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平成29年度労働事情 実態調査から 2 広島県 中小企業 労働実態 2017

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Page 1: 平成29年度労働事情 実態調査...平成29年度労働事情 実態調査から 2 組合活性化情報 広島県 中小企業の 労働実態 2017 広島県中小企業団体中央会

平成29年度労働事情実態調査から

2組 合 活 性 化 情 報

広島県中小企業の労働実態

2017

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広島県中小企業団体中央会 ご案内 広島県中小企業団体中央会は「中小企業等協同組合法」により中小企業の組合等を会員とし、組合の支援・連絡機関として昭和 30 年に設立された公益性の高い特別法人です。中央会は各都道府県にそれぞれ組織されています。また全国的な組織活動を行っている全国中小企業団体中央会があります。 中央会は組合の設立をはじめ、組合運営全般にわたり窓口相談や巡回相談、各種事業を通じ、金融、税制、労働、法律、情報化等中小企業が抱えている多くの課題解決や連携、経営革新、後継者育成など幅広く相談に応じています。 また、組合等の運営サポートや中小企業の新たな取組を推進するため、国や県の中小企業担当組織をはじめ、様々な中小企業支援機関と連携し、組合及び個々の企業の事業活動を支援しています。

中小企業者等が事業経営の充実・強化を図るための組合等の設立や新規創業のための組織化支援を行っています。

新たなビジネスマッチング、企業同士の出会いの機会の拡大、新市場の開拓等についてコーディネートします。

全国規模で、あるいは本会独自の視点で各種調査を実施し、会員組合への情報提供、施策策定等の一助としています。

中小企業対策の強化、拡充のため国・県等行政機関並びに関係機関に対して要望・提案等を行っています。

国、全国中央会等から受託し、ものづくり補助金、消費税対応窓口相談等事業、外国人適正化事業等の支援を行っています。

中 央 会 の 支 援 活 動

組合等の強化を図るため、共同事業や官公需を含めた共同受注の推進、組織の活性化支援ビジョン策定などの支援を行っています。

県内の組合組織やグループ等に対し経営・経済、産業、労働等の研修会、講習会を開催しています。また組合やグループが独自で企画した研修会等に対しての助成やニーズに応じた講師等の紹介を行っています。

取引先の倒産の際のセーフティ共済、組合員企業等の役員、従業員の退職金をはじめ、ケガなどの際の傷害共済等に関する共済制度の普及・拡大をしています。

事業運営の優秀な組合及び役職員を表彰し、また国や県に対して表彰対象者の推薦をいたします。

組合等の設立・創業の支援

連携活動のコーディネート

各種調査事業の実施

中小企業団体の要望活動等

各種受託事業の実施

組合活動の強化支援

研修会・講習会等の開催

各種共済制度の普及・拡大

優良組合、優秀役職員の表彰

広島県中小企業団体中央会 組合活性化情報2016

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平成29年12月

広島県中小企業団体中央会

は じ め に

中小企業は、雇用の分野においても重要な役割を果たしていますが、その労働事情の実態は必ずしも

明らかになってはいません。特に、諸統計調査から漏れることの多い従業員30人未満の小規模企業につ

いては必要なデータが得られないのが現状です。

本会では、中小企業における労働事情を的確に把握し、適正な中小企業労働対策の樹立及び時宜を得

た労働指導に資することを目的に、昭和39年以降毎年「中小企業労働事情実態調査」を実施していま

す。

調査項目は、経営、賃金、雇用、労働時間、有給休暇等に関する事項のうち、時系列的に把握すべき

基本的事項のほか、今年度は障害者雇用、従業員の過不足状況について詳細に調査いたしました。この

報告書が労務管理の諸対策の参考資料としてお役に立てば幸いです。

調査方法、調査内容など限られておりご要望に添えない点も多いかと存じますが、他の資料と併せて

参考にして戴ければ幸いです。

おわりに、この調査にあたり格別のご協力をいただきました会員各位を始め、関係の皆様方に厚くお

礼を申し上げますとともに、今後ともご協力を頂きますようお願い申し上げます。

1

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はじめに  1

Ⅰ 調査のあらまし  4

1.調査目的 4

2.調査対象産業 4

3.調査時点 5

4.調査内容 5

5.調査方法 5

6.調査対象事業所数及び回収状況 5

7.利用上の注意 7

Ⅱ 調査結果の概要1.雇用の状況  8

(1)従業員の雇用形態別比率 8

2.経営の状況  9

(1)経営状況 9

(2)主要事業の今後の方針 10

(3)経営上の障害 11

(4)経営上の強み 13

3.労働時間 15

(1)週所定労働時間 15

(2)月平均残業時間 16

4.有給休暇 17

(1)年次有給休暇の平均付与日数 17

(2)年次有給休暇の平均取得日数 17

(3)年次有給休暇の取得率 18

5.新規学卒者の採用 19

(1)平成29年3月の採用計画 19

(2)新規学卒者の初任給 20

(3)新規学卒者の採用充足状況 22

(4)平成30年3月の採用計画 24

~ 目  次 ~

2

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6.障害者雇用 25

(1)障害者の雇用状況 25

7.従業員の過不足状況 27

(1)従業員の過不足状況 27

(2)職種・部門別の従業員の不足状況 28

(3)従業員不足の理由 29

(4)従業員不足への対応 30

8.賃金改定 31

(1)賃金改定実施状況 31

(2)賃金改定額 32

(3)賃金改定内容 34

(4)賃金改定要素 35

9.労働組合 36

(1)労働組合の有無 36

Ⅲ 調 査 票平成29年度中小企業労働事情実態調査票 37

3

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Ⅰ 調査のあらまし

1.調査目的

2.調査対象産業

Ⅰ 製 造 業

A 食料品製造業 (食料品、飲料・たばこ・飼料製造業)

B 繊維工業

C 木材・木製品製造業 (木材・木製品、家具・装備品製造業)

D 印刷・同関連業

E 窯業・土石製品製造業

F 化学工業 (化学工業、石油・石炭製品、ゴム製品製造業)

G 金属製品製造業 (鉄鋼業、非鉄金属、金属製品製造業)

H 機械器具製造業 (生産用・業務用・電気・情報通信・輸送用機械器具製造業)

I その他の製造業 (パルプ・紙・紙加工品、プラスチック製品、なめし革・

同製品・毛皮、その他の製造業)

Ⅱ 非製造業

A 情報通信業 (通信業、放送業、情報サービス業、インターネット付随

 サービス業、映像・音声・文字情報制作業)

