6 平成30年の自殺の状況6 平成30年の自殺の状況 ⑴...

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6 平成 30 年の自殺の状況 ⑴ 平成30年における自殺の概要 自殺統計によると(第1-14表)、平成30年 の自殺者数(第1-14-1表)は2万840人で、 前年に比べ481人(2.3%)減少した。性別で は、男性が1万4,290人で全体の68.6%を占め ている。 年齢別の状況についてみると(第1-14-2 表)、「50歳代」が3,575人で全体の17.2%を占 め、次いで、「40歳代」(3,498人、16.8%)、 「60歳代」(3,079人、14.8%)、「70歳代」(2,998 人、14.4%)の順となっている。前年と比べ て、10歳代、70歳代及び80歳以上で増加し、 それ以外の年齢階級では減少している。 職業別の状況についてみると(第1-14-3 表)、「無職者」が1万1,776人で全体の56.5% を占めて最も多く、次いで「被雇用者・勤め 人」(6,447人、30.9%)、「自営業・家族従業 者」(1,483人、7.1%)、「学生・生徒等」(812 人、3.9%)の順となっており、この順位は 前年と同じである。前年と比べて、「無職者」 及び「学生・生徒等」で自殺者数が減少して いる。 原因・動機別の状況についてみると(第1 -14-4表)、原因・動機特定者は1万5,551人 (74.6%)であり、そのうち原因・動機が「健 康問題」にあるものが1万423人で最も多く、 次いで「経済・生活問題」(3,432人)、「家庭 問題」(3,147人)、「勤務問題」(2,018人)の順 となっており、この順位は前年と同じであ る。また、前年と比べて、「家庭問題」、「健 康問題」、「経済・生活問題」及び「男女問 題」で自殺者数が減少している。 16 自殺の現状 第1章

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  • 6 平成30年の自殺の状況⑴ 平成30年における自殺の概要自殺統計によると(第1-14表)、平成30年の自殺者数(第1-14-1表)は2万840人で、前年に比べ481人(2.3%)減少した。性別では、男性が1万4,290人で全体の68.6%を占めている。年齢別の状況についてみると(第1-14-2表)、「50歳代」が3,575人で全体の17.2%を占め、次いで、「40歳代」(3,498人、16.8%)、「60歳代」(3,079人、14.8%)、「70歳代」(2,998人、14.4%)の順となっている。前年と比べて、10歳代、70歳代及び80歳以上で増加し、それ以外の年齢階級では減少している。職業別の状況についてみると(第1-14-3表)、「無職者」が1万1,776人で全体の56.5%を占めて最も多く、次いで「被雇用者・勤め

    人」(6,447人、30.9%)、「自営業・家族従業者」(1,483人、7.1%)、「学生・生徒等」(812人、3.9%)の順となっており、この順位は前年と同じである。前年と比べて、「無職者」及び「学生・生徒等」で自殺者数が減少している。原因・動機別の状況についてみると(第1-14-4表)、原因・動機特定者は1万5,551人(74.6%)であり、そのうち原因・動機が「健康問題」にあるものが1万423人で最も多く、次いで「経済・生活問題」(3,432人)、「家庭問題」(3,147人)、「勤務問題」(2,018人)の順となっており、この順位は前年と同じである。また、前年と比べて、「家庭問題」、「健康問題」、「経済・生活問題」及び「男女問題」で自殺者数が減少している。

    16

    ●自殺の現状第1章

  • 第1-14表 自殺者の年次比較

    第1-14-1表 総数 (単位:人)総数 成人 少年 不詳男 女 男 女 男 女 男 女

    平成30年 20,840 14,290 6,550 20,189 13,876 6,313 599 366 233 52 48 4(構成比)(100.0%) (68.6%) (31.4%)(100.0%) (68.7%) (31.3%)(100.0%) (61.1%) (38.9%)(100.0%) (92.3%) (7.7%)平成29年 21,321 14,826 6,495 20,698 14,381 6,317 567 396 171 56 49 7

    (構成比)(100.0%) (69.5%) (30.5%)(100.0%) (69.5%) (30.5%)(100.0%) (69.8%) (30.2%)(100.0%) (87.5%) (12.5%)増減数 -481 -536 +55 -509 -505 -4 +32 -30 +62 -4 -1 -3

