25年度 長崎大学組換えdna実験講習会 · 2014-05-19 ·...

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平成25年度 長崎大学組換えDNA実験講習会 2.組換えDNA実験申請に際しての留意点 林日出喜 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 (医学系) 感染防御因子解析学

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平成25年度 長崎大学組換えDNA実験講習会

2.組換えDNA実験申請に際しての留意点

林日出喜 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 (医学系) 感染防御因子解析学

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組換えDNA実験申請に際しての留意点

遺伝子組換え実験を行う際のルールは国の法律であること。

組換えDNA実験安全委員会は、各部局から選出された教員で構成されていること。

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長崎大学組換えDNA実験安全委員会委員名簿

官職指定

部局 職名 氏名 内線 E-mail

保健医療推進センター 准教授 山崎 浩則 (本)2213 [email protected]

研究国際部 部長 河野 浩 (本)2869 [email protected]

学長指定委員(任期:平成23年8月1日~平成25年7月31日)

病院 講師 星野 倫範 (病)7674 [email protected]

学長指定委員(任期:平成24年4月1日~平成26年3月31日)

委員長 薬学部 教授 岩田 修永 (本)2435 [email protected]

医学部 准教授 林 日出喜 (病)7081 [email protected]

病院 教授 宮崎 泰司 (病) 7109 [email protected]

熱帯医学研究所 講師 上村 春樹 (病)7838 [email protected]

歯学部 教授 伊藤 公成 (病) 7754 [email protected]

環境科学部 教授 宮西 隆幸 (本) 2768 [email protected]

水産学部 教授 長富 潔 (本)2835 [email protected]

教育学部 教授 上薗 恒太郎 (本)2386 [email protected]

医学部 教授 吉浦 孝一郎 (病)7118 [email protected]

歯学部 准教授 内藤 真理子 (病) 4253 [email protected]

工学部 准教授 郷田 秀一郎 (本)2685 [email protected]

先導生命科学研究支援センター 教授 大沢 一貴 (病) 7133 [email protected]

学長指定委員(任期:平成25年4月1日~平成26年3月31日)

熱帯医学研究所 助教 加藤健太郎 (病)7823 [email protected]

薬学部 准教授 城谷 圭朗 (本)7823 [email protected]

安全主任者(任期:平成24年4月1日~平成26年3月31日)

先導生命科学研究支援センター 准教授 木住野 達也 (病) 7191 [email protected]

副安全主任者(任期:平成24年4月1日~平成26年3月31日)

薬学部 教授 武田 弘資 (本) 2417 [email protected]

定足数12人の委員(委員長を除く18人の2/3以上)の審査を持って、意見を取り纏め・委員長(審査)へと進みます。

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1. 教職員の皆さまへ

2. 教職員ポータル

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3. 統合認証システム

4. 申請者のIDでlog in

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XXXXXX

5. 組換えDNA実験計画申請Webシステム 新規、変更、終了、譲渡、分与、報告書、マニュアル等、すべてここにあります。

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XXXXXX

クリックして下さい。

xxxxxxxx

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XXXXXX 6. 組換えDNA実験講習会の受講記録 実験責任者、実験従事者の状況を確認してください。

7. 新規申請

別ウインドウで開きます。

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8. DNA実験安全管理規則、計画書、終了、譲渡、分与、報告書、 マニュアル等、はここにあります。

XXXXXX

別ウインドウで開きます。

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次のページ

9. 組換えDNA実験計画書WEB申請マニュアル

10. 組換えDNA実験施設設置・変更申請

別ウインドウで開きます。

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11. 譲渡、分与、購入の計画書、情報提供書

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12. 組換えDNA実験記録簿

次のページ

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(実験の記録)

第32条 実験責任者は,実験に係る安全の確保のため,必要な事項を組換えDNA実験記録簿(別記様式第3号)に記録しなければならない。

2 前項の記録は,実験の終了及び中止後,その写しを学長に提出しなければならない。

○長崎大学組換えDNA実験安全管理規則

別ウインドウで開きます。

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WEB申請書作成の前に準備すること

1.組換えDNA実験計画書WEB申請マニュアルを読む(必要事項、作業の手順がわかる)。 2.実験従事者の組換えDNA実験講習会の受講記録と健康診断記録のチェック。 3.実験計画書の作成。 (1) 実験の内容のどの部分が組換えDNA実験なのか? (2) 動物を用いる実験を行うのか? (3) どこで実験するのか? 4.核酸供与体(生物種)、宿主、ベクターのクラス分類の確認。

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XXXXXX

③ 可能であれば、所属する部局の委員に申請前に委員に内容のチェックをお願いして下さい。

② 実験責任者は、研究の全容を把握し、実験従事者の安全の確保に努めてください。

① 記入者情報の入力 このアドレスに連絡メー ルが届きます。

実験責任者: 組換え実験の経験 3年以内の組換えDNA実験講習会受講[またはDVDでの受講] 1年以内の健康診断受診の記入が必要です。

ログインユーザー以外に実験計画書のデータを参照させたい場合に、記入して下さい。

ここに記入した委員にも、実験計画を申請した旨、メールが届きます。

マウスポインタを近づけると、注釈が表示されます。

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組換えDNA動物実験のみの時は P1A, P2A, P3Aのみにチェック

