2014-07-19 日本情報科教育学会 第7回全国大会...
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プロジェクト管理手法を活用した問題解決指導法開発のための予備実践
( 株 ) インフォスクリュー 佐藤 克己( 株 ) アイキューブドシステムズ 林 直宏
東京学芸大学 櫨山 淳雄 / 東京学芸大学 宮寺 庸造
2
背景• 平成 22 年度の学習指導要領の改訂
• 「問題を解決する資質や能力を育成する」 [1] [2] • 「情報活用の実践力の確実な定着」を特に重視 [3]
• 共通教科「情報」• 科目「情報の科学」
• 「問題解決とコンピュータの活用」• 「情報の管理と問題解決」
• 科目「社会と情報」• 「情報社会における問題解決」
• 専門教科「情報」• 新設科目「情報と問題解決」
• ICT を活用した問題解決について学習する2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc.
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学習指導要領の問題解決• 学習指導要領における「問題解決の手順」
• 学習指導要領は大綱的指針であり、具体的な指導は各教員に委ねられている
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc.
問題発見と明確化 分析 解決策の
検討 実践 結果の評価
たいこうてき
どう指導するか… ?
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問題点と最終ゴール• 問題点
• 問題解決の指導は各教員に委ねられている• 問題解決の指導は属人的• KKD ( 経験・勘・度胸 ) の指導になりがち
• 最終ゴール• 一般的な教員が、だれでも
同じように問題解決指導が行えるような手法を考えたい
→ どのような手法が考えられるか ?
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc.
学習指導要領における「問題解決の手順」
PMBOK に則ったプロジェクト管理手法
先行研究 [5]• 「一般的かつ体系的な問題解決手法」として
PMBOK ガイド [4] に則ったプロジェクト管理手法を適用することを検討
• PMBOK ガイド : 問題解決の成功事例を集めて体系化した知識体系
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問題発見と明確化 分析 解決策の
検討 実践 結果の評価
立ち上げ 計画実行監視
コントロール終結
本研究でも、問題解決手法としてPMBOK ガイドに則ったプロジェクト管理手法を
参考にすることを考える
今回は…• 問題解決指導法を開発する準備として
知見を得るべく,予備実践を行うこととした
• 問題解決指導法の知識体系の枠組みを提案する• 予備実践の経過報告を行う
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学習指導要領の問題解決とプロジェクト管理
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学習指導要領の 問題解決とプロジェクト管理• 学習指導要領における「問題解決の手順」
• PMBOK に則ったプロジェクト管理のフェーズ
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立ち上げ 計画実行監視
コントロール終結
問題発見と明確化 分析 解決策の
検討 実践 結果の評価
どう指導するか… ?
学習指導要領の 問題解決とプロジェクト管理• 学習指導要領における「問題解決の手順」
• PMBOK に則ったプロジェクト管理のフェーズ
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立ち上げ 計画実行監視
コントロール終結
問題発見と明確化 分析 解決策の
検討 実践 結果の評価• 問題解決のプロセスが明確• 知識エリア ( 管理する観点 ) が明確• 各プロセスの入出力が明確
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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PMBOK に則ったプロジェクト管理プロセス
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 11
PMBOK に則ったプロジェクト管理プロセス
5 の フェーズ10 の 知識エリア が定義されている47 の プロセス
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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5 の フェーズ10 の 知識エリア が定義されている47 の プロセス
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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5 の フェーズ10 の 知識エリア が定義されている47 の プロセス
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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5 の フェーズ10 の 知識エリア が定義されている47 の プロセス
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
入力 → 処理 → 成果物1 プロセス
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立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
入力 → 処理・指導 → 成果物1 プロセス
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立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
入力 → 処理・指導 → 成果物1 プロセス
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本研究では「問題解決指導に特化した知識体系」を開発、提案する
利用者 : 現場の教員・これから先生になる学生
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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そのまま適用してよいものか ?指導する時間にも制約がある…
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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そのまま適用してよいものか ?指導する時間にも制約がある…
知識体系を開発するにあたり知見を得たい