    (構成比) - (-0.9) (0.9) - (-0.8) (0.8) - (-8.7) (8.7) - (4.8) (-4.8)増減率(%) -2.3 -3.6 0.8 -2.5 -3.5 -0.1 5.6 -7.6 36.3 -7.1 -2.0 -42.9

    第1-14-2表 年齢階級別自殺者数 (単位:人)

    総数 少年 成人 不詳~9歳 10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳~

    平成30年 20,840 0 599 2,152 2,597 3,498 3,575 3,079 2,998 2,290 52(構成比)(100.0%) (0%) (2.9%) (10.3%) (12.5%) (16.8%) (17.2%) (14.8%) (14.4%) (11%) (0.2%)平成29年 21,321 0 567 2,213 2,703 3,668 3,593 3,339 2,926 2,256 56

    (構成比)(100.0%) (0%) (2.7%) (10.4%) (12.7%) (17.2%) (16.9%) (15.7%) (13.7%) (10.6%) (0.3%)増減数 -481 0 +32 -61 -106 -170 -18 -260 +72 +34 -4

    (構成比) - (0.0) (0.2) (-0.1) (-0.2) (-0.4) (0.3) (-0.9) (0.7) (0.4) (-0.1)増減率(%) -2.3 - 5.6 -2.8 -3.9 -4.6 -0.5 -7.8 2.5 1.5 -7.1

    第1-14-3表 職業別自殺者数 (単位:人)総数

    自営業・ 家族従業者

    被雇用者・ 勤め人

    無職不詳

    学生・生徒等 無職者平成30年 20,840 1,483 6,447 812 11,776 322

    (構成比) (100.0%) (7.1%) (30.9%) (3.9%) (56.5%) (1.5%)平成29年 21,321 1,445 6,432 817 12,280 347

    (構成比) (100.0%) (6.8%) (30.2%) (3.8%) (57.6%) (1.6%)増減数 -481 +38 +15 -5 -504 -25

    (構成比) - (0.3) (0.7) (0.1) (-1.1) (0.0)増減率(%) -2.3 2.6 0.2 -0.6 -4.1 -7.2

    表1-14-4表 原因・動機別自殺者数(単位:人)

    総数 原因・動機 特定者原因・動機 不特定者

    平成30年 20,840 15,551 5,289(構成比) (100.0%) (74.6%) (25.4%)平成29年 21,321 15,930 5,391

    (構成比) (100.0%) (74.7%) (25.3%)増減数 -480 -379 -101

    (構成比) - (-0.1) (0.1)増減率(%) -2.3 -2.4 -1.9

    (単位:人)原因・動機特定者の原因・動機別

    家庭問題 健康問題 経済・ 生活問題 勤務問題 男女問題 学校問題 その他

    平成30年 3,147 10,423 3,432 2,018 715 354 1,081平成29年 3,179 10,778 3,464 1,991 768 329 1,172増減数 -32 -355 -32 27 -53 25 -91

    増減率(%) -1.0 -3.3 -0.9 1.4 -6.9 7.6 -7.8

    注)自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きている。注)遺書等の自殺を裏付ける資料により明らかに推定できる原因・動機を自殺者一人につき3つまで計上可能としているため、原因・動

    機特定者の原因・動機別の和と原因・動機特定者数(平成29年は15,930人、30年は15,551人)とは一致しない。資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

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    第1章

    自殺の現状

  • ⑵ 月別自殺者数の推移平成30年における月別自殺者数の推移をみると、自殺統計によれば(第1-15図)、「3月」が最も多く、「12月」が最も少なくなっ

    ている。また、3、10~12月で前年の自殺者数を上回り、1、2、4~9月で前年を下回った。

    第1-15図 月別自殺者数の推移

    1,500

    1,300

    1,700

    1,900

    2,100

    2,300

    2,500

    1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

    平成30年 平成29年 平成28年 平成27年 平成26年

    (人)

