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Universal Studios Japan オペレーション本部 技術部 大出 賢幸 2011年2月23日 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの 施設開発・運営管理

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Universal Studios Japanオペレーション本部 技術部

大出 賢幸

2011年2月23日

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの施設開発・運営管理

Technical Dept.

February 23, 2011 1

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの施設開発・運営管理

1. ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの紹介

2. 株式会社ユー・エス・ジェイについて

3. 安全管理体制について/施設管理

4. 施設導入時のプロセス

5. 施設維持管理のプロセス

6. ユニバーサルグループの連携体制

7. 安全レベル向上の取り組み

8. 安全管理体制について/運営

Technical Dept.

February 23, 2011 2

ランド・オブ・オズ

ハリウッドエリア

ニューヨークエリア

サンフランシスコエリア

ジェラシック・パーク

スヌーピースタジオ

ラグーンウォーターワールド

アミティ・ビレッジ

正面入口

ピーターパンのネバーランド

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの紹介

開業日 :平成13年3月31日

(平成23年3月でオープン10周年)

ライドアトラクション: 9施設

ショーアトラクション:15施設

飲食店 :19店舗

物販店 :22店舗

年間入場者数 :約 800万人

敷地面積 :54ヘクタール

開園日 :365日、休園日無し

Technical Dept.

February 23, 2011 3

ランド・オブ・オズ

ハリウッドエリア

ニューヨークエリア

サンフランシスコエリア

ジェラシック・パーク

スヌーピースタジオ

ラグーンウォーターワールド

アミティ・ビレッジ

正面入口

ピーターパンのネバーランド

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの紹介ライド・アトラクション

スペース・ファンタジー・ザ・ライド

ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド スヌーピーのグレート・レース

Technical Dept.

February 23, 2011 4

ランド・オブ・オズ

ハリウッドエリア

ニューヨークエリア

サンフランシスコエリア

ジェラシック・パーク

スヌーピースタジオ

ラグーンウォーターワールド

アミティ・ビレッジ

正面入口

ピーターパンのネバーランド

バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライドジュラシック・パーク・ザ・ライド

アメージング・アドベンチャー・オブ・

スパイダーマン・ザ・ライド

マジカル・オズ・ゴーラウンド

ペパーミントパティのスタント・スライド

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの紹介ライド・アトラクション

Technical Dept.

February 23, 2011 5

株式会社ユー・エス・ジェイについて

商号株式会社ユー・エス・ジェイ

本社所在地大阪府大阪市此花区桜島2丁目1番33号

設立1994年12月

代表者代表取締役社長 グレン ガンペル

資本金312億673万円

事業内容テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の運営

Technical Dept.

February 23, 2011 6

技術部

アトラクション&環境推進

アトラクション 2

パーククオリティー

安全技術監理

環境推進(ユーティリティ)

アトラクション 1

セントラルメンテナンスファクトリー

装 飾

建 築

ランドスケープ

AVLP(音響、映像、照明)

クリーニングサービス

プロジェクト

コントロールエンジニアリング

生産管理

安全衛生管理

一般管理メカニカル

エンジニアリング

プロジェクト

安全管理体制について / 技術部の組織

Technical Dept.

February 23, 2011 7

安全管理体制について / 技術部のミッション

安全を第一優先とし

ワールドクラスの高い技術力で

高品質の設備維持管理を行い

期待を上回る感動とサービスを実現する

エンターテインメント&レジャー施設を常に提供し続ける

技術部のミッション

Technical Dept.

February 23, 2011 8

施設導入時のプロセスと役割分担

エンジニアリング

運営部オペレーション

アトラクション

UNIVERSAL 本社

第三者評価機関

ライドメーカー

プロジェクトプロジェクトマネジメント全般

設計・製作

検査・評価

機械・制御設計監理

維持管理計画

運転計画

安全審査 (TYPE-1)

入札・契約

設計工程

製作工程

工場検査

輸入・通関

据付

試運転調整

現場受入検査

○○○○○○○○

○○○○○○○○

○○○○ ○○

○○○○ ○○

○○ ○○

○○ ○○

○○○○ ○○

施設導入時のプロセス

Technical Dept.

