プロジェクトの基本
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プロジェクトの基本
2015/1/13
DMM.comラボ勉強会資料
今回の勉強会の目標
1.プロジェクトとは何か理解する
2.プロジェクトの運営体制について理解する
3.失敗したときにどうするか考える
さらっとやるつもりが30ページを超えました。飛ばし気味でいきます。
ボードゲームやったことあります?
Wikimedia: ColonsDeCatane_Lyon_01
ゲームには勝利条件がある
● 勝利条件を満たせば「勝ち」● そうじゃなかったら「負け」
Wikimedia: Pike_and_shot_model
さて、あなたのプロジェクトの勝利条件は?
● これがはっきりしてないプロジェクトは危ない。
● 勝利条件が複数あって、どっちが正解かわからないケースもあったりする。。。。。
Wikimedia: Yokoyama_Norihiro,_Japanese_jockey
プロジェクトとは?
プロジェクトの3要素
● 期間● リソース(ヒト、モノ、金、情報)● スコープ、品質
基本中の基本
どのぐらいの期間で、どのぐらいのお金をかけて、何を作るか
すべてのプロジェクトはこの定義がある。この定義がされていないものはプロジェクトではない。
プロジェクトでないもの: 日々の運用業務、日々の営業業務、など
プロジェクトの勝利条件
● 期間● リソース(ヒト、モノ、金、情報)● スコープ、品質
プロジェクト完了時に、決めておいたこの3要素を満たせてれば勝ち
プロジェクトのボーナス
● メンバー間で成功を分かちあう喜び● プロジェクトオーナーからの感謝● 自分のミッションをこなせた満足感● 個人およびチームの成長、レベルアップ
プロジェクトをやるとボーナスが得られる
ボーナスGETとプロジェクトの成功は違う!!
失敗してもボーナスはある
プロジェクトの3要素は
誰が決めるの?
プロジェクトの3要素はオーナーが決める
プロジェクトオーナー
プロジェクトチーム
プロジェクトマネージャー
依頼
プロジェクトの3要素を決めて依頼する
プロジェクトの3要素を満たすようにプロジェクトを推進する
コンサルタント、監査人は何をするか
プロジェクトオーナー
プロジェクトチーム
プロジェクトマネージャー
監査人
正しく実行できているかチェックを依頼
コンサルタント
プロジェクトの3要素作成等を依頼
監査
ディレクター、プロデューサーって?
● プロジェクトマネージャー、の代わりに、ディレクター、プロデューサーがいるケースもある。
● 映画やテレビ業界等では、ディレクターとプロデューサーがいるのが普通
● チームが大きかったり、外部との調整が必要だったりする場合、責任範囲をディレクターとプロデューサーで分担する。
● ウェブ開発においては、プロデューサーの役割をオーナー側が担うケースもある。
役割 立場 責任を持つもの 責任を持たないもの
プロジェクトマネージャー プロジェクト責任者 期間リソース品質、スコープ
プロデューサー 経済的な責任者 期間リソース
品質
ディレクター 品質面の責任者 期間品質、スコープ
リソース
プロデューサー、ディレクターがいる体制1
プロジェクトオーナー
プロジェクトチーム
プロデューサー
依頼
プロジェクトの3要素を決めて依頼する
ディレクター
立場的には、プロデューサーの下にディレクターが来ることが多い
プロデューサー、ディレクターがいる体制2
プロジェクトオーナー
プロジェクトチーム
プロデューサー
依頼
プロジェクトの3要素を決めて、リソースの手配を行なう
ディレクター期間と品質に責任を持ってプロジェクトを推進する。リソースの追加はプロデューサーに依頼する。
リソースを手配した上で、期間と品質を定めて依頼
営業、部門長の立場は?
プロジェクトオーナー
プロジェクトチーム
営業、部門長
依頼
プロジェクトの3要素を決めて依頼する
プロジェクトマネージャー
営業や部門長は経済的な責任を負う=プロデューサー的立場
大変です、オーナーがいません!!