④ 実験の区分と封じ込めレベルを決定

DNA供与体と宿主の組み合わせ → 物理的封じ込めレベルの判断 実験計画の内容に基づいて決定 1)”P1”と”P2以上”では委員会の審査の流れが大きく異なります。 P1: 委員長の確認・判断で迅速審査が行われます。 P2, P3: 委員会の委員全員での審査になります。 → 本来P1のものをP2, P3として申請すると、“時間” + “手間” = “迅速な審査の妨げ”になります。 2)”本来P1の扱いだが、P2の実験区域で作業するので、P2実験に準じた取り扱いをする”場合、 → P1として申請し、備考の欄に上記を記入して下さい。

参照)遺伝子組換え生物の第二種使用等について(特に、p.12-17ページ) http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n815_01.pdf

FAQ1) 一時保存の方法 組換えDNA申請者用マニュアルをご覧ください。

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文部科学省ホームページ

・ 「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」関連

組換えDNA実験安全委員会ホームページ

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1 章 遺伝子組換え生物の第二種使用等について

2 章 大臣確認が不要な実験の流れ

3 章 大臣確認が必要な実験の流れ

認定宿主ベクター系等を定める

改定

http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/6_28r.pdf

http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n492_03.pdf

http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n648_01.pdf

http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n815_01.pdf

大臣確認申請フォーマット

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認定宿主ベクター系等を定める

http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n648_01.pdf

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日本ウイルス学会ホームページ http://jsv.umin.jp/

http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n648_01.pdf

・組換え体ワクシニアウイルスについての申請例

・組換え体センダイウイルスについての申請例

・組換え体ポリオウイルスについての申請例

・組換え体ヒト免疫不全ウイルスについての申請例

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レベルダウン

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レベルアップ 重 要

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⑤ 課題名の入力

⑥ 実施期間 5年以内で入力してください。

⑦ 実験従事者

• 3年内の組換えDNA実験講習会の受講

[またはDVDでの受講] • 1年以内の健康診断受診 が必要です。

表示する項目数の変更が可能です。

申請ボタン:申請内容に記入漏れがないか自動的にチェックしてくれます。

当然ですが、研究内容を適切に示す課題名にして下さい。

FAQ2)実験責任者の実験の経験欄の記入の方法 本学あるいは他大学で過去に実施した組換えDNA実験の課題番号および課題名(最新のも1件)を記入

(注5)健康診断は実験開始日の1年以内に必ず受診すること。外部の医療機関で健康診断を受けた場合は、その他参考となる事項で医療施設名及び受診日を報告願います。

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(1) 実験の内容のどの部分が組換えDNA実験なのか?

(2) 動物を用いる実験を行うのか? DNA組換え体(細菌、マウス等)の分与を受ける場合、また作成を外部に 依頼する際(ノックアウトマウス作成)は、 →分与元、依頼先(研究者名だけでなく所属)や参考文献を明記して下さい。 (3) どこで実験するのか? 各実験ごとに実施する実験室を明記 (実験施設のチェックのため、室名までお願いします。) 例) 1. 遺伝子クローングや遺伝子発現のためのプラスミドDNAを構築し、さらにそのプラスミ

ドを大量調製するために大腸菌を形質転換する。 2. 大腸菌を用いたリコンビナントタンパク質の調製:BSL 3の細菌の遺伝子をプラスミ ド(pET28a)に組み込んだものを○○大学○○学部○○氏より分与してもらう(文 献)。これを大腸菌[BL21(DE3)]に導入し、リコンビナントタンパク質を調製する。 3. 遺伝子改変動物(ノックアウトマウスなど)を購入・導入(入手先を記載)、繁殖して

実験に用いる。 →動物実験の申請が必要です。(申請書のアップロード) 4. ウイルスベクターを用いた動物細胞および動物個体への遺伝子導入と感染実験 ○○社のキット(○○ ○○)を用いてリコンビナントレンチウイルスベクターを作製し、

HEK293細胞やマウス(○○ tgマウス、○○KOマウス)の脳に遺伝子導入する。

5. バキュロウイルスを用いて作製したリコンビナントタンパク質の購入: ○○社より○○リコンビナントタンパク質を購入するが、タンパク溶液からバキュロウイ

ルスを完全に除去できていない旨、情報提供があったため、当該実験を申請する。

⑧ 実験の目的 詳細に記載して下さい。

⑨ 実験の概要 詳細に記載して下さい。

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注意事項:

・ DNA供与体の生物種名 菌種名、株名を正確に明記して下さい。

“その他”や”○○など”曖昧な表現はNGです。株によってBSLレベルが異なる菌は株名まで記入して下さい。

・ DNA供与体

ベクター内のDNAや遺伝子(CMVプロモーターなど)注)、 ノックアウトマウスに組み込まれたネオマイシン耐性遺伝子、

loxP配列やGFP, Creリコンビナーゼ等について記載漏れが多々あります。忘れずに記載して下さい。

・ カルタヘナ法では培養細胞は宿主として扱われませんので、ご注意ください。

⑩ DNA供与体・宿主の組み合わせ

詳細に記載して下さい。 宿主がウイルスの場合、保有細胞、動植物種を記載して下さい)。

例)

