平成26年度版 保護者用進路ハンドブック (就職編) · 2016. 10. 12. ·...
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平成26年度版
保護者用 進路ハンドブック(就職編)
江南高等特別支援学校
進路指導部
はじめに
• このハンドブックは、進路先を決定していくためのスケジュールや手続きを、分かりやすく整理したものです。
• 本人の望む進路を決定するためには、見通しをもって準備に取り組むことが大切です。
• それぞれの時期にすべきことを理解し、よりよい進路を決定できるよう、関係者と協力して取り組んでいきましょう。
• 不明な点は御遠慮なく、担任にお問い合わせください。
まず、確認です• 企業は営利を目的とした事業所であり、障害者を支援する福祉施設とは異なります。就職を希望する場合は、次のことができていることが前提とされます。
① 遅刻、欠席・欠勤がほとんどない。
② 返事、挨拶ができる。
③ 健康、安全に留意して行動できる。
④ 一人で通学・通勤できる。
⑤ 指示されたことを理解できる。
⑥ 分からないことを周囲の人に聞ける。
• すべてできていますか?就職活動の前に、まず、これらのことが確実にできるようになりましょう。
2年時職場実習の振り返りを• 評価票のA評価がいくつありましたか?
• 評価票の評価基準は次の通りです。
A・・・できる。(優れているという評価ではありません)
B・・・もう尐しがんばればできる。(つまり、まだできていないという評価です)
C・・・改善すべき点が多くある。(つまり、まったくできていないという評価です)
• A評価が80%以上であれば、企業の求めるレベルに近いと言えます。
• 一方、50%以下の場合、課題改善のためには、数年の訓練を要する場合があります。
江南高等特別支援学校
就職
テクノスクール総合実務科 就職
就労移行支援
2年間のうちに、求人があった企業にいつでも応募でき、就職できます。
時間をかけて、計画的に就職を目指す方法もあります
18歳
就職
19歳 20歳 21歳
卒業生の就職状況(H20~24)
年度卒業生数
卒業時就職者数
卒業時就職率
卒業後就職者数
学年計学年就職率
H20 49 6 12.2% 11 17 34.7%
H21 61 11 18.0% 18 29 47.5%
H22 51 14 27.5% 11 25 49.0%
H23 53 16 30.8% 2 18 33.9%
H24 54 25 46.3% 4 29 53.7%
H26年1月末現在
就職活動は、自分を知ることから• 本人のやりたい仕事・できる仕事(求職)、と企業から求められる仕事(求人)とのマッチングが就職活動です。
• 本人が何をやりたいのか、自分は何をどのくらいできるのかが、分かっていないと、就職活動はスタートできません。
自分のやりたい仕事できる仕事
企業から求められる仕事
マッチング
どんな求人(仕事)があるのか
• やりたい仕事があっても、その仕事の求人がなければ就職にはつながりません。
• どんな求人が出ているのか、常に情報を得る必要があります。
• 一番情報を持っているのは、ハローワークです。
• また、当校の卒業生の情報も参考になります。
過去5年間の就職業種(人数)
0 5 10 15 20 25
電気工事
印刷
部品製造
木材加工
事務
スポーツサービス
建設業
自動車修理販売
清掃
資源リサイクル
運配送
飲食業
クリーニング
食品製造等
介護事業所
小売(スーパー等)
H20~H24
H20~H24
9
ハローワークとは?
働く人を探している企業
求人
働きたい人を紹介
仕事を探している人
求職
企業を紹介
ハローワーク
ハローワーク個別面談(5月)• 学校で、ハローワーク専門援助部門担当者との個別面談を行います。
• どんな仕事がしたいのか、何時間くらい働くことができるのか、など、自分の希望を明確に伝える必要があります。
• それにより、求人を検討している企業を紹介してもらえる場合があります。
• 求職申込書(自筆で記入)、療育手帳のコピー、実習生カード(学校が作成)を提出します。
特別支援学校の就職は、職場実習で決まる
• 通常、企業は面接と筆記試験などで採否を決めますが、これでは特別支援学校の生徒は本来の実力を発揮できず、良さをアピールできません。
• 職場実習を行うことで、面接や筆記試験では表せない、本人の働く力を見て判断してもらうことができます。
• また、職場実習をすることで、本人の働く能力と、企業が求める仕事のマッチングについて調整することもでき、本人の能力を生かした仕事を見付け出すことも可能になります。
• 特別支援学校生徒の就職活動に、職場実習は欠かせません。
職場実習先をどうやって探すのか
• 当校には、150を超える協力企業があり、これらの
企業で職場実習をすることができます(求人のある実習先ではありません)。
• 当校進路指導担当職員が職場実習先の開拓を行っています。
• ハローワークや就業・生活支援センター、他校進路指導部からの情報も共有しています。
• 生徒本人の希望内容や通勤の可否、それまでの実習評価等と照らし合わせて、適宜情報を提供し、学校が職場実習をコーディネートします。
