷」の順となる。

○福井・坂井周辺を訪問先に組み入れる旅行の場合、最も多いのは「福井・坂井のみ」のパターンで、ついで「福井・坂井-金沢」の組み合わせとなる。

訪問ランキング上位都市別にみた旅行の行動パターン その 1

<金沢周辺エリアを訪れる旅行のパターン> 順位 旅行の行動パターン(訪問エリアの組み合わせ) 頻度

金沢周辺のみ 1 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒金沢市内(泊)⇒金沢市内(21 世紀美術館・近江町市場 etc)⇒着地

165

金沢周辺-能登半島 2 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒七尾市(和倉温泉泊)⇒市内(etc)⇒着地

99

金沢周辺-加賀温泉郷 3 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒加賀市(加賀温泉泊)⇒能美市(いしかわ動物園 etc)⇒着地

73

金沢周辺-福井・坂井 4 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒あわら市(あわら温泉泊)⇒坂井市(東尋坊 etc)⇒着地

62

富山市周辺-金沢周辺 5 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒富山市内(泊)⇒富山市(富山城 etc)⇒着地

26

※対象件数(N=1308)

<福井・坂井エリアを訪れる旅行のパターン>

順位 旅行の行動パターン(訪問エリアの組み合わせ) 頻度 福井・坂井のみ 1 【例】 発地⇒福井市内(観光)⇒坂井市(東尋坊 etc)⇒あわら市(あわら温泉泊)⇒永平寺町(永平寺)⇒着地

126

金沢周辺-福井・坂井 2 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒あわら市(あわら温泉泊)⇒坂井市(東尋坊 etc)⇒着地

62

加賀温泉郷-福井・坂井 3 【例】 発地⇒永平寺町(永平寺)⇒加賀市(片山津温泉泊)⇒坂井市(東尋坊 etc)⇒着地

38

福井・坂井-丹南 4 【例】 発地⇒坂井市(東尋坊 etc)⇒坂井市(三国温泉泊)⇒敦賀市(観光)⇒着地

28

金沢周辺-能登半島-福井・坂井 5 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒金沢市内(泊)⇒坂井市(東尋坊)⇒着地

24

※対象件数(N=794)

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○能登半島を訪問先に組み入れる旅行のうち、最も多いパターンは「能登半島-金沢周辺」の組み合わせで、「能登半島のみ」の場合よりも多い。

○立山・黒部を訪問先に組み入れる旅行の場合、最も多いのは「立山・黒部のみ」のパターンで、ついで「立山・黒部-富山市」の組み合わせとなる。「金沢」「福井」など北陸三県を構成する2県との組み合わせは少ないのが現状である。

訪問ランキング上位都市別にみた旅行の行動パターン その 2

<能登半島エリアを訪れる旅行のパターン> 順位 旅行の行動パターン(訪問エリアの組み合わせ) 頻度

金沢周辺-能登半島 1 【例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒七尾市(和倉温泉泊)⇒七尾市⇒着地

99

能登半島のみ 2 【例】 発地⇒七尾市(観光)⇒七尾市(和倉温泉泊)⇒志賀町(能登金剛)⇒輪島市(輪島温泉)⇒着地

89

金沢周辺-加賀温泉郷-能登半島 3 【例】 発地⇒七尾市(観光)⇒七尾市(和倉温泉泊)⇒輪島市(能登金剛)⇒加賀市(山代温泉泊)⇒金沢市(観光)⇒着地

25

金沢周辺-能登半島-福井・坂井 4 例】 発地⇒金沢市内(兼六園・ひがし茶屋街 etc)⇒金沢市内(泊)⇒坂井市(東尋坊)⇒着地

24

氷見・高岡・砺波-金沢周辺-能登半島 5 【例】 発地⇒七尾市(観光)⇒七尾市(和倉温泉泊)⇒氷見市(氷見漁港)⇒金沢市(泊)⇒金沢市(観光)⇒着地

12

※対象件数(N=706)