ヒト (Homo sapiens)

マウス (Mus musculus)

ラット (Rattus norvegicus)

オワンクラゲ (Aequorea victoria)

非病原性大腸菌 (Escherichia coli)

注)文科省の説明資料(平成18年10月)には、「ベクター内に含まれる薬剤耐性遺伝子などのマーカー遺伝子と、目的遺伝子に係るものを除く発現調節遺伝子である供与核酸が由来する核酸供与体の特性または供与核酸の特性に関しては記載を省略できる 」旨記載されていますが、DNA供与体・宿主の組み合わせを省略して良いとは記載されていません。上記を拡大解釈し、ノックアウトマウス(供与核酸:大腸菌・ネオマイシン耐性遺伝子)を非LMOとすることは問題があります。プラスミドに含まれるCMVプロモーターを組換えて、レンチウイルスベクターに組み込む場合など、明らかにLMOになります。

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⑪ ベクターの特性、核酸供与体及び供与核酸の特性

詳細に記載して下さい。 核酸供与体及び供与核酸の特性について記載して下さい。また、毒素産生性の有無、哺乳動物に対する毒性があれば、明記して下さい。

ベクターの特性

例)

1. pUC系(pBluescript等)の大腸菌用のクローニングベクター(参考資料としてマップ添付もしくは販売元会社名)

2. pBR322系:pTrc (Invitrogen), pET (Novagen), pQE (Qiagen) 等の大腸菌の発現用プラスミドベクター

3. pUC系(pcDNA3等)哺乳類細胞発現用プラスミドベクター(Invitrogen)

4. アデノ随伴ウイルス作製用プラスミドベクター(pW1,p5CLZ,pIM45,pladeno1等: 参考資料10[自作ベクターはマップを添付])

5. pLenti系レンチウイルス作製用プラスミドベクター(pLenti6.3, pLenti7.3等: Invitrogen)

核酸供与体及び供与核酸の特性

例)

1. ヒト、マウス、ラット cDNAおよびゲノム断片(同定済み遺伝子)

2. 大腸菌 (同定済み遺伝子): 薬剤耐性遺伝子(アンピシリン、カナマイシン、ネオマイシン、テトラサイクリン耐性遺伝子等):省略可

3. 有鞘類オワンクラゲ(同定済み遺伝子): 蛍光タンパク質遺伝子 (EGFP, YFP等)

4. Renillaウミシイタケ(同定済み遺伝子): 蛍光タンパク質遺伝子 (ZsGreen, DeRed等) 核酸供与体

5. バクテリオファージ科 P1ファージ(同定済み遺伝子): Cre リコンビナーゼ、loxP配列 (組換え酵素認識配列)

6. 上記に加え、P1ファージエンハンサー、各種発現用プロモーター、ポリアデニン付加シグナルは、哺乳類細胞内で翻訳されないため病原

性等をもたない。:省略可

7. 本実験に使用する組換えアデノ随伴ウイルスおよび組換えレンチウイルスは自己増殖に必要な遺伝子を欠失しているため二次的なウ

イルス粒子を産生(増殖)し、伝播することはなく、大臣確認実験には該当しない。ウイルス粒子から毒素は産生しない。組換えアデノ

随伴ウイルスおよび組換えレンチウイルスのバイオセーフティーレベルは、各々レベル1およびレベル2である。

(注9)毒素産生、ウイルスの使用においてはその特性の詳細を記入すること。

廃棄についての記載も必要です。

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例1). ヒトOO遺伝子をHeLa細胞cDNAからPCRで増幅させ、pcDNA3発現ベクターにクローニングし、ヒト培養細胞(293T細胞)に発現させる。 (医学部基礎棟5階OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

ヒト 大腸菌(DH5a) P1 OO遺伝子

CMV(Cytomegalovirus) 大腸菌(DH5a) P1 早期プロモーター

SV40(Simian virus 40) 大腸菌(DH5a) P1 polyA付加シグナル

認定宿主ベクター系。宿主はクラス1で、核酸供与体CMV、SV40はクラス2であるが、この供与核酸は同定済み、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。

ベクターの特性 pcDNA3(Invitrogen社)は哺乳類細胞発現用プラスミドベクターで、トランスフォームする大腸菌(DH5a)の組み合わせは認定

宿主ベクター系である(B1)。

核酸供与体及び供与核酸の特性 ヒトOOcDNA(クラス1)は同定済み遺伝子、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。 pcDNA3はアンピシリン耐性遺伝子、目的遺伝子発現用CMVプロモーター、ポリアデニン付加シグナル、SV40エンハンサー・プロモーター、ネオマイシン耐性遺伝子を有する。 P1実験室で使用するが、使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。