    2057

    1815

    2079

    23012244

    2317

    2229 2262

    1641

    1851 1878

    15991646

    17291771

    2005

    1915

    21132094

    1825 1863

    19402024

    1880

    2065

    17401725

    1869

    18371862

    20182068

    1708

    18521862

    1701

    2068

    1901

    2024

    2188

    1882

    22572233

    2096

    172817931821

    1642

    17651820

    162315901565

    1395

    1683

    1566

    2016

    188717861796

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

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    ●自殺の現状第1章

  • また、男女別の月別の自殺者数の推移をみると、自殺統計によれば(第1-16図)、男性は「3月」、女性は「5月」に自殺者数が最

    も多くなっている。また、自殺者数が最も少ない月は、男性で「11月」及び「12月」、女性で「2月」となっている。

    第1-16図 平成30年における月別自殺者数(男女)

    男 女

    0

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500(人)

    1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 10月 11月 12月8月 9月

    1,139 1,104 1,435

    1,236 1,260 1,194 1,181 1,138 1,172 1,243 1,094 1,094

    502 495

    570 589 603 546 544 570 556

    550 529 496

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    1か月間の日数の影響を排除するため、平成30年における月別の一日平均自殺者数をみると、自殺統計によれば(第1-17図)、「3

    月」が最も多くなっており、「12月」が最も少なくなっている。

    第1-17図 平成30年における月別の一日平均自殺者数

    総数 男 女

    0

    10

    20

    30

    40

    50

    60

    70

    1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

    (人)

    52.9 57.1

    64.7 60.8 60.1 58.0 55.6 55.1 57.6 57.8

    54.1 51.3

    36.7 39.4

    46.3 41.2 40.6 39.8 38.1 36.7 39.1

    40.1 36.5 35.3

    16.2 17.7 18.4 19.6 19.5 18.2 17.5 18.4 18.5 17.7 17.6 16.0

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

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    第1章

    自殺の現状

  • ⑶ 男女別の状況平成30年における男女別の自殺者の状況をみると、自殺統計によれば(第1-18図)、自殺者全体の男女別構成比は男性が68.6%となっており、男性がほぼ7割を占めている。

    また、年齢階級別にみると(第1-19図)、全ての階級において男性の占める割合が高く、特に20歳代から50歳代までは男性が7割を超えている。

    第1-18図 自殺者の男女別構成比の推移

    67.3%

    70.0% 72.5%

    69.5%68.6%

    32.7%30.0%

    27.5% 30.5%31.4%

    0

    5,000

    10,000

    15,000

    20,000

    25,000

    0.0

    10.0

    20.0

    30.0

    40.0

    50.0

    60.0

    70.0

    100.0

    80.0

    90.0

    男性割合 女性割合 男性自殺者数 女性自殺者数

    (人)(%)

    H9(1997)

    H10

    H11

    H12

    H13

    H14

    H15

    H16

    H17

    H18

    H19

    H20

    H21

    H22

    H23

    H24

    H25(

    1998)

    (1999)

    (2000)

    (2001)

    (2002)

    (2003)

    (2004)

    (2005)

    (2006)

    (2007)

    (2008)

    (2009)

    (2010)

    (2011)

    (2012)

    (2013)

    (2014)

    H26 (

    2015)

    H27 (

    2016)

    H28 (

    2017)

    H29 (

    2018)

    H30

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    20

    ●自殺の現状第1章

  • 第1-19図 平成30年における年齢階級別の自殺者の男女別構成割合

    男 女

    (%)

    68.6

    61.1

    71.5

    74.3

    71.4

    71.6

    68.3

    63.8

    58.3

    92.3

    31.4

    38.9

    28.5

    25.7

    28.6

    28.4

    31.7

    36.2

    41.7

    7.7

    0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

    総数

    19歳以下

    20歳代

    30歳代

    40歳代

    50歳代

    60歳代

    70歳代

    80歳以上

    不詳

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    ⑷ 年齢階級別の状況平成30年における年齢階級別の自殺者数をみると、自殺統計によれば(第1-20表)、⑴