職場実習(4~7月)
• 職場実習は学校の授業の一環として行います。
• 実習日数は、企業と相談の上、決定します。
• 学卒求人の取り決めにより、この期間に、実習先に就職の可否を企業に問い合わせることはできませんが、障害者採用計画の有無については、進路指導部が確認します。
個別面談(7月)
• 職場実習の評価を基に、今後の就職活動について相談します。進路指導担当職員が同席します。
ア 希望企業、職種、条件等の確認
イ 9月以降の職場実習先希望の確認(就職を希望する企業で実習します)
ウ ハローワーク主催合同面接会(9~10月)参加希望の確認
エ 県立新潟テクノスクール総合実務科受検希望の確認
オ 介護員養成科(11~1月)受講希望の確認
職場実習(9月~)
• 学卒求人の面接解禁に合わせて、「企業が、実習生徒個人の採用を検討すること」を目的とする職場実習となります。そのため、障害者の採用計画のある企業で、職場実習を行います。
• 9月からすぐに職場実習ができるわけではありませ
ん。障害者の採用計画のある企業の情報が得られるまで、お待ちいただくことになります。
• 実習日数は、企業と相談の上、決定します。
• 企業には、職場実習終了後、採用の可否についての評価を依頼します。
ハローワーク合同面接会とは
• ハローワーク各所(新潟、新津、新発田など)主催の合同面接会が、9~10月と2月に行われます。
• 新潟の場合、例年約40社の企業と200人前後の障害者が参加しています。
• 一般の障害者が対象ですが、学生が応募できる企業もあります。
• 特別支援学校の生徒にとっては、企業の説明を聞き、職場実習をお願いするための面接となります。
• すでに、9月以降の職場実習先が決まっている生徒は、合同面接会に参加することはできません。
テクノスクール総合実務科とは
• 中学校、高等学校を卒業後、職業に必要な知識・技能を習得する県立の職業能力開発校で、総合実務科は主に知的障害者を対象としています。
• 1ケ年課程で、定員は20人です。
• 10月下旬のテクノスクール総合実務科一次選考受検(15人まで選考)は、当校では、テクノスクールを
第一希望とする生徒のみ認めています。合格した生徒は辞退できません。
• 希望する場合は、説明会に参加し、ハローワークの窓口に利用申込書を提出します。
介護員養成科とは
• 県立テクノスクールが民間事業所に委託して行う訓練で、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)講座の修了資格が得られます。
• 特別支援学校の3年に在籍している生徒も、11月1日から1月31日までの講座を受講することができます(この3か月は職場実習と同じ扱いになります)。
• 定員は10人(うち特別支援学校在籍生徒の定員は5人)で、10月下旬に選考検査があります。
• 当校では、介護関係事業所への就職を強く希望し、学校長の推薦を受けた生徒のみ受検できます。
採用内定まで職場実習後、企業の採用意思を確認
企業が求人票(非公開)を作成
求人票の内容を確認
履歴書とハローワークの紹介状を企業に提出
最終面接
内定の通知
就業・生活支援センター登録• 就業・生活支援センター(通称ナカポツ)とは、障害者の自立を目指し、就職や職場定着、生活面での相談支援を行う、厚生労働省から選ばれた民間事業所です。
• 最も支援が必要な就労一年目を中心に、ジョブコーチやケア会議など、必要な支援を、継続的に受けることができます。
• 企業から内定の通知が来た生徒から、11月以降、順次登録のための面談を行います。
• 雇用契約の際、支援センターの担当職員も同席し、採用後の支援計画について相談します。
個別面談(11月)
• 未内定者は、今後の就職活動の方針を決めます。選択肢は主に次の三つです。
A 就職活動を続ける。
B 就労移行支援利用に進路変更する。
※この場合、就労移行支援事業所の見学、実習、聞き取り、申請手続きを12月末までに行わなければなりません。
C テクノスクール総合実務科の二次選考検査(5人選考)を受検(2月)する。
就労移行支援を希望する場合
• 希望する就労移行支援事業所を決めるために、見学、実習を行います。
• 利用するためには、区のケースワーカーの106項目
聞き取り、相談支援事業所の計画相談アセスメントが必要です(詳細はハンドブック福祉施設編参照)。
• 12月末までに申請手続きが必要です。1月以降も可能ですが、12月末までに申請した生徒が優先となります。
• 12月末までに就労移行支援に申請し、応諾された場合、在学中は就職活動は行いません。
1月末で進路未決定の場合
• 1月末の段階で、就職を前提とした職場実習の予定がないなど、進路の見通しがない場合でも、次のいずれかの選択肢が残されています。
A ハローワーク合同面接会(2月中旬)に参加する。
B テクノスクール総合実務科二次選考検査(2月下旬)を受検する。
※テクノスクール総合実務科は、定員に空きがある場合に限り、3月に三次選考検査を行うことがあります。
C 就労移行支援の利用を申請する。
※12月末までに申請した生徒が優先となるため、空き状況によっては、利用できない場合があります。