<立山・黒部エリアを訪れる旅行のパターン> 順位 旅行の行動パターン(訪問エリアの組み合わせ) 頻度

立山・黒部のみ 1 【例】 発地⇒黒部市(宇奈月観光・宇奈月温泉泊)⇒立山町(黒部ダム)⇒着地

45

富山市周辺-立山・黒部 2 【例】 発地⇒黒部市(黒部峡谷)⇒黒部市(宇奈月温泉泊)⇒富山市(富山城・観光 etc)⇒着地

30

立山・黒部-その他(北陸以外) 3 【例】 発地⇒立山町(立山黒部アルペンルート)⇒大町市(青木湖湖畔泊)⇒松本市(観光 etc)⇒着地

24

富山市周辺-立山・黒部-氷見・高岡・砺波 4 【例】 発地⇒魚津市(観光)⇒富山市(市内泊)⇒砺波市(観光etc)⇒南砺市(五箇山)⇒着地

10

立山・黒部-氷見・高岡・砺波 5 【例】 発地⇒氷見市(観光)⇒魚津町(泊)⇒黒部市(黒部峡谷)⇒礪波市(観光 etc)⇒南砺市(五箇山)⇒着地

9

※対象件数(N=361)

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④ 今後訪れてみたい場所や地域

今後訪れてみたい場所や地域(富山県・石川県・福井県)

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今後訪れてみたい場所や地域(新潟県・長野県・岐阜県)

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⑤ 高速交通整備後の来訪機会について (滞在時間を増やすことが可能な場合の対応) ○旅先での滞在時間を 3 時間程度増やすことが可能な場合の対応については、「訪問地を増やす」は32%、「1箇所の滞在時間を増やす」が41%とほぼ二分する結果となっている。「泊数を減らす」とする回答は、5%程度と少数にとどまっている。

(新幹線・高速道路整備後の来訪機会) ○北陸新幹線開業後、あるいは東海北陸道全線開通後の来訪機会については、「以前よりも増える」と回答した人が、北陸新幹線で約20%、東海北陸道で34%と 比較的低位にとどまっている。

○在住エリア別にみると、北陸新幹線開通の場合は首都圏在住者で「以前よりも増える」とする割合が34%と高い傾向にある。一方、東海北陸道の場合では中部圏在住者の半数以上が「以前よりも増える」と回答している。

滞在可能な時間を増やすことができる場合の対応

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『東海北陸自動車道整備』による来訪機会の変化

『北陸新幹線開業』による来訪機会の変化

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⑥ 高速交通の利便向上と広域観光 ○北陸新幹線開業や東海北陸道など高速道路整備による「高速交通の利便性向上」が、より広域に周遊する旅行を考えるきっかけとなるかという点については、「非常にそう思う」「ややそう思う」との肯定的な意見が約7割を占めた。

○各都市圏で傾向に大きな差は見られないが、関西圏は「非常にそう思う」とする割合が首都圏・中部圏に比べ若干低い。

⑦ 再訪意向 ○北陸旅行への再訪の意向をみると、また北陸へ旅行に行ってみたいと思うとする割合は、全体の 9 割を占め、再訪意向が極めて高い傾向にある。

北陸旅行への再訪意向

高速交通の利便向上と広域観光行動について

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⑧ ニューツーリズムへの意向

○今回のアンケート回答者のうちニューツーリズム経験者は14%で、全体の1割以上の人が既に経験している。

○ ニューツーリズムに対する意識としては、「経験者」は「その後何度も経験している人」が12%に上るなど、条件付きを含め肯定的な意見が多くを占めている。

○また「これまで経験したことがない人」においても約7割が何らかの興味を示しており、観光客の条件に応じた商品企画を検討していくことが望まれる。

※ニューツーリズム: 従来の物見遊山的な観光旅行に対し、テーマをもって、人や自然とのふれあいなど体験的要素を取り入れた新しいタイプの旅行。産業観光、エコツーリズム、グリーンツーリズム、ヘルスツーリズム、ロングステイなど