    で述べたとおり50歳代が最も多いが、さらに、男女別でみると、40歳代から60歳代の男性で全体の約3分の1を占めている。

    第1-20表 平成30年における男女別の年齢階級別の自殺者の構成割合

    男 女人数 構成割合 人数 構成割合

    10歳代 366 1.8 233 1.120歳代 1,538 7.4 614 2.930歳代 1,930 9.3 667 3.240歳代 2,499 12.0 999 4.850歳代 2,558 12.3 1,017 4.960歳代 2,103 10.1 976 4.770歳代 1,913 9.2 1,085 5.280歳以上 1,335 6.4 955 4.6不詳 48 0.2 4 0.0

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    21

    第1章

    自殺の現状

  • ⑸ 職業別の状況平成30年の職業別の自殺の状況をみると、自殺統計によれば(第1-21図)、⑴で述べたとおり「無職者」が最も多い。「無職者」の

    内訳をみると、「年金・雇用保険等生活者」が最も多く、次いで「その他の無職者」、「主婦」、「失業者」の順となっている。

    第1-21図 平成30年における職業別自殺数の構成割合

    無職者

    利子・配当・家賃等生活者0.3%

    浮浪者0.1%

    主婦5.3%

    失業者3.3%

    年金・雇用保険等生活者26.3%

    その他の無職者21.3%

    不詳1.5%

    7.1%

    30.9%

    3.9%

    自営業・家族従業者被雇用者・勤め人学生・生徒等主婦失業者利子・配当・家賃等生活者年金・雇用保険等生活者浮浪者その他の無職者不詳

    自営業・家族従業者

    被雇用者・勤め人

    学生・生徒等

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    22

    ●自殺の現状第1章

  • さらに、年齢別、職業別の自殺者数をみると、自殺統計によれば(第1-22表)、総数では「40歳代」及び「50歳代」が3,500人前後となっており、自殺者数が多くなっている。「自営業・家族従業者」では「50歳代」と

    「60歳代」、「被雇用者・勤め人」では「30歳代」から「50歳代」、「無職者」では「60歳代」以上が多いなど、職業によって自殺者数の多い年代は異なる。

    第1-22表 年齢階級別、職業別自殺者数

    年齢階級別、職業別自殺者数 (単位:人)年齢階級別

    職業別~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳~ 不詳 合計

    合計計 599 2,152 2,597 3,498 3,575 3,079 2,998 2,290 52 20,840男 366 1,538 1,930 2,499 2,558 2,103 1,913 1,335 48 14,290女 233 614 667 999 1,017 976 1,085 955 4 6,550

    自営業・家族従業者計 2 29 123 290 382 360 222 75 0 1,483男 1 24 113 255 341 318 187 64 0 1,303女 1 5 10 35 41 42 35 11 0 180

    被雇用者・勤め人計 91 1,090 1,386 1,627 1,449 608 170 25 1 6,447男 62 836 1,133 1,323 1,183 512 143 17 0 5,209女 29 254 253 304 266 96 27 8 1 1,238

    無職

    学生・生徒等計 453 345 8 4 0 1 1 0 0 812男 273 252 7 3 0 1 1 0 0 537女 180 93 1 1 0 0 0 0 0 275

    無職者計 53 656 1,032 1,513 1,686 2,070 2,577 2,188 1 11,776男 30 402 640 861 987 1,237 1,561 1,253 1 6,972女 23 254 392 652 699 833 1,016 935 0 4,804

    主婦計 0 22 113 229 304 242 137 48 0 1,095男 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0女 0 22 113 229 304 242 137 48 0 1,095

    失業者計 3 79 114 214 209 55 6 1 1 682男 1 65 95 185 185 54 5 1 1 592女 2 14 19 29 24 1 1 0 0 90

    年金・雇用保険等生活者

    計 3 33 98 188 218 1,115 2,013 1,816 0 5,484男 1 15 53 110 134 708 1,277 1,056 0 3,354女 2 18 45 78 84 407 736 760 0 2,130

    その他計 47 522 707 882 955 658 421 323 0 4,515男 28 322 492 566 668 475 279 196 0 3,026女 19 200 215 316 287 183 142 127 0 1,489

    不詳計 0 32 48 64 58 40 28 2 50 322男 0 24 37 57 47 35 21 1 47 269女 0 8 11 7 11 5 7 1 3 53

