ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

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Marketing


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Page 1: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド優位の戦略―顧客を創造する BIの開発と実践 第 3章ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

CMパンチ佐々木 康彦

Page 2: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・アイデンティティ• ブランド戦略を策定する際の長期的ビジョンの核となるべきものである。• 戦略担当者が創造し、維持しようと意図する「ブランド連想のユニークな集合であり、ブランドに一体性を与え、マーケティング・ミックスの方向性と内容を規定するもの。• 戦略立案者が当該ブランドを「どのように知覚されたいか(されるべきか)」と考えるかという目標ないし理想像として捉えられるべきものである。

Page 3: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・アイデンティティのわな

ブランド・イメージのわな ブランド・ポジションのわな

外部に目を向けるわな 製品属性に執着するわな

Page 4: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・イメージブランドは現在どのように知覚されているか

ブランド・アイデンティティ戦略策定者はブランドをどのように知覚されたいと思っているか

ブランド・ポジションブランド・アイデンティティや価値提案の一部で、標的顧客に積極的に伝達されるもの

Page 5: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・イメージのわな• 行き過ぎた顧客志向• ブランドが達成したいと望んでいるものも反映しなければならない• ブランド・イメージは通常、受動態で過去を見る。ブランド・アイデンティティは能動的で、将来を見据えたもの• ブランドに期待される連想を反映する• 持続的競争優位をもたらす事業戦略を反映しなければならない• 永続的な品質がブランド・イメージとして目立たなくても反映すべき

Page 6: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・ポジションのわな•ブランド・ポジションは、ブランド・アイデンティティおよび価値提案の一部であり、訴求対象に積極的に伝達されると同時に、競合ブランドに対する優位を示すもの。•ブランド・ポジションのわなは、ブランドアイデンティティの探索がブランド・ポジションの探索と同一視されるときに発生

Page 7: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

外部に目を向けるわな•アイデンティティの有効性は、ブランドの強さ、価値、見通しを明らかにしようとする洗練された努力にも依存しているので、ブランド・アイデンティティはブランドが何かを内部に伝達する手段となる。

Page 8: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

製品属性に執着するわな

製品分野、属性品質、用途

組織連想 ブランド・パーソナリティ

シンボル

自己表現的便益ブランドと顧客の関係

情緒的便益

ユーザー・イメージ

原産国

ブランドブランドは製品以上のものである

Page 9: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

製品属性に執着するわな•ブランドは製品以上のものである•●●というブランドが単なる製品以上のものであると理解することは、価格戦略、市場細分化戦略、またコミュニケーション戦略にとって重要な示唆を与える。•製品属性に基づくアイデンティティの限界(差別化できない、模倣されやすい、合理的な顧客を想定している、ブランド拡張戦略を制限する、戦略の柔軟性を弱める)

Page 10: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・アイデンティティ・システム

製品としてのブランド1. 製品分野2. 製品属性3. 品質/価値4. 用途5. ユーザー6. 原産国

組織としてのブランド7. 組織属性(例、革新性、消費者志向、信用)8. ローカルかグローバルか

人としてのブランド9. パーソナリティ(例、誠実、エネルギッシュ、無骨な)10. ブランドと顧客の関係(例、友人、助言者)

シンボルとしてのブランド11. ビジュアル・イメージとメタファー12. ブランドの伝統

製品としてのブランド・機能的便益  ・情緒的便益  ・自己表現的便益

信頼性・他のブランドの支援

ブランドと顧客の関係

コア部分拡張部分

ブランド・アイデンティティ

出典:デービッド・ A. アーカー ブランド優位の戦略―顧客を創造する BIの開発と実践( P98)

Page 11: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

わなからの脱出• 製品としてのブランドには、ユーザー・イメージや原産国(地域)という視点が含まれる• ブランド・アイデンティティは、製品としてのブランドに加えて、組織、人、シンボルとしてのブランドという視点にも基づく。• 価値提案には機能的便益だけでなく、情緒的便益、自己表現的便益も含まれる。• ブランドは、価値提案だけでなく、信頼性を与える能力も有する。• 外部に対してだけでなく、内部に対するブランド・アイデンティティの役割。• 積極的に伝達されるべき目的であるブランド・ボジションやコア・アイデンティティよりも広いブランド特性。

Page 12: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

準拠枠の創造• 戦略策定者の目標の一つは、顧客がブランドや競争相手のことを考えたり、それを評価するときに使用する準拠枠を創造することでなければならない。• たとえば、ブランドが何を表しているかを顧客にわからせるためには、ウェルズ・ファーゴは駅馬車を使い、マールボロはマールボロ・カントリーを販促に使い、サターンはその従業員チームの価値を強調する。

Page 13: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

製品分野──製品クラスとの連携• ブランドはどんな製品を連想させるのか。• ハーゲンダッツはアイスクリーム、 VISAはクレジットカード、ビュイックは乗用車、コンパックはコンピュータである

Page 14: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

製品関連の属性• 製品を購入したり使用することに直接関連する属性は、顧客に機能的便益や、場合によれば情緒的便益を提供する。• 製品関連の属性は、特徴またはサービスのような何か特別なものか、または何かよいものを提供することによって価値提案を行うことができる。• あまり製品属性にこだわると、アイデンティティ構築活動から、ブランドに価値や差別性を与えることのできる他の視点が脱落するという問題が起きる。

Page 15: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

品質、価値• 品質要素は、別に分けて考えなければならないほど重要な製品関連の属性の一つである。(欧米においては)• 価値は品質と密接に関連している。それは価格表現を加えることによってその概念を豊かにする。• ラバーメイドは、最高品質の製品を適正価格で提供することで価値を与える。ウォルマートも主にそうした価値を提供する小売業者として自らをポジショニングしている。