ニューツーリズムに対する意識

ニューツーリズム経験者割合

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(2)旅行先に対する評価・満足度(じゃらん宿泊旅行者アンケートより)

○旅行先の満足度を対象6県の宿泊エリア別にみると、総合的な満足度が全国平均を上回っているのは、石川県と長野県、岐阜県である。

○ 宿泊地域別にみると、「地元ならではのおいしい食べ物」では、富山県「高岡・氷見・砺波」や石川県「和倉・輪島・能登」、岐阜県の「飛騨・高山」あるいは「奥美濃」などの評価が高い。

○ また「魅力的な宿泊施設」では、福井県「丹南・奥越前」、長野県「上田・別所・鹿教湯」、岐阜県「奥飛騨」などの評価が高い。

旅行先としての評価・満足度

「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の割合、「とても満足」「やや満足」と答えた人の割合:%

出典:「じゃらん宿泊旅行調査 2007」(株)リクルート じゃらんリサーチセンター

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(3)訪日外国人旅行者のニーズ

① 訪日動機 ○訪日動機について、全体としては、「ショッピング」、「伝統文化/歴史的施設」、「温泉/リラックス」の順である。

○訪日動機を居住国別にみると、アジアは「ショッピング」、「自然景勝地」、「温泉/リラックス」の割合が高いのに対し、欧米は「日本人とその生活」、「伝統文化/歴史」が高いことがわかる。

居住国別訪日動機[観光客のみ]<複数回答>

訪日動機[観光客のみ]<複数回答> 出典:「JNTO訪日外客実態調査 2006-2007」国際観光振興機構

出典:「JNTO訪日外客実態調査 2006-2007」国際観光振興機構

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② 旅行形態 ○訪日の旅行形態としては全体で、団体旅行 39.1%、個人旅行 60.5%となる。 ○居住国別では、台湾(57.6%)、中国(81.4%)の団体旅行割合が高い。欧米諸国は、団体旅行が3割以下にとどまる。

③ 滞在日数(宿泊数) ○全体では、4泊(17.9%)が中央値である。 ○居住国別にみると、アジア諸国は3~5泊、欧米・オセアニア諸国は6~11.5 泊となった。(中央値)

旅行形態[観光客のみ]

居住国別宿泊数

出典:「JNTO訪日外客実態調査 2006-2007」国際観光振興機構

出典:「JNTO訪日外客実態調査 2006-2007」国際観光振興機構

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④ 訪日回数 ○訪日外国人全体では、リピーターが約半数を占める。 ○居住告別では、初訪日者の比率が高いのは中国(84.4%)、英国(80.9%)で、逆にリピーターの比率が高いのは、香港(75.0%)、台湾(68.5%)である。

居住国別訪日回数[観光客のみ] 出典:「JNTO訪日外客実態調査 2006-2007」国際観光振興機構

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(4)旅行業者の意向 ○今回の調査検討にあたり、旅行業者の視点から、北陸観光に対するニーズや観光地として磨くべき魅力や要素、観光地づくりに関する意向や要望などを把握し、諸施策を提案するための基礎資料として活用するためアンケート調査を実施した。

調査の方法 調査方法 調査票の郵送による配布・回収

調査対象 三大都市圏内の旅行会社

配布回収数 配布数:20 社、回収数:12 社

調査実施時期 平成 20 年2~3月

設問数 15 問 ※巻末:参考資料参照

① 観光地としての北陸のイメージや魅力

○北陸の魅力としては、温泉や食(日本海の海の幸)などが多く挙げられている。 ○商品として見込める観光資源は、立山黒部アルペンルートや五箇山(世界遺産)、金沢、永平寺など、知名度やブランド色の高い観光地が多く挙げられている。