    注) 無職者のうち、「その他」は、「利子・配当・家賃等生活者」、「浮浪者」及び「その他の無職者」を足し合わせたもの。

    23

    第1章

    自殺の現状

  • ⑹ 原因・動機別の状況平成30年における年齢別、原因・動機別の自殺者数をみると、自殺統計によれば(第1-23表)、「家庭問題」は男女ともに「40歳代」が多い。「健康問題」については、男女ともに「70歳代」が多い。「経済・生活問題」に

    ついては、男性の方が女性よりも著しく多く、中でも「40歳代」と「50歳代」で多い。「勤務問題」については、「20歳代」から「50歳代」で多い。「男女問題」は「20歳代」から「40歳代」で多い。

    第1-23表 年齢階級別、原因・動機別自殺者数

    年齢階級別、原因・動機別自殺者数 (単位:人)年齢階級別

    原因・動機別~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳~ 不詳 合計

    合計計 568 2,274 2,733 3,746 3,835 3,078 2,795 2,136 5 21,170男 320 1,542 2,001 2,652 2,700 2,057 1,740 1,234 3 14,249女 248 732 732 1,094 1,135 1,021 1,055 902 2 6,921

    家庭問題計 116 253 410 615 522 432 418 379 2 3,147男 66 160 274 384 307 253 246 225 1 1,916女 50 93 136 231 215 179 172 154 1 1,231

    健康問題計 119 712 1,073 1,580 1,755 1,751 1,927 1,504 2 10,423男 48 381 658 939 1,036 1,033 1,145 849 1 6,090女 71 331 415 641 719 718 782 655 1 4,333

    経済・生活問題計 16 352 479 737 900 617 264 67 0 3,432男 12 299 440 648 806 540 211 42 0 2,998女 4 53 39 89 94 77 53 25 0 434

    勤務問題計 32 414 425 522 456 134 29 6 0 2,018男 28 334 374 473 400 122 28 6 0 1,765女 4 80 51 49 56 12 1 0 0 253

    男女問題計 52 228 196 140 68 15 9 7 0 715男 23 127 143 87 47 12 9 6 0 454女 29 101 53 53 21 3 0 1 0 261

    学校問題計 188 163 3 0 0 0 0 0 0 354男 119 122 3 0 0 0 0 0 0 244女 69 41 0 0 0 0 0 0 0 110

    その他計 45 152 147 152 134 129 148 173 1 1,081男 24 119 109 121 104 97 101 106 1 782女 21 33 38 31 30 32 47 67 0 299

    注)遺書等の自殺を裏付ける資料により明らかに推定できる原因・動機を自殺者一人につき3つまで計上可能としているため、原因・動機特定者の原因・動機別の和と原因・動機特定者数(15,551人)とは一致しない。

    24

    ●自殺の現状第1章

  • 職業別、原因・動機別の状況をみると、自殺統計によれば(第1-24表)、「自営業・家族従業者」は「経済・生活問題」と「健康問題」が多く、「被雇用者・勤め人」は「健康

    問題」と「勤務問題」が多い。「学生・生徒等」は「学校問題」と「健康問題」が多く、「無職者」は「健康問題」が多い。

    第1-24表 職業別、原因・動機別自殺者数

    職業別、原因・動機別自殺者数 (単位:人)職業別

    原因・動機別

    自営業・家族従業

    被雇用者・勤め人

    無職

    不詳学生・生徒等

    無職者主婦 失業者

    年金・雇用保険等生活者

    その他

    合計計 1,622 6,868 771 11,759 1,163 872 5,373 4,351 150男 1,423 5,449 482 6,778 0 759 3,201 2,818 117女 199 1,419 289 4,981 1,163 113 2,172 1,533 33

    家庭問題計 228 1,033 125 1,742 275 99 795 573 19男 194 753 76 881 0 83 453 345 12女 34 280 49 861 275 16 342 228 7

    健康問題計 523 2,215 171 7,460 786 280 3,871 2,523 54男 419 1,604 88 3,944 0 221 2,244 1,479 35女 104 611 83 3,516 786 59 1,627 1,044 19

    経済・生活問題計 614 1,185 38 1,545 61 376 326 782 50男 577 1,061 30 1,283 0 352 257 674 47女 37 124 8 262 61 24 69 108 3