記入例

カルタヘナ法では培養細胞は宿主として扱われません。

認定宿主ベクター系。宿主、核酸供与体ともクラス1。

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例2). HIV1ゲノムを組み込んだプラスミドをOO大学医学部OO氏より分与してもらい(文献OO)、これを鋳型にPCRをかけ、エンベロープタンパク質p120をpcDNA3発現ベクターにクローニングし、293T細胞にトランスフェクトする。尚、プラスミドが導入された細胞を容易に同定するため、EF1aプロモーターからGFP蛍光タンパク質遺伝子 が発現するようにpcDNA3を改変した。(医学部基礎棟5階OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

オワンクラゲ 大腸菌(DH5a) P1 GFP遺伝子

ヒト 大腸菌(DH5a) P1 EF1aプロモーター

CMV(Cytomegalovirus) 大腸菌(DH5a) P1 早期プロモーター

SV40(Simian virus 40) 大腸菌(DH5a) P1 polyA付加シグナル

HIV1(Human immunodeficiency virus type1)

大腸菌(DH5a) P1 gp120遺伝子

ベクターの特性 pcDNA3(Invitrogen社)は哺乳類細胞発現用プラスミドベクターで、トランスフォームする大腸菌(DH5a)の組み合わせは認定宿主ベクター系である(B1)。EF1aプロモーターからGFP蛍光タンパク質遺伝子 が発現するようにpcDNA3を改変した(添付書類のプラスミド・マップを参照)。

核酸供与体及び供与核酸の特性

HIV1はクラス3であるが、供与核酸であるHIV1-gp120は同定済み、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。上記認定宿主ベクター系の大腸菌でエンベロープタンパク質gp120をプラスミドにクローニングし、増やしても、この組換え体は通常の自然環境において生育不可能であり、組換え生物の残存性ならびに他の生物への伝染性はない。さらに、この組換え体を293T培養細胞にトランスフェクトしても感染性のウイルスは産生せず、この組換え生物の残存性、他の生物への伝染性はない。実験室外での増殖はほとんど不可能である。 pcDNA3はアンピシリン耐性遺伝子、目的遺伝子発現用CMVプロモーター、ポリアデニン付加シグナル、SV40エンハンサー・プロモーター、ネオマイシン耐性遺伝子を有する。

P1実験室で使用するが、使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。

認定宿主ベクター系。核酸供与体はそれぞれ、クラス2、クラス3であるが、供与核酸であるCMVプロモーター、SV40polyA付加シグナル、HIV1-gp120は同定済み、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される(文献OO、GILSP参照)。

認定宿主ベクター系。宿主、核酸供与体ともクラス1。

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例3). 大腸菌を用いたリコンビナントタンパク質の調製:BSL3のウイルスHIV-1型のgag-24遺伝子をプラスミド(pET28a)に組み込んだものをOO大学OO氏より分与してもらう(文献OO)。これを大腸菌[BL21(DE3)]に導入し、リコンビナントタンパク質を調製する。(医学部基礎棟5階OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

T7ファージ 大腸菌(BL21) P1 T7 RNA Polymerase 遺伝子

l7ファージ 大腸菌(BL21) P1 DE3遺伝子

HIV1(Human immunodeficiency virus type1)

大腸菌(BL21(DE3))

P1 gag-24遺伝子 認定宿主ベクター系。核酸供与体はクラス3であるが、供与核酸であるgag-24遺伝子は核酸が同定済み、かつ、その組換え体のみでは哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される(文献OO、GILSP参照)。

認定宿主ベクター系。宿主、核酸供与体ともクラス1。 大腸菌(BL21(DE3))は遺伝子組換え体である。

ベクターの特性 pET28a (Novagen社)は添付したプラスミドマップ及び説明書に示すように大腸菌発現用プラスミドベクターで、トランスフォームする大腸菌(BL21(DE3))の組み合わせは認定宿主ベクター系である(B1)。

核酸供与体及び供与核酸の特性

T4ファージのRNA Polymerase遺伝子、 lファージのDE3遺伝子は大腸菌BL21の認定宿主ベクター(B1)としての特性を変えるものでは

ない。 pET28aはカナマイシン耐性遺伝子、目的遺伝子発現用T7・プロモーター配列、ターミネーター配列、lacIリプレッサー遺伝子、f1 origin、 His-tag(HHHHHH)、T7-tag(MASMTGGQQMG)を有する。 HIV-1はクラス3であるが、供与核酸であるgag-24遺伝子は核酸が同定済み、かつ、その組換え体のみでは哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。上記認定宿主ベクター系の大腸菌でウイルスタンパク質gag-24をプラスミドにクローニングし、増やしても、この組換え体は通常の自然環境において生育不可能であり、組換え生物の残存性ならびに他の生物への伝染性はない。 使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。

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例4). 大腸菌を用いたリコンビナントタンパク質の調製:BSL3の細菌遺伝子OOをプラスミド(pET28a)に組み込んだものをOO大学OO氏より分与してもらう(文献OO)。これを大腸菌[BL21(DE3)]に導入し、リコンビナントタンパク質を調製する。(医学部基礎棟5階OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

T7ファージ 大腸菌(BL21) P1 T7 RNA Polymerase遺伝子

l7ファージ 大腸菌(BL21) P1 DE3遺伝子

BSL3細菌 大腸菌(BL21(DE3))