北陸のイメージや魅力について <北陸の魅力を3つまであげてください>

世界遺産、伝統工芸、海産物【首都圏】 温泉地の豊富さ、食の豊富なイメージ、利便性の高い交通【首都圏】 温泉、食事【中部圏】 海の幸(カニ、寒ブリなど)、自然【中部圏】 日本海の食材(海幸)、温泉、山岳美【首都圏】 日本海の海の幸(新鮮な刺身)料理、立山、白山の山の幸(きのこ、姫竹、山うど)料理、温泉【首都圏】 宿泊施設(温泉)、食事、食材イメージ、立山黒部アルペンルート【中部圏】 温泉、自然、左記に加えて他より交通アクセス(入り込み)がよい【首都圏】 温泉、食事、自然【関西圏】 海産物の充実、景観地の充実【関西圏】 魚介類の食事、立山黒部アルペンルート、海岸線の美しさ【首都圏】

<商品として見込める魅力的な観光資源を 10 ヶあげてください> ①五箇山、②兼六園、③三方五湖、④金沢、⑤となみチューリップ、⑥おわら風の盆、⑦黒部峡谷【首都圏】 ①高岡市内、②五箇山合掌造り、③富山路面電車、④輪島朝市、⑤千里浜、⑥兼六園、⑦永平寺、⑧小浜蘇洞門めぐり【首都圏】 ①上高地、②立山黒部アルペンルート【中部圏】 ①加賀温泉郷、②立山黒部アルペンルート、③和倉温泉、④五箇山、⑤風の盆、⑥越前海岸、⑦金沢市、⑧永平寺【中部圏】 ①金沢、②あわら温泉、③加賀温泉、④白山、⑤片山津温泉、⑥永平寺【首都圏】 ①黒部峡谷、②白山、③立山黒部アルペンルート、④金沢、⑤五箇山、⑥能登(和倉温泉)、⑦若狭湾【首都圏】 ①加賀温泉郷、②黒部峡谷鉄道、③芦原温泉、④三方五湖、⑤和倉温泉、⑥白山スーパー林道、⑦立山黒部アルペンルート【中部圏】 ①立山黒部アルペンルート、②能登、③金沢市内、④加賀温泉、⑤五箇山、⑥永平寺、⑦白山、⑧高岡、⑨トロッコ列車【首都圏】 ①宇奈月温泉、②和倉温泉、③加賀温泉、④あわら温泉、⑤立山黒部アルペンルート、⑥能登半島、⑦兼六園、⑧白山、⑨永平寺、⑩東尋坊【関西圏】

注:【 】は回答者(旅行業者)の所在地

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北陸の観光資源の魅力的な組み合わせ アルペンルート-黒部峡谷-となみチューリップ-五箇山(富山県)【首都圏】 アルペンルート-黒部峡谷-おわら風の盆(富山県)【首都圏】 温泉と食【首都圏】 ゴルフと温泉【首都圏】 歴史的建造物等を廻る【首都圏】 北陸三県と上高地(富山県+石川県+福井県+長野県)★【中部圏】 加賀温泉郷-兼六園-白川郷(石川県+岐阜県)★【中部圏】 兼六園-和倉-輪島【中部圏】(石川県) あわら温泉と金沢周遊(福井県+石川県)★【首都圏】 和倉温泉-能登(輪島-金沢(石川県)【首都圏】 立山黒部アルペンルート-富山市-金沢市-能登(富山県+石川県)★【首都圏】 能登(和倉温泉)-金沢-東尋坊-小松(石川県+福井県)★【首都圏】 宇奈月温泉とアルペンルート(富山県)【中部圏】 加賀温泉郷と白山スーパー林道(石川県+岐阜県)★【中部圏】 あわら温泉と三方五湖(福井県)【中部圏】 アルペンルート-トロッコ列車-五箇山(富山県)【首都圏】 金沢-五箇山(石川県+富山県)★【首都圏】 加賀温泉-永平寺(石川県+福井県)★【首都圏】 氷見-立山黒部AP-宇奈月(富山県)【関西圏】 兼六園-能登半島-和倉温泉又は加賀温泉(石川県)【関西圏】 東尋坊-永平寺-芦原(福井県)【関西圏】