B 運 輸 業

C 建 設 業

(a)総合工事業

(b)職別工事業

(c)設備工事業

D 卸売・小売業

(a)卸 売 業

(b)小 売 業

E サービス業

(a)対事業所サービス業 (物品賃貸業、専門サービス業、広告業、技術サービス業

 廃棄物処理業、職業紹介・労働者派遣業、その他の事業

 サービス業等)

(b)対個人サービス業

F その他

※注

この調査は、広島県内中小企業における労働事情を的確に把握し、適正な中小企業労

働対策の樹立、並びに時宜を得た中央会労働指導方針の策定に資することを目的とす

る。

なお、調査は全国の都道府県中央会でも同時に実施されており、その結果は別途全国

中央会から全国集計として報告されている。

調査産業の分類については、総務省「日本標準産業分類」を基準に、上記の通りの分類とした。

4

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3.調査時点

平成29年7月1日

4.調査内容

(1)雇用の状況に関する事項 (6)障害者雇用に関する事項

(2)経営の状況に関する事項 (7)従業員の過不足に関する事項

(3)労働時間に関する事項 (8)賃金改定に関する事項

(4)有給休暇に関する事項 (9)労働組合の有無に関する事項

(5)新規学卒者の採用に関する事項

5.調査方法

6.調査対象事業所数及び回収状況

(1)調査対象事業所 1,315事業所 (製造業671、非製造業644)

(2)有効回答数 665事業 (製造業303、非製造業362)

(3)回 答 率 50.6%

(4)規模別、業種別回答数

①規模別構成

 広島県中小企業団体中央会において、業種別に商工組合、事業協同組合、同連合

会及び商店街振興組合を任意抽出の上、調査票を配布し、さらに、組合から組合員

へ従業員数と規模別の構成割合に応じて再配付し、組合で回収したものと本会宛に

直接郵送されたものをとりまとめた。なお、調査集計は全国中央会において一括処

理した。

1~4人14.7%

5~9人16.2%

10~29人33.1%

30~99人28.0%

100~300人8.0%

5

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②業種別回答事業所数

食料品製造業 82 42

繊維工業 32 20

木材・木製品製造業 77 39

印刷・同関連産業 87 41

窯業・土石製品製造業 28 14

15 6

143 84

207 38

0 19

671 303

情報通信業 20 11

運輸業 69 28

総合工事業 56 30

職別工事業 70 40

設備工事業 57 46

183 116

卸売業 147 101

小売業 129 58

276 159

対事業所サービス業 27 24

対個人サービス業 69 24

96 48

644 362

665

※当会の調査事業所と回答事業所の業種のとらえ方により、回答事業所数が調査事業所数を超える場合がある。

小 計

サービス業

総 合 計 1,315

製造業

小 計

卸売・小売業

化学工業、石油・石炭製品、ゴム製品製造業

鉄鋼業、非鉄金属、金属製品製造業

小 計

調査事業所数 回答事業所数業 種 名

建設業

非製造業

合 計

合 計

その他の製造業

機械器具製造業

6

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(5)労働事情実態調査に対する回答状況の推移

7.利用上の注意

(1)

(2)

(3)

(4)

48.3%

581

48.0%

45.3%

49.9%

平成11年

664

1,300

48.7%

平成16年 636

61.8%803

平成15年

1,364

年度 調査事業所数 有効回答事業所数

741

平成14年

平成13年

平成12年

平成28年 1,300 634 48.8%

集計事業所数及び集計労働者数が少ないものについては、利用に当たって注意のこと。

調査項目によっては、複数回答となっている項目があるので百分率の合計が100%にならないものがある。

50.6%

44.7%

608

668

回答率

1,330

1,330

46.8%

平成22年

43.6%

651

623

1,324

平成19年 629

6111,330

47.3%

577

1,330

平成21年 615

45.9%

1,330

1,330

1,300

665

平成26年

50.2%

52.3%

平成24年

1,330

1,330

平成25年

695

平成29年 1,315

平成27年 1,300

46.2%

1,330

平成18年

平成23年

643

平成17年

1,324

1,341

1,339

57.0%

百分率の計算時に、小数点以下2桁を四捨五入しているので、合計が100%にならないものがある。

48.9%

この調査は、毎年任意抽出による調査のため回答事業所が一定していない。従って、集計企業の同一性が確保されていないので、時系列比較をする場合には特に注意のこと。

47.4%

668

630

平成20年

7

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Ⅱ 調査結果の概要

1.雇用の状況

(1)従業員の雇用形態別比率

〇「正社員」は、77.7%

(単位 %)

(単位 %)

<図1>雇用形態別比率

<図2>雇用形態別比率の推移

雇用形態別比率の「正社員」は77.7%、「非正社員」は22.3%(「非正社員」の内訳:パートタイマー13.2%、派遣3.3%、嘱託・契約社員4.1%、その他1.7%)であった。広島県の「正社員」は、全国(74.9%)と比べると2.8ポイント上回っている。また、男女別でみると、「男性」の「正社員」は87.8%で、「女性」の52.7%と比べ35.1ポイント上回っている。<図1>

雇用形態別比率の推移で見ると、多少の増減はあるものの、全体的に大きな変化は見られない。<図2>

74.9

77.7

87.8

52.7

15.0

13.2

4.3

35.4

2.4

3.3

2.3

5.7

5.4

4.1

4.4

3.5

2.2

1.7

1.3

2.6

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全国

広島県

男性

女性

正社員 パートタイマー 派遣 嘱託・契約社員 その他

81.1 78.0 75.5 78.7 77.7

9.7 13.5 14.913.5 13.2

2.3 2.5 3.0 2.1 3.37.0 6.1 6.6 5.6 5.8

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

正社員 パートタイマー 派遣 嘱託・契約社員・その他

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

10010 20 30 40 50 60 70 80 900

8

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2.経営の状況

(1)経営状況

〇「良い」が13.7%

(単位 %)

(単位 %)

<図3>現在の経営状況

<図4>経営状況の推移

広島県において経営状況が「良い」と回答した事業所は13.7%、「変わらない」が58.9%、「悪い」が27.4%である。全国の割合と比較すると、「良い」が3.3ポイント少なく、「悪い」が0.7ポイント多い結果となっている。

規模別で見れば、規模が大きくなるほど、「悪い」の回答は減少する傾向が見られる。

業種別では、非製造業に比べ、製造業の方が「良い」の回答が多く、「悪い」の回答が少ない結果となっている。<図3> 経営状況の推移で見ると、「良い」の回答が平成26年度から減少傾向にある。<図4>

13.023.2 18.8 15.0 13.7

51.5

49.1 52.0 57.8 58.9

35.527.6 29.2 27.2 27.4

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

良 い 変わらない 悪 い

12.7

14.9

15.1

19.4

14.2

9.3

6.1

13.7

17.0

58.3

59.6

71.7

60.8

55.7

56.5

58.2

58.9

56.3

29.0

25.5

13.2

19.9

30.1

34.3

35.7

27.4

26.7

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

良 い 変わらない 悪 い

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

9

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(2)主要事業の今後の方針

〇「強化拡大」が31.3%

(単位 %)