P3 OO遺伝子 認定宿主ベクター系。核酸供与体はクラス3で、供与核酸は同定済みだが、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないと言えない。

認定宿主ベクター系。宿主、核酸供与体ともクラス1。 大腸菌(BL21(DE3))は遺伝子組換え体である。

ベクターの特性 pET28a (Novagen社)は添付したプラスミドマップ及び説明書に示すように大腸菌発現用プラスミドベクターで、トランスフォームする大腸菌(BL21(DE3))の組み合わせは認定宿主ベクター系である(B1)。

核酸供与体及び供与核酸の特性

T4ファージのRNA Polymerase遺伝子、 lファージのDE3遺伝子は大腸菌BL21の認定宿主ベクター(B1)としての特性を変えるものでは

ない。 pET28aはカナマイシン耐性遺伝子、目的遺伝子発現用T7・プロモーター配列、ターミネーター配列、lacIリプレッサー遺伝子、f1 origin、His-tag(HHHHHH)、T7-tag(MASMTGGQQMG)を有する。 BSL3の細菌遺伝子OOは同定済みだが、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないと言えないので、P3実験室でのみ使用する。使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。 (注)毒性等、その遺伝子の特性がわかっているときはそれを記載する。

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例5). ウイルスベクターを用いた動物細胞および動物個体への遺伝子導入と感染実験:Invitrogen社のキット(Block-iT Inducible H1 Lentiviral RNAi System)を用いて、Ifnar1の遺伝子のノックダウンするリコンビナントレンチウイルスベクターを作製し、Jurkat細胞に導入する。(医学部基礎棟5階OO使用)。さらにこのベクターをマウス(WT及びIrf1KOマウス)の脳に遺伝子導入する。(動物実験施OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

非病原性大腸菌 マウス P1A ネオマイシン耐性遺伝子

マウス 大腸菌(DH5a) P1 マウスIfnar1遺伝子のshRNA作成

用合成DNA

マウス レンチウイルス(組

換え、増殖欠失)

P2 マウスIfnar1遺伝子のshRNA作成

用合成DNA

マウス レンチウイルス(組

換え、増殖欠失)

P2A マウスIfnar1遺伝子のshRNA作成

用合成DNA

保有動物はWT及びIrf1KOマウス

マウス 大腸菌(DH5a) P1 U6プロモーター

宿主のレンチウイルスはクラス2。このLentiviral RNAi Systemの説明書を添付。

Irf1KOマウスは動物実験の申請済(申請書の添付)。

Kitに含まれるpLenti6/H1-shRNAを構成的にshRNAを発現させるため、マウスU6プロモーターに置換したので、そのプラスミド・マップを添付。

保有動物を記載。

ベクターの特性 Invitrogen社のキット(Block-iT Inducible H1 Lentiviral RNAi System)の説明書、及びプラスミド・マップを添付した。要約すると、リコンビナントウイルスの構造やゲノムパッケージング用のコンポーネントをコードする遺伝子は、4つのプラスミド(gag/pol, env, rev,

pLenti6/H1-shRNA)にわけられており、このシステムで作成されたレンチウイルスパーティクルは、複製能力がなく目的の遺伝子をキャリーしているだけで他のウイルス種をつくりださない。また、3’LTRが欠失している自己不活性化ベクターであり、宿主ゲノムに組み込まれる際に、5’LTRに存在するプロモーターが不活性化され、内部プロモーターであるInducible H1によりshRNAの転写が起こる。このinducible H1プロモーターを、構成的に発現させるマウスU6プロモーターに置換した。 核酸供与体の特性 マウスIfnar1遺伝子(クラス1)は同定済み遺伝子、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。ノックダウン

に使用するshRNA作成用合成DNAも哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。 改変pLenti6はアンピシリン耐性遺伝子、shRNA発現用マウスU6プロモーター、ターミネーター、SV40プロモーター、ブラストシジンS耐性遺伝子を有する。 使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。

宿主のレンチウイルスはクラス2。

認定宿主ベクター系。宿主、核酸供与体ともクラス1。

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例6). バキュロウイルスを用いて作製したリコンビナントタンパク質の購入:Invitrogen社よりヒト○○リコンビナントタンパク質を購入するが、タンパク溶液からバキュロウイルスを完全に除去できていない旨、情報提供があったため、当該実験を申請する。(医学部基礎棟5階OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

ヒト Baculovirus P1 ○○遺伝子 認定宿主ベクター系ではない。宿主、核酸供与体ともクラス1。

ベクターの特性 Bac-to-Bac®システム(Invitrogen)を使用して作成したヒト○○リコンビナントタンパク質を購入。バキュロウイルス発現ベクターpFastBac1は、リコンビナントタンパク質発現用バキュロウイルス・ベクターで、バキュロウイルスのポリヘドリン・プロモーター、SV40のpolyA付加