February 23, 2011 9

ユニバーサル基準の遵守

ユニバーサルの共通仕様書(下記は一例)• TYPE-1 General Performance Specification タイプ1一般仕様書• TYPE-1 Sub System Controller Specification タイプ1システム制御仕様書• Overhead Safety Specification 頭上安全仕様書

TYPE-1機器の定義そのいずれかのコンポーネントの不具合により、直接的もしくは間接的に人的被害を生ずる可能性をもつ機器

TYPE-1の仕様書での基準各国の国内法規・基準 + ASTM F2291の基準

ASTM F2291より厳しい基準を求めているケースもある。

例)安全限界(リーチエンベロープ)ASTM F2291の基準+3インチ(76mm)

通称: モンスターフィンガー

施設導入時のプロセス

Technical Dept.

February 23, 2011 10

契約書の作業範囲書(Scope of Work)の明確化(Universal で標準化)

20年使える施設を要求 ⇒ 16時間/日 365日稼動条件 鋼構造の疲労強度

リスク分析を要求(機械、制御)

メンテナンスの容易さ、安全に作業をおこなうための付帯設備の要求事項

パーツ、消耗品、リミテッドライフコンポーネンツの定義と明確化

工場検査(FAT)、現場受入検査(SAT)の要求事項

モックアップ・プロトタイプ試験の要求事項

第三者評価機関認証の必要性・要求事項 等々

ユニバーサルの要求事項(契約段階で要求事項を文書化)

施設導入時のプロセス

Technical Dept.

February 23, 2011 11

施設維持管理のプロセス / 安全管理と作業品質管理

ISO9001 QMS - PDCA プロセス

Plan Do Check Action

ISO9001 – 2002年11月認証取得

点検計画

• 毎日

• 毎週

• 毎月

• 3ヶ月周期、6ヶ月周期

• 年間

保守計画

• TBM(Time Base Maintenance)

• CBM(Condition Base Maintenance)

内部監査

外部監査機関によるレビュー(by LRQA – LLOYD’S REGISTER QUALITY ASSURANCE)

Technical Dept.

February 23, 2011 12

施設維持管理のプロセス / 保守点検項目(例)

Technical Dept.

February 23, 2011 13

ユニバーサルグループの連携体制 / 定期的な会合と情報交換

テックサミット:年に一回の各ユニバーサルパークの技術部が集結

2010年にはユー・エス・ジェイにて実施、ハリウッド、オーランド、シンガポールのパークが参加

その他の会合・情報交換の場

IAAPA (International Association of Amusement Parks and Attractions)年に1回米国にて

ASTM (American Society for Testing and Material) F24グループ会議 年に2回米国にて

メンテナンスの品質管理プロセスに関して協議 工場を視察し年次点検の品質管理を協議

Technical Dept.

February 23, 2011 14

改善案件の情報共有と協力体制

JAWSボートエンジンルーム消火システムの改善 (2010年)オーランドの改善設計情報を日本に展開

Jurassic Park ボート構造の改善 (2005年)日本の改善設計情報をオーランドに展開

ユニバーサルグループの連携体制 / 情報交換

Technical Dept.

February 23, 2011 15

安全レベル向上の取り組み / 安全監理業務について

維持保全・改良改善へ反映する

ゲスト及びパーク安全の

維持・向上を目的として

安全性を評価し

データや法令・規格、ユニバーサル基準に基づいて 規格(JIS・ASTM等)の周知

メンテナンス品質向上の検討

法令の情報収集と周知 定期検査報告の管理

受傷事案の低減 コンプライアンス遵守

点検項目・判断基準の管理

Incidentデータ分析&報告

改良・改善の計画立案

部内&他部署との情報シェアUPRとの情報シェア

改良・改善の実施と評価

ライド系施設の利用者

パークの来場者

経営リスクの低減

具体的な内容

適用可能な指標等の探求

リスクアセスメントの実施

Technical Dept.

February 23, 2011 16

安全レベル向上の取り組み / 重要保安部品の運用・管理

法令(告示284号)で指定された検査・測定を要する部品

ライドセーフティに直接関わる機能を有する機械部品

安全性に対して冗長性が2重以下である機械部品

重要保安部品(Safety-Critical Parts)

定期的な探傷試験実施が必要な部品(車軸、台車枠など)寸法計測と基準値判断を定められた部品(車輪、制動片など)

“ライド車両、重要ショーセットの使用部品”であって、且つ“ゲストの安全確保に直接影響を及ぼす部品”

(ショーセットの場合はエンベロープ(安全限界)への干渉が懸念されるもの)

重要保安部品の運用・管理重要保安部品の運用・管理

単品部品図面の識別と管理

技術情報(変更、改廃、リコール情報など)

製作情報(製作要領、検査結果など)

重要保安部品の発注・購買プロセス

重要保安部品の在庫管理プロセス

重要保安部品の技術情報管理プロセス

Technical Dept.