(単位 %)

<図5>主要事業の今後の方針

<図6>主要事業の今後の方針の推移

主要事業の今後の方針については、「強化拡大」が31.3%となっている。「現状維持」が63.4%、「縮小・廃止」が4.6%となっている。 規模別では、規模が大きくなるほど「強化拡大」の割合が高くなる傾向にある。

業種別では、「強化拡大」と回答した事業所は、「非製造業」(29.4%)に比べ「製造業」(33.4%)の方が4.0%高い結果となっている。<図5>

主要事業の今後の方針の推移で見ると、多少の増減はあるものの、全体的に大きな変化は見られない。<図6>

29.4

33.4

52.8

42.1

31.3

18.9

12.4

31.3

31.5

65.0

61.5

45.3

56.3

64.1

71.7

76.3

63.4

62.8

4.7

4.3

1.9

1.6

3.2

7.5

11.3

4.6

5.1

0.8

0.7

1.4

1.9

0.8

0.5

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

強化拡大 現状維持 縮小・廃止 その他

26.5 30.2 31.7 28.3 31.3

65.864.8 62.6 66.2 63.4

7.3 4.4 4.8 4.6 4.60.3 0.6 0.9 0.8 0.8

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

強化拡大 現状維持 縮小・廃止 その他

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 100 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

10

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(3)経営上の障害

〇「人材不足(質の不足)」が50.6%

<図7>経営上の障害(複数回答) (単位 %)

広島県において経営上の障害として上げられた項目は、「人材不足(質の不足)」(50.6%)がトップであり、次いで「労働力不足(量の不足)」(34.4%)、「同業他社との競争激化」(32.7%)と続いている。

全国では「人材不足(質の不足)」(49.6%)、「労働力不足(量の不足)」(34.3%)、「販売不振・受注の減少」(32.6%)の順となっている。

経営上の障害として上げられた項目を全国と比較してみると、広島県と同様の傾向が見受けられる。<図7>

34.3

49.6

1.3

17.4

32.6

11.9

31.3

21.3

8.7

14.9

6.4

3.7

34.4

50.6

0.9

15.2

30.3

9.5

32.7

18.8

10.5

17.4

4.1 2.9

0

10

20

30

40

50

60

労働力不足(量の不足)

人材不足(質の不足)

労働力の過剰

人件費の増大

販売不振・受注の減少

製品開発力・販売力の不足

同業他社との競争激化

原材料・仕入品の高騰

製品価格(販売価格)の下落

納期・単価等の取引条件の厳しさ

金融・資金繰り難

環境規制の強化

全 国 広島県

11

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(単位 %)<図8>経営上の障害(複数回答)の推移

経営上の障害の3年間の推移で見ると、「人材不足(質の不足)」が3年連続でトップとなった。近年「労働力不足(量の不足)」は増加傾向にあり、昨年度と比べ6.4ポイント増加の34.4%と大きく上昇している。「同業他社との競争激化」「販売不振・受注の減少」「原材料・仕入品の高騰」は減少傾向にある。<図8>

46.7

48.8

50.6

28.0

34.4

30.2

33.8

32.733.5

32.530.3

25.1

20.0

18.818.918.5 17.417.0

16.7 15.2

8.4

12.2

10.5

7.0

9.29.5

3.54.14.0

4.5

2.9

1.1 0.6 0.90

10

20

30

40

50

27年度 28年度 29年度

人材不足(質の不足)

(50.6%)

労働力不足(量の不足)

(34.4%)

同業他社との競争激化

(32.7%)

販売不振・受注の減少

(30.3%)

原材料・仕入品の高騰

(18.8%)

納期・単価等の取引条件の

厳しさ(17.4%)

人件費の増大

(15.2%)

製品開発力・販売力の不足

(10.5%)

製品価格(販売価格)の下落

(9.5%)

金融・資金繰り難

(4.1%)

環境規制の強化

(2.9%)

労働力の過剰

(0.9%)

12

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(4)経営上の強み

〇「顧客への納品・サービスの速さ」が30.3%

(単位 %)

 広島県において経営上の強みとして上げられた項目は、「顧客への納品・サービスの速さ」(30.3%)がトップであり、次いで「組織の機動力・柔軟性」(23.6%)、「技術力・製品開発力」(22.6%)、と続いている。 全国については「顧客への納品・サービスの速さ」(27.7%)、「技術力・製品開発力」(24.4%)、「製品の品質・精度の高さ」(24.3%)の順番となっている。 「製品の品質・精度の高さ」については広島県は7.0ポイント全国を大きく下回っている。<図9>

<図9>経営上の強み(複数回答)

23.824.4

15.6

10.8

8.2

24.3

27.7

11.0

15.814.6

18.9

23.7

20.6

22.6

14.0 13.7

9.5

17.3

30.3

9.4

19.518.7

15.8

23.6

0

5

10

15

20

25

30

35

製品・サービスの独自性

技術力・製品開発力

生産技術・生産管理能力

営業力・マーケティング力

製品・サービスの企画力・提案力

製品の品質・精度の高さ

顧客への納品・サービスの速さ

企業・製品のブランド力

財務体質の強さ・資金調達力

優秀な仕入先・外注先

商品・サービスの質の高さ

組織の機動力・柔軟性

全 国 広島県

13

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(単位 %)

 経営上の強みの3年間の推移で見ると、「顧客への納品・サービスの速さ」(30.3%)が3年連続でトップとなり、昨年度と比べ、3.0ポイント増加している。また、「技術力・製品開発力」(22.6%)も1.6ポイント増加している。 一方、「組織の機動力・柔軟性」は2.7ポイント減少し、「製品の品質・精度の高さ」「製品・サービスの独自性」は7.8ポイントと特に大きく減少している。<図10>

<図10>経営上の強み(複数回答)の推移

29.4

27.3

30.3

21.7

26.3

23.6

21.321.0

22.6

17.9

20.1

19.5

17.718.7

24.4

18.8

17.3

18.5

16.4 15.816.7

14.0

12.413.5

13.7

19.9

17.3

9.5

8.4

10.2

9.3 9.4

0

5

10

15

20

25

30

35

27年度 28年度 29年度

顧客への納品・サービスの

速さ(30.3%)

組織の機動力・柔軟性

(23.6%)

技術力・製品開発力

(22.6%)

財務体質の強さ・資金調達

力(19.5%)

優秀な仕入先・外注先

(18.7%)

製品の品質・精度の高さ

(17.3%)