シグナルを持つ。130kDaのバキュロウイルスDNAを持つ大腸菌(DH10BAC)をトランスフォームして、リコンビナント・バキュロウイルスを作成したもの。このリコンビナント・バキュロウイルスは哺乳動物等の細胞に感染はするが、増殖しない(添付の説明書、プラスミド・マップを参照)。ただし、認定宿主ベクター系ではない。 核酸供与体及び供与核酸の特性 ヒトOO遺伝子(クラス1)は同定済み遺伝子、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。 バキュロウイルスはクラス1で、遺伝子は同定済み、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。

pFastBac1はゲンタミシン耐性遺伝子、目的遺伝子発現用ポリヘドリン・プロモーター、SV40ポリアデニン付加シグナル、トランスポゾンTn7、

アンピシリン耐性遺伝子を有する。 使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。

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例7). Bac-to-Bac®システム(Invitrogen)で作製した、A型インフルエンザウイルス(H1N1 WSN株)NPタンパク質をバキュロウイルスを用いて合成させる(メーカーのマニュアルを添付)。(医学部基礎棟5階OO使用)

核酸供与体(生物種) 宿主 実験分類 備考

Influenza virus type A

(H1N1 WSN株)

Baculovirus P2 NP遺伝子

保有細胞はSf9昆虫

細胞

Baculovirus 大腸菌(DH10B) P1 130 kb Baclulovirus

DNA in a BAC

Baculovirus 大腸菌(DH10B) P1 ポリヘドリン・プロモー

ター

SV40(Simian virus 40) 大腸菌(DH10B) P1 polyA付加シグナル

認定宿主ベクター系ではない。宿主はクラス1、核酸供与体はクラス2またはクラス1。 保有細胞を記載。

認定宿主ベクター系。宿主、核酸供与体ともクラス1。

ベクターの特性 Bac-to-Bac®システム(Invitrogen)の説明書、プラスミド・マップを添付した。バキュロウイルス発現ベクターpFastBac1は、リコンビナントタンパク質発現用バキュロウイルス・ベクターで、バキュロウイルスのポリヘドリン・プロモーター、polyA付加シグナルを持つ。BAC(bacteriall

artificial chromosome)に乗った130kDaのバキュロウイルスDNAを持つ大腸菌(DH10BAC)をトランスフォームして、リコンビナント・バキュロウイルスを作成する。このリコンビナント・バキュロウイルスは哺乳動物等の細胞に感染はするが、増殖しない。ただし、認定宿主ベクター系ではない。 核酸供与体及び供与核酸の特性 A型インフルエンザウイルス(H1N1 WSN株)はクラス2であるが、供与核酸である核タンパク質NP遺伝子は核酸が同定済み、かつ、その組換え体のみでは哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。

バキュロウイルスはクラス1で、遺伝子は同定済み、かつ、哺乳動物等に対する病原性、伝達性に関与しないことが推定される。 pFastBac1はゲンタミシン耐性遺伝子、目的遺伝子発現用ポリヘドリン・プロモーター、SV40ポリアデニン付加シグナル、トランスポゾンTn7、アンピシリン耐性遺伝子を有する。 使用したチップ、容器、培地等はオートクレーブをかけた後、廃棄する。

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核酸供与体(生物種)、宿主、ベクターの確認

DNA供与体、宿主の区分は、下記のサイトを参考にして、注意深く記載してください。 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令の規定に基づき認定宿主ベクター系等を定める件 平成16年文部科学省告示第7号 最終改正:平成22年1月15日 http://www.bch.biodic.go.jp/download/law/domestic_regulations/GILSP_list_mext_ver3.pdf 改正点についてはこちらを参照 「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令の規定に基づき認定宿主ベクター系等を定める件の一部を改正する告示」(平成22年1月15日)についての解説 http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/6_28r.pdf http://www.lifescience.mext.go.jp/files/pdf/n492_03.pdf

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核酸供与体(生物種)、宿主、ベクターの確認

クラス1

特定認定宿主ベクター系

認定宿主ベクター系

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核酸供与体(生物種)、宿主、ベクターの確認

クラス2

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Competent cell: BL21(DE3)は、

遺伝子組換え体です。

(1)宿主情報 宿主名: BL21(由来: E.coli B株) 導入遺伝子: T7 RNA Polymerase遺伝子 (由来: T7ファージ) DE3遺伝子 (由来: λファージ) (2)遺伝子型 F–, ompT, hsdSB (rB–, mB–), dcm, gal, λ(DE3), pLysS (Cmr)

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⑪ 使用する実験室 「次頁に解説」

室名、部屋番号をアップロードした図面で確認して下さい。

(注10)①登録していない部屋を使用する場合には、組換えDNA実験安全

委員の現地確認が必要です。調査委員に計画書の写しを送付できるよう準備願います。「登録していない新規の施設・設備を利用する」にチェックを入れて下さい。必ずその他参考となる事項欄に「実験室調査依頼中」である旨コメントを入れて下さい。組換えDNA実験安全委員会のHPより実験施設設置・変更申請書を入手し作成して下さい。

②現地確認後設置承認通知が送付されますので、承認通知書及び組換えDNA実験施設設置・変更申請書(部屋の詳細図、フロア図含む)をその他参考事項となる事項に添付した上で従来の申請手続きをおこなってください。(「実験室調査依頼中」のコメントは削除すること)

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1.使用を希望する実験室のBSLレベルの確認 実験計画の内容に基づいて決定したレベル以上の実験室を使用して下さい。 組換えDNA実験室として登録してある実験室名 登録されてない実験室→部局の委員に相談、委員のチェックを受けて登録

2.申請者の実験室外で実験を行う場合、実験室の責任者に使用の許可を得てください。 組換えDNA実験室の入り口に責任者名が表記されている 例: 動物実験 →【エリア別】 棟: 動物実験施改修A棟(A343)、 封じ込めレベル: P1A、(図面:animal a P1A.pdf)

どこの実験室を使用するのか?