    勤務問題計 149 1,657 6 201 6 55 25 115 5男 140 1,453 5 162 0 49 20 93 5女 9 204 1 39 6 6 5 22 0

    男女問題計 41 441 52 176 10 24 27 115 5男 32 303 24 91 0 20 13 58 4女 9 138 28 85 10 4 14 57 1

    学校問題計 0 5 329 20 0 1 0 19 0男 0 2 227 15 0 1 0 14 0女 0 3 102 5 0 0 0 5 0

    その他計 67 332 50 615 25 37 329 224 17男 61 273 32 402 0 33 214 155 14女 6 59 18 213 25 4 115 69 3

    注)自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きている。注)遺書等の自殺を裏付ける資料により明らかに推定できる原因・動機を自殺者一人につき3つまで計上可能としているため、原因・動

    機特定者の原因・動機別の和と原因・動機特定者数(15,551人)とは一致しない。注)無職者のうち、「その他」は、「利子・配当・家賃等生活者」、「浮浪者」及び「その他の無職者」を足し合わせたもの。

    25

    第1章

    自殺の現状

  • ⑺ 都道府県別の状況平成30年における都道府県別の自殺の状況をみると、自殺統計によれば、自殺者数につ

    いては(第1-25図)前年に比べ、33道府県で減少、13都府県で増加、1県で横ばいとなっている2。

    第1-25図 都道府県別の自殺者数

    0

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500

    北海道

    青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川

    新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山

    鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島

    沖縄

    H29 H30

    (人)

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    また、自殺死亡率についてみると(第1-26図)、前年に比べ、29府県で低下、18都道

    府県で上昇となっている。

    第1-26図 都道府県別の自殺死亡率

    0.0

    5.0

    10.0

    15.0

    20.0

    25.0

    30.0

    北海道

    青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川

    新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山

    鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島

    沖縄

    H29 H30

    資料:警察庁「自殺統計」、総務省「人口推計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    2 自殺の発見地の都道府県に計上しており、自殺者の住居地とは異なる。

    26

    ●自殺の現状第1章

  • ⑻ 手段別の状況平成30年における手段別の自殺の状況について、自殺統計によれば(第1-27図)、男性では「首つり」(67.6%)が最も多く、次いで「飛降り」(9.4%)、「練炭等」(8.7%)となっており、女性では「首つり」(59.3%)が最も多く、次いで「飛降り」(13.8%)、「入水」(6.1%)となっている。また、男女別・年齢階級別でみると、男女とも全ての階級で「首つり」が最も多い。

    男性については、「首つり」に次いで、19歳以下では「飛降り」、「飛込み」の順で多く、30歳代から50歳代では「練炭等」、「飛降り」の順で多くなっており、20歳代及び60歳代では「飛降り」、「練炭等」、70歳代及び80歳以上では「飛降り」、「入水」の順で多くなっている。女性については、「首つり」に次いで、60歳代以下では「飛降り」が多く、70歳代以上では「入水」が多くなっている。

    第1-27図 平成30年における男女別・年齢階級別(10歳階級)・自殺の手段別の自殺者数の構成割合

    首つり 有機溶剤吸引 服毒 練炭等 排ガス その他のガス 感電 焼身 爆発物銃器 刃物 入水 飛降り 飛込み その他 不詳

    0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

    総数

    19歳以下

    20歳代

    30歳代

    40歳代

    50歳代

    60歳代

    70歳代

    80歳以上

    不詳

    0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

    総数

    19歳以下

    20歳代

    30歳代

    40歳代

    50歳代

    60歳代

    70歳代

    80歳以上

    不詳

    67.6

    62.6

    60.3

    64.8

    64.3

    68.6

    70.0

    70.0

    79.0

    56.3

    8.7

    12.2

    13.5

    13.1

    9.9

    6.3

    4.8

    3.7

    9.4

    18.6

    12.3

    9.4

    9.0

    8.8

    8.6

    10.1

    5.8

    16.7

    9.3

    14.6

    59.3

    56.7

    50.3

    56.1

    57.4

    60.4

    58.5

    59.3

    69.7

    25.0

    9.9

    8.7

    6.4

    5.9

    6.1

    8.5

    11.5

    8.2

    13.8

    19.7

    16.9

    16.0

    15.5

    16.2

    15.0

    10.6

    6.9

    50.0

    11.6

    25.0

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    27

    第1章

    自殺の現状

  • ⑼ 場所別の状況平成30年における場所別の自殺の状況について、自殺統計によれば(第1-28図)、「自宅」(59.2%)が最も多く、次いで「高層ビル」(6.7%)、「乗物」(6.1%)となっている。男女別にみると、男性については、「自宅」