商品・サービスの質の高さ

(15.8%)

生産技術・生産管理能力

(14.0%)

営業力・マーケティング力

(13.7%)

製品・サービスの独自性

(9.5%)

製品・サービスの企画力・

提案力(9.5%)

企業・製品のブランド力

(9.4%)

14

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3.労働時間

(1)週所定労働時間

〇「週40時間」以下の事業所が89.5%

(単位 %)

(単位 %)

<図11>週所定労働時間

<図12>週所定労働時間の推移

週所定労働時間については、労働基準法で規定されている「週40時間」以下を満たす事業所の割合は、89.5%であった。これを規模別で見ると、規模が大きくなるに従って「週40時間」以下を満たす事業所の割合が増加するのが分かる。業種別では、製造業(94.4%)が非製造業(85.4%)に比べ「週40時間」以下を満たす事業所の割合が大きくなっている。<図11>

週所定労働時間の推移で見ると、「週40時間」以下を満たす事業所の割合は、昨年度比横ばいであった。38時間以下については増加傾向にある。<図12>

12.0

11.6

5.7

7.0

11.0

16.0

21.9

11.8

12.6

26.6

28.5

41.5

32.3

25.7

22.6

19.8

27.5

26.1

46.8

54.3

49.1

55.4

55.0

46.2

34.4

50.2

50.5

14.6

5.6

3.8

5.4

8.3

15.1

24.0

10.5

10.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

38時間以下 38時間超 40時間未満 40時間 40時間超 44時間以下

9.6 8.6 8.4 10.8 11.8

29.0 26.8 27.6 28.3 27.5

49.6 51.9 53.9 50.7 50.2

11.8 12.7 10.1 10.1 10.5

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

38時間以下 38時間超 40時間未満 40時間 40時間超 44時間以下

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

15

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(2)月平均残業時間

〇「0時間」が26.0%

(単位 %)

(単位 %)

月平均残業時間については、26.0%の事業所が残業時間が「0時間」と回答している。

規模別では、規模が大きくなるに従って残業時間が増加する傾向が見られ、「1~4人」の事業所では「0時間」が66.7%であるのに対し、「100~300人」では5.7%に減少する。全国と比較すると、広島県では「20時間以上」の割合が大きい。<図13>

月平均残業時間の推移で見ると、大きな変化はないものの、「0時間」の割合は年々増加傾向にある。<図14>

<図13>月平均残業時間

<図14>月平均残業時間の推移

31.7

19.2

5.7

9.7

21.1

37.7

66.7

26.0

25.4

26.4

21.2

15.1

23.2

28.4

28.3

15.6

24.0

26.6

15.2

22.5

28.3

23.2

20.6

13.2

5.2

18.5

21.3

14.6

23.5

32.1

24.3

20.2

11.3

5.2

18.7

14.7

11.0

13.2

18.9

17.8

9.2

9.4

6.3

12.0

10.0

1.1

0.3

1.6

0.5

1.0

0.8

2.0

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

0時間 1~10時間未満 10~20時間未満

20~30時間未満 30~50時間未満 50時間以上

25.4 22.8 22.4 23.5 26.0

26.525.8 25.8 25.6 24.0

17.9 20.2 19.9 20.7 18.5

17.0 16.5 15.1 15.1 18.7

11.5 12.1 14.9 13.3 12.0

1.7 2.5 2.0 1.8 0.8

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

0時間 1~10時間未満 10~20時間未満

20~30時間未満 30~50時間未満 50時間以上

100806040200

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

9070503010

16

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4.有給休暇

(1)年次有給休暇の平均付与日数

〇「10日以上」が91%

(単位 %)

(2)年次有給休暇の平均取得日数

〇「10日未満」が70.8%

(単位 %)

<図15>年次有給休暇の平均付与日数

<図16>年次有給休暇の平均取得日数

 年次有給休暇の平均取得日数は、「5日~10日未満」(38.2%)が最も多く、次いで「5日未満」(32.6%)となっている。全国と比較すると、「5日未満」の回答の割合が大きく、それ以外の回答の割合は小さくなっている。広島県の平均取得日数が少ないことを示している。業種別では製造業の方が有給休暇の取得日数が高い傾向が見られる。<図16>

年次有給休暇の平均付与日数は、「15~20日未満」(48.9%)が最も多く、次いで「10~15日未満」(20.0%)、「20日~25日未満」(19.1%)となっている。全国と比較すると、同様の傾向が見られる。業種別では非製造業は「10日未満」「10~15日未満」、と「20~25日未満」の割合が製造業に比べて高く、両極端な傾向となっている。<図15>

11.3

6.5

8.9

8.6

21.9

18.0

20.0

22.0

42.1

56.1

48.9

47.8

22.6

15.5

19.1

19.2

2.1

4.0

3.0

2.4

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

広島県

全国

10日未満 10~15日未満 15~20日未満 20~25日未満 25日以上

39.4

25.5

32.6

25.9

33.2

43.5

38.2

39.2

20.2

26.3

23.2

26.7

4.1

3.6

3.9

5.9

3.1

1.1

2.1

2.3

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

広島県

全国

5日未満 5~10日未満 10~15日未満 15~20日未満 20日以上

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

17

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(3)年次有給休暇の取得率

〇「50%未満」が54.7%

(単位 %)

(単位 %)

年次有給休暇の取得率(有給休暇付与日数の内、有給休暇を取得した割合)について広島県では「50%未満」が54.7%であったが、しかし、最も多いのは「50~70%未満」の25.6%である。全国と比較すると取得率50%未満の割合が高く、広島県の取得率は若干低い傾向にあるといえる。<図17>

年次有給休暇の取得率の推移で見ると、多少の増減はあるものの大きな変化は見られない。<図18>

<図17>年次有給休暇の取得率

<図18>年次有給休暇の取得率の推移

3.4

4.7

4.0

3.8

16.8

7.9

12.5

9.1

16.1

14.7

15.4

12.5

20.5

25.2

22.8

22.2

22.6

28.8

25.6

27.3

20.5

18.7

19.6

25.1

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造

製造業

広島県

全国

10%未満 10~20%未満 20~30%未満

30~50%未満 50~70%未満 70~100%

5.7 5.1 6.0 5.3 4.0

13.5 14.0 10.6 13.9 12.5

15.1 13.8 16.2 14.3 15.4

24.1 23.7 23.0 20.0 22.8

23.9 25.0 25.7 26.1 25.6

17.6 18.4 18.4 20.4 19.6

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

10%未満 10~20%未満 20~30%未満

30~50%未満 50~70%未満 70~100%

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

非製造業

18

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5.新規学卒者の採用

(1)平成29年3月の採用計画

〇「あった」が26.4%

(単位 %)<図19>平成29年3月の採用計画の有無

平成29年3月の採用計画が「あった」と回答した事業所は、規模が大きい事業所ほど高くなる傾向が見られ、「100~300人」が最も多く83.0%である。全国と比較すると、広島県は26.4%で全国の21.1%より5.3ポイント上回っている。業種別では、非製造業(22.9%)に比べ、製造業(30.5%)が7.6ポイント上回っている。<図19>