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PDFファイルや画像ファイルを添付資料としてアップロードできます。 特にウイルス作成用のベクターや、一般的でないベクターについては、マップをアップロードして下さい。

⑫ 関連する実験の申請書 例) ・ 動物実験申請書(または申請状

況を記載する) ・ 遺伝子改変動物を入手して使用

する場合 →入手先を記載: 学外からの譲

渡等の場合は譲渡の計画書と先方からの情報提供書

・ 以前の実験の継続のために新規

に申請する場合 →以前の申請書

FAQ3) 参照する実験計画書の リンク方法 プルダウンしますと、動物か遺伝子か聞いてきますので、どちらかを選択後、左の整理番号を入力してリターンボタンをクリックすると自動的にリンクします。

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⑬ 訂正箇所 修正等のために差し戻された場合、再提出の際、修正した点について、まとめて記載して下さい。

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⑭ 変更・追加申請 ここをクリックして下さい。

変更申請について

xxxxxxxxx

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変更申請について ⑮ 変更事項、変更理由、訂正箇所を記入して下さい。

例)実験従事者として以下の2名を追加 ○○ ○○ 薬学部 学部生 ○○ ○○ 薬学部 学部生

組換えDNA実験を行うため

変更申請でOKなのは、実験従事者の削除・追加・所属等変更、同じクラスの核酸供与体の追加など軽微な変更(ただし、DNA 供与体の種の追加については、科が同じであれば、P1レベルのみ変更・追加申請)

委員長決済

異なるクラスの核酸供与体の追加や実験室の追加・変更も可 (実験責任者、課題名、実験の目的等の重大な変更については変更ではなく新規の計画として申請すること。)

委員長判断で、部局担当者もしくは委員全員の審査に委ねるかを決定

xxxxxxxxx

部局担当者

部局担当者

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大臣確認実験申請書(第二種使用等拡散防止措置確認申請書)

申請書の様式は、文部科学省の遺伝子組換え実験のHPからダウンロードできます。 http://www.kyushu-u.ac.jp/university/office/kikaku-bu/kenkyusenryakuka/dna/tetuduki.htm

記入法や注意点は、 文部科学省の遺伝子組換え実験のHP「遺伝子組換え生物等の第二種使用等の手引き」および日本ウイルス学会のHPを参照してください。 記入例) http://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/data/anzen/carta_expla08.pdf

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大臣確認が必要な実験とは

大臣確認が必要な「実験」は省令別表第一にあり、概要は以下の通りです。実験の種類(省令第2 条に規定)ごとに、宿主と核酸供与体の実験分類等(省令第3 条、告示に規定)の条件から、大臣確認の要否が分かります ① 微生物※1 実験 ・実験分類が定まっていないもの (ただし、いくつかの条件を満たす場合は、大臣確認は不要となります。詳細はお問合せ下さい。) ・宿主または核酸供与体の実験分類のいずれかがクラス4 ・宿主の実験分類がクラス3 ・認定宿主ベクター系を用いてなく、核酸供与体の実験分類がクラス3 であるもののうち、以下のいずれか ① 供与核酸が同定済核酸ではないもの ② 供与核酸が同定済核酸であり、哺乳動物等※2 に対する病原性又は伝達性に関連するもの、かつ宿主の病原性を著しく高めることが科学的知見に照らし推定されるもの ・宿主の実験分類がクラス2 であり、供与核酸に薬剤耐性遺伝子(当該微生物に感染した哺乳動物等※2 の治療を困難にするものに限る)を含むもの(ウイルス・ウイロイドは本規定適用外) ・自立的な増殖力及び感染力を保持したウイルス・ウイロイドであり、使用等を通じて増殖するもの(Human retrovirus 以外のRetrovirus、Baculovirus、植物ウイルス等の例外あり。告示別表第3も参照。) ・供与核酸が蛋白質毒素にかかる遺伝子を含むもの(哺乳動物等※2 に対する半数致死量が100μg/kg 以下の場合。宿主が大腸菌である認定宿主ベクター系の場合は100ng/kg 以下) ② 大量培養実験 ・①の条件に該当するもの ・認定宿主ベクター系を用いていない遺伝子組換え生物等であって、宿主又は核酸供与体の実験分類がクラス2 であるもののうち、供与核酸が哺乳動物に対する病原性又は伝達性に関連し、その特性により宿主の病原性(哺乳動物等※2 に対する病原性)を著しく高めることが推定されるもの ・特定認定宿主ベクター系を用いていない遺伝子組換え生物等であり、核酸供与体の実験分類がクラス3 であるもの ・省令にある条件(P13 ホ参照)を満たさない生物等についてLSC の拡散防止措置を執るもの(LSC とできない場合あり) ③ 動物※3 使用実験 ・①の条件に該当するもの ・宿主が動物※3 であり、供与核酸が哺乳動物等※2 に対する病原性がある微生物等※1 の感染を引き起こす受容体を付与するもの (例えば、昆虫やマウス等に対して、ヒトに感染する病原体の受容体を付与するものが該当します。) ・省令にある条件(P15 ホ参照)を満たさない生物等について、特定飼育区画の拡散防止措置を執るもの(特定飼育区画に変更できない場合もあります。) ④ 植物等使用実験 ・①の条件に該当するもの ・省令にある条件(P17 ホ参照)を満たさない生物等について、特定網室の拡散防止措置を執るもの(特定網室に変更できない場合もあります。) ⑤ すべての細胞融合実験 (注)カルタヘナ法での細胞融合実験とは、異なる分類学上の科に属する生物の細胞を融合する技術の利用により得られた核酸又はその複製物を有する生物に係る遺伝子組換え実験、とされています。(法第2 条、省令第2 条参照) ※1 微生物等 :菌界(きのこ類除く)、原生生物界、原核生物界に属する生物。ウイルス、ウイロイド(きのこ類の実験は、植物等使用実験に含みます) ※2 哺乳動物等 :哺乳網、鳥網に属する生物 ※3 動物等 :動物界に属する生物(鳥、魚、昆虫などを含みます)