    (56.6%)、「乗物」(7.4%)などとなっている。女性については、「自宅」(64.9%)、「高層ビル」(9.5%)、「海(湖)・河川」(6.8%)などとなっている。

    年齢階級別にみると、男女とも全ての階級において「自宅」が最も多いが、男性については、「自宅」に次いで、20歳代から60歳代までは「乗物」、19歳以下では「高層ビル」、70歳代では「海(湖)・河川」、80歳代では福祉施設が多くなっている。女性についても、「自宅」に次いで、19歳以下から60歳代までは「高層ビル」、70歳代及び80歳以上では「海(湖)・河川」が多くなっている。

    第1-28図 平成30年における男女別・年齢階級別(10歳階級)・自殺の場所別の自殺者数の構成割合

    自宅 下宿・寮 学校 勤め先 病院 福祉施設 ホテル・旅館 デパート高層ビル 駅構内 鉄道線路 乗物 路上 公園 社寺境内 田畑 海(湖)・河川池・沼 山 その他 不詳

    0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

    総数

    19歳以下

    20歳代

    30歳代

    40歳代

    50歳代

    60歳代

    70歳代

    80歳代

    不詳

    総数

    19歳以下

    20歳代

    30歳代

    40歳代

    50歳代

    60歳代

    70歳代

    80歳代

    不詳

    総数

    19歳以下

    20歳代

    30歳代

    40歳代

    50歳代

    60歳代

    70歳代

    80歳代

    不詳

    総数

    0(%) (%)10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0 (%)10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

    男 女

    13.0 8.7 11.7 8.2

    8.6

    7.4

    5.6

    10.9

    11.2

    7.6 10.5

    7.4

    4.6

    6.6 7.0

    5.25.5

    6.2 8.8

    6.3 6.5

    7.0 9.0

    7.1 10.2

    8.8 9.4

    70.770.7

    62.062.0

    60.960.9

    59.759.7

    56.156.1

    55.655.6

    51.551.5

    55.455.4

    59.259.2

    69.969.9

    59.759.7

    58.858.8

    57.457.4

    52.952.9

    53.453.4

    48.948.9

    54.454.4

    56.656.6

    15.4 16.7 25.023.1 19.2

    6.7 6.1

    6.6

    6.7

    6.4

    7.2

    7.7

    6.6

    7.2

    4.7

    20.8

    64.9

    57.1

    58.0

    62.2

    64.1

    65.7

    65.5

    66.1

    71.8

    6.89.5

    9.415.0

    6.811.7

    11.5 7.0

    10.6 6.4

    5.411.6

    10.0 9.1

    11.36.6

    6.96.8

    50.0 25.025.0

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    28

    ●自殺の現状第1章

  • ⑽ 曜日別の状況平成30年における発見曜日別一日平均自殺者数について、自殺統計によれば(第1-29図)、男性、女性ともに「月曜日」(男性46.5人、女性20.8人)が最も多く、男性は次いで

    「火曜日」(41.6人)、女性は次いで「木曜日」(19.3人)が多くなっている。また、男女ともに「祝日・年末年始」(男性33.2人、女性15.2人)が最も少なくなっている。

    第1-29図 平成30年における発見曜日別の一日平均自殺者数

    0総数

    月 火 水 木 金 土 日 祝日・

    年末年始

    10

    15

    20

    25

    30

    35

    40

    45

    5

    50

    男 女

    (人)

    39.2

    46.5

    41.638.8

    40.638.7

    35.9 35.733.2

    17.920.8

    18.0 17.619.3 18.2

    16.1 17.3 15.2

    資料:警察庁「自殺統計」より厚生労働省自殺対策推進室作成

    29

    第1章

    自殺の現状