そうだ、知見を得よう !• 得たい知見① プロセス、知識エリアの適切な粒度② 学生がつまずきやすいプロセス、知識エリア③ つまずく原因と対策、具体的な指導④各プロセスの具体的な入力、処理、成果物⑤成果物のひな形の要否、具体例⑥つまずきの偏り⑦その他
これらの知見があれば…2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 20
これらの知見があれば…• 重点的に指導すべき
プロセス、知識エリアが把握できる
• つまずきやすい段階の前に、「つまずくポイントと回避策」を解説
• 成果物のひな形を準備
• 講義時間に合わせるなど現実的な指導が可能• プロジェクト管理手法から
指導法を開発するアプローチはトップダウン的• 知見から指導法を開発するアプローチはボトムアップ的
• 「現場でどういうことが起こっているのか」を考慮2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 21
予備実践22
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予備実践の概要 (1)• 東京学芸大学 科目「情報」を担当
• 「 ICT を活用した問題解決」• ICT を活用したグループワークを行う
•期間 : 2014 年 5月 22日~ 7月 24日 (10週間 )
•対象 : 2 クラス• 36名 6グループ , 46名 10グループ
( 計 82名 16 グループ )
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予備実践の概要 (2)
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立ち上げ 計画
実行監視
コントロール終結
1週間 1,2週間 4,5週間 3週間
• スケジュール
•方法 :• 学生がプロジェクト管理のフェーズに沿って
問題解決を行い,講師に進捗と課題を報告する• 最後にグループ毎にプレゼンを行い,評価を行う
収集データ•進捗報告のための成果物を 3 点指定
① プロジェクト憲章 ( スタートとゴールを定義 )② WBS ( 過程を管理 )③ 課題管理表 ( 発生した課題の状態を管理 )
• 計画から実行フェーズのなかで、毎週、成果物を元にヒアリングを実施
• 計画・実行フェーズは講義時間の一部を割当 (30 分程度 )
• これらを元に分析を行う
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※プロジェクト管理の専門家と協議の上、決定
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① プロジェクト憲章• プロジェクト立ち上げ
フェーズで作成する
•記載する項目• 背景と目的• 最終成果物• スケジュール概要• プロジェクトリーダ、メンバ
• 概算予算(割く時間でも良い )
• 制約条件
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc.
②WBS (Work Breakdown Structure)
• プロジェクト計画フェーズで作成する
•記載する項目• 細分化した作業• 担当者• 予定日• 実際の実行日
• 今回はひな形を配布した
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2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 29
細分化した作業
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細分化した作業
担当者
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細分化した作業
担当者
予定
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実績
細分化した作業
担当者
予定
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実行フェーズの項目を追加し、「実績」欄を埋めれば進捗管理
が行える
③課題管理表• 計画フェーズ以降で利用• あらゆる課題を記載し、課題の状態を「完了」「対応中」「未着手」で表現
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立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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課題管理表
入力 → 処理・指導 → 成果物
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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入力 → 処理・指導 → 成果物
課題とプロジェクト管理プロセスを重ねあわせる学生のつまずきやすいポイントを把握重点的に指導すべき知識エリアを把握
課題管理表
課題の分析(途中経過 )
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課題と知識エリアの対応• 分類方法 :
• 全グループから得られた全ての課題を知識エリアにマッピング
•課題件数 :• 133件 (16グループ )
2014 年 7月 16日に課題が揃った…
ホットな情報をお届けします
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課題の分類方法
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知識エリア 判断基準
統合予定していた最終成果物を変更する必要な成果物を把握していない など
スコープ作業内容、範囲に関する課題作業内容が曖昧など
タイム スケジュールに関する課題
コスト プロジェクトにかかる費用に関する課題
品質 予定していた品質より品質を落とすなど
人的資源担当と割り当て時間に関する課題 (作業の偏りなど )メンバの予備知識に関する課題
コミュニケーション グループ内のコミュニケーションに関する課題
リスクリスクを想定するにあたる関する課題想定していなかったリスクに関する課題
調達 必要だった物品、サービスがないなど
利害関係者グループ以外の利害関係者に関する課題( 大学の事務、講師、地域の方々など )
その他 課題ではないもの
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課題管理表の一部
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タイム
コミュニケーションリスク
人的資源
スコープ
利害関係
者 統合 品質 調達コスト
その他0
10
20
30
40
50
60
56
34
29
2319
1513
106 5 4
課題と知識エリアの対応 集計結果
「タイム」に 1 / 3 以上の課題が集中
立ち上げ 計画 実行 監視 終結
統合 (6)
スコープ (6)
タイム (7)
コスト (4)
品質 (3)
人的資源 (4)
コミュニケーション(3)
リスク (6)
調達 (4)
ステークホルダ (4)
知識エリア
フェーズ
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課題は「タイム」に集中→ 「タイム」を重視すればよい… ?