● たまにオーナーが良くわからないこともある● 複数団体の共同プロジェクトとか● 税金を使ったプロジェクトとか● 実験プロジェクトとか● オーナーが責任を取りたくなくて隠れてるとか
プロジェクトを中止する権限を持ってる人が真のオーナーです。
これで勝てる???
オーナーが欲しいものを
作るのは難しい。。。。
オーナーの決定が遅れると
完成までの時間が遅くなる
体制を変更してみる
プロジェクトチーム
プロジェクトマネージャー
プロジェクトの
3要素を一緒に決めよう!!
何か問題があったら
すぐにフィードバックしよう!!
プロジェクトオーナー
アジャイルソフトウェア開発宣言
私たちは、ソフトウェア開発の実践
あるいは実践を手助けをする活動を通じて、
よりよい開発方法を見つけだそうとしている。
この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。
プロセスやツールよりも個人と対話を、
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
契約交渉よりも顧客との協調を、
計画に従うことよりも変化への対応を、
価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを
認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。
http://www.agilemanifesto.org/iso/ja/
アジャイル宣言の背後にある原則
一言で言うと
オーナーとプロジェクトチームとの
相互のリスペクトがとっても大事
http://agilemanifesto.org/iso/ja/principles.html
相互リスペクトがないと酷いことになるので注意
価値観が違ったら分離するほうがお互い幸せだよ
アジャイル開発で良くある誤解
プロジェクト体制とか3要素とかそんなものを決めなくても、アジャイル開発とかDevOpsとかでみんなで走りながら考えれば、なんとなくうまくいくんじゃね??
アジャイル開発もDevOpsも、価値観を共有することで、決め
るべきものを迅速に決めたり、必要に応じて迅速に変更した
りするための手法。
決めるものはちゃんと決めないと走れません。
仮説でも良いので決めるものは決める!!
うまくいきません
頑張っても
負けちゃうこともあるんだよねえ
「敗軍の将を処罰するのは容易い。
だがそれでは、敗戦の理由と様子と
対策を知ることができない。
シギクトクは諸将の前で戦いの様子
を詳しく語らなければならない」
チンギスハン
古代ローマでは敗戦を喫した将軍は、
高確率で次の戦いでも軍団長として
取り立てられた。理由は「戦って負け
たからには、その敗戦の相手を他の
誰よりも知っているだろう」というも
の。実際にその機会を生かして雪辱を
果たすケースも多かった。
敗戦の原因究明はとても大事
転んでもタダでは起きない!!
Wikimedia: Daruma_dolls
失敗を罰する弊害
1.失敗の隠蔽、責任転嫁が横行する2.プロジェクトのゴール設定が下がる
1.同じ失敗を繰り返す2.チームが成長しなくなる
ただし悪いことはちゃんと処罰する
ローマでも仲が悪い友軍を助けに行かなかった将軍は処罰されている。(罰金刑)私情で判断は戦場ではやってはいけない行為。
プロジェクトをうまく回すためには
努力して、経験して、考え続けよう
1.セオリーはちゃんと勉強する2.沢山のプロジェクトを経験する3.うまくいくように考え続ける
ググって真似してOK、ではない。経験は力にもなるが足枷にもなる場合もある。なぜならば同じプロジェクトは一つもない。自分の頭で考え続けるのは大事。
ゲームでも一緒
おしまい
おまけ(時間があれば)1.システム開発時に考慮すべきシステムのライフサイクル2.システム開発における受発注フロー
システムライフサイクル
企画 構築 運用 廃棄
保守
システムが価値を生み出すのは、運用フェーズ、だけ。
それ以外は、費用が発生するだけなので、そこのフェーズの費用は減らしたい。
費用はフェーズ全体で捉えなければいけない。
受発注フロー
広報
外部組織に依頼するときはこのフローを考慮すること。
現場以外のタスクも考慮すること。
営業 見積 発注 作業 納品 検収 請求 入金
営業、営業事務購買
現場 経理広報