22.9

30.5

83.0

48.1

16.8

4.6

26.4

21.1

77.1

69.5

17.0

51.9

83.2

95.4

100.0

73.6

78.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

あった なかった

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

19

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(2)新規学卒者の初任給

<表1>新規学卒者の学卒別平均初任給(加重平均) (単位 円)

27年度 28年度 29年度 対前年増加額

技術系 160,629 164,980 166,019 1,039

事務系 165,667 159,570 157,038 △ 2,532

技術系 175,504 174,288 180,811 6,523

事務系 166,701 161,571 164,727 3,156

技術系 163,143 173,936 190,700 16,764

事務系 162,696 161,211 182,625 21,414

技術系 187,516 191,510 196,326 4,816

事務系 190,334 195,365 192,157 △ 3,208

技術系 157,749 160,303 162,402 2,099

事務系 155,120 155,608 156,612 1,004

技術系 171,374 173,183 176,028 2,845

事務系 167,903 166,831 171,125 4,294

技術系 172,504 175,309 175,323 14

事務系 168,289 172,396 171,517 △ 879

技術系 194,502 197,015 199,399 2,384

事務系 192,247 196,338 195,292 △ 1,046

短大卒(含高専)

専門学校卒

高校卒

大学卒

専門学校卒業者の初任給は、技術系、事務系共に増加しているが、技術系の方が増加額が大きい。なお、全国では技術系、事務系共に増加している。<表1>

高校卒

広島県

大学卒

学卒

専門学校卒

短大卒(含高専)

技術系の初任給の額は全ての学卒者が対前年よりも増加し、事務系は「専門学卒」「短大卒(含高専)」が増加している。特に、「短大卒」は大幅な増加となっており、技術系、事務系ともに「短大卒(含高専)」を上回った。<図20><図21>

大学卒業者の初任給は、技術系が増加、事務系が減少しており、その結果、技術系と事務系が昨年とは逆転している。全国においては、技術系が増加、事務系が減少している。<表1>

全国

高校卒業者の初任給は、技術系が増加、事務系が減少している。全国では技術系、事務系共に額が増加している。<表1>

短大(高専含む)卒業者の初任給は、技術系、事務系共に大きく増加したが、事務系の方が増加額が大きい。一方、全国では、技術系、事務系共に大きな変化は見られず、結果広島県がどちらも大きく上回っている。<表1>

20

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(参考)新規学卒者の学卒別平均初任給(単純平均) (単位 円)

27年度 28年度 29年度

技術系 161,198 167,696 168,873

事務系 164,000 161,896 158,461

技術系 174,224 174,450 179,770

事務系 167,119 167,750 163,200

技術系 165,500 175,600 191,440

事務系 172,198 165,423 180,500

技術系 189,120 193,370 196,113

事務系 191,031 194,026 189,079

技術系 158,374 161,167 162,176

事務系 154,372 155,544 156,612

技術系 170,648 171,216 175,035

事務系 167,439 166,679 170,515

技術系 172,093 174,102 175,594

事務系 168,194 170,481 172,083

技術系 193,175 195,809 196,689

事務系 191,223 193,294 191,820

(単位 円)

(単位 円)

広島県

高校卒

専門学校卒

全国

高校卒

専門学校卒

大学卒

短大卒(含高専)

<図20>新規学卒者初任給の推移(技術系)(加重平均)

<図21>新規学卒者初任給の推移(事務系)(加重平均)

学卒

短大卒(含高専)

大学卒

160,629 164,980166,019

175,504 174,288180,811

163,143

173,936

190,700187,516

191,510196,326

150,000

160,000

170,000

180,000

190,000

200,000

27年度 28年度 29年度

高校卒

専門学校卒

短大卒(含高専)

大学卒

165,667

159,570 157,038

166,701161,571 164,727

162,696 161,211

182,625

190,334

195,365

192,157

150,000

160,000

170,000

180,000

190,000

200,000

27年度 28年度 29年度

高校卒

専門学校卒

短大卒(含高専)

大学卒

21

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(3)新規学卒者の採用充足状況

〇「専門学校卒」「短大卒(含高専)」事務系の充足率100%

<表2>新規学卒者の学卒別採用予定・採用人数及び充足率

技術系 51 127 94 74.0 1.84

事務系 9 24 21 87.5 2.33

合計 57 151 115 76.2 2.02

技術系 20 37 35 94.6 1.75

事務系 10 11 11 100.0 1.10

合計 30 48 46 95.8 1.53

技術系 10 18 14 77.8 1.40

事務系 4 8 8 100.0 2.00

合計 13 26 22 84.6 1.69

技術系 49 137 97 70.8 1.98

事務系 34 78 71 91.0 2.09

合計 72 215 168 78.1 2.33

技術系 1,742 4,411 3,457 78.4 1.98

事務系 473 981 874 89.1 1.85

合計 2,034 5,392 4,331 80.3 2.13

技術系 498 919 796 86.6 1.60

事務系 131 191 179 93.7 1.37

合計 604 1,110 975 87.8 1.61

技術系 192 292 247 84.6 1.29

事務系 115 156 144 92.3 1.25

合計 297 448 391 87.3 1.32

技術系 794 2,065 1,625 78.7 2.05

事務系 617 1,516 1,283 84.6 2.08

合計 1,224 3,581 2,908 81.2 2.38

※ 事業所数の合計は、技術系と事務系の重複採用事業所があるため、合計が合わない場合がある。

平成29年3月の新規学卒者の採用計画に対し、実際に雇用された人数の割合は、事務系においては「専門学校卒」、「短大卒(含高専)」が100%であり、「高校卒」(87.5%)、「大学卒」(91.0%)においても高い充足率となっている。対して技術系においては「専門学校卒」が最も高く94.6%であり、「高校卒」の74.0%、「大学卒」の70.8%が低く、採用計画人数についても、「高校卒」(127人)、「大学卒」(137人)と他と比べて非常に多く計画しており、中小企業者では技術系の新規学卒者を求めているが、人材が不足している現状を示している。

全国においても、事務系の方が充足率が高く、技術系の充足率が低い傾向が見られる。「高校卒」の採用計画人数に技術系と事務系で大きな差が生じているのは広島県と同様の傾向であり、技術系の「高校卒」と「大学卒」が最も求められている。<表2>