得られた知見 ( 重視すべき知識エリア )
• そもそもやることが曖昧 ( 「統合」の課題 )→ 後続のスケジュールが遅延 ( 「タイム」の課題 )
→ さらに後続のスケジュールが遅延…
• 学校の担当者との調整がうまくいかない( 「利害関係者」の課題 )→ 後続のスケジュールが遅延
→さらに後続のスケジュールが遅延…
• 結果として「タイム」に課題が集中しているが、他の知識エリアの課題が原因であることも
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 43
課題の原因に着目して精査を進める必要性
得られた知見 (課題の偏り )• 「タイム」「コミュニケーション」については、
グループに偏らず一様に分布
• 「利害関係者」については、選択テーマによって発生する・しないが決定
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グループの特性によっても課題の偏りが発生する可能性あり
おわりに
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おわりに• まとめ
• 問題解決指導法の知識体系の枠組みを提案した• 指導法の知見を得るため予備実践を行い、
その経過報告を行った
•課題• 知見をまとめ,現実的な問題解決指導法の開発• 提案する問題解決指導法に基づいた
指導の実践と評価を行う
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参考文献• [1] 文部科学省, "高等学校学習指導要領 " , 2009.
• [2] 文部科学省, "高等学校学習指導要領解説 総則編 " , 2009.
• [3] 文部科学省, "高等学校学習指導要領解説 情報編 " , 2010.
• [4] Project Management Institute, A Guide to the Project Management Body of Knowledge.
• [5] 佐藤克己,櫨山淳雄,宮寺庸造, "課程認定科目「情報と職業」における体系的な問題解決手法の提案 " ,日本情報科教育学会第 6 回全国大会講演論文集 , pp.23-24 , 2013.
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質疑応答用
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学生が取り組んだテーマ (1)• 学芸アートフェスタの企画•レンタサイクルシステム構築の計画• 大学内でかき氷店を出店する計画•休日に正門以外の校内敷地出入り口を開放する
ためのプランを立て、学校側に提出•仙台七夕祭りに出店する計画• 大学内のウッドデッキを紹介する映像制作
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学生が取り組んだテーマ (2)• 幼児期 ~小学校低学年に使えるおもちゃの制作• 親子で一緒に楽しみながら読める紙絵本を作る• 大学で使えるポイントカードの企画• 「アンパンマン」の指人形を作る• 子ども向けワークショップの企画• 低価格低カロリーを追及した炊飯器ケーキのレシピ作成• 大学内の双方向型の情報提供サービス「がくげいなび!」の原案• カフェの出店の計画• 留学生や新入生にわかりやすい学内マップの制作• 学食人気ランキングの作成
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問題解決指導の先行研究• TRIZ / USIT
• アイデアを数多く・網羅的に編み出すための体系的な発想法
• KJ 法• データをまとめるための手法、発想法
•マインドマップ• 思考を視覚化する発想法
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「問題の発見・解決法、アプローチへの気付き」実際の解決までの詳細なプロセスは… ?