February 23, 2011 17

安全レベル向上の取り組み事故・不具合の分析、情報収集・管理、情報交換

Rev. 091105

14

症状別の発生状況特性: (’09年1~9月)

75604530150

中央値

平均

3231302928

第1四分位数 20.000

中央値 30.000

第3四分位数 41.000

最大 83.000

29.462 31.875

28.000 31.000

13.784 15.493

A平方 2.06

p値< 0.005

平均 30.668

標準偏差 14.588

分散 212.819

歪み 0.442827

尖り -0.068134

N 564

最小 2.000

アンダーソン-ダーリング(Anderson-Darling)正規性検定

平均に対する95%の信頼区間

メディアンに対する95%の信頼区間

標準偏差に対する95%の信頼区間95%の信頼区間

乗物酔いの要約年齢別分析

Rev. 091105

1

Safety UpdateSafety Update20092009年年77月~月~99月期月期

2009年11月5日技術部 メカエンジSec

2009年7~9月におけるFA来所データから、過年度(2007年、2008年)ならびに2009年1~6月期の同データとの

比較を行いながら分析した結果を報告する。

運営状況レポート(USJ内配信)

USJ Co., Ltd. Technical Dept.USJ Co., Ltd. Technical Dept. 11

USJ 2009 4USJ 2009 4thth Quarter Safety UpdateQuarter Safety Update

Rides and Show

Severity 3 = seen inside the park

Severity 4/7 = transported or visited outside services

Severity 10 = overnight stay

運営状況レポート(Universal 内配信)

USJ Co., Ltd. Technical Dept.USJ Co., Ltd. Technical Dept. 33

USJ 2009USJ 2009

USJ 2009 Number

0

50

100

150

200

250

300

350

400

813

305

601

501

205

403

302

404

211

202

671

802

702

704

713

709

714

Num

ber

遊戯施設事故・不具合情報(USJ内配信)

Technical Dept.

February 23, 2011 18

運営部

パークオペレーション

アトラクション

パーク安全及び運営計画

ゲスト対応

パークサポート

セキュリティー

安全サポート

運営計画

一般管理

オペレーション本部

技術部

アトラクション安全性委員会

危険箇所改善委員会

安全管理体制について / 運営部の組織

Technical Dept.

February 23, 2011 19

運営面からの安全レベル向上の取り組み (フィールドレベル)

災害想定訓練

オペレータートレーニング

日常のオペレータートレーニング:承認されたトレーニングマニュアルにより実施

遊戯施設の運行管理者:オペレータートレーニング実施状況の確認および安全レベルの向上対策の実行

アトラクションの運転要員:大規模アトラクションで100人以上

階層:エリアマネジャー/スーパーバイザー/リード/シニアクルー/クルー

クルーから運行に関わるリードになるまで約5年の経験を要する。

手順変更の指示は書面で通知

全運転要員はその内容を理解 ⇒ 指示書にサイン ⇒ その業務に就くことが許可される。

アトラクション運転時に災害が発生した事を想定し、乗車中のゲストの安全確保・避難の訓練を実施

事故等対策訓練

常時 全アトラクションで定常的におこなう運転要員の教育

定期 アトラクションにより異なるが年に2~6回程度

「遊戯施設の維持管理及び運行管理に関する基準」第5条2項にもとづく訓練の実施と報告

定期 年に2~3回程度

サンプル

安全管理体制について / 運営部の機能

Technical Dept.

February 23, 2011 20

ライドアトラクションの傷病情報のレビューと対策の策定アトラクション傷病情報

ライドアトラクションの安全レベルの向上を目的とした社内横断的組織セーフティーコミッティー

運営状況の定期的なチェックと手順の見直し

救護室で処置を受けたお客様のデータを分析、アクションプランを策定

アミューズメント施設での事故情報にもとづく強化対策の策定

安全性向上を目的とする改造案件のレビューと実施状況のトレース 等

傷病情報データベース

PC入力

運営部スーパーバイザ

データ入力

メール通知

対策の要否を指示マネジメント

+セーフティー

コミッティーメンバー

運営面からの安全レベル向上の取り組み (マネージメントレベル)

安全管理体制について / 運営面の取組み