専門学校卒

短大卒(含高専)

大学卒

高校卒

高校卒

専門学校卒

大学卒

全国

広島県

学卒事業所数(事業者)

短大卒(含高専)

採用計画人数(人)

採用実績人数(人)

充足率(%)

平均採用人数(人)

22

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<図22>新規学卒者の学卒別充足率の推移(技術系) (単位 %)

(単位 %)

新規学卒者の学卒別充足率の推移を見ると、技術系については、昨年度は全体的に減少したが、平成29年度は再び増加。特に「専門学校卒」は13.3ポイント、「大学卒」は11.1ポイントの大幅な増加となっている。事務系については「専門学校卒」「短大卒(含高専)」は100%のまま推移しており、高卒、大卒は昨年度85%前後まで減少したが、平成29年度に再び増加した。<図22><図23>

<図23>新規学卒者の学卒別充足率の推移(事務系)

73.973.6

74.0

95.7

81.3

94.6

87.5

73.777.8

86.3

59.7

70.8

50

60

70

80

90

100

27年度 28年度 29年度

高校卒

専門学校卒

短大卒(含高専)

大学卒

84.6

87.5

100 100 100

91.7

85.1

91.0

70

75

80

85

90

95

100

27年度 28年度 29年度

高校卒

専門学校卒

短大卒(含高専)

大学卒

23

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(4)平成30年3月の採用計画

〇「ある」が32.9%

(単位 %)

(単位 %)

<図24>平成30年3月の採用計画の有無

<図25>採用計画の推移

平成30年3月に採用計画が「ある」と回答した事業所は、規模が大きい事業所ほど高くなる傾向が見られ、「100~300人」が最も多く83.0%である。「未定」の回答も多く、今後の景気動向により大きく左右される可能性もある。全国と比較すると、広島県は32.9%と全国の27.1%より5.8ポイント上回っている。業種別では、非製造業(29.2%)に比べ、製造業(37.3%)が8.1ポイント上回っている。<図24>

採用計画の推移では、昨年と比較すると、「ない」または「未定」が減少し、「ある」が7.6ポイント増加している。<図25>

29.2

37.3

83.0

55.4

26.0

8.5

5.1

32.9

27.1

49.6

44.9

9.4

25.8

51.1

67.0

79.6

47.4

50.4

21.2

17.8

7.5

18.8

22.8

24.5

15.3

19.6

22.6

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

ある ない 未定

21.0 25.8 27.7 25.332.9

58.055.6

45.4 49.847.4

21.0 18.627.0 24.8 19.6

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

26年 27年 28年 29年 30年

ある ない 未定

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

24

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6.障害者雇用

(1)障害者の雇用状況

〇「雇用している」が21.2%

<図26>障害者の雇用の有無 (単位 %)

 障害者の雇用状況について、「雇用している」と回答した事業所は規模が大きい事業所ほど高くなる傾向がみられ、「100人~300人」が最も多い86.8%である。広島県は21.2%で全国の20.8%とほぼ同水準にある。業種別では、「非製造業」(13.0%)に比べ「製造業」(31.0%)が18.0ポイント上回っている。<図26>

13.0

31.0

86.8

36.0

9.1

4.6

3.1

21.2

20.8

87.0

69.0

13.2

64.0

90.9

95.4

96.9

78.8

79.2

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

雇用している 雇用していない

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

25

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<図27>雇用する障害者の人数 (単位 %)

<図28>今後の障害者雇用の予定 (単位 %)

 障害者を「雇用している」と回答した事業所の雇用する障害者の人数について、広島県では「1人」と回答した事業所が最も多く、56.7%であった。業種別に見ても製造業、非製造業ともに「1人」の回答が最も多く、それぞれ54.3%、61.7%であった。<図27>

 障害者を雇用していない事業所における今後の障害者雇用の予定について、広島県では「雇用する予定がある」(2.9%)、「雇用を検討している」(21.8%)を合わせて24.7%となっており、全国の16.0%を8.7ポイント上回った。<図28>

1.5

2.9

4.3

1.9

14.5

21.8

19.3

23.4

83.9

75.3

76.3

74.7

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全国

広島

製造業

非製造業

雇用する予定がある 雇用を検討中である 雇用する予定はない

58.8

56.7

54.3

61.7

22.3

24.8

24.5

25.5

8.7

7.1

8.5

4.3

4.5

5.7

7.4

2.1

5.7

5.7

5.3

6.4

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

全国

広島

製造業

非製造業

1人 2人 3人 4人 5人以上

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

26

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7.従業員の過不足状況

(1)従業員の過不足状況

〇「職種・部門によって不足」が42.8%

<図29>従業員の過不足状況 (単位 %)

 従業員の過不足状況について、広島県では「職種・部門によって不足」(42.8%)がトップであり、次いで「適正」(37.3%)となっている。全国と比較してみると、同様の傾向が見受けられる。 また、業種別では、「職種・部門によって不足」と回答した事業所は、非製造業(38.1%)に比べ、製造業(48.5%)が10.4ポイント上回っている。<図29>

1.6

2.3

3.6

1.1

4.1

4.1

4.3

3.9

37.2

37.3

34.0

40.0

40.3

42.8

48.5

38.1

16.8

13.6

9.6

16.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全国

広島県

製造業

非製造業

全体的に過剰 職種・部門によっては過剰 適正

職種・部門によって不足 全体的に不足

100806040200 9070503010

27

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(2)職種・部門別の従業員の不足状況

〇「現業・生産」が56.6%

<図30>職種・部門別の従業員の不足状況(複数回答) (単位 %)

職種・部門別の従業員の不足状況について、広島県では「現業・生産」が56.6%と最も高い結果となったが、全国の59.5%と比べると、2.9ポイント下回っている。次いで「営業」(30.8%)、「生産管理・生産技術」(17.7%)の順番となっている。

業種別で見ても製造業、非製造業ともに「現業・生産」が最も高く、特に製造業では71.0%と高い数字を残している。<図30>

59.5

27.9

10.1

1.5

20.0

12.1

2.7

6.1

4.5

1.7

8.7

56.6

30.8

9.7

1.6

17.7

11.0

3.8

5.9

4.0

1.3

9.4

71.0

29.0

14.2

1.7

25.0

5.7

4.5

5.7

3.4

0.6

2.8

43.7

32.5

5.6

1.5

11.2

15.7

3.0

6.1

4.6

2.0

15.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80

現業・生産

営業

研究開発・設計

購買・仕入

生産管理・生産技術

販売・サービス

情報システム

総務・人事・労務

財務・経理

経営企画

その他

全国 広島県 製造業 非製造業

28

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(3)従業員不足の理由

〇「求める人材が来ない」が56.8%

<図31>従業員不足の理由(複数回答) (単位 %)