問題発見と明確化 分析 解決策の
検討 実践 結果の評価
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教科「情報」で扱う問題解決
• 科目「情報の科学」• (2) 問題解決とコンピュータの活用
• ア 問題解決の基本的な考え方• イ 問題の解決と処理手順の自動化• ウ モデル化とシミュレーション
• (3) 情報の管理と問題解決• ア 情報通信ネットワークと問題解決• イ 情報の蓄積・管理とデータベース• ウ 問題解決の評価と改善
• 科目「社会と情報」• (4) 望ましい情報社会の構築
• ウ 情報社会における問題の解決
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc.
高等学校学習指導要領解説 情報編 [3]
期限があり、主に ICT を活用して
解決できる問題を扱う
扱う「問題」の範囲
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 53
問題全体の集合
期限がある問題
高校の教科「情報」で扱っている問題
問題解決の手段として挙げている• 問題の解決と処理手順の自動化 ( アルゴリズムとプログラミング )• モデル化とシミュレーション• データベースと情報検索
2. 体系的な問題解決とプロジェクト管理
扱う「問題」の範囲
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問題全体の集合
期限がある問題 = プロジェクトとして扱える問題
高校の教科「情報」で扱っている問題
問題解決の手段として挙げている• 問題の解決と処理手順の自動化 ( アルゴリズムとプログラミング )• モデル化とシミュレーション• データベースと情報検索
2. 体系的な問題解決とプロジェクト管理
扱う「問題」の範囲
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 55
問題全体の集合
期限がある問題 = プロジェクトとして扱える問題
高校の教科「情報」で扱っている問題
問題解決の手段として挙げている• 問題の解決と処理手順の自動化 ( アルゴリズムとプログラミング )• モデル化とシミュレーション• データベースと情報検索
2. 体系的な問題解決とプロジェクト管理
プロジェクトとは、独自の製品、サービス、所産を創造するために実施される有期性の業務である。
所産 : 結果、成果、産み出されるもの
プロジェクトの定義
PMBOK 日本語版 より
扱う「問題」の範囲
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 56
問題全体の集合
期限がある問題 = プロジェクトとして扱える問題 様々な業種・職種における問題が含まれる 教員を目指す学生が理解している必要があると考えられる範囲
高校の教科「情報」で扱っている問題
問題解決の手段として挙げている• 問題の解決と処理手順の自動化 ( アルゴリズムとプログラミング )• モデル化とシミュレーション• データベースと情報検索
2. 体系的な問題解決とプロジェクト管理
教科「情報」の教員を目指す学生は、教科「情報」で扱っている問題を理解しているだけでなく、様々な業種・職種における問題解決を
理解している必要があると考えられる
問題解決をプロジェクトとして捉える
• プロジェクト• 有期性
• 独自性
• 段階的詳細化が必要
• 問題解決• 期間が決まっている
• 成果物が独自
• 継続して着実に内容を追加する必要あり
• 注意深く詳細に練り上げ完全に作りこむ必要あり
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問題解決はプロジェクトとして捉えることができる
問題解決をプロジェクトとして扱うメリット
• 体系的、段階的に指導することが可能• プロセスが明確で一貫している
• (例:立ち上げ、計画、実行、終結、監視・コントロール)
• 管理する観点が明確 • ( 例 : スケジュール、品質、コスト など )
• 成果物がイメージしやすい
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問題解決をプロジェクトとして捉える
•論点 1:• 問題解決を体系的に扱う手法として
何が考えられるか ?
• 結論
2014 年 7 月 19 日 日本情報科教育学会 第 7 回全国大会 / Info screw inc. 59
問題解決を体系的に扱う手法としてプロジェクト管理手法を適用