北陸+隣接 3県の観光資源の魅力的な組み合わせ

北陸三県の観光地 隣接三県の観光地 回答者 所在地

立山黒部アルペンルート(富山) と 白川郷、郡上八幡、白山スーパー林道(岐阜)

首都圏

五箇山(富山) と 白川郷(岐阜) 首都圏

能登半島※北前船文化(石川) と 佐渡島(新潟) 首都圏

東尋坊(福井) と 上高地(長野) 中部圏

山代温泉、山中温泉、和倉温泉(石川) と 白川郷、高山(岐阜) 中部圏

チューリップ祭り(富山)、兼六園(石川) と 奥飛騨温泉(岐阜) 中部圏

越前大野、恐竜博物館(福井) と 郡上八幡(岐阜) 中部圏

金沢(石川)、永平寺(福井) と 善光寺(長野) 首都圏

八尾温泉、氷見(富山) と 高山(岐阜) 首都圏

和倉温泉、金沢(石川) と 妙高温泉<赤倉>(新潟) 首都圏

和倉温泉、金沢(石川) と 諏訪温泉(長野) 首都圏

五箇山(富山)、白山(富山・石川・福井) と 白川郷、高山、郡上八幡(岐阜) 首都圏

宇奈月、立山(富山) と 大町温泉、白馬(長野) 首都圏

立山黒部アルペンルート(富山) と 上高地(長野) 首都圏

永平寺(福井)、五箇山(富山) と 飛騨高山(岐阜) 首都圏

スーパー林道(石川)、五箇山(富山) と 白山・高山(岐阜) 関西圏

立山黒部・宇奈月・富山市(富山) と

上高地・善光寺(長野)、佐渡島(新潟)、古川・高山・下呂(岐阜)

関西圏

注:【 】は回答者(旅行業者)の所在地、★は複数の県の組み合わせ

注:最右列は回答者(旅行業者)の所在地

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② 北陸観光に不足しているもの ○ 他の圏域に比べ北陸観光に不足しているものとしては、「道路交通網の便の悪さ」が挙げられ、特に首都圏からの所要時間が問題視されている

○ また、1つひとつの資源の価値は評価しつつも、エリア(面)としての連携が感じられないなどの指摘もみられた。

北陸観光に不足しているもの

・交通網(特に道路)の整備が不可欠だと思う。また、温泉イメージの強い地域ですが、各温泉に特色がないように感じる。【首都圏】

・点在する観光資源の一つ一つの優位性(すばらしさ)が面(地域連携)として捉えられていない。(ストーリーがない)【首都圏】

・交通の不便さ、北陸道に沿って平野部を移動するなら良いが、山間部に行くとたちまち不便になる。【中部圏】

・公共交通機関の利便性(首都圏からの時間がかかりすぎる)【首都圏】 ・1.バスツアーで行くには中途半端(時間的に長くなる)、2.JR、エアー料金が高く設定しづらい【首都圏】

・新しい観光施設がなく新鮮味がない、ホテル業界が不調で利用したい施設が減少、アクセスは便利だが新しい道路等が見あたらない【中部圏】

・現状のままであまり変化がない、北陸三県の観光に関する取り組みがバラバラである。特にアルペンルートに変化がほしい。【首都圏】 ・特に温泉地などにおいて、団体旅行の低迷で、いかに個人を取り込んでいけるか。【関西圏】 ・海岸や山間部へのアクセスが不便。ファミリー層、若年層に対する訴求力が弱い。新しい観光素材が少ない。【首都圏】 ・各大都市圏より JRで4時間くらいかかる遠さがネック【首都圏】