従業員不足の理由について、広島県では「求める人材が来ない」が56.8%と最も高く、次いで「新規採用が困難」(38.1%)、「若手従業員が定着しない」(31.9%)の順番となっている。全国と比較すると、「求める人材が来ない」(60.2%)は3.4ポイント下回り、「新規採用が困難」(32.0%)は6.1ポイント上回っている。 業種別で見ると、製造業、非製造業ともに大きな差はない。<図31>

32.0

32.9

13.9

16.6

3.4

22.6

60.2

3.9

38.1

31.9

13.4

13.9

1.9

24.9

56.8

2.7

38.1

30.1

12.5

17.0

1.7

26.7

56.8

2.8

38.1

33.5

14.2

11.2

2.0

23.4

56.9

2.5

0 10 20 30 40 50 60 70

新規採用が困難

若手従業員が定着しない

定年退職者が多い

事業の業務量が増大

新規事業立ち上げのため

人材育成が十分にできない

求める人材が来ない

その他

全国 広島県 製造業 非製造業

29

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(3)従業員不足への対応

〇「経験者の中途採用」が66.2%

<図32>従業員不足への対応(複数回答) (単位 %)

従業員不足への対応について、広島県では「経験者の中途採用」が66.2%と最も高く、次いで「新規学卒者の採用」(39.9%)、「継続雇用者の活用」(31.4%)の順番となっている。全国と比較すると、同様の傾向が見受けられる。

業種別で見ると、「社内の配置転換」「パートタイム労働者の活用」「派遣社員の活用」において製造業が非製造業を大きく上回っている。<図32>

26.6

17.5

34.8

66.3

19.6

11.4

13.1

32.6

3.8

15.1

6.9

26.8

22.3

39.9

66.2

16.6

9.4

13.7

31.4

3.8

15.3

5.3

26.1

29.0

42.0

62.5

23.3

8.0

21.6

33.0

3.4

10.8

7.4

27.4

16.2

38.1

69.5

10.7

10.7

6.6

29.9

4.1

19.3

3.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80

従業員の教育訓練

社内の配置転換

新規学卒者の採用

経験者の中途採用

パートタイム労働者の活用

アルバイトの活用

派遣社員の活用

継続雇用者の活用

大企業の定年退職者の活用

外注・アウトソーシング

その他・特に方法はない

全国 広島県 製造業 非製造業

30

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8.賃金改定

(1)賃金改定実施状況

〇「引上げた」と回答した事業所が40.0%

(単位 %)

(単位 %)<図34>賃金改定実施状況の推移

<図33>賃金改定実施状況

調査時点(平成29年7月1日)までに賃金を「引上げた」と回答した事業所は40.0%、「7月以降引上げる予定」と回答した事業所は11.9%であり、賃金引上げに対して前向きな回答をした事業所は、全体の51.9%である。対して、「引下げた」と回答した事業所は0.9%、「7月以降引下げる予定」と回答した事業所は0.6%であり、賃金引下げについては、全体の1.5%と低い水準である。 規模別では、規模が大きくなるほど「引上げた」の割合が高くなる傾向にある。業種別では、「引上げた」と回答した事業所は、「非製造業」(33.1%)に対し、「製造業」(48.2%)となっており、「製造業」が15.1ポイント高い。<図33>

賃金改定実施状況の推移で見ると、「引き上げた」は昨年に比べ増加したが、平成26、27年度の水準に至っていない。「今年は実施しない(凍結)」は過去5年で最も低い水準となっている。<図34>

33.1

48.2

69.8

58.6

36.8

25.0

12.2

40.0

46.6

1.1

0.7

1.9

0.5

1.9

2.0

0.9

0.6

15.5

8.9

1.9

7.5

11.8

18.5

22.4

12.5

16.9

11.6

12.2

15.1

10.2

15.0

15.7

2.011.9

11.1

0.8

0.3

1.1

0.9

0.6

0.4

37.8

29.7

11.3

22.0

35.5

38.9

61.2

34.1

24.4

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

引上げた 引下げた 今年は実施しない(凍結)

7月以降引上げる予定 7月以降引下げる予定 未定

36.2 41.8 43.2 38.9 40.0

4.11.1 0.7

0.5 0.921.3 20.7 14.9 17.9 12.5

38.4 36.4 41.3 42.8 46.6

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

引上げた 引下げた 今年は実施しない(凍結) その他

100806040200 9070503010

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

31

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(2)賃金改定額

〇平均賃金251,316円(加重平均)

<図35>平均賃金の推移(加重平均) (単位 円)

(参考)都道府県別平均賃金(加重平均)(金額順) (単位 円)

都道府県名 平均賃金 都道府県名 平均賃金 都道府県名 平均賃金

1 東京都 295,147 17 山梨県 256,820 33 香川県 235,240

2 千葉県 285,170 18 奈良県 256,116 34 島根県 233,474

3 神奈川県 284,212 19 富山県 255,093 35 宮崎県 231,324

4 大阪府 281,846 20 石川県 255,093 36 高知県 230,163

5 埼玉県 280,738 21 北海道 252,860 37 福島県 229,419

6 滋賀県 273,392 22 長野県 252,741 38 青森県 228,881

7 愛知県 273,034 23 広島県 251,316 39 熊本県 228,780

8 福井県 272,426 24 福岡県 250,690 40 山形県 227,513

9 京都府 266,739 25 愛媛県 249,935 41 佐賀県 227,083

10 兵庫県 266,422 26 茨城県 246,009 42 秋田県 226,472

11 三重県 264,701 27 岡山県 245,598 43 沖縄県 226,422

12 岐阜県 264,610 28 徳島県 242,878 44 鳥取県 226,324

13 和歌山県 262,974 29 宮城県 240,508 45 大分県 218,775

14 山口県 262,228 30 新潟県 238,374 46 岩手県 216,355

15 静岡県 259,603 31 鹿児島県 238,312 全国平均賃金 251,626

16 群馬県 259,559 32 長崎県 236,384

※栃木県は調査を実施していない。

平成29年度の賃金が確定している事業所(賃金改定を実施した事業所及び凍結した事業所)における、1人当たりの平均賃金(加重平均)は、251,316円で、昨年度の251,078円より238円上回っている。

平均賃金(加重平均)の推移を見ると、平成27年度以降増加傾向にあるが、平成29年度の増加幅が全国より小さかったため、昨年度から逆転し、全国を310円下回る結果となっている。<図35>

249,390

248,673

249,241250,295

251,626251,706

249,541

246,784

251,078251,316

246,000

247,000

248,000

249,000

250,000

251,000

252,000

253,000

254,000

255,000

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度

全国 広島県

32

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<表3>賃金改定額(規模・業種別)