Page 16: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

使用機会の連想• ブランドのなかには特殊な用途または適応能力を持つことに成功し、競争相手とこの面で対抗しようとするものがある。• ゲータレードは、ハイレベルの記録を維持しようとする運動選手が使っている状況をつくり出す。• スターバックスのコーヒーショップは親切なスタッフがいて、リラックス目的で堅苦しくないが、高級な雰囲気を持つ空間を提供する

Page 17: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ユーザーの連想• ユーザーのタイプ別にブランドをポジショニングすること。• エディ・バウアーは、アウトドアのライフスタイルを持つ人々に当世代風のファッションを提供している。• ユーザータイプ別のポジショニングは、価値提案やブランド・パーソナリティを意味する。

Page 18: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

国や地域とのつながり• 戦略上のもう一つの選択肢は、国や地域ブランドを結びつけることによってブランドに信頼性を付加することである。• 例) シャネルは永遠にフランスのもの• 原産国は製品カテゴリーに関係なく製品属性を伝えることもできる

Page 19: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

組織としてのブランド• 製品やサービスの属性よりも組織の属性に焦点を合わせること。• 革新、品質へのこだわり、環境への配慮のような組織属性は、企業の従業員、文化、価値、プログラムによってつくり出される。• 組織属性は、製品属性よりも競争相手が行う訴求に対して耐久力や抵抗力を持っている。(模倣困難性など)• 組織属性は、価値提案に貢献する。(ポストイットという製品に対して、革新的という3 Mの評判が役立ったようなもの)

Page 20: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

人としてのブランド──ブランド・パーソナリティ• 客が自らのパーソナリティを表現する手段となる自己表現的便益を創造するのに役立つかもしれない。例)アップルのユーザは、自らをカジュアルで、反企業的で、創造的であるとみなしている。• ブランド・パーソナリティも顧客とブランドとの関係の基礎となることがある。• ブランド・パーソナリティは、製品属性を伝達することによって、機能的便益に貢献する。

Page 21: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

シンボルとしてのブランド• 強いシンボルはアン電ティティにまとまりと構造を与え、再認と再生を容易にする。• ビジュアル・イメージを含むシンボルは、記憶しやすく協力である。• シンボルは、それがメタファーを伴うならより重要となる。

Page 22: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

コア・アイデンティティ• コア・アイデンティティは、ブランドの永遠の本質を表す。• 例) ミシュラン──タイヤに詳しい運転者用に先進技術でつくられたタイヤ• ブランドの魂は何か• ブランドを動かす根本的な信念や価値は何か• ブランドの背後にある組織の能力は何か• ブランドの背後にある組織は何を表すか• 組織の価値とコア・アイデンティティは一致すべき• ブランドをユニークで価値を持つものにする要素が含まれる

Page 23: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

拡張アイデンティティ• 拡張ブランド・アイデンティティには、豊かさと完全性を与える要素が含まれる。• ブランドが表すものを描く際に役立つ詳細を付け加えることによって絵を完成させる。

Page 24: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

価値提案• ブランドの価値提案とは、顧客に価値を提案するブランドによってもたらされる、機能的便益、情緒的便益、自己表現的便益を表したものである。価値提案が効果的なものになるためには、ブランドと顧客との関係を構築し購買意志決定を促進しなければならない。

Page 25: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

機能的便益• 顧客に機能面の効用を提供する製品属性に基づく便益。

• ボルボはその重量とデザインによって安全で丈夫な車である。• BMWの車は氷の上でもハンドリングに優れている• コークは爽快感と味のよさを提供する

• 機能的便益の限界>差別化できず、模倣されやすい

Page 26: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

情緒的便益• 特定のブランドの購入と使用が顧客に肯定的な感情を与えるとき、そのブランドは情緒的な便益を提供しているという。

• ボルボに乗っているときは安全• BMWの車に乗っているときは興奮する• コークを飲むとエネルギュシュで活動的になる

•情緒的便益は、ブランドの所有や使用という経験に対して豊かさと深みを加える。

Page 27: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

機能的便益と情緒的便益の融合• 機能的便益に情緒的便益を付け加えることで訴求力がアップする

Page 28: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

自己表現的便益•ブランドが製品や人間の自己像のシンボルになるかもしれないということ。ブランドは人間の自己イメージを伝達する方法を提供することによって自己表現的便益をもたらす。• ラルフ・ローレンの香水をつけると洗練された雰囲気がする• リンカーンに乗っている人は成功者であり、権力を持っている

Page 29: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

価値の役割•ブランドが価格とは無関係に評価されるということはないので、便益に比べてあまりにも高い価格は、製品やサービスの価値提案の力を弱める。•しかし、高品質のシグナルにもなり得る。•アイデンティティの創造と管理の目標は、通常、価格よりも便益にその焦点が置かれている。

Page 30: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

最終目標──ブランドと顧客の関係•ブランドと顧客の関係の多くは、ブランドが製品というよりも組織や人と見なされるときに発生する。

Page 31: ブランド・アイデンティティ(アーカーモデル)についてのメモ

ブランド・アイデンティティの理解に向けて•ブランド・アイデンティティの理解と管理は、強いブランドを構築するための鍵であり、ひいては、ブランド・アイデンティティを創造するための鍵でもある。•ブランド・アイデンティティは4つの視点で編成された 12 個の要素から構成される。•アイデンティティの構造には、コア・アイデンティティと拡張アイデンティティ、まとまりと意味のあるアイデンティティの要素グループが含まれる。