③ 高速交通インフラの整備によるアクセスの変化について ○旅先で滞在可能な時間が 3時間程度増やすことが可能な場合の対応として、「増えた時間だけ行程は変えずに訪問地での滞在時間を増やす」という意見が比較的多く挙げられている。

滞在可能な時間を増やすことができる場合の対応

注:【 】は回答者(旅行業者)の所在地

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④ 北陸観光の魅力を高めるべきターゲット ○食材の活用や温泉の魅力アップなど、今ある資源に磨きをかけることが必要とする意見が挙げられている。インバウンド向けには、歴史・文化を中心とした「日本の魅力」のアピールについて意見があった。

○ニューツーリズムについては、「これから」の観光として認識されており、受け入れ体制やコストなど改善すべき点が多いという点で認識が共通していることが伺える。

魅力を高めるべきターゲット

Ⅰ.北陸観光の魅力を高めるうえで、磨いていくべき資源 ・訪日外国人は歴史や文化を前面に出し、「日本」の魅力をアピールできるものでなければならない。農村民泊等と受け入れがととのえば、外国人には好評。【首都圏】

・基本的に都市部観光客が喜ばない商品に訪日外国人向けにも同様だと思われる。食材の活用が不足しているのでは【首都圏】

・温泉地の魅力のアップ。昔ながらの大宴会時代の温泉地のイメージが強い。もう少し温泉情緒のある雰囲気作りが必要なのでは。【中部圏】 ・人材(案内人)通訳(ガイド)…特に中国【首都圏】 ・やはり新鮮な日本海の幸と海に近い懐の深い山(立山、白山)の山の幸を使った料理はバランスが良く魅力的である。ツアーを企画する上で足の部分の比重が高くなりすぎ企画しづらい面がある。【首都圏】

・立山黒部アルペンルートの新しい展開。宇奈月トロッコ(上記ルート)の一般への開放など【首都圏】・食・見・住(宿)について北陸は他の地方より観光資源は充実している。磨くべきは、宿泊機関(各温泉組合)の相互的な協力ではないか。【関西圏】

・簡単なハイキングなど、より自然とふれあえる商品、そのためのガイドの養成【首都圏】 ・温泉地での湯巡り等、温泉地に宿泊する楽しみを増加させるしかけ【首都圏】 ・日本人向けには「食の追求と景観」、外国人向けは「伝統美と景観」【首都圏】 Ⅱ.ニューツーリズムについて ・グリーンツーリズムを中心として、地産地消や農家体験等に力を入れているが、共通していえることは、観光業と行政がタイアップし受け入れ整備されないと実現できないこと。初めは損得なし(利益)で考えなければ難しいと思う。【首都圏】 ・伝統工芸を活用した産業観光、漁業体験【首都圏】 ・これからの商品という認識はあります。課題としては、産業観光なら週末はやっていないところが多い。ツアーの場合、乗客は週末が中心となるので、週末の休みでは企画できない。エコツーリズムやグリーンツーリズムの場合、案内人のコストが高すぎる。まだまだ浸透していない現在、高価格では商品としては成立しにくい。モニターツアー的な感じで低価格でできないと PRにもならないかと思われる。【中部圏】 ・小ロット型の資源が中心になることから各々の受入事業者の育成が必要となる【首都圏】 ・山岳ロードを使ったツールド・フランス的なロードレースを北陸3県と近県の新潟・長野・岐阜と協力して企画してはどうか。ビックイベントを造成することによりロードレース開催期間を通じて北陸の魅力が日本ばかりでなく、全世界に発信される。【首都圏】

・潜在的な需要はあるが、商業ベースに乗るような形での展開は難しい。【首都圏】 ・あまりテーマを掘り下げる企画よりも、手軽に楽しめる入門編のようなものを用意して、先ず参加してもらうことが先決【首都圏】

注:【 】は回答者(旅行業者)の所在地