加重平均 単純平均

改定後の賃金(円)

昇給額(円)

昇給率(%)

改定後の賃金(円)

昇給額(円)

昇給率(%)

251,626 5,161 2.09 249,718 5,721 2.34

251,316 4,836 1.96 249,801 5,382 2.20

239,731 2,727 1.15 239,541 2,534 1.07

261,204 3,555 1.38 260,244 4,241 1.66

252,931 7,097 2.89 249,970 7,669 3.17

250,195 4,708 1.92 247,372 4,826 1.99

251,638 4,422 1.79 250,795 4,566 1.85

計 246,621 4,452 1.84 242,150 4,250 1.79

 食料品 226,394 8,220 3.77 226,864 5,076 2.29

 繊維工業 238,637 1,905 0.80 215,493 2,295 1.08

 木材・木製品 262,285 3,577 1.38 255,542 3,754 1.49

 印刷・同関連 259,220 3,492 1.37 248,497 3,216 1.31

 窯業・土石 278,054 3,121 1.14 265,521 3,119 1.19

 化学工業 265,966 2,989 1.14 258,423 3,079 1.21

 金属関連製品 239,796 4,293 1.82 239,089 4,400 1.87

 機械器具 239,185 4,454 1.90 244,904 4,814 2.01

 その他 258,702 5,231 2.06 238,044 5,253 2.26

計 260,122 5,555 2.18 258,173 6,620 2.63

 情報通信業 284,325 4,875 1.74 285,982 5,938 2.12

 運輸業 203,781 2,783 1.38 201,197 3,558 1.80

 建設業 計 268,049 7,476 2.87 273,283 6,682 2.51

 総合工事業 264,005 5,458 2.11 276,494 6,394 2.37

 職別工事業 304,469 6,202 2.08 294,287 4,157 1.43

 設備工事業 252,886 9,214 3.78 255,171 8,809 3.58

 卸売・小売業 計 258,543 4,052 1.59 250,525 3,751 1.52

 卸売業 260,349 4,503 1.76 258,849 4,359 1.71

 小売業 246,034 929 0.38 217,228 1,319 0.61

 サービス業 計 257,396 12,883 5.27 246,073 14,979 6.48

 対事業所 サービス業 278,843 14,592 5.52 259,958 15,050 6.15

 対個人 サービス業 221,972 10,061 4.75 225,245 14,871 7.07

平成29年度の広島県における1人当たりの平均賃金(加重平均)は、251,316円である。1人当たりの平均賃金の事業所当たりの平均(単純平均)は、249,801円である。単純平均では全国を上回ったが、加重平均では全国を下回る結果となっている。

規模別では、全ての規模の事業所で加重平均、単純平均ともに昇給額がプラスとなっている。

業種別でも、全ての業種において、加重平均、単純平均ともに昇給額がプラスとなっている。中でも非製造業の中で「サービス業」の昇給額、昇給率が高くなっている。<表3>

全国

広島県

  1~4人

  5~9人

 10~29人

 30~99人

 100~300人

規模別

業種別

製造業

非製造業

※平成29年度における昇給額は、調査対象企業の対前年度比差であり、<図35>にある平成28年度の平均賃金との差は合致しない。

33

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(3)賃金改定内容

〇「定期昇給」が64.0%

(単位 %)

賃金改定内容について広島県では「定期昇給」(64.0%)がトップであり、次いで「基本給の引き上げ」(29.5%)、「ベースアップ」(15.8%)となっている。全国と比較すると、「定期昇給」(53.7%)を10.3ポイント上回っているが、「基本給の引き上げ」(35.8%)は6.3ポイント下回っている。

業種別で見ると、「定期昇給」は「製造業」が64.8%と「非製造業」の63.1%より1.7ポイント上回っているが、「諸手当の改定」は6.2ポイント、「臨時給与(賞与等)の引上げ」は5.4ポイント非製造業が製造業を上回っている。<図36>

<図36>賃金改定内容(複数回答)

53.7

14.8

35.8

14.7

10.4

64.0

15.8

29.5

15.2

8.6

64.8

14.5

29.6

12.3

6.1

63.1

17.2

29.3

18.5

11.5

定期昇給

ベースアップ

基本給の引上げ

諸手当の改定

臨時給与(賞与等)の引上げ

0 10 20 30 40 50 60 70

全国 広島県 製造業 非製造業

34

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(4)賃金改定要素

〇「企業の業績」がトップで61.5%

(単位 %)<図37>賃金改定の決定要素(複数回答)

賃金改定の決定要素について、広島県では「企業の業績」(61.5%)がトップであり、次いで「労働力の確保・定着」(55.0%)、「世間相場」(25.0%)となっている。全国と比較すると同様の傾向が見受けられる。

業種別で見ても「世間の相場」「物価の動向」に若干の差はあるものの、製造業、非製造業ともに同様の傾向が見受けられる。<図37>

63.6

24.2

53.9

6.6

20.6

3.6

19.1

5.1

1.2

7.3

61.5

25.0

55.0

8.2

18.8

3.2

21.5

5.0

1.2

5.6

61.2

26.8

54.1

10.4

19.7

3.3

21.3

3.8

0.5

4.9

61.8

22.9

56.1

5.7

17.8

3.2

21.7

6.4

1.9

6.1

0 10 20 30 40 50 60 70

企業の業績

世間相場

労働力の確保・定着

物価の動向

労使関係の安定

親会社又は関連会社の改定の動向

前年度の改訂実績

賃上げムード

消費税増税

その他(重視した要素はない)

全国 広島県 製造業 非製造業

35

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9.労働組合

(1)労働組合の有無

〇「ない」が94.4%

(単位 %)<図38>労働組合の有無

労働組合が「ある」と回答した事業所は5.6%、「ない」が94.4%であった。全国と比較すると、「ある」が1.2ポイント下回っている。規模が大きい事業所ほど「ある」が高くなる傾向が見られ、「100~300人」規模が最大の26.4%である。また、「1~4人」、「5~9人」、「10~29人」ではいずれの規模においても5.0%以下と低くなっている。広島県全体で見た場合は5.6%と低い割合であり、全国平均である6.8%を1.2ポイント下回っている。

業種別で労働組合が「ある」と回答した事業所は、「非製造業」(2.5%)に比べ、「製造業」(9.2%)の方が高い結果となっている。<図38>

2.5

9.2

26.4

6.5

2.7

2.8

2.0

5.6

6.8

97.5

90.8

73.6

93.5

97.3

97.2

98.0

94.4

93.2

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

非製造業

製造業

100~300人

30~99人

10~29人

5~9人

1~4人

広島県

全国

ある ない

100806040200 10 30 50 70 90

36

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