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第二種使用等に係る大臣確認の手続きの流れと 審査スケジュールについて

実験実施機関における実験の企画・立案

実験実施機関から文部科学省研究振興局ライフサイエンス課 への連絡 <申請書のドラフトを送付>

文部科学省研究振興局ライフサイエンス課担当官による 申請書の事前チェック

担当官の連絡を受けてから、申請書(職印付き)を提出

文部科学省科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会 組換えDNA技術等専門委員会による審議

文部科学大臣による確認

実験実施機関における実験の開始

事前チェック終了後

通常、委員会開催後2-3週間程度

(年6回程度開催)

委員会開催日の1か月前位

審議終了後

確認(公文受理)後

委員会開催日の10日-2週間前位

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実験実施場所および保管施設に必要な表示について

実験の種類 拡散防止 措置区分

拡散防止 措置区分応じた表示

微生物使用実験 P1 (表示義務がありません)

P2 「P2レベル実験中」

動物使用実験※1 P1A 「遺伝子組換え動物等飼育中」

P2A 「遺伝子組換え動物等飼育中(P2)」

植物等使用実験※1 P1A 「遺伝子組換え植物等栽培中」

P2A 「遺伝子組換え植物等栽培中(P2)」

※1動物使用実験は動物作成実験と動物接種実験を、植物等使用実験は植物等作成実験と植物等接種実験を含みます。

○ 遺伝子組換え実験時は、実験内容に応じた表示をし、扉は閉める。

(遺伝子組換え生物等の培養、飼育および栽培も含む。実験に使用する遺伝子組換え生

物等を実験室で保管する場合も、法令上は「実験中」となりますので、同様の措置を取っ

てください。

○ 実験を行わず、実験室の扉を開放する場合は、表示をしない。

○ 実験中を示す表示をしている場合は、実験室の扉を閉めておく。

○ 扉の開放、閉鎖にかかわらず、外部の者がみだりに立ち入らぬように「関係者以外立ち入り

禁止の表示を行う」

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実験実施場所および保管施設に必要な表示について

実験室の扉 冷蔵・冷凍庫

組換え体保管中 (P2)

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遺伝子改変動物(ノックアウトマウス、トランスジェニックマウスなど)、遺伝子組換え生物(細菌等) ↓ 購入する・もらって導入する・あげる・預ける。 1.譲渡、提供、委託の計画書をDNA組換え実験安全委員会に提出 情報提供書も付けてください。 学内様式:遺伝子組換え生物等の譲渡の計画書(様式1)(Word ファイル) 学内様式:遺伝子組換え生物等の譲渡・提供・委託に際しての情報提供書(様式2)(Word ファイル) 学内様式:遺伝子組換え生物等の譲受の計画書(様式3) (Word ファイル) 学内様式:遺伝子組換え生物等の購入の計画書(様式4)(Word ファイル) 海外へ輸出する場合は、第37条3項の規定により、様式14の表示が必要です。

↓ 2. DNA組換え実験安全委員会の承認をもらう。 ↓ 3.実際に、遺伝子改変動物、遺伝子組換え生物のやり取りを行う。 (譲渡の際は、情報提供書を先方に必ず渡すこと) 本年4月から、計画書の書式が変更してます。 譲渡書類は手続きに数日かかるため余裕を持って提出してください。

不明な点があれば、“申請前に”部局の組換えDNA実験安全委員会委員にご相談下さい。

